これだけでGoogle検索の達人になれる便利すぎる検索演算子ベスト10

パーソナライゼーションやアルゴリズムの進化で検索者の考えていることを勝手にある程度予想して答えを出してくれるようになってきたGoogle、一昔前のGoogleと比べてもローカル検索からGoogle Nowまで超絶な進化を遂げています。検索時のちょっとしたテクニック的な技は進化するGoogleの前にその必要性も失われつつありますが、特定用途の検索をしたい時にはまだまだ使えるテクニックも多数存在します。今回は改めて代表的な検索演算子をまとめた記事を紹介します。とりあえずこれだけ覚えておけば、あなたも一端の検索マスターは名乗れるかも。 — SEO Japan

グーグルは、全力で検索を改善する取り組みを行っている。あまりにも見事であるため、一般のユーザーが、この点に気づいているようには思えない。パーソナイゼーションローカリゼーション、そして、カスタマイゼーションを次々に導入し、その一方で、一般のユーザーに関する大量のデータを入手している。有益(尚且つ直感的な)な検索を作り出すために、どれほどグーグルが努力しているのか、見過ごされることが多い。

一般のユーザーは、グーグル、あるいは、グーグルの実際の仕組みすらも理解していない。

しかし、グーグル製品が改善されているにも関わらず、あるいは、この改善のせいで、グーグル内で高度な検索を行う力を失いつつあるように思える — とりわけ、検索マーケッターなら、効率よく、そして、効果的にウェブを移動する上で、この力は絶対に欠かせない。

事実、グーグルは、先日、主要なアップデートのニュースをリリースしていた — それは、複雑な検索においてユーザーを支援するために作られたハミングバード(日本語)である。

欲しい情報を得る

この背景、そして、コンテキストを理解する力が進化している点を考慮すると、グーグルから、望む情報を引き出すことは今まで以上に重要なっていると言えるだろう。

グーグルのためにサイトを最適化する方法は、頻繁に取り上げられているものの、ブランドがウェブでどのように表されているかを探るため、あるいは、競合者が何をしているかを探るため、マーケッターにとっては、検索を巧みに利用することは、非常に重要である。幸いにも、高度な検索は、簡単に実施することが出来る — 10点のシンプルな検索演算子を理解し、賢く検索に適用するだけで、検索のプロになることが出来ると私は考えている。

それでは、権限を諦め、グーグルを信頼する代わりに(アドワーズキャンペーンを実施する際に、グーグルの言うことを鵜呑みにしたりはしないはずだ)、検索コマンド トップ 10、そして、高度な検索を効率よく実施する方法を確認してもらいたい。

Search Modifiers

検索演算子の一覧

以下に、検討してもらいたい10点の検索演算子を挙げていく。

  1. “クエリ”
  2. -クエリ
  3. クエリ AND クエリ
  4. クエリ OR クエリ
  5. Site:example.com
  6. Inurl:クエリ
  7. Intitle:クエリ
  8. Filetype:クエリ
  9. Related:クエリ
  10. Inpostauthor:クエリ

ここからは、高度な検索演算子を理解する上で必要なツールを提供し、本当に欲しい情報を入手するために、合理的な検索を実施する方法を伝授していく。ただし、その前に、高度な検索が消えつつある理由を探っていこう。

高度な検索が消えつつある理由

数年前に、[ガソリンスタンド]等の検索を実施しようものなら、笑われていた。ほとんど役に立たない結果が返ってくるからだ — 大きな石油会社、そして、ガソリンスタンドの定義を説明する情報ベースのサイト(ウィキペディア等)が、10本のリンクを介して、提供されるだけである。

当時のグーグル検索は、技に近かった。望ましい結果を得るためには、どのワードを使うべきか、なぜか、そして、どのような効果があるのかを理解しなければならなかった。

検索には、テクノロジーに精通している、つまりテクノロジーを深く理解している必要があったのだ。

しかし、現在、見知らぬ地域でガソリンスタンドを探している場合、ラップトップであれ、スマートフォンであれ、あるいは、借り物のデスクトップであれ、[ガソリンスタンド]と単純に入力する。

ラップトップを使い、グーグルのアカウントからサインアウトし、シークレットモードを使った状態で得た結果を以下に掲載する:

Gas Station Search

以前の10本の青いリンクがだけが表示される画面とは、大きく異なる — 最初の5本のリンクは、現在地と関連しており、私が都合良く、そして、お手頃価格でガソリンを買うことが出来る場所に導いている。さらに、周辺の地図が、ガソリンスタンドに印がつけられた状態で掲載されている。また、上部にはナレッジグラフのカルーセルが用意されている。

現在、[ガソリンスタンド]の検索は、明らかに実用的なオプションに進化している。

スマートフォンを介して検索するユーザーは、このような広範なクエリ検索を行う可能性が高い。同じ検索をスマートフォンを使い、同じ地域で行った際のスクリーンショットを幾つか掲載する:

Gas Station Mobile

ご覧のとおり、リッチスニペットに関しては、ほぼ同じだが(ナレッジグラフのカルーセルはなし)、より細かい情報が提供されており、距離で特定した7つのガソリンスタンドへのルートを知ることが出来る。5位までの結果は、ランキングは若干異なるものの、ラップトップの結果と同じである。

Distilledのウィル・クリッチロー氏は、White Board Fridayで、今後のユーザーの行動を分かりやすく説明していた。このプレゼンで、クリッチロー氏は、進化する検索行動のコンセプトを、素晴らしい実例を交えて、見事に解説していた。

グーグルの検索テクノロジーは、利便性が高いレベルに達しており、ユーザーは、検索の仕組みを考えることも、分析することも、さらには、理解することもしなくなった。うまくいくと思い込んでおり、実際に、必要な結果を得ることが出来る。

これは、実際に起きているトレンドであり、今後も続く可能性は高い。グーグルナウが良い例だ — グーグルナウでは、検索をすることなく、必要としている結果を得られ、ユーザーはさらに結果を絞り込むことが出来る。グーグルグラスもまた、このトレンドを継承している。グラスは、高度な検索に対応しておらず — 恐らく、急速に拡大/a>するナレッジグラフを基に、短く、的確な答えを提供する。

しかし、グーグルは完璧ではない。特に、淀んだウェブを移動するために検索エンジンを使うユーザーに対して、改善すべき点はまだまだある。

そのため、グーグルは改善を続けているものの、高度且つ合理的な検索のニーズは消えていない。

検索演算子とその使い方

1. “クエリ” — 完全一致の検索

仕組み: クオテーションマーク、または、“クエリ” を入力すると、クエリと全く同じ記述を探す。完全一致検索とも呼ばれる。

例: “Page One Power link building”

Exact Match Search

利用: 完全に一致する情報を探し出す。シリアルナンバー、モデルナンバー、曖昧な名前等を探す際に便利である。基本中の基本だが、高度な検索において、非常に重要度が高い。他の検索演算子と組み合わせて、具体的な結果を得る上で、特に有効である。

2. -クエリ — クエリを除外するコマンド

仕組み: 引き算の演算子は、検索結果に盛り込みたくないクエリを全て除外する。

例: “Jon Ball” -”Page One Power”

Minus Search

利用: 検索結果から余分なリスティングを刈り取る。具体的な情報を探している場合、または、避けたい用語やフレーズが結果に含まれている場合、このコマンドを使えば、検索結果から除外することが可能だ。

3. クエリ AND クエリ — クエリの組み合わせ

仕組み: 「AND」を利用すると、両方のクエリを持つページが検索結果に表示されるようになる。

例: “Jon Ball” AND “Page One Power”

And Search

利用: 用語を組み合わせるだけで、テーマを絞り込むことが出来る。ANDオペレータを利用しないで検索を行うと、Jon BallとPage One Powerの双方を持つページではなく、どちらかを持つページが返される。

注記: 大文字を利用しない場合、オペレータではなく、フレーズだと勘違いされる可能性がある。

4. クエリ OR クエリ — 同様のクエリの検索

仕組み: 複数の用語を検索することが出来る。

例: “Jon Ball” CEO OR Founder OR Owner OR Partner

Or Search

利用: 複数/同様のフレーズとワードを単一の結果で検索する。通常、ORオペレータは、– 例えば、CEO/設立者/オーナー/パートナー — 同様のアイデアを表現する複数のワードに対して、用いられることが多い。

5. Site:サイト名 — 具体的なサイトを検索する

仕組み: Site:サイト名は、グーグルの検索を単一のウェブサイトに絞り込む効果がある。

例: Site:pageonepower.com “Jon Ball”

Site Search

利用: 具体的なウェブサイトで情報を探す時に用いられる。別の検索コマンドと組み合わせて用いられることが多い。TLDに絞り込むことも可能である(.gov, .com, .edu)。

6. Inurl:クエリ — 具体的なURLの検索

仕組み: クエリがURLに含まれているウェブページのみを返す。

例: inurl:Jon Ball

In URL Search

利用: この検索演算子には、様々な用途がある。個人の名前を介して、当該の人物が持つ様々なネット上のプロフィールを探す、もしくは、特定のページを探す(ゲスト投稿、リンクのリスト、インフォグラフィック、フォーラム等)を上で有効であり、また、Site:と組み合わせると、より効果的である。

7. Intitle:クエリ — 具体的なタイトルの検索

仕組み: 検索コマンドintitle:クエリは、クエリがタイトルに組み込まれたページのみに結果を絞り込む。

例: intitle:jon ball

In Title Search

利用: inurl:クエリと同じように、インターネット上のプロフィール、各種のページ、そして、検索に関する一般的な情報を探す上で効果が期待できる(タイトル内のフレーズやワードを持っているため)。

8. Filetype:クエリ — 具体的なファイルを探す検索

仕組み: 特定のタイプのファイルを持つページのみを検索する。

例: site:pageonepower.com filetype:pdf

File Type Search

利用: 具体的なトピックに関する具体的なファイルを探す。また、スクリーンショットを見れば分かるように、特定のサイトで特定のタイプのコンテンツに絞り込む際にも大活躍する。

9. Related:クエリ — 関連する結果の検索

仕組み: クエリに関連する検索結果を返す。注記: site:検索と同じように、その他の関連するウェブサイトを盛り込むため、クエリにサイト名を利用することが出来る。しかし、有名なサイトではない場合、何も見つけられない可能性が高い。

例: Related:reddit.com

Related Search

利用: ウェブサーフィン、クエリに関連するページの発見、そして、人気の高いサイトに似ている知名度の低いサイトの発見に向いている。

10. Inpostauthor:クエリ — ブログの作者の検索

仕組み: Inpostauthor:、別名、ブログの作者検索は、作者を限定して、ブログの記事を検索する。

例: inpostauthor:Jon Ball

In Post Author Search

利用: 数多くの作品を投稿するブロガーを追跡する。この検索演算子は、とりわけ、作者の名前が平凡な場合、割と広範な結果を返すことに注意してもらいたい。

捻りを加える — 複数の検索演算子を使った高度な検索

以上、とりわけ重要な検索演算子を10点紹介した。次に、創造力を発揮し、賢く検索を行う方法を伝授していく。

検索演算子を個別に利用した場合でも、多少、質の高い結果を得ることが出来る。しかし、組み合わせて、– 検索の文字列を組み立て — ピンポイントの検索を作成することで、本領を発揮する。

Mozのドクター. ピート・マイヤーズ氏は、「グーグルのsite:オペレータ 25点の強力な組み合わせ」の中で、site:検索に関する高度な検索を分かりやすく説明している。時間を割いて、この記事に目を通してもらいたい。様々なオペレータを組み合わせて、ターゲットを絞った検索を行い、正確な結果を得る上で、お手本になるはずだ。

それでは、幾つか例を挙げていく:

1. 競合者のゲスト投稿キャンペーンを把握する

考えられる検索:

  • Inpostauthor:“名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • Inurl:ゲスト投稿 “名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • Intitle:ゲスト投稿 “名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • “Author: 名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • “Written by 名字 名前” -site:競合するサイトの名前
  • “Author Profile” “名字 名前”
  • “About the Author” “名字 名前”
  • “Author Bio” “名字 名前”
  • Inurl:Author “名字 名前”

この2つを組み合わせるだけで、個々に利用するよりも、遥かに正確な結果を得ることが出来る。

ゲスト投稿に関しては、私自身は、Inurl:author “名前 名字”を特に気に入っている。このとてもシンプルな検索の文字列は、質の高いゲスト投稿を探す上で、絶大な効果を発揮する。質の高いサイトは、Author(作者)のページを用意している傾向があり、その多くがURLに「author」を盛り込んでいるためだ。

author bioも忘れずにチェックしてもらいたい — bio(経歴)に対する完全一致の検索を可能にして、作品を突き止めてもらうため、ライターの大方は、bioをほとんど変えていない。

2. ブランドの言及

当然ながら、この検索を行う際に、グーグルアラートFresh Web Explorer、そして、Mention.net等、役に立つツールが存在する。

しかし、ブランドの言及を検索するために、グーグル検索を活用する手もある。通常、上述したツールほどの効果は見込めないものの、自分で探したい人達、または、高度な検索を学んでいる人達には、楽しい作業になるはずだ。

幾つか例を挙げていく:

  • -site:pageonepower.com -site:facebook.com -site:twitter.com “Page One Power” OR “pageonepower.com” OR “http://pageonepower.com/” OR “http://www.pageonepower.com/
  • -site:pageonepower.com -site:facebook.com -site:twitter.com “Jon Ball” OR “Jonathan Ball” OR “CEO of Page One Power” OR “Founder of Page One Power”.

まず、自分のサイトとソーシャルメディアのプロフィールは除くべきである。その後、重要なブランドの用語、製品、そして、社内の人物名に狙いを絞り込もう。ORオペレータを利用すると、複数の用語を一度に検索することが出来る。最近まで、グーグルは波型ダッシュ(~)を類義語のオペレータとして採用していたが、残念ながら、撤廃されてしまった。

3. 不明瞭なファイルを探す

グーグルの検索スキルに磨きをかけるのは、見つかりそうもない情報を検索するためである。

この例では、先日参加したカンファレンスのプレゼンを探していると仮定する。

カンファレンスやプレゼンが終わると、プレゼンターは、カンファレンスのウェブサイトが、頻繁にページを更新/削除するため、自分でプレゼンをウェブに投稿することが多い。

プレゼンターは、様々方法で、この取り組みを行うことが出来る — 自分のサイトで、第三者のサイトで(スライドシェア等)、あるいは、ソーシャルメディアを介して。

いちいち複数のサイトをチェックしていくのではなく、次のような高度なグーグル検索を試してもらいたい:

  • “名字 名前” filetype:pdf “カンファレンスの名前” -site:カンファレンスのサイト
  • “名字 名前” “カンファレンスの名前” プレゼンテーション OR ファイル OR 動画 OR パワーポイント -site:カンファレンスのサイト
  • “カンファレンスの名前” “プレゼンのタイトル” -site:カンファレンスのサイト
  • “カンファレンスの名前” AND “名字 名前” プレゼンテーション OR ファイル OR スライド OR 動画 -site:カンファレンスのサイト

役に立つ組み合わせが、必ず幾つか存在するはずである。検索コマンドを利用する際は、結果に応じて検索を変え、検索をさらに絞り込むことが肝要だ。

まとめ

高度な検索は、極めて重要度が高い。グーグルは、先日、ハミングバードアップデートを実行に移した。ハミングバードは、音声検索で用いられる確率が高い、複雑な検索を改善することを目標に掲げている。

グーグル検索は、15年前にリリースされて以来、大幅に改善を遂げてきた。事実、あまりにも改善の度合いが大きいため、過去の検索を思い出すことが出来ない人の方が多いのではないだろうか。しかし、継続的に改善されるものの、グーグルに依存すると、効率的、そして、効果的に検索を行う力を自ら弱めてしまう。

そのため、グーグルの検索テクノロジーに必要以上に頼るべきではない。今回紹介した10通りのシンプルな検索演算子を覚えれば、プロのように検索を実施することが出来るようになる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Top 10 Search Modifiers: Why They Matter, What They Are & How To Use Them」を翻訳した内容です。

前半の基本はおさらい編としても、後半の応用編はナルホドと思わせる具体的な活用事例もありました。誰にでもすぐ簡単に使えるGoogle検索ですが、ちょっとしたテクニックを知っているだけで検索にかかる時間を圧倒的に減らすことができることもありますよね。あなたの検索ライフに活用できるティップスは何か見つかったでしょうか? — SEO Japan [G+]

iOS向けの最強カレンダーアプリ10選

2014年、充実した一年を送るにはまずは有効なスケジュール管理から、ということで、今回はiOS向けのカレンダーアプリを10厳選して紹介した記事をThe Next Webから。日本語対応どこまでできているか微妙ですが、クールなカレンダーアプリで粋な気分を演出するのもまたしかり。もしくは新規サービスのインスピレーションの参考に。 — SEO Japan

その日のうちに物事を終わらせる時間がいつも十分にないあなた、もしくはあなたの知り合いは、忙しいスケジュールを記録するためにテクノロジーに救いを求めたであろう。しかし、大部分の人にはパーソナルアシスタントを雇う資金がないため、次善の策はモバイルデバイスとなる。

スタートアップはこのトレンドに気付き、日々の生産性を最大限にする手助けをするためにアプリケーションを築いてきた。しかし、一体どのアプリが幅を利かせているのだろうか?それは個々のユーザーの好みによるため、難しい質問だ。

私たちは、今日App Storeで利用可能な10種類のiOSデバイス向けの魅力的な人気カレンダーアプリを調査した。これらの中には無料のものあれば有料のものもあるが、最終的には、どれもがあなたのスケジュールを、それぞれのサービスが考える満足のいく便利な方法で表示する。

Apple App Storeには数えきれないほどのカレンダーアプリが存在するが、私たちは最近ニュースになったものや、人気の高いものを選んだ。これは包括的なリストでもないし、特別な順番で並んでいるわけでもない。

ちなみに、私たちは、Androidデバイス向けのカレンダーアプリについて忘れているわけではない。Android用カレンダーアプリのまとめもチェックしよう。

Tempo

SRI Internationalで作成されたTempo Smart Calendarは、人工知能を利用して、あなたが次のミーティングの準備をしっかりと整える手助けをしようとしている。それは、あなたの日々のイベントを分析し、Eメールや連絡先に目を通し、関連のあるドキュメントや情報を取り込むため、あなたはミーティングの背景を正確に知ることができる。

この記事の中で取り上げた多くのアプリケーションと同じように、Tempoは、運転経路も提供するため、あなたはどうやって目的地に行けばいいのか知ることができる。また最近、このデバイスでネイティブEメールクライアントを使いたくなかったユーザーのために、iPhoneのGmailアプリ向けに改善したサポートを追加した。ここ数か月の間にこのサービスに追加された他の改善点には、より優れたイベント共有とワンクリックでの会議通話の管理などがある。

面白いことに、このサービスは、あなたのイベントにもっとコンテクストを適用するためにデザインされた新しい機能を追加し始めている。中でも重要なのがCompany Cardsの追加で、あなたが会うことになっている会社の情報や、あなたがそこで働く誰を知っているのかを教えてくれるだ。また、Yifteeと協力して、友人の誕生日に現実世界でのプレゼントを送ることも可能にしている。

無料のアプリ。あなたは、少々遅れた発表会のことでこのアプリを覚えているかもしれない―ローンチ当日に問題が発生して、予約のキャンセル待ち名簿を準備する必要があったのだ。

- Tempo for iOS

Donna

このカレンダーアプリケーションを説明する最良の方法の1つは、Aaron SorkinのWest Wingに登場するDonna Mossを引き合いに出すことかもしれない。それは、あなたの行動から学習して、あなたがどんなスケジュールを立て、どこに行く必要があり、何時に出発すればいいのか最良の判断をするパーソナルアシスタントサービスだ。

Incredible Labsの発案物であるDonnaは、Tempoとほぼ同じようなテクノロジーと機能を提供するが、このアプリは、先を見越すことと、ユーザーに人間としての経験を与えることにもたくさんの注意を払っている。共同創設者のKevin Chengが私たちに言うように、このアプリは、その学習能力を介して、あなたがいつ家に帰るのかや、好ましい通勤経路なども知っている。さらには、A地点からB地点へ行くのにはどれくらいの時間がかかるのかを様々な移動手段を用いて見つけ出すこともできる―今週、バスが追加されたばかりだ

このアプリに関して私たちが素晴らしいと思った点は、そのシンプルなデザインだ。ある意味で、それは、すぐ次に何が起きるのかに焦点を合わせるために必要不可欠な情報を与えるだけのように見える。このカレンダーアプリを見て、iPhone上のネイティブアプリなどの他のアプリと比べると、明らかに美的に優れているし、次のミーティングに参加するのに必要な洞察を与えてくれる。しかし、あなたが手にする情報は、Tempoで目にするものほどは豊富ではない。

Donnaが追加しているもしくはする予定のその他の機能:

  • GoToMeeting、Skype、WebEx対応のカンファレンスコールのプッシュ通知。
  • 非常に恐ろしい“キャンセル待ちリスト”ポリシーを発動しなければならないことがないように、拡大に対応するためのバックエンド・サポート。
  • 読み込み時間の改善とバッテリ寿命の向上。
  • Donnaが、あなたが行く場所やあなたのいる場所を上手く予測することができるように、その知能を強化。

まだローンチされたばかりなので、興味深い機能が少ししかリリースされていないことは理解できる。しかし、手に余るほどの他のカレンダーサービスと競争するためには、Donnaは、ビジネスを強化して、それが“賢い”カレンダーであることをもっと示す必要がある。

Donnaは無料アプリ。現在はiOSのみで利用可能だが、Android版ももうすぐ公開される予定だ。

- Donna for iOS

Agenda

3番目に紹介するカレンダーアプリは、Savvy Appsによって作られたAgendaと呼ばれるものだ。一部のレビューでは、ミニマルだと言っているが、それは情報豊富で、よく見るとAgendaは必要な情報を理解しやすい方法で提供している。しかしながら、このリストの他のアプリと並べてみると、Agenda が最も魅力的なデザインを持っているようには見えない。

メインのカレンダー機能では、ユーザーは、特定の日に予定されているアクティビティもしくはイベントがあることを意味する様々な色の点が表示されることに気が付く。色分けされた点は、休暇、個人、仕事など異なる予定と関連付けられている。そのインテグレーションには以下のようなものがある:

  • Appleのリマインダーに対応
  • イベント参加者にメールまたはSMSを送信
  • イベント作成にFantasticalを選択
  • Clear、Drafts、Due、Scratch、Things、Todoにイベントを送信
  • デフォルトの変更:ブラウザ(Chrome)、マップ(Google MapまたはWaze)、電話(Skype、GV Mobile+、GV Connect、Line2)

デザインの点に関しては、この世で最も魅力的なアプリというわけではないが、自分の生活のどの部分が影響を受けているのか分かる方法で、スケジュール上のイベントをセグメント化するというのはかなり機能的だ。

Agendaは現在ダウンロード可能で、料金は0.99ドル。

- Agenda Calendar 4

Fantastical

Flexibitsが作成したFantasticalもまた、時間をオーガナイズしようとする際に人々が期待する基本機能を提供するカレンダーアプリだ。しかしながら、それがアクティビティを提示する方法は、ユーザーにとって魅力的なものかもしれない。さらにそれは、市場で最も安いアプリでもなく、4.99ドルという価格は、人々がダウンロードをためらう理由になるかもしれない。

このアプリがiPhone向けに初めて公開された時、私たちはそれを“ゴージャス”だと言った。実際それは、iPhoneとMacの両方で利用できる唯一のアプリの1つだった。

Fantasticalはあなたの1週間のイベントを見て、それを美しくデザインされたインターフェースへと取り込み、今後7日間であなたが対処しなければならない全てのことを強調表示する。最も一般的なのは週ごとの閲覧だが、カレンダーの高さを伸ばして、ひと月分のスケジュールを表示させることもできる。もし複数の予定がある場合は、他のアプリと同じように、色分けを適用する。

以前の私たちのレビューより:

このアプリは、Day Tickerと呼ばれる機能に加えて、Macで使用しているのと同じ自然言語構文解析エンジンを搭載している。Day Tickerは、私がCalendarをiPhone用Fantasticalに置き換えた大きな理由だ。今日とその周辺の日のリボン状の表示は、一目で直近にどんな予定があるのかを素早く見ることを可能にする。

- Fantastical

Cal

Any.doが作成したカレンダーアプリ、Calは、ビジュアルに大きな自信を持っている。デザインは、とても明白で、Fantasticalと似たような構造を持つ。しかしながら、今日のアジェンダを見ている時に、私たちが引き付けられた小さな特異性の1つは、このアプリが、ミーティングの間にどれだけの自由時間があるのかを記載したということだ。

Calは、この夏にデビューしたばかりで、どちらかというとこの市場では新参者だ。

ユーザーは、このアプリ全体においてデベロッパーが写真の使用に重点を置いたことに気が付くだろう。Calは、スタンダードなカレンダーアプリのスケジューリングの形態をデザインし直して、それを美学的観点から魅力的なものにしたのだ。あなたは、この体験がプロセス全体を通して続くことに気が付くだろう。

このアプリは無料でダウンロードできるが、対応はiOSのみ。

- Cal

Sunrise

Sunriseは、iOSカレンダーに置き換わる“パワフルで美しいアプリ”とTNWのMartin Bryantによって説明されている。iPhone上の既存のカレンダー機能が平凡で、少なくともiOS6でアップデートされるという事実がある場合には、私もどちらかというと賛成だ。

元Foursquareデザイナーの発案物、Sunriseは、もともとはスケジューリングアプリではなく、あなたがより生産的になって何をする必要があるかの優先順位付けをするために、今日何があるのか日々のダイジェストを提供するEメールだったのだ。

このアプリは、Producteevに加えてGoogle CalendarやFacebook、Twitter、LinkedInを含む多くのソーシャルネットワークと繋がりを持つ。毎日のダイジェストという形と同じように、Sunriseは特定の日に何があるのかを表示するため、あなたは、どの友人が誕生日や記念日を祝うのか、天気はどうなのか、予定されているイベントおよび誰が参加する予定なのかを知ることができる。

Sunriseはデザイナーによって作られたため、自然とこのアプリは綺麗な満足のいくインターフェースを持つ。

私たちはこのようにレポートした:

Sunriseには他にもたくさんの素晴らしい点がある。例えば、もしあなたが複数の参加者のいるミーティングをスケジュールしたなら(このアプリから招待者を管理することができる)、参加者の顔がLinkedInから取り込まれて、スケジュール内のイベントの横に表示される。カレンダー入力には、自動で選択される様々なアイコンもある。ミーティングは2つの吹き出しとなって現れるが、自分の約束を“call”と記述すると、その入力に自動的に電話のアイコンを表示する。‘flight’や‘Skype’などのキーワードも同様だ。一方、友人の誕生日をタップすると、相手のFacebookタイムラインに挨拶を投稿するか、テキストメッセージを送信するように勧める画面が表示される。

Sunriseはダウンロード無料のアプリ。

- Sunrise

Handle

Handleは、このリストに入って入る他のカレンダーサービスとは少し異なる。その理由は?なぜなら、それは、今から4日間あなたが何をする必要があるのかを教えてくれるのではなく、あなたが今日物事を終わらせることを手助けしているからだ。

このサービスは、Menlo VenturesのManaging Director、Shawn Carolanによって作られた。VCが時間を管理する方法を見つける必要がある場合に、Handleがいくつかの深刻な問題を解決することを期待できる。この会社は、自らを“世界初のプライオリティエンジン”と呼び、タスクマネージメントのコンセプトとGmailのPriority Inboxを混ぜ合わせた。

ユーザーは、受信箱を解析して、今日は何が重要で迅速な行動を必要とするのかを見つけ出す。そこから、生産性を最大限にするサポートをするために“To Do”形式で特定のタイムスロットにタスクがアサインされる。

間違いなくそれは、スタンダードなカレンダーアプリでもないし、そもそもそうであることを目的としたアプリではない。しかし、Handleは、ユーザーが物事を終わらせる手伝いをする能力を見せるためにこのリストに含まれた。

残念ながら、このサービスはまだプライベートなベータ版であるため、多くの読者にとっては、Web版およびiOSアプリにアクセスするには招待が必要となる。

- Handle

Mynd

“脳を持つ”カレンダーと呼ばれるMyndもまた、デザインに重点をおいたアプリケーションで、前後関係を把握する能力も大々的に宣伝している。以前はNeverlateとして知られていたこのアプリは、あなたの1日を分析して、イベントではなくそれを作り上げる人、場所、タスクを中心に展開する。

私たちの見解では、Myndのデザインはこのリストにあるいくつかの他のサービスほどに優れているようには見えないが、かと言って一番悪いわけでもない。メイン画面は、様々なモジュールに分かれていて、次のアポイントメント、現在の気温、今日あなたがどれくらい忙しいかの統計を示している。不思議なことに、それはインフォグラフィックのように見える。

Myndに関して興味深いことは、それが提供しているインテグレーションだ。Evernoteファイルを添付することが可能なのは、他のサービスにはないことのように思える。

Myndはダウンロード無料。

- Mynd

Atlas

私たちは、すでにここでたくさんの異なるカレンダーアプリについて話してきたが、イベントの追加に関してはその全てに共通点がある:ユーザーが手動で情報を入力しなければならないのだ。

Atlasは、Tungle.me(BlackBerryが買収しその後閉鎖したサービス)と同種のスケジューリングサービスだ。1日があまりにも忙しくて、スケジュール調整をする時間もない時には、AtlasのURLを他の関係者に転送すると、彼らが双方に合った時間をいくつか提案することができる。

私たちが書いたこのアプリのレビューを読むにはこちら。AtlasはiOSおよびAndoridで利用可能の無料アプリ。

- Atlas

iOS 7 Calendar

もちろん、このリストはAppleから出た最新のカレンダーに触れずして完成することはない。同社の2013年Worldwide Developer Conferenceで、iOSデバイス向けのその最新オペレーティングシステムが発表された。iOS7では、お馴染みのプラットフォームデザインのほとんどが変更されるが、カレンダーは変わらない。

iOS7はまだデベロッパープレビューの段階であるため、一般に公開される時に最終的なカレンダーアプリがどんな感じなるのかは私たちには正確には分からない。しかしながら、先のレポートによると、基本的には“殺菌されたユーザーインターフェース”でデザインし直されるが、新しい機能は少ししかない。その画像を信じるのならば、ブルーとシルバーの外観はとっくになくなって、たくさんの白と黒と赤を使ったデザインがやって来る。それはとてもきれいでシンプルで、イベントが見つけやすいものになっている。

最後に…

さあこれで終わりだ。ユーザーが今日のスケジュールに何があるのかを見つけることができるように、ユーザー体験を最適化して作られたiOSデバイス用の10種類の便利なカレンダーアプリケーションだ。どれか一つが最も優れているようには見えない―それは主観的な言葉だ。なぜなら、どれがあなたのニーズに合っているのかを決めるのはあなたなのだ。私は主にTempoを使用するが、1日をナビゲートするのに役立つDonnaの機能もいくつか使ってみたい。Sunriseには、私に乗り換えを促すほど魅力的なデザインがある。

先に言ったように、これは包括的なリストではない。つまり、あなたはEasilyDoCalenGooEvent BookCalenMobTempus Calendarなどのようなものも検討する必要があるということだ。しかし、上に挙げた10個のアプリには一つの共通点がある:ユーザーが試してみたくなるような魅力的なデザインだ。

あなたのお気に入りのカレンダーアプリは何だろうか?

ヘッダー画像:Thinkstock

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この記事は、The Next Webに掲載された「10 of the best iOS calendar apps」を翻訳した内容です。

しかしカレンダー一つとっても英語圏にはホント様々なアプリがありますね。。。さて、何か気になるアプリはあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

2014年に実現したい14点のリンクの誓い

Googleのアルゴリズム&取締り強化で意図的な外部リンク施策がペナルティにつながりかねない最近のSEO。そうはいっても、順位向上にリンクが必要なのもまた限りなく絶対的な事実。余計なトラブルを抱え込まずに被リンク対策に取り組みたいあなたのための2014年版リンク構築のアドバイス集。 — SEO Japan

2013年のリンク構築業界を一言で表すなら、「刺激的」と言う言葉がピッタリである。大きな変化に関しては、大勢のエキスパートが既に語り尽くしているので、ここでは取り上げない。代わりに、2014年の新年の誓い候補となる14点の決意を挙げていく。

1. 被リンクのプロフィールを精査する

リンクレポートを自分で実施したことがないなら、今すぐに実施するべきである。素晴らしいツールが提供されている(独自のデータベースを利用するツールもあれば、他のソースからデータを引き出すツールもある)。人気の高いツールは、有益なものばかりだ。お試しアカウント、無料の1日有効アカウント、あるいは、リンクプロフィールが小さいなら、単純に無料版を利用するだけでも良い。リンクプロフィールが莫大なら、適切な有料のリンク分析ツールの利用を検討してもらいたい。有料ツールは、極めて有益である。

グーグルとビングのウェブマスターツールから情報を得ることは可能だが、検索エンジン以外の情報源を用意しておくと良いだろう。また、リンクを評価する方法も学んでおいてもらいたい。

問題を抱えていると思うなら、あるいは、ペナルティーを与えられたなら、リンクの専門家に相談することを薦める。しかし、プロのようにデータを徹底的に調べることは出来なくても、リンクをリストアップする方法、そして、リンクプロフィールの基本的な分析を行う方法に関しては、すべてのウェブマスターが知っておく必要がある。

以下に、私が利用したことのある人気の高いツールを挙げていく:

2. リンクを常にチェックする

特に疑わしいリンク構築が行われている場合、あっと言う間に、収拾がつかなくなることがある。誰もが、メソッド、そして、関連するリスクを包み隠さずに明らかにしているわけではない — そのため、リンク構築のスタッフが何をしているのか知らない状態で、突然、全く関係のないフォーラムのコメントから、500本のネットワーク化されたリンクが姿を現したなら、さらに1500本のリンクが追加される前に急ブレーキをかけるべきである。 すべてのリンク先を訪問し、詳細に分析する必要はない。しかし、誤った方向に進みつつあるなら、感じ取ることが出来るはずである。

3. グーグルとビングのウェブマスターツールを設定する

ウェブマスターツールのアカウントを作らない状態で、見極めることが出来ない問題に遭遇するウェブマスターは、意外に多い。ウェブマスターツールは、数分間で設定することが可能であり、無料で利用することが出来るので、各サイトにアカウントを用意するべきである。ウェブマスターツールでは、被リンクに関する情報を得ることが可能であり(ただし、全体像としてこの情報に頼ることは出来ない)、また、グーグルで手動ペナルティーを受けた場合、通知してもらえる。ただし、ウェブマスターツールを設定したものの、全くアクセスしない状態は好ましくない。ウェブマスターツールには、サイトを分析する上で役に立つ素晴らしい機能が搭載されている。

4. 店舗/オフィスを持っている利を活かす

フォースクエアとフェイスブックのアカウントを作り、利用するべきである。少なくとも、グーグルとビングの地域のセクションで、会社のアカウントを作成しておこう。

注記: ローカルに真剣に取り組んでいるなら、アンドリュー・ショットランドが綴った「利用するべき5つの信頼されるアカウント」を参考にしてもらいたい。

5. 数字に執着しない

数字を軽視するべきだと薦めているわけではない。それはあまりにも割り切り過ぎであり、誤った見方だと言わざるを得ない。ただし、実際に、数字に過剰に執着するクライアントが存在する。
metrics

サイトが、数字以外のすべての点において、リンクを獲得する価値があると思うなら、行動に移すべきである(ペナルティーを受けているサイトを除く)。全く関係のないPR 4のページからは、ランキングの押上げ以外(もちろん、それはそれで有効ではあるものの、この点だけに固執するのは良くない)、何もメリットが期待することが出来ない。そのため、例えば、ソーシャルネットワークで勢いを得つつあるものの、裏付ける数字を得ていない新しいブログからリンクを得るチャンスがあるなら、是非、リンクを獲得してもらいたい。

6. eメールを接触するために使うなら、巧みに実施する

この誓いは様々な意味を持つ。まず、eメールを受信するのが男性だと仮定するべきではない(事実、私の下には「Sir」を用いるメールが多数寄せられる)。また、全く同じサービスを提供する人物にサービスを提案する必要はない(リンク構築を提案するメールもまた多数寄せられる)。eメールリストへの登録を解除するオプションも忘れずに提供してもらいたい。

eメールによる接触は、現在も主力のメソッドであり、実際に効果は高い。しかし、時間を割いて、接触のメールをパーソナライズし、メールを送る際に相手の時間を無駄遣いしないように細心の注意を払う必要がある。また、二度とメールが送られてこないオプションも用意するべきである。

7. SERPにページがどのように表示されているのか確認する

自分のサイトのSERPのリスティングをクリックしたいと思うだろうか?SERPで2位を獲得しているものの、トラフィックが少ないなら、上下のサイトを確認してみよう。自分のサイトではなく、上下のサイトをクリックしたいと思うだろうか?クリックしたいと思ったなら、何かしら対策を練る必要がある。オーソリティの高いサイトのリンクは、ランキングを高める効果があるものの、ランキングが上がったら、トラフィックも増えるように工夫するべきである。マジシャンではないので、実際に対策を講じなければならない。

8. サイトでゲスト投稿を募集する

eメールを使って、相手のサイトでのゲスト投稿を呼び掛けるだけでなく、自分のサイトでゲスト投稿を募集する、もしくは、サイトでインタビューに応じてもらえるように交渉しよう。すると、若干「利他的」なアプローチとなり、ギブ & テイクの関係が生まれる。事実、他の人達に関心を示すことで、素晴らしいリンクを獲得することに私は成功している。

9. アイデアを出す

私はブレインストーミングを 多用している。アイデアを重要視してもらえた感じると、素晴らしいアイデアが生まれてくる。実際にすべてのアイデアが功を奏するかどうかを心配する必要はない。バカバカしいと思う時こそ、有効なアイデアが生まれるものだ。スタッフの人数が多いなら、オフィス以外の場所で、ブレインストーミングセッションを開催する手もある。外に出ることが出来るなら、是非、実行に移してもらいたい。デスクとは異なる環境に身を置くことで、創造力が高まる場合もある。例えば、コンテンツに関するアイデアを考える、問題や解決策に関して話し合う、接触するための新しい手段やサイトの交流を活発にする方法を提案する等が出来るはずだ。

10. リスクの許容範囲を見直す

自然のリンクを大量にもたらす巨大なサイトを運営していても、悪徳リンク構築サービスを用いているケースも考えられる。今までは、効果があり、一度もペナルティーを課されていないとしても、2013年の大規模な取り締まりを考慮すると、確証は持てない。リンク構築の手法におけるリスクを受け入れられるなら、これ以上とやかく言うつもりはないが、ペナルティーから復帰したばかりであり、問題の元凶となった手法に再び手を出すつもりなら、次に捕まった際は、さらに厳しいペナルティーが待っていることを理解するべきである。

network busted

11. ペナルティーを受けた場合、もしくは、インデックスから除外された場合の対策を練る

フォロワーの多いツイッターであれ、顧客に大々的な最新のプロモーションに関する情報を提供するeメールリストであれ、あるいは、ファンの多いフェイスブックページであれ、どこか別の場所でアピールする必要がある。一時的であれ、インデックスから誤って除外されてしまうこともある。事実、robots.txtファイルで誤ってグーグルをブロックしたため、インデックスから姿を消してしまうサイトは、両手では数えきれないほど多い。何が起きてもおかしくはないので、準備をしておくべきである。

12. ソーシャルメディアを利用するなら、維持する

1年半以上、ツイートを投稿しない企業ほど迷惑な存在はない(この行為よりも迷惑だと思うのは、会社のアカウントで、自分のコンテンツに向かうリンクしかツイートしない行為ぐらいだ)。ソーシャルメディアを利用するつもりなら、適切に利用してもらいたい。話しかけられたら反応し、批判に対応し、そして、注目を集めるだけでなく、注目を返すことに時間を注ごう。また、ブランドに関する発言に目を光らせるべきである。グーグルは、発言の内容をリストアップし、カスタマイズすることが可能な無料のアラートツールを用意している。Talkwalkerのアラートもまた無料であり、グーグルアラートの代わり、または、バックアップとして活躍するはずだ。ブランド、少なくとも、URLを監視してもらいたい。

13. グーグルウェブマスターツールの「その他のリソース」を確認する

グーグルがサービスを閉鎖する行為を嘆く度に、このタブで提供されているツールの素晴らしさを思い出す。例えば、Page Speed Insightsは、たとえ利用料を支払ってでも(実際は無料)使うべきサービスであり、サイトの一部にこのサービスの提案を実施したところ、パフォーマンスが大きく改善された。

other resources

14. 最新の状況に対応する

SEO業界のあらゆる最新情報を消化するのは、とても時間がかかる。しかし、オンラインマーケティングを実施しているなら、– 自分で作業しているのであれ、賃金を支払って代行してもらっているのであれ — 少なくとも基本を押さえておく必要がある。グーグルは、時折、ウェブマスターガイドラインを更新しており、侵害に該当する行為をリストに加えている。そのため、このページをブックマークし、最低でも月に1度は訪問するよう心掛けてもらいたい(特にリンクプログラムのページ)。毎日15分間、メジャーなSEOのサイトのヘッドラインに目を通すか、週に一度のリンクに関するコラムを購読しよう。メジャーなSEOサイトをツイッターでフォローする手もある。

以上、すべて妥当な決意だったのではないだろうか?(あとは私自身のサイトでも、この決意を実現させれば、完璧である)

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「14 Link Resolutions for 2014」を翻訳した内容です。

どれも基本、王道の内容ばかりでつまらないと思う人もいるかもしれませんが、2014年の外部リンク構築は、こういう話なのもまた事実。とはいえ、全く意識的にリンクを獲得する手法が一切語られていないのは実践的でないというか、「理想論はわかったから」といいたくなるのもまた真実。過去に何度も語られてきたような戦略(リンク構築で「コンテンツ・イズ・キング」は絶対か?)や具体的手法(11のクリエイティブなリンク構築戦略これからのSEOに勝利するリンク構築の10手法)から自分なりのリンク獲得法を考え実践していくしかないですかね。 — SEO Japan [G+]

2014年版 SEOの計画書 – 外部リンク構築編

2014年版 SEOの計画書、内部最適化編に続いていよいよ外部リンク構築編を。これまでの意図的な被リンク施策が全く通じなくなったといわれる今日のGoogleですが、それでもやっぱり無視はできない外部リンク対策。2014年にあるべき被リンク構築の姿を探ります。 — SEO Japan

2014-seo-playbookAre you ready for 2014?

今回は、毎年恒例のSEOの計画書の最終章となる、パート 3をお届けする。パート 1(日本語)では、2014年に、ハミングバードがマーケッターに与える影響、とりわけコンテンツおよびオーソリティに関連する影響を主に取り上げた。パート 2では、コンテンツ、HTML、そして、アーキテクチャを含む、オンページのSEOの要素を最新の情報を交えて、振り返った。

そして、ラストを飾るパート 3では、SEOの関係者が、2014年を迎えるにあたって、考慮する必要のあるオフページの要素を取り上げていく。最後まで楽しんで読んでもらえると嬉しい。

リンク: 品質

リンクに関して、伝えておきたいことはたくさんある。グーグルは、2014年も引き続き、識別する取り組み、そして、ペナルティーを与える取り組みを積極的に行うはずだ。忌憚のない意見を言わせてもらうならば、リンク分析は、さらに精度を増し、検索およびスパム対策チームが持つ「不当に無実のウェブサイトをターゲットにしない」と言う自信は、さらに深まるだろう。

2013年は、「リンク構築が滅亡したと言う主張が、繰り返した行われた1年であった。言い過ぎだと私は思う。人為的な手段や要望に訴えることなく、リンクを促す取り組みは数多く存在する。リンク構築プログラムは、インフルエンサーマーケティングプログラムに組み入れられ、ネットワーキングを重視する動きが見られる。私個人は、リンクを張るかどうかの判断が、完全に相手に委ねられているなら、新しいコンテンツに関するネットワークを通知するeメールを送信すること自体は、問題はないと考えている。

多様性 — つまり各種のソースからリンクが寄せられる — もまた重要である。すべてのリンクが自分のネットワークから向けられているなら、あるいは、同じウェブサイトから何度も何度も寄せられているなら、注意が必要だ。コンテンツを自動化し、編集カレンダーのチェックボックスにチェックを入れるだけの方針は認められない。実際にオーディエンスを増やすことが出来るくらい、積極的にコンテンツを宣伝しなければならない。すると、リンクの多様性は、自ずと実現する傾向が見られる。

既に大量の質の低いリンクを獲得しているウェブサイト(リンク構築サービスを利用したことがあるなら、絶対に調査を行うべきである)を運営し、まだペンギンによるペナルティーを課されていないなら、今後、難しい選択を迫られることになる。今後のアルゴリズムのアップデートにより、サイトが狙われることを恐れ、リンク一掃プログラムを必死に実施すればいいのか、もしくは、何もせずに待てばいいのだろうか?

これは難しい判断であり、プロに相談するべきである。リンクの40%以上が質が低いなら、特に悪質なリンクを削除し、より広範なキャンペーンに従事することを私なら勧める。ただし、40%は科学的な裏付けがあるわけではなく、あくまでも推測である。ウェブサイトを見て、被リンクの40%以上が、質が低いと判断した場合、むしずが走る。

ペナルティーを受けていなくても、リンクを整理する取り組みを積極的に記録するべきである。手動ペナルティーを今後受けた場合、この記録が、既にリハビリに務めている証となり、再審査のプロセスをスピードアップすることが出来るかもしれないからだ。

また、多数の外部のリンクが、同じアンカーテキストを用いているケースも注意する必要がある。これは、他のサイトが、記事のタイトルやタイトルタグを使ってリンクを張ることで、割と自然に発生する。この事例に関しては、基本的に心配する必要はない。危険なのは、個別のキーワードやキーフレーズが不自然に繰り返されているケースだ。これまで、グーグルは、古いリンクを除外する意思は見せていないため、アンカーテキストをリンクスパム分析の一環に盛り込んでもらいたい。

グーグルのリンク否認ツールに関しては、確実にペナルティーを課されている場合を除き、私なら利用を控える。予防策として、オフサイトのリンクのリハビリを行っているなら、必要になった際にすぐに否認ツールに情報を加えることが出来るように、やはり記録を取っておくことを薦める。

リンク: 量

リンクの本数、ドメインのオーソリティ、あるいは、ページのオーソリティについては、昔から「質と量」を重視する傾向がある。この傾向は今後も続く。キーワードにおける競合者よりも、新しく、優れたリンクを早いペースで獲得することが出来ないなら、多くのランキングのバトルで負けを見ることになるだろう。

リンク: 有料

ランキングを上げることを願って、リンクを買う行為は慎んでもらいたい。昨年SEOのカンファレンスに足を運んだなら、リンクの販売業者が、展示フロアから姿を消していた点に気づいたのではないだろうか。この現象には理由がある。グーグルは、トリックを完全に理解している。リンクを買うべきではない。

信頼性: オーソリティ

信頼性は、検索エンジンのランキングの要素、または、一連の要素として、進化し始めている。ドメインエイジ等の昔のシグナルの重要性は、もともと有意義ではなかったため、そして、検索エンジンが、新しく、より質の高いアルゴリズム主体のシグナルを今まで以上に信頼することが出来るようになったため、低下している。

現在、whitehouse.govやadobe.com等の信頼されているサイトからリンクに加え、信頼は、ブランドの知名度や作者の知名度以上の価値を持つようになっている。グーグルとビングは、ブランドのデータベース、そして、このデータベースに新たなにブランドを加える自動的な手段を持っている。ブランドは重要だが、知名度の高さではない。ブランドの強みは、インターネットユーザーが話題に上げ、リンクを張るため、ランキングで上位を獲得することが出来る点である。

ライターに本格的にソーシャルネットワークを駆使するよう指示し、オーサーやパブリッシャーのタグを採用する戦略は、信頼を確立する上で有効である。また、私自身は、信頼されているインフルエンサーを招く、または、雇用して、会社のブログに寄稿してもらう手法を好んでいる。 有料のコンテンツに関して、賛否両論があることは理解している。一つハッキリさせておく。私は、ウェブサイトのスペースを埋めるために、有料のコンテンツを求めることには反対する。しかし、有名なエキスパートに優れたコンテンツを作ってもらい、作品に見合った報酬を与える方針は支持する。

会社のブログの見解として、核となるライターを用意することで、信頼を確立する手もある。一名のスタッフに時間を割いてもらい、優れたコンテンツを作り、ソーシャルメディアで宣伝させると、大勢の寄稿者に順番にコンテンツを投稿してもらうよりも、遥かに効果は高い。オーサー(作者)の信頼は、育てるものであり、信頼が高まると、過去の記事にもこの信頼が反映されるようになる。

信頼: 著作権侵害

そのコンテンツ管理システムは、最新の状態に保たれているだろうか?大半のCMSのアップデートには、乗っ取りと著作権侵害を予防するセキュリティパッチが盛り込まれている。そのため、後れを取ることがないよう注意してもらいたい。

サーバー、または、ウェブサイトがハッキングされた場合、もしくは、マルウェアに感染した場合、すぐにオフラインの状態にして、503ページを提示しよう。こうすることで、サイトが一時的にオフラインの状態であり、間もなく復帰する点を、検索エンジンに伝えることが出来る。万が一、このような状況に遭遇し、ユーザーを守るために、検索エンジンにサイトをブロックされた場合は、問題を解決し、再審査請求を提出するまで、サイトをオンラインの状態に戻すべきではない。無料の検索に関する支援を、グーグルやビングの有料広告の担当者に求めてはいけない、と言うのが鉄則である。ただし、うまくいくかどうかは別として、ウェブサイトの問題を修正し、再びSERPに掲載するプロセスをスピードアップすることが出来るなら、どんなことにも手を出す価値はあり、このルールの例外に該当すると私は考えている。有料検索を用いており、マルウェアを理由にSERPから外されたなら、ウェブサイトを修正した後、広告にも再び仕事をしてもらいたいはずだ。

ソーシャル: つながり & 交流

検索エンジンのランキングの要素としてのソーシャルメディアは、検索エンジンや最適化のエキスパートが大々的にアピールするほどの実力には達していない。ソーシャルメディアは、確かにランキングの要素の一つであり、今後、重要度は高くなるだろう。しかし、近いうちに、ソーシャルがリンクのオーソリティに取って代わることはない。また、この切り換えは、予想していたよりも遅いペースで進んでいると見られている。

フェイスブックのいいね!やシェアの数、ツイッターの言及やリツイート等のソーシャルメディアのスタッツは、上位のランキングと相関関係がある。それでも、検索エンジンの代表者が強調するように、相関関係は、因果関係にはならない。現時点では、人気の高いウェブサイトやインフルエンサーは、ソーシャルの票として、リンクを獲得しており、やはり因果関係には該当しない。

検索エンジンとソーシャルメディアサイトの関係を理解し、この類のサイトで積極的に活動することが肝要である。例えば、グーグルは、グーグル+を運営している。ビングは、ツイッターとフェイスブックと提携している。パーソナライズの結果は、今後もソーシャルネットワークのつながりの影響を受けるはずだ。ユーザーが個人やブランドとつながりを持っている場合、検索エンジンは、ソーシャルメディアのつながりを使って、適切なコンテンツを表示するようになるだろう。

パーソナライゼーション: 国 & 地域

数年前から、世界の検索結果と地域の検索結果に対する注目が高まっている。サブドメインやカントリーコードのトップレベルのドメインを適切に利用する、言語コードを使ってページをタグ付けする、グーグルウェブマスターツールで地域のターゲットを設定する、あるいは、グーグル+とビングの会社向けプレイスに登録する等、世界の結果および地域の結果に対する、様々な最適化の取り組みが存在する。このような取り組みを無視するのは危険である。

ここで再びリンクの話をする。ターゲットにしている地域に関連するサイトからリンクを獲得しているなら、その地域の結果で上位に食い込む可能性が高い。検索エンジンは、ユーザー中心のシグナルを計測する精度を上げており、IPアドレスやサーバーの位置等の要素は、今後さらに影響力を高めていくと見られる。

これは、ソーシャルメディアが、やがて、重要な役割を担うようになる領域だと私は考えている。例えば、ポルトガルで大勢のユーザーが、グーグル+のサークル内に企業 Aを登録しているなら、企業 Aはポルトガル国内の検索結果で登場する可能性は高い。このタイプのシグナルは、サーバーがポルトガル国内に置かれているか、または、ポルトガル語(複数の国が利用している)がウェブサイトで用いられているかどうかよりも、遥かに大きな意味を持つ。

パーソナライゼーション: 履歴

ソーシャルメディアと同様に、過去の履歴は、ランキングの要素として、徐々に頭角を現しつつある。現在、グーグルにログインしている状態で、または、クロームを利用している状態で、ウェブのドキュメントにアクセスすると、そのページ、または、サイトは、今後の検索結果に登場する確率が高くなる。ソーシャルメディアの友達が、あるページを訪問したなら、そのページ、または、サイトは、今後の結果に盛り込まれる可能性は高い。個人の体験に左右されるため、非常に流動的だが、検索エンジンは、この領域において、常に進化を続けていると言えるだろう。

そのため、今後、大勢の人々が訪問するウェブページを信頼するのは、検索エンジンにとって、理に叶った方針だと言えるだろう。データベースに集めた検索の履歴データを使って、容易に評価することが出来るはずだ。

結論

結局、すべてのランキングの要素は、品質、オーソリティ、そして、信頼に行き着く。検索エンジンが、データを集める新たな方法を編み出し、既に持っているデータを評価する能力をレベルアップするにつれ、アルゴリズムが、容易に計測することが可能ではあるものの、あまり役に立たないシグナル(ドメインエイジやサーバーの場所)から、計測するのは難しいものの、より有効なシグナル(ユーザーの場所やオーサーの信頼度)に切り換えるのは、当然の成り行きである。

事実、過去2年間、パンダ、そして、ペンギンをきっかけに、この傾向は既に現れており、検索エンジンが、ポリシーやガイドラインを強制することが出来る環境が整いつつある。 もはや、SEOは、技術的なトリックを用いて、グーグルとビングを出し抜く取り組みではない。オーディエンスを増やし、信頼を獲得し、求められている有益な情報を提供することが、SEOに相当する。

新たなSEOの時代の幕開けだと指摘する人もいれば、SEOの終わりであり、インバウンドマーケティングの黄金期の始まりだと主張する人もいる。いずれにせよ、現在のテクノロジーにより、うまくいく取り組みと失敗する取り組みに関するデータを、今まで以上に得ることが出来る点は、確かである。最終的に、新しい現実を受け入れ、この現実に対して、行動を起こすウェブサイトと企業が成功する。

キーワードのランキングから、リンクの獲得、そして、インフルエンサーの招待に至るまで、何もかもがコンテンツをベースとしているため、私はコンテンツの利用を大々的に支持している。ただし、万能型の戦略など存在しないことを理解してもらいたい。目標と目的を踏まえて、ビジネスにとって最高の取り組みを理解し、実施する必要がある。優れたオンラインマーケティングプログラムのおかげで、SERPで上位にランクインすることが出来るのであり、SEO自体は、優れたオンラインマーケティングを作り上げるわけではないことを肝に銘じておいてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「2014 SEO Playbook: Off-Page Factors」を翻訳した内容です。

今ある外部リンク構築の姿をキレイにまとめてくれた記事でした。結局はコンテンツが重要という話に行きつきそうですが、具体的な手法や日々の取り組みとしてコンテンツ以外にも色々できることはあるのでしょう。特効薬はほぼ皆無、SEOも地道に努力を続けた者だけが勝てる世界になりつつありますね。 — SEO Japan [G+]

2014年版 SEOの計画書 – 内部最適化編

昨年末の2014年版 SEOの計画書 – ハミングバード、コンテンツ、オーソリティに注目という記事を紹介しましたが、今回はその続編に位置する内部最適化に焦点を当てた記事をご紹介。項目毎に簡潔に書かれており、SEO初心者はもちろん上級者も2014年のSEO始めの際に頭の整理に記事です。 — SEO Japan

2014 SEO Playbook今回は、毎年恒例、SEO計画書のパート 2(パート 1はこちら(日本語))をお届けする。まずは、SEO計画書のパート 2を作る上で最高のアイデア(SEOを成功に導く要素の周期表)を与えてくれたことを、ダニー・サリバンおよびサーチエンジンランドのスタッフに感謝したい。

パート 2では、コンテンツ、HTML、そして、アーキテクチャを含む、オンページの要素を取り上げていく。間違いなく、思考回路を刺激するはずだ。また、行動に移すことが可能な提案も行う予定である。これは、手順を追ってSEOを説明するガイドではなく、形式には全くこだわっていない。そのため、SEOキャンペーンに取り掛かる前に、自分でリサーチを行うか、エキスパートに相談することを薦める。

Periodic Table of SEO

コンテンツ: 品質

2013年は、ワード数や奥深いコンテンツ等、品質に関する議論が多く行われた。

パンダアップデートが行われると、短い「薄っぺらい」記事を作る行為に終止符が打たれたと誰もが感じた。しかし、新鮮なコンテンツを投稿することに苦労していたウェブサイト、特に企業のウェブサイトは、この行為を継続している。最近、ある企業が、10点の必読書を紹介するブログの記事を投稿していた。この記事は、本のサムネイルのイメージとタイトルを挙げ、オンライン書店にリンクを張っていただけであった。このような安っぽい記事は、パンダによるペナルティーの格好のターゲットであり、何度も投稿するのは危険過ぎる。

反対に、推奨されているのは、1500ワード以上で構成される詳細なコンテンツ(ページ & 記事)である。このタイプのコンテンツを持つウェブサイトは成功しており、多数の短く、「安っぽい」記事を作成するための時間を、少数の長く、より有意義なコンテンツを作成するために利用する方が無難である。いずれにせよ、文法、および、誤字脱字に注意して、まともな文章を綴る必要がある。意見を出すだけでなく、思慮に富んだ見解、または、リサーチして発見したデータで裏付けを行ってもらいたい。肉付けをする必要があるのだ。私個人は、450ワード以下のコンテンツに関しては、その他のコンテンツと組み合わせるか、あるいは、書く価値がないコンテンツと位置づけるようにしている。

以前、Eコマースのデスクリプションには、250ワードが最適だと考えていた。しかし、現在は、ワード数よりも、優れたリストを作成し、メリットと機能のマッチングさせることに力を入れている。

コンテンツ: キーワード

キーワードリサーチは、今後も姿を消すことはなく、今も尚オンサイトSEOの基盤として健在である。ハミングバードアップデートが導入された後、エンティティの役割を取り上げるようになり、結果ページでキーワードに代わり、トピックが表示されるようになった。グーグルは、類義語の検知とコンセプトの分類において飛躍的に発展を遂げている — ロングテールキーワードの終焉を宣言する専門家もいる(しかし、SEO業界のあらゆる終焉宣言に共通することだが、この主張もまた大げさである)。

各ページを、トピックとして、独立させることが出来るようにしてもらいたい。別のキーワードに対する最適化を実施するために、同じトピックに対して、複数のページを作成する行為は慎むべきである。そうではなく、単一の、良くまとめられた、言及に値するトピックページにこだわり、このページを複数のキーワードに対して最適化するべきである。この点もまた、長文形式のコンテンツを用いる理由の一つに数えられる。

コンテンツ: エンゲージメント

ビジターが時間を割いてコンテンツを読んでいるか、もしくは、直帰するかが、エンゲージメント(参加を介した交流)を左右する。ここでも、やはり、有益なコンテンツが鍵を握る。何においても、最終的に品質が運命を決める。オーディエンス、または、ターゲットのユーザー層が読みたいと思うコンテンツを提供しているのか、編集カレンダーを埋めるためだけにコンテンツを配信しているのか、もしくは、最近、記事の投稿が滞っていたため、罪悪感からコンテンツを抵抗しているのか、どのタイプに当てはまるのか考えてもらいたい。

また、エンゲージメントは、テキストのコンテンツだけに限定されるわけではない。ウェブページのデザインも大事である。エンゲージメントを活性化するだけでなく、見た目も重要である。読みやすさには、ページのレイアウト、フォントの選択、文字と行間のスペース等が含まれる。さらに、ナビゲーションと他のコンテンツへ向かうリンクの表示にも注意してもらいたい。このような要素は、直帰率や滞在時間等のビジターエンゲージメントのスタッツに大きな影響を与える。

コンテンツ: 広告

広告を配置するレイアウトにも気を配る必要がある。検索エンジンは、広告を掲載することに対して、罰を与えるわけではない。そこまで厳しくはない。検索エンジンがペナルティーを与えるのは、過剰な量の広告を掲載する行為、または、不適切な位置に広告を掲載する行為である。

現行の検索エンジンのポリシーが強化される以外は、この領域において、2014年に大きな変化が起きることはないだろう。 ただし、広告の表示に加え、テキストリンク広告に関して、特に注意が必要である。コンテンツに適切である点、または、コンテンツにマッチしている点、nofollow化している点を確認してもらいたい。今でもコンテンツ内に自動フレーズリンク広告を利用しているなら、削除することを強く薦める。インタースティシャル広告やポップアップ広告を利用しているなら、検索エンジンによるページのクロールを妨げないように気をつける必要がある。

コンテンツ: 新鮮さ

私は新鮮なコンテンツを大々的に支持している — と言っても、人気のあるトピックに関するコンテンツを投稿するだけでなく、定期的、または、頻繁に新しいコンテンツを投稿するべきである。新しいコンテンツは、読者を集めるだけでなく、クロールの頻度と深さを改善する上でも重要である。先程、投稿カレンダーを埋めるためだけに、コンテンツを作るべきではないと指摘した。しかし、投稿カレンダーを用意していないなら、まずはこの予定表を策定し、コンテンツの作成に取り掛かる必要がある。

コンテンツを、知名度と信頼度を高めるためのツールと考えるとよい。つまり、会社、そして、製品やサービスに関する記事を投稿するだけでは、不十分である。活動範囲を広げ、– ターゲットのマーケット、そして、ターゲットのマーケットに属する消費者や企業にとっての情報源になることを目指すべきだ

この広範なアプローチにより、さらに多くのトピックが生まれ、ターゲットのマーケットが関心を持つトピックに焦点を絞ることが出来るようになる。これが、オーディエンスを増やすことが可能なコンテンツのタイプである。マーケティングファンネルの上部の層でオーディエンスを獲得する試みを行っていないなら、方針を誤っている可能性がある。当然ながら、例外はある — ただし、例外に該当する会社よりも遥かに多くのの会社が、この試みに失敗している。

HTML: タイトル & ヘッダー

現在、タイトルタグに注目が集まっている。最適化したタグとヘッダーを作成する基本的なルールは、変わっていない。検索エンジン(特にグーグル)が、より多くのタイトルタグをアルゴリズムを基に書き換えるようになると私は予想している。グーグルにタイトルタグを書き換えられているなら、試しに、HTMLをグーグルがSERPに表示するテキストと同じテキストに変えてみよう。「試しに」と言ったが、あくまでも賢明に変更するテキストを選び、パフォーマンスのスタッツの変化をチェックしてもらいたい。改善が見られたら、より広い範囲でタイトルタグを最適化する価値があるかもしれない。

エンティティの検索、そして、複数のキーワードに対する最適化に話を戻す — トピックの最適化を行う際は、タイトルタグおよびH1タグでどのキーワードを利用しているか、認識する必要がある。確実な公式を紹介したいところだが、そんなものは存在しない。類義語を検討する際は、完全に一致する検索を最も獲得しているワードとフレーズに留意し、人気の高い言葉に関しては、自分の直感に従おう。

HTML: デスクリプション

メタデスクリプションタグの最適化に関しては、特に変更は見られない。各ページに固有のデスクリプション(記述)を用意する必要がある。ランキングを変動する力はないものの、質の高い記述は、クリックスルー率を高める効果がある。

私は長さが150ワード前後になるように心掛けている。現実として、実際の長さは、文字の画素幅に左右されるものの、結果に表示された際に、全文が記されるように工夫する必要がある。

サイトリンクで表示されるページに対しては、各リンクの下に現れるデスクリプションの部分が、分かりやすく表示されるように工夫するべきである。これは、多くの企業のサイトやブランドが改善する余地のある領域である。

HTML: 構造化データのマークアップ

毎年のように、構造化データのマークアップが重要なトピックとして挙げられている気がする。

まず、自然なSEOに利用するべきかどうかについて、意見が分かれる。この業界の一部のベテランは、構造化マークアップ、または、コンピュータが読み取れる言語の利用を嫌う。なぜなら、訪問を活性化しない形式で、検索エンジンに情報を提示してもらいたくないためだ。

例えば、好きなNFLのチーム名を入力すると、グーグルは、次回の試合の予定を含むこのチームの情報をSERPで提供する。例えば、今でもよく覚えているのだが、動物園のウェブサイトを運営する際、検索結果の上部に営業時間を表示してもらった方が良いのか、あるいは、ウェブサイトに訪問してもらい、現在の動物の展示および催しを知ってもらった方が良いのかと尋ねられたことがある。もっともな質問である。そして、動物園により多くの来園者をもたらす方法を選べ、と言うのがもっともな答えであった。

グーグル、ビング、そして、ヤフー!は、気に入ったデータを、ウェブサイトのオーナーやビジターの気持ちを考慮せずに、好きな形式で表示する。個人的には、たとえウェブサイトの情報がSERPに表示されたとしても、情報源として信頼してもらうことを選ぶ。そのため、私はschema.orgやRDFa等の構造化データマークアップの利用を推奨している。

なかには、authorタグやpublisherタグ等、問題視されず、ベストプラクティスとして評価されつつある構造化マークアップの形式もあるので、是非、利用してもらいたい。

HTML: キーワードスタッフィング & 要素隠し

キーワードスタッフィングや隠しテキスト等、ランキングにマイナスの影響を与える要素は、一昔前の用法であり、大半のSEO業者は、利用していない。しかし、残念ながら、この問題は割と奥が深い。

キーワードスタッフィングは、Eコマースサイトのショッピングカートを最適化する上で、絶対に欠かせない要素として君臨している。同じワードやフレーズが、カテゴリや製品の説明欄で利用されている場合、繰り返しを避けるのは非常に難しい。ショッピングカートによって、ウェブマスターが管理することが可能な領域も異なる。容易に最適化することが出来るカートもある。一方、カテゴリページで、各ページに表示する製品の数を制限することしか出来ない可能性もある。ショッピングカートの最適化を詳しく説明するつもりはないが、これだけは言っておく — 過去2年間、一度もショッピングカートの見直しを行っていないなら、今すぐチェックしてもらいたい。eコマースのプラットフォームが時代の流れと共に進歩しているかどうか確認する必要がある。

また、意図的ではないクローキングを、驚くほど多く見かける。通常は、テンプレートのライターが、コンテンツ管理システムの予測のつかない事態を避けようとした結果、この問題が発生する。しかし、一部のページでdisplay: noneを使ってクロークしたテンプレート内に静的なリンクが掲載されており、カテゴリ等、何かしらの要素によって、リンクが表示されるケースに遭遇することもある。

アーキテクチャ: クロール

クロールに十分に注目しているSEOの専門家は少ない。大ざっぱな表現である点は百も承知だが、この業界の関係者の大半は、その他の取り組みに忙殺されており、赤い、ど派手なエラーメッセージが表示されない限り、まずクロールを軽視する。検索エンジンが、ウェブサイトの全てのページ(少なくともクロールしてもらいたいページ)をクロールすることが出来る状態を維持しなければならない。サイト全体のページランクの流れを台無しにしたくないなら、ページを除外する際は、robots.txtではなく、メタのnoindex、followタグを利用しよう。

検索エンジンのクロールおよびキャプチャのアップデートが、タイミング良く行われているかどうかを確認することも重要である。タイミング良く行われていないなら、ドメインオーソリティの問題、もしくは、十分な量のページランクがサイトの隅々まで行き届いていない可能性が考えられる。

更新したレベル 2以降のページに到達するまで、ホームページ、または、レベル 1のページから更新したページにリンクを張る等、この問題を解決する手法が幾つかある。しかし、より健全なアプローチを求めているなら、更新されるコンテンツを、よりオーソリティの高いコンテンツ、または、コンテンツのセクションに自然に近づけるか、あるいは、オフサイトのページランクを持つ関連するコンテンツから妥当な内部リンクを構築する手法を勧める

すべてのコンテンツが常にクロール可能な環境を作れと命じているわけではない。それ相応の理由があって、検索エンジンは、クロールの頻度と深さを重視している。要するに、ウェブサイトのクロールの量を管理し、適切に利用する必要があるのだ。成り行きに任せるべきではない。

アーキテクチャ: 重複するコンテンツ

2013年の始め、マット・カッツ氏は、重複するコンテンツに関して心配する必要はないと述べ、SEO業界を震撼させた。 カッツ氏は、グーグルは重複するコンテンツを特定し、分配されたオーソリティを組み合わせ、SERPに1本のURLを表示すると断言していた。

グーグルは随分と前からこの方針を採用しており、実は、驚くような展開ではなかった。ウェブマスターツールには、自動パラメータ確認機能が用意されており、グーグルの代表者は、重複するコンテンツの統合について、以前から説明を行っていた。

以前指摘したことを繰り返すが、検索エンジンはグーグルの他にも存在し、グーグルの指摘と現実が異なることもある。つまり、重複するコンテンツを、出来るだけ、予防、もしくは、削除することで管理し、残ったものに関しては、カノニカルタグを利用するべきである。

カノニカルタグと言えば、1つのカノニカルなURLを、不適切に、複数の記事の全てのページで利用する手法がよく見受けられる。カノニカルの手法は他にもある。この手の手法には注意する必要がある。 カノニカルタグ、検索エンジンが読み込めるコンテンツ、もしくは、高度なメタタグを利用しているなら、ウェブサイトが技術を駆使しており、SEOを活用していることを、検索エンジンにアピールしているようなものである。要するに、特に吟味して欲しいと自ら望んでいることになる。

グーグルが、このタイプの技術的な誤りに対して、ウェブサイトの取り締まりを強化する可能性はある。検索エンジンは、無実のウェブサイトを葬ってしまうことを恐れて、アルゴリズム主体でペナルティーを課す行為には躊躇する傾向がある。しかし、パンダとペンギンで身をもって学んだように、積極的に行動することもある。クライアントのサイトを最適化しているなら、清廉潔白なサイトを維持するべきである。

アーキテクチャ: スピード

ウェブサイトのスピードアップによって得られるSEOのメリットを理解するウェブサイトは少ない。グーグルは、ランキングアルゴリズムのこの領域の影響を受けるサイトはごく僅かだと常に指摘している。この見解は、相関関係の調査によって裏付けられているように思える。近場のカフェに行って、ウェブサイトを実際に閲覧すると、スピードを実感することが出来る。ページがスムーズに読み込まれるなら、問題はないと見てよい。

ただし、大企業のサイトとeコマースサイトは例外である(つまり、スピードに気を配る必要がある)。このタイプのサイトを最適化しているなら、読み込みにかかる時間を数ミリ秒短縮するだけで、直帰率を下げ、コンバージョンとセールスを高める効果が見込める。

アーキテクチャ: URL

URLの現在のベストプラクティスは、2014年も活用することが出来るはずだ。シンプルで、読みやすいURLは、SEO以外のメリットももたらす。現在のブラウザは、複数のタブを用意しているため、ウェブユーザーは、タイトルタグよもURLを目にする機会の方が多い。

また、検索エンジンの結果ページに表示される際に、読みやすいURLは、無意味なURLよりもクリックされる可能性が高い。利用しているコンテンツ管理システム(CMS)が、タイトルタグをベースに分かりやすいURLを作る機能を提供していないなら、そのCMSを見直すべきである。これは基本的なSEOの機能であり、この機能すら提供されていないなら、残りのSEOの機能の効き目も疑わざるを得ない。

アーキテクチャ: モバイル

2013は、モバイル SEO(日本語)にとって、刺激的な1年であった。グーグルとビングは、全てのデバイスに対して、単一のURLを用意し、デバイスに合わせてサイトを表示するためにレスポンシブなウェブデザインを利用する構造が理想的だと認めた。現実として、全てのCMSが、この構造に対応しているわけではない。また、ウェブデザイナーのコミュニティによって、検索エンジンのスタンダードが、現実的でもなければ、望ましくもないことを示すケーススタディが提示されている。

グーグルとビングが推奨する取り組みを実施することが出来るなら、実施するべきである。しかし、実施することが出来ない、もしくは、実施しないまっとうな理由があるなら、各ページの最も完全な形に近いバージョン(恐らくデスクトップ版が該当する)に向かうカノニカルタグを利用し、スクリーンのサイズごとにブラウザのプラットフォームを基にリダイレクトを採用しよう。

ウェブサイトが全てのデバイスのユーザーを同様に扱い、検索エンジンのスパイダーを特別扱いしていない限り、検索エンジンからペナルティーを課される危険はない。基本的に、言語の好みにおいて、場所を基に、ビジターを自動的にリダイレクトする取り組みに似ている。

2014年に注目するべきオンページ SEOの要素は、これで全て紹介した。パート 3では、リンク構築に関するオフページのSEOの要素、ローカル検索、そして、ソーシャルメディアを取り上げる予定なので、楽しみに待っていてもらいたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「2014 SEO Playbook: On-Page Factors」を翻訳した内容です。

 

基本的な概要まとめ記事かと思いきや、意外と参考になる点も多かった良記事でした。内部最適化を語る時、コンテンツ、HTML、アーキテクチャとカテゴリを分類するのは分かりやすくていいですね。次回は外部最適化を取り上げるということで、ますます見逃せません! — SEO Japan [G+]

イノベーションを潰す企業文化

私が関わっているスタートアップデータアーティストにて、新卒採用を今年から始めたのですが、予想以上にベンチャー志向の優秀な学生が多くて驚いています。10年前の日本でこんなことは考えられなかったと思いますが、日本の明るい未来を夢見る若者世代にもチャレンジングな起業文化が育ちつつあるのでしょうか?!こうした若者の多くがベンチャーに期待しているでもあろう、新しい製品、ひいては産業を世の中に産み出していくイノベーションの可能性。大企業は優秀な人材が多い割にイノベーションはいつもベンチャーから生まれるといわれることが多いですが、その真偽はともかくとして、その背景にある原因や理由を考えてみることが、あなたの会社にイノベーション文化を育むきっかけになるかもしれません。全米トップクラスのVCアンドリーセン・ホロウィッツの創業者が語るイノベーションを産む企業文化、イノベーションを潰す企業文化の差とは。 — SEO Japan

神が身体と心に宿り、魂を満たす。憎しみを持つと、心が空っぽになり、態度に表れる。
– リック・ロス 「Hold On」

分別のある人間は世界に合わせ、分別のない人間は世界を自分に合わせることに固執する。そのため、進歩は、分別がないものに左右される。
-ジョージ・バーナード・ショー

最近、新しいテクノロジー企業の欠点を記事で取り上げる行為、コメントを投稿する行為、そして、ツイートを投稿する行為が流行している。近頃は、問題に遭遇したスタートアップ、成功した起業家、あるいは、会社のアイデアをこき下ろすツイートを見ない日はない。どうやら、現在の希望と好奇心に溢れたスタートアップの文化を独りよがりの優越感に置き換える現象が起きているようだ。

この現象の何がいけないのだろうか?トーンが誤った方向に進んでいることを、なぜ気に掛ける必要があるのだろうか?そして、企業の悪い点よりも良い点を探すことは、なぜ重要なのだろうか?

テクノロジーと言うワードは、「より良い方法で物事を行う」ことを指す。言うのは簡単だが、実行に移すのは難しい。情報を保存する優れた方法、流通を改善する方法、あるいは、友達を作るより良い方法を実現するには、長年の人間の経験を改善することを意味するため、非常に難しい。ある意味、何かを改善することは論理的に不可能のように思える。大昔から2014年に至るまで誰も考えなかったことを、考案することが出来るのだろうか?心理学の観点では、飛躍的な発明を行うには、永久に疑念を持ち続けなければならない。テクノロジーのスタートアップ業界には、この「不可能」を想像するために、優秀な人材が集まっている。

私はベンチャーキャピタルの専門家であるため、小規模な企業がいとも簡単にイノベーションを実現しているように見える一方で、大企業が、革新を起こせずに苦労している理由を問われることがよくある。通常、この質問に対する私の答えは、相手を驚かせる。大企業は、素晴らしいアイデアを幾つも抱えている。しかし、新しいアイデアが、追求する価値がある点を大勢の社員に同意してもらう必要があるため、イノベーションを起こすことが出来ないのだ。優秀な社員にアイデアの欠点を指摘されると — 自慢するため、あるいは、権力基盤を固めるため — それだけで、お蔵入りになってしまう。その結果、やる気の出ない文化が生まれる。

イノベーションの難しいところは、驚くような革新的なアイデアは、どうしようもないアイデアに見えてしまう点である。今の今まで、誰一人として、良いアイデアだと考えなかったため、イノベーションがもたらされる。アマゾンやグーグル等の創造力に富む大企業は、イノベーターによって経営されている傾向が見られる。ラリー・ペイジ氏は、一方的に、劣悪に思えるアイデアに投資し、反対意見には耳を傾けない。こうすることで、ペイジ氏は、意欲的な文化を作り出すことに成功したのだ。

テクノロジーのスタートアップ業界を、退化する一方の「やる気のない文化」を持つ単一の大きな企業に変えようとする人達がいる。私は、このような挑戦に真っ向から立ち向かい、この痛ましい傾向を逆転するためにこの記事を作成した。

テクノロジーに対する否定的な発言は、今に始まったことではない。企業や発明が役に立たないと言う指摘が的を射ていることもある。しかし、指摘が正しいケースであっても、もっと重要なポイントを見落としている。この指摘の正しさを証明するため、これから過去を振り返る:

コンピュータ

1837年、チャールズ・バベッジは、アナリティカルエンジンと呼ばれる世界初の汎用コンピュータを作ろうとした。現代では、チューリング完全と呼べるデバイスである。バベッジが作ろうとしていたコンピュータに十分なリソースが与えられていたら、この機械は、現在の強力なコンピュータが、実施することが可能な計算を実行することが出来たはずである。計算スピードは少し遅く、若干大きなスペースを取るかもしれないが(実際には、とても遅く、非常に嵩張るデバイスになっていたはずだ)、バベッジは、現代のコンピュータに引けを取らないコンピュータを開発しようとしていた。当時は、木を使って、蒸気から動力を得る必要があり、コンピュータを作る取り組みは、非常に野心的なプロジェクトであった。結局、バベッジは、実用的なコンピュータを作ることは出来なかった。最終的に、1842年、英国の数学者であり、天文学者であるジョージ・ビドル・エアリーが、アナリティカルエンジンが「役立たず」であり、バベッジのプロジェクトに見切りをつけるよう大蔵省に進言した。英国政府は、その直後、プロジェクトを打ち切る決断を下した。懐疑主義者によって頓挫させられ、世論に忘れられたバベッジのアイデアに世界がようやく追いついたのは、1941年であった。

171年後の現在、バベッジのビジョンが正しく、コンピュータが役立たずではないことは、誰にでも分かる。バベッジの人生から学べる最大の教訓は、100年間生まれるのが早かったことではなく、バベッジが素晴らしいビジョンを持ち、ビジョンを追求する意志を持っていたことだ。チャールズ・バベッジは、今もなお、大きな刺激を大勢の起業家に与えている。一方のジョージ・ビドル・エアリーには、先見の明のない変人と言うイメージがついてしまった。

電話

電話を発明したアレクサンダー・グラハム・ベルは、発明品と特許を、当時の電報プロバイダの最大手、ウエスタンユニオンに$100,000で譲ると言う取引を持ち掛けた。ウエスタンユニオンは、内部の委員会からの報告を基に、この取引を断った。このの報告の一部を以下に掲載する:

「電話機は、電信線を介して、話し声を伝送する機械である。しかし、話し声はとても小さく、ほとんど聞き取ることが出来ない点が判明した。また、送信機と受信機の間の電線が長い場合、さらに音量が小さくなる。技術の面で、このデバイスが、今後、数マイルの距離を聞き取れる話し声を送ることが出来るようになるとは考えられない。

常軌を逸したハバードとベルは、「電話機」を全ての街に導入することを望んでいる。実に浅はかなアイデアである。そもそも、電報局に使いを出し、明確に記したメッセージを米国内の全ての都市に送信することが出来るのに、わざわざ、この醜い、非現実的なデバイスを誰が使いたがるのだろうか?

ウエスタンユニオンの電気技師は、今まで、電報の技術を大幅に進化させてきた。現実の問題を全く知らないにも関わらず、大げさで、現実離れしたアイデアを持つ部外者のグループを受け入れる理由は何一つ見当たらない。ガードナー・グリーン・ハバード氏の空想的な推測は、確かに魅力的ではあるが、無謀な想像に基づいており、現状の技術的および経済的事実の理解に欠けていると言わざるを得ない。また、この玩具としか言いようがないデバイスの明らかな欠点を無視する姿勢がありありと見られる。

以上の事実を鑑みて、$100,000で特許を譲渡すると言うガードナー・グリーン・ハバード氏の申し出は、明らかに不当だと考える。このデバイスは、ウエスタンユニオンにとって、役に立たないからだ。購入は薦められない。

インターネット

現在、世論の多くが、インターネットの重要性を認めている。しかし、これはごく最近の現象である。事実、1995年、天文学者のクリフォード・ストールは、ニューズウィークに「ウェブがニルヴァーナにならない理由」と言うタイトルの記事を寄稿し、次のような嘆かわしい分析を行っていた:

そして、サイバービジネスの存在も気になるところだ。一瞬のうちにカタログを見て買い物が出来るらしい — お買い得の製品にカーソルを合わせ、クリックするだけでよい。今後は、ネットワークを介して、航空券を注文し、レストランに予約を入れ、売買を交渉するようになるだろう。店は時代遅れの産物と化すと言われている。しかし、それなら、地元のショッピングモールは、一体どうやって、1ヶ月間のインターネットでの売り上げよりも多くの売り上げを、1日の午後の営業だけで得ることが出来るのだろうか?インターネット上で信頼するに値する送金の手段があったとしても — 今のところ確認できない — このネットワークには、資本主義にとって欠かせない要素、つまり販売員が欠けている。

今回紹介した賢い人達は、同じ過ちを犯している。テクノロジーの強み、そして、今後のポテンシャルではなく、当時の欠点に執着していたのだ。これは、反対論者が最も犯しやすい過ちである。

「やる気の出ない文化」の被害を最も受けるのは、皮肉にも批判に走る人達である。アイデアや会社の欠点に固執すると、恐怖心が生まれ、他の人達が馬鹿馬鹿しいと思うアイデアを試すことが出来なくなってしまう。羨ましいため、優秀なイノベータから教訓を得ることも出来ない。また、頭が固すぎるため、優れた若いエンジニアが、自分よりも先に世界を変えていることに気づかない。その上、嫌味ばかりが先行し、周りに良い刺激を与えることが出来なくなる。その結果、後世に嘲笑されるようになる。

「憎む」のではなく、「創る」ことを意識してもらいたい。


この記事は、ben’s blogに掲載された「Can Do vs. Can’t Do Cultures」を翻訳した内容です。

新しい事業アイデアを考えた時その分野の人に意見を聞くと、とりあえず「厳しい。業界の慣習的に無理。」と否定されることは日常的にある話です。実際そこで諦めていたらイノベーションは絶対に起きないわけですが、コンピュータはともかく、インターネットも想像はつきますが、電話までかつて大否定されていたとは、今の常識の多くが過去の非常識なんですよね。そんな今日の常識をあえて疑ってかかることがイノベーションのきっかけにつながるかもしれないですし、それを突き破って進む一種の狂気ともいえる情熱もイノベーションを産むには必要です。

組織力を強みとしてきた日本企業にとって、イノベーションを育み仕組みを企業文化として持つことはチャレンジなのは想像がつきますし、最近ネットでも話題になっていますが、日本の他者に迷惑をかけないことを美徳とする文化も多少の障害になっている気はします。とはいえ、日本人のイノベーションを産む力は世界でもトップクラスと思いますし、日本でも近年次々に誕生しているスタートアップやベンチャー企業の中から新たなイノベーションが起きひいては日本を活性化することにつながれば素晴らしいですね。私も少しでもそんな現場の一端に入られるよう、頑張っていきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

2013年に姿を消した5つのSEOの常識

コンテンツ、オーソリティ、セマンティック、、、2014年のSEO戦略の方向性はわかっていても、実際にその具体的戦術を考える上で大事なのがSEOの基本ルール。最近のGoogleの急激な進化と共に既に消え去っていると思われる過去のSEOの常識を再確認した記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

grill-seoSEOの基礎は、過去15年間、大きく変化したことはない。それでは、合言葉「質の高いコンテンツを作り、質の高いリンクを得る」も変化していないのだろうか、あるいは、変わったのだろうか?

今回は、2013年に使命を終え、永遠の眠りについた5つのSEOの「基礎」を挙げていく。いまだに利用しているものがあるなら、今こそ卒業し、2014年に見合う取り組みに改めるべきである。

1. キーワードは検索結果にとって鍵になるワード

2013年に9月23日、グーグル経由のリファラーの文字列内のキーワードが反映されなくなり、「not provided」化が完了すると発表されると、大勢のウェブマスターが一斉に落胆した。しかし、検索において、キーワードではなく、意図が最も重要である点を見過ごしている人達が多い。過去においても、意図は重要であったものの、SEOの関係者は、キーワードを意図の代わりに用いていた。

誰かがキーワード「buy」(買う)を使っているなら、そのビジターは、何かを買おうとしているはずである。これは理に叶った推測である。しかし、検索エンジンのアルゴリズムが進化を遂げる中、平均的な検索エンジンのユーザーは、クエリに「買う」を入れなくてもよい点に気づくようになった。都合よく表示された買い物の結果をクリックする、あるいは、いっそのこと、検索エンジンをスキップし、Nextag等の(買い物)専門の検索エンジンを用いればよい。

まだ信じられないなら、グーグルトレンドを確認してもらいたい。キーワード vs 買う + キーワードを比較すると、製品(キーワード)に対する関心は高まっているものの、製品に「買う」を加える傾向は下火であることが分かる。以下に分かりやすい例、「power tool」(赤)と「buy power tools」(青)を紹介する。その気になれば、このようなデータは容易に掘り起こすことが出来る。

Google Trends for "Buy Power Tools" and "Power Tools"

「Buy Power Tools」と「Power Tools」をグーグルトレンドで確認

2. ジオロケーションのキーワードは重要

サイトを特定の街の検索結果に表示させたい場合は、キーワードを使って街、または、街と州を特定するページを作ればよかった。その結果、次のようなページが、インターネット上に次々と姿を現すことになった:

SERP for a site with geo-located pages

この手法は、「薦められない」どころではなくなった。パンダアルゴリズムに、狙われるようになったのだ。そのため、今後は、地域の認証した住所に対するプロフィール(グーグルプレイス/ページ等)を用意しなければならない。

また、schema.orgのタグ(またはHcard等)を使って、住所をマークアップする作業も求められる。どういう風の吹き回しか、検索エンジンは、オフィスの住所が、ノースカロライナ州のローリーだと、その他の地域よりもこの場所に対して関連性が高いと考えるようになった — クライアントの大半は、ノースカロライナ州の会社ではないにも関わらず。そのため、ここでも常識が通じなくなっている。

この問題がすぐに解決されることを望む。やはり、検索エンジンのユーザーは、さらに経験を積み、街の名前を入力することなく、地域の結果を得る方法を習得しつつあるためだ — ただし、当然ながら、現在の場所とは異なる地域の結果を求めている場合は、話は別である。…少し脱線してしまったようだ。この問題はやがて解決されるとは思うが、今のところ、有益な代わりの解決策は見当たらない。

3. 302 リダイレクトはSEOの役に立つ

かつて、検索エンジンは、四六時中サイトをクロールしているわけではなかったため(現在のように1日に数回ではなかった)、302 リダイレクトがSEO目的で使われることがあった。長期間にわたって維持するつもりではない変更をページに加える際は、302 リダイレクトを投稿して、検索エンジンが、過去のURLに戻る前に、リスティングを変えないように指示していた。

検索エンジンに新しいURLに全ての被リンクを更新してもらいたくないことが、SEOにおける本当の理由であった。この点は、w3.orgでも示唆されている: 「302 Found… リクエストされたリソースは一時的に別のURLに格納されている。リダイレクトは、時折変わることがあるため、クライアントは、今後のリクエストのためにRequest-URIの利用を継続するべきである。Cache-Controlヘッダーフィールド、または、Expiresヘッダーフィールドで指示されている場合のみ、このレスポンスはキャッシュ可能になる。」

その後、今度は、グーグルが、2012年の8月、ジョン・ミューラー氏の発言を通して、302に関する処理を明言した: 「302には今でもページランクを回すことがある。要するに、リダイレクトされたURLを維持し、リダイレクトされたURLのコンテンツを利用する可能性がある。」

2013年では、サイトに質の低いリンクが向けられていることを理由にペナルティーを課されるサイトが増え、実際にこの取り組みの成果が表面化するようになった(特に目立ったのは、302を使って、ページランクの流れを止めようとすることが多いアフィリエイトリンク)。

4. 404 エラーページは期限切れのページに取っておくべき

スパマーの息の根を止めるグーグルの取り組みにおいて、これもウェブマスターにとって迷惑な展開の一つに数えられる。多くのサイトが、コントロールすることの出来ない被リンクに対処し、目的地のページを404または410の結果に向かわせなければならなくなった。グーグルの強制的なペナルティーにより、ウェブ上には大量のリンク切れが発生するようになった。

ユーザー体験においては好ましくないものの、サイトに入ってくるリンクをコントロールすることが出来ないなら、そして、ウェブマスターに削除してもらえないなら、グーグルに再び認めてもらうには、404ページを利用するしかない。質の低いリンクを否認することが出来るとグーグルは言うが、その一方で、リンクを削除するために、まずは努力しなければならないとも言っている — しかも、経験上、スプレッドシートで「反応なし」を立て続けに報告するだけでは、十分な努力とは認めてもらえない。

site: レベルで検索結果を見てみると、この問題がどれだけ大きくなっているのかが、よく分かる — とりわけ、多数のプレスリリースを配信したものの、後になって、そもそもプレスリリースを同時配信した側のウェブマスターからプレッシャーを受け、削除せざるを得なくなったニュースサイトはひどい目に遭っている。

リンク切れは深刻な問題であり、グーグルがさらにこの問題に拍車をかけている。リンク切れの数が、今後の数ヶ月間でどのように変化するのか興味深い。しかし、(今月リリースされたばかりの)この調査結果から、ハッキリとした傾向を見ることが出来る:

Linkrot Study by the Chesapeake Digital Preservation Group - 2013

Chesapeake Digital Preservation Groupが行ったリンク切れ調査 2013年度版

5. 被リンクは害にはならない

これは2012年および2013年に姿を消したSEOの常識の中で、恐らく最も規模が大きいと言えるだろう。2007年10月、Wysz(当時有名なグーグルのスタッフ)は、このように述べていた : 「スパムサイトにリンクを向けられることで、ランクが落ちるのではないか?と心配する必要はない。(大方)サイトにリンクを張る行為をコントロールすることが出来ない点は、グーグルもよく理解している。」

しかし、今週、グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏は、次のように指摘していた: 「スパムを本気で止めたいなら、少し意地悪に思えるかもしれないが、スパマーを再起不能になるまで叩きのめす必要がある。」このメッセージに対して、「hGn」が分かりやすいコメントを残していた: [グーグル]の実験の巻き添えを食らった犠牲者は、アルゴリズムが止めようとした、あるいは、失望させようしたスパマーだけではない

SEOコンサルタントとしての立場から言わせてもらうなら、徹底的に打ちのめされたのは、何をするのか分からない状態で、スパマーを雇ってしまった会社である。スパマーはとっくに次の犠牲者にターゲットを移している。

と言うわけで、今回は、憂慮すべき2013年のSEOの変化を紹介した。確かに、ビジターが活用し、シェアしたくなるような質の高いコンテンツを作る取り組みは、美しく、利他的で、理想的な目標ではある。しかし、検索エンジン(特にグーグル)が、新たなSEOのベストプラクティスが、意図した通りの効果を発揮するまで、スパマーとの抗争を中断してくれるとは、私にはどうしても思えない。2014年こそは、良い年になることを願っている。

イメージはライセンス契約の下Archology Inc.から利用した。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「5 “Foundations” Of SEO That Were Torched In 2013」を翻訳した内容です。

キーワードやジオロケーションなど消え去った常識と言い切るにはまだ早すぎる気もしますが、そういう流れであることは意識しつつ、今後のSEOに取り組みたいものです。404ページや302リダイレクトも下手に取り扱うと逆効果になりかねないですし、またしかり。しかし最後の「徹底的に打ちのめされたのは、何をするのか分からない状態で、スパマーを雇ってしまった会社である。スパマーはとっくに次の犠牲者にターゲットを移している。」という一言には、ある意味納得できてしまうところが怖すぎます。 — SEO Japan [G+]

2013年の総括と2014年に成功するコンテンツクリエイターの条件

明けましておめでとうございます。2014年最初の記事は、SEOにもウェブマーケティングにも大注目のコンテンツに関する記事を。優れたコンテンツを産み出すコンテンツクリエイターの条件とは?コンテンツマーケティングを長年啓蒙してきたコピーブロガーが語る。 — SEO Japan

約1年前の今日、私は「2013: オンラインライターの1年(日本語)」を綴った。この記事で、私はこの業界が転機を迎えたことを指摘した。成功を望むすべての会社が、次の点を理解するようになった:

  • 求められているのはコンテンツ。
  • シェアされているのはコンテンツ。
  • 購入の決定を左右するのはコンテンツ。

上述のポイントを理解する企業が増えた結果、優れたコンテンツライター、特に優秀なライターが必要とされるようになった。

2014年は、このトレンドがさらに続くものの、新たな捻りが加わる。

良質なコンテンツは、確かに素晴らしい。しかし、そのコンテンツが、ビジネスの目標に関して、何を達成しようとしているのか考えたことはあるだろうか?

この点を説明する前に、まずは昨年の暮れに私が指摘した3点の強力なポイントを振り返り、それぞれのポイントが、2013年にオンラインライターに与えた影響を確認していく。

1. コンテンツがオンラインマーケティングを動かす

昨年、私はコンテンツマーケティングは、単なる流行語や一時的なブームではないと言う姿勢を崩さなかった。2013年、私の指摘が正しいことが証明された。効果的なオンラインマーケティングを動かしていたのは、今年もコンテンツであった。

Altimeter Groupに所属するレベッカ・リーブ氏は、堂々と次のように指摘している:

コンテンツは、あらゆるデジタルマーケティングの原子に等しい

コンテンツマーケティング業界は、今年大きく成熟した。大手の消費者ブランドが、引き続き、メディア企業モデルに向けたシフトチェンジを進めただけでなく、次のような取り組みも行われていた:

  • マーケティングサービスのMarketoが華々しくIPOを行った。
  • Oracleがコンテンツマーケティング会社のCompendiumを買収した。
  • Salesforce.comが、ExactTarget/Pardotを買収した。

このオーディエンスを中心とした動向の理由は明白である。コンテンツマーケティングは、従来のマーケティングの手法と比べて、コストが62%低いにも関わらず、より効果が高いのだ。

より少ない成果を求めて、より多くの資金を投じる行為を好む企業を除き、コンテンツへのシフト変更は、来年(2014年)、そして、再来年以降も続いていくだろう。

これは本格的なビジネスである — 数十億ドル規模の業界であり、ブロゴスフィアの草の根活動も規模の拡大に貢献している。今でも多くの会社や起業家に対する門戸は大きく開かれている。

2. グーグルがオンラインライターをレベルアップさせる

今年(2013年)を迎えるにあたって、絶対的な条件として、質の高いコンテンツが求められるようになったきっかけを作ったのは、明らかにグーグルであった。パンダアップデートは、質の高いコンテンツを求め、ペンギンアップデートは、 (当然、優れたコンテンツから)自然に集められたリンクこそが唯一の持つ価値のあるリンクである点を巧みに知らしめた。

グーグルオーサーシップは、質の高いコンテンツをクリエイターに結びつけ、オーサーのアイデンティティを、アルゴリズムにおけるランキングの要素にする下地を作った。2013年、誰がコンテンツの作ったのかが、重要になったことを示す手掛かりを見つけた企業やスタートアップが増加し、優秀なライターに十分に見返りを与える方針が、プラスに働くようになった。

今年最大のグーグル関連のニュースは、何と言ってもハミングバードである。ハミングバードは、グーグルのアルゴリズムの完全な整備であり、パンダ、ペンギン、そして、その他の過去のアップデートを盛り込む一方で、セマンティックおよび会話型の言語の機能を強化している。

(要するに、グーグルは、ユーザーが実際にどのように会話を交わしているのかをより深く理解するようになったと言えるだろう。)

ハミングバードは、(狡猾なライターのみが得をする)ぎこちないキーワードフレーズから、オーディエンスに焦点を絞った言語のパターンを引き続き重要視するグーグルの方針を表している。

オンラインライターにとって、最も嬉しかったニュースは、Demand Mediaの衰退だったのではないだろうか。同社は、超低賃金で雇ったライターを介して、コンテンツファーミングを行い、グーグルを悪用していた。新たなオンラインの環境下では、「大きな企業は失敗しない」と言う常識は常識ではなくなり、Demand Mediaの崩壊は、ライター達にとって、象徴的な勝利以上の意味があった。

3. 起業プロデューサーとしてのライター

2013年は、オンラインコンテンツ生成の世界から、サクセスストーリーが次々に生まれた1年であった。その中でも、コンテンツマーケティング戦略を用いて、2億円の収益を得たソーシャルメディアツールのBuffer、そして、ポッドキャストを巧みに活用して、オーディエンスを先に作ることで、ビジネスを成功に導いたスリニヴァス・ラオ氏は、特筆に値する。

また、起業家精神に満ちた作家達の存在も忘れてはならない。ヒュー・ハウィ氏のベストセラー Siloは、今年、自己出版界で同氏を一躍スターダムに押し上げた。ノンフィクション作家のジャイムズ・アルトゥチャー氏は、より本格的な自己出版のレベルを活用し、従来のルートを見事に圧倒していた。また、ジョアンナ・ウェイベ氏とランス・ジョーンズ氏は、eブックを用いて、コピーライティングとコンバージョンをスタートアップに教えることで、自身のスタートアップを成功に導いていた。

最も需要が高いコンテンツクリエイターは、クライアントや仕事を得る必要がない人材である。つまり、自ら会社を立ち上げ、思い通りに収益を獲得し、好きなように生きることが出来る人物だ。

それでは、なぜ、わざわざ他の会社のために働くのだろうか?それは、Noとは言えないほどの好条件を出されるからではないだろうか。

今後の展開 新しい(メディア)で収益を得る人材

優れたコンテンツが(ほぼ)ノルマと位置づけられるまでに、ここまで時間がかかるとは、正直意外であった。今後は、質の高いメディアの作成が、新たな基準になると思っているのではないだろうか?

残念ながら、事実上、このレベルに既に達しているため、適当にコンテンツを作っていればいいと言う考えは、思い違いである。ビジネスの目標を達成するクリエイティブなコンテンツを作ることが求められる。

今こそ全体のレベルを押し上げていくべきだ。

自分自身で、あるいは、他の人を指導して、情報を与え、魅了し、楽しませ、その結果、収益を得られるようなコンテンツを作ることが出来るだろうか?

それが可能なら、2014年はバラ色の1年になるはずだ。収益をもたらす人物が、ルールを作ることが出来るためだ。

しかし、お楽しみは2014年に取っておこう。

まずは、年末年始を楽しんでもらいたい。このブログは、クリスマスから12月29日まで、活動を停止する。

最後になるが、この場を借りて、感謝の意を伝えたい。読者の方々の支援がなければ、何一つ成果を上げることが出来なかったはずだ。


この記事は、Copybloggerに掲載された「2014: The Year of the Rainmaker」を翻訳した内容です。

Bufferの売上2億円は微妙としても、コンテンツがこれまで以上にウェブマーケティングの中心となり、それを創り出すコンテンツクリエイターがより注目される1年になるのは、今のネット世界を考えるとある種当然のことではあるのでしょうね。私も昨年は更新が微妙だった点もありますし、今年は昨年以上に量はともかく質にはこだわった記事を紹介していきたいと思います。。。ということで、SEO Japan、本年もよろしくお願いいたします! — SEO Japan [G+]

アート作品をPRする99通りのマーケティング手法

年末になると、こんな記事を上げたくなる、ということで、アート活動に日々励む皆さんに少しでも参考になるかもしれない様々なPR・マーケティング手法を一挙まとめたお役立ち記事を。アーティストじゃなくとも読むだけで学ぶことが多い読み応えのある内容になっています。 — SEO Japan

Image of Working Pottery Wheel

ライター、ミュージシャン、イラストレーター、ダンサー — 皆、アーティストである。人形の彫刻、記念品の宝石作成、ファッション写真の撮影、屋外での絵画、テクノのBGMの作曲等、創作活動に携わる人は、アーティストを名乗る資格がある。

創作に関しては肝が据わっているかもしれないが、作品の宣伝に関しては、考えるだけで冷や汗が出てくるのではないだろうか?

自慢するくらいなら、大砲の弾となって大空に打ち上げられたいだろうか?作品を買ってもらうために頭を下げるぐらいなら、綱渡りをする方がましだろうか?

心配ご無用。そう思っているアーティストは、大勢いる。

この記事で元気が湧くようなマーケティングのアイデアを多数紹介していくので、読み進めていってもらいたい。これで今後数ヶ月間は忙しくなる。

逃げたくなるかもしれないが、得られるものは大きい

最新の創作プロジェクトを宣伝するか、あるいは、ムチを持って、象と対峙するかの究極の選択を迫られると、アーティストの中には、気まぐれな象と向かいあうことを選ぶ人もいる。

創作には自信を持っている。そのため、作品を持ち歩いて、行き行く人々に迷惑をかけるのではなく、作ることに時間を注ぎたいと思うのは当然である。マーケティングは、得意ではないのだろう。

しかし、現実として、優れたマーケティングの手法を学ぶことは、アーティストにとって死活問題である。製品を買ってくれなければ、ショーや展示会に足を運んでもらえなければ、あるいは、作品を読んでもらえなければ、収益を得ることは出来ない。

しかし、暗いニュースばかりではない。退屈ではあるものの、安全な鳥カゴの内側に一生隠れる必要はない。

適切な訓練を積み、準備を行い、そして、安全対策を講じていれば、マーケティングのエキスパートになれるだけでなく、大胆に商売を行うスリル、そして、命懸けでキャッシュを獲得する技術を存分に味わうことが出来る。

競技に参加する

ライバルになることを正式に、そして、堂々と宣言しよう。

無一文になり、車での生活を余儀なくされ、芸術作品でお金を儲けるぐらいなら餓死することを選ぶと言う、一般的な思い込みに対して、アーティストとして立ち向かおう

  1. 獰猛な虎を可愛いネコに変える。 マーケティング、そして、営業と言う言葉は、サーベルタイガーよりも強烈な恐怖心をアーティストに与える。実際にこの言葉に恐怖を感じる人達にアドバイスを贈る — 話しかけよう。ただ、話すだけでよい。情報を伝え、会話を交わし、学んでもらう。インターネット上でも、昼食中でも、あるいは、ステージ上でも構わない — 会話と関係を意識してもらいたい。既に興味を持っている人達に作品を紹介しているだけだと言う点に気づけば、プレッシャーは消え去る。
  2. その類稀な才能を良いことに使う。 現実に、どこかで誰かがその力を切に望んでいる。芸術がもたらす、つながり、刺激、楽しさ、美しさ、笑い、奥深さ、一時的な気晴らし、暖かく、ほっとする感覚、そして、思い出が、誰かに求められているのだ。癌の治療法を見つけたものの、自分だけの秘密にしておくのは、道義的に間違えている。アーティストだって、必要としている人達に、その作品を提供する道徳的な責任を持っているはずだ。芸術によって、生きるか死ぬかが決まるケースは稀だが、楽しい旅行に出掛けるか、退屈に時を過ごすかくらいの違いをもたらす力はある。
  3. 特別功労賞を受賞する光景をイメージする。 何に対する功労賞を受賞するのだろうか?何を達成したのだろうか?作品が人々に与える影響について考えてもらいたい。辛い時期を乗り越える上で、芸術のビジネス、そして、起業家としてのキャリアに対するビジョンが必要になる。主な目標からぶれないように、自分の未来の姿、オーディエンスに与える影響、そして、今後の方向性を知る必要がある。
  4. 長期間に渡って力を尽くす。 我慢強く、自分に対して、思いやりの気持ちを持とう。簡単な道のりではないかもしれない。学ぶことも数多くある。しかし、君なら出来る — それだけだ。一歩ずつ前に進んでいけばよい

最もスリリングな取り組みを特定する

大々的な宣伝活動の仕組みがよく分からないなら、これから紹介する手法を幾つか試してもらいたい:

  1. 既に勇敢であることを理解する。 友達、ファン、そして、顧客に対して、取り組みの中で、スゴイとは思うものの、自分だったらやる勇気がないことを尋ねてみよう。ピアノの作曲や脚本の執筆等が挙げられると思うかもしれないが、仕事として創作活動自体、する勇気がないと答える人は意外と多いのではないだろうか?実際に会って話をするのも良いし、eメールで幾つか質問を投げ掛ける手もある。意外な答えが出てくるかもしれない。
  2. 拍手喝采の状況を思い出す/思い返す。 過去を遡り — ファン、顧客、または、クライアントを心から喜ばせた時のことを思い出してもらいたい。当時、何がきっかけで、お金、そして、称賛の声が続々と寄せられたのだろうか?紙に書き出し、意図的に同じ取り組みをもっと実施しよう。
  3. スポットライトを堂々と浴びる。 誰も真似することは出来ない。その点をアピールするのだ。競合者と大きな違いをリストアップし、言葉で伝えるべきである。「これ知ってるよ!あの人が作ったんだろ!」と言ってもらうのがゴールだ。
  4. 心を読む。 顧客の頭の中に入り、考えていることを読む。実際に頭の中をのぞき込む必要はないが、何を好むのか、どのような時間を過ごしているのか、どこで遊んでいるのか、何を感じているのか、どのように夜更かしをしているのか自分自身に問いかけてもらいたい。現在のファンと顧客にインタビューし、なぜ作品を買うのか訊いてみよう。ちょっとした贈り物と引き換えに、短い質問に幾つか答えてもらえるか、数名に頼んでみよう。その後、同じ質問をSurveyMonkey等のオンラインツールを使って、もっと大勢の人達に投げかけよう。答えてくれたら、耳を傾けること。

熱狂的な、冒険好きのファンを探し出す

集団の緊張感、刺激、そして、エネルギーによってアーティストは突き動かされる。

  1. 指令センターを作る。 ちゃんとしたウェブサイトを構築しよう。ソーシャルメディアのサイトは、全てのトラフィックをウェブサイトの運営および交流の中心的な場所に戻す必要がある。
  2. 魅力的なストーリーを作成する。 今の地位を確立した経緯を伝えよう。命知らずのライダーは、いきなり谷から谷へとバイクでジャンプするわけではない。最初は数十センチの高さからジャンプの練習をスタートさせたはずだ。つながりを作る方法として、ストーリーは強力だ。これはどんな世界にも当てはまる。どのような経緯で今の地位を確立したのだろうか?ターニングポイントは何だっただろうか?どのような困難を乗り越えたのだろうか?何を学んだのだろうか?ユーモアと感情を巧みに取り入れよう。
  3. 何もかもさらけ出す(例え)。 何を目指しているのだろうか?なぜその取り組みを行っているのだろうか?どのようにオーディエンスを助けたいのだろうか?スリル満点の芸術家肌の起業家精神を、何が突き動かすのか伝えよう。
  4. 褒められたらカメラの電源を入れる。 推薦状を集めよう — 正式なものでも、非公式なものでも、あるいは、その組み合わせでも構わない(一番良い)。作品を褒められたら、少しメッセージを録画させてもらおう。アーティスト自身の言葉よりも、他の人の意見の方が強力である。そのため、自分自身にプレッシャーをかける必要はない。証言広告は、より理想的なファンとの架け橋になる。
  5. 舞台の中央を分かち合う。 喜ぶ顧客の姿が映し出された動画と写真をかき集めよう。作品を利用する姿、作品を見せる姿、そして、作品を聞く姿を写真に撮り、投稿してもらおう。新しいファンは、好意的に受け取り、自分自身を重ね合わせるだろう。
  6. 記事の切り抜きを集める。 ツイッター、フェイスブック、そして、ウェブサイトに寄せられたファンのメッセージの切り取りを集め、シェアしよう。オンライン、オフライン問わず、このような賞賛の声は、格好のターゲットであり、容易に集めることが出来るはずだ(許可を得る必要はある)。

記憶に残るアーティストになる

人前に出るだけでは十分ではない。今度は、作品に感動してもらう必要がある。自分の実力を信じよう。まずは、以下のアイデアから試してもらいたい:

  1. 欲しいものを与える。 ファンが何を求めているのか把握するのは、ファンの仕事ではなく、アーティストの仕事である。ファンが買っているのは作品自体ではないことを、アーティストなら理解しているはずだ、あるいは、今後理解することになるだろう — つまり、本も、CDも、コーヒーテーブルの彫刻も、作品自体は重要ではない。ファンが買っているのは、感覚、体験、一生の思い出、そして、感情的なつながりである。
  2. 恐怖を与えてファンを刺激する。 もちろん、本当に危険に晒すわけではないが、ファンは本気で怖がっている。何がファンを心配させ、イライラさせるのか想像しよう。その作品は、ファンが落ち着きを取り戻す上で、どのように役に立つのだろうか?作品を通じて、退屈を紛らわせ、心を落ち着かせ、笑わせ、楽しませることが出来るはずだ。
  3. 最高のスリルでファンをじらす。 クライアントの著しいニーズ、問題、欲望を特定しよう。その紡いだ文章を読み、作品をチェックし、展覧会を訪れ、最終的に財布を開いて、作品を購入する「きっかけ」が存在する。それが何か把握しなければならない。作品が生み出す刺激だろうか?良い思い出を何度も何度も記録し、思い出したいと言う欲求だろうか?それとも、ムーブメントを直に感じたいと言う直感だろうか?
  4. 心の憶測にある願望で興奮させる。 本当は何が求められているのか分かったら、オーディエンスの顔の前にぶら下げよう。ファンが求めている結果を使って、誘惑しよう。嫌とは言えない状況を作り出すのだ。
  5. マインドコントロールを極める。 マーケティングを行う際は、一人の心の奥底を覗き込み、その人物のみに話しかけよう。理想的な顧客のプロフィールを作り、この人物に話しかける光景を想像すれば良い。過去に既に実施済みなら、見直してもらいたい。損はしないはずだ。一度も実施したことがないなら、是非、実行してもらいたい。非常に多くの情報を得られるはずであり、やる価値はある。
  6. 度肝を抜き、予想外の行動を取る。 現状を打破しよう。やり方を変えてみよう。頻繁に驚かせて、オーディエンスを釘付けにするのだ。

サポーター組織を作る。

一人だけでは偉業を達成することは出来ない。問題なくプロジェクトを前に進めるため、通常は、チームが一丸となって取り掛かる。

現時点では、どれだけ規模が小さくても、支援してくれるファンを随時加えていくことが可能であり、また、そうするべきである。

  1. 大ファンを集める。 地の果てまでも付いてきてくれるファンを集めよう。特別なプレゼント — 限定版の作品、または、オンライン上や対面式のファン感謝パーティーを開催する手もある。次に、熱狂的なファンを増やすため、より多くのオーディエンスにアピールしていってもらいたい。
  2. 支持者を見つける。 業界のインフルエンサーを見つけ、偽りのない関係を作ろう。関係の構築には時間がかかるため、今すぐに行動を起こしてもらいたい。ただし、いきなり頼み事をするのはよくない。冷静に、寛大な態度で接するべきである。作品がインフルエンサーのオーディエンスにとって適切な場合、オーディエンスに紹介するだけでなく、アーティストのファンの人数を増やしてもらえる可能性もある。
  3. ボランティアを募集する。 助けてもらおう。頼むだけで済むこともある — こんな単純なことを忘れてしまいがちである。ポスター作り、イベントの企画、または、近所や地域のお店でのフライヤーや名刺配りを得意にしている人が周りにいるかもしれない。とりあえず頼んでみよう。
  4. ストリートチームを作る。 とりわけ忠誠心が高く、熱心なファンをチームに迎えよう。ファン自身を高揚させる告知、そして、感動させる作品を宣伝してもらうのだ。ポスターを貼ってもらうことも、特別なオファーを口コミで宣伝してもらうことも、または、イベントにオーディエンスを招待してもらうことも可能だ。
  5. 友達と家族を受け入れる。 1番のサポーターは友達と家族である。理解してもらえないこともあるかもしれない。過保護になることもあるかもしれない。それでも、苦しい時も嬉しい時も、常に応援してくれるはずだ。また、周りの人達に自慢してくれるだろう。
  6. 特別なチームを招集する。 臨時で助けが必要な際に呼べば飛んでくる予備の人材を集めよう。誰がどんなスキルを持っているのか、どのプロジェクトに快く力を貸してくれるのか把握する必要がある。まずは、バーチャルアシスタントを試してもらいたい。E-lanceでプロジェクトを提案しよう。
  7. 声援を送り、歌い、ウェーブを起こす。 チーム、共通の敵、夢、または、目標に関して、メンバー間の団結をもたらすスローガンを利用する。簡潔で、覚えやすいスローガンにしよう。カトゥーン作家のヒュー・マクラウドは、「意味のあるオフィスアートを」をスローガンに掲げている。「長続きさせるためではなく、楽しい時を過ごすため」 、「嫌でも笑顔になる写真を」、または、「行動を起こさざるを得なくなる短編小説」等のようなスローガンを考えてもらいたい。

興奮を煽る

まさに求めているものを与えると、ファンは再び戻って来る。次の作品を息を弾ませて待つようになる。友達に紹介し、無理やり作品の展示会に連れてくるようになる。

炎に油を注ぐのだ。

  1. ファンに今後の作品の予告を行う。 今後の作品のリリース、ショー、そして、展示会の場所を紹介する。上辺だけではない、本物の切迫感を演出して、必須のイベントにしよう。見せ掛けの期間限定は見破られてしまう。緊迫感を賢く利用してもらいたい。
  2. バックステージパスを与える。 スタジオを実際に、または、インターネット上で、もしくは、その双方で公開しよう。セット、機器、好きなテーマや素材を紹介してもらいたい。仕事の工程、創作活動に突き動かすもの、または、アイデアを考案する方法を説明する手もある。すべてファンにとっては、たまらない情報である。
  3. テープカットイベントを開催する — 盛大に新作を祝う。 手書きで署名した招待状を送ろう。巡業を提案することも可能だ。スタジオと機器を紹介する短い動画を作成して、バーチャルなイベントを開催することも出来る。プレスリリースを配信し、地域の新聞に掲載してもらおう。
  4. 創作活動の模様を伝える。 実際の創作の工程を紹介する短い動画やブログの記事を作成しよう。書籍やCD等、大きなプロジェクトに対する、日誌形式の投稿を行おう。プロジェクトを最初から最後まで追い、写真、動画、または、日誌を使って、ドキュメンタリー作品を制作することも出来る。その作品をブログ、または、ユーチューブで共有してもらいたい。
  5. ファンに試してもらう。 ファンなら絶対に欲しくなる出版物、短編のeブック、または、サンプルのCDやDVD等、限定の、魅力的で貴重な作品を考案する(少なくとも20ドルに相当する作品)。この作品をeメールアドレスと引き換えに無料で提供する。そして、このメールアドレスを使って、関係を構築していく。
  6. 頻繁に会合を開催する。 ショーやイベントの前後に積極的にファンと対面式の会合を企画しよう。ツイッターのチャット、グーグルハングアウト等、インターネット上の会合も有効だ。本気でインターネットの交流に力を入れてもらいたい。友達の人数を増やすために、追加するだけでなく、出来るだけ関係の構築に力を注ぐ必要がある。会話を交わし、おファンのことをよく理解する努力をしてもらいたい。
  7. 定期的に姿を現す。 インタビューを投稿したり、よくある質問集を作成してもらいたい。報道関係者に知り合いがいないため、インタビューを実施することが出来ないなら、話しやすい話術に長けた友達を選び、会話の模様を録画して、サイトで公開すればよい。カメラが苦手なら、この方が簡単だ。会話の内容を文字に起こし、サイトで提供しよう。
  8. 積極的に広報を行う。 ユーチューブでチャンネルを作成しよう。ユーチューブの視聴は、時間の無駄使いにつながると思うだろうか?まさにその通りである。しかし、ユーチューブは、世界最大規模の検索エンジンでもある。つまり、オーディエンスはユーチューブを利用し、アーティストを探しているのだ。そこで、自己紹介の動画、ちょっとした指南を行う動画をユーチューブで公開してもらいたい。また、作業場やイベントの模様を収めた動画をアップロードしよう。すべて有益なコンテンツであり、このコンテンツを使って、オーディエンスを魅了すれば、メインのサイトにアクセスしてもらえるようになる。
  9. ファンクラブを発足する。 本格的なメーリングリストを作り、登録したくなるようなインセンティブを与えよう。常に没頭してもらえるように、メーリングリスト限定のコンテンツを与え続けるべきである。頻繁にコンテンツを探し、大きな告知の合間を見計らって、定期的にシェアしよう。個性を存分にアピールしてもらいたい。
  10. ファンのファーストチョイスになる。 時が熟し、オーディエンスが、刺激、楽しさ、または、気晴らしを受け入れる準備が整った際、誰よりも先に思い浮かべてもらう必要がある。その上で、メーリングリストやソーシャルメディアを通じて、連絡を取り合うことが重要になる。
  11. いっそのこと、たった一つの現実的な選択肢になる。 ファンに多くの価値を与え、多少、製品を買わなければいけないと思ってもらえるように仕向けるべきだと指摘するマーケッターが存在する。この戦略は有効であり、十分な効果をもたらす。しかし、効果をさらに高めるため、誰よりもファンのことを気にかけている点を実証しなければならない。そのために関係を構築する必要がある。ファンにとっての良き友、そして、良き相談相手になろう。
  12. スケジュールを埋める。 カンレンダーに予定を記載する際は、ファンへの最新情報の提供を優先しよう。その後、スケジュールを守り、実際に最新の情報を投稿していってもらいたい。

状況をモニタリングし、環境をチェックする

快晴、曇り、強風、雨 — このような天候状況は、大事な日へのアプローチに影響を与える。周りの状況を把握し、各状況に備えた対策を整えておく必要がある。

  1. ライバルを認める — ただし、怯える必要はない。 競争はプラスに働くことを理解する — ニーズがあり、マーケットが存在することを意味する。オーディエンスは、作品に対して代金を支払う。オーディエンスが作品の価値を既に理解しているなら、売るために必死でアピールする必要はなくなる。素晴らしい作品を持って、オーディエンスの前に姿を現すだけでよい。
  2. ライバルに対応し、その後、軽視する。 重要なのは、アーティスト自身であり、パフォーマンスであり、そして、ファンである。競合者、そして、競合者の行動にこだわり過ぎるのはよくない。自分の方が優れている点、そして、ファンのことをより大事に考えている点を伝える必要がある。自分だけの良さ、そして、熱意に焦点を絞ってもらいたい。比較の落とし穴には注意してもらいたい。比較する度に、不愉快になり、無力だと思うようになるためだ。
  3. 賞賛の声は快く受け入れ、応える。 ファンとサポーターの声を頻繁にチェックしよう。称賛の声を(控え目に)受け入れ、感謝する。良いリアクション、レビュー、または、eメールを目にした場合も同じように対応する。
  4. 毎晩拍手喝采を浴びられるように努力する。 常に徹底して改善を行い、作品を完璧に仕上げる。アンコールが自然に湧き出るくらいオーディエンスを感動させよう。

安全対策を講じる — ヘルメット、ゴーグル、そして、パラシュート(または全身を覆う鎧)

失敗して、木端微塵になるケースだけは避けたいはずだ。そのため、出来るだけ多くの安全対策を講じるべきである。

  1. ピットのクルーを厳選する。 ピットのクルーによって、レーシングカーは正常な状態を保ち、スムーズに走ることが出来る。同じように、アーティストのチームもまた同じ状況を作り出す。必要になったら、すぐに対処してもらえる経験豊かな人材を探す — スピンばかりしていると時間の無駄になる。自分にはない強み、知識、そして、コネを持つ人材による公式または非公式のアドバイザー集団を結成しよう。
  2. 一流のクルーのまとめ役を任命する。 相談相手やアドバイザーが、目的地に導いてくれると100%信じたいはずである。相談役がいないなら、尊敬できる存在であり、考え方と価値観が似ている人物を選ぼう。苦労して手に入れた知識を分かち合ってくれるはずだ。また、代償が大きく、多大な時間をロスする間違いを回避する上で、手を貸してくれるだろう。アーティストとして成長するにつれ、信頼するアドバイザーの人数も増えていく。
  3. スパイする。 最新のマーケティングのトレンドを把握する。勉強が必要だ。業界のブログ、ジャーナル、書籍等を読み漁ろう。競合者や関連するアーティストを密かに調査し、交流する(偵察を行い、上辺を取り繕うのではなく、良いものは認める努力をすること)。新鮮なアイデアを得る上で、競合者が有効に働く。また、効果的な広告を作成する方法も学べるだろう。
  4. 盗む。 盗作して、大きな問題に巻き込まれるのではなく、別の業界に注目し、異なる考え方、インスピレーション、そして、提携の機会を探してもらいたい。自分の作品の宣伝に有利に働くように、別のアーティストのアプローチを調整する方法を考えよう。例: フォトグラファーなら、ミュージシャンと手を組み、展示会とコンサートを組み合わせ、双方のオーディエンスを活用することが可能だ。
  5. 説得のプロになる。 ウェブサイトおよびマーケティング資料に利用する優れた、共感せずにはいられないコピーを作る方法を学ぼう。コピーライティングが苦手なら、ウェブページやその他のオンライン & オフラインの宣伝を改善することが出来る人材を雇用してもらいたい。
  6. 限定のファンイベントを開催する。 新しい製品を小規模なフォーカスグループを介して試して、反応を見る。プライベートイベントを開催し、メーリングリストに登録している人のみを招待する。オンラインおよびオフラインでこのイベントを企画することも可能だ。
  7. ハイテクのプロトタイプを作る。 出来るだけ初期投資を抑えて、新しい材料や芸術の方向性を試そう。例えば、新しい楽曲のアコースティックのデモを作ったり、写真集を印刷する前にウェブサイトでプレビューを作成したり、あるいは、eブックを配信する前に、ブログで記事を何本か投稿することが出来るはずである。作品の生産に多額の資金を投じる前に、何が最もオーディエンスの共感を得られるのか特定しておきたいところだ。
  8. 撃沈しないように、命綱を用意しておく。 マーケティングに割り当てることが可能な妥当な金額を特定しよう。最悪のケース — つまり、反応が全くない状態をここでは想定してもらいたい。その額の資金を投じることは出来るだろうか?出来るなら、予算を忠実につぎ込んでいこう。有料広告は、あっと言う間に資金を吸い取っていく。私自身も若い頃多額の資金を広告によって奪われてしまった苦い経験を持つ。慎重に、小さな規模で行い、臨機応変に対応してもらいたい。
  9. 安全を最優先して、トレーニングを行う。 (有料および無料)広告をテストして、うまくいく公式が見つかるまで、頻繁に言い回しとコールトゥアクションを調整しよう。クレイグズリスト、フェイスブック、または、ツイッター等無料のメディア、そして、地域のイベントカレンダーでショーやイベントの告知を行うことが可能だ。ターゲットの絞られていない、一般的なオーディエンスに一度に接触するため、多額の資金を投入させようと説得する営業スタッフに屈しないでもらいたい。
  10. コラボレーションを積極的に行う。 出来るだけイベントで他のアーティストとコラボレーションを行い、忘れられないパフォーマンスを見せる。
  11. 回数をこなす。 どれだけ忙しくても、毎日必ずマーケティングのアクティビティに時間を費やし、マーケティングを極めよう。コミュニケーションと関係構築を活動の一部に指定してもらいたい。一貫性のあるマーケティングの取り組みを実施すると、売り上げが芳しくない際に最高の保険となる。
  12. 多数の作品を制作する。 技に磨きをかけ、カタログを作ろう。最初のCDにとって最高の宣伝は、2枚目のCDだと言う指摘を聞いたことがある。まさにその通りだ。本当のファンは、すべての作品を購入することで、好きなアーティストを支援する。
  13. マーケティング術を極める。 説得力のあるストーリー、そして、信頼できるプレスリリースを作成する方法を学び、ウェブサイト、マーケティングの資料、そして、地域のメディアで出来るだけ頻繁に活用する。
  14. 強固な安全対策を講じる。 一つの戦略に固執するべきではない。成果が表れていないなら尚更だ。複数の戦略を試し、効果を測定しよう。オーディエンスに、どのように作品を見つけたのか訊いてみるとよい。良好な結果が出ているなら、その戦略を続けてもらいたい。私はローカルマーケティングに対して、3-4つの優れた戦略を用意しており、新たな販路で試すようにしている。
  15. 定期的に計測 & チェックする。 現状を把握しよう。徹底的に自分自信に正直でいてもらいたい。作品に対する反応が薄いなら、振り出しに戻って、創作活動にさらに力を入れることを検討してもらいたい。次のレベルに進みたいなら、作品も次のレベルに高める必要がある。助けてくれる人を探し、不当な批判に対処する方法を学ぼう。

勇気を持って飛び出す。

大事な日がやってきた。今まで投じてきた全ての作品から見返りを得る準備が整ったのだ。関係構築は、プロセスの全行程で、そして、今後も継続して行う必要がある。アーティストなら、長期間に渡って、ファンにサポートしてもらいたいはずである。

常に喜んでもらう必要がある …

  1. ファンを導く。 次に何をする必要があるのか、ファンに明確に伝えよう。無料のプレゼントを受け取ってもらいたいのだろうか?本、イラスト、DVDを買ってもらいたいのだろうか?友達に宣伝してもらいたいのだろうか?
  2. 惨事を回避し、対策を実施する。 顧客候補の考えられる反発を理解し、言葉で、そして、よくある質問集で回答を用意しておこう。
  3. 低価格の作品を用意する。 低価格の作品、または、払いたいだけ払うシステムを導入して、創作活動への貢献を望む人達全員に機会を与えよう。このようなオプションを調整し、組み合わせを幾つか作っておくことを薦める。例えば、個人的な話になるが、最新のCDを既に持っている人達は、過去の作品を求める傾向がある。片や、全ての作品を持っている人達は、ハーモニカのネックレストとTシャツを欲しがる。
  4. 豪華セットを販売する。 恐れずに堂々と販売すればよい。価格を上げ、密接な協力関係を望む人達にプレミアム製品を用意しよう。オーダーメードの作品、顧客の自宅でのイベントの開催、あるいは、創作活動の参加に対する料金を支払ってもらおう。
  5. スポンサーを宣伝し、感謝する。 営利または非営利で実施することが可能だ。スポンサーを相手にするほど、大物ではないと考えているなら、その考えを改めるべきだ。オーディエンスへの接触を望む人達がどこかにいる。夏の間、アウトドアの一連のコンサートイベントに喜んで60ドル/月を支援するカフェのオーナーを私は知っている。この資金提供のおかげで、アウトドアの屋根付きのスペースを借りることが出来た。例えば、ホルトインターナショナル等のチャリティ団体は、年に少なくとも25回公演活動を支援している。
  6. 戦略的な提携を構築する。 地域のレストランやコミュニティセンターで作品の展示を行おう。地域のビジネスと協力して、作品の制作や展示会、コンサート、映画鑑賞会を実施してもらいたい。その際は、勇気を持って、上述した取り組みを組み合わせてみよう。
  7. 見習いを鍛える。 次の世代を鍛えることで、当該のジャンルの成長に貢献しよう。見習いは、自然にファンに加わっていく。ここでも、知名度の低さを嘆き、また、教えられるほどの地位に達していないと考え、勝手に諦めないでもらいたい。自分が思っているよりも多くの知識を持っているはずであり、初心者よりも知識が深ければ、それで条件はクリアしていることになる。教えることこそ、学ぶ上で最も効果的な取り組みだと言えるだろう。
  8. 講座を主催する。 具体的にトピックを絞った講座を行い、知識の習得に積極的な人達が、次のレベルに進めるように導いてあげよう。この手法は、長期的な生徒および顧客を集める際に、抜群の効果を発揮する。教えた経験がないなら、パートナーを募集して、手を貸してもらおう。
  9. 販売に力を入れる。 関連する製品を販売しよう。コーヒーカップ、ワイングラス、または、春の花を専門とするフォトグラファーがいると仮定する。その場合、写真集と一緒にコーヒーカップやワイングラスや花を販売することが可能である。打楽器が主役の曲を多数抱える、あるバンドが、ドラムスティックを販売したところ、飛ぶように売れたそうだ。
  10. 勢いに乗る。 ファンが作品を購入し、幸せになっているその瞬間を見計らって、シェアと推薦をお願いしよう。一度きりに限定する必要はない。インセンティブと感謝の証を提示するべきである。No. 17と同じように、作品を楽しむ、または、展示する姿を写真また、動画に収め、ウェブサイトに投稿し、ソーシャルメディアとブログの記事でシェアしてもらうのだ。交流を促す上でとても効果的な手法である。
  11. 盛大な二次会を開催する。 サポートを感謝していることを証明する、とっておきのボーナスやプレゼントを用意しよう。地域のファンのためにパーティーを開催する手もある。
  12. 恩返しをする。 一年を通して、ファンに感謝の気持ちを伝えよう。誕生日を尋ねて(年と月だけでも構わない)、ギフトを贈呈しよう。その後、ファン一人一人に応じてメッセージを作成してもらいたい — 歌、写真、マンガ、詩、または、短編小説でも良い。

全ての記録を破る

革命的な作品を残し、歴史の1ページにその名を刻もう。

  1. 現状を打破する。 ライバルよりも一つでも多く重要な取り組みを行おう。マーケットで必要とされているものの、欠けていることが多いアイテムを探し出し、どうすれば提供することが出来るか考えてもらいたい。単純に、より個性的なアプローチを採用する、もしくは、さらに一歩踏み込んだサービスを提供する等の手が考えられる。
  2. 新天地を開拓する。 今まで行われていなかったことを実施しよう。変わったメディア、または、斬新な提供方法を用いて、新しい方法を試そう。
  3. ライバルとして手強い存在になる。 個人のアーティストであっても、あるいは、ライバルよりも協調的だと思っていても、常に成長することを心掛けてもらいたい。
  4. 未来に向けてハードルを上げる — 他のアーティストが目指す新たな基準を作る。 20台の車をバイクで飛び越える技が浸透している場所で、3台飛び越えても、格好がつかない。ちょっとでも顧客の普段の生活にプラスの影響を与えた点を全てリストアップしよう。その後、マーケットで常識になるように、一貫して、リストアップされた取り組みを行おう。
  5. 不可能なことを行う。 水中の潜水時間の世界記録を打つ立てるようなものだ。関心があることを全て挙げてもらいたい。ファンが求めるものを与える取り組みに対する情熱、専念、そして、偽りのない願望が、絶対的な忠誠心を呼び込むのだ。
  6. 胸にロゴの刺繍を縫い付ける。 スーパーマンのように、キャラクター、ペルソナ、そして、ブランドを作ろう。そして、様々な場所で堂々と表示しよう。
  7. 勇敢な戦士になる。 何のために勇気を振り絞って戦っているのだろうか?どのような大義や主義を掲げ、信じているのだろうか?怖がらずに主張しよう。一部のオーディエンスは興味を失うかもしれないが、同じ意見を持つ大勢のファンが集まってくるはずだ。
  8. ハングリーであれ。 以前達成した業績や贈呈された賞に満足しないでもらいたい。成果を祝福したら、さらに高い場所を目指し、次のチャレンジの準備を進めよう。
  9. 支持者になる。 人生、そして、アートにおいて、何を重要視しているだろうか?何のためなら、どんな苦労も惜しまないだろうか?その答えが友情なら、ファンとの関係構築に力を入れ、ファンには友達として対処しよう。チャリティの作品を大事にしているなら、宣伝しよう。インディースのバンドを支援しているのだろうか?相互的な利益が、絆を作る。恐れずに立ち上がろう
  10. 限定する。 全員を仲間に入れる必要はない。デレク・シヴァーズも「堂々と限定せよ」と言っている。女々しいファンよりも、本気のハードコアメタルマニアのみを迎え入れた方が良いのかもしれない。赤ちゃんの思い出を写真に残すことを望む、若い夫婦にアピールするべきかもしれない。グラノラを主食とするヒッピーにしかその作品の良さを理解してもらえないかもしれない。
  11. えり好みする。 理想的なファンを特定したら、そのファンが集まる場所に向かおう。洗練されたネオジャズのフュージョンを好む人達を求めているなら、地元の大衆的な居酒屋に行っても、時間と労力を無駄に使うだけである。(ポップアートスタイルの作品がフィットするなら話は別だが)テイクアウトのピザ屋ではなく、ワイナリーや高級レストランで作品を展示した方が無難だ。マッチするなら、どこにでも作品を持って出掛けよう。
  12. 賛否両論を覚悟する。 万人受けを狙うなら、誰にも受け入れてもらえない。一部のオーディエンスに嫌われても、その他のオーディエンスの忠誠心を勝ち取ることが出来る。有名なブロガーのジョン・モローは、「たとえ気に入られなくても、心の中でやらなければならないと感じたら、行動するべきだ」と指摘している。

人気が爆発的に高くなる

知名度と富が全てではない。接触する範囲が広くなればなるほど、生活にプラスの影響を与えることが出来る人達が増える。このようにして、作品を通じて、世界が変わっていく。

インパクトが大きくなればなるほど、作品の人気は高まり、晩年になって、アーティストを助ける。

  1. PRマシンになる。 面白いコンテンツ、啓蒙的なコンテンツ、そして、有益なコンテンツを多数作成し、インターネット上でシェアしよう。eメール、ブログ、そして、ソーシャルメディアを介して、ファンに定期的に最新の情報を与える。存在感を確立し、忘れられないように注意しよう
  2. 大きなブログに寄稿する。 ファンを増やすため、ゲスト投稿 — 他のブログに寄稿する方法を学ぼう。アーティストもこのような機会を活かして、大きなメリットを得ることが可能であり、実際に行動を起こしているアーティストは多い。漫画家であり、作家でもあるヒュー・マクラウド、ライターのジョニー B. トルアントにジェフ・ゴインズ、そして、俳優のジョシュ・パイスは、良いお手本になる。
  3. メディアの取材に対する準備を整える。 実物、および、インターネット上のプレスキットとポートフォリオを用意しよう。
  4. ファンレターに全て目を通す。 作品のどんなところを気に入ってもらえているのだろうか?ファンに評価されているのはどんなポイントだろうか?どのようにファンに元気を与えているのだろうか?出来るだけファンの声に応え、関係を構築していってもらいたい。
  5. サインする。 ファンは何がきっかけで作品に出会ったのだろうか?どのように作品と個人的なつながりを築くようになったのだろうか?人は、ブランドや会社よりも、実在する人間に親しみを感じる。毎年、ファン感謝BBQ、ファン感謝ボーリングナイト、または、ファン感謝川下り大会を開催しよう。チャットやオンラインセミナーを開き、ブログのコメントに返答しよう。
  6. ファンの心の中で不動の地位を確立する。 ファンのお気に入りのアーティストになり、欠かさずに、そして、真っ先にメールを読んでもらえる存在になろう。このレベルの親しみ、好感度、そして、信頼を作り上げるには、何をすればよいのか考えてもらいたい。
  7. ファンを家族の一員として迎える。 素晴らしいグループの一員に迎え入れてもらうことは、お金では買えない価値があり、スリル満点の体験である。熱狂的なファンに、活動、そして、現状を改善する取り組みについて伝えよう。どうすれば参加することが出来るのか教え、より楽に参加してもらえる環境を作る必要がある。
  8. 何がうまくいっているのか特定する。 顧客にどこで作品の存在を知ったのか尋ねる癖をつけよう。そして、この情報を分析してもらいたい。イベント、舞台、または、ワークショップ用の登録フォームやeメールの登録を利用しているなら、このデータを集める最高の機会を手にしていることになる。また、購入プロセスの最後のステップとして、あるいは、電話やeメールで問い合わせがあった際に、訊くことも可能だ。
  9. あらゆる場所に姿を現す。 ソーシャルメディアプラットフォーム間でコンテンツを共有するツールについて学ぼう。そして、実際に利用してもらいたい。グーグルプレイス、ビング、ヤフー等で無料のリスティングを確保しよう。
  10. 有名になる。 取り組み、そして、対象のオーディエンスを明確に記した宣伝メッセージを作成しよう。次の例と同じような形式を利用してもらいたい:「 [作品名]を[オーディエンス層]のために作った。」「[現在の状況]は間違えていると思う。そのため、[変えようとしている対象]を使命として取り組んでいる。」
  11. 広報担当を雇う、または、自分で宣伝を行う。 強力な経歴書を作成しよう。履歴書のデータをそのまま利用するべきではない。説得力のあるストーリー、モチベーション、そして、何よりも、創作活動によって、ファンが親近感を持ち、ファンの生活にプラスの影響を与える経緯を積極的にアピールしてもらいたい。
  12. メディア担当スタッフを雇う、または、自分で行う。 アバウトページに注目してもらいたい。自分のことではなく、作品がどのような影響を見る人に与えるか、どのような体験を味わうことが出来るのか、そして、どんなことを期待することが出来るのかを伝えよう。

地位を確立する

必死で働いて、今の地位を獲得している。その地位を自分のものにしよう。

  1. 伝わりやすい写真を用意する。 創作活動が明確に伝わる、見栄えの良い魅力的なロゴや写真を手に入れよう。高価なものや、オーダーメードにこだわる必要はなく、「一目で分かる」写真があればよい。
  2. 手を抜かない。 全てのソーシャルメディアのプロフィールを更新し、習慣的に放置するプロフィールがあれば削除しよう。お気に入りの対応可能な数のプラットフォームでつながりを作り、交流に励んでもらいたい。利用していないプロフィールを削除するか、あるいは、改善し、時折リンクとコンテンツをアップデートして、頻繁に利用しているサイトにビジターを導こう。
  3. 正常に動くことを確認する。 時々、ページとリンクをくまなくチェックし、全て有効に動くかどうか確認しよう。必要ならば助けを求めても構わない。新たなファンを最もコンバージョン率の高いページに導くのだ。
  4. 利益を分かち合う。 現在の地位まで引き上げてくれた人達と祝杯を上げ、感謝しよう。得た教訓を惜しみなく分かち合ってもらいたい。
  5. 心から謙遜する。 過去と現在の苦労を堂々と伝えよう。何でも出来る人達には親近感がわかないはずだ。ファンは、自分達が直面する問題と同じ問題に実在する人間が立ち向かい、乗り越える姿を見たいのだ。

マーケティングの技

マーケティング自体が芸術とも言える。

信じる信じないは別として、既にスキルの多くを持っているはずだ。後は、努力、そして、熱意を介して、残りのスキルを学ぶことが出来る。

創作活動を通じて、学び、練習し、継続し、批判に動じない強い心を持ち、オーディエンスの声に耳を傾け、そして、共に成長することを学んできたはずだ。マーケティングが、創作活動とは正反対の取り組みではなく、創作活動の延長線上にあると考えてもらいたい。

たった一人で作品を手掛け、死後に功績が認められるケースもある。

しかし、もっと実りある人生を求めてもいいのではないだろうか?自分自身、そして、作品に対する要求を高めて欲しい — 人生を振り返る時に、「ちゃんとアピールしていたら、どうなっていたのだろう?」と後悔してもらいたくない。

そのため、殻を打ち破り、恐怖と不安を乗り越えよう。前に進み、値する功績を勝ち取るのだ。


この記事は、Copybloggerに掲載された「99 Ways to Market Your Art」を翻訳した内容です。

ただのティップス集かと思いきや、読むだけで色々と考えさせられる中々に深い内容でした。このアドバイス集をどう受け止め活用するかは、あなた次第。 — SEO Japan [G+]

SEOの最適化を考える

「SEOの最適化」?「SEO対策」ばりに意味不明な言葉の使い回しだろ、、、と思われた方もいるかもですが、いえいえ、全く正しい使い方です。Googleの進化と共に消え去りつつある従来のSEOに変わる今後のSEOモデルの形を考えてみようという記事をお久しぶりのSEO Bookから。今後の方向性に悩むSEO担当者とSEO業者の皆さんは読むべし?– SEO Japan

SEOは、常に獲得に焦点を絞って行われる。

キーワードでの上位へのランクインを目指すマーケティング戦略は、新たにビジターを獲得するために行われる。競合するサイトよりも上位にランク付けされると、新たなビジターの獲得が上位のサイトにプラスに働き、下位のサイトにマイナスに働くようになる。

SEOは強力なセールスポイントを持つ。クライアントは、ランクを維持する限り、新たなにビジターを着実に獲得し、競争におけるアドバンテージを満喫することが出来る。

SEOの密接なパートナーとされているのが、PPCである。SEOと同じように、PPCは、新たなビジターをサイトに呼び込み、巧みに入札を行い、適切な広告を用意している場合、競争上のアドバンテージを得ることが出来る。PPCとは異なり、SEOは、クリックごとに課金されることはなく(正確に言うと、SEOの料金を考慮した場合、クリックの単価が遥かに低い)、SEOの方が強固なセールスポイントを持っていると言える。また、検索エンジンのユーザーが、自然な検索結果を有料の結果よりも信頼している点も大事なポイントの一つである。

インターネットで製品やサービスを購入する際、91%のインターネットユーザーは、自然な検索結果を好む。[情報源: Tamar Search Attitudes Report -- Tamar 2010年7月]

台無し

しかし、偶然、そして、意図的に行われる、グーグルによるアルゴリズムの変更によって、SEOの立場が揺らぐようになった。

上位にランクインするメリットはそのまま残っているが、結果が以前ほど確実ではなくなった。また、さらに多くの取り組みが必要とされるものの、コストが高くなってしまった。結果を得る上で、SEOを行うリスクはますます高まっている。その一方で、十分に資金を投じている限り、結果は保証されているため、アドワーズが一層魅力的に映るようになっている。

グーグルにとって、アドワーズは優れたシステムである。競争が激しくない分野を見つけた広告スポンサーにとっても、良いシステムである。問題は、通常、競争のレベルがとても高い点である。

競争が激しく、また、オークションモデルが採用されているため、入札額は自然に高騰する。入札額が高騰すると、高いクリック単価でもROIを達成することが可能な会社のみ、入札に参加するようになる。理論的には、ROIが高ければ高いほど、入札価格も高くなる。後れを取ることを嫌う場合、競合者も同じ行動に出る。

そのため、業績を伸ばす手段として、顧客の獲得に力を入れたPPCの広告スポンサーは、クリック単価が上がるにつれ、より多くの収益をグーグルに渡すことになる。 検索チャンネルを介して、顧客の獲得を狙う場合、やがてコストの高騰に直面する。PPC経由では、時間の経過と共にROIの維持は難しくなる。だからこそ、SEOが魅力的に映る。グーグルが、SEOに狙いを定めるのは、当然と言えば、当然である。

アドワーズ、そして、SEOの根本的な問題点は、顧客の獲得のみを成功の基準にしていることであり、これは、長期的な戦略には向かない。

この点に関しては、後ほど詳しく説明する。.

ホワイトハットSEOは滅亡した

「ホワイトハットSEO」と言う用語が、一度でもあっても重要視されたことは、意外である。

検索エンジンのアルゴリズムを操作する試みは全て、検索エンジンの怒りを買う。検索エンジンのランク付けの基準を分析して、通常よりも上位にランクインするための取り組みは、操作に該当する。一方、検索結果で上位にランクインすることを意図して、リンクの獲得、キーワードに焦点を絞った記事の作成を行う取り組みもまた、ランキングを操作する取り組みに値する。要は程度の問題である。

マーケッターは、全く問題があるとは考えていない。

検索マーケティング業界は、「悪意のある行為」を慎めば、上位にランクインするチャンスがあると考えている。リンクを求める試み、トラフィックをもたらすキーワードを探す試み、そして、このキーワードに焦点を絞ったページの投稿 — かつては、より確実に利益を得ることが出来た。

サイトが確実にクロールされるものの、成果が保証されないなら、SEOを行う必要はあるのだろうか?ページを投稿して、グーグルがどの位置にランク付けするのか確かめるしかない。SEOがランキングを操作しないなら、単純にクロール可能なコンテンツを配信する以外にメリットはあるのだろうか?SEOは、「システムを操作する」を礼儀正しく表現しているだけである。

グーグルに役割を決めさせてしまった人達は、慌てて、役割を決め直している。「インバウンドマーケッター」は人気が高い。もちろん、この肩書きに問題があるわけではない。SEOと呼べることが出来ずに苦労しているのだ。SEOは、PRであり、マーケティングであり、コンテンツの作成である。このようなアクティビティの副作用として、検索エンジンの結果ページで上位にランクインする(と言うことも出来る)。映画「ファイトクラブ」のようなものだ。ファイトクラブのルール その1…

数年前、最後に残るSEOはブラックハットだと予測したことがある。どうやら、この予測は現実のものになろうとしている。SEOと言う用語は、予想通り、恣意的に用いられるようになり、軽視されるようになった。 今でも、使い捨てのドメインを使うことで、キーワードを積極的に狙うことで、そして、大量のリンクを買う/構築することで、システムを巧みに操作することが出来る。しかし、グーグルには、到底受け入れてもらえない。完全に情報を公開することなく、この取り組みをクライアントに売るのは難しい。たとえ何もかも打ち明けたとしても、やはり、なかなか首を縦に振ってもらえないはずである。

話を本題に戻そう….

新しい環境での最適化とは

ブラックハットは、今後も活動を続けるはずである。そもそも、ブラックハットは、検索エンジンの指示に従うはずがない。

大勢のSEOの関係者が、様々なイニシアチブをまとめて、検索から焦点を外そうと試みている。インバウンドと呼ぶ業者もある。実際には、マーケティング、コンテンツの作成、そして、PRを組み合わせた取り組みであり、アルゴリズムのハッキングとは距離を置いている。

インバウンドを成功に導き、検索で良い結果を得るには、SEOモデルを正反対に捉える必要がある。サイトにアクセスしてもらう点は同じだが、サイトを訪問してもらうためのコストが上がったため、ビジター一人一人を重要視する必要がある。検索の価値を維持するためには、クリックの後の行動に力を入れるべきである。

オファーが適切ではないなら、そして、オファーへのルートが適切ではないなら、全くリハーサルを行っていないバンドのコンサートにオーディエンスを呼び込むようなものだ。オーディエンスが姿を現したら、オーディエンスが求めるものを提供しなければならない。さもなければ、二度と足を運んでもらえなくなる。当然、バンドの人気は一気に落ちてしまうはずだ。

SERPで上位にランクインするためのコストが安価であった時代は、この点はあまり重要ではなかった。若干トピックが外れたトラフィックが多く寄せられたら、一大事ではあるが、コストが(大幅に)増加するわけではなかった。しかし、最近は、上位にランクインするためのコストが上がったため、「獲得をベースに成長」する方針は、苦戦を強いられつつある。

次の二つの分野での最適化を検討してもらいたい(まだ着手していないなら)。

1. 最適化のオファー

検索エンジンのユーザーは、欲しい情報を見つけられない場合、SERPに戻る — これはSEOの関係者なら誰でも知っている。クリックバックは、2つの問題をもたらす。まず、ビジターをサイトに導くために費やした時間と資金が無駄になる。そして、グーグルは、関連性の判断材料として、クリックバックの回数を数えている。

オファーがユーザーにとって適切かどうかを把握するには、どうすればいいのだろうか?

実績のある方法を一つ紹介する。幾つか4つのP — Product(製品)、Price(価格)、Promotion(宣伝)、Place(流通)を精査すると良い。あくまでもインターネット上の取り組みであるため、Place(流通)はそれほど関係ない。しかし、地域をベースとした製品やサービスを販売しているなら、Placeにも力を入れると良いだろう。Promotion(宣伝)はSEOの取り組みそのものである。Promotionによって、サイトに訪問してもらえるようになる。

しかし、特に注目してもらいたいのはProduct(製品)とPrice(価格)である。製品を最適化するには、幾つか根本的な疑問に答える必要がある:

  • 顧客はこの製品またはサービスを求めているのか?
  • この製品はどんなニーズを満たしているのか?ページを見て数秒間でその点は伝わるのか?
  • このニーズを満たすには、どのような機能を用意する必要があるのか?その点を説明しているか?
  • 見過ごしている機能はあるか?ニーズを満たす機能を全て説明しているか?
  • 顧客が利用しないコストの高い機能を盛り込んでいるか?
  • 顧客は製品をどのように、そして、どこで利用するのか?
  • 顧客の目にはどのように映るのか?顧客はどのような体験するのか?
  • どのサイズ、色を用意するべきか?
  • 何と呼ぶべきか?
  • どのようにブランドを位置付けているか?
  • 競合者の製品との違いは何か?
  • 提供するために最もコストが高く、それでも、十分に利益を得られるものは何か?

特にクライアントのビジネスに手を貸している場合、上述した領域に対して、SEO業者がコントロールすることが出来る取り組みは限られている。それでも、この質問を問い掛ける価値はある。クライアントが質問に答えることが出来ないなら、競合者に対して、アドバンテージを何も持っていないことになる。恐らく、競合者と同じようなサイトを運営しているのだろう。このタイプのサイトは、そもそもプロモーションに向かない。

歴史があり、かつては、競合者との差別化に成功していたものの、利益の少ない一般的なサイトに位を下げてしまったサイトもある。アマゾンやeBay等の大きなサイトが持つカタログは日に日に拡大していくためだ。

アグレッシブに攻めない限り、右に倣えのサイトを担当すると、苦戦を強いられることになる。そのため、クライアントを検査する際は、戦略的なアドバンテージを考慮すると良い。根本的なビジネスのアドバンテージを持っていないなら、SEOに取り組むガッツがあるかどうか自分自身に問いかけてもらいたい。

Price(価格)に関する質問:

  • 買い手にとっての製品またはサービスは何か?
  • この分野で、製品やサービスに対して、確立された価格は存在するか?
  • 顧客は価格に敏感か?価格を少し下げると、マーケットのシェアを増やすことは出来るか?それとも、少額の値上げなら、認識されず、利益を増やすことは出来るか?
  • 販売会社、または、業界のその他の特定の業界にどのようなディスカウントを提案するべきか?
  • 競合者の価格と比べ、自分の会社の製品の価格は、遜色がないか?

繰り返すが、上に挙げた領域に対して、ほとんど、または、全くコントロールすることが出来なくても、質問を投げ掛ける価値はある。活用することが可能なビジネスの潜在的なアドバンテージを見つけ出してもらいたい。

オファーを最適化したら、次にコンバージョンを詳しく見ていく。

2. コンバージョンの最適化

大半の検索マーケッターが認識している、明らかなコンバージョンのルートが存在する。インターネットユーザーがランディングページに到着する。 オファーされているものを購入するユーザーもいれば、ランディングページを去るユーザーもいる。コンバージョン/閲覧回数 x 100が、コンバージョン率として導き出される。

しかし、SEOにおいては、ランディングページのコンバージョン率だけに注目していればいいわけではない。PPCとは異なり、エントリーページを思い通りにコントロールすることが出来ない。そのため、コンバージョンを最適化するには、サイトにアクセスしたページを全て調べ、エントリーポイントと考えて、最適化する必要がある。

ページに到着したら、何をしてもらいたいのか考えるべきである。

全てのページに対して、理想の行動を思い描いてほしい。登録かもしれないし、ブックマークかもしれない。何かを買ってもらうことかもしれないし、あるいは、ツイートしてもらうことかもしれない。それが何であれ、各ページで、ビジターに対して、分かりやすいエンゲージメント(参加を介した交流)のメッセージを大きく、目立つように掲載しなければならない。。グーグルが直帰率をチェックしていることを忘れないでもらいたい。つまり、サイトの全てのページにコンバージョン率があり、ページによって、異なる可能性が高い。

例えば、買い物カゴのプロセスについて考えてもらいたい。買い手(モバイルデバイスのユーザー)は、複数のフォームを全て記入するだろうか?数回のクリックで、購入を行う環境は整っているだろうか?ペイパルやアマゾンの支払いシステムの統合は、コンバージョン率を改善するだろうか?サイトのスピードはどれぐらいだろうか?当然だが、早ければ早いほど良い。コンバージョンの多くは、プロセスから、ナビゲーション、そして、サイトのスピード等 — 簡素化が重要な鍵を握っている。

ここで、このようなコンバージョンを計測し、数量化するにはどうすればいいのか、そして、大きなサイトではコンバージョンのファンネルをどのように計測することが出来るのか、気になっている方が多いのではないだろうか?確かに難しい。通常、十分なサンプルのサイズを得るのは、不可能に近い。

しかし、だからと言って、コンバージョンの最適化を避けるのは賢明とは言えない。広範囲で計測を行い、時間の経過と共に、徐々に計測する項目を増やしていくことが出来るはずだ。ページ全体における1点の変更、ルートにおける1点の変更が、当該のページやルートにおいて小さな変化を導き出すことがある(見つけにくい変化も含む)。それでも、コンバージョンの最適化を行う会社が、とりわけ過去にこの取り組みを実施していない場合、大きなメリットを得られる点は十分に立証されている。

すべてのステップを数値化することは可能であり、実際に一部の企業は実施しているが、今回紹介した2つの総合的なコンセプト — オファーの最適化を行い、続いて、オファーに導くページとルートを最適化(簡素化)する — に従うだけで、様々な利益を容易に得られる。曖昧なことがあるなら、ハッキリさせれば良い。ビジターに行動を起こしてもらいたいなら、求める行動を明記する必要がある。動きが遅い要素があるなら、スピードアップさせるべきである。

すべてのオファー、ページ、そして、ルートでこの取り組みを行い、結果を計測してもらいたい。


この記事は、SEO Bookに掲載された「Optimizing SEO Model」を翻訳した内容です。

前半は若干のSEO Book節が顕在でしたね。後半は、もはやSEOか?という議論はありますが(実際、私もコンバージョン施策は別会社で行っています)、それがすべてでは無いにせよ一つの方向性としてはありますよね。従来の形でいう「SEO業界」は瀕死状態に等しい日本の現状ですが、さてさて3年後にはSEOを取り巻く環境はどうなっているのでしょうか。 — SEO Japan [G+]

Twitterに関する意外過ぎる10大統計

最近、Twitterに関する記事を余り投稿してこなかったSEO Japanですが、世間的にはIPO、そして利用者数も増え続けているようで着実にさらなる盛り上がりを見せているようです。日本でも世界の秒間ツイート数のトップ5を日本が独占するなど、その人気は衰えを知らないばかりか、若年層を中心に益々普及を見せているようです。Twitterをマーケティングに活用したい・してきた企業も数多くあると思いますが、今回はTwitterに関する様々な統計を集めた記事をThe Next Webから。中にはあなたのTwitterマーケティングの常識を覆すような、意外なデータもある? — SEO Japan

以下の記事は、もともとBufferブログに投稿された作品である。


ソーシャルメディア業界では、頻繁に変化が起きているため、キャンペーンに影響を与える最新のスタッツやトレンドを常に把握するのは難しい。私自身、読んだスタッツを忘れることもあれば、廃れたスタッツを基に、ツイッターを利用してしまうこともある。

実は、つい先日、最新のソーシャルメディアのスタッツをチェックし、ツイッターでユーザーが増加するペースが最も早いのは、55-64歳と言う情報を得たばかりである。しかし、これは、判明した様々な変化のうちの一つでしかない。

私は、フォロワーに接触する方法を改善する上で役に立つ、面白いツイッターのスタッツを常に探している。企業向けの新しいソーシャルメディアアプリの宣伝を試みているため、最新のスタッツは、今まで以上に重要な意味を持つようになった。

1. ツイッターのブランドのエンゲージメントは週末になると17%高くなる

週末にツイートを投稿しているブランドは19%に過ぎないため、この事実はあまり知られていないだろう。フォロワーにツイッターで参加してもらいたいものの、週末に働きたくないなら、Bufferを使って、朝寝坊をしつつも、スケジュールを決めて、ツイートを自動的に送信することが出来る。

ソーシャルメディアサイエンティストのダン・ザレラ氏もまた、自身のツイッターの実験で、金曜日、土曜日、そして、日曜日のクリックスルー率が高いことを発見している。

Screen Shot 2013 08 16 at 10.48.52 AM 520x400 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

週末に送信するツイートの成果

金曜日、土曜日、そして、日曜日にツイートを送信すると、その他の曜日よりもクリックスルー率が高いことに気が付いた。

2. 画像リンク付きのツイートは、ないツイートよりもエンゲージメント率が2倍高い

フェイスブックと同じように、写真はツイッターのユーザーを没頭させる効果があるようだ。

ウェブから直接Bufferアプリを使って画像を手に入れる方法を活用してもらいたい。
Screen Shot 2012 12 21 at 4.55.27 PM 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

3. 100文字以下のツイートはエンゲージメント率が17%高い

このスタッツもまた、フェイスブックと同じような傾向を示している。どちらのプラットフォームでも、短い投稿は、より多くのユーザーの参加をもたらす。

リンク付きのツイートを投稿しているなら、ダン・ザレラ氏が調査で導き出した120-130文字を目安にすると良い。

Screen Shot 2013 08 16 at 10.51.12 AM 520x424 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

120-130文字のツイートを作ろう

リンクを含む20万本のツイートを調べた結果、120-130文字のツイートのクリックスルー率が最も高いことが判明した。

左: クリックスルー率数

下: 文字数

4. ツイッターで最も増加スピードが早いのは55-64歳の層

オーディエンスの増加を目指しているなら50歳以上の新しいカテゴリーのユーザーに注目するべきかもしれない。ツイッターのユーザーベースが増加するにつれ、ターゲットにするユーザーの層は広くなる(マーケットに該当することが前提)。

これは、大部分においてソーシャルメディアの一般的なスタッツに一致しており、ソーシャルメディアは、年齢層の高いユーザーにも受け入れられつつあると言える。

5. ハッシュタグ付きのツイートは、エンゲージメント率が2倍高くなる

とは言っても、利用するハッシュタグの数は、最低限に抑える必要がある。1つ、または、2つハッシュタグを利用した場合、3つ以上利用する場合よりも、エンゲージメント率は21%高い。ハッシュタグは、ツイートを、他のユーザーがフォローしている、または、興味を持っている特定のトピック、あるいあ、ツイッターのチャットに導くことがあるためだ。ツイートを投稿する際は、とりわけエンゲージメント(参加を介した交流)の改善を重要視しているなら、適切なハッシュタグを利用することに留意してもらいたい。

ツイッターのハッシュタグの歴史には、とても興味をそそられる。結果として、ハッシュタグが力をつけてきたのは当然である。

Screen Shot 2013 08 19 at 12.18.26 PM 520x284 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

(左)計測したツイートのうちハッシュタグを含むツイートはたった24%であった。

(中央)1つ、または、2つハッシュタグを持つツイートは、3つ、または、4つのハッシュタグを持つツイートよりも、エンゲージメント率が21%高かった。

(右)2つ以上のハッシュタグを用いるツイートは、エンゲージメント率が17%下がった。

6. ブランドに言及するユーザーが作ったツイートの66%は、モバイルデバイスから送信されていた

モバイルユーザーに狙いを絞る際は、幾つか留意するべき点がある。まずは、必ずモバイルフレンドリーなサイトにリンクを張ることを心掛けてもらいたい。言及する人物のツイッターのユーザー名にリンクを張り、ハッシュタグを加えると、新しいブラウザを開くことなく、そして、ツイッターのクライアントで検索を行うことなく、詳しい情報を求めるモバイルユーザーに喜ばれるだろう。

そのため、モバイル向けの優れたソーシャルメディア配信ツールの利用が、今まで以上に重要になっている。モバイル化が、今後の数ヶ月間または数年間で、どれだけ顕著に表れるようになるのか経過を追っていきたい。

7. モバイルデバイスを主に利用するツイッターのユーザーは、通勤中に見ている確率が断然高い

ツイートを送信する際は、オーディエンスがどこにいるのか、そして、何をしているのかを考えてもらいたい。朝早いなら、オフィスに向かう通勤の最中なのかもしれない — 退屈しており、面白いコンテンツを探している可能性が高いため、オーディエンスの注目をつかむ最適の時間だと言えるだろう。

また、仕事場や学校にいる間にツイッターを利用している確率も高いため、– 少なくとも一度は試してもらいたい –ツイートを送信する時間帯として相応しくないと決めつけないでもらいたい。一方、次の表が示す通り、夕食の時間は、フォロワーにツイートを見てもらう時間には向いていないと言える。

 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

夕方以降にツイートを送信する場合

朝よりも午後にツイートを送信すると、クリックスルー率が高くなることが分かった。

夕食時

通勤中

スマートフォンでツイッターを出来るだけ活用する方法に関する詳細な見解にも目を通しておいてもらいたい。

8. 拡散請負人はダイレクトメッセージを送る確率が122%高い

 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

拡散請負人は、コンテンツを読み、作る傾向がある

(左から)ツイートを送信する ダイレクトメッセージを送信する ツイートをお気に入りに登録する 写真を見る 写真をツイートする 動画をツイートする

ツイッターが行った調査では、拡散請負人 — つまり、他のユーザーに比べ、リツイートする傾向がある人達(その結果、コンテンツが拡大されていく)– はダイレクトメッセージを送信する傾向もあることが分かった。さらに、拡散請負人の90%が、テレビ番組に関するツイートを投稿していることも明らかになっている。

このスタッツから、ユーザーは、ツイッターを親しい友達や家族とコミュニケーションを取る手段と見ていることが分かる — そのため、ダイレクトメッセージを利用し、また、テレビの視聴等、習慣や日頃の活動をツイートで取り上げている。

とりわけ、ダイレクトメッセージに先日加えられた変更により、マーケッターにとって、このスタッツが持つ意味はさらに重くなったように思える。

9. お願いすると、リツイートしてもらえる確率は12倍高くなり、「リツイート」と言う言葉を実際に使うと23倍高くなる

このスタッツは非常に興味深い。リツイートを要請する行為は、リツイートを得る上で最も効果的だと指摘する意見を聞いたことがあるが、実際に、略語の「RT」ではなく、「リツイート」を用いると、リツイートされる確率は大幅に高くなることが分かった — 平均よりも23倍高い。これは、それほど手間がかかる作業ではない。

Screen Shot 2013 08 19 at 12.22.54 PM 520x557 10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers

(上)12X 「リツイート」をフォロワーに頼むツイートは、「リツイート」を求めないツイートよりも、リツイートされる確率が12倍高い。それにも関わらず、この戦略を採用しているブランドは、1%にも満たない。

(左)23X 「リツイート」と言うフレーズを使って頼んだ場合、リツイート率は、平均よりも23倍高くなる。

(右)10X 一方、リツイートを省略して「RT」で頼んだ場合、リツイート率は、10倍に留まる。

10. リンクを含むツイートは、リツイートされる確率が86%高い

写真のように、リンクはツイッターのユーザーに受け入れられている。しかし、リンクは、エンゲージメント率よりも、リツイート率を高める効果があるようだ。現在のフォロワーと交流するのではなく(写真を使ってエンゲージメント率を高める)、接触範囲を広めたいなら(より多くのリツイートが送信される)、この点を考慮すると良いだろう。

結論: 今後の展開

今回紹介したツイッターのスタッツの最新の変化は、ツイッターの今後の方向性に変更が生じることを示唆している。

これからどうするか?と言う疑問が、当然、浮かんでくる。ツイッターの新しい変化を活用するために、「ツイート、フェイスブックの投稿、eメール、ブログの記事を最高のタイミングで投稿するための、科学的な視点で作ったガイド」に目を通してもらいたい。ツイッターを今以上に活用する上で、素晴らしい情報源になるはずだ。

さらに上級者のツイッターユーザーなら、まずは「ツイッター、フェイスブック、ブログで優れたタイトルを作るための、科学的な視点で作ったガイド」を読むと良いだろう。

ツイッターをフル活用するための最高のアドバイスを持っているなら、意見やアイデアと併せて、コメント欄で是非発表してもらいたい。


この記事は、The Next Webに掲載された「10 surprising new Twitter stats to help you reach more followers 」を翻訳した内容です。

Twitter投稿サービスのBufferユーザーが対象ですし、米国・英語圏のユーザーが対象の調査ですが、「リツイートをお願いする」方が23倍リツイートされやすくなる、というのは結構意外というか、私ならしたくともどこか遠慮してできない種類の行動なのですが、何かの際に一度やってみますか。ハッシュタグは1つか2つが適切というのも、それ以上あるとスパムっぽく感じるのでしょうか?画像付ツイートの拡散性の高さにも、Twitter=文字中心、というイメージがありますが改めて注目したいところ。そして企業マーケッターには週末ツイートの効果の高さも再認識したいですね。週末働かずとも各種ツールを使って投稿時間の設定も可能なわけですし。

と、どこまで意外かはともかく、色々と興味深い統計がつまった記事でした。 — SEO Japan [G+]

米国最強投資家からのシンプルすぎるアドバイス「会社の運命を自分で決めたいなら、利益を出せ」

日本でもスタートアップに数千万はもちろんのこと、数億円単位の投資が普通に行われる時代になってきた最近。そんな環境の変化が喜ばしくもあり、若手のスタートアップ経営者が羨ましくもある40代に入った中堅経営者でもある私です。今回は米国でもトップクラスの投資会社アンドリーセン・ホロウィッツの創業者が語る、起業家へのアドバイスについて。「利益を出せ」とは、利益どころか売上もさほどない会社が何十億、何百億、時には1000億で売却されるような今の時代に即していない言葉と思われる人も多いかもしれません。そもそも彼の投資会社自体、全く売上のないInstagramに2500万投資して、Facebookへの売却で78億円儲けたそうですし。。思わず「お前が言うな」といいたくなりますが、あえてその彼が改めて問う言葉だけに何かのヒントが隠されているはず?真相はいかに。 — SEO Japan

起業家なら、気難しいベテランのCEOや投資家から「キャッシュが王様」だと言われたことがあるはずだ。ツイッターのIPO関連の記事を読み、「あの爺さん達は、一体何を言っているんだ?」と心の中で呟いたのではないだろうか?ツイッターは、設立から6年が経過した今でも多額の資金を費やしている。キャッシュではなく、ツイッター(製品)が最も重要視されているように思える。

このような状況では、「これが経験則の問題点だ。理解することは出来るものの、分かち合うことが出来ない」と自分に言い聞かせるようにしている。しかし、この名言だけは、根本的に重要であるため、今回は、年寄りの役割を務めさせてもらうことにする。

私が会社を設立し、CEOを務めていた1999年-2000年においては、キャッシュは、王様と言うよりも奴隷のような存在であった。「冒険するか、諦めるか」の二者択一を迫られる時代であった。投資家は、インターネットビジネスなら何でも飛びつき、収益を度外視していた。私は会社を急速に発展させていった。設立してから9ヶ月も経たないうちに、2700万ドル/四半期を集めることに成功した。冒険の真っ最中であり、諦めるつもりはなかった。

その後、ドットコムバブルがはじけ、投資家達は考え方を一変させた。インターネットビジネスを嫌うようになり、自ら資金を得ることが出来ない会社には、投資を控えるようになった。

2年間にわたって四苦八苦し、3名の従業員を解雇し、睡眠時間を取れないほど身を粉にして働いた結果、ようやくキャッシュを得られる可能性を感じる位置まで辿り着くことが出来た。しかし、この時点では、事業運営が、成功するかどうかは微妙であった。手強い競合者に囲まれ、大量の仕事に追われていたが、倒産に追い込まれるほど追いつめられているわけではなかった。それでも、共同設立者であり、取締役会長であるマーク・アンドリーセン氏は、そろそろ利益を上げるべきだと話した。何となく、アンドリーセン氏の指摘は正しいと思えた。

そこで私は、従業員と話し合いの場を持ち、2003年の第2四半期までに黒字化を行い、投資機関にも約束するつもりだと話した。すると、最も優秀な従業員が、この方針を疑問視した。この人物は、現金の減少ペースが早い点、資金が不足している点、そして、すぐに完了しなければならない作業を次々と指摘していった。そして、「無理やり決定を下す必要はあるのか?」と尋ねた。考えをまとめるためには、厳しい質問を投げ掛けなければならない時もある。当時の私の答えは、今、同じ質問を問う起業家に与える答えと同じである:

「まずは、どれだけ従業員を解雇する意思があるのか考えるべきだ。躊躇せずに解雇することが出来るなら、赤字のままで構わない。収益を上げない会社には、資本市場が解雇のタイミングを教えてくれる。我々は、投資家の意見に真剣に耳を傾けなければならない。投資家に嫌われたら、会社はあっと言う間に傾いてしまうからだ。君はどう思うか分からないが、私はこんな方法で会社を運営するのは嫌だ。投資家にあれこれ指示される前に、従業員全員に対して、自分達が正しいと思うことを私は伝えたい。自分の運命は自分で決めたいんだ。」

この従業員は何も言葉を発さなかったが、目を見れば、私の言いたいことが伝わっている点は明白であった。これは、戦略や手法ではなく、自由を求める戦いである。自分達がベストだと思うように会社を作るための自由だ。

その後の5年間、投資家は様々な要求をした。賢明なアイデアもあれば、浅はかなアイデアもあった。私達は真摯に耳を傾けたものの、常に、自分達が正しいと思ったことを実行し、結果を気にしなかった。この会社の運命を決めたのは投資家ではなかった。自分達で運命を決め、自分達で決定を下すことが出来たこの5年の間に、会社の価値は40倍になった。

利益のない巨大な成長を介して、資金を調達している会社は多い。状況によっては、そして、会社によっては、この戦略は功を奏する可能性がある。例えば、ツイッターのような会社には、この戦略は向いている。その理由を二つ挙げる。まず、ツイッターは、今後、多額のキャッシュをもたらすと誰もが考えた、非常に重要な製品を構築している。次に、過去6年間の資本市場は、ツイッターを快くサポートしてきた(2000年から2006年の間とは対照的)。つまり、ツイッターと同じような製品を提供し、この時代に会社を経営しているなら、何もかもうまくいく。

しかし、製品がツイッターほど重要ではないなら、そして、時代の流れが変わったなら、注意が必要だ。利益を上げるまでは、たとえ誤った指摘であっても、投資家に従わなければならない。ある日、投資家が、突然、もうダメだと言ったら、会社は廃業を余儀なくされる。利益を上げれば、投資家からの浅はかな要請に対しては、カニエ・ウェストのように反論しても構わない:

え?何か言ったかい?あんたの意見は聞かないよ。


この記事は、ben’s blogに掲載された「Cash Flow and Destiny」を翻訳した内容です。

文中に出てくる会社とは、彼がVC設立前に経営していたLoudCloudという会社のことです。売上2億円でネットバブル時に無理やり上場したものの、その後、売上が伸びずネットバブル崩壊後にキャッシュを求める投資家との軋轢もあり、相当苦労したようですね。最終的には会社を成長路線に乗せ、2007年にHPに1600億円で買収し大成功したようですが。

記事を読めばわかるように、単純に全ての会社に当てはまるアドバイスでもないですが、Twitter等、圧倒的な将来性を持つ企業を除き、ちょっとした時代やトレンドの変化でその将来性が大きく左右される(つまり大半の)スタートアップ企業には、「勢いで出資を受けて利益が出ないまま突っ走る」行為には大きな可能性も逆にリスクもあることは認識した方が良いのかもしれません。

私の会社は幸運なことに最初から利益が出ていないので投資を受けることなくここまで来ましたが、新規に伸ばしていこうと思っている事業の幾つかは、外部からの投資受け入れも含めて今以上にスケールさせていきたいとは思っていますし。当面は利益優先か成長優先かギリギリの所を突き進んでいきそうな雰囲気ですし、彼のアドバイスを心に留め、成功失敗はともかく後で後悔しない選択をし一歩一歩進んでいきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

SEOの新三大要素:ユーザー、意図、そして意味

ペンギン、パンダ、ハミングバード、、、SEOに携わっているとついつい様々なアルゴリズムに踊らされてしまいがちですが、大局的にGoogleの動きを眺めれば、必然的にGoogleが向かっている方向性、そして今後のSEOのあるべき姿もわかるはず。などと偉そうにいってみても、私自身も100%確信があるわけではありませんが、コンテンツにオーソリティ、セマンティックと今後のSEOを占うキーワードは想像がつきます。今回はそういった個別のアルゴリズムや専門用語は無視して、今後のSEOの本質を担う要素を考えてみようという深みのある記事を。 — SEO Japan

どんな未来が待ち受けているのかを推測する方法は2つある。魔法の水晶玉をじっと見つめて、何が起きるのか予想する方法が1つ。そして、もう一つは、冷静に論理的な視点で、事実を直視し、そこから明確な結論を導く方法である。SEO Quote

信頼は王

SEOは王女

二人が力を合わせれば、検索の世界で天下を取ることが出来る

SEO業界の急速な変化を理解するため、推理小説に登場する名探偵「エルキュール・ポアロ」に倣い、「人間の心理」…と言うよりも、SEO業界の話なので「グーグルの心理」を考えることから始めたい。

グーグルの考えを把握する

何らかの理由があって、グーグルは様々な取り組みを行っている。その理由は、ありふれた風景に溶け込んでいる。これは、オンライン検索の多数の変更の裏側にある謎を解決する手掛かりとなる。

グーグルの収益の大黒柱は、広告である。グーグルは、ユーザーに検索エンジンを使って、答えを見つけてもらうことで、利益を得ている。自然の検索結果の周りに掲載されたアドワーズの広告をクリックするであろうユーザーが、グーグルにアクセスしなくなったら、どうなるのか考えてもらいたい。

そのため、グーグルは、スパム対策、そして、関連性の低い検索結果の削除を必死で行い、ユーザーが望む場所で、望むタイミングで、望むものを提供している。これは無理難題のようにも思えるが、グーグルは、積極的に解決に取り組んでいる。

そして、少なくても今までは、成功していると言えるだろう。

グーグルは検索結果をどのように改善するのか?

3本柱の戦略をグーグルは採用している。

グーグルは、検索フレーズだけにこだわらず、クエリの本当の意味を求め、ユーザーの意図を把握している。

1. ユーザーのニーズに合わせて結果を調整する: グーグルは、ユーザーに関する膨大な量のデータを抱えており、有効に活用している。セマンティック検索やトラストランク(信頼度)等をカウントして、結果をユーザーのニーズに合わせて調整している。

ウェブ検索クエリが、発見の出発点であることを理解し、グーグルは、セマンティック検索戦略を介して、人間が世の中をどのように解釈しているのかを描写しようと試みている。検索ボックスに入力する用語 — または携帯電話に問いかける用語(会話型検索(日本語)) — からユーザーが何を求めているのかを判断するためだ。

これで終わりではない。

2. 早く結果を提供する: 答えをすぐに提供する — 場合によっては、SERPで直接与える(特にすぐに行動を起こす結果)

グーグルは、SERPの再編成を行い、さらに多くの情報を盛り込んでいる。ソーシャルネットワーク経由の「リアルタイム」のデータと組み合わせると、インターネットユーザーが検索を行う仕組みを大きく変えるポテンシャルを持っていると言えるだろう。

例えば、パリ、または、シドニーで歩いている時に、近くに自分好みのパブや惣菜店があるかどうか知りたい状況を想像してもらいたい。そんな時、親友が薦める店へのルートが、グーグルに助けを求めた数秒後に、スマートフォンに表示されたら、どれだけ便利だろうか?

実はこの取り組みは既に行われている。グーグルが、信頼の置ける正確なデータソースを微調整した暁には、さらに改善されるはずだ。

3. 関連する結果を提供する: 検索データを暗号化し、そして、操作することが難しいシグナルを多用することで、SEOによる結果の操作を最小限に抑える。

グーグルは何を信頼しているのか?

長年に渡り、グーグルは、ユーザーに関する莫大な量のデータを収集してきた -

  • 誰が何をクリックしたのか
  • ページにどれだけの時間滞在したのか
  • 次に何をしたのか
  • 何を、どこで買ったのか
  • その他諸々

グーグルは、常にユーザーの行動を学んでいる。

なぜグーグルはここまで徹底してデータを集めるのだろうか?

世の中、そして、人物に関するナレッジグラフを拡大して、検索結果を補強し、ユーザーにとってより有意義なサービスにするためだ。グーグルは、人物、場所、ニュース、イベント、セール、そして、データを一瞬で見つけることが出来るように支援している。

ナレッジグラフが拡大し、進化し、そして、学習するにつれ、プログラマーがデザインしたこのアルゴリズムは、世界 — そして、人間の行動を、今まで以上に理解することが出来るようになるかもしれない。

また、サービスのパーソナライゼーションを介して、グーグルは、大勢のユーザーに関する、本質に迫る(そして、相関的な)プロフィールをまとめている。このようなデータは、「トラストランク」のスコアとしてまとめられ、特定のユーザーやリソースに容易に割り当てることが出来る。

グーグルが信頼している対象を挙げていく:

  • グーグルが把握している人物
  • グーグルが利用することが可能なデータ
  • グーグルがコントロールするソーシャルプラットフォーム

だからこそ、グーグルはソーシャルネットワークを立ち上げたのだ。

「ソーシャルネットワークの分野において、フェイスブックを倒すため」ではない。グーグル+はフェイスブックと比較されることが多いが、比較すること自体が誤っている。両者は完全に異なるサービスである。グーグル+は単なるソーシャルネットワークではないが、この点を見誤っている人は多い。

グーグル+は、ソーシャル、ローカル、そして、モバイルのユーザー体験に大きな影響を与える、アイデンティティのプラットフォームである。当然、検索マーケティングにインパクトをもたらす。

検索におけるソーシャルメディアの重要性を言い争っている人達は、グーグルが信頼することが出来るソーシャルシグナルのソースこそが、グーグル+であると言う大事なポイントを見失っている。現段階で、質の低いコンテンツでは、グーグル+を欺くのも、操作するのも難しく、また、居場所のデータとチェックインのスパム対策が実行されれば、このネットワークを操作することは、事実上、不可能になる。

このようにして、グーグルの+1が、ランキングに影響を与えるようになる。数年後には、グーグル+の利用は、上位にランクインする上で、欠かせないアイテムになるだろう。

そしてハミングバードの導入が行われた

2013年9月の下旬に告知が行われた、ハミングバードアップデート(日本語)は、2001年以来、最も劇的なアルゴリズムへの変更であった。検索の「精度とスピードを上げる」ことを目標としたハミングバードは、インデックス内で大量のウェブページをランク付けする前に、グーグルが、検索関連のシグナルを処理する仕組みに影響を与える。

ハミングバードは、ハイパーローカル検索とソーシャルシグナル、モバイル検索とユーザーの意図、そして、トラストランクとナレッジグラフを統合するためのイノベーションであり、究極のアンサーエンジンになるための取り組みが、急ピッチで進んでいる。

既にSEO業界は影響を受けているのだろうか?

その可能性はある。SEOとトラフィックのログのデータを分析した後でなければ、ハッキリしたことは言えない。しかし、サイトのビジターの意図を分析することなく、特定のキーワードに対するランクを上げるための最適化を行っているだけなら、影響を受けている確率はとても高い。

ハミングバードアップデートは、シグナルの処理自体を改善し、スマートフォンやモバイルデバイス経由の音声による「会話型検索」のクエリを含め、検索結果の質と関連性を高めている。このアルゴリズムは、ワードやフレーズだけにとどまらず、その意味を理解することに全力を注いでいる。

以下に、ハミングバードのメカニズムを解説していく。改良が加えられたアルゴリズムは、恐らく次の試みを行うと思われる:

  • セッション内で実行された、密接に関連する検索を整理する
  • 検索で用いられた用語を分析する
  • 用語や類義語を別のワードと置き換えるためのルールを策定する
  • 精度と関連性に対して、表示された結果を評価する
  • より良い選択肢を反映する最適なページを探す
  • このページをSERPで維持し — 残りは却下する

要するに、ハミングバードの恩恵を受けたいなら、最高のユーザー体験を提供しなければならない — そして、そのためには、ユーザーの意図を深く理解する必要がある。その意味において、ハミングバードは、ページを巧みに、あるいは、早くインデックスするよりも、クエリを書き直すことを重要視していると言えるだろう。

上位にランクインするための最適化を行うだけでは不十分である。フレーズに狙いを定めて、ランキングを維持する取り組みに固執するわけにはいかない。手っ取り早くメリットを得る行為、そして、応急処置は、効かなくなる。ハミングバードによって、オンラインとオフラインの間にある壁は、崩れていくだろう。検索戦略をその他のビジネスの領域と統合しなければならない — さもなければ、今後、大打撃を被ることになる。

奇妙に思えるかもしれないが、経験豊かなマーケッターでさえ、この変化に戸惑っている。だからこそ…

SEOは健在だ

…と自信を持って私は言うことが出来る。検索コンサルティングのマーケティングは、無限に広がっている。今までのSEOコンサルタントの取り組みは、この業界のポテンシャルの氷山の一角でしかない。

一歩下がって、全体像を見る必要がある。

かつて、SEO業者は、キーワードを意識して、ウェブサイトを最適していた。その後、ロングテールのフレーズに対する最適化に着手した。当時は、グーグルの検索結果で、コンテンツを上位にランクインさせることだけを考えていた。

しかし、上位にランク付けされたサイトが、ユーザーの質問/問題を解決する上で適切ではないなら、次の関係者にとって、良い傾向だとは言えない:

  • 求めている情報を見つけることが出来ない検索エンジンのユーザー
  • 質の低い作品に対して、SEOに資金を投じた会社
  • 不満を持つユーザーの信頼を失い、マーケットシェアを逸するグーグル

そこで、何かを変える必要がある。

  • ハミングバードや枠組みの変化を「活用」し、短期および長期において、メリットを得るにはどうすればいいのか?
  • コンテンツマーケティングとインフォメーションアーキテクチャは、この変化した環境において、どれぐらい重要なのだろうか?
  • ハミングバードは、リンク構築やコンテンツマーケティング等の「時代を問わない」戦略にどのような影響を与えるのか?

他にも、不安を抱えている、または、熱心なクライアントから様々な質問が寄せられている。適切な答えを与えられるかどうかは、SEOのエキスパートの実力次第だ。 今こそ、検索マーケッターは、検索やソーシャルだけでなく、PR、コミュニケーション、分析のスキルを兼ね備えたハイブリッドなマーケッターに生まれ変わる必要がある。

SEOの技術的な要素は、今後も重要である。しかし、会社から顧客に焦点を移さなければならない。「キーワード」と「リンク構築」中心の戦略から卒業する必要がある。ウェブ上で容易に見つけてもらえる環境を作り、消費者が利用しているスクリーンに姿を現すことが求められる。顧客候補のニーズを満たす取り組みに全力を注ぐ必要があるのだ。

そこで次の問いを自分自身に投げかけてもらいたい:

  • 顧客候補はどこにいるのか?
  • どのように情報を検索しているのか?
  • グーグルで何を見つけるのか?

この問いに対する答えを見つけなければ、暗い未来を迎えることになるだろう。なぜなら、新しいSEOの世界では:

  • 信頼が王であり、SEOは女王である。そして、ソーシャルメディアが、戦士を輩出するからだ。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「The New SEO – It’s About People, Intent, & Meaning」を翻訳した内容です。

2012年から続くSEO業界激動の2013年を締めくくり、来年を考える上で、改めて検索エンジンの基本に立ち戻って考えられる良い記事でしたね。ハミングバードについてイマイチぴんと来ていなかったSEOに染まりすぎの方にもその意味と重要性を再認識できる記事だったのではないでしょうか。この記事をベースに考えていけば、今後のSEOも自然に見えてくるはず、、、って結局はセマンテックマークアップ、コンテンツマーケティング、オーソリティ構築、みたいな話になりそうで怖いのですが 汗、全体像を把握し落とし込んだ上での日々の地道な作業が大事ということで。 — SEO Japan [G+]

今日のビジネスに関する29のショッキングな統計データ

私が愛してやまない真のカリスママーケッター、ミッチ・ジョエルが、今日のビジネスに関して聞いてびっくりな統計データの数々を、プレゼンスライドにまとめてくれた記事を紹介。スライドの日本語訳を記事に起こしたので、その部分だけ読んでいただければ。SEO Japanの読者さんは限りなくバリバリの現役ネット世代とは思いますが、改めてここで紹介されている数字や統計に、現代におけるインターネットの影響力の大きさがわかります。 — SEO Japan

リブートするという考えは、多くの人々を怖がらせるように思われる。

私の新刊『CTRL ALT Delete』が1週間前に発売され、幸運にも多くのメディアの注目を集めてきた。全てのインタビューの中で、人々はこのコンセプトに対して不安で神経質で心配した態度を取っているように思える。『CTRL ALT Delete』のサブタイトルは、“Reboot Your Business. Reboot Your Life. Your Future Depends On It(ビジネスをリブートせよ。人生をリブートせよ。あなたの未来はそれにかかっている)” だ。私には何が一部の人々を怖がらせているのかが分かるが、このことは紛れもない真実だ:『CTRL ALT Delete』は可能性と機会に関する本である。それは、あなたがする仕事について、もっと上手くなる(そして、もっとハッピーになる)ために力を与える本なのだ。

あなたにはどんな選択肢があるのか?

あなたは、自分自身、家族、コミュニティ、業界のためにどんな種類の未来が欲しいだろうか?多くの人々は、私たちTwist Imageチームが『CTRL ALT Delete』に人々の関心を向けさせるために作ったデジタル体験に感銘を受けている。この話を前に押し出し、どれほどビジネスが変化したかについてより多くの証拠を提供する取り組みにおいて、あなたは以下のプレゼンテーションを見ることができる。それは、たくさんの統計データと、片眉(もしくは両眉)を上げるような興味深いニュースだ。あなたがこの情報に価値を見いだし、ビジネスの基盤がいかに変化したかに関して、さらにはそのさらなる変化が今後しばらくの間起こり続けることに関して、このようなことは誇張もしくは過大表現であると考える人にこのプレゼンテーションを回すことを期待している。

今日のビジネスに関する25以上のショックな統計データはこちら:

mitchjoelより、25+ Mind Blowing Stats About Business Today – CTRL ALT Delete

今日のビジネスに関する29のショッキングな統計データ

  1. 世界は変わった変わりつつある
  2. この問いだけを頭に叩き込め — 今後5年間、企業に求められる人材になりたいか?
  3. 何もかも変わったことを、これから嫌と言うほど分かってもらう…
  4. グーグルの広告収入は、米国全体の印刷媒体の広告収入よりも多い(BUSINESS INSIDER)
  5. アップルの収益の2/3は、2007年以降に発売を開始した製品によってもたらされている(INTERESTING SNIPPETS)
  6. アマゾンの1年間の収益は、世界の半分のGDPよりも多い(PC MAGAZINE)
  7. アマゾンの倉庫の総面積は、マジソンスクエアガーデン700個以上の広さに当たる(BUSINESS INSIDER)
  8. OFFICE DEPOT、STAPLES、DELLが束になってかかっても、アマゾンのオンラインショッピングには敵わない(PC MAGAZINE)
  9. 有職者の12%は、自分達が務める会社が、ビジネスの変化についていけていないと感じている(CTRL ALT DELETE USER SURVEY)
  10. 1999年、ブロードバンドのインターネット接続の所有者は3800万人であった。現在、12億人が携帯電話でブロードバンド接続を行っている
  11. フェイスブックでは、1億5000万人のデイリービジターの半分近くが、モバイルデバイスからアクセスしている(CONSTANT CONTACT)
  12. 安全な水道水と電気を利用することが出来る人よりも、携帯電話サービスを契約している人の方が多い — これが現実(BUSINESS INSIDER)
  13. 74%…これは、モバイルが覇権を握る新たな世界で、競争に勝ち抜くための計画を持っていない企業の割合(CTRL ALT DELETE USER SURVEY)
  14. KICKSTARTERは、たった4年の間に9万8000を超える新しいプロジェクトの立ち上げに貢献し、5億2100万ドルを調達した(KICKSTARTER)
  15. KICKSTARTERは、昨年、全米芸術基金よりも多くの資金を芸術分野のビジネスに調達した(POLICYMIC)
  16. 企業の14%…現在の激しい競争のスピードに対応する準備が遅れる(CTRL ALT DELETE USER SURVEY)
  17. 商売の世界は、負けたら即地獄行き
  18. 243…過去5年の間に倒産した著名リテールブランドの数(RETAIL RESEARCH)
  19. CMO(マーケティング部門責任者)の平均在職期間は2年間(FORBES)
  20. フェイスブックでは、ブランドのページから投稿しても、平均でファンの16%にしか届かない(THE NEXT WEB)
  21. 2013年のタブレットの販売台数は2億を突破する(ENDERS ANALYSIS)
  22. INSTAGRAMは1億を超えるアクティブマンスリーユーザーを抱える(INSTAGRAM)
  23. INTERBRANDが発表したトップ 100のブランドの59%がINSTAGRAMを利用している(SIMPLY MEASURED)
  24. 2012年、スマートフォンユーザーの77%が、ローカルのコンテンツにアクセスしていた(LOCAL SEARCH ASSOCIATION)
  25. インターネットで買い物をするユーザーの81%は、PINTERESTの情報とアドバイスを信頼している(BLOGHER)
  26. インターネットには、14兆3000億のウェブページが存在する(WORLDWIDEWEBSIZE.COM)
  27. アメリカのインターネットのトラフィックの23.1%は、モバイルデバイスから発生している(WALKER SANDS)
  28. REDDITの驚異的なスタッツを紹介する — マンスリーユニークビジター = 6230万人、マンスリーページビュー = 44億回、1回のセッションの滞在時間 = 39分間(BUSINESS INSIDER)
  29. REDDITの従業員 = 22名(BUSINESS INSIDER)

もし気が向いたら、『CTRL ALT Delete』に関する詳しいことはこちらで見ることができる:CTRL ALT Delete. Reboot Your Business. Reboot Your Life. Your Future Depends On It. Today Is The Day.


筆者について:ミッチ・ジョエルは数々の受賞歴を誇るカナダ発のデジタルマーケティング/コミュニケーションエージェンシー、Twist Imageの代表です。2008年にはカナダで最もソーシャルメディア上で影響力のある人物、そして40歳以下で最も有名な40人の一人、さらに世界で最も影響力のあるオンラインマーケッター100人の一人に選ばれました。著書である「Six Pixels of Separation」(Grand Central Publishing – Hachette Book Group)は、ビジネス/マーケティング書として英語圏で大ベストセラーになっています。ミッチのブログはこちらから。


この記事は、Six Pixels of Separationに掲載された「25+ Mind Blowing Stats About Business Today」を翻訳した内容です。

まさに、世界は変わりつつあります。いえ、変わったというべきか。ビジネスの世界においてこれまでとは次元の違うパラダイムシフトが起きているのでしょうし、それをチャンスとして活用したいですね。 — SEO Japan [G+]

米国テクノロジー企業の職場環境/社員満足度ランキング 2014年度版

The Next Webで米国テクノロジー企業の職場環境ランキングが紹介されており面白い内容だったのでご紹介。日本でも有名な、支社もある有名企業が名を連ねていますが興味深いのはその順位。Twitter、Facebook、GoogleにApple、Microsoftまで、あなたはどの企業が最も社員の満足度が高いと思いますか? — SEO Japan

転職サイトのGlassdoorが、今後働くべき、最高の職場環境を持つ企業をランキングで紹介したエンプロイーズ・チョイス・アウォードを発表した。テクノロジー企業でNo.1は、過去3年間トップに君臨していたFacebookを超えてTwitterに輝いた。

Facebookは実は2位にも入ることができなかった。Twitterは全企業でも2位となり、LinkedInが2位(全体3位)、Facebookは3位(全体5位)だった。

さらに全企業を対象としたランキングにおいて、上位50社中、22社がテクノロジー企業となり、 その人気と環境の良さが改めて浮き彫りとなった。

昨年、我々はFacebookとGoogleがエンジニアに高額を支払っているに触れ、この2社が上位10位に入っていることは驚きではないと感じた。またGoogleでは他社以上に様々なプロジェクトが進行している割に、順位が高くないとも感じた。Googleの順位は今年は昨年と同じ6位だった。

また昨年、Appleが34位と順位が低いことに疑問を呈したが、今年は35位とさらに低くなっている。マイクロソフトに至っては昨年も今年もランキングに入っていない。

エンプロイーズ・チョイス・アウォードについて説明しておくと、実際にその企業で働いている現役の社員から匿名で職場環境や会社について意見を聞いた結果をまとめたランキングになる。Glassdoorはその質・量を参考に「独自のアルゴリズム」で順位を決定している。

言い換えれば、それは企業の社員がGlassdoorに自分が働く企業について匿名で感想を述べている結果でもある。Twitterのエンジニア達の多くは、自分が働く企業について幸せに思っていることだろうが、上場後にどう変わるのか興味深い。

下記は全企業を対象とした上位50ランキングになる:

画像クレジット:Scott Beale / Laughing Squid


この記事は、The Next Webに掲載された「Glassdoor: Twitter dethrones Facebook as the best tech company to work for, ending three-year streak」を翻訳した内容です。

あくまで1企業の調査ではありますが、社員数1,000人の企業を対象に最低50以上の回答が得られた企業だけを対象にしているなど、それなりに信頼性はありそうなランキングですね。Twitterが1位というのは、記事にもありますが、ある種これまではIPOもせず、マイペースで仕事をしやすい環境にあったこともあるのでしょうか。今後の変化が楽しみですね。Googleの順位が少ないのは逆に相当なプレッシャーがあることの証しでもありそうです。SEO Japan過去最高の人気記事の源となったAppleですが、ブランドを心酔する社員が多そうなイメージでしたが、意外と順位が低いですね。もちろん働く人全てがApple信仰者なわけでもないのでしょうし、Google含めてあそこまでの巨大企業となると気苦労も多そうです。

しかし全体ランキングで半数近くがテク企業というのも今の時代を反映しているというか、この10年で本当にインターネットが巨大産業になったんだなぁ、としみじみ感じます。

と、見ているだけで色々考えてしまう記事でしたが、さて皆さんはどう思われたでしょうか? — SEO Japan [G+]

Eコマースの売り上げを倍増する17のSEOベストプラクティス

クリスマスシーズンを前に日本のEコマース業界も盛り上がってまいりました!今年も(こそ?)クリスマスを自社のEコマースサイトの 売上拡大にフル活用したいウェブマスター&マーケッターにお送りするEコマースの売上を倍増するためのベストプラクティス集をSEO Japanからのクリスマスプレゼントとしていち早くお届け。この手のリスト記事は良くあると思いますが、かなり具体的でEコマースをやりこんでいる方にもヒントになる内容が多くありそうです。 — SEO Japan

SEOを活用すると、Eコマースの売り上げが2倍に増えるとクライアントに初めて伝えた時、なかなか信じてもらえなかった。しかし、ノルウェーで、8つの効果的なSEOのテクニック(日本語)を用いて、SEOでEコマースの収益を2倍に増やした具体例(日本語)を挙げると、態度は一変した。

実感が湧かないかもしれないが、事実である。EコマースSEOとコンバージョンの最適化を行うと、トラフィックと売り上げを2倍に増やすことが出来る。証拠を見せたところ、トラフィックを増やす方法、コンバージョンを高める方法、買い手と交流し、ファンになってもらう方法等について、次々と質問が寄せられた。以下に、特に一般的な疑問、そして、私なりの答えを挙げていく。

Best Practices In E-Commerce SEO

質問 #1:在庫切れの製品にはどう対処すればいいのか?

複数の要因に左右されるが、個人的に推奨する対策を紹介する。

そのままにしておく。 後で在庫が回復するなら、そのままの状態にしておくと良い。削除したり、隠したり、あるいは、交換したりするのはやめよう。また、別の製品を加えたり、ビジターを別のページにリダイレクトする行為も薦められない。

別のアイテムを提案する。 ある製品が売切れたら、その製品との関連性が高い製品をサイトのウィジェットを介して、提案してみる手がある。幾つか例を挙げていく:

  • 別の色の同じ製品
  • 新しいモデルや新しいバージョン
  • その他のブランドの同一の製品
  • 質と価格が一致する同じカテゴリーの別の製品

顧客に素晴らしいサービスを提供すれば、顧客は満足する。また、検索エンジンは、関連するページを発見し、サイトの構造をより正確に理解するようになる。

在庫が回復する日をユーザーに伝える。 製品が在庫に戻る予定日を伝え、ユーザーがいつサイトに戻り、製品を買えばいいのか分かるように工夫しよう。

取り寄せを提案する。取り寄せ注文を行い、製品が届いた時点で送ることを約束する。製品を喉から手が出るほど求めている買い手候補は、数日間余分に待たなければいけないとしても、飛びつくはずだ。

ダメージを和らげる。 在庫が届いたら、値引き価格で提供する等、何らかの慰めを用意する。こうすることで、後で買う気が起きるかもしれない。

質問 #2: 旧品種/期限切れの製品にはどのように対応すればいいのか?

頻繁に新しいモデルやスタイルの製品が届く家電製品やファッション衣料品店のように、あらゆるオンラインショッピングサイトに、二度と入荷しない製品が必ず存在する。

多くのEコマースサイトは、ページを削除して、後は何もしない。SEOの観点では、この行為は薦められない。SEOのバリューを失い、URLをブックマークしてくれたユーザーに、エラーメッセージを与えてしまうからだ。

適切な解決策は、ケースバイケースである。

  1. 期限切れの製品を掲載しているページのURLを301リダイレクトにする。 期限切れの製品が、新しいモデルに差し替えられているなら、301永久リダイレクトを古い製品のページから新しいページに用いる。すると、新しいページをランク付けしてもらいたい旨をグーグルに伝えることが出来る。 この処理のおかげで、SEOのバリューを維持する効果が見込める。
  2. 親カテゴリーにリダイレクトする。 この手法は、ビジターの問題を解決することを意図している。期限切れの製品と同じ意図を持つ関連製品があるなら、その製品の親カテゴリーにビジターを導くことが出来る。
  3. 期限切れの製品のページ、コンテンツ、URLを永久に削除する。 期限切れの製品に密接に関連する製品がないなら、410ステータスコードを使って、当該のページを削除する手もある。このステータスコードは、ページが永久に削除され、二度と戻って来ないことをグーグルに伝える。
  4. URLを再び利用する。 技術の仕様とモデルの番号がバラバラのノーブランド製品を販売しているなら、URLを再び利用することも可能である。こうすることで、ページのオーソリティを維持し、また、グーグルで上位にランクインする確率を高めることが出来る。
  5. 残す必要のある製品に注意する。 特定の製品のページは、既存の顧客、または、リサーチを望む人達に対して、情報を提供するページとしての存在意義を持つ。このタイプの製品のページは残すべきだ。以前購入した買い手が戻り、ページを介して、情報、アドバイス、そして、サービスを得るためだ。

質問 #3: 季節商品にはどのように対応すればいいのか?

製品のカテゴリーを強化することを目指すべきである。製品のカテゴリーに力を入れ、製品ページの説明欄のブレッドクラムおよびリンクを使って、季節商品を製品のカテゴリーに結びつけよう。最もポテンシャルが高く、最も重要な製品のページを最適化し、残りのSEOの予算を使って、製品のカテゴリーを強化しよう。

人気の高い製品を売り出し、その製品に対して大きな需要があることが分かっているなら、URLに「coming soon」(発売間近)ページを加えて、独自のコンテンツを提供し、さらに、通知プログラムおよび予約注文フォームを作成してもらいたい。また、ソーシャルメディアをこのページに統合して、ユーザーが作成したコンテンツを介して、買い手候補を盛り上げる手もある。

1年ごとにリリースし、製品を入れ替えることが分かっているなら、[website.com/category-sub-category/product-name-2012/]のようにURL内に年を加えて、新しいバージョンをリリースしたら、[website.com/category-sub-category/product-name-2013/]に301リダイレクトしよう。

質問 #4: 新製品に対するSEOはどのように行えばいいのか?

良質なインフォメーションアーキテクチャ、ウェブサイトの構造、そして、内部のリンクの構造は、新しい製品のページを上位にランクインさせる上で、絶対に欠かせない。ホームページからカテゴリーのページに、そして、カテゴリーのレベルから製品のページにリンクを張ろう。こうすることで、グーグルに早くコンテンツをインデックスしてもらえるようになる。また、親のカテゴリーのページからもリンクを張るべきである。

ウェブサイトのテーマ(テンプレート)を最適化して、新製品が、必ずホームページに掲載され、見つけてもらい、インデックスしてもらえる環境を作る必要がある。優れた内部リンクの構造により、新製品のページを早い段階でインデックスし、ランク付けしてもらえる。

質問 #5: 固有のコンテンツがほとんどない、または、全くない製品ページにはどのように対応すればいいのか?

Eコマースビジネスには、製品ページのコンテンツを重要視する会社が非常に少ないと言う問題が見られる。多くの会社は、データベースから製品の情報を引き出し、その結果、コンテンツが重複する問題に直面する。

製品の写真しか掲載されていないページもある。これでは、検索エンジンは、ページの内容も、検索エンジンのユーザーに対する関連性も把握することは出来ない。

  1. 特に人気が高い製品にコンテンツを加える。 ウェブ分析ツールを使って、売り上げが多く、人気の高い製品のページを特定し、コンテンツを介して手動で更新していく。
  2. 製品のカテゴリーを強化する。 10万点の製品に対して、テキストを作成することは不可能である。そのため、製品の親のカテゴリーを強化するSEOの取り組みに焦点を絞るべきである。内部リンクの構造、ブレッドクラムを改善し、関連する製品を加えて、検索ボットにサイトの内容を伝えよう。
  3. ユーザーが作成したコンテンツを追加する。 ウェブ上のその他の重複する製品との差別化を効果的に行うことが出来る。満足したユーザーや顧客による推奨やレビューは、SEOキャンペーンを強化するだけでなく、売り上げへのコンバージョンにもプラスの影響を与える。

質問 #6: メーカー側の製品の説明をどのように表示すればいいのか?

グーグルは、重複するコンテンツを嫌う。メーカーの説明文をそのままコピーするだけでは、コンテンツの重複が起きてしまう。しかし、大規模なショッピングサイトの場合、全ての製品の説明文と仕様を書き直すことは、事実上、不可能である。

ユーザーによるコメントやレビューを加えることで、この問題を回避することが出来る。ユーザーにコメントを求め、ソーシャルネットワークを統合し、ユーザーに体験談を語ってもらうべきだ。満足している顧客は、マーケティングの取り組みを助けてくれる。

  1. 製品ページにコンテンツを加える。 ユーザーの問題を解決することを目指して、コンテンツに個性を与え、コンテンツの質とオリジナリティを高める。情報、画像、動画、または、提案をコンテンツに加えてもらいたい。
  2. コンテンツの「心理」の層を加える。 通常の製品の説明文は、面白味に欠け、専門用語を多用している傾向が見られる。しかし、気持ちや感覚が買い物に大きな影響を与えている。そこで、ストーリーを加え、製品の説明欄に息吹きを吹き込もう。

質問 #7: 製品の多様化にどのように対処すればいいのか?(色やサイズ等)

見た目はほぼ同じだが、色やサイズのバリエーションを持つ製品もある。適切に対処しなければ、コンテンツの重複と見なされてしまい、その結果、ランキングが低迷し、同じ製品のバリエーションの間で共食いが発生する可能性がある。また、誤ったキーワードで、製品が取り上げられてしまう危険もある(レッドジーンズが、キーワード「ブルージーンズ」で格付けされてしまう)。アダム・アウデッテ氏が、このニュアンスについて、レポートの中で分かりやすく説明しているので、参考にしてもらいたい。

ウェブサイトを見直すと、適切なキーワードに対してランク付けされることで、販売数が増える製品が次々に見つかるかもしれない。

質問 #8: カテゴリーページにはどのように対応すればいいのか?

ホームページの次に強力であり、人気の高いのが、カテゴリーページである。

  1. カテゴリーページを個別のホームページとして扱う。 関連性の高い製品ページを含むサイロ、または、ニッチとして対処するべきである。
  2. カテゴリーページにコンテンツを加える。 この記事で取り上げられている優れたアドバイスを参考にしてもらいたい。
  3. ディープリンクを製品ページに構築する。 ソーシャルメディアに加え、ゲスト投稿、コンテンツマーケティング、さらには、広告もプラスに働く。
  4. ソーシャルシェアをタグ付けする。 グーグルプラス、ツイッター、そして、その他のネットワークでのリンクのシェアを狙いを持って実施する。
  5. 見せる/展示する内容をコントロールする。 検索エンジンとユーザーに最高の体験を提供することを意識して、カテゴリーページをデザインする。
  6. 検索フレンドリーなURLを利用する。 検索エンジンに対して、URLの内容に関して分かりやすいヒントを与えつつ、ビジターには有益な情報を提供することが出来るため、この取り組みは、割と早い段階で成果を上げる — ただし、キーワードスタッフィングを避ける必要がある。以下に、カテゴリーページ(および製品ページ)において、特に有効なURLの構造を挙げていく:
  • カテゴリーページ: Website.com/category/
  • サブカテゴリーページ: Website.com/category/sub-category/
  • 製品ページ: website.com/category-sub-category/product-name/

質問 #9: 内部リンク構築と構造をどのように管理すればいいのか?

内部リンク構築は、SEOとランキングに良い影響を与える。しかし、結果を改善するためには、「リンク構築」を行うだけでなく、リンクのアーキテクチャが必要になる。内部リンクは、検索エンジンのスパイダーのみを考慮しているわけではない。ユーザーフレンドリーの度合いもまた重要だ。確固たるリンクアーキテクチャを作成するには、綿密な計画が必要があり、また、時間もかかる

  1. カテゴリーレベルのナビゲーションを用意する。 サブカテゴリーと製品ページの内容をユーザーが判断しやすくなる。周りとの関連性を保つことを心掛けてもらいたい。
  2. カテゴリーレベルで関連する製品にリンクを張る。 意図とニーズを考慮して、ユーザーの視点で考え、さらに、適切なキーワードに対して最適化を行ってもらいたい。
  3. 全てのページとカテゴリーページでブレッドクラムを利用する。 こうすることで、ユーザーとグーグルを、1つ上の階層へとナビゲートし、親のカテゴリーに導くことが出来るようになる。

質問 #10: ユーザーが作成したコンテンツをどのように活用すればいいのか?

製品やサービスに関する正直な意見を恐れているなら話は別だが — 積極的にユーザーが作ったコンテンツを利用するべきである。ユーザーが作ったコンテンツには、SEOのメリットが2点ある:

  • コンバージョン率と売り上げが上がる
  • 独自のコンテンツは上位にランク付けされ、「新鮮さ」をもたらす

ユーザーが作成したコンテンツは、製品ページに盛り込まれると、サイトを活性化し、良いレビューは、売り上げへのコンバージョンを高める。ユーザーは、満足したコミュニティの一員となり、顧客候補は、活気のあるアクティビティを目にすると、製品を買う意欲が高くなる。

  1. 満足したユーザーの「コミュニティ」を作る。 顧客の推薦とレビューを配信する。満足した顧客が投稿したブログの記事をシェアすることも可能だ。また、前向きなレビューを抜粋して、ビジターに信頼してもらうべきである — 信頼は最も重要であり、ソーシャルメディアは、この信頼感を効果的に示す上で役に立つ。
  2. schema.orgを利用する。schema.orgのマークアップ「レビュー」を利用すると、SERP内で個別の製品ページのリスティングの隣に星印を掲載することが出来る。これは、クリックスルー率に影響を与える。
  3. ソーシャルメディアを製品ページに統合する。 インスタグラム、フェイスブックのコメント、ピンタレストのピン、そして、グーグルの+1をサイトに統合して、ソーシャルプルーフ(社会的証明)をアピールすることが可能だ。製品を利用している満足した顧客の写真を投稿することも出来る。

新しいSEO」では、ウェブサイトのテクノロジーよりも、ビジターの気持ちを重要視しなければならない。

質問 #11: SEOをウェブデザインのプロセスに組み込むにはどうすればいいか?

ウェブデザインは、見た目をアピールするだけではない。経験が豊かであり、SEOコンサルタント、アナリスト、コンバージョン率のエキスパート等と協力したことがある、Eコマースサイトのウェブデザインのエキスパートが必要である。エキスパートとして活躍してもらうために、スペースと予算を与えなければならない。

構造をはみ出すページやURLが存在しない状態で、ウェブサイトのデザインとインフォメーションアーキテクチャが、連動するようになると、新しい製品ページを配信する度にサイト全体を強化し、検索スパイダーに早い段階でクロールしてもらえるようになる。また、快適なビジター体験を約束する優れたデザインとコンテンツは、売り上げを増やす。

  1. 計画を怠ると失敗する。 計画の早い段階で、SEOをビジネス/ウェブサイトに組み込む必要がある。サイトがローンチされた後では手遅れであり、ワイヤーフレームやデザインのプロセスに着手する前が理想的だ。良質なカテゴリー/セクションのテンプレートを作り、内部リンクを介して製品ページを宣伝する手法は、とても効果が高い。
  2. Eコマースサイト向けのSEOは、通常のSEOとは異なる。 EコマースSEOには、複数の分野のスキルを持ち、人間の心理、コンバージョン率の最適化、分析、ウェブデザイン、開発、ソーシャルメディアマーケティング、コミュニケーション、コピーライティング、経済、ユーザビリティ、そして、ユーザー体験に造詣が深いコンサルタントが欠かせない。また、最高のEコマースSEOのスペシャリストは、コマースの見解および理解が深く、小売ビジネスの仕組みを十分に精通している。
  3. Eコマースのウェブデザインは、永久に「完成」しない。 A/Bテストを継続的に実施し、最もパフォーマンスの良いバリエーションを探す取り組みが続く。適切な「ツール」も重要だが、最高のコンサルタントやエージェンシーの方が重要度は高い。「安価」なコンサルタントよりも、遥かに多くの売り上げをもたらすことが出来るなら、高価なコンサルタントは高価ではなくなる。

質問 #12: 関連する製品をサイトでどのように整理すればいいのか?

製品ページに関連するアイテムを提示すると、売り上げは増える。Product Information Management(PIM: 製品情報管理)のメタデータは、表示されている全てのアイテムが、関連し、パーソナライズされており、そして、在庫があることを裏付ける。また、ウェブデザイナーとディベロッパーには、内部リンクのアーキテクチャにも力を入れてもらいたい。

  1. 関連させる。 ビジターが、例えば、最新のiPhoneの製品ページに辿り着いたなら、コスト、品質、そして、買い手の特徴に基づき、その他の関連する製品も提案するべきである。最新のグーグルネクサスは、似ているかもしれないが、アップルの愛好家なら、絶対に購入しないはずだ。製品の提案を計測し、最適化する努力が求められる。
  2. 場所と配置。 目立つ、人目を引く場所に製品を掲載する。十分なスペースを与えるべきである。その他の製品の提案で、散らかしてもらいたくはない。また、売り上げが少なく、人気のない製品を目立つ場所に掲載するのもあまり薦められない。

質問 #13: 内部のサイト検索をどのように活用すればいいのか?

信じられないことだが、グーグル検索に対してサイトを最適化するものの、Eコマースサイトのサイト内検索に対する最適化を怠っているサイトがよく見受けられる。内部検索の役割を見過ごす、または、軽視していることが理由だ。スペルをミスした状態での検索、類義語の検索、ハイフンを使った検索、または、誤ったスペースでの検索は、適切な製品ページに導かない。思い当たる節があるなら、改善するべきである。

  1. サイト検索の追跡を有効にする。 サイトでビジターが検索しているキーワードを特定し、当該のキーワードがもたらす収益を計算することが可能なツールを利用する。
  2. 人気の高い検索をカウントする。 これは、製品の人気が高く、収益性が高いことを意味する。また、サイトを尋ねた目的の製品をビジターが見つけていないことを意味する可能性もある。
  3. Crazy Egg等のクリックを計測するツールを使う。 ホームページ、重要なカテゴリーページ、そして、製品ページでのビジターの行動を理解する。
  4. サイト検索の結果ページを「ランディングページ」扱いする。 検索結果は、適切であり、ユーザーの問題解決に貢献している必要がある。検索結果を「noindex」する処理を忘れないように注意してもらいたい。
  5. キーワードリサーチにサイト検索を盛り込む。 ビジターが探している対象を分析し、新製品のアイデアを探そう。また、改善する余地がある領域を見つけ、人気の高い製品を特定し、検索およびユーザビリティの問題点を克服する取り組みも重要である。
  6. サイト検索を試し、エラーを修正する。 発見したキーワードを内部検索に入力し、結果として表示されたページを確認する。誤りを修正すると、売り上げは大幅に増える。
  7. 内部検索を最適化する。 すべての内部検索が、適切な製品を導くことを確認する。そのためには、eコマース内のメタデータを調整する必要がある。メタデータを介して、処理を行うことで、不正確なワードやスペルミスが多く詰まったページを作らなくて済む。

質問 #14: 製品の写真と動画を最適化するにはどうすればいいのか?

写真、画像、そして、動画の質は、製品に対する感情に影響を与える。製品のメリットを顧客候補に感じてもらう取り組みの価値を絶対に軽視するべきではない。

面白い写真は、ピンタレストを含むソーシャルネットワークでシェアされる。写真にタグを付け、コメントを投稿してもらうと、コンテンツをユニークにする効果がある。口コミが広がると、ブランドは力強く成長していく。また、イメージを最適化すると、グーグルの画像検索からトラフィックを引き出すことも可能になる。

  1. 質の高い写真を使う。 ムードを作る写真を使って、顧客候補に何かしらの感情を持ってもらう。このような写真は、売り上げを増やす効果がある。コストは高いものの、人気の高い製品においては、意義のある投資になる。動画はさらに効き目がある。
  2. 画像を最適化する。。ファイル名、altテキスト、キャプション等は、簡潔であり、それでいて、分かりやすい名称を用意する必要がある。イメージの内容の手掛かりをグーグルに与えることが出来るためだ。
  3. オプションをA/Bテストで検証する。 ある写真と別の写真を試し、どちらがコンバージョン率が高いか確認する。

質問 #15: セール中の製品のページをアピールするにはどうすればいいのか?

セール中の製品ページのHTTPヘッダーで、正規のURLを指定する。この処理は、別のURLと重複しており、このページではなく、固有のページをランク付けするようグーグルに合図する効果がある。

質問 #16: モバイルデバイスに対して、どのようにデザインすればいいか?

EコマースSEO戦略において、モバイルは重要な鍵を握っており、決して、無視することは出来ない。MetronetとVaimo NorwayでEコマースの顧客に対して、同僚のケネス・グヴェインが行った調査では、モバイルEコマースは、通常のEコマースよりも、成長率が2-3倍高いことが分かった。生き残りたいなら、モバイル化を推進する必要がある。

すべてのURLのデスクトップ版を提供してもらいたい。一部のユーザーは、モバイルデバイスであっても、通常のウェブ版を好む。モバイル版とウェブ版を切り替えることが出来るように工夫しよう。多くのEコマースサイトに倣って、ホームページに返してしまう行為は認められない

質問 #17: セキュリティはどうすればいいのか?

当然だが、顧客は、インターネットのセキュリティに懸念を持っている。個人情報と金銭的なデータをサイトのオーナーに一任するためだ。そのため、安全であることを保証する必要がある。

ビジュアル面での手掛かりを提供しよう。セキュリティの基準に従っていることを保証するロゴとテキストを表示することが出来る。SSL、Visa、または、その他のセキュリティおよび暗号化の標準や認証の情報を提供するべきである。Eコマースサイトでの買い物が、100%安全であることを分かってもらう必要がある。こうすることで、コンバージョンは大幅に増える。

多くのショッピングサイトが、この情報をページの一番下に隠すか、あるいは、当然だと考え、わざわざ表示する必要はないと誤解している。このような過ちを犯さないでもらいたい。

ベストプラクティスと繰り返し — すべてのEコマースサイトに送る最高のアドバイス

1. 定期的にSEO分析を行う: SEOもEコマースサイトも静止しているわけではない。サイトとコードは変化する。ディベロッパーが、善かれと思って、ある問題を解決するものの、別の問題を作り出してしまうことがある。戦略的なSEOのフレームワーク(日本語)を用いて、全ての取り組みが収益および戦略の目標と一致している点を確かめてもらいたい。

2. グーグルウェブマスターツールを使う: この無料のツールは、SEOの厄介な問題を見つけ、修正する上で役に立つ。次の作業を習慣として行ってもらいたい:

  • 404エラー、ソフト 404エラー、その他の問題を探す
  • SERPでの、ウェブサイト、製品、そして、ページのパフォーマンスを計測する
  • 人気の高いキーワードやフレーズ、人気の高いページ等を把握する

グーグルウェブマスターツール、グーグルアドワーズ、そして、グーグルアナリティクスを活用して、無料で有益な情報を得るべきである。

3. 行動を起こす: データをモニタリングしているだけでは、不十分である。手を加えることが可能なアイテムを探して、改善を続けなければならない。何を探すべきか、そして、その理由を把握してもらいたい。インデックス、コンテンツの重複、グーグルによる手動のペナルティ等の問題点を特定するべきである。その後、すぐに問題の解決に向けて、行動を起こそう。

4. SEOツールに資金を投じる: Moz、Search Metrics、Raven SEO Tools、Deep Crawl等のツールは、問題を特定する上で効果的であり、修正に関する提案を受けることが出来る。行動を起こすことが可能なレポートシステムを策定し、問題を解決するためのルーティンを確立するべきである。すべてのツールが独自の利点を持っている。コンサルタントとして、EコマースSEOを行う際は、幾つかのツールを組み合わせて利用することを薦める。

5. 手動の(サンプル)テストを行う: Screaming Frog SEO Spiderを使って、Eコマースサイトのページとセクションが持つ問題を特定する。特に重要な製品の分野を選び、特定のカテゴリーとサブカテゴリーで分析を行おう。時折、すぐに修正することが可能な、CMSが原因のサイト全体に広がる問題を見つけることが出来る。

6. データ分析は宝の山: あらゆる取り組みを改善することが出来る。しかし、そのためには、リソースが必要である。改善の優先順位を決めるために、分析を行ってもらいたい。ダッシュボードで作業を実施することが可能な情報を整理しよう。

7. モバイル革命を真剣に考慮する: モバイルデバイスは急速に増加している。モバイルサイトの開発の遅れは、オンラインビジネスを滅亡に導く。モバイルユーザーにどのような体験を提供しているのか、どのように改善することが出来るのか、自分自身に問い掛けてもらいたい。

1本の記事でEコマースSEOの全てを網羅するのは不可能である。今回提供したアドバイスは、多くのEコマースサイトが、売り上げと収益を大幅に増やす上で役に立っているものの、あくまでも氷山の一角である。

その他にも有益なアドバイスを持っているなら、コメント欄で提供して頂きたい。どんな意見が飛び出るのか、楽しみにしている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「17 SEO Best Practices That Could Double Your E-Commerce Sales」を翻訳した内容です。

いきなり在庫切れ製品の対応には驚きましたが汗、最近見たリスト記事の中ではトップクラスの実用度を誇る充実した記事でした。ここに書かれていることの幾つかを徹底的に実践するだけでも売上アップには確実に貢献しそうな雰囲気です。私も幾つかECサイトを運営していますし、早速できることから実践して今年のクリスマスを楽しく過ごしたいと思います! — SEO Japan [G+]

ウケるSEOブログの作り方

海外では以前から多数存在するSEO関連のブログ、SEO Japanでもその多くを紹介しています(最近、更新頻度が少なめで恐縮ですが・・・)。コンテンツマーケティングが普及してきたのか、日本でも最近になってSEOブログが増えてきたと思いますし、その多くは海外ブログに引けを取らない充実の内容なのは、翻訳記事をお茶を濁しているSEO Japanにとっては羨ましくもありますが、日本のSEOシーンにとっては喜ばしいことですね。今回は米国の人気SEOブログの筆者がSEOブログの課題やあるべき姿について書き下ろした非常に興味深い記事を紹介します。盛り上がりつつある日本のSEOブログシーンをさらに盛り上げるヒントが隠されているかも? — SEO Japan

SEOブログはつまらない。インターネット上には、SEOを取り上げるブログが多数存在するものの、その多くは同じ情報を何度も何度も取り上げているだけである。事実上、情報がリサイクルされているのだ。90%が他人の受け売りのこともある ? 私はこのトレンドを「SEO情報のロングテール」と呼んでいる。

このテールは、必要以上に長い。

ある意味、このSEOブログのスタイルは、受け入れられていると言える。正直に言うと、私も同罪である。現在、Single Grain SEO blogの立ち上げに取り組んでおり、このブログでは、出来るだけこの不名誉を回避する努力をしている。しかし、この恥ずべきスタイルのブログは、クライアントにとって有益であり、私達がターゲットにしているオーディエンスの大半を占める、情報を持たない人達に基本的な情報を与えることが出来る。だからと言って、面白くなるわけではない。優れたブログは、情報を紡錘で巻き取り、セーターを編み、その後、裁断して、再び紡錘に巻き込む行為とは一線を画している。

優れたブログは無限に続く

最高のブログは、– 生きている間に、全てのトピックを網羅することが出来ない — 無限、もしくは、無限に近い情報を取り扱っている。無限に近い情報は、必然的にコンテンツが個性的になり、質が高く、面白く、その結果、卓越したブログを生み出す。

残念ながら、無限に続くトピックは、稀である。トピックによって差はある。SEOの範囲は、ブログで取り上げる価値があるものの、SEO業界の人間にとっては、ほとんどの場合、戯言にしか聞こえないほど限られている。 範囲が広くなればなるほど、独自のコンテンツをもたらす変化は増え、そして、独自のコンテンツが出来上がる確率は高くなる。SEOから、インターネットマーケティング、そして、マーケティングへと幅を広げていくと良い。

しかし、ジレンマを抱えることになる。範囲を広げていく際に、広げる範囲が狭過ぎることもあれば、あまりにも広げ過ぎて、誰にも気に留めてもらえなくなることもある。近寄り過ぎると、結局、同じことを何度も繰り返すことになる。中間に位置することが、個性を出す上で、意見を混合する上で、そして、ブログを改善する上で、有効に働く。

ブログで無限に宣伝を行いたいなら、「人」を取り上げるべきだ。60億人が、ランダムに一度に交流する混沌とした環境が生まれているため、「人」の話題は、ブロガーにとって、無限大の可能性を秘めている。人をトピックに取り上げれば、差別化を行うことが出来る。なぜなら、例えば、ジョージア州のアトランタで、ピーナッツバタートーストをミームとして、CDを宣伝するパンクロッカーに出会ったストーリーのように、ブロガーが属する世界において、記事の取り上げる話題は、必然的に独自の話題になる。

反対に、SEOの基本やSEOのみを取り上げれば、退屈なブログが出来上がってしまう。 SEOは無限ではないためだ

この分野で取り上げるトピックには限りがある。検索エンジンは、特定のアルゴリズムのレベルを除いて、特に心配する必要があるテーマではない。リンク構築の手法は、分野によって異なる。しかも、大半のリンク構築の業者が、利用することが出来ないものばかりである。SEOブロガーとして、オーディエンスの好奇心を誘い、斬新なストーリーを提供し、認められるには、「人」を意識する必要がある。

最新のニュース企業批判自社のアプリを作り、記事で取り上げる取り組み有名なSEOのプロへのインタビュー…このような取り組みによって、印象に残り、紹介する価値のあるブログを作り出されている。ベストプラクティスを何千回も繰り返す行為に甘えていたSEOブログの世界では、「人」を取り上げる以外の選択肢は見当たらない。

それでも、重要であることに変わりはない

「人」は大事だ。話をするのも重要だ。その結果、新鮮さを維持することに成功し、ネットワークが生まれ、最終的にリンクにつながる。作業を中断して、ある程度関連性があり、創造力を多少刺激する記事を読む行為は、考えている以上に重要度が高い。MozSEOBookOutspoken Mediaが新しい記事を投稿すると、ワクワクする。それぞれ、独特のスタイルを持っている。このようなサイトの記事を読むと、1日を乗り切る力が湧き、創造力が活性化されていく — 無限のポテンシャルを秘めていると言える。

「人」を取り上げるには、割と勇気がいる。反論される可能性があるためだ。しかし、それも、面白味の一つだと言えるだろう。言い返す必要がある。なぜなら、言い返すたびに、新しい何かが生まれる。オーディエンスは、その「新しさ」を求めている。

そして、この「新しさ」こそが、ブログで取り上げる価値があるトピックだと言える。


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「The Real Reason SEO Blogging Sucks」を翻訳した内容です。

タイトルと比較して、いきなり世の中のSEOブログにダメ出しな冒頭でしたが汗、これからSEOブログを立ち上げようと思っている方、現状のSEOブログの方向性に悩んでいる方に何かヒントになる点はあったでしょうか?実際、アプローチ次第ではまだまだ開拓の余地があるSEOブログ界隈だと思いますし、新たなライターの登場に期待したいですね。

私の場合は、2002年初めに勢いで20~30ページの(多分日本初の)SEO情報サイトとしてSEO Japanを立ち上げましたが(当時の記事)、その頃はブログ自体存在しなかったですし、その後も旬な情報を提供し続けるのは結局海外情報の受け売りな部分が多く更新も大変だし辛いな、、、と考え10年近く(汗)全く更新していませんでした。2010年から志向を変えて海外イベントのリアルタイムレポートという形で復活させましたが、すぐに記事ネタに枯渇し海外ブログの引用記事に走ろうかと思いましたが、そもそも単純に海外の人気ブログを翻訳紹介すればいいのでは?と思い立ち、幾つかのブログに連絡を取ってみた所、意外と快諾されたので今に至る次第です。ただの翻訳ブログのくせに偉そうにするな!と文句をいわれることもありますが、まぁ、この路線は路線でそれなりに需要もありますし、自分自身が勉強を続ける源にもなるので良いかとは思っています。

と、何故か自身の告白になってしまいましたが、日本オリジナルの素晴らしいSEOブログも次々と生まれているようですし、今後の発展に期待したいですね! — SEO Japan [G+]

Googleがリンクのコンテキストを介してスパムを特定する方法

人口リンクを活用したSEO、Googleにとっては全て「スパム」の一環と見なされ、実際その多くがペナルティや順位下落を受けるようになってきた最近。その中でも様々なリンクスキームを考案して果敢にチャレンジを続ける人もまだまだ多くいるわけですが、、、今回はマニアック度に関してはトップレベルを誇るSEO by the SeaからGoogleがリンクスパムを特定する手法に関しての特許技術を紹介。人口リンクを見破られないためのヒントが隠されているかも、、、って悪用はあくまで自己責任でお願いします。 — SEO Japan

グーグルは、ペンギンアップデートを介して、リンクスパムを、ページに向かうリンクとアンカーテキストを操作する試みと見なし、今までよりも遥かに警戒しているように思える。ペンギンアップデートが導入されたのは、2012年4月24日であった。その際、併せて、公式のグーグルウェブマスターセントラルのブログでは、「良質なサイトをより高く評価するために」が投稿されていた。

この記事は、グーグルのウェブマスターガイドラインを違反するサイトのウェブランキングを下げるために、グーグルが着手している取り組みを紹介している。この記事を作成したのは、グーグルのウェブスパムチームを統括するマット・カッツ氏であった。同氏は記事の中で次のように説明している:

変更の詳細を明かすことは、抜け道をくぐり抜けたサイトが検索結果にあふれ検索ユーザーの利便性を損なう可能性があるためできませんが、ウェブマスターのみなさんにお伝えしたいことは、ユーザーにとって利便性の高い 良質なサイトを作ること(英語)に専念し、ウェブスパムを駆使することなく “ホワイトハット” SEO を心がけてください、ということです。

この記事は、キーワードスタッフィング、「不自然なリンクのパターン」、そして、コンテンツのスピン等、ペンギンがターゲットにする類のウェブスパムを挙げている。先月、私はグーグル、意味不明のフレーズを採点し、ページのランキングを格下げする」の中で、グーグルがコンテンツのスピニング(同意語を用いた書き換え)を特定すると思われる方法を描写した特許を取り上げた。

2004年、グーグルは、検索エンジンが、リンクの前後のワード等、リンクのコンテキストに留意し、リンクのコンテキストを正確に理解することが出来る仕組みを記した特許を申請している。ウェブマスターセントラルのブログの記事で挙げられていた例では、リンクのコンテキストが意味を成さない手口で、リンクが作られる経緯が、例として挙げられた記事の中で明確に示されている:

Examples of link spam from the Google Blog

リンクを介して人為的に文書のランクを水増しする

この特許は、「人為的に文書のランクを水増しして、検索結果の質を下げる」手法を幾つか挙げている:

リンクベースのスパム行為 – この取り組みは、ページのランクを上げるために、大量のリンクを獲得する行為を伴う。グーグルは、リンクファームの例を挙げ、「一部のスパマーは、上位に格付けされている文書の持ち主に料金を支払い、文書内でリンクを張ってもらうことで、自分の文書のランキングを高くしている」と説明している。

アンカーテキストのスパム – 多数のページから、同じアンカーテキストを使って、特定のページに向かうリンクを手に入れ、当該のテキストに対する検索結果のランキングを高くする行為を指す。

グーグル爆弾 – アンカーテキストのスパムにとてもよく似ている。このアプローチは、商業的な利益を得るためではなく、冗談目的、もしくは政治的なメッセージを伝えるために検索結果を破壊することを念頭に置いている。

オンサイトのフレーム化 – 多くのサイトが、「製品」リンク、「募集職種」リンク、「投資家向け」リンク等を使って、サイト上のページを「フレーム」で囲んで、リンクに関連するページのラキングを「人為的に水増し」する試みを行っている。

このような手法に対抗するため、ページ上のリンクの「コンテキスト」に注目し、ページのランキングを下げる、または、上げる手法がこの特許では描かれている。

それでは当該の特許の情報を提供する:

参照のコンテキストに応じたランク付け

発明: アンナ・パターソン、ポール・ハー

付与先: グーグル

米国特許番号: 8,577,893

付与日: 2013年11月5日

申請日: 2004年3月15日

概要

文書に関連するコンテキストに応じて、文書をランク付けするシステム。本システムは、1つ目の文書内の参照情報を特定する。この参照情報は、2つ目の文書に関連する。本システムは、参照情報に関連する1つ目の文書の一部を分析し、この部分からレアなワードを特定し、レアなワードを基にコンテキストの識別子を作成し、その後、このコンテキストの識別子に応じて、2つ目の文書のランク付けを実施する。

この特許の発明者欄には、アンナ・パターソン氏が名を連ねている。パターソン氏は、グーグルのフレーズベースのインデックスに関する特許にも参加している。

リンクのコンテキストに基づくランク付けの仕組み

An example from the patent of window around a link where Google might look to find context identifiers for a link.

検索エンジンがページをクロールする際、ページ上のリンクを特定し、例えば、リンクの前の5つのワード、リンクの後の5つのワード等、リンクを囲むウィンドウのテキストを抽出する可能性がある。上の画像では、アンカーテキスト「SATURN」が用いられたリンクが用いられている。このアンカーテキストの左側には「BEAUTIFUL OF ALL THE PLANETS」、そして、右側には「IS SURROUNDED BY AN ELEGANT」が記されている。

次に、グーグルは、逆文献頻度(IDF)による重みづけの手法や従来の言語学的なモデリングによる手法等のプロセスを使って、既にウェブでインデックスした全ての文書と比較して、 リンクに関連するテキストのそれぞれの部分から「最もレア」だと思われるワードを抽出する。

この場合、左側のウィンドウで最もレアなワードは「PLANET」、右側のウィンドウでは「ELEGANT」が該当する。この特許は、ウィンドウで用いられるワードの数は、5ワード前後であり、また、リンクが掲載されているページの他のコンテンツが用いられる可能性があると指摘している。

また、このプロセスでは、「実在」するワードのみが用いられるようだ。「実在」の判断は、当該のワードが記載されているウェブ上の文書の数で決められる — 例えば、異なる50点の文書に用いられていなければ、実在するとは見なされない。これは、記号や数字を含むテキストの塊が利用されるのを防ぐ効果がある。

同じページにリンクを張る文書が多いケースが考えられるため、このコンテキストのアプローチでは、大量のページからコンテキストの情報をすべて抽出することも考えられる。リンクの近くのワードを含む文書の数が多い場合、コンテキストの情報に文書の数が含まれる。SATURN「土星」は惑星「PLANET」であることを考えると、このページに向かうリンクのアンカーテキスト「SATURN」の傍に「PLANET」が掲載されたリンクが、大量に存在する可能性がある。また、SATURNは、「ELEGANT PLANET」(エレガントな惑星)と評されることが多く、アンカーテキスト「SATURN」を用いる「SATURN」に関するページに向かうリンクの近くに「ELEGANT」が用いられている可能性も高い。

リンクの近くのレアなワードに対する、この「コンテキスト」スコア(この特許では、「コンテキストの識別子」と呼ばれている)は、各リンクに対するスコアを生成するために用いられ、各文書のランキングスコアを判定する。このスコアをつける上で用いられると思われるその他の要素を挙げていく:

  • 文書に向かうリンクの本数
  • 文書にリンクを向けている文書の重要度
  • 文書にリンクを向けている文書の新鮮さ
  • その他の既知のランキングの要素

グーグルウェブマスターセントラルの記事(英語版)で、不自然なリンクのパターンとして挙げられている例を見ると、この例のリンクの周りのワードが、定期的にこのリンクの近くに現れるワードではないことが分かる。

同じコンテキストの識別子が少ないなら、あるいは、疑わしいほど多く存在するなら、リンクが向けられているページに送られるべきランキングの価値は、スルーされることもあり得る。この特許は、この要素をページランクのシグナルとも、ハイパーテキストの関連性のシグナルとも呼んでいないものの、どちらにも属する可能性がある。

このコンテキストの識別子のカウントは、時間の経過と共に計測され、リンクに対して急激にカウントが増えると、特定される仕組みが採用されると見られる。短期間で、同じコンテキストの識別子を含むリンクを複数獲得したページは、疑わしいページと考慮され、リンクを張るページのランキングにおいてカウントされないこともあり得る。反対に、各種の妥当なコンテキストの識別子を持つページは、検索結果において、押し上げられる可能性がある。

教訓

この特許が認められたのは最近だが、申請が行われたのは10年近く前である。グーグルが、この特許で描写されているプロセスを利用したことがあるかどうか、利用したものの、別のアプローチに変えたかどうか、あるいは、今でも利用しているかどうかは不明である。

リンクスパム、アンカーテキストのスパム、グーグル爆弾、フレーム化等、このアプローチが解決を試みる問題は、グーグルが今でも対応に苦戦している問題である。しかし、ペンギンアップデート、そして、ウェブマスターツールでの手動のペナルティの通知等の対策によって、グーグルは積極的に問題の解決に乗り出している。グーグルは、このコンテキストの識別子によるアプローチを、不自然なリンクを特定するために用いているのだろうか?上の例のペンギンのウェブスパムにおいては、有効に働きそうだ。

今後は、リンクの周りのワードにも注意を払うべきなのかもしれない。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「How Google Might Use the Context of Links to Identify Link Spam」を翻訳した内容です。

10年前に申請が行われていた特許だけに、スパム認識技術としてはかなり古めの部類に入るとは思いますし、今ではこの数段上の技術を数多く投入しているとは思いますが、多少の参考にはなったかもしれません。普通に真っ当なSEOのみを行っていれば、この内容を参考にする必要はないわけですが、、、Googleを理解するという意味でも気になる記事ではありました。 — SEO Japan [G+]

Googleアルゴリズムの進化 – ソーシャル、リンク、そして、民主主義

数々のスパム検出アルゴリズムやハミングバードアップデートで進化を続けるGoogleですが、大きな流れでいえばリンクベースの評価基準をよりソーシャルベースの評価基準へと移行させつつある、ということがあるようです。リンクはSEOにより濫用され続けてきた歴史がありますし、ソーシャルメディアの普及でリンクを評価軸の中心に置くのはそもそも良いのか?という話もあります。今回はマット・カッツが今後のGoogleについて語った話を元に筆者がGoogleのアルゴリズムの進化について考えた次世代SEOを占う記事を。 — SEO Japan

ハロウィーンの当日に行ったハングアウトオンエア(HOA)のライブ放送イベントにダニー・サリバンに参加してもらった。このイベントでは、ハミングバード、そして、ソーシャルシグナルに関して、意外な新事実が幾つも明らかになった。このイベントをスコット・スカウクラフト氏が、大事な箇所を5分間の動画に見事にまとめてくれたので(スコットマジックと私は呼んでいる)、是非、視聴してもらいたい:

YouTube Preview Image

整理すると、以前、グーグルは、ソーシャルシグナルをランキングの要素として利用する点に関して、技術的に大きな欠点を抱えていたようだ。しかし、ハミングバードの導入により、グーグルは、(その他のシグナルに加え)ソーシャルシグナルを巧みに処理するためのインフラが整備されたことになる。

これは、先日行った調査で、グーグル+のシェアのリンクがランキングに影響を与えていない点が判明した理由なのかもしれない — しかし、同時に、グーグルプラスがランキングインパクトを与える日が、間近に迫っていることを示唆している可能性もある。

ダニー・サリバンは、HOAで幾つかの比喩を用いていたが、その中でも、米国が誕生した頃の投票制度の例えは特に分かりやすかった。票を投じるためには、資産家の白人の男性でなければならず、民主主義とはほど遠いシステムであった。

時代の流れと共に、白人以外の人種、裕福ではない者、そして、女性にも投票権が与えられるようになった。米国は進化を遂げ、基本的には18歳以上の全ての市民が投票することが出来るようになった。

この民主主義は検索でも行われているのか?

その問いに対して、簡潔な答えを提供する必要があるなら、イエスでもあり、ノーでもあると私は答える(あまり単純ではないが…)。もう少し細かく状況を解説していこう。

今まで、SEOを動かしていたのはリンクであった

これは、大地主の白人男性のみが投票権を得ていたシステムに相当する。ウェブでは、リンクを実装するには、ウェブサイトを持っている必要がある。土地の所有と比べると、大した投資ではないが、それでもある程度の投資が求められる。ソーシャルメディアのアカウントを開設する際の投資と比べると、遥かに犠牲は大きい。

グーグルは、今後、ソーシャルシグナルをランキングの要素として利用するようになる

冒頭の指摘を再び整理すると、次の2つのポイントが浮かび上がってくる:

  1. グーグルは、現在、ソーシャルシグナルを利用していない(または大々的には利用していない)
  2. 今後は利用するつもりである

スパムが支配する世界

これが現実だ。そのため、あるタイプの票を無効にする必要がある。自分自身への投票も無効扱いされる。自分に票を投じるための行為は、認められず、単純にカウントの対象外になる。

当該の分野の専門家の票は重要視されるべきである

あるトピックにおいて、エキスパートと認められる人物であり、そのトピックにおいて、優れたコンテンツを作成したと評価されているなら、当該の人物の意見は、何も知らない人の意見よりも重視されるべきである。リンクベースのアルゴリズムは、常にこの方式を介して、運営されてきた。ソーシャルシグナルにおいても、同じ方式が用いられることになる。

ウェブにおいて、リンクは、社会的証明の最初の形式であった。優れたコンテンツに対して人々(この比喩では、裕福な白人の地主)が票を投じる手段であった。元々のグーグルのアルゴリズムでは、ページランクは、誰がトピックのエキスパートなのかを示す手段であり、リンクのページランクが高ければ高いほど、低いページランクのサイトのリンクよりも、重視されていた。このシステムも時間の経過と共に進化し、関連性が大きな要素として定着した。

ソーシャルメディアの世界では、トピックのエキスパートの評価は、関連するコンテンツが、言及される、シェアされる、そして、+1される等のアクションを介して、決められていく。

ソーシャルでの投票は、労力と関与のレベルがリンクよりも低い

ウェブサイトのオーナーのみが票を投じる世界(ウェブサイトを持っていなければ、リンクを埋め込むことが出来ないため)が民主的とは言えないと指摘することも出来るが、リンクを使ってコンテンツに「票を投じる行為」には、ソーシャルメディアでコンテンツを共有する行為よりも多くの労力、そして、関与が求められる。

Social Media Signals Lack Commitment

票の重み付け

いいね!や+1ボタンのクリック — 労力のレベル(とても低い)関与のレベル(低い)

コンテンツのシェア — 労力のレベル(低い)関与のレベル(並)

リンクの掲載 — 労力のレベル(高い) 関与のレベル(高い)

ウェブサイトのパブリッシャーは、まったく信頼されていない低レベルのサイトから距離を置き、ブランドの評判を守らなければならない。スパム丸出しのアフィリエイトサイトにリンクを張ってしまうと、ターゲットのオーディエンスからの評価は落ちてしまう。ソーシャルメディアでも同じことがいえるが、ソーシャルメディアでのコンテンツの共有は、数分間で消えてしまうものの、ウェブサイトにリンクを張ると(削除するまでは)その場所に残る違いがある。

いずれのシナリオにせよ、ろくでもないサイトにリンクを張る気にはならないが、本当の問題は、曖昧な領域に属する。ソーシャルメディアでコンテンツをシェアする前に、どの程度、当該のコンテンツの質をチェックするだろうか?時間がないものの、何かを推薦したいなら、見たところ質が高そうなコンテンツを見つけたら、さらに数分間を割いて、質を吟味しようと思うだろうか?誰よりも早くシェアしたい欲求が強く、最後のチェックをスキップしてしまうだろうか?用心、そして、努力に影響を与える可能性があるシナリオは、他にも多く考えられる。

このように、曖昧な領域が存在するものの、二流のコンテンツのシェアがもたらすリスクは低い。一方、ウェブサイトでは、低レベルのコンテンツにリンクを張ることで、ブランドおよび評判が被るダメージは大きい。

解決策

あくまでも個人的な意見だが、堂々と発表させてもらう。次のような公式が採用される確率は非常に低いと私は考えている:

Social Signals and Link Signals Together

ソーシャルメディアでの証明のシグナル – シナリオ 1

ウェブリンク、グーグル+でのリンクのシェア、+1 -> ソーシャルシグナルの選別 -> 票

先程申し上げた通り、ソーシャルメディアを介して、ユーザーが投票(シェア、+1、コメント)に投じる投資は、ウェブサイトにリンクを掲載する際の投資とは異なる。そのため、若干、異なる仕組みで、票が処理されるのではいだろうか。次のような仕組みの方が、有効に働くと私は思う:

Social Signals and Link Signals Separately

ソーシャルメディアでの証明のシグナル – シナリオ 2

ウェブリンク -> リンクのシグナルの選別 -> リンクベースの票

グーグル+でのリンクのシェア -> グーグル+でシェアされたリンクの選別 -> グーグル+の票

+1 -> +1の選別 -> +1の票

コメント -> コメントシグナルの選別 -> コメントの票

ソーシャルシグナルの選別を行う仕組みは、シグナルによって大きく異なることを強調するため、2つの表を提供した。「ソーシャル票とリンク票を足して、それで終わり」と言うわけにはいかない。どのような形で投票が行われるにせよ、コンテンツに「票を投じる」人物/ブランド/パブリッシャーの信頼性に応じて、重みづけが行われるはずである。

しかし、上の表には、シグナルによって、ランキングに与える影響が大きく異なる点が反映されていない。特定の種類のシナリオでは、リンクが強い影響力を持ち、ソーシャルシグナルは全くインパクトを与えない(あるいは、その逆)ケースも考えられる。

まとめ

リンクとソーシャルシグナルは、ともに社会的証明の形式の一つだが、どのように動くか、そして、何が関わるのかに関しては、全く異なる。そのため、グーグルが適用する仕組みにも、違いが生じると私は考えている。いずれにしても、多くのプラットフォームで評判を確立し、様々なタイプの社会的証明のシグナルを得ることが、オンラインマーケティングの中心的な取り組みになることに変わりはない。

大きな企業では、大きなスケールで行われる。零細企業では、一部の分野、または、地域のマーケットに絞って、この取り組みが行われる。企業の規模に関係なく、やることは同じである。自分が所属するマーケットで、リーダーとしての地位を確立する必要がある。これは、最終的なゴールである。また、最後になるが、グーグルは、グーグル+のシグナルを何かに対して、カウントする試みを始めようとしているようだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「What Everybody Missed About Hummingbird: Social Signals」を翻訳した内容です。

ソーシャルシグナルの重要性がさらに叫ばれる最近ですが、記事の筆者の分析は中々面白かったですし、なるほどそんなに単純な話ではないことも改めて理解できました。もちろん今の時点でも例えば「いいね!」数が多ければよいものではないことは自明の理ではあるでしょうが、「ソーシャルシグナルが大事(オーソリティに限る)」といわれた時点で、その手のサービスがまた大量に登場し無作為に電話営業され販売されそうなことは容易に想像はついて怖い面もあります。ソーシャルシグナルの場合、現状のリンクペナルティのように外すことも難しそうですし。さらなる混乱を巻き起こさないためにも、Googleも簡単には検索結果に影響力があるとはいえなそうなソーシャルシグナルですが、さて2年後3年後の検索結果にどこまで影響を与えているのか興味深い限りです。 — SEO Japan [G+]

AppleのUXエバンジェリストが教える、優れたアプリアイコンをデザインする6つの秘訣

久々にこんなベタな記事を載せてみたかった、ということで今日もアプリで一獲千金の夢を描いているあなたに送る、より注目を集めるアプリアイコンのデザイン手法についてまとめた記事をThe Next Webから。リリースしても注目を集めるのは至難の業なのがスマホアプリの世界。SEOも微妙な感じですし、広告費を投入するしか露出の手段はないのか、、、という感じですが、アイコンのデザインが良ければ他アプリより目立った露出とダウンロードを獲得できるかも?それが全てではないでしょうが、プラスになるには間違いない、アイコンデザインのティップス集です。 — SEO Japan

これは、アイコン用検索エンジンIconFinderの創設者、Martin LeBlancによるゲスト投稿。彼をTwitterフォローするにはこちら


6月にサンフランシスコで開催されたWWDCイベントの直後、大量のiOS7リソースがウェブ上で利用できるようになった。何百ものセッション、講演者、基調講演の至る所で、Appleは、幸運にもその場にいた何千人もの代表者に新しいiOSを公表した

その中で私たちは、AppleのUXエバンジェリストMike Sternによる“Best Practice Guide for Great iOS Design”と呼ばれる素晴らしいプレゼンテーションを見つけた。

彼のプレゼンテーションの最初の部分は、アプリアイコンに関することだった。彼は、アプリアイコンをデザインする際に重要な6つのことについて詳しく話した。私たちは、この記事の中でそのプレゼンテーションを要約するために最善を尽くすつもりだ。

Mike Sternは、なぜUIとアプリアイコンに注意を払うことが重要なのかを説明することから始めた:テクノロジーをいくつ使用しているか、いくつのAPIをインテグレートしたか、コードがどれほど洗練されているかを基に、ユーザーはあなたのアプリを判断するわけではない。彼らがあなたのアプリを判断する方法は、何ができて、どんな気持ちにさせるかだ。ユーザーは、アプリを使用する時、直感的で美しく、時に魔法のような体験を期待する。

より優れたアプリアイコンを作るための6つの秘訣

デベロッパーによって繰り返されているいくつか共通した落とし穴と過ちがあり、多くのアプリがレビュープロセスの間にアプリストアから拒否されている。アプリが拒否される理由トップ3の中に、出来の悪いアプリアイコンがある。

アプリアイコンは、通常、ほとんどの人があなたのアプリに出会う最初の場所だ。あなたは、他より突出していなければならない。私たちは、‘カメラ’アプリでアプリストアを検索した際のスクリーンショットを見せられたのだが、そこではPathのようなアプリがカメラレンズを使用している他のカメラアプリから際立って見えた。美しいこと、簡単に認識可能であることは、あなたが頭に入れておきたい2つの主たるクオリティだ。

ユーザーがアプリストア内であなたのアプリを見る時には、ユーザー体験について、それがどれくらい楽しいのか、どれくらい直感的なのか、どれくらいニーズに合っているのか、仮定を築き始める。もしアイコンが立派に見え、注意深く作られているのなら、アプリ自体も同じように上手く作られていると仮定することは理にかなっている。しかし、それだけでは終わらない。ユーザーはあなたのアプリについて他の種類の仮定も築きはじめる―テクノロジーはどれくらい優れているのか、どれくらい安全なのか、安定性はあるのか、競合相手よりも優れているのか?だから、そのことを頭に入れて、アプリアイコンに焦点を合わせて時間を投資することが本当に重要なのだ。

では、何がアプリアイコンを優れたものにするのだろう?それには2つある:美しさ、そしてもっと重要なことに、簡単に認識できることだ。では、どうやってそれを達成するのか?優れたアプリアイコンと他とを区別するものは6つある:

秘訣1: ユニークな形を重視する

これら4つのアイコンはかなり異なる―多くの色を使用しているものもあれば、グラデーションを特徴としているものもあるが、これらは全てシンプルな形で始まっている。それが、離れた所からでも、一目見ただけでも、認識することを可能にしているのだ。

アイコンは異なるサイズで表示される。Appストアでは大きいが、ホーム画面では小さくなるし、通知センターやグループ内ではさらに小さい。アイコンに選択した画像が、きちんと縮小できること、どんなサイズでも明確であることを確かめよう。

秘訣2: 注意深く色を選択する

限られたパレットを選択すること。あるいは、2色で十分かもしれない。たくさんの色を使った素晴らしいアイコンは数多くあるが、それを成功させるのは難しい。

秘訣3: 写真の使用を避ける

アプリアイコン内で写真を使用するのはなるべく避けよう。Sippアプリは、いかにアプリアイコンが写真と同じ要素を持つことができるのかを示す良い例だが、それは‘S’という文字の形を使って描かれたものだ。

秘訣4: たくさんのテキストを避ける

テキストを一切使わないで済むなら恐らくそれが一番だろう。アプリアイコンには一文字もしくはロゴだけを使用してみよう。これの良い例が、NessPocketVineSnapguidePinterestだ。

秘訣5: 題材を正確に表現する

iOS7の変更を考えると、これは少し驚きかもしれない。Paperが一つの例だ(2012年にADAを受賞)。Square walletも、ホログラムと目立った形を用いて‘本当に上手にポップしている’。1passwordのアイコンは、データの安全性を見事に反映して、感情的な反応によって安心感を与える。LifeKrazeには、異なる素材による模造のアプローチをとても上手く打ち付けたアプリアイコンがあり、Mikeは‘どうやってそれをやったのか分からないが、最高レベルの芸術性である’ことを認めている。経験7年のAppleデザイナーが出しているSoftFacadeにも大きな称賛を心から送りたい。

秘訣6: クリエイティブになる

あなたは他から突出しようとしているのだ。RoutesyHipstamaticEvernote FoodBrewski Meは全て、この分野の寵児として取り上げている。多くの場合、その秘訣は、シンプルなコンセプトを作ることだ―時には、最も複雑なレンダリングはシンプルな形の組み合わせを基にしている。

おまけの秘訣: 異なる壁紙でアイコンアプリをテストする

あなたの新しいアイコンは古いレインドロップ上ではよく見えるかもしれないが、全ての壁紙上で良く見えるという保証はない。必ず全ての異なる種類の壁紙でアプリをテストして、それがどう見えるかを評価するために自分のデザインをフォルダにグループ分けしてみるのだ。

ケーススタディ: Turnplay

有名なアイコンデザインの会社、Ramotionは、Turnplayと呼ばれるアプリでとてつもなく素晴らしい仕事をした。それは、音楽ファイルをあたかもレコード盤で聞いているかのように再生するアプリだ。

RamotionがTurnplayのアプリアイコンをデザインする時が来た際、彼らはいつもやっている方法で始めた―伝統的スタイルの紙のスケッチを用いるのだ。初期段階での細かいペンシルデザインを見たり、彼らがいかにして異なるアイディアと戯れていたかを見るのは興味深い。これを見ると、レンダリングや細部がどんどん複雑になった時にさえ、このチームが決してデザインを見失わなかったことが分かる。

多くの試みの中で、彼らは、名前から取ったTやレコードに乗せた手などをアイコンに使用することを試みた。そして、ついにこれに行き着いた。再生のシンボルが真ん中に乗ったターンテーブルである―ベーシックな形を基にしたシンプルなアイコンだ:

もしあなたがこのセッションをまるまる見る機会があるのなら、それは間違いなくあなたの1時間を費やす価値のあるものだ。Apple Developerアカウントが必要ではあるが、フルバージョンを見ることができる。

画像クレジット:Shutterstock


この記事は、The Next Webに掲載された「Six tips from Apple on how to create better app icons」を翻訳した内容です。

AppleのUXエバンジェリストといわれると妙に説得力が増す記事ですが、確かにどれもいわれれば納得ではありますし、何より美麗アイコンの事例集として参考になる素晴らしいアプリアイコンが多数紹介されており、眺めているだけで心躍る記事でした。各アドバイスもさることながら、最初のカメラアプリの一覧画像におけるPathの目立ち具合は半端なかったですね。ついつい自身のアイコンデザインに集中してしまいがちですが、競合のアイコンとの比較や差別化、ということもデザイントレンドが常に移り変わるスマホデザインの世界ではアイコンデザインのクオリティ以上に大事なのかな、とも感じました。 — SEO Japan [G+]