Atlassianがサーバーレス込みのクラウド開発プラットホームを立ち上げ

Atlassianには、Bitbucket、Jira、Confluenceなどのデベロッパーツールがある。また、何千ものアドオンをマーケットプレースで提供している。しかし、これまでは独自の開発プラットホームというものを欠いていた。米国時間12月12日、Forgeプラットホームの発表でそれが変わる。

同社はこの新しいツールを発表するブログ記事に「Forgeを使うと、デベロッパーの能力が増幅され、Atlassianのプロダクトを統合したエンタープライズ向けクラウドアプリケーションをより容易に作れるようになる」と記載している。

このプラットホームには大きな柱が3つある。まず、サーバーレスのFunction as a Service(FaaS)により、Forgeを使うデベロッパーはアプリケーションを、それらを動かすために必要な低レベルのインフラストラクチャをいっさい気にせずに作り、ホストすることができる。Forgeのそのツールは、AWSのFaaSやAWS Lambdaを使っている。

これによりインフラストラクチャの管理という難題がなくなるので、もっと多くのデベロッパーが仕事をできるようになる。上記ブログ記事はこう書いている: 「FaaSのプラットホームにより、認証やアイデンティティ、スケーリング、テナンシー(マルチテナント問題)などの、一般的によくある痛点を回避できる」。

次に重要な柱が、ウェブやデバイス上にユーザーインタフェイスを作るためのUI、Forge UIだ。Forge UIは宣言型言語を使うので、ユーザーインタフェイスの構築が楽になり、ファンクションの場合と同様にデベロッパーの工程を簡素化する。ユーザーインタフェイスの構築に関わるセキュリティの問題はすべてAtlassianが扱うので、その点でもデベロッパーは苦労から解放される。

これについて同社は「UIのレンダリングの雑務を抽象化の背後に隠してしまい、それらを相手にしないで済むようになったデベロッパーには、アプリケーションの表現のされ方や、ユーザー生成コンテンツや個人を特定する情報など機密データの送られ方に関して強力な保証が得られる」と語る。

最後の重要な柱が、コマンドラインインタフェイスForge CLIだ。それは、Bitbucketで継続的デリバリーのパイプラインを作り、コマンドラインで動かすことに関連している。

以上の3つの柱を合わせるとかなり包括的な開発環境になり、アプリケーションの機能性からユーザーインタフェイスの設計までも含んだツールセットのほかに、コマンドラインから管理的操作もできることになる。

プラットホームサービスは今やいろいろあるのでAtlassianは競合に直面することになるが、Atlassianのマーケットプレースに向けてアプリケーションを作ることを計画しているデベロッパーにとっては、このツールがとても便利に思われるだろう。多くのデベロッパーにとって、人気のプラットホームになるかもしれない。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ChefのHabitatは多様なインフラストラクチャへの対応雑務からアプリケーションデベロッパーを解放する

Chefが今日(米国時間6/14)、Habitatをローンチした。それはアプリケーションを、いろんなインフラストラクチャの上でそのまま動けるようにパッケージする、オープンソースのプロジェクトだ。

Habitatは基本的に、アプリケーションを独自の軽量ランタイム環境で包み、それらをどんな環境でも動けるようにする。ベアメタルのサーバー、仮想マシン、Dockerコンテナ(+そのコンテナ管理サービス)、Cloud FoundryのようなPaaSシステム、などなど。

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“アプリケーションをインフラストラクチャへの依存性から解放して、DevOpsが本来の仕事をできるようにすべきである”、とChefの協同ファウンダーでCTOのAdam Jacobが今日の声明で述べている。“オープンソースソフトウェアは世界中でこれからもどんどん作られていく。そんな中へHabitatを送り出すことは、たいへんすばらしい。アプリケーション中心の自動化が、現代の開発チームに彼らが本当に望むものを与える。それは、新しいアプリケーションを作ったら、ややこしいインフラの工事をいっさいしなくても、それをすぐに動かせることだ”。

Chefのチームによると、最近のソリューションはどれも、あまりにもエンタープライズへ視野狭窄していて、どの企業の環境も独自に深くサイロ化しているので、“われわれはソフトウェアを個々のサイロに合わせていちいち再設計しなければならない”、という。一方GoogleやFacebookのようなWebスケールの企業は独自のプラットホームをスクラッチから作り、それを作ることが彼らのビジネスになっているが、それはどんな企業にもできるやり方ではない。

そこでHabitatは、アプリケーションの見地から見て、アプリケーションを作り、デプロイし、管理するためのベストの方法は何か?、という問に答えようとする。それは、インフラストラクチャを定義するのではなく、アプリケーションが動くために何を必要とするか、を定義し、そこから出発する。そして、一種の“スーパーバイザー”であるHabitatがデプロイを担当し、またあなたがそこにデプロイしたいと考えている環境の、アップグレードやセキュリティポリシーの面倒も見る。

Chefのチームによると、レガシーのアプリケーションをHabitatに移植するのは、かなり簡単だそうだ。

Habitatのそんな約束は、そもそも、かねてからコンテナについて言われていたことと似ている。でもChefによると、Habitatはコンテナ体験を改良し、コンテナ管理の複雑性を大幅に減らした。そこで、ある意味ではこのプロジェクトは、コンテナに対するChefの反応のようでもある。コンテナは、少なくとも部分的には、同社のコアビジネスを脅(おびや)かしているのだ。そして当然ながらHabitatは、Chefの既存のDevOpsツールと問題なく併用できる。

Habitatを試してみたい人のために、Chefはチュートリアル集対話的なデモを提供している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

OracleがDocker運用管理サービスのStackEngineを買収、経営の軸足はますますクラウドへ

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長年クラウドを馬鹿にしていたOracleが最近は逆にそれを、ものすごく重視している。先週ひそかにStackEngineを買収したのも、同社のPaaSの提供物をさらに一層充実させるためだ。

テキサス州オースチンのStackEngineは、同社のWebサイト上の短い声明で、Oracle.comへの合体を説明している。それによると、データベース大手のOracleが同社を買収し、その条件の一環として社員は全員Oracleに加わる。

StackEngineは昨年、二人のベテラン技術者たちが創業し、Dockerの運用管理を提供するサービスとして2014年10月にステルスを脱した。オープンソースのコンテナシステムであるDockerは、最近の数年間で、猫も杓子も使う日用品のような、普遍的人気者になっているが、それ自体は、ITのプロたちがアドミニストレータとしてコンテナを管理するための機構を欠いていた。StackEngineは、そのことに着目した。

ChefやPuppetとスクリプトを使えばそんな管理層を作ることは可能だが、StackEngineは、もっと最初からDockerに特化された適正な管理コンソールを提供したい、と考えた。今回の買収までに同社は、二度のラウンドで計450万ドルの資金を獲得している。

単独で見ればこの買収は、Oracleの買い物としては奇妙に見えるかもしれないが、むしろこれは、もっと大きな同社のクラウド計画の一環だ。同社は今年、クラウドに向かう大きな数歩を踏み出したが、今回の買収はDockerコンテナに直接関連していて、Oracleのコンテナ市場への参入と、その市場の将来性に賭ける姿勢を表している。

この買収はDockerにとって有意義だったかもしれないが、Dockerはこの前、競合製品Tutumを買収しており、そのほかのコンテナ管理スタートアップにとっては状況が不利になったかもしれない。Docker自身が選んだ管理レイヤが、Tutumなのだ。

Oracleは別の声明で、StackEngineの本拠地オースチンに新たにクラウド専用事業所を作ると言っている。その近くに、クラウド担当社員のための住宅も買うらしいから、今後の人材獲得策も含め、このプロジェクトへのOracleの“本気度”が伺える。

今月初めに発表された決算報告(.pdf)でOracleは、クラウドの売上が26%伸びて6億4900万ドルである、と言っている。その内、PaaSの売上は4億8400万ドルで34%伸びている。対して、オンプレミスの売上は7%ダウンだ。同社の、未来に向けての伸びしろはクラウドにしかない、ということか。

StackEngineにとっては嬉しいイグジットパス、そしてOracleにとってはPaaSの持ち駒のさらなる充実だった。今建設中のオースチンキャンパスは、2016年のOracleの新しい動き(新たな買収、プロダクト開発など)のメインの舞台になるだろう。

〔訳注: ここにグラフが表示されない場合は、原文を見てください(Oracle企業プロファイル)。〕
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。