【レポート】Webmaster Conference Sapporoに参加してきました #WMCSapporo

こんにちは。平塚です。
Webmaster Conference Sapporo(以下WMCSapporo)に私と弊社コンサルタントの青木が参加してきましたので、そのレポートをしたいと思います。

メインコンテンツの一つであるライトニングトークに弊社の青木が登壇させていただいたので、そのスライドも共有します。
※詳しくはこちら

また、こちらのレポートは弊社のメンバーへの共有を主目的としているため、すべてのログを残すものではなく、ちょくちょく情報を省いています。主に自分が「おもしろいな」「知っておいてほしいな」と思った点をピックアップして紹介できればと思います。

※もし曲解している部分などありましたら、私のTwitterアカウントまでご連絡ください。

Webmaster Conference Sapporoとは

Googleの検索チームが2016年より開催されている、ウェブマスターやサイト運営に関わる人々を結ぶことを目的とした、Google検索をテーマとしたイベントです。(ちなみに2018年まではGoogle Danceという名称でした。)検索の仕組み、Google 画像検索についてのセッションや Q&A だけでなく、参加者の交流タイムなども用意されています。

今年は沖縄、福岡で開催されており、今回は札幌での開催となりました。

■検索チームの参加者の方々
金谷さん (@jumpingknee )
小川さん (@piropiroanna )
Gary Illeysさん (@methode )
Mariya Moevaさん (@marrrr )
Malik Mairaj Syedさん (@SyedMalikM)

ちなみに次回は東京(11月25日)と大阪(11月27日)で開催されるようです。
当選のためにどちらも応募して片方だけ参加するのは当然NGとのことで、両方応募するときは覚悟してくれとのことです。笑

当日のプログラム

【忙しい人向け】面白かったトピック

内容がとても豊富で、情報量が多くなってしまったため、サッと読みたい人向けに3つだけ特に今回参考になったトピックを紹介します。

①画像検索について

画像検索での重要なポイントは、「検索エンジンがコンテンツにアクセスできること」「コンテンツを作成し、最適化させること」「構造化データを入れること」だが、title、meta descriptionは検索エンジンの理解を促すことのヒントになるので意識するべき。また、sitemap.xmlもクロールにおいて重要なので設定をしましょう。

※詳しくはこちらの項目で

②nofollowの仕様変更について

変更の背景としてはnofollowのせいで引き出せていない価値があると思っていたから発表した。すべてのリンクをnofollowにしているみたいなサイトがまだ存在する。その結果、リンクを検索エンジンが見えないみたいなことがあった。(リンクグラフが見えない)

報告でいちばん重要なのは「nofollowがヒントになること」である。
つまり検索エンジンはnofollowのシグナルを「このリンクは使いません」という宣言と見なさなくなるということ

2020年3月1日まではnofollowは指示として有効。その後は検索エンジン次第になる(ヒント扱い)と思ってほしい。ugcやsponsoredは検索エンジンが理解するためにマークアップしてもらったほうがGoogleとして助かるということであり、強制するつもりはない

※詳しくはこちらの項目で

③ゼロクリック検索について

(検索結果をクリックせずに完結するゼロクリック検索が増えていると聞きました。Web担当者としてここらへんのところで頭を悩ませています。という質問に対して)

ゼロクリック検索によって、検索ユーザーの利用頻度が増えて検索流入は増えているというデータが出ている。もっと知りたいと思って、検索が増えるという考え方もある。より質の高い検索、トラフィックが増えるから全体としては良い影響を与えるという形で考えてもらいたい。また、ゼロクリック検索した後に、サイトに訪れた人のCVが高いというデータも出ている。

※詳しくはこちらの項目で

Google検索入門

登壇者:金谷さん、小川さん

検索エンジンの仕組みについて

Googleから皆さんに伝えたいことは3つ。
1.ユーザーのために良いコンテンツを作りましょう
2.そしてそれをGoogleに伝えましょう(Search Consoleで確認しましょう)
3.モバイルに取り組みましょう

Googleのミッションは世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること。Google検索だけじゃなくて、すべてのプロダクトがこのミッションに通じていることを知ってほしい。

つまり、例えば「10年前のコンテンツは評価されない」とかはありえない。10年前でも100年前でも評価する。

基本的な仕組みは「クロール⇒インデックス⇒検索結果の配信」である。

クロールについて

130兆ページのクロールしており、スケジュールを決めて動いている。クロール回数はサイトの規模感や更新頻度等で調整しており、クロールはrobots.txtで制御可能。

インデックスについて

インデックスサーバーは非常に大きいが、当然限界はある。重複しているページや低品質なページは当然インデックスを登録しないなどして、インデックスサーバーを少しでも軽くしようという行動をしている。つまりページをきちんとインデックスさせるためにはコンテンツが大切。

検索結果の配信について

アルゴリズムには200以上のシグナルがあり、デスクトップ、モバイル等デバイスごとに出し方やランキングを変えている。

※「インデックスサーバーには限りがあるからこそ、質の低いコンテンツはインデックスの優先度が下がる」ことなど、GoogleにはGoogleの事情があっての仕様がある。ということを頭の中に入れておくと、このあたりのクロールやインデックスの最適化においての施策の必要性や重要度が理解しやすいかと思います。

スパム対策について

金谷さん「手動対策受けたことある人!は聞かないほうが良いか笑」

最近よく聞く有料リンクの営業として、今回のリンクはアルゴリズムに対応しています!とか価値あるサテライトサイトからのリンクはガイドラインに違反しませんとか、ストレートに安全なリンクですとかそういう営業文句を聞くけど、使ってる時点でアウト。そういう人には「金谷さんに確認してみます!」と言って断りましょう。

Google画像検索について

登壇者:Gary Illyes氏

最近は画像検索に関する情報が多くなっているように見受けられます。特に私が重要だと思ったポイントを太字にしています。

Googleの画像検索の仕組みについて

・Web検索には「クロール、インデックス、ランキング」がある
・画像検索でも同様な仕組みがある
・画像においてはソースコードが必要。つまりHTMLに貼り付ける画像のソースが必要。
・インデックスを具体的にイメージすると、食品>フルーツ>りんご・バナナ、みたいな感じでいろんな軸でカテゴライズをしている
・誰かが「果物」で検索したとしよう。そうするとカテゴライズされた「果物」の画像が出るようになる。これがまさに画像検索をの仕組み示したものである
・「商品」等のバッチをつけたいなら、構造化マークアップをすべきである。

画像検索におけるSEOについて

・重要なことは3つ
 1.検索エンジンがコンテンツにアクセスできること
 2.コンテンツを作成し、最適化させること
 3.構造化データを入れること
・画像に置いてよくある課題は、robots.txtでアクセスできない仕様になっていること
画像検索のクロールにおいてもう一つ重要なのは、sitemap.xmlである
・画像の前後のテキストも重要なシグナルになる
・Alt属性は、ちゃんと説明されたテキストで説明すべき。
・titleとmeta descriptionも重要

サイトの所有者に検索のインサイトをもたらすために

登壇者:Mariya Moeva氏

Googleは比較的小規模なサイトの運営者の方々に向けても、オーガニック検索の分析をしてほしいと考えており、そのためにCMSとSearch Consoleの連携機能を導入し始めている。という話をしていただきました。

ご紹介していただいたCMSは
・Wix
・Squarespace
・WordPress
・Ameba Blog
の4つで、いずれもシンプルに設定することが可能です。
(Mariyaさんが実演してくれました)

ちなみにWordPressに導入できるSite Kitに関しては既にベータ版をダウンロードすることが可能です。

Site Kit by Google

SEO都市伝説クイズ

登壇者:Syled Malik Mairaj氏

Malik氏がよく聞かれるSEOにおける”都市伝説”をクイズ形式にして解説してくれるというコーナーでした。
(Malikさんは英語を正しく聞き取れない自分のような人間に対して、ゆっくりと英語で喋ってくれた非常に優しい方でした)

結構面白いコンテンツでしたので、とくに自分が興味を持った”都市伝説”についてご紹介します。

【事実?都市伝説?】meta descriptionはランキングにより良い結果をもたらす

(50%超くらいが手を上げました。)

真実であると言い切ることが出来る。サイトをよりよく理解する上で、meta descriptionを適切に記述することは重要です。

でも、コンテンツが一番重要ということは忘れないでください。どんなにtitleやdescriptionが素晴らしくても、コンテンツが最重要事項です。

【事実?都市伝説?】ドメイン年齢が古ければ古いほどランキングが上がる

NO。よく考えたら、あまり意味がないことがわかる。古ければ古いほど、質の低いコンテンツやリンクが残ってる可能性もありますよね。

【事実?都市伝説?】昔からあるドメイン(.comとか)のほうが、新しいドメイン(.xyzとか)よりランキングが高くなると思う

関連性とコンテンツの品質が重要であり、トップレベルドメインで判断しているわけではない。

【事実?都市伝説?】長いドメイン名は評価されやすい

間違っている。長かろうと短かろうと変わらない。

arabic numbers grammarの検索結果
Malik氏が具体的に例示した「arabic numbers grammar」の検索結果

【事実?都市伝説?】構造化データはランキングに影響を与える

与えない。構造化データというのはランキングシグナルではない。表示の仕方に影響は与えるが、ランキングに影響を与えない。

※meta descriptionが検索順位に影響を与える。とキッパリと伝えた点は少しだけ驚きました。また、構造化マークアップについてもたまに検索順位に影響があるような話を小耳に挟みますが、こうやってGoogleの方からはっきりと違うと言ってもらえると助かります。

公開ウェブマスターフォーラム

ウェブマスターやサイト運営者の方々から頂いた質問に対してGoogleの検索チームの方々が優しく答えてくれるというコーナーです。今回は参加者の方々から事前に募集した質問に対して、WMCSapporoに来られた検索チームのみなさんが答えてくれました。

nofollowの仕様変更について

こちらに関しては、鈴木謙一さんが海外SEOブログでもまとめていただいていますので、こちらを見ていただくのが一番正確かなと思います。笑

rel=nofollowの扱い変更とsponsored属性・ugc属性の導入に関してよくある質問

※私から言えることは、まだ未決の事が多くGoogleの方々も今すぐなにかランキングに影響を与えるような仕様にすることはないだろう。ということです。Gary氏によると、世界TOP5の検索エンジンの検索チームの方々とも交渉中とのことで、今の所仕様を適応しきれていないそうです。なのでnofollowは念の為引き続き入れておいたほうが良いとおっしゃられていました。

自動のスパム対策をうけたかどうかの判断基準はあるのか

Googleの自動ペナルティを受けたかどうか分かる判断基準はありますか。またペナルティはサイトのドメイン単位であるものが多いのでしょうか。それともページ単位で受けることが多いのでしょうか。自動ペナルティを受けた場合の対策がありましたら教えて下さい。

金谷さん「自動ペナルティというのが何を指しているのかわからないが(コアアルゴリズムに組み込まれたパンダやペンギンのこと?)、基本的に自動ペナルティ的なことを判断する術はない。」

アフィリエイト目的の比較サイトについて

[要約]比較サイトにおいて、アフィリエイト対象企業へ誘導させようとする目的で、同じキーワードで上位表示している企業をランキングには乗せてないのにも関わらず否定的なことを書いています。サイトの運営者に社名の削除を申し出ても対応してくれず、困っています。このような迷惑行為への対処方法を教えて下さい。

金谷「個人的にアフィリエイトの協会の方に確認をとったところ、基本的にガイドラインに触れるのでASPに相談するのが好ましいとのこと。このガイドラインのグレーゾーンであれば正直どう転ぶのかわからないところもあるが、確認してみることをおすすめする。」

検索結果はユーザーの言語の影響を受けるか?

[要約]検索結果はパーソナライズされ、それは接続している地域によっても変わると思うが、言語の影響は受けるのか?日本で米語で調べた場合とイギリス英語で検索した場合で違ったりするのか?

金谷さん「日本はみんな日本語使う。このケースは逆に珍しくて、むしろ同地区で別言語を話すのが普通。日本は地域と言語のターゲティングの意識が低い。基本的にhreflangを参照にするので、普通にhreflangを使いましょう

口コミで検索流入で狙うなら

[要約]特定のブランドや会社名×口コミというワードでの検索流入を狙う場合、口コミというキーワードのTDK(title、description、meta keywords)での訴求は必要不可欠となるポイントか?正直口コミサイトではないので、あまりtitleに書きたくないと考えています。

Gary氏「そのサイトが口コミにおいて信頼感があるのかどうか。それが重要であり、ふと口コミと言われたときにみんなの頭に浮かぶようなサイトになっていないようであれば、まず狙うべくはそこなんじゃないか。titleとdescriptionはぜひやるべきだとは思うけど、まずは先程伝えたようにクオリティと信頼性を気にかけてほしいと思っている。」

ゼロクリック検索

検索結果をクリックせずに完結するゼロクリック検索が増えていると聞きました。確かに、最近ますますアンサーボックスやGoogle提供の天気。・映画情報・ホテル情報・マイビジネスの情報などが増えていて、クリックしなくてもSERPsを眺めるだけで検索ニーズが満たされることも多くなった気がします。
検索ユーザーとしてはありがたいことなのですが、Web担当者としてはどのように考えるのが良いでしょうか。ボリュームの大きなキーワードで上位になっても流入が少ないと、他部署からの風あたりが強く悩んでいます。

※弊社からの質問です。最後の一文で皆さんに少し笑われてしまいました。笑

Malik氏「殆どの場合によっては、外部の調査でもわかってることなんだけど、ゼロクリック検索によって、検索ユーザーの利用頻度が増えて検索流入は増えている。もっと知りたいと思って、検索が増えるという考え方もある。より質の高い検索、トラフィックが増えるから全体像という形で考えてもらいたい。ゼロクリック検索した後に、サイトに訪れた人のCVが高いというデータも出ている。」

Gary氏「例えば『野球 試合結果』というのは非常にシンプルですよね。でもこういうシンプルな検索でサイトに流入してきてもメリットって少ないですよね?でも、ゼロクリック検索後の検索行動はより良くなるはず。」

指名検索で50位以下

[要約]2018年8月のアルゴリズムアップデートで病院名で圏外に飛んでしまった。(片方のサイトは戻ったらしいです)固有名詞と認識される情報が少なすぎるのかと思いますが、これを認識してもらう施策としてなにかアドバイスはありますでしょうか。なおE-A-Tを意識して院長の想いや略歴、認定等の医院や院長に関する情報を書くページに追記し、片方のサイトはコアアルゴリズムのアップデートのタイミングで回復しましたが、例が1つしかないので確信が持てません。

金谷さん「2017年11月に医療は健康に関連する検索結果の改善についてという記事で説明したとおり、問題のある検索結果を見つけた場合には、デスクトップの場合フィードバックを送信から、モバイルの場合はご意見、ご要望から知らせてほしい。

ドメインパワーVSサブドメイン

[要約]5つの宿泊施設があるが、別々のドメインにするのかサブドメインにするのか悩んでいる

Malik氏「SEOの観点から言うと、大きな影響はない。ビジネスの観点から言うと、一貫性という部分でドメインは統一したほうが良いんじゃないか。もちろんまったくコンセプトが違うんならわけてもいいけど技術的な側面から管理しやすいのはドメインが同じの方が良いはず」

検索パフォーマンスのDiscoverレポート

[要約]Discoverのアクセスが飛び抜けて多いサイトがあるんだけど、これってGoogleニュースからのトラフィックが含まれている気がするんだけどどうなのか?

小川さん「確認しましたが、はいってないとのことです。(Discoverからのアクセスのみ)」

専門性・権威性・信頼性を高める方法

[要約]近年YMYL及びE-A-Tが注目されてるけど、個人サイトの場合どうすればE-A-Tを高められるでしょうか?

金谷さん「逆に、プロフィールが書いてないサイトで信頼性を担保なんて出来るのかと思うところもある。なのでまずやりましょうよ。という話もありつつ、それがあれば評価するというわけでもなく、試行錯誤を繰り返しているところです。」

Gary氏「一つだけ言えることは、専門家に書いて貰える機会があるのであれば、その人に対してリンクしてもらうことが、あなたのサイトにとってもいい。より権威のある人と繋がる方がいいですよね。SNSというのも、信頼性を高めるという意味では有用。自身を知って貰える機会にもなる。

■ライトニングトーク

ライトニングトークに関しては、タイトルだけ紹介させていただきます。どれも非常に面白く、次の日から使えるネタばかりでした。

※敬称略※
・ツイッター廃人(フォロワー6.4万人)による、ツイッター運用のコツ講座 – 千代田まどか(ちょまど)
・あなたは全問正解できるか?難易度”高” Webmaster Quiz 〜 全員参加型 インタラクティブ セッション 〜 – Kenichi Suzuki (@suzukik)
・入社半年の新人SEOコンサルが勧めるSEO筋の鍛え方 – 青木創平(ナイル株式会社)
・制作現場で起こる事件の防ぎ方 ~良質コンテンツ作りのためのポカヨケ~ – 吉川 枝里
・検索エンジン経由で読者を奪う、漫画ネタバレサイトの実態 – 松本郷平
・『日本の求人サイトにおいてGoogleしごと検索でのペナルティが多発するワケ 〜日本のオンライン求人市場の”常識”と大きく異なっていた求人情報構造化データ〜』 – Yoshio FUJIWARA
・人の評価とGoogleの評価 – 株式会社サイバーエージェント 木村 賢
・札幌でのSEO – 辻正浩

弊社コンサルタントの青木のスライドをこちらでシェアさせていただきます。

最後に

WMCSapporo

Webmaster Conference初参戦でしたが(青木は沖縄に次ぐ2回目)、SEOのことだけ考えて、SEOを仕事をしている人たちとだけコミュニケーションを取れるという幸せすぎる1日でした。笑

個人的にはSEO都市伝説や公開ウェブマスターフォーラム、ライトニングトークをしていただいた方々のマニアック(すみません)なトピックにニヤニヤしっぱなしでした。

nofollowの新しい仕様や画像検索等を重点的に時間を割いていただいたことからも、今後このあたりのトピックが重要になることは間違いないので、ぜひこの記事が少しでも参考になれば幸いです。

今回ご紹介できたのは全体においても一部だけですが、次回は東京と大阪で開催されるようですので、みなさんも一度参加してみてはいかがでしょうか。

【レポート】Webmaster Conference Sapporoに参加してきました #WMCSapporoナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

SEO施策を実行する前に必ず確認しておきたい3つのポイント

SEO HACKSブログ記事のキービジュアル

こんにちは。コンサルタントの日下です。

 

突然ですが、皆さんは現場でSEOの施策を考える中で、

「この施策やりたいけど本当に効果でるのかな?」

「この施策をやることで他のページに悪い影響とか出ないかな?」と迷ってしまうことはないでしょうか。

私も過去に同じように悩み、先輩に相談して助けてもらったことが何度もあります。

 

数々のSEOの施策を実行し、成功と失敗を繰り返す中で、成果を出すために大事なポイントのようなものが、私なりに見えてくるようになりました。

今回はそうした私の経験をもとに、SEO施策の立案や実施を検討するときに抑えるべき大切な3つのポイントについてお伝えしたいと思います。

この記事が、皆さんが自信をもって施策を実行して成果につなげていくきっかけになれば嬉しい限りです。

①課題と期待される効果は明確になっているか

SEOに限った話ではありませんが、あらゆる施策を考えるにあたって「手段を目的化しないこと」はとても大切です。

「こういう打ち手があるらしいから、とりあえずやってみようか」という施策起点の考え方では、本来達成すべき目的を果たすことは困難になってしまいます。

また、どんな会社であっても費用やリソースには限りがありますので、施策の実行における費用対効果の観点も無視できません。

 

「課題」から掘り下げた施策になっているか

SEO施策を考えるにあたって「課題から入る」という考え方は非常に大切です。課題からではなく、施策(=手段)起点で考えてしまうと、本質的でない打ち手につながりやすく、成果が出にくくなります。

 

具体例を挙げてみます。

×悪い例:手段から入ってしまうケース

「Gunosy」「MERY」などの記事がたくさんあるメディアにおいて、古い情報のページが残っているとSEO的によくないと聞いたので、2年以上前の記事の全削除を実行。

⇒課題と施策が紐付いていないため、成果につながりづらいページを削除したことで トラフィック減少

 

◎良い例:課題から入るケース

「じゃらん」や「楽天トラベル」のような旅行サイトにおいて、

「品川プリンスホテルなどの、CVRの高いホテルのページへのアクセスが少ない」という課題がある。

 

その課題を解決するために、ホテルページの写真やテキストをリッチにする施策を実行する。

 

⇒課題と施策が紐付いているため、成果につながりやすい


ページ情報を充実させたことで流入増加

工数と期待される効果が見合っているか

施策を実行のためのコスト(開発費用・人的リソースなど)が高い場合には、一定の成果が見込める施策であったとしても投資対効果の観点で実施が難しい場合があります。

やむを得ない事情がある場合を除き、課題に対してより優先度の高い施策から取り組んでいくようにしましょう。効果については、単なる順位の向上ではなく売上貢献へのインパクトまで考えておくことが大切です。

SEO施策の投資対効果マトリクス

施策の優先度の例:

SEO施策の投資対効果

②サイト全体の最適化を考えられているか

課題から掘り下げ、費用対効果的にも望ましい施策が見つかったとしても、サイトの全体最適につながってるかどうかを考慮する必要があります。サイトの一部分では成果が出たとしても、他のところで成果以上のマイナス影響が出てしまっては本末転倒です。他のページへの影響や、デザインやCVRとの兼ね合いも意識することが大切です。

他のページにネガティブな影響が出ないか

施策を実行するにあたって、他のページにマイナスの影響が出ないかどうかを考慮する必要があります。施策がうまくいったとしても、他のページでそれ以上のマイナス影響が出てしまっては本末転倒です。

 

例えば

「特定のページの評価を高めたいので内部リンクを集中させる」という施策の場合

「特定のページの評価向上が期待できる」というメリットがある一方、

「他のページに向けられた内部リンクが減ってしまって他のページの評価が下がる」

というデメリットが考えられます。

SEO施策がトレードオフになってしまうケース

サイト全体最適化についてはこちらの記事も参考になるかと思います。SEOで成果を出すために、SEOの一連の流れを理解して取り組むことの大切さについて解説しています。

素人にありがちなパッチワーク的SEO施策はもうやめよう

デザインやCVRとの兼ね合い

これは多くの企業様が直面する悩みかと思います。「SEO観点で望ましい方向性」と「CVRやデザイン、サイトコンセプトを考えたときに望ましい方向性」が必ずしも一致せず、両者がぶつかってしまうことがあります。

 

具体例を上げてみます。

・デザインとSEOが対立する例

〈デザインの観点〉

スマートフォンで閲覧したユーザーが見やすくなるように、極力テキスト情報や内部リンクは削ってシンプルなページにしたい。

 

〈SEOの観点〉

まだリリースして間もないサイトなので、テキスト情報や内部リンクをしっかり担保しておくことで、検索エンジンにサイトの内容が伝わりやすくしたい。

デザインとSEOが対立する例

・CVRとSEOが対立する例

〈CVRの観点〉

Topページに訪れたユーザーにスムーズに商品を購入して欲しいので、なるべくサイトの階層構造を浅いものにしたい。

 

〈SEOの観点〉

階層構造を深くすることで一覧ページを増やし、ユーザーの訪問を増やしたい。

CVRとSEOが対立する例

 

このようにデザインやCVRとSEOが対立したときには、なかなか着地が見えず、平行線を辿ることも少なくないです。最終的な判断軸や決裁者を事前に決めておくことが大切になってくるでしょう。

③効果測定のタイミングと検証方法はセットになっているか

SEO施策をただ実施して終わりだと、知見は蓄積していきません。実際の現場では施策を複数同時並行で実施することが多いと思いますが、各施策の振り返りを実施するようにしましょう。

検索エンジンのアルゴリズムはブラックボックスであるため、絶対的な正解は誰も分かりませんが、適切な効果検証を実施して経験を積んでいくことで、施策の勝率を高めていくことができます。

 

施策の影響範囲を確認する

SEOでは複数の施策を同時進行で行うことが多いです。各施策がサイト内のどこを改善するためのものなのかを予め整理しておくことで、施策の効果検証がしやすくなります。

SEO施策のカテゴライズ

効果測定の期間を定めて検証する

施策を実行して終わりにするのではなく、効果測定の期間を定めてしっかり振り返りを行うようにしましょう。

複数の施策を同時に走らせている場合には、どの施策が改善に寄与したのか分かりづらいケースもありますが、自分なりの仮説をもって根気よく検証していきましょう。施策→効果検証のサイクルをどんどん回していくことで、SEOの経験値を高めていくことができます。

 

また、同じ施策であったとしてもサイト全体のドメインパワーや業界によっても効果が出るまでの期間に差が出ますので注意が必要です。

今回はドメインパワーも一定ある大規模サイトの場合を例として図で示します。

施策と効果検証期間

施策毎の効果測定期間の目安:

施策毎の目安となる効果検証期間の例

まとめ

今回はSEO施策を考えるにあたって押さえるべき大事なポイントを

 

①課題と期待される効果は明確になっているか

 投資対効果や課題から掘り下げた施策になっているか確認する

②サイト全体の最適化を考えられているか

 施策を行うことによる他のページへのマイナス影響や、デザインやCVRの観点との兼ね合いを考慮する

③効果測定のタイミングと検証方法はセットになっているか

 SEOの知見を貯めて施策の精度を高めていくための準備をしっかりする

 

という3つのポイントに整理してお伝えしました。

施策をやる目的を明確にし、サイト全体の最適化を考えて本質的な施策を行い、それをしっかり振り返ることで経験を蓄積していくことが習慣化すれば、きっとあなたのSEOスキルは非常に高いものになっていくでしょう。

これらのポイントをあまり意識できていなかった人、意識はしていたけどなんとなくぼんやりしていた人は、是非今日から実践してみてください!

 

さいごに

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▽公式アカウント

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SEO施策を実行する前に必ず確認しておきたい3つのポイントナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

Googleの検索結果において、自身のサイトをよりクリックされやすくする5つの方法

Googleの検索結果は日々変化を遂げており、その結果、検索結果上の情報量は増え、よりリッチになっています。

それに伴い、クリックが発生しない検索(ゼロクリックサーチ)が全体の5割を超える地域もあり、サイトへのトラフィックは減少し続けています。
しかし、検索結果がリッチになっていくのを黙って眺めていても仕方がありません。

今回はCXLより、「自身のサイトがよりクリックされやすくするための5つの施策」をご紹介します。

この憂慮すべきデジタルマーケティングのトレンドは、すべてのWebサイト運営者を脅かすだろう。

Googleからのオーガニックトラフィックは消滅しつつある。

さらに、Googleを利用した検索のうちのほとんどは、クリック数がゼロである。

ゼロクリックサーチ(クリックが発生しない検索)は、Googleの検索結果ページの迅速な回答(アンサーボックス)から発生していることが多い。

しかし、Googleは依然として最も効果的なオンライントラフィックの流入源である。世界中の1日の検索回数は35億回以上(年間では、1.2兆回にもなる)であり、Googleの存在は無視できないものである。Googleに乗らないビジネスは存在しない。

検索という行為は、ほとんどの購買行動における始まりである。

また、検索からはトラフィックを無料で獲得でき、スケーラブルかつ持続可能な唯一のソースである。もしかすると、このトレンドは受け入れがたいものかもしれないが、Googleからのトラフィックは代替不可能なものなのだ。

本題に移る。

どうすればGoogle検索を通じてトラフィックを獲得できるのだろうか。

検索スニペットをよりクリックしやすくすることは、改善のファーストアクションとしてふさわしい。

検索結果が1位であっても5位であっても、クリック率の改善は、リンクビルディングや専用の宣伝活動といった大きな投資なしに、純利益へと影響を与える取り掛かりやすい手段である。

Googleの検索結果において、クリック率を改善するためにできることを5つご紹介しよう。

1.検索スニペット内でクリッカブルなリンクを増やす

Eメールマーケティングから学んだ真実がある。

メールに含まれるリンクが多いほど、リンクのクリック数は増える。ユーザーはリンクを見た際、「リンクをクリックしなければならない」と感じるのだ。

リンクはクリックを誘うのである。簡単な話だ。

Googleの検索スニペットにも同じことが言える。

唯一の違いは、検索結果(SERPs)においては、リンクの見た目を編集できないことだ。さらに重要なことは、リンクの数を編集できないことである。

検索スニペットにおいて、クリック可能なリンクが複数表示される可能性を高めるには、2つの方法がある。

ページ内で、クリック可能な目次を作成する

検索スニペット内の「ジャンプリンク」を見たことはあるだろうか。

ジャンプリンクは、ユーザーが探している情報のある部分へと直接誘導する。例えば、以下のようなものだ。

そして、以下はジャンプリンクを生成するページ内リンクである。

Googleのジャンプリンクには、ページの一部を識別する「名前付きアンカー」が表示される仕組みとなっている。
※注:#の付与されたページ内リンク

「名前付きアンカー」を追加するためには、2つの方法がある。

手動で追加する

高速ナビゲーション用のアンカーリンクを作成する。少し手間がかかるが、ユーザビリティとSEOの両方において扱いやすくするために、アンカーとリンク名をコントロールできるのがメリットだ。

目次を自動生成するWordPressプラグインを使用する

h2タグやh3タグに基づいて、クリック可能なアンカー付き目次を記事へ自動的に追加する。プラグインの使い方については、次の記事を参照してほしい。
How to Create a Table of Content in WordPress Posts and Pages

ミニサイトリンク用に最適化する

通称、ナビゲーションクエリには一般的なサイトリンクが表示されるが、ミニサイトリンクがすべての種類の検索に対してトリガーされることがある。

その結果、SERPsにミニサイトリンクを含む検索スニペットが複数表示されるケースが存在する。

サイトリンクは、ページ上のナビゲーションに依存している(また、Googleがクエリに関連したナビゲーションリンクとみなすかどうかという基準もある)。これはKnowクエリにおけるミニサイトリンクの表示である。

ミニサイトリンクをコントロールすることはできないが、ミニサイトリンクが表示される確率を上げることはできる。Googleはページ内の以下の要素を参照して、ミニサイトリンクを生成する。

  • ページ内目次(上にて説明済み)
  • コンテンツの下にある関連コンテンツエリア
    以下は上のスクリーンショットの場合だが、ミニサイトリンクは記事の下にある「関連書籍」エリアから読み込まれている。

アンカー及び関連コンテンツエリアの両方を使用すると、Googleがミニサイトリンクを取得する可能性が高くなる。

2.検索スニペットでさらに単語を太字にする

太字はすぐにユーザーの目を引き付ける。

Googleは、検索スニペット内でキーワードと一致している単語を太字で強調し、ユーザーが最良の結果を選択できるようにしている。

検索スニペット内で太字の単語を増やすと、目立つようになり、クリック数が増える可能性がある。

ターゲットクエリを戦略的に使用する

これは簡単だ。Googleは、ユーザーが検索ボックスに入力したクエリ(またはその一部)を太字にする。

明確な解決策としては、ターゲットとなるクエリをコンテンツで(複数回)使用して、Googleがこれらの単語を検索スニペット内で太字にする機会を増やすことだ。

「キーワードの密度」ではないことに注意してほしい。この概念は長い間忘れられていたはずだが、我々の業界では執拗に登場している。

戦略的なキーワードの使用とは、ページ内の目立つ場所でターゲットとなるクエリを使用し、ページにアクセスした際にクローラーとユーザーがすぐにそのクエリを確認できるようにすることだ。

我々は依然、キーワードリサーチに関する詳細なガイドを作成した。このガイドには、ターゲットクエリを含めるべき場所がリスト化されている。

  • 見出し
  • URLスラッグ
  • ファーストパラグラフ(第一段落)
  • 小見出し

関連するキーワードと同義語を使用する

Googleは、もはや完全なキーワード一致の検索システムを採用していない。最近では、コンテキスト(文脈)から検索クエリを理解している。

具体的には、Googleは検索クエリに密接に関連する単語と類語を理解することができ、それらのワードは検索結果でしばしば強調表示される。

※ブーツ・履物・靴の関連性の高さを判断して、強調表示している

気づかないうちに対応している可能性もある。優れた執筆者の語彙は幅広いため、「クリックへの最適化」を意識せずとも、同義のフレーズや概念を含めてコンテンツを執筆している。

ただし、単語の使用をより戦略的に行うことで、より良いコピーの作成・自然検索ランキングの改善・CTRの向上など、多くの方面に寄与することができるだろう。

キーワードやキーワードに関連した語句を探しやすくするツール

Ahrefs

Ahrefsのキーワードエクスプローラーには、「All keyword ideas」と呼ばれるクールな機能がある。

この機能は、キーワードをより長いフレーズに拡張したものを提供し、コンテンツで使用すべき関連性が高い用語を一覧表示するというものだ。

「All keyword ideas」の除外フィルターを使用すると、メインキーワードを除外した結果を確認することができる。

例:hikingに関連したワードのみを見るためには、hikingという単語が含まれるキーワードを除外すれば良い

Text Optimizer

Text Optimizerは、Googleの検索スニペットのソースに直接アクセスするセマンティックリサーチツールである。そのデータを使用し、密接に関連する用語と概念のリストを生成する。

どの単語を使用するか決定するためには、自身の経験と編集上のルールから判断する必要があるが、少なくとも25単語を選択すれば、自然検索におけるランキングは向上し、検索スニペットのCTRは高くなるだろう。

Text Optimizerは、重要なフレーズを近づけて使用するのにも役立つ。任意の用語をクリックすると、選択した用語を盛り込んだ文章が生成される。

3.コンテンツを適切に構成する

構造化マークアップを使用し、リッチリザルトを最適化する

構造化マークアップとは、Webページにコードを追加し、クローラーが検索結果にとって重要な情報を理解し、抽出・表示することを助けるものである。

実際の検索スニペットに関して、Googleは構造化マークアップの種類のうち、一部をサポートしている。

最もサポートされている構造化マークアップでは、Googleが追加の検索要素にデータを追加するのに役立つ。(例えば、ブランドのナレッジグラフの要素、ビデオや画像カルーセル、レビュー、書評など)

構造化マークアップに記述された内容を検索スニペットに反映させるためには、次のタイプの書式を使用できる。

種類 使用すべき場合 機能
評価とレビュー ツールや製品のレビューがある場合 検索スニペットに、レビューした者の名前と☆の評価が表示される(実装方法による)
ロゴ 常に モバイルの検索結果では、検索リストの横にロゴが表示される
パンくずリスト 常に デスクトップでは、URLに代わるセクションを示すURLパスを作成する(モバイルはマークアップに関係なく表示される)
コース サービス等で利用可能なコースがある場合 ページタイトルの下にコースのリストを表示する
FAQ 検索クエリに関する質問と回答のリストがある場合 検索スニペットの下に折りたたみ式のFAQリストを表示する
How to 詳細なハウツーが含まれている場合 必要な時間・ツール・材料・手順を表示する
Q&A ユーザーが投稿した複数の回答を含む質問がある場合 検索スニペットの下に、ベストアンサーを含めたすべての回答のリストを表示する

多くの比較・要約グラフと表を作る

Googleは、シンプルなテーブルとチャートを好む。そして、ほとんどのケースで、それらを使用してリッチリザルトを作成する。

例えば、次のようなイメージだ。

Googleがチャート内の重要なセクションを太字で強調表示し、ユーザーに対して目立つようにしていることに注目すべきだ

上の画像のリッチリザルトは、以下のテーブルリストによって作られた結果である。

テーブルリストの前にキーワードを交えた小見出しが付いていることに注目してほしい。Googleがテーブルリストを認識するためには重要なものだ

Googleがリッチリザルトを構成する理由を増やすためには、複数のツールと戦術を表にまとめ、ページ内に掲載しておくと良い。

4.タイトルタグを調整する

タイトルタグの調整はあまりにも簡単であるため、重要ではあるが、最初に説明しなかった。

ただし、記事の見出しなどのタイトルタグが、検索順位だけでなく、検索結果のCTRに影響を与えることを認識していない者もいる。タイトルは検索スニペット上において、最も大きいクリック可能な要素である。

タイトルの表記を工夫すること(※)で、ページのタイトルが検索結果で目立てば、CTRは向上することだろう。
※数字やネガティブワードを使う、コロンやハイフンを追加するなど

5.コンテンツを常にアップデートする

Googleはフレッシュなコンテンツを非常に好む。ユーザーも同様だ。Googleが検索結果に日付を表示するのは、これが理由だ。

コンテンツを最新の状態に保つことは、検索順位の上昇やCTRの向上に良い影響を与える。

ただし、コンテンツの中身は変えずに公開日だけを最新にして再公開するのはやめよう。Googleから怪訝な目を向けられるかもしれない。

公開日を最新にするなら、コンテンツにおいて最新の実質的な価値を提供しなければならない。

どの程度の更新が「実質的な価値の提供」にあたるかは議論の分かれるところだが、Ross Hudgensは「最低でも5%以上はコンテンツの中身をブラッシュアップすべきではないか」と提案している。

コンテンツを最新の状態に保つためには、毎月のマーケティング施策の一環として、古いコンテンツの評価と更新をタスク化し、編集スケジュールに入れておくと良い。

ContentCalを使用して、チームを整理し、今後のプロジェクトについて注意喚起を行う。

(ContentCalは、コンテンツのメンテナンスチームを編成するのとは別に、マーケティングチーム全体に再周知し、Googleに新しいシグナルを送信するためのものだ)

コンテンツを最新の状態に保つためのツール

Revive

Animalzは、Googleアナリティクスと連携し、過去12ヵ月間のトラフィックを分析、トラフィックを着実に失っているページを特定する無料のツールを発表した。

シグナルが送られてきたページを更新することにより、検索結果でのパフォーマンスを「Revive(復活)」させることができる。

公開日を新しくすることはクリック率を高めるのに役立つが、更新プロセスの一環として、ツールによって提示されたヒントはすべて考慮した方が良い。

Finteza

Animalzはすべてのコンテンツを確認するが、Fintezaは最もトラフィックの多いページのみをチェックする。履歴にアクセスするためには、しばらくデータを蓄積する必要がある。

データを蓄積したら、アカウントにログインして次の手順を実行する。

  • 「Websites」をクリックし、分析しているサイトのレポートを開く。
  • 左側のパネルで「Sources>Search」に移動し、オーガニックトラフィックレポートにアクセスする。無効にするまで、これはすべてのレポートをフィルタリングする。
  • 「Pages」をクリックし、パフォーマンスの高いページのリストを表示する。クリックが失われているかどうかを明確に確認できる。

レポートは、各ページがサイトにもたらす総トラフィックの割合順に並べられているため、最も重要な資産(ページ)を簡単にチェックできる。

Google Search Console

最後に、Google Search Consoleでは、「検索パフォーマンス」セクション内でCTRレポートを提供している。この機能を使用することで、変動をチェックできる。

折れ線グラフの下にある「ページ」タブをクリックする。次に、クリック数が最小のページをフィルタリングし、トラフィックが最も多いページを注視する。

日付の範囲を指定して比較すると、CTRの変動具合によってページを並び替えることができ、さらに最適化することでより高い効果が得られるページを特定できる。

CTRが低下したページを特定したら、「平均掲載順位」を追加することで、CTRの低下または上昇がランキングの変動によって引き起こされた可能性があるかどうかを確認できる。

次の例では、平均掲載順位は変わっていないが、CTRは大幅に低下している。これは、検索結果の要素への変更がクリックを遠ざけている可能性を示唆している。

そして、SERPを調査することで、コンテンツを最適化することが失われたクリックの回復に寄与するかどうかを確認できる。

結論:コンテンツを最適化し、パフォーマンスを向上させよう

コンテンツを適切に構成し、最新かつ詳細な状態に維持することで、ランキング・CTR・ページ内におけるエンゲージメントが向上する。

この記事で述べた施策のうち、必要なものを実行することで、Googleという不安定ではあるが重要な獲得チャネルにおいて、コンテンツ全体のパフォーマンスを向上させることができるだろう。

この記事は、CXLに掲載された「How to Make Your Google Search Snippets More Clickable」を翻訳した内容です。

検索スニペットにおいて、サイトの詳細をより詳しく、リッチに表示する方法が紹介された記事でした。

タイトルの調整やコンテンツのアップデートといった基本的なことから、構造化マークアップまで、打ち手の幅は意外と広いことがお分かりいただけたかと思います。

SEOの難易度は上がっていますが、依然として重要なチャネルであることは間違いありません。一度に全部を改善するのは難しいですが、できることから少しずつ改善していきましょう。

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これからのコンテンツマーケティングを考える【Ateam Contents Marketing Meetup Vol.01レポート】

8/7(水)に大阪で「Ateam Contents Marketing Meetup Vol.1」が開催され、SEO Japan編集部も参加して参りました。

コンテンツマーケティングへの認識の改め方や、SEOの基礎となる考え方を再度確認できる密度の濃いイベントであったと思います。

そこで、今回の記事では主催者・登壇者双方の許可のもと、イベントのレポートをお届けします。ぜひご覧ください。

「『Ateam Contents Marketing Meetup』では、Webマーケティングやコンテンツマーケティング業務に関わる方を対象に、勉強や交流、アウトプットいただける場を設け、新しい気づきや成長につながるような機会を提供することで、スキルの向上や業界のさらなる発展を目指します。」

株式会社エイチームによる「Ateam Contents Marketing Meetup」は、今回が初開催。
言い換えるなら、「これからのコンテンツマーケティングを考える会」となるでしょうか。

Webマーケティング業界の豪華メンバーによるセッションが繰り広げられるイベントでした。その内容を詳しくお届けします。

エイチームグループの紹介

株式会社エイチームは、名古屋に本社を置く、インターネットを軸に多角的な事業を展開する総合IT企業です。

経営理念は「みんなで幸せになれる会社にすること」「今から100年続く会社にすること」。

以下の3つの事業を中心に展開されています。

  • ライフスタイルサポート事業
  • エンターテインメント事業
  • EC事業

なお、今回のイベントは、グループ会社である株式会社エイチームフィナジーの方が中心となって運営されていました。

Ateam Contents Marketing Meetupセッションの内容

ここからはセッションの内容をお届けします。

  • SEOで最も大事な、〇〇と××の話(広岡氏)
  • 飛行機エンジンの品質保証をしていた私が考える「CRO」と「SEO」(M.I氏)

※一部都合により、記事化できなかったセッションもございますが、ご了承ください。

SEOで最も大事な、〇〇と××の話(広岡氏)

株式会社電通デジタルの広岡氏による、「SEOで最も大事なこと」についてのセッションです。

「SEOで最も大事な、〇〇と××」とは何でしょうか。
例えば、以下のようなものが考えられます。

  • 目的と手法
  • 全体像と流れ
  • 評価と品質

目的と手法

SEOの目的とは、何でしょうか。
例えば、こんなことが考えられます。

  • 検索順位を上げること
  • 検索流入を増やすこと
  • CV(コンバージョン)を増やすこと
  • 検索エンジンの欠点を突くこと

しかし、これらは「本来のSEOの目的」の一部にすぎません。

本来のSEOの目的とは、「検索ユーザー・検索エンジン・サイトの全員が幸せに目的を達成できる環境を作ること」

この時に、注意すべき点がいくつかあります。

・SEOを考える上では、「ユーザーファースト」という観点がよく語られます。
しかし、ユーザーとの間には検索エンジンが存在するのも事実。ユーザーへの仲介役となる検索エンジンへの配慮も十分必要となるでしょう。

・「Search Engine Optimization」の、どこが目的であり、手段であるかを考えたことはあるでしょうか。

  • Search:目的
  • Engine:手段
  • Optimization:手段

「検索エンジン最適化」は手段であり、目的は「検索を通じてユーザーが有益な情報を得られるようにすること」です。

ユーザーが情報を得るために、「Discover」「ソーシャル」などの検索以外の手段が有益であれば、その手法にも着目したほうが良いでしょう。

・「検索エンジンに最適化する」だけでなく、時には「検索エンジンを最適化する」ことも必要です。

検索エンジンも完璧ではありません。技術的なトラブルもあるし、評価方針を間違うこともあります。

検索パフォーマンスが落ちたときには「サイト側の原因」だけでなく、「検索エンジン側の原因」である可能性も考えることで、有効な解決策が見つかることがあります。

「検索エンジンの穴を突く」という視点は、検索のエコシステムを改善するためにも必要です。

全体像と流れ

SEOの全体像を、私はこのように分類しています。

こうした全体像を把握する事で、自分が現在認識していない課題を発見し、適切な優先順位をつけることができます。

例えば、コンテンツの改善施策は3番目の「評価」を改善しますが、そのURLがクロールされない(2番目の「認識」)とか、検索需要がない(1番目の「設計」)といった前段階の課題を抱えていれば、SEOには寄与しません。

また、上記の流れを把握することで、施策が「全体像にどう影響するのか」を理解し、次の打ち手も見据えた適切な手を打つことができます。

例えば、コンテンツを改善する場合、次の「経路」での打ち手であるリッチリザルト対策も見据えてデータの持ち方を考えることができます。

評価と品質

SEOにおいて、「Googleがコンテンツをいかに評価しているのか」は重要なトピックですが、その仕組みはブラックボックスとなっています。

しかし、あえてブラックボックスの中身を覗き見ようとするのは本質的ではなく、本当に把握すべきは「評価の方向性」です。

Googleは、評価の方向性を示す品質評価ガイドラインを公開しています(Google 品質評価ガイドライン解説(2019年5月版)|電通デジタル)。

※参考:「Googleの品質評価ガイドラインは、検索ランキングの仕組みを解説したものなのか?

このガイドラインには、Googleが「様々なサイトを評価するための、総合的な基準」が示されています。

しかし、「個々のサイトが、具体的に何をすべきか」ということを考えるための参考としては、やや粒度が荒いものです。

品質について考えるために、電通デジタルでは「情報品質フレーム」の作成を推奨しています。

上記のような普遍的な価値や、サイト・市場に応じて追及すべき独自の価値を言語化。
曖昧で主観的になりがちな「品質」の議論をスムーズにするとともに、各要素のバランス調整をすることができます。

まとめ:「自分で考える」姿勢が大事

SEOにおいては、結局のところ、何が大事なのか。
それは「自分で状況を分析し、手段を考える」姿勢だと思います。

これまでにお話しした「目的と手法」「全体像と流れ」「評価と品質」は、よくある例として例示しましたが、「この3つが特に大事」とか「この3つ以外に、大事なことはない」とかということではありません。

参加者の皆さんには、3点のいずれかが大事だ、という状況にある方もいますし、それ以外のことが重要だという方もいると思います。

自分にとって大事な「〇〇と××」を考え、言語化し、行動することこそ、SEOにおいて最も重要なことだと思います。

最後に、個人的に大事にしている「〇〇と××」を紹介します。

それは「思いやり」と「疑い」です。

  • ユーザー・検索エンジン・サイトの想いと現実を理解し、最適解を提示しようとする「思いやり」
  • 3者の誤りや見落としの可能性を疑い、客観的に判断する「疑い」

双方を意識して、「SEO環境を改善する方法」を考え続けることが重要だと考えています。

関連記事:電通デジタルが取り組む「企業の伝えたい情報とユーザーニーズをマッチさせる方法」とは

飛行機エンジンの品質保証をしていた私が考える「CRO」と「SEO」(M.I氏)

次はエイチームフィナジーのM.I氏によるセッションのご紹介です。

他業種の品質保証の話と関連させて、Webメディアの品質保証を考えるセッションでした。

登壇者とエイチームフィナジーの紹介

登壇者の前職で飛行機エンジンの品質保証を担当し、数年前にエイチームに入社したM.I氏。

エイチームフィナジーでは、カードローンやクレジットカード、YMYL領域(お金や生活に関連するジャンル)に関わるメディアを運営されています。

自社サイトのCV件数を4倍、売上を9倍にした経験から、SEOとCRO(コンバージョン率最適化)についてのセッションが行われました。

飛行機エンジンとWebコンテンツの品質保証

飛行機のエンジンが世に出るまでには、その品質を徹底的にチェックするために、試験や検査が何度も行われます。

理由は命に関わるものであり、飛行機に乗る人の人生や生命に悪影響を及ぼす可能性があるためです。

飛行機事故が発生すると、原因となった部品の製造会社だけでなく、製造者・検査者まで特定されます。製造される過程で携わったすべての人に責任が伴うということです。

しかし、一方でWebメディアの記事はどうでしょうか。

人生や生命にかかわるYMYL領域において、記事の品質は必ずしも保証されているわけではありません。

厳しい検査/品質チェックが行われる飛行機エンジンと同様に、Webメディアの記事も品質保証を行う必要があると考えます。

他業界の品質保証を参考に、Webメディアの品質項目を洗い出すことができます。

  • 情報と情報源の評価は高いか
  • 今も正しい情報か、古い情報ではないか
  • 内部リンクの遷移先の情報品質も保たれているか

など、一定の品質評価の基準を作り、チェックすることが重要です。
徹底している企業では100以上のチェック項目があります。

下記画像も品質チェック項目の例です。

上記以外にも、業界、業種、商材によって最適化していく必要があるので、簡単に横展開できないと思います。

正しく品質評価を行うためには、以下の2つの観点が必要となるでしょう。

  1. 他業界だけでなく、他業種の品質保証を理解する
  2. 品質チェック項目を会社単位・事業単位で用意する

CRO施策の紹介

次に、エイチームフィナジーで行っているCRO(コンバージョン率最適化)の施策をご紹介いただきました。

  • 実際のユーザー行動を動画で数十本~数百本確認し、ヒートマップでも確認
  • 離脱ユーザーや無駄な直帰をテストで確認

など、定量データと定性データを掛け合わせ、2週間単位で様々な組み合わせのテストを行っているとのことです。その数は1月で50施策。

テストを繰り返すことにより、最適解へ導くことが最終的な目的となります。

CRO施策において、ファーストビューの改善はかなり重要で、アンカリング効果などの心理学を活かした施策は有効に機能するとのこと。

記事作成時に用意していた「顕在ニーズ/潜在ニーズ」「動画やヒートマップで得られた実際のニーズ」を突き合わせて仮説立てすることでABテストの勝率が上がります。

インハウスSEOにおける今後の動き

今後のインハウスSEOにおいては、脳と足を使って情報を集めることが重要になります。1次情報に触れ、ユーザーにとって「何が役立つのか」を判断すること。

Webに閉じて情報収集し、上位表示のコンテンツを真似て上手く再構成する小手先のコンテンツは淘汰されていくと思います。

収集元は、ユーザーの生の声でも、書籍でも良いでしょう。

脳を使って設計し、足を使って情報を集める。そして再度、脳を使ってその情報を読み手に伝わるような形でアウトプットする。このような流れで施策に落とし込んでいくことが求められてくると思います。

ライトニングトーク(LT)

ここからはライトニングトーク(LT)のご紹介です。

各登壇者5分という持ち時間にも関わらず、様々な切り口で興味深いトピックを説明いただきました。

TwitterとInstagramから見るSNS時代の検索行動論(室谷氏)

ソーシャルメディアマーケティングの支援会社、株式会社ホットリンクの室谷氏(@rmuroya)によるSNSマーケティングに関するLTです。

少し前までSearchといえば、GoogleやYahoo!の検索エンジンでしたが、現在ではTwitterとInstagramといったSNSもSearchの手段として使われています。

Twitter やInstagramは、検索エンジンと比べ、ユーザーがリアルな声を検索するために使うケースが増えています。「ユーザーが他のユーザーの声を知りたがっている」、このことから「みんなが認めているものは良いものだろう」といった心理が伺えます。

言い換えるなら、「SNS上の情報(クチコミ)はユーザーの信頼度が高い」ということであり、今後SNS活用の重要性はますます高まっていくでしょう。

SNS検索で商品についての評判に触れてもらいやすくするには、次の要素に気を遣う必要があります。

  • ノイズに埋もれない独自性のあるネーミング
  • 検索のしやすさ(覚えやすさ)
  • 長すぎない文字数 など

また、独自の分析によれば、「UGC(クチコミ)が増えれば指名検索も増え、指名検索が増えれば売上も増える」と、うまく結果に反映されていくとのことでした。
※User Generated Contents。要するにクチコミのこと。

今後のコンテンツマーケティングではSEOのみならず、SNSやその他の手段を踏まえた施策を考えていく必要があると改めて感じたセッションでした。

参考:TwitterとInstagramから見るSNS時代の検索行動論

順位分析のやり方、平均の落とし穴や、正規表現を使ったキーワードのグルーピング(高野氏)

株式会社アムタスのインハウスSEO兼Webディレクターである高野氏(@takano_seo)のセッションです。

中級者以上向けのSEO分析として、Googleデータポータルを活用した順位分析の方法について説明をいただきました。

実践的な内容ということもあり、詳しくは以下の記事をご覧ください。

SEO 中級者向け 順位分析のやり方

誰でもニーズの深掘りができる!秘密のフレームワーク紹介(Y.N氏)

最後はエイチームフィナジーのY.N氏による、ユーザーニーズの深掘りができるフレームワークとその活用方法についてのLTです。

  1. 〇〇を知るだけでなく、意思決定までできるか
  2. 意思決定の先に、注意するべきことがあるか
  3. さらに良い状態に導くための情報はないか

この3つの観点でコンテンツをチェックし、ユーザーの顕在ニーズと潜在ニーズを満たせるようにブラッシュアップしていきます。

例えば、ユーザーが「肩こりの治し方」を求めているのであれば、さらにプラスして「肩こりの予防法」を提示するイメージです。

「ユーザーがコンテンツに触れることで、より良い状態になるためにはどうすべきか」という、コンテンツデザインを考える上で使えそうなフレームワークだと感じました。

チームでコンテンツを作成する際の、品質保証の話にも通じる良いLTでした。

まとめ

最近では、大手オウンドメディアの閉鎖が相次ぐなど、コンテンツマーケティングを取り囲む現状は刻々と変化しています。

SEOにおいても、コンテンツは非常に重要です。今だけではなく、この先も「コンテンツの在り方」を考え、問い続けていく必要があります。

特に「コンテンツの品質と評価」については、今回のミートアップでも重要なトピックとして扱われていました。

コンテンツを通じて人の考えや行動が変わる以上、情報の正確性や表現には注意を払い、適切な品質チェックを行うべきでしょう。これはYMYL領域に限った話ではありません。

SEO Japanでは今後も引き続き、インターネットをより良くするための情報を発信して参ります。SEO業界の方のみならず、Webに関わる皆様にご覧いただけますと幸いです。

キーワードリサーチから被リンクの獲得まで。最新のSEO施策17選【2019年版】

SEO担当者として、常に向き合わなければいけないことは複数ありますが、「施策を考えること」もそのうちの1つではないでしょうか。

「基本的なソースコードの最適化はすでに行っている」、「ここ最近の動向を反映した施策を考えたい」と思われる方も多いと思いますが、「施策リストの中からアイデアを得る」といった方法は有効かもしれません。

そこで、今回は様々な角度でSEOの施策を思いつくことで定評のあるBacklinkoブライアン・ディーン氏の記事を紹介します。SEO施策を考える上でのヒントとなれば幸いです。

※10,000文字ほどあります。

この記事を読むことで、あなたのWebサイトのSEOを改善させるための、正しい方法を学ぶことができるはずだ。

実際、この記事で紹介する17の方法を駆使することで、私は自身のWebサイトのトラフィックを3ヶ月間で21.30%上昇させることに成功した。

最も効果的な手法は何か。

現状、ここで紹介する全ての施策がすばらしい効果をもたらしている。

1.”スニペット・バイト”を駆使して自然検索からの流入を獲得する

過去数週間で、私のサイトは41の異なる強調スニペットに採用されている。

具体的には、下記のとおりだ。

また、このような場合もある。

強調スニペットに採用されるための秘訣は何か。

それは、”スニペット・バイト”と呼ばれる、新しい戦略にある。

その内容を説明しよう。

まず、すでに上位表示されているキーワードを発見する。

なぜ、この作業が重要となるのか。

Ahrefsのデータによると、強調スニペットの99.58%が1ページ目に表示されているコンテンツが採用されている。

つまり、あなたのコンテンツが2ページ目に表示されている場合、強調スニペットに採用される可能性はほぼ0ということができる。

例えば、下記の私のコンテンツは1ページ目に表示されている。

次に、検索結果の上部に表示されている強調スニペットを見てみよう。

また、どのようなタイプの強調スニペットか、同時に確認しよう。

  • 定義タイプ(例:コンテンツマーケティングとは)
  • リストタイプ(例:コンテンツマーケティングツールのTOP10)
  • 表タイプ(例:コンテンツマーケティングツールの価格表)

最後に、強調スニペットのボックスの中にぴったりと収まるように設計されたコンテンツをあなたのページに追加しよう。これが、”スニペット・バイト”だ。

例えば、「nofollow links」というキーワードで私が強調スニペットに採用されることを狙ったとしよう。

その場合、下記のような、強調スニペットに完全にフィットするセクションを作成する。

実際、その成果は出ている。
2週間後、私が作成したセクションが検索結果ページの上部に表示されるようになった。

素晴らしい。

2.シンプルな方法で滞在時間を改善させる

滞在時間はGoogleのランキング要素なのか。

私の見解では、Yesだ。

ユーザーが直ちにあなたのページから去ってしまった場合、「ユーザーはこのページを好んでいない」という明確なシグナルをGoogleに送ることになる。

そして、こうしたシグナルは順位下降を引き起こしてしまうだろう。

疑問点としては、

「どのようにすれば、ユーザーが直帰することを防げるのだろうか」

ということだろう。

答えは、「動画をあなたのページに埋め込む」ことだ。

具体例を挙げよう。いくつかのサンプルページで、動画のあるページとないページの直帰率を比較してみた。

結果は、動画のあるページのほうが、直帰率が11.2%も低かったのだ。

これが、私がほぼ全ての記事に動画を埋め込んでいる理由だ。

ときには、全てのコンテンツで紹介しているステップやアドバイスの全てを動画で解説することもある。

また、特定のトピックにおいて、より詳細な情報をユーザーが学ぶための動画を作ることもある。

結果として、どんな良い結果をもたらすのか。

それは各自で考えてみてほしい。

3.”ゴーストポスト”から競合性の低いキーワードを発見する

1つの事実がある。

多くのツールが提供する「キーワードの競合性」という指標は役に立たないこともある、という事実だ。

なぜなら、キーワードの競合性を決めるためには、ある特定の指標に100%委ねられているからだ。それは、被リンク数である。

被リンク数は重要なのか。

もちろん、重要だ。

しかし、被リンク数はSEOというパズルを解くための1つのピースに過ぎない。1ページ目に表示させるための指標は、下記をベースとしている。

  • 自然検索のクリック率
  • 検索意図への合致
  • ページスピード
  • モバイルフレンドリー
  • その他多くの指標

こうした背景があるため、私はキーワードの競合性スコアを気にしないようにしている。

その代わりに、「ゴーストポスト」を利用しているのだ。

例を挙げてみよう。

数ヶ月前、私は「SEOツール 無料」というキーワードの上位表示を目指していた。

Ahrefsを確認したところ、このキーワードは「非常に難易度が高い」と表示されていた。

ここで諦めるのではなく、新しいテクニックを用いて、この難関なキーワードに挑もうと思った。その新しいテクニックが「ゴーストポスト」である。

まず、簡単な記事を作成し、私のサイトのブログフィードの4番目のページで公開した。

言い換えれば、私はこの記事のプロモーションを一切しなかったのである(「ゴーストポスト」という名前はこれに由来している)。

驚くべきことに、1週間以内でロングテールのキーワード(例:「最高の無料SEOツール」)では1ページ目に表示されるようになった。

その後、ターゲットキーワードにおいても、度々1ページ目に表示されるようになった。

このタイミングで、該当の記事をソーシャルでプロモーションすることにした。

そして、コンテンツの中身もアップグレードさせた。

その結果、この「非常に難易度が高い」キーワードで高順位を獲得することに成功したのだ。

現在、このキーワードにおける私の記事の順位は1位である。

また、このページの被リンク数は、1ページ目に表示されている他のページよりも、かなり少なくなっている。

注:私はAhrefsのキーワードスコアにケチをつけるつもりはない。単純に、キーワードの難易度を測る別の方法を提示しているだけだ。

※つまり、ゴーストポストの趣旨は「とりあえず投稿して様子を見てみよう」というものです。Ahrefsが出している「キーワードの競合性」を盲目に信じるのはやめた方が良い、というメッセージでしょう。

ゴーストポストの説明が終わったところで、次のステップの説明に移ろう。

4.自然検索のCTRを上昇させるためにサイトリンクを活用する

昨年、私は自然検索のCTRを上昇させることを最優先の施策にすると決めた。

しかし、すぐに壁にぶち当たった。

タイトルとディスクリプションの最適化以上に、どのようにしてユーザーのクリックを促すことができるだろうか。

サイトリンクがその答えとなる。

Googleでブランド名の検索を行えば、あなたのサイトの下にサイトリンクがすでに表示されているはずだ。

こうしたサイトリンクを、ブログ記事やECサイトのカテゴリーページまで、その他の多くのページでも表示させることが可能だ。

どのようにすればよいのか。

各コンテンツに目次を設定することだ。

例えば、私がこの記事を公開した際、記事内で紹介しているそれぞれの「コツ」にジャンプするリンクを目次に掲載している。

そして、この記事が5位に表示されるようになると、Googleはこの記事のサイトリンクを表示するようになった。

ご覧のとおり、こうしたサイトリンクは、検索結果で私のサイトを十分に目立たせてくれる。

実際、このページのCTRが14.9%となったのも、サイトリンクが貢献していることは明らかだ。

5.情報のソースとなり、被リンクを獲得する

あるルールを紹介しよう。

ユーザーは「素晴らしいコンテンツ」へはリンクを貼らないというルールだ。

ユーザーは、情報のソースにリンクを貼るのだ。

例えば、私は「Google Search Consoleの活用ガイド」という記事を去年公開した。

そして、この記事は「素晴らしいコンテンツ」であることを自負している。

記事内では、実行可能なアドバイスをふんだんに紹介している。

独自のデザインも採用している。

非常に優れたコンテンツであるにもかかわらず、リンクを貼ってくれたドメインの数は、たったの159だ。

一方、同時期に公開した音声検索における調査記事はどうだろうか。

多くのユーザーが、この記事も「優れたコンテンツ」と認めてくれている。

そして、このコンテンツへリンクを貼ってくれたドメインの数は、764にものぼる。

(Search Consoleの活用ガイドの記事と比べ、4.8倍の数字だ)

何が起きているのだろうか。

Google Search Consoleの記事は、リンクを貼りやすい記事ではなかったのだ。

他の誰かがGoogle Search Consoleの記事を書き、「詳細はこちら」としてリンクを貼ること以外、この記事へリンクを貼るための強い理由は存在しない。

一方、音声検索における調査記事については、ブロガーやジャーナリストに、情報ソースを提供したことになる。

これが、数百もの高品質なリンクを獲得できた理由である。

6.商業インテントのあるビッグキーワードをターゲットとする

私がキーワード調査を初めて行った時は、検索ボリュームに注目していた。

調査したキーワードの検索ボリュームが多ければ、「これは私のサイトにとって重要なキーワードだ」と考えていたのである。

今は、そのような考えは一切持っていない。

現在は商業インテントに大きく注力している。

(言い換えれば、Google広告の広告主がクリック数を気にするのと同様だ)

例えば、「リンクビルディングサービス」というキーワードをターゲットしたケースを紹介しよう。

このキーワードの検索ボリュームはそれほど多くはない。

しかし、CPCは$25.00となっている。適切なバイヤーによって作られたトラフィックだろう。

(興味深い事実:私はこのページを「ゴーストポスト」として公開した。結果からわかったことだが、「リンクビルディングサービス」というキーワードは多くのツールが示すほど難易度は高くなかった)

7.YouTube動画を活用して検索結果のより大きな領域を獲得する

コンバージョンにつながる素晴らしいキーワードを発見したとしよう。

その場合は、YouTube動画によるおまけのトラフィックも獲得するべきだ。

例えば、この記事は、「より多くのトラフィックを獲得する方法」というキーワードをターゲットとしている。

不幸にも、この記事の順位は4位で上げ止まってしまった。

より不幸なことに、この記事の上部には3つの動画が表示されてしまっているのだ。

しかし、私はここから挽回してみせる。

このトピックの動画を作成することにしたのだ。

そして、動画を適切な方法で最適化し、検索結果の重要な場所に表示させることを実現させたのだ。

動画を最適化する方法に興味があれば、下記のチュートリアルを確認して欲しい。

動画:YouTube SEO: 9 Actionable Tips for Ranking Videos (2019)

8.”トピック+統計”のキーワードで上位表示させる

これは、かつて多くのWebサイトが大量のリンクを自動で獲得するために使用した、秘密の方法である。

例えば、Student Loan Heroというサイトは「アメリカの学生のローンの統計」というページへのリンクを20,000以上獲得している。

下記に、彼らが実践した施策の内容をそれが成功した理由と併せて紹介しよう。

まず、彼らはブロガーやジャーナリストが取り上げそうなトピックを特定した。この場合は、学生ローンの負債の統計がそれにあたる。

次に、様々なソースを参照した統計情報を集めたページを作成した。

最後に、「学生ローン 統計」というキーワードに合わせた最適化をこのページに対して行った。

その結果、このターゲットキーワードで1ページ目に表示されている。

なぜうまく行ったのだろうか。

考えてほしい。

”トピック+統計”というキーワードで検索する人はどんな人だろうか。

ジャーナリストである。

特に、彼らの記事に記載できる統計データを探しているジャーナリストだ。

そして、そのキーワードで上位表示されれば、非常に多くのリンクを獲得することになるだろう。

非常に優れた方法だ。

9.古いコンテンツをユーザーインテントに即して最適化する

コンテンツの内容を検索者の意図に合致させるべきだという話を以前にしている。

ポイントは下記である。

もし、あなたのサイトが検索者の求めるものでなかった場合、Googleはあなたのサイトを上位表示させることはない。例えどれほど多くのリンクを獲得していたとしても。

例えば、私は下記の記事を2015年に公開している。

お察しの通り、この記事のターゲットキーワードは「SEO キャンペーン」だ。

そして、この記事は1ページ目の中頃に、すぐに表示されるようになった。

ここまでは、悪くない。

しかし、ある日を堺に、この記事の順位とトラフィックが下降し始めた。

このキーワードの優先度はそれほど高くはなかった。そのため、半ばこの状況を無視しており、うまく行けばよいなと思っていたくらいだ。

実際はそうではなかった。

私のコンテンツがユーザーインテントに恐ろしいほど合致していないことに気づいたからだ。

この記事はSEOキャンペーンを複数紹介しているわけではなく、特定の戦略(ゲストグラフィック)について説明している記事だった。

そのため、私は再度構成案を練り直し、はじめから記事を書き直した。

今回は、「SEOキャンペーン」と検索する人が好む内容になっていることを確認した後、記事を公開した。

その結果、新しいバージョンの記事は、同様のキーワードで1位を獲得している。

10.コンテンツパートナーシップを組む

私はコンテンツパートナーシップの大ファンだ。

なぜか。

その理由は、コンテンツパートナーシップをすることで、記事のプロモーションが2倍強力なものになるからである。

考えてみてほしい。

自身のサイトに何らかの記事を公開した際、できるだけ多くの人にその記事を届けようとするだろう。

しかし、あなたは個人(または会社)であるため、リーチ数に限りがある。

誰かとパートナーシップを組めば、それぞれがあなたの新しいコンテンツを届けてくれるようになるのだ。

そのコンテンツを見てくれるユーザー数、リンク数、ソーシャルメディアでの共有数が2倍になる可能性がある。

例えば、今年の初めに私はBuzzSumoとパートナーシップを結び、コンテンツマーケティングについての記事を作成した。

そして、我々はそれぞれのオーディエンスにプロモーションを行ったため、非常に多くのトラフィックを獲得することができたのだ。

11.異なるフォーマットでコンテンツを再利用する

昨年、私は非常に大きなミスをしたことに気がついた。

どんなミスだろうか。

新しいブログ記事を書く際も、Eメール用のニュースレターを書く際も、動画コンテンツを作成する際も、全て0から作成していたのだ。

その結果、たった1つのブログ記事を書き終えるにも14日間かかることもあった。

ちょうどその時、あることを思いついた。

私はすでに、YouTubeチャンネルに非常に多くのコンテンツを保有しており、それらは多くのユーザーに支持されている。

そのため、次に書くブログ記事は、YouTubeチャンネルからの人気のあるコンテンツをベースにすることにした。内容は、より多くのYouTubeの登録者を獲得する方法だ。

もちろん、動画コンテンツをブログ記事に書き起こすのは時間がかかる。

しかし、何もないところから書き始めるより、10倍は早い。

この施策は成功したのか。

大成功であった。

毎月、検索エンジン経由での訪問者を1万5千人も連れてきてくれるのだ。

また、ターゲットキーワードでは3位以内に表示されている。

非常に素晴らしい。

12.リンク切れのリンクビルディングを強化する

私はすでに、リンク切れのリンクビルディングについてのガイド記事を公開している。

そのため、このプロセスを詳細に説明することは避けたいと思う。

その代わり、素晴らしい被リンクを獲得するためにこの戦略をどのように使用したかについて、解説したい。

第一に、私のサイト内でユーザーがリンクを貼りたいと思っているページを探した。そして、下記のCROのガイド記事を選択した。

次に、私はコンテンツマーケティングについて書いてあるサイトを探し出した。そして、Ahrefsで、そのURLを調査した。

そして、「発リンク」をクリックし、「リンク切れ」をクリックする。

その結果、リンク切れのある発リンクの一覧が表示される。

そのリストの中から、私が作成したガイド記事に似ている記事を発見し、このサイトの管理者に連絡を取る。彼らにリンク切れのリンクがあることを連絡し、代わりに私のコンテンツにリンクを貼ってくれることを依頼するのだ。

もちろん、彼らにとってもメリットがある話であるため、快諾してくれる。

これで完了だ。

13.”リンク・インターセクト”から被リンク獲得のチャンスを見つける

リバースエンジニアリングは、リンクビルディングの戦略においては非常に優れた方法である。

しかし、それでも完全なものではない。

つまるところ、あなたのサイトの競合サイトにリンクを貼っているサイトを見つければよいのだ。

そのサイトがリンクを貼っている理由が、特別な関係にあるのか、Eメールでリンク設置をお願いしたのか、それともその他の理由なのか、それらを把握する術はない。

しかし、複数の競合サイトへリンクを設置している場合、その答えの推測を立てることができる。(複数のサイトと特別な関係があるのかもしれないが・・・。)

これが、”リンク・インターセクト”と呼ばれるものだ。

Ahrefsに複数のドメインを入力し、”リンク・インターセクト”機能を使用しよう。

そして、自分のサイトを「リンクしない」の欄に入力しよう。

結果が出た。

複数の競合サイトにリンクを設置しているが、あなたのサイトにリンクを設置していないサイトが確認できる。

競合サイトよりも高品質なコンテンツを公開しているのであれば、こうしたサイトがあなたのサイトへリンクを設置してくれる可能性は十分にあるのだ。

14.全く新しいキーワードをターゲットとする

人気があり、競合性が低いキーワードを発見したくはないだろうか。

誰もがそうだろう。

しかし、疑問がある。

どのようにすればよいのか。

全く新しいキーワードをターゲットにするのだ。

説明をしよう。

競合性の高いキーワードは数多くあるが、その理由は単純であり、多くのサイトが上位表示を狙っているためだ。

しかし、新しいキーワードをターゲットにすれば、競合となる相手は少なくなる。

つまり、検索結果の上位に表示させる可能性が高くなるのだ。

例えば、昨年の夏、私は注目度が増してきていた「音声検索」についてのガイド記事を公開した。

「音声検索」というキーワードは比較的新しかったため(特に「リンクビルディング」など、昔からあるキーワードと比較すれば)、私の記事は1週間以内で1ページ目の下部に表示されるようになった。

そして、現在でも1ページ目に表示されている。

15.コンセプトビジュアルを活用する

この施策は、特にどのサイトに連絡をすることなく、高品質なリンクを獲得する施策だ。

実際、私もこの施策を活用して下記のような被リンクを得ている。

別の例を挙げてみよう。

これら全ては、Eメールでの連絡など一切せずに獲得したリンクだ。

この施策のステップを紹介しよう。

まず、複雑なコンセプトやアイデアの理解を手助けするような素晴らしいビジュアルを用意しよう。

グラフ、チャート、図形、表、など様々なフォーマットが考えられる。

下記に例を挙げてみよう。

次に、あなたが作成したコンテンツにその資料を埋め込もう。

そして、それを求めているユーザーが目にすれば、彼らのサイトで使用するだろう。

あなたがすでに公開しているあらゆるコンテンツでこの施策を取り組もう。

備考:新しいトピックにおけるビジュアル化に注力しよう。こうすれば、そのトピックについて高品質なビジュアルを掲載している数少ないサイトの1つとなれるのだ。

16.キーワードアイデアのために業界の用語集を利用する

何か創造的なキーワードのアイデアはないものか。

業界の用語集を確認しよう。

例えば、この栄養素についての用語集は100以上の用語を扱っている。

このキーワードリストをコピーし、スプレッドシートに貼りつけよう。

または、それらをキーワード調査ツールに貼り付け、新たなキーワードを探すための元データとしよう。

どちらにせよ、用語集は新しいキーワードのアイデアを得るために、非常に優れた方法なのである。

備考:これらのキーワードをGoogleのキーワードプランナーに入力すれば、非常に多くのキーワードリストを手にすることができる。

17.コンテンツキュレーターから被リンクを獲得する

多くの人が他サイトへの連絡に苦労している。下記のような粗悪なメッセージを送っていれば、なおさらだろう。

このメッセージには誤りが沢山ある。

しかし、最も大きな間違いは、私のサイトのどこを見渡してもこのコンテンツへのリンクを貼るに適したページが無いということだ。

そのため、私はこのメールを消去した。

このメッセージがコンテンツキュレーターに届いたのであれば、事態は変わっていたかもしれない。

コンテンツキュレーターとは、読んで字のごとく、特定の業界から最も素晴らしいものを収集している者たちだ。

例えば、私が数ヶ月前に作成した、SEO Marketing Hubもそのうちの1つだ。

このコンテンツキュレーターのサイトに私のコンテンツを目立たせているため、私のサイトへの多くのリンクを獲得できている。

これに勝るものはない。

おまけ1:質問系データベースから質問タイプのキーワードを探す

質問系データベースとは、Answer the Publicのようなものだ。

しかし、私の意見では、Answer the Publicよりも少し良いものだと考えている。

まず第一に、非常に使いやすいからである。

難解なチャートや画像を用いるAnswer the Publicと異なり、質問は非常にシンプルなテーブルにまとめられている。

また、質問系データベースはRedditに投稿された質問に注力しているため、他のツールでは表示されないトピックやキーワードを発見できるだろう。

おまけ2:ブランド名の関連ワードで上位表示を狙う

競合性は低い。検索ボリュームは多い。CPCも素晴らしい。

それはつまり、ブランド名検索である。

例えば、下記の2つのキーワードを見てみよう。

ご覧の通り、「Mailchimp」というキーワードは、「Eメールマーケティング ソフトウェア」というキーワードよりも、280倍検索されている。

これは、多くの領域で言えることだ。

ブランド名は、トピックやカテゴリーの検索以上に、多く検索されている。

ブランド名をターゲットとする唯一のデメリットは、あなたのサイトが1位に表示されることはないという点だ。しかし、それでもターゲットとするに値する価値はある。

こうした理由から、私もブランド名で上位表示されるためのコンテンツを作成するようにした。

例えば、下記のようなBuzzStreamのレビュー記事を作成したのだ。

「BuzzStream レビュー」というキーワードで上位に表示されただけでなく、

「BuzzStream」というキーワードでも上位に表示されるようになった。

さあ、次はあなたの番だ。

この記事で紹介した17の施策の中から、どれを最初に選ぶだろうか。

ブランド名をターゲットにするのか。

スニペット・バイトにするのか。

どの施策を選ぶにせよ、下記のコメント欄にメッセージを残してほしい。
※元記事では、コメント欄にコメントするよう促しています。

この記事は、BACKLINKOに掲載された「17 Ways to Improve Your SEO in 2019」を翻訳した内容です。

相変わらず、ブライアン・ディーン氏は様々な施策を考えることに長けている方だと感じました。実績データを提供している分、説得力がありますし、各施策の説明も丁寧です。

すべての施策をそのまま適用できるケースは稀だと思いますが、記事にあったような施策をうまくカスタマイズし、自社サイトのSEOに活かしてみてはいかがでしょうか。

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Google画像検索を活用し、ECサイトのトラフィックと売上を増加させる方法

Googleの検索エンジンでは、テキストだけでなく、画像や動画といったビジュアルコンテンツを検索することもできます。

しかし、いわゆる一般のSEOに比べ、Google画像検索結果における最適化の手法が注目される機会は少ないのではないでしょうか。

そこで、今回はECサイトなど、画像が重要となるサイトに役立つ「画像検索における最適化」について、Search Engine Journalの記事からご紹介します。

eMarketerの調査によると、アメリカのインターネットユーザーの75%が、商品の購入前に商品画像を検索するとのことだ。商品画像をまったく検索しないユーザーは、わずか3%。

オンラインショッピングにおいて、商品画像は潜在的な顧客に良い印象を与える。

多くの専門家によると、「商品に関する複数の高品質なイメージは、顧客の意思決定における不確実性を減らし、コンバージョン率と返品率を改善する効果がある」という。

JumpshotとMozの調査によれば、Google画像検索のシェアは検索市場全体の26%。

最適化された商品の画像は、ECサイトにおける新規顧客の獲得を促進する効果がある。画像などによって、最新かつ正確な商品の情報を提供することは、Google画像検索において顧客の体験(バイヤーエクスペリエンス)を成功させるためのカギとなる。

Googleの画像検索が、新規のトラフィックを獲得するための絶好の機会を提供する理由は、顧客の体験にある。

Google画像検索の変更点

GoogleはGetty Imagesと提携し、Google画像検索ユーザー向けの新たな検索体験を作り出した。

このパートナーシップを受けて、Googleは画像検索における2つの大きな変更を発表した。以下のとおりである。

  • Googleがインデックスされた画像を表示する方法
  • サイト運営者へのトラフィックの提供方法

Googleのダニー・サリバンはTwitterにて、以下のように述べた。

「Googleは今後、”画像を表示するメニュー”を削除し、”サイトにアクセスするメニュー”へと置き換える。理論的には、Googleの検索結果から他のサイトへとトラフィックを移すことになる」

ECマーケティングの専門家は、Google画像検索を介し、顧客を獲得するための新しいチャネル、または改善されたチャネルを設ける絶好の機会を待っている。

ここでは、商品画像を最適化し、Google検索においてそれらをインデックスに登録させ、購入意欲の高く、高品質なトラフィックを得るための方法を紹介する。

1.画像最適化の基本を把握する(ファイル名とalt属性)

わかりやすいファイル名は、商品イメージを見つけるためのカギとなる。

また、画像には最適化された代替テキストを追加することもできる。ECサイトにおいて、画像が読み込まれなかったときのために、画像にalt属性を指定しておくことは必須である。

また、Googleの検索エンジンはalt属性のテキストを使用して、その画像を理解する。

MVMT Watchesによる商品画像の命名は、すばらしく参考になるものだ。

MVMT Watchesでは、ファイル名と代替テキスト(alt属性)へと、商品名を適切に含めることで、以下のように、画像検索における”1位”を所有している。

画像最適化の基本に関しては、「14 Important Image SEO Tips You Need to Know」を見てほしい。

2.Schemaで画像をマークアップする

構造化マークアップを使用し、リッチな商品画像と商品属性を有効にすると、Googleで商品画像を検索している潜在的な顧客を引き付けることができる。

商品情報の正確さと新鮮さを維持し、顧客が探しているものに関連する最新のアイテムを見つけられるようにしよう。

構造化マークアップを使用し、Google画像検索の結果をショーウィンドウにしてしまおう。

ECブランド、または小売業者にとって必要なのは、構造化マークアップをWebサイトに追加し、Googleが商品画像と関連する属性を確実に理解できるようにすることだ。

Googleは、画像検索などの結果において、詳細な商品情報を提供できるよう、商品ページに構造化マークアップを施すことを推奨している。そうすることで、意欲の高い検索者は、検索結果に表示される商品の価格・在庫状況・レビューを確認できる。

Googleは、構造化マークアップを使用して商品情報に詳細を付与するECサイトに対し、サーチコンソール上で「商品」の新しいレポートを有効にした。

この新しいレポートでは、企業やSEM担当者は、サイトのマークアップに関して保留中の問題を確認できる。問題を修正した後、レポートを通じて、保留中のページを再クロールさせることで、問題が解決できたかどうかを検証できる。

詳細はGoogleの「リッチリザルトのステータスレポート」を確認してほしい。

3.Google検索とGoogle画像検索上に商品情報を表示する

小売業者、またはECサイトのマーケティング担当者にとって、必要なことがもうひとつある。

それは、Google検索とGoogle画像検索結果に表示される商品に関し、正確な情報を取得することだ。

最近、Googleの商品フィードに加えられた変更がある。商品情報をリアルタイムで更新し、購買意欲の高い検索者や、関連するクエリに一致させることができるようになった。

このGoogle商品フィードの新機能は、リアルタイムで適切な商品情報を表示したいと考えている小売業者やマーケティング担当者にとっては朗報であろう。

四半期ごとに商品の在庫を調整するファストファッションブランドや、Google上で限定商品を提供する企業を想像してほしい。

マーケティング担当者は、商品フィードと画像をGoogleのMerchant Centerに簡単にアップロードでき、Google検索とGoogle画像検索の結果へとすぐに表示できるようになった。

画像などの商品情報は、検索クエリとの関連性に基づきランク付けされる上、何より無料で使用できる。この機能はアメリカの企業のみが利用できるが、近いうちに、いくつかの他の国でも公開される予定だ。

4.ナレッジパネルに商品画像を表示する

2019年、メーカーはブランド自身の情報や商品の情報をより詳細に管理できるようになった。

自社商品を製造している企業、OEM、BtoB企業にとって、Googleで商品画像を正確に表示することは、ブランド全体の認知度を高めるために必要不可欠である。

最近、GoogleはGoogle Manufacturer Centerを介して、画像などの商品の情報を更新できることを発表した。

これにより、商品の説明やバリエーションのナレッジパネルに表示できる、画像や動画といったリッチコンテンツを更新できるようになった。

5.顧客にリアルな画像を提供する

UGC(口コミやレビュー)の力を活用して、信頼度とコンバージョン率を高めよう。そのためには、ECサイト全体にユーザーによる画像を追加することだ。

FacebookやInstagramといったプラットフォームに商品を含む画像を投稿するようユーザーに促し、そのコンテンツを商品ページやカートページ(チェックアウトページ)で利用しよう。

Vanity Planet(※)のようなブランドリーダーの行動も参考にしよう。彼らはユーザーのエンゲージメントを促進し、購買客に向けてUGCを共有している。
※海外のコスメブランド

6.画像を圧縮する

最後になるが、画像の読み込みは速いか、速度が最適化されているかどうかを確認しよう。

Webサイトの画像を圧縮するには、TinyPNGなど、多くの役立つツールがある。

また、ほとんどのホスティングプラットフォームは、高速配信のためにCDNサービスを提供している。ファイルサイズを最適化することで、Google画像検索においてインデックスされる確率が向上する。

  1. ファイル名とalt属性を最適化する
  2. Schema.orgで構造化マークアップを行う
  3. Google検索結果上に画像を表示する
  4. ナレッジパネルに商品情報を表示する
  5. 商品が実際に使われている様子を提供する
  6. 画像のサイズを圧縮する

これらの6つの画像検索における戦術を適切に実行することで、ECサイトにおけるトラフィックと売上を向上させることができるだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「The Hidden Opportunity for Ecommerce Websites in Google Images」を翻訳した内容です。

画像検索における最適化の方法について、わかりやすくまとめられた記事でした。

主にECサイト運営者向けの記事ではありましたが、それ以外の方にも決して無関係ではない記事であったように思います。

SEMを考える上では、画像検索やGoogleマイビジネス、リスティング広告など、ユーザーニーズを捉え、より効果的なアプローチを選択していく必要があります。

実務において、同時にすべての施策を走らせることは難しいため、各アプローチの概要を把握した上で、優先順位をつけて取り組んでいきましょう。

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データvs.感性!Webマーケティングに必要なのはどっちか?

WACULの垣内さんとギャプライズの鎌田さん。 お二人とも、私たちが知りうる中でトップクラスのWebマーケターです。 株式会社WACUL垣内さんは、株式会社ビービットでのWebコンサルタント経験を経て、現職で約3万サイト […]

「SEOとPPC広告、どちらが優れているか」、その論争が無意味である理由

SEOとPPC広告、同じWebマーケティングという分野に属することもあり、「SEOとPPCのどちらが有益か」という議論はよく見かけます。

ただし、その方法や目的、得られる結果などは異なるため、最終的には、「それぞれ適切なバランスを取る」ということが理想といえます。

しかし、どちらか一方の事情しか知らなければ、その判断に至ることが難しいかもしれません。

今回は、そんなSEOとPPCの”論争”についてわかりやすく解説した記事を、Search Engine Journalよりお届けします。

ペイド広告と自然検索マーケティングのそれぞれのメリットについて、この業界では長い間議論されてきた。

どちらのほうが優れているのか。

どちらにリソースを注ぐべきか。

個人的には、この議論はずいぶん前に決着がついたと考えている。

結論としては、SEO施策とPPC広告の両方を行うべきであり、両方に注力すべきである。

しかし、近年になり、私のクライアント周辺で再び議論が活発してきている。

理由はわかる。もともとこの議論をしてこなかった場合、上記の結論には納得がいかないこともあるからだ。

それゆえ、SEOとPPCの議論における忘れられたいくつかの事実を解説する機会を与えていただきたい。

1.ペイド広告は自然検索の代替にはならない(逆もまたしかり)

ペイド広告と検索エンジンマーケティングは、それぞれ別の生き物だ。

片方が片方の代替となることはない。それぞれが強みと弱みを持っている。

例えば、ペイド広告は非ブランド系のトラフィックを発生させるには良い手段だ。

PPCの典型的なシナリオはこうだ。

  • ユーザーはあなたのブランドについて何も知らない
  • 彼らは、欲しい商品の検索を行う
  • あなたは、その検索結果の上部に広告を表示させる
  • ユーザーは広告をクリックし、あなたが何を提供してくれるのかを確認する

こうすることで、ユーザーはあなたのブランドとの距離を縮め、コンバージョンへの道のりを進んでいくことになる。

自然検索でもこうしたことは可能なのか。おそらく、可能だ。

しかし、自然検索結果の最上位に位置していても、ページの上部に表示されるとは限らない。※参考:Google検索結果の変化から読み解く「SEOの未来」

せいぜい、ページの中ほどに表示されることだろう。最悪の場合、非常に深い位置に表示されてしまう。

ただし、自然検索結果はブランド系のトラフィックを発生させることができる。

典型的なSEOのシナリオはこうだ。

  • ユーザーはあなたのブランドを知っている
  • 彼らは、あなたのブランド名で検索をする
  • あなたのサイトは検索結果の上部に表示される
  • ユーザーはそれをクリックし、あなたのWebサイトを訪問する

PPCでもこうしたことは可能なのか。可能だ。そして、それがブランド名でもPPCの入札を行うべき理由となる。

しかし、PPC広告が唯一、検索結果に表示されるものだとしたらどうだろう。つまりは、「自然検索結果には何も表示されない」という状況だ。そのような場合、ユーザーはブランドの信憑性を疑ってしまうかもしれない。そのため、理想を言えば、両方において表示させることが最適と言える。

広告と自然検索の両方を表示させることで、あなたのブランドはより強固なものになるだろう。これを目指さない手はない。

2.SEOもPPC広告も無料ではない

PPCに対しては、「PPCは高価である」という議論がよくされる。誰かがあなたの広告をクリックするたびに、あなたはお金を支払わなければならない。もし、プロにアカウントの管理を依頼しているのであれば、彼らに対する費用も発生する。

しかし、多くのSEOのエキスパートは、「SEOも時間がかかり、費用と専門知識が必要となる」と述べるだろう。

SEOを成功に導きたければ、インハウスで行うにしても、外部のコンサルティングを受けるにしても、それなりの対価を支払わなければならない。

3.SEOとPPC広告はゼロサムゲームではない

SEOとPPCの議論においてよくある誤解は、それをゼロサムゲームと認識してしまうことだ。片方への投資を止めれば、もう片方が不足を補う。逆もまた然り、と考えてしまう。

しかし、そのような状況が起こることはめったにない。一般的に、SEOとPPCは互いを食い合う仲ではないのだ。むしろ、「それぞれの領域からそれぞれの結果が生まれる」といったことになる。

これは、私が実際にクライアントへ指摘したことだ。

このクライアントはSEOの代理店と契約を結んでいた。これ自体は別に珍しいことではない。実際、私達はこの取り組みを望んでいた。なぜなら、SEOの成功はPPCの結果にも良い影響を与えること(逆もまた然り)を我々は理解しているからだ。

しかし、このケースでは、SEO担当者が特定のマーケットではPPCを完全に止めることを勧めてきた。彼が言うには、「PPC広告で良いパフォーマンスを出していない領域がある。そこへの広告出稿は不要である」とのことだ。

もし、このクライアントが彼の考えを受け入れた場合、どうなるか。

2018年、全体の29%のセッションを自然検索が獲得し、22%のリードを獲得した。

その一方、PPCは全体の43%のセッションを獲得し、55%のリードも獲得している。

2019年の中期はどうなったか。この頃から、クライアントはSEOへの投資を強めている。

2019年、全体の28%のセッションを自然検索が獲得し、22%のリードを獲得した。

その一方、PPCの数字は大きく変わっていない。全体の46%のセッションを獲得し、55%のリードも獲得している。

ご覧の通り、傾向は2018年と2019年でほぼ同じになっている。

つまり、我々が突然、これらの地域で広告掲載を取りやめていたらどうなっていただろうか。SEOへ再投資していたとしてもだ。

SEOがそのマイナス分を埋め、PPCが獲得していたリードと同程度のリードを獲得していただろうか。おそらく、そうはならなかっただろう。

4.統計情報に騙されるな

SEOとPPC広告を”競合”と捉える場合、片方を信じるものが自身の見解を裏付ける情報を提案することがある。

しかし、すぐに結論に至るのではなく、そうした統計的な情報を注意深く見る必要がある。

例えば、上記とは別のクライアントの場合、PPC広告を完全にストップしようとするSEOコンサルタントがついていた。

彼は、SEOと比べ、「PPCからのトラフィックがサイトへのエンゲージメントを悪くしているという”発見”」に基づいた意見を論じていた。それゆえ、広告につぎ込むマーケティング予算をストップすることをクライアントに求めていたのだ。

我々は、そのSEO担当者が根拠としている情報について懐疑的であった。なぜなら、我々のサイドからは全く異なる見解を得ていたからだ。

最終的に我々は、「PPCのトラフィックの多くが電話キャンペーンによってもたらされている事実を彼が見落としているのでは」と考えた。

言うまでもなく、こうしたキャンペーンで発生したトラフィックはWebサイトへの直接の訪問は発生しない。彼はこの事実をもって、PPCの場合はエンゲージメントが悪いと結論づけていたのだ。

彼の提案はただの善意であった可能性もある。しかし、それは不十分な情報にも基づいた提案にすぎない。

皮肉にも、彼が無視していた重要な指標が別にあった。新規訪問者数だ。

このクライアントの場合、PPCが過去1年間で2,958の新規訪問者を獲得していた。

これに対し、SEOが獲得した新規訪問者は、たったの1,246であった。

もし広告を止めていた場合、PPCが獲得した新規訪問者数はどうなっていただろうか。

おそらく、その数の獲得には至らなかっただろう。

PPCとSEOの議論に対する意見を誰かが論じてきた場合、その人自身はPPCとSEOに関連する全ての情報を見ているか、確認すべきなのだ。

5.トラフィックのみではなく、リードやコンバージョンにも目を配るべし

数字の指標について多く語ってきたが、インターネットに溢れている数多くの統計について、詳細な分析を行えば有益な情報となることを指摘しておきたい。

例えば、2014年にSEO会社のConductorが行った調査を見てみよう。この調査によれば、サイト全体の64%が自然検索によるもので、ペイド広告は6%しか占めていないということだ。

この調査結果から推測されることはなにか。SEOはPPC広告よりも効果的であると言えるのだろうか。その可能性はある。

しかし、問題が2つあることを指摘したい。

  • 第一に、自然検索のトラフィック数はあらゆる類の検索によってもたらされている。
    つまり、広告がまったく表示されない検索も含まれるということだ。
  • 第二に、より重要なことであるが、トラフィックが最終目的なのだろうか。
    我々は、リードやコンバージョンにもっと関心を持つべきではないだろうか。

仮に、世界中の全てのトラフィックを獲得できたとしても、そこにリードやコンバージョンが発生しないのであれば、そのトラフィックは何に役立つのだろうか。

SEOとPPC。選択すべきは両方である

SEOとPPC広告のどちらを選ぶべきかという議論がされた場合、「どちらか一方を選択する」という意見を持つべきではない。

なぜなら、それらは互いに代替となるものではないからだ。

もし、両者に力をいれることができれば、両社の長所を活用してより良い効果を得ることができるだろう。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「SEO vs. PPC: A Few Forgotten Truths」を翻訳した内容です。

「SEOとPPC、どちらが優れているか」という議論に、一つの見解を出した記事でした。

SEOもPPCもWebマーケティングの一施策にすぎず(もっというと、Webマーケティングもマーケティングの中の一部にすぎませんが)、「どちらのほうが優れている」といった判断はそもそも不可能だと思います。

サイトの性格、目的、運営状況によって取るべきマーケティング戦略は異なるため、「SEOとPPC、どちらの施策を行うべきか」も状況によって異なるはずです。その時々に応じた最適なバランスを見つけるよう、努めていきましょう。

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古く、廃れてしまったコンテンツを上位表示させるためにすべきこと

現在のSEOは、かつてのように小手先のテクニックでどうにかなるわけではなく、質の高い記事の掲載が必須項目になっています。

日々、質の高い記事を執筆しているサイトは多いと思いますが、新規で作成するページではなく、古いページのアップデートも、品質向上における良い施策といえます。今回の記事は、過去の記事をアップデートする施策について、ニール・パテル氏が実データを交えながら解説してくれています

実際に行った施策内容を明らかにしてくれており、非常に興味深い記事です。

あなたのサイトへのトラフィックのうち、上位10ページが占める全体の割合はどのくらいだろうか。

おそらく、かなり大きな割合を占めていることだろう。

下記のスクリーンショットを見て欲しい。私のサイトの場合、上位10ページが全体の28.7%のトラフィックを占めている。

おそらくそれほど高い数字ではないだろう。

しかし、私のサイトには5,441ものブログ記事が投稿されている。言い換えれば、0.1%のページが、検索トラフィック全体の28.7%を作り上げているということになる

特に小さいサイトの場合、サイト全体の検索トラフィックを上位10ページが占める割合は、高くなる傾向があるだろう。

この状況は何を意味しているのだろうか。

上位10ページのみに注力し、他のページは無視すれば良いのか。もしくは、新しいコンテンツを機械的に量産する方法に注力すべきなのか

質は量を凌駕する

かつて、私は「多ければ多いほど良い」という考えを持っていた。毎週毎週、新しいコンテンツを量産していたのだ。1日で2記事を公開していた時期もある。

時間がたつにつれ、私のサイトへの検索トラフィックは伸びた。しかし、それほど大きな伸びではなかった。

私は多くの時間をブログ記事の執筆に割いていたが、公開した多くのコンテンツがほとんど上位表示されないことに気がついた。

そこで、私は何をしただろうか。

私は、古く、廃れたしまったコンテンツに注力し、検索トラフィックを上昇させることにしたのだ。

具体的な作業はこうだ。毎週、私は新しいコンテンツを1記事公開するようにした。しかし、私のチームに、平均で23の古いコンテンツをアップデートさせていた。

より頻繁に記事を書いていた時期では、上位10ページの記事が占める全体の検索トラフィックの割合は33%であった。

それ以降、私はサイト全体のトラフィックを107%上昇させ、上位10ページの記事への依存度を13%減少させた。

どのようにして実現させたか。すでに言及したとおり、私が新しいコンテンツの作成に注力している間、私のチームには古く、廃れたコンテンツをアップデートさせていたのだ。

下記に、実際に私のチームが行った内容をひとつずつ解説していきたい。

かつて評価されていたページを探す

Google サーチコンソールを使用すれば、かなり長い期間を遡ってデータを確認することができる。過去16ヶ月のデータを取得できるのだ。

まずは、現在のデータと、昨年の同月のデータを比較してみよう。

「日付」をクリックし、「比較」をクリックしよう。次に、古い期間を選択し(1年前とすべきだ)、今日の日付を選択しよう。

私はしばらくこの作業を続けた。古い期間との比較をすることで、私のチームが古いコンテンツをアップデートする前に、より良い対象を見つけることができるからだ。

上記を選択すれば、下記のようなレポートがでてくるだろう。

まず見つけたいコンテンツは、「かつては多くのトラフィックを得ていたが、現在のトラフィック数は少ない」というページだ。上記の画像からも分かるとおり、Instagramについて書いた私の記事は、昔は多くのトラフィックを得ていたが、今はそうではなくなっている。

ご注意いただきたいのが、私は古い日付を最初に選択している点だ。古いコンテンツのうち、どのコンテンツがかつては良い順位に表示されており、今は順位が下降しているかを把握するためである。

こうすることで、昔はGoogleから高評価を得ていたが、今はそうではなくなっているコンテンツを確認することができる。

次に、Googleから一度も高評価を得ていないコンテンツを探してみよう。

Googleから一度も高評価を得ていないコンテンツを調査する

サーチコンソールに再度ログインし、表示回数は高いが、クリック数は少ないページを探してみよう。

こうしたページを探す最も簡単な方法を紹介しよう。日付を直近28日間に設定し、表示回数、クリック数、CTRの各指標を確認するのだ。

CTRをソートし、昇順(最も低いパーセンテージが上位に、最も高いパーセンテージが下位に表示されるように)に並べ替えよう。

一般的に、このリストの上部に位置するページは、最もポテンシャルが高いページと言える。つまり、Googleはこうしたページを評価し、上位表示しているが、それに見合ったクリック数を獲得していないページとなるからだ。

こうした場合、単純なタイトルタグとメタディスクリプションが要因というわけではない。該当ページのコンテンツの修正が必要になるケースがほとんどだ。

では、高いポテンシャルを秘めたページのリストを作成してみよう。

改善施策に優先順位をつけよう

概して、最も高いポテンシャルのあるページは、「かつては上位に表示されていたが、現在は上位表示されていないページ」ということになる。

過去、Googleはこうしたページを評価していた。つまり、こうしたページに注意深く手を加えれば、再度Googleからの評価を高める可能性があるのだ。

次に高いポテンシャルのあるページは、「表示回数は高いが、CTRは極端に低いページ」となる。しかし、上記のグループのページに比べれば、優先度は低い。

こうしたページの修正は難しい。なぜなら、高いパフォーマンスを発揮した実績がないからだ。

古いコンテンツをアップデートさせる方法

アップデートの対象となるページに優先順位をつけることは完了した。次は、「かつては上位に表示されていたが、現在は上位表示されていないページ」の順位を改善する作業だ。

サーチコンソールにログインし、該当のページを探してクリックし、「クエリ」をクリックしよう。

上位5位に表示されていないキーワードや、表示回数が多いキーワードは修正の対象にふさわしい。記事内容が検索キーワードと関連しているか、確認しよう。

もし関連性が薄ければ、記事内容を修正し、最低でも該当のキーワードを含めることや該当するトピックを追加しよう。

すでに5位以内に表示されているキーワードについては、Ubersuggestを使用しよう。Ubersuggestに該当のキーワードを入力し、キーワードアイデアのレポートをクリックしよう。

レポート内には、該当のキーワードに関連するロングテールのキーワードが表示されているはずだ。

Ubersuggestで取得したロングテールのキーワードに合わせて記事を修正したり、そうしたトピックを含めたりことで、検索トラフィックの上昇が期待できる。

言い換えれば、すでにビッグキーワードで上位表示されていた場合、ロングテールでの上位表示の可能性も高くなる

適切なキーワードを追加し、記事をアップデートしよう。全ての情報が関連していることを確認し、写真を最新のものに替えよう。マルチメディア(関連する内容のYouYube動画を埋め込むなど)も追加できるのであれば、ユーザーの滞在時間も伸ばすことができるだろう。

最後に、コンテンツをアップデートする場合、ターゲットとしているキーワードで上位表示されている他のページよりも、内容を圧倒することを心がけよう。

上記で説明したUbersuggestのキーワードアイデアのレポートを思い出して欲しい。レポートの右側に、該当のキーワードで上位表示されている他のサイトのリストがあるはずだ。

このリストを見ることで、それぞれの国で現在どのサイトが上位表示されているかを確認することができ、実際にそのWebページを閲覧することもできる。こうしたページよりも優れたページを作成しよう。

ユーザー指標

ユーザー行動は、Googleアルゴリズムの中でも最も大きな要素の一つだ。

古いコンテンツをアップデートした場合、ランキング上昇の手助けのために、ユーザーからのシグナルも最適化したいと思うはずだ。

ユーザー指標改善の良い例として、タイトルタグメタディスクリプションの最適化が挙げられる。

例えば、Googleで検索した全てのユーザーが、1位に表示されているページではなく、2位に表示されているページをクリックした場合、それらの行動指標は2位に表示されているページはより関連性が高いということをGoogleに伝えることになり、結果として2位に表示されているページが1位に表示されるようになるだろう。

実際に、Googleはそうした変更を行っているはずだ。

魅力的な訴求文を作成でき、競合サイト以上に多くのユーザーがクリックしてくれれば、あなたのページが上位に表示されるようになるはずだ。上位表示を実現するためには、下記の2記事を参照して欲しい。

私は何年もタイトルタグとメタディスクリプションのテストを行っているが、下記のようなキーワードを含めるとCTRの増加を手助けすることがわかっている。

  • 〇〇とは何か(What is)
  • 最高の(Best)
  • 驚くべき(Amazing)
  • 【リスト】([lists])
  • 〇〇の方法(How to)
  • 無料(Free)
  • あなた(You)
  • ヒント(Tips)
  • なぜ(Why)
  • トリック(Tricks)
  • 素晴らしい(Great)

Clickflowを使用してメタタグのA/Bテストを行うのも良いだろう。

再度宣伝することをお忘れなく

コンテンツは最新の内容になり、クリックを促すためのメタタグの最適化も完了した。次は、あなたのコンテンツのプロモーションを行おう。

「なぜ、古いコンテンツのプロモーションをするのか。」とお考えの方もいるだろう。

事実上、アップデートしたコンテンツは、もはや古いコンテンツではないのだ。

まずは、公開日、もしくは、最新更新日をWordPressでアップデートしよう。

こうすることで、あなたのコンテンツが更新され、より関連性が高まり、最新の情報になっていることを検索エンジンが知ることができる。

次に、記事のプロモーションを行おう。新しい記事を世界中に共有しない手はないはずだ。

最も簡単な方法は、ソーシャルでの共有だ。通常、私はFacebook、Twitter、LinkedInで共有しているが、あなたが活動しているソーシャルの中で何を選んでもよい。

Googleはソーシャルシグナルを見ていないが、Bingは見ている。加えて、ソーシャル経由であなたのページに訪問したユーザーがリンクを貼ってくれる可能性があり、それはランキングに影響を与えるだろう。

この施策をさらに進めたいのであれば、Meed Edgarをチェックしてみよう。私はこのツールを使用して、古いコンテンツのソーシャル共有のスケジュールを立てている。手動で作業を行う必要はなくなるし、リマインダーも設定しなくてよくなる。

ソーシャルでの共有に加え、あなたのオーディエンスにメールを送付しよう。

トラフィックの早急な獲得と古いコンテンツに新しい息吹を与えるための素晴らしい方法だ。

下記に私が使用しているサンプルを記載するので、参考にしてほしい。

タイトル:全く新しいブログで6ヶ月以内に1万流入を得る方法

仮に、トラフィックを獲得するための100個のすべきことを伝えたところで、あなたは実行してくれないはずだ。

私だってしたくない。することとしては多すぎるからだ。

簡潔に物事を行う精神のもと、これだけ(記事へのリンクを貼る)を行って欲しい。さすれば、1万流入を獲得できるだろう。

こちらに書かれていることを実践しても1万流入を得られなかった場合、無料であなたの手助けをすることを約束する。

そう述べるまでに、私はこの記事に対する自信がある。

ニール・パテル

単純なテキストベースのメールにすれば、開封率は30%上がり、クリック率も6%上昇している。悪くない結果だ。

また、Subscribersのようなツールを使用すれば、プッシュ通知を送ることもできる。下記は私の記事をプッシュ通知した際の結果だ。たった1回のプッシュ通知で7,000流入を追加で獲得できている。

(ホワイトな)リンクビルディングを忘れてはならない

最後のステップは、リンクビルディングだ。Backlinksを使用して、競合の記事へリンクしている人を探し出そう。

競合ページのURLを貼り付け、ドロップダウンメニューから”URL”を選択すれば、該当のページへリンクを貼っているサイトを確認することができる。

これらのサイトに連絡を取り、自身のページへリンクを貼ってくれることを依頼しよう。

最も簡単な方法は、スカイスクレイパー・テクニックを使用することであり、その方法はこちらの記事に記載されている。

参考記事:スカイスクレイパー・テクニック。14日間で検索トラフィックを110%増加させた、リンクビルディングのケーススタディ(SEO Japan)

結論:古いコンテンツのアップデートに時間を費やそう

作成した記事数が150ほどになったら、新しいコンテンツの作成だけでなく、多くの時間を古いコンテンツのアップデートに費やすべきだ。

1,000ページ以上のサイトの場合は、80%以上の時間を古いコンテンツのアップデートに費やしたほうがよい。

古く、廃れたしまったコンテンツのランキングを上昇させるためには、かつては上位表示されていたが、今は上位表示されていないコンテンツから注力すべきだ。

こうしたページをアップデートすれば、1ヶ月~2ヶ月ほどで結果が出てくるだろう。その後、表示回数が高く、CTRが低いコンテンツに着手すればよい。

古いコンテンツのアップデートか、新しい記事の作成か、あなたの時間をどちらに費やすかを判断しよう。

この記事は、NEILPATELに掲載された「How to Rank Your Old, Outdated Content」を翻訳した内容です。

バックリンクの獲得がSEOの最も重要な施策である時期が過ぎた後、コンテンツへの注目が高まり、多くの記事を量産するサイトが散見されました。

しかし、量産された記事の品質は低いことが多く、期待した通りのパフォーマンスにならないケースも多かったと思います。

言うまでもないことですが、現在のSEOではユーザーに目を向ける必要があり、コンテンツの質も向上させなければなりません。新鮮な情報を掲載した記事は重要ですが、過去に作成した記事のアップデートも、品質向上における重要な施策です。

自身のサイトの”資産”を有効活用するため、過去記事のアップデートにはぜひ取り組んでいきましょう。

Webmaster Conference Sapporo 開催のお知らせ

Google の検索チームでは、ウェブマスターやサイト運営に関わる皆さんを結ぶことを目的に 2016 年より毎年 Google 検索をテーマとしたイベントを開催しております。今年は、沖縄と福岡で同様のイベントを開催しました。そして今回、札幌でも開催することが決まりましたのでお知らせします。
イベントでは検索の仕組み、Google 画像検索についてのセッションや Q&A の時間を設けるほか、Google 社員と参加者のみなさんの交流タイムなどを予定しています。開催概要は次のとおりです。

開催概要

日時:2019 年 09 月 12 日(木)
13 時 00 分開場、14 時 00 分開始
19 時 00 分頃終了予定
20 時 30 分懇親会終了
スピーカー:
  • Takeaki Kanaya(金谷武明)
  • Anna Ogawa(小川安奈)
  • Gary Illyes
  • Malik Mairaj Syed
  • Mariya Moeva
会場:ACU 札幌
費用:無料
定員:100 名(招待枠含む)
お申し込みはこちらから!
(締め切り:2019 年 08 月 18 日(水) 深夜 24 時まで)
今回も一般の方による Lightning Talk を設ける予定です。登壇を希望される方は、ぜひお申込みフォームからお知らせください!
みなさまのご応募お待ちしております!
前回開催された Webmaster Conference Fukuoka の様子
※ 応募多数の場合は、抽選とさせていただきます。
※ 参加者は 08 月 21 日以降メールにてご連絡致します。なお、抽選の場合、参加者のみのご連絡とさせていただきます。
※ 会場までの交通費等のサポートはありませんのでご了承ください。

Googleマイビジネスを最適化し、売上を加速させるための方法

Googleマイビジネスとは、Googleのサービス上でビジネスの情報を掲載し、管理することのできるサービスです。

実店舗を持つ中小ビジネスのデジタルマーケティングにおいて、Googleマイビジネスは非常に重要な施策となるでしょう。ローカルSEOやGoogleマップでの露出にも影響するため、使わない手は無いと言えます。

今回の記事は、Googleマイビジネスの重要性について、アカウント開設の方法から注力すべき機能まで解説したニール・パテル氏の記事をご紹介します。

※注:元の記事が2018年4月公開のものであるため、現在と機能が異なる部分があります。ご了承ください。

数日前、私はとある物を発見し、非常に驚いた。

電話帳だ。

まだ存在していたのか!

実に60%以上のアメリカ人が、ローカルの製品やサービスを調べるために、スマートフォンやタブレットを使用している。そして、その数は上昇する一方だ。

情報は我々の手の届くところにある。

Google検索ですぐに調べられるのに、わざわざ会社の電話番号を電話帳で調べる必要はない。

少し立場を変えてみよう。

同じ状況ではあるが、ビジネスオーナーの立場になって考えてみよう。

  • あなたのユーザーがオンラインであなたのビジネスを調べた際、彼らは何を発見するだろうか。
  • 彼らがあなたのビジネスの電話番号を知りたい場合、すぐに発見できるだろうか。
  • 駐車場の有無を調べたい場合、彼らは簡単にその情報を得られるだろうか。

彼らがWebサイトに訪れる前に、あなたはそれらの情報を彼らに届ける必要がある。

どのようにすればいいのか。

その答えは、Googleマイビジネス(GMB)だ。Googleマイビジネスは、営業時間、レビュー、投稿など、あなたのビジネスに関わる情報を記載することができる。

もちろん、これらの情報はあなたのWebサイトからでも得られるだろう。しかし、Googleマイビジネスにそれらの情報を記載すれば、Google検索、Googleマップ、Google+などを横断してインデックスすることが可能だ。

ユーザーがあなたのビジネスを検索した場合、下記の表示がユーザーを待ち受けている。

また、Googleマイビジネスは、ビジネスについての基本情報を記載する場所というだけではない。

適切に使用すれば、Googleマイビジネスは利益を増やし、ユーザーについての価値ある情報を手にすることができる、強力なツールとなるのだ。

今回の記事ではGoogleマイビジネスの重要性と、より多くの売上を獲得するための最適化の方法を解説したいと思う。

Googleマイビジネスを使う上で、最も多い間違い

まずは現実を直視しよう。Googleは検索を支配している。

Net Marketshare社によれば、あらゆる検索のうち、約80%の検索がGoogleで行われているとのことだ。

一日で35億回の検索が行われているということになる。

しかし、思わぬ落とし穴もある。ユーザーが見ているGoogleの検索結果の1ページ目は、以前とは異なっている。

Google検索のクリック率の調査によると、2ページ目のクリック率が指数関数的に減少していることがわかる。

言い換えれば、ユーザーは自身が必要としているものを検索結果の1ページ目で得ているということだ。

これが、Googleマイビジネスが重要となる理由である。

Googleの1ページ目にあなたのビジネスを表示させる方法は他にもあるが、Googleマイビジネスは非常に重要かつ、簡単に使用することができるツールなのだ。

  • ビジネスについての重要な情報の管理、インデックス、表示
  • 潜在ユーザーとのかかわりと、オンライン上での評判の管理
  • 写真や動画など、ユーザー生成のコンテンツのキュレーション
  • ユーザーがあなたのサイトに辿り着いた経路についての情報

さらに、Googleマイビジネスからのシグナルは、ローカルSEOの戦略で重要な役割を担う。

  • 質問内容:下記の無料で登録できるツールを使用したことがありますか。
  • 回答:Googleマイビジネスの場合、56%が「No」と返答している。

カテゴリ、ビジネスタイトル内のキーワード、距離など、Googleマイビジネスのシグナルが14.7%と最も大きな割合を占めている。

しかし、56%の小売店は、Googleマイビジネスのアカウントを開設していない。

これは驚くべきことだ。なぜなら、Googleの調査によると、「スマートフォンでローカル検索を行ったユーザーの50%が、その日のうちにその店を訪問している」のだから。

Googleマイビジネスを利用するメリットは非常に大きく、アカウント開設も簡単に行える。

まずは、Googleマイビジネスのページにアクセスしよう。
※注:Googleマイビジネスのホームは英語ですが、個別ページは日本語に対応しています。

次に、あなたのビジネスについての基本情報(ビジネス名、住所、電話番号、Webサイト)を入力しよう。

その後、あなたの住所にハガキが届く。そこに書かれているコードを入力することで、アカウントの認証が完了となる。Googleマイビジネスの機能を利用する上で、必要となる作業だ。

会社の情報を追加すれば、ダッシュボードにアクセスでき、その他の情報を記載することができる。

しかし、これで完了ではない。

多くのビジネスがここで間違いを犯してしまう。Googleマイビジネスのアカウントを開設し、簡単な情報を入力した後、放置してしまうのだ。

彼らはお金を机に置いたまま、席を立ってしまっているのだ。

必要なのは、「最適化」である。

アカウントの開設は始まりに過ぎない。Googleマイビジネスを活用する方法は沢山あるのだ。

適切に活用すれば、Googleマイビジネスは売上を増やすことに貢献し、ユーザーのロイヤリティもアップするだろう。

あなたのビジネスの売上を上げるために、必要な最適化の手順を解説しよう。

1.Googleマイビジネスに記載する情報は、正確で、包括的で、最新であるべき

Googleマイビジネスに記載できる情報は複数ある。まずは、核となる情報を記載しよう。

  • ビジネス名
  • 住所
  • 電話番号
  • Webサイト
  • 説明文
  • カテゴリー
  • 属性

Googleマイビジネスはビジネス名、住所、電話番号(いわゆるNAP)の入力を要請する。

これらの情報は、Google検索、Googleマップ、Google+にインデックスされ、ローカルSEOのための土台となる。

ここで記載する情報は、あなたのWebサイトに記載されている情報と合致していなければならない。

それらの情報が”完全に”一致していることを確認すべきだ。

Webサイトにある情報とGoogleマイビジネスにある情報が一致していない場合は、検索順位に悪い影響を与えてしまう。

  • 質問内容:あなたが経験した順位における問題のうち、最もよくある2つの事柄は?
  • 回答:サイテーション、NAP(名前・所在地・電話番号)の不一致が41%と最も高い。
    ※NAP=Name・Address・Phoneの頭文字

住所を入力する際は、Googleマップの座標と正確に一致するようにし、Webサイトに記載されている郵便番号とも一致させる必要がある。

さらに、代表電話やコールセンターの番号とは別に、ローカルの電話番号も記載できればいい。

NAP(名前・所在地・電話番号)を記載した後、非常に重要な2つの情報に着手しよう。カテゴリーと属性だ。

これらの情報を記載することで、ユーザーとGoogleは「あなたがどのようなタイプのビジネスを行っているか」を特定することができるのだ。

カテゴリーと属性を入力する際は、キーワード戦略も考慮したほうが良い(YouTube)。

ただし、注意してほしいことがある。

記載する情報にキーワードを詰め込むことはおすすめしない。

Googleマイビジネスはキーワードの詰め込みを禁止している。Googleは、2016年に、ユーザーがGoogleマイビジネスの説明文を編集する機能を廃止している。そして、より正確な情報を提供するために、属性の機能を導入した。

カテゴリーはあなたのビジネスの領域を特定し、属性はあなたのビジネスやあなたが提供する体験をよりクリアにしてくれる。

自分の会社を正確に分類するため、全部で2,395個あるリストを確認することは、有益な作業と言える。

カテゴリーと属性は特定することが重要だ。例えば、「ネイルサロン」を経営している場合、「化粧品」を選択すべきではない。

属性は、各ビジネスが選択したカテゴリーでは表現できないビジネス内容を、より細かく記載できる機能だ。

  • レストランの場合、中庭やカウンター席はあるか。子連れでも問題ないか。
  • 賃貸住宅の場合、どのような施設が併設されているか。テニスコートやプールはあるか。
  • コーヒーショップの場合、無料Wifiは提供されているか。公共トイレはどうか。

属性を設定することはユーザーの疑問に対する回答である。その結果、ユーザーはあなたのビジネスが提供する内容をより良く理解できるようになる。

基本情報の入力を終えたら、ビジュアル訴求に着手しよう。

あなたのビジネスを探しているユーザーが最初に目にするものはなんだろう。

それは、プロフィールに掲載された画像だ。

写真なしでは、ビジネス情報の入力を完了することはできない。

Synupによる調査では、「写真付きのプロフィールは評判が2倍良くなり、クリック率も35%上昇する」とされている。

Googleマイビジネスは、プロフィール写真、カバー写真、そして動画のアップロードを推奨している。それぞれは下記の目的で表示されることになる。

あなたが作成した高品質なコンテンツ以外に、ユーザーが生成したコンテンツを使用することも可能だ。

誰かがあなたのお店の入り口の素敵な写真を撮ったとしよう。

その写真をプロフィール画像に使用することもできる。「あなたのビジネスにタグ付けされた写真」というオプションから選択できる。

ユーザーが、あなたのビジネスに関する写真を追加してくれれば、ユーザー生成によるコンテンツの豊富なギャラリーを構築することができるだろう。

しかし、ユーザーが彼らの経験を共有する手段は、写真のみとは限らない。

ユーザーは自身の体験談を書くことだってできるのだ。

2.Googleマイビジネスへのレビューを依頼する(そして、そのレビューに対応する)

レビューは、ローカル検索における生命線だ。

非常に簡単な方程式を紹介しよう。

良いレビューの増=売上増。より多くの良いレビューの増=より多くの売上増。

悪いレビューも、あなたにチャンスを与えてくれる存在だ。

ほぼ全ての人が、第三者の意見を好んでいる。90%の人が購入の前にレビューを読む理由はここにある。

しかし、話はそれだけではない。

レビューを検索する頻度は増加傾向にある。2016年の調査では、「53%のユーザーが、月に1回はローカルビジネスの検索を行っている」ということだ。

この数字は、2015年と比較し、10%も上昇している。

  • 質問内容:過去12ヶ月で、ローカルビジネスの発見・検索のためにインターネットを使用した回数をお応えください。
  • 回答:毎月・毎週・一週間に複数回・毎日の回答数を合わせると53%になる。

ユーザーからレビューを獲得するために、何をすべきだろうか。

答えは単純だ。ユーザーにレビューを依頼すればいい。

レビューを依頼することに消極的なサイトもあるが、Googleマイビジネスは積極的に推奨している。また、簡単な手順でユーザーにレビューを記載するためのページへのリンクを送信することができる。

まずは、新しいブラウザのタブで、Googleマップへアクセスしよう。

左上部の検索ボックスで、あなたの会社名を検索しよう。同時に、Googleマイビジネスのダッシュボードに記載されているアドレスと一致していることを確認しよう。

自分のビジネスをクリックした後、左上部のメニューオプションを開こう

「シェア、もしくは、マップの埋め込み」を選択しよう。

「リンクをコピー」をクリックしよう。

このリンクを、Eメールやテキストメッセージで、過去に訪れてくれたユーザーにシェアしよう。

レビューの獲得を始めたら、次に、それらに対応する準備を進めよう。

全てのレビューが対象となる。余すことなく、全てのレビューだ。良いレビューも、悪いレビューも、中立のレビューも。

Googleマイビジネスのダッシュボードを利用して、それぞれのレビューに返信する時間を作ろう。

なぜか。それは、自身が投稿したネガティブなレビューに対しての対応があった場合、44.6%の人が訪問したくなると答えているからだ。

  • 質問内容:ビジネスオーナーがネガティブなレビューに対応している場合、あなたはそのローカルビジネスにどのくらい訪問したくなりますか。
  • 回答:訪問したくなる、との回答は44.6%。

もし、5つ星のレビューを獲得したのであれば、それは、そのユーザーをあなたのビジネスの熱狂的なサポーターへと変える機会を手にしたことになる。

全国規模の企業であれ、ローカルの花屋さんであれ、ユーザーがあなたのブランドとの関わりによって得た経験を把握することは非常に重要なことだ。

もし、ネガティブな内容のレビューを獲得したのであれば、欠点を直す機会を与えられたということだ。ドナトスピザは、オハイオ州のコロンバスの店舗でのレビューを調査し、それをユーザー体験の向上へとつなげている。

もし、中立の3つ星の評価を獲得したのであれば、「どうすればその3つ星を5つ星に変えることができるか」に腐心しよう。

ここまでくれば、カスタマーサービスの領域であると言える。

3.Googleマイビジネスのメッセージを使用し、ユーザーに直接語りかける

GoogleマイビジネスやWebサイトに記載されている内容では欲しい情報が手に入らなかった場合、ユーザーはどのように感じるだろうか。

彼らは、あなたに連絡を取りたいと思うはずだ。それには、どのような方法があるだろうか。

「Googleマイビジネスに記載されている番号に電話をかければよい」と考える人もいるだろう。

しかし、ユーザーは電話することを好んでいないかもしれない。

実際、ある調査では、「90%のリードは、電話ではなくテキストメッセージを好む」という結果が出ている。

マーケティング戦略において、モバイルへのメッセージが非常に効果的であるのは、これが理由だ。

メッセージは、ユーザーのエンゲージメントを高め、売上にも貢献する。

別の調査では、「SMSによるメッセージは、モバイル広告よりもコンバージョン率が高い」という結果が出ている。

表内和訳:「モバイル端末ですぐに商品やサービスを購入する」、「購入するため実店舗に向かう」、「PCやタブレットなど、他のデバイスで商品やサービスを購入する」、「モバイル端末で後ほど商品やサービスを購入する」「予約を取る」「アプリをダウンロードする」の全ての行動において、広告よりもSMSメッセージのほうが高い率となっている。

このような背景を受けて、GoogleはGoogleマイビジネスにメッセージ機能を導入している。

メッセージ機能を利用し、ユーザーと1対1のコミュニケーションを取ろう。質問に答え、コメントに対応し、ユーザーのロイヤリティを向上させるのだ。

Googleマイビジネスのメッセージ機能を使用するには、Googleマイビジネスから直接あなたへSMSを送ることができる設定にする必要がある。

Googleマイビジネスのダッシュボード内の「メッセージを許可する」ボタンをクリックしよう。

次に、使用する電話番号の入力が求められる。

ユーザーは「メッセージ」ボタンをクリックするだけなので、ここで入力した電話番号は公開されるものではないことを覚えておこう。

個人の電話番号を使用したくない場合は、Google Alloを使用するなど、複数の代替手段がある。

電話番号を入力すれば、コードが送付され、番号の認証が求められる。

オン・オフの切り替えでこの機能をコントロールすることができ、必要に応じて電話番号の変更も可能だ。

Googleはあなたの対応時間も計算してくれる。この対応時間は、質問が投稿され、あなたがそれに反応するまでのかかる平均の時間となる。

最後に、「ウェルカムメッセージ」を追加しよう。ユーザーがあなたにメッセージを送付する際、彼らが受信するメッセージ内容となる。

サンプルのメッセージは、「ご連絡いただきまして、ありがとうございます。お客様からのご要望には、迅速な対応を心がけます」といった感じだ。

メッセージ機能の準備はできた。今後、Googleマイビジネスのメッセージボタン経由でユーザーからの質問が送られてくるだろう。

あなたは、テキストメッセージで、それらの質問に直接対応できる。

この機能は、あなたのビジネスとユーザーとの関係をより密接なものにしてくれるだろう。あなたのビジネスはより透明度を持っていると受け止められ、それは、信頼性と売上の増加につながるはずだ。

しかし、このサービスは、情報を積極的に共有しようとするユーザーに対して、有効なサービスである。

Googleは、あなたのビジネスについてのニュースや更新に積極的な興味を持たないユーザーに対するオプションも用意している。

投稿機能がそれにあたる。最適化の方法を探ろう。

4.最新情報をシェアするために投稿機能を活用する

Googleマイビジネスでユーザー生成のコンテンツを管理する方法は上記で説明した。今度は、あなたが作成したコンテンツに注力しよう。

ここで、投稿機能の登場だ。

2017年に、Googleはこの投稿機能を全てのビジネスに開放した。この機能を使用することで、あなたのビジネスについての情報を、様々な形でシェアすることが可能となる。下記に例を挙げてみよう。

  • 複数の商品画像とともに、秋の新作ラインナップを表示する
  • 現在プロモーションに取り組んでいる、近々行われるイベントをアピールする
  • サヨナラホームランを追体験するために、GIFを使用する
  • 直近で会社が成し遂げた功績をテキストで共有する

ブランドのプロモーション施策としては、シアトル・マリナーズが素晴らしい例として挙げられる。

投稿機能はテキスト、写真、GIF、そして下記のようなコールトゥアクションボタンの設置が可能だ。

  • 購入
  • サインアップ
  • 詳細
  • 予約
  • クーポン

Googleマイビジネスのアカウントが認証された後、投稿機能を使用することができる。認証が完了すれば、”投稿”のオプションが、左側のメニューにあらわれるはずだ。

”投稿を作成する”をクリックすれば、テキストと画像が追加できる。

投稿を作成するにあたっては、以下の項目に注意しよう。

  • 1投稿あたり、300単語を記載できる。しかし、コールトゥアクションボタンを表示する場合、デスクトップでもモバイルでも、表示される単語数は60-70となる。
  • コールトゥアクションボタンが表示されていなければ、全てのテキストがモバイルで表示される。
  • 画像は高品質なものを使用すべきだ。Googleは4:3の比率を採用しており、最小サイズは「400px × 300px」となる。※実際は「720px × 720px」のように見受けられます
  • ユーザーに直接語りかけるようにしよう。業界特有の専門用語は避け、ユーザーが興味を持ってくれることを目的としよう。
  • 詳細は後述するが、各投稿の指標をGoogleは提供してくれる。しかし、UTMパラメーターをリンクに設置することはよいアイデアだと言える。

“公開”をクリックすれば、Googleマイビジネスに投稿された内容を確認できる。

準備ができたら、あなたのビジネスを検索した人が投稿を見てくれるのを待とう。

しかし、「ただ待っておけば良い」というものではない。

より短い期間を設定していなければ、投稿は公開後7日間で消えてしまう。そのため、投稿を作成する際には、そのタイミングに特化した内容にすることが重要となる。

適切な戦略を立て、投稿するコンテンツの編集スケジュールを作成しよう。

そうすることで、投稿機能の施策をあなたのマーケティング計画に組み込むことができ、ビジネスへの影響を測定することができるだろう。

5.Googleマイビジネスのインサイトからカスタマーの経路を計測する

他のマーケティング施策と同様、投稿機能の影響を計測することは非常に大事だ。

Googleマイビジネスは、測定機能を備えている。

Googleマイビジネスのインサイト機能では、下記の内容を確認できる。

  • ユーザーがどのようにしてあなたのビジネスを発見したか(ダイレクト検索か、ディスカバリー検索か)
  • Googleのどの場所でユーザーはあなたのビジネスを発見したか(検索か、マップか)
  • Googleマイビジネスの内容でユーザーが取った行動(Webサイトへの訪問、経路のクリック、写真ギャラリーの閲覧、電話をかける)
  • ユーザーが住んでいる場所(経路に関するクエリを元に算出)
  • ユーザーが電話をかけたトータルの回数と時間

最も大事な質問から始めよう。ユーザーはどのようにしてあなたのビジネスを発見したのか。

彼らは2つのタイプの検索を行う。ダイレクト検索ディスカバリー検索だ。

※ダイレクト検索:直接的な検索(指名検索など)
※ディスカバリー検索:間接的な検索(抽象的なワードでの検索)

ダイレクト検索をするユーザーは、すでにあなたの会社について知っていることを意味している。彼らは指名検索などからあなたのビジネスに辿り着いている。

ディスカバリー検索の場合、ビジネスの種類やカテゴリーの検索も含まれており、ビジネス名での検索に限ったものではない。ユーザーがあなたのビジネスに馴染みのない場合に使われる検索方法である。

ユーザーがあなたのビジネスを発見する方法を把握できた。次に、ユーザーは何をしたいのかを理解すべきだ。

  • 彼らはWebサイトを訪問したいのか。
  • 経路を調べたいのか。
  • 電話をかけたいのか。
  • 写真を見たいのか。

UTMパラメーターをリンクに設置することは重要だが、Googleマイビジネスもユーザーの行動についてのレポートを用意している。

ダッシュボードでは、ユーザーが起こしたアクションを計測できる。あなたのGoogleマイビジネスの内容のうち、「どの部分にユーザーが価値を見出しているか」を理解する手助けとなるだろう。

さらに、あなたの競合相手に対するユーザー生成のコンテンツ(特に写真ギャラリー)をベンチマークする機能も備えている。

写真ギャラリーの閲覧数を確認し、競合相手と比較することが可能だ。

これらの情報は全て、ユーザーのコンバージョン経路を計測することに使用でき、あなたのWebサイトを訪問する前にユーザーが取った行動を理解する手段となるだろう。

結論:Googleマイビジネスを活用して、ユーザーに適切な情報提供を行おう

ユーザーがあなたのビジネスを発見する方法は複数ある。しかし、Google検索があなたのWebサイトへの強力な入り口となっていることは疑いようもない。

ユーザーは、あなたを探している。

そんなユーザーに対して、オンラインでの情報提供は十分にできているだろうか。

Googleマイビジネスは、あなたが提供する製品・サービス・体験を求めている潜在ユーザーの目の前に、あなたのビジネスについての情報を提示してくれる。

ローカルSEOへも影響を与える上、レビューや写真を通じてユーザーとのエンゲージメントを獲得する機会を与え、ユーザーのコンバージョン経路についての有益な情報をも与えてくれる。

何より、Googleマイビジネスは無料かつ強力なツールである。使用しない手はないだろう。

Googleマイビジネスのアカウントを開設せず、最適化も行わないということは、高速道路の出口にあなたのレストランの看板を無料で掲載してくれるという提案に対し、「No」と言うようなものだ。

今日から、Googleマイビジネスを開始すべきだろう。

ビジネスにさらなる利益をもたらしてくれるGoogleマイビジネスを、あなたはどのように最適化するだろうか。

この記事は、NEILPATELに掲載された「How to Optimize Google My Business and Leverage It For More Sales」を翻訳した内容です。

記事の内容のように、非常に強力なツールであるGoogleマイビジネス。無料であることもその所以かもしれませんが、重要視されていないサイト運営者も多いのではないでしょうか。

実店舗やローカルSEOに注力しているサイトを持っている場合は、積極的に活用していきましょう。

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ローカルSEOのエキスパートに聞いた、Google マイビジネスを活用してローカルSEOを加速させる方法

実店舗を持つビジネスにおいて、地域名を含む検索であるローカルSEOは非常に重要な意味を持ちます。

通常検索はもちろん、Googleマップの検索などでの露出を高めることができれば、自身のビジネスにポジティブな影響を与えるはずです。そうしたローカルSEOにおいて必須となる施策がGoogleマイビジネスの最適化と言えます。

はたして、Googleマイビジネスはどれほど重要な存在なのか。ローカルSEOの権威であるグレッグ・ギフォード氏へのインタビューを記載した、Search Engine Journalの記事をご紹介します。

152回目のSearch Engine Nerdsは、ローカルSEOのエキスパートとして名高い、グレッグ・ギフォード氏へのインタビューをお届けする。

ギフォード氏はGoogleマイビジネスについて語ってくれている。Googleマイビジネスの注目すべき新しい機能や、あなたの助けとなるテクニックなどを披露してくれた。

①今日のローカルSEOにおいて、Googleマイビジネスはどんな位置づけなのか。来年、再来年はどのような立ち位置にいるのだろうか。

グレッグ・ギフォード氏(以下、GG):今日のローカルSEOにおいて、Googleマイビジネスは非常に重要な役割を担っている。ローカルSEOの専門家はマップに表示されるマップパックとその下部に表示される3つの検索結果を特に注目している。

去年末に行われたローカルSEOの調査によると、「マップパックに表示されるための最も大きなシグナルは、Googleマイビジネスの内容に関連している」とのことだ。

ローカライズされた自然検索結果に表示させることはそれほど重要ではないが、それでもなお、重要だ。

ここ半年で、私が各地で公演した内容は、オーディエンスにこう伝えることがメインとなっていた。「ユーザーによるファーストインプレッションは、もはやWebサイトではなく、Googleマイビジネスなのだ」とね。

あなたのGoogleマイビジネスのプロフィール、つまり、あなたのビジネス名やブランド名で検索した際にGoogleの検索結果画面に表示されるナレッジパネルの内容は、新しいホームページと呼ぶにふさわしいものなのだ。

また、様々なカンファレンスで語られている「クリックが発生しない検索」にも関係している。「クリックが発生しない検索」では、ユーザーはあなたのWebサイトへ訪問することがないため、トラフィックやユーザーとの交流が発生しえない。この代表例がGoogleマイビジネスなのだ。

※関連記事:一切クリックされない検索は全体の49%。今後は少数の圧倒的勝者にトラフィックが集中する|SEO Japan

電話番号、住所、経路、写真、ユーザーの声など、かつてはWebサイトでこうした情報を確認していたが、それらの情報は全てGoogleマイビジネスのプロフィールで確認することができるようになっている。

もはやユーザーは、わざわざあなたのWebサイトを訪れる必要がないのだ。

検索エンジンマーケティングにおいて、Googleマイビジネスは今後も重要であり続けるだろうか。

GG:確実に重要だろう。言うまでもなく、Googleはかつてのキーワード対キーワードの検索から脱却することを試みている。現在は、エンティティ基軸の検索プラットホーム(※)と言えるだろう。

※Googleの検索エンジンの技術が、単にキーワード同士のマッチングのような機械的なものではなく、ユーザーニーズへ適合するように進化してきたことを指している。

Googleのデータベースに存在することからも、Googleマイビジネスはエンティティとしての直接的なインターフェイスと言えるのだ。

驚くべきことに、まだ多くのビジネスがGoogleマイビジネスに注力していない。まず必要となる行動は下記の通りだ。

Googleマイビジネスに取り組むことは、ローカル検索で表示される最も重要な要素の一つに取り組むことと同義である。Googleマイビジネスへの注力は疑いようがない。

②WebサイトやSEOに注力する以前に、Googleマイビジネスの内容やレビューに注力すべきだろうか。

GG:それは業界によると思う。私は多くの自動車のディーラーと仕事をしているが、彼らにとってWebサイトは必須となっている。

人生において二番目に大きな買い物をするにあたり、様々な情報をユーザーは必要とする。そのためユーザーはWebサイトを訪れ、彼らが本当に求める商品を探し出すのだ。

しかし、トイレットペーパーを購入する場合、Webサイトは必要とされない。特に音声検索に至っては、「アレクサ、トイレットペーパーを買いたい」と伝えればよい。

別の例として、私の旅行における体験を話したい。私はカンファレンスに出席するために各地を旅しているが、レストランのWebサイトを最後に見たのはいつだっただろうか。

Webサイトを持つレストランは多いが、はたしてどれほどのユーザーがレストランのWebサイトを訪れているだろうか。

なぜなら、ユーザーは検索を行い、そこで表示されるYelpやGoogleの内容を見ればいいのだから。

今ではWebサイトに訪れることなく、検索結果の上部に表示されるGoogleマイビジネスの内容から多くの情報が得られる。メニューを見ることができるし、予約だって可能だ。

そのため、特定の業界において、ユーザーがWebサイトを訪問し内容を確認したいという場合には、Webサイトは必須となる。

しかし、簡単に済ませられる要件がメインである場合は、ユーザーはWebサイトを訪問しない。彼らはGoogleが提供する情報を確認するだけなのだ。

③GoogleマイビジネスとWebサイトの要素の最適化。優先順位はどのようにつければよいか。

GG:業界によるだろう。私は、多くの人が今後もしばらくはWebサイトを保有し続けると思う。

ただ、ユーザーとの関わりはWebサイト以外の場所でも起こっていることを留意すべきだ。そして、その事実がGoogleマイビジネスの重要性を物語っていると言える。

④ユーザーのエンゲージメントにおいて、Googleマイビジネスの核となる機能は何か。

GG:重要な情報は確実に提供すべきだ。つまり、

  • ビジネス名
  • 住所
  • マップでのピン付け
  • 電話番号

これらの情報は、確実に正しく記載すべきだ。

適切なカテゴリを選択する

また、正しいカテゴリを選ぶことも大切だ。あなたのビジネスに関係のあるカテゴリを選ぶことは非常に重要なのだ。

写真のアップロードも忘れないようにしよう。また、確実に必要というわけではないが、動画のアップロードも重要だ。

Googleマイビジネスはレビューが集まる場所でもある。レビューは全てのビジネスが気にかけるべきだ。あなたのビジネスがどう認識されるのか、どこにランクされるのか、といったことだけではなく、顧客があなたのビジネスを訪問するかどうかへも影響を与えるからだ。

マップパックの中で3位に表示されていたとしても、より多くのレビューを獲得しており、スコアも良ければ、多くのユーザーがあなたのWebサイトを訪問したり電話をかけてきたりするだろう。

Q&A機能

また、新しく追加されたQ&A機能についても触れておきたい。多くのビジネスオーナーがその存在すら認識していないが、この情報はトップラインの情報のすぐ下に表示される。

この機能は、コミュニティにいる誰もがあなたのビジネスについて質問することができる。注意すべき点は、コミュニティにいる誰もがその質問に回答できるという点だ。

顧客や潜在顧客から寄せられる質問について、あなたは確実に注意を払う必要がある。

また、ビジネス側ではなく、コミュニティ内の不審者がおかしな回答をする場合だってある。

つまり、GoogleのQ&A機能はカスタマーサービスの領域であり、ビジネスへの評判が集まる場所といえる。細心の注意を払う必要があるだろう。

適切なカテゴリを選んでいないビジネスが多い

GG:カテゴリには10個のスロットがあるが、多くのビジネスが誤ったものを選び、情報を埋めてしまっている。また、本来は選ぶべきではない、異なる業界用のカテゴリも選ぶことができてしまう。

あなたが最初に選ぶ主要カテゴリも大きなウェイトを占めている。そのため、複数のカテゴリに当てはまるビジネスの場合、どのカテゴリに属するか、戦略的に判断する必要がある。

私が先日公開した動画について話してみよう。あなたがフォードのディーラーであり、ダラスのような非常に競争力の高い地域でビジネスを行っていたとする。その場合、主要カテゴリはフォードディーラーを選択すべきだろう。なぜなら、この地域では15~20の別のフォードディーラーと競争しなければならないからだ。

しかし、ワイヨミング州のど真ん中でビジネスを行っているフォードディーラーの場合は状況が異なる。100マイルの範囲の中に別のフォードディーラーは存在しないため、中古車ディーラーを主要カテゴリに選ぶべきだろう。なぜなら、この地域ではあらゆるディーラーと競争する必要があるからだ。

Googleマイビジネスのカテゴリーにおいては、このように複雑な要素が存在する。そのため、重要なこととして覚えておくべきだ。多くのスモールビジネスのオーナーは、マーケティングに精通しているものが近くにいないため、手掛かりすらつかめていない。

⑤Googleマイビジネスへのレビューはどう扱うべきか。

GG:悪い内容のレビューは、その存在が悪である、ということはない。

レビュースコアは4.2~4.5が理想であると、多くの調査が明らかにしている。なぜなら、完璧な5つ星のレビューを獲得した場合、多くのユーザーが、偽のレビューであるという疑いを持つからだ。

完璧な存在などないと、誰もが理解している。そのため、悪いレビューを得ることは悪いことではない。そうしたレビューへの対応が重要となる。

あらゆる人にレビューを求めることを恐れてはならない。私は多くの業界のビジネスオーナーと話をしてきているが、「レビューを求めることはしたくない。悪い内容のレビューが増えてしまうからだ」と述べる者が多い。

レビューを求めることは非常に重要だ。全ての顧客にレビューを求め、彼らがしっかりとレビューを残してくれる環境を整えるべきだ。

ユーザーがGoogleマイビジネスへのレビューを書いてくれるように強制する必要はない。Webサイト内にページを設置すればよいだろう。そして、yourdomain.com/reviewsのように、誰もがわかるURLにすべきだ。そのページには「ご協力ありがとうございます。我々についてあなたがどう感じたか、どうぞお伝え下さい」のようなシンプルなメッセージを記載しよう。

また、レビューを残す場所は複数用意しておくとよい。Google、Facebook、Yelpなど、あなたの業界に関係する全てのレビューサイトを対象とすべきだ。

こうすることでレビューを簡単に依頼することができるし、ユーザーもどこでレビューを書けばよいか、すぐに理解できる。より多くのポジティブなレビューを獲得できるはずだ。

⑥多くの人が注目していない、隠れた宝石のようなものが、Googleマイビジネスの要素に存在するだろうか。

GG:GoogleポストQ&A機能がそれにあたるだろう。比較的新しい機能であり、競争相手から目立つために重要な機能と言える。

Googleポストとは、短文が投稿できる機能であり、プロフィールの下部にサムネイル画像として表示される。ユーザーがクリックすると拡大されるため、より多くのテキストメッセージを書き込める。

全てのビジネスに対し、最低でも週に1回は投稿することを勧めている。Googleポストは7日間表示され、その後、表示が消えてしまうからだ。

Q&Aについてはすでに述べた通りだ。トップラインの情報のすぐ下に表示され、自身の質問を投稿することができる。

Podcastなどの情報まとめ

グレッグ氏のプレゼンテーションはSlideShareから確認できる(英語)。

Search Engine Nerdsのグレッグ・ギフォード氏のポッドキャストを聞くには

  • 完全版はこちらから視聴できる
  • iTunesでのサブスクライブはこちら
  • Search Engine Nerdsが新しいエピソードを投稿した際にメールを受け取れるようにIFTTTに登録する
  • Stitcherや、Overcastで視聴する

過去のエピソードはこちら

この記事は、SearchEngineJournalに掲載された「Boosting Local SEO with Google My Business [PODCAST]」を翻訳した内容です。

Googleマイビジネスの機能や検索結果のレイアウトなど、ローカルSEOはいろいろと変化が激しい領域です。

常に最新の情報をキャッチアップすることは難しいですが、Googleマイビジネスの重要性は、不変であると言えるでしょう。また、いろいろと変化を加えているということは、Googleも特に注力している領域と解釈できるかもしれません。

実店舗を持っているなど、ローカルSEOを重視する必要のあるビジネスでは、Googleマイビジネスの活用が必須となることでしょう。

Googleが「検索結果をシェア可能にする機能」をテスト中

Googleは絶えず新しいUIをテストしています。大きな変更もあれば、その逆もまた然りです。
今回は、どうやら「検索結果をシェアできるようにする機能」のテスト中とのこと。
本実装されるかはまだわかりませんがが、頭の片隅に留めておくと良いかもしれません。

Googleは、また検索結果の新機能をテストしている。

何人かがTwitterで、Google検索結果の共有を可能にする機能のスクリーンショットを共有している。

この新機能には、「共有・キャッシュ・新しいウィンドウで開く」の3つのアイコンがある。

シェア機能のイメージ

以下がTwitterで見つけたスクリーンショットである。

シェア機能の使い方

シェア機能のベータテストが行われている場合、検索結果の右上にある3つの点をクリックすることでアクセスできる。

Googleは絶えず新しいユーザーインターフェイスをテストしているため、運が良ければこのGoogleのテストに参加することができるだろう。

シェア機能の何に注目すべきか

Googleは長年にわたり、Google+やその他の方法で検索結果のシェアを試みてきた。これはGoogleによる再試行である。

この新機能がローンチされるかどうか、断言はできない。

また、この新機能は、ユーザーが「検索する」以外の形で検索結果にアクセスする手段となることだろう。

Googleの検索結果のインターフェイスが変わると、Webサイトへの流入に影響が及ぶ可能性がある。

ただ、これはテスト段階にあるようにみえるが、それでも流入に大きな影響を及ぼすインターフェイスとなるようには思えない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google may be testing shareable search results snippets」を翻訳した内容です。

Googleは「検索結果をシェアできるようになる新機能」のテスト中とのことでした。
日々検索結果(SERPs)を眺めていると、様々な発見がありますが、「シェア機能」はありそうでなかった新しい切り口になります(Google+はありましたが)。

若い人ほど、TwitterやInstagramなどのSNSで検索する傾向が強くなっているようですが、この新機能はGoogle検索の利用者をさらに増やす一手となるのでしょうか。今後の動向が気になる記事でした。

Googleの品質評価ガイドラインは、検索ランキングの仕組みを解説したものなのか?

Googleが公表し、度々更新されている品質評価ガイドライン。Googleの「Webサイトの品質」に対する考えを読み解くことができるものであり、SEO担当者以外でも目を通された方は多いと思います。

非常に重要な資料であることは間違いないのですが、「読むとGoogleのアルゴリズムの中身がわかる」や「順位をあげるための方法が書かれている」といった資料ではありません。

では、我々は「品質評価ガイドラインをどのようにとらえるべきか」「サイト運営にどう活かすべきか」、これらを解説したSearch Enjine Journalの記事を紹介させていただきます。

※参考:Google 品質評価ガイドライン解説(2019年5月版)|電通デジタル

昨今のSEO業界では、Googleのコアアルゴリズムへの答えを、品質評価ガイドラインの中から見出そうとする動きが見られる。

果たして、品質評価ガイドラインには、Googleのアルゴリズムを把握する手がかりが書かれているのだろうか。もしくは、それはサードパーティの品質評価者へ、Webサイトを評価する方法を教えるためのマニュアルに過ぎないのだろうか

品質評価ガイドラインはE-A-T(Expertise:専門性、Authority:権威性、Trustworthiness:信頼性)という概念が記された文章である。SEO業界にいる者には、「専門性・権威性・信頼性」が欠けていることが、特定のWebサイトにおけるトラフィックの減少の理由であると信じている者がいる。

E-A-Tを満たすサイトへの評価

Googleが専門性、権威性、信頼性のあるサイトに良い順位を与えているという考えは、決して非論理的な考え方ではない。

E-A-Tが欠けているサイトは、Googleのアップデートによってネガティブな影響を受ける可能性がある。

品質評価者と著者の経歴

品質評価ガイドラインは、品質評価者に対し、コンテンツの著者が専門家であることを確かめるため、著者の経歴を確認することを求めている(資格を保有しているか、受領歴はあるか など)。その理由は、「品質評価者がコンテンツの著者の信頼性を確認する方法を理解してほしい」と、Googleが望んでいるからだ。

SEO業界にいる者は、著者の経歴を強力なランキングシグナル(指標)として扱うこともある。Googleのウェブマスターヘルプフォーラムを覗けば、著者の経歴の欠如をサイトの順位下落の要因としているSEO担当者を発見できる。

著者の経歴と信頼性を強力なランキングシグナルとして認識し、「これらのシグナルが欠けていることがランキングの下降を引き起こしている」とするSEO担当者がいるのだ。

Google検索のトップは品質評価ガイドラインをどのように説明しているか

Google検索のトップであるベン・ゴメス氏は、「品質評価ガイドラインはランキングを生成するアルゴリズムについて書かれているものではなく、Googelが望む検索結果になっているかどうか、人間の評価者からのフィードバックを得ることが目的だ」と述べている。彼は、品質評価ガイドラインを読むことを時間の無駄とは思ってはいないが、他にも考えるべきことがあるとも述べている。

Google検索のヴァイス・プレジデントであるベン・ゴメス氏のCNBCによるインタビューについて、ビル・スラウスキ氏がTwitterで言及している。ベン・ゴメス氏は、「品質評価ガイドラインは、Googleのアルゴリズムを説明したものではない」と述べている。

Googleのヴァイス・プレジデントが語った内容

「品質評価ガイドラインは、我々が”検索アルゴリズムをどうしていきたいか”を示したものとみなすことができる。」とGoogle検索、アシスタント、ニュースのヴァイス・プレジデントがCNBCに語っている。「品質評価ガイドラインは、検索エンジンのアルゴリズムがどのようにして検索結果を順位づけしているか、については書かれていない。基本的には、アルゴリズムがすべきことを示した内容となっている。」

ベン・ゴメス氏のインタビューはこちらで読むことができる。

品質評価ガイドラインはランキングシグナルを説明していない

品質評価ガイドラインは、アルゴリズムの実験をレビューする方法を、品質評価者に指南するためのドキュメントとして存在している。

品質評価ガイドラインには、ランキングシグナルを解説する内容は記されていない。非専門家へ、Webサイトをレビューする方法を伝えている。それだけだ。

品質評価ガイドラインは、評価方法を伝えているもの

アルゴリズムを分析するために品質評価ガイドラインを使用することは、間違った使い方である。

品質評価ガイドラインは、「Googleが高品質なWebサイトをどのように説明しているか」について書かれているのである。

品質評価ガイドラインには、ランキングシグナルやGoogleのアルゴリズムの要素については書かれていない。つまり、Wikipedia、ニュースサイト、Yelpのようなレビューサイトなどを確認するよう、品質評価者に求めていたとしても、Googleがそれらをランキングシグナルとして使用しているわけではない。

「Googleのアルゴリズムの変更が機能しているかどうか」を評価する目的で、サイト品質の確認を、品質評価者に求めていることを意味しているのだ。Googleが、品質評価者の直感ではなく、公平な視点による評価を求めることは、非常に理にかなったことである。

おそらく、これが、Googleが品質評価者に該当のサイトや著者が信頼に値するかを見極めるために、第三者視点での評価を依頼している理由だ。評価者の主観的な判断より、よっぽど強固な証拠となるからだ。

品質評価ガイドラインは、SEOのバイブルではない

品質評価ガイドラインは、検索エンジンのアルゴリズムの仕組みを示す内容を提供しているわけではない。

Googleのアルゴリズムを理解する目的でこのドキュメントを使用することは、誤ったことである。品質評価ガイドラインをもとにアルゴリズムを読み解こうとすると、間違った結論を導き出してしまうだろう。

品質評価ガイドラインは、高品質なWebサイトを作成する手助けとなるアイデアを含んでいる。しかし、特定のランキングシグナルについての説明は記述されていない。

品質評価者への最適化は不要である

品質評価ガイドラインを読んだことのある者は多いだろう。

そして、「品質評価者やGoogleが自身のサイトをどのように評価するのか」と、不安を覚える者もいる。そのため、彼らは品質評価ガイドラインに書かれている内容に従うことで、”品質評価者に対して”サイトを最適化しようとしている。

しかし、アルゴリズムの向かっている方向と、品質評価ガイドラインの目的は、必ずしも一致しない。

ジョン・ミュラー氏も品質評価者の役割について、以下のとおりに説明している。

Googleのチームがアルゴリズムに改善を加えた場合、その改善結果をテストする。品質評価者は、そのテストの手助けをしてくれているのだ。

我々は品質評価者へ、改善が行われた場合と行われなかった場合の検索結果ページのリストを渡す。そして、彼らにそれらの検索結果を見てもらい、どちらの検索結果が良いか、理由を添えて判断してもらっている。

その判断の手助けとなるために、我々は品質評価ガイドラインを作成しているのだ。

品質評価ガイドラインは、品質評価者が検索結果を評価する手助けとなるために存在している。特定のランキングシグナルについて言及しているわけではない。

品質評価者は、ランキングに直接的な影響を与えていない

品質評価者による評価は、「特定のサイトのランキングに対し、直接の影響を与えていない」と、ジョン・ミュラー氏は述べている。

その理由は、品質評価者はGoogleのアルゴリズムを評価しているのであって、特定のWebサイトを評価しているわけではないからだ。彼らがWebサイトを確認する目的は、「アルゴリズムの変更がどの程度うまくいっているか」を評価するためである。

ジョン・ミュラー氏の説明

品質評価による評価がただちにあなたのサイトや特定のサイトに対し影響を与えることはない。

彼らに対し、なにか対策をする必要はないのだ。品質評価者への最適化は必要ない。

我々は、各Webページの関連性を理解するため、Web全体を自動的、アルゴリズム的に評価したいと考えている。品質評価者は、そうした我々のアルゴリズムの改善の手助けをしてくれているのだ。

品質評価者の仕事は、ランキングとは独立している

「我々は品質評価者に特定のページの評価を求めているが、そのことに対し、サイト運営者が危惧することはない」とジョン・ミュラー氏は述べている。

品質評価者があなたのサイトの特定のページを評価しているのか、また、彼らは何をしているのか、ということについて心配する必要はない。

なぜなら、品質評価者が行っていることは、Webサイトを順位づけすることと、完全に独立しているものだからだ。

Googleに関する特許や論文を調査する

Googleのアルゴリズムの内部を考察するのであれば、特許や論文を参考にしたほうがよい。検索エンジンや大学は、彼らの発見を守るため、特許を申請している。Googleは、スタンフォード大学などと同様、多くの論文を公表している。マイクロソフトも同様だ。

特許や論文内にある検索エンジンが使用しているテクノロジーの理解に苦しむ人は多いだろう。それらは簡単に理解できるものではなく、論文に書かれているテクノロジーが実際に使用されているかどうかもわからない。

しかし、論文が公表されたという事実は、「ランキングシグナルとして実際に使用されるかもしれない」という仮説として捉えることもできる。論文の存在は、ただの仮説をアップグレードすることにつながるし、実際にその技術が使用されることだってありえるのだ。

検索エンジンの特許

特許や論文の探し方がわからない場合は、ビル・スラウスキ氏のSEO by the Seaを読むといい。何か新しい特許があれば、彼が記事を書いてくれるだろう。

SEOの都市伝説と真実

品質評価ガイドラインに関連した多くの理論は、特許や論文の内容に基づいたものではない。

例えば、「著者の経歴が強力なランキングシグナルであり、サイトの順位下落の要因として十分な要素である」という理論は、論文や特許の内容に基づいたものではない。

明確な根拠のないランキングシグナルを信じるということは、この地球が平であると信ずるものと同じ領域にいると考えられる。これは都市伝説のようなものであって、事実や根拠に基づくものではないのだ。

品質評価ガイドラインに記載されていることが、必ずしもランキングの基準であるとは限らない。

※ジョン・ミュラー氏による、品質評価ガイドラインの説明の動画はこちら(https://www.youtube.com/watch?v=MD6ABXMMuaI&feature=youtu.be&t=707)から視聴できる。

この記事は、Search Engine Journalに掲載された「Quality Raters Guidelines and Google Ranking Signals」を翻訳した内容です。

品質評価ガイドラインは、かつては非公表(それでもリークされていましたが・・・)でしたが、現在は誰でも閲覧できるようになり、非常にオープンな資料となっています。それに伴い注目度も増している感がありますが、それゆえ、「品質評価ガイドラインを読めば、検索結果での順位を上げることができる」と考える方も増えているかもしれません。

記事では、しつこいくらいに「品質評価ガイドラインとランキングに直接の関係はない」と述べていますが、大事なことなので繰り返し強調しているといった意図を感じます。

品質評価ガイドラインは非常にボリューミー(しかも英語)な資料であるため、しっかりと読み込んだにもかかわらず、誤った理解をしてしまうと非常にもったいないです。Webサイトの状況によって異なりますが、適切な理解をもって活用するべきでしょう。

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SEO Japan|note

【実験】新しいコンテンツをいち早くGoogleで上位表示させるためにすべきこと

新しく作成したコンテンツが素早くインデックスされれば、その分検索からの流入機会も増加するため、SEOの施策としては非常に重要です。

Googleにインデックスされるために必要な施策は複数考えられますが、その中で最も効果的な施策は何でしょうか。

結論から申し上げると、「考えられるあらゆる施策を行うべき」となりますが、個別の施策の効果を検証することで、よりその重要性が理解できると思います。今回の記事はニールパテル氏が実際に行った検証実験の結果という非常に興味深い内容となっています。要注目です。

 

私が特定のトピックでブログ記事を書くと、何が起きるだろうか?

大抵の場合、コンテンツを公開した日と同じ日にGoogleにインデックスされ、1週間以内で上位表示される。

上記画像で確認いただけるが、私のサイトのドメインスコアは94であり、633,791本の被リンクを獲得している。(自身のサイトのドメインスコアと被リンクの本数に興味があれば、被リンクチェックツールにあなたのサイトのURLを入力して確認してほしい。)

しかし、私のサイトほどドメインスコアが高くなく、被リンク数が少ないサイトの場合、どういったことが起こるだろうか?

インデックスされるまでの期間が長く、思ったほど上位に表示されない可能性もある。

しかし、この状況を変えることもできるはずだ。しかも、時間がかかり多くの労力が必要とされるリンクビルディングを手法として数えることなく。

そこで私は、ドメインスコアが高くなく、被リンク数が少ないサイトにおける、最も理想的な施策を探し出すため、ちょっとした実験を行うことにした。

5ヶ月ほど前、私のメールリストの一部を利用し、私の実験に参加してくれるメンバーを募った。

ご想像の通り、数千ものWebサイトのオーナーが参加してくれることとなった。その中から、効果的な実験を行うため、ドメインスコアが30未満かつ、被リンク数が40本未満というサイトを対象とした。

こうしたサイトで新しく作成したコンテンツの順位を上げることができれば、非常に良い結果が生まれたと言えるだろう。

さらに、「domain.wordpress.com」のような、サブドメインを使用しているサイトも対象外とした。

こうした基準で選考すると、983サイトが対象となった。そのうち、347サイトが返信がなかったり、実験期間の関係上辞退したりして、最終的には636サイトが実験に参加することになった。

コンテンツをGoogleにすばやくインデックスさせるための実験

実験に参加してくれるすべてのサイトに対し、コンテンツを1つ作成するよう、依頼した。コンテンツの内容や書き方などの注文はしていない。1,800~2,000単語の記事を書くことを依頼しただけだ。

記事の長さについては厳格に規定した。自然にキーワードが含まれる十分な長さを想定したためだ。また、10,000単語以上の非常に長いコンテンツを書いた場合、上位表示されるキーワード数が多くなってしまう可能性が高まることを防ぎたかったためだ。

それぞれのサイトに30日以内にコンテンツを作成し、公開してくれるように依頼した。コンテンツの公開後、30日以内にUbersuggestを使用して、該当の記事のURLを調査している。TOP100、50、10以内に、どのくらいの数のキーワードで順位づけされているかを確認するためだ。

同様の調査を、コンテンツの公開から60日後にも行っている。大きな変化があるかを確認するためだ。

現在、Ubersuggestのデータベースには1,459,103,429キーワードの情報が格納されている。これらのデータは世界中から集められたもの(月間の検索ボリュームが10程度のキーワードも多く含まれている)であるが、今回の実験では、英語サイトのみを対象としている。

全サイトは9つのグループに分けられ、それぞれのグループに大体70サイトを割りあてている。その施策が順位上昇に影響があるかを見極めるため、それぞれのグループに行う施策は1つのみとした。

各グループの内訳は以下のとおりだ。

1.コントロールグループ

このグループでは、コンテンツの作成以外の施策は行っていない。その他のグループに行った施策と比較するためだ。

2.サイトマップグループ

このグループに所属しているすべてのサイトにサイトマップを作成する。サイトマップに公開した記事のURLを記載し、サーチコンソールからの送信も行う。

3.内部リンクグループ

以前公開された記事から今回公開した記事に対し、内部リンクを3本追加した。

4.URL検査グループ

サーチコンソールから特定のURLへのクロールとインデックスをGoogleにリクエストすることができる。「URL検査」と呼ばれる機能であるが、このグループに所属している記事からのリクエストを送信している。

5.ソーシャルシェアグループ

Facebook、Twitter、LinkedIn、Pinterest、Redditでプロモーションを行った。

6.Chromeでの検索グループ

Chromeブラウザのアドレスバーに直接該当のURLを入力し、そのサイトを検索することを40名の方々に依頼した。デスクトップとモバイルの両方を対象としている。

このグループを追加した目的は、Chromeブラウザからの訪問がランキングに影響を与えるかを調べてみたかったためだ。

7.メタタググループ

このグループに所属しているすべてのサイトに対し、私のチームがタイトルタグとメタディスクリプションを最適化した。それぞれの記事の内容にあわせて最適化を行ったが、キーワードを含めるだけでなく、よりクリックされるような表現に注力している。

8.URLの最適化グループ

キーワードを含めるよう、また、50文字以内の長さにするよう、URLを最適化した。

9.全施策グループ

上記で説明したすべての施策を、このグループに所属しているサイトに対し、行った。

結果データの分析に入る前に、注意事項を伝えておきたい。

我々は特定のグループの施策が、他の施策に影響を受けないよう、最大限の考慮をしている。例えば、サイトマップのグループに所属していないサイトへは、サーチコンソールから既存のサイトマップを削除している。

実験結果

①コントロールグループ

ドメインスコアが30以下のサイトが1ヶ月、2ヶ月でGoogleにランクインしたキーワード数はどれくらいだろうか?

このグループに対しては何の施策も行っていない

  • 縦軸:キーワード数
  • 横軸:順位
  • オレンジ:記事が公開されてから30日後
  • グリーン:記事が公開されてから60日後

被リンクがほとんどなく、ドメインスコアも低いサイトが順位づけられるキーワード数はどれくらいあるだろうか。私はその数にショックを受けた。

しかし、時間が経つにつれ順位づけられるキーワード数が増えることについては驚きではなかった。オレンジの線はコンテンツの公開から30日後、また、グリーンの線は60日後の順位付けられたキーワード数を表している。

②サイトマップグループ

XMLサイトマップの必要性はご存知だろう。ドメインスコアが低い場合はなおさらだ。少なくとも、データではそう示されている。

記事はサイトマップに記載され、サーチコンソールで送信されている

被リンク数が少なく、ドメインスコアも低い場合、Googleはあなたが望むほど頻繁にクロールしてくれないかもしれない。

しかし、サイトマップを送信することで、インデックスまでのプロセスを加速させることができる。あなたのサイトが特定のキーワードで順位づけされるまでの期間を短縮することができるのだ。

③内部リンクグループ

リンク、リンク、そして、リンク。全てのサイトが高順位を獲得するために必要なものだ。理想を言えば、外部サイトからのリンクが望まれるが、それらを獲得するのは困難だ。そのため、我々は内部リンクが順位に与える影響を調べることにした。

古いコンテンツから新しいコンテンツに内部リンクを追加することで、新しいコンテンツがより早くインデックスされる手助けとなり、順位にも好影響を与える。

特に、新しいコンテンツとの関連性があり、すでに順位づけされているコンテンツからの内部リンクは効果的である。

新しいコンテンツへ3本の内部リンクを設置している

内部リンクを3本設置した記事は、XMLサイトマップを送信しただけの場合と比べ、1ページ目に表示されるキーワード数が多かった。

④URL検査グループ

サーチコンソールのURL検査ツールは、コンテンツを素早くインデックスさせるための簡単な方法だ。

サーチコンソールにログインし、ページ上部の検索バーに該当の記事のURLを入力する。すると、下記の画面が表示されるだろう。

「インデックス登録をリクエスト」のボタンをクリックすれば完了だ。

このグループに所属する記事はサーチコンソールから手動でインデックス登録をリクエストされている

URL検査の施策は、サイトマップの施策と似た結果となった。

⑤ソーシャルシェアグループ

私のサイトで起こる現象だが、新しいコンテンツを作成し、それがソーシャルでバズった場合、Googleでの順位も急上昇する傾向がある。少なくとも、非常に短い期間においては。

しかし、数週間後、その記事の順位は落ちる傾向にある。

私のサイトの場合、十分なサンプルサイズとは言えず、また、順位が短期間で急上昇する理由は多くある。

それでも、ソーシャルシェアが順位に与える影響を見ることは、非常に興味深い。

このグループに属する記事は、Facebook、Twitter、Linkedin、Pinterest、Redditのプロモーション施策が行われている。

コントロールグループと比べ、ソーシャルシェアグループの順位状況は良かった。しかし、私のサイト(NeilPatel.com)と同様、順位が伸び続けるのではなく、2ヶ月目に順位が下降する傾向にあった。

ソーシャルシェアによる順位への直接的な影響はないかもしれない。

しかし、より多くのユーザーにコンテンツを見てもらうことで、被リンクを獲得するチャンス、ブランド名検索の増加、ロイヤリティの上昇機会、などが増加する可能性がある。

⑥Chromeでの検索グループ

Googleは、Google AnalyticsとChromeのデータを順位付けに使用している、と主張する者は多くいる。

しかし、今回の実験では、それを証明することはできなかった。

ランダムで選んだ40人のユーザーへ、該当の記事をChromeで直接検索することを依頼した。ユーザーには、該当の記事以外の記事をクリックをし、少なくとも2分間滞在することを依頼し、この施策を1週間続けた。

40人のユーザーによって、該当の記事URLをChromeブラウザで検索してもらう

順位状況はコントロールグループとほぼ一緒だった。

⑦メタタググループ

内部リンクのグループと非常に似た結果となった。そして、2ヶ月後の順位は他のグループよりも良かった。

タイトルとディスクリプションの内容にキーワードが含まれていて、クリックを訴求する内容に最適化する

ユーザー行動に関連する指標はGoogleのアルゴリズムの重要な箇所である。競争力のあるタイトルとディスクリプションを作成できれば、クリック率の上昇が見られ、最終的には順位上昇も期待できるだろう。

メタタグの改善によって順位を上昇させたいのであれば、正しいキーワードを含めるだけでは不十分である。

クリック率を増加させる内容にする必要があるが、それについては、「新規コンテンツの作成とリンクビルディング以外で上位表示を加速させる方法(英語記事)」を参照してほしい。

⑧URLの最適化グループ

こちらのグループは、URLの長さがGoogleの順位に影響を与えるかを調べることを目的としている。

URLを50文字程度にし、キーワードを含める

上記のデータを見る限り、URLの最適化も順位に影響を与えていそうだ。内部リンクやメタタグの施策ほどではないが、影響自体はあることがうかがえる。

SEOフレンドリーなURL(https://neilpatel.com/blog/seo-urls/)を作成するコツは、1つか2つのキーワードを含め、短いURLにすることだ。

下記のような、長く、説明しすぎなURLにするべきでない。

「neilpatel.com/blog/how-to-optimize-your-meta-tags-for-search-engines」
*検索エンジンのためにメタタグを最適化する方法

こうしたURLは、超ロングテールでの順位が良くなるが、よりビッグなキーワード(上記の例では「メタタグ」など)の順位状況は芳しくない傾向がある。ビッグキーワードで上位表示を狙うのであれば、下記のようなシンプルなURLが好ましい。

「neilpatel.com/blog/meta-tags/」

短いURLの利点は、ビッグキーワードでもロングテールでも上位表示しやすいことだ。

結論(⑨すべての施策を行ったグループ)

今回の調査でわかったことは、メタタグ、URL内部リンク、ソーシャルシェア、サイトマップなど、小さな施策でも順位への影響は確認できるということだ。

しかし、特に新しいコンテンツでの上位表示を狙うのであれば、今回の施策のうちの1つを行えばよいというわけではなく、全ての施策を行うことが重要になる。

今回の調査で行った全ての施策を行うグループ

上記のグラフで示されている通り、全ての施策を行ったグループの順位状況が一番良かった。もちろん、XMLサイトマップとURL検査のように、効果が重複してしまう施策もあるが。

また、全ての施策を行ったとしても、劇的に順位状況を改善できるものでもない。SEOは非常に競合性が高く、あらゆる小さな施策を積み重ねていくものなのだ。

新しいコンテンツと古いコンテンツの両方で順位を改善させたいのであれば、あらゆる施策を行うことが必要だ。

今回の調査で行った施策の中に、画期的な施策は含まれていない。

しかし、それぞれのデータを見て、どの施策が順位に与える影響を確認することは非常に興味深い。

今回の調査について、あなたはどう思うだろうか?

この記事は、Neil patel.comに掲載された「How to Rank New Content Faster」を翻訳した内容です。

記事で言及されている「SEOは非常に競合性が高く、あらゆる小さな施策を積み重ねていくものなのだ。」という箇所が全てを物語っていると感じます。

かつては、SEO施策の中でも明らかに効果があるものが存在し、そちらに注力する傾向がありましたが、今はそうはいきません。考えつく限りの、あらゆる施策を行う重要性を改めて実感できる記事でした。

【調査データと考察】一切クリックされない検索は全体の49%。今後は少数の圧倒的勝者にトラフィックが集中する

Googleが、検索結果で表示される情報をよりリッチにしていく傾向が続いていますが、「自社サイトへのクリックが奪われてしまう」といったWebマスター側の懸念はよく聞きます。

先日、若者を中心としたユーザー行動の調査結果の記事を紹介させていただきましたが、今回は検索全体の調査記事となります。SEO JapanではおなじみのSearch Engine Landから、Jumpshot社が行った調査データをもとに、ランド・フィッシュキン氏が見解を述べている記事を紹介いたします。

SEO担当者としても非常に気になるトピックですが、その調査結果は、いかに。

Jumpshot社による調査によると、Googleの検索エンジンを利用した検索行動全体において、そのうちの49%は自然検索結果をクリックせずに検索行動を終えるものである。

しかし、自然検索結果へのクリック数は、広告へのクリック数の12倍に昇る。

部門にもよると思うが、3年前と比べ、今日のマーケターはおそらく複数のポジションを任せられていることだろう

これは、SparkToroの創立者であり、Googleのクリック率の調査についての記事を執筆したランド・フィッシュキン氏がSearch Engine Landに語ってくれた言葉だ。

マーケティング調査会社のJumpshot社から提供されたデータによれば、Google検索でクリックが発生しないケースは、ここ3年間で上昇傾向にあるとのことだ。

Jumpshotが計測しているデータを分析した結果、2019年の第一四半期では、米国のGoogleで行われた検索のうち、48.96%がクリックされなかったという。この数字からは、2016年の第一四半期と比較し、12%も増加していることが読み取れる。

また、2019年の第一四半期で行われたGoogle検索のうち、41.45%がGoogle以外のWebサイトへのリンクをクリックしており、5.9%がGoogleの所有するWebサイトへのリンクをクリックしている。クリックをしたユーザーのみに絞り込むと、12%がGoogleの所有するWebサイトへのリンクをクリックしている。

「旅行、ホテル、フライト、歌詞など、あなたがGoogleが参入を決意した市場にいる場合、検索市場の覇者であるGoogle企業は市場における競合相手となり、多くの機会を奪っていくだろう」。これは、前述のランド・フィッシュキン氏がニューヨークで行われたSMX Eastのキーノートで語った言葉である。

Googleで検索をした後、ユーザーはどこをクリックするのか(2019年第一四半期)

  • 黒:クリックが発生しない検索・・・48.96%
  • 青:Google以外のサイトへの自然検索結果のクリック・・・41.45%
  • 紺:Google以外のサイトへの広告のクリック・・・3.58%
  • ピンク:Googleのサイトへの自然検索結果のクリック・・・5.90%
  • その他:Googleのサイトへの広告のクリック・・・0.11%
  • データソース:JumpshotとSparkToro

(データ情報:10億回の検索、1,000万のモバイルとデスクトップのデバイス)

自然検索結果のクリックへの侵食

Jumpshot社の算出によると、2019年の第一四半期では、615億回のクリック(自然検索、かつ、ブラウザベース)が発生している。同社が算出した、2016年の第一四半期のクリック数は756億回であったため、20%近い減少となっている。

Googleの自然検索からのトラフィックの機会(2016年~2019年)

  • 赤:自然検索結果のGoogle以外のサイトへのクリック(モバイル)
  • 青:自然検索結果のGoogle以外のサイトへのクリック(デスクトップ)
  • データソース:JumpshotとSparkToro

(データ情報:1,000億回の検索、1,000万人のモバイルとデスクトップのデバイス)

自然検索結果へのCTRは減少し、広告へのCTRは上昇している

自然検索結果へのCTRは13%減少し、47.4%となっている。しかし、広告へのCTRは75%上昇し、3.69%となっている。

デスクトップよりもモバイル検索の方が状況は厳しい

クリックが発生しない検索と広告のクリックの増加はモバイルにおいて顕著だ。

また、上記のグラフで示されているとおり、検索トラフィックの獲得機会も、デスクトップと比べ、モバイルのクリック数の減少が大きくなっている。全体の検索はモバイルの方が多いため、ブランドにとっての影響は大きい。

フィッシュキン氏は、この状況の一部を「Googleの検索結果画面の積極的な機能強化と(強調スニペットによる)インスタントアンサーによるもの」と考えている。広告も、モバイルの画面では、スマートフォンのファーストビューの大部分を占めている。

参考:調査の概要

この記事で使用された図は、アメリカ国内で、1,000万のデスクトップとAndroidのデバイス環境で行われた、10億以上のブラウザ検索のデータを元に作成されている。

「iOSデバイス」「Google検索アプリ」「音声検索のみのデバイス」「モバイルアプリへランディングする」などの検索は含まれていない。

少数の圧倒的勝者に富と検索が集中する

クリックが発生しない検索は、ユーザーが求める情報が、検索結果画面で表示される場合に起こる

これは、Googleが様々な強調スニペットを提供することで実現される。

SEO InhouseのCEO、そして、Search Engine Landのエディターでもあるジェシカ・バーマン女史は、SMX Advancedのキーノートにて、「Googleは検索エンジンとしての側面を弱め、ポータルとしての側面を強化している」という考えを披露している。また、検索結果画面の変更に対し、企業が準備すべきことも提言している。

「”強調スニペットの高機能化”と”クリックが発生しない検索の増加”というトレンドは、より資金のあるブランドにとって有利な状況になるのか?」という問いに対し、フィッシュキン氏は、「そうかもしれない。しかし、国内のビジネスを取り巻く環境を反映しているともいえる」と返答している。

比較的小規模なブランドも強調スニペットやリッチリザルトに採用される場合もあるが、(資本力のある企業が有利になるという)あなたの分析は概ね正しい。

Google検索からのトラフィックは、さらに少数の巨大な勝者へと流れるだろう。

公平に言うと、このトレンドは、アメリカの経済の全般のトレンドとも言える。富の集中と検索の集中は相関している。

また、どちらももたない弱者は、よりGoogleを批判する傾向にある。

なぜ、我々は検索結果上のクリック数の減少を気に掛ける必要があるのか?

検索の半分が検索結果に表示されるリンクをクリックせず、その内の12%がアルファベット社(Googleの持株会社)の保有する資産へと導かれる状況において、自然検索における窮地と考えるマーケターもいるだろう。特に、旅行予約やフード・デリバリーなど、Googleと競合する業界においては。

しかし、Googleが検索結果上で自社サービスを展開していることを楽観的に見るべき理由も存在する。

「Googleと直接競合していない分野と比べると、クリックされる機会は少ないかもしれないが、競合している分野よりも検索者は多く存在するだろう」と、フィッシュキン氏は指摘する。

また、強調スニペットへの最適化や構造化データの実装などは、Web上の発見性(見つけやすさ)と検索者の行動に対する、効果的な施策となりうる。

Googleのビジネスモデルについては司法省も関心があり、厳しい監視下におかれている。この流れを断ち切るポジションにいるマーケターも存在するだろう。

「多くの報道の関心を引き寄せ、政府機関がGoogleを注視している状態ではあるが、マーケターとパブリッシャー(発信者)がGoogleの行動に影響を及ぼす機会はあるだろう」と、フィッシュキン氏は述べている。

こうしたマーケターによる貢献が、検索業界の覇者(Google)が”公平で、開かれており、健全な競争が保持される環境”を作る手助けとなればいいと考えている。

この記事は、Search Engine landに掲載された「49% of all Google searches are no-click, study finds」を翻訳した内容です。

米国のユーザーが対象、また、iOSデバイスが含まれていないなどの条件はありますが、検索ユーザーの行動を推し量る上では有用な調査であったと思います。

Googleの検索結果の変更は賛否両論あると思いますが、検索ユーザーの行動の変化は事実として受け止めるべきでしょう。

「重要なキーワードの順位を死守する」だけでなく、「複数キーワードでの上位表示獲得」や「コンバージョン増加のための施策」など、SEO戦略自体を拡大させていきたいと、改めて思える記事でした。