新規顧客を獲得するには?4つのステップとポイントを解説

企業にとって新規顧客獲得は、売上を継続的に伸ばしたり業績低迷のリスク回避に欠かせません。この記事では、獲得までのプロセスや方法、ポイントなどを解説します。

この記事を読めば、新規顧客獲得における全体的な流れが把握でき、ポイントを絞って効率よく獲得に臨むことが可能になります。

「1対5の法則」と「5対25の法則」

ビジネスにおける新規顧客の獲得コストは既存顧客の5倍かかる「1対5の法則」と、既存顧客の離脱率を5%改善すれば25%の利益率が見込める「5対25の法則」が存在します。

この2つが意味することは、同じコストをかける場合より低コストな既存顧客に重点を置きがちですが、事業成長の観点からは新規顧客獲得も欠かせない要素であり、バランスよくアプローチすることが重要だということです。

新規顧客獲得

新規顧客獲得のステップ

実際に新規顧客獲得に向けた4つのステップを紹介します。

新規顧客獲得

STEP1 リサーチ(ターゲット選定)

まずは、ターゲットを定めます。年代や性別、ライフスタイルや興味・関心、悩みの傾向など、さまざまな視点からリサーチして、自社の商品・サービスにマッチする顧客を洗い出すことで、できるだけコストを抑え、確度高くアプローチすることが可能になります。

STEP2 アプローチ

次は、飛び込み営業やテレアポ、ポスティングチラシなどのオフライン手法、インターネット広告やSNSなどを活用し、実際にアプローチを試みます。訪問営業やテレアポ時は、トークスクリプトや営業資料を準備し、インターネット広告やSNSを活用する場合は、キャッチコピーやクリエイティブなどを準備します。

いずれも、ポイントは「訴求点を明確にしてベネフィットを伝える」ことです。ベネフィットとは「その商品・サービスによって何が変わるのか」を表す部分で、メリット(良い点)をただ伝えるよりも効果的です。

どの業務が効率化され、どれだけコストが削減でき、どんな成果を生み出すか、課題解決までのプロセスとその後の未来までイメージできればベストです。

STEP3 ヒアリングと提案

どんなに魅力的な商品・サービスであっても、最初のアプローチで購入に至る顧客は多くありません。

そのため、定期的な訪問や電話などでのヒアリングを重ねて、継続的にアプローチを行いましょう。ただ回数をこなすだけでなく、新たな提案ができれば購買意欲を高めることが可能になります。

STEP4 クロージング

いよいよ顧客獲得の最終フェーズです。近年はオンラインで商談を行うケースも増えており、インサイドセールスとクロージングで担当者を分けることもあります。顧客との間で齟齬が生じないように、引き継ぎをしっかりしておくことが大切です。

新規顧客獲得方法(プッシュ型・プル型)

獲得方法には「プッシュ型」と「プル型」の2種類があります。

新規顧客獲得

プッシュ型の特徴と具体例

プッシュ型とは、自社商品・サービスを自社のタイミングでアプローチする企業主体の手法です。

ターゲットの絞り込みやアプローチ方法に優先順位をつけやすいため、短期間・低予算で成果を上げやすいメリットがある反面、タイミングを間違えれば疎まれる可能性があるので注意が必要です。

具体例

メディア・広告
テレビCM、新聞広告、折り込みチラシ、ポスティング広告、ダイレクトメールなど
営業
訪問営業(飛び込み営業)、テレアポなど

プル型の特徴と具体例

プル型とは、自社の商品・サービスに関する情報に対し、ユーザーからの問い合わせを待つ顧客主体の手法です。

問い合わせ後にユーザー(見込み客)へアプローチできるため、成約に繋がりやすい反面、問い合わせ自体がなければアクションできないので、成果が出るまでに時間が掛かる点には注意しましょう。

具体例

メディア・広告
インターネット検索、オウンドメディア(自社サイト・SNS)、リスティング広告、プレスリリースなど
営業
紹介(引合い)、展示会、セミナー、ショールームなど

新規顧客獲得のポイント(成功の秘訣)

新規顧客獲得で特に重要なポイントや成功の秘訣を紹介します。

予算確保

「1対5の法則」からもわかるように、新規顧客獲得にはどうしてもコストがかかります。以下のように利益を先に確保すれば無理のない予算が立てられるので、参考にしてみてください。

新規顧客獲得

最初は予算に見合った成果が出なかったり、利益率が低いこともあるでしょう。しかし「5対25の法則」にあるように、新規顧客がリピート顧客になれば利益を上げやすくなるのも事実です。

予算を立てるときは新規顧客の「獲得人数」や「売上高」のような目標を立て、長期的な視点で運用することが大切です。

ターゲットや訴求点の明確化

新規顧客獲得に必要なのは、ターゲットと訴求点を明確にすることです。そもそものターゲット層がズレていたり、訴求点が明確でないなど、基本的なポイントを間違えると、どんなに優れた商品でも届きません。入念なリサーチこそが成功の第一歩といえます。

顧客との信頼関係

新規顧客の獲得にはターゲット選定からクロージングまで一連のプロセスがあります。フェーズごとに担当者が変わる体制の場合、十分な引き継ぎが必要です。

特にプル型の場合は、マーケティングからインサイドセールスに、そして顧客に直接提案する担当者へスムーズに情報をリレーして、信頼関係を構築することを心掛けましょう

信頼関係を構築しながら新規顧客獲得を

新規顧客獲得は、ターゲット選定からクロージングまで一連のプロセスを細かく設計し、プッシュ型とプル型を効果的に活用することで成果に繋がります。

ターゲット選定と訴求ポイントの明確化を入念に行い、信頼関係を構築しながら新規顧客獲得に挑みましょう。

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Googleのジョン・ミュラー氏による、57のSEOについてのアドバイス

SEOの情報は日々、誰かが、どこからか発信しておりますが、Googleからのアナウンスは特に注意して追っていきたいものです。特に、ジョン・ミュラー氏は、Q&A動画やTwitterなどで有益な情報を発信してくださっています。今回の記事は、ジョン・ミュラー氏によるアドバイスの中でも特に重要なものをまとめたSearch Engine Journalの記事を紹介いたします。

この記事は、Googleのサーチ・アドボケートのジョン・ミュラー氏によるアドバイスの総まとめである。これらを参照し、ぜひ、あなたのSEOに関する知識に磨きをかけていただきたい。

Googleのサーチ・アドボケートとして、ジョン・ミュラー氏は多くのSEOに関するアドバイスを共有してくれている。その量は、全てを把握することに困難が生じるほどだ。

毎週、ミュラー氏は、SEOの担当者に手を差し伸べており、Q&Aセッションで多くの質問に答えている。この記事で紹介するアドバイスの多くは、オフィスアワーのハングアウトで紹介されたものだ。

また、ミュラー氏が不定期に公開している検索についての解説動画からも、アドバイスを抜粋している。

この記事では、Googleの内部から提供されるこれらの情報を、ランキング要素をはじめ、いくつかのカテゴリーに分類して紹介している。

あなたが見過ごしたアドバイスも含まれているかもしれないため、ぜひ、ご参照いただきたい。

ランキング要素

1.Googleは200以上のランキング要素を保持しているわけではない

かつてGoogleは、コンテンツを順位付けする際、アルゴリズムが考慮する要素は200以上ある、と述べていた。

しかし、アルゴリズムの仕組みについて誤解を招いたり、誤った印象を与える可能性があるといった理由で、公式にこの数字を使わないようにするとしている。

我々は、200以上のランキングシグナルといった表現を用いないようにしている。なぜなら、このような数字を用いることで、誤解を招くこともあると感じているからだ。すなわち、「Googleはあらゆるランキングシグナルが記載されているスプレッドシートを持っており、それを重要度ごとにソートし、その結果を見ている」といったような誤解だ。これは、実情とはかけ離れている。

2.被リンクの数は重要ではない

Webサイトに向けられたリンクの総数は、Googleとは関係がない

関連するWebサイトからの1本のリンクが、品質の低い何百万ものリンクよりも、大きな影響を持つことは考えられる。

やろうと思えば、何百万ものWebサイトから何百万ものリンクを設置することは可能だろう。そして、Googleはそれらをすべて無視する。

もしくは、1つのWebサイトから1つの良質なリンクが設置されてるかもしれない。Googleにとって、それは非常に重要なサインとなる。なぜなら、その1つのリンクがあるからこそ、このWebサイトは関連性のあるWebサイトであると扱うべき、となるからだ。このように、総数は全く関係のないものであるのだ。

3.日付を変更しても、順位は上昇しない

Webページの公開日を変更したところで、大きな変更がなければ、Googleの検索結果における順位の改善にはつながらない。

検索においては何の変更もなく、そのページの日付と時間を変更したからといった理由で、こうしたページの順位が変わることは絶対にない。

4.重複コンテンツはネガティブなランキング要素ではない

検索結果の順位において、重複コンテンツがWebサイトにとって悪影響となることはない。Googleは、それらのコンテンツの片方を検索結果に表示し、もう片方を無視する、といった対応を取る。

複数のページで同一のコンテンツがある場合、それら全てを検索結果に表示することはない。それらの中から1つのコンテンツを選び、それを表示させる。そのため、重複コンテンツはネガティブなシグナルというわけではないのだ。多くの場合、いくつかのページでコンテンツが共有されることは、普通のことと言える。

5.プレゼンテーションはランキングに影響を与えうる

Webサイトの見せ方は、検索結果でのビジビリティに影響を与えうる。

こうした小さな違いが、ユーザーがあなたのWebサイトをどう認識するかにおいて、重要な役割を担うこともある。例えば、あなたのWebサイトが金融関連のWebサイトであるとしよう。そして、ユーザーが「情報は良いが、見せ方が素人のようだ」と思った場合、これは、あなたのWebサイトがどのように認識されているかを反映している。そして、長期的に見れば、検索結果にも反映されることが考えられるのだ。

6.カスタマーレビューはランキング要素ではない

Googleのアルゴリズムによる検索結果のランキングに、カスタマーレビューは使用されていない。

カスタマーレビューはローカル検索のランキングには使用されているが、オーガニック検索のランキングには使用されていない。

私が知る限り、Web検索のランキングにおいて、Googleは顧客の数やレビューを使用していない。もちろん、こうした情報を使用して、リッチリザルトとして検索結果に表示させるということはあるが。

7.ランキングの変化が見られるのに1か月かかることもある

Webサイトの品質に関わる課題を修正した後、Googleの検索結果に変化が表れるまで、1か月ほどかかる場合もある。

どのくらいの期間がかかるか。そうだね。答えることが難しい質問だ。大規模なWebサイトのすべてのページを再クロールするには時間がかかるだろう。特に、Webサイトの構造を変更するなど、Webサイト全体にかかわる大きな変更の場合は。

純粋にテクニカルな視点から考えてみても・・・。そうだね、1か月ほどではないだろうか。

8.ブログのコメントを削除することがランキングに影響を与えることもある

Googleは、他のコンテンツと同様、ブログのコメントもインデックスする。つまり、ブログのコメントが検索結果のランキングに貢献していることも考えられる。

それゆえ、ブログのコメントのすべてを削除してしまうと、ランキングに影響を与える可能性もある。

最終的には、あなたの考え次第であると思う。我々の視点から話すと、我々はコメントをコンテンツの一部として見ている。多くの場合、それらがコメントであるということは認識できているため、扱い方は変える必要がある。しかし、最終的には、ユーザーがこうしたコメントに基づいてあなたのページを発見した場合、あなたがこうしたコメントを削除してしまうと、そうしたコメントに基づいて我々があなたのページを発見することはできなくなる。

9.Core Web Vitalsはタイブレーカー以上のものである

これまでの認識とは異なり、ミュラー氏は、Core Web Vitalsはランキング要素として、ただのタイブレーカー以上のものであると認めている。

Core Web Vitalsはランキング要素であり、タイブレーカー以上のものではあるが、関連性に置き換わるものでもない。Webサイトによっては、それを強く感じる場合もあるし、弱く感じる場合もあるかもしれない。。。

Core Web Vitalsについて留意しておくべきこととして、Core Web Vitalsはランダムなランキング要素以上のものであり、ランク付けされた後(ユーザーが実際にWebサイトを訪れた際)、Webサイトのユーザービリティに影響を与えるものであるということだ。

10.Core Web Vitalsのランキング要素の算出には遅れが生じる

Core Web Vitalsのデータは、28日ごとに収集され、更新される。これは、Search ConsoleやPage Speed Insightsのようなツールでレポートされるスコアは、Googleが過去(およそ)28日間で測定したレポートということを意味している。

それゆえ、Core Web Vitalsのスコアが改善された場合も、ランキングシグナルとしての影響が見られるには、時間がかかる。ミュラー氏は、これについての変更があるのか、タイムラグは常に発生するものになるか、まだ決定していないと述べている。

完全に決まったかどうかは把握していないが、つまり、データにはタイムラグが発生することもある。我々が十分なデータを収集するまで、一定の期間、待たなければならない。

そのため、スピーディーなアップデートのための最適化ではなく、全体図を明確に理解するといった類のものになるはずだ。私としては、リアルタイムの変更ではなく、もっとゆっくりとしたものになると考えている。

11.トラフィックはCore Web Vitalsに影響を与えない

Core Web Vitalsのスコアは実際のトラフィックから算出されるが、トラフィック自体がスコアに影響を与えることはない。

数百万人のユーザーが見ているか、そうではなく、例えば、数千人のユーザーが見ているか、そうしたことは関係がない。Webサイトへの純粋な訪問数は、Core Web Vitalsの要因とはならず、また、一般的にランキングの要素にもならない。

12.Google マイビジネスはローカル検索のランキングにおいて、非常に重要

ローカル検索で良い順位に表示されるために、Googleマイビジネスは、Webサイトの最適化と同じくらい重要である。

ローカルサービスやローカルビジネスを主に見ているようだね。そうであれば、しっかりとしたGoogleマイビジネスのエントリーの設定が必要になるはずだ。なぜなら、こうしたクエリの場合、検索結果にわずかながらも表示されやすくなるからである。

実際、「近くの○○」といったクエリの場合、「近くの〇〇」といったワードでの上位表示を狙う必要はない。なぜなら、「近くの○○」といったクエリは、世界中で発生するからであり、あなたのWebサイト独自のものではないからだ。

そのため、あなたがすべきことは、ページ内で明確にロケーションを記載することである。こうすれば、そのロケーションの場合、あなたのWebサイトやページが関連しており、さらに、ユーザーがそのロケーションにいるということを、我々が認識できるのである。

13.商品価格はランキング要素ではない

競争力のある価格は顧客を引き付けるかもしれないが、検索結果におけるECサイトのランキングには影響を与えない

純粋にWeb検索の観点から言うと、Webページの内容から価格を認識し、ランキング要素として我々が使用するということはない。

そのため、価格が安い方のページの順位を上げる、といったことは起こらない。そんなことは、本当に意味のないことだと思っている。

14.単語数はランキング要素ではない

単語数が検索結果における順位に影響を与えるといった説は、事実ではない。

記事が短かったとしても、長い記事と同様の情報を提供しているのであれば、検索者に対し同程度の価値を提供していると、Googleは認識する。

ミュラー氏が言うように、とあるページが他のページよりもコンテンツの単語数が多い、といった理由で順位をつけることは、まったく意味をなさない。

我々は、単語数をランキングに使用していない。もしそれが、ライターがより良い記事を書けるようになるものであれば、あなた自身のガイドラインとして、単語数を使用するのは問題ないだろう。

15.オリジナルのページタイトルは、今でも、ランキングに使用されている

Googleは、検索結果で表示されるページタイトルを生成する方法をアップデートしたが、オリジナルのタイトルの重要性が以前よりも低下していないことを、ミュラー氏は認めている

十分に練られたページタイトルは、Googleが検索結果で書き換えたとしても、検索結果のランキングに使用される。

将来的にどのようになるかはわからないが、少なくとも現時点においては、タイトルタグに書かれている内容を、我々はランキングに使用する。

Webサイトのすべてを置き換えるようなものではないが、我々は一つの要素として使用している。検索結果に表示される際、あなたが対策しているキーワードが見切れてしまったとしても、我々がそれを使用していることについては変わりはない。

16.E-A-Tはランキング要素ではない

品質評価ガイドラインでE-A-T(専門性、権威性、信頼性)が紹介された以降、E-A-Tは直接のランキング要素である、という考えが生まれた。

それは事実ではないことを、ミュラー氏は認めている。また、「E-A-Tスコア」というものがないことも、認めている。

GoogleはE-A-Tスコアを持っており、それは、5つのリンクと、これとこれと・・・、に基づいている、といったことはない。

そうではなく、我々は時間をかけてアルゴリズムを改良しようとしており、品質評価者が我々のアルゴリズムをレビューしてくれるようにしており、彼らはまさにそれを行っている。

つまり、重複する箇所はあるかもしれないが、特定の要素をSEOの要素として使用するといった、技術的な要素であるわけではないのだ。

17.検索において、唯一の決定要素は存在しない

何か特定の要素が、他の要素以上に、何かを決定するというような、単一のランキング要素は存在しない。

あるランキング要素は、特定のクエリにおいて大きな比重を占めることはある。しかし、その要素が、他のクエリではそれほど重要ではないといった場合もある。

この巨大なネットワーク内で、特定の要素が決定的な要素であると言うことはできない。また、特定のWebサイトやクエリによっては、まったく異なる役割となることもあるため、単純に、この要素は10%の役割を果たしている、と言うこともできない。

他のWebサイトやクエリでは、決定的な要素となる場合もある。しかし、これらをまとめ上げることは、非常に難しいことなのだ。

18.Hタグは強力なシグナル

見出しタグ内のテキストは、Googleに強力なシグナルを送る。そのページが何についてのページなのか、何を上位に表示させたいのか、などを伝えるものだ。

ページ上のテキストに関して言えば、見出しは強力なシグナルであり、そのページのどの部分が、このトピックについてのものであるのか、といったことを伝えるものだ。

H1タグ、H2タグ、H5タグ。それらをどのように使ってもかまわない。それほど大きな問題ではない。

それよりも、このトピックについてはこのページのここの部分である、というような、一般的なシグナルを伝えてほしい。また、このページの他の個所は別のトピックである、というようなことも伝えてほしい。

19.ドメイン内のキーワードは順位に影響しない

特定のキーワードがドメイン内に含まれているからといって、そのWebサイトが、そのキーワードで上位に表示される可能性が高くなる、といったことはない。

ドメイン内のキーワードはランキング要素ではないのだ。

あなたの会社名やブランドに関連する言葉を含めたドメインのほうが、ずっと良いだろう。

ドメインにキーワードが含まれているWebサイトである、ということが、そのキーワードにおいて他のWebサイトよりも関連性がある、といったことを意味することはない。

つまり、ドメイン内にキーワードを含める必要はない、ということだ。

メインコンテンツ

20.注力するキーワードは、可能な限り露出させる

ミュラー氏は、タイトル、見出し、小見出しなどの目立つ個所に、注力しているキーワードを含めることを強く推奨している。

そのページが何についてのページなのかを伝えたいのであれば、それらを可能な限り露出させることを勧める。

記事の最下部に一言だけ含める、といったことはやめよう。タイトル、見出し、小見出し、画像のキャプション、などを活用しよう。

こうしたことは全て、ユーザーとGoogleがあなたのページに訪れた際、そのページのトピックを明確に理解できるようにするための作業だ。

21.改善か、削除か

品質の低いコンテンツを改善するべきか、削除するべきか、という質問を受けた際、ミュラー氏は、改善するのが最善だろう、と述べている。

しかし、そうしたコンテンツを改善するつもりがないのであれば、そのまま削除すべきだろう。

自身のWebサイト、自身の名前と共に公開したいと思う、良いコンテンツであれば、そのまま残しておくべきだろう。そのコンテンツが古いということが、そのコンテンツの内容が悪いということを意味するものではない。

しかし、該当のコンテンツを読み、それが自身にとって恥ずかしいものであり、オンライン上に残しておきたくないと思うほど内容が悪いのであれば、改善するか、削除するかのどちらかを選択すべきだろう。

22.ユニークなコンテンツをアバブ・ザ・フォールドに配置する

Webページは、アバブ・ザ・フォールドに、少なくとも、いくらかのユニークコンテンツを掲載すべきだ。

異なるページ間で重複したコンテンツがあることは致し方ないが、少なくともページの上部にはユニークなコンテンツを掲載するようにしよう。

我々にとって重要なことは、アバブ・ザ・フォールドに、ある程度のユニークなコンテンツがあることだ。パナーや一般的なヒーロー画像をページの上部に掲載することは、まったく問題ではない。しかし、アバブ・ザ・フォールドのコンテンツは、そのページ固有のものであるべきだ。

23.スペルや文法の優先度は高い

ユーザー体験に直接の影響を与えるため、スペルや文法のミスをGoogleは品質における問題であると認識する。

我々はそのページが何についてのページなのかを理解しなくてはならないため、スペルや文法のミスについてはグレーゾーンであると言える。

ページ内のテキストに多くのエラーがあるため、我々がそのページの内容を認識できない場合、より大きな課題となる。

また、我々は本当に品質の高いコンテンツを発見しようとしているが、多くの文法や技術的なミスがあることが理由で、低品質なページに見えてしまうこともある。

多くの場合において、壊れたHTMLよりも、スペルや文法のミスのほうが優先度が高いかもしれない。

24.ほとんどのコンテンツは1週間以内にインデックスされる

新しいページが公開された場合、そのページがインデックスされるまでにかかる時間は、数時間から数週間の間である。

ミュラー氏は、優れたコンテンツであれば、多くの場合、1週間以内でインデックスされると考えているようだ。

25.同一のコンテンツでも、フォーマットが異なれば、重複ではない

例えば、動画とブログ記事など、異なるフォーマットで公開された同一のコンテンツは、重複コンテンツとはみなされない。

Googleは、動画で話されている内容を文字に書き起こし、それをブログ記事の文章と比較する、といったことはできない。

まず、我々は動画内のテキストを分析し、それらをWebページにマッピングする、といったことは行っていない。ブログ記事と同じ内容の動画があったとしても、それらは別物である。ユーザーは何かを読む目的でGoogleを利用するかもしれない。また、何かを視聴したり、聞いたりするためにGoogleを利用することもある。これらは、それぞれ異なるものである。

我々は、この動画のテキストはこのブログ記事と同一であるため、どちらかを表示させない、または、片方だけを表示させる、といったことをしていない。そのため、ブログ記事と同じ内容の動画があったとしても、まったく問題ないことだ。

26.コンテンツに価値があれば、多くのアフィリエイトリンクがあったとしても、問題ない

メインのコンテンツが価値を提供するものであれば、そのページに多くのアフィリエイトリンクがあったとしても、問題はない。

コンテンツの内容が有用であれば、Webサイトは1つのページに対し、自由にアフィリエイトリンクを設置することができる。

上限はない。我々からすれば、アフィリエイトリンクが悪いものであったり、問題があったりするものであると言っているわけではない。重要なことは、そのページに有益なコンテンツを掲載する必要がある、ということだ。こうした観点で我々は考えている。

Webサイト内にどの程度のアフィリエイトリンクが設置されているか、ということは全く関係がない。また、記事の長さに対するリンクの数の比率といったものも、まったく関係がない。

27.埋め込みの動画と、アップロードされた動画の価値は同じである

他のソースから埋め込まれた動画と、Webサイト上でネイティブにホストされた動画は、同一の価値である。

基本的には同一だ。例えば、動画用のCDN(content delivery network)を持つことは一般的であるが、技術的には、それらは別のWebサイトとなる。我々の観点では、ユーザーにとって上手くいく仕組みであり、コンテンツがアクセス可能で適切にインデックスされるのであれば、問題は全くない。

28.内部リンクの数が多すぎると、その価値を下げてしまう

1つのページの内部リンク数が多すぎる場合、その価値が薄れてしまうことがある。

多すぎる内部リンクは、効果があるよりも、害となる場合が多いのか?という質問に対し、ミュラー氏は次のように述べている。

Yesでもあり、Noでもある。我々は、ページの構造をより良く理解するために内部リンクを活用する。Webサイトの構造を理解しようとする際、様々なページが存在しており、その全てのページがWebサイトの他の全てのページへのリンクが設置されていたとしよう。その場合、全てのページに完全な内部リンクが設置されていることになり、そこには構造といったものが存在しなくなる。

そのため、ページランク、オーソリティ、その他のシグナルとは関係なく、Webサイトの明確な構造を提供できていない、ということになる。この場合、検索エンジンがそのWebサイト内の個々のページのコンテキストを理解することが難しくなる。以上が、この件についての私の見解である。

29.チャートにはHTMLではなく、画像を用いる

ミュラー氏が、テキストではなく、画像の使用を推奨することは珍しいが、その例が、メインコンテンツ内にチャートを掲載する場合である。

HTMLでチャートをコーディングすることによるメリットは存在しない。わかりやすいalt属性を付けた画像であれば、まったく問題ない。

そのチャートでやりたいことによって異なるが、こうした類のものは、画像を追加し、わかりやすいalt属性を付与することで問題ないだろう。

そのチャートに重要な情報が含まれているのであれば、その情報をAlt属性に記載しよう。そうすれば、我々はテキストとして認識することができ、画像を見ることができないユーザーに対しても、その情報を提供することができる。しかし、一般的に、画像を使うことで問題はないはずだ。

30.アンカーテキストはコンテキストを提供すべきだ

内部リンクは、GoogleがWebサイト内でより多くの記事を発見する手助けとなる。そのため、アンカーテキストは、リンク先のページが何についてのページなのかを伝える、コンテキストを提供すべきである。

内部リンクは、我々にコンテキストのシグナルを与えてくれるものだ。つまり、基本的には、私のWebサイトのこの個所ではこのトピックについての情報を発見できますよ、と伝えるものなのである。そして、それが、内部リンクのアンカーテキストとして、あなたが使用すべきものだ。

外部リンクにおいても、他のWebサイトへのリンクを設置するのであれば、同じことが言える。つまり、なぜユーザーはこのリンクをクリックし、そのWebサイトへ行くべきなのか、そこでどのような情報が追加で得られるのか、といった内容を提供するのである。

31.長いアンカーテキストはより多くのコンテキストをGoogleに伝える

ページ内で長いアンカーテキストを使用することは問題ではない。むしろ、役に立つこともある。

Googleは、リンク先のページについての理解のために、アンカーテキストを用いている。

アンカーテキストが長いほど、より多くのコンテキストをGoogleに伝えることができる。

その情報は、そのページのランキングの際、考慮される情報となる。

我々は、アンカーテキストの長さについて、特別なことは行っていないと思う。しかし、我々は、アンカーテキストを、個々のページに対しての追加のコンテキストを提供するための方法として使用している。

長いアンカーテキストを使用することで、我々に僅かながらもより多くの情報を提供する場合もある。ただの、異なるキーワードの集合、という場合もあるだろう。

32.Googleは皮肉を理解しない

皮肉を交えた調子でコンテンツを作成することで、読者の興味を引くことは出来るかもしれないが、Googleのポイントにはならない。

Googleのアルゴリズムは、皮肉を誤解することもあるため、重要な情報を伝えるためのコンテンツを作成する際には、使用を避けた方が良い。

皮肉を含めた表現があった場合、我々がそれを誤解したり、理解ができないといったリスクは明らかに存在する。

特に、Googleとユーザーに対し、正確なメッセージを伝えることが重要である場合は、可能な限りわかりやすい文章にするべきだろう。

例えば、医療系の情報を伝えるような場合、皮肉を含めた表現は避けた方が良いかもしれない。

エンターテインメント系の話題などの場合は、それほど大きな問題とはならないはずだ。

テクニカルSEO

33.いくつかのスキーママークアップは、組み合わせることができない

Googleのリッチリザルトは、特定の種類の構造化データのマークアップを組み合わせることができるが、それ以外のものは組み合わせることができない。

検索結果において、組み合わせることができるリッチリザルトの種類と、そうでない種類がある。例えば、レシピとレーティングの場合、1つのリッチリザルトのタイプで組み合わせることができる。

しかし、私の記憶が正しければ、FAQとハウツーの場合は1つのリッチリザルトのタイプで組み合わせることができないため、どちらか1つを選んで表示しなければならないはずだ。

34.フラットなURLの構造にメリットはない

あらゆるページがトップページから1クリックで到達できるような、人工的なフラットなURLの構造は必要ない。

URL内のスラッシュがいくつあるか、Googleがそれを考慮することはない。GoogleはURLをコンテンツの識別子として扱うのであり、Webサイトの構造を理解するための手段としては扱っていない。

人工的なフラットなディレクトリ構造にする必要はない。この観点から述べると、ユーザーが認識できるディレクトリ構造であり、ユーザーが入力出来たり、一部をコピーして貼り付けたりできるようなものであれば、問題はない。URLを書き換えたりするなどして、ユーザーからそうしたURL構造を隠す必要はない。

35.404エラーは珍しいことではない

404エラーのあるWebサイトは珍しいことではない。そのため、Googleは、404エラーをネガティブなランキング要素として扱っていない。

例え、Search ConsoleがそのWebサイトの40%のページが404であると表示したとしても、心配する必要はないだろう。

我々は、それを異常とはみなさない。品質のシグナルのようなものとして扱うことはないだろう。404エラーを我々が問題として見るのは、トップページが404エラーを返す場合だろう。この場合、そのWebサイトが本当に存在しているかどうかわからない、と我々は考えるかもしれない。

しかし、Webサイトの一部が404であっても、致し方ないことだろう。技術的な問題であり、仕様がないことだ。

36.CCTLDはジオターゲティングにおいて必須ではない

ドイツの場合では.deのような、国別コードトップレベルドメイン(CCTLD)は、その国の検索者のジオターゲティングのために絶対に必要なものではない。

いや、絶対に必要とされるものではない。

一般的に、ジオターゲティングを行う場合、2つの方法が存在する。

1つ目は、国別コードトップレベルドメインを使う方法であり、ドイツでは.deとなる。

2つ目は、ジェネリックトップレベルドメインを使用する方法であり、Search Consoleでジオターゲティングの設定を行う。

例えば、.com、.net、.info、.euなどである。

この中でどれを選んでも問題なく、あとは、ジオターゲティングをドイツに設定するだけで良い。

37.品質の課題の修正のためのテクニカルな方法はない

技術的な修正のみで、検索結果の順位を改善することは難しい。

Googleによる評価を得るためには、一定のレベルの品質が求められ、それは技術的な修正のみで達成できるものではない

Webサイトの品質は、技術的な修正で達成できるものではない。あなたのWebサイトをGoogleにもっと真剣に見てもらいたいのならば、本当に、本当に、品質の改善が必要となるのだ。

38.URLの長さは、正規化のための軽微なシグナル

URLの長さは、どちらのバージョンのURLが正規のURLであると決定するために、Googleが使用する軽微なシグナルである。

他の条件がすべて同一であれば、Googleは短いバージョンのURLを選択する可能性が高い。
非常に僅かではあるが、我々はURLの長さを正規化のために使用している。例えば、url.htm?utm=greencheeseandhamとurl.htmの場合、他の全てが同一であれば、我々はurl.htmを正規のURLとして選択するだろう。そのため、短いURLのほうがSEOにとってはより良いように思えるかもしれないが、実際は、副次的な効果に過ぎない。

39.Webサイトをリニューアルする際、URLは同一のままにする

Webサイトをリニューアルする際、URLを変更してしまうと、改良よりも害になってしまうこともある。

Webサイトに変更や改善を加える際、URLを同一のままにするようにしよう。

URLを変更する場合、Googleは新しいページとしてクロールする可能性があり、検索結果でのランキングという意味では、ゼロからのスタートとなってしまう。

Webサイトを改善する際、同時に発生する複数の事柄がある。そのため、そこで起こっているすべてを正確に把握することが難しい場合もある。

しかし、Webサイトをリニューアルする際、気をつけてほしいことは次の事項だ。

つまり、可能な限りURLを同一に保ち、URLの構造を変更させないということだ。

また、内部リンクも可能な限り同一の状態を保とう。

さらに、ページのコンテンツとレイアウトも可能な限り同一な状態を保とう。

40.構造化データは、非常に軽微なシグナルである

構造化データはそのページが何についてのページであるのかを、Googleに伝えるための手助けとなる。しかし、SEO担当者は検索結果のランキングに大きな影響があると、構造化データに頼りすぎるべきではない

何故だろうか?

なぜなら、構造化データは軽微なシグナルだからである。

そのページをどのようなキーワードで表示させたいのか、それを明確にGoogleに伝えるためには、メインコンテンツを通じて伝えるべきだ。

構造化データによるヒントのみで、どのようにして順位付けをするのだろう?構造化データは非常に軽微なシグナルである。構造化データについて心配するのではなく、よりわかりやすいコンテンツを作成するようにしよう。

41.1つのページに複数のH1タグを使用しても、問題ではない

GoogleはH1タグの使用を1回のみにすることを推奨しているのだろうか?いや、そんなことはない。

パブリッシャーは、自由にH1タグの使用回数を決めることができる。

1つのページに対し、H1タグは何度使用してもかまわない。制限はなく、上限や加減も存在しない。

H1タグが1つであれ、5つであれ、そのWebサイトの順位においては、まったく問題がない。

42.ゲスト記事におけるNofollowリンク

他のWebサイトにゲスト投稿する際、自身のWebサイトへのバックリンクも設置するのであれば、そのリンクにはnofollowタグを設置する必要がある。

これは、他のWebサイトからのゲスト記事を自身のWebサイトに掲載し、そのWebサイトへのバックリンクを設置する際も同様だ。

Googleは、ゲスト記事を、そのWebサイトのプロモーションとみなすため、そのコンテンツ内のリンクを自然なリンクとはみなさない。

それゆえ、リンクスキームへの関与をGoogleに疑われることを防ぐために、nofollowタグを設置すべきだ

問題となる箇所は、リンクについてである。コンテンツやリンクを提供しているのであれば、それらのリンクはシグナルを渡すべきではなく、rel-sponsoredやrel-nofollowを付与すべきだろう。より広範囲のオーディエンスにリーチするための手段として考えることは、問題ない。

基本的に、そこに設置されているリンクが「自然な」リンクであっても、ゲスト記事内にリンクがある場合は、nofollowを付与すべきだ。

これは、まったくもって、新しいことではない。これについての手動アクションについて、新しい計画を練る必要もない。こうしたことを、我々はアルゴリズムによって把握することができている。

43.Googleのおススメの構造化データはJSON-LD

Webサイトにマークアップする構造化データには、主に2つの種類がある。

1つはJSON-LDであり、もう1つはmicrodataだ。

Googleはそのどちらもサポートしているが、おススメはJSON-LDである。

現在、我々はJSON-LDを好んでいる。新しい構造化データの多くが、JSON-LDを支持しているように思う。そのため、我々もJSON-LDを好んでいるのだ。

44.キーワードリッチなメタタイトルはGoogleのガイドラインに違反していない

Googleは推奨してはいないが、ページのメタタイトルにキーワードを詰め込むことは、検索エンジンのガイドラインに違反しているわけではない。

かつては、このような施策はキーワードスタッフィングとみなされ、検索結果の順位の下落を招く、という考えがあった。

ミュラー氏によると、それは事実ではないようだ。

ウェブマスターガイドラインに違反しているわけではなく、問題を引き起こすようなものでもない。我々が関連性を少しばかり良く理解することができるため、より適切なタイトルが設定されれば、ものごとが改善されるかもしれない、といった程度だろう。

タイトルにおける最大の改善点は、ユーザーが実際に探しているものと合致するタイトルを作成することだろう。そうすれば、「これは私が探していたものと完全に一致する」とユーザーが思うため、検索結果で実際にクリックされやすくなるのではと思う。

SEO全般

45.SEOは廃れることはない

ミュラー氏は、SEOが廃れてしまうほど、検索エンジンが進歩することはないと考えているようだ。

Googleが機械学習を駆使し、SEOがなくても良いコンテンツが上位に表示されるようになるのではないか、という懸念は、彼のこの言葉により払拭されている。

機械学習を駆使し、Googleのアルゴリズムが進化し、あらゆるWebサイトを自動的に理解するようになり、その結果、SEOが廃れて誰も必要としなくなると、多くの人が懸念していると思う。しかし、そういったことは実際には起きないだろうと私は考えている。

46.SEOを副業にする最適な時期

ページエクスペリエンスアップデートがローンチされた今、Webサイトの最適化を行う正しい時期であると、ミュラー氏は述べている。

Webサイトを手助けできる優秀なコンサルタントは、多くの対価を得られるだろう。もし、あなたがこうした仕事を好み、CDN、プラグイン、フレームワークのセットアップなどを習得しているのであれば、自身のスキルを磨き、高い報酬を得る最適な時期であるはずだ。

47.SEOの解決策がない場合もある

Webサイトの順位を上げるための解決策が、SEOではない場合もある。ミュラー氏は、下記のように述べている。

SEOの解決策がない場合もある、ということは覚えておいてもらいたい。6年間は長い時間であるし、Webも、Google Newsも、その他のあらゆることも大きく進化している。

技術的な問題でない場合も、リンクを大量に購入するだけでは解決しない場合も、Webサイトの戦略が時代遅れであるという場合も、全て考えられる。

48.Googleはモバイル版のページをデフォルトでインデックスする

モバイル・ファースト・インデックスへの移行は、Googleが、デスクトップ版ではなく、モバイル版のページをデフォルトでインデックスすることを意味している。

別々のURLのWebサイトの場合は、m-dotのバージョンがインデックスされるようになる。

モバイル・ファースト・インデックスへの移行は、デスクトップ版ではなく、モバイル版のページを我々がインデックスに用いるということだ。多くのWebサイトで、この変更はすでに発生している。すでにモバイル版のWebサイトがインデックスされている場合は、特に何もすることはない。

49.Google Discoverのトラフィックに依存すべきではない

Google Discoverからのリファラルトラフィックは可変する。そのため、安定した供給減としてそれに依存しないことが重要である。

Discoverは特定のクエリとは結び付かないものである。どれほどのユーザーがこのトピックに興味があるのか、どこで表示される可能性があるのか、などはわからないため、Google Discoverに期待すべきことを述べるのは非常に難しい。

Google Discoverでの多くのビジビリティを獲得できたのであれば、それは素晴らしいことだ。ただし、それはすぐに変化してしまうものだということを認識することが重要だろう。

50.「デジタルPR」でリンクを獲得する

デジタルPRによってリンクを構築することを、ミュラー氏は肯定的に見ている。スパムではないことも明言している。実際、テクニカルSEOと同程度に重要である可能性もある。

デジタルPRの取り組みは好意的に見ている。それが、スパム的な手法のリンクビルディングと同じように見られることは残念である。おそらく、多くの場合において、テクニカルSEO以上に重要かもしれない。

51.モバイルとデスクトップのランキングは、その状況によって、パーソナライズされる

モバイルからの検索か、デスクトップからの検索かによって、個々のユーザーのニーズが異なる検索もあり、これはランキングにも影響する

デスクトップとモバイルのランキングが異なるのは、普通のことである。

スピードが要因であるかもしれないし、モバイルフレンドリーが要因であるかもしれない。

また、検索結果に表示される様々な要素が要因であることもある。

例えば、モバイルで検索している場合、ローカルの情報をより求めることだろう。なぜなら、あなたは外出中であるからだ。

一方、デスクトップで検索している場合は、検索結果画面に画像や動画が表示されることが求められるだろう。そのため、我々は、異なる検索結果のタイプを組み合わせて表示させる傾向があるのだ。

こうした理由により、モバイルとデスクトップでは、個々のページにおいて、順位やビジビリティが異なることもある。

これは正常な状態であり、我々のランキングの仕組みの一部である。コンテンツのインデックスに関わるテクニカルな側面と結び付けて考えることではない。

52.シンジケーションはランキングに影響を与えうる

他のWebサイトでのコンテンツの再公開やシンジケーションによって、ターゲットキーワードであなたのWebサイトが表示される可能性を低くしてしまうこともある。

シンジケーションや再公開は悪いアイデアである、とミュラー氏は述べている。

コンテンツを再公開する場合、それは重複コンテンツとなる。多くのオーディエンスにリーチすることが目的である場合は、問題はないだろう。しかし、特定のクエリであなたのWebサイトだけを上位表示させることが目的である場合は、シンジケーションと再公開は悪いアイデアである。目標を設定し、その目標を達成する手助けとなる方法を選択しよう。

53.検索は科学ではない

上位表示を達成するために全てのWebサイトが同じステップを踏む必要がある、といった意味では、検索は厳密な科学ではない

Googleで上位表示を達成するためには、複数の方法が存在する。あらゆるWebサイトが同じ設計図に従う必要はない。

どのページがどのクエリでランキングされるべきか、といった意味で、絶対的な真理は存在しないということを覚えておいてほしい。

つまり、あらゆるWebサイトが同じことをする必要があるわけではなく、上位表示を達成するためには複数の方法が存在し、たった1つのランキング要素に盲目的に従うことはないのである。

54.コア・アップデートはGoogle Discoverにも影響する

Googleがロールアウトするコア・アップデートは、Google Discoverで表示されるコンテンツにも影響する。

コア・アップデートがローンチされた後にトラフィックが増減した場合、検索結果の順位に変化がなければ、Google Discoverでの変化が要因であるかもしれない。

我々は、Web検索で使用している品質アルゴリズムと同様のものをGoogle Discoverでも使用している。Web検索でコア・アップデートが発生した場合、Google Discoverでも変化が見られることはよくある。これらは、まったく無関係なものではない。

55.Googleは全てのページをインデックスするわけではない

例え、それらを検知していたとしても、GoogleはWebサイトの全てのページをインデックスするわけではない。

20%のページがインデックスされないという状況はいたって普通のことである、とミュラー氏は述べている

インデックスに関して覚えておいて欲しいことは、Webサイトの全てをインデックスしないことは普通のことである、ということだ。

大規模なWebサイトであれ、中規模や小規模のWebサイトであれ、インデックスは変動するものである。

インデックス数は上がることもあるし、下がることもある。しかし、Webサイトの全てを100%インデックスすることはないだろう。

そのため、100ページのWebサイトの80ページがインデックスされているといった場合、なにか修正が必要な問題というわけではないだろう。

56.「サンドボックス」や「ハネムーン」と呼ばれる期間は存在しない

意図的に新しいページを検索結果に表示させないようにする、「サンドボックス」なるものは存在しない。

また、Googleは新しいコンテンツを好むという理由で、新しいページの順位を上げるといった「ハネムーン」も存在しない。

新しいページが公開されると、Googleはそれをどの順位に表示させるべきかを推測する

この推測が不正確な場合もあり、その結果、最初は上位に表示されていたが、突然、順位が下がってしまうといった状況が起こりうる。

Googleは新しいページを検索結果に表示させないようにしているという、SEOの業界でサンドボックスと呼ばれる状況である。しかし、これは事実ではない。

また、ハネムーンと呼ばれるものもある。新しいコンテンツが公開され、それをGoogleが気に入り、上位に表示させようとするものだ。

これも事実ではなく、Googleが新しいコンテンツの評価を上げたり下げたりすることはない。

ただし、我々にもわからないことであるため、仮説を立てなければならないのだ。

その仮説が正確であり、時間が経っても変わらないことはある。

しかし、仮説の順位から少し上げたり、下げたりして、落ち着くこともある。

57.トラフィックが低いからといって、品質が低いわけではない

トラフィックが低いことが、そのページの品質が低いということを意味しない。

他のページほどにトラフィックを獲得していなくとも、そのページは有益であり、高品質である可能性がある。

そのため、目指している量のトラフィックを獲得していないからといって、そのページをWebサイトから削除しないようにしよう。

トラフィックの低さが、品質の低さとほぼ関係しているWebサイトもあるが、全てのWebサイトがそうであるわけではない。

Webサイトの上位階層にあるが故、トラフィックを獲得しているページもある。そのWebサイトのテールページも同様に有益ではあるが、対象のユーザーが少ないといった場合もある。

その結果、トラフィックがあまり多くないのだ。

我々の観点からすれば、このようなWebサイトは有益であり、高品質である。

私は、トラフィックが少ないからといって、そのページを削除することはしないだろう。

まとめ

SEOにはまだまだ可変する領域が多くある。Googleのジョン・ミュラー氏は、そうした仕組みを理解することを手助けしてくれる方である。

毎週行われるライブ放送のQ&A、日々発信されるツイート、時折行われるRedditのフォーラムへの投稿、Webにおけるランダムなインサイト。それら全てを追うことはなかなか難しい。

そこに、我々の価値がある。

Search Engine Journalでは、ミュラー氏やそのほかのGoogle検索に関わるチームによる最新の動向を記事にしているため、ぜひ参照していただきたい。

改めて、こうしたまとめを見てみると、ジョン・ミュラー氏は数多くのアドバイスと発信していることがわかります。もちろん、そのすべてを丹念に記憶する必要はないと思いますが、自身のWebサイトの現状や直面している課題に合致している場合、非常に有益な情報となるはずです。情報取得ばかりに時間をかけてしまうのは本末転倒ですが、効率的に取得しながら日々の業務に活かしていければと思いました。

この記事は、Search Engine Journal に掲載された「57 SEO Insights From Google’s John Mueller」を翻訳した内容です。



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投稿 Googleのジョン・ミュラー氏による、57のSEOについてのアドバイスSEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

リードとは?営業とマーケティングでのビジネス用語の意味や獲得方法

リードとは

営業やマーケティングにおけるリードとは、「自社の商品・サービスを将来購入してくれる可能性のある見込み顧客」を指します。リードは新規顧客獲得の第一歩であり、事業の成長に欠かすことができません。

この記事は、「リード」の定義やリード管理のプロセス、主なリード獲得方法について紹介します。

リードとは

ビジネス用語として使われる「リード」とは、自社の商品やサービスを将来購入する可能性がある「見込み顧客」のことです。連絡先のみを知っている「リスト」とは異なり、リードは自社の商品やサービスに興味を持っている状態の顧客を指します。

ただ、一口に「リード」といっても、営業部門とマーケティング部門で解釈の違いがあります。その違いを見ていきましょう。

営業におけるリードとは

営業現場におけるリードは、「日々の営業活動によって生み出された、受注見込みのある顧客」を意味します。営業リストに掲載されている顧客や、挨拶・訪問しただけの顧客はリードとはいいません。すでに何度かアプローチしており、ある程度受注の可能性が見えた段階でリードになります。

リードとは

マーケティングにおけるリードとは

マーケティング現場におけるリードは、「マーケティング活動を通じて獲得した顧客情報」のことです。例えばセミナー開催や自社サイトへの問い合わせなどを通じて獲得した顧客情報は、すべてリードとして扱われます。営業部門のように受注確度は加味されず、マーケティング部門のほうが解釈の幅が広い傾向です。ビジネス用語としての「リード」は、この解釈で使われることが多いでしょう。

リードとは

受注までの流れで分ける4つのリード分類

先述したように「リード」という用語は、場合によって定義が異なることがあります。通常、マーケティング部門が獲得したリードは、営業部門に渡され受注へとつなげる流れです。この受注までのプロセスについて、アメリカの調査会社シリウスディシジョンズでは、リードを以下の4つに分類しました。

  • MQL(Marketing Qualified Lead):マーケティングによって生み出されるリード
  • SQL(Sales Qualified Lead):営業部門が案件として認定したリード
  • SAL(Sales Accepted Lead):営業部門がマーケティング部門から受け入れたリード
  • SGL(Sales Generated Lead):営業活動によって生み出されるリード

リードとは

まず企業のマーケティング活動により、顧客の問い合わせ(Inquiries)を通じて獲得したリードが「MQL(Marketing Qualified Lead)」です。

その後、リードは営業部門に引き渡されますが、営業部門も自らの営業や紹介などを通じてリードを獲得することもあるでしょう。マーケティング部門から営業部門が受け取ったリードを「SAL(Sales Accepted Lead)」と呼び、営業活動により生み出したリードは「SGL(Sales Generated Lead)」と呼びます。

さらに、そこから案件化したリードが「SQL(Sales Qualified Lead)」です。このSQLと商談を重ねて、受注につなげます。

顧客の心理段階で分ける5つのリード分類

さらに、アメリカ合衆国の大手コンサルティング会社マッキンゼー・アンド・カンパニーでは、「顧客が企業を認知してから優良顧客に至るまで」を5つの段階に分けられると提唱しています。

リードとは

  • 認知(Awareness):商品、サービスを知っている
  • 親しみ(Familiarity):商品、サービスを好意的に捉えている
  • 検討(Consideration):商品、サービスの検討を考えている
  • 購入(Purchase):商品、サービスを購入している
  • ファン(Loyalty):商品、サービスを好み繰り返し購入している

まず、ユーザーが商材やサービスを「認知(Awareness)」することから始まります。企業が発するメッセージやコミュニケーションを通じて「親しみ(Familiarity)」「検討(Consideration)」へとシフトし「購入(Purchase)」に至ります。さらに商品やサービスに満足できれば「ファン(Loyalty)」へとつなげることが可能です。

このように、ユーザーは商品やサービスを認知したらすぐに購入に至るわけではありません。獲得したリードがどの段階にいるかを把握し、適切なアプローチを行うことが重要です。

リード管理の3つのプロセス

マーケティング活動において、リードは獲得したら終わりではありません。リードを獲得してから営業に引き渡すまで、以下の3つの管理プロセスが存在しています。

  1. リードジェネレーション:見込み顧客の創出
  2. リードナーチャリング:獲得した見込み顧客の育成
  3. リードクオリフィケーション:受注確度の高い見込み顧客の絞り込み

リードとは

それぞれの意味について、解説していきます。

リードジェネレーションとは

リードジェネレーションとは、「リードを獲得するための取り組み」のことです。例えば、問い合わせを獲得するための「広告の出稿」や、参加時に顧客情報を集める「ウェビナーの開催」など、リード獲得の活動すべてをリードジェネレーションと呼びます。安定的にリードが取れれば新規顧客の枯渇がなくなるため、リードジェネレーションは非常に重要です。

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、「獲得したリードの購買意欲を高める取り組み」のことです。例えば、「セミナーの開催」や「メールマガジンの送付」「定期訪問」などを通じて、継続的に顧客へアプローチする手法があります。

マーケティング活動で獲得したリードの心理は、「ただ認知しただけ」から「すぐにでも購入したい」など、人によってさまざまです。そのため顧客の心理に合わせた情報発信を行い、信頼関係を構築しながら購買意欲を高めていくリードナーチャリングが必要となるでしょう。

なお、リードナーチャリングについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。具体的な方法や施策の流れについて紹介しています。

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リードクオリフィケーションとは

リードクオリフィケーションとは、「育成したリードの中から、購入する可能性の高い人を選別する」ことです。リードクオリフィケーションを行うことで、マーケティング部門は質の高いリードを営業部門へ引き渡すことができます。その結果、営業部門は効率的なアプローチが可能となるのです。

代表的なリード獲得の方法14選

ではリードを獲得するには、どのような方法があるのでしょうか。ここでは、14種類の代表的なリード獲得の方法を、オンライン・オフラインに分けて紹介していきます。

オンラインのリード獲得方法8選

オンラインにおける主なリード獲得方法は、下記の8選をご参照ください。

施策
概要
SEO(コンテンツマーケティング)の実施
  • ウェブサイトに掲載したコンテンツを通して、ユーザーに資料請求や問い合わせを促す
  • 同時に、自社ウェブサイトの品質を高めて検索順位を上げ、自然流入数を増加させる
サービス資料請求・問い合わせフォームの設置
  • 自社ウェブサイトにサービス・商材の資料請求・問い合わせフォームを設置する
ホワイトペーパー・ノウハウ資料の配布
  • 自社の持つノウハウやサービスの具体的な紹介などをファイルにまとめ、無料でダウンロードできるようにしておく
  • ダウンロードフォームを設置することでリードの情報を得られる
SNSアカウントの運用
  • SNSアカウントを運用する
  • 自社のアカウントをフォローしてくれたユーザーや「いいね!」してくれたユーザーがリード候補となる
ウェブ広告の配信
  • リスティング広告、SNS広告などのウェブ広告を配信する
  • 大幅な認知度アップにもつながる
メールマガジン(メルマガ)の配信
  • メールで自社のコンテンツを配信する
  • ナーチャリング(後述)にも効果的である
ウェビナーの開催
  • ウェビナー(オンラインセミナー)を開催して自社商品・サービスなどの情報や効果的な使い方を解説する
オンラインカンファレンスの開催
  • ウェビナーよりも規模が大きいイベント「オンラインカンファレンス」を開催する
  • 多くの参加ユーザーと交流できることが魅力

現代は在宅ワークが増え、オンラインでの商談や情報収集がより一般的になりました。顧客との接点を絶やさないためにも、オンライン施策は必須の取り組みといえるでしょう。

オフラインのリード獲得方法6選

オフラインの代表的なリード獲得方法は、下記の6選をご参照ください。

施策
概要
セミナーの開催
  • オフラインでセミナー(リアルイベント)を開催する
  • 参加者は時間と労力を使って参加するため、より見込み度の高いリードが来場する可能性が高い
展示会の開催・出展
  • 展示会に参加または主催して製品やサービスの紹介を行う
  • 自社ブースに興味を持った参加者との名刺交換を行い、情報を獲得することが一般的
オフライン広告の掲出
  • マス広告・チラシ・交通広告などのオフライン広告を掲出する
  • 認知度アップのほか、工夫次第でウェブサイトへの誘導も見込める
ダイレクトメール(DM)の送付
  • はがき・封筒・FAXなどのダイレクトメール(DM)を送付する
  • リードとなりうる客の住所がわかっている場合に実施できる方法

テレアポ・テレマーケティング (電話営業)
  • 電話で製品やサービスの売り込み(営業)、資料送付のお伺いなどを行う方法
  • 営業先(電話番号リスト)を用意する必要がある
飛び込み営業
  • 企業や顧客のもとに直接出向いて営業活動を行う方法
  • 企業・顧客の連絡先を獲得できる(データを収集できる)、自社を知ってもらえるといったメリットがある

オフラインのリード獲得は、企業側から顧客へ能動的にアプローチをかける方法が多いです。また、マス広告の出稿など、認知に効果的な方法もあります。目的に合わせて、オンライン・オフラインの施策を使い分けましょう。

上記のオンライン・オフライン施策ついてより詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

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リードを獲得し売上アップにつなげよう

リードの獲得・育成・選別は、新規顧客獲得につながる重要なマーケティング活動です。これからリード活用を始める方は、まずは自社に適したリードジェネレーションの方法を見つけるのが良いでしょう。施策は1つに絞らず、いくつか試しながら自社に合う手法を探すことをおすすめします。

リードとは?営業とマーケティングでのビジネス用語の意味や獲得方法【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

BtoBのリードナーチャリングは何をすべき?考え方や手法を解説

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BtoBでは、顧客が自社商品やサービスに興味を持って、すぐに導入するといったことはほとんどありません。顧客は自社商品を知って、興味を持ってから長期間検討し、他の商品・サービスと比較した上で稟議を通して導入を決めるからです。

この記事ではBtoBにおけるリードナーチャリングの手法を解説します。

「BtoBのリードナーチャリングを進める上で、知っておくべきことは?」
「BtoBのリードナーチャリングには、どんな手法が効果的?」
「BtoBでリードナーチャリングするには、どんな流れで進めるべき?」

この記事ではこのようなお悩みを持つ方に向けて、BtoBに特化したリードナーチャリングの方法や具体的なナーチャリングの進め方を紹介します。検討期間に顧客と接点を持つリードナーチャリングは、BtoBにおいて特に重要です。

BtoBならではのマーケティングの特徴にもふれているので、これからマーケ施策を強化していきたい方もぜひ参考にしてください。

そもそもリードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは、見込み顧客に対して適切な情報提供を行うことで自社の製品・サービスへの購買意欲を高めてもらい、将来的に契約へとつなげるマーケティング施策のことです。

  • 資料請求のあった顧客に対して、電話で課題をヒアリング
  • 問い合わせのあった顧客に対して、無料相談会などを紹介

といった顧客の行動や悩みに合わせて、アプローチ方法を変えて商談につなげていきます。

「リードの数が多く、営業担当者がなかなかアプローチしてくれない…」
「営業してみたものの、興味関心が薄い顧客で失注してしまった…」

といった事態になることが少なく、効率的にアプローチが可能です。

ほかにも、リードナーチャリングには魅力がたくさんあります。リードナーチャリングのメリットや具体的な手法を知りたい方は、事前に以下資料をご一読ください。

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BtoBマーケティングの3つの特徴

BtoBリードナーチャリングの話へ進む前に、BtoBマーケティングの特徴を押さえておくと良いでしょう。なぜなら、リードナーチャリングの対応方法を考える際の参考になるからです。

ここでは、以下3つに分けてBtoBマーケティングの特徴を見ていきましょう。

リードナーチャリング btob

【特徴1】検討期間が長いことが多い

BtoBで扱う商品・サービスにおいて、顧客が気に入っただけではすぐに導入することはありません。なぜなら社内での承認を得るために、競合製品のリサーチや導入後の費用対効果のシミュレーションなど準備が必要だからです。

また、「社内の予算の都合で上期は導入できないから、下期に導入を検討しよう」といった理由で導入時期をずらされることもよくあります。そのため、リードナーチャリングを実施するときも、半年から数年単位の導入期間がかかる点を考慮しましょう。

【特徴2】「課題解決」を理由に導入を検討する

BtoBの場合は特に、購入する目的が「課題解決」である点に注意が必要です。

■課題解決の例

  • 業務効率を上げたい
  • 売上向上につなげたい
  • 生産性を上げたい
  • DX推進を進めたい
  • コミュニケーション不足を解決したい
  • 自社商品・サービスがどのような課題解決につながっているのか
  • 課題解決をするために、顧客はどのような手段で解決しようとするか

などを分析した上で、リードナーチャリングを実施することが重要です。

【特徴3】社内で稟議を通して導入するか決める

BtoCとの大きな違いが、社内の稟議を通すという点です。いち担当者レベルで「良い商品・サービス」と思ってもらえたとしても、社内で稟議をうまく通せないと導入に踏み切れません。特に担当者が稟議用の資料作りに慣れていないケースなども考えられるので、稟議に必要な準備につながる情報などの提供も検討しましょう。

■稟議を通す際に役立つコンテンツの例

例1)

導入の壁
コンサルの導入をしたことがなく、売上が上がるか判断できない
リードナーチャリング施策
顧客へ費用対効果のシミュレーションがわかる資料を、実績を添えて提示する

例2)

導入の壁
自社で内製化を進めているため、コンサルの依頼は不要
リードナーチャリング施策
顧客へ内製化を支援して構築に成功した事例、具体的な効果をまとめた資料を提示する

BtoBのリードナーチャリング手法7つ

BtoBのリードナーチャリングの手法7つを紹介します。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

リードナーチャリング btob

1. 電話

電話は、古くからあるナーチャリングの手法の1つです。顧客と直接対話できるため、顧客の課題を直接ヒアリングできる点が魅力です。ほかのナーチャリングの手法でアクションのあった顧客(資料請求など)に対して、フォローのために電話することもあります。

2. メール

電話と同じく、古くからあるナーチャリングの手法です。内容やタイミングを決めて送信する「ステップメール」や、資料請求のあった顧客に対して送信する「サンクスメール」などがあります。また、顧客の課題に合わせて追加で必要な資料を送ったり、セミナーや無料相談会に誘導したりなどの組み合わせも効果的です。

3. オウンドメディア

オウンドメディアとは、企業が顧客の知りたい情報を発信するメディアのことです。検索エンジンでわからないことを調べる人に向けた記事はもちろん、メールなどで最新情報を送る活用法などもあります。またリードナーチャリングだけではなく、リード獲得にも効果が高い施策です。

4. ウェビナー

ウェビナーとは、オンラインセミナーのことです。興味関心度の高いユーザーを集めることができるほか、1度収録すれば2回目以降は録画した映像を見込み顧客に届けることもできます。ウェビナー実施後のアンケートで、自社商品・サービスへの興味関心度が測れる点もメリットです。

5. リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、一度ウェブサイトに来訪した見込み顧客に対してのみ特定の広告を掲載する手法です。見込み顧客に自社の商品・サービスを思い出させる効果があるため、通常の広告よりも高い効果が見込めます。自社商品・サービスの認知はしていても、導入までに至っていない顧客の興味関心度を上げたいときに有効です。

6. チャットボット

チャットボットとは、ホームページなどに設置するチャット返信ツールのことです。質問内容によって回答するメッセージが変わるようになっており、専門的な知識が必要な製品、よくある質問が多い場合などに効果があります。

7. SNS

Meta(旧:Facebook)やTwitterなど、SNSを活用するリードナーチャリングもあります。見込み顧客に対して新しい情報を発信したり、インフルエンサーなどと連携して認知拡大させることもできます。またSNS上に良い口コミを集めることができれば、口コミを見て導入を検討するユーザーも増やすことができるでしょう。

BtoBでリードナーチャリングする4つのステップ

リードナーチャリングを進める流れは、下記の4ステップがあります。詳しく見ていきましょう。

リードナーチャリング btob

STEP1 シナリオ設計を行う

まずはシナリオ設計を作り、リードナーチャリングの準備をしましょう。シナリオ設計とは、「資料請求のあった顧客に対して、資料請求の15分後に電話でヒアリングする」といった顧客のアクションなどに合わせたアプローチ方法を決める設計のことです。

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STEP2 スコアリングのルールを作る

スコアリングとは、顧客の属性やアクションに合わせて点数をつけ、興味関心度の高い顧客がわかるようにする仕組みのことです。従業員数100人以上で+10点、メールの開封で+3点、資料請求で+5点などのルールを決めます。ルールを決めるときは既存顧客が導入した理由を参考にしたり、営業担当者にヒアリングして検討することをおすすめします。

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STEP3 シナリオに合わせてコンテンツを作る

シナリオ設計とスコアリングのルールができたら、シナリオに合わせてコンテンツを準備していきましょう。例えば、顧客の興味関心が高そうなホワイトペーパー(お役立ち資料)を紹介するメールの準備などです。作成済みのメディア記事やホワイトペーパーなどの資料を活用しつつ、リードナーチャリングのコンテンツを作ります。

STEP4 スコアリングのデータをまとめて受注確度を見極める

実際にリードナーチャリングを始めたら、スコアリングで決めたルールをもとにデータを整理していきましょう。整理できたら、スコアの特典が高い見込み顧客に対して商談を持ちかけるなどのシナリオを進めていく流れとなります。

とはいえ、一度に商談までつながるシナリオ設計の作成は難しいことです。顧客と電話で課題をヒアリングしている営業担当者なども交えて、スコアリングのルールやシナリオ設計を見直しながら進めていくことが重要となります。

BtoBのリードナーチャリングには、MAツールがおすすめ

リードナーチャリングを進めるときは、MAツールがおすすめです。MAツールとは、マーケティングオートメーションツールの略で、マーケティングを自動化するときに役立つツールのことを指します。リードナーチャリングの業務を効率化したり、より成果を上げたりする上でとても重要なツールです。

例えばMAツールには、以下のような機能を搭載したツールもあります。

リードナーチャリングに活用できるMAツールの機能例

1. リードのアクセス履歴や接点の管理

リードの属性(企業規模や業種)だけでなく、メディア記事の閲覧やメールの開封数、架電の成功数などアクションの履歴も顧客ごとに管理・確認できる。

2. 設定したルールで自動的にスコアリングを実施

スコアリングルールを用いて、顧客のアクションごとに自動計算が可能。MAツールを開くだけで、興味関心の高い顧客を確認できる。

3. 顧客のアクションに応じた個別メールの自動送信

「採用の課題」に関する資料請求のあった顧客に対して、関連度の高い「【2021年度版】コロナ禍における採用の課題と解決策」などのセミナーをメールで送るような設定ができる。

リードナーチャリングは顧客情報の整理、仮説をもとにしたシナリオ設計やスコアリングルールの策定、実践後の分析と設計・ルールの見直しなど業務が多岐にわたります。これら全てを手動で整理・分析・実施までするのは困難です。また成果を上げるまでにはPDCAを何度も回す必要があるため、可能であれば早く回数をこなせる環境もセットで導入することをおすすめします。

おすすめのMAツールは以下でまとめているので、リードナーチャリングに力を入れたい方はご一読ください!

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検討期間の長いBtoBでは、ナーチャリングが重要

BtoBのリードナーチャリングは、将来的に安定した商談化率を実現する上で重要な施策です。導入事例や営業担当者へのヒアリングを参考に、まずはシナリオ設計とスコアリングのルールを決めましょう。リードナーチャリングが実際に始まったら、点数付け後の顧客リストを分析し、設計やルールの見直しをすることがおすすめです。

また、数字をただ追うのではなく、「スコアの高かった顧客に商談を持ち掛けた営業担当者」にヒアリングする機会も設けられるとベストでしょう。「高いスコアにもかかわらず、興味関心が薄かった」「スコアの低い顧客から、先日問い合わせがあった」など生の声を聴くことができれば、スコアリングの精度を上げられる可能性があるからです。

ぜひマーケティング部と営業部のチーム連携を大切にして、リードナーチャリングを実践してみましょう。

BtoBのリードナーチャリングは何をすべき?考え方や手法を解説【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

【BtoC領域】リードナーチャリングの5つの手法を解説!

リードナーチャリング btoc

リードナーチャリングとは、企業が獲得した見込み顧客の購買行動を促すアプローチをして、商品を買う顧客に育てるためのマーケティング手法です。リードナーチャリングが成功すれば、売上げアップにもつながります。

「リードナーチャリングが何なのかわからない」
「BtoCの顧客を育てるには、どのような手法が有効なのか知りたい」

この記事ではこのような疑問を持つ方に向けて、BtoCマーケティングの特徴と効果的な施策を詳しく解説します。自社の商品・サービスに合うリードナーチャリング手法を選ぶポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそもリードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは、見込み顧客(リード)に対して効果的なアプローチを行い、購入意欲を高める方法です。

獲得した見込み顧客に営業をしても、すぐに商品を買ってもらえるケースは多くありません。なぜなら「口コミなどを見てから購入を検討したい」などの理由で、今すぐ購入したいと考えている顧客は少ないからです。

「興味はあるけれど、すぐに買うつもりはない」という顧客に対し、商品の魅力やお得な情報を伝えて、受注につなげるリードナーチャリングがあります。具体的な施策は、下記のとおりです。

■リードナーチャリングの施策例

  • メールマガジンの配信
  • セミナーやイベントの開催
  • 広告の配信

リードナーチャリングを行えば、興味関心の薄かった顧客に商品・サービスを購入してもらえる可能性が高まります。リードナーチャリングの概要やさまざまなメリットについて詳しく知りたい方は、以下をご一読ください!

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BtoCマーケティングの4つの特徴

一般消費者に対して商品を提供する場合、BtoCマーケティングの特徴を知っておけば、リードナーチャリングが成功しやすくなります。なぜなら、最適なタイミングや方法でアプローチしなければ、顧客に興味を持ってもらえない場合が多いからです。

以下の流れで、BtoCマーケティングの特徴について紹介します。

リードナーチャリング btoc

【特徴1】検討期間が短いことが多い

BtoBの場合は、決裁権を持つ上司や社長に相談する必要があるため、数ヵ月〜数年に渡って比較検討をしなければなりません。一方でBtoCの場合は、検討期間が短いケースがほとんどです。なぜなら購入の意思決定者が顧客自身なので、口コミや類似商品を比較するだけで購入を検討しやすいからです。

通常は、比較検討から購入まで1〜2週間程度といわれています。そのため、顧客が興味を持ったときに比較検討する材料を提示し、購入した後のイメージが浮かぶような施策を行うことが重要です。

【特徴2】「体験」や「所有」などを目的にした購入もある

BtoBとBtoCでは、購入目的が異なる点にも注意してください。

BtoBの主な購入目的
  • 課題を解決する
  • 悩みを解決する
BtoCの主な購入目的
  • 体験が得られる
  • 所有欲が満たせる

BtoBの場合は企業に商品・サービスを導入するため、企業の課題解決につながることが求められます。一方でBtoCの場合は、課題解決だけでなく「体験したい」「所有したい」といった目的で購入するケースが多いです。例えば、ディズニーランドを訪れる顧客は、ディズニーランドでしか体験できない時間を買っています。「他社製品よりも機能が優れているから売れる」というものではないので、注意しましょう。

【特徴3】顧客自身が商品を見比べて購入に至る

BtoBでは、複数の担当者が自社に導入すべきか審議する「稟議」が存在します。しかしBtoCは個人向けなので、顧客自身が商品を見比べて購入に至るケースがほとんどです。

友人や配偶者などに相談して決める場合もありますが、多くの顧客は事前に比較サイトや口コミの評価を確認してから購入を決めます。したがって、顧客が迷った際に以下のような購入を後押しする情報が必要です。

■顧客が商品購入に迷った際の後押し施策

  • SNS上でインフルエンサーに商品を紹介してもらう
  • 「この価格で購入できるのは今だけ」などの限定感を出す
  • 商品を購入するイメージが湧く良い口コミを紹介する

例えば、期間限定やこの場所でしか購入できなければ、このチャンスを逃すまいと考える顧客も多くなります。また、実際に商品・サービスを利用するイメージが湧くようなコンテンツや良い口コミがあれば、より購買行動が増えるのではないでしょうか。

【特徴4】一度限りの購入も多い

BtoBの場合は、一度商品・サービスを購入すると数ヵ月・数年単位での導入が考えられます。一方でBtoC向けのマーケティングでは、欲しい商品を1度だけ購入する顧客も多いでしょう。ECサイトなどで日用品やお菓子、家電などを購入することは、日常的に行われています。

個人顧客の生活用品を占めるBtoCの商品・サービスは、BtoBと比べて単価が低い傾向です。そのため、1度購入して終わりにせず、顧客が継続的に購入してくれるような仕組みが必要となります。例えばウェブサービスの場合は、1ヵ月の利用だけでなく3ヵ月単位のプランも用意するなどの施策です。

BtoCにおけるリードナーチャリングの手法5つ

BtoCでリードナーチャリングを行えば、売上げアップや自社の信頼性向上につなげられます。とはいえ、自社商品・サービスの購入につながる顧客を育てるには、複数の手法を絡めた準備が必要です。BtoCに効果の高いリードナーチャリングの手法、5つを紹介します。それぞれ順番に解説します。

リードナーチャリング btoc

【手法1】SNSでの露出を増やし、口コミ評判を増やす

自社の商品やサービスの認知度を上げたいのであれば、SNSを利用しましょう。SNSを利用すると、購入を検討している方に良い口コミを伝えられるので、売上アップにつながります。加えてSNS経由で新商品や顧客の悩みを解決する情報を発信すれば、拡散されて潜在顧客を育てられる可能性も出てくるでしょう。

なお、SNSによって利用者の多い年齢層や特徴が異なるため、相性の良い商品が違う点には注意してください。

SNS
主な利用者層
特徴
Twitter
20〜40代の男女
  • 無料ではじめられる
  • 最新情報の発信がしやすい
  • 情報が拡散されやすい
Instagram
20〜40代の女性
  • 画像や動画がメイン
  • アパレルや美容、食品などで使われやすい
LINE
10〜50代の男女
  • メールよりもメッセージの開封率が高い
  • ユーザーと1対1で関係を構築しやすい

上記のように、自社の商品に合ったSNSを利用する必要があります。

【手法2】リターゲティング広告などで興味関心を引く

より多くの潜在的な購買意欲があるユーザーを狙いたい場合は、リターゲティング広告を利用します。リターゲティング広告とは、1度でもサイトに訪れたことがあるユーザーに対して、広告を表示する手法です。

多くの顧客は広告を見てもすぐに買うわけではありません。そのため、購入しようか迷ったとしても、1度自社のサイトを離れれば興味を持っていたことさえ忘れてしまいます。そこでリターゲティング広告を導入すれば、繰り返し商品の訴求を行うので、常に顧客の興味を維持させることができるでしょう。

【手法3】ディスプレイ広告などでブランディングを強化する

商品やサービスの購入につなげるためには顧客が認知している必要があります。商品の認知度を上げたり、消費者に商品を通してメッセージを伝えたりしたいときに活用できるのが「ディスプレイ広告」です。

ディスプレイ広告とはWEBサイトの広告枠に画像や動画、テキストなどを表示する手法のことをいいます。バナーを通して目立つ画像や動画を配信するため、消費者の意識に残りやすい広告です。SNSなどでも話題に上がりやすく、顧客の購買意欲を掻き立てます。

【手法4】インフルエンサーなどにPRを相談する

BtoC向けの商品やサービスは、必ずしも良い商品のみが売れるわけではありません。タレントや著名人などインフルエンサーが商品を利用している光景がきっかけで、購入する顧客も多いからです。

そこでインフルエンサーにPRの依頼をすれば、数万人以上のフォロワーに商品の良さをアピールしてくれます。自社の商品やサービスのイメージアップにつながるだけでなく、商品について知らなかった新規顧客も取り込めるようになるでしょう。特に登録者が100万人以上いるYouTuberやTikTokerに依頼すれば、拡散力も高くなります。

ただし、インフルエンサーにとっても信用が重要です。そのため、自社商品と相性がよくイメージアップにつながるインフルエンサーを起用する必要があります。もしも自社に合ったインフルエンサーがわからない場合は、インフルエンサーマーケティングのサービスを展開している企業を探すのがおすすめです。

【手法5】商品購入後に、クロスセル・アップセルを勧める

BtoCの場合は1度限りの利用で終わってしまう場合も多いため、常に新規顧客を探す必要があります。そこで既存顧客に対してリードナーチャリングを実施すれば、売上効果を上げることもできるでしょう。すでに商品を購入している顧客向けに、アップセルやクロスセルをかけてみてはどうでしょうか。

アップセル
普段より単価の高い商品に切り替えるための営業活動
クロスセル
普段販売している商品に加えて、関連商品も購入してもらうための営業活動

上記のように類似商品を紹介すれば、評価や価格が高い商品の購入を検討するきっかけとなるでしょう。また、例えばパソコンを購入すると、プリンターやディスプレイなど関連製品のおすすめが出てきます。

アップセルとクロスセルは、顧客がすでに商品を購入しているため、自然に受け入れられやすい手法です。こうした取り組みは、単価アップにつながります。

BtoCの特徴を活かして、リードナーチャリングを進めるのが重要

BtoCは検討期間が短いことと、顧客自身が商品を購入することが特徴です。興味を持った見込み顧客が最適なタイミングで購入できるように、SNSやリターゲティング広告など顧客の目に留まりやすい場所を選んでリードナーチャリングを実施しましょう。

また一度限りの購入で終わる方も多いため、既存顧客へのアップセルやクロスセルもリードナーチャリングの手法として検討してみてはいかがでしょうか。

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リードナーチャリングにはスコアリングが不可欠!その理由や実施方法を解説

リードナーチャリング スコアリング

スコアリングは顧客分析に活用します。数値化することで、リードナーチャリングをスムーズかつ効率的に進めることが可能です。

「スコアリングでは、具体的に何をすればいいの?」
「そもそも、リードナーチャリングにスコアリングは必要?」

このような疑問を持つ方に向けて、スコアリングの特徴や具体的な方法を解説します。

具体的には、

  • スコアリングの特徴
  • スコアリングすべき理由
  • スコアリングの点数をつける要素
  • スコアリングのルール決めに役立つ方法

の流れで、スコアリングの実施を迷っている方に必要な情報をまとめています。また、記事後半で「スコアリングを成功させるためのポイント」も紹介しているので、ぜひ最後までお読みください。

スコアリング(リードスコアリング)とは?

スコアリングとは、顧客の属性や行動によってポイントを加算/減算し、顧客の状態を数値化する手法のことです。見込み客や顧客のステージを数値化することで、製品やサービスへの関心・理解度別にアプローチする参考情報となります。スコアリングは、リードナーチャリングで顧客にどんなアプローチをすべきか判断するときの情報として役立つでしょう。

リードナーチャリングは商談につなげるために重要な施策ですが、顧客の自社商品・サービスへの関心度が高い/低いが判断できなければ、アプローチが空振りしてしまう可能性があります。例えば自社商品・サービスへの興味関心度が薄い顧客に対して、商談を設定しようとしても上手くいかないのは明らかです。

一方で、スコアリングで数値化された情報をもとに、自社商品・サービスへの関心度が高い顧客に商談を持ち掛けた場合はどうでしょうか。アプローチ方法にもよりますが、闇雲に営業するよりも商談につながる可能性は高くなります。このように、スコアリングを十分に行うことで、購買意欲の高い顧客を逃さずに営業できるのです。

スコアリングをすべき理由とは?

企業のマーケティング活動において、顧客のスコアリングは非常に有効です。なぜならスコアリングによって、安定的な商談獲得につなげやすくなるからです。

マーケティングにおいて、商品・サービスへの関心が強い「ホットリード」と呼ばれる層は、全体の数%しかいません。つまり、成約のためにすぐアプローチをかける必要がある顧客は、非常に限られているのです。

リード獲得時点でホットリード化していた顧客へのアプローチだけでは、商談獲得の数に限界がきてしまいます。さらに非効率的な営業を闇雲に行うとホットリード以外にアプローチして失注する恐れもあるでしょう。

このように、

  • ホットリードの数を増やして、商談に進む顧客の数を獲得する
  • 闇雲な営業で、興味関心の薄い顧客にアプローチして失注する可能性が減る

といった点から、スコアリングはとても重要です。

スコアリングで点数をつける3つの項目

スコアリングはマーケティングを行なっていく上で非常に重要ですが、どういったものに点数をつけて顧客を分けていけばいいのか分からない方も多いです。

スコアリングする場合、以下3つの項目に点数をつけます。

リードナーチャリング スコアリング

これらの項目に点数をつけていけば、アプローチすべき見込み客を特定しやすくなります。それぞれ順番に解説します。

【要素種類1】顧客の属性

顧客の属性とは、具体的には以下のようなものです。

  • 企業の属性(企業の規模や業界)
  • 企業担当者の属性(役職、導入時期)

例えば企業規模が100人以上と大きいのであれば10点、顧客が役職についているなら5点といった形です。スコアリングを行う際は上記のような加点だけではなく、減点ポイントも考慮することが重要となります。なぜならスコアだけ見ると高得点であったとしても、自社商品・サービスを導入する見込みが低いケースがあるからです。

例えば、

  • すでに競合他社の商品・サービスを使っていた
  • そもそも対象者が競合他社の担当者だった

などの場合は、自社商品・サービスを導入する見込みが低いでしょう。こういったデータがスコアリングで高得点とならないように、減点するルールなどを設定しておくことが重要です。

【要素種類2】顧客の興味度

顧客の行動から興味関心度を判断し、スコアリングしていきます。顧客の行動としては、以下のような例があります。

  • 記事の閲覧
  • メールの開封
  • 資料のダウンロード
  • ウェビナーへの参加
  • 広告のクリック
  • 問い合わせ
  • 無料トライアルの利用

商品・サービスの購入に結びつきやすい行動には、多く加点していきましょう。例えば無料トライアルの利用や問い合わせは、商談につながりやすいので加点が多くなります。

【要素種類3】顧客の活性度

活性度とは、顧客の直近の動きを基準としたスコアリング要素です。購買につながる行動はさまざまなものがありますが、行われたタイミングによっても意味が変わってきます。なぜなら、自社商品に興味関心の高いタイミングで顧客にアプローチすれば、商談につながりやすいからです。

具体的には、以下のような加点・減点基準を設けると良いでしょう。

  • 短期間の間に、記事の閲覧数・資料のダウンロード数が多い:+50の加点
  • 半年以上の間、連絡・記事の閲覧なし:-20の減点

記事の閲覧や資料のダウンロード数が多いのは、購買意欲の高い行動といえます。しかし、これらの行動が行われたのが半年以上前だと、すでに商品・サービスへの関心を失っていたり、他社の製品を購入したりということも考えられます。逆に記事の閲覧や資料のダウンロードが直近数日前に行われていれば、顧客の活性度=購買意欲が非常に高いと判断できます。

商品・サービスへの関心は、時間が経つにつれて薄れていくものです。スコアリングによって顧客の活性度を判断し、商談へのチャンスを逃さないようにしましょう。

スコアリングのルール決めに役立つ4つの方法

スコアリングのルールは固定されたものではなく、扱う商品・サービス、企業の方針によって変わってきます。そのため、どのようにルールを決めればいいか迷うことも多いでしょう。

スコアリングのルールを決める際は、以下4つの方法が役立ちます。より有効なスコアリングを可能にするにはどうすればいいのか、それぞれ順番に解説します。

リードナーチャリング スコアリング

【方法1】営業担当者にヒアリング・同行して整理する

普段から顧客と商談やコミュニケーションを重ねている営業担当者に、ヒアリングしたり同行したりするのもひとつの手段です。営業担当者は、現場目線で「顧客がどのようなニーズを抱えているか」「どのような検討プロセスを辿るのか」などさまざまな顧客の行動心理を熟知しています。

営業担当者にヒアリングする項目としては、以下のものがあります。

  • 顧客が自社商品・サービスを導入した決め手→どういった課題を持っている顧客を集めるべきかわかる

  • 問い合わせや商談につながったきっかけ→何を起点に興味を持ったのかがわかる

  • 問い合わせから商談につながらなかった理由の例→マイナスの要因として何があるのかがわかる

仮に自社サービスへの商談につながりやすい企業課題があり、関連するホワイトペーパーのダウンロードをきっかけに商談につながっていたとしましょう。この場合は、対象のホワイトペーパーがダウンロードされた際のスコアリング得点を上げることで、より商談につながりやすい顧客を高得点にできます。その結果スコアリングのルールの精度が上がり、商談化率も上がる効果が期待できるのではないでしょうか。

逆に商談につながりにくくなっているマイナス要因がわかれば、今後マーケティングを行う上での改善策を打つことができます。商談につながりにくい顧客に対しては減点するルールを追加し、事前にフィルターをかけるといったことも効果的です。

営業担当者は顧客と直接関わっているため、データだけでは判断できないニーズも把握している可能性があります。積極的にヒアリングを行い、スコアリングに役立てましょう。

【方法2】導入事例の記事を参考に整理する

企業によっては、営業担当者へのヒアリングや同行が難しいこともあります。その場合は、過去の導入事例の記事を参考にする方法が有効です。

導入事例には、以下のような情報が詰まっています。

  • 導入した企業の情報
  • サービス導入前の課題
  • サービス導入後の解決事例

導入後に得られる上記のデータを活用すれば、スコアリングのルールが決めやすくなります。仮にIT系企業での導入事例が多い場合は、業種として得点を多くすることも有効です。重視する業種を絞るだけでも、スコアリングがしやすくなります。また、どこに営業リソースを割くべきかの判断もスムーズにできるので、見込み客への営業も行いやすいでしょう。

【方法3】コンバージョンポイントを考慮する

商品・サービスのコンバージョンポイントを考慮して、スコアリングの得点を決める方法もあります。コンバージョンとは、サイトに訪問したユーザーがサイト上で問い合わせや、会員登録、資料請求などの「成果」とみなされる行動をとることをいいます。

コンバージョンポイントの一例は、以下のものです。

  • 問い合わせ
  • 資料ダウンロード
  • ウェビナーの申し込み
  • メールマガジンの登録

何がコンバージョンポイントとなるかは、企業ごとに違います。もし顧客に求める行動が自社サービス資料のダウンロードなら、それがコンバージョンポイントです。営業担当者への同行や事例記事の分析などを参考に、コンバージョンポイントの優先度などを考慮してスコアリングの得点を決めましょう。

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【方法4】過去に商談につながった顧客の行動を整理する

これから商談につなげる顧客だけではなく、過去商談につながった顧客の行動を参考にするのもおすすめです。商談につながりやすい行動のきっかけを見極めやすく、スコアリングを調整してマーケティングに活かせるでしょう。

例えば直近1週間前よりも、問い合わせや資料請求などの商談につながるアクションが増えている顧客がいるとします。過去に商談につながった顧客の行動と同じ資料などをダウンロードしていた場合は、商談につなげるためのアプローチをすべきだという判断が可能です。

また、過去の事例をもとにして、さらに商談につながるよう導線を改善することもできます。ユーザーの目的やニーズを分析できれば、商談に誘導する対策も打ちやすいでしょう。商談につながる流れを整理しスコアリングに応用できれば、商談率が上がりやすくなります。現在の顧客と並行して、過去の事例からもスコアリングすることをおすすめします。

スコアリングを成功させるために気をつけたいポイント2つ

スコアリングをするだけで、必ずしも成果が上がるとは限りません。解釈や方法を誤れば、リードナーチャリングの成功に役立てられなくなるので注意が必要です。

スコアリングを行う際は、以下2点に注意することをおすすめします。それぞれ何に注意すべきか、詳しく解説します。

リードナーチャリング スコアリング

【ポイント1】スコアが高いという理由だけで、アプローチをかけない

「スコアが高い」という理由だけで、セールスをかけるのはおすすめできません。

「商談につながる顧客を見極めるために、スコアリングしていたのでは?」と思った方もいるかもしれませんが、それはあくまでも「スコアリングの精度が高くなったとき」である点に注意が必要です。

例えばスコアリングで減点のルールを決めていない場合は、

  • 競合他社の担当者
  • 半年前に資料請求していた顧客

などが高得点となってしまう可能性があります。

スコアが高い顧客を一覧化できたタイミングで、「アプローチすれば商談につながりそうか」を見極めることが重要です。

  • 直近の顧客の動きから逆算し、自社商品・サービスへの興味がありそうか
  • 過去導入した企業などの情報を参考に、商談につながりやすそうか

など、スコアリングの情報を参考にしつつ商談に進めるアプローチをすべきか判断しましょう。またこのタイミングで、「スコアは高得点だが、商談には進みづらい顧客」が多く混在している場合は、その顧客をフィルタリングするルールも検討するのがおすすめです。

スコアリングにおいて商談につながりづらい顧客の得点を下げるルールがあれば、スコアリングの精度が高まります。

【ポイント2】適切なKPIを設定して管理していく

スコアリングを行う際は、適切なKPI設定(事業目標を達成するためのプロセスを数値で評価したもの)にもとづいて管理しましょう。

スコアリングを設定しても、適切に数値を管理していかなければ効果が上がりにくくなります。何をKPIとするかは企業によって異なりますが、主にメールかセミナーであることが多いでしょう。そこでメールやセミナーでKPIになる数値項目を、以下の表にまとめました。

メール
  • 配信リスト数
  • 開封数
  • クリック数
  • コンバージョン率
セミナー
  • 集客数
  • 参加数
  • アンケート回答数
  • 有望回答数(興味関心の強いアンケート回答)

上記のように、具体的な数値化で判断できるKPIを設定することが重要です。

リードナーチャリングにおけるKPI設定について詳しく知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。メール・ウェビナーなどに分けて、何をKPIとすべきかの例も紹介しています。

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スコアリングは、商談化率を上げる重要な施策の1つ

スコアリングを行うことで、最も営業リソースを割くべき顧客層が見えてくるため、商談数も増やしやすくなります。スコアリングで重要なのは、適切な得点ルールと数値化した後のデータ分析です。この2点を誤ってしまうと、スコアリングの効果を活かせません。この記事の内容を参考にして、効果的なスコアリングとリードナーチャリングを実施してください。

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リードナーチャリングのシナリオはなぜ必要?作成方法と具体例を解説

リードナーチャリング シナリオ

効果的なリードナーチャリングを行うには、「シナリオ」の準備が重要ポイントになります。

「リードナーチャリングを実施したいけれど、何から始めたらいいのかわからない」
「より効果的なリードナーチャリングを実施するには、どうしたらいいのだろう」

このようなお悩みを持つ方に向けて、この記事ではリードナーチャリングに有効なシナリオの作成方法を解説します。基本的にシナリオが必要な理由と、リードナーチャリングを成功させるためのポイントを踏まえて、具体例を交えながら紹介します。

そもそもリードナーチャリングとは?

リードナーチャリングは、見込み顧客に対して適切な情報提供を行うことで自社の製品・サービスの購買意欲を高めてもらい、将来的に契約へとつなげるマーケティング施策です。問い合わせや資料請求など、獲得した顧客を育てる手法になります。

見込み顧客の興味関心に合わせてアプローチするため、すべての顧客へ闇雲に営業するよりも契約や購入などにつながる可能性の高いことが特徴です。ほかにも、リードナーチャリングには魅力がたくさんあります。リードナーチャリングのメリットや具体的な手法を知りたい方は、事前に以下をご一読ください。

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リードナーチャリングでシナリオが必要な理由

リードナーチャリングでは、見込み顧客の状態に合わせた対応が必要です。しかし、ルールを決めておかなければ、対応する営業担当者の考え方によって成果に大きく差が出てしまうリスクがあります。例えば、以下のようなケースです。

  • 問い合わせが来たとき、顧客が急いで知りたいことに気づけずメールで対応してしまった
  • 問い合わせ内容から営業担当者が「まだ課題が顕在化していない」と解釈し、積極的にアプローチしていなかった

マーケ担当者が「リード獲得しているのに、なかなか営業がリードナーチャリングしてくれない」といった悩みを抱えるのも、このあたりのルールが決まっていないことが原因と考えられます。

これでは、せっかく興味を持ってくれた見込み顧客の興味が薄れてしまいます。また、すでに興味関心の薄い顧客に営業担当者がアプローチしたために、見込み顧客に嫌われてしまうこともあるでしょう。

そこで、より効果的なリードナーチャリングを行うためには、「見込み顧客の状態を分類し、いつ・どんな情報を提供するか」といったシナリオの設計を行うことが重要です。シナリオを設計することにより、社内での共通認識が持てるため、見込み顧客の状態に合わせた情報を適切に届ける土壌を整えることができます。

リードナーチャリングのシナリオの作成方法

実際にリードナーチャリングのシナリオを作成するにはどうしたらよいのでしょうか。一般的には、下記3つの方法でリードナーチャリングのシナリオを作成します。それぞれ、具体的に見てみていきましょう。

リードナーチャリング シナリオ

【方法1】獲得したリードごとに情報を整理する

リードナーチャリングを行うための1つ目の方法は、獲得したリードの情報を整理することです。例えば、問い合わせ情報を分類する場合を考えてみましょう。一般的な企業の問い合わせフォームには、下記3種類の問い合わせがあります。

■問い合わせの3つの種類

  1. 見込み顧客から、商品・サービスの申し込みを希望する問い合わせ
  2. 既存顧客から、サポートを希望する問い合わせ
  3. 他社の営業や協業から、商品およびサービスの紹介・提案する問い合わせ

まずはリードナーチャリングを行いたい顧客が、この3種類のうち、どれに該当するかを整理し細分化していきます。見込み顧客を細分化するには、以下のような情報を取得する入力フォームを事前に用意しておきましょう。

■見込み顧客を細分化するための入力フォームの情報例

  • 担当者の所属している企業名、部署名
  • 担当者名、メールアドレスや電話番号などの連絡手段
  • 業界
  • 予算感
  • 抱えている課題や知りたい内容を記載できる自由入力欄

これらの情報を取得し、ダウンロードした資料の内容など情報を掛け合わせます。その結果、「見込み顧客はどんな人で、どんな課題を抱えていて、何を解決したいのか」といった仮説を立てることができるでしょう。

シナリオ設計上で最も重要なことは、見込み顧客が抱えている課題や悩みの深度を測ることです。しかしながら、問い合わせをしてくる見込み顧客の中には「なんとなく知りたい」といった課題が顕在化していない見込み顧客もいれば、「今すぐ導入を検討している」という見込み顧客も含まれています。

入力フォームに記載した段階では、この切り分けが出来ないリードも多く存在します。その場合は、電話など初回の問い合わせ後にアプローチをするタイミングで悩みの深度を測るようなヒアリングを行いましょう。その上で、見込み顧客に関する追加情報を取得します。

【方法2】カスタマージャーニーを設計する

2つ目の方法はカスタマージャーニーを設計することです。カスタマージャーニーとは、見込み顧客が自社商品・サービスについて知らない・無関心である時点から購入するまでの心理や行動の変化を表したフレームワークのことです。

方法1のリード情報の整理を行う中で、見込み顧客の思考や悩みの大枠・行動がある程度つかめてきたら、「認知・興味」「情報収集」「比較検討」「購入」「リピート」の5段階に分けて時系列に並び替えてみましょう。

ここで注意すべきところは“見込み顧客にこうしてほしい”という自社の理想にしないことです。見込み顧客の実際の行動や状況・思考にどのような変化があるかを事実ベースで記載するように意識しましょう。

なおカスタマージャーニーについては、以下でも詳しく解説しています。メリットや注意点についても知りたい方は、以下をご一読ください!

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【方法3】顧客の行動に合わせたシナリオを作る

3つ目の方法は、顧客の行動に合わせたシナリオを作ることです。方法2で作成したカスタマージャーニーを参考にしつつ、具体的な顧客の行動に合わせて「どんな情報があったら次の段階に進むか」を考え、各コンテンツをどのタイミングで届けるか決めましょう。

とはいえ、既存のコンテンツで見込み顧客の悩みが解決できない場合もあるかもしれません。そういった場合は、思い切って新たに追加のコンテンツを作ることも1つの方法です。

ここでいうコンテンツとは、お役立ち情報がまとまった記事やホワイトペーパーに限りません。ウェビナーや導入事例といったコンテンツも有効に働くため、社内の他部門を巻き込んで制作しましょう。

シナリオ作成に役立つポイント2つ

効果的なリードナーチャリングを行うためのシナリオ作成を行うために、押さえておくべきポイントは2つあります。それぞれ、具体的にみていきましょう。

リードナーチャリング シナリオ

【ポイント1】導入企業や導入事例を参考に整理する

シナリオを作るために、リード情報の整理やカスタマージャーニーの作成を行っても、思ったように顧客の行動をイメージできないことがあります。そんなときにおすすめの方法は、すでに自社商品・サービスを導入している既存顧客の声を参考にすることです。

具体的には、

  • 導入時の商談の様子を営業担当にヒアリングする
  • 導入事例のインタビューに同行する
  • 導入事例の記事を読む

などの方法があります。

導入済みの企業は過去に見込み顧客であったため、課題感や解決したかったことが捉えやすいでしょう。また、カスタマージャーニー作成時に“見込み顧客にこうしてほしい”という自社の理想となっていた部分にも気が付いたり、見落としていた情報を発見できたりとメリットが多いため積極的に取り入れることをおすすめします。

【ポイント2】コンバージョンポイントのハードルを考慮する

見込み顧客との接点として、複数のコンバージョンポイントを設定します。コンバージョンポイントとは、問い合わせ完了などのウェブサイト上の成果を指します。シナリオを作る上では、コンバージョンポイントごとに見込み顧客の心理的ハードルが変わる点を考慮する必要があります。

なかでもお問い合わせやアポイント設定は最上位のハードルであると認識し、その手前に少しハードルを下げたコンバージョンポイントを設定することが重要です。この見込み顧客の心理的なハードルは、取り扱う商品・サービスによってもやや変わるものの、以下のような差が存在します。

コンバージョンポイント
ハードルの高さ
アポイント設定
★★★
問い合わせ
★★★
無料トライアル
★★☆
ウェビナーの申し込み
★★☆
無料説明会
★★☆
資料請求
★☆☆
メールマガジンの登録
★☆☆

例えば、★☆☆の「資料請求」や「メールマガジンの登録」は、見込み顧客にとって欲しい情報が手に入るというメリットが高いため、心理的なハードルは低めです。一方で、この資料請求をした見込み顧客に電話し、商談へ誘導したとしても課題が顕在化しておらず、すぐに★★★の「アポイント設定」につながることは考えにくいでしょう。

したがって、この見込み顧客に自社の商品・サービスを検討してもらうためには追加の情報提供を行うことが必要です。具体的には★★☆の「無料トライアル」や「無料説明会」への誘導、導入事例を紹介する「ウェビナーの申し込み」などが有効です。

リードナーチャリング シナリオ

上記のように、見込み顧客のカスタマージャーニーの段階を次に進めるコンバージョンポイントを用意しましょう。

リードナーチャリングのシナリオ作成の例3つ

自社にぴったりのシナリオ設計が出来たら、運用へと落とし込んでいきます。実際によく行われているリードナーチャリングのシナリオ作成の例は、下記3つです。1つずつ詳しく見ていきましょう。

リードナーチャリング シナリオ

【例1】直近の興味関心度が高い顧客に、ウェビナーや無料相談会をすすめる

「鉄は熱いうちに打て」ということわざがあるように、見込み顧客の熱が冷めないうちに対応するシナリオを組むことができれば、受注確度の高い商談につながる可能性が高まります。

例えば、直近2週間の

  • オウンドメディアのPV数が15PV以上
  • 資料請求数が2回以上
  • 見込み顧客以外にも同じ企業のメールマガジン登録者が1名以上いる

といったアクションの多い企業の見込み顧客には、ウェビナーや無料相談会をすすめる、といったシナリオです。

興味関心度が高いため、ウェビナー参加後のアンケートや無料相談会でのヒアリングで効率的にアポイント設定につなげられる可能性があります。

【例2】過去に失注した顧客に対して、最新情報を送る

意外にも、過去失注顧客に最新の情報を送ることは有効です。そもそも1度検討していることから課題感は合致しているため、強力な見込み顧客である可能性が高いと考えられます。それにもかかわらず失注してしまうのは、何かが原因であることがほとんどです。具体的には以下のようなことが考えられます。

■原因1:コストが見合わなかった

コストの問題で導入に至らなかった場合、他社の商品・サービスを導入している可能性が高いでしょう。しかしながら、他社サービスを実際に利用した際の仕様の問題や、時間の経過とともに発生した追加課題が解決できなかった場合、再び類似した別のサービスの導入を検討しているケースもあります。

■原因2:導入を検討していたタイミングが悪かった

社内の運用体制などの都合上、検討していたタイミングでは導入できなかった場合が想定されます。この場合、期末期初などの体制変更で前提条件となっていた課題が解決され次第、導入に至ることが多いです。

再び必要とされるタイミングで自社の商品・サービスを思い浮かべてもらえるように、最新情報を送る方法でアプローチを続けます。アクションのあった見込み顧客が再検討するタイミングを逃さないよう、シナリオで抽出できるようにしましょう。

例えば、直近1ヵ月で

  • メールの開封率が30%以上
  • メール内のURLのクリック数が2回以上
  • メール送信後のメディア記事の閲覧回数が2回以上

などトリガーとなる値を設定し、営業担当者へ通知するというシナリオを作り、電話での商談や無料相談会につながるヒアリングを行う、といったものです。

【例3】資料請求のあった顧客に対して、電話でヒアリングする

資料請求をした見込み顧客は、多くの場合何らかの課題を抱えている可能性が高いです。

なぜなら、資料を必要とするタイミングは、興味関心があるか比較検討をしているタイミングだからです。電話などで資料請求をした背景や課題を特定するアプローチができれば、自社に対してポジティブな印象を持ってもらえる可能性が高まります。

ヒアリングすることで

  • 課題を詳しく確認できる
  • 課題を解決する資料や記事を送り、解決につなげられる

といった可能性があります。解決までできた場合は、顧客からの信頼もグッと上がるのではないでしょうか。結果的に自社への興味関心が強まり、その後のウェビナーやアポイント設定の確度も大幅に高まりやすくなります。

シナリオ作成だけではなく、スコアリングも重要

リードナーチャリングを行うにあたって「顧客の状態に合わせて、アプローチ方法を変えることが重要」とわかってはいても、現実問題、すべての見込み顧客に対してヒアリングするには莫大な労力とコストがかかります。そこで着手するリードの優先順位をつけるスコアリングが有効です。

スコアリングとは、顧客の属性や顧客が起こした行動に対して点数を付与することを指します。具体的にはメールを開くと1点、資料請求をすると3点、セミナーに参加すると5点などです。この点数は見込み顧客の課題が顕在化しているかどうかという目安になるため、限られた労力とコストをどのような状態の「見込み顧客」に使うかを適切に評価することができるようになります。

さらに詳しくスコアリングについて知りたい方は以下を参照してください。

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シナリオがあれば、リードナーチャリングの改善がしやすくなる

すべての見込み顧客に対してアプローチするには、多大な労力とコストがかかります。そこで見込み顧客が欲している情報は何かを理解し、コンバージョンポイントごとに適切なシナリオが用意できれば、リードナーチャリングの改善もしやすくなるでしょう。具体例を参考に、ぜひ自社にぴったりのシナリオを設計してください。

リードナーチャリングのシナリオはなぜ必要?作成方法と具体例を解説【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

リードナーチャリングのKPIはどう設定すべき?設計手順や具体例を紹介

リードナーチャリング kpi

リードナーチャリングでKPIを設定すれば、成果分析が明確になり問い合わせや商談などのゴールにもつながりやすくなります。

「リードナーチャリングで、KPIを設定するべき?」
「リードナーチャリングのKPIは、具体的に何を設定すればいいのかわからない」

このようなお悩みを持つ方に向けて、この記事ではリードナーチャリングのKPIを設定する手順やKPIの具体例、KPIの管理におすすめのツールなどを詳しく紹介します。

KPIの設定による分析結果を見ることで改善すべきところが明らかになり、最終的な商談率向上も期待できるでしょう。

リードナーチャリングでKPIを設定すべき理由は?

リードナーチャリングでKPI(重要業績評価指標)を設定すべき理由は、数値目標を立てることでリードナーチャリングの成果分析がしやすくなり、最終的なゴールにつながりやすくなることです。

例えば、メールで「お役立ち資料」を配信したナーチャリングを実施したとします。このとき、以下のような結果がわかったとします。

  • メールを送信したリスト数:100人
  • メールの開封数:5人
  • メール内のリンククリック数:2回

これではなんとなく成果が低いような気はしても、具体的にどのぐらい低いのか判断がつきません。しかし、「メールの開封率10%を目指す」といったKPIを設定していた場合はどうでしょうか。先ほどのデータに、KPIを確認できる数値を足してみました。

  • メールを送信したリスト数:100人
  • メールの開封数:5人
  • メールの開封率:5%
  • メール内のリンククリック数:2回

現状ではメールの開封率が目標の10%よりも低い5%となっているため、開封率を上げるための改善策を練るといった次のアクションが明確になります。このように現状を分析し、改善すべき点を明確化できる点もKPIを設定するメリットです。

リードナーチャリングのKPIを設定する手順

リードナーチャリングのKPIを設定する手順について紹介します。

リードナーチャリング kpi

全体像としては、最初に大きなゴールを設定し、そのあと具体化して必要な数値を(KPI)を決めるイメージです。それでは、1つずつ見ていきましょう。

【手順1】KGIを決める

まずはリードナーチャリングの最終的なゴール、KGI(重要目標達成指標)を決めます。「売り上げをいくら伸ばすか」や「商談化率をどのくらい上げるか」などを考慮し、適切なKGIを設定しましょう。

このときのポイントは、できるだけ具体的かつ明確な数値・期限を設定することです。

「半年後までに売り上げを1,000万円伸ばす」
「3ヵ月以内に商談化率を5%増加させる」

このように、誰が見てもわかる数値で示すことが重要です。

【手順2】KGIの達成に何が必要か整理する

KGIが設定できたら、その達成に何が必要かを整理していきます。

例えば「3ヵ月以内に商談化率を5%増加させる」というKGIを達成したとすれば、商談化率を1%上げるために必要なことを整理することから始めましょう。商談につながるまでには、以下のようなステップを踏んでいきます。

  1. メディアなどから資料請求が来る
  2. 資料請求で獲得した顧客情報をもとに、リードナーチャリングを実施する
  3. スコアリングで80点以上の顧客に対して、営業をかける

リードナーチャリングでは、2から3につながる顧客を増やすことが求められます。そのため、2から3につながる顧客を増やすためには何をすべきかを下記のように整理することが重要です。

  • すでに打っている施策を強化し、回数を増やせないか
  • 新規のリードナーチャリングの手法を試せないか

など、達成に必要な要素を振り返り整理していきましょう。

また、すでにナーチャリング施策を打っている場合は、その実績を整理しておくのがおすすめです。ここで整理した内容をもとにリソースを割いていくことになるため、できるだけ要素を分析することが重要となります。

【手順3】KGIの達成に必要な数値(KPI)を決める

KGI達成に必要な要素を分析できたら、その要素を達成するために必要な数値(KPI)を決めます。KPIを設定するときは、スコアリングを考慮するのがおすすめです。スコアリングとは、見込み顧客の行動や属性を点数化することです。スコアリングで出た結果をもとにして、どの顧客に優先してアプローチを仕掛けていくのか決めていきます。

スコアリングの例は、以下の通りです。

■行動を点数化した例

  • メールを開封したら +3点
  • メールの中のリンクをクリックしたら +5点

■属性を点数化した例

  • 意思決定権のある課長クラスであれば +10点
  • 従業員100名以上なら +15点

例えば上記の例でいうと、

  • メールの開封率
  • メールの中のリンククリック率

があがれば、スコアの高い顧客が増えてきます。つまり、「メールの開封率」や「メール内のリンククリック率」をKPIに設定して改善できれば、商談につながる人数が増やせるということです。

メールを送る数は、担当者の工数によってある程度決まります。そのため、メールの開封率を1%上げたときに、メールの開封数がどのくらい上がるかシミュレーションできるのではないでしょうか。このように、スコアリングをもとにKPIを設定することで、実際に商談へとつながる数値を分析しつつ改善できます。

リードナーチャリングで設定するKPIの具体例

それでは実際に、具体例を紹介します。リードナーチャリングでは、以下の数値をKPIとして追っていくと効果的です。

リードナーチャリング kpi

上記の数値を追うことで、リードナーチャリングの成果を上げる課題が分析しやすくなり、具体的な成果も確認することが可能となります。とはいえ、施策ごとに何を見れば良いのか悩む場合もあるでしょう。そこで、ここからは以下3つの具体的なKPI候補を紹介していきます。

  • メールによるナーチャリングのKPI例
  • 電話によるナーチャリングのKPI例
  • ウェビナーによるナーチャリングのKPI例

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メールによるナーチャリングのKPI例

メールによるナーチャリングは、低コストかつ手軽に始められます。メールを送る相手はメールが届くことを許可している状態のため、あまりコストをかけず手軽に始めたいときに適しています。また、高いコンバージョン率を期待したい場合にもメールナーチャリングはおすすめです。

メールによるナーチャリングでのKPI候補を4つ紹介します。

1. 配信するメールアドレスのリスト数

メールを配信するアドレスの総数のことです。リストの中からメールを配信した数が「配信数」になります。

2. メールの開封数・開封率

読者が受け取ったメールの中で、どの程度開封されたかを表す指標です。差出人名や件名の文頭におく情報により開封率や開封数が変わります。

3. メールのURLクリック数・クリック率

読者が受け取ったメールの中で、どの程度URLがクリックされたかを表す指標です。メール開封後すぐ目に入る場所にCTAボタンを設置することで、クリックされやすくなります。

4. コンバージョン数・コンバージョン率

メール受信者に期待する、最終的な行動につながった割合を表す指標です。問い合わせや商談など、設定するコンバージョンはさまざまです。コンバージョンを高めるためには、何がボトルネックになっているかを特定することが重要となります。

電話によるナーチャリングのKPI例

電話によるナーチャリングでは、見込み顧客が抱えている課題を直接ヒアリングできる点が特徴です。公式サイトに問い合わせがあった人、ウェビナーでの反応が良かった人など他のアクションと組み合わせて電話をかけるのも効果的です。

電話によるナーチャリングでのKPI候補は、次の5つあります。

1. 電話番号のリスト数

電話をかける見込み顧客の総数です。自社で売りたい商品・サービスに合うリストを用意できるかが、その後の成果にも影響します。

2. 架電数

見込み顧客に対して電話をかけた数のことです。電話をかけるタイミングや時間帯を工夫して、接続率を上げることが重要となります。

3. 通話時間

見込み顧客と通話した時間のことです。商談率を上げるためには、一方的に「話す」だけではなく、見込み顧客から「聞く」時間の割合を増やすことも重要となります。

4. 電話直後のフォローメールの開封数

見込み顧客へのフォローを目的として電話直後に送ったメールのうち、どの程度開封されたかを表す指標のことです。同時に、メール内のリンククリック率なども見ておくと良いでしょう。

5. 電話からの商談数・商談率

電話から獲得できた商談がどの程度あるかを表す指標です。電話によるリードナーチャリングでの最終的な目標となります。

ウェビナーによるナーチャリングのKPI例

ウェビナーは、資料請求などで興味を持った顧客に対して興味関心度を上げる重要な施策です。一度に多数の見込み顧客へ情報を届けたい場合や、これまではアプローチできていなかった層へリーチしたい場合にも効果があります。

ウェビナーによるナーチャリングでのKPI設定候補は、以下6つあります。

1. 申し込み人数

ウェビナーに申し込みをした人数のことです。ウェビナーに参加するメリットを伝えたり、ウェビナー特典を用意したりして集客することが重要となります。

2. ウェビナーの参加人数

ウェビナーに参加した人数のことです。申し込み人数 × ウェビナー参加率が、「ウェビナーの参加人数」になります。

3. ウェビナー関連タグのシェア数

SNSでウェビナー関連のタグが拡散された数のことです。ウェビナーが成功したかどうかを判断する1つの指標になります。

4. アンケート回答の人数

ウェビナー参加人数のうち、アンケートに回答した人数のことです。オープン型のウェビナーであっても、アンケートを実施すれば見込み顧客の情報を集めることができます。

5. 自社に興味を示した回答数

ウェビナーの成果を測る指標です。アンケート回答のうち、自社の商品やサービスに興味を示した見込み顧客のリストを営業に活用できます。

6. ウェビナー経由の商談数・商談率

ウェビナー経由で獲得できた商談が、どの程度あるかを表す指標です。ウェビナーによるリードナーチャリングの最終的な目標となります。

リードナーチャリングのKPIの管理は、MAツールがおすすめ!

リードナーチャリングのKPI管理では、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使うのが一般的です。MAツールとは、マーケティング活動を自動化し、マーケティング施策を支援するための仕組みのことです。

リードナーチャリングのKPIを追うとき、何らかのサービスを導入しないと人の手だけでは追いづらい数値もあります。

例えば、メールの開封率もその1つ。Googleアナリティクスなどでメールの開封率を計測する設定を行えば、開封率は追えるようになりますが設定に時間を要します。さらに、一覧化してデータを見ようと思ったときにデータ整理を手動で行わなければなりません。

一方で、MAツールがあれば、メールの開封率やメール内のリンククリック率などが一目でわかります。ほかにも、以下のような情報が確認可能です。

  • サイト訪問数や資料ダウンロード数などからスコアリングした、見込み顧客の状態
  • セグメントメールに活用できる、サイト滞在時間などの顧客の行動
  • さまざまな手法で集めた見込み顧客を一元管理したリスト

これまでは、営業社員によって商談数や受注率に差が出ていた企業でも、MAツールによって可視化された情報を共有することで、個人ごとの力量差を埋めることもできるのではないでしょうか。効率的にナーチャリングも進めやすくなるので、MAツールの導入はおすすめです。

なお、MAツールの細かな機能や導入によるメリットが気になる方は、以下をご一読ください。

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KPIを追って改善していけば、成果は上がりやすい

リードナーチャリングでKPIを設定すれば、改善すべき点が明確化できて効率的です。KPIを達成することで、問い合わせや商談などのゴールにもつながりやすいため、設定をして管理していくことをおすすめします。

また、数値の整理に時間をかけず、数値を確認して改善することにフォーカスしたい方はMAツールの導入もおすすめです。ぜひKPIを設定し、リードナーチャリングの施策を進めてみてください。

リードナーチャリングのKPIはどう設定すべき?設計手順や具体例を紹介【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

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リードナーチャリング kpi

リードナーチャリングでKPIを設定すれば、成果分析が明確になり問い合わせや商談などのゴールにもつながりやすくなります。

「リードナーチャリングで、KPIを設定するべき?」
「リードナーチャリングのKPIは、具体的に何を設定すればいいのかわからない」

このようなお悩みを持つ方に向けて、この記事ではリードナーチャリングのKPIを設定する手順やKPIの具体例、KPIの管理におすすめのツールなどを詳しく紹介します。

KPIの設定による分析結果を見ることで改善すべきところが明らかになり、最終的な商談率向上も期待できるでしょう。

リードナーチャリングでKPIを設定すべき理由は?

リードナーチャリングでKPI(重要業績評価指標)を設定すべき理由は、数値目標を立てることでリードナーチャリングの成果分析がしやすくなり、最終的なゴールにつながりやすくなることです。

例えば、メールで「お役立ち資料」を配信したナーチャリングを実施したとします。このとき、以下のような結果がわかったとします。

  • メールを送信したリスト数:100人
  • メールの開封数:5人
  • メール内のリンククリック数:2回

これではなんとなく成果が低いような気はしても、具体的にどのぐらい低いのか判断がつきません。しかし、「メールの開封率10%を目指す」といったKPIを設定していた場合はどうでしょうか。先ほどのデータに、KPIを確認できる数値を足してみました。

  • メールを送信したリスト数:100人
  • メールの開封数:5人
  • メールの開封率:5%
  • メール内のリンククリック数:2回

現状ではメールの開封率が目標の10%よりも低い5%となっているため、開封率を上げるための改善策を練るといった次のアクションが明確になります。このように現状を分析し、改善すべき点を明確化できる点もKPIを設定するメリットです。

リードナーチャリングのKPIを設定する手順

リードナーチャリングのKPIを設定する手順について紹介します。

リードナーチャリング kpi

全体像としては、最初に大きなゴールを設定し、そのあと具体化して必要な数値を(KPI)を決めるイメージです。それでは、1つずつ見ていきましょう。

【手順1】KGIを決める

まずはリードナーチャリングの最終的なゴール、KGI(重要目標達成指標)を決めます。「売り上げをいくら伸ばすか」や「商談化率をどのくらい上げるか」などを考慮し、適切なKGIを設定しましょう。

このときのポイントは、できるだけ具体的かつ明確な数値・期限を設定することです。

「半年後までに売り上げを1,000万円伸ばす」
「3ヵ月以内に商談化率を5%増加させる」

このように、誰が見てもわかる数値で示すことが重要です。

【手順2】KGIの達成に何が必要か整理する

KGIが設定できたら、その達成に何が必要かを整理していきます。

例えば「3ヵ月以内に商談化率を5%増加させる」というKGIを達成したとすれば、商談化率を1%上げるために必要なことを整理することから始めましょう。商談につながるまでには、以下のようなステップを踏んでいきます。

  1. メディアなどから資料請求が来る
  2. 資料請求で獲得した顧客情報をもとに、リードナーチャリングを実施する
  3. スコアリングで80点以上の顧客に対して、営業をかける

リードナーチャリングでは、2から3につながる顧客を増やすことが求められます。そのため、2から3につながる顧客を増やすためには何をすべきかを下記のように整理することが重要です。

  • すでに打っている施策を強化し、回数を増やせないか
  • 新規のリードナーチャリングの手法を試せないか

など、達成に必要な要素を振り返り整理していきましょう。

また、すでにナーチャリング施策を打っている場合は、その実績を整理しておくのがおすすめです。ここで整理した内容をもとにリソースを割いていくことになるため、できるだけ要素を分析することが重要となります。

【手順3】KGIの達成に必要な数値(KPI)を決める

KGI達成に必要な要素を分析できたら、その要素を達成するために必要な数値(KPI)を決めます。KPIを設定するときは、スコアリングを考慮するのがおすすめです。スコアリングとは、見込み顧客の行動や属性を点数化することです。スコアリングで出た結果をもとにして、どの顧客に優先してアプローチを仕掛けていくのか決めていきます。

スコアリングの例は、以下の通りです。

■行動を点数化した例

  • メールを開封したら +3点
  • メールの中のリンクをクリックしたら +5点

■属性を点数化した例

  • 意思決定権のある課長クラスであれば +10点
  • 従業員100名以上なら +15点

例えば上記の例でいうと、

  • メールの開封率
  • メールの中のリンククリック率

があがれば、スコアの高い顧客が増えてきます。つまり、「メールの開封率」や「メール内のリンククリック率」をKPIに設定して改善できれば、商談につながる人数が増やせるということです。

メールを送る数は、担当者の工数によってある程度決まります。そのため、メールの開封率を1%上げたときに、メールの開封数がどのくらい上がるかシミュレーションできるのではないでしょうか。このように、スコアリングをもとにKPIを設定することで、実際に商談へとつながる数値を分析しつつ改善できます。

リードナーチャリングで設定するKPIの具体例

それでは実際に、具体例を紹介します。リードナーチャリングでは、以下の数値をKPIとして追っていくと効果的です。

リードナーチャリング kpi

上記の数値を追うことで、リードナーチャリングの成果を上げる課題が分析しやすくなり、具体的な成果も確認することが可能となります。とはいえ、施策ごとに何を見れば良いのか悩む場合もあるでしょう。そこで、ここからは以下3つの具体的なKPI候補を紹介していきます。

  • メールによるナーチャリングのKPI例
  • 電話によるナーチャリングのKPI例
  • ウェビナーによるナーチャリングのKPI例

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メールによるナーチャリングのKPI例

メールによるナーチャリングは、低コストかつ手軽に始められます。メールを送る相手はメールが届くことを許可している状態のため、あまりコストをかけず手軽に始めたいときに適しています。また、高いコンバージョン率を期待したい場合にもメールナーチャリングはおすすめです。

メールによるナーチャリングでのKPI候補を4つ紹介します。

1. 配信するメールアドレスのリスト数

メールを配信するアドレスの総数のことです。リストの中からメールを配信した数が「配信数」になります。

2. メールの開封数・開封率

読者が受け取ったメールの中で、どの程度開封されたかを表す指標です。差出人名や件名の文頭におく情報により開封率や開封数が変わります。

3. メールのURLクリック数・クリック率

読者が受け取ったメールの中で、どの程度URLがクリックされたかを表す指標です。メール開封後すぐ目に入る場所にCTAボタンを設置することで、クリックされやすくなります。

4. コンバージョン数・コンバージョン率

メール受信者に期待する、最終的な行動につながった割合を表す指標です。問い合わせや商談など、設定するコンバージョンはさまざまです。コンバージョンを高めるためには、何がボトルネックになっているかを特定することが重要となります。

電話によるナーチャリングのKPI例

電話によるナーチャリングでは、見込み顧客が抱えている課題を直接ヒアリングできる点が特徴です。公式サイトに問い合わせがあった人、ウェビナーでの反応が良かった人など他のアクションと組み合わせて電話をかけるのも効果的です。

電話によるナーチャリングでのKPI候補は、次の5つあります。

1. 電話番号のリスト数

電話をかける見込み顧客の総数です。自社で売りたい商品・サービスに合うリストを用意できるかが、その後の成果にも影響します。

2. 架電数

見込み顧客に対して電話をかけた数のことです。電話をかけるタイミングや時間帯を工夫して、接続率を上げることが重要となります。

3. 通話時間

見込み顧客と通話した時間のことです。商談率を上げるためには、一方的に「話す」だけではなく、見込み顧客から「聞く」時間の割合を増やすことも重要となります。

4. 電話直後のフォローメールの開封数

見込み顧客へのフォローを目的として電話直後に送ったメールのうち、どの程度開封されたかを表す指標のことです。同時に、メール内のリンククリック率なども見ておくと良いでしょう。

5. 電話からの商談数・商談率

電話から獲得できた商談がどの程度あるかを表す指標です。電話によるリードナーチャリングでの最終的な目標となります。

ウェビナーによるナーチャリングのKPI例

ウェビナーは、資料請求などで興味を持った顧客に対して興味関心度を上げる重要な施策です。一度に多数の見込み顧客へ情報を届けたい場合や、これまではアプローチできていなかった層へリーチしたい場合にも効果があります。

ウェビナーによるナーチャリングでのKPI設定候補は、以下6つあります。

1. 申し込み人数

ウェビナーに申し込みをした人数のことです。ウェビナーに参加するメリットを伝えたり、ウェビナー特典を用意したりして集客することが重要となります。

2. ウェビナーの参加人数

ウェビナーに参加した人数のことです。申し込み人数 × ウェビナー参加率が、「ウェビナーの参加人数」になります。

3. ウェビナー関連タグのシェア数

SNSでウェビナー関連のタグが拡散された数のことです。ウェビナーが成功したかどうかを判断する1つの指標になります。

4. アンケート回答の人数

ウェビナー参加人数のうち、アンケートに回答した人数のことです。オープン型のウェビナーであっても、アンケートを実施すれば見込み顧客の情報を集めることができます。

5. 自社に興味を示した回答数

ウェビナーの成果を測る指標です。アンケート回答のうち、自社の商品やサービスに興味を示した見込み顧客のリストを営業に活用できます。

6. ウェビナー経由の商談数・商談率

ウェビナー経由で獲得できた商談が、どの程度あるかを表す指標です。ウェビナーによるリードナーチャリングの最終的な目標となります。

リードナーチャリングのKPIの管理は、MAツールがおすすめ!

リードナーチャリングのKPI管理では、MA(マーケティングオートメーション)ツールを使うのが一般的です。MAツールとは、マーケティング活動を自動化し、マーケティング施策を支援するための仕組みのことです。

リードナーチャリングのKPIを追うとき、何らかのサービスを導入しないと人の手だけでは追いづらい数値もあります。

例えば、メールの開封率もその1つ。Googleアナリティクスなどでメールの開封率を計測する設定を行えば、開封率は追えるようになりますが設定に時間を要します。さらに、一覧化してデータを見ようと思ったときにデータ整理を手動で行わなければなりません。

一方で、MAツールがあれば、メールの開封率やメール内のリンククリック率などが一目でわかります。ほかにも、以下のような情報が確認可能です。

  • サイト訪問数や資料ダウンロード数などからスコアリングした、見込み顧客の状態
  • セグメントメールに活用できる、サイト滞在時間などの顧客の行動
  • さまざまな手法で集めた見込み顧客を一元管理したリスト

これまでは、営業社員によって商談数や受注率に差が出ていた企業でも、MAツールによって可視化された情報を共有することで、個人ごとの力量差を埋めることもできるのではないでしょうか。効率的にナーチャリングも進めやすくなるので、MAツールの導入はおすすめです。

なお、MAツールの細かな機能や導入によるメリットが気になる方は、以下をご一読ください。

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KPIを追って改善していけば、成果は上がりやすい

リードナーチャリングでKPIを設定すれば、改善すべき点が明確化できて効率的です。KPIを達成することで、問い合わせや商談などのゴールにもつながりやすいため、設定をして管理していくことをおすすめします。

また、数値の整理に時間をかけず、数値を確認して改善することにフォーカスしたい方はMAツールの導入もおすすめです。ぜひKPIを設定し、リードナーチャリングの施策を進めてみてください。

リードナーチャリングのKPIはどう設定すべき?設計手順や具体例を紹介【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

BtoBマーケティングの手法18選!自社に合った手法が見つかる

btob マーケティング 手法

BtoBにおけるマーケティング手法は数多くあり、どの方法が自社に合っているのか判断に迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、BtoBマーケティングの手法18選を紹介し、それぞれのメリット・デメリットも併せて解説します。自社に合った手法がきっと見つかりますので、ぜひ参考にしてみてください。

BtoBマーケティングとは?

BtoB(Business to Business)マーケティングは、「企業向けの商品・サービスを販売するための活動」を指します。「マーケティング」という言葉の意味が幅広いため、話者や状況によって意味が異なるケースも珍しくありません。しかし多くの場合、「リード(見込み顧客)を獲得し、育成するまで」をBtoBマーケティングと呼びます。

そこで次の項から、BtoBマーケティングのリード獲得(リードジェネレーション)とリード育成(リードナーチャリング)で活用する手法を紹介します。

リードジェネレーションの手法12選

リードジェネレーションとは、「見込み顧客の担当者名や連絡先を獲得するための取り組み」を指します。BtoBにおけるリードジェネレーションの場面でよく用いられるのは、以下12種類の手法です。それぞれの手法の概要やメリットとデメリットを紹介します。

btob マーケティング 手法

手法1 コンテンツマーケティング

リードジェネレーションにおけるコンテンツマーケティングの手法は、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成してリードを獲得するやり方です。具体的には、記事を読む目的で自社サイトに訪れたユーザーにホワイトペーパー(ノウハウを記載した資料)をダウンロードをしてもらうなどして、リードを獲得します。

コンテンツマーケティングのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:コンテンツが資産になる
  • デメリット:コンテンツの制作に時間と工数がかかる

コンテンツマーケティングで作成した記事やホワイトペーパーは、継続的な集客を生み、自社の資産になります。一度制作したものはコンテンツマーケティングだけではなく、セミナーの資料にしたり、商談で活用したりすることも可能です。

一方で記事やホワイトペーパーを作成するためには、時間と工数がかかります。ライターやデザイナーの手配、編集や入稿作業など、1つのコンテンツを作るだけでも多くの工数が必要です。そのためコンテンツマーケティングは、長期的な施策として取り組む必要があります。

手法2 SEO

SEO(Search Engine Optimization)は、「自社サイトをGoogleなどの検索エンジンの検索結果上位に表示させるための取り組み」を指します。前述のコンテンツマーケティングと併せて実施することが多いです。

SEOのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:継続的に効果が出やすい
  • デメリット:成果が出るまでに時間がかかる

自社サイトが育てば、検索結果の上位に自社ページが表示され続けるので、サイトへの流入が増えます。結果、安定的な集客を期待できることがSEOのメリットです。

一方で検索上位を獲得するためには、サイト内部の修正をしたり、掲載するコンテンツを新しく作成したりと、対策に時間を要します。さらに、検索エンジンから評価を受けるまでには数ヵ月から1年程かかることが一般的です。このように、成果が出るまでに時間がかかることがSEOのデメリットといえます。

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手法3 ウェブ広告

ウェブ広告は、ウェブメディアやSNS、検索結果ページなどに広告を掲載する手法です。具体例としては、以下のようなものがあります。

  • ディスプレイ広告:ウェブサイトやアプリの画面上に掲載する広告
  • SNS広告:TwitterやFacebookなどのSNS上に掲載する広告
  • リスティング広告:検索エンジンの検索結果ページに掲載する広告

掲載された広告に興味を持ったユーザーを自社サイトへ誘導することで、リードの獲得を図ります。

ウェブ広告のメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:短い時間で効果が出やすい
  • デメリット:配信を続ける限り広告費がかかる

ウェブ広告は、設定さえ済めばすぐに掲載を開始できます。広告が掲載されていれば自社サイトへユーザーが流入するため、比較的短期間でリードの獲得につながるでしょう。一方で、配信を続ける限り広告費がかかる点が、ウェブ広告のデメリットです。

手法4 SNS

TwitterやFacebookなどを通じて情報発信をする、リードジェネレーション手法もあります。発信を通じてファンを増やせば、自社サイトへの流入を促してリードを獲得することが可能です。

SNSのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:低コストで拡散できる
  • デメリット:成果が出るまで時間がかかる

SNSのメリットはコストの低さです。アカウントの作成や情報発信は基本的に無料でできる上に、フォロワーの「シェア」や「いいね!」によって、多くの人の目に留まる可能性があります。

一方で成果を得るためには、フォロワーの存在が欠かせません。フォロワー数を増やすまでに時間がかかる点がSNSのデメリットといえるでしょう。

手法5 プレスリリース

プレスリリースとは、企業のニュースや情報をメディアが利用しやすいように文書としてまとめたものです。作成したものがメディアに取り上げられれば、興味を持った人からの問い合わせが増えて、リードの獲得につながります。

プレスリリースのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:低コストで大きな成果が得られる
  • デメリット:ほとんど成果が出ない場合がある

作成したプレスリリースが大手のメディアに掲載されれば、大勢の人の目にふれられることになります。そこから自社サイトへの流入も増え、多くのリードを獲得できるでしょう。

一方でせっかくプレスリリースを作成しても、ほとんどメディアに取り上げてもらえないこともあります。この場合、当然リードの獲得にもつながりません。資料の作成が徒労に終わる可能性のある点が、プレスリリースのデメリットです。

手法6 セミナー・ウェビナー

オフラインのセミナーやウェビナーを開催して、参加申込時に企業情報を入力してもらうことでリードを獲得する手法もあります。

セミナー・ウェビナーのメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:質の高いリードを獲得できる
  • デメリット:開催するためにコストや工数がかかる

セミナーの参加者は、テーマの内容に関心を持っていることが多いです。テーマとマッチしていれば自社の商品やサービスにも興味を持ってもらいやすく、その後の成約につながりやすいメリットがあります。

一方でセミナーを開催するためには、オフラインにしろオンラインにしろコストや工数がかかります。講師の手配から日程調整、参加者の管理などセミナーを開催するまでに多くの手間がかかる上、開催後にサンクスメールを送るなどのフォローも欠かせません。

オフラインでのセミナーの場合には、会場設営にも時間と労力がかかります。このように開催するにあたってのコストや工数がかさむ点は、セミナーのデメリットといえるでしょう。

手法7 他社メディア掲載

他社のメディアに記事や資料を掲載することも、リードジェネレーションで活用する手法です。記事が掲載されたサイトからユーザーを自社サイトへ流入できれば、リードの獲得につながります。

他社メディア掲載のメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:多くのリード獲得につながる
  • メリット:記事を掲載するためにコストがかかる

他社メディア掲載では、掲載するメディアが大きければ大きいほど高い成果が期待できます。今まで自社サイトの閲覧数が少なかったとしても、大手メディアからの流入があれば一気にユーザーが増えて、多数のリードを獲得できるでしょう。

一方で大手メディアへ記事や資料を掲載するためには、多額の費用がかかります。効果が期待できるものの、必要なコストも高い点が他社メディア掲載のデメリットです。

手法8 展示会

展示会への出展もリードを獲得するための手法の1つです。自社のブースに来場した参加者と名刺交換をすれば、リード獲得ができます。

展示会に出展するメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:多数のリード獲得が見込める
  • デメリット:リード獲得後の成約につながりにくい

展示会には多くのユーザーが集まります。ブースを出展しさえすれば、一定の集客は期待できます。来訪者と積極的に名刺交換すれば、簡単にリード獲得が可能です。

しかし、展示会で獲得できるリードは質が低い傾向にあります。展示会の来場者の中には「とりあえず来ただけの人」や「社内の決裁権を持たない人」も多いです。いくら多数のリードを獲得したとしても、その後の成約につながりにくいことが展示会のデメリットといえるでしょう。

手法9 訪問営業

訪問営業は、リードを獲得するために昔から用いられてきた手法です。いわゆる「飛び込み営業」のスタイルで、ターゲットとなる企業に直接訪問します。その際に担当者と名刺交換し、リードを獲得するといった流れです。

訪問営業のメリット・デメリットは、以下の通りです。

  • メリット:かかるコストは人件費と交通費のみ
  • デメリット:成功確率が低い

訪問営業のメリットは、人手さえあれば簡単に実施できることです。例えばウェブ広告を実施しようとしたときには、広告のデザインを他社に委託したり、掲載料を払ったりとさまざまなコストがかかります。一方で、訪問営業は自社のスタッフが他社へ訪問するだけで良いため、人件費と交通費のみのコストであることが利点です。

しかし訪問営業は成功確率が低いというデメリットがあります。飛び込みで他社へ訪れるため、迷惑がられて話を聞いてもらえないケースも珍しくありません。

手法10 テレアポ

テレアポは、営業リストを作成した上で電話をかけていく手法です。訪問営業と並んで、リードジェネレーションの手段として昔から取り組まれてきました。

テレアポのメリットとデメリットは、以下の通りです。

  • メリット:簡単に取り組める
  • デメリット:成功確率が低い

テレアポは電話をかけるだけなので、簡単に取り組める手法です。現在は営業リストを自動で作成できるツールもあるので、より手軽に実施できます。

しかし、テレアポは訪問営業と同様に成功確率の低いことがデメリットです。相手側の立場からすれば突然営業の電話がかかってくるため、すぐに電話を切られてしまう可能性もあります。

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手法11 FAX・DM

他社へFAXやDMを送ることも、リードジェネレーションの手法の1つです。テレアポと同様に、まずは営業リストを作成して、ターゲットにFAXやDMを送付していきます。FAXやDMを見て興味を持ったユーザーから問い合わせがあれば、リードを獲得できる仕組みです。

FAXやDMでリードを獲得するメリット・デメリットは、以下の通りです。

  • メリット:コストが低い
  • デメリット:成果を出すためにはリストの整備が不可欠

FAXやDMのメリットは、なんといってもコストが低いことです。送信先のリストさえあれば、一斉にFAX・DMを送ってリードを獲得できます。

デメリットとしては、高い成果を出すために送信リストの整備が欠かせないことです。FAXやDMは送信先が多ければ多いほど、リードを獲得できる可能性が高まります。そのため、膨大な企業情報を収集しながら、送信リストを作成することが必要不可欠です。

手法12 マス広告

マス広告は、テレビや新聞、雑誌、ラジオに広告を掲載する手法です。広告を見て興味を持ったユーザーから問い合わせをしてもらうことでリードを獲得します。マス広告は、インターネットが普及する前から主流だったマーケティング手法の1つです。

マス広告のメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:大勢の人にアプローチできる
  • デメリット:掲載するコストが高い

ウェブメディアが勢いを増してきているとはいえ、まだまだテレビや新聞を見るユーザーは多いでしょう。広告を掲載することで多くの人の目に留まり、問い合わせがあれば多数のリードを獲得できます。

一方で、マス広告のデメリットはコストの高さです。テレビCMを作成するための制作費や、新聞・雑誌に広告を載せる掲載料は高額になる傾向があります。

リードナーチャリングの手法6選

リードナーチャリングとは、「見込み顧客の購買意欲を高めて成約につなげるための取り組み」を指します。BtoBビジネスでリードナーチャリングをする際によく用いられる手法としては、以下の6種類です。

btob マーケティング 手法

ここからは、それぞれの手法の概要とメリット・デメリットを解説します。

手法1 メールマガジン

メールマガジンは、見込み顧客に対してメールを配信し購買意欲を高める手法です。メールで情報提供をしながら、自社の商品・サービスの必要性を発信していきます。

リードナーチャリングで、メールマガジンを活用するメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:ウェブサイトに誘導しやすい
  • デメリット:コンテンツを作成する必要がある

BtoBにおけるメールマガジンは「メールに概要を記載→詳細はウェブサイトで説明」という流れが多いでしょう。そのため、他の手法と比べてリードをウェブサイトへ誘導しやすい点がメリットです。ウェブサイトに誘導できれば、問い合わせやウェビナーの申し込みなどにつなげることができます。

ただし、価値の低い情報を配信し続けても、見込み顧客の購買意欲は上がりません。メールマガジンを配信するにあたっては、有益なコンテンツを作成する必要があります。

手法2 SNS

SNSはリードジェネレーションだけではなく、リードナーチャリングの場面でも活用できます。自社のビジョンやノウハウを発信して見込み顧客からの信頼を得ることができれば、商品やサービスの購入につなげることが可能です。また、ウェビナーやイベントの申し込みを促し、他のナーチャリング手法と組み合わせることもできます。

リードナーチャリングで、SNSを活用する際のメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:自社のブランド価値を高めやすい
  • デメリット:悪い評判が広まるのも早い

SNSで多くのフォロワーを獲得できれば、それ自体が自社のブランド価値を向上させます。そして大勢のフォロワーに対して価値のある情報を提供し続ければ、見込み顧客からの信頼を得ることも可能です。

一方でSNSでは悪評が広まるのも早いです。思わぬ発信が「炎上」につながり、せっかく築き上げたブランド価値が一気に崩れ落ちる可能性もあります。SNSで情報発信する際には、不快に感じる人がいないか十分にチェックしなければなりません。

手法3 ホワイトペーパー

ホワイトペーパーを作成することも、リードナーチャリングの一環です。有益な情報をまとめたホワイトペーパーは、リード獲得の手段というイメージが強いかもしれません。しかし、見込み顧客となった企業に対してホワイトペーパーを情報提供することで、購買意欲を掻き立てることもできます。

リードナーチャリングで、ホワイトペーパーを作成するメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:自社商品の理解を深めてもらえる
  • デメリット:作成するのに人件費や外注費がかかる

ホワイトペーパーには、「多くの企業に共通する課題」「課題に対する解決策」「自社商品のアピールポイント」などを事細かに記載できます。見込み顧客にじっくりと読んでもらうことで、自社商品の必要性を深く理解してもらえるでしょう。

一方でホワイトペーパーを作成するためには、人件費や外注費がかかります。外注する場合は、1本あたり20〜30万円程度の費用が発生するため、自社のリソースとクオリティを考慮した上で内製 or 外注を検討してみてください。

手法4 セミナー・ウェビナー

セミナー・ウェビナーもリードナーチャリングで使われる手段です。見込み顧客となった企業をセミナーに招き、自社商品に関する知識を深めてもらうことで成約につなげます。

セミナー・ウェビナーで、リードナーチャリングをするメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:成約につながりやすい
  • デメリット:開催するためにコストや工数がかかる

セミナーやウェビナーに参加するユーザーは、もともとテーマに高い熱意を持っている人が多いでしょう。そのようなユーザーに対して時間をかけて自社商品のアピールができるセミナーでは、その後の成約率も比較的高くなります。

一方で、リードジェネレーションの項目でもお伝えした通り、セミナーやウェビナーを開催するためにはコストや工数がかかります。講師の手配や参加者の管理、会場設営など、開催するには多くの費用や手間が必要です。

手法5 定期訪問

定期訪問とは、リード獲得後も相手の企業に訪問して、コミュニケーションを取り続ける手法です。訪問を重ねる中で、先方の担当者と信頼関係を深めながら商談化を狙います。

定期訪問のメリットとデメリットは、以下の通りです。

  • メリット:信頼関係を築きやすい
  • デメリット:1件ずつ訪問するため時間がかかる

定期訪問は担当者と直接会えるため、メールやチャットでのやりとりに比べて、信頼関係を築きやすいのがメリットです。お互いに気心が知れていれば、自社の商品やサービスを購入してもらえる可能性が高まります。

一方で定期訪問は、どうしても1社当たりに要する時間が長くなるため、気長に取り組む姿勢が必要です。

手法6 FAX・DM

リードナーチャリングの一環として、見込み顧客となった企業にFAXやDMを送ることもあります。相手企業に情報提供をしながら、自社商品の購買意欲を高める方法です。

FAXやDMで、リードナーチャリングをするメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:送付するコストが低い
  • デメリット:価値の低いコンテンツは効果がない

FAXやDMは、リードが獲得できていれば簡単に送付できます。現在は、リストを作れば自動でFAXやメールが送信できるツールもあるので、より効率的にリードナーチャリングを実施できるでしょう。

ただし、相手にとって価値の低い情報をFAXやDMで送っても効果は薄いです。見込み顧客の購買意欲を高めるためには、有益なコンテンツを作成する必要があります。

自社に合ったマーケティング手法を選ぼう

一口にBtoBビジネスといっても、経営コンサルティングやITツールの販売、食品の卸売りなどさまざまな業態があります。今回紹介した手法ごとのメリット・デメリットを参考に、ぜひ自社の商品・サービスに適したマーケティング手法を探してみてください。

BtoBマーケティングの手法18選!自社に合った手法が見つかる【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

BtoBマーケティングの手法18選!自社に合った手法が見つかる

btob マーケティング 手法

BtoBにおけるマーケティング手法は数多くあり、どの方法が自社に合っているのか判断に迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、BtoBマーケティングの手法18選を紹介し、それぞれのメリット・デメリットも併せて解説します。自社に合った手法がきっと見つかりますので、ぜひ参考にしてみてください。

BtoBマーケティングとは?

BtoB(Business to Business)マーケティングは、「企業向けの商品・サービスを販売するための活動」を指します。「マーケティング」という言葉の意味が幅広いため、話者や状況によって意味が異なるケースも珍しくありません。しかし多くの場合、「リード(見込み顧客)を獲得し、育成するまで」をBtoBマーケティングと呼びます。

そこで次の項から、BtoBマーケティングのリード獲得(リードジェネレーション)とリード育成(リードナーチャリング)で活用する手法を紹介します。

リードジェネレーションの手法12選

リードジェネレーションとは、「見込み顧客の担当者名や連絡先を獲得するための取り組み」を指します。BtoBにおけるリードジェネレーションの場面でよく用いられるのは、以下12種類の手法です。それぞれの手法の概要やメリットとデメリットを紹介します。

btob マーケティング 手法

手法1 コンテンツマーケティング

リードジェネレーションにおけるコンテンツマーケティングの手法は、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成してリードを獲得するやり方です。具体的には、記事を読む目的で自社サイトに訪れたユーザーにホワイトペーパー(ノウハウを記載した資料)をダウンロードをしてもらうなどして、リードを獲得します。

コンテンツマーケティングのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:コンテンツが資産になる
  • デメリット:コンテンツの制作に時間と工数がかかる

コンテンツマーケティングで作成した記事やホワイトペーパーは、継続的な集客を生み、自社の資産になります。一度制作したものはコンテンツマーケティングだけではなく、セミナーの資料にしたり、商談で活用したりすることも可能です。

一方で記事やホワイトペーパーを作成するためには、時間と工数がかかります。ライターやデザイナーの手配、編集や入稿作業など、1つのコンテンツを作るだけでも多くの工数が必要です。そのためコンテンツマーケティングは、長期的な施策として取り組む必要があります。

手法2 SEO

SEO(Search Engine Optimization)は、「自社サイトをGoogleなどの検索エンジンの検索結果上位に表示させるための取り組み」を指します。前述のコンテンツマーケティングと併せて実施することが多いです。

SEOのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:継続的に効果が出やすい
  • デメリット:成果が出るまでに時間がかかる

自社サイトが育てば、検索結果の上位に自社ページが表示され続けるので、サイトへの流入が増えます。結果、安定的な集客を期待できることがSEOのメリットです。

一方で検索上位を獲得するためには、サイト内部の修正をしたり、掲載するコンテンツを新しく作成したりと、対策に時間を要します。さらに、検索エンジンから評価を受けるまでには数ヵ月から1年程かかることが一般的です。このように、成果が出るまでに時間がかかることがSEOのデメリットといえます。

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手法3 ウェブ広告

ウェブ広告は、ウェブメディアやSNS、検索結果ページなどに広告を掲載する手法です。具体例としては、以下のようなものがあります。

  • ディスプレイ広告:ウェブサイトやアプリの画面上に掲載する広告
  • SNS広告:TwitterやFacebookなどのSNS上に掲載する広告
  • リスティング広告:検索エンジンの検索結果ページに掲載する広告

掲載された広告に興味を持ったユーザーを自社サイトへ誘導することで、リードの獲得を図ります。

ウェブ広告のメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:短い時間で効果が出やすい
  • デメリット:配信を続ける限り広告費がかかる

ウェブ広告は、設定さえ済めばすぐに掲載を開始できます。広告が掲載されていれば自社サイトへユーザーが流入するため、比較的短期間でリードの獲得につながるでしょう。一方で、配信を続ける限り広告費がかかる点が、ウェブ広告のデメリットです。

手法4 SNS

TwitterやFacebookなどを通じて情報発信をする、リードジェネレーション手法もあります。発信を通じてファンを増やせば、自社サイトへの流入を促してリードを獲得することが可能です。

SNSのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:低コストで拡散できる
  • デメリット:成果が出るまで時間がかかる

SNSのメリットはコストの低さです。アカウントの作成や情報発信は基本的に無料でできる上に、フォロワーの「シェア」や「いいね!」によって、多くの人の目に留まる可能性があります。

一方で成果を得るためには、フォロワーの存在が欠かせません。フォロワー数を増やすまでに時間がかかる点がSNSのデメリットといえるでしょう。

手法5 プレスリリース

プレスリリースとは、企業のニュースや情報をメディアが利用しやすいように文書としてまとめたものです。作成したものがメディアに取り上げられれば、興味を持った人からの問い合わせが増えて、リードの獲得につながります。

プレスリリースのメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:低コストで大きな成果が得られる
  • デメリット:ほとんど成果が出ない場合がある

作成したプレスリリースが大手のメディアに掲載されれば、大勢の人の目にふれられることになります。そこから自社サイトへの流入も増え、多くのリードを獲得できるでしょう。

一方でせっかくプレスリリースを作成しても、ほとんどメディアに取り上げてもらえないこともあります。この場合、当然リードの獲得にもつながりません。資料の作成が徒労に終わる可能性のある点が、プレスリリースのデメリットです。

手法6 セミナー・ウェビナー

オフラインのセミナーやウェビナーを開催して、参加申込時に企業情報を入力してもらうことでリードを獲得する手法もあります。

セミナー・ウェビナーのメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:質の高いリードを獲得できる
  • デメリット:開催するためにコストや工数がかかる

セミナーの参加者は、テーマの内容に関心を持っていることが多いです。テーマとマッチしていれば自社の商品やサービスにも興味を持ってもらいやすく、その後の成約につながりやすいメリットがあります。

一方でセミナーを開催するためには、オフラインにしろオンラインにしろコストや工数がかかります。講師の手配から日程調整、参加者の管理などセミナーを開催するまでに多くの手間がかかる上、開催後にサンクスメールを送るなどのフォローも欠かせません。

オフラインでのセミナーの場合には、会場設営にも時間と労力がかかります。このように開催するにあたってのコストや工数がかさむ点は、セミナーのデメリットといえるでしょう。

手法7 他社メディア掲載

他社のメディアに記事や資料を掲載することも、リードジェネレーションで活用する手法です。記事が掲載されたサイトからユーザーを自社サイトへ流入できれば、リードの獲得につながります。

他社メディア掲載のメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:多くのリード獲得につながる
  • メリット:記事を掲載するためにコストがかかる

他社メディア掲載では、掲載するメディアが大きければ大きいほど高い成果が期待できます。今まで自社サイトの閲覧数が少なかったとしても、大手メディアからの流入があれば一気にユーザーが増えて、多数のリードを獲得できるでしょう。

一方で大手メディアへ記事や資料を掲載するためには、多額の費用がかかります。効果が期待できるものの、必要なコストも高い点が他社メディア掲載のデメリットです。

手法8 展示会

展示会への出展もリードを獲得するための手法の1つです。自社のブースに来場した参加者と名刺交換をすれば、リード獲得ができます。

展示会に出展するメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:多数のリード獲得が見込める
  • デメリット:リード獲得後の成約につながりにくい

展示会には多くのユーザーが集まります。ブースを出展しさえすれば、一定の集客は期待できます。来訪者と積極的に名刺交換すれば、簡単にリード獲得が可能です。

しかし、展示会で獲得できるリードは質が低い傾向にあります。展示会の来場者の中には「とりあえず来ただけの人」や「社内の決裁権を持たない人」も多いです。いくら多数のリードを獲得したとしても、その後の成約につながりにくいことが展示会のデメリットといえるでしょう。

手法9 訪問営業

訪問営業は、リードを獲得するために昔から用いられてきた手法です。いわゆる「飛び込み営業」のスタイルで、ターゲットとなる企業に直接訪問します。その際に担当者と名刺交換し、リードを獲得するといった流れです。

訪問営業のメリット・デメリットは、以下の通りです。

  • メリット:かかるコストは人件費と交通費のみ
  • デメリット:成功確率が低い

訪問営業のメリットは、人手さえあれば簡単に実施できることです。例えばウェブ広告を実施しようとしたときには、広告のデザインを他社に委託したり、掲載料を払ったりとさまざまなコストがかかります。一方で、訪問営業は自社のスタッフが他社へ訪問するだけで良いため、人件費と交通費のみのコストであることが利点です。

しかし訪問営業は成功確率が低いというデメリットがあります。飛び込みで他社へ訪れるため、迷惑がられて話を聞いてもらえないケースも珍しくありません。

手法10 テレアポ

テレアポは、営業リストを作成した上で電話をかけていく手法です。訪問営業と並んで、リードジェネレーションの手段として昔から取り組まれてきました。

テレアポのメリットとデメリットは、以下の通りです。

  • メリット:簡単に取り組める
  • デメリット:成功確率が低い

テレアポは電話をかけるだけなので、簡単に取り組める手法です。現在は営業リストを自動で作成できるツールもあるので、より手軽に実施できます。

しかし、テレアポは訪問営業と同様に成功確率の低いことがデメリットです。相手側の立場からすれば突然営業の電話がかかってくるため、すぐに電話を切られてしまう可能性もあります。

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手法11 FAX・DM

他社へFAXやDMを送ることも、リードジェネレーションの手法の1つです。テレアポと同様に、まずは営業リストを作成して、ターゲットにFAXやDMを送付していきます。FAXやDMを見て興味を持ったユーザーから問い合わせがあれば、リードを獲得できる仕組みです。

FAXやDMでリードを獲得するメリット・デメリットは、以下の通りです。

  • メリット:コストが低い
  • デメリット:成果を出すためにはリストの整備が不可欠

FAXやDMのメリットは、なんといってもコストが低いことです。送信先のリストさえあれば、一斉にFAX・DMを送ってリードを獲得できます。

デメリットとしては、高い成果を出すために送信リストの整備が欠かせないことです。FAXやDMは送信先が多ければ多いほど、リードを獲得できる可能性が高まります。そのため、膨大な企業情報を収集しながら、送信リストを作成することが必要不可欠です。

手法12 マス広告

マス広告は、テレビや新聞、雑誌、ラジオに広告を掲載する手法です。広告を見て興味を持ったユーザーから問い合わせをしてもらうことでリードを獲得します。マス広告は、インターネットが普及する前から主流だったマーケティング手法の1つです。

マス広告のメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:大勢の人にアプローチできる
  • デメリット:掲載するコストが高い

ウェブメディアが勢いを増してきているとはいえ、まだまだテレビや新聞を見るユーザーは多いでしょう。広告を掲載することで多くの人の目に留まり、問い合わせがあれば多数のリードを獲得できます。

一方で、マス広告のデメリットはコストの高さです。テレビCMを作成するための制作費や、新聞・雑誌に広告を載せる掲載料は高額になる傾向があります。

リードナーチャリングの手法6選

リードナーチャリングとは、「見込み顧客の購買意欲を高めて成約につなげるための取り組み」を指します。BtoBビジネスでリードナーチャリングをする際によく用いられる手法としては、以下の6種類です。

btob マーケティング 手法

ここからは、それぞれの手法の概要とメリット・デメリットを解説します。

手法1 メールマガジン

メールマガジンは、見込み顧客に対してメールを配信し購買意欲を高める手法です。メールで情報提供をしながら、自社の商品・サービスの必要性を発信していきます。

リードナーチャリングで、メールマガジンを活用するメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:ウェブサイトに誘導しやすい
  • デメリット:コンテンツを作成する必要がある

BtoBにおけるメールマガジンは「メールに概要を記載→詳細はウェブサイトで説明」という流れが多いでしょう。そのため、他の手法と比べてリードをウェブサイトへ誘導しやすい点がメリットです。ウェブサイトに誘導できれば、問い合わせやウェビナーの申し込みなどにつなげることができます。

ただし、価値の低い情報を配信し続けても、見込み顧客の購買意欲は上がりません。メールマガジンを配信するにあたっては、有益なコンテンツを作成する必要があります。

手法2 SNS

SNSはリードジェネレーションだけではなく、リードナーチャリングの場面でも活用できます。自社のビジョンやノウハウを発信して見込み顧客からの信頼を得ることができれば、商品やサービスの購入につなげることが可能です。また、ウェビナーやイベントの申し込みを促し、他のナーチャリング手法と組み合わせることもできます。

リードナーチャリングで、SNSを活用する際のメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:自社のブランド価値を高めやすい
  • デメリット:悪い評判が広まるのも早い

SNSで多くのフォロワーを獲得できれば、それ自体が自社のブランド価値を向上させます。そして大勢のフォロワーに対して価値のある情報を提供し続ければ、見込み顧客からの信頼を得ることも可能です。

一方でSNSでは悪評が広まるのも早いです。思わぬ発信が「炎上」につながり、せっかく築き上げたブランド価値が一気に崩れ落ちる可能性もあります。SNSで情報発信する際には、不快に感じる人がいないか十分にチェックしなければなりません。

手法3 ホワイトペーパー

ホワイトペーパーを作成することも、リードナーチャリングの一環です。有益な情報をまとめたホワイトペーパーは、リード獲得の手段というイメージが強いかもしれません。しかし、見込み顧客となった企業に対してホワイトペーパーを情報提供することで、購買意欲を掻き立てることもできます。

リードナーチャリングで、ホワイトペーパーを作成するメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:自社商品の理解を深めてもらえる
  • デメリット:作成するのに人件費や外注費がかかる

ホワイトペーパーには、「多くの企業に共通する課題」「課題に対する解決策」「自社商品のアピールポイント」などを事細かに記載できます。見込み顧客にじっくりと読んでもらうことで、自社商品の必要性を深く理解してもらえるでしょう。

一方でホワイトペーパーを作成するためには、人件費や外注費がかかります。外注する場合は、1本あたり20〜30万円程度の費用が発生するため、自社のリソースとクオリティを考慮した上で内製 or 外注を検討してみてください。

手法4 セミナー・ウェビナー

セミナー・ウェビナーもリードナーチャリングで使われる手段です。見込み顧客となった企業をセミナーに招き、自社商品に関する知識を深めてもらうことで成約につなげます。

セミナー・ウェビナーで、リードナーチャリングをするメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット:成約につながりやすい
  • デメリット:開催するためにコストや工数がかかる

セミナーやウェビナーに参加するユーザーは、もともとテーマに高い熱意を持っている人が多いでしょう。そのようなユーザーに対して時間をかけて自社商品のアピールができるセミナーでは、その後の成約率も比較的高くなります。

一方で、リードジェネレーションの項目でもお伝えした通り、セミナーやウェビナーを開催するためにはコストや工数がかかります。講師の手配や参加者の管理、会場設営など、開催するには多くの費用や手間が必要です。

手法5 定期訪問

定期訪問とは、リード獲得後も相手の企業に訪問して、コミュニケーションを取り続ける手法です。訪問を重ねる中で、先方の担当者と信頼関係を深めながら商談化を狙います。

定期訪問のメリットとデメリットは、以下の通りです。

  • メリット:信頼関係を築きやすい
  • デメリット:1件ずつ訪問するため時間がかかる

定期訪問は担当者と直接会えるため、メールやチャットでのやりとりに比べて、信頼関係を築きやすいのがメリットです。お互いに気心が知れていれば、自社の商品やサービスを購入してもらえる可能性が高まります。

一方で定期訪問は、どうしても1社当たりに要する時間が長くなるため、気長に取り組む姿勢が必要です。

手法6 FAX・DM

リードナーチャリングの一環として、見込み顧客となった企業にFAXやDMを送ることもあります。相手企業に情報提供をしながら、自社商品の購買意欲を高める方法です。

FAXやDMで、リードナーチャリングをするメリット・デメリットは以下の通りです。

  • メリット:送付するコストが低い
  • デメリット:価値の低いコンテンツは効果がない

FAXやDMは、リードが獲得できていれば簡単に送付できます。現在は、リストを作れば自動でFAXやメールが送信できるツールもあるので、より効率的にリードナーチャリングを実施できるでしょう。

ただし、相手にとって価値の低い情報をFAXやDMで送っても効果は薄いです。見込み顧客の購買意欲を高めるためには、有益なコンテンツを作成する必要があります。

自社に合ったマーケティング手法を選ぼう

一口にBtoBビジネスといっても、経営コンサルティングやITツールの販売、食品の卸売りなどさまざまな業態があります。今回紹介した手法ごとのメリット・デメリットを参考に、ぜひ自社の商品・サービスに適したマーケティング手法を探してみてください。

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営業におけるリードタイムとは?管理・短縮するメリットと方法を解説

リード タイム と は 営業

「リードタイム」は、製造業や物流、営業など、業界や文脈によっても意味が異なる言葉です。 この記事では、「営業」におけるリードタイムの意味や重要性について解説します。リードタイムを管理・短縮する4つのメリット、また管理・短縮するための具体的な3つの方法も紹介していますのでぜひ参考にしてください。

営業におけるリードタイムとは

営業におけるリードタイムとは、「リード獲得から受注に至るまでの期間」のことです。一般的にリードタイムの意味は、「発注から納品までに必要な時間」をいいます。これを営業の業務に置き換えれば、「リード獲得(営業にとっての発注)から受注(営業にとっての納品)に至るまでの期間」となるわけです。

リード タイム と は 営業

リードタイムはBtoCよりBtoBビジネスのほうが長くなる傾向にあります。これは、BtoBのほうが購入の意思決定に関わるメンバーが多く、稟議や手続きなどでも時間がかかるためです。一方BtoCでは、購入を判断するのは本人1人である場合が多いので、社内審査などの手続きもありません。そのため意思決定や購入手続きもスピーディーで、リードタイムも短くなります。

なおBtoBでも、サービスや価格などによって、平均のリードタイムは異なります。日ごろから同業他社や、自社の過去数値と比較することが大切です。

リードタイムの重要性

リードタイムの管理・短縮は、営業を効率的に行う上で非常に重要です。リードタイムが長すぎると「ほかのお客さんに営業する機会の損失」につながってしまいます。

なぜなら、「リードタイムが長くなる=1社の顧客に対して多くの時間をかけている」ということになるからです。もちろん丁寧な顧客対応は大事なことですが、リードタイムが長引けば実施できたであろう営業活動も不可能になります。このように、リードタイムの長期化は営業機会のロスにつながるため、リードタイムの管理・短縮が重要なのです。

リードタイムを管理・短縮する4つのメリット

リードタイムを適切に管理・短縮することで、下記4つのメリットが得られますので、1つずつ確認していきましょう。

リード タイム と は 営業

メリット1 顧客の購買意欲を保ちながら営業できる

リードタイムが長くなりすぎないように営業活動を行うことで、顧客の温度感を高く保ちながら営業活動を進めることができます。問い合わせや商談の直後は、顧客の購買意欲が高まっていることが多いです。しかしリードタイムが長引くにつれ、顧客の状況は変わり、熱も冷めて購買意欲は低下してしまいます。顧客の購買意欲が下がらないうちに受注まで進めるためには、まずは自社のリードタイムを管理して、短縮する取り組みが必要です。

メリット2 KPI達成までの道筋を明確にできる

リードタイムを管理することで、「KPI達成までにどの程度のリード獲得が必要か」が明確になります。例えば、受注までの平均日数が90日、決算が12月だった場合、10月〜12月にリードを獲得したとしても、その期のうちに受注となる見込みは低いと考えられます。

この場合、期中に受注へとつなげるためのリード獲得が実施できる期間は「1月から9月まで」です。リードタイムを管理しておくことで、目標から逆算して「いつまでにどの程度のリード獲得を目指せば良いか」を把握することができます。

メリット3 案件のイレギュラーな事態に気づける

リードタイムを管理することで、リード獲得後、案件のイレギュラーな事態を迅速に把握できます。例えば、自社の平均リードタイムからはるかに時間が経過している場合、「自社からのフォローが不足している」ことや「顧客に優先度を下げられている」など、何らかの理由を想定することも可能です。

またリードタイムを管理・短縮することで、イレギュラーな案件にも気づきやすいためスピーディに対処することができるでしょう。

メリット4 売上の向上につながる

リードタイムを短縮することで効率的に営業活動が行えるため、「他の案件対応」や「提案資料のブラッシュアップ」などの時間も確保できます。対応できる案件が増えればその分売上の増加が見込めることや、提案資料が磨かれれば商談の成功率向上にもつながるでしょう。

リードタイムを短縮することで営業成績が上がり、ひいては売上アップも可能となります。

リードタイムはツールで管理しよう

リードタイムを適切に管理するためには、以下のようなツールを活用することがおすすめです。それぞれのツールについて、活用方法とともにあわせて紹介していきます。

リード タイム と は 営業

MA(マーケティングオートメーション)

MA(マーケティングオートメーション)とは、マーケティング活動を自動化できるツールのことを指します。主に以下のような作業を実施することが可能です。

  • 顧客リストの管理、一元化
  • 見込み顧客の創出、育成
  • メールによる見込み顧客へのアプローチとその管理
  • 顧客の温度感管理

MAを活用することでリードへのアプローチを効率化することができ、リソースの増加が期待できるため、リードタイムの短縮につながります。

また、顧客の温度感(購買意欲はどの程度なのか)を確認できるMAもあります。顧客の温度感によって対応すべきアプローチやその優先度は変わるため、顧客心理を把握しておくことが営業活動において非常に重要です。MAの活用は、営業活動が効率化できるためリードタイムの短縮に貢献するでしょう。

SFA(営業支援システム)・CRM(顧客関係管理システム)

SFA(営業支援システム)は、営業活動のデータを可視化・効率化できるシステムのことを指します。営業活動におけるToDo管理や営業日報の作成、売上予測(予実管理)、見積書・契約書の作成などをシステム上で一貫して実施できるものが多いです。

CRM(顧客関係管理システム)は、営業だけでなく他部署とも顧客情報を共有できるシステムです。営業メール配信機能のほか、集客や営業活動のためのウェブサイト制作やアンケート調査機能を搭載しているシステムもあります。

SFAやCRMを活用することで、顧客情報の管理を一元化することが可能です。リードタイムを可視化できるほか、案件の進捗が共有できるため、対応漏れやアプローチ不足など迅速に気づけます。また、1社1社の顧客に対して「どのようなアプローチを取るべきか」という戦略が立てやすくなる点もメリットです。

リードタイムを短縮する3つの方法

では、リードタイムはどのように短縮すれば良いのでしょうか。ここでは、リードタイムを短縮する下記3つの方法をお伝えしますので、1つずつ詳しく見ていきましょう。

リード タイム と は 営業

方法1 獲得経緯ごとに分けてリードタイムを管理する

リードタイムは、獲得経緯ごとに分けて管理するのが効果的です。「問い合わせ」と「ホワイトペーパーのダウンロード」では自社への興味度合いが違うため、当然リードタイムは異なります。これらは一元管理せず、別々にウォッチをして綿密な状態でリードタイムを管理することが可能です。

例として、

  • 「問い合わせ日」から「受注」まで
  • 「資料ダウンロード日」から「受注」まで
  • 「初回見積もり日」から「受注」まで

など、分けて管理することをおすすめします。

方法2 顧客1社1社に合った営業活動を行う

MAなどのツールを通して顧客情報を把握し、1社1社に合った営業活動を行うこともリードタイムの短縮につながります。個別にカスタマイズしたアプローチをすることで、受注の確率が高まるためです。ツールを活用して、顧客が求めている情報やリード獲得の経緯を把握した上で、状況に合わせた営業活動を行いましょう。

方法3 オンライン商談を導入する

オンライン商談を取り入れることで訪問の時間を短縮できるため、アポの件数を増やせます。リードタイムの短縮にもなり、オンラインは商談自体のハードルが低く感じる人も多いため、商談化の確率を上げることにもなるでしょう。

現在は在宅ワークも浸透し、オンライン商談も一般化しているため、気軽に提案してみてください。

リードタイムを管理・短縮して売上アップを目指そう

リードタイムを適切に管理・短縮することで、コストや工数の削減、ひいては売上拡大につながります。「効率の良い営業活動を実施したい」「予算や目標を達成するためにできることを探している」という際には、リードタイムの管理・短縮を目指してみてはいかがでしょうか。

営業におけるリードタイムとは?管理・短縮するメリットと方法を解説【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

3月に決定!バズ部の10年間を結集させたスペシャル講座を2日間にわたって開催!

2022年3月に「バズ部の10年間を結集させたサイト戦略設計スペシャル講座」と題して、これまでと異なる特別なセミナーを開催することが決定しました! 実はこの度、バズ部は2022年3月をもって生誕から丸10年を迎えるのです […]

Netflixはいかにして、優れたデザインとUXをもって没入感のある体験を生み出しているのか?

あらゆるデバイスで多くの映画や動画を視聴できる動画配信サービスは、安価で便利であり、多くのユーザーの支持を集めていると思います。その中でもNetflixはトップに位置づけられるサービスでしょう。彼らがどのようにしてユーザーを魅了しているか、デザインとUXの観点から考察したCXLの記事をご紹介します。

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Netflixは、Blockbusterの対抗馬として、ビデオレンタルサービスを1997年に開始した。現在、このストリーミングサービスは、カナダ、アメリカ、日本の総人口ほどのユーザーを世界中に持っている。

Netflixは、世界中のあらゆるストリーミングサービスの中でも最も人気のあるプラットフォームであり、ユーザーは毎月、毎年、その契約を更新し続けている。継続率については、後ほど説明しよう。

では、Netflixのような巨大企業は、いかにして、競合性の高い業界で魅力的な体験を作り出しているのだろうか?この記事では、Netflixのデザインとユーザー体験の要素を探っていきたい。

なぜ、Netflixのユーザージャーニーは効果的に新規ユーザーを獲得し続けるのか?

クレジットカードの情報を入力してから驚きを与える他のプラットフォームとは異なり、Netflixはトップページからユーザーを惹きつけている。最小限のデザインとコピーにとどめており、たった一つのゴールである「サインアップ」を目指している。

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ソース:Netflix

トップページは階層構造が簡潔であり、複雑さとは無縁である。そのため、「開始するためにはEメールアドレスを入力する」というたった一つのわかりやすいコール・トゥ・アクションと訪問者との摩擦を軽減しているのだ。

また、この企業のユニークセリング・プロポジションが最大のベネフィットを明確に説明している。さらに、「映画やTV番組、アニメが見放題。映画やドラマをもっと自由に。いつでもキャンセルOK。」という、代表的なよくある質問の2つを先んじて表示している。

目的が明らかであり、要求もわかりやすく、それに必要な作業もシンプルである。

USPとUIが一体となり、コンバージョンに最適化されたバリュー・プロポジションを作り上げている。彼らが提供するものを非常に具体的に説明しており、「見放題」という表現を裏付ける関連画像を背景とし、バリュー・プロポジションを後押しする「いつでもキャンセルOK」という要素も備えている。

スクロールすれば、下記のような、さらに価値を提供する要素が表示される。

  • ゲーム機やTV機器など、Netflixが対応している多くのプラットフォームについての説明
  • ストリーミングコンテンツをオフラインで視聴するためのダウンロード方法や、すべてのデバイスで映画を無制限にストリーミングできる機能の説明
  • 子供向けのプログラムの用意
  • 2つ目の入力フォームのすぐ上に設置されたよくある質問のセクション

ここでは、Netflixはその柔軟性を強調している。彼らのホームページは攻撃的なほど長いわけではない。提供サービス、機能、メリット、よくある質問などの情報を最小限の量で提供することで、障害とユーザーが持つためらいを取り除いている。

ここから、ユーザーはパーソナライズされたジャーニーを開始する。Netflixは、ステップの数がたったの3つであることを強調し、目の前のタスクを完了するためのモチベーションを高めている。

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ソース:Netflix

期待値理論とは、タスクを完了できる期待値が高く、主観的な価値も高ければ、より高いモチベーションでやり遂げることができるとする理論である。言い換えれば、モチベーション=期待値×価値、と表現することができる。いずれの要素の1つでも欠けてしまえば、モチベーションは簡単に崩壊してしまうのだ。

「ステップ1/3」というメッセージを中心に表示することで、タスクが短い時間で完了することを指し示しており、期待値を高めている。(Netflixの強力なバリュー・プロポジション、USP、ユーザー体験を考えると)この時点での価値はすでに高いはずだ。

2つ目の画面では、プランの選択を求められる。ここでも、直面している迷いに対し、回答を事前に提供している。つまり、「簡単登録、いつでもキャンセルできます。」と表示しているのだ。

netflix-setting-up-account-step-2.jpg (887×988)
ソース:Netflix

その後、プランを選択する。3つのルールに基づき、シンプルで魅力的なプランを提供しているのだ。

これにより、ユーザーは圧倒される感覚を持つことなく、いつでも退会できる機会も提供している。また、ユーザーがなぜサインアップのボタンをクリックしたのかを思い出させるために、コアベネフィットを再度表示している(これは、主観的価値を高く維持するために効果的である)。

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ユーザーがアカウントを作成すると、Netflixはお気に入りの映画やTV番組をいくつか選ぶように促す。このデータはNetflixのアルゴリズムへのインプットとして、パーソナライズされたレコメンデーションを「ジャンプスタート」させるために使用される(アルゴリズムを元に行われれるパーソナライズについては後述する)。

サインアップ後にユーザーが最初に見るものは、オンボーディングの最中に選択した設定と似た、Netflixのオリジナルの作品の予告版の自動再生である。

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ソース:Netflix

主要なコール・トゥ・アクションは「再生」ボタンを押すことであり、すぐにこのプラットフォームと関わることができる。「フラストレーションのない」パッケージと同様に、目立つように設計された再生ボタンは、ユーザーのエンゲージメントを高め、ユーザーをこのプラットフォームにより長く留めておくことに効果を発揮する。

視聴を開始すると、Netflixのアルゴリズムは関連する新しいメディアをトップページに継続的に表示するようになるため、ユーザーの当初の好みがより拡大していく。

Netflixにおけるあらゆるストリーミングのオプションは、コンテンツに対する評価をユーザーが行えるため、アルゴリズムへ自分の好みをさらに指示することができる。

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ソース:Netflix

例えば、「タイガーキング」に対して高評価を与えた場合、Netflixはより多くのドキュメンタリー番組を表示するようになるだろう。

アルゴリズムは、下記のような多くの指標をベースに、「視聴の可能性」を推測している。

  • 視聴履歴
  • ジャンルやカテゴリー
  • 視聴する時間帯
  • 視聴時間
  • 視聴するデバイス
  • 類似コンテンツの評価履歴
  • 好みが類似しているNetflixの他のユーザー

Netflixのアルゴリズムは、特定のユーザーシグナルによって再学習され、レコメンデーションの精度を改善し、パーソナライズされた視聴体験を約束するのだ。

Netflixにおけるユーザー体験のレッスン1

  • ユーザーインターフェースをシンプルにする。CTAを目立たせ、わかりやすくし、関連する画像の隣に最も重要な利点を表示させる。
  • サインアップに必要なプロセスの数を明示し、期待値とモチベーションを高める。ユーザーテストを実施し、コンバージョンを妨げる障壁を最小とするユーザー体験を提供する。
  • 最終的なコール・トゥ・アクションの前にFAQのセクションでよくある質問を表示させ、障壁を取り除く。
  • 可能な限り、パーソナライズを強調する。Netflixはユーザーの期待に合わせた体験を提供することに苦心している。

Netflixのようなインテリジェントなアルゴリズムを使用していないプラットフォームであっても、ユーザーの好みを実装する方法は存在する。当初から、Netflixはユーザーに対し、彼らの好みを尋ねてきた。その返答に基づき、Netflixはトップページをカスタマイズしていたのである。

すべてのデバイスでシームレスなオンボーディングプロセス

Netflixのサインアッププロセスは、下記のような、多くのデジタルデバイスで完了することができる。

  • Android
  • パソコン
  • iPhone、iPad、iPod Touch
  • スマートTV、ストリーミングメディアプレイヤー

登録後、ユーザーはホーム画面に移動する。(効果的なUIデザインの一例と言える)シンプルなプラスのサインをクリックすれば、プロフィールを追加できる。

ここで、ユーザーはプロフィール名や子供の視聴制限を設定することができる。さらに、家族や友人のために、世界中のどこでも視聴することができる、最大4つまでのプロフィールを追加することが可能だ。

netflix-post-signup-home-screen-showing-user-profiles-568x317.jpg (568×317)
ソース:Wired

オンボーディングプロセスを完了させるために、下記のようなストリーミングの種類を、ユーザーはカスタマイズすることができる。

  • プロフィールのロック
  • 年齢制限
  • 再生の設定
  • アクティビティログの表示
  • 字幕の表示
  • 言語の設定
  • 特定の視聴制限
  • TV番組や映画のパーソナライズされた提案

Netflixのカスタマイズ機能は、競合他社のそれと比較し、優れているというわけではない。Netflixの差別化に役立っている要素は、設定のパネルに隠すのではなく、オンボーディングのプロセスで機能させていることだ。

こうすることで、ユーザーは初めから自分好みの体験を作り上げているように感じるのだ(その結果、主観的価値を高水準で維持することが可能となっている)。

Netflixにおけるユーザー体験のレッスン2

  • シンプルであることの重要性の再確認。オンボーディングやログイン画面はシンプルにすべきだ。最も重要なボタンやコピー文のみを表示する。また、可能な限り、テキストを広く理解されている記号に置き換える。
  • ユーザーが自身の体験をカスタマイズできるようにする。言語や通知の設定など、すでにこれを実現できる環境を備えているかもしれない。
  • これをユーザーにしっかりと知らせる。もしくは、オンボーディングの段階で環境設定を説明する。

残りのユーザージャーニーと同様、最初はシンプルで、簡易であり、顧客目線に立ったものとする。ユーザーがプラットフォームに入れば、Netflixのオリジナルコンテンツから始まる、複数の選択が提示される。

オリジナルの作品を強調する

アバブ・ザ・フォールドには、最新トレンドのコンテンツとNetflixのオリジナル作品が掲載されている。オリジナル作品は、その価値を伝えるため、他のコンテンツよりも大きめに表示されている。

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ソース:Netflix

近年、従来の有料TVとの契約を打ち切り、新しいプラットフォームと契約する家庭が急増している。ケーブルTVとの契約の打ち切りやストリーミングを好む傾向は、パンデミックにより拍車がかかり、今後も継続すると予測されている。

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消費者がケーブルTVとの契約の打ち切りを選択するのは、ストリーミングという代替手段と比べ、価格が高いことが理由だ。2020年の上半期にスポーツの生中継がなくなったことも、減少の要因となっている。スポーツが戻ってきたとはいえ、従来のケーブルTVや衛星放送に戻ってくる人は少ないだろう。

エリック・ハグストーム eMarketer forecasting analys

こうした変化は「ストリーミング・オリジナル」への需要を増加させ、それは、Netflixが2012年以降、独占している領域である。ここ数年間で、Netflixは、わずか8時間から約3,000時間へと、オリジナルコンテンツを拡大させている。

ニールセンの調査によれば、2020年の米国のストリーミングサービスのオリジナルコンテンツにおいて、人気のあるコンテンツのTOP10のうち、9つがNetflixが作成したコンテンツであるとのことだ。

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「Orange Is the New Black」、「Stranger Things」、「Black Mirror」などのNetflixのオリジナルシリーズは、テレビ好きのユーザーにとって、カルト的な人気を博している。かつてエグゼクティブであったシンディ・ホランド氏への独占インタビューによると、1億500万以上のユーザーが、「Orange Is the New Black」のエピソードを少なくとも1話は見ているとのことだ。

使い勝手の良さが人気の秘訣とはいえ、こうしたオリジナル作品が、ユーザーにとっての価値を高めている。

これらのシリーズの成功は、ユーザーをNetflixへとさらに没入させるための、革新的な戦術を生み出した。Netflixは、ユーザーの個別の興味に応じて回転する、12のサムネイルオプションを開発している。この戦術は、「アートワーク・パーソナライゼーション」と呼ばれている。

Netflixのオリジナル作品である、「Stranger Things」を例に挙げてみよう。コメディに興味のあるユーザーには、子供たちがゴーストバスターズの格好をしている、「Stranger Things」のサムネイルがプラットフォームに表示される。

しかし、犯罪ドラマに興味のあるユーザーには、霧に包まれたかぼちゃ畑を見つめる警官といった、よりシリアスなサムネイルが表示される。

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こうした、積極的なパーソナライゼーションとユーザーの好みへの徹底が、Netflixの継続率が長期に渡って安定している理由の1つとなっている。

どのようにして、Netflixはトレンドとなるオリジナルのシリーズを売り出しているのか

netflix-video-trailer-thumbnail-568x231.jpg (568×231)
ソース:Netflix

Netflixは、静止画を表示する代わりに、ユーザーがスクロールを開始するとすぐに自動再生される、予告編の動画を表示するよう、プロダクトデザインをアップデートした。

上記の例では、「My Unorthodox Life」にカーソルを合わせると、予告編の動画が自動再生され、ジュリア・ハートがカルト教団から脱出し、7年間でニューヨークで成功したCEOになるまでが描かれている。

このUXの戦術は、夢中で視聴してしまうようなコンテンツでユーザーを包み込み、予告編がなければ見逃されてしまうコンテンツを、即座に表示するようにしている。

Netflixにおけるユーザー体験のレッスン3

  • 価値の高いコンテンツには誇りを与える。目立つように配置し、バッジを表示し、動画でプロモーションを行う。その他、様々な方法で、複数の候補の中から目立たせる。
  • 自身のプラットフォームに価値を与え続ける。Netflixは、オリジナルコンテンツでこれを実現している。
  • 可能であれば、価値の高いコンテンツを、各セグメントに合わせた形で提供する。Netflixは、アルゴリズムによるコンテンツの選択と、サムネイルのデザインでこれを実現している。

ここまで、我々は、ユーザーを自身のプラットフォームに即座で容易に没入させるための、Netflixのシンプルかつ顧客目線でのユーザージャーについて学んできた。次は、Netflixがユーザーを引き止めるために行っている方法について見ていこう。

パーソナライゼーションを強力に活用したリテンション戦略

パークスアソシエイツの調査によれば、Netflixの平均的なユーザーは、50ヶ月以上、契約を続けているとのことだ。

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平均で、2/3以上のユーザーが、加入から1年経過してもまだサービスを利用している。これと比較し、同じ期間のHuluのユーザーは、53%しかサービスを継続していない。

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既存ユーザーの人気が、新規ユーザーのサブスクリプションへの加入に対する魅力の理由になっているかもしれない。

COVID-19のパンデミックの初期の頃、多くのアメリカ人が軽微な支出を抑えようとしていた。しかし、この頃にNetflixは同社史上最高の成長を遂げている。Netflixは、2020年の最初の3ヶ月間だけで、1,577万人の加入者を増やしたのである。

パンデミックの緩和に従い、Netflixの成長も鈍くなっていった。しかし、それでも多くの消費者に愛されている。

解約を望むユーザーのために、Netflixは解約のプロセスを簡単にしているが、考えを変えたり、いつでも戻ってこられる機会も提供している。

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ユーザーを長期間維持させるために、我々はこのプラットフォームから、他に何を学ぶことができるだろうか?

絶対的なパーソナライゼーション

パーソナライゼーションは、Netflixが高い継続率を維持している大きな要因である。上記で述べたとおり、Netflixはサムネイル画像でさえ、それぞれのユーザーの好みに合わせてカスタマイズされている。

トップページの下部には、3つのパーソナライゼーションのエリアがある。

  • 選択の列:視聴継続、新作、話題の作品、あなたの視聴履歴から、など。
  • 列内のタイトルの選択:例えば、ユーモアを好むユーザーには、「新作」の中に新しくリリースされたコメディ番組を含める。
  • 選択したタイトルのランキング:例えば、露骨なコンテンツを好むユーザーには、子供向けのコメディの前に、ラブコメを表示させる。

各レコメンデーションの列において、Netflixのアルゴリズムは様々な要素(非公開)を重み付けし、ユーザーがその瞬間に見たいと思うであろう作品を表示させている。

すでに視聴を開始している番組は、ボタン内のメッセージが「再生」から「再開」に変更される。また、どのエピソードを見ているかを把握できるようにするため、エピソードの進行状況も目立つように表示される。

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ソース:Netflix

これほど多くの選択肢を与えることができるのは、最も成功したプラットフォームのみに許されている、と思うかもしれない。しかし、選択肢を与える強さが、Netflixの成功を裏付けるものであり、競合他社もそれを悟ったのである。Hulu、Amazon Prime、Disney+も、豊富な選択肢を提供するようになった。

新作のコンテンツをお知らせする、Eメール戦略

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Netflixは一貫したEメール戦略も採用しており、そこでは、新しく公開されたコンテンツをユーザーに知らせている。また、利用が滞っているユーザーに対しては、彼らが過去に見ていた番組の最新エピソードを紹介するなどして、再エンゲージメントを促している。

初回のウェルカムメッセージの後、通常、Netflixは月に4~7通のメールをユーザーに送付している。実際はユーザーの視聴履歴によってカスタマイズされるが、メールのタイトルには以下の文言を含めている。

  • 新作番組
  • 新作映画
  • Netflixオリジナル番組
  • ユーザーが過去に視聴した番組の新シーズン

Netflixは標準化されたテンプレートを使用しているため、すべてのメッセージにおいて、一貫したブランディングが維持されている。このテンプレートはGifや動画も使用できるため、ユーザーの興味を惹くことが可能となる。

ユーザーはこうしたメールから番組を直接リストに追加したり、視聴を開始できる。

Netflixにおけるユーザー体験のレッスン4

  • ユーザーに選択の機会を与える。ユーザーに自身の体験をパーソナライズさせ、可能な限りのオプションを与える。
  • 解約を簡単に行えるようにしつつ、ユーザーが考えを変える機会も提供する。Netflixは、Eメール(そのユーザーが見逃した番組を月ごとに知らせる)による連絡を提案することで、これを実現している。
  • 興味をそそるEメール戦略をもって、ユーザーに定期的にプラットフォームに訪れてもらう。

あらゆるストリーミング・プラットフォームの中でも、Netflixは何年もの間、トップに位置づけられているサービスである。最先端のUIとUX、高いパフォーマンスを誇るオリジナルコンテンツ。これらがともに、ユーザーを惹きつけ、維持させている大きな理由なのである。

まとめ

シンプルなインターフェースから、高度にカスタマイズされたレコメンデーション機能まで、Netflixは没入感のある体験を作り出している。

Netflixのこうした体験に匹敵するものを作り出すために、スタートアップの創業者は、視覚的な階層に細かい注意を払う必要があるだろう。混雑を避け、コンテンツをパーソナライズし、主要なコール・トゥ・アクションを全面に押し出すのだ。

サービス内容と手続きがシンプルであればあるほど、加入の際に生じる検討事項も少なく、こうした状況がユーザーの決断を促していると感じました。自社の強みとユーザーの痛みを明確に理解し、それを的確に伝える手法を選択していることが大きな違いを生むようです。サービスや規模が違う場合、手法そのものを参考にすることは難しいかもしれませんが、その背景にある考え方は非常に学びとなるものでした。

この記事は、cxl に掲載された「How Netflix Creates Immersive Experiences with Exceptional Design and UX」を翻訳した内容です。

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【再演】新人SEO担当者に伝えたい、都市伝説に惑わされない正しいSEO

 

 概要

(去年の12月に行った本セミナーが、好評につき再演することになりました。)

ネット上には今も昔もSEOの都市伝説が溢れています。

例えば下記のようなものです。

「アクセスが少ないページは低品質コンテンツなので削除した方がいい」

「Google広告を出していれば、上位表示しやすくしてもらえる」

「有名な会社はGoogleが優遇しているから順位が下がることはない」

中には逆効果の内容もあるため、SEO担当者は都市伝説が嘘か本当か見極める力が必要です。

しかし、新人SEO担当者には見極めが難しく迷うこともあると思います。

そこで、今回のセミナーでは新人SEO担当者向けに、どうすれば都市伝説が嘘か本当か見極めることができるかをお伝えいたします。

  • SEO担当者になったけれど、何からはじめたらいいかわからない
  • SEOを勉強し始めて、半年以内の方
  • 新人が入社したので、初心者向けのSEOセミナーを受けさせたい

上記に当てはまる方はぜひご参加下さい。

「初心者向けの内容」になるため、中級者以上の方には物足りない内容になりますので予めご了承ください。

目次

  • そもそもSEOって何?
  • 検索に対する Google の方針
  • 本当か?嘘か? SEOの都市伝説

※当日までに内容が変更になる可能性がございます。

登壇者

谷藤 剛
go tanifuji

インハウスSEO担当を経て、アイオイクスに入社。

SEO歴は11年。

SEOコンサルを行う傍ら、SEOの研究や実験を行う。

最短で上位表示をさせる実験を行った結果、たった2日間で上位表示に成功する。

このような実験内容や最新のSEO情報をオウンドメディア(SEO Japan社員ブログ)を通じて情報発信を行っている。

【保有資格・認定】

・中小企業診断士

・米国semrush社 テクニカルSEO試験合格

・米国CXL社 テクニカルSEO試験合格

Twitter:@go_tanifuji

セミナー詳細

日時

2022年1月21日(金)13:00~ 14:00

タイムテーブル

  • 13:00~13:40:セミナー
  • 13:40~13:45:休憩
  • 13:45~14:00:質疑応答

※ご質問がなくなり次第、終了となります。

参加人数

80名まで
(応募者多数の場合は、抽選を行います。)

対象となる方

  • 企業の新人SEO担当者
  • 今後SEOへの取り組みを検討されている企業の方

※恐れ入りますが、同業他社の方・個人の方・広告代理店の方の応募はご遠慮ください。

参加費

無料

会場

Zoomによるオンライン配信となります。
当選された方には、視聴可能なリンクをお送りいたします。

募集期間

1月20日(木)17:00まで

申し込みフォーム

お申し込みは、以下のフォームよりお願いいたします。
当選された方には、後日視聴用のURLおよびアンケートをお送りいたします。

プライバシーポリシーをご覧の上、ご応募ください。

 

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2021~2022年末年始のSEOニュース

本日のSEOニュース(2022年01月07日収集分)

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は「2021~2022年末年始のSEOニュース」をお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年12月17日収集分)はこちらから

【Google・Yahoo!】

2021 年 Google 検索ランキング

https://japan.googleblog.com/2021/12/2021-google.html

毎年恒例のニュースです。

トレンドになったこともあり、ご存知の話が多いかと思いますが、「都道府県別 Google 検索急上昇ランキング」などは新しい気付きも多いと思います。

ヤフーにおける自然言語処理モデルBERTの利用 - Yahoo! JAPAN Tech Blog

https://techblog.yahoo.co.jp/entry/2021122030233811/

BERTって聞いたことあるけど、実際にどんな感じで活用されているんだろう?という方におすすめの記事です。

専門的な内容ですがわかりやすく解説されているので、興味のある方はぜひ!

【MOZ】

2022 Local SEO Success: The Year of Everywhere - Moz

※筆者訳:2022年 ローカルSEOの成功。あらゆる場所に対応するべき年。

https://moz.com/blog/2022-local-seo-success

基本的なトピックが中心ですが、レビューに関しての記述は参考になります。

単にレビューの数や点数だけを気にするのではなく、それらのレビューの感情の傾向を分析せよ。 というのは私も実践してみようと思います。

Hit Me With Your Best Blogs: The Top 25 Moz Blogs of 2021 - Moz

※筆者訳:2021年のMozブログランキングトップ25

https://moz.com/blog/top-25-moz-blogs-2021

2021年のMOZのPV数の多いTOP25の記事の紹介です。

どの記事もSEOに取り組む上で参考になる記事です。

私は特に2位の「The Definitive Guide to JavaScript SEO (2021 Edition)」

をよく読んでました。

【Search Engine Journal】

Google December Product Reviews Update Affects More Than English Language Sites?

※筆者訳:Google 12月のプロダクトレビューアップデート、英語サイト以外にも影響したか?

https://www.searchenginejournal.com/google-december-product-reviews-update-languages/431196/

結論としては、影響したか明言はされませんでした。

ただ、これまでの流れを考えると、英語以外の言語にも適用されるのは時間の問題だと思います。

https://developers.google.com/search/blog/2021/04/product-reviews-update

2022年も、このヘルプを参考にレビューを磨いていきましょう。

Author Archive Pages And E-A-T

※筆者訳:著者アーカイブページとE-A-Tに関して

https://www.searchenginejournal.com/author-archive-pages-and-e-a-t/431677/

要点は以下の2つです。

  • E-A-Tを得点化するような指標(E-A-Tスコア)を、Googleはもっていない。
  • 著者アーカイブページ(該当の著者の記事一覧ページ)をnoindexするかどうかは、「その著者の名前で検索されるか?」「サイトにとって重要か?」という点を中心に考えるとよい。

著者情報や、関連する一覧ページは重要!絶対につくるべき!と盲信するのではなく、ユーザーに「安心感」「納得感」を与える形での実装をおすすめします。

例えば、著名な方であれば、名前だけでも価値があると思うのですが、そうでない場合に関しては「この人のどこがすごくて、この記事を書いているor監修しているのか」などの、工夫がいると個人的には思います。

2022年は著者情報を載せる!だけで止まらずに、どのように著者情報を見せて、どんな風に感じてもらうか?というところまで、意識していきましょう。

【Search Engine Land】

PPC 2021 in review: Privacy and automation force advertisers to adapt

※筆者訳:PPC 2021年の振り返り。プライバシーと自動化により、広告主は適応を迫られる

https://searchengineland.com/ppc-2021-in-review-privacy-and-automation-force-advertisers-to-adapt-377960

SEO 2021 in review: Endless updates, title rewrites, GMB becomes GBP and more

※筆者訳:SEO2021年の振り返り。終わりのないアップデート、タイトル書き換え、Googleマイビジネスが

Googleビジネスプロフィールになるなど

https://searchengineland.com/seo-2021-year-in-review-endless-updates-title-rewrites-gmb-becomes-gbp-and-more-377444

Google algorithm updates 2021 in review: Core updates, product reviews, page experience and beyond

※筆者訳:2021年のGoogleアルゴリズムアップデートを振り返る。コアアップデート、製品レビュー、ページエクスペリエンスとさらにその先へ

https://searchengineland.com/google-algorithm-updates-2021-in-review-core-updates-product-reviews-page-experience-and-beyond-378017

ということで、Search Engine Landの2021年振り返り3部作です。

忙しい方はこれらの記事だけでも読んでいただき、現在どのような潮流なのか把握されることをおすすめします。

【Search Engine Roundtable】

Advice: Don't Migrate Domains & Drop Google AMP The Same Time

※筆者訳:ドメイン移行とGoogle AMPの廃止を同時に行うべきではない

https://www.seroundtable.com/migrate-domains-remove-google-amp-seo-32696.html

同時に進めてしまうと、検索エンジンが混乱する可能性があるそうです。

トップニュースへの表示にAMPが必須条件でなくなったことから、廃止を検討している方もいると思いますが、注意しましょう。

【順位変動】

https://ja.semrush.com/sensor/?category=&db=MOBILE-JP

年末年始もそれなりに順位変動はありました。

お正月は行動パターンが大きく変わることもあり、特にToBなどは順位変動に気づきにくいため、落ち着いたタイミングで影響を確認してみてはいかがでしょうか?

-----

年末年始は流石に、大きなアップデートの公表などはありませんでした。

2022年もたくさんの変化がある年だと思いますので、可能な限りニュースを皆さんにお届けできればと思います。

本年もよろしくお願いします

最後に

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。

また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年12月17日収集分)はこちらから

また、ナイルではSEO内製化にも役立つ、「お役立ち資料」を公開しております。

今後も種類を増やしていきますので、よろしければご覧になって下さい。

2021~2022年末年始のSEOニュース【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

2021~2022年末年始のSEOニュース

本日のSEOニュース(2022年01月07日収集分)

こんにちは!ナイル株式会社の青木です。

本日は「2021~2022年末年始のSEOニュース」をお届けします!

※トピックは初級者~中級者くらいの方向けを想定して紹介します。

なお、本企画は取り上げるページを実際に読んでいただくことを想定しております。簡単なひとことコメントとお役立ち度(収集部隊の主観です)を参考に、該当ページを読んでみてください。

前回のニュース(2021年12月17日収集分)はこちらから

【Google・Yahoo!】

2021 年 Google 検索ランキング

https://japan.googleblog.com/2021/12/2021-google.html

毎年恒例のニュースです。

トレンドになったこともあり、ご存知の話が多いかと思いますが、「都道府県別 Google 検索急上昇ランキング」などは新しい気付きも多いと思います。

ヤフーにおける自然言語処理モデルBERTの利用 - Yahoo! JAPAN Tech Blog

https://techblog.yahoo.co.jp/entry/2021122030233811/

BERTって聞いたことあるけど、実際にどんな感じで活用されているんだろう?という方におすすめの記事です。

専門的な内容ですがわかりやすく解説されているので、興味のある方はぜひ!

【MOZ】

2022 Local SEO Success: The Year of Everywhere - Moz

※筆者訳:2022年 ローカルSEOの成功。あらゆる場所に対応するべき年。

https://moz.com/blog/2022-local-seo-success

基本的なトピックが中心ですが、レビューに関しての記述は参考になります。

単にレビューの数や点数だけを気にするのではなく、それらのレビューの感情の傾向を分析せよ。 というのは私も実践してみようと思います。

Hit Me With Your Best Blogs: The Top 25 Moz Blogs of 2021 - Moz

※筆者訳:2021年のMozブログランキングトップ25

https://moz.com/blog/top-25-moz-blogs-2021

2021年のMOZのPV数の多いTOP25の記事の紹介です。

どの記事もSEOに取り組む上で参考になる記事です。

私は特に2位の「The Definitive Guide to JavaScript SEO (2021 Edition)」

をよく読んでました。

【Search Engine Journal】

Google December Product Reviews Update Affects More Than English Language Sites?

※筆者訳:Google 12月のプロダクトレビューアップデート、英語サイト以外にも影響したか?

https://www.searchenginejournal.com/google-december-product-reviews-update-languages/431196/

結論としては、影響したか明言はされませんでした。

ただ、これまでの流れを考えると、英語以外の言語にも適用されるのは時間の問題だと思います。

https://developers.google.com/search/blog/2021/04/product-reviews-update

2022年も、このヘルプを参考にレビューを磨いていきましょう。

Author Archive Pages And E-A-T

※筆者訳:著者アーカイブページとE-A-Tに関して

https://www.searchenginejournal.com/author-archive-pages-and-e-a-t/431677/

要点は以下の2つです。

  • E-A-Tを得点化するような指標(E-A-Tスコア)を、Googleはもっていない。
  • 著者アーカイブページ(該当の著者の記事一覧ページ)をnoindexするかどうかは、「その著者の名前で検索されるか?」「サイトにとって重要か?」という点を中心に考えるとよい。

著者情報や、関連する一覧ページは重要!絶対につくるべき!と盲信するのではなく、ユーザーに「安心感」「納得感」を与える形での実装をおすすめします。

例えば、著名な方であれば、名前だけでも価値があると思うのですが、そうでない場合に関しては「この人のどこがすごくて、この記事を書いているor監修しているのか」などの、工夫がいると個人的には思います。

2022年は著者情報を載せる!だけで止まらずに、どのように著者情報を見せて、どんな風に感じてもらうか?というところまで、意識していきましょう。

【Search Engine Land】

PPC 2021 in review: Privacy and automation force advertisers to adapt

※筆者訳:PPC 2021年の振り返り。プライバシーと自動化により、広告主は適応を迫られる

https://searchengineland.com/ppc-2021-in-review-privacy-and-automation-force-advertisers-to-adapt-377960

SEO 2021 in review: Endless updates, title rewrites, GMB becomes GBP and more

※筆者訳:SEO2021年の振り返り。終わりのないアップデート、タイトル書き換え、Googleマイビジネスが

Googleビジネスプロフィールになるなど

https://searchengineland.com/seo-2021-year-in-review-endless-updates-title-rewrites-gmb-becomes-gbp-and-more-377444

Google algorithm updates 2021 in review: Core updates, product reviews, page experience and beyond

※筆者訳:2021年のGoogleアルゴリズムアップデートを振り返る。コアアップデート、製品レビュー、ページエクスペリエンスとさらにその先へ

https://searchengineland.com/google-algorithm-updates-2021-in-review-core-updates-product-reviews-page-experience-and-beyond-378017

ということで、Search Engine Landの2021年振り返り3部作です。

忙しい方はこれらの記事だけでも読んでいただき、現在どのような潮流なのか把握されることをおすすめします。

【Search Engine Roundtable】

Advice: Don't Migrate Domains & Drop Google AMP The Same Time

※筆者訳:ドメイン移行とGoogle AMPの廃止を同時に行うべきではない

https://www.seroundtable.com/migrate-domains-remove-google-amp-seo-32696.html

同時に進めてしまうと、検索エンジンが混乱する可能性があるそうです。

トップニュースへの表示にAMPが必須条件でなくなったことから、廃止を検討している方もいると思いますが、注意しましょう。

【順位変動】

https://ja.semrush.com/sensor/?category=&db=MOBILE-JP

年末年始もそれなりに順位変動はありました。

お正月は行動パターンが大きく変わることもあり、特にToBなどは順位変動に気づきにくいため、落ち着いたタイミングで影響を確認してみてはいかがでしょうか?

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年末年始は流石に、大きなアップデートの公表などはありませんでした。

2022年もたくさんの変化がある年だと思いますので、可能な限りニュースを皆さんにお届けできればと思います。

本年もよろしくお願いします

最後に

みなさまのSEO施策にお役に立てるように、今後もSEOニュースまとめを平日数回更新する予定です。

また、SEO情報やセミナー情報などを配信しているメールマガジンもご用意しておりますので、よろしければご登録ください。

前回のニュース(2021年12月17日収集分)はこちらから

また、ナイルではSEO内製化にも役立つ、「お役立ち資料」を公開しております。

今後も種類を増やしていきますので、よろしければご覧になって下さい。

2021~2022年末年始のSEOニュース【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

愛とは、この女が他の女とは違うという幻想である【コンテンツマーケティングの格言 第3回】

コンテンツなくしてオウンドメディアは運営できません。そんな重要なコンテンツづくりの極意を深掘りする「コンテンツマーケティングの格言」。偉人たちが残した胸に響く名言・格言から、ユーザーを魅了するコンテンツづくりのヒントを学びます。

3回は、前回と同じくヘンリー・ルイス・メンケン。彼のもうひとつの格言「愛とは、この女が他の女とは違うという幻想である」です。さて、その心は?

ブランドとは愛である

ヘンリー・ルイス・メンケンは、20世紀前半に活躍したアメリカのジャーナリストで、文芸誌「アメリカン・マーキュリー」の編集長でした。権力に立ち向かう反骨精神にあふれたジャーナリストでしたが、恋愛にまつわる格言を残しているロマンチストでもあります。

メンケンのこの格言の「愛」を「ブランド」に置き換えてみましょう。

「ブランドとは、この商材が他の商材とは違うという幻想である」。

ブランドも愛のひとつだといえます。あなたにもきっとお気に入りのブランドはあるのではないでしょうか。ほかの選択肢はまったく目に入らない、考えられないと思わせるのがブランド力です。

オウンドメディアでのブランディングの重要性

企業のブランディングは、今後ますます重要になってきています。

オウンドメディアにおいてブランディングを行うことが、なぜ重要なのでしょうか。それは、商材がコモディティ化することで、差別化がますます困難になってきたためです。現在の技術革新の速度は非常に早く、それに伴って商材のライフサイクルも短縮化されています。そのため、新商材を開発してもすぐに類似品が出てコモディティ化して、価値が下がってしまうのが現状です。

また、従来はBtoB企業が商材を購入する際、企業以外から情報を入手することは困難でした。しかし、現在はインターネットの普及により、情報の多くをSNSや価格比較サイト、オウンドメディア、ECサイトなどで簡単に入手できるようになっています。

反対に、そういったさまざまなメディアに有益な情報がない場合、その企業や商材を知ってもらうことは困難ともいえます。そのため、オウンドメディアでのブランディングが、非常に大きな意味を持ってくるのです。
商材の特徴だけでは売れなくなっていることから、オウンドメディアでのブランディングによって他社との差別化を図り、顧客を育成していく必要があります。

もちろん、ブランド力は一朝一夕に身につけられるわけではありません。また、当然商材自体に魅力がなければ、どんなにオウンドメディアできれい事をうたってもハリボテでしかなく、ブランド化しようがありません。
とはいえ、ブランド力は大企業でなければつけられないものではないのです。ナンバーワンは難しくても、オンリーワンを目指すことでブランド力は身につくからです。

では、ブランド力はどうやって身につけていけばいいのでしょうか。また、そもそもブランディングをすることは企業にとってどのような意味があるのでしょうか。ブランディングの手法や表現方法が多様化する中で、現在ではオウンドメディアを使ったブランディング戦略が増えています。

オウンドメディアで「第一想起」をしてもらう

ブランディングは、企業やその商材に興味・関心を持ってから、比較検討、購入、使用に至るまで、ユーザーとのあらゆる接点で良質な顧客体験を提供し、愛着や信頼を抱いてもらうようにするものです。企業にとってブランディングは、数ある競合の中から自社の商材を最初に想起してもらうために行います。

これを「第一想起」といいますが、ユーザーにとって自社のブランドが第一想起されれば、購入の可能性が上がり、競合との価格競争に巻き込まれるリスクも減るのです。

ブランディングにおいて最も重要なのは、ユーザーにとって価値の高い情報を発信すること。オウンドメディアでユーザーに有益な情報を提供できれば、自社のブランドを選択してもらえる可能性も高まります。また、ユーザーの信頼を獲得すれば、商材にさまざまな付加価値を付与することが可能になります。

ブランディングを強化するためには、ユーザーが感じる親近感や安心感、楽しさ、ワクワク感などを与えるコンテンツの提供が不可欠です。こうした感情を動かすさまざまなコンテンツこそが付加価値になります。
ブランドに「ほかとは違う」という愛着を抱かせることができれば、顧客はリピーターになってくれたり、口コミを拡散してくれたりと、売上に大きく貢献してくれます。

オウンドメディアは、ユーザーとのエンゲージメントを深めることで行動変容を把握することができるため、ユーザーが抱く不満や要望に応じて、満足度を高めていくことにも大きく貢献するのです。

オウンドメディアでブランディングをするメリット

オウンドメディアでブランディングをすることは、次のような5つのメリットがあります。

1 情報の資産化ができる

オウンドメディアで継続的に発信する情報は、蓄積されていくことで自社の貴重な資産となります。
ユーザーにとって価値の高い情報がオウンドメディアに蓄積されればされるほど、企業ブランドとして認識され、信頼性が確保され、さらにはユーザーとのコミュニケーションによって共感性・シェア率の向上にもつながるというわけです。
オウンドメディアは、情報の長期的な継続な発信と蓄積によって、集客のための資産となります。このような集客資産となるオウンドメディアを持てることが、大きなメリットとなるのです。

2 ユーザーに何度も接触できる

オウンドメディアを通してユーザーからの信頼性を得られれば、その後、同じユーザーとの接点を何度も持ちやすくなり、コミュニケーション向上にも役立ちます。つまり、リピーターを増やすことにも有効です。
また、オウンドメディアを拠点に情報を発信・蓄積できるため、SNSを利用することで発信した1つの情報が、多岐にわたって閲覧される可能性も高まります。ブランディングの効果を高められるともに、知名度・信頼性・共感性の確保につながっていきます。

3 ユーザーの信頼と共感が得られる

オウンドメディアを通してユーザーとコミュニケーションを図り、関係性を深くすることも可能です。ユーザーとのコミュニケーションの醸成は、新規顧客の開拓だけでなく、既存顧客の掘り起こしや継続したリピーターを増やすことにつながります。
オウンドメディアから発信した情報は、企業ブランディングを前面に打ち出しているため、その情報の質が高く信頼性を担保していれば、自ずと「どこの会社の情報か」がひと目でわかり、認知獲得にも大きく貢献することでしょう。

4 市場の価格競争を避けられる

オウンドメディアは、短期的な利益を得ることを目的としません。集客するのはあくまでも潜在的な見込み顧客で、訪問者はすぐに何かを買ってくれる顧客とは限りません。そのため、すぐには売上に結びつかないことのほうが多いでしょう。
しかし、オウンドメディアで蓄積されたコンテンツでファンになってくれたユーザーにとって、商材は価格だけでは考えない「ブランド」としての認識が強くなっています。それゆえに、単純な価格競争に巻き込まれず、将来的に一定の収益を上げてくれる見込み顧客として定着してくることが期待されます。
こうして、ブランドに対するファンが生まれて、気に入ったものを高く評価してくれるサイクルができれば、競合他社との価格競争い巻き込まれるリスクの軽減も可能です。

5 広告宣伝費が削減できる

コンテンツを継続的に配信し、蓄積されていくことで集客を増やす流れができてきます。また、ある程度集客力がついてくれば、オウンドメディア自体が常設の広告塔の役割も果たすようになります。オウンドメディアは広告宣伝のように、一過性の効果を狙うものではありません。
ですから、広告宣伝による販売促進や、サービス紹介にかかる費用の削減が可能になるのです。

ブランディングを成功させる3つのポイント

オウンドメディアでブランディングを実現するには、どのようにすればいいのでしょうか。これからご紹介する3つのポイントを参考にしてみてください。

1 メディアコンセプトを決める

オウンドメディアでブランディングを成功させるためには、まずメディアコンセプトを明確に定めることが必須です。オウンドメディアで一番伝えたいことは何か、誰に向けてのものなのか、どんなテーマについてコンテンツを提供していきたいのかなど、メディアコンセプトはオウンドメディア自体の存在価値を決めるものとなります。
メディアコンセプトが一貫して魅力を保つことができれば、多くのユーザーにとってニーズを満たせるものとなり、ブランディング効果も引き上げることができるのです。

2 ブランドイメージが商材に反映されている

例えば、作業服で有名な「ワークマン」は、「プロも支持している機能を手軽に身に着けられる」というブランドイメージで急成長を遂げています。このときワークマンにとっては、「プロ用並みの品質の高さにこだわっている」ことが重要です。

ユーザーの持つブランドイメージに合わない商材を提供した場合、ユーザーはイメージにない商材に対しては違和感を覚えます。ワークマンでいえば、違うブランドを展開して「作業着」から外れたとしても「プロ用の高品質」からは外れないことでブランド力は維持できます。
逆に言えば、「作業着」だとしても「プロ用の高品質」ではない商材は扱えないということでしょう。

3 ユーザー目線のブランドストーリーを作る

オウンドメディアは、自社の好きなように情報を発信できることから、企業側の目線で構築されてしまう可能性があります。しかし、ブランディングはユーザーが企業に抱くイメージです。
だからこそオウンドメディアは、ユーザーファーストを意識したコンテンツを作らなければなりません。そのため、オウンドメディアでは、ユーザーファーストのブランドをストーリー化する必要があります。

ブランドストーリーとは、ユーザーの要望や問題に対して取り組んだ点などをストーリー展開で紹介する流れのことです。ブランドストーリーは、あくまでもユーザー視点であることが前提となります。
自社都合のブランドストーリーは、単なる企業宣伝に過ぎません。常にユーザー目線で、「ユーザーに対して、どのように問題を解決しようと取り組んだのか?」を、ストーリー展開で紹介しなければブランドは構築されません。ユーザー目線のブランドストーリーは、結果的に自社が届ける価値をユーザーに伝えることとなります。ブランディングによって、商材を通した顧客価値を伝達できるのです。

例えば、ワークマンには「公式アンバサダー」という有名な制度があります。これは、インフルエンサーと呼ばれる人たちにアンバサダー(熱烈なファン)になってもらい、商材のサンプルや情報を提供するものの、無報酬で自主性に委ねて商材に関する情報を発信してもらうという内容です。アンバサダー制度は広告宣伝コストが抑えられる上、受け手に刺さる客観的な情報が発信されやすいというメリットもあります。

ワークマンの公式アンバサダーでは、開発アンバサダーとして商材開発でも積極的に協力してもらい、次々とヒット作も生まれています。アンバサダーは無報酬ですので、ワークマンに魅力を抱き、同ブランドへの愛着や情熱がなければ、当然、情報発信など行いません。だからこそ、アンバサダーが届けるブランドストーリーには真実味や説得力があり、ユーザーの信頼度も高まるわけです。

好循環のサイクルを回しオウンドメディアを運用しよう

オウンドメディアを運営するにあたって最も悩むのが、いかにして良質なコンテンツを制作すればいいのかということです。良質なコンテンツは、「ユーザーにとって必要な情報・価値のある内容」でなければなりません。自社都合の一方的な押しつけのコンテンツを並び立てていても、ユーザーはファンになってくれないのです。

オウンドメディアは、ユーザーにとって必要なコンテンツを提供して、初めてその価値を生み始めます。有益なコンテンツを通してブランディングすることで、商材の特徴や名前が認知されるようになります。そうすることで、自社だけのオンリーワンのポジションを確立することができるわけです。

ブランディングをするためのポイントは、まずブランドの認知を広げることです。ブランドの認知向上が実現できれば、ファンを獲得できるサイクルを回すことができます。このような好循環のサイクルを回せるメディアを構築することが、オウンドメディアによるブランディングの目的です。

オウンドメディアによるブランディングは、短期的な目線ではうまくいきません。長期で続ける覚悟で運用を開始しましょう。
そうすることで、「あなたの会社や商材がほかとは違う」という幻想を育むのです。

コンテンツ制作をナイルがサポート!

さまざまなコンテンツを作成して情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがないお客様に、ナイルではコンテンツ制作代行のプランをご用意しております。良質なコンテンツ作りを、経験豊富なコンテンツのプロたちが全面的にサポートいたします。 また、オウンドメディアの戦略設計からサポートさせていただくことが可能ですので、まずは、お気軽にご相談ください。

愛とは、この女が他の女とは違うという幻想である【コンテンツマーケティングの格言 第3回】【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

愛とは、この女が他の女とは違うという幻想である【コンテンツマーケティングの格言 第3回】

コンテンツなくしてオウンドメディアは運営できません。そんな重要なコンテンツづくりの極意を深掘りする「コンテンツマーケティングの格言」。偉人たちが残した胸に響く名言・格言から、ユーザーを魅了するコンテンツづくりのヒントを学びます。

3回は、前回と同じくヘンリー・ルイス・メンケン。彼のもうひとつの格言「愛とは、この女が他の女とは違うという幻想である」です。さて、その心は?

ブランドとは愛である

ヘンリー・ルイス・メンケンは、20世紀前半に活躍したアメリカのジャーナリストで、文芸誌「アメリカン・マーキュリー」の編集長でした。権力に立ち向かう反骨精神にあふれたジャーナリストでしたが、恋愛にまつわる格言を残しているロマンチストでもあります。

メンケンのこの格言の「愛」を「ブランド」に置き換えてみましょう。

「ブランドとは、この商材が他の商材とは違うという幻想である」。

ブランドも愛のひとつだといえます。あなたにもきっとお気に入りのブランドはあるのではないでしょうか。ほかの選択肢はまったく目に入らない、考えられないと思わせるのがブランド力です。

オウンドメディアでのブランディングの重要性

企業のブランディングは、今後ますます重要になってきています。

オウンドメディアにおいてブランディングを行うことが、なぜ重要なのでしょうか。それは、商材がコモディティ化することで、差別化がますます困難になってきたためです。現在の技術革新の速度は非常に早く、それに伴って商材のライフサイクルも短縮化されています。そのため、新商材を開発してもすぐに類似品が出てコモディティ化して、価値が下がってしまうのが現状です。

また、従来はBtoB企業が商材を購入する際、企業以外から情報を入手することは困難でした。しかし、現在はインターネットの普及により、情報の多くをSNSや価格比較サイト、オウンドメディア、ECサイトなどで簡単に入手できるようになっています。

反対に、そういったさまざまなメディアに有益な情報がない場合、その企業や商材を知ってもらうことは困難ともいえます。そのため、オウンドメディアでのブランディングが、非常に大きな意味を持ってくるのです。
商材の特徴だけでは売れなくなっていることから、オウンドメディアでのブランディングによって他社との差別化を図り、顧客を育成していく必要があります。

もちろん、ブランド力は一朝一夕に身につけられるわけではありません。また、当然商材自体に魅力がなければ、どんなにオウンドメディアできれい事をうたってもハリボテでしかなく、ブランド化しようがありません。
とはいえ、ブランド力は大企業でなければつけられないものではないのです。ナンバーワンは難しくても、オンリーワンを目指すことでブランド力は身につくからです。

では、ブランド力はどうやって身につけていけばいいのでしょうか。また、そもそもブランディングをすることは企業にとってどのような意味があるのでしょうか。ブランディングの手法や表現方法が多様化する中で、現在ではオウンドメディアを使ったブランディング戦略が増えています。

オウンドメディアで「第一想起」をしてもらう

ブランディングは、企業やその商材に興味・関心を持ってから、比較検討、購入、使用に至るまで、ユーザーとのあらゆる接点で良質な顧客体験を提供し、愛着や信頼を抱いてもらうようにするものです。企業にとってブランディングは、数ある競合の中から自社の商材を最初に想起してもらうために行います。

これを「第一想起」といいますが、ユーザーにとって自社のブランドが第一想起されれば、購入の可能性が上がり、競合との価格競争に巻き込まれるリスクも減るのです。

ブランディングにおいて最も重要なのは、ユーザーにとって価値の高い情報を発信すること。オウンドメディアでユーザーに有益な情報を提供できれば、自社のブランドを選択してもらえる可能性も高まります。また、ユーザーの信頼を獲得すれば、商材にさまざまな付加価値を付与することが可能になります。

ブランディングを強化するためには、ユーザーが感じる親近感や安心感、楽しさ、ワクワク感などを与えるコンテンツの提供が不可欠です。こうした感情を動かすさまざまなコンテンツこそが付加価値になります。
ブランドに「ほかとは違う」という愛着を抱かせることができれば、顧客はリピーターになってくれたり、口コミを拡散してくれたりと、売上に大きく貢献してくれます。

オウンドメディアは、ユーザーとのエンゲージメントを深めることで行動変容を把握することができるため、ユーザーが抱く不満や要望に応じて、満足度を高めていくことにも大きく貢献するのです。

オウンドメディアでブランディングをするメリット

オウンドメディアでブランディングをすることは、次のような5つのメリットがあります。

1 情報の資産化ができる

オウンドメディアで継続的に発信する情報は、蓄積されていくことで自社の貴重な資産となります。
ユーザーにとって価値の高い情報がオウンドメディアに蓄積されればされるほど、企業ブランドとして認識され、信頼性が確保され、さらにはユーザーとのコミュニケーションによって共感性・シェア率の向上にもつながるというわけです。
オウンドメディアは、情報の長期的な継続な発信と蓄積によって、集客のための資産となります。このような集客資産となるオウンドメディアを持てることが、大きなメリットとなるのです。

2 ユーザーに何度も接触できる

オウンドメディアを通してユーザーからの信頼性を得られれば、その後、同じユーザーとの接点を何度も持ちやすくなり、コミュニケーション向上にも役立ちます。つまり、リピーターを増やすことにも有効です。
また、オウンドメディアを拠点に情報を発信・蓄積できるため、SNSを利用することで発信した1つの情報が、多岐にわたって閲覧される可能性も高まります。ブランディングの効果を高められるともに、知名度・信頼性・共感性の確保につながっていきます。

3 ユーザーの信頼と共感が得られる

オウンドメディアを通してユーザーとコミュニケーションを図り、関係性を深くすることも可能です。ユーザーとのコミュニケーションの醸成は、新規顧客の開拓だけでなく、既存顧客の掘り起こしや継続したリピーターを増やすことにつながります。
オウンドメディアから発信した情報は、企業ブランディングを前面に打ち出しているため、その情報の質が高く信頼性を担保していれば、自ずと「どこの会社の情報か」がひと目でわかり、認知獲得にも大きく貢献することでしょう。

4 市場の価格競争を避けられる

オウンドメディアは、短期的な利益を得ることを目的としません。集客するのはあくまでも潜在的な見込み顧客で、訪問者はすぐに何かを買ってくれる顧客とは限りません。そのため、すぐには売上に結びつかないことのほうが多いでしょう。
しかし、オウンドメディアで蓄積されたコンテンツでファンになってくれたユーザーにとって、商材は価格だけでは考えない「ブランド」としての認識が強くなっています。それゆえに、単純な価格競争に巻き込まれず、将来的に一定の収益を上げてくれる見込み顧客として定着してくることが期待されます。
こうして、ブランドに対するファンが生まれて、気に入ったものを高く評価してくれるサイクルができれば、競合他社との価格競争い巻き込まれるリスクの軽減も可能です。

5 広告宣伝費が削減できる

コンテンツを継続的に配信し、蓄積されていくことで集客を増やす流れができてきます。また、ある程度集客力がついてくれば、オウンドメディア自体が常設の広告塔の役割も果たすようになります。オウンドメディアは広告宣伝のように、一過性の効果を狙うものではありません。
ですから、広告宣伝による販売促進や、サービス紹介にかかる費用の削減が可能になるのです。

ブランディングを成功させる3つのポイント

オウンドメディアでブランディングを実現するには、どのようにすればいいのでしょうか。これからご紹介する3つのポイントを参考にしてみてください。

1 メディアコンセプトを決める

オウンドメディアでブランディングを成功させるためには、まずメディアコンセプトを明確に定めることが必須です。オウンドメディアで一番伝えたいことは何か、誰に向けてのものなのか、どんなテーマについてコンテンツを提供していきたいのかなど、メディアコンセプトはオウンドメディア自体の存在価値を決めるものとなります。
メディアコンセプトが一貫して魅力を保つことができれば、多くのユーザーにとってニーズを満たせるものとなり、ブランディング効果も引き上げることができるのです。

2 ブランドイメージが商材に反映されている

例えば、作業服で有名な「ワークマン」は、「プロも支持している機能を手軽に身に着けられる」というブランドイメージで急成長を遂げています。このときワークマンにとっては、「プロ用並みの品質の高さにこだわっている」ことが重要です。

ユーザーの持つブランドイメージに合わない商材を提供した場合、ユーザーはイメージにない商材に対しては違和感を覚えます。ワークマンでいえば、違うブランドを展開して「作業着」から外れたとしても「プロ用の高品質」からは外れないことでブランド力は維持できます。
逆に言えば、「作業着」だとしても「プロ用の高品質」ではない商材は扱えないということでしょう。

3 ユーザー目線のブランドストーリーを作る

オウンドメディアは、自社の好きなように情報を発信できることから、企業側の目線で構築されてしまう可能性があります。しかし、ブランディングはユーザーが企業に抱くイメージです。
だからこそオウンドメディアは、ユーザーファーストを意識したコンテンツを作らなければなりません。そのため、オウンドメディアでは、ユーザーファーストのブランドをストーリー化する必要があります。

ブランドストーリーとは、ユーザーの要望や問題に対して取り組んだ点などをストーリー展開で紹介する流れのことです。ブランドストーリーは、あくまでもユーザー視点であることが前提となります。
自社都合のブランドストーリーは、単なる企業宣伝に過ぎません。常にユーザー目線で、「ユーザーに対して、どのように問題を解決しようと取り組んだのか?」を、ストーリー展開で紹介しなければブランドは構築されません。ユーザー目線のブランドストーリーは、結果的に自社が届ける価値をユーザーに伝えることとなります。ブランディングによって、商材を通した顧客価値を伝達できるのです。

例えば、ワークマンには「公式アンバサダー」という有名な制度があります。これは、インフルエンサーと呼ばれる人たちにアンバサダー(熱烈なファン)になってもらい、商材のサンプルや情報を提供するものの、無報酬で自主性に委ねて商材に関する情報を発信してもらうという内容です。アンバサダー制度は広告宣伝コストが抑えられる上、受け手に刺さる客観的な情報が発信されやすいというメリットもあります。

ワークマンの公式アンバサダーでは、開発アンバサダーとして商材開発でも積極的に協力してもらい、次々とヒット作も生まれています。アンバサダーは無報酬ですので、ワークマンに魅力を抱き、同ブランドへの愛着や情熱がなければ、当然、情報発信など行いません。だからこそ、アンバサダーが届けるブランドストーリーには真実味や説得力があり、ユーザーの信頼度も高まるわけです。

好循環のサイクルを回しオウンドメディアを運用しよう

オウンドメディアを運営するにあたって最も悩むのが、いかにして良質なコンテンツを制作すればいいのかということです。良質なコンテンツは、「ユーザーにとって必要な情報・価値のある内容」でなければなりません。自社都合の一方的な押しつけのコンテンツを並び立てていても、ユーザーはファンになってくれないのです。

オウンドメディアは、ユーザーにとって必要なコンテンツを提供して、初めてその価値を生み始めます。有益なコンテンツを通してブランディングすることで、商材の特徴や名前が認知されるようになります。そうすることで、自社だけのオンリーワンのポジションを確立することができるわけです。

ブランディングをするためのポイントは、まずブランドの認知を広げることです。ブランドの認知向上が実現できれば、ファンを獲得できるサイクルを回すことができます。このような好循環のサイクルを回せるメディアを構築することが、オウンドメディアによるブランディングの目的です。

オウンドメディアによるブランディングは、短期的な目線ではうまくいきません。長期で続ける覚悟で運用を開始しましょう。
そうすることで、「あなたの会社や商材がほかとは違う」という幻想を育むのです。

コンテンツ制作をナイルがサポート!

さまざまなコンテンツを作成して情報発信していきたいけれど、記事を書くリソースがないお客様に、ナイルではコンテンツ制作代行のプランをご用意しております。良質なコンテンツ作りを、経験豊富なコンテンツのプロたちが全面的にサポートいたします。 また、オウンドメディアの戦略設計からサポートさせていただくことが可能ですので、まずは、お気軽にご相談ください。

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