ハンズオン:Google Homeの第一印象

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Google Homeは、音声技術を搭載したAmazonのEchoに対するGoogleの答えだ。今年の春に行われた開発者向けカンファレンスGoogle I/OにてGoogle Homeは発表され、本日遂にGoogleはその価格(129ドル)と出荷日(11月4日)を、毎年サンフランシスコで行われている同社のハードウェアイベントで発表した。もっと大事なことかもしれないが、このイベントで初めてHomeに触れることができた。

Homeには、Googleの音声検索およびGoogle Nowの技術がリブランドされた、Google Assistantが搭載されている。Google Assistantは以前の技術に比べて、よりスマートで会話形式のコミュニケーションに長けているが、Google Assistantが提供する情報の大部分は、現状のスマートフォンに「OK Google」と話しかけて得られる情報と変わりない。(かつ、声を使ってOpenTable経由でレストランを予約できるような機能はGoogle Assistantには備わっていない。)現状のGoogle製音声アシスタントと異なる点として、HomeはSpotifyやPandoraといった音楽アプリにも対応している。近いうちに、Homeを使って、Cromecastが接続されているテレビにNetflixの動画をキャストできるようにもなる予定だ。

しかしHomeの情報処理に関わる部分は、全てクラウド上に存在する。ハードウェアに関して言えば、Homeにとって最も重要なのは、どのくらいユーザーの声を上手く認識し、どのくらい頑丈にできているかということだ。良いニュースとして、Homeにはマイクが2つしか搭載されていない(Amazon Echoは7個)にも関わらず、本日行われたGoogleのキーノート直後の騒がしいデモ環境下でも、しっかりその役割を果たしていた。私が横に立って質問するとHomeはいとも簡単にそれを理解し、周りが大きな声で話をする中、それにかき消されないくらい大きな声がスピーカーから返ってきた。周りが静かになってから、3メートル程離れて「OK Google」のコマンドを発したところ、こちらについてもHomeは問題なく反応した。ここから、Echoよりもマイクの数が少ないというのは、あまり問題ではないように感じられるが、本当の家で試してみないと実際のところはまだ分からない。

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ハードウェアはとてもしっかりしており、見た目よりも確実に重い。その重量のほとんどがおそらくスピーカーだ。デバイスの底部に設置されたスピーカーは、2つの磁石でデバイスの上半分にくっついている交換可能なクレードル(小売価格20ドル)の中に収まっている。

Homeに搭載されたGoogle Assistantはどのくらい上手く機能しているか?短い時間ではあるものの実際に触った感想を基にすると、現時点での答えは「かなり良い」だ。通常のGoogle検索のようなクエリは全て問題なく処理できるほか、音楽再生においてもその力が発揮されていた。私が流行りの音楽をかけてほしいとお願いすると喜んで応じてくれた上、バンド毎の曲を再生するのにも問題なかった。Googleはさらに、Philips Hueの電灯やNestのサーモスタットとの連携デモを行い、全て期待通り機能していた。

しかし、たったひとつだけ私が気になったのは、「OK Google」というフレーズ無しにGoogle Assistantと会話することができないということだ。Homeとの会話をはじめるのには全く問題ないが、関連する質問を後に続けるとだんだん面倒になってくる。「OK Google、アメリカの大統領は誰?」「アメリカの大統領はバラク・オバマです。」「OK Google、彼は何歳?」「バラク・オバマは55歳です。」「OK Google、彼の出生地はどこ?」といった具合だ。

それ以外は特に問題はなく、Homeは、Googleにとってのスマートホーム市場参入への道を築いていくことができるだろう。ひとたびGoogleが(Amazonが既にそうしているように)Assistantをサードパーティ開発者に公開すれば、機能面は競合製品とほぼ同じ水準に達することになる。そうなれば、全てはGoogleがいかにユーザーのクエリを上手く処理するかということにかかってくる。大手テック企業の多くが自分たちのAIサービスを強く売り込む中、この分野では、Googleがほとんどの競合と互角に戦う(そして上回る)力を持っていることが既に知られている。

Google Homeの価格は129ドルで、現在予約受付中。11月4日から出荷開始予定だ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

ハンズオン:早速Google PixelとPixel XLを試してみた

Googleは新たに2つのスマートフォン、PixelとPixel XLを発表した。これらは、Googleがハードウェアとソフトウェアのどちらの設計も手がけた初の端末だ。見た目も良く、持った時の感触もいい。外観のインダストリアルデザインは、GoogleがPixel Chromebookに施した繊細なデザインを継承しているのが見て取れ、昨年発表したNexusのラインナップも想起させる。

Pixelは5インチ、Pixel XLは5.5インチデイスプレイを搭載している。どちらも見た目も、実際にもiPhone 7と7 Plusより小さく感じられる(けれど、少し厚い)。それは、ハードウェアには表面にいかなるボタンもないからで、ポケットに入れるにも、手に持つのにも収まるサイズだ。

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Pixelのディスプレイ(1080p)とPixel XL(Quad HD)のディスプレイ、どちらもAMOLED画面により深い黒色を再現し、画像がきれいだ。どちらのスマホでも、Androidのソフトウェアナビゲーションボタンをこれまでもより小さく表示するPixelランチャーが映えている。また、全体を通してアイコンは小さく、丸くなり、新しいGoogleランチャーも小さくなった。結果的に、スクリーンの場所を活用していて、背景の高品質な画像が映えている。

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同様に、システム全体を通して使えるGoogle Assistantの新機能の反応も良く、早い。また、会場の騒がしいでもデモエリアでも私の質問に反応することできた。連続した質問をしても、前の文脈を理解して回答していたことには特に感心した。限られた時間の中でしか試せなかったが、Google Assistantを惑わせる質問をすることはできなかった。Assistantは、Googleが先日ローンチしたスタンドアローンのメッセンジャーアプリAlloの中にある1つのゲームのように感じた。けれど、このAssistantはシステムレベルの機能として組み込まれている。これは今後起きる劇的なUXの移行を象徴しているかのようにも思える。

他に特徴的だったのはカメラだ。写真を撮るには良い環境ではないにも関わらず、良いパフォーマンスを発揮した。下記の画像は、光が少ない中でも筆者があほみたいに踊っているところが鮮明に映っている。ノイズもほとんど見当たらない。

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PixelとPixel XLはどちらも魅力的なデバイスで、GoogleのAndroidハードウェアの中の新たな出発点を示す端末になるだろう。10月20日に出荷開始した時、Pixelがヒット商品となるのに十分な機能を備えているかはまだ分からない。けれど、何かが決定的に欠けているということはないだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

GoogleのChromecast Ultraは4K対応でわずか69ドル

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ハードウェア発表会の今日(米国時間10月4日)、Googleは数々の新製品ラインナップを明らかにしたが、その中でもChromecast Ultraは最も控えめな予想外のヒット製品かもしれない。このChromecastファミリーの最新アイテムは4K解像度の動画ストリーミングに対応して、価格はお求めやすい69ドルだ。

見た目は先代と同じプラスチックの円盤にすぎないが、短くてフレキシブルなケーブルの先には一体型のHDMI端子が備わり、電源用のマイクロUSBポートも付いている。デバイスはHDRもサポートしており、HDR対応テレビの場合にはさまざまな光の状態に応じてより鮮明な映像が楽しめるようになる。

Chromecast Ultraは、Android、iOS端末(機種による)、デスクトップのChromeなど、既存のChromecastがサポートする従来どおりのアプリとソースからのキャスティングに対応する。価格は先代の2倍になり、しかもまだ4Kの必要性を感じていなかったとしても、もしChromecastを利用しているか興味があるのであればそれでも一考の価値はある。最新世代のエントリーレベルのApple TVと比べれば値段は約半分だし、向こうは1080pが限界だ。

Chromecast Ultraではコンテンツの読み込みと起動も1.8倍速くなっているとGoogleは話す。電源アダプタはイーサネットポート付なので、安定した接続も確保できる。出荷時期は11月の予定だ。

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(翻訳:Ayako Teranishi / website

新登場のGoogle Wifiはモジュラー式でカスタマイズ可能なホームネットワーク用ルーター

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Googleが今日「Wifi」について明らかにした。もちろんこれは我々がいつも使っている無線インターネットのことではなく、新しいハードウェア製品のことだ。Google Wifiはもっとかんたんに家中のあらゆるものを快適につなげることを目指した新しいタイプのルーターで、より堅ろうでより遠くまで届くホームネットワークを構築し、しかもより確かなパフォーマンスを提供する。

このWifiは、ASUSやTP-Linkの提供する既存のOnHub製品に、より安価に取って代わる存在だ。OnHubが通常200ドル前後するのに対してGoogle Wifiは129ドルと、AppleのAirport Expressと同じ価格帯だ。しかも3つまとめて買えばEeroルーターのセットよりも大幅に安い。AC1200転送速度など最新のワイヤレスネットワーキング技術や、設定も簡単でメッシュを張るのにも便利なBluetooth接続をフルにサポートするものとしては最も低価格な製品であることは間違いないだろう。

Network Assistがルーターのパフォーマンスを裏方となって最適化するが、ネットワークの状態を直接コントロールするには連携用のコンパニオンアプリを使う。

コスト的には、Wifiは追加ユニットを足して使うとお得になる。Googleは3個セットを299ドルで提供している。つまり、より大きな家などでワイヤレス環境が必要な場合でも、他社製の最高級ルーターを買うよりも安くて済むだろう。Google Wifiは12月に出荷予定だ。

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(翻訳:Ayako Teranishi / website

Googleの新しいVRヘッドセットは外観重視

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見た目のクールさがGoogleの強みだったことはない。何しろあのGoogle Glassを送り出したエンジニア主導の会社だ。それでも、マウンテンビューにいるビーニー帽をまとったデザイナーは、何らかの啓示を受けたようだ。

Googleの非ダンボール製バーチャルリアリティー・ヘッドセット分野への参入は遅かった。Oculus、Samsung、HTCらによって、SF的ルックスのVRマスクが一般的になっている。そこでGoogleは、79ドルのヘッドセット、Daydream を目立たせるために、内部スペックだけでなく外観にも力を入れる必要があった。

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Daydreamの外観はグレイのウール地で、ソフトな心地よい感触なので、着用すると実験室よりもリビングルームに居る感覚になる。これはおそらく色を選べる初めてのVRヘッドセットで、スノーホワイトとクリムゾンのカラーが近々発売される。

ちょっとバカげていると思うかもしれない。宇宙を探索したり、地球上をテレポートしている間、ヘッドセットの外側を見るころはできないのだから。しかし新登場のシックなGoogle HomeボイスコントローラーやGoogle WiFiルーターと並べて見ると、意味が出てくる。Googleは自社のデバイスを、仕事場だけでなく、リラックスして楽しむ場面で使えるようにしたいと考えているのだ。

「モノのインターネット」では、コンピューター能力と同じくらい生活スタイルの理解が重要だ。生活の中にデバイスを埋め込む第一歩は、美観を損うのではなく高めるだけの美しさを持たせることにある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

パーソナルアシスタントを搭載したGoogle Homeは129ドル、11月4日に出荷開始

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Google HomeはAmazonのEchoに対するGoogleの対抗馬だ。Google Homeは今年開催された Google I/O 開発者カンファレンスで正式にデビューした。 だがそれ以後、音声で起動するパーソナルアシスタントに関してあまり発表がされてこなかった。本日Googleは、同社が年に1回開催するハードウェアのイベントで、ついにHomeの詳細を明かした。

Google Homeの価格は129ドル(YouTube redの6ヶ月分が付いてくる)で、今日からGoogleのオンラインストアで予約することができる。11月4日から出荷予定だ。

GoogleのMario Queirozは、私たちの自宅は他の環境とは異なると主張する。そこでEchoのようにGoogle Homeはワイヤレススピーカーといくつかのマイクを組み合わせ、ユーザーの声による指示を聞き取ることができるという。Homeにはミュートボタン、そして4つのLEDがデバイスの上部に付いているので、端末がユーザーの声を聞き取っているかどうかを知ることができる。これ以外に物理的なボタンはない。

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Googleは、ユーザーがHomeをリビングルームに置くことを想定している。そのため、ユーザーが自宅のインテリアデザインに合わせられるよう、端末のベースの部分の色を数種類用意した(端末自体のデザインはパロアルトにあるEichlerがデザインしたミッドセンチュリーのリビングルームに最も合う印象だ)。端末のデザインはワインボトルやキャンドルをイメージしたものとGoogleは伝え、Homeは全部で7色展開するという。

Google Homeの重要な機能はGoogle Assistantを搭載している点だ。Google Assistantは、現在私たちが知っているGoogle Nowが次世代型に進化し、会話をベースとしたバージョンだ。Google Homeで提供するGoogle Assistantが、Google Alloのテキストを中心としたAssisantのサービスに似ているなら、ユーザーは快適さ(指示が正しく認識され場合)とかなりのストレス(指示が認識されない場合)の両方を味わうことになるだろう。Googleの新しいAlloのチャットアプリが示すように、今の所Google Assistantはユーザーの質問の大部分に答えることはできない。画面越しであれば、Googleはリンクを提示することになるが、Homeの場合、検索結果のスニペットを読み上げる形式になる。

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Googleは本日のイベントで、ユーザーにとって「それぞれにぴったりのGoogle」が体験できるよう、サービスをパーソナライズすることを目指すとした。Homeに搭載されたGoogle Assistantはまさにそれを実現するためにある。

新しいAssistantの機能には「My Day」があり、ユーザーに朝、現在の気温、通勤時間、本日の予定の概要(ユーザーがオプトインすることを前提に)をお知らせする。

この分野にGoogleが出遅れていることは公然の事実だ。Echo端末を出すAmazonは、こういったデバイスを求めるアーリーアダプターを獲得している。この分野でリードしているということは、Amazon Echoの端末は多くのスマートホームガジェットにもすでに対応してるということだ。例えば、NestのサーモスタットやPhilips Hueの電気などだ(Amazonはさらに、そういったサードパーティーデバイスと一緒にEchoを販売している)。

これに驚きはないが、GoogleはNest、Phillips、Samsung、IFTTTとパートナーシップを組み、パートナーが提供するスマートホーム端末に対応すると発表した。パートナーの数は多くないが、IFTTT自体、すでに多くの端末と対応しているので、Googleはそれに便乗する形だろう。


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音楽に関して、Google HomeはGoogle Play Music、Spotify、Pandoraなどのサービスと最初から対応している。デフォルトで使用する音楽サービスを設定することもできるので、Googleに対していちいち「Spotifyの曲を再生」と指示しなくとも良い。さらにHomeの音楽検索はGoogle検索が担うため、比較的複雑なクエリでも理解することができるとGoogleはいう。Google HomeのMusic機能は、ポッドキャスの視聴にも対応している。HomeはCast端末であることから、他のCast対応端末から音楽をストリームすることができる。

HomeはGoogleのChromcast、Cast対応テレビと直接連携させることができる。これは今の所YouTube動画を視聴する用途が主だが、Googleは近いうちにNetflixにも対応するとしている。

ここ数年、Googleは主にスマートホーム端末用のプロトコルの開発に取り組んできた。そしてNestの買収により、この市場で主要なプレイヤーとなる意図があることを示した。しかし Googleの傘下でNestは停滞していた。ChromecastのヒットやEchoの有力な対抗製品として機能するはずだったOnHubルーターをローンチしたにも関わらず、提供サービスには突き抜けるものがないように感じられた。

Homeをローンチすることで、その潮流は変わるかもしれない。Google Homeはようやく、Echoのようにリビングルームに据える、各製品のハブとなる端末を提供することができる。その知的機能はクラウドに集約されているため、未来の変化にも対応できるだろう。Castのプロトコルがあることで、Homeは他の端末とも連携することができる。それには圧倒的な成功を収めたChromecastのシリーズも含まれる。

今後はハードウェア、特にマイクがうまく機能することが重要となってくるだろう。それに関してはHomeを実際にしばらく使用してみないと何とも言えない。Googleは、搭載しているマイクは「最良品」で、スピーカーの音も豊かなベース音を含め全音域を届けることができると主張している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Google、Hardware 2016でスマートフォンのフラグシップ、Pixelを公開

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今朝(米国時間10/4)、GoogleはHardware 2016イベントの目玉としてPixelスマートフォンを公開した。仕様についはすでに多くの情報がリークされているが、Googleではここ数年で最大のハードウェアの発表だとしている。

ベースモデル(Googleページ)を見るとリーク情報の多くが正しかったことがわかる―デザインとしてはあまり特徴がなく、iPhoneに似ていなくもない。ただしディスプレイは大きく、下部に物理的ボタンがない。予想どおり、Pixelには2サイズあった。標準の5インチ(画面解像度441ppi)と 5.5インチのXLモデル(534ppi)で、両方ともガラスはGorilla Glass 4が使われている。市場に出ている他のモデルとの比較からするとXLと名乗るほどのサイズではなく、単にLでもよかったかもしれない。

背面にはガラス部分と金属部分がある。中央には指紋センサー、下部にはアンテナバンドがあり、GoogleのGのロゴが目立つ。またイベントでGoogleが強調したところによると、「背面には不格好なカメラの出っ張りがない」ということだ。

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出っ張りの有無はともかく、Googleはこのスマートフォンのカメラに自信を持っている。 PixelのカメラはDXOMarkのカメラ・テストのベンチマークで89という高得点を得ている。「このカメラはわれわれが作ったカメラの中で最良というだけではない―スマートフォン・カメラの中で最良だ」とGoogleはステージで宣言した。メインのカメラは1230万画素、f/2.0レンズを搭載する(フロントカメラは800万画素)。

GoogleはPixelが暗い場所でも鮮明な写真が撮れることをデモした。これには撮像素子の受光ピクセルのサイズが1.55ミクロンであることも貢献しているという。Smartburstモードでは数枚の写真を高速で連続撮影する。Lens Blurモードを利用すると最新のiPhoneに似たボケ効果が得られる。またこのカメラは毎秒30コマで4K ビデオを撮影できる。

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またPixelには写真に関して無料、無制限のストレージが付随する。 Pixelで撮影された写真とビデオはGoogleフォトにオリジナルの解像度のまま保存される。また今回発表されたQuick Switchアダプターを利用すると、既存のAndroidデバイスやiPhoneの写真も簡単にコンバートできるという。

PixelにはクアドコアのSnapdragon 821CPUと4GBのRAMが搭載される。バッテリーは2770mAhと標準的だが、7時間分をわずか15分で充電できる。大型のXLモデルは当然ながらずっと強力な3,450mAhバッテリーを積む。最大作動時間はそれぞれ13時間、14時間だ。Pixelのデフォルトのストレージは32GBだが、ユーザーは128GBまで選ぶことができる。

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本体下側にUSB-Cポートが設けられている。また上部にはヘッドフォンジャックがある(どんなもんだ!とGoogleはデモビデオ中で咳払いしている)

このイベントは名前のとおり、ハードウェアがメインだったが、そこはGoogleのことで、本当のテーマはやはりソフトウェアだ。Googleはイベント中で何度もGoogle Assistant AIについて触れていた。Pixelは音声認識に優れた使いやすい人工知能を利用したアシスタントを標準装備する初めてのハードウェアだという。Googleによれば「われわれはGoogle Assistantをコアとしてハードウェアを設計している」という。

「Googleマジック」についてはすでに数多くのリークで概要は分かっていたものの、新しい人工知能アシスタントのデモを眼前に見ると強い印象を受けた。このスマートフォンは当然ながらGoogleの新しいメッセージ・アプリDuoとAlloがプレインストールされている。スマートフォンは両モデルとも最新のOS、Android Nougat 7.1搭載だ。7.1搭載のスマートフォンが市場に出るのはこれが初めてだ(LG V20は7.0搭載だがまだ店頭に並んでいない)。

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GoogleはPixelにカスタマーサポートをデフォールト作り込んだ。これはAmazonがKindle FireタブレットにMayDayというオンライでの直接ヘルプ機能を搭載したことにインスピレーションを受けたのだろうか? スクリーン共有ができる点も同じだ。

Pixelのカラーバリエーションは3色、グレイグレイのVery Silver、黒のQuite Black、それに限定版のReally Blueだが、これは実際、鮮やかな青だ(アメリカ国内のみ)。予約注文は今日から受け付ける(アメリカ、カナダ、オーストラリア)。インドでは13日からになる。

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Pixelの最安モデルは649ドル(27ドル/月)だ。VerizonではなくGoogleのサイトから購入した場合はアンロックモデルとなる。ただしアメリカではVerizonが独占キャリヤとなっている。Googleでは各種のアクセサリーの予約も受け付けているので、ガラスとアルミの美しいデザインにキズをつけたくないユーザーはチェックしてみるとよいだろう。

Pixelの予約はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+