ねじやナット、ボルト、ワッシャー、割りピンなどをネットで買いたいけど、自分が欲しいものをどうやって見つけるべきか? Amazonはそんなネットショッパーたちのために“Part Finder”(パーツ・ファインダー)というサービスを用意した。モバイルのカメラで目的のネジを撮(うつ)すと、Amazonはそれをスキャンして寸法を測り、まさにその品物のページへあなたを連れて行く。
Amazonはこの機能のローンチをまだ発表していないが、実は数週間前に全ユーザー向けに可利用になったらしい。
この機能は、iPhoneのカメラの被写体の寸法を測る機能を利用している。Amazonアプリを立ち上げたら検索ボックスの横にあるCameraボタンを押すと、“Part Finder”が動き出す。
Amazonは今このような、顧客がテキストを入力しなくても目的のアイテムを見つけられる機能をいろいろ作っている。たとえばバーコードスキャナーがあるし、画像認識による製品探しや、パッケージのX線投射、SmileCodeスキャナー(Amazon独自のQRコード)、ARの利用(AR==拡張現実)、などなど。
Part Finderを使うときは、Amazonのソフトがより正しい仕事をできるために、アイテムを白い紙や布の上に置き、その横に1セント硬貨を置く。Amazonの説明には、そう書いてある。
またスマートフォンの傾け方にもコツがある(これもAmazonの説明を読もう)。カメラのファインダーに十字(’+’)と円が表示されるから、円の中に十字が収まるよう、カメラを(iPhoneを)正しく傾ける。
そうやった正しい画像を送ったら、Amazonがアイテムをスキャンして結果を返す。カメラの傾きのほかに、ピントが合ってることも重要だ。
さらに、次の画面ではアイテムの詳しい情報をAmazonに教える。たとえばネジだったら、ヘッドやねじ山のタイプを教える。こんなのは画像のスキャンで分かりそうなものだが、なにしろAmazonはUI入力による情報も欲しがるのだ。
ネジは、Amazonにとっても易しい方だが、この機能はユーザーにとって、それがなんだか分からないような特殊なパーツを見つけるのに役に立つ。ただしそのレパートリーは、現状ではそれほど網羅的ではない。今後の充実を待ちたい。
ところでPart FinderのAndroidバージョンは、いつだろう? まだAmazonからの情報は何もない。
Part Finderは、拡張現実ではなくコンピュータービジョンの技術を利用しているそうだ。私のこの記事の最初のバージョンでは、間違ってARと言っていた。
現在この機能が認識できるネジ/ボルト/ピン類のタイプは、100種類あまり。寸法の違いも含めると数千種を認識できる。この技術を開発したPartpicを、Amazonは2016年に買収した。
〔日本の「モノタロウ」は、巨大なカタログをユーザーに送ってくる。そこから、正確な型番等を指定する。〕