救助活動用に赤十字が特注したLand Rover Discoveryはドローンを標準装備して視界を拡大

Land Rover Discoveryの捜索救助専用車‘Project Discovery’は、実際にオーストリアの赤十字が採用していて、走行時でもこのSUVの屋根から離着陸する四回転翼ドローンを標準装備している。任務のないときはドローンは磁石で固定されているが、捜索救助を助けるときには、赤十字の人間スタッフが車や徒歩で入り込めないところを探索する。

この車はJaguar Land RoverのSpecial Vehicle Operations(SVO, 特殊車両作戦)部門が設計した。チームの名前もクールだ。Land Roverは赤十字とこれまで63年の長きにわたってパートナーしており、この車もそのパートナーシップの一環としてのカスタムメイドだ。ドローンを標準装備したDiscoveryは、その長いパートナーシップの中でも、技術的には最も高度な成果だろう。

そのドローンは撮像をリアルタイムで、車にいる救助隊に送り、彼らに遭難者を探索するための鳥瞰的な視野を与える。また地震や雪崩、山火事、台風などのときは、地形の変化状況を伝える。緊急時に、刻々と状況が変化するようなとき、ドローンが提供する視界は大いに助かるだろう。

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ほかに‘Project Hero’と名付けられたプロジェクトもあり、そのためのLand Rover Discoveryには、緊急時の作業スペースとしてスライド式の床パネルがある。ドローンの装着点が車体上に複数あり、夜間用にLED照明がついている。また、国際標準規格のプラグを使っている各種デバイスのための、電源供給ポイントもある。

プロジェクトの最初のデプロイは、鉱山で有名なエルツベルグにある、オーストリア赤十字の訓練センターで行われる。最初の訓練期間は2017年6月からの12か月で、ドローンを使う救助活動のシミュレーションも、チームにそのための技術力をつけさせるために行われる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

DJIの折り畳みドローン、9月の発表イベントを前に新たな写真がリーク

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DJIの次期ドローンは、折り畳み可能なDJI Mavicになりそうだ。DJIの商標登録申請資料からリークした最新画像による。リーク写真はDJIの撮影用ドローンに、アームを折り畳むデザインを取り入れたもので、現在の固定アームクアッドコプターと比べてかなりポータブルになる。なお同社は9月27日のプレスイベントの招待状を本日(米国時間9/6)発送した。

新たなリーク画像を最初に掲載したのは、HeliguyMyFirstDrone(via Slashgear)で、ヒンジのついた折り畳み式アームを上下に取り付けられた本体は、展開すれば通常のクアッドコプターの形状になって飛行が可能になる。新ドローンの仕様もリークされている。カメラは4Kビデオ対応で、内蔵ジンバルを用いた2軸回転によるスムーズな撮影が可能になっている。バッテリーは取り外し可能なので、ポータブルなデザインと相まって、野外での撮影に便利だ。

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9月は、空撮業界全般にとってホットな月になりそうだ。GoProも同社初のドローン、Karmaを今月中にデビューさせる予定だ。スマートフォンの急速な普及が、趣味の動画撮影の質と手軽さに膨大な影響を与え続けているが、この分野もその例に漏れない。ライバルたちの争いを見るのが楽しみだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoProドローン、デビューは9月19日に決定

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ドローンとカメラの連携で何ができるのか。GoProが自らの解を示す日が近づいてきた。公式リリースが9月19日に決まったとアナウンスがあったのだ。名前はKarma(カルマ)で、ティーザービデオも公開されている。ずいぶん前にアナウンスはされていて、発売開始スケジュールが遅れていたものだ。

最初にKaramaについてアナウンスしたのは2015年5月のことだった。CodeカンファレンスにてGoProのCEOであるNick Woodmanが、ドローンの開発を行なっているというようなことを発表したのだった。そして10月になって、下の予告映像が発表された。ここからさらに進化しているのだろう。しかし下の映像の段階でもさすがにアクションカメラメーカー自らが自信をもってリリースしたものだけに、十分に画質面や安定性で十分な機能を持つように見える。

さらにKarmaの外観であるとする写真も流れている。ただしこれについて、公式な確認はまだ得られていない。しかしリーク画像を見る限りは本物らしく見えるスマートな外観をしている。言うなればGoProカメラを接続して利用する電動式ジンバルマウントといった感じだろうか。

公式な情報は9月19日よりGoPro.comで公開されるのだとのこと。GoProがドローンの世界に何を持ち込むつもりなのか、ようやく明らかになるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H

いろんな航空アプリケーションを自作・テスト・実稼働できるプログラマブルクヮドコプターSpiri

Half Life的な未来、空中に停止した目のようなセンサが、そこらを行き来する人間肉袋の姿をとらえる、そんな悪夢のような未来を作るためには性能の良いクヮドコプターが必要だ。Spiriはどうだろう? このプログラマブルなクヮドコプターはしかし、各種の航空アプリケーションを作るためのプラットホームがねらいだ。プログラムによって完全自動飛行するので、隣の家をスパイするためのアプリケーションをテストするために、難しい操縦テクニックは要らない。アタマにきた隣人が石を投げても、ボディも回転翼も強化カーボンファイバリボンでできているので、数発なら耐えられる。

このクヮドコプターのOSはLinux、それにセンサー各種、カメラ数台、そしてWiFiを搭載している。つまり、これの上で今後いろんなアプリケーションを作ってテストおよび実稼働ができる。クラウドからのサポートと開発ツールもある。あまりデベロッパフレンドリーでないテストプラットホームを使うと、アプリケーションよりも機の飛行制御に苦労しなければならないが、Spiriは前述のように、専用プロセッサを使った自動制御だ。だからあなたは安心して、心ゆくまでコンピュータヴィジョンのアルゴリズムをテストできる。お隣のTrilby氏の家の庭の、物置小屋の中を覗けたかな?

Spiriを作ったカナダの連中は、デベロッパのコミュニティを作りたい、と望んでいる。だからAPIがあるし、分散アプリケーションも作れるプラットホームになっている:

われわれのAPIと飛行プリミティブを集めたライブラリ、およびそのほかのベーシックなコマンドを駆使してデベロッパは、メインチップの上で動くコードを構築できる。その環境は、Ubuntu LinuxとROS(Robot Operating System)だ。このオープンソースのプラットホームを、ホビイストとエンジニアと科学者たちから成るコミュニティが支えている。エンドユーザはシンプルなスクリプトを使えるし、アプリケーション開発のためのネイティブなプログラミング環境もある。また、今開発中のSpiri Applications Platformを使えば、デベロッパは自分のアプリケーションのユーザベースをSpiriのコミュニティ内で拡大できる。

ユーザのアプリケーションを動かすメインプロセッサは、1GhzデュアルコアのARM Cortex A-9だから、性能は中級機のAndroidスマートフォンなみだ。Spiriに適した航空アプリケーションの例としては、都市部の地図作成、ビルのメンテナンス、などが考えられるという。もちろん、Spiriよりも前にあなたの想像力/創造力が大きく飛翔すれば、どんなすばらしいアプリケーションでも生まれるだろう。

Spiriの作者たちは今、Kickstarterで12万5000ドルの資金を募集している。クヮドコプター本体だけなら出資額520ドル、開発キット込みなら575ドルだ。発売予定は、来年の4月である。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ドローン・ヘリはもはやオモチャではない―UVS Aviaはクアドコプターを遭難者捜索や原子炉監視などのために開発

自律飛行クアドコプターに関する商業的関心は世界中で拡大中だ。最近もAirwareがAndreessen Horowitzから1070万ドルのベンチャー資金を調達しているし、AngelPadが投資するDroneDeployも話題のスタートアップだ。この分野にはベンチャー投資家と起業家が殺到しつつある。

このトレンドは世界の反対側でも起きている。ロシアのUVS Aviaは原子力炉や核廃棄物処理場の監視、遭難者の捜索などに利用できるハイエンドのマイクロ・ドローンの開発を行なっている。

このクアドコプターは重量1kgで、高度100m以上を1時間にわたって飛行できる。価格はさすがに4万ドルもするが、これはロシアの税制によって本体価格とほとんど同額の税金がかかるためと、販売ターゲットとして官庁、軍などを想定しているためだ。ホビー向けの市販クアドコプターは数百ドルしかしないが、15分くらいしか飛べない。これまでにUVS Aviaは数十機の販売に成功しているという。

この機体には赤外線カメラ、暗視カメラを装備できる。また原子炉や放射性廃棄物処理場の上空を飛ぶ場合は放射線防護装置を取り付けられる。

「ホビー向け製品の重量はだいたい100gだ。こちらは1kgだから桁が違う。すべての機能が優れているし、はるかに強固だ」とCIOのMaxim Shaposhnikovは言う。

「こうしたハードウェアはやがて値下がりすることになるが、そうなったときにものをいうのは優れたソフトウェアだ。軍用も含めて多くのドローンは人間が操縦する。しかしわれわれは完全な自律飛行を目指している。最終的には自動的に再充電しながら何ヶ月も飛行できるようにしたい」とShaposhnikovは述べた。

さらにもう一つ開発中のソフトウェア機能は、ドローン相互のコミュニケーションだ。「やがて100機以上のドローンがネットワークを作ってひとつの都市全体を完全に自動でモニタできるようになる」とShaposhnikovは言う。「この業界では皆同じ考えだと思うが、5年後にはドローンの機体価格は大幅に値下がりしているだろう。5時間くらい連続飛行できる新しいバッテリーも開発されているだろう。すべてが進歩する中で差別化のカギとなるのはやはりソフトウェアだ」。

UVS Aviraは非公開のエンジェル投資家から300万ユーロを調達している。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


宙返りもできる小さなクアッドコプター、Microdrone 2.0登場

ExtremeFliersでVernon Kerswellに会えたのはラッキーだった。まだ学生のような容貌をしているのだが、「飛行物体」(ExtremeFlier)に並々ならぬパッションを持つ人物だ。彼が直近に生み出したのはMicrodrone 2.0なるプロダクトだ。野球ボールサイズの無人飛行物体(ドローン)にインテリジェンスを持たせている。

このMicrodroneにはIRセンサーが組み込まれており、6軸ジャイロとの組み合わせで、飛行姿勢を常に安定的に保つことができるようになっている。Vernonによるプレゼンテーションも、とても熱く、そして面白いものだ。大量生産に必要なパーツを探しに中国まで出向いたことを話しながら、ドローンをいろいろと操作してみせてくれた。

スタートアップの売り込みというのはかくあるべしという典型的な姿を見せてもらえたのかもしれない。自身がプロダクトに夢中であることをとてもよく示してくれていた。リリースは5月くらいで価格は100ドル程度を予定しているとのこと。狭い家ではあるが、ぜひともこのドローンを飛ばしてみたくてしょうがない気持ちになってしまった。

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(翻訳:Maeda, H)