Oculusの協同ファウンダーが初期のRiftヘッドセットの不具合を直すリペアキットを無料で提供

Oculusの協同ファウンダーPalmer LuckeyはFacebookにクビにされて以来VRハードウェアのビジネスには関わっていない…今の彼は国境管理のAI化と自分の新しい企業Andurilにフォーカスしている…が、それでも今なお、自分が設計に加わった製品を人びとに好きになってほしいようだ。

二か月前に彼は、同社のOculus Goヘッドセットを自分のユースケースに向けて最適化するためのかなり複雑な改造方法を詳細に述べた。そして今日(米国時間2/18)彼は、Riftのオーディオ用ハードウェアの問題を修復する方法を発表した。それは、一部のRiftユーザーで右のヘッドフォンの音が消えてしまう、という問題だ。

ユーザーのオーディオが完全に聞こえなくなるわけではないが、サードパーティ製のヘッドフォンを使用し、超長いオーディオ拡張コードをPCに接続するやり方は、控えめに言ってもかったるい。Luckey自身は、これはRiftヘッドセットの設計のミスだ、とまで言っている。保証期間内なら、欠陥のあるヘッドセットを修理してもらえるが、彼の所見では、保証期間切れのRiftオーナーがものすごく多い。

Luckeyによると、これまでの数週間彼はオーディオに問題のあるヘッドセットをユーザーから買い上げて、問題を調査していた。そしてついに彼は、対策を見つけた。Luckeyのブログによると、問題を報告してきたユーザー全員に無料のリペアキットを発送する。その詳細は、ブログに書かれている。

LuckeyはもはやFacebookの社員でないのに、なぜこの問題に関わるのか? 彼のブログ記事によると、それはファウンダーの責任でもあるからだ。

Luckeyはこう書いている: “Oculus Rift CV1は不完全だった。問題の一部は、細心に考慮された設計のトレードオフの結果だが、そのほかの問題はローンチ後でないと分からないような設計の欠陥だ。ぼくがその修復に関わっているのは、ぼくからせっかくRiftを買ってくれたのに正常に使えない、というユーザーに対し、申し訳なく思うからだ”。

自分が制作者の一人だった製品に最後まで責任を取ろうとするLuckeyの姿勢は、とってもクールだ。Facebookは今年、Riftのアップデートを出すらしいが、このVRの最初からのユーザーで、オーディオの問題で悩んでいた人も、今やちょっとした工作でヘッドセットを十分に使えるようになるのだ。

画像クレジット: Palmer Luckey

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Oculusのファウンダー、パーマー・ラッキーのAndurilが一歩前進――AI/VRでメキシコ国境の越境者探知に成功

Oculus VRのファウンダー、パーマー・ラッキーの防衛産業におけるスタートアップ、ステルス・モードから半歩踏み出した

ラッキーがAnduril Industriesを創立してほぼ1年になるが、この間何回かの公式ツイートとWiredの好意的な紹介記事や以外にこのスタートアップは秘密のベールに包まれていた。州の記録によれば、同社は2017年6月にオレンジ・カウンティーでパーマー・ラッキー、Oculusの初期のハードウェア責任者、Joe Chen、3人の元Palantir社員(Matt Grimm、がCOO、Trae Stephensが会長、Brian SchimpfがCEO)によってひっそりと創立された。

一般のテクノロジー・スタートアップとは異なり、防衛産業では秘密のうちに活動するのが普通だが、新たな投資家や政府契約を得るためにそのテクノロジーにときおりスポットライトを当てる必要がある。2017年にTechCrunchではAndurilが「戦場での認識力増強に役立つAR/VRを開発中」だと紹介している。

Wiredの記事 にもあるように、Andurilはメキシと国境監視システムをLattice(格子)と名付けている。このシステムは既存のデバイスやセンサーを利用するためハイテクだがローコストだ。現在提案されているコンクリートの壁の構築に比べて大幅にコストを圧縮できるという。Latticeは全体がネットワーク化され、収集されたデータをAIシステムが処理して人間の侵入を検知する。侵入者はモニター画面に緑枠のボックスでハイライトされ、税関国境警備局にリアルタイムで通知される。

Andurilはこのシステムをテキサスの私有地で2018年からテスト中だ。テキサス州選出の下院議員、 Will Hurdと国境付近の牧場の所有者の協力を得ている。第2のテストサイトではDHSと国境警備局が協力しているという。

Wiredの紹介によれば、12日間の予備的オペレーションで効果が確認されている。Latticeはテキサス南の国境で越境者55人を逮捕し、サンディエゴのサイトでは10件の越境を阻止したという。

Andurilの2番目のプロジェクトはSentry(歩哨)と呼ばれ、 カリフォルニアで火事の消火にあたる装甲車スタイルの自動走行車両だ。MythBusters〔「怪しい伝説」〕で有名なジェイミー・ハイネマンがAndurilと契約してオークランドで開発に当っているようだ。このリモコン装甲消防車は、Wiredによれば「放水や操縦はまったくビデオゲームそのまま」の感覚だったという。

創業当初のプロフィール情報に加えて、 Andurilはウェブサイトをアップデート し、文言を多少入れ替えたり、ファウンダーの略歴を掲載するなどしている。またテクノロジーを中心とした世界の軍拡競争に遅れを取らないよう備えることをミッションとして挙げている。

中国とロシアの指導者の発言を見るだけで明らかだが、これらの国はテクノロジーの優越性を目指しており、将来の戦いに勝つために巨大なりソースを投入している。また最高の人材をこの目的のためにリクルートしている。

われわれはこれにならう必要があり、またこれを実行するだろう。

すでにわれわれも報じたとおり、Andurilはトランプ政権と密接な関係を維持している。テクノロジー分野の有力投資家のピーター・ティールの同僚でAndurilの共同ファウンダーであるTrea Stephens(Stephensは新政権の政権移行チームに加わり国防省の調達プロジェクトを担当したことがある)とラッキーは大統領選挙でトランプ候補の熱心な支持者だった。 Andrulisは2017年にロビー活動費用として、著名なInvariant社を通じて 8万ドルを支出している。2018年には6万ドルだった。

Andurilのプロジェクトはトランプ政権が提唱する物理的な「壁」とはコンセプトが異なるものの、パイロット・プログラムは成功だったようだ。これは連邦政府から契約を得るうえで追い風だろう。

画像:John Moore / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Oculusのファウンダー曰く:Riftの出荷は「目標通り」2016年Q1

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Oculus Riftについて最も多い質問は、「いつ手に入るのか?」であり、同社のファウンダーは、辛抱強く待っている人々に最新状況を伝え続けている。

ファウンダー、Palmer Luckeyが発信した一連のツイートによると、Riftは来年Q1の出荷目標に向かって進んでいるようだ。

[嬉しいニュース:製造は順調に進んでいて、すごいRiftのQ1出荷は予定通り]
[予約分は新年早々にやってくる。ストレスのない休日を楽しんでくれ。予告なしに出荷することはない]

この前にデベロッパーには、ハードウェアの早期製品が送付される旨のメールが届いている。いよいよVR時代の始まりだ。

この最新情報は重要だ。なぜなら、市場、会社(Facebook!)、ファン、そしてバーチャルリアリティー全般に興味のある人たちにとって、将来のプランはOculus初の消費者向け製品の発売にかかっているからだ。同社は独自タイトルも発表し、それは楽しみではあるのだが、VRコミュニティーは、Oculusが勝手に行動して自分たちが開発するオープンプラットフォームがなくなることを恐れた。それは起きそうにない。

最近 LuckeyはOculusの計画についてGameinformerのインタビューに答え、ゲーム業界が多大な努力でVRの発展を支えてくれていると言った。

ゲーム業界は、VRでやっていることの発祥の地ともいえるため、VRに必要な基盤をすべて作ってきた。われわれは高いフレームレートで動くゲームエンジンを使える。山ほどの3Dオブジェクトをレンダリングできるゲームエンジンもあり、その描写は非常に高速で写真のようにリアルだ。もしそれらがなければ、そしてもしゲーム業界がなければ、今のVRはあり得なかった。

その大変な努力は、まだまだ多くの物がやって来ることを意味している。そしてどうやらOculusは、消費者市場でHTCのViveをあっさり打ち負かしそうだ。それは、FacebookとOculusにとって実に大きい勝利となるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Oculus Riftの発売日に提供されるコンテンツはVRゲームRock Band VR、すでに予告編あり

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Oculusからの重大な発表が、何であるか分かった。それは、今夜(米国時間12/3)ロサンゼルスで行われたThe Game Awardsのステージで共有された。

その発表は、同社のVRヘッドセットRiftの発売スケジュールやお値段ではなかった。それは、“2016年のQ1”になるしかないようだ。

しかし、23歳のOculusファウンダでRiftを発明したPalmer Luckeyが発表したのは、 HarmonixとのパートナーシップによるVRゲームRock Band VRだ。そのときの彼の短いステージには、まさにロックバンドDragonForceがいたんだけど。なお、ゲームの発売は2016年の早め、だそうだ(ということはRiftも?)。

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これがThe Game Awardsにおける、その発表だ:

そして予告編:

Rock Bandを前から知ってる人は、どんなのか想像できるだろう。プレーヤーは、バンドの奏者になりきってプレイする。予告編でちらっと見たかぎりでは、よくできてるし、まさにVRならではの没入的(immersive, イマーシブ)だ。

“実際に満員の聴衆がいて、自分が本当のロックスターになった気になれるのは、とってもすばらしい体験です”、とLuckeyは述べた。

ステージ上でLuckeyは、両社のチームはかなり前から協働している、Riftのローンチ(いつのことやら)では、ほかのゲームも発表される、と言った。今のところは、Rock Band VR はVRゲームとして完成度がとても高そうだから、ぼくも絶対に買いたい。ギターをプレイしているぼくが、だせぇアホに見えても、かまわないよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。