Apple、自動運転車の「セーフティードライバー」用テスト手順を開発

Appleは、自動運転車のテスト中に安全装置の役割を担うセーフティードライバーのテスト手順を開発した。Business Insiderが入手した公開申請書類からわかった。書類には、カリフォルニア州DMV(陸運局)の定める州内の自動運転テストに関する規則に準拠するために、Appleが作成したテスト手順が詳しく記載されている。

Business Insiderの記事にはAppleがテストに使用する開発プラットフォームの詳細が説明されている。周囲を監視するためのハードウェアセンサーとソフトウェアがあり “Apple Automated System” と呼ばれている。Appleが記載した申請書によると、システムはハンドル操作、加速・減速、および「動的運転作業の一部」を制御することができる。つまり、基本的にはほかでも開発されている自動運転テクノロジーと変わらない。

書類にはほかに、テストに使用する車には、消費者向けゲームコントローラーを利用した操舵装置(具体的にはLogitechのホイールとペダル)が、車両の制御を引き継ぐ手段として装備されていることも書かれている。引き継ぎが必要であることの見極めと実際に行動を起こすドライバーの能力は7種類のテストで検査される。こうしてAppleは、試験車を路上に送る前にセーフティードライバーのテストを義務付けているカリフォルニア法に準拠している。

この書類はAppleの無人運転計画についてさほど新しい情報を提供するものではない。同社はすでにカリフォルニアDMVから自動運転試験を実施するための許可を取得しており、DMVウェブサイトのリストには社名が公開されている。Appleのライセンスには、2015年式Lesus RX450h SUVが3台とドライバー6名が登録されている。テスト車はGoogleが自社の自動運転のテストに使っているのと同じ車種だ。

プロジェクトの範囲やテストと開発システムの詳細からは、Appleのこの市場に対する意欲や戦略はあまり見えてこない。カリフォルニアDMVのリストには、ほかにもステルス状態のスタートアップや供給会社など、さまざまな開発段階にある会社が載っている。Appleにとって、これが結果的にどんな製品にもならない実験のひとつである可能性はいくらでもある。特許の申請から一段階進んだとはいえ、次期iPhoneの生産ラインが立ち上がったなどというニュースとは比較にならない。

それでもこの書類は、DMVが与えたライセンスに具体的な意味を持たせるものであり、今後DMVから公表される各メーカーのDisengagementレポート(自動運転機能を解除した事象の報告)に注目しておくことを強くお勧めする。

上の画像は、Appleが使用したとDMV書類に書かれているLexus RX450h、ただし後続モデル。写真提供:Lexus。

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Lilium、世界初の電動垂直離着ジェットのテスト飛行に成功(ビデオあり)

Liliumは世界で初めて完全電動の垂直離着陸(VTOL)ジェット機のテスト飛行に成功した。上のビデオで初飛行の様子が見られる。VTOLの基本コンセプトは、離陸に長大な滑走路を必要としないヘリコプターの利点を持ちながら、空中ではジェット機のような固定翼機の高速性能を実現できることにある。

Lilium Jetはこの2人乗りのプロトタイプを使って、将来の大型機を目指して一連のテストを完了した(上のビデオはそのごく一部)。Liliumはこの機会に5人乗りバージョンのデザインも発表した。将来の空中タクシーや相乗りサービスでの利用を見据えている。事実上の空飛ぶ車を約束したと言える。

Liliumは、その100%再生可能電力が最大の特長だ。VTOLテクノロジーにはDARPA(国防総省国防高等研究事業局)をはじめ数多くの組織が取り組んでいるが、ほとんどが内燃機関とのハイブリッド方式を採用して、電気のみに依存することによるデザインや性能の問題を回避している。

Lilium Jetは垂直離陸と水平飛行時の両方に電力を使用しているのが特徴だ。環境への影響を最小限に抑え市街地で使える維持可能な乗り物を作るために、完全電動化は最大の要素だとLiliumは信じている。

飛行時にジェット推進を利用することは、エネルギー経済的に大きな利点となる。Liliumによると、バッテリーによる連続186マイル(300 km)の飛行と最大速度約186マイル(300 km/h)は、いずれも同程度のバッテリー容量のローター方式を大きく上回っている。

Lilium Jetが市街地の現実的な移動時間にどんな利点をもたらすかについて同社は、マンハッタンからJFK空港へ行く場面を例に挙げた。車でほぼ一時間の移動がLilium Jetなら5分になる。すごい!

空中通勤の約束にはめったなことでは乗らないのだが、Liliumがテスト飛行に成功したビデオを見て私の希望も羽ばたき始めている。

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AeroMobilが同社製飛行車の‘初版’の予約販売を開始、納車は2020年以降だ

空飛ぶ自動車“飛行車”を作っているAeroMobilの、ニューモデルが今日(米国時間4/19)発表され、この(別の意味で)ハイブリッド車の限定版の予約受け付けが始まった。同社の約束では飛行車の商品としての発売は2017年内とされているので、予約受付も‘発売’の一種と言えるかもしれないけど、でもその実際の出荷は2020年以降だ。本格生産のための体制づくりにあと数年を要し、それから納車が可能になる、という。

でもAeroMobilの、言葉で書かれている部分はすごい。走行モードから飛行モードへの移行は3分以内で行える。走行航続距離は約434マイル、飛行航続距離は最大速度の75%で466マイルだ。最高走行速度は時速100マイル、ヒコーキになったら時速約224マイルが最速だ。

AeroMobil自身は、スピードよりも安全性を強調している。飛行に適さない不安定な天候でも安全に飛べるための工夫が、たくさん盛り込まれている。緊急着陸のためのパラシュートもあるから、機体は無傷で回収できる。また衝突時に人命を守るエアバッグは、空陸両用に設計されている。

言葉だけ並べるとこれだけクールで、まるで007の映画だ。これまでに、サプライサイドのパートナーPatrick Hesselが同社に320万ドルを投資している。今日のニューモデルの発表は、モナコで行われた超おしゃれなオートショウTop Marquesで行われた。

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Tesla、モデルSの入門車がお手頃価格に

TeslaはModel Sの入門レベル車を値下げした。バッテリー容量75kWhのモデルが5000ドル安くなり6万9500ドルからになった。この価格改定はTeslaが最近60kWhモデルの販売を中止して在庫のみを販売してきたことによる。

値下げと同時に標準装備がアップグレードされる。これは手に入る全体価値が高まるという意味だ。全面ガラス・オーバーヘッドルーフ、自動リアリフトゲートがModel S全車に標準装備となった。Electrekの記事によると、一部のオプションは高額モデルでのみ利用可能で、購入者を様々な価格帯に分散させるためと思われる。

これでもModel Sは、いかなる基準に照らしても「安い」とは言えないが、この価格改定とオプションの変更によって、同じ金額で入門レベルのかなり先までいけることになった。教訓:Tesla購入者予備軍の忍耐は報われる ― ただしもちろん、この車が欲しければどこかの時点で思い切る必要があるので、永久に待ち続ける選択肢はない。

Teslaは本誌に、高価格モデルをわずかに値上げしたことも伝えた。その結果全モデルの平均販売価格は以前とほとんど変わらない。値上げを含めた価格改定の一覧を以下に示す。

Model S

  • 75: $69,500
  • 75D: $74,500
  • 90D: $87,500
  • 100D: $97,500(4/24から)
  • P100DL: $140,000(4/24から)

Model X

  • 75D: $82,500
  • 90D: $93,500
  • 100D: $99,500(4/24から)
  • P100DL: $145,000(4/24から)

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Tesla、Model 3の最終生産モデルを7月に公開

TeslaはTesla 3購入者に向けて7月に最終デザインを発表する。Elon Muskが木曜日(米国時間4/13)にTwitterで明らかにした。Model 3の最初のお披露目は2016年4月で、その時カメラは許されていなかった(携帯電話に内蔵されているものを除く)。スマートフォンは優秀なので、本誌はModel 3の当時の外観をかなりよく捕らえることができたが、CEO Elon Muskが言う「最終版」ハードウェアは7月になるまで見ることができない。1年で大きく変わっているかもしれない。

もちろんModel 3は4月以降何度も見つかっている。Teslaが報道写真を何枚か提供しているほか、昨年末にソーラー屋根瓦を発表したときにもガレージに1台置かれていた。 「リリース候補版」の短編ビデオも公開されていて、パーキングロットから出てすばやく加速するところが見られる。その姿は発表で見たものと比較的良く似ている。

最近ではスクープ写真もいくつか出回っているが、リリース候補車はTesla本社付近で路上テストしているのでカメラさえ持っていれば誰でもスクープすることができる。このAutoblogギャラリーの写真(サイトにはもっとある)でも、昨年4月から何が大きく変わったかはわからないが、当初よりもModel Sに似ているようだ。一般に好評を得ている上位車種と似ているのは良いことにちがいない。

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表面上の類似点はともかく、最近MuskとTeslaは、Model 3がTeslaの製品ラインナップの上位にいないことを再三強調している。3月にCEOは、Model 3は間違いなく低スペックの選択肢だとTwitterに書いたが。時間的にModel Sより後に出てくるため、技術的には一種の「アップグレード」と考える人も一部にはいるようだ。

7月になれば、Model 3の正確な仕様と機能が明らかになる。今わかっているのは、バッテリーで最低215マイル(345 km)走行可能で、ベースモデルの価格が3万5000ドル(補助金適用前)ということだけだ。Muskは[パフォーマンスモデル」を開発中であることも予告したが、発売は一年以上先になるとをはっきり言った。

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Tesla、ピックアップトラックを2年以内に発表へ。Model 3の最終デザインは7月に

Teslaは電動ピックアップトラックを2年以内に発表すると、CEO Elon Muskが今日Twitterで言った。このトラックの存在が初めて予告されたのは、MuskがTeslaの「マスタープラン」のパート2を発表したときのことで、RoadsterやModel Sといった高級車の販売に始まり、最終的には手頃価格の車種を幅広く量産していく計画だ。

以前Muskはこのトラックを「新しいタイプのピックアップ」と説明したが、彼はその前からこのコンセプトをほのめかしていた。Teslaがピックアップトラックを作りたがるのは、米国でこのカテゴリーが成功していることを踏まえれば理にかなっており、来るべき低価格コンパクトSUV、別名Model Yと合わせて計画されている可能性が高い。

Muskは9月に発表予定の電動貨物トラックや、Teslaの最初の製品で富裕層向けの高級車Roadsterに、次期モデルでコンバーチブル版が加わることもあわせて予告した。

予約したModel 3を早く手にしたいと願っている顧客にも良いニュースがある。Model 3の最終生産モデルは7月に披露されるとMuskは言った。これはTesla本社付近で複数のプロトタイプが発見されたという報告とも一致する。出荷予定時期については、第一陣が顧客にわたるのが今年末になりそうだ。

Muskは、Model S、Model Xの高級車と並んでModel 3を提供することで、将来コンパクトSUVやピックアップを作って消費者市場の大部分をカバーすることが可能になると語った。低価格市場では、シャトルバスや相乗りといったグループ輸送の選択肢を提供することが、低価格乗用車に対抗する有利な方法だと彼は信じている。

トップ写真はTesla Motors ClubユーザーのMcHoffaによるModel Pのコンセプト画像

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Tesla、電動貨物トラックを9月に発表へ

つい先ほどElon Muskは、かねてから予告していた電気トレーラートラックのお披露目時期を公表した。Tesla CEOは、この貨物トラックを9月に発表する木曜日(米国時間4/13)にTwitterで発信し、開発チームは「驚くべき仕事」を成し遂げ、その車は「間違いなく次のレベル」に到達したと語った。

Teslaの電気セミトラックの計画はかなり以前から進められていた。最初に言及されたのは2016年7月で、Muskの伝説的Tesla「マスタープラン」のパート2が発表されたときだった。MuskがTesla Semiと呼ぶそのトラックは、貨物輸送のコストを削減し、ドライバーの安全性を改善するべく作られたと当時CEOは話した。

貨物輸送の電気駆動化を目指しているのはTeslaだけではない。Nikolaも昨年Nikola Oneを発表した。ただしこちらはバッテリーに加えて圧縮天然ガスも使用するハイブリッド方式だ。

Teslaの全体目標は「地上輸送の主要な形態をすべてカバーする」ことだとMuskの「マスタープラン」には書かれており、輸送トラックもその目標の一環だ。主な利用形態である商品輸送は、民間輸送市場の大半を占めている。さらにMuskは、市場のもう一つの重点要素であるシャトルバスタイプの車もいずれ発表すると予告した。

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日本のルネサスも自動運転車用チップに次の成長を賭す、Analog Devicesとパートナー

そのほかのチップメーカーと同様に、日本のルネサス(Renesas Electronics Corporation)も、これからの新しい産業、自動運転車に注力しようとしている。東京に本社を置く同社は今週この都市で行われた見本市で、R-Car Consortiumを発表した。それは、日本やアメリカ、ヨーロッパ、中国、韓国などの企業や大学から技術者や研究者を集めた研究開発集団で、自動運転技術の将来的な高度化を目指す。すでにルネサスは、同社の完全自動運転車のデモを行っている。

同社が最大の強みとしているのは、自動車級/車載級のヘビーデューティーなチップの設計と製造技術だ。それは自動運転車があらゆる運転状況で、しかも長年、正常に機能することを目指している。また同社が自動車の自律化技術でとくに配慮しているのが、サイバーセキュリティだ。それに関し、ルネサスの代表取締役社長兼CEO呉文精の談話を、日本経済新聞が報じている。ルネサスはこの成長機会に完全に集中するために、それまではゲーム機やスマートフォンに向けていたリソースを、自動運転技術の部門へ再配置した。

ルネサスはいくつかの自動車関連技術を追究している。たとえば同社のAdvanced Driver Assistance Systems(ADAS)のためにADIと共同開発している新しいレーダー技術や、自動運転車とADASシステムの両方で使われる前方カメラなどだ。

チップメーカーが自動運転技術に賭けようとしている動きは、ルネサスだけではない。Qualcommは自動車用チップの大手NXPを買収したし、Intelはイスラエルのセンサーとソフトウェア企業Mobileyeを今、買収しようとしている。

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リンカーン・ショーファーは車のオーナーにお抱え運転手を派遣するサービス

Lincolnは同社の自動車オーナー向けに、オンデマンドでドライバーを派遣する新サービスを試行している。Uberの豪華版とも言えるが、車は自分で提供してLincolnはプロのドライバーを提供する。一時的な契約ドライバーではなくLincolnの社員が運転する。希望する場所を走って自宅に車を返す。オーナーはVIPの気分を味わえる。

Autoblogによると、テストはまずマイアミで始まる。Lincolnのオーナーはスマートフォンアプリでお抱え運転手を呼ぶ。運転手は主人を乗せて走り回るだけでなく、ほかの家族が使う必要があれば車を家に戻て、必要なら給油したり食料品を受け取るといった簡単なお遣いもこなす。

料金は、想像通り安くはない。パイロットプログラム期間中のLincoln Chauffeurの料金は1時間当たり30ドルだ。Uberと比べてそれほどでもないと思うかもしれないが、車は自分で提供しなくてはならないことをお忘れなく。Lincolnオーナーにとってありがたいことに、Chauffeur(お抱え運転手)サービス8時間分の料金が車の購入価格に含まれている。

今は限定的なテストにすぎないが、LincolnはAutoblogに次はサンディエゴにもサービスを広げ、その後も市場を増やしていく計画だと語った。Lincolnはドライバーを雇用しなければならないため、規模の拡大は簡単なことではないだろう。

Lincoln Chauffeurは現在各自動車メーカーが探究しているオンデマンド車両レンタルや借り手の家まで車を届けるといった移動サービスとは方向性が少々異なる。それでも、付加価値をつけることで高級車市場で新たな収入源を促進する興味深い方法と言えるだろう。

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2030年に米国内自動車走行の25%が自動運転になる(研究結果)

自動運転が一般道路で公共利用されるのはかなり先のことだが、ひとたび軌道に乗れば非常に早く普及するだろうと、Boston Consulting Group(BCG)の最新調査報告が伝えている。BCGによると、2030年には米国内の自動車走行距離の最大25%は、市街地おける共用サービスとして運行される自動運転電気自動車によって賄われるという。都市部のドライバーにとって大きなコスト削減になることが大きな理由だ。

大きな変化の理由は、自動運転技術に対する関心の高まりに加えて電気自動車の普及によると同グループは見ている。各都市で渋滞の悪化に対応する代替輸送手段を要求する圧力が高くなっている。ドライバーは共用自動運転サービスを利用することで、マイカーを所有、維持するのと比べて最大60%のコスト削減が見込める。

しかし、これが自動車販売市場に急激な下落を招くことはないとBCGは言っている。もし報告書の通りになるとすれば、自動車全体に対する総需要は高いまま、車の所有者と使われ方が劇的に変化する。特に大都市では共用車の普及によって交通渋滞が緩和されるだけでなく、乗客の減少にもつながるため、地域内で運行する自動運転タクシーの台数にも規制が必要になるかもしれない

経済面では、共用自動車の普及によって平均的都市生活者の可処分所得が実質的に倍増する可能性があるとBCGは見ている。楽しみのためのお金が強力なモチベーションになることは誰もが知っている。

調査研究と現実とが必ずしも一致しないのはもちろんだが、自動車メーカーが将来の都市ベースビジネスで、共用車サービスがカギを握ると考えて投資、計画していることは明らかだ。時間軸の変更はあるとしても、将来の構図として理にかなっていると言えるだろう。

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自動車メーカーFordがベビーベッドを作った、走ってる車の中のような気持ちいい動きを与える

夜、ご近所を車で一回りしないと寝付けない赤ちゃんがいる。ぼくのうちが、まさにそうだけど、そんなご両親は少なくないようだ。そこで大手自動車メーカーのFordは、この問題の解決のために車ではないものを作った。それは、Max Motor Dreamsと名付けた赤ちゃん用ベッドで、音と動きでドライブをシミュレーションする。街灯の光を模倣するLEDまである。(出典: CNET)。

音は、実際の路上ノイズの録音だ。ユーザーがスマートフォンのアプリを使って自分で録る。そして動きは、ベッドの下の小さなモーターが提供する。といっても、実際にベッドがどこかへ動いていくわけではない。

でも今は、Fordのサイトへ行って“買う”ボタンを探しても無駄だ。まだこのベビーベッドは、世界に一台しかない。Fordはまだ、本番生産のための投資を行っていない。Max Motor Dreamsは、最終的には消費者の関心に応えて実際に生産されるのだろう。でも、どうかな。

当面は、画像でこのかわいい、変わったデザインを楽しもう。縁(ふち)が木製なのも、良いね。

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飛行自動車を作っているAeroMobilが$3.2Mを調達して物理モデルの生産とデモへ

ヨーロッパの企業AeroMobilは、飛行自動車の市場化を目指している。その同社がこのほど300万ポンド(320万ドル)の追加資金を獲得して、その乗り物の物理モデルの生産とデモに挑戦することになった。すでに、機体の設計の数学的および幾何学的テストには成功している。

その機体が空中と地上の両方で運行できることは、すでに2014年のプロトタイプAeroMobil 3.0のデモで証明している。その試験機は最終バージョンとほとんど変わらず、プロダクションモデルにはもっと近い、と同社は言っている。今度の物理モデルは、今後実際に製品化されるバージョンに非常に近い、ということだ。

AeroMobilの今度の資金を出したPatrick Hesselは、彼自身もc2iのファウンダーだ。同社は複合材料による航空機部品や自動車部品を作っており、AeroMobilのサプライヤーでもある。彼は最近、会社の所有権の大半をLGの子会社LG Hausyに売ったが、そこは航空機や自動車用の軽量コンポーネントを作っている。

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このポルシェがベースの電動スーパーカーは、最長走行距離300キロでクレイジーな加速

オーストラリアの電気自動車会社、Krieselは高性能改造電気自動車の世界では一目置かれる存在だ。完全電動のMercedes G-Classをアーノルド・シュワルツェネッガーと協同で作った同社が、こんどはPorshce 910を改造したEVEX 910eを披露した。完全電動駆動で最高速度300 km/h、0-100 km/h加速2.5秒以下の性能を誇る。

この電動スーパーカーは公道仕様で、1970~80年代のヴィンテージスポーツに特化した自動車メーカーのEVEL Fahzeugbau GmbHと協同開発した。この車を買うことは可能だが、かなりの資力を前提としている。価格はなんと100万ユーロ(1.2億円)。

Krieselの改造で、EVEX 910eは電動モーターによって490馬力を実現しながら排ガスはゼロだ。自社製の2速トランスミッションは、これは別途購入することもできる。1回の充電による最長走行距離350 kmはEPA標準などの公式測定基準によるものではなく「現実的」な数値だと同社は言っている。高速充電が可能であり、家庭用ソーラー発電システムと組み合わせれば充電した電力を家に戻すこともできる。

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是非とも1台欲しいが、クラウドファンディングのGoFundMeで資金を集めようとしても、あまり支持を得られそうにない。

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あなたの車をハックできる小さなArduinoボードMacchinaがKickstarterで資金募集中

IKEAの家具も、ユーザーがハックして改造できる。ビデオゲームも、ハックして友だちに自慢できる。そして今Kickstarterに出ているMacchinaを使えば、自分の車にいろんなトリックを教えられる。たぶん、法に触れない範囲でね。

大きさが分かるためにバナナを置いた

Macchinaは、車に挿入する小さなデバイスだ。そのこと自体は、別に新しくもない。Automaticが、前からやっている。でも、Macchinaが産んだちっちゃな神童は、車のECUの読み書きができる。だから、ボンネットの下の暗い神秘の空間で起きていることが分かるだけでなく、何かを変えることもできる。ただし、車に関して無知な人が数値をいじることだけは、絶対におすすめできないけど。

MacchinaはArduino Dueを使っている。だからコードのサンプルはたくさんある。

“これは初心者とプロフェッショナルの両方にとって、すばらしい開発プラットホームだ”、とMacchinaは言っているけど、上で述べたように、何かを大きく変えるためには、事前に十分な知識が必要だ。なお、ハードウェアもソフトウェアもオープンソースで提供されている。

このデバイスは総合的なプラットホームとして設計されており、いろんなペリフェラルに接続できる。ブレークアウト基板を使ってBluetoothやWi-Fi、Ethernet、セルネットワークなどにも対応できる。

車の周辺装置を完全にカスタマイズできるという点では、これはとってもエキサイティングなプロジェクトだ。お値段もそんなに高くはない。Kickstarterではすでに、目標額25000ドルの5倍近く集まっている。だから、きっとうまくいくだろう。Kickstarterのハードウェアプロジェクトは当たり外れがあるけど、でもこれは気になるプロジェクトだよね。

〔訳注: 日本の道交法等では問題になる可能性もありえます。〕

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電動自動車のLucid Air、価格は6万ドルから

Lucid初の電気自動車はみんなが思っていたほど高くなかった。同社はブログで、Airの基本価格を公表した。10万ドルを超えるだろうと言われた憶測を鎮めるためと思われる。Lucid Airの実際の価格は6万ドルから。EV購入者の税控除を差し引けば5万2500ドル。

もちろんこれはベースモデルの価格だが、そのベースモデルの装備も比較的強力で、1回の充電の走行距離は240マイル(386 km)、後輪駆動のモーターの出力は400馬力で、将来の自動運転のためのセンサーやコンピューターもすべて備えている。

そのほかの仕様は、前後両方にあるトランク、電動前部座席、4台のディスプレー(うち3台はタッチ式)およびスピーカー10台からなるオーディオシステムなど。上位モデルへのアップグレードには、315または400マイル用バッテリー、最大1000馬力の出力ブースター、ガラスルーフがある。最上位モデルは10万ドルを超えるとLucidは言っているが正確な価格は明らかにしていない。

最初に製造される255台のLucid Airは、初回スペシャルエディションとして走行距離315マイル(507 km)、1000馬力、上位のカーオーディオなどを装備する。価格は10万ドルを超えるが、量産モデルの最上位車種とはいくつかの点で異なるようだ。

LucidはすでにAirの予約を受け付けており、標準量産車は2500ドル、255台のスペシャルエディションには2万5500ドルの内金が必要。

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自動運転車をめぐるGoogleとUberの法廷闘争が過熱、問題の技術者の一人が行方不明

自動運転車の開発をめぐるGoogleのUberに対する法廷闘争が、すでに最初から醜い様相を呈している。両社の弁護士はこれまでの二日間、Uberへ移った元社員〔複数形〕に盗まれたとGoogleが主張する企業秘密の閲覧許可に関して、激しく言い争った。そして今日、Uberの弁護士は法廷で、それらの技術者の一人を見つけることができなかった、と述べた。

Googleの自動運転車部門〔Waymo社〕は、自動化車両の開発で第一級のエンジニアだったAnthony LevandowskiがGoogleから企業秘密を盗み、その後唐突に退社した、としてUberを訴訟した。直後に彼は自分自身の自動運転トラックの会社Ottoを創り、それをUberが6億8000万ドルで買収した

原告企業のWaymoは、Googleの親会社Alphabet傘下の自動運転車企業だ。同社の主張では、2016年の1月にLevandowskiは、セキュリティ対策の施されているリポジトリから14000件の機密文書を無断でダウンロードし、その直後に退社した。同社は、ほかに二人のエンジニア、Radu RadutaとSameet Kshirsagarを、いくつかの文書を無断で持ちだしてから、同じくUberに雇用された、として告訴している。

Radutaは、すでにUberにいない、とUberの弁護士Arturo Gonzalezは法廷で語り、Uberは彼の所在を見つけられなかった、と言った。Waymoの主張によるとRadutaは、同社のメカニカルエンジニアだったが、Uberへ移る直前の昨年7月に、自動運転車関連の文書数件をダウンロードした。

Gonzalezは記者たちに、今後Uberは、この件はすべてGoogleとLevandowskiとの間(あいだ)の問題である、と主張していくつもりだ、と述べた。Gonzalezは、Levandowskiと彼の元雇用主〔Google〕との契約を、引証した。

Uberはまた、同社の社内弁護士の誰一人として、Googleの企業秘密が含まれている法廷提出文書の、元の完全な形を見ることが許されなかった、とWaymoを反撃した。そして両社は、Uberの社内弁護士Nicole Bartow一人だけが、その文書の閲覧を許される、という合意に落着した。

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Uber、不正乗車防止ツールの「Greyball」を当局の捜査回避に使うことを禁止

米国時間2月8日、Uberの最高セキュリティ責任者、Joe Sullivanは同社の”Greyball” ツールの使用方法について続報を発表し、先週New York Timesが報じたこのソフトウェアツールの利用について詳細情報を提供した。Greyballは、ドライバーが利用規約に違反しているユーザーの乗車を防ぐために作られらアプリだ。

NTYによると、Uberは営業が禁止されている地域で違反を摘発する当局の追跡から逃がれるためにGreyballを使っているという。現在Uberは、このツールをそのような目的に使用することを明示的に禁止しており、Greyballの利用方法全体も見直していると言っている。

以下にSullivanが会社のブログに書いた、Uberの声明全文を載せた。

“greyballing” について全社員に通知する。このツールを使うと、標準の道路マップを個々のユーザーに見えなくして、その人に別のマップを見せることができる。アプリには様々な用途があり、例えば新機能のテスト、プロモーシヨン、不正対策、ドライバーに対する暴力の予妨、利用規約を破るユーザーの識別等に使うことができる。

現在このツールのこれまでの使い方を見直している。また、ドライバーが地元規制当局の追跡を妨げるためにこのツールを使うことは明確に禁止する。当社のシステム構成上、禁止事項を完全に適用するには時間を要する。いくつかの組織から情報提供を求められており、上記の見直しが終わり次第対応する予定だ。

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エアバスが、モジュラー式空飛ぶ自動運転車のコンセプトを披露

Airbusは以前から無人飛行機のVahanaを話題にしてきたが、今年のジュネーブ・モーターショウではItaldesignとの協同で作ったコンセプトデザインを披露した。デモ車両はモジュラー構造で、地上でも空中でも移動できるように作られている。そしてAirbusはこれを拡大する都市交通渋滞の解決案の一つだと考えている。

ご覧の通りそのデザインセンスはSFそのものだが、実用性も考慮して設計されている。他の車両とネットワークを形成して、モバイル端末で乗客からオンデマンドで呼び出されることも想定している。カブセル型デザインの本体は地上、空中両方の移動モジュールと合体可能で、利用者は好みの移動方法を指定できる。既存の交通手段とも連携して全体効率を高めるようにも考えられている。

AirbusとItaldesignはこれを “Poo.Up System” と呼んでいる。人工知能プラットフォームを塔載し、個々のユーザーや利用可能な経路、移動手段等に関する知識を利用して最適な方法を決める。本体は乗客用カプセルで、人間を乗せて地上あるいは空中モジュールと接続する。ハイパーループシステムが実用化すればそれにも対応するとAirbusは言っている。

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Pop.Upシステムにはもう一つ、プロジェクト全体が現在のテクノロジーの波に乗るためのしくみがある。移動中にユーザーと「フル・バーチャル環境」で対話するインターフェースだ。ぬかりはない。

残るはこれを現実にすることだけだ。まだ全くのコンセプトにすぎないが、ジュネーブの展示会場にある8.5フィート(2.6 m)のモノコック・カーボンファイバー・ボディーは実物大で、車輪のついた地上モジュールと空中移動用のクアッドコプタードローンシステムも展示されている。

乗客を乗せて飛び回ることは当分ありそうにないが、この非常にクールなデザインを見ていると、拡大と密集化を続ける大都市の日常移動手段としてこれが実用化されるまで、もう少し頑張ろうという気持になれる。

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Toyotaの自律走行テストカー二代目は改造を凝らしたLexusだ、運転の「安全」と「自動」の両輪で研究は進む

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Toyota Research Institute(TRI)は同社のもっとも意欲的な未来志向のプロジェクトをいくつか抱えており、金曜日(米国時間3/3)にはそのR&D部門が同社の、自律的安全性技術(autonomous safety technology)の第二世代の研究車両を初お目見えさせた。その車は、カリフォルニア州ソノウマで行われたPrius Challengeイベントで披露された。

その新しい車は、初めての、完全にTRI製の自動運転テスト車でもあり、その目的は、さまざまな安全性機能と自動運転技術をテストすることだ。テスト対象は、従来の機械式ではない電動式の制御インタフェイス、ライダーとレーダーとカメラの層状実装によるマップ依存の軽減などだ。また全体としてモジュール的な設計なので、そのとき入手できるパーツに合わせて各部位を個別に改良アップグレードできる。

Toyotaのテスト車がデビューしたのは2013年のCESだから、これまでかなりの改良期間があったと言える。このテスト車のベースはLexus LS 600hLだが、それも変わったことの一つだ。この車を使ってTRIは、今後のChauffeur、Guardian両システムの開発を続ける。Chauffeur(‘お抱え運転手’)は完全自動のLevel 5/Level 4を目指し、Guardian(‘守護者’)はきわめて高度なドライバー補助機能を目指す。

Guardianの目標は、自分が介入すべき状況を判断してそれをドライバーに知らせることだ。ほとんどの時間、運転は人間ドライバーが行うが、積極的な監視は怠らない。Guardianの方が早く実用化される予定だが、TRIの上級研究員Gill Prattによると、今後は緊急救命機能をさらに充実することによって、Chauffeurのような完全自動運転の、本格的な実用化を支えるものにもなる。

〔訳注: 初期のトヨタは、うちは自動運転車は目指さない、無事故車を目指す、と言っていた。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Fordのコンセプト、自動運転バンは配達ドローンの移動基地

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Fordが新たに発表した“Autolivery”バンのコンセプトは、名前はひどいが中身は興味深いアイデアでいっぱいだ。このバンはFordの社内チャレンジプロジェクト “last mile mobility” の成果の一つだ。電動自動運転バンに無人ドローンを積み、顧客の戸口まで最後の何メートルかの配達を受け持つ。

Fordのこのバンはまだ全くのコンセプトであり、 Mercedesの物理的コンセプトや2月に発表されたUPSの配達ドローンよりもリアルに遠い。現在はどう動くかを見られるのはVRだけで、しかもバルセロナのMWCに行かなくてはならない。それでもこのアイデアは多くの自動車メーカーや運送会社にとって大きな意味があるだろう。

技術的には間違いなく興味深いし、コストや効率についても理にかなっているが、この種のしくみが実現するためには多くの規制をクリアしなければならない。それでも自動運転トラックは渋滞で待たされてもイライラしないし、自動飛行ドローンは、シフトの終りが近いからとか工事車両で通行止めだからとか言って配達を諦めたりしない。

Fordは2021年までに自動運転車を市場に投入する計画もあるので、仕事の半分はそれで完了する。車載ドローンがそこから飛び立てるようになるのは時間の問題だろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook