ロケット・ラボが2021年初のロケット打ち上げ完了、18回目のミッションを実施

Rocket Lab(ロケット・ラボ)はニュージーランド標準時1月20日午後8時26分(日本標準時1月20日午後5時26分)、18回目のミッションであり、2021年最初のミッションとしてロケットを打ち上げた。Another One Leaves The Crustミッションはニュージーランドのマヒア半島にある同社のLaunch Complex 1から離陸し、ヨーロッパを拠点としドイツ、スウェーデン、チェコ共和国に施設を持つ衛星メーカーOHB Groupに代わって、通信用超小型衛星を1機打ち上げた。

Rocket Labの打ち上げでは、複数の顧客からのペイロードがElectronロケットに搭載されていることが多いが、今回の専用ペイロードでの打ち上げは、小型ロケットの柔軟性が単一の小型衛星ミッションを望む顧客にも役立つことを示す例である。ロケットは離陸後、予定軌道にペイロードを投入した。

Rocket Labは、ロケットの一部を再利用するためのブースターステージの回収プロセスを開発・テストしているが、今回のミッションでは回収の試みは行われなかった。しかし同社はその開発プロセスで大きな成功を収めており、2020年には最初のブースターを回収している。そして2021年中には、戻ってきた第1段をヘリコプターを使って空中でキャッチしての回収を試みる予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

東大宇宙系スタートアップ「Synspective」が同社初の小型SAR衛星打上げ予定日を公開

東大宇宙系スタートアップ「Synspective」が同社初の小型SAR衛星打上げ予定日を公開

衛星データ解析によるソリューション提供および小型SAR(合成開口レーダー)衛星の開発・運用を行うSynspective(シンスペクティブ)は11月25日、同社初の実証衛星である小型SAR衛星「StriX-α」(ストリクス アルファ)の打上げ日程を発表した。

打上げ予定日は、2020年12月12日から14日間で、最終的な打上げ日時は日が近くなった段階で確定する予定。また、打上げ日にはオンラインイベントを予定しており、詳細は同社サイトで11月下旬公開予定。

打上げロケットは、小型衛星専用ロケット開発企業Rocket Labの「Electron」で、ニュージーランド マヒア半島にある発射場から打ち上げる。投入軌道は、太陽同期軌道、高度500km。太陽同期軌道は、地球を回る衛星の軌道面全体が1年に1回転し、衛星の軌道面と太陽方向がつねに一定になる軌道を指す。

SynspectiveのSAR衛星は、政府主導の革新的研究開発推進プログラム「ImPACT」の成果を応用した独自の小型SAR衛星。今回打上げを行う「StriX-α」はSynspective初の実証機となっている。

StriXの重量は、従来の大型SAR衛星の約1/10である100kg級。SARアンテナは長さ5mで、打上げ時は折りたたまれており、軌道上で展開する。地上分解能は1〜3mで観測幅は10〜30km、単偏波(VV)データを取得。観測モードは、ストリップマップモードとスライディングスポットライトモードの2種類がある。

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今後、StriX-αに続く実証機「StriX-β」(ストリクス・ベータ)を2021年に打上げ予定。2022年までに商用機4機を軌道上に打ち上げ、最終的には30機のコンステレーション(衛星群)により広範囲、高頻度の地上観測を可能にするシステムの構築・運用を目指す。

2018年2月設立のSynspectiveは、データに基づき、着実に進歩する世界の実現を目指し、衛星による観測データを活用したワンストップソリューション事業を行うスタートアップ。内閣府「ImPACT」プログラムの成果を応用した独自小型SAR衛星により高頻度観測を可能にする衛星群を構築し、その衛星から得られるデータの販売、および、それらを利用した政府・企業向けのソリューションを提供する。

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Rocket Labのブースター回収「完全成功」の詳細

すでに報じたとおり、Rocket Labは、Electronロケットのブースターを逆噴射によって降下速度を制御してニュージーランド沖の太平洋に無事着水させた。これは衛星打ち上げロケットの再利用における決定的なマイルストーンを達成したことを意味する。CEOのPeter Beck(ピーター・ベック)氏はミッション完了直後にメディアに対して「回収は完全に成功した」と発表した。同社はこの打ち上げを機に小児科病院へのチャリティとして28万6092ドル(約3000万円)を集めることに成功した。

今回の打ち上げはアップデート版のElectronシステムにとって最初の打ち上げテストだった。改良点は、まずブースターが切り離し後に制御された降下を行うことができるようにされた。このシステムはインターステージ(ブースターとその上段の第2段ロケットの中間)に設置された。

RocketLabでは将来はヘリコプターによって空中でブースターをキャッチすることを計画しているが、今回は最初のテストなのでそのまま着水させることとした。「ブースターを海から引き上げるのは楽な作業ではありません」とベックは述べている。

打ち上げ前からブースターの降下場所はおおよそわかっていた。ロケットの軌道が慎重に計算されていたのはもちろん、対象地域の天候も詳しくモニターされていたからだ。また打ち上げ後はロケット自体から位置情報がストリーミングされた。これにより降下箇所の予測がますます精度を増した。

ベック氏の説明によれば「降下地点には、回収船に搭載されたヘリコプターが待機していた。ヘリはロケット打ち上げと同時に予測される再突入地点に飛んだ。ブースターが降下プロセスに入った瞬間から、位置、速度などのテレメトリーによりリアルタイムで着水地点の予測が始められました。このプロセスでは常にリアルタイムのフィードバックループがありました」ということだ。

2段目から切り離された後、ブースターは降下を開始しておよそマッハ2の速度に達した。ここで最初のパラシュート、パイロットシュートを展開し、続いてドローグシュートを開き約1分間で速度を落としてからメインとなるグライダーシュートを開傘した。この大型パラシュートの軌道は予測可能であり、将来はヘリコプターで空中でピックアップされる。今回は着水だったため、予定地点の「数キロ以内」に降下すればよかった。着水時の速度は秒速9m(時速32km)だった。

画像クレジット:Rocket Lab

ベック氏はミッションコントロールにいることができたため「助かった」と語った。「海の状態からすると、ボートに乗っていなかったのは幸運でした。復路は5mのうねりがありました。私自身は海には特に強くないのです」と認めた。ブースターは断続的だが正確なテレメトリーを送り返していた。その間もペイロードを搭載した第2段が衛星軌道に向けて上昇していた「本来のミッションである第2段の情報から目を離すのは、ブースターのテレメトリーを見るのはカンニングしているような気分でした」という。ベック氏は、「見たところ私ははしゃいで笑っている小学生みたいだったのではないかと思います」と付け加えた。電話で話した別のRocket Labの担当者が実際そうだったと認めている。

回収船は着水直後に太平洋からブースターを回収し、発射地点のニュージーランドに戻った。現在、同社のエンジニアがブースターを分解して部品の摩耗や損傷をチェックしている。「再突入の環境は上昇段階より厳しいのです」とベックは説明する。打ち上げ時にはすべてが綿密に計画されているが、降下時のコントロールはよくて半分までだ。これによりハードウェアには上昇時より大きな負荷がかかる。

チームは、多数の部品が次の打ち上げに使えるかどうかのチェックを行っているが、ロケットエンジンには再利用の予定はない。「彼らの乗り心地を考えると、エンジンはかなり厳しいでしょう。かなりの高熱にさらされてますからね」とベックはは説明した。

画像クレジット:Rocket Lab

これらはすべて計画されたことだった。ブースターの降下からのデータを使用して熱シールドなどの部品は再突入の際の熱や振動に対処するために必要な強化を受ける。「将来はエンジンも再利用します。目標はブースターステージ全体を無傷で回収し、整備してさらに飛行させることです」とベック氏は述べた。

いうのは簡単だが、これは複雑なタスクだ。すべてのコンポーネントをチェックして飛行に適すると確認する必要がある。ただしこの作業はElectronの2段目ロケットの生産と並行して実行できる。ベック氏によれば現在は打ち上げは月1回のペースだが、スピードはさらに速くなりつつあるという。つまりブースターの再利用は同社が所有するロケットの数を大幅に増やす効果があるはずだ。

回収再利用には、回収そのものに加えて整備と再チェックのコストもかかるため、トータルの収支への影響は「現在のところ流動的です」とベック氏は強調した。「しかしElectronの製造コストの大部分はブースターなので、ここを効率化できればシステムの経済性を大きくアップすることができます。2021年中にはコスト面への影響もすべて把握できればベストですが、来年中というのはムリかもしれません」という。

しかし確かなことが1つある。衛星打ち上げにとってコストが要因である限り、再利用こそがロケットの未来だ。

今回の打ち上げは別の面でも大成功だった。その1つがペイロードのノーム(小人)だ。この3Dプリントされたノームの宇宙への旅のチャリティに巨大ゲームプラットフォームのValve SoftwareのファウンダーであるGabe Newell(ゲイブ・ニューウェル)氏が参加した。打ち上げがライブストリーミンされたが、ニューウェル氏はビューごとにスターシップ小児科病院(Starship Children’s Hospital)に1ドルを寄付することを約束し、結果28万6092ドルが集まった。

「チョムスキー」と名付けられた小人は、すでに燃え尽きているかもしれないが宇宙でエキサイティングな時間を楽しみ、いくつか印象的な画像を残した。

【編集部追記】小人の名前は著名な文法学者Noam Chomsky(ノーム・チョムスキー)から。

画像クレジット:Rocket Lab

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Rocket Labが打ち上げ後のブースター回収に初成功!

ニュージーランドにも拠点を置くロケット打ち上げ会社であるRocket Lab(ロケット・ラボ)は米国時間11月20日、ペイロードを軌道に乗せた後にElectronのブースターを安全に落下させて回収し、再使用可能ロケットへの一歩を踏み出した。上の画像は、ブースターをパラシュートで安全に落下させている様子だ。

ロケットの第1段、つまり地上から宇宙までペイロードを運ぶブースターを再利用することで、打ち上げコストを大幅に削減できる可能性がある。数百万ドル(数億円)もの費用をかけて製造されるロケットは何十年もの間、再突入時に分解され放棄されてきた。

SpaceX(スペースX)は何度かの失敗の後、2015年にFalcon 9ロケットの回収を初めて成功させ、ドローン船に着陸(未訳記事)させた。使用済みの第1段は2017年に初めて再打ち上げられた(未訳記事)。

Rocket LabのPeter Beck(ピーター・ベック)CEOは2019年に、使用済みブースターを回収する独自の方法を試みると発表した。Falcon 9のような複雑な推進力で制御する着陸の代わりに、ブースターはパラシュートにより安全に降下し、着水前にヘリコプターで捕獲するというものだ。

画像クレジット:Rocket Lab

しかし今日のミッションでは、最初の試みとしては少し野心的すぎるとして、ヘリコプターのステップをスキップした。約30機の人工衛星と3Dプリントされたノーム(精霊の人形)を大気圏の端に投入した後、Electronのブースターは地球に戻り、約2時間後に着水した場所も確認された。

打ち上げ後に公開されたRocket Labのプレスリリースによると、ブースター降下と回収は計画どおりに実施された。

打ち上げの約2分半後、標準的なミッション手順に従ってElectronの第1段と第2段が高度約80kmで分離されました。Electronの第1段エンジンが停止すると、反応制御システムがブースターの向きを180度変え、再突入に最適な角度に調整し、地球に帰還する際の「壁」として知られる膨大な熱と圧力に耐えられるようにしました。小型パラシュートは降下中の第1段階の抗力を増加させ安定させるために展開され、その後に大きなメインパラシュートが最後の高度1km時点で展開されました。そして、第1段は計画通りに着水しました。Rocket Labの回収チームがブースターを同社の生産施設に送り返し、エンジニアがステージを点検して将来の回収ミッションに役立つデータを収集します。

「本日、チームが達成したElectronの第1段の回収は、決して離れ業というわけではありません。Rocket Labの多くのチームの多大な努力の結果、Electronを再使用可能なロケットにするための大きな一歩として、その成果を見ることができて興奮しています」とベック氏は語る。

打ち上げのリプレイは以下で見ることができる。

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

NASAがテスト飛行や技術開発のパートナーとしてSpaceX、Rocket Lab、Blue Originなどと契約

NASAは商用宇宙開発チームとして、新しく20の企業とのパートナーシップ(NASAリリース)を発表した。これにはSpaceX(スペースエックス)、Blue Origin(ブルー・オリジン)、Rocket Lab(ロケット・ラボ)との協力関係も含まれる。金銭的な取引はないものの、NASAは無数の人材とその他の支援をテスト飛行や技術開発に投入する。

これらの提携企業は、NASAのAnnouncement of Collaboration Opportunity(協力機会の通達、ACO)に基づく2020年の選抜組だ。今回の契約は、NASAが資金を出して「6カ月でどこまで可能かを示せ」と要求するSBIR(中小企業技術革新制度)や(未訳記事)、NIAC(NASA革新的で高度な宇宙技術コンセプト)といったプログラムとは形式が異なる。

逆に、NASAの世界最高水準の施設や専門家を自由に使えるというものだ。これは正式な官民パートナーシップであるため、プロジェクトが承認されるにはまだ競争の段階が残されている。17社の提案の中には、大型プロジェクトもある。

SpaceX は、NASAのラングレー研究所と協力して、同社のStarship(スターシップ)型ロケットと宇宙船が太平洋上で大気圏に再突入する際の温度測定と監視のための研究を行う。

Rocket Labも同様に、ラングレー研究所、エイムズ研究センター、アームストロング飛行研究センターと共同で、Electron型ロケットを再利用型に変更するハードウェアの組み込みのための分析を行う。同社は、今から1週間後に完全なブースター回収の実験を実施する予定だが、この計画にNASAが参加するかどうかは明らかにされていない。

またBlue Originは、2つの個別の契約をしている。1つは「宇宙ロボット用オペレーティングシステム」の開発を手伝う多施設共同事業。壮大な計画のように聞こえるが、むしろ、いくつものオープンソースやNASAが開発したフレームワークを、コストをかけず、互換性を高め、うまく協調するよう統合するまとめ役になるようだ。

もう1つは、3Dプリントを使ってエンジンの設計を進化させるためのもの。おそらく彼らは、同社でまさに同じ事業を始めようとしていたTim Ellis(ティム・エリス)氏を逃してしまったことを後悔しているだろう。彼はBlue Originを辞めてRelativity Space(レラティビティー・スペース)創設した。おかげで同社は、逆に追いかける立場になってしまった。

月の人工表土から電波周波数推進装置まで、残りのプロジェクトはNASAの資料で詳しく解説されている。

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Rocket Labが11月にElectronロケットのブースター回収テスト実施へ

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(翻訳:金井哲夫)

Rocket Labは11月にElectronロケットのブースター回収テスト実施へ

ニュージーランド出身のエンジニアが創業者した宇宙企業、Rocket Labは11月に予定されている重要な実験のための準備を整えた。これは衛星打ち上げロケットのブースターの回収を試みるテストで、打ち上げに適したタイミング、いわゆる「ウィンドウ」が開くのは11月16日だ。

実はロケットラブではブースター回収のテストを17回目の打ち上げで実施するとしていた今回の打ち上げは16回目であり1度前倒しされたことになる。同社はスケジュールを速めた理由について簡単な説明を発表した。

Rocket Labが再利用をテストするのはこれが最初ではない。2020年8月にElectronロケットのブースターを回収して再飛行させる計画を発表したとき、同社のファウンダー、CEOのピーター・ベック(Peter Beck)氏は「これは同社の当初の計画に含まれていなかった」と述べた。同社は今年、ブースターの再突入時の誘導・制御システムと降下を減速するためのパラシュート展開のテストに成功している。

公開されたビデオでBeck氏はブースターの回収を図る目的について説明している。簡単に言えば回収、再飛行が実現すれば打ち上げのつどブースターを製造する必要がなくなり、オペレーションを大幅に合理化することができるからだ。当初の計画にブースター再利用が含まれていなかった理由は、SpaceXのFalcon 9やBlue OriginのNew Shepardと比較してElectronはずっと小型であり、ロケット噴射によって回収するための燃料を積む余地がないと考えられていたためだった。

しかしBeck氏のチームは独創的な回収方法を考案した。これは小型のドローグシュート(抽出傘)ととメインパラシュートを組み合わせることによってブースターを減速し、ヘリコプターによって空中で吊り上げるという方法だった。今回計画されている回収テストはヘリコプターによる吊り上げのステップは含まれていない。パラシュートで減速させて洋上に着水させて回収することを狙っている。

Beck氏によれば、ヘリコプターによる吊り上げについてはあまり心配していないという。ステップは同社が既にテストを行って成功しているためだ。重要な部分はペイロードを軌道に乗せることに成功した後でブースターの回収段階に進めるかどうかだ。

Rocket Labが今回のテストでブースターを回収することができれば、Electronにブースター回収システムを装備することが十分可能となる。これにより打ち上げの間隔を大幅に短縮することが可能になる。将来的には打ち上げコストの削減も期待できる。

われわれはテストの結果について詳しく報道する。Beck氏は衛星ビジネスをテーマとするTechCrunchの新しいセッション、TC Sessions: Spaceにバーチャルで登場しRocket Labについてプレゼンする予定だ。

画像: Rocket Lab

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滑川海彦@Facebook

Rocket Labが次に打ち上げるのは小型衛星30基とゲーム業界のレジェンドが搭乗料金を支払ったノーム人形

Rocket Lab(ロケット・ラボ)の次のミッションは、同社のKick Stage(キック・ステージ)スーペスタグを使って数十基の衛星を軌道に乗せ、同時に、Value Software(バリュー・ソフトウエア)のGabe Newell(ゲイブ・ニューウェル)氏が持ち込んだ3Dプリントによるガーデンノーム人形も宇宙に運ぶ。これは新しい製造技術のテスト用なのだが、ゲーム業界のレジェンド、ニューウェル氏による慈善活動でもある。

打ち上げは、ニュージーランドの打ち上げ場の現地時間で16日以降に設定されている。いまだ無名のこのミッション(Rocket Labはこれまですべてのミッションに小粋な名称を与えてきた)だが、同社にとって「最も多様性に富む」もとになると広報資料には書かれていた。

合計で30基の衛星を、Rocket Lab独自のKick Stage放出プラットフォームから放出する。Kick Stageは他社のスペースタグと同じく、特定の予備軌道に到達した際に第2段ロケットから切り離され、ペイロードをそれぞれ固有の軌道に送り込むというものだ。Rocket Labが一度に打ち上げる衛星の数としては、今回が最大となる。

そのうち24基は、Swarm Technologies(スウォーム・テクノロジーズ)の超小型衛星SpaceBEE(スペースビー)だ。サンドウィッチ程度の大きさの通信衛星で、IoTのためのローコストで低帯域幅のグローバルなネットワーク構築に使われる。

だが最も奇抜なペイロードは、なんといっても「ノーム・チョンプスキー」だろう。こいつの搭乗料金はValue Softwareの社長であるニューウェル氏が支払った。3Dプリントで作られたこの人形は、大気圏再突入で燃え尽きるまでKick Stageに固定される。これは、人気PCゲーム「Haif-Life」シリーズに登場するアイテムのレプリカだ。「ロード・オブ・ザ・リング」など数多くの映画制作に関わったエフェクトスタジオWeta Workshop(ウェタ・ワークショップ)が制作した。便利に使える可能性のある新しいコンポーネントの印刷技術のテストであると同時に、「世界のゲーマーの革新性と創造性へのオマージュ」でもある。

しかしもっと大切なこととしてニューウェル氏は、打ち上げを視聴した人から1ドルずつStarship Children’s Hospital(スターシップ子ども病院)への寄付を募ることにしている。なので、みなさんもぜひ今回の打ち上げを見て欲しい(現在、ニューウェル氏に詳しい話を聞かせて欲しいと打診中)。

この他に、TriSept(トライセプト)、Unseenlabs(アンシーンラボズ)、Auckland Space Institute(オークランド宇宙研究所)の衛星も搭載される。オークランド宇宙研究所のものは、ニュージーランドで初となる学生が製作した宇宙船だ。

Rocket Labでは、見込み客がサービスやコンポーネントをあちこち探し回らずに済むよう、すべてが1つに収まった打ち上げプラットフォームの開発に力を入れてきた。同社CEOのPeter Beck(ピーター・ベック)氏によれば、理想は基本的な骨組みだけ持ち込めば、後はすべて同社が面倒を見るというかたちだという。

画像クレジット:Rocket Lab

「小型衛星の運用者は、相乗りミッションで打ち上げる際に、軌道で妥協する必要はありません。今回のミッションでは、30基の衛星それぞれにオーダーメイドの宇宙への道を提供できることに対して私たちは胸を躍らせています。私たちがKick Stageを開発したのはそのためです。どのミッションでも注文どおりの軌道に乗せることができるよう、また、宇宙船の推進装置を開発したり、サードパーティーのスペースタグを使うといった余計な手間、時間、コストを排除できるようにです」とベック氏は広報資料で述べている。

Rocket Labでは、先日、自前の衛星First Light(ファースト・ライト)も打ち上げた。ベック氏の言葉を借りれば「ウザイこと」なく軌道に載せられることを証明するためだ。

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(翻訳:金井哲夫)

Rocket Labが15回目の商用ミッションとして地球観測衛星10基の打ち上げに成功

ニュージーランドのロケット打ち上げ企業Rocket Lab(ロケット・ラボ)は、15回目の商用ペイロードの打ち上げに成功し、地球観測衛星10基をそれぞれの目標軌道に載せた。同社はターンアラウンドタイムの最短記録樹立を目指していたものの2020年7月の混乱で計画が停滞していたが、再び元のペースに戻りつつある。

最新のElectron(エレクトロン)ロケットに搭載され地球を旅立ったペイロードのうち9基は、Planet(プラネット)のSuperDove(スーパーダブ)衛星だ。新世代の観測衛星で、画像の更新間隔が縮まり、地表のより広い範囲をカバーできるようになる。

キヤノンのCE-SAT-IIBは、デモンストレーション用衛星だ。「超高感度カメラで地球の夜の映像が撮影できる中型望遠鏡」を搭載している。また通常の観測が行える小型カメラも数台備えられている。Planetとのライドシェア(相乗り)は、打ち上げライドシェア専門業者Spaceflight(スペースフライト)が手配した。

今回の打ち上げは先週に予定されていたものだが、「一部のセンサーから、今後調査すべき気になるデータが返ってきた」ために延期されていた。幸い、予備日には余裕があったので、本日が再挑戦の日に設定された。

すべてが順調に進み、衛星は打ち上げからおよそ1時間後に、それぞれの軌道に到達できた。

 

7月にペイロードを失いRocket Labが一時的に打ち上げを停止してから、今回で2回目の打ち上げとなる。その事故は派手な爆発などではなく、衛星を軌道に放出する前に電気系統に故障が生じたために、むしろいさぎよくシャットダウンしたというものだ。

幸いにも同社は、その迅速な原因究明により、事故から1カ月以内に打ち上げ再開を果たすことができた。

ついでながら、この顛末やその他の話が、12月開催予定のTC Sessions: Space 2020で聞けることになった。Rocket Labの創設者でCEOのPeter Beck(ピーター・ベック)氏が登壇してくれる。

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(翻訳:金井哲夫)

Rocket Labが密かに打ち上げた初の人工衛星「First Light」とは?

Rocket Labの14回目のミッション「I Can’t’t Believe It’s Not Optical」には、実は密航者が乗っていた。Rocket Labのニュージーランドの打ち上げ子会社は、有料顧客のペイロードの隣に、初の完全に機能する衛星を静かに搭載していたのだ。First Light(ファーストライト)はその名のとおり、軌道へのアクセスがいかにして軌道に乗らなくても良いかを示すための技術デモのようなもので、CEOであり創設者であるPeter Beck(ピーター・ベック)氏は「お尻の痛みようなもの」と表現した。

ロケットラボは、昨年初めに人工衛星プラットフォームのPhotonを発表し、3月には宇宙船メーカーのSinclair Interplanetaryを買収。もはや、同社がいつボタンを押すかという問題だったのだ。

ベック氏が米国時間9月3日の生放送で説明したように、First Lightが軌道上での展開に成功したことで同社は「宇宙へのアクセス」は多くの点で、固有のリスクにもかかわらず解決済みの問題であると感じている。次の最大の問題点は「アイデアを出してから軌道に乗るまでが本当に苦痛だ」とのこと。

「プロジェクトがアイデアから軌道に乗るまでの期間が1年半もあれば、それだけで喜びもひとしおだ」と同氏。特にスタートアップにとっては1年半の準備期間を確保できないかもしれないが、現場のイノベーションについて行くには遅すぎる。「我々にはそれを解決する必要があります」と続ける。

PhotonとFirst Lightは、最新の衛星のための柔軟なプラットフォームを提供するというRocket Labの新しいビジネスの提案であり、Electronロケットやそのほかのサービスと密接に連携する。打ち上げ業者だけではなく、プロセス全体を通してパートナーとして行動することは、もちろんRocket Labにとってはより多くの仕事と費用がかかるが、うまくいけば、顧客にとってもより早くより安くなる可能性がある。

また、ほかの新しいバージョンのPhotonも登場する予定で、月の裏側や惑星間移動がElectron(エレクトロン)の打ち上げのターゲットになる。NASAのCAPSTONE(月面ゲートウェイ宇宙ステーションの軌道安定性を検証する月面周回衛星)はPhotonをベースにしており、後のNASAの有人宇宙飛行計画であるArtemis(アルテミス)ミッションのための道を切り開く。

画像クレジット:Rocket Lab

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Rocket Labが米国バージニア州の打ち上げ施設の5年間ライセンスをFAAから取得

ロケット打ち上げサービスのRocket Lab(ロケット・ラボ)は米国航空局(FAA)から重要なライセンスを取得(Twitter投稿)し、バージニア州ワロップス島にある米国拠点の施設から打ち上げが可能になった。同社はニュージーランドのLC-1発射台の時と同様に、バージニアのLC-2発射台の打ち上げ業者ライセンスを取得したことで、個々の打ち上げに際してFAAにミッション個別のライセンスを申請することなく複数の打ち上げを行えるようになる。

Rocket Labは2019年末にこのバージニア拠点のLC-2の正式な開所式を行ったが、いつ同社のElectron(エレクトロン)ロケットをそこで打ち上げるのかはわかっていない。おそらく新型コロナウイルス(COVID-19)および関連する障害によって発射台のデビュー計画が変わったのだろう。同社はLC-2に続き、ニュージーランドのLC-3発射台の最終調整を行っており、打ち上げ能力の強化をはかっている。3カ所の打ち上げ施設が完成し運用が始まれば、年間最大130回の打ち上げが可能になると同社はいう。

Rocket Labが米国拠点の施設を作ったそもそもの理由は、政府顧客に迅速なサービスを提供し、短期間に高頻度の打ち上げを可能にするためであり、FAAの複数発射ライセンスを得たことは同社の運用モデルにとって大きな恩恵となる。そのためにもワロップス施設の1日も早い実用化が望まれている。

関連記事:Rocket LabはCapella Spaceの衛星打ち上げに成功し通常の打ち上げ稼働状態に復帰

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タグ:Rocket Lab 米国航空局(FAA)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Rocket LabはCapella Spaceの衛星打ち上げに成功し通常の打ち上げ稼働状態に復帰

Rocket Lab(ロケット・ラボ)は、ペイロードを失うという前回のミッション失敗を経て、正常な打ち上げ稼働状態に復帰した。わずか1カ月の間に、Rocket Labは前ミッションに使用されたElectron(エレクトロン)ロケットの欠陥を洗い出して問題点を修正。米国時間8月31日には、クライアントであるCapella Space(カペラ・スペース)のSequoia(セコイア)衛星を載せた打ち上げを、ニュージーランドの発射施設で成功させた。

Rocket Labの今回の「I Can’t Believe It’s Not Optical(光学画像じゃないなんて信じられない)」ミッションは、同社Electronロケットの14回目の打ち上げとして、日本時間8月31日12時5分に同社専用の発射台から打ち上げられた。Sequoia衛星は、スタートアップのCapella Spaceが開発した合成開口レーダー(SAR)衛星のコンステレーションで、一般の顧客が利用可能となる。展開が完了すると、このコンステレーションは1時間ごとに地球の高精細画像の提供を開始する。光学センサーではなくレーダーを使用することで、雲に覆われていたり、暗くなっている部分でも正確な画像が得られる。

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今回の打ち上げは、すべて計画通りに進んだように見える。ElectronはCapella Spaceの衛星を無事に打ち上げ、目標の軌道に放出できた。Capellaはこれまで、この衛星をSpaceX(スペースエックス)のFalcon 9(ファルコン・ナイン)ロケットの相乗りミッションで打ち上げるつもりでいたのだが、フライトの遅延を受けて、Rocket Labの独自ミッションとして打ち上げる方向に切り替えたのだ。

7月4日のRocket Labの事故の原因は、比較的小さな問題だった。電気的な故障が発生したため、安全対策としてロケットが停止したに過ぎない。調査の結果、システムの中の1つの部品が、本来行われるべき厳格なストレステストを経ていなかったことが判明した。Rocekt Labは、できるだけ短い時間で打ち上げ業務を通常の稼動状態に戻せるよう、将来そして現在ストックされているすべてのElectronロケットに速やかに修正を加えた。

Rocket Labでは、Electronのブースターを複数のミッションで再利用可能にする回収システムの開発にも取り組んでいるが、今回の打ち上げでは、このシステムに関連するテストは盛り込まれなかった。同社では、年内に予定されている残りの打ち上げのいずれかで、ブースター回収の実験を行いたいと考えている。

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(翻訳:金井哲夫)

Rocket LabがElectronロケットの推力を300kgに増強

米国時間8月4日、Rocket Lab(ロケット・ラボ)は既存のElectronロケットのペイロード重量を大幅に向上させることに成功したと発表した(Rocket Labリリース)。同社によると、現在Electronは低軌道に300kg(太陽同期軌道なら約200kg)を輸送でき、その主な原因はバッテリー技術の進歩にあるという。

エレクトロンはもちろんバッテリー駆動ではないが、Rutherfordエンジンへと燃料を供給するための電動ポンプがある。そこでRocket Labは他のいくつかの最適化とともに、総ペイロード重量を3分の1増加させている。小型衛星の打ち上げ市場では、CubeSatの重量が3ポンド(約1.4kg)以下になることもあり、今回は大きな重量増加となる。

Rocket Labによると、これはPhotonプラットフォームを衛星バス(企業からの特定のニーズを満たすための基本的な衛星プラットフォーム)として使用している顧客が、約400ポンド(約180kg)の機器を搭載できるようになったことを意味しており、これは広い範囲で潜在的な新しい需要を喚起できる可能がある。

エレクトロンは7月上旬のミッションの早期終了と打ち上げ失敗が発生した後、早ければ2020年8月中にも定期的な打ち上げに戻ることを目指していると発表した。同社はすでに問題を特定し、修正を実施しているという。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

キヤノン電子の衛星搭載のロケットラボの打ち上げが失敗

7月5日のRocket Lab(ロケットラボ)の打ち上げ(ミッション名「Pics or it didn’t happen」=写真がなければ信じない)は失敗に終わり、ロケット「Electron」と搭載した7つのペイロードすべてが失われた。ニュージーランド・マヒア半島にあるロケットラボ第1発射施設から打ち上げられた後、2段階目の燃焼中にロケットに障害が発生した。

ミッションは意図した通りに進行したようにみえたが、打ち上げの「Max Q」フェーズ、つまりElectronロケットが宇宙空間に到達する前、最大気圧にさらされている時間帯に、機体に予期せぬ障害が発生したようだ。

打ち上げ動画はライブストリーミングされたが、打ち上げ後約6分で打ち切られた。映像が途切れる前に、ロケットは高度を下げ落ちていることがわかった。Rocket LabはTwitter(ツイッター)で、2段階目の燃焼中にElectronの機体が失われたことを明らかにし、詳細が明らかになり次第共有すると約束した。

Rocket Labにとって予想外の展開だ。同社はプログラム開始以来11回連続で問題なくElectronを打ち上げてきた。

Rocket LabのCEO兼創業者のPeter Beck(ピーター・ベック)氏はTwitterで謝罪し、すべての衛星が失われたこと、ペイロードを失ったすべての顧客に対し同氏が「非常に残念」に思っていることについて書いた。顧客には、観測技術実証機を備えた新しい地球観測衛星を載せたキヤノン電子と、最新かつ最先端の地球観測衛星を5基搭載したPlanet(プラネット)が含まれる。

Rocket Labから原因と次のステップに関する情報を入手したら続報する予定だ。

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(翻訳:Mizoguchi

ロケットラボの次回ミッションは前回からわずか3週間後の打ち上げ

Rocket Lab(ロケットラボ)は同社13回目の商業ミッションで、毎週打ち上げというゴールに近づきつつある。「Pics Or It Didn’t Happen(証拠写真がなければ起きてはいない)」というニックネームのミッションは、予定通りにいけば前回からわずか3週間後の打ち上げとなる。

前回ミッションの「Don’t Stop Me Now」は米国時間6月13日土曜日に無事軌道に到達した(未訳記事)。次の打ち上げは天候などの条件が整えば米国時間7月3日に予定されている。

「ロケットラボは小型衛星が軌道へ行くための待合室をなくした。ここ数年間で短期間の打ち上げ能力の強化に注力し、まもなくその成果を小型惑星コミュニティのために実用化できることを誇りに思っている」とCEOのPeter Beck(ピーター・ベック)氏はプレスリリースで語った。

「Pics」は「ライドシェアリング(相乗り)」顧客の貨物を3種類積載する。

  • Canon(キヤノン)のCE-SAT-1Bは、軌道からの映像を提供し、超小型衛星プラットフォームの量産に向けて試験を行う。
  • Planet(プラネット)の観測衛星であるSuperDove Earth(スーパーダブ・アース)5基は、軌道にいる数百基の仲間たちに加わる。
  • In-Space Missions(インスペースミッションズ)のFaraday-1(ファラデー1)は、ソフトウェアを軌道に送り込みたいスタートアップをターゲットに、同社プラットフォームの有用性をデモする。

新しいロケットのElectron(エレクトロン)は、18日毎に1基生産されているが、そのペースで打ち上げられるという意味ではない。それでも十分な需要があることは間違いない。軌道に乗せるためには、ただロケットを立てて大きな赤いボタンを押すよりもはるかに多くの仕事が必要だ。

この3週間のインターバルは特別短いが、先週末の打ち上げが本来数カ月前に予定されており、パンデミックのために見送られただけでなく、天候によっても遅れたことを忘れてはならない。つまりこの短いターンアラウンドは素晴らしいものに違いないが、まだ継続的なものではない。それでもロケットラボは2021年中の月例ミッションを目指しており、同社の新しい米国拠点の打ち上げ施設が稼働すれば、頻度は高まるばかりだ。

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画像クレジット:Rocket Lab

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook