イーロン・マスクの次世代交通システム「Loop」、ラスベガスの地下へ

ラスベガス観光局は3月6日、イーロン・マスク氏が率いるボーリング・カンパニーを迎え高速の地下交通システム「ループ」をラスベガスに整備する意向を明らかにした。だがまだ承認されているわけではない。ラスベガス観光局は3月12日には取締役会を開き、投票によって可否を判断する予定だ。

もし承認されれば、このプロジェクトはラスベガスにとってダウンタウン、ラスベガス・コンベンション・センター、ラスベガス・ブールバード、マッカラン国際空港などを繋ぐ初の試みとなるという。

だが、当面は2019年1月「CES 2021」の開催までに規模を拡大中のラスベガス・コンベンション・センター周辺での展開となるようだ。

ラスベガス・コンベンション・センター周辺における「Loop」駅位置の試案:Courtesy The Boring Company

ボーリング社のスティーブ・デイビス氏いわく、「承認されれば、一年以内にラスベガス・コンベンション・センターの来場者が利用可能な状態にできる」とのこと。

承認された場合、ラスベガス観光局はボーリング社と正式な契約を締結し、具体的にデザインや建設面での計画を練る。そして6月には開催を予定しているという取締役会にて最終的な承認がされる予定だ。事業費はおよそ3500万から5500万ドルを見込んでいる。

イーロン・マスク、運賃1ドルでLAの交通渋滞を改善する、とボーリング社の‘Loop’構想を語る

ボーリング社のイーロン・マスクとスティーブ・デイビスのエグゼクティブ2人が、‘Loop’でロサンゼルスの交通をどう刷新するか、その計画の詳細をいくつか明らかにした。Loopは一度に16人を運べる電動ポッドを最終的に活用する。マスクは、LoopはLAのダウンタウンからロサンゼルス国際空港の各ターミナルまで8分以内、そして運賃は1ドルで客を運ぶことができるとしている。

プレゼンテーションの大部分は、ボーリング社が現在やっていることは社会に混乱を起こすものでなければ、すでにある高速システムにさらに負荷をかけるようなものでもない、と市民を納得させることにフォーカスされた。

LAシナゴーグで開催された、この短時間のプレゼンテーションは予定より25分遅れで始まった。というのも、イーロン・マスクが遅れて来たためだ。彼は皮肉をこめて「渋滞にハマった」と言った。マスクはなぜ空飛ぶ車がこの“まったくうんざりする交通渋滞”問題を解決できないかについて、数分間熱弁をふるった。さらに、トンネルは空飛ぶ車のようにハラハラするようなものでなく、それでいて楽しいもの、とも語った。

この2人のエグゼクティブとともに登壇したのは、ボーリング社のマスコットであるカタツムリのGrayだ。

マスクは、ボーリング社のLoop構想は、地下鉄より都市生活にそぐうものになると語った。街中に大きな駅を建設するのはかなり困難な一方で、駐車場スポットサイズの駅をたくさん設けた方が理論的にはより効果的なはずだ、と。さらに、Loopが現存の交通体系を補強し、公共交通ラインをつなぐものになればいい、とも語った。

このLoop構想を前に進めるには、ボーリング社は自前の資金で掘った2.7マイルのトンネルからスタートする。先月、証券取引委員会に書類が提出されたが、そこにはボーリング社が1億1300万ドル弱の資金を調達したと記載されている。

このテストトンネルが完成すれば、マスクは無料乗車を提供すると提案している。ディズニーのテーマパークのように楽しい体験になるようにしたいと語り、「乗客は火炎放射器を持ってきてもいい」などとジョークを飛ばした。

以前マスクが述べたように、ボーリング社は、ポッドで車を運ぶより歩行者を優先したい考えだ。登壇した2人はLoopとハイパーループをはっきり区別したが、一方でマスクはこの2つのシステムがゆくゆくはシームレスに接続し、利用客は都市内部、そして都市間をわずかな渋滞で移動できるようになるとの理論を展開した。

Q&Aのとき、マスクはボーリング社がいつ環境影響調査を行うのかとの質問を受けた。それに対し、そのプロセスにかかる時間を考えると、テストトンネルではなくより大きなスケールのプロジェクトが前に進みそうになったら行うと回答した。

今回のプレゼンテーションからわかったのは、この構想がまだ初期段階にあるということだ。一方で、マスクとデイビスがこのプロジェクトを早急かつむやみに進めるのではなく、行政と協力しながら公共のためになる仕事をしていることも明らかになった。

メタップスとLOCUSが業務提携、ゲーム向けの動画制作から分析までをワンストップにした「LOOP」を提供

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アプリ収益化プラットフォームの「metaps」や手数料無料の決済サービス「SPIKE」などを提供するメタップスが、動画制作・マーケティング支援を行うLOCUSと業務提携を行うと発表した。4月26日より、企画や制作から解析、その後の評価までワンストップで提供する動画コンサルティングサービス「LOOP(ループ)」を共同で展開する。

メタップスではこれまで、アプリをはじめとしたウェブマーケティングを展開してきた。動画広告に関しても、広告配信から効果の分析までを行う「メタップスアナリティクス(ローンチ当時はMetaps Video Analytics)」を提供するなどしている。一方LOCUSでは、これまで採用動画やアプリ紹介動画などの制作、動画広告の制作、運用などで豊富な実績を持つという。

今回スタートしたLOOPは、そんな両者の強みを生かしたサービス。LOCUS側で動画の制作を行い、メタップスが解析ツールを提供。施策の評価やコンサルティングを行うという。料金は動画のタイプによるが1本25万円から。

LOOPではまず、「LOOP for GAME」としてゲームアプリに特化した施策を展開する。また今後は市場のニーズに合わせてゲーム以外の業界に向けて特化型のサービス提供・商品の拡充を進める予定だ。

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