AdafruitのLadyada(Limor Fried)がオバマ大統領の炉辺談話で特許制度の改革を迫る

世界中から愛されているハッカー、LadyadaことLimor Friedが、オバマ大統領の今や有名な炉辺談話に招かれて、たっぷり数分間お話をした。そのもようを収めた上のビデオでは、Ladyadaと彼女のピンクのヘアが、特許制度の改革とSTEM教育*について、大統領に厳しく迫っている。〔*: STEM; science, technology, engineering, mathematics〕

メーカーという最新の文化的潮流を代表するFriedのような人物が国の指導者たちの目にとまることは、すばらしい。一般消費者向け3Dプリンタの元祖MakerBotのファウンダBre Pettisが口火を切ったAmerica Makes運動をきっかけとして、数え切れないほど多くのハードウェア企業が母国アメリカにおける製造業の定義を変えようと邁進している。だからこれからは、メーカーたちが政治への発言権を持つことも重要だ。今の情報経済の次の時代(post-Information Economy)には、物作りが国を支えるだろう。Ladyadaがその先頭をきって発言してくれたことは、とても嬉しい。

Friedは大統領に、彼の娘たちはSTEMを好きか、と尋ねた。すると彼は、うちの娘たちはまだ関心対象が絞られていないけど、これからますます多くの女性が技術の世界へ入っていくことはとても重要だ、と答えた。“より多くの女性が数学や科学、それに工学に関心を持つことが必要です。現状では、人口の半分が学校で不当に過小評価されているのです。これほど大量の貴重資源の放置は、もはや許されません”、と彼は言った。

AdaFruitのブログより

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


30ドルの超小型コンピュータRaspberry Piをラップトップに変身させるプロジェクト

$35または$25超小型コンピュータRaspberry Piは、それを使ってハードウェアハッカーたちが数々のクリエイティブなプロジェクトを作り上げている。上の画像もその一つで、デベロッパEric Chouが作った、Raspberry Piを使ったラップトップだ。使っているのはMotorolaのラップトップドックAtrixだが、これまでのPi作品の中でもとりわけクールなものの一つではないだろうか。

Atrixはスマートフォンをラップトップ的に使いたいときのためのドックだが、今では生産されていない。でもAdafruit Industriesには下のような‘ハウツービデオ’がまだあり、ドックもネット上のあちこちで買える。Micro USBとMicro HDMIスロットがあるので、Piをラップトップに変身させるのも比較的簡単だ。Adafruitのビデオを見れば、Piをラップトップするためのコネクタのつなぎ方などがすべて分かる。

Chouのラップトップ作品にはAirlink WiFiのモジュールなども含まれているので、部品の原価が125ドルほどかかっている(Piの価格を除いて)。しかしそれでも、OLPCプロジェクトのXO(推定原価200ドル)〔画像〕よりは安い。しかもOLPCのデバイスは各国の政府経由で一挙に何千台も配布され、個人がどこかで気軽に買うというものではない。Piなら、一つないし少数のラップトップを、自分のハッキング目的などのために簡単に作れる。

しかもRaspberry Piラップトップは、とくに途上国にとって、コンピュータが安く入手できること以外の大きなメリット…コンピュータの原理的な勉強…がある。たとえばカメルーンの農村地域の学校では、ベルギーのボランティアたちの手により、Piに国内で買ったモニタとキーボードをつけてクラスの一人々々のためのコンピュータを作るプロジェクトがすでに動いている。モバイルではないおおむね固定の学習用コンピューティング環境としてPiは優れているだけでなく、Atrixのドックのようなものが加われば、可搬性(持ち運び、携帯の便)も含めその便利さは一挙に増大する。

Piラップトップは教室で使うときテザリングが不要なだけでなく、子どもたちが家に持ち帰って勉強を続けられる(ドックには電池があるので電気のない村の家でも使える)。Piを作った非営利組織Raspberry Pi Foundationも、当初の目的であるイギリスのできるだけ多くの子どもたちがプログラミングできるようになることだけでなく、とくに今年からは途上国での利用にも力を入れている。もちろんそれらの国々では、安価なコンピュータへのニーズが大きい。

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暗闇の中でスニーカーが光るDIYキット–電子工作に初めて挑戦する人向き

そろそろウィークエンドだけど、日曜日にごろごろして不健康になりたくない人には、こんな小さなプロジェクトが似合っているかも。ニューヨークの電子部品/電子工作何でも屋のAdafruit Industriesが、あなたのご愛用のChuck Taylors(コンヴァースのブランドスニーカ)を光らせるDIYキットを発売した。

その21ドルのキットには、電子蛍光体(EL,electroluminescence)の小さなシートや、同じく小さなインバーターなどが含まれている(ほかに単四電池と縫い針と接着剤が必要)。もちろん、あなたが暗闇で光らせたいスニーカーも一足必要。AdafruitのBecky Sternによると、インバーターの電源がCR2032の場合は、靴は約1時間光り、それから徐々に暗くなる。ELパネルを小さくしたり、電源を単四電池にすれば、時間はもっと長い。

とりあえずこれは、完全初心者のための電子工作入門キットでもある。部品を組み立てると、町で誰もが注目するスニーカーが完成する。ただし、水は大敵だ。Arduinoのガジェットにいきなり挑戦すると挫折の可能性もあるが、靴を光らせるだけの簡単なハックなら、誰でも成功するし、成功したら次のステップに挑戦したくなる。

もちろんプロジェクトのチュートリアルだけを読んで、部品はよそで調達してもよい。Adafruit IndustriesのファウンダLimor Friedも、Disrupt NY 2013のステージで、「うちは部品屋というより、教育と教材を提供する企業だ」と言った。「ギフトショップもあるけど」と。

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AdafruitのLimor FriedがDisrupt NY 2013に登場–未来を開く鍵はオープンハードウェア

最近の消費者電子製品は、開放的ではなくますます閉鎖的になっていく傾向がある。しかしニューヨークのAdafruitは、その傾向を逆転して、人びとがデバイスの内部を怖がることなく、むしろ電子部品やそれらの動作原理などに、親しみをおぼえるようにしたい、と願っている。AdafruitのファウンダでCEOのLimor Friedが、今日(米国時間5/1)のTechCrunch Disrupt NY 2013のステージに来てくれて、同社がどうやってその目標を達成しようとしているのか、を語った。

同社は、そのミッション(会社の使命)を通じて収益を上げている。すなわち同社は、そのオンラインストアで、さまざまな電子部品や回路部品、DIYキット、オープンソースの各種製品などを売っている。Friedは曰く、電子工作ホビーは、なるべく若い〜幼いころに始めることがかんじんである。とくに子どもの成長期に必ずある、あたりのものや環境について何でも知りたがる年代をうまくとらえることが重要だ。

“その年代には、何でも自分で知ることによって納得したいのよ。たいていの子が、分解魔になるわね。いろんなものを自分で分解してみて、そこから学ぶのよ。ソフトウェアもそれと同じね”、と彼女は言う。たしかにソフトウェアも、人が書いたコードを分解ならぬ分析して、どこで何をどうしているのかを学ぶのだ。ハードウェアでも、同じことができるべきだ。

“子どもって、何でも開けてみたいのよ。それなのに、おもちゃも、タブレットも、スマートフォンも、今では開けてみるのが難しくなっている。だから、うちは、開けられるデバイスを売っているの”。何かを壊すこと、壊したものを修理すること、それを怖がってはいけない。しかも、8年も専門教育を受けなくても、壊れたコンデンサぐらい誰もが交換できるべきだ。

Adafruitは最近、幼児〜子ども向けの電子工学教育ビデオシリーズCircuit Playgroundを立ち上げた。また、電子工学/電子工作に関する絵本も、クリエイティブコモンズのライセンスのもとに出版している…ユーザ各自がプリンタで印刷して読む絵本だが。これらはいずれも、本格的で厳格な教育課程ではなくて、子どもたちが小さいころから用語や設計や部品の形状などに慣れ親しむことがねらいだ。そうすれば、その後の本格的な教育課程にも、すんなり入っていけるだろう。こうしてAdafruitは、次の世代が自分でものを作るメーカー世代になるための、タネを播いているのだ。

Adafruitは、教育企業だろうか、それとも製造会社か? Friedは、自分の会社は“教育と個人指導を行う会社”だ、と定義する。ただしそこには、ギフトショップが併設されているのだ。美術用品のストアと同じビジネスモデルだ、と彼女は言う。いろいろなものを売っているけど、実際に絵を描くのはお客さん本人だ、と。でも実際には、誰かが描いた絵を買う人の方が多い。今の電子工作ホビイストも、プリント基板を自分で作る人は少ない。むしろAdafruitで売っているような基板部品や回路部品を買って、目的の機能製品を組み立てる場合が多い。でも同社の力点はあくまでも、教育とオープンソースにある。

Friedがビジョンする次世代の世界では、ハードウェアがソフトウェアと同格に扱われる。ソフトウェアは今すでにオープンソースがきわめて強力だから、誰もがそれらを利用して自分の会社を始められる。ハードウェアも、そうやって“オープンハードウェア”が主流になれば、工学の教育/学習も、製造業の形も、ラジカルに変わるだろう。Adafruitは、まず子どもたち向けの早期教育に取り組むことによって、そんな時代の到来をより確実にしたいのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Adafruitが子ども向け電子工学教育をYouTubeビデオで開始

電子回路/電子製品を自作あるいはプロトタイピングする人たちに素材を提供しているAdafruitがこのほど、YouTube上の短編ビデオシリーズで、電子工作に対する若者や子どもたちの関心喚起努力を開始した。そのシリーズはCircuit Playground(回路の遊び場)と名付けられ、電子回路とその部品や概念の基礎を、子どもたちにアルファベット順の項目で教えようとしている。これを見たおちびさんたちが、技術者にあこがれたり、電子工作を趣味にしてくれたら、しめたものである。

初回はAだからampere(アンペア)だ。回路を流れる電流の測度単位のこと。‘番組’のホストは、子ども向けにかわいいロボット人形のAdabotくんと、AdafruitのファウンダLimor Friedだ。Limorは子ども相手臭くないふつうの口調で、わかりやすい説明をしている。最初は、回路の部品を表すたくさんのアニメキャラクターが登場する。さらにその後、アンペアの語源になったAndré-Marie Ampère氏がスペシャルゲストとして出演する。だから、科学史のお勉強でもある。

ビデオの長さは5分弱だから、十分に子どもたちの忍耐の限界内だ。これから電子回路の基礎を勉強したいと思っている、もっと年上の子にとっても、もちろん見る価値はある。

〔Adafruit社に関する本誌記事。日本のスィッチサイエンスは単なるネットショップだが、それなりにおもしろい。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))