暗号化チャットアプリSignal開発者がNFTの潜在的な脆弱性にスポットライト、購入すると「ウ〇コ絵文字」に変わるNFT公開

暗号化チャットアプリSignal開発者がNFTの潜在的な脆弱性にスポットライト、購入すると「ウ〇コ絵文字」に変わるNFT公開

TBA via Getty Images

セキュアなメッセージングアプリ「Signal」の創業者で暗号化技術のエキスパート、モクシー・マーリンスパイク氏が、表示するプラットフォームによって紐付けられた画像データの見え方が変わってしまうNFTをリリースしました。また、そのNFTは購入したのウォレットにウ〇コの絵文字( )を表示するとのこと。

NFTは、アート作品や貴重なメディアデータのオリジナル性と所有権を証明するためにブロックチェーン上に保存されるトークンのこと。デジタル鑑定書とでも言えばわかりやすいかもしれません。

しかし、マーリンスパイク氏がリリースしたNFT「At my whim, #1」は、他の誰かがそれを購入した際にデジタルウォレット内にウ〇コの絵文字が表示されます。さらにNFTプラットフォームのOpenSeaと、NFT販売所のRaribleそれぞれで、紐付けられたはずの画像の見え方が異なるとのこと。

マーリンスパイク氏はこのNFTを使った悪戯について、紐付けられたものの所有権を証明するはずのNFTが持つ脆弱性にスポットライトを当てることが目的だとしています。

NFTは技術的にはブロックチェーン上に保存されるユニークなデジタルトークンです。しかしほとんどの場合、実際にそこに保存されるのは記録だけで、アート作品などのデータは別のどこかに保管されることになります。

つまり、NFTに高額の代金を支払ってオリジナルデータとされる画像を購入したつもりでも、肝心のオリジナルデータはブロックチェーンとは異なるところにあり、保存先のなすがままに「いつでもNFTの画像を別のものに差し替えられる」可能性があるということです。

マーリンスパイク氏はOpenSeaおよびRaribleの説明書きに「あなたはこのファンクションコール」を所有しているかもしれませんが、私はファンクションそのものを所有しています」と記しています。

(Source:Moxie Marlinspike(Twitter)Engadget日本版より転載)

NFTをもっと親しみやすいものに、販売・オークション可能なNFTマーケットプレイスRaribleが約15.8億円調達

NFT(非代替性トークン)の販売が、最近のピーク時に比べて大幅に減少しているというニュースを目にしたことがあるだろう。この数週間で90%も減少したという報告もあるほどだ。多くの暗号資産投機家がこの急激な落ち込みの犠牲になっている一方で、デジタル収集品やデジタル商品がインターネットを席巻する未来を見据えている人々もいる。

NFTのマーケットプレイスであるRarible(ラリブル)は、シリーズA投資ラウンドで、Venrock Capital(ヴェンロック・キャピタル)、CoinFund(コインファンド)、01 Advisors(ゼロワン・アドバイザーズ)から、1420万ドル(約15億8000万円)の資金を調達したことを、米国時間6月23日に発表した。このスタートアップ企業は、ユーザーの誰もがデジタルアートを購入したり、オークションにかけることができるマーケットプレイスを運営している。Raribleには独自のガバナンストークンがあり、これを保有するユーザーはプラットフォームの機能や手数料に関する提案を行ったり、それらの提案に投票することができる。

同社によると、18カ月前にサービスを開始して以来、その売り上げ総額は1億5000万ドル(約166億5000万円)に上るという。

デジタル収集品分野における初期のプレイヤーを支援しようと投資家が集まり、NFT関連のスタートアップ企業はこの数カ月の間に、多額の資金を調達している。最も人気のあるNFTハブの1つであるOpenSea(オープンシー)は、春先にAndreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)とNaval Ravikant(ナヴァル・ラヴィカント)氏から2300万ドル(約25億5000万円)の資金を調達した。3月には招待制のNFTマーケットプレイスを運営するSuperRare(スーパーレア)が900万ドル(約10億円)のシリーズA資金を調達し、2021年5月には「NFTのShopify(ショッピファイ)」を目指すBitski(ビツキ)が1900万ドル(約21億1000万円)を調達した。

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Raribleは資金調達の発表と同時に、デジタルトレードゲームのNBA Top Shot(NBAトップショット)を起ち上げたDapper Labs(ダッパー・ラボ)と正式に提携し、RaribleのNFTマーケットプレイスをDapper Labsのブロックチェーン「Flow(フロー)」上に導入することを発表した。Dapper Labsは、Ethereum(イーサリアム)ネットワーク上の取引よりも、エネルギー効率が高く、コストも低い独自のブロックチェーン上で、より幅広いNFTプラットフォームの連合を構築し始めているが、それによって中央集権化も進めている。Raribleによると、この移行は「今後数カ月」以内に行われる予定だという。

このスタートアップは、NFTの世界を一般のウェブユーザーにとってもっと親しみやすいものにするための幅広い目標を掲げており、今回の資金調達を利用して、クレジットカードでの支払いに対応するなど、よりユーザーフレンドリーな開発を探求したいと、ブログ記事の中で述べている。「私たちには、独立系クリエイターが簡単にNFTを作成して支援者のコミュニティに5ドル(約555円)で販売できたり、ポップアイコンがNFTを使って数百万人のオーディエンスと持続的に親密な関係を築けるような世界が必要なのです」と、その記事には書かれている。

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カテゴリー:ブロックチェーン
タグ:RaribleNFT資金調達Flow

画像クレジット:Rarible

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(文:Lucas Matney、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

二次創作作品を提供すると公式公認でNFT化、販売・収益還元まで行う個人クリエイター支援プログラムが開始

二次創作作品を提供すると公式公認でNFT化、販売・収益還元まで行う個人クリエイター支援プログラムが開始

オタクコイン協会SSSNOKIDCryptoGamesは5月27日、個人クリエイターの二次創作活動を支援するため、二次創作作品を提供するだけでNFT化・販売・収益還元まで行う公式公認の個人クリエイター支援プログラムを開始すると発表した。参加料は無料。

またその第1弾として、東北支援キャラクター「東北ずん子」「東北イタコ」「東北きりたん」の3姉妹をモチーフにした二次創作作品の公募受付を開始した。応募期限は2021年6月6日23時59分まで。二次創作イラスト・動画は新規作品(未公開作品)、過去に制作したものも対象としている。応募要項などの詳細を掲載している「東北ずん子NFT二次創作還元プロジェクト」より応募できる。

今回4者は、NFT販売所「Rarible」上の東北ずん子の認証アカウントにおいて、公式自ら二次創作作品を販売することで、個人クリエイターの二次創作活動の支援を行うという。

個人クリエイター視点では、好きなキャラクターの二次創作作品を創作し、作品を公式に提供するだけで自身の二次創作作品を販売&収益化できるため、より創作活動に専念できるとしている。また、NFT化にまつわる専門的な知識や、販売時のマーケティング・プロモーション、収益管理のための経理業務など煩雑な手続きは不要。

一次流通の販売はオークション形式を想定しており、最低入札価格は0.05WETH(約1.5万円)からの販売になる。一次流通&二次流通時のクリエイターへの売上還元率は50%を想定しており、日本円での受け取りが可能(仕様上、二次流通時はOpenSeaなど特定のプラットフォームでの取引のみ売上が還元される)。

また今回NFT作品で販売する権利は、その作品の(デジタル)所有権となり、キャラクターの著作権・商標は引き続き、東北ずん子の運営元であるSSSが保持する。なお、二次創作権・商品化権は、東北ずん子のガイドラインに基づき引き続きすべての人が所定のルールのもと活用できる。

東北ずん子は、東北地方一帯で食されているずんだ餅をモチーフとしたキャラクター。青森県のイタコを元にした姉の「東北イタコ」、秋田県のきりたんぽを元にした妹の「東北きりたん」で、東北3姉妹として人気を博している。

SSSは、東北ずん子の運営元。東北ずん子の世界に登場するキャラクターの音声合成ソフト、アニメ、3D CGなどの制作を行っている。

NOKIDは、「クリエイターが居心地のいい世の中へ」を理念に掲げ、VRやアニメーションの制作、YouTube運用事業などのクリエイティブ事業を運営。

オタクコイン協会は、日本のアニメ文化を世界に広げるため、アニメ業界におけるブロックチェーン技術の浸透・導入・活用を目指しており、前身のオタクコイン準備委員会を含め、2017年12月よりアニメ文化発展のため活動。

また、アニメ・マンガ・ゲームなどの日本のカルチャーを愛する世界中の人をつなぐコミュニティ通貨「オタクコイン」を運営。オタクコインが世界中で流通されることで、自分が好きなアニメ・マンガ・ゲームなどの業界の発展に寄与できる「コミュニティ通貨」の実現を目指している。

NFTサービスの開発を⾏うCryptoGamesは、ブロックチェーンゲーム「クリプトスペルズ」を2019年6月25日に正式リリース。2021年3月にクレジットカード決済対応の、クリエイターのNFT販売プラットフォーム「NFTStudio」をリリースし、2021年4月に「NFTStudio OEM」の提供を開始した。

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カテゴリー:ブロックチェーン
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