富士フイルムの今度のX-Pro3カメラはフィルム写真的機能が山盛り

富士フイルムが近く発売するX-Pro3は、同社の人気のデジカメであるミラーレスのレンジファインダーカメラ(X-Pro2)の後継機で、10月23日の発売日の前にたくさんの情報や写真がリークされた。それは米国時間9月20日に開催されたX Summitイベントでのことで、同社はFujirumorsからたくさんの詳細画像を流し、初めてその革新的なリヤディスプレイのデザインを披露した。

X-Pro3は液晶が背面にある。今のレンズ交換式デジタルカメラの多くがそうだが、でもかなり独特だ。ふつうに使ってるときはスクリーンは隠れていて、表示面をカメラの背中に向けている。そしてそのときのドアの外向きの面には小さなOLEDの「ミニスクリーン」があり、カメラのごく基本的な設定が表示されている。

その小さな背面ディスプレイには、シャッタースピードや絞り、ISO、そしてフィルムシミュレーション(フィルム的色調)やファイルサイズの設定がある。そしてファインダーから見えるものがどんな画像になるか見たかったら、ドアを下に開けると通常の液晶画面になる。そのようにディスプレイが下に見えると、ローアングルの撮影のときにはほぼ真正面に見ることになり便利だ。昔のフィルムカメラに、腰の高さで見られるファインダーがあったように。

  1. shows-film-simulation

  2. X-Pro3-mini-LCD-2

  3. X-Pro3-hidden-LCD

  4. X-Pro3-screen-tilted-down

X-Pro3には電子ファインダーもあるが、でもそれはフィルム写真とデジタル写真の違いに近くて、カメラを使うフォトグラファーはファインダーを使うか、下に開くスクリーンを見ながら腰の高さで撮るかのどっちかだろう。ただしカメラの背面の画面をよく見ると、もっといろんな設定があるのがわかる。

富士フイルムのレンズ交換式デジカメのAPS-Cシリーズは、そのフィルムシミュレーションによりすでに多くのファンを獲得している。それは同社がこれまで提供してきたいろんなタイプのフィルムを真似するから、フィルムシミュレーションと呼ぶのだ。X-Pro3では、そんなフィルム的体験が、最新のデジタル写真技術によりもっと強力にできる。真似するフィルムのタイプにも「Classic Negative」(昔のネガ風)というやつが増えた。

Classic Negative

そして、カメラの骨格はチタンだ。超丈夫だけど超軽い。色は3種類ある。

New X Pro3 colors

まだ価格の発表はないが、もちろんそのほかの詳細とともに10月23日にはわかるだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

富士フィルムがXeroxを傘下に――人員削減は1万人規模

今週、日本の富士フィルムはXerox株式の過半数を取得することを発表した。このニュースは、長年アメリカのテクノロジーを代表してきた企業であり、写真複写機の代名詞にもなってきたXeroxがオフィスから紙が消えつつあることにより複写機でもプリンターでも苦戦を余儀なくされていることをあらためて印象づけた。今週、両社の取締役会は富士フィルムがXerox株式の50.1%を取得することを承認した。

富士フィルムとXeroxの提携がさまざまなプロダクトのブランド名に与えた影響は非常に複雑だが、ビジネスとしてみた場合、背景はだいたいこういうことだ。富士フィルムとXeroxは1962年に富士ゼロックスを合弁で設立した。この共同事業は主として日本・アジ太平洋地区で行われ、Xeroxはアメリカ、ヨーロッパででの事業に専念していた。現在の持ち分比率は富士フィルムが75、Xeroxが25だ。

今回の契約で、既存の富士ゼロックスはまずアメリカ Xeroxの子会社となる。新会社は―ここから面倒なことになるが― Fuji Xeroxという名称になる。そのFuji Xerox株の過半数を富士フィルムが保有する。混乱を避けるために新しいジョイント・ベンチャーは一時New Fuji Xeroxと呼ばれる。

下はプレスリリース中の経営統合の流れを示した図だ。これで多少わかりやすくなっただろうか? 

両社ともオフィスが急速にペーパーレス化する流れの中で利益を確保するために苦闘してきた。新会社についてひとつ確実なことは、大規模なレイオフが実行されることだ。新会社は、2020年までに主としてアジア・太平洋地区で、1万人以上の人員削減を実行する予定だ。

ではあるものの、富士フィルムは今後の見通しについて強気だ。プレスリリースによれば、「統合された新会社は2020年までに総額17億ドル(うち12億ドル分は2020年まで)のコスト削減を実現する」という。

画像: James Leynse/Corbis via Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


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フジフィルム、新しいスマートフォン用プリンター、SP-2を発表

fujifilm

ずいぶんと時間がかかったが、Fujifilmがようやくスマートフォンプリンター、Instax Share SP-1の後継機を出した。CESでデビューしてから2年半、新機種Instax Share SP-2では、好評だった前機種にいくつか重要な改善が加えられている。

大きく変わったのがスピードで、クレジットカードサイズ写真のWiFiプリント時間は、16秒から10秒へと短縮された。写真の解像度も最大320dpiへと改善されコントラストも高くなった。

カスタムフィルターを使えば、コントラスト、明るさ、彩度等を調整できるほか、コラージュテンプレートで複数の画像を組み合わせることも可能。

本体のデザインも、「洗練された外観」へと改訂され、ゴールドとシルバーの2色が提供される。SP-2の内蔵バッテリーはmicroUSB経由で充電できる。

発売は7月からで、価格は199ドル。専用フィルムは2パックセットが20ドルから。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook