Gigabotは、縦横高さ60センチの物体を作れる大判3Dプリンター

テキサス州オースチン拠点のre:3Dが、KickstarterでGigabotのキャンペーンを開始した。これは大判の3Dプリンターで、24×24x24インチ(一辺61センチ)の枠内で制作するように設計されており、 Makerbotなどのプリンターよりずっと大きい作品を作ることができる。価格はキットが2500ドル、完成品が4000ドル。

同社は4万ドルのプレッジ(出資)が目標だったが、すでに6万ドルを超えているので、1万3824立方インチのクリスマスプレゼントを作りたい人にも間に合いそうだ。

開発チームはプロジェクトをSXSWで発表した。会社はSamantha Lynne SnabeesとMatthew Fiedler、および製造やデザインの経験者数名が立ち上げた。次のように言っている。

私たちre:3Dは、この世界で最大の問題は、視野を大きくすることによって解決できると信じている。だから私たちは、初の持ち帰れる大判3Dプリンターを設計することを目標にプロジェクトを立ち上げた。重要なのは3Dプリンティングの驚くべきテクノロジーを利用、発展させることだけではない。もし成功すれば、このテクノロジーを利用する市場全体を思い描くことができる。現状維持に苦闘してきた市場で、誰もが最先端技術を使って1日で物が作れるようになる。私たちの3Dプリンターを製品レベル品質にして、世界中のスモールビジネスの手に渡るようにすれば、そのコミュニティー、ビジネス、さらには世界全体が柔軟性を維持できるようになるだろう。

プリント材料は主にPLA(ポリ乳酸)で、これは加熱された制作プレートを持たないためだが、将来は提供する計画だ。PLAは工業的には好ましくない場面もあるが、この植物由来プラスチックは非常に有用で実用的だ。

プロジェクトはここで見られる。等身大の自分の頭をトウモロコシ由来の樹脂でプリントするところを想像してみてほしい。

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(翻訳:Nob Takahashi)

アプリは重要である

今日(米国時間3/4)私は、少しばかりChromebook Pixelを使う機会を得た。そして私は、Acer C7という非力だが最低限の仕事はしてくれる199ドルのマシンを日々利用している。私はChromOSもそのコンセプトも大いに気に入っている。ネットカフェやホテルのバーでちょっとしたブラウジングをするには実によくできている。しかしこれは、OSではない。

Linus Torvaldsが指摘するように、Pixelは驚くべきハードウェアであり、他のノートPCメーカーは一体何を考えているのかと思わせるほどだ。確かに高価ではあるが、タッチスクリーンは具合が良いし、ディスプレーは衝撃的に非しく、スタイリングはMacbookに引けを取らない。何も好きにならないMG(GはGrumpy[気難しい]のG)でさえ気に入った。

しかし、問題はアプリにある。Torvaldsがこう書いている。

私は今もこの上でChromeOSを動かしていて、日常の習慣的作業(即ちメールの読み書き)を試す分には十分だが、早いところ本物のdistroをインストールするつもりでいる。私にとってノートパソコンが有用であるためには、メールの読み書きだけでなく、コンパイルをしたり、自分のgitレポジトリ等を使える必要がある。

Linuxの生みの親で、ピュア・コンピューティングの鑑が「本物のdistro」をインストールしたいと言っている。

残念。

今のChromebookに出来ないのは、本物のアプリケーションを動かすことだ。現在私はC7をデュアルブートにして、UbuntuにSkypeをインストールしているが、この感覚をおわかりいたたけるだろうか。現実の環境では、ChromeOSはあのノートPCに内蔵されていてWindowsを立ち上げずにウェブと映画が見られる「プレOS」のようなものだ。何もかもはない。

これは容易に改善できる。プラットフォーム上で開発者が本物のアプリを作れるようにすればいいだけだ。何しろGoogleは「オープン」な会社だ、よね? 何とかしてSkypeとAudacityをChromOSに押し込む方法はあるはずだ。この美しい大画面も、そこで開くのがGmaiだけでは意味がない。

アプリは重要だ。誰もがWindows PhoneとBB10は成功すると騒ぎ立てるが、そのためはそれこそ山ほどたくさんのアプリが必要だ。熱心なデベロッパー集団と、お気に入りのプラットフォームのプログラムを書くためだめに無理してでもプログラミングを習おうというユーザー集団なしに勝つことはできない。ウェブベースのアプリは楽しいが、実用性という意味で理論上まだわれわれはそこに致っていない。このアプリケーションプログラミングの不気味の谷の中で、HTML5とそれに付随するテクノロジーは、不器用でぎこちなさすぎて、まるで最初のトイ・ストーリーに出てきた人間のようだ。真の実用性が出てくるまで焼き上げるには何年もかかるだろう。

それまでの間、われわれは絹の財布を豚の耳に(あるいは、Linuxに対するあなたの意見によっては、絹の財布をペンギンに)変えるしかない。私には、例えばオフクロがChromebookを買うことは薦められない、なぜなら彼女が親戚とSkypeしたい、と思った瞬間壁に突き当たるからだ。「でも、Google Hangoutsを使うこともできるじゃないか」と言うところまで議論を退行させることも可能だが、それでは問題は解決しない。人間とコンピューターの交流においては、何かをするためには複数の方法があるべきだ。その方法とは、残念ながら、SDKを一式提供することによって成される。

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(翻訳:Nob Takahashi)

アプリは重要である

今日(米国時間3/4)私は、少しばかりChromebook Pixelを使う機会を得た。そして私は、Acer C7という非力だが最低限の仕事はしてくれる199ドルのマシンを日々利用している。私はChromOSもそのコンセプトも大いに気に入っている。ネットカフェやホテルのバーでちょっとしたブラウジングをするには実によくできている。しかしこれは、OSではない。

Linus Torvaldsが指摘するように、Pixelは驚くべきハードウェアであり、他のノートPCメーカーは一体何を考えているのかと思わせるほどだ。確かに高価ではあるが、タッチスクリーンは具合が良いし、ディスプレーは衝撃的に非しく、スタイリングはMacbookに引けを取らない。何も好きにならないMG(GはGrumpy[気難しい]のG)でさえ気に入った。

しかし、問題はアプリにある。Torvaldsがこう書いている。

私は今もこの上でChromeOSを動かしていて、日常の習慣的作業(即ちメールの読み書き)を試す分には十分だが、早いところ本物のdistroをインストールするつもりでいる。私にとってノートパソコンが有用であるためには、メールの読み書きだけでなく、コンパイルをしたり、自分のgitレポジトリ等を使える必要がある。

Linuxの生みの親で、ピュア・コンピューティングの鑑が「本物のdistro」をインストールしたいと言っている。

残念。

今のChromebookに出来ないのは、本物のアプリケーションを動かすことだ。現在私はC7をデュアルブートにして、UbuntuにSkypeをインストールしているが、この感覚をおわかりいたたけるだろうか。現実の環境では、ChromeOSはあのノートPCに内蔵されていてWindowsを立ち上げずにウェブと映画が見られる「プレOS」のようなものだ。何もかもはない。

これは容易に改善できる。プラットフォーム上で開発者が本物のアプリを作れるようにすればいいだけだ。何しろGoogleは「オープン」な会社だ、よね? 何とかしてSkypeとAudacityをChromOSに押し込む方法はあるはずだ。この美しい大画面も、そこで開くのがGmaiだけでは意味がない。

アプリは重要だ。誰もがWindows PhoneとBB10は成功すると騒ぎ立てるが、そのためはそれこそ山ほどたくさんのアプリが必要だ。熱心なデベロッパー集団と、お気に入りのプラットフォームのプログラムを書くためだめに無理してでもプログラミングを習おうというユーザー集団なしに勝つことはできない。ウェブベースのアプリは楽しいが、実用性という意味で理論上まだわれわれはそこに致っていない。このアプリケーションプログラミングの不気味の谷の中で、HTML5とそれに付随するテクノロジーは、不器用でぎこちなさすぎて、まるで最初のトイ・ストーリーに出てきた人間のようだ。真の実用性が出てくるまで焼き上げるには何年もかかるだろう。

それまでの間、われわれは絹の財布を豚の耳に(あるいは、Linuxに対するあなたの意見によっては、絹の財布をペンギンに)変えるしかない。私には、例えばオフクロがChromebookを買うことは薦められない、なぜなら彼女が親戚とSkypeしたい、と思った瞬間壁に突き当たるからだ。「でも、Google Hangoutsを使うこともできるじゃないか」と言うところまで議論を退行させることも可能だが、それでは問題は解決しない。人間とコンピューターの交流においては、何かをするためには複数の方法があるべきだ。その方法とは、残念ながら、SDKを一式提供することによって成される。

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(翻訳:Nob Takahashi)

銃製造集団のDefense Distributed、AR-15用600連射可能の部品を3Dプリント

鉄砲工のCody Wilsonを中心とするグループ、Defense Distributedは、自動小銃AR-15に3Dプリントで作ったロアレシーバーを装着し、600発以上連射するところを映したビデオを公開した。3Dプリント部品の世界では稀な出来事だ。この部品はAR Lower V5と呼ばれ、600発の連射をほぼ完璧にこなし、Wilsonに言わせると「弾丸がなくなったのでテストを止めたが、このロアレシーバーなら1000発以上は楽に射てる」そうだ。

AR-15はモジュール式の銃で、Wilsonらはこれを3Dプリンターを使って改造、最終的には複製しようとしている。鉄砲工らは何十年も前から銃の部品を作っており、これは決して新しい話ではない。しかし、3Dプリンターの普及により銃製造者がデザインしモデルを共有することが容易になった今、銃の3Dプリンティングは急増しつつある。

このレシーバーは今すぐDEFCADでダウンロード可能。そこは鉄砲工たちが自分のデザインを共有する「社会不適応物体の宝庫」だ。

Ars TechnicaがWilsonをインタビューした

「私は現状を回避して中抜きすることを信じている。そのための組織を作ることが出来ると思っている。Bitcoinがが金融機構を回避できるのと同じように。これは、賛否両論を引き起こす政治的に重要な何か作ることもできるという意味だ。単なる派手なクッキー型ではなくもっと重要なものを。そのためにはそうした管理体系の一部を完全に迂回することが必要だが、そのために出来ることは益々少なくなっている。もやはそれは正当な答えではない」と彼は言った。

「メッセージは、われわれのやっていることの中にある。この銃をダウンロードせよ」と付け加えた。

これは3Dプリント銃か?ノー。これは、50万ドルはする軍仕様のフライス盤がなくても本物の銃を作れる未来を予言しているのだろうか?イエス。そして、これが銃器の歴史で非常に興味深い時代の始まりであることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Raspberry Piくん, お誕生日おめでとう–両親のUpton夫妻にインタビュー

Raspberry Piプロジェクトが今日(米国時間3/1)で1歳になる。誕生日は2012年の2月29日だから、誕生日パーティーは2016年までおあずけだそうだ。今回は、Piの両親、Eben Upton(父)とLiz Upton(母)にインタビューできた。また、Piを応援しているAdafruit IndustriesのLimor Fried(愛称Lady Ada)にも話を聞けた。

Piの最新モデルModel Bは今日たまたまその100万個目が売れ、そしてUpton夫妻はすでに、この愛らしいミニコンピュータ*の次のバージョンに取り組んでいる。その人気は、イギリスでも合衆国でも驚異的だ。インタビューの話題は、教育への浸透、Piの将来像、Lady Adaがなぜか持っている超レアなModel Aの不思議、などなど。Model Aは、アメリカにはそれ一台しかないはずなのだ。〔*: ミニコンピュータ、ミニコンと言えば、昔は全然違う物だったが…。〕

“Raspberry Piが稀少品だったころは、たった1枚のスプレッドシートに、世界中のその所在を記入できたね”、とEbenは語る。“今では100万台を超えているから、とてもそんなことはできない”。

Piは、コンピュータとコンピューティングの最良の部分を表現している。裸のハードウェアをいじったことのない人は、最初はびびるかもしれないが、使い始めると無限の楽しさが広がる。全世界の子どもたちに持たせたい、というUptonの夢が実現したら、世界中の次世代の子どもたちが完璧なコンピュータ知識を持って学校を卒業し、未来に挑戦していくだろう。

〔余計な訳注: 関係ないけど、本誌TechCrunchのAlex Williamによる、Google Compute EngineエヴァンジェリストJulia Ferraioliへのインタビュービデオ。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

自分で3Dプリンタを持ってない人をMakeXYZのコミュニティが助ける

Screen Shot 2013-02-25 at 2.55.02 PM

仕事のない3Dプリンタは、クリエイティブな人間にとって縁起が悪い。そこでMakeXYZ.comが助っ人になる。このサービスは、ユーザの近くにある3Dプリンタを見つけて、その…3Dプリンタを持ってない…ユーザが抱えるプリントジョブをリクエストする。大昔のリモートバッチジョブみたいに、ユーザがMakeXYZ傘下のメーカーにコンタクトするだけで、目的のアイテムをプリントしてくれる。

プログラマのChad MassoとNathan Toneがこのサイトを開いたのは今年だが、でもすでに、かなりの数の、暇な3Dプリンタが‘会員’になっている。会社があるのは比較的田舎(?)のオースチンだが、すでに利益が出ている。

彼らのWebサイトには、こう書かれている:

私たちは、人と人を結びつけることによって、お近くのメーカーたちやプリントショップで、3Dプリントをしてもらえるようにします。検索はzipコード〔アメリカの郵便番号〕で行います。見つけたらそこへファイルをアップロードし、色や素材などを指定します。プリント結果は、あなたへ送られるか、またはあなたが訪れるまで取り置かれます。高品質な3Dプリントを、早くゲットできます。

“まだ立ち上げから1か月半だけど、550台のプリンタが登録している。売上や受注量は、公表していない”、とToneは語る。“地元でプリントすると、とても安上がりだ。専門の3Dプリントサービスに頼む場合に比べると、うち経由でやれば費用は半分、納期は1/3だ。モデルを作った人とコミュニケーションもできる。匿名のファクトリーよりも、コミュニティの方が断然いいね”。

プリントの費用はモデルの表面積で決まるが、だいたい15ドルぐらいだ。単価は、1立方センチで約25セントだが、もっと高く設定してもよい。MakeXYZが価格の5%を取る。これは、3Dプリントの市場を大衆化し活発にするための、良い方法だと思う。プリンタそのものがまだ高いだけに、普及のためにはこれぐらいの工夫は必要だ。

Screen Shot 2013-02-25 at 2.30.49 PM

Toneによると、このサービスを思いついたのは、フックの付いた軽いスイッチカバーを作りたかったときだ。“ぼくは3Dプリンタを持っていなかったので、CADのファイルをニューヨークのプリントサービスに送った。料金が高くて、しかも品物の到着まで1か月以上もかかった。あまりにもかったるい経験だったので、よし、自分でやんなきゃだめだ!と痛感した。まず、ぼくが住んでるマンションには、Makerbotを持ってる人が一人いた。…。”。

“地域的なプリントサービスは、コミュニティが何よりも重要だ。それにニューヨークの専門ショップに頼むよりは安いし、しかも納期が早いのだ”、とToneは言った。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

WebOSは終った。もう何も起こらない

事実は受け止めなければならない。WebOSは死んだ。熱狂的コミュニティーの断固たるサポートにもかかわらず、かつてのモバイルOSが今後商用製品となることはなく、LGが買おうが買うまいが、WebOSが生き残る可能性は皆無だ。

もはやWebOSは、その存在を終え、命を断ち、安らかに眠る。それは元OSだ。

HPは、あらゆるパソコンメーカーが直面しているのと同じ低迷状態を経験している。もし少しでも、TouchPadとWebOSのアップデートに力を注いでいればこの低迷から逃がれられたかもしれないが、彼らは膨大な量の価値ある積荷を投げ捨て、その中にはWebOSチームも入っていた。LGが買うと言われているのは、彼らがスマートTV製品に使うための出来合製品であり、本物のOSではない。HPが売ろうとしているのはお荷物である。

テレビ用オペレーティングシステムは、グラフィカル環境の取り組みとしては最低の部類だ。テレビのアップグレードサイクルはカタツムリの速さで、メーカーからは見放され、消費者からは殆ど見えない。WebOSをテレビに持ち込むことは、医療機器に組み込むのと同じくらい最悪だ。ゆっくりとした確実な老化が約束されている。

WebOSに関する最後のビッグニュースは1年前の3.0.5のリリースだった。コミュニティーWikiは8月以来更新されていない。もしゾンビOSというものがあるとすれば、これだ。

もう終っている。たとえ噂が本当だとしても、そもそもLGが無料のAndroidの代わりにこれを使おうと考えていること自体、HPが投げ売りしようとしていることの証である。LGは、Samsungと市場シェア、マインドシェアの両方を争っている。ちょっとしたWebOSマジックは彼らを深い穴から一部分でも引き上げてくれるのかもしれない(そうはならないだろうが)。

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(翻訳:Nob Takahashi)

二機のクァドコプターが逆立ちした振り子を正確にキャッチボールする妙技

ぼぐはBuzzFeedのようなタイトルは嫌いだけど、でもこのビデオを見たら大げさな言葉を使いたくなる。みんな、クァドコプター(四回転翼ヘリ)のおもしろさは知ってるよね…編隊飛行をするし、障害物は迂回する、互いに対話さえする。でもこのビデオのデモは、思いっきりぶっ飛んでる。二機が編隊飛行をしながら、逆(さか)さにした振り子をジャグラーの両手のように、投げたり受けたりする。バランスが崩れたり、落としたりはしない。名人芸だ。

チューリッヒ工科大学のFlying Machine Arenaが作ったこのビデオは、Voltron以来久しぶりの、ロボット同士の協力ぶりを見せてくれる。Dario Brescianiniによるこのプロジェクトは、大量の数学を駆使するようだ。

この妙技を実現するために、Darioと彼の指導教官Markus Hehnと Raffaello D’Andrea は、まず2Dの数学モデルを作った。そのモデルの目的はクァドコプターが振り子を投げるためにする動きを、理解することだった。つまり、振り子がクァドコプターから放り出されてから空中を浮遊するまでに、何が必要か?

このプロジェクトでは、クァドコプターが、飛行する小さなヘリポートみたいになる。ただし離陸着陸するのはヘリではなく、重りが棒の上端に付いている振り子だ。そして離陸着陸の動作…振り子をキャッチボールする動作…とそのコントロールは、完全にクァドコプター側がやる。そのために必要な力とその方向を、正確に計算しなければならない。物を投げることと、投げられた物の運動ベクトルを正確に計算して受け取ること。この技術ならロボット同士が、障害物越しに物を受け渡すことも可能だ。

詳しい説明はここにある。単純に、マジックを楽しむだけでもよいけど。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

画像の雄弁さはどんな言葉にも勝るかどうか。テキスト版InstagramのBoldomaticで試してみよう

boldomatic-start-3.jpg.html各自でさまざまな形のインターネットコンテンツを作ることのできる時代となっている。しかし、色のついた背景に記したテキストよりもシンプルで、際立ったコンテンツは存在しないのではなかろうか。もちろんこれに反対する人もいる。シンプル過ぎて退屈だという意見もある。Helveticaでもぐら色の背景に「i hate mondays」と書くよりも、木の枝に寝そべった猫の写真に文字を付けた方が、訴求力が高いと主張する人もいる。果たして真実はどうなのだろうか。Boldomaticを使って決着を付けることができそうだ。

サービスを作ったのはDan Krusi、Raphael Krastev、およびSteffen Schietingerというスイス人デザイナーたちだ。色付きの背景にボールド文字(太文字)で記したメッセージをシェアするサービスだ。作成したものは画像としてFacebookやTwitterで後悔することができ、またBoldomaticをソーシャルネットワークとして利用し、その中で友人を増やしていくこともできる。つまるところ、写真なしのInstagramといった感じのものだ。写真の代わりにテキストを使って交流する。

たとえば、こちらに掲載したのは、当方で投稿したものだ。

BDkBBa3CEAA3UWX.png-largeBoldomaticでのメッセージ(Boldと呼ぶ)を作成するには、背景の色を選択してメッセージを入力するだけでOKだ。あとは共有用のボタンが望みのことをしてくれる。ファウンダーたちは小さなデザインスタジオで仕事をしている。Steffenが2012年にBoldmaticの構想を得たそうだ。外部からの資金調達などは行なっておらず、アプリケーションも内製のものだ。

SteffenがBoldomaticのフィロソフィーを語ってくれた。「写真なし。言葉のみ。いろいろな飾りや他種類のフォントなどもなし。使えるフォントは一種類だけ(Suisse BP)で、利用者が選択できるのは背景の写真だけ。とてもシンプルで投稿に要する時間はツイートやステータスアップデートとほとんど変わらない。しかし投稿の内容は全く違ったものだし、大いに目立つものとなる」。ご存知かとは思うが、彼の第一言語は英語ではない。しかし言わんとするところは通じるだろう。

「太文字メッセージが好きな人たちがたくさんBoldomaticを利用しています」と、話は続く。1日に500件の投稿があるのだそうだ。生まれたばかりのサービスとして、なかなかのものだと言えそうだ。

Steffenは、数多くの写真共有サービスが登場するのを見て、Boldomaticの提供を決意したのだそうだ。「写真については多すぎるほどのサービスがあるのに、なぜテキストものはないだろう」と自問してみたそうだ。「写真もテキストも視覚に訴えかける点では変わりないはずなのに、テキストを扱うプラットフォームは存在しないようでした。そこで提供を決意したのです」と述べている。

photo-4

アプリケーションは、スイスのアプリケーションストアで首位になったようだ。また、他の国のアプリケーションストアでも人気を集めつつある。今後、さらに利用者を増やして行きたい考えだ。

「チューリッヒにはBoldmaticを楽しむカルト仲間のような集団が形成されつつあります」とのこと。「投稿者の人たちとは親しい関係にあります。投稿者こそがBoldomaticを共に作ってくれている人たちだからです。また、最近ウェブ版を立ちあげましたが、投稿者の方々が活躍する場がますます広がることとなりました。投稿者の人たちは本当に素晴らしい才能の持ち主ばかりで、スパイスのきいた発言、気の利いた宣伝文句風のもの、知性を感じる投稿をお楽しみ頂けるでしょう。ときにネット上のどこかから勝手に持ってきてしまった表現もありますが、もちろんオリジナルの発言もたくさんあります。別れ文句や神ないしJustin Bieberに宛てた手紙、絵文字、自作詩を宣伝する投稿などなど。見ていて飽きることはないと思います」と述べている。

「Boldmaticは可愛い可愛い子供のようなものです。ミルクたっぷりで多くの人に気に入ってもらえるでしょう」とも述べている。

きっと開発者たちも大いに楽しんでいるのだろう。iPhone版アプリケーションはこちらからダウンロードできる。Android版も開発中なのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H)

3Dプリントと3Dモデリングが利益を生む産業として成り立つか: CGTraderに努力の一端を見る

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3Dプリントと3Dモデリングが世の中の主流に入ってくるにつれて、その市場には小さな選手たちが続々と現れ、また資金の調達も活発化してきた。ここでは、CGTraderというスタートアップを取りあげよう。ここは最初、3Dデザイナーと3Dアーチストたちのマーケットプレースとしてスタートし、最近ではリトアニアのPractica Capitalから20万ユーロ近くを調達した。ファウンダはMarius Kalytis、会社はリトアニアの首都ヴィリニュスにある。

モデルの多くはビデオゲームのクリエイターや、そのほかの3Dマニア向けの、ものすごく細部に凝ったオブジェクトだ。しかし3Dモデルはオブジェクトを限定しないから、CGTraderは、ほとんどどんな仮想オブジェクトでも売るつもりでいる。

3Dモデル産業の大きな問題は、デザイナーやアーチストの印税率が、けたたましく低いことだ。モデルの作者は売上の40〜60%しかもらえないことが多く、もっと欲しければ排他的な契約に縛られる(一般販売ができない)。だから3Dモデルをインターネットで売ることは、デザイナーにとって魅力がなく、そこで業界の成長ものろくなる。しかしKalytisは曰く、CGTraderはフェアで、作者フレンドリーなマーケットプレースだ。

同社の取り分は一律6%、そして作者はこのプラットホームを、カスタマサポートやQ&Aなどの場としても利用できる。

“資金はこのマーケットプレースの技術的な面の充実とコミュニティの構築に使いたい。またデザイナーのための流通チャネルの拡大も重要だ。3Dプリントも、その対象市場になるだろう”、とKalytisは語る。馬の3Dモデルはささやかでも、でもそれだって、3Dプリントが将来利益を生んでいく、あらゆる多様を包括した市場を作るための、積み石の一つだ。

Screen Shot 2013-02-21 at 11.28.07 AM

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

3Dプリンティング・ペン、3Doodler、Kickstarterの目標を数時間で達成

3Dプリンティングは複雑、だがもし3Doodlerが何かの兆しであるなら、おそろしく単純にもなる。玩具デザイナーのチームが作った3Doodlerは、先端に簡単なプラスチック押出機が付いたペンだ。ボタンを押すとプラスチックの細い糸が出てほぼ一瞬で硬化する。このペンを使ってプラスチック画をかくこともできるし、少量のプラスチックで3D作品を作ることさえ可能だ。

75ドルのプレッジ(投資)でペンが手に入り、ABS/PLAプラスチックを使用できる。Makerbotが使っているのと同じ材料だ。プラスチックは自動的に送り出され、1本のプラスチックから数十個の作品が作れる。

ファウンダーのPeter DilworthとMax Bogueは、経験ある玩具デザイナーだ。DilworthはMITのメディアラボで、BogueはアジアのWowWeeで働いていた。二人は自分たちのアイディアでおもちゃをデザインするために勤めを辞め、これが最初の商品になる。

私は先週このプロトタイプ版を見たが、非常に魅力的だった。おもちゃとして面白いし、ちょっとしたプラスチック作品のプロトタイプにもかなり便利そうだ。ものの数分で、小さなワイヤフレームの立方体を作ったり、TCのロゴをかくことができた。上のビデオのようにちょっとした3D画をかくのも楽しい。ちなみにこれはBohn Jiggsと韻を踏む有名インターネットブロガー。

プロジェクトの資金調達目標はすでに達成済みで、これは人気商品になりそうだ。楽しく、賢く、3Dプリンティングの基本を面倒なプログラミングやCADなしに学ぶことができる。ABS押出しファンのためのLOGOプログラミング言語と考えればいい。それは結構奥が深く、かなり正確だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)

ハッカー、バーガーキングのTwitterを乗っ取る

40分ほど前、 ハッカーがバーガーキング公式Twitterアカウントを乗っ取り、ブランディング写真にマクドナルドのフィシュナゲットを載せた上「バーガーキングはワッパーの大失敗によりマクドナルドに身売りしました」と書いた。

削除される前にご覧になることをお薦めする。[訳注:既に同アカウントは非公開]

最後の公式ツイートは2月17日深夜0時で、ハッキングは18日の00:01に始まった。

Screen Shot 2013-02-18 at 12.52.28 PMアカウントは、バーガーキングの公式ウェブサイトに置かれていたと見られる行方不明になったプレスリリースにもリンクされており、かなり大胆で広い範囲にわたるハックであることを匂わせている。このハックはAnonymousグループの犯行のようで、#OPMadCowと呼ばれている。

ユーザーらが飛びついて反応をツイートする一方で、ハッカーらは “新製品 BK(℠) バスソルトをお試し下さい! 99% 純MDPV含有! ビッグマックを買えば1グラム無料サービス! @dfnctsc @tshyne @mcdonalds.” などと書き込んでいる。TShyneはミュージシャンであり「イノベーター」。

バーガーキング広報に連絡を取っているところだが、彼らが「アイムラビングイット」という気分でないことは予想できる。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Autodesk、iPadアプリ、123D Creatureを公開―誰でも3Dでモンスターをデザイン、彩色して、3D出力できる

私はモンスターと3Dプリントが大好きだ。そこでAutodeskの新しいiOSアプリ、123D Creatureに大いに興味をそそられた。これは3Dモデリングのビギナー向けのツールで、バーチャル粘土を画面上でつまんだり、ひっぱったり、回転させたりして自由にかわいい(それとも恐ろしげな)モンスターをデザインすることができる。

このアプリは無料だ(Autodeskはこれまでにも無料の3Dをシリーズで発表している)。 AutodeskはMaya、3ds maxなどの非常に高価で高機能な3Dソリューションを販売している。しかし123Dなら3Dモデリングにまったく経験のない初心者でも3Dオブジェクトをバーチャル空間でデザインして彩色できる。しかもそのファイルをエクスポートして3Dプリンタで出力することができ、3Dプリンタを持っていなくてもアプリ内から3Dプリント出力を発注することができる。

一般に3Dモデリングは難しいと思われているので、Autodeskが若い初心者層に自社のツールを無料で使わせ、将来もっと高価で利益の上がるアプリの販売への地ならしをしようというのは賢い戦略だろう。

さて、では本当に誰でも簡単に3Dモデリングができるのか? まずまず簡単だといってよい。

私は今日、短時間このアプリを試した。トンガリ頭の緑色の人形をデザインして手持ちのMakerbotで出力してみた(上の写真)。残念ながら腕の出力には失敗してしまったが、脚と頭はうまくいった。もちろん私は3Dアーティストではない。それでも、かわいい人形をデザインしてすぐに3Dプリンタで現実のものとして成形できたのはたいへん愉快な経験だった。

初心者が3Dデザインとはどんなものか手軽に体験するのによいだけでなく、作成したファイルをシームレスに3Dプリンタに送り込める点、3Dプリンタのオーナーたちにもうれしいアプリだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook

この日本製の拡張現実ロボットはまるで生きてるホログラム

このビデオを見ると、頭がおかしくなるかもしれないから、気をつけて。ここで紹介されているU-Tsu-Shi-O-Miと呼ばれるシステムは“仮想アシスタント”の一種だが、物理的な実体は全身緑色のヒト型ロボットだ。ユーザは仮想現実(バーチャルリアリティー)の映るゴーグルを身につけてこのロボットを対話的に操作するから、ロボットのちょっと不気味な姿を見ることはない。仮想画面中でユーザは、たとえば“美しいお嬢さん”の、体に触れたり、握手したりするのだ。

日本のDifferent Dimension Inc.が作ったこのロボットは、MMDAgentと呼ばれるプログラムを動かしてユーザと対話する。最初のプロトタイプは、パジャマを着た大きな仮面のようだったが、今の形は上半身があり、顔も小顔だ。受注生産で、お値段は5000ドル。

今のシステムは拡張現実のヘッドセット(ゴーグル)と、相当高性能なコンピュータが必要だ。でも全体はとてもコンパクトにできているから、拡張現実眼鏡をした状態でロボットと対話するのは、それほど難しくない。AR眼鏡をしてないふつうの第三者が、人間と小さな緑色のロボットが対話している様子を見ると、気持ち悪いかもしれないけど、もしもClarkeがこの技術とマジックを見たら、何と言っただろうか?

出典: Gizmag〔日本語サイトのリンクがこの記事にあります。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

最新のロボット触手は夢に出てきそうな気味の悪さ

地下室で密かにロボット触手を製造している科学者たちには掟がある。ロボット触手のことは語ってはならない。ところがこの掟が破られてしまった。Matthew Borgattiなるロボット・デザイナーが3Dプリンターから出てきたような本物そっくりの触手を開発し、ビデオを公開した。このロボット触手はArduinoボードを搭載し、ミニ・エアコンプレッサーを動力として悪夢のように不気味にうねる。

触手の外皮はシリコンゴム製で柔らかく、3個のソレノイドがバルブを開閉して内部に空気を送り込む。Borgatti はこのロボット・システムのソースコードも公開した。望めば誰でもこのロボットのインタフェースが開発できる。

私はイタリア料理に入っているイカは人並みに好きだが―これを見た後ではいささか気味が悪くなりそうだ。

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悪名高きPirate Bayのドキュメンタリー映画, YouTubeでも見られる

The Pirate Bay Away From Keyboardは、YouTubeでも見られる。この、ヨーロッパで公開されたばかりの全篇1時間半の映画は、Pirate Bayでダウンロードもできる。

ここで、買うこともできる。

この映画は、Pirate Bayの背景談だ。この、慢性いじめられっ子のBitTorrentファイル共有Webサイトは、世界のほとんどの著作権擁護団体から目の仇にされた。映画は、ファウンダのPeter Sunde、Fredrik Neij、そしてGottfrid Svartholmの人生を描いている。それは今日(米国時間2/8)、ベルリンのBerlin International Film Festival(ベルリン国際映画祭)で公開された。

この映画はKickstarterで資金集めに成功し、スウェーデン政府から小額の助成金をもらった。このところ合衆国は、豪雪や吹雪で外へ出られない人が多いから、この映画を見るぐらいの時間は、たっぷりとあるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

世界端末市場、利益の72%をAppleが占め、残りはSamsung

Canaccord Genuityの調査によると、世界の端末市場で利益の72%をAppleが占め、29%をSamsungが確保した。明らかに当惑させる数字だが、恐らく丸め誤差のためだろう。しかし、もっと心配なのは、Nokia、Blackberry、HTCなど他のメーカーの殆どが、儲けていないか赤字だという事実だ。

この調査結果はForutune誌でElmer-Dewittが詳細に報じているが、記事では、Appleが売上シェアわずか21.7%で巨大な利益を上げ、売上28.9%のSamsungが残る利益に甘んじているという世界にわれわれが生きているという事実を指摘している。

これがBlackberry崩壊の理由だ。現時点で、3番手はもちろんそれ以上離されている競争相手の入る隙はない。AppleとSamsungがはるか先を走るこのレースで、Blackberryはまだ牧場にいる。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Raspberry Piにビデオカメラカードが登場

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Raspberry-piのファウンダEben Uptonの奥さんでブロガーでもあるLiz Uptonが、同社のWebサイト上で、Raspberry Pi用のビデオカメラ素子を紹介している。一枚レンズのユニットで、重さは“ほぼゼロ”、年内に25ドルで発売される。

このカメラはPiに直接接続でき、Piをビデオ方面のアプリケーションにも利用できるようになる。カメラ本体はOV5647で、固定焦点、センサーの解像度は5メガピクセルだ。HDビデオも撮れる。写真でお分かりのように、ユニットには、Piに接続するためのリボンも付いている。

仕様の詳細等はここにある。小さなプリント基板に小さなカメラが乗ってるだけの品物だが、今Raspberry Piは大人気だから、発売後数秒で売り切れると予想される。Raspberry Pis今や、電子工作界のBeanie Babiesだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

作り手2人が協力して、南アフリカの少年にロボットハンドを作った


地球の両端にいる作り手2人、ワシントン州ベリンガムのIvan Owenと、南アフリカのRichard Van Asが協力して、カスタム版ロボットハンドを作りThingiverseで発表した。そのハイライトは? 彼らがこれをLiamという南アフリカの生まれつき右手に指のない5歳の少年のために、大陸間をオンラインで協力しながら作ったことだ。

2人が出会ったのは、Van AsがOwenのコンテンスト用に作った手作り義指を見つけた時だった。Van Asは事故で指を4本失っており、自分用に義指を作るのを手伝ってほしいと彼に頼んだ。2人は離ればなれで作業を開始し、Van Asは自分の手の型を送りOwenが自宅でモベルを作った。間もなくVan AsはLiam少年のためにロボハンドを作り始め、2人は協力して少年のために完全な義指を作った。

Makerbotの人たちがこの話を聞きつけ、3DプリンターのReplicator 2を2台寄贈した。これで2人はCADファイルを送りあって部品を作れるようになった。数日後にLiam少年はプロタイプの「手」を着け、2人は微調整と改善を重ねた。

先月Liam少年は改善された手を受け取り、小さな物体を拾うのに使っている。以前はできなかったことだ。

完成したRobohandが届いてからわずか3日後に、Liamは熱心に使い方を学びチャンピオンのように使っている! 右手では何一つ把めなかったあの子が、今ではコインのように小さくて難しいものまで把めるようになった!! このテクノロジーの恩恵に預かる子供たちが世界中にたくさんいるはずだ。

今2人のデザイナーたちは、指をなくし「本物の」義指を作るのに必要な1000ドルを払えない人たちのために資金を募っている。これは3Dプリンターの力、そして小さな少年の世界を少しだけ明るくするという使命を負った2人のエネルギーを示す感動的な証しだ。

Via Ars

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(翻訳:Nob Takahashi)

二人の引きこもりっぽい学生がForever Aloneを何千個も売った, というお話

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ニューヨークのQueens Collegeの学生Matt SconceとPhil Malenが、ちょっと変わったアイデアを着想した。Forever Aloneの彫像を作って売ろう!

Matt Sconeは彫刻家のHanning Sadenと一緒に、今や有名なForever Aloneの顔の3Dモデルを作った。それは、“ぼっち”(ひとりぼっち)であることを表す、悲しい目をした怪人で、自分のことを指すだけでなく、誰かがぼっちであることを表すためにも使う。その顔は、はっきり言ってとっても醜いが、なんか、心に刺さる部分もある。彼らは、それを自分たちで作ろうというのだ。最初は30個だけ作って、80ドルで売った。

“夏休みに思いついたんだけど、自分で何かを作ってそれが売れたら、すごくクールだろうな、と思ったんだ”、とMattは語る。“二人ともRedditのファンだったから、Forever Aloneの人気をよく知っていた。彫像を作るならこれだ、とひらめいた”。

二人は3Dのモデルを作り、プリントし、鋳型を作った。ほんの少しだけ作って終わらせるつもりだったが、インターネットの神様が、そうはさせなかった。BoingBoingが記事を載せ、そのオンラインストアで売った。それを今度はThinkGeekが取りあげた。今では彼らはアジアの某国にアウトソースして、首から上の小さな彫像を数千というロットで作り、需要に応えている。一体30ドルで、飛ぶように売れている。

これまでに、たぶん、2000ドルぐらい稼いだ。Twitterで一か月、話が広がるとそんな結果になる。おかげでMattは、ビジネスのコツをつかんだ。それは、ある特定の人びとの心をとらえること。たとえば、猫好きとか、プラスチック製のフィギュアのファンとか。

Forever Aloneを選んだのには、ネットの人気(ミーム, meme)のほかにも理由があったのか?

“ミームは、おかしかったり、個人的なレベルで関心を持てたりするから、おもしろい。自分が好きなものを同じく好きな人を、見つけようとするから、ミームはつながりを作る”、と彼は言う。

二人とも一匹狼、つまり、同じくForever Alone(ぼっち)か? Mattは、そうだ、と言った。

“完全にそのパターンだから、なさけないよね。WoWをやってるか、でなければRedditにいる、引きこもりのゲームおたくだよ”。





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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))