2016年のトップアプリを詳細に報告したSensor Towerの新しい年末レポートによれば、ゲームを除くアプリの中では、ストリーミングサービスが昨年最も多くの収益を挙げている。リストの最上位にあるSpotifyは、iTunes App Storeでもトップを占めただけでなく、App StoreとGoogle Playを合わせた収益でもトップになった。
一方、LINEはAndroidアプリの好調に助けられて全体では2位の収益となった。これに続くのはNetflix、Tinder、Pandora、そしてHBO NOWだ。
Huluは全体収益では9位に顔をみせた、App Storeでは7位につけている。
このリストが示すのは、ケーブルテレビの凋落傾向は続いているということだ。視聴者の関心が放送からストリーミングサービスへとシフトしている。同時にサブスクリプション方式の音楽ストリーミングも伸びている。
とは言うものの、App Storeの収益リストで上位になることは1つの目標とはいえ、それを儲かるビジネスにしていくことはまだ難しい。
それを示す例の1つだが、今週初めに、430万人以上の有料顧客を抱えビジネスが成長しているにもかかわらず、Pandoraは米国内の従業員の約7%をレイオフすることを発表した。そして従来の音楽ストリーミングサービスは、今ではApple MusicやSpotifyといった同類との競争に直面している。
そして、ビデオストリーミング市場では、新しいサービスのHBO NOWが黒字化に取り組み続けている。年末の時点でちょうど加入者が100万人を超えたHBO NOWは、収益上は最大のアプリの1つとして6位を保っているものの、やはり月額15ドルという価格が、ミレニアム世代を含む多くの顧客に二の足を踏ませている。
サービスをより魅力的にするために、12月にHBOは、これからオリジナル番組を50%増やして年間600時間にすると発表した。さらに最新のストリーミングサービスのDirecTV Nowでは、価格をたったの5ドルに引き下げたのだ。
他の収益チャートでトップを占めた傑出したアプリがLINEマンガだ。これは2015年から始まったLINEによるマンガリーダーとストアである。Google Playでは5位、App Storeでは8位、そして総合では7位と、3つのチャート全てに登場している。
新しいデバイスのホリディセールスのおかげで、例年第4四半期は大商いとなる。これは2016年も同様で、両方のプラットフォームにまたがったアプリとゲームの収益は世界で87億ドルに達した。これは2015年の第4四半期に比べて67%の増加だ。
報告書ではまた、ゲーム以外のアプリのダウンロード数も調査しているが、結果には意外性がない。
Facebook、Messenger、WhatsApp、YouTube、 SnapchatそしてInstagramのようなアプリが、2016年のトップアプリのリストを占めたことは既に報告されていたが、Sensor Towerのリストでも同様の結果となった。
ここで最も注目すべきエントリはUberだ。昨年の米国と世界中の多くの場所での拡大を受けて、全体で9位、App Storeで7位となっている。
レポートによれば、年間を通じて、新しいアプリのダウンロードは合計800億回以上行われた。
ここで紹介したリストはアプリストア情報会社のSensor Towerによって編集されたものだ。この結果は最終的にはApp Annieのようなライバルの数字とは異なっているかもしれない。それぞれの会社がデータを収集する方法が異なっているからだ。とはいえこの後数週間のうちに様々な年間レポートが現れてくるので、比較のための便利なポイントとなるだろう。
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(翻訳:Sako)