グーグルがFitbitの不整脈監視技術をFDAに認可申請、Apple Watchより高精度との研究結果

グーグルがFitbitの不整脈監視技術をFDAに認可申請、アメリカ心臓協会がApple Watchより高精度との研究結果

FitBit Charge 5 Engadget

Googleが、ユーザーの心拍を監視する技術のデータを米食品医薬品局(FDA)に提出、審査申請したことを明らかにしました。Googleによれば、この心拍モニタリング技術のアルゴリズムはユーザーの心房細動を98%の確率で発見できるとのこと。

この技術は、赤外線を照射して動脈や毛細血管の血流量変化を監視、心拍情報を得る光電式容積脈波記録法(PPG)を用い、受動的にユーザーの手首の血流を追跡することで不整脈などを検知します。

FItbitはGoogleに買収される前の2020年からこの技術に関する研究を開始しており、これまでに50万人近いユーザーが参加してデータを提供してきました。その結果、参加者の約1%となる5000人弱に不整脈が見つかったとのこと。そして、この技術の正確性を判断するため、不整脈が見つかった人々にパッチ型の心電図レコーダーを使用した遠隔診断を提案、約1000人がそれに応じて調査を実施したところ、その1/3の人たちの診断が確定。心房細動に関するこの技術の予測正確性が98%と算定されました。この研究調査結果は2021年にアメリカ心臓協会に発表されています。

ちなみに、Apple Watchの心房細動検出機能は、同様の規模で行われた研究によると84%だったとのことで、Fitbit社のリサーチサイエンティストTony Faranesh氏は「この結果は非常に有望であり、不整脈の早期発見と治療に実際に役立つものと考える」とコメントしています。

不整脈の一種である心房細動は、血流の停滞を引き起こすことで心房内に血栓を発生し、それが剥がれて末端の血管を詰まらせたり、はては心原性脳塞栓症と呼ばれる脳梗塞を引き起こす可能性があります。日常的に身につけるデバイスでより正確に不整脈の監視が可能になるということは、このような命に関わる症状を実際に予防するまではできなくとも、心構えや何らかの備えになることが期待されます。

なお、この研究で用いられたパッシブ心拍モニタリング技術はFDAに承認申請が出された段階であるため、Faranesh氏はこの機能がいつ頃Fitbitのデバイスで利用可能になるのかについては述べていません。しかし、同種の機能を用いたApple Watchでは、心電図アプリがユーザーの異常を早期に検知した結果重大な事態に至らずに済んだという話がよく伝えられており、より高精度に異常検出が可能なFitbitデバイスの発売が期待されるところです。

(Source:GoogleEngadget日本版より転載)

スマートウォッチ「Fitbit Ionic」がリコール、バッテリー加熱による火傷報告を受けて

Fitbitは米国時間3月2日朝、スマートウォッチ「Ionic」のバッテリーが過熱し、火傷する可能性があるという報告を受け、米消費者製品安全委員会(CPSC)にリコール実施を届け出たと発表した。

CPSCは同日の報告書で、米国内で少なくとも115人、海外では59人が同スマートウォッチのバッテリーの過熱を報告したと説明している。ここには、火傷の報告が計118件含まれており、そのうち第3度火傷の報告が2件、第2度火傷の報告が4件だ。

CPSCは「消費者はリコール届けがあったIonicスマートウォッチの使用を直ちに中止し、Fitbitに連絡してデバイスを返却するための送料前払い梱包材を受け取ってください」と書いている。

リコールの対象となるのは、モデル番号FB503のIonicデバイスで、米国内で100万台、海外で69万3000台にのぼる。Fitbitは商品代金299ドル(約3万5000円)を返金する(さらに、買い替えを希望する場合は、今後購入するデバイスを割引する)。

Google傘下のFitbitは「慎重を期して」リコールを届け出たと話している。Fitbitの声明全文は以下の通りだ。

顧客の安全は常にFitbitの最優先事項であり、慎重を期して、スマートウォッチFitbit Ionicの自主回収を実施します。当社はFitbit Ionicスマートウォッチのバッテリーが過熱し、火傷の危険があるという非常に限られた数の負傷報告を受けました。CPSCの発表にある負傷報告数は販売台数の0.01%未満です。これらの事故は非常にまれであり、今回の自主回収による他のFitbitスマートウォッチやトラッカーへの影響はありません。

画像クレジット:Brian Heater

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

心電図機能やストレスモニターを搭載した新型フィットネストラッカー「Fitbit Charge 5」発表

スマートウォッチの人気が高まった影響を少なからず受け、フィットネスバンドの市場シェアは間違いなく縮小している。しかし、それでも2021年第1四半期には全体で1310万個も売れた。これは軽視できない数字だ。人々は依然として、低価格と非侵襲性を理由に、腕時計以外のフィットネストラッカーを購入しているのだ。

米国時間8月25日朝、Google Keyword(グーグル・キーワード)ブログを通じて発表された「Fitbit Charge 5」は、カテゴリー間の境界線をさらに曖昧にしそうだ。このプレミアム・フィットネスバンドの最新バージョンには、カラータッチスクリーン、ECG(心電図)およびEDA(ストレス)センサーが追加されている。

こうしたスマートウォッチ並みの機能を搭載していることから、当然ながら価格も上がり、先代モデルより30ドル(約3300円)高い180ドル(約1万9800円)となった(日本における公式オンラインショップの価格は税込2万4990円)。これは2019年に発売されたスマートウォッチ「Fitbit Versa 2」と同価格帯であり「Versa 3」よりも50ドル(Versa 3は税込2万9900円なので5000円)安い程度。前述のように、境界線が曖昧になっているのだ。Fitbitは、100ドル(日本では税込9490円)で買える「Ace 3」をはじめ、多くの安価なトラッカーも提供しているが、超低価格帯の市場では競争できないことを、同社はよく理解している。

ECGモニターの追加は、これまで高価なスマートウォッチの領域であった機能を、フィットネスバンドにもたらした。心電図記録機能は、ユーザーと医師の両方から好評を得ており、医師は心筋梗塞などの状態を日々モニターするためにこの機能を推奨している(ただし、現時点で日本は利用可能予定地域に入っていない)。さらにFitbit Charge 5には、心拍数モニターや24時間使用可能なバッテリーも搭載されている(ただし、フルカラーAMOLEDタッチスクリーンの常時点灯オプションを選択すると、間違いなくその時間は短くなる)。

Fitbit Charge 5(画像クレジット:Fitbit)

Fitbitが2020年秋に「Fitbit Sense(フィットビット・センス)」で初めて採用したEDA(皮膚電気活動)モニタリングは、指の汗腺から装着者のストレスレベルを検出するように設計されているものだ。これはFitbitアプリで利用できる「ストレス管理スコア」と連携し「毎朝、精神的にチャレンジする準備ができているのか、それとも休養が必要なのかを知ることができます」と説明されている。過去1年間の自分のストレス数値を見ることができると思うと、ストレス数値がさらに上昇しそうだが。

これらの情報はすべて、睡眠や標準的なフィットネスも含むワンストップショップのように設定されたHealth Metric(健康指標)ダッシュボードに表示される。また、Fitbit Chargeは「Ten Percent Happier」や「Calm」といったサードパーティ製の瞑想アプリとの統合も可能だ。後者に関しては、この大人気瞑想アプリのコンテンツをFitbit Premiumメンバーに提供するという新たなパートナーシップも発表された。

また、Premiumメンバーは「Daily Readiness Score(今日のエナジースコア)」という新機能も利用できるようになる。Fitbitは次のように説明している。

近日中にPremiumメンバーに向けてサービス開始が予定されている「今日のエナジースコア」は、最近の活動、睡眠、心拍変動など、Fitbitデバイスを介して身体から得られる情報を使用して、身体的に追い込む準備ができているかどうか、つまりワークアウトに適した状態にあるか、それとも回復を優先すべきかを評価するのに役立ちます。Fitbitデバイスを毎日(寝ている間も含めて)装着することによって、毎朝、パーソナライズされたスコアと、そのスコアに影響を与えた要因に関する詳細を受け取ることができます。推奨される活動レベルの提案や、自分の身体に最適な判断を下すために役立つPremium専用コンテンツも提供され、ワークアウトをより効率的に行うことができます。

さらに、Fitbitの新しいブランドアンバサダーの写真も公開されている。見覚えがある人物だ。

画像クレジット:Fitbit

Charge 5は、Fitbitが正式にGoogle(グーグル)の傘下に入ってから初めてのメジャーリリースだが、まだ大きな変化は見られない(ただしFitbit CEOのJames Park[ジェームズ・パーク]氏の肩書は、正式に「VP, GM & Co-founder」となっている)。次世代のスマートウォッチが発表される際には、より大きな変化があることを期待したい。

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画像クレジット:Fitbit

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

新型コロナ後遺症の検出にFitbitデバイスやApple Watchなどウェアラブル機器が役立つとの研究結果が公表

新型コロナ後遺症の検出にFitbitデバイスやApple Watchなどウェアラブル機器が役立つとの研究結果が公表

Apple

新型コロナウイルス感染拡大が始まって以降、Apple Watchなどウェアラブル機器で感染の初期症状が検出できるかどうかを調べる研究はいくつか行われてきました

そして新たに、感染した人々への長期的影響(いわゆる後遺症)もウェアラブル機器により追跡調査ができ、患者の回復に役立てられるかもしれないとの研究結果が公表されています。

医学専門誌「JAMA Network Open」に掲載された新たな論文(The New York Times経由)が根拠とするデータは、米カリフォルニア州のスクリプス研究所(生物医療科学の研究と教育を行う非営利の医療研究施設)の科学者たちが実施した試験から得られたもの。

この試験は2020年3月25日から2021年1月24日まで実施され、Fitbitsの機器やApple Watchなどを着用した3万7000人が参加し、研究用アプリ「MyDataHelps」が使われたとのことです。

この試験に関わった研究者らは、10月にウェアラブルの収集したデータと患者の自己申告を組み合わせることで、新型コロナの症状をより正確に検出できることを報告していました。

そして最新の報告では、感染から回復した後の持続的な健康への影響( ロング・コビッド(long COVID)とも呼ばれています)に焦点を当てて、データをさらに深く掘り下げています。

まず注目されたのはFitbitユーザーのデータであり、持続的な変化を検出できると示されたとのことです。感染症の専門家であるJennifer Radin博士は「新型コロナに感染した人の安静時心拍数の変化は、他のウイルス感染に比べてはるかに大きい」とともに「歩数や睡眠にも、より劇的な変化が見られます」と述べています。

また、新型コロナに感染した被験者は、最初に症状を訴え始めてから約9日後に安静時の心拍数が低下したことも判明。その後に心拍数は数ヶ月間も上昇し続け、正常に戻るまで平均79日もかかったとのことです。それに対して新型コロナではない(他のウイルス感染の)グループではわずか4日でした。

そして睡眠や身体活動のレベルも、他の疾患を持つ人に比べて、新型コロナに感染した人は基準値に戻るのが遅かったとも述べられています。

今回の研究はFitbitのデータに焦点を当てたものですが、Radin博士いわく「これは予備的な研究であり、将来的には他の多くの研究の可能性を秘めています」とのこと。

新型コロナ感染はたとえ軽症で済んだとしても、回復後に倦怠感や脱力、脱毛や味覚異常、動悸や食欲不振などの後遺症が長引くとの報告もあり、追跡調査や手厚いケアも必要なはず。こうした研究成果が日本でも反映されるよう祈りたいところです。

(Source:JAMA Network Open。Via 9to5MacThe New York TimesEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:Apple / アップル(企業)Apple Watch(製品・サービス)ウェアラブルデバイス(用語)Google / グーグル(企業)新型コロナウイルス(用語)スマートウォッチ(用語)Fitbit(企業)

グーグルがWear OSの大規模アップデートを発表、Fitbitの「健康」関連機能も導入

Wear OS(ウェアOS)はこれまで、Google(グーグル)のOSの中でもダークフォース的な存在だった。パートナーシップや投資がなかったわけではないが、何らかの理由で、Googleはそのウェアラブル用オペレーティングシステムを成功に導くことができなかった。

このカテゴリーでは、以前からApple(アップル)が圧倒的な強さを誇っている。Googleは家電業界のいくつかの大手企業から協力を得たにもかかわらず、この市場を切り崩すことにほとんど失敗してきた。Strategy Analytics(ストラテジー・アナリティクス)の表によれば、市場シェアでWear OSは「その他」に分類されている。

ここでもう一度確認しておくが、Googleの戦略とはパートナーシップによるものだ。より正確に言えば、パートナーシップと買収の組み合わせである。その「勝てなければ仲間にしてしまえ」というアプローチは、長年オープンソースのTizen(タイゼン)にこだわってきたSamsung(サムスン)にも向けられた。Samsungの戦略は奇策の1つのように見えたが、Tizenの独自バージョンを作り出すことは、このカテゴリーでアップルに次ぐ存在となったSamsungにとって、勝利の戦略であることが証明された。

過去最大のアップデートを@wearosbygoogleに施します。Googleマップのターンバイターンナビゲーションや、YouTube Musicから曲をダウンロードしてオフラインで聴くことが可能になるなど、各Googleアプリにも新機能が導入されます。もう携帯電話を置いてきても大丈夫。#GoogleIO

米国時間5月18日行われた「Google I/O」の基調講演で、GoogleはSamsungとの新たなパートナーシップを明らかにし「Wear OSとTizenの長所を組み合わせる」と発表した。これがどのように展開されるのか、我々にはまだわからないが、2つのビッグプレイヤーが力を合わせてアップルに対抗するというのはおもしろい見物になりそうだ。「You come at the king, you best not miss.(王者を目の前にしたら、見逃すべきではない)」とは、有名な人気テレビドラマの言葉である。両社にとって大きな問題となっていたのがサードパーティ製アプリの品揃えだが、このパートナーシップによって開発者は両プラットフォーム向けに共有のアプリを作成できるようになると思われる。

Wear OSのもう1つの大きな変更は、GoogleがFitbitに興味を持った理由を明らかにするものだった。確かにFitbitは、フィットネスバンドで市場を席巻したウェアラブル製品のリーダー的存在であり、最終的には(Pebble[ペブル]を買収するなどして)独自のスマートウォッチを開発しているが、ここで重要なのは「健康」である。

画像クレジット:Google

健康モニタリングは近年、ウェアラブル製品における話題の中心となっている。GoogleのFitbit買収は、何よりもその情報を統合することが目的だったようだ。「Fitbitが提供するワールドクラスのヘルス&フィットネスサービスが、このプラットフォームで利用できるようになります」と、Googleは述べている。人気が高いFitbitのフィットネストラッキング機能を追加するだけでなく、Wearの機能をGoogleのハードウェアに統合することで、両社の境界線を曖昧にしようとしている。

「健康とフィットネスのトラッキングは、ウェアラブルにとって不可欠です」と、Googleはブログに書いている。「最新のWearアップデートでは、Fitbitが長年培ってきた健康に関する専門知識を取り入れることになります。1日を通して健康状態をトラッキングしたり、達成した目標を手首の上で祝う機能などが、より健康になるための意欲を高めます」。

ユーザー体験も同様に改善される。Calm(カーム)、Sleep Cycle(スリープ・サイクル)、Flo(フロー)などのアプリには専用のタイルが用意され、どこからでもショートカットにアクセスできる。Google自身のアプリも、Google マップ、Google アシスタント、Google Payなどが刷新され、Google Payは現在の11カ国に加えて新たに26カ国で展開が始まる。2021年後半には、YouTube Music(ユーチューブ・ミュージック)アプリのWear版もリリースされる。

以上のようなアップデートは、2021年後半から利用できるようになる予定だ。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:GoogleGoogle I/O 2021Wear OSSamsungTizenウェアラブルデバイススマートウォッチFitbit健康

画像クレジット:Google

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Fitbitの最新フィットネストラッカー「Luxe」は約1.6万円の高級感あるデラックスモデル

Fitbitのここ数年は奇妙な時期だった。フィットネストラッキングという新分野のパイオニアだったにも関わらずスマートウォッチのトレンドには遅れを取ったきらいがあった。それでも波に乗って業績を回復することに成功している。今やGoogleの一員となったFitbitだが、ここ数年ニュースで取り上げられるときは、腕時計本体よりもバンドが相当の部分を占めていた。

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米国時間4月19日にFitbitはLuxeを発表した。これは一風変わった製品に思える。確かに市場はあると思うが、どの程度のニッチなのかはよくわからない。Fitbitはターゲットを「ニーズがまだ満足されていないユニークな購買層」と呼んでいる。つまりLuxeは、外出時にプラスチック製のバンドよりもう少し高級感があるバンドを身に着けたい人々のための「ファッショナブル」なトラッカーだ。

はっきり言ってLuxeはFossilのMisfitから影響されたものだ。Misfitは少し時代に進みすぎていたかもしれない。Luxeの149ドル(約1万6000円)という価格は同社のChargeとVersaの中間だが、Chargeに近い。Fitbitとしては上位モデルだが、価格帯はFitbitを含めたフィットネストラッカー全般のカテゴリーに収まる。

カラーのタッチスクリーンをステンレスのケースが囲んでいるデザインが特徴的で、確かになかなかかクールな外見だ。バンドもレザーからゴールドのステンレスまで幅広く用意されている。

今やGoogleの一員となった共同ファウンダーのJames Park(ジェイムズ・パク)氏はこう述べている。

この1年間、私たちは健康についてこれまでとは違った考え方をする必要に迫られました。現代社会のストレスや不安に対応して健康を守る努力を続ける一方で、新型コロナウイルスの症状が出ていないか注意する必要が出てきました。Fitbitでは精神と肉体を含め全体として健康であることをサポートする製品を積極的に紹介してきました。新しいLuxeは美しいデザインであるだけでなくテクノロジー的にも進歩を遂げており、より小さくよりスリムなったのトラッカーです。これまでスマートウォッチでしか利用できなかった先進的な機能が詰め込まれています。これによって高機能フィットネストラッカーが世界の人々の手の届きやすいものになりました。

下の動画はパーク氏自身によるLuxeの紹介だ。

パンデミックが続いたこの1年、計測された歩数は激減しているものの、身体的・精神的な健康がかつてなく重視されるようになったことは間違いない。このデバイスには通常のFitbitセンサーが搭載されており、活動量、睡眠、ストレスをトラッキングできる。また、最近発表されホリスティック医療のリーダー、Deepak Chopra(ディーパック・チョップラ)との提携を含め、マインドフルネス・瞑想アプリとも連携する機能を備えている。

バンドの予約は受付が開始されているが、製品の出荷は今春中とされ、具体的な日付は発表されていない。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:FitbitウェアラブルデバイスフィットネストラッカーGoogle

画像クレジット:Fitbit/Google

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(文:Brian Heater、翻訳:滑川海彦@Facebook

Tileの紛失物追跡サービスがFitbitのInspire 2で利用可能に

どこに置いたかわからなくなった鍵やバッグ、財布などを探し出すのを手伝うBluetoothで駆動する人気のトラッカーを製造している紛失物ファインダーのTile(タイル)はFitbit(フィットビット)と提携し、初めてウェアラブルデバイスに追跡サービスをもたらす。米国時間3月22日からすべてのFitbit Inspire 2ユーザーはTileのBluetoothファインディングテクノロジーを追加料金なしに利用できる。

この提携の結果、Inspire 2の既存ユーザーはFitbitアプリを通じてデバイスのソフトウェアのアップデートが促され、これにより新しいTile機能が利用できるようになる。アップデートすると、ユーザーは紛失物発見機能にアクセスするためにTileのモバイルアプリをダウンロードするよう誘導される。TileのアプリからInspire 2ユーザーは、たとえばデバイスを家の中で紛失したときなどBluetoothの範囲内で置き忘れたFitbitの場所を特定できる。Bluetooth範囲外であれば、ユーザーは、すべてのTileユーザーのスマートフォンにインストールされたTileアプリを活用しているTileの広範な追跡ネットワークを利用できる。同アプリを利用している誰かが紛失物の近くにいるとき、その場所はネットワークを通じて紛失物の持ち主に共有される。

現在、195カ国で1日あたり600万ものアイテムの紛失場所を特定している、とTileは話す。

TileのサービスはFitbitユーザーや他の顧客に無料で提供されるが、Tileはデバイスの販売とアプリ内サブスク、提携の組み合わせで売り上げを確保している。Tile PremiumサブスクはInspire 2ユーザーにもオプションのアップグレードとして月2.99ドル(約325円)もしくは年間29.99ドル(約3260円)で提供される。元々Tileトラッカー所有者向けのこのサービスには、Tileデバイスの無料バッテリー交換、30日間のロケーション履歴へのアクセス、アイテム返品、大事なものを携帯せずに家を出る時に注意を促すスマートアラートが含まれる。

「Tileのテクノロジーで当社のアクセスしやすく、使いやすい運動・睡眠トラッカーInspire 2にこれまで以上に便利で使えるツールが加わります」とGoogleでFitbitデバイスのプロダクトマネジメントを担当するディレクターLarry Yang(ラリー・ヤン)氏は話した。Googleは2021年初めにFitbit買収を完了させた。同氏は「Tileと提携することをうれしく思います。当社のユーザーは置き忘れたデバイスを見つけ出せないことを心配することなく健康的な習慣の構築に専念できます。将来さらに多くのFitbitデバイスにTileの紛失物発見テクノロジーを持ってくる可能性があります」と付け加えた。

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画像クレジット:Tile

TileのFitbitとの提携は、Tileテクノロジーをオーディオ、旅行、スマートホーム、PCといった部門で活用している20社超との提携の1つだ。テクニカル的にFitbitが最初の「ウェアラブル」パートナーである一方で、TileはSkullcandy、Bose、Sennheiserといったヘッドフォンメーカーを含む家電分野の企業と協業してきた。

Apple、そしてSamsungとの新たな競争に直面し、産業パートナーを通じてリーチを拡大するTileの能力は将来さらに重要性を増すかもしれない。AppleはTileと競合するAirTagsを開発している。Appleは2020年YouTubeビデオで誤ってAirTagsを公開した。AirTagsは紛失物の場所をより正確に特定するためにBluetoothと新しい超広帯域テクノロジーを活用する。一方、Tileと競合するSamsungの最新プロダクトGalaxy SmartTagも超広帯域テクノロジーを採用し、2021年後半に発売される予定だ。

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こうした競争、特にAppleの製品はTileにとってトラブルとなりかねない。TileはAppleを対象とする米国の独禁法調査に関与している。Tileは議会の公聴会で、過去に同社の事業がAppleによっていかにマイナスの影響を受けたかを証言し、Appleが今後発売するトラッカーと自社のものの競争条件を同じにする手段としてAppleの「Find My」アプリへのサードパーティのアクセスを要求した。Tileはまた、米国内のさまざまな州でアプリストアを規制する法案を求めている団体Coalition for App Fairnessにも加わった。

Appleの競争相手Googleとの(Fitbitを介しての)提携は、TileにとってAirTagsが発売される前にウェアラブルマーケットの主要分野で自社の立場を強化する別の方法とみることができそうだ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:TileFitbitトラッカー

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

ウェアラブル端末「Fitbit Charge 4」のSuica対応バージョンが3月4日発売

ウェアラブル端末「Fitbit Charge 4」のSuica対応バージョンが3月4日発売

交通系電子マネーSuicaに対応するフィットビットのヘルス&フィットネストラッカー「Fitbit Charge 4」が3月4日に発売されます。Amazonにおける販売価格は税込1万9991円です。

Suica対応の「Fitbit Charge 4」では、Suicaの新規発行や Google Pay によるチャージのほか、残高や利用履歴の表示、払い戻しなどができ、電車やバス、お店での買い物などに利用できます。

再発行や機種変更による残高の引き継ぎ、JRE POINTによるチャージのほか、定期券やSuicaグリーン券の購入などはできません。年会費は無料で、Suicaの発行にかかるデポジットは不要です。

ウェアラブル端末「Fitbit Charge 4」のSuica対応バージョンが3月4日発売

「Fitbit Charge 4」で利用可能なSuica関連サービス

また、これまでに販売された「Fitbit Charge 4」ではSuicaが使えないそうです。

ちなみに腕時計のバンド部分にFeliCaや有機ELディスプレイなどを搭載した「wena 3」や、iPhoneとシームレスに連携できる「Apple Watch」などでもSuicaが使えます。

(Source:JR東日本(PDF)。Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:フィンテック
タグ:Google / グーグル(企業)JR東日本 / 東日本旅客鉄道(企業)SuicaFitbit(企業)日本(国・地域)

NASAが宇宙飛行士や従業員の新型コロナ感染予防にFitbitsデバイスを活用

NASAは150人の宇宙飛行士を含む1000人の従業員に、主要な宇宙ミッションに先立ってミッションクリティカルな人員の健康を保つ取り組みを補完できるかどうか確認するパイロットプログラムとして、Fitbitデバイスを提供する。このプログラムでは、NASAの従業員がウェアラブルデバイスを装備し、潜在的な症状を毎日記録するチェックインアプリへのアクセスを提供し、体温やその他の主要な健康指標を確認する。

NASAはすでに宇宙飛行士を隔離し、米国内にある同社の施設への新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散を制限、または防止する措置を講じている。もちろん新型コロナウイルスの検疫に関する地元のガイドラインや要件には従っているが、2020年には独自のレベルベースのシステムを導入し、可能な限り多くの従業員にリモートワークを導入した。宇宙飛行士側では、国際宇宙ステーション(ISS)に行く前に病気にならないことを保証するために、かなり厳格な隔離とその手順をすでに強化している。

新しいFitbitプログラムは、これらの既存の指標を補完するように設計されており、安静時心拍数や心拍数の変動、呼吸数などの健康指標を提供し、これらすべてが新型コロナウイルスに関連づけられている。これらの指標は潜在的な症状の報告を含む、ユーザー自身によって記録された自己申告の指標とともに、アプリによってプログラムに参加している個人に、仕事に行くべきか家にいるべきかについてのガイダンスを提供し、新型コロナウイルスに感染しているかどうかを知るための追加の手段を取るために使用される。

Fitbitは、ウェアラブルデバイスとそれらが記録するデータが、新型コロナウイルスの早期検出を提供するのに役立つかどうかを判断するための研究にすでに取り組んでいる。これらの結果に関係なく、デバイスからアプリに記録される基本的なヘルスデータは、すでに調子が悪いと感じている場合に他の人にもたらすリスクのレベルに関する自己評価手段の補足に役立つ可能性があり、これがNASAとのこのプログラムの主な目的となっている。

カテゴリーハードウェア
タグ:Fitbit、NASA、新型コロナウイルス

画像クレジット:Fitbit

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(文:Darrell Etherington、翻訳:塚本直樹 / Twitter

グーグルが約2180億円でFitbit買収を完了と発表、ただし米司法省は審査継続中とコメント

大西洋を挟んだ両側での規制の精査後、Google(グーグル)は米国時間1月14日朝、同社がウェアラブルのパイオニアFitbitの買収を完了したことを発表した。Googleによる膨大な量のユーザー健康データの使用は、長い間、取引の規制上の懸念の重要な問題点となっていた。結局のところ、ターゲット広告は、同社のビジネスの大部分の中核であり続けるからだ。

そんな事情から、GoogleとFitbitの両社が、買収に関してのそれぞれの声明で懸念に対処しようとしているのは当然のことだ。特にGoogleは、この取引はハードウェアがすべてであることをすぐさま指摘している。確かに、同社はこの垂直市場で苦戦してきた。フィットネスやウェアラブルカテゴリーでApple(アップル)と競合するためにGoogleがこれまでしてきた努力は、ひいき目に見ても、ムラがあるものだった。

Googleのデバイス・ハードウェア部門SVPであるRick Osterloh(リック・オスターロー)氏は次のように述べている。

この取引は常にデータではなくデバイスに関するものであり、我々は当初からFitbitユーザーのプライバシーを保護することを明確にしてきました。我々は世界の規制当局と協力して、Fitbitユーザーの健康とウェルネスデータがGoogle広告に使用されないことを確認する一連の拘束力のある誓約を含め、消費者のプライバシーに対する期待を保全するアプローチに取り組んできました。

また、フィットネストラッカーやスマートウォッチなどのデバイスとAndroidスマートフォンとの相互運用を可能にするAndroid APIへのアクセスを維持し、Fitbitユーザーがサードパーティのサービスへの接続を選択できるようにすることで、お気に入りのヘルス・フィットネスアプリをFitbitアカウントに同期することができるようにします。これらの取り組みは、すべての消費者が恩恵を受けることができるよう、世界各地で実施されます。また、世界中の規制当局と協力して、これらの約束を守っていることを保証できるようにしていきます。

Fitbitの共同創業者兼CEOであるJames Park(ジェームズ・パーク氏)は、同調してこう書いている

今後もユーザーの信頼を最優先し、データのプライバシーとセキュリティの保護を強力に維持し、ユーザーにデータのコントロールを提供するとともに、何をどのように収集し、なぜ収集するのかについて透明性を保っていきます。Googleは今後もFitbitユーザーのプライバシーを保護し、Fitbitユーザーの健康・ウェルネスデータがGoogle広告に使用されることはなく、このデータは他のGoogle広告データとは別個に保管されることを確認し、世界の規制当局との間で一連の拘束力のある誓約を結びました。また、Googleは今後もFitbitユーザーがサードパーティのサービスに接続することを選択できるようにすることを断言しています。

こうした種類の消費者デバイスによって収集されるデータのレベルと親密さは、過去10年間で大幅に増加しています。その事態をさらに激化させているのは、Fitbitやアップルのような企業が、自社製品が医療機器として、または少なくとも医療関連機器として、より真剣に受け止められるようにプッシュしていることです。両方の企業が、健康調査を委託し、FDA(米食品医薬品局)の認可を求め、保険会社と協力しています。こうした動きが高まり続けるのは間違いないでしょう。

21億ドル(約2180億6000万円)の取引を完了するのに、多くの譲歩が要求された。特にEUは2021年12月、最終的に買収を許可した際に多くの注意事項を提示した。EUはその際「Googleが収集したデータを広告目的でどのように使用できるか、競合するウェアラブルとAndroidの間の相互運用性をどのように保護するか、そしてユーザーが選択した場合、健康・フィットネスのデータをどのように共有し続けることができるかを誓約が決定する」と指摘している。

取引の一環として、Googleは10年間、Fitbitのデータを広告目的に使用しないことに合意した。欧州委員会は、さらに10年その誓約を延長する権利を保持した。Googleはまた、競争を維持するために、サードパーティ開発者のAndroid APIへのアクセスを維持することに合意した。

2007年に設立されたFitbitは、ウェアラブル・フィットネストラッカー分野の代名詞となった。しかし最終的には、スマートウォッチの登場で優位性を維持するのに苦労し、最終的にはApple Watchに大きなシェアを譲ることになった。同社は最終的にVersaのようなデバイスでこの分野で躍進を遂げたが、その頃には、独自に存続するには遅すぎると思われていた。

Android Wear / Wear OSで突破口を開こうとして同社が苦戦し続けていたことを考えると、この取引は確かにGoogleにとって理に適っている。Fitbitにより、同社は確立されたハードウェアメーカーを取得する。これは同社が、携帯電話のPixelラインを成長させるために行なったHTC資産の購入とまったく異なるわけではない。しかし、Fitbitブランドには残しておくだけの十分なキャッシュがまだある。特筆すべきは、Fitbit自身のスマートウォッチ分野での成長は、スマートウォッチのパイオニアであり、クラウドファンディングの寵児であるPebbleを含む、いくつかの独自の買収によって拍車がかかったことだ。

2019年後半には、GoogleもTimexのスマートウォッチ技術を4000万ドル(約41億5000万円)で買収しており、同社がApple Watchに直接挑戦する可能性は極めて高い。この製品はAppleにとって大ヒットしただけでなく、最近ローンチされた「Fitness+」をはじめとするあらゆる種類のヘルスサービスへの扉を開いたことを考えれば、無理はない。2021年のCESが何かを証明したとすれば、それは、ホームフィットネスは多くのアップサイドを持つ、サムスンも参入してきた巨大なビジネスであるということだ。

【更新】米司法省は調査が進行中であることに言及し、明確化するコメントを発表した。

GoogleによるFitbitの買収に関する(米司法省)反トラスト局の調査は、現在も継続中です。当局が執行措置を求めるかどうかについて最終決定には至っていませんが、当局は、GoogleによるFitbitの買収が米国内の競争と消費者に害をおよぼす可能性があるかどうかの調査を継続しています。引き続き、可能な限り徹底的に、効率的に、迅速にこの調査を行い続けることに尽力する所存です。

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EUがグーグルのFitbit買収を承認、健康データの広告利用を10年間禁止することで合意

EUは米国時間12月17日、Google(グーグル)がウェアラブルメーカー、Fitbit(フィットビット)を21億ドル(約2173億7000万円)で買収するプランを承認した数カ月間にわたる規制上の審査(未訳記事)続いて、膨大な量のユーザー健康データをグーグルがむさぼり食うことに関する競争上の懸念を縮小させることを意図した、いくつかの条件を適用する。

グーグルがFitbitを買収するプランを発表したのは1年以上前のことだが、欧州委員会に取引を通知したのは2020年6月15日になってからだった。これはEUから、暫定的にゴーサインが出るまで半年かかったことを意味する。同社はまた現在、本拠地である米国で複数の角度(未訳記事)から、公的な独占禁止法違反容疑に直面している(これらはFitbitには関連していない)。

「Gitbit」誕生にあたりEUの承認を得る条件の下、グーグルは10年間、欧州経済地域内ユーザーのFitbitデータを広告ターゲティング目的のために使用しないことを約束した。

同社は、Fitbitウェアラブルを介して収集された健康データは、グーグルの他のデータから技術的に分離し、別のデータサイロに維持すると述べている。

また、EU地域のユーザーが、GoogleアカウントまたはFitbitアカウントに保存された健康データの使用をグーグルが提供する他のサービスに許可するか否か「実行選択肢(effective choice)」を持っていることを保証する、と同社は約束している。その中にはGoogle検索、Googleマップ、Googleアシスタント、YouTubeなどが含まれる。しかしそれが実施されるにあたり、どれだけ腹黒いパターン設計が適用されるのか、興味深いところだ。

興味深いことに、EUはそのような延長を正当化できる場合、10年の広告誓約をさらに10年、期間延長を決定するかもしれないとしている。

さらに同委員会は、取引が完了する前に任命されなければならない監視トラスティによって、措置の実施状況が監視されることが承認の条件であることにも言及している。

このまだ任命されていない人物は、「グーグルの記録、人材、施設、技術情報」へのアクセスを含む、欧州委員会が「広範な権限」と見なしているものを持つことになる。

EU規制当局は、このビッグテック合併の強圧に対し、「信用するが検証はする」という姿勢で臨んでいるといえるだろう。

さらに、競合に焦点を当てた誓約もある。

グーグルは、サードパーティ開発者がWeb APIを介してFitbitユーザーのデータに無料でアクセスできる機能を維持することに合意した(もちろん、ユーザーの同意を条件としている)。

また同社は、ウェアラブルメーカー競合相手のAndroid APIへのアクセスに関する誓約の数々にも合意している。スマートフォンの中で支配的なOSであるAndroidに競合するデバイスが接続する必要がある場合、すべてのコア機能において無料ライセンスを継続するという。

委員会によると、この合意は、デバイスの機能性改善を配慮したものだ。競合ウェアラブルメーカーがより良い、より有能なデバイスを開発する際、それらがAndroidエコシステムからシャットアウトされるリスクなしに技術革新を行えるようにすることを意図している。

また、グーグルは、Androidオープンソースプロジェクト(AOSP)版のモバイルプラットフォームのAPIサポートを維持しなければならない。

ここ半年間の審査と交渉の間に、欧州委員会がグーグルから引き出したもう1つの譲歩は、ユーザーエクスペリエンスの低下(警告やエラーメッセージの表示など)によって、APIを介してAndroidにアクセスするライバルのキットをサポートするための要求を回避しようとしないということだ。

率直にいって、規制当局が認可のためにそのような警告を送らなければならないとすれば、かなりの機能不全と見てとれる。そしてそれは、グーグルのビジネスがどのように運営されているかについて、蓄積された不信感のレベルを明らかにしている。

そしてこれは、グーグル・Fitbitに屈服し、合併が先に進むことを許したEU規制当局の存在に関する疑問を引き起こす。案の定、欧州委員会のPRは多少守りに入っているように聞こえる。EUの議員は、決定が「最近提案されたデジタル市場法(Digital Markets Act、DMA)を通じて、デジタル分野における公正で競争力のある市場を確保するための欧州委員会の努力を損なうものではない」としている。

また、前述の監視トラスティは同委員会に提供する報告書を、グーグルのデータ保護監督機関であるIrish Data Protection Commission(IDPC、アイルランドデータ保護委員会)と共有する権利があることにも言及している(とはいえ、グーグルの事業の他の要素に関する多数の調査を含む、膨大なビッグテック関連の案件が委員会のデスクに山積みになっていることを考えれば、グーグル側が眠れない夜を過ごす原因にはならないだろう)。

欧州委員会はまた、グーグルとの誓約には「サードパーティが行使できる迅速な紛争解決メカニズム」が含まれているとも述べている。つまり、グーグルがすでに大幅に支配している消費者向けデジタルサービス分野でのさらなる統合を正当化するために、明らかに余計なことをしようとしているのだ。しかも、米国の議員らが正反対の方向に向かっている時に、である。

ヨーロッパの市民社会(とそれ以上)は発表以来、グーグルのFitbit買収について激しく抗議の声を上げていた(未訳記事)。人権の保護を保証できない限り(未訳記事)、ビッグテックがFitbitの所有する健康データをむさぼるのを止めるよう、規制当局に働きかけてきたのだ。

12月17日、委員会はこれらのより広範な権利に関する懸念を回避した。

ひいき目に見て10年後、長くても20年後に議論を先送りしただけだろう。そして2030年(または2040年)までには、グーグルのようなデジタルゲートキーパーに制約を加えるために提案したばかりの規則が、将来の悪用を抑制できる立場にあること(未訳記事)を期待しているのだ。

よくいわれるEUの優先傾向は、巨大テクノロジー企業を規制することで、その帝国を分割することではないというが、さらなる帝国の拡大を邪魔するのも好みではないらしい。

欧州委員会の上級副委員長であるMargrethe Vestager(マルグレーテ・ベステアー)氏は、次のように述べている。「合意した誓約により、ウェアラブルと新興のデジタルヘルス分野の市場がオープンで競争力のあるままであることを保証できるため、グーグルによるFitbitの買収案を承認できます。これらの誓約は、グーグルが収集したデータを広告目的でどのように使用できるか、競合するウェアラブルとAndroid間の相互運用性をどのように保護するか、そしてユーザーが選択した場合には、健康データを共有し続けることができるかを定めています。」

先に(未訳記事)欧州議会の委員会で質問を受けたベステアー氏は、Gitbitの承認が間近に迫っていることを示唆し、市場を支配するテック企業に対処するためのアプローチが米国と欧州では異なると述べた。「ヨーロッパでは独占を禁止していません」とベステアー氏は欧州議員たちに語った。「米国では法的根拠が違います。我々の場合、成功することは大歓迎だが、成功には責任がともなう、という見方です。そのために、連合条約の第102条があるのです」(条約第102条は、市場で支配的な地位を占める事業者がその地位を悪用することを防ぐことが目的)。

欧州委員会が、デジタル市場における競争法施行を強化するための新しい規制を提案する必要性を感じているのもこのためだ。しかし、DMAが施行されるまでには何年もかかるだろう。

そして、その間にEU規制当局は、グーグルがFitbitの宝庫から人々の健康データをわしづかみにし、個人情報の支配を拡大するのを許すことになる。後でやってくる完全な搾取のために。

いずれにしても、ハーバード大学のShoshana Zuboff(ショシャナ・ズボフ)教授が先に警告した(未訳記事)ように、監視資本主義のビジネスの野望は今や単なるターゲット広告をはるかに超えた規模になっている。目標は「確実性に近づくにつれてより儲かる予測のために」データを使用することだ、と彼女は警鐘を鳴らす。社会は、巨大テック企業の「認識論的クーデター」に歯止めをかけるために、公共の利益のために介入しなければならない、とも。

健康データから生成された正確な予測が、グーグルにとって非常に有益になる可能性があるのは確かだ(同社は近年、健康部門への投資を拡大している)。

それが最終的に人類にとって、善になるか悪になるかは今のところわからない。しかし、規制当局が簡単にサイコロを振って良い類のギャンブルではない。欧州委員会は競争法施行のために便利なバイパスをビッグテックに与えている一方で、道端をいじくり回しているだけだという向きも多い。

この戦いに参加してくれたすべての人に感謝しています。正当で誠実な戦いだと思いました。

個人的には大きな敗北です。大局的な見地から言えば、世界的に禁止されたビッグテックの合併は今のところ0(ゼロ)のままです(合併の総数は1000、増え続けています)。

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(翻訳:Nakazato)

プレミアムモデルに回帰するFitbitの新製品「Sense」実機レビュー

時間をかけて緩やかに傾いていたFitbit(フィットビット)の形勢をVersa(バーサ)が逆転させた。スマートウォッチへの進出に出遅れたフィットビットは、Ionic(アイオニック)の発売後、ややつまづいた。しかしバーサは、以前からのウェアラブルヘルスケアデバイスのノウハウ、Pebble(ペブル)などの重要な買収、最大の利益が見込める200ドル(約2万1000円)という価格設定を基盤にした、完璧なスイートスポットを捉えた。

実際、バーサの発売以降、Apple(アップル)やSamsung(サムスン)など、他の名だたるスマートウォッチメーカーがフィットビットに続き、手頃な価格で手に入る商品を提供している。この動きは、フィットビットと多くの中国デバイスメーカーが、価格競争を通じてマーケットシェアを獲得したことによって起こった。そのため、競合他社もフィットビットも同じような価格帯の商品で勝負するようになった。そんなときに登場したのがフィットビットのSense(センス)だ。Ionicが消えた時に同社が保留にした、プレミアム価格への回帰である。

Senseの価格は330ドル(約3万4000円)。Apple Watch Series 6(アップルウォッチシリーズ6)やGalaxy Watch 3(ギャラクシーウォッチ3)などと比べると、プレミアム価格の中では低めの設定だ。プレミアム価格市場は、低価格ラインで成功している企業にとって、最も理にかなった策というわけではない。しかし、フィットビットが自らの形勢や従来のソフトウェア、健康指標を拡大させ、得意分野でアップルと正面から勝負したいと考えていることは、おそらく容易に想像できるだろう。

Image Credits: Brian Heater

フィットビットには、市場にさまざまなデバイスをあふれさせてきたという、ちょっとした前歴があるが、全く新しい製品の発表を決めたことは、この時点では意味があることだと思う。現に、フィットビットにとって最悪の選択肢は、Versaに多数の機能を追加して、価格を100ドル(約1万500円)引き上げ、そうすることでいつの間にか一番のセールスポイントの1つを取り除いてしまうことだった(ただし、Versaの価格も220ドル(約2万3000円)に引き上げられた)。

実のところ、SenseとVersa3には多くの共通点がある。 まず、フレームが似ている。この2つの製品は、色のオプションがいくつか異なる以外、見た目はほぼ同じだ。 Senseで採用されたグレーまたはゴールドは、スタイリッシュ感が間違いなくアップしている。ディスプレーの形は同社製品おなじみのスクワークル(スクエアとサークルの間の形)で、ワンサイズのみでの販売になっている。

フィットビットはIonicの扱いにくいウォッチデザインから教訓を得たのではないか。 Senseは、しっくりくる1.58インチディスプレーを採用しており、スクワークルデザインのおかげで、同等の大きさのアップルウォッチよりコンパクトに感じられる。とはいえ、特に幅広いユーザーを引きつけたいSenseのような製品の場合、もっと多くのウォッチサイズがあるに越したことはない。

サムスンやアップルのスマートウォッチとは違い、画面越しに操作するための独立型のダイヤルボタンはついていない。デバイスの側面に感圧ボタンを備えているが、実際にはこれがちょっと厄介だった。手首を動かしているうち、何度もうっかりと作動させてしまっていたのだ。それに正直、操作はだいたいにおいて単純に画面をスワイプするのが一番いい。

Image Credits: Brian Heater

その名前が示すように、フィットビットの現行のスマートウォッチとの最大の違いはやはりセンサーだ。 Senseにはこの点多くの機能がある。Senseも現行製品も、光学式心拍数計測機能、皮膚温度センサー、SpO2(血中酸素飽和度)センサーを備えており、これはアップルウォッチシリーズ6を意識した最大のアップグレードだったかもしれない。しかし、Senseはフィットビット製品では初めてECG(心電図)センサーを採用し、この分野において新しいアップルウォッチのスピードに追いついている。

こういった種類のセンサーについては大抵そうだが、レビューの中で強調して語るのは難しい。 センサー機能が消費者向けデバイスにおいてどんどん一般化してきているため、FDA(米国食品医薬品局)認可は取得しやすくなっているようだ。一方、フィットビットは認可を取得してはいるが、デバイスにおける機能を公開できるのは来月になってからだ。 この機能が使えるようになると、期待通り、センサーから健康状態の計測データが得られるようになる。心拍リズムや日常活動の通知機能もある。

睡眠の追跡に関しては、ここしばらくフィットビットがアップルを上回っている。アップルはwatchOS(ウォッチOS)の最新版で変更を試みているが、追いつくまでにはまだ時間がかかる。たくさんのセンサーは、夜間の睡眠状態の完全なイメージを提供することに大いに役立つ。 アップルが提供しているのは主としてベッドにいる時間や寝ている時間などの情報が中心だが、フィットビットは、レム(急速眼球運動)によって分断された睡眠の質や、浅い睡眠、深い睡眠など、もっと重要な情報を包括的に提供する。SpO2と心拍数も把握できる。 このようなデバイスが睡眠時無呼吸などの追跡に活用されるようになっている昨今、特にSpO2はますます重要な要素になっていくだろう。

睡眠の追跡に重要なもう1つの要素はバッテリーの寿命だ。 これはフィットビットがここしばらく得意としてきたことだ。 Senseのバッテリー寿命は6日間と見積もられている。しかしバッテリーの消費量は、常時表示機能やその他の機能を使用しているかどうかによってかなり変わってくる。実際、機能をオフの状態にしていれば1回の充電で数日間は持った。 率直に言って、これはアップルが公表している18時間と比べた場合、かなりの強みだ。 毎晩ベッドに入る前や朝イチで充電しなければならないのは理想的とは言えない。

Image Credits: Brian Heater

フィットビットがマインドフルネスに焦点を当てていることは評価できる。 我々がそのうちもっと活用していけるものだと考えている。 筆者も大いにその流れに乗っていきたい。現在いくつものスマートウォッチメーカーが、単純な呼吸法を超えたコンセプトを推し進めようとしているが、フィットビットもその1つで、 マインドフルネスタイルが採用されている。同社の製品は搭載されたセンサーを使ってリラクゼーションの度合いを計測する。 正直なところ筆者はこの機能をあまり使っていないが、マインドフルネスの練習を後押ししてくれるものはどれもプラスになる。

Senseのソフトウェアはまだかなり基本的なものだ。 それに、ウォッチフェイスの種類は多いが、アプリの品揃えはいくつかの有名メーカーに比べて後れを取っている。Google(グーグル)による買収が進んだ場合、フィットビットのソフトウェアへのアプローチがどのように変化するか楽しみだ。結局のところ、wearOS(ウェアOS)は以前から利用されていて、何度もアップデートされているが、やはりそれなりの欠点がある。

Senseの強みはフィットビットの強みでもある。健康とフィットネスにフォーカスした強固な基盤だ。 同社には、製品を向上させてきたすばらしい、確かな歴史がある。 しかし、SenseはVersa3よりも多くのセンサーを備えているものの、多くのユーザーにとってその違いは比較的小さなものだろう。そしておそらく100ドル(1万500円)の価格アップを正当化するのは難しいかもしれない。 筆者はこのデバイスの最新バージョンをまだそれほど長く使用していないが、現時点で判断する限り、アップルウォッチに代わるAndroid互換モデルを手頃な価格で求めているユーザーにとっては最適な製品だと思う。

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タグ:Fitbit スマートウォッチ

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(翻訳:Dragonfly)

GoogleがFitbit買収に向けデータの広告不使用チェックの強化を欧州委員会に提示

Google(グーグル)はウェアラブルメーカー、Fitbit(フィットビット)の買収を承認するよう欧州規制当局を説得するために、第2ラウンドの譲歩案を提示した。

この契約は、消費者のプライバシー(未訳記事)およびウェアラブル市場の競争(未訳記事)への影響を巡る懸念から、停滞している。

先週、EU規制当局による決定期日が数週間延期され(未訳記事)、年末近くまで伸ばされる可能性も出てきた。

しかしReutersは米国時間9月29日に、グーグルによる直近の「意思表示」によって買収に青信号が灯ったと報じた。「本件に詳しい複数の人物」による情報だと同社は伝えている。

欧州委員会は記事についてのコメントを拒んでいる。

グーグルは欧州委員会に新たな誓約を送ったことを認めた。Fitbitの健康データを広告に使用しないという以前の誓約を繰り返したものだが、データ分離要件の監視を追加することで、さらに強化されたと同社はいう。

さらにグーグルは、Androidエコシステムの一環(ウェアラブルデバイス向けAndroid API経由)としてサードパーティ製ウェアラブルをサポートし、ユーザーの同意の下にサードパーティがAPI経由でFitbitユーザーのデータを利用できる機能を維持することも約束したと語った。

「この契約で重要なのはデバイスであり、データではない。ウェアラブル分野は非常に混み合っており、グーグルとFitbitのハードウェアが組むことで、業界の競争はいっそう激しくなり、消費者の利益になるとともに次世代のデバイスがよりよく、求めやすくなる」とグーグル広報担当者は声明で述べている。「グーグルはFitbitデバイスのデータが広告に利用されないように、という消費者の期待に応えるための改善された方策を欧州委員会と検討してきた。さらに同社は、Android上で他のウェアラブルメーカーをサポートするという長年にわたる公約を正式なものにすることで、Fitbitユーザーが望めばAPI経由でサードパーティーのサービスを受けられるようにした」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook