Nvidiaの新しいハイエンド、TuringアーキテクチャはリアルタイムのレイトレーシングとAIを合体

このところ、Nvidiaの新しいアーキテクチャTuringに関するリークは、サンタクララにある同社の本社が震源だったようだ。それを当然と思わせるかのように同社は、今日のSiggraphのキーノートで、この新しいアーキテクチャと、Quadro系列の一員となる、プロ用ワークステーションのグラフィクスカード3種のローンチを発表した。

NvidiaによるとTuringアーキテクチャは、“2006年のCUDA GPU以来のもっとも偉大な飛躍”だ。相当な大言壮語だが、意外と真実をついているのかもしれない。これらの新しいQuadro RTxチップは、同社の新製品RT Coresをフィーチャーする最初のチップであり、ここで“RT”はレイトレーシングを意味する。それは、光がシーン中のオブジェクトと対話/干渉するときの径路を追跡するレンダリング方法だ。この技術の歴史は、とても長い(AmigaのPOV-Rayをおぼえておられるだろうか)。従来からこの技術はきわめて計算集約的だったが、物をリアルに見せる点では優れていた。最近では高速GPUが並列処理で一度にたくさんの計算をできるようになったため、Microsoftが最近、DirectXにレイトレーシングのサポートを加えるなど、新たな脚光を浴びている。

NvidiaのCEO Jensen Huangはこう語る: “ハイブリッドレンダリングがわれわれの業界を変え、そのすばらしい技術の可能性が、美しいデザインとリッチなエンターテインメントと、充実した対話性で、私たちの生活を豊かにするだろう。リアルタイムのレイトレーシング*の到来は長年、われわれの業界の見果てぬ夢だったのだ”。〔*: レイトレーシングのリアルタイム化。〕

この新しいRTコアはレイトレーシングをNvidiaの従来のPascalアーキテクチャに比べて最大25倍高速化し、Nvidiaが主張する最大描画速度は毎秒10 GigaRaysだ(下表)。

Turingアーキテクチャによる三つの新しいQuadro GPUは、当然ながら同社のAI専用ユニットTensor Coresと4608基のCUDAコアを搭載し、最大毎秒16兆の浮動小数点数演算と、それと並列に毎秒16兆の整数演算を行なう。そのチップは作業用メモリとしてGDDR6メモリを搭載し、NvidiaのNVLink技術によりメモリ容量を96GB 100GB/sまで増強している。

AIの部分は、いまどき当然であるだけでなく、重要な意味もある。Nvidiaが今日ローンチしたNGXは、AIをグラフィクスのパイプラインに持ち込むための新しいプラットホームだ。同社はこう説明する: “NGXの技術は、たとえば、標準的なカメラフィードから超スローなスローモーションの動画を作りだすなど、これまでは10万ドル以上もする専用カメラにしかできなかったことをする”。また映画の制作現場は、この技術を使って容易にワイヤを消したり、正しいバックグラウンドで欠けているピクセルを補ったりできるそうだ。

ソフトウェアに関しては、Nvidiaは今日、同社のMaterial Definition Language(MDL)をオープンソースにする、と発表した。

今すでにTuringアーキテクチャのサポートを表明している企業は、Adobe(Dimension CC), Pixar, Siemens, Black Magic, Weta Digital, Epic Games, Autodeskなどだ。

もちろんこれだけのパワーには、お金もかかる。新しいQuadro RTX系列は16GBの2300ドルが最低価格で、24GBでは6300ドルになる。倍の48GBなら、約1万ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Internet Archiveが昔のAmigaゲーム1万本あまりをWebに移植

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月曜日(米国時間8/8)にこんなニュースを読まされるなんて、人によっては今週は長い週になるね。でも大丈夫、このサイトはどこにも行かないから。待ちきれずに、職場の仕事用のコンピューターでBubble Bobbleなんかを内緒でプレイしたら、ボスに見つかって叱られるかもよ(おっと、ぼくの経験では、この場合ブラウザーは、Firefoxがベストだね)。

最近Archive.orgにポストされたAmigaのゲームは、質よりも量、同サイトによると、10000種以上ある。その中には人気作、Where in the World is Carmen San Diego、King’s QuestDouble Dragonなどもある。一方、ゴミもたくさんあるようだ。Deluxe Pac Man v1.1があって、さらにDeluxe Pac Man v1.7aがある。大きな違いはない、と思うけどねぇ。

ゲームのクォリティーは、それこそピンからキリまでだから、それらのリストをざっと眺めるだけでもおもしろい。土曜まで待ちきれない人は、仕事をするふりをしながら、こっそりとお楽しみを。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Armigaプロジェクトが、あの瞑想するグルを復活させる

もしあなたが古いAmigaディスクを山ほど持っているなら、このIndiegogoプロジェクトはあなたのためにあるのかもしれない。その名はArmiga。これは3.5インチフロッピーディスクドライブとデュアルコアARM CPUをからなる賢いエミュレーターで、古き良きAmiga 500のように動く。

チームは14万ドルを目標に、現在までに9600ドルを集めている。USBポート2基とHDMIポートを備え、ゲームを大画面で見ることができる。標準ユニットは199ドルで色はベージュまたはブラック、Kickstart 1.3のライセンス付き。[蛇足訳注:Amigaのブート用ファームウェア。Kickstarterとは無関係]

Amigaは、多くの人々にとって至高の目標だった。たった今それを199ドルで手に入れいじり回せるのはスゴイことだ。チームは同じマシンでAndroidをデュアルブートするシステムも作っているので、Leanderをプレイするのに飽きた時はモダンなゲームや他のアプリを動かせる。

面白い話が一つ。「現在、Armigaは非プロテクトあるいはクラックされたゲームしか読み込めない。コピープロテクトはAmiga時代にはちょっとしたアートであったため、克服は容易ではない。しかし、ファンディング目標の一つはこれに焦点を当てている」。その通り。古きDRMの亡霊は今もあなたのDisney Animation Studioのフロッピーに取り付いている

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook