シリコンバレーは今夜のセレモニーを祝って大いにドレスアップした。サンフランシスコのウォーメモリアル・オペラ・ハウスではファウンダー、 CEO、ベンチャーキャピタリスト、エンジェル、そしてプロダクトの第9回 Crunchies大賞が発表された。司会は著名なコメディアンのChelsea Perettiが務めた。
公開のノミネート手続きに続いて、Crunchies委員会のメンバーが投票を行い、その最終結果が結果が明らかになった。
今回授与された最優秀章にはテクノロジー、スタートアップ、CEO、ハードウェア、ソーシャル・インパクト、などが含まれる。今年初めて企業の多様性の達成度を評価するInclude Diversityも設けられた。
受賞者は以下のとおりとなった。それぞれの受賞者についてのフォローアップ記事も準備中だ。
受賞者の皆さん、おめでとう!
最速成長スタートアップ(Fastest Rising Startup)
受賞者: Slack
Slackは企業やプロジェクト向けのチーム・コミュニケーションと共有のためのプラットフォームだ。ユーザー間でリッチメディアをリアルタイムでやり取りすることが容易になる。
他の最終候補:: Postmates(次点)、TransferWise、YouNow、Zenefits.
最優秀ファウンダー(Founder Of The Year)
受賞者:スチュワート・バタフィールド(Stewart Butterfield)
Slackを2013年に仲間とともに創立したStewart Butterfieldが今年の最優秀CEOとなった。Slackに注目したベンチャーキャピタルにはAccel、Andreessen Horowitz、Index Ventures、Social Capital などが含まれ、これまでに3億4000万ドルが調達されている。社内でも絶大な人気のあるバタフィールドは最近、Slackの上場計画について語っている。
他の最終候補: Jessica Livingston、Natalie Massenet、Tristan Walker(次点)、Anne Wojcicki.
最優秀ダイバーシティー(Include Diversity Award)
受賞者:Kimberly Bryant, Black Girls Code
Black Girls Code〔プログラミングする黒人女性〕のファウンダー、 CEOとしてKimberly Bryantはテクノロジー界における人種的な偏り、特にアフリカ系女性の少なさという大きな課題に取り組んでいる。【略】
他の最終候補: Erica Baker、Joelle Emerson, Paradigm、Laura Weidman Powers Code2040(次点)、 Kortney Ryan Ziegler, Trans*H4CK
最優秀ハードウェア(Hardware Of The Year)
受賞者:Samsung Gear VR
TechCruchのDrew Olanoffが紹介記事を書いている。【略】
他の最終候補: Apple Pencil、Devialet Phantom speaker、Parrot Bebop、Sphero BB-8(次点)
最優秀ベンチャーキャピタリスト(VC Of The Year)
受賞者:Bill Gurley
Bill GurleyはBenchmarkのパートナーであり、Uber、Zillowを始めとする成功した多数の成功した企業への最初期の投資家として有名だ。またスタートアップ・バブルに対する厳しい警告の筆者でもある。Gurleyはスタートアップがベンチャーキャピタリストの投資を使ってKind
Barsのようなスナックを配ることに反対するエッセイを多数書いている。
他の最終候補: Marc Andreessen、Sonali De Rycker,、Mary Meeker、Chamath Palihapitiya (次点).
最優秀新スタートアップ(Best New Startup)
受賞者:Honor
Honorはヘルスケアを必要とする高齢者にサービスをオンデマンドで提供するスタートアップだ。【略】
他の最終候補: Eaze、 Jet、 Operator、 Robinhood (次点)
最優秀ソーシャル・インパクト(Biggest Social Impact)
受賞者:Code.org
連続起業家のHadi Partoviによって2013年に創立されたCode.orgはコンピュータ科学への関心を高め、アクセスを容易にすることを目的としている。特に女性やマイノリティーなどシリコンバレーで十分に代表されていないメンバーのコンピューティングを支援している。【略】
他の最終候補: Google.org、Fast Forward、 Thorn、Frida Kapor Klein、Mitch Kapor (次点)
最優秀エンジェル投資家(Best Angel Investor)
受賞者:Scott Banister、Cyan Banister夫妻
エンジェル投資家のパワーカップル、CyanとScottはUber、SpaceXなどの企業への投資で著名だ。Scott自身はPostmates、PayPalの取締役であり、 Cyanはアマチュアモデルの登竜門として有名な写真共有ネットワーク、Zivity.comのファウンダーだ。
他の最終候補: Naval Ravikant、Gil Penchina、Joanna Wilson,、Chris Sacca (次点)
最優秀モバイルアプリ(Best Mobile App)
受賞者:Facebook Messenger
Facebook Messengerは2015年に爆発的な成長を遂げた。2014年11月に5億人だったユーザーが 2015年末には8億人となっている。この間Messengerには音声通話、ビデオ、絵文字、スタンプ、支払など多数の新機能が加えられた。またサンフランシスコ周辺ではMバーチャル・アシスタントの実験が行われている。
他の最終候補: Citymapper、Robinhood、Wish、Periscope (次点)
最優秀テクノロジー(Best Technology Achievement)
受賞者:SpaceX Falcon 9
Falcon 9はイーロン・マスクのSpaceXがデザインした2段式衛星打ち上げロケットだ。また同社のDragon宇宙往還機を軌道に打ち上げて安全に地上に帰還させることも計画されている。Falcon 9の1段目ロケットは再利用を目標としており、去る12月には衛星を打ち上げた後、宇宙から帰還して安全な垂直着陸に成功するという大きな目標を史上で初めて達成した。
他の最終候補: Apple 3D Touch、 Microsoft Hololens、Transatomic Power、Tesla Autopilot (次点)
最優秀CEO(CEO Of The Year)
受賞者:Mark Zuckerberg (Facebook)
2007年にCrunchiesが第一回の受賞者を発表したとき、Facebookは誕生してわずか数年でユーザーは5800万に過ぎなかった。一足とびに現在の状態を見ると、月間アクティブ・ユーザー(MAU)はなんと15.5億人 だ。ハーバード大学の寄宿舎でFacebookを立ち上げて以來、マーク・ザッカーバーグがCEOとしてこの巨大ソーシャル・・ネットワークの舵取りにあたっている。 ザッカーバーグがCrunchieの最優秀章を2度にわたって受賞している。今回はFacebook本体、Video、Instagram、Messengerの圧倒的な成功に加えてOculusのような3D分野へ挑戦が高く評価された。
他の最終候補: Tim Cook (Apple)、Jack Dorsey (Twitter/Square)、Susan Wojcicki (YouTube)、Elon Musk (Tesla) (次点)
総合最優秀スタートアップ(Best Overall Startup)
受賞者:Uber
いまだにUberを知らない人間がいたらよほどうかつだろう。スマートフォンのアプリをタップするだけでどこにいても車が呼べるUberは世界の交通機関に共有経済の大波をもたらしたサービスだ。Uberのユーザー体験はきわめてスムーズでキャッシュを持ち歩く必要もない。乗客とドライバーは相互に評価できる。このフィードバックによってサービスはさらに向上する。
他の最終候補: Docker、Snapchat、Xiaomi、Slack (次点)
〔日本語〕どのプロダクト、人物もTechCrunch Japanで何度も記事として取り上げられている。http://jp.techcrunch.com/tag/uber/のように検索する(uberの部分を任意の名称に変える)と関係記事の一覧を見ることができる。
[原文へ]
(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)