PayPal、eBayから独立後の株価は8.3%高、時価総額はeBayを超える500億ドル

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PayPal(NASDAQ:PYPL)がeBayから分離すれば、親会社(NASDAQ:EBAY)以上の価値になるであろうことは誰もが予想していたが、ここまでではなかった。
“when issued”[発行条件付]ベースの取引開始からほどなくして、PayPalは正式に独立企業となった。取引初日、同社株の始値は41.63ドルと正式公開前最後となった先週金曜日の終値より8.3%高値をつけた。

41.63ドルの株価に基づく同社の時価総額は508億ドルとなり、eBayの現在の日中時価総額345億ドルを上回る。PayPal株は、NASDAQの始業ベルから数分後の今、40.21ドルで取引きされている。株価はこの小幅な値動きの中でも依然として4.74%高だ。

思い起こせば、PayPalは最初のIPOから間もない2002年7月、eBayに15億ドルで買収された。今やその同じ会社が、最終公開評価額の33倍の価値を持っている。これまでにPayPalは180億件以上、1兆ドル以上の取引きを処理してきた。現在同社は200ヵ国に1.69億人の消費者ユーザーを持つ。

言い換えれば、PayPalはもはやFinTech[金融IT]の輝く新星ではない。本格的金融企業の大物となり、再び四半期決算報告を行う準備を整えた。同社は、AlibabaのAlipay等地元の巨人や、Stripe等の新規参入と競合していく。

今日の分離・独立は、支払いサービス企業にとって大きな吉報だ。追加の資金調達や他社の買収をこれまで以上に自由にできる。PayPalはもはやeBayの子会社ではなく、株主は、eBayではなく、PayPalの株を保有したいという意志を明確に表示ができる。

さらに、PayPal経営陣はeBayに伺いを立てることなく社債を発行できる。PayPal株を使って企業を買収することもできる。PayPalの新たな旅への興味は尽きない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook