これらの技術を使った商用製品を作っていくことに関してBestは、MozillaはすでにDisneyやElectronic Arts、ZeptLabなどと共同で作業を進めている、と言った。ZeptLabはすでに、Microsoftとの協働によりCut The RopeのHTML5バージョンを作ってWeb上に持ち込んでいる。Bestによると、このような協働案件を打診すると最初はどの企業も疑心暗鬼であるが、“一週間もするととても熱心なパートナーになってしまう”そうだ。
Googleも、ブラウザをネイティブの速さに近づけることに、Native Clientを通じて努力している。これは、デベロッパが作ったWebアプリケーションがコンパイルされたネイティブコードをブラウザ内で実行できる、という技術だ。GoogleのChrome Web Storeには、そのようなゲームがすでにかなりある。しかしMozillaのCTOでJavaScriptの作者でもあるBrendan Eichの言では、Firefoxがそのような技術をサポートすることは短期的にはない。むしろ彼の考えではJavaScriptの今後の進化でネイティブに近いパフォーマンスが達成されるだろう、という。Eichの見方では、Native Clientは“Webとは別のもの”だ。APIも、WebのAPIとは言えない。だからそれは、Mozillaが志向しているものとは違う。Mozillaは、Webそのものを前進させることにのみ、関心がある。