エレキギターは1930年代の初めからなんらかの形で存在してきた。しかし、この楽器が20世紀後半の音楽風景をどれだけ支配したかを考えると、注目すべきイノベーションはあまり起きていないと言わざるを得ない。
Fenderのモデルは、その中でもっとも象徴的であり、同社は「使えるもの」にこだわることで多くの成功を収めてきた。しかし最近音楽チャートからロックミュージックが徐々に消えていくにつれ、同社はもっと広い対象にアピールする方法を考え始めた。
そんな中、Acoustasonic Telecasterは、踏み固められたこの分野にもまだイノベーションの余地があることを示す実に説得力ある事例だ。アコースティックとエレキのハイブリッドは、単に空洞ボディーと内蔵ピックアップを組み合わせただけではない。魔法の素は内蔵されたデジタル信号処理(DSP)チップで、これはエフェクトペダルに使われているものとあまり変わらない。
同社はこの 「アコースティックエンジン」を「伝統的アナログと未来技術を独自に融合したもので、ギターの自然なサウンドを最適化するとともに、共鳴を修正し、選ばれた音を送り出す。アコースティックとエレキの音はソロ演奏でも、Mod Knobでブレンドした新しいサウンドとして出力することもできる。FenderのAcoustasonicノイズレスピックアップのおかげで、アナログ・デジタルを同時に使用することもできる」と説明している。
少しでも楽器に興味のある読者にとって、この記事が少々凝りすぎだと感じたとしてもしかたがない。しかし、デモや初期のハンズオン記事からは、このシステムの驚くほどリッチで充実したサウンドが見て取れる。
Acoustasonic TelecasterはFenderのカリフォルニア工場で製造されている。今日から2000ドルで販売される。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )