大手3DモデルプロバイダのCGTraderがシリーズBで約10億円を調達

リトアニアの首都ビリニュスを拠点とする3DモデルプロバイダのCGTraderが、フィンランドのVCファンドであるEvli Growth Partnersが主導するシリーズBで950万ドル(約10億100万円)を調達した。以前に投資していたKarma VenturesとLVV Groupもこのラウンドに参加した。RovioのCEOだったMikael Hed(ミカエル・ヘッド)氏も投資し、取締役会長となる。TechCrunchではCGTraderがPractica Capitalから20万ユーロ(約2600万円)を調達した際に初めて記事として取り上げている

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3Dデザイナーで現在はCOOを務めるMarius Kalytis(マリウス・カリティス)氏が2011年に創業したCGTraderは、大手3Dコンテンツプロバイダに成長した。同社は世界最大と称している。同社のマーケットプレイスには110万個の3Dモデルと350万人の3Dデザイナーが登録され、Nike、Microsoft、Made.com、Crate & Barrel、Staplesをはじめとする37万社にサービスを提供している。

写真と違って、3Dモデルから静止画とARエクスペリエンスの両方を作成できるため、ユーザーは自宅に商品を置いたらどのようになるかを確認できる。同社は3Dモデリング、品質保証、アセット管理のプロセスをAIで自動化するための投資も検討している。

CGTraderの共同創業者でCEOのDalia Lasaite(ダリア・ラサイテ)氏は発表の中で次のように述べている。「3Dモデルは専門の業界で広く使われているだけでなく、eコマースで高品質な商品ビジュアルを生成する際にも便利でコスト効率の良い手段になっています。我が社のARsenalエンタープライズプラットフォームを利用すると、写真と見分けがつかないフォトリアリスティックな3Dビジュアルの作成コストを最小で10分の1にまで抑えられます」。

CGTraderは地位を固め、プラットフォームの構築をさらに進める計画だ。

同社の競合には、Shutterstockに7500万ドル(約79億円)で最近買収されたTurboSquidやThreekitがある。

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タグ:CGTrader資金調達3Dモデル

画像クレジット:CGTrader founders Marius Kalytis and Dalia Lasaite

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

オブジェクトをシンプルな部分的形状の集まりとして捉え、精度の高い3Dモデルを作る

空間領域構成法(constructive solid geometry, CSG)と呼ばれる技法を使用するシステムによりMITの研究者たちが、オブジェクトを分解してそれら個々の構成要素を3Dモデルで表現することに成功した。いわばそれは、複雑な物体に対するリバースエンジニアリングだ。

そのシステムを紹介するペーパー“InverseCSG: Automatic Conversion of 3D Models to CSG Trees”を、Tao Du, Jeevana Priya Inala, Yewen Pu, Andrew Spielberg, Adriana Schulz, Daniela Rus, Armando Solar-Lezama, そしてWojciech Matusikらが共著している。

Tao Duは3DPrintingIndustry誌の記事でこう述べている: “高レベルでは、問題は三角形メッシュをシンプルなツリーにリバースエンジニアリングすることだ。オブジェクトをカスタマイズしたければ、それを構成する元の複数の形の、それらの寸法やお互いの組み合わさり方にアクセスできるのが理想的だ。しかしすべてを一つの三角形メッシュへと組み合わせてしまえば、そこにあるのは三角形のリストだけで、個々の形の情報は失われている。でも、それらのメタデータを回復すれば、ほかの人たちがそのデザインを容易に変えることもできる”。

その処理は、オブジェクトをシンプルな剛体の集まりに切り分けて、それらを合わせれば複雑なオブジェクトが作れるようにする。現在の3Dスキャンは不完全だから、オブジェクト全体のメッシュモデルはオブジェクトの不完全な表現にしかならない。しかしこのように、より単純な形状のメッシュ的集まりとしてオブジェクトを表現できれば、より正確なスキャンに近くなる。オブジェクトの形を変える処理も、やりやすい。全体一括スキャンではなく、小部分分解スキャンとその再合成をするのだ。

“われわれのアルゴリズムは堅牢だから、言葉では言い表せないような奇妙な形のオブジェクトやその変更〜カスタマイズでも正確に表現できる。その例を、実際に示した。また、われわれの方法は変項(パラメータ)の集まりで表現されるCSGプログラム(parameterized CSG programs)を返すから、それによりエンドユーザーが3Dメッシュの構造を理解したり編集したりできるようになる”、とDuは語る。

このシステムは、オブジェクトを構成している要素的な形状を見つけて、それらの形を変える。これによって、ほとんどどんなオブジェクトでも、以前(全体一括スキャン)に比べてずっと高い精度で再現およびカスタマイズできるようになる。それはハードウェアをハッキングしてその形や大きさや安定性を理解するための、とってもクールな方法だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleから3Dモデリングツール、Blocks――Vive版とRift版あり

Googleは仮想現実環境でのコンテンツ制作が誰でも簡単にできるようにしようとしている。

たとえばGoogleの成功を収めたTilt Brushは非常に洗練されたVRペイント・ツールだ。今日(米国時間7/6)、 GoogleはVRプラットフォーム中で3Dオブジェクトを構築する新しいツールを公開した。

Blocksは無料で今日から利用可能だ。HTC Vive版とOculus Rift版が選択できる(GoogleのDaydream版はない)。使い方はTilt Brushを受け継いで非常にシンプルで、3Dモデリングが簡単にできる。ユーザーは作成したクールなオブジェクトをエクスポートしたりウェブで共有することも可能だ。

現在のVRタイトルに関していちばん多く聞かれる不満はリアルさに欠ける点だ。これはごく単純な形状のオブジェクトであっても3Dモデルをレンダリングするために膨大なコンピューティング・パワーを必要とするためだ。Blocksはこの点の改善も狙っている。デベロッパーはポリゴン・オブジェクトを手軽に作成し、ARないしVRプラットフォームにそのままエクスポートできる。

ただしBlocksはOculusの3Dツール、Mediumが狙っているほどのリアルさには及ばない。BlocksのターゲットはMediumを使いこなせるような上級デベロッパーではなく、どちらかといえばエントリーレベルのユーザーのようだ。Mediumは優れたツールだが、初心者には難しそうだとして敬遠されることがある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Epicが、Unrealの超リアルなキャラクターモデルを公開

ゲームに登場するキャラクターモデルの制作は非常に込み入ったプロセスであり、特に顔をうまく表現するのは至難の業だ。この種のゲームの数多くが利用しているEpicのUnreal Engineの開発チームが、「写真のようにリアルなキャラクター見本」を見せてくれた。ロブ・ロウ風のルックスで思わず触ってみたくなるほどリアルだ。

彼は物思いにふけっている ― 没頭のあまり息もしていない。

なぜなら「アニメーション」はまた別の領域だからだ。それにこのロブは、リアルさのベンチマークとして位置づけられるものではない。

実際、これよりよくできたモデルやライティングを使った映画やゲームは山ほどある。しかし、この顔にはこれを作った名人による事細かな説明がついているので、自分の手で修正したり、一から作ったりすることができる。

「このコンテンツを公開したのは、だれもがこれを使ってEpicのプロが作った材料やモデルを探究、解剖し、そこから学べるようにするためだ」とモデルの公開を発表したブログ記事は言っている。

全くの初心者にとってさえ、本物のような髪の影や眼球の動きにかけられた驚くべき配慮には目を見張らざるを得ない。この文書をスクロールしてみて欲しい。ただしこの特定の白人男性をリアルに制作するための方法以外は書かれていない。

あと、こんな悪夢に襲われることのないよう注意されたい。

ゾッとするだろう?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

生まれる前の赤ちゃんに手でさわれるIn Utero 3DのWaiting Without Barriersプロジェクト

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ポーランドのIn Utero 3Dは、とても愛らしいサービスを提供している。子宮の中の赤ちゃんの形を3Dプリントして、目の不自由なお母さんでも生まれる前の子どもを感じられ、目の健常なお母さんが超音波画像を見て感じるのと同じ喜びを体験できるようにする。

そのプロジェクトはWaiting Without Barriers(障碍のない待期)と呼ばれ、会社はポーランド北部にあるが、利用はヨーロッパ全域で可能だ。同社は1PLN(ポーランド新ズロチ)または1ユーロで、妊娠中のお母さんたちの赤ちゃんのレリーフをプリントする。ふつうの3Dプリンターを使い、モデルの超音波3D画像データに対して作為的な理想化をしないから、多くのお母さんが自分の子を初めて見たときと、まさに同じ体験を提供する。

すでにこういうことを数社がやっているが、しかしWaiting Without Barriersにはすばらしい理念があり、アイデアもすばらしい。プリントの質は、FDM(熱溶解積層法)プリントにしては良い方だ。

3Dプリントの人気はこのところ急落しているが、21世紀におけるもっともクールでもっとも将来性のある技術の一つだ、と今でも思う。まだ家庭でフォークや車をダウンロードしてプリントすることはできないが、小さなプラスチックとデジタルファイルで、自分の子どもを細部まで正確に感じることができるのは、すてきだよね。

出典: 3DPrintingIndustry

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))