Marshall製ノイズキャンセリング対応ヘッドフォンが登場

Marshallといえば、ヘッドフォン市場でも高音質なプロダクトで知られている。そのMarshallが、アクティブ・ノイズ・コントロール(ANC)機能を備えたヘッドフォンを発表した。名前はMarshall Mid ANCだ。価格269ドルのワイヤレスヘッドフォンで、昔ながらのMarshallらしいルックスを保持しつつ、最新のBluetooth aptXに対応している。

搭載される4つのマイクが周囲の音を検知して、無用なノイズをカットする。40mmドライバーを搭載し、良い音を聴かせてくれる。ノイズキャンセリング機能をオンにした場合のバッテリー駆動時間は20時間(Boseの最新モデルと同様)で、ノイズキャンセリングをオフにすれば30時間の駆動時間となっている。

市場には同様のスペックをもつヘッドフォンが溢れている状況ではある。しかし、マーシャル製のMid ANCには注目せざるを得ない。かねてよりバランスのとれた格好良さを追求しているメーカーとして知られているからだ。レトロなイメージももちつつ、しかしよくみればモダンで最新技術を採用している。個人的には買いだと思うがいかがだろうか。

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(翻訳:Maeda, H

MIT、電力を小出しにできるスマート電源を開発

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MITの研究チームは、小型電子機器がエネルギーを「すする」ことのできる電源を開発した。電気を一定の流れではなくパケットにして送り出す。

ほとんどの電源装置は一定の電圧を供給する。これは、センサー等の常時電力を必要としない小型デバイスにとっては一般に効率がよくない。MITのMicrosystems Technologies Laboratoriesは、電力を要求に応じて供給し、それ以外は「休止」状態になる電源を作った。

「一般に電源コンバーターは、実際に電流を供給していない間も電力を消費している」と元MTLに所属していたArun Paidimarriは言う。「このため、例えば静止電力がマイクロアンペアなら、負荷電力がナノアンペアでも、マイクロアンペアの電流を消費することになる。このコンバーターは広い範囲の電流で効率を保つことが可能だ」。

コンバーターは最大3.3 V の入力を0.9 Vに降圧する。「これらのエネルギーのパケットに基づいて動作する。電源コンバーターの中には様々なスイッチと、インダクター、コンデンサーが入っていて、基本的にこれらのスイッチをオン/オフしている」とPaidimarriは言う。

これは、センサーがオンになり、何かの状態をチェックした後オフになれることを意味している。これが何度も繰り返されれば、IoTデバイスは極くわずかな電力(センサーと計算に必要なだけ)しか使わないですむ。

実に賢い解決策だ。要するに、デバイスがセンサー以外何も使っていなければ、少量のエネルギー「パケット」だけを供給する。デバイスが通信を行うときは「1秒間に100万パケットを供給する必要があるかもしれない」。つまりデバイスの低消費電力部分のみを動かし、高エネルギー部品は必要な時だけ活動させることができる。研究チームは最終的に50%の省電力を見込んでおり、実現すればIoTデバイスを限られたエネルギーで動作させることが容易になる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

デスクトップ回路基板プリンターで成功途上にあるBotFactoryが$1.3Mを調達、自分の手元でプロトタイプを作れる

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回路基板は、作るのは難しくなくても、時間と手間がかかる。試行錯誤、バグ、売るための費用、などなどが積み重なると小さなプロジェクトが大きな重荷になる。そこでBotfactoryは、130万ドルの資金を調達してデスクトップのPCBプリンター(上図)を作ろうとしている。

ニューヨーク大学の院生Nicolas VansnickとCarlos Ospina、および教授のMichael Knoxは、クラスのプロジェクトでPCBを作らなければならなくなったとき、BotFactoryを着想した。クラスのほとんど全員がそのプロジェクトで失敗したのは、2週間で回路基板を作る、という部分で挫折したからだ。

Vansnickは語る、“その経験から学んだことは大きい。回路基板を簡単迅速に作れない、という問題はどんなプロジェクトにもあるだろう。だから電子回路のプロトタイプや製品を作る方法に、革命をもたらすようなソリューションが必要なのだ。それまではみんな、回路やチップをなるべく小さくすることに苦労していたけど、PCBを作る方法をなんとかしよう、とは思わなかったのだ”。

彼らの最初の製品Squinkはすでに発売され、106台売れた。あと12台、受注残がある。Squinkは言うまでもなく、ニッチ製品だ。誰もが自分の仕事場にピックアンドプレースマシンを置きたいわけではない。でもそれは、今後のもっと素晴らしいプロジェクトのスタートでもある。そのキットは伝導性インクやハンダを使って、部品を回路基板に配置していく。

今回の130万ドルの資金調達ラウンドは、NY Angelsがリーダーになった。

“究極の目標は、誰もがその場ですぐ、ローコストで回路基板を作れるような、デスクトップマシンを提供することだ”、とVansnickは語る。

これまでのPCBメーカーは、回路をアジアの製作所へ送って基板やチップが送り返されるのを待っていた。バグがあればそのフィックスに数週間を要し、発売までにさらに数週間がかかっていた。そういうプロセスの全体を机上の小さなマシンに収めることによって、BotFactoryは大量の時間の無駄を防いでくれる。

Squinkのベーシックタイプは3199ドル、より高度なバージョンが4499ドルだ。いわゆるメイカー向けの価格ではないかもしれないが、でもかつてHan SoloがSpockに言ったように、“武器を置きなさい。あなたが本当に探していたものは、こんなロボットなのだ”、と誰にも言ってあげたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ブラウザ上で電子回路の設計とシミュレーションができるCircuitLab, 一周年で月間ユーザ7万を突破

電子回路設計/シミュレーションサービスCircuitLabは、立ち上げから1周年を迎え、月間のアクティブユーザ数70000にまで成長した。今Y Combinatorの2013冬のクラスで勉強している同社は、単純に計算すると6秒に一回ずつ回路シミュレーションを動かしていることになる。電子工学系のサイトがこのように大成功している理由は、ツールが基本的に無料であることと、教育用のツールとしてとてもよくできているからだろう。また、最近増えているハードウェア系のスタートアップが、プロダクトの企画設計段階で十分利用できるツールでもある。

CircuitLabの強みは、電子回路の設計をその最初の第一歩から支援できるところにある。そのために協同ファウンダのMike RobbinsとHumberto EvansはCircuitLabを、回路図を描いてシミュレートすることが、マニュアルを一冊も読まずに、そして難解でユーザアンフレンドリーなレガシーのデスクトップアプリケーションを使わずに、Web上だけでできるようにした。だからCircuitLabでは複数のエンジニアがそれぞれ異なるマシンやブラウザを使っていても、シミュレーションなどの共同作業ができる。これまでのPSpice、Multisim、LTSpiceなどのツールでは、それは不可能だった。

CircuitLabのツールのオープンな性格は、その初期から、教育機関や研究機関の関心を惹いた。無料でもあるので、教師は教室で自分の生徒/学生たちに使わせ、その場でシミュレーションをさせられる。彼らが教室に持ってくるマシンは、メーカーや機種を限定されない(ブラウザがあってWebにアクセスできればそれでよい)。EvansとRobbinsは電話インタビューで、教育方面に口コミで広まりつつあると言ったが、それには生徒/学生間の口コミ(リコメンデーション)も含まれるようだ。

“うちの最大のユーザは教育機関だ。学校や大学で、これまで使われていたデスクトップソフトを駆逐しつつあるようだ”、とRobbinsは説明する。“教師たちの最大の問題は、Macを持ち込む生徒/学生が多いのに古いツールはWindowsオンリーで、それらよりもさらに古いヘンなソフトすらある。今や学生/生徒たちがめいめい、違うソフトを使っていることが、教える側の悩みのタネだったのだ”。

CircuitLabにとっては、一人の教師に気に入られると一挙にユーザが数十名増えるというメリットがある。今、大学で電子工学を専攻した学生が一人前になるまで5年はかかるから、今の世代の学生たちが次世代の学生にCircuitLabをすすめる効果もある。しかしRobbinsによると、CircuitLabの使われ方はもっと多彩だ。大規模な製品では、それぞれの部品が個々に設計〜シミュレートされることもある(たとえば電源回路とメインボード)。Robbinsによると、どんなタイプの回路でも設計〜シミュレーションできることが、CircuitLabに強みの一つだ。

CircuitLabは最近、二社と提携を結んだ。ひとつはElectronics.StackExchange.com、ここでは組み込みシステムの回路設計とシミュレーションに利用されている。もうひとつはEE TimesとEDNの発行者、これらは電子回路設計の専門誌として指導的な存在だ。このような健全な提携関係とYCのサポートにより、同社の今の立ち位置は非常に良好だ。

類似サービスとしてUpverterなどがあるが、しかしEvansとRobbinsによると、CircuitLabが対応するのはあくまでも設計の初期段階のみ。だからこの世界には今後もっと多様な競争関係や補完関係があるべきである、と。たしかにこの世界では、既存の有力ツールは過去10〜20年間ほとんど変化も進化もしていないのだから、若いスタートアップたちによってもっと本格的で大々的な世代交代が起きてもよさそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))