Facebook(フェイスブック)はこれまで、Messenger Rooms(メッセンジャー・ルームズ)内にClubhouse(クラブハウス)の競合となる機能を導入したり、ウェブ上でClubhouseのようなQ&Aプラットフォームのテストを行ってきたが、新たにもう1つの同社最大の製品であるInstagram(インスタグラム)の「Live(ライブ)」機能を活用して、Clubhouseの脅威に立ち向かおうとしている。米国時間4月29日、InstagramはユーザーがInstagram Liveの使用中にマイクをミュートしたり、カメラをオフにしたりできる新機能を追加すると発表した。
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この新機能を使えば、ホストはライブストリームをより柔軟に行うことができると、Instagramは説明する。つまり、ライブ配信中に自分の声や姿を晒さなければならないというプレッシャーを軽減できるというわけだ。確かにそうかも知れない。だが、その本当の目的は、Clubhouseのやり方を参考に、ビデオをオフにすることで、思いがけず発見された幸運な会話を楽しむことを促しているのだ。
これなら人々は外見を気にしなくて済むので、ボイスチャットに参加しやすくなる。さらに、音声のみのチャットであれば、クリエイターはカメラを見つめていることができない家事や移動中など、他のことをしながらでもコミュニティに参加することができる。今までこれは、Clubhouseがライブビデオチャットと比べて使いやすい利点の1つだった。Clubhouseの音声チャットでは、常に会話に全神経を集中させる必要がなく、また、周囲の雑音も気にすることなく参加できる。
現時点で、Instagram Liveのホストは、ライブストリーム中に他の参加者のビデオをオン/オフしたり、音声をミュートしたりすることはできないが、Instagramはこのような機能をライブ配信者に提供することにも取り組んでおり、近日中に導入する予定だという。
Instagramによれば、今週初めに行われたFacebookのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏と、Instagramの責任者を務めるAdam Mosseri(アダム・モセリ)氏によるInstagram Liveで、これらの新機能を公開テストしたとのことだ。
クリエイターのコミュニティを、Clubhouseや他の競合他社ではなく自社のプラットフォームに呼び込むために、Instagramがこの数週間で初めて機能を追加したわけではない。3月には、最大4人が同時に配信できる「Live Rooms(ライブルーム)」という新機能を導入。このLiveルームは、トークショーやQ&Aなど、Clubhouseでよく見られるようなライブを開催したいクリエイターにアピールするためのものだった。また、ファンがバッジを購入してホストをサポートする機能も追加され、収益化を目指すプロのクリエイターのニーズにも応えている。
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Instagramの親会社であるFacebookは、すでにLive Audio Rooms(ライブオーディオルーム)というより直接的なClubhouse類似機能をFacebookとMessenger(メッセンジャー)用に開発中だが、そのテストは2021年の夏にならないと始まらない。また、最初は一般ユーザーではなく、グループや公人にのみ提供される。
一方、Instagram Liveの新機能は、発表同日よりiOSとAndroidの両方で、世界中のユーザーが利用できるようになっている。
画像クレジット:Instagram
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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)