Webの最古参の一人Craig NewmarkがWikipediaのハラスメント防止のために50万ドルを寄付

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CraigslistのファウンダーCraig NewmarkがWikipediaの“Community health initiative”(コミュニティ健全化運動)に50万ドルを寄付し、このサイトのハラスメントや乱暴な行為を減らし、モデレーターが毎日使うツールを改良して、平和を維持したい、と訴えている。

一見おだやかに見えても、今のWikipediaは戦場だ。編集者やボット、そして野蛮な破壊者たちがいつも戦っていて、そしてもちろん、コンテンツそのものと同じく、その戦いへの停戦介入や鎮静努力は、大量のボランティアに任されている。彼らは、効果的なツールを持つべきだ。

NewmarkはWikimediaのブログ記事でこう言っている: “Wikipediaがその活力を確実に維持できるためには、善意の人びとが協力して、トロルやハラスメントやサイバーいじめを防ぎ、公共財を妨害行為から守る必要がある。その目的のために私は、Wikimedia Foundationのハラスメント防止努力を支援したい”。

この寄付は、craigslist Charitable FundとCraig Newmark Foundationからのそれぞれ25万ドルずつだ。寄付の宛先(指定目的)は、Wikimedia FoundationによるCommunity health initiativeの立ち上げ努力だ。これからの2年間で、Wikipediaの悪用の発見と報告と撃退努力が、大きく改善されることを期待したい。

でも、Wikipediaの主幹Jimmy WalesがCraigにジョークをメールしている。この気前の良い寄付を、今後も繰り返してほしい、というおねだりだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Wikipedia、Android版アプリケーションをバージョンアップ(画像閲覧性の向上等)

Wikimedia Foundationは、モバイル版のWikipediaアプリケーションのリニューアルを行った。より快適に閲覧できるようにし、検索性能を向上させ、そして画像も見やすく変更したと主張している。今回のアップデートはまずAndroid版がリリースされた。iOS版も間もなくリリースされることになっている。

アップデートの狙いの第一は、Wikipedia(現在287の言語で3350万の項目を掲載している)のモバイルデバイスによる操作性を向上させることだ。

新しいバージョンから、内容に関するわかりやすい画像が記事の先頭に表示されるようになった。また、最近の検索項目とともに表示される検索バーも見やすくなった。

個人的に嬉しいのは、画像の閲覧性の向上だ。画像をタップすると画像のみが表示されるウィンドウが開き、右ないし左スワイプで記事内に含まれる画像を一覧していくことができる。

それぞれの記事の末尾には「続きを読む」(Read More)が掲載されるようにもなっていて、関連する項目へのリンクが表示されるようになった(訳注:「外部リンク」とは別)。Wikipediaをより多く利用してもらおうとする工夫の一貫だろう。

ちなみにこれらの機能は、公式リリースの前からGoogle Playに別アプリケーションとして登録されているWikipedia “Beta”に実装されていたものだ。このBetaアプリケーションは、公式リリース前にさまざまな新機能を試すためにリリースされている。スマートフォンからの編集機能や、iOS版で7月に先行実装されたWikipedia Zero(提携プロバイダーにて通信料が無料になるサービス。訳注:但し日本では利用不可)への対応なども、まずWikipedia Betaで実装されていた(ある機能がiOS版で先行実装されるか、それともAndroid版で先行するのかは、その時々により変わるようだ)。

新しいアプリケーションはGoogle Playのこちらからダウンロードできる。

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(翻訳:Maeda, H


Wikipediaの共同ファウンダー、たくまずしてBitcoinによる寄付キャンペーンを始める

Jimmy Walesは、WikipediaにBitcoinで寄付する方法を試しているのか? Redditのあるスレッドによれば、彼がそれを考えていることは間違いない。それは1件のツイートで始まった ― Wikipediaの共同ファウンダーはCoinbaseに個人アカウントを開設した。

しかしその後、Walesは彼のウォレットアドレスをTwitterとRedditで公開した。「Coinbaseを気に入った。インターフェースがすごく直感的でいい」と彼はRedditに書いた。

Bitcoinユーザーは自分たちのウォレットを使って参加した。多くの人々が少額のBitcoinを送金し、BitcoinがWikipediaの新しい支払い方法になるべきであることをWalesに知らしめた。彼らはWikimedia Foundationに直接寄付しているわけではないが、Walesは全額を基金に寄付することを明言している。

「私は次のミーティングで(その前にメールでも)Wikimedia Foundationの理事らと、WikimediaがBitcoinを受付けるべきかどうかの議論を再開するつもりだ」とWalesは書いた。しかし、大きな問題はBitcoinが主流な支払い方法にほど遠いことだ。Bitcoinボタンを付けることは人々を怖がらせるだけだ ― 少なくともBitcoinに触れたことのない人たちにとって。

言い換えれば、Wikipediaの募金ページにBitcoinボタンが付くことはない。代わりにWalesは、Bitcoinアドレスをソーシャルネットワークや様々な人気Bitcoinディスカッショングループ、例えばBitcoin subreddit等で共有する考えだ。そうすることで、Bitcoinが何かを知る人はWikipediaにBitcoinで寄付できることを知り、そうでない人はWikimedia FoundationがBitcoinを受け付けていることすら気付かない。

Bitcoin熱狂者たちは、Wikimedia Foundationが変わる可能性を大いに喜んでいるが、WikipediaがBitcoinの有力な支持者になることはなさそうだ。Bitcoinの利用に関わる様々な物事を変えることもない。

Wikimedia Foundationにとって、Bitcoinを受入れることは、支払い方法の選択肢を1つ増やすことにすぎない。おそらく彼らは、Bitcoinをすぐ米ドルに換金して暴落リスクを最小限にするだろう。

これまでのところ、Walesはこの小さな実験で1万1000ドル以上を集めた。彼はBitcoinをいじることを楽しんでいるようだ。「以前は為替トレーダーだったんだ」と彼は書いた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook