ソラコムの玉川憲CEOもTechCrunch Tokyoに登壇、大型M&Aの背景と今後を聞く

ソラコム共同創業者の玉川憲氏(写真はTechCrunch Tokyo 2015登壇時のもの)

 

11月16日、17日の2日間にわたって渋谷・ヒカリエで開催予定のテック・イベント「TechCrunch Tokyo 2017」で、IoT通信プラットフォームを提供するソラコム共同創業者でCEOの玉川憲氏に登壇頂けることとなったのでお知らせしたい。

ソラコムについて本誌TechCrunch Japanでは、2015年3月のステルス状態での大型のシード資金調達からはじまり、大きな話題となった2015年9月のサービスローンチ、その後の関連プロダクトローンチや24億円のシリーズB調達を経ての世界展開などお伝えしてきた。そして2017年8月にはKDDIによる大型M&Aのニュースで業界に衝撃が走り、買収発表直後にはインタビューも行った。

わずか2年と少しのスピードエグジット。もっとも立ち上げ当初から「日本発のグローバルプラットフォームを作りたい」と語っていた玉川氏にしてみれば、現状でのベストな選択としてKDDI傘下に加わるということだからエグジットといっても、これからが本番というところかもしれない。

一方、テクノロジーをコアとするスタートアップ企業で、これほど短期に3桁億円以上(買収総額は非公開だが推定200億円と言われている)の企業価値を作り出してM&Aというエグジットを決めた事例は日本ではめずらしい。約40人の社員は、ほぼ全員がストックオプションを手にしたといい、日本のスタートアップ業界にとっては1つの模範となるような成功事例と言えるだろう。Amazonクラウドのエバンジェリストとして活躍した後の、業界のベテランによる「大人の起業」でもある。

そんな玉川氏には、これまでの歩みや、今後のKDDIグループの一員としてのサービスの展開について対談形式で話をうかがおうと思っている。ソラコムがクラウドで提供する「Soracom」はIoTのためのプラットフォームだ。ちょうどAmazonクラウドによって多様な新世代サービスがたくさん生まれてきたように多くのIoTサービスが花開くのではないかと思う。日本からIoTサービスを作り出したいと思っているエンジニアの皆さんにも、玉川氏のビジョンと今後のIoT関連サービスについて聞きにきてもらえればと思う。

TechCrunch Tokyo 2017は一般価格4万円のところ、9月末まで(来週いっぱい!)は超早割価格1万5000円でチケットを販売しているので、ぜひこの機会に検討いただければと思う。

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今年も11月開催!「CTO・オブ・ザ・イヤー2017」―TechCrunch Tokyo CTO Night参加者募集

毎年11月に開催しているテックイベント「TechCrunch Tokyo」ではイベント内イベントとして、2013年から「TechCrunch Tokyo CTO Night powered by AWS」を開催してきた。ネットやテクノロジーを最大限に利用して急激な成長を目指すスタートアップという企てにおいて、システムや組織の急成長にともなう技術課題に向き合うCTO(Chief Technology Officer)にフォーカスを当てたピッチコンテストだ。

CTOという職種は担っている役割の重要さの割に十分に光があたってこなかったと思う。そこで2014年から「CTO・オブ・ザ・イヤー」という表彰イベントを続けていて、今年は4年目になる。自薦・他薦によって選ばれたCTOたち約10人にステージに登壇していただいて、ピッチ・コンテスト形式で日々の仕事の成果をシェアし、たたえ合う場だ。同業者だからこそ分かる苦労話もあるだろうし、同じプロとして惜しみない賞賛を送りたくなるような仕事もあるだろう。

これまで2014年から2016年までの優勝者と記事は以下のとおり。

2014年に初代CTO・オブ・ザ・イヤーに輝いたユーザーベースの竹内秀行CTOは、予算ゼロで新サービス開発に取り掛かった話をはじめ、サービスの技術的改善、エンジニアのスキル向上、健全な組織を作るための施策も検討・実行しなければならないというCTOが向き合う課題について「多様性」をキーワードにプレゼンを行った。

2014年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれたユーザーベースの竹内秀行CTO

 

2015年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれたソラコム安川健太CTOは、チームもアーキテクチャも「疎結合で非同期」というテーマで発表を行った。チームは1日1回30分の全体進行のシェアをするが、それ以外はSlackで連携しつつ非同期で動くチームとなっている、という。これがKDDIによる大型買収に繋がるスピード感の秘密だったのかもしれない。

2015年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれたソラコムの安川健太CTO

 

2016年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれたReproの橋立友宏CTOは、オープンソースソフトウェアのコミュニティをはじめとするエコシステムの力を借りることの重要性を語った。Rubyコミュニティーで広く知られた橋立CTOは、限られたリソースの中でスピード感を持ってサービスを形にしていくには「先達の知識」を借り、一方コミュニティーに還元できることを還元していくことが必要だと説いた。

2016年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれたReproの橋立知宏CTO

 

なんと、2014年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれた竹内秀行CTOのユーザーベースは2016年10月に上場、同じく2015年に選ばれた安川健太CTOのソラコムは2017年8月にKDDIによる大型買収と両方ともエグジットを果たしている(こう書くと2016年にCTO・オブ・ザ・イヤーに選ばれたReproの橋立知宏CTOにはプレッシャーがかかりそうだ。2018年を楽しみにまとう!)。

さて、そんな未来のテックビジネスの立役者ともいえる「CTO・オブ・ザ・イヤー」を決めるCTO Nightの概要は以下の通り。CTOもしくは、それに準じるポジションの人であれば参加はいつも通り無料。ぜひ11月16日木曜の夕方にアツいセッションを見に渋谷・ヒカリエに立ち寄ってほしい。

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TechCrunch Tokyo CTO Night 2017
【イベント名】「TechCrunch Tokyo CTO・オブ・ザ・イヤー 2017 powered by AWS」
【日時】TechCrunch Tokyo 2017初日の11月16日木曜日の夕方(19時20分〜21時)
【会場】東京・渋谷ヒカリエ9階Bホール
コンテスト概要
「CTO・オブ・ザ・イヤー2017」のピッチコンテストを実施
【審査基準】技術によるビジネスへの貢献度(独自性、先進性、業界へのインフルエンス、組織運営についても評価対象)
【審査】CTOオブ・ザ・イヤー実行委員会による
【企画・協力】アマゾン ウェブ サービス ジャパン
【運営】TechCrunch Japan / Oath Japan
【チケット】無料(参加登録は必須)
【事務局連絡先】tips@techcrunch.jp

ビジュアルTo-doリスト「Trello」のCEO、Micheal Pryor氏がTechCrunch Tokyo 2017に登壇決定

TrelloのHead of Productを務めるMicheal Pryor氏

11月16日と17日に渋谷ヒカリエで、スタートアップイベント「TechCrunch Tokyo 2017」を開催する。今回、タスク管理ツールTrelloのHead of Productを務め、Fog Creek Softwareの共同ファウンダーであるMicheal Pryor氏の登壇が決まったのでお知らせしたい。

TechCrunch Japanの読者の中には、仕事や家事のタスクをto-doリストにまとめて管理しているという人も多いかと思う。タスク管理ツールにはtodoistやwunderlistなどいくつかあるが、Trelloはカードにタスクを入力して管理できるのが特徴のサービスだ。

Trelloは2011年にFog Creek Softwareの社内プロジェクトとして始まった。その後クローズドベータ版の公開を経て、2011年9月に開催された米国TechCrunchのスタートアップイベントDisruptで正式ローンチした。

Trelloを輩出したFog Creek SoftwareはJoel Spolsky氏とMichael Pryor氏が2000年に創業した会社で、FogBugzなどのコラボレーションツールを提供している。Fog Creek Softwareという名前に馴染みはなくても、Joel SpolskyとJeff Atwoodが制作した開発者専用のQ&AサイトStack Overflowを知っているという人は多いかもしれない。2008年に立ち上がったStack Overflowはプログラマーが開発の課題を解決したり、新しい技術を身につけたりするためのコミュニティーで、毎月5000万人の訪問、1400万以上の質問が集まるサイトとなっている。

Trelloは2014年、Fog Creek Softwareからスピンアウトし、Michael Pryor氏がCEOに就任した。同年、Spark CapitalとIndex Venturesから1030万ドルを調達。そして2017年1月、Atlassianに4億2500万ドルで買収されるに至った。

2016年4月に実施したサービスの多言語化で日本語にも対応している。私たちTechCrunch Japanでもしばらく前から、どのライターがどのニュースを担当するのかといったことを管理するのにTrelloを活用している。

今回、TechCrunch Tokyo 2017にMichael Pryor氏をお招きし、Trelloの着想からグロース、バイアウトまでの過程や今後の戦略について聞きたいと考えている。Stack Overflowに続きTrelloと、立て続けにユーザーに愛されるサービスを作る秘訣にも迫りたい。

TechCrunch Tokyo 2017は一般価格4万円のところ、9月末までは超早割価格1万5000円でチケットを販売しているので、ぜひこの機会に検討いただければと思う。

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TC Tokyo 2017:Google Home搭載の会話型AIの未来―、ブラッド・エイブラムス氏が登壇

Google アシスタントプロダクトマネージャー ブラッド・エイブラムス氏

11月16日、17日の2日間にわたって渋谷・ヒカリエで開催予定のテック・イベント「TechCrunch Tokyo 2017」の登壇者がもうひとり決まったのでお知らせしたい。米GoogleでGoogle アシスタントのプロダクトマネージャーを務めるブラッド・エイブラムス(Brad Abrams)氏だ。Google アシスタントは、国内発売が間近とも言われるGoogle Homeに搭載される会話型AIの基盤そのもの。「モバイル・ファースト」から「AIファースト」へ比重を移すGoogleのビジョンと戦略、現在の取り組みについて語っていただこうと考えている。

すべてのデバイスに共通するUI:会話的な音声

振り返ってみて歴史上のある時期に一気に起こったように見えるパラダイム変化も、実際には5年とか10年かかっていることが多い。パソコンのCUIからGUIへの変化は1980年代半ばのApple Macintoshに始まり、1995年のWindows 95で終了したと考えると、実に15年もかかっている。

いま現在、GUIからVUI(Graphical UIに対してVoice UIの意味)への変化の兆しが見えている。これは5年かかるかもしれないし、10年かかるかもしれないが、かなり大きなマン・マシン・インターフェイスの変革となりそうだ。

AmazonがAmazon Echoで切り開いたスマートスピーカーという製品ジャンルは、声で買い物ができたり家電がコントロールできる、ちょっと便利なツールというふうに見える。ただ、Googleアシスタントについて語るエイブラムス氏の説明によれば、Google Homeはもっと大きな変化の一部分ということが分かる。

Google アシスタントは、「Google Home」やGoogle謹製Android端末の「Pixel」、Googleのメッセアプリ「Allo」などのすべての背後にあるソフトウェア基盤だ。アシスタントが作り出そうとしているのは「会話的インターフェイス」で、いま現在ググるときに打ち込む「新宿 安い イタリアン」などという検索クエリではなく、「ぼくの今日の予定は?」とか「空港まで行くのにUberを手配して」といった、より自然で対話的なインターフェイスとなるようなものだという。これは現在スマホに搭載されている音声検索とは異なるもの。

これは何もGoogle Homeだけのためのものではない。オライリーメディアが行ったインタビューの中でエイブラムス氏は、スマホやメッセアプリなど、デバイスに依存しない形で使えるようにしていくと話している。Google Homeからスタートしているのは、家庭内のリビングという利用環境が限られていて、アプリ提供やユースケースの洗い出しに適しているから、という面もあるのだそうだ。

Googleはすでに「Surface」という概念によってアプリ起動の制御を行おうとしている。あるデバイスには画面がなく、音声だけかもしれない。だからアプリ開発者は今後、どういうSurfaceのときにアプリがどう振る舞うべきかを考えるようになるのかもしれない。

音声が入り口になると新しいビジネスが生まれるかも

エイブラムス氏が挙げる興味深い論点として、「瞑想したいんだけど、おすすめは何?」というような問いかけにGoogle アシスタントはなんと答えるべきだろうか、というものもある。

これまでのGoogle検索ように10個のリンクを提示するわけにはいかない。じゃあ、1つなのかというと、それも違う。2つか? 3つか? どうユーザーに対話的に提示するのか―、この辺もまだVUI揺籃期の興味深い論点だ。

もしユーザーの問いかけに対して1つか2つの選択肢が提示される未来が来るとしたら、これはECビジネスなど、従来のネットビジネスがガラッと書き換わる可能性すらあるのかもしれない。現在、Google アシスタントに対して回答となる「discovery phrase」とういうのはアプリ開発者が登録することになっているそうだ。discovery phraseは現在のネットで言うドメイン名ようなもので、スクワッティング(不正な占拠)が出て来る可能性もある。エイブラムス氏は、いずれレビュープロセスやランキングを使うことになるだろうとインタビューの中で示唆している。

ともあれ、すでにGoogle アシスタントはSDKとAPIが用意されていて、Web上のシミュレーターを使った開発が開始できるようになっている。エイブラムス氏によれば、自分の端末だけで動くものを作りたいという要望が個人開発者からあるといい、イノベーター層が関心をもって遊んでいる様子がうかがえる。

国内発売が間近との報道も一部にあったGoogle Homeだが、未来のコンピューティングと、それが可能にするライフスタイルやビジネスに関心のある人は、ぜひ東京・渋谷のTechCrunch Tokyo 2017に足を運んでみてほしい。

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スタートアップのみなさま、「TechCrunch Tokyo 2017」にブースを出展しませんか?

11月16日と17日に渋谷ヒカリエでスタートアップイベント「TechCrunch Tokyo 2017」を開催する。ヒカリエのメインホールでは、今年注目のスタートアップによるピッチコンテスト「スタートアップバトル」や海外や国内の起業家を迎えたセッションを予定している。

そして、ホール外のホワイエとホールBへと続く通路はブースエリアとなっていて、ここには創業3年未満(2014年10月以降に創業)スタートアップのためのデモブース出展枠を用意している。

TechCrunch Tokyoの来場者には起業家や投資家といったスタートアップ業界のコア層のみならず、TechCrunch Japanの読者に多いアーリーアダプター層も多く集まる。デモブースを出展することで、こうした潜在顧客やユーザーにアピールすることができるだろう。 近年では大企業からの来場者も増え、嬉しいことにデモブースでの出会いから法人顧客の獲得に繋がったという話もらちらほら聞いている。

スタートアップデモブース2日通し券の価格は3万5000円。このチケットには2名分の入場チケットが含まれている。ただ、申し込み条件は創業3年未満(2014年10月以降に創業)のスタートアップ企業のみだ。この機会にぜひ出展を検討してみてほしい。

なお、上場企業の子会社や、創業3年以上の外資系企業の日本法人の出展は対象外とさせて頂いている。また、公序良俗に反する、イベント趣旨に沿わないなど、出展内容によってはお断りさせていただく場合があるので、ご了承ください。

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ビットコイン開発のど真ん中にいるBlockstreamのサムソン・モウ氏がTechCrunch Tokyoに登壇

11月16日、17日の2日間にわたって渋谷・ヒカリエで開催予定のテック・イベント「TechCrunch Tokyo 2017」の登壇者が決まりつつあるので、順次お知らせしたい。まず1人目は、ビットコインやブロックチェーン関連の開発で知られるBlockstream社のCSO(Chief Strategy Officer)、サムソン・モウ氏(Samson Mow)だ。

Blockstream CSOのサムソン・モウ氏

Bitcoin Coreほかサイドチェーン技術に取り組むBlockstream社

Blockstreamは、ビットコインそのものと言えるオープンソース・プロジェクト「Bitcoin Core」の主要開発者が所属することでも知られる2014年設立のカナダ・モントリオール拠点のスタートアップ企業だ。BlockstreamのCEOであるアダム・バック(Adam Back)博士は、ビットコインのアイデアの根幹にもある「proof-of-work」(Hashcash)を1997年に発明した暗号学者としても知られている。

Blockstreamが開発しているのはサイドチェーン関連のプロダクトだ。ビットコインのような暗号通貨を実現している実体はブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳だが、いろいろ制約がある。悪意がある犯罪者集団ですら自由に参加できてしまうネットワークであるのに、台帳の改ざん防止が暗号論的に担保されている、というのがブロックチェーンのブレークスルーだったわけだが、そこにはトレードオフがあった。トランザクション性能があがらず、スケールしないという問題だ。現在、ビットコインによる送金が確実になったと見なされるまでには6ブロックを生成する時間、1時間かそれ以上が必要だ(ビックカメラやメガネスーパーなどのビットコイン決済は少額決済を全手に0承認で即時送金しているので念のため)。

だったらビットコインのチェーンの横に、別のチェーンを接合して、そちらで処理をすればいいじゃないかというアイデアがある。「サイドチェーン」と総称されるものだ。

Blockstreamが開発する「Lightning」は、ビットコイン開発者コミュニティー全体で策定と実装が進んでいる「Lightning Network」(LN)と呼ばれるマイクロペイメントのためのサイドチェーンだ。LNは取引をするユーザー同士が専用のチャンネルを作り、そのチャンネル上で決済を行うというアイデアに基づいている。LN上の一連の決済は、チャンネルを閉じるときなどに、まとめてビットコインのチェーンに書き戻される。LNはラフな合意に基づく仕様があって、実装自体は数種類あるという極めてインターネット的な開発が進んでいる。LNを使うと0.00000001BTC(現在の価格だと0.004円)というきわめて少額の決済がデバイス間で即時に可能となる見込みで、BlockstreamもLNの1つを開発している。

Blockstreamが開発するサイドチェーンには「Liquid」というのもある。こちらは取引所間で流動性を持たせるための「ストロング・フェデレーション」と呼ぶ技術を開発しているそうだ。ビットコイン同様のビザンチン頑健性(Byzantinerobust)を持ちつつ、商用に耐えうるプライバシー(決済するアセットの種類や量が外部から分からない)を実現している、とホワイトペーパーにある。

そうそう、もう1つ、Blockstream関連でぶっ飛んだニュースが8月15日にあった。人工衛星からビットコインのブロック情報を地球上にばらまき続けることで、ネット接続のない地域でもブロックチェーンの恩恵に預かれるようにしようという試みだ。一瞬ネタなのかと思うような話だが、すでに動き出していて、ここからステータス情報をみることもできる。

で、ビットコインに何が起こっていて、今後何が起こるのか?

モウ氏が配っている「UASF」の帽子

さて、Blockstreamのサムスン・モウ氏だが、彼はUASF(User-Activated SoftFork)を強く支持するとした活動で知られている。今年夏の分裂騒動の根底にはハッシュパワーの偏りという問題があった。端的に言えば、ハードウェアに大金を突っ込めば、ビットコインのあり方や未来の方向性に対して大きな声を持ててしまうという問題だ。一部の強大なマイナーたちが自己利益最大化のためにビットコインの仕様を左右してしまうという懸念が出てきた。

個人の利用者にはもはや「投票権」はなくなっているかに思える。そこで使われたのがUASFだった。マイニングをしなくても、自分が支持する仕様(機能)を持つ実装のノードを立てることはできる。そうしたノードがネットワーク全体で増えれば、結果として参加者全体の声が反映された意思決定ができる。UASFの呼びかけは多くの共感者に支持された。それまでマイナーたちが拒否していたSegWit仕様は、こうして有効化されたのだ。ちなみにSegWitは、いまこの記事が出たのとほぼ同じタイミング(日本時間で8月24日)でビットコインのネットワーク上で稼働を始めたということで、関係者の間で、ちょっとしたパーティー気分が広がっている。SegWitは前述のLNを実装するためにも必要な技術ピースだったから、これは大きなニュースだ。

時間とともにハッシュパワーの偏りが起こって、それがコミュニティー運営にとって政治的問題に発展した。そうなる未来をビットコイン発明者のナカモト・サトシは予見できなかったのだろうか?こんなぼくの素朴な質問を来日中だったサムスン氏にぶつけたところ、

「サトシは神様じゃないからね」

という答えと苦笑いが返ってきた。ビットコインには設計・運営上の欠点がある。しかし、UASFを可能にした「version bits」と呼ばれる仕組みが考えられたのは2015年のこと、実際にBitcoin Coreに実装されてリリースされたのが2016年であることを考えると、コミュニティー運営のための仕組み自体も改善を進めていることが分かる。こうした改善は「BIP」(Bitcoin Improvement Proposals)と呼ばれる標準化されたプロセスを通して今も引き続き行われている。

プレイヤーごとに異なる思惑と欲望が交錯するビットコイン。とかく価格の暴騰と暴落ばかりが話題になりがちだが、内部ではもっとダイナミックな開発と変化が起こっている。そうした変化の渦中にいて、ビットコインの明るい未来を信じ、活発に発言をしている人物の1人がサムスン・モウ氏だ。

今後も暗号通貨やトークンエコノミーにおいて、ビットコインは基軸通貨的な役割を果たし続けることになるだろう。その来し方、現在、近未来のことを、サムスン・モウ氏には語っていただこうと考えている。今ならまだ一般チケット4万円のところ、超早割チケット1万5000円が販売中なので、以下のページから参加登録してほしい。

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日本最大、TechCrunch Tokyo 2017スタートアップバトル登壇企業を募集開始

TechCrunch Japanは11月16、17日に、東京の渋谷ヒカリエで「TechCrunch Tokyo 2017」を開催する。毎年ヒカリエの大ホール会場で立ち見が出るほどの盛り上がりを見せる目玉企画「スタートアップバトル」(以下、バトル)は、もちろん今年もある。参加企業の募集をスタートしたのでお知らせしたい。

渋谷ヒカリエの大ホールはいつも立ち見がでる満席だ

優勝チームには100万円の賞金、そのほか多くのスポンサー賞がある

バトルを簡単に説明すると、スタートアップが今年ローンチしたプロダクトと事業プランをプレゼンで競い合うというもの。バトル登壇の場でローンチを発表してもらうスタートアップも大いに歓迎している。

応募条件は下記2点:
・未ローンチまたは2016年10月以降にローンチしたデモが可能なプロダクトを持つスタートアップ企業であること。
・創業年数3年未満(2014年10月以降に創業)で上場企業の子会社でないこと。

例年100社を超えるスタートアップからの応募がある。書類審査に通過した20社がイベント初日に行われるファーストラウンドに進出してプロダクトを競い合う。ここから勝ち上がった6社が2日目のファイナルラウンドに進出して、優勝を1社決定する。優勝チームには賞金100万円を贈呈する。ほかにスポンサー賞も多数ある。

翻訳の問題から日本では「バトル」と言っているが、米国の本家TechCrunchでの元々の名称は「バトルフィールド」(戦場)だ。ステージ上で起業家たちが投資家を中心とした審査員からの厳しい質問をさばき、いかに注目と資金を集めるかを競うというニュアンスが込められているからだ。

日本ではそこまで激しいものではないものの、去年からはステージ上に審査員の方々に登壇いただいて質疑をしていただいくようにしている。審査員はVCやネット企業の経営者、エンジェル投資家などからなる。

ステージ上では審査員からの質問に起業家が答える

起業家たちは当日に向けてプレゼンとビジネスプラン、デモに磨きをかけてのぞむ

スタートアップの本質の1つは「社会課題の解決」。聴衆にビジョンを語る起業家たちは真剣そのもの

多くのビジネスモデルを見てきた投資家たちが、実際に投資判断をするのと同じくらいの真剣さで質問を投げ、起業家が応じる。一般的に言うと、起業家というのは特定の事業ドメインや技術について、ものすごく幅広い知識と深い洞察を持っている。一方、投資家は広く俯瞰した視点と過去の経験・知見から汎化したパターンの鑑識眼を持っている。だから、そのやり取り自体が学びの多いセッションだ。起業志望の人はもちろん、大企業で新規事業を探している人にとって、テックビジネスの最前線を学べる絶好の機会でもあると思う。学生であれば、新しく事業を作るとはどういうことか、いかに難しいことなのかということも分かることと思う。

例えば、昨年優勝した「小児科オンライン」のピッチと質疑は以下のとおりだ。

アテンションを集める絶好の機会

さて、バトル応募企業には特典もある。まずは書類審査を通過してバトルに出場した全チームには、会場の展示ブースを無償で提供する。惜しくもバトル出場を逃したチームの中でも、同様の特典を用意する予定だ。

スタートアップバトルの応募締め切りは9月30日23時59分。迷っているなら、仮登録でメールアドレスだけでも登録しておいて頂ければと思う。われわれの方から1カ月前に本登録を促すお知らせをお送りさせていただく。

本登録フォームは、こちら。

仮登録フォーム、こちら。

スタートアップ企業の成功に必要なものは、いろいろある。起業家としてのビジョンや志、巻き込み力、それを起点とした説得力のあるプロダクトと市場の狙い。狙いを決めて、やりきるだけのチーム力。

それから、仲間や支援を増やすという意味では資金やアテンションも必要だ。そのアテンションを得る方法としてのイベント登壇、そしてそこでの優勝というのは非常に効果が高いものだ。イベント登壇は資金調達や顧客・提携先獲得、メディア取材へと繋げる「デビュー戦」の場とも言える。過去のTechCrunch Tokyoスタートアップバトル登壇企業の資金調達総額は300億円を超えている。観客数だけでなく、この意味でもメディア主催で日本最大のスタートアップのピッチコンテストとなっている。スタートアップ企業のコアにいる起業家や投資家に加えて、大手有力企業のアライアンス担当者や事業開発部門の人々も数多く見に来ているのが、ほかのスタートアップ関連イベントとの違いの1つになっている。

今年も多くの出会いや気付きが生まれることを願いつつ、着々とステージを用意中だ。走り出したばかりのスタートアップ企業・起業家の皆さまからの、ご応募をTechCrunch Japanスタッフ一同、心からお待ちしています!

おっと、スタートアップバトルへの登壇ではなく、一般参加者向けのチケット販売も開始しているので合わせてお知らせしておきたい。

学生にこそスタートアップを知ってほしい――TechCrunch Tokyo 2017「学割チケット」販売中

今年も11月16日、17日に渋谷ヒカリエでスタートアップイベント「TechCrunch Tokyo 2017」を開催する。TechCrunch Tokyoには起業家志望の学生やスタートアップに関心のある学生にもたくさん参加してほしいと考えている。

次の時代を担うのはいつだって若い人たちだ。ひと昔前まで、良い大学を卒業して良い会社に就職するのが当たり前の考え方だったように思うが、今ではその風潮も少しづつ変わってきている。若くして起業したり、ビジョンに共感するスタートアップに就職したりするのも選択肢のひとつだ。

スタートアップの道に進むのが必ずしも正しいということではないけれど、スタートアップ業界に携わる人々と交流することで、これまでとはまた違った別の考え方や働き方に触れることができると思う。TechCrunch Tokyoでは、国内外から世界を変えつつあるスタートアップのファウンダーを招いたセッションや展示といったコンテンツを用意している。この機会にぜひ、リアルなスタートアップの情報に触れ、たくさんの人と交流して刺激を受けてほしい。

一般チケット4万円(超早割チケット1万5000円)のところ、学生専用の学割チケットは5000円だ。限定100枚なので、もし興味がある学生は早めに申し込んでほしい。

※学生チケットお買い求めの方は、当日受付にて学生証の提示が必要です。

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スタートアップのテック・イベント「TechCrunch Tokyo 2017」を11月に渋谷ヒカリエで開催

毎年秋にTechCrunch Japanが開催しているイベント「TechCrunch Tokyo 2017」の開催日が11月16日(木)、17日(金)と決まったのでお知らせしたい。今年も東京・渋谷のヒカリエでの開催だ。これでイベント自体は通算7回目、ヒカリエでの開催は4年連続となる。過去2年は参加者数が2000人を超える規模となっているが、今年もたくさんの方々に来て頂ければと思う。

まだTechCrunch Tokyoに参加したことのない読者向けに、どんなイベントであるか、簡単に紹介したい。

渋谷ヒカリエの大ホールはいつも満員。多くのスタートアップが「デビュー」を飾る

2017年のイケてるスタートアップが一堂に集まる

最大の目玉企画は「スタートアップバトル」だ。これは創業3年未満のスタートアップ企業が競い合うピッチコンテストだ。

毎年100〜150社からの応募があり、日本を代表するVCを中心とした審査員による書類審査を経てステージでの発表にのぞむ。TechCrunch Japanが日々報じている多くのスタートアップ企業がその創業期にTechCrunch Tokyoのバトルに登壇していて、その後の資金調達や顧客獲得、メディア取材へと繋げる「デビュー戦」の場となっている。過去のバトル登壇企業の資金調達総額は300億円超。毎年会場のヒカリエホールでは立ち見客も続出する日本最大級のピッチコンテストとなっている。スタートアップ企業のコアにいる起業家や投資家はもちろんこと、大手有力企業のアライアンス担当者や事業開発部門の人々も数多く見に来ているのが、ほかのスタートアップ関連イベントの違いの1つになっている。例年、米国TechCrunchからも記者が参加。国外から存在や活動が見えづらい日本のスタートアップ企業にとってグローバルデビューのチャンスでもある。

創業間もないスタートアップの起業家がピッチ

優勝チームに賞金100万円が贈呈されるほか、各種賞をご用意

スタートアップバトルはハレの舞台であると同時に、戦いの場でもある。

翻訳の問題から日本では「バトル」と言っているが、米国の本家TechCrunchでの元々の名称は「バトルフィールド」(戦場)だ。ステージ上で起業家たちがVCからの厳しい質問をさばき、いかに注目と資金を集めるかを競うというニュアンスが込められていたからだ。

TechCrunch Tokyoでも昨年からはステージ上に著名VCや経営者たちに登壇してもらい、起業家がピッチを終えると同時に質問タイムを開始。多くのビジネスモデルを見てきた投資家たちが、実際に投資判断をするのと同じくらいの真剣さで質問を投げ、起業家が応じるという形にしている。一般的に言えば起業家というのは、特定の事業ドメインについて、ものすごく幅広い知識と深い洞察を持っている。投資家は広く俯瞰した視点と過去の経験・知見から汎化した鑑識眼を持っている。だから、そのやり取り自体が学びの多いセッションとなる。起業志望の人はもちろん、大企業で新規事業を探している人にとって、テックビジネスの最前線を学べる絶好の機会でもあると思う。

例えば、昨年優勝した「小児科オンライン」のピッチと質疑は以下のとおりだ。

VCを中心とした審査員からの質問にその場で回答する起業家

 

TechCrunch Tokyoの「卒業生」も多数登壇

一昨年から始めた「プロダクト・アップデート」というミニセッションは、TechCrunch Tokyoの「卒業生」とも言える起業家たちに、その後の活躍やプロダクトの新機能、サービス成長の様子をTechCrunch Japanのライターが聞き出すという趣旨のコーナーだ。去年一気に起業家の登壇者数を増やしたが、今年はもっと増やしたいと考えている。

会場となるヒカリエにある通路やホワイエをフルに使ったブース展示コーナーにも多くのスタートアップ企業をお呼びする予定で、TechCrunch Tokyoというイベントは「いまイケてるスタートアップが一堂に集まる場」と思ってもらえれば間違いない。これまでこうしたイベントに足を運んだことがないものの、スタートアップや起業に興味があるという層の人々も大いに歓迎したい。

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シリコンバレーの「今」が分かる

日々海外ニュースとしてお伝えしているように、スタートアップ・エコシステムは世界じゅうの都市で発展を始めている。そうはいっても流入資金規模や成熟度、影響度の点でシリコンバレーに比肩する場所はない。そのシリコンバレーのニュースを日々日本語でお伝えするのがTechCrunch Japanのメディアとしての軸の1つ。その立ち位置はTechCrunch Tokyoでも同じだ。

毎年、シリコンバレーから注目の起業家や投資家を招待してキーノートスピーチをお願いしているほか、テクノロジーのトレンドを、その筋の専門家に概説してもらう「テック・トレンド」というセッションも設けている。去年はVRやAIのキーパーソンに登壇頂いた。ほかにも国内のトレンドや注目テーマを取り上げたパネル・ディスカッションも毎年ご用意している。

「お勉強」ぽいセッションだけではない。「ファイアー・サイド・チャット」と名付けたセッションは暖炉の前で親密に、そしてカジュアルに語り合うように起業家にストーリーを語ってもらうというトークセッションになっている。例年、成功している日本人起業家なども登壇するセッションでもあり、連続起業家など成功している人たちの生の声が聞ける貴重な場だ。

スピーカーや具体的なセッション、その他のプログラムについては順次アナウンス予定なので、まずは11月16日、17日の木曜日・金曜日をカレンダー上でマークしておいてもらえると幸いだ。そうそう、去年のTechCrunch Tokyo 2016関連の記事は、ここからまとめて見ることができるので加えておこう。