検索に関するご質問を!ウェブマスター オフィスアワーでお待ちしています!


Google では、日本のウェブマスターのみなさまに向けて、昨年度から Google+ のハングアウト オンエア機能を利用したウェブマスター ハングアウトを行ってきました。

みなさまからご好評を頂き、2014 年に入りハングアウト形式の情報発信を拡充しています。従来のオンライン講義形式のウェブマスター ハングアウトだけでなく、リアルタイムに Google 社員がみなさまからのご質問にお答えする「ウェブマスター オフィスアワー」と称したイベントを頻繁に開催し、多くの方にご参加頂いています。

今回は「ウェブマスター オフィスアワー」についてその概要と参加方法をご紹介します。

ウェブマスター ハングアウトとウェブマスター オフィスアワー

2014 年から、Google サーチ クオリティ チームでは、2 種類のハングアウトを実施しています。

従来から行っていた「ウェブマスター ハングアウト」では、オンライン授業形式で Google 社員より様々なトピックについてまとまった情報をお届けしています(実施例)。
一方「ウェブマスター オフィスアワー」は、特定のトピックは決まっておらず、Google 社員がリ参加者から頂いた Google 検索やサイト運営上の質問にアルタイムで答えていく、カジュアルな Q&A セッションとなっています。例えば
  • Google 検索と相性の良いサイト運営法とは?
  • ウェブマスター ツール上でエラーが出たけれどどう対処すればいい?
  • Goolge 検索に関して、知っておくとよい最新の情報を教えて!
といったご質問に Google 社員がリアルタイムでお答えします。

参加するには?

各回ごとに Google+ 上にイベント ページを設置しますので、そちらで参加表明をお願いします。Webmaster Japan コミュニティオフィスアワー サイトでも最新の日程をご確認いただけます。
イベント当日は、イベント ページ上からライブ配信の動画を閲覧し、リアルタイムで質問をすることも可能です。イベント終了後は、録画された動画が公開されます。

質問するには?

ウェブマスター オフィスアワーで質問するには 2 つの方法があります。
  1. イベント ページ上に質問を投稿する:イベント ページ上にテキストで質問を投稿して頂けます。イベント開催前から質問の投稿は可能ですので、聞きたい質問を思いついた際には忘れない内にご投稿ください :) 頂いた質問にはオフィスアワーの時間内に、リアルタイムにお答えしていきます。 
  2. ハングアウトに直接参加する:ビデオ会議形式で、Google 社員が参加しているハングアウトに直接参加し、顔を見ながら会話ベースで質問をすることも可能です。こちらは、映像にご自身の顔(カメラをオフにして参加することも可能です)や発言が記録され、公開されることをご理解の上ご参加ください。なお、ハングアウトに参加しないで閲覧するだけでは顔が映ることはありませんのでご安心ください :) 
「こんな質問をしたらレベルが低すぎて恥ずかしいかな」といった声を聞くこともありますが、ご心配は無用です。



過去に実施したこちらのオフィスアワーの動画をご覧いただくとおわかり頂けるかと思いますが、初心者の方から上級者まで、どんなレベルの方でも気軽にご質問頂ける場となることを心がけていますので、疑問がありましたら、遠慮せずにご参加、ご質問をして頂けたらと思います。

また、一度質問しても不明点が残った場合に追加で「○○ の部分をもう少し詳しく説明して欲しい」とリクエスト書き込んだり、ハングアウトで 直接参加して、質問の意図を説明してより詳しい回答を得たりといったことも可能です。リアルタイム、インタラクティブだからこそ、みなさまの疑問点をより具体的に解消できるのがウェブマスター オフィスアワーの魅力だと考えています。

過去の動画をもっと見るには?

こちらのプレイリストから過去の動画(ウェブマスター ハングアウト、ウェブマスター オフィスアワー)をご覧いただけます。 次回の開催は? 次回のウェブマスター オフィスアワーは 3 月 5 日 17:00 (日本時間)を予定しています。また、今後も 2 週間に 1 回程度の開催を予定していますので、ぜひお気軽にご参加ください。

みなさまにウェブマスター オフィスアワーでお会いできることを楽しみにしております!

ウクライナ人が語るウクライナ情勢 – 東西問題より深い政治腐敗

日本でもニュースの冒頭で紹介されることも多くなってきたウクライナ紛争。SEO Japanを運営するアイオイクスでは、10年近くに渡ってウクライナに開発拠点を置き、ウェブ技術の開発開発を行ってきただけに気が気でなりません。日本でも様々な文脈で報道がされているようですが、欧米派 vs ロシア派の東西問題で語られることが多い気もしています。現地のウクライナ人の認識とは若干異なる点がある気もしており、今回は彼が語ってくれた内容を紹介したいと思います。 — SEO Japan

冒頭にも書いたように、私はウクライナに開発拠点がある関係でほぼ毎日ウクライナ人とメールかskypeでやりとりしています。もちろん話の中心は仕事ですが、最近のデモやロシア介入等の話題をすることもあり、下記はその一連のやりとりの中で彼が発言したウクライナの現状に関する内容です。私が「日本では東西問題でウクライナ問題が語られることが多いが、実際どうなのか?」という問いかけに対する返事になっています。今回のウクライナ問題が起こった背景なども書かれており、ここまでに至る一連の流れを理解するのに最適な内容になっているのではと:


今起こっているウクライナの問題を東西の違いで語ることは正しくない。元々デモは、ヤヌコビッチ(追放された前大統領)が行った外交ポリシーの急転換にある。半年以上に渡ってヤヌコビッチは、EUと関係構築の交渉をしていた。ちなみにそもそも、それ自体がウクライナに経済的なメリットをもたらすとは多くの国民は考えていなかった。ただ国民の多くは、それがEU参加につながる最初のステップになり得るとは考えていたし、最終的にそれが法制度の透明化や腐敗を排除するきっかけになればいいと思っていた。

しかしヤヌコビッチの真意は別の所にあることは誰もが知っていた。1,600億ユーロの無償援助をEUから得た後(その代償として外国企業に国内市場を独占させ)、最終的にはその大半を自分がかすめ取るつもりだった。実際、以前にも対外債権で同じことが起こった。

ヨーロッパの指導者たちは、ウクライナ政府の腐敗レベルの高さを理解しており、最終的にこの提案を断った。その途端、ヤヌコビッチはそれまでの方針を一転し、150億ユーロを支援してくれるというロシアに歩み寄った。

最初のデモは、この急な方針転換に対してだった。国民の誰もがヤヌコビッチが国ではなく自身の利益だけを追求していることを知っていた。

ヤヌコビッチが国民の意見を無視した結果、デモの規模は急速に拡大していった。デモの参加者の多くは「EU統合」を求めていたわけではない。大半の参加者は腐敗しきったヤヌコビッチ政権に反対していただけだ。デモの多くがウクライナ西部で行われていたことは事実だが、東部の人間も心情的には応援していた。東部でデモが起こっていないのは、ロシアに依存している企業が多く、デモに参加すると解雇されることを恐れる人が多いからにすぎない。

プーチンにとってウクライナは地理的にきわめて重要な土地であり、この時点でロシアがデモを鎮静化させようと介入してきた。デモの抑圧は警察だけなく、ロシアに報酬を支払われた傭兵や反逆者によって行われた。暴力的な鎮圧行動はロシアによって暗黙に認可され、結果として暴動と混乱に拍車がかかった。しかしデモ参加者の大量虐殺にも関わらず、ヤヌコビッチ政権は失脚し、大半の関係者は外国に脱出した。

今日現在、ロシア寄りの方針は、東ウクライナでさえ、少数の人々によって支持されているだけだ。支持派のグループの大半はロシアによって資金サポートを受けており、あたかもウクライナ東側民族固有の主張としてふるまってはいるが、皆が信じているわけではない。

プーチンは今回のデモでは負けたわけだが、その負けを認めず、国際法を無視してクレミアに軍事介入し、新たな紛争を興そうとしている。

複雑な状況下にあるのは事実だが、最新のウクライナの政府はコントロールされた状態にある。しかしプーチンは現政権を認めておらず、交渉する気が一切ない。米国やEUが外交レベルで介入しなければ、クレミア含めたウクライナ問題は解決しないだろう。クレミアは元々ロシアのメディアやTV放送が多く、過去半年以上に渡ってキエフのデモは全く違った形で報道されており、今後の行先が心配でもある。

— Slawa Gorobets


ウクライナ人だからといって彼のいうことが100%正しいと考えることも危険ですが、現地に生きる1ウクライナ人の考え方として今日のウクライナ問題を理解する上で参考にしていただければと思います。

日本に住んでいるとそこまで意識することはないかもしれませんが(とりあえず何をしても何も変わらない、、とぼやいて済ませられるのはある意味幸せ?)、政治腐敗の問題は国の運命を左右する最大の問題でもあります。たまたまこの記事を読みましたが政治腐敗レベルでは世界トップクラスのウクライナだけに今回の問題は深刻だったようです。前政権が失脚したことが、少しでも良いきっかけにつながれば良いのですが、ロシア介入はまた面倒なことになってきましたね・・・。

全方位を他国に囲まれている(それもかなり考え方が違う)ウクライナ、常に各国の戦略拠点と見なされ、何度となく土地を他国に奪われ翻弄されてきた大変な歴史があるわけですが、仮に今回の紛争が一段落したとしても、EUとロシアの狭間でがんじがらめになった状態で様々な問題を抱える国であることに変わりはないのも事実です。とりあえずは政治腐敗が少しでも改善し、一歩でも前に進むことを願うばかりです。

私が昨夏、ウクライナを旅行した時、ガイドを務めてくれた女子大生が最後にチェルノブイリの復興記念コインと共に伝えてくれたコメントが今でも忘れられません:

「日本で起こっている放射能問題に心を痛めています。素晴らしい技術があり勤勉な日本の皆さんであれば、きっと今回の苦難を乗り越えられると思います。同じ放射能問題を経験し、乗り越えてきたウクライナ人として日本の復興を心から願っています。」

ウクライナ問題の解決を心より願っています。 — SEO Japan [G+]

支払いページのコンバージョンを改善する7つの原則

LPOに力を入れているSEO Japanですが、最近LPO関連の記事が少なかった、ということで、今回は天才ウェブマーケッター、ニール・パテル大先生による支払ページのコンバージョン改善方法を7点伝授。 — SEO Japan

checkout page

売り上げにつながらないなら、どんなにトラフィックが多くても、あるいは、どんなにサイトが格好よくても意味はない。売り上げの数は、事業のパフォーマンスに影響を与える。

そこで今回は、支払いページのコンバージョンを改善する方法を伝授する。このページは、ファネルの一つの領域に過ぎないが、重要度はとても高い。

それでは、業界に関わらず、支払いページに必要とされる7つのアイテムを挙げていく:

適度な量のフォームの入力欄

入力する欄が少なければ少ないほど、コンバージョン率は高くなる、と言う指摘は定番である。しかし、支払いページに関しては、72%の確率でこの指摘は誤っていることを私は見出した。

考えてもらいたい…クレジットカードの番号、有効期限、そして、CSC(セキュリティコード)のみが求められているなら、怪しげな行為が行われていると疑いたくなるのではないだろうか?

cc fields

クレジットカードの情報を入力する前に、名前、eメールアドレス、住所、郵便番号の入力を求められる方が、安心感を持つはずである。

そのため、入力欄を極限まで少なくした、大幅に簡素化された支払いページを作る前に、特に請求先住所等の欄を加えて、テストしてもらいたい。

入力欄を加えていくと、顧客の信頼感が増していくことに気づくだろう。その結果、支払いのプロセスを完了する人は増加する。しかし、残念なことに、入力欄に情報を入力する人が増えても、必ずしも、売り上げが増えるとは限らない。欄が増加すると、情報を入力する際にビジターが入力を誤る確率も高くなり、その結果、クレジットカードが拒否されるケースが増えてしまう。

それでは、どのように対応すればいいのだろうか? 入力ミスの問題に対しては、追加の入力欄を維持し、支払いプロセッサにアクセスして、「住所の確認」等の確認ボックスのチェックマークを外す方法が最も効果的である。

authorize credit cards

こうすることで、誰かが小さな入力ミスをしても、請求は成立する。

ビジターの考え方を変える

支払いを行ってもらう最も単純な方法は、何もリスクがない点を分かってもらうことだ。「返金保証」や「無料トライアル版」のバッジを掲載することで、リスクの認識をやわらげる手もある。しかし、この手法は、必ず成果が上がるとは限らない。

unleash your thin

上の画像を見て、Unleash Your Thinが、とても賢い取り組みを行っていることに気づくだろうか?このサイトは心理を利用して、買う気持ちにさせている。製品のメリットだけでなく、満足することが出来なかった場合でも、リスクがない点を伝えるテキストを用意しているのだ。また、チェックボックスがあると、買う前に製品を「認めている」ような気分にさせる効果がある。

Unleash Your Thinが利用している戦略は、ダイレクトメール業界特有の戦略であり、このアプローチは、宣伝用のハガキで採用されている。支払いページで試すことを薦める。コンバージョンにプラスの影響を与える可能性があるからだ。この手法を実際に採用した私の友人は、16%も売り上げを増やしていた

信頼の要素をファンネル全体に表示する

TRUSTeやVeriSign Secured等のバッジを掲載すると、コンバージョン率が増加することは、既にご存知なのではないだろうか。しかし、支払いページのみにこのバッジを掲載している状態では、コンバージョンは変化しないことは、あまり知られていない。

security

サイトを初めて訪問した際に安全だと感じないなら、支払いページまでクリックしてアクセスする前に、サイトを去る。

セキュリティのバッジをファンネル全体に掲載することで、この問題を解決することが出来る。つまり、フロントエンドのページから、支払いページに至るまで、バッジを掲載することで、支払いページのみにセキュリティバッジを貼った場合よりも、コンバージョン率が高くなる可能性があるのだ

私自身、支払いページのみにセキュリティバッジを掲載してみたが、大した変化は見られなかった。一方、サイト全体に加えたところ、コンバージョン率に目に見える変化が生じた。ただし、この手法を利用する前に、幾つか知っておいてもらいたいことがある:

  1. セキュリティバッジがコンバージョン率を10%以上改善するケースはごく稀である。
  2. TRUSTeやVeriSignのバッジを購入する余裕がなくても、資金を投じることなく自分で一般的なバッジを作ると、同じようにコンバージョンを改善する効果が見込める。
  3. この手法は、融資や健康等、スパムが多い業界で特に効果が高い。

よくある質問

何をしたところで、ビジターの多くは、支払いページに到達すると、疑念を持つ。そのため、ビジター全員をコンバートすすることは不可能である。しかし、疑念を晴らすことが出来れば、コンバージョン率は高くなる

支払いページでQualarooを用いると、次のような質問をビジターに投げ掛けることが出来るようになる:

このページで他にどのような情報を提供すれば、安心してお買い物をして頂けますか?

すると、購入を完了することに懸念を持つ人達から、多くのレスポンスが寄せられるはずだ。このフィードバックを使って、答え付きのよくある質問のリストを作り、支払いページで提供してもらいたい。

faq

この手法を支払いページで利用する際は、FAQのセクションをページの上の方、もしくは、下の方に掲載し、テストしてもらいたい。なぜなら、配置によって、コンバージョン率に差が生じる可能性があるためだ。

ステップは1つよりも2つの方が良い

ビジターが踏むステップを減らした方が、コンバージョン率は高くなる…こんなデタラメを言い始めたのは誰だろうか?以前私が綴ったフープ理論に関する記事に目を通してもらえば、2段階の支払いプロセスに見られるように、ビジターに少しずつ決断を下してもらう方が、通常は、コンバージョン率は上がる。

顧客の名前とeメールアドレスを1ページ目で要請し、クレジットカードの情報を2ページ目で要請することで、この法則を活用することが可能である。

two step check out

通常、この手法は、コンバージョン率を10%高める。Crazy Egg(私が運営するサイト)では、大きな効果があり、また、ティモシー・サイクス氏のサイトでテストを実行したところ、コンバージョン率は12%改善された。

この手法がうまくいくのは、既に名前とeメールアドレスを提供しているため、その他の情報も提供しても構わない、と言う心理が働くためだ。また、支払いのプロセスを完了しなかった場合、eメールを送信して、サイトに戻ってもらう試みを行うことが出来る。クーポンを使って誘うことも、あるいは、リマーケティングキャンペーンを策定して、注目を勝ち取る手もある。

ライブチャットでビジターを支援する

ライブチャットを試したとしても、大半の企業は、コンバージョン率を上げることは出来ない。それには、次の2つの理由がある:

  1. 24時間チャットの対応係を用意していないため、質問に答えてもらえない。
  2. サイトの全てのページに掲載するため、ビジターの気を散らしてしまう。

ライブチャットをテストしたいなら、24時間対応しなければならない。24時間スタッフを常住させることが出来ないなら、Chatter Lime等のサービスを使ってみよう。各チャットのリクエストに対応してもらえるようになる。

livechat

さらに、支払いページのみでライブチャットを提供するテストを行ってもらいたい。支払いページは、最も多くの疑問と懸念をビジターにもたらすページだからだ。また、ホームページで提供すると、ビジターは、製品を購入してもらうためのマーケティングのコピーを読む行為よりも、質問を入力する行為にエネルギーを使ってしまう。

ソーシャルプルーフ

企業のロゴ、あるいは、現在/過去の顧客の推薦文を加えると、顧客候補に対して、良質な製品やサービスを提供していることを再確認してもらえる。あまり重要ではないように思えるかもしれないが、ウェブ上には、無数のガラクタのような製品が存在し…しかも、消費者は購入している

その結果、消費者は、オンラインショッピングに失敗し、後悔することになる。ソーシャルプルーフ(社会的証明)を支払いページに掲載すると、支払いページのプロセスを完了する買い物客は増加する。

logos proof

製品を購入している会社のロゴを利用するつもりなら、様々な規模の会社のロゴを掲載するべきである…こうすることで、あらゆる規模の顧客を対象にすることが可能になる

また、証言広告を利用するなら、このブログの記事で挙げられているステップに従ってもらいたい。個人のフルネーム、場所、または、写真のない証言広告は、コンバージョンにマイナスの影響をもたらす可能性がある。そのため、この手法を用いるなら、適切に利用してもらいたい。

まとめ

上述した原則に従えば、支払いページのコンバージョン率が上がるはずだ。しかし、あらゆるコンバージョンの最適化の取り組みに言えることだが、A/B テストを実施する必要がある。

なぜなら、ある会社にとって効果的な手法が、たとえ同じ業界であったとしても…別の会社の役に立つとは限らないからだ。

最後に、支払いページのコンバージョンの最適化に関する意見を聞かせてもらいたい。コンバージョン率の改善に役立つその他の手法をご存知なら、紹介してもらいたい。


この記事は、QuickSproutに掲載された「The 7 Things Every (Great) Checkout Page Needs」を翻訳した内容です。

どれもよくある改善ティップスに出てくる内容とは一味違う、具体性がありチャレンジする価値がある項目ばかりでしたね。やっぱり目の付け所が違うニール・パテルでした。もちろんどの策もきちんとテストして効果検証をすることが重要です。自社で賄いきれない場合はDLPOなんてツールもありますよ(棒読みPR)。 — SEO Japan [G+]

あなたのSEOを劇的に改善する内部リンク構築戦略

意図的な外部リンク構築がペナルティ発動につながりかねない最近の「リンク構築」事情、中には外部リンク構築への取り組み他自体を全く止めてしまうサイトも増えているようです。外部がダメなら内部リンクの最適化に徹底的に取り組む!なんてサイトがもっと増えてきても良い気がしますが、意外となされていないのが現状だったりも。ということで、今回はサーチエンジンランドから内部リンク構築に関するガイド記事を。正しく行えば必ず集客に貢献するだけに、これを機会にあなたの内部リンク最適化を見直してみては。 — SEO Japan

「リンク構築」と言うワードを聞いた際に、一番初めに思いつくわけではないかもしれない。また、リンク構築において、セクシーな取り組みの一つには、挙げられないだろう。しかし、強固なリンク構築戦略を実行する上で、欠かせない取り組みの一つだと私は確信している。

…と言うことで、今回は、内部リンク構築について説明していく。

一斉に「えー」と言う声が聞こえてきそうだ。

心配する必要はない。アンカーテキストについて、長々と話すわけではない。代わりに、ロジカルな内部リンク構築戦略、そして、肝に銘じておいてもらいたい、より技術的な領域を幾つか挙げていく。

内部リンク構築戦略が重要である理由

SEOは、重要度の異なる多くのパーツで構成される、多角的な取り組みである。内部リンクが一番大事なパーツだと指摘しているわけではないが、確実に大事なパーツの一つに数えられる。

内部リンクは、SEOの取り組みの基盤となる。どのページを最も優先して欲しいのか、そして、どのページとどのページがテーマに関して関連しているのかを、検索エンジンに示すことが出来る。このようなシグナルは、価値、そして、意味をページに反映する上で、検索エンジンにとって、心強い味方になる。そのため、戦略的な内部リンク構築を介して、このシグナルを管理する取り組みを怠ると、検索エンジンの独断に翻弄されることになる。

グーグルがサイトに滞在する限られた時間の中で、どこにランク付けして欲しいのか、そして、どのページを優先しているのかに関して、検索エンジンを混乱させてしまうのは、何よりも悔やまれる。

内部リンクに関するロジカルな考え方

次のように内部リンク構築を見ている人達が多い:

internal linking

私はデザイナーではないので悪しからず。

この場合、「The Hulk」は最も重要なページである — つまり、グーグルにインデックスしてもらい、上位にランク付けしてもらいたいページだ。そのため、リンクを張る行為が論理的であるかどうか、あるいは、背景が一致しているかどうかに関わらず、その他の全てのページから、The Hulkページにリンクを張っている。

その結果、とんでもないことになる。このように内部リンクを構成してしまうと、検索エンジン、そして、ユーザーを混乱させてしまう。数百、もしくは、数千ページでこの方針を採用しているなら、尚更、ダメージは大きい。

その代わりに — あらゆるSEOおよびリンク構築の領域で推薦していることだが — ユーザーがウェブサイトをどのように移動しているのかについて、もっと真剣に考え、現在地に応じて、どの情報を有益と見なすか、考察してもらいたい。例えば、ページ Aの情報は、ページ Bに関連しているだろうか?ページ Aを読む人は、ページ Bも読みたいと思うだろうか?

通常、eコマースサイトは、この取り組みを巧みに実行している。ModClothを例にとって考えてみよう(同社のドレスが好きなこと以外は、このサイトを紹介する理由はない)。

mod-cloth-internal-linking

このページは、同様のスタイルのドレス、最も人気が高いドレス、そして、戻る/購入の情報に向けられた内部リンクを持つ。また、買い物客には、同じ生地、もしくは、カテゴリーの製品をタグを介して、閲覧する選択肢が与えられている。 唯一欠けているのは、ドレスを補うアクセサリ、マッチする靴、宝石、バッグ等の一連のリンクのみである。

ご覧のとおり、ModClothの内部構築戦略は、検索エンジンの結果ページを操作するのではなく、ユーザーに価値を提供することを重要視している。その結果、ユーザーが直感で理解することが可能であり、最も関連するキーワードに対して、最も重要なページを自然に優先する、内部リンクの構造が作られている。

もう一点例を挙げよう。現在、私はウェブサイトのデザイン変更を行っており、提供するサービスを今よりも巧みに提示することを、目標の一つに掲げている。効果的にこの取り組みを行うため、まず、単純に「自分がビジターだったら、そして、User Experince Designのサービスページにアクセスしたら、他に何を見たくなるのか」問い掛けることから始めた。この問いのおかげで、有益で、ロジカルな内部リンクに関する多くの優れたアイデアが生まれた。その一部を以下に挙げていく:

  • ポートフォーリオ: このページで、ビジターは、User Experience Designの仕事のサンプルを容易に確認することが出来る。
  • ケーススタディ: ビジターは、最近のクライアントの成果を確認することで、弊社の仕事の価値を見出すことが出来る。
  • スタッフ: ビジターは、User Experience Designのエキスパートをチェックすることが出来る。
  • 関連するブログの記事: 詳しい情報を求めるビジターのために、User Experience Designに関する詳細な記事、または、ニュース記事を用意しておく。
  • 関連するサービス: このページは、ビジターが検討する可能性のある付随する/関連するサービスのリストを提供する。

その結果、サービスページが、ウェブサイトのその他のセクションとどのように関連しているのかを、明確に理解することが出来るだけでなく、ページに掲載したい情報をリストアップしたことで、デザイナーの仕事が大幅に楽になった。

繰り返すが、検索エンジンに上位にランク付けしてもらいたいページではなく、ユーザーが有益だと考える情報を考慮することで、スパムすることなく、SEOの目標を達成する内部リンク構築戦略を策定することが可能になる。

内部リンクに関する技術面での検討事項

「テクニカルなSEO」に対して、別々に実施する特定のタスクのセットだと言うイメージを持っている人は多い。しかし、実際には、とりわけコンテンツの重複が考慮される領域においては、内部リンク構築戦略に、多くの技術的な領域を盛り込まなければならない。コンテンツの重複に関しては、他のページからリンクを張るページのバージョン、正規化しているページのバージョン、サイトマップ内のページのバージョン、そして、グーグルがインデックスしているページのバージョンが、一貫していなければならない。

実際にホームページで私が直面した問題を介して、このポイントを説明していく — www.352media.comはホームページの理想的なバージョンであった。そのため、このページのその他のバージョン(352media.com、/default、/default.aspx、/Default)から301 リダイレクトを設定して、重複するコンテンツを除去した。

リダイレクトを実装した後、問題は解決されたと私は推測した。しかし、その他のホームページのバージョンが、引き続き、検索結果に表示されていることが判明した。型破りなカノニカルタグがこの問題の原因であった:

  • “www.352media.com” から “www.352media.com/default.aspx”
  • “www.352media.com/default.aspx” から “www.352media.com/Default”

問題は、混乱したシグナルをグーグルに送っていた点である。ホームページの各種のバージョンから、www.352media.comにグーグルを導いていたものの、実際にグーグルがこのページに到達すると、今度は、たった今訪れていたページの方が、コンテンツを読みやすいと伝えていたのだ。

ブログでも同様の問題を抱えていた。グーグルのウェブマスターツールで、投稿/インデックスの比率に食い違いが見られたことで、この問題は明らかになった。ブログの記事にインデックスされたURLが、期待していたURLとは異なるケースが数多く見られたのであった:

  • 望ましいURL: http://www.352media.com/blog/Summing-Up-SEO-September.aspx
  • 実際にインデックスされたURL: http://www.352media.com/blog/post.aspx?id=3d843bb3-76b9-41c3-91b9-c80f92ac75af

さらに調査を行ったところ、再び、グーグルに混乱するシグナルを送っていたことが分かった。内部および外部のリンクにおいて、全て望ましいバージョンのURLを用いていたものの、2つ目のURLが正規化のバージョンだとグーグルに伝えていたため、このURLがインデックスされていたのだ。このように、どれだけ真剣に内部リンクの計画を練ったとしても、テクニカル SEOを戦略に盛り込んでいない状態では、失敗する。

結論

強固な内部リンク構築戦略は、頻繁にキーワードリッチなアンカーテキストを使って、ただ単に最も重要なページにリンクを張る方針を超越している。ユーザーのニーズを考慮し、技術的な面で一貫性を確保することで、自然で、直感的で、尚且つ、コンバージョンの目標と合致する内部リンク構築戦略を策定することが可能になる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、a href=”http://searchengineland.com/”target=”_blank”>Search Engine Landに掲載された「The Hitchhiker’s Guide To Internal Linking Strategy」を翻訳した内容です。

この記事はこの記事で参考にはなりますが、もう一歩具体策に踏み込んでほしかった気もします。実際、上位表示を達成したキーワードフレーズに対して対象コンテンツやページを設定し、適切な内部リンク最適化を行っていくだけでサイトの評価が高ければかなりのランキングアップを実現することも可能と思います。外部リンク対策を意図的にしかけにくい今日、プロアクティブな内部リンク構築がもっと見直されていっても良い気がする最近です。 — SEO Japan [G+]

あなたのサイトの検索ランキングが落ちた理由と7つの解決策

度重なる、そして継続的なGoogleのアルゴリズム更新にふと気が付くと検索エンジン経由のランキング、そしてトラフィックが大幅に変化していた、なんてことが普通にある時代になってきました。その時その時の順位に一喜一憂しすぎても仕方ないということもありますし、あなたのサイトのプロフィールがたまたまその時のアルゴリズムに嫌われた(もしくは好かれた)なんてこともあるでしょうし、放っておけば次回の更新で自然と直ることもあるかもしれません。とははいえ、何かサイト側の問題がないか確かめてみたくなるのが、何か改善できる施策があれば行ってみたくなるのがウェブマスターのSEO魂。ということで、Quick Sproutからあなたのサイトの検索ランキングが落ちた理由と7つの解決策を。 — SEO Japan

drop rankings

毎日のように頻繁に投げ掛けられる質問がある:

ランキングが落ちています。どうすればいいですか?

SEOは、ロングテールを重視する方針に切り換えているため、ランキングの追跡には、私は懐疑的な立場を取っている。そもそも、検索のトラフィックが、四半期ごとに増えているなら、ランキングを気にする必要はない。

しかし、ランキングの追跡にこだわり、ランキングを維持することを望む方々のために、特定のキーワードでランキングが落ち始めていることに気づいた時に、実施することが出来る7つの取り組みを紹介していく。

ソリューション #1: 内部リンク構築

ここ最近、内部リンク(サイト内のページ間でリンクを張る)の利用を忘れてしまう誤りをよく目にする。また、内部リンクを利用していても、キーワードリッチなアンカーテキストを用いているサイトが多いが、この方針は薦められない

冒頭で、フレーズ「検索はロングテールを重視する方針に切り換えている」から、Quick Sproutのロングテールに関する記事にリンクを張っている。これは、内部リンク構築のお手本である。

こうすることで、ロングテールのSEO関連のキーワードで上位にランクインさせる効果が見込める。内部リンクを活用する際は、キーワードを詰め込んだアンカーテキストを回避することが重要である。そのため、私なら、アンカーテキスト「ロングテール SEO」を使って、ロングテールのSEOに関する記事に繰り返しリンクを張る行為は控える。

キーワードリッチではないアンカーテキストを採用する戦略は、効果がとても高く、実際に、Mashableは、内部リンク構築の取り組みのおかげで、ワード「YouTube」でグーグルのSERPの1ページ目にランクインしている。

mashable youtube

ただし、内部リンクを加え始めた瞬間に成果が現れるわけではないので、注意してもらいたい。 通常は、内部リンクの効果が現れ始めるのは、3ヶ月後である。また、単純に過去のウェブページや投稿から大量に内部リンクを無理やり構築するべきではない。あくまでも徐々に実施し、また、新しいページにもリンクを張っていく必要がある。

ソリューション #2: サイトのスピードを上げる

2010年、グーグルは、サイトのランキングを決定する際に、サイトのスピードを考慮していることを明らかにしたグーグルがサイトが読み込まれるスピードを気にする理由を考えてもらいたい。 読み込みに時間がかかるウェブサイトを上位にランク付けすると、そのサイトをクリックしたユーザーはストレスを抱える。その結果、ユーザーがグーグルを利用する機会は減り…最終的にグーグルの収益が少なくなる

それでは、サイトのスピードを改善するには、何をすればいいのだろうか?ここでは、技術的なタスクを次々と挙げていくわけではないので、安心して頂きたい。その代わりに、シンプル且つお金のかからないソリューションを紹介する。

pagespeed google

それは、Page Speedだ。このサービスに登録し、技術を必要としないステップに従うだけで良い。ウェブサイトの読み込みの時間が短縮されるはずだ。

ソリューション #3: リンクを構築する。ただし、ランキングが落ちたページは対象ではない

ランキングが落ちると、最初にどんな対策が脳裏に浮かぶだろうか?もっとリンクを増やす必要がある、と思うのではないだろうか?

ランキングが落ちたウェブページに対して、大量のリンクを急激なペースで構築してしまう人は多い。グーグルは賢く、不自然なペースでリンクが増えていれば、すぐに気づく。そのため、ランキングが落ちたページに過剰な量のリンクを向けると、ランキングはさらに落ちてしまう。

しかし、その他の内部のページにリンクを張り、キーワードリッチなアンカーテキストを避けると、ランキングが安定するだけでなく、上がる可能性もある。この戦略は、サイト全体のオーソリティを高める効果があり、その結果、全てのキーワードにおいてランキングが高くなる。

リンク構築に関するアイデアを求めているなら、このガイドをチェックすると良いだろう。必要な知識をすべて得られるはずだ。

ソリューション #4: ウェブページを更新する

この戦略は、今回するソリューションの中で最もシンプルであり、尚且つ、最も効果が高い。

グーグルは、新鮮ではない、古いページよりも、新しいページを上位にランク付けすることを望む。そのため、更新したコンテンツや画像をウェブページに加えると、UXの改善につながる。

すると、サイトに滞在する時間が長くなり、サイトにリンクを張る確率、さらには、ソーシャルウェブでコンテンツをシェアする確率は高くなる。

Instagramのフォロワーを増やす方法を紹介する私のブログの記事が、良い例だ。ピーク時、この記事は、グーグルから1ヶ月間で12万1550名のビジターを獲得していた。

instagram google rankings

しかし、この記事で提供していたアドバイスは、古くなり、ランキングは落ち、最終的に、ビジターは1万4952名まで減った。

このコンテンツをアップデートしたところ、再び、この記事を読み、Facebookでシェアしてもらえるようになった。90日以内に、トラフィックは月間6万2885名まで回復した。ピーク時と比べると、それでもまだ少ないが、継続してトラフィックは増えており、3-6ヶ月後には、ピーク時のトラフィックに戻るだろう。

ソリューション #5: クリックスルー率を改善する

グーグルのウェブマスターツールのアカウントにログインすると、グーグルがクリックスルー率を記録していることに気づくはずだ。

click through google rankings

ランキングを高くすることで、検索トラフィックを増やすことが出来る。また、クリックスルー率を改善することで、同じ効果が望める。検索エンジンが、ランキングに対して、クリックスルー率が非常に低いことに気づくと、リスティングがあまり適切ではないことを意味するため、ランキングを落とされてしまう。

この問題に対処するため、タイトルタグとメタディスクリプションを最適化(日本語)するべきである。以下のキーワードをメタタグ内で利用すると、クリックが増える効果がある:

  1. How to
  2. [リストに関連する数字]
  3. 無料
  4. あなた
  5. アドバイス
  6. ブログの記事
  7. なぜ
  8. ベスト
  9. テクニック
  10. すごい

あるには、グーグルのオーサーシップを介して、クリックスルー率を高くする手もある。

google authorship

顔写真を検索リスティングの隣に加えると、その他の多くのリスティングよりも目立ち、クリックスルー率を150%アップさせることが出来るかもしれない。オーサーシップを活用する際は、次の4つのステップに従うだけで良い:

  1. プロフィール写真に顔が明瞭に映った写真を使う。
  2. コンテンツの各ページに自分の名前が記載された署名欄を用意する(例 著者: スティーブン・レヴィ)。
  3. 署名欄の名前がグーグル+のプロフィール上の名前と一致していることを確認する。
  4. コンテンツと同じドメインのEメールアドレスを認証する(例 stevenlevy@wired.com)。

ソリューション #6: デザインを最適化する

モバイルおよびタブレットデバイスは、ラップトップやデスクトップよりも遥かに早いペースで増加している。ウェブサイトが、全てのデバイスのタイプと互換性が取れている状態だと、ランキングを高く保つことが出来る確率は高まる。

検索エンジンのユーザーの大部分が、携帯電話を利用しているなら、モバイルフレンドリーではないサイトを継続して上位にランクインさせるのは、グーグルにとっては、適切な方針とは言えない。

グーグルアナリティクスを介して、ウェブサイトを訪問する際に用いられているデバイスのタイプを確認することが出来る — 携帯電話、タブレット、ラップトップ、そして、デスクトップコンプータ。

ビジターが利用しているモバイルデバイスのタイプを特定したいなら、グーグルアナリティクスにログインして、「ユーザー」、「モバイル」、「デバイス」の順にクリックしていく。

analytics devices

良質なモバイルUXを提供するためには、まずは、サイトが早く読み込まれる点を確認するべきである。なぜなら、誰もがスピーディーなネット環境を持っているとは限らないためだ。その際は、先程紹介した、グーグルのPage Speedを使うと良い。

次に、ウェブサイトのデザインをレスポンシブにすることで、モバイル、または、タブレットで優れたUXを提供することが出来る。こうすることで、スクリーンのサイズに関わらず、デザインが自動的に適応するようになる。

Quick Sproutは、レスポンシブデザインの良い例だ。iPhoneやタブレットからこのサイトを開くと、次のようにサイトが表示されるはずだ:

responsive design

レスポンシブデザインを作りたいなら、このチュートリアルを参考にしよう。

ソリューション #7: ソーシャルシェアを増やす

最近、ソーシャルシェアがランキングに影響を与えるか否かに関する議論がヒートアップしている。答えがどちらであれ、ソーシャルシェアが増えると、トラフィックは増える。そして、ウェブサイトにアクセスするビジターが増えると、自然にリンクを張ってもらえる確率は高くなる。そして、リンクが増えると、ランキングは高くなる

そのため、もっとソーシャルシェアを獲得するべきである。

ウェブページのソーシャルシェアを増やす効果のある、シンプルな7つの方法が存在する:

  1. ウェブページにソーシャルシェアボタンを掲載する。Sharebarのようなブログで利用しているプラグインと同じように、有益なコンテンツを含むページにはソーシャルボタンを加えておくと良い。
  2. ブログを運営しているなら、読者にTwitterやFacebookを介して、特定のウェブページをシェアして欲しいと頼むことが出来る。お願い攻勢は、効果が高い。;-)
  3. 影響力の強いソーシャルメディアユーザーを知っているなら、お願いして、ウェブページをシェアしてもらうことが出来る。
  4. Triberrを使ったことがないなら、チェックしてみてもらいたい。
  5. Twitter 広告を購入して、有料でシェアを増やす手もある。
  6. Facebook広告を介して、フェイスブックのシェアおよびいいね!を増やすことも出来る。
  7. eブックの贈呈と引き換えに、ソーシャルシェアを求める。

まとめ

SEOはロングテール戦略に移っているため、ランキングの追跡が有効な方針だとは、私には思えない。しかし、ランキングをチェックして、継続的に改善していきたいなら — とりわけ、ランキングが落ち始めているなら — 上述した手法を活用すると良いだろう。

全ての手法を組み合わせて利用すると、最高の成果が得られるが、それでも、すぐにランキングが戻るわけではない。通常は、実際に成果が現れるまでには、上の手法を実施し始めてから2、3ヶ月を要する。

ランキングが落ち始めたら、皆さんなら、どのような対策を講じるだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「Why Your Search Rankings Are Dropping (and 7 Ways to Fix It)」を翻訳した内容です。

検索ランキングが落ちたかどうか以前に、どれも本来中長期的なSEOの中で取り組む作業でしたね。リスト記事のレベルを超えて有益な内容でした。気になる個所があれば、あなたのサイトでも是非取り組んでみては?冒頭に出てきた「検索のトラフィックが、四半期ごとに増えているなら、ランキングを気にする必要はない。」を最も参考にのんびりSEOに取り組みたいところですが、そうもいえないのが格闘するウェブマスターの日々。 — SEO Japan [G+]

SEOコンサルティングの営業と契約はどうあるべきか


今回はSEO業者やコンサルタント向けの記事である。
しかしながら、クライアントにも読んでもらいたい記事でもある。

ホワイトハットSEOのコンサルティングをする場合の重要なポイントだ。

被リンクゴリゴリの外部施策しか提供しないのであれば、別に考える必要はない。
提供する内容が契約前にクライアントにわかったとしても、クライアント自身で実施できないからだ。

ところがホワイトハットSEOというものは誰でもできる。
誰でもとまで言うと語弊があるが、Webサイトのコーディングができる人であれば誰でもできる。
もし、コンサルティング契約前に、

「このような点を改善します」

ということをすべて明かしてしまうと、場合によってはすべて終わりになってしまう。
SEOのコンサルタントができて、Webサイトの制作業者にできないサイト改善は何か?それは、

どのようすればSEOの観点から正しい実装になるか

であり、現時点のWebサイトと理想のあり方のギャップがどこにあり、どうすれば理想に近づけられるかの判断である。
これができるからSEOのコンサルタントは飯が食える。

昔の話なのだが、売上高1兆円をはるかに超える大手企業からSEOの提案が欲しいと言われたことがある。
発注することはほぼ確定だから、できるだけ具体的に改善ポイントをまとめて欲しいという要望だった。
なので、時間をかけてサイトを分析して、レポートをまとめたのだが、

「この内容でしたら、自社のコーダーでできますね」

って言われて結局分析しただけ丸損だった。
後日その会社のサイトを見てみたら、私がまとめた内容に基づいてサイトの改善がされていたという腹立たしい経験である。
自分自身が甘かったのが悪いと言わざるを得ないのだが、ではどうするのが正解だったのだろうか?

1.企画段階で準委任契約をまず締結すること

準委任契約とは、成果を明示しない契約と考えればいい。
弁護士に依頼する場合は報酬を払うが、勝訴を確約するものではない。
この種の依頼をする契約が準委任契約だ。

システム開発などの場合では、設計のフェーズではまず準委任契約を締結しておき、設計がきちんと固まってどれくらいの作業量になるかが確定したら、請負契約に切り替えるといった契約形態が正しいとされている。

ところが、SEOのコンサルティングにおいては準委任契約しか普通はあり得ないし、準委任契約を契約する以前をどうするか?なので、こういうわけには普通はいかない。

2.秘密保持契約で縛りをかける

秘密保持契約(NDA:Non-disclosure agreement)は正式契約前に交わすことが多いので、提案を許可なく流用してはいけないという文面を入れて牽制するって方法はある。しかし、これも確実なものではない。

基本的にはSEO施策を無断でやられてしまった場合、盗用であることを立証することは非常に困難で、裁判に訴えるとしても費用がかかるため厳しい。
(本当に裁判は金がかかる。スラップ訴訟という言葉があるが、資金力がある企業側が個人や中小企業を恫喝するために、自らの非を顧みず嫌がらせ訴訟を起こすことである。個人は負担に耐えかねてたいていギブアップしてしまう。結局は金がないと戦えないのである)
しかし、相手が大手であれば、マスコミのネタになることを恐れることもあるだろうし、秘密保持契約でとりあえず守っておくという選択肢は無効とも言えない。

3.結果のみを提示する

Aという改善を行えばBという効果が得られる。
という内容をすべて提案書に入れるのではなく、Bの部分のみを明示する方法である。
まあ、当たり前っていえば当たり前だ。
典型的なのが、情報商材のセールスレターである。

こんなにいいですよ。
って書いておきながら、核心部分は完全にぼかしてある。
本当にBという効果が得られるのかどうか怪しいのが多くの情報商材だ。

情報商材はそれでも信じて買う人だけ買う。

SEOのコンサルティングもこれと同じでいいと思う。

私を信じるのか?信じないのか?

である。
内部施策は一つ一つの施策は効果があるかどうかが確約できるものではない。
積み重ねて初めて成果が出るが、どの施策が実を結んだのかはわからないかもしれない。
あるいは最初は全く成果が出ないかもしれない。
それでも信じてくれるか?である。

それでも信じてくれるクライアントだけが契約してくれればいいと割り切ってしまうのも良い方法であると思う。

4.一部だけ具体案を提示する

確実に効果がありそうな一部の施策についてのみ営業段階で指摘し、効果が検証できたら契約するという方法である。
基本的なSEOの考慮が全くできていないところなどには有効な方法である。
これができれば3.の信頼ができるので、その後スムーズに進めることができるだろう。
理想の一つであるが、いつでも有効とも限らないので万能の営業手法でもない。

5.契約前には一切何もやらない

「提案には最も金が要る。」これを納得してくれるクライアントとだけ付き合う。

最もいい方法である。

信頼にたるといかに思わせるか?3.よりも更に難しいが、最高無上の方法である。
これができるようにするにはどうするか?

ブランド力を高めるしかないのである。

厳しい道のりだが、日々積み上げていくしかないだろう。


最後にクライアント側の方に向けて一言書いておきたい。

ブランド力には本物と偽物がある。
一見ブランドっぽいものにもたくさんフェイクがあるのがSEO業界だ。
それを正しく見極めるのはどうすればいいかについて書いておこう。

真に自信のある人は自分を大きく見せようとしないことに留意してほしい。
SEOの世界における第一人者の多くにお会いしたことがあるが、皆すべて謙虚である。
彼らは自分を飾る必要がない。

虚勢を張っている感じがあればそのブランドは偽物であると疑ってかかったほうがよいだろう。

検索上位を独占するために私が行っているSEOコンテンツ作成の全手順

SEOで成功するためには、「コンテンツの質が何よりも大事だ」と誰もが言う。 おそらく、あなたも頭では分かっていても、実際に良質なコンテンツを作ろうとすると、そもそもどういうものを作れば良いか分からず悩んでいることだろう。 […]

世界最先端のクラウド国家 – エストニアの驚くべきデジタル戦略

あのskypeを産み出した東欧の小国エストニアが、世界でも屈指のデジタル国家という話は何となく耳にしたことはありますが、その実態を知る人は少ないでしょう。今回は世界でも屈指のIT系投資会社として名をはせるアンドリーセン・ホロウッィツの創業者ブログからデジタル国家エストニアについて学べる記事を。 — SEO Japan

テクノロジー業界である程度有名になった結果、最近、Healthcare.govに関する質問をよく受ける。 どうやら、まともに動かないウェブサイトを作るために、iPhoneの製作費の2倍から4倍の費用が、本当に必要なのかどうかを知りたがっている。素晴らしい疑問だと思う。しかし、経験上、プロジェクトの失敗の理由を理解することは、プロジェクトの成功の理由を理解することに比べると、遥かに重要度は低い。つまり、3億から6億ドルを支払って、healthcare.govの第一反復を構築することが、適切ではない理由を説明するよりも、私ならソフトウェアを活かした便利な政府機関のモデルに着目する。その上で、この記事は、テクノロジーがアメリカ政府を悪化させるのではなく、改善する仕組みを深く理解する上で、良いステップになるかもしれない。

ベンチャーキャピタリストとして新米の頃、私はSkypeに投資を行い、上場させたことがある。Skypeには興味深い面が幾つかあり、その一つは、非運な歴史を持つ、東欧の小さな国、エストニアを本拠にしている点であった。エストニアは、何世紀も前から、他国の侵略に晒され、デンマーク、スウェーデン、ドイツ、そして、最近ではソビエト連邦によって支配されてきた。現在は、独立しているものの、同国の市民は、過去の歴史をよく心得ており、慎ましく、実用的な考え方を持ち、同時に、自由に誇りを持っている。しかし、過剰に楽観的な推測は疑問視する。ある意味、テクノロジーの採用において、理想的な環境にあると言えるだろう — 期待はするものの、適度に懐疑的な考えを持つ思想が浸透しているのだ。

この文化に支えられ、エストニアは、アメリカ国民が羨むテクノロジープラットフォームを市民のために構築した。エストニアは、政府のテクノロジープロジェクトを減らすのではなく、増やしてほしいと市民が望むほど、市民が喜ぶインフラを開発した。この仕組みを説明してもらうため、私は、駐在起業家の一人であり、エストニア人のステン・タムキヴィ氏に話しをしてもらった。


ぱっと見ただけでは、エストニアは、アメリカの注目を引くような国ではないかもしれない。フィンランドの隣にある、東欧北部の小さな一国に過ぎない。エストニアにはオランダの領土があるものの、住んでいる人は少ない。エストニアの人口は、1300万人であり、ハワイとほぼ同じである。エストニアは、EU、ユーロ圏、そして、NATOに参加している。要するに、インド人の友人が、最近冗談のネタにしていた通り、「何を統治する必要があるのか?」と思わざるを得ない状況である。

この小さな国の銘柄としての魅力は、議員をインターネットで選出することが出来るだけではなく、2日間で税金が戻ってくる点である。このレベルの市民へのサービスは、政府が、幾つかウェブサイトを立ち上げるような取り組みから端を発したわけではない。エストニアは、開示性、プライバシー、セキュリティ、そして、未来を念頭に置きながら、情報インフラ全体をゼロから作り直す取り組みを断行したのだ。

e政府の基盤を作る上で、まずは市民を識別することが出来る点が条件になる。当たり前だと思うかもしれないが、社会保障番号で個人に対応したり、納税者番号で対応したり、あるいは、別の方法で対応したりする方針は、効果的とは言い難い。エストニアは、とてもシンプルで、尚且つ固有のIDメソッドを、パスポートから、銀行の記録、自治体の事務所、そして、病院に至るまで、すべてのシステムで利用している。個人のIDコード 37501011234を持つ市民は、20世紀(3)、1975年1月1日に生まれた123人目の男性を意味する。この番号は、コンピュータによるチェックサムで終わり、容易に入力ミスを検知することが出来る。

識別した市民が、お互いに取引することが出来るように、エストニアは、2000年にDigital Signatures Act(デジタル署名法)を通過させていた。国は全国レベルのPublic-key Infrastructure(PKI: 市民のアイデンティティを暗号キーと一体化させる取り組み)を標準に指定し、その結果、ティイトとトイヴォ(共にエストニアで多い名前)が、証明書付きの電子形式で契約を結ぼうが、あるいは、紙でインクを使って契約書を作成しようが、問題にはならなくなった。この方法の署名は、いかなる法律においても有効であるためだ。

しかし、この取り組みには、予想外の副作用があった。この基本となる法律は、すべての分散した政府のシステムを「マーケットの需要」に応じてデジタル化させる効力を持っていた。つまり、市民が電子署名を行った状態で、紙媒体のコピーを求めた場合、政府機関はこの要請に応じなければいけないのだ。市民は利便性を求めるため、デジタル形式が激増し、その結果、官僚はプロセスを管理しやすくするため、システムの改善に乗り気になる。小さな村のソーシャルワーカーでも、大きな投資を行うことなく、事務所が受信したデジタル署名付きのeメールを処理するだけで、同様のサービスを提供することが出来る。

この法律は、未来を見据えており、デジタル署名の技術面のニュアンスを固定していない。事実、時間の経過と共に、実装形態は徐々に変わりつつある。当初、エストニアは、身分の証明、そして、EU諸国内の移動に際して、従来型のID カードを給付していた。このカードのチップは、法的効力のある署名、そして、あらゆる信頼するウェブサイトやサービスへの本人確認(政府のサービスから、インターネット銀行に至るまで、幅広く利用されている)の2つの証明書を運ぶ。15歳以上の市民は、全員このカードを持つ義務があり、現在、120万枚のカードが利用されている。この枚数は、同国市民のほぼ100%に行き渡っていることを意味する。

モバイル機器の利用が急激に進み、現在の144%に近づくにつれ(ヨーロッパで3番目)、電子署名の利用も急激に増加した。スマートカードリーダーをコンピュータと一緒に持ち運びするのではなく、市民は、Mobile IDが搭載されたSIMカードを電話会社から得ることが出来る。追加でハードウェアやソフトウェアをインストールすることなく、PINコードを携帯電話に入力するだけで、システムにアクセスすることが可能である。

この記事を書いている時点で、IDカードと携帯電話を用いて、エストニア人は、2億3000万回認証を行い、1億4000万回法的に有効な署名を行っている。営利の契約と銀行での取引に加え、現在、選挙でも、このシステムが大活躍している: 2005年には、世界で初めて、地方選挙を電子上で認める国となっただけでなく、このシステムは、2011年のエストニアおよび欧州議会の選挙にも用いられ、票の全体の24%を占めるほど定着している(興味深いことに、この選挙では、選挙時に、たまたまいた場所から投票を行う人がおり、合計で105ヶ国から票が投じられていた — 私もその一人であり、カリフォルニア州から投票を行った)。

この所謂イノベーションをスピードアップさせるため、エストニアは、電子署名認証システムの構築と安全性の確保を、民間、すなわち、同国の銀行と電話会社で構成される合弁企業に委ねていた。しかし、民間と国の提携はこれで終わったわけではなかった。エストニア国内でデータがやり取りされる仕組みにより、国の団体も民営の団体も同じデータ交換のシステム(X-Roadと呼ばれる)にアクセスすることが出来るため、究極の総合的なeサービスが実現している。

その代表的な例が、エストニア人が、「埋める」納税申告である。「埋める」と表現したのは、一般のエストニアの市民が、年に一度納税の申告を行うためにフォーム(用紙)を提出する際、見直し用のウィザードのような手順を踏むためだ — 次に進む -> 次に進む -> 次に進む -> 提出する。これは、データが既に一年中動かされているためであり、雇用者が、毎月雇用税を申告する時点で、全てのデータエントリは、既に特定の従業員の納税記録にリンクされている。同じように、非営利団体が申告した慈善寄付は、寄付者に対して控除として記録される。住宅ローンの課税控除は、銀行とやり取りするデータを介して直接行われる。その他にも様々なケースが考えられる。また、エストニアでは、所得税率が、全員21%に統一されており、既にデータが入力されたフォームを提出すると、市民は、その翌日には、払い過ぎた金額を銀行の口座に振り込んでもらえる(もちろん、電子送金)。

このデータのシステム間の流動的な動きは、市民のプライバシーを保護する基本的な原則に左右される。一も二もなく、データを所有するのは市民である。市民は、データへのアクセスをコントロールする権利を持つ。例えば、完全にデジタル化された健康の記録や処方箋においては、市民は、アクセス権を一般開業医からかかりつけの専門医まで、詳細に決めることが出来る。法律によって、国による情報の閲覧を阻止することが出来ない場合、例えば、エストニアのe警察が、警察車両や警察署内でリアルタイムの端末を利用しているケースでは、市民は、少なくとも、データにアクセスした人物と時間の記録を取り寄せることが可能である。妥当な理由もなく、公務員が自分のデータをチェックしていることに気づいたら、問い合わせを行い、その人物をクビにすることが出来る。

しかし、当然ながら、何もかもデジタル化すると、個人だけでなく、システム全体、そして、国全体にセキュリティのリスクをもたらす可能性がある。事実、エストニアは、2007年のサイバー戦争の標的となり、政府、メディア、そして、金融機関をターゲットにした暴動が起きた後、組織的なボットネット攻撃が行われた。その結果、数時間にわたって、エストニア全体が、事実上、インターネットから寸断されてしまった。しかし、その結果、エストニアは、NATOのサイバーディフェンスセンターの本拠地となり、エストニアのトーマス・イルヴェス大統領は、世界の国々の指導者の中で、サイバーセキュリティを推奨する指導者として有名になった。

さらに面白いのは、エストニアが完全にデジタル化されたことで生まれた裏の側面である。エストニアの政府機関のクラウド化が100%完了すれば、この国への物理的な攻撃のコストは高くなる。このスカンジナビアの小さな国を侵攻したものの、政府の業務は中断されず、データのレプリカが、その他の友好的なヨーロッパの区域で起動する展開を想像してもらいたい。民主主義の政権が、すぐに再選挙によって生まれ、重要な決定が下され、文書が発行され、企業 & 不動産の記録は管理され、出生の記録が行われ、さらには、インターネットにアクセスする住民によって、税金が循環するのだ。遠い未来の話をしているように思えるかもしれないが、これは、エストニア政府のCIO、ターヴィ・コトゥカ氏が理想として掲げるだけでなく、同国が既に構築したe基礎に実際に実装しているシステムである。

エストニアを巡る状況は、色々な意味で特別である。エストニアは、50年もの間、ソビエトに支配された後、1991年に再び独立を果たした。その後、西欧諸国が1960-80年代に構築した、チェックブックやメインフレームコンピュータ等の多くのテクノロジーの遺産を飛ばし、90年代半ばのTCP/IPのウェブアプリの波にいきなり乗ったのであった。この社会的なリセットを行う中、エストニアの市民は、以前の社会主義の指導者を追い出し、新たな指導者を選んだ –また、大臣には、ディスプラティブな思考を期待することが出来る、20代後半の若者が任命された。

と言っても、すべて20年も前の話である。エストニアは、マクロ経済および政治の観念で考えると、どちらかと言うと、「退屈な状況」、つまり、安定し、予測しやすい国になった。しかし、その一方で、鉄のカーテンに遮られていた時代から、もともと独立していたヨーロッパの国々との間にあった差を、急速に埋めていった。20年が経過するが、エストニアを、年齢や年代ではなく、考え方において、今もスタートアップの国だと言えるだろう。

これは、米国をはじめ、インターネットを浸透させることに、そして、モバイル化が進む市民のデジタル化に苦戦する国々が、エストニアから学べる領域である — それは考え方だ。そのためには、基盤に疑問を投げかけ、鍵となるインフラを適切に整え、そして、継続的に作り変えていく姿勢が求められる。米国は、革新を起こすため、健康保険を仲介するサイトを構築することも出来るし、あらゆるサービスを構築するために必要な重要な要素 — 署名、取引、法的な枠組み等 — を本気で検討することも出来る。

最終的に、心地よい環境を作る国にモバイル市民は集まる。色々な意味で、この目標を目指す小さなエストニアの2014年の現状は、英米戦争の真っ只中にあった1814年のニューイングランドほど悪い状態ではないと言えるだろう。


この記事は、ben’s blogに掲載された「Estonia: The Little Country That Cloud」を翻訳した内容です。

人口130万人強の小国だからこそできることともいえるかもしれませんが、記事にあるように日本含め他国が学べることは多そうですね。そういえばエストニアもですが、お隣のベラルーシも最近楽天が買収したViberの開発拠点だったり、ウクライナもあのWhat’sAppの創立者が生まれた国ですし、東欧パワー最近スゴイです。実は私の会社も東欧に開発拠点があり、彼らの優秀さは日々感じています。先行する成功者に負けじと頑張って結果を出していきたいです。。。 — SEO Japan [G+]

世界中から選りすぐった癒されすぎる15店の猫カフェ

金曜日ですしたまには面白ネタということで、カフェ好き&猫好きには涙もの?な記事を。世界から選りすぐられた猫カフェの写真を厳選してお届けするこの記事、金曜日の午後の気怠い時間を気分よく過ごすにはぴったりかも。 — SEO Japan

近所のカフェに足を踏み入れ、コーヒーの芳醇な香りを吸い込み、メニューをじっくりと見るところを想像してみるのだ。しかし、そこにはハウスコーヒーやエスプレッソやキャラメルマキアートと並び、もっと驚きの追加がある。ネコだ。そう、読み間違いではない。ふわふわのネコが、日本からウィーンまでそこら中のカフェのメニューに載っているのだ。だが、恐れることはない、それらは食用ではない。この動物は、あなたの話し相手になり、あなたがリラックスする手助けをするために存在するのだ。

ネコカフェは、温かい飲み物をすすってくつろぎながら(ネコではなく顧客が)、ネコとの上質な時間を常連客に提供する場所だ。故に、ネコカフェは監視下にあるペットレンタルストアのようなものだ。このユニークなビジネスアイディアは、1988年、台湾の台北市で生まれた。一方、日本初のネコカフェは、2004年、大阪にオープンした。わずか15年で、このコンセプトはアジア中に拡大し、ヨーロッパにも爪を立て始めている。世界にある夢のような最高のネコカフェ15店を詳しく見ていこう。

15. Cat Republic – セントピーターズバーグ(ロシア)

Cat Republicアートカフェは、ロシアのセントピーターズバーグに位置する。2013年2月の時点では、このユニークな場所は、上の写真のドン・スフィンクス(ロシアの毛のないネコ)を含む15匹のネコの住処だった。人々に紅茶やコーヒーを提供すると同時に、Cat Republicは、一般の人にネコとネコの正しい世話の仕方について教えることを目的としている。特別イベントには、ネコの世話に関するクラスや動物心理学者と猫学者の話を聞く機会などがある。このカフェは、市外にあるVsevolozhsk Cat MuseumおよびセントピーターズバーグのState Hermitage Museumartとのつながりがある。2011年にオープンしたところ、あらゆる年齢層の人がこのふわふわの動物たちと遊ぶ機会を求めてやって来たため、人気が急上昇したのだ。

14. Cat Cafe Cateriam – 東京

多くの大家がペットを飼うことを禁止している東京では、ネコカフェは、人々が飼い慣らされた動物との穏やかな交流でくつろぐことができる数少ない場所の1つかもしれない。Cat Cafe Cateriamは、日本の首都圏の下北沢という地域に位置する。このカフェでは、現在、訪問者が一緒に遊べる11匹のネコを飼っており、ネコのDVDの他にも関連品を顧客に提供している。ここに住む何匹かのネコは、自分のTwitterフィードさえも持っているのだ。ネコカフェは、日本でブームになっているビジネスだ―では、何が人々を強く引き付けるのだろうか?顧客は、肉体的な快適さ以上のものを求めてそこに通うのだと言う。疲れた時やストレスを感じた時に、ネコのいっぱいいる平和な雰囲気の中でリラックスするために行くのだ。

13. Minimal Cafe – 台北(台湾)

カフェのネコ人口のこととなると、台湾の台北市にあるMinimal Cafe以外にはない。2012年6月にこのカフェを訪れた客によると、メインカフェに15匹以上、地下にさらに15匹がいたらしい。1日中とまではいかなくても数時間そこに滞在する客もいるため、Minimal Cafeは、メニューを飲み物だけに限るのではなく、チキンからスープやサラダまであらゆるものを提供している。あるオンラインレビュアーは、このカフェを“まったりするのに最高の場所”と説明した。さらに彼は、“無料のWi-Fi(リクエストの際にパスワードを提供)とボサノバ音楽とたくさんのネコを備えたこの場所は、出ることのできない落とし穴だ!読書や勉強をしながらひざにネコを乗せたくなる”と、書いている。

12. Cat Cafe – ブダペスト(ハンガリー)

ハンガリー、ブダペストのネコ好きは、2013年初めにCat Cafe Budapestがオープンした際にはワクワクしたに違いない。このカフェでは、現在、訪問者が追いかけ回したり一緒に遊んだりできる13匹のネコを飼っている。客のZsofia Sosが、なぜ彼女がこの場所によく行くのかを説明してくれた:“私は1日中街に出ていて、夜家に帰った時には、自分のネコとの十分な時間を取れないの…だから私はここに座ってネコと遊ぶのよ。彼らが私を元気づけてくれるわ”と、彼女は言った。あるオンラインレビュアーは、Cat Cafe Budapestは“単なる目新しいカフェ”ではないと強調している。“私は、彼らがネコ(とても人懐こい)との交流と通常のカフェ運営のバランスを管理する方法に感銘を受けた。スタッフはとてもフレンドリーで能率的だし、このカフェには、紅茶やコーヒーの素晴らしいセレクションと一緒にケーキも用意されている”と、このレビューは続く。

11. Cat Cafe Nekokaigi – 京都

日本では、ペットはとても高価な場合がある。ペットを“ラグジュアリーなアイテム”として言及した人もいるほどだ。もしかすると、だからネットカフェはこんなにも人気を得ているのかもしれない。BBCによると、この国では過去10年間でおよそ150店のネコカフェがオープンしている。その多くが東京に位置する中、Cat Cafe Nekokaigiは京都にある。この場所では、居心地の良い家具と、リラックスできる環境と、猫のコンパニオン(もちろん)と、コーヒーからチョコレートミルクまで様々な自慢のドリンクを提供している。他の多くの日本のネコカフェと同様、Cat Cafe Nekokaigiには、人懐こいネコとの交流に関して特別のルールがある。例えば、13歳未満の子どもはこのカフェに入ることを許されていないし、顧客は、ネコに飲み物を与えること、目を覚まさせること、持ち上げること、フラッシュ撮影をすることを禁止されている。

10. Cafe Neko – ウィーン(オーストリア)

2012年にオープンした際、オーストリアのCafe Nekoはヨーロッパ初のネコカフェとなった。ウィーンに位置するこのカフェは、ある特別なルールを断固として決めている:犬はお断り!だ。飼いネコを備えたこのカフェをオープンするための許可を得ることは、日本出身のオーナーTakako Ishimitsuにとっては至難の業だった。衛生状態に関して懸念を持っていたウィーン当局からカフェをオープンするための許可を得るのに3年かかったのだ。興味深いことに、このカフェは、継続して注目したり撫でたりすることが動物にストレスを与えると示唆する動物保護活動者からの反対にも遭った。

9. Godabang Cat Cafe – ソウル(韓国)

韓国、ソウルのホンデ地域に位置するGodabang Cat Cafeは、およそ20匹の異なる種類のネコの住処だ。The New York Timesによると、このカフェは、ネコ人口の増加にもかかわらず、全く汚れていない。あるブロガーは、“Godabang Cat Cafeは全くネコの匂いがしない。それは、たくさんのネコを恐れて入店することを少しためらっている人にとっては良いニュースだ”、とレポートしている。Godabang Cat Cafeは建国大学校のそばにあるため、ビジネスとしては最適に違いない。上の写真にあるように、たくさんの若者がふわふわの住人と楽しんでいるようだ。そして、追加特典として、オンラインレビューの主張を信じるのならば、Godabang Cat Cafeには韓国一のホットチョコレートがある。

8. Cat Cafe – 上海(中国)

上の写真のネコカフェ―上海にある3番目のネコカフェと言われている―は、ネコ好きがのんびりしたりリラックスしたりするのに最適の場所だ。実際、ネコを飼っている人がこのバーにネコを“里子に出す”こともできると、The Huffington Postが報告している。恐らく、ここのオーナー自身がネコ好きであることを知っても全く驚きはないだろう。25歳のDing Jieruが、2012年初めにこの場所をオープンした。中国、重慶市で同様のカフェを営むMiss Liuは、CNC Worldにこう言った:“私はかつて、ストレスに苦しみ疲れ果てた普通のオフィスワーカーでした。でも、今では毎日ネコと遊ぶことができるのです。私にとってそれは最も幸せなことだと思います。”

7. Calico Cat Cafe – 東京

東京にあるCalico Cat Cafeは、週末はとても混雑するため、事前に予約することを客に勧めている。このカフェは、東京新宿区の繁華街の間に隠れており、様々な種類の20匹以上のネコの住処となっている。しかしながら、受付でキャットフードを購入した後には、猫の注意を引くことは簡単になるかもしれない。あるレビュアーは、“このネコカフェは全体的にとても静かで、慌ただしい東京からの良い気分転換になる。これより最適な場所を思い付くことができるだろうか?ただ座って、コーヒーやソーダを飲み、ネコを撫でるのだ”と、言った。

8. Cafe Katzentempel – シュヴァービング(ドイツ)

Cafe Katzentempelは、ドイツのシュヴァービングに2013年5月にオープンした。このカフェは、ドイツで初めてネコを収集している場所だ。ここには2匹のシャム猫の子猫を含む6匹のネコが住み、ビーガンを含む豊富なメニューを提供する。ここでは食べ物も提供するが、キッチンはカフェから離れているため、Cafe Katzentempelでは衛生状態は全く問題ではない。それでも、万が一のために、全ての食事は客に出されるまでカバーがかけられる。ネコたちは救済された動物で、人懐こい性格によって選ばれている。そして、このカフェはこの生き物を甘やかしているため、彼らは各自プライベートルームにこもることができるのだ。

5. Gio Cat Cafe – ソウル(韓国)

ソウルのホンデ地域にあるGio Cat Cafeは、2006年3月にオープンし、スコティッシュ・フォールドやペルシャやロシアンブルーなどの品種を含む20匹以上のネコを飼っている。ブログTokyo Penguinは、このカフェは何か雰囲気に欠けると主張しているが、ネコたちが非常に人懐こいことでその穴を埋めているようである。時々、カフェネコは高飛車だとか、エサで釣らないと撫でることができないと思われているかもしれないが、これはGio Cat Cafeでは当てはまらないようである。Tokyo Penguinは、“私がカフェに入ると、少なくとも10匹ほどが私のところに走り寄ってきた…常に私の膝の上を3匹が取り合い、5匹以上が私の近くに座っていた。おもちゃを手にすれば、もっと遊び好きなネコと楽しむことができる。”と、言っている。

4. Ailu Cat Cafe – ハノイ(ベトナム)

Tran Huyen Huongという名のネコ好きの獣医学校中退生が、2012年9月にベトナムのハノイにAilu Cat Cafeをオープンした。このカフェにはたくさんの10代の客がいて、全ての広告はFacebookを介して実施されている。実際、それはかなりの人気で、週末は人でいっぱいだ。CNNによると、週末には席を予約しなければならない。学生のVu Quynh Thuは、“ここにいるネコたちを見るとリラックスできる”と言って、なぜ自分がAiluに行くことを楽しんでいるかを説明した。リラクゼーションと学校や仕事からのストレス解消は、世界中でネコカフェを訪問する共通の理由のようだ。そして、この事実が、このコンセプトを日本や韓国や台湾のようなアジアからヨーロッパへと伝えることを可能にしたのかもしれない。カフェはロンドンとパリにもオープン予定のようなので、南および北アメリカに広がるのも時間の問題かもしれない。

3. Charming Cats Cafe and Pet Shop – ラットプラオ(タイ)

タイのバンコクにあるCharming Cats Cafe and Pet Shopのオーナーは、ネコカフェのコンセプトをさらに先へと拡大した。そこは、温かい飲み物を飲んでネコを追いかける場所というだけでなく、動物を購入することもできるのだ。猫との上質な時間が、客に自分でもネコを飼いたいと思わせているため、それは最も独創的なネコカフェかもしれない―さらに、このカフェは30種類以上のネコを飼っていると言われている。この特別な店舗は2012年6月にオープンしたが、Charming Cats Cafe and Pet Shopはバンコクにある複数のネコカフェの1つにすぎない。

2. Nyan da Cafe – 東京

東京にあるNyan da Cafeは、住んでいるネコの数では一番かもしれない。40匹ほどのネコがいるこのネコカフェは、この手の場所では日本最大であると主張している。異なる雰囲気の様々な部屋があり、ネコの匂いを発散させている。あるレビュアーは、Nyan da Cafeは他の何よりもさわれる動物園のようだと言い、飲み物はあまりおいしくなかったと付け加えた。それでも、ある従業員は、平日には1日30人、土日には80人の人がここを訪れると主張する。このカフェは、東京湾の人口島に位置する商業地域としても人気のお台場にある。そのため、Nyan da Cafeは、忙しく歩き回る買い物客に休憩場所を提供しているのだ。

1. Cat Cafe Nekorobi – 東京

東京のCat Cafe Nekorobiの特徴の一つは、客が入場料を払うと、追加料金なしでネコと食事と飲み物にありつけることだ。Wi-Fi、テレビ、テレビゲーム、携帯充電器、ノートパソコンも利用可能だ。この場所は、地元の人だけでなく旅行者にとっても魅力的なようで、ある旅行者(Nekonobori訪問者)は、“このようなコンセプトは欧米に住む私たちにとっては外国的で奇妙に思えるかもしれないが、このビジネスパラダイムが世界規模なものではないことを不思議に思わざるを得ない。こういったカフェに行ったことのある人は、ネコがリラクゼーションとストレス解消と純粋な楽しみに適しているということに賛成するだろう。それに加えて、ネコ好きはどこにでもいる。”と、言っている。


この記事は、Business Punditに掲載された「15 Coolest Cat Cafés」を翻訳した内容です。

猫好き・カフェ好きのあなたなら海外旅行の際に寄ってみるのも面白いかも?猫カフェが台湾発祥とは知りませんでしたね(てっきり日本かと)。後、東欧に猫カフェが多いのは日本人の猫好きの心理に通じるところがあるのでしょうか・・・。 — SEO Japan [G+]

検索エンジンとSEOの戦いの歴史、そして今後のSEO戦略

SEO Bookから検索エンジンとSEOの争いの歴史を簡潔にまとめ、そしてこれからあるべきSEOの戦略についても言及した記事を。SEOの全体像を理解するのにちょうど良い内容の記事です。 — SEO Japan

どのようにSEO戦略を決定しているだろうか?

この質問に答える前に、まずは基本に戻って考えてみよう。

SEOとは?

「Search Engine Optimization」(検索エンジンの最適化 — SEO)は、若干誤解を招くことがあり、奇妙な用語だと言わざるを得ない。そもそも、検索エンジンを最適化しているわけではない。

SEOは、ウェブマスターがウェブサイトの最適化を始めたことで生まれた。具体的に言うと、ウェブマスター達は、サイトのソースコードを最適化して、検索エンジンにアピールしていた。サイトのデザイナーやコピーライターに任せた場合と比べ、検索結果でより高いランキングを獲得することが、SEOを実施する目的であった。デザイナーは、うっかりサイトをクロール不可能にしてしまい、検索エンジンの目には映らなくなってしまうことがあったのだ。

しかし、SEOは、クロール可能にするだけの取り組みではなかった。

SEOのプロは、上位にランクインしているページを精査し、ソースコードを確認し、時にそのままコピーし、調節を加え、その後、ページを再び配信していた。Infoseekが検索業界をリードしていた頃は、この作業を行うだけで、すぐに上位にランクインすることが可能であった。

私自身、この作業を行い、効果を実感していた。

当時、これはハッカーの面白いトリックだと思っていた。この頃、このようなランキングは、重要なのではないかと考えるようになった。当然だが、他の大勢のウェブマスター達も同じ考えを持つようになった。ヤフー!のディレクトリでも同じようなゲームが行われていた。ヤフー!は、アルファベット順にサイトを掲載していたため、「AAA…何とか」とサイトを名付けるウェブマスターが続出した。また、スパイダーを追跡し、新しいスパイダーを見つける行為に固執するウェブマスターも多かった。そして、ウェブサイトを自分に有利になるように、ウェブサイトを導いていた。

検索エンジンには操作がつきものである。多くの見返りが得られるためだ。

しかし、その後、新種の検索エンジンの登場によって、操作が難しくなる。コードを最適化しているだけでは、上位にランクインすることが出来なくなったのだ。その他にも重要な要素が存在した。

それは被リンクの本数だ。

そのため、SEOは、ページのコードを最適化するだけの取り組みではなくなり、リンクを獲得する試みも含まれるようになった。この段階で、SEOは、技術的なコーディングを実践する取り組みから、マーケティングを実践する取り組みへと姿を変えた。ウェブマスターは、その他のウェブマスターに接触し、リンクを張ってもらえるように説得しなければならなくなった。

生まれたばかりの新興企業であったグーグルは、リンクの本数を重要視し、賢いアルゴリズムを使って、「悪意のあるリンク」と「良質なリンク」を見分ける試みを始めた。面白いことに、グーグルは、当時、グーグルをスパムすることは出来ないと主張していた。

ウェブマスター達は、スパムすることで、グーグルの主張に真っ向から対応した。

と言うよりも、グーグルは、大勢のウェブマスターの行為を少なくとも社内では「スパム」扱いしていたのだ。そして、当初の思い上がりを後悔することになった。ウェブマスター達は、「良質」に見えるリンクを探すようになり、実際に、獲得に成功することもあった。

そして、グーグルは、それ以来、ウェブマスターの抵抗に対応しなければならなくなった。

リンク構築は、SEOが生まれる以前から行われていたが、ランキングのスコアとして、リンクの本数がカウントされるようになると、リク構築は、SEOに融合されるようになった。最近のSEOのスタッフは、リンク構築はSEOの一部として受け入れているが、申し上げた通り、もともとはSEOには含まれていなかった。

このブログでは、マーケティングとSEOの違いを問うコメントが投稿されることがよくある。マーケティングとSEOは別物だが、SEOの歴史をひも解くと、常にマーケティングの要素が絡んでいたことが分かる。外部リンクの獲得は、PR、関係構築、または、マーケティングに分類することも可能である。しかし、リンクの獲得がSEOではないと主張する人はいない。

最近、グーグルに大きな変更が加えられている。数年間のスパンで展開されていく可能性のある変化である。また、この変化が行われることで、リンクの分析によって、メタタグの最適化の効果が大幅に落ちたように、従来型のSEOの効果が大幅に落ちている。

パンダは、個別の変化でもなければ、特効薬でもないと私は思う。パンダは、明らかに、ユーザーによるSERPの利用に関するデータ(直帰率)、サイトに滞在する時間、ページビュー等をベースとしているものの、容易に推奨事項を絞ることは難しい。パンダの攻撃を受けたサイトに対応するには、ユーザーのエンゲージメントに応じた「最高のコンテンツ」を探し出し、改善することが求められる。

グーグルは、セクターごとに異なるアルゴリズムを適用している可能性がある。そのため、あるセクターに用いたSEOの手法が、別のセクターでは役に立たない。また、グーグルは、エンゲージメントの計測値にも注目して、ユーザーがクリックした結果を実際に求めていたかどうかを判断しようと試みている。PPCのランディングページにおけるグーグルの取り組みを見れば、この傾向は一目瞭然である。同じ要素の計測が行われている。頻繁に、そして、すぐにユーザーがクリックして戻る場合、当該のランディングページのスコアは落とされる。SERPでも同じ仕組みが用いられていると考えられる。

そのため、かつてリンク構築がSEOに導入されたように、エンゲージメントもSEOに盛り込まれるようになる。SEOが終わったと見る人もいるだろう。実際に、より有益な関連性の計測の影で、メタタグの最適化やその他のコードの最適化が軽視されるようになっており、一部において、SEOは終わったと言える。

しかし、目標は変わっていない。

戦略の決定

それでは、SEO戦略をどのように策定すればいいのだろうか?今後、どのような戦略を採用すればいいのだろうか?

グーグルのウェブマスターガイドラインを熟読する人もいれば、スパム対策を統括するマット・カッツ氏の動画を見る人もいる。そして、全てグーグルの指示に従っていく。このアプローチには特に問題は見当たらない。

一方、グーグルのウェブマスターガイドラインを読み、マット・カッツ氏が提供する全ての動画を見て、行間を読み、全く反対の取り組みを行う人達もいる。このアプローチにも問題があるわけではない。

どのような戦略を用いるかに左右されるのだ。

グーグルに何もかも決めさせる方針には、グーグルに好きな時にゴールポストを動かされてしまう問題がある。現実として、アイテム Aにリンクを張る行為が認められていても、今後は認められなくなる可能性が高い。プレスリリースを大量に投稿するつもりなら、キーワードを大量に盛り込む前に慎重に考えてもらいたいことがある:

これは、大勢のウェブマスターが理解していないなかった可能性のある大きな変化である。グーグルは、ガイドライン違反に該当する不自然なリンクの例として、「別のサイトで投稿される記事やプレスリリース内で最適化されたアンカーテキストを持つリンク」を挙げている。取り上げられた例、そして、「別のサイトで投稿される」と言うフレーズが大きな鍵を握る。プレスリリースや記事を自分のサイトで投稿し、同じアイテムをワイヤーや記事投稿サイトで配信しているなら、「最適化されたアンカーテキスト」が用いられたリンクに関しては、nofollowにしておく必要がある。

グーグルのガイドラインに従うには、過去に遡って、多くのリンク構築の取り組みを解除しなければならないだろうか?あるいは、グーグルの指摘がなければ、確かにプレスリリース内のリンクが、過剰に有効に働いていたかもしれないと納得するだろうか?それとも、グーグルが好む、または、好まない取り組みにウェブマスターが力を入れることをグーグルが願うものの、既に緩和する手法を見つけているため、実際には全く気にしていないと考え、グーグルは、裏の裏をかいていると考えるだろうか?

大量のゲスト投稿もまた、ウェブマスターガイドラインで違反扱いされている。アーティクルディレクトリ内でのキーワードが大量に詰め込まれたアンカーもグーグルの怒りを買う。戻るボタンをブロックして、収益を得る方法までもが「詐欺」であり、ペナルティーの対象になると考えられている。

上位にランクインしているサイトを見つけて、そのサイトの取り組みを真似し、プラスアルファを加えるような単純な戦略は、ガイドラインに抵触するのだろうか?競争の激しいニッチを避け、実現しやすい目標に専念しているだろうか?すべての要素を推測し、網羅する試みを行っているだろうか?量産して、ダメになったら見捨てているだろうか?一つのサイトで長期的な取り組みを行っているだろうか?ソーシャルメディアとマーケティングを盛り込んでいるだろうか?それとも、SEOの取り組みから除外しているだろうか?説得する力を存在価値に挙げているだろうか?

個人的な影響力、そして、資金、黄金、あるいは、グーグルの許可なく、管理することが可能な影響力について考えてもらいたい。歴史を振り返ると、人々は、カルマを求め、災難に対する「準備」として、社会的な信用に投資し、コミュニティに善意を注入していた。

私達は、グーグルによって管理(操作)された経済の中で働く「検索マーケッター」、あるいは、「検索エンジンのオプティマイザー」なのかもしれないが、私達の存在価値は、説得する力にかかっている。マーケットで説得する力は、グーグルに勝るのだ

皆さんはどのような戦略を利用しているのだろうか?また、今後、異なる戦略を採用する予定はあるだろうか?


この記事は、SEO Bookに掲載された「What is Your SEO Strategy?」を翻訳した内容です。

昔からSEOをやっていた人にはある種懐かしい記事でもありました。SEOは元々どちらかというと広告予算がない中小企業や個人が、検索エンジンの裏をかいて上位表示&集客を目指すゲリラ的手法として登場・進化してきましたから、どうしてもスパム的な扱いをされてきたのはある種仕方ない面もあるのですけどね。そもそも当時は検索広告自体がありませんでしたし。それから15年、今やネットでも主流のマーケティングチャンネルに成長した検索エンジンでもありますが、検索エンジンのアルゴリズム、そしてSEOもかつての姿からは劇的に進化しています。業界歴10年以上のベテランSEOの皆さん、時代に即したあるべきSEO戦略を練って結果を出し続けていきたいですね。 — SEO Japan [G+]

初心者向けインフォグラフィックの作り方講座

コンテンツマーケティングが日本でブームになる以前からコンテンツマーケティングのツールとしてインフォグラフィックをPRしてきたSEO Japan。今回は同じくインフォグラフィックを駆使して自身のサイトやサービスを効果的に宣伝してきたカリスママーケッターのニール・パテルによるインフォグラフィックの作り方講座を紹介します。 — SEO Japan

あなたはすでに、インフォグラフィックが効果的であることを知っている。問題は、“どうすれば人気が出るものを作ることができるのか?”、だ。もしあなたが私と同じなら、恐らくデザインの知識はない。でも心配することはない、そんなことがあなたを思いとどまらせるはずはない

私が初めてインフォグラフィックの作成を始めた時には、インフォグラフィックの作成に優れたColumn Fiveのような企業を雇っていた。しかしながら、そのコストはスタートアップにとっては少し高すぎた。そこで次第に私は、そのプロセス全体を最初から最後まで学ばなければならなくなったのだ。

ここでは、人気のインフォグラフィックを作るために、あなたが従うべきステップを紹介する:

ステップ1: データソースを見つける

インフォグラフィック生成における最も重要な要素は、データソースだ。グラフィックがどんなに美しかろうと関係ない。グラフィック内のデータが最悪だったなら、それは上手くいかないのだ。

それでは、どのようにして優れたデータソースを見つけるのだろう?最も簡単な方法は、自分の分野に関連する全てのブログを見て、ブログ内にデータを有するものを探すことだ。そこから、ツイート数やlike数によって投稿をふるい分ける。最も多くデータを含み、最も人気のある投稿が、インフォグラフィックとして上手くいくものである傾向がある。

もしデータ豊富な人気記事を見つけることができないのなら、自分自身のアイディアを考え出して自分でデータソースを見つけなければならない。もちろん、oDesk等でフリーランサーを雇って助けてもらうこともできるが、彼らが優れた仕事をしない可能性は十分にある。

もしくは、あなた自身が、調査を介してデータを作り出すか、あなたのためにデータを作り出してくれるプロのブロガーを数百ドルで雇う必要もあるかもしれない。そういったブロガーはProbloggerに求人投稿をすることによって見つけることができる。

ステップ2: デザイナーを見つける

優れたインフォグラフィックの外見がどんなものであるかについては皆それぞれの意見を持っている。では、全ての人を満足させることができるデザイナーをどうやって見つけるのか?残念ながら、全ての人を満足させることはできないが、大部分の人を満足させることはできる。

デザイナーに関して言えることは、彼らの最大の批判者は他のデザイナーであるということだ。だから、もしもあなたが他のデザイナーが好むデザイナーを見つけることができれば、安心して任せられる。

DribbbleBehanceのようなデザイン投稿サイトを介せば、“インフォグラフィック”という言葉で検索をして、インフォグラフィックを作成する方法を知っているデザイナーを見つけることができる。そして、誰が一番多くのlikeやお気に入りやコメントを持っているかを確認するのだ。そういったデザイナーは、他のデザイナーに尊敬されている可能性が高いからだ。

リストを手に入れたなら、彼らに連絡を取り、インフォグラフィックの作成にいくらかかるのか尋ねる。ほとんどの人は定額料金を設定しておらず、時給50ドル~85ドルを設定しているだろう。それは大金のように思えるかもしれないが、一般的に彼らは5~7時間でグラフィックを作ることができるため、あなたは、1つのグラフィックに対して250ドル~595ドル位を支払うだけだ。

ステップ3: ワイヤーフレームを作成する

インフォグラフィックを作る前に、データをストーリーへと展開する必要がある。各データは、次のデータへと流れ込まなければならない。そして、グラフィックに含める主要データは6つだけにすべきだ。さもなければ、データ豊富になりすぎてしまう。

私が発見したことは、グラフィックに6つの主要データが入っている時には、5つもしくは7つの主要データを持つインフォグラフィックに比べてより多くのツイートを獲得する傾向があるということだ。

データを展開したならば、理解しやすいビジュアル形式でそのデータを提示する方法を考えるためにデザイナーと協力する必要がある。グラフを使用するにしろ、絵や視覚的事例を使用するにしろ、データは本当に理解しやすいものでなければならない。もしそうでなければ、インフォグラフィックを作成する意味がないのだ。

全てが整ったなら、デザイナーに以下のような条件を出すのだ:

  1. インフォグラフィックは縦方向である必要がある – 横方向にデザインされたインフォグラフィック100件と縦方向にデザインされたインフォグラフィック100件を分析したところ、縦方向のインフォグラフィックが28.9%多くツイートされ、41.7%多く他のウェブサイトに埋め込まれる可能性が高いことが判明した。考えてみれば、それは理にかなったことだ…大部分のウェブサイトは、横方向ではなく縦方向にデザインされているのだ。だから、ほとんどの人は縦方向のインフォグラフィックを埋め込むことを好む。
  2. 補色を使用する – 補色を使用したグラフィックは、たくさんのランダムな色を使用したものに比べて、14.1%多くのツイートと10.6%多くのいいね!を獲得する傾向がある。
  3. 大きなフォントを使用する – これは常識のように思えるかもしれないが、多くのデザイナーはフォントサイズを小さくすることによってグラフィック内にたくさんの情報を詰め込もうとする。大きなフォントを使用したグラフィックは、38.5%多くのツイートと54%多くのいいね!を獲得する傾向がある。
  4. カスタマイズしたイラストを使用する – デザイナーがデータを説明するために、簡単なグラフや図ではなくてイラストを使用する時、そのインフォグラフィックは52.5%多くのツイートと72.8%多くのいいね!を獲得する傾向がある。
  5. 3Dにする – これをしなければならないわけではないが、このグラフィックこのグラフィックのように、もし3Dでイラストを作ることができれば、ウェブ上で共有される可能性はより高くなる。唯一の問題は、3Dインフォグラフィックを生産するには4000ドル近くかかるということだ。通常一つのインフォグラフィックが生み出すビジターとリンクの数を考えると、それは少し高すぎる。一方で、それをアウトソースする代わりに自分のデザイナーに3Dインフォグラフィックを作る方法を学ばせることもできる。
  6. 自分のロゴを含める – インフォグラフィックは、あなたの会社をブランディングするのにもとても役に立つ。サードパーティのソースからデータを入手した場合には、グラフィックの下部にそのURLを必ず配置すること。

ステップ4: 見出しを考え出す

あなたのデータやインフォグラフィックがどんなに素晴らしくても、そのインフォグラフィックのタイトルが最悪だったなら、誰もそれを読まない。あなたのインフォグラフィックのタイトルを考え出すことは私にはできないが、何が最も効果的であるかを教えることはできる。

Nathan Safranが、最近、人々が最もクリックする見出しを分析したブログを書いた。

上の画像を見ると分かるように、36%の人が数字をベースにした見出しを好んでいる。これの良い例が、“検索エンジン経由のトラフィックを上げるための15の方法”だ。21%の人が、“なぜあなたは検索エンジン経由のトラフィックを上げるべきなのか”のような読者に呼びかける見出しを好んでいる。そして、17%の人が“検索エンジン経由のトラフィックを増やす方法”のようなハウツー見出しを好んでいる。

このデータに基づいて、あなたは自分のインフォグラフィックのために数字をベースにした見出しか、読者に呼びかける見出しを作るのが理想的だ。

性別によって結果を分析した時さえも、人々が数字をベースにした見出しを好むことは明白だ:

これがあなたが見出しを考え出すのに役立つといいのだが、もしまだ苦労しているのなら、このブログ記事に書かれている秘訣その1に従おう

ステップ5: プロモーション

インフォグラフィックを宣伝する前に、人々が自らのウェブサイトで簡単にインフォグラフィックを共有できるように埋め込みコードを作ること。もしもあなたがWordPressを使っているのなら、埋め込みコードジェネレーターのプラグインを使用することができる。

埋め込みコードを入手したなら、自分のインフォグラフィックに関連したトピックについて書いているブログ全てのリストを作るべきだ。リストを手にしたら、以下の簡単なテンプレートを使用してそれぞれのブログにメールを送ろう:

件名: [インフォグラフィックの名前を挿入]インフォグラフィック

こんにちは、[相手の名前を挿入]さん、

あなたの[ブログ名を挿入]は順調に進んでいることと思います。私は、あなたのブログを見て、私たちが作ったばかりの[あなたのインフォグラフィックのトピックを挿入]に関するインフォグラフィックに興味があるかもしれないと思いました。お時間のある時にご覧になって、ご意見をお聞かせください。

[URLを挿入]

簡単にコピー&ペイストができるように、埋め込みコードがインフォグラフィックの下に配置されています。(もしも読者に共有したい場合はそちらをご利用ください。)

お時間ありがとうございました!興味を持っていただけたら幸いです。

[あなたの名前を挿入]

上のテンプレートは退屈に思えるかもしれないが、メールを送った人のおよそ8%があなたのインフォグラフィックを埋め込むはずだ。最低8%を獲得できないのなら、それはあなたのインフォグラフィックが優れていないか、あなたがメールを送っているサイトがHuffington Postのように大きすぎるかのどちらかだ。理想的には、PageRankが6もしくはそれ以下のブログをターゲットにするべきだ。そういったブログは、動きの遅い会社に対し、一個人によって運営されている可能性が高いからだ。

テンプレートに加えて、以下のディレクトリにインフォグラフィックを登録することもできる:

最後に、あなたはTwitter上の検索機能を使用して、自分のインフォグラフィックに関連したトピックについてツイートをしているユーザーを探し、あなたのインフォグラフィックを彼らのオーディエンスに対してツイートしてもらうようにダイレクトメッセージを送るべきだ。これらのユーザーの大部分はあなたのダイレクトメッセージを無視することになるが、5%の人はそれを自分のオーディエンスにツイートするだろう。もしあなたが5%の人にツイートをさせることができなければ、それはあなたのインフォグラフィックが優れていないか、あなたがダイレクトメッセージを送信している相手が10,000人以上のフォロワーを持っているかのどちらかだ。フォロワーが10,000人以下の人にダイレクトメッセージを送っている限りは、問題ないだろう。

結論

上記のステップに従うことによって、あなたは優秀なインフォグラフィックを作ることができるはずだ。そして、もしあなたが口コミで広まらないインフォグラフィックをいくつか作ったとしても、それについて心配することはない。自分が何をしているか分かっている場合にさえ、それが上手くいくには通常何回かの挑戦を必要とするものなのだ。

自分のオーディエンスから学ぶこと。なぜなら、彼らは特定のトピックに関するインフォグラフィックを好むかもしれないからだ。あなたがこれをする限りは、それぞれのインフォグラフィックへのトラフィックとバックリンクを生み出すことができるはずだ。

人気のインフォグラフィックを作るために必要なアドバイスは他に何があるだろうか?


この記事は、Quick Sproutに掲載された「How to Create a Popular Infographic」を翻訳した内容です。

日本ではイマイチ普及が進んでいないインフォグラフィック。そもそもコンテンツマーケティングの活用自体がまだまだの状況ですから、今後コンテンツマーケティングの普及に伴い、インフォグラフィックのニーズも上がっていくのかもしれませんね。記事に書かれている内容は、そもそも日本ではウェブ系のインフォグラフィックの経験値があるデザイナーはほとんどいませんから、クラウドソーシングで品質を保てるかは相当疑問ではあります。後はデザイン以上のディレクションが大事でしょうね。

また記事にもありますが、インフォグラフィックは単発のコンテンツとして考えるとコストが高すぎる場合が多いので、コンテンツマーケティング全体の取り組みのバリエーションとして予算を一定枠割いて定期的に発表していくのが中長期的に効果的なのではとも感じます。

SEO Japan運営元のアイオイクスでもグルメネタから東京オリンピック、最近は動画まで様々なインフォグラフィックを絶賛制作中ですので(気づいてみれば100作品以上の実績!)、自社で対応するのは大変という方は是非 m(_ _)m — SEO Japan [G+]

初心者がアトリビューション分析の考え方を理解するための具体事例

日本でもアトリビューションに着目してウェブマーケティング予算を効率的に配分しようという動きが進みつつあるようですね。今回は、アトリビューション分析で一歩先を行く米国、、ではなくイギリスの事例からアトリビューション分析についての解説を。検索マーケティング視点につきサーチマーケッターが今後アトリビューションに取り組んでいく際の参考になりそうです。 — SEO Japan

慎重に考案したキャンペーンのアトリビューションは、ビジネスに対する本当の価値を表す。最初は、間違いの少ない絵を描く枠組みに決めても、割と早くその枠組みに艶を与えて、本当の価値と効率をマーケティングの予算の配分にもたらすことが可能になる。

先日、ある会社のマーケティングの担当者から「500万ポンドのマーケティング予算で、以前1500万ポンドの予算で得ていた利益と同等の利益を得るにはどうすればいいのか?」という質問を受けた。

多くのエージェンシーに、このような質問が寄せられる。不況後、マーケティング予算を拡大させた企業は、様々なチャンネルのマーケティング予算を組み合わせ、競合者に差をつけようと試みている。その際に、呪文のように繰り返されているのが、「効率」と言うワードである。

すると、当然、次のような疑問が浮かんでくる — 最も多くの収益をもたらしたのは、どのチャンネルなのか?今すぐ、ROIを計測するにはどうすればいいのか? — ちなみに、個人的に気に入っている問いは、「その分析データは、正確なのか?」だ。

この会社は、マーケティングミックス全体で行う、適切なオンラインキャンペーンから得られる効率をよく理解していたため、全体的にアプローチを見直すことに乗り気になっていた。しかし、当該のマーケットの特徴により、テレビが、今後もマーケティングミックスの大部分を担う点は、意地でも譲らなかった(残念ながら、ここではマーケットを明確に伝えることは出来ないが、ご自由に推測してもらいたい。ヒント: オンラインマーケティングにおいて歴史が長い、競争の激しい分野である。ただし、小売業ではない)。

また、この会社は、7-8ヶ国の言語をターゲットにする必要もあった。

このポイントは、全ての領域のマーケティングの予算を用いて、最大の見返りを得られる組み合わせを生み出す、理想的なマーケティングミックスを一から構築するチャンスのように思えた。

効果的なマーケティングミックスを作る

このケースでは、マーケティングミックスにおいて、明らかに優先する必要がある領域が幾つか存在する:

? 多言語(テクニカル)SEO。これは大きなポテンシャルを持つ領域である。驚くほど大きなチャンスであり、怠惰な競合相手を出し抜くことが出来るため、クライアントに有利に働く。これは一度きりの取り組みであり、予算から大きな金額を割り当てる。

? 競争があまり激しくない国。ターゲットの各地域で、PPCとSEOの競争の激しさを評価すると、毎月高額の費用が求められる双方の領域において、楽に得られる利益を世界中で見出すことが出来るようになる。また、それぞれのケースで、利益の規模を推測することも出来る。私達は、自然の検索の競争度を推測するためのツールを社内で作った。ちょっと時間を割いて考えれば、計測する手段が浮かんでくるのではないだろうか(アドバイス: マーケットのシェア、競合するページ、ランキング、当該の分野における関連するワード全体で占める割合、被リンクの強さ)。

? モバイルデバイスの競争のギャップ。モバイルデバイスに対するトラフィックのレベルが、今まで、PPCの入札への出費よりも高いことは、当然だと理解している — その結果、PPCの予算の入札戦略において、モバイルとタブレットを賢く分割することで、有効に利用することが可能なハンディキャップが生まれる(下の画像を参考にしてもらいたい)。

Kenshoo Mobile PPC Spend Vs Traffic

英国では、モバイルデバイスに対して、トラフィックと広告費の間にギャップがあることが2013年の始めに判明した。このギャップは、今も活用されていない。

? 動的リマーケティング。動的リマーケティングは、厳しく規定された目標に対して発動される。この手法は、失ったコンバージョンを捕える上で、予算を効率よく利用する効果が見込まれる。広告内で正確に適切な情報をマッチさせることが、リマーケティングの鍵を握る — そのため、静的な広告は(絶対に)避け、インベントリを使って、失ったコンバージョンの考えられる意図に関連するアイテムを明らかにする必要がある(私のクライアントは小売り業者ではないものの、「インベントリ」は持っている)。

? アフィリエイト。大幅に予算が削られると、アフィリエイトマーケティングが真っ先に退けられる。しかし、アフィリエイトマーケティングの撤廃を検討する前に、アトリビューションを確認してもらいたい。濃いコーヒーを飲みながら、まるまる1日確保し、アトリビューションモデルの基本に関するこの良質な記事の中で、アビナッシュ・コーシックが提供する例を一つずつじっくりと確認してもらいたい。 幾つか例を試し、特に、現在収益をもたらしているチェンネルを削る決定に与える影響を確認すると良いだろう。

? Eメール。動的リマーケティングの事例と同じように、Eメールのチャンネル用の予算の削減は、予算編成を失敗に導くことがある — なぜなら、このチャンネルのノンコンバータをソフトコンバージョン(登録、在庫の補充、最新のリリース/一足先の公開、一般的な情報、値引き、意見広告等)として吸い上げる力、そして、その後コンバートする力は、並外れて強いからだ。

とは言ったものの、Eメールのチャンネルで効率よく成果を上げられないことも多い。Eメールをコンバージョンパスの一環として統合しているサイトの目標の一つ一つに対して、送信する時間の間隔をカスタマイズしたアトリビューションモデルを考察すると、現在の価値がある程度把握できる。この価値は、このアクティビティに対する予算よりも大きい可能性が高いため、予算の額を変更する余地はほとんどない。

? ソーシャル。この会社は、現時点で、社内で巧みにソーシャルに対応しており、このマーケティングミックスの中でこのチャンネルに予算を割り当てる必要はないため、SEOのプロモーション予算に組み込まれる。

? オフライン。ユニバーサルアナリティクス、コールトラッキング、タグ付きのキャンペーン(URL短縮システムを使って、ソーシャルのエンゲージメントを豊かにする)を至る所で利用すれば、オフラインキャンペーンの影響を、コンバージョンパスにうまくアトリビュートすることが出来るようになるはずだ。このチャンネルに対しても、吟味を重ねたカスタムのアトリビューションモデルを考案してもらいたい。先のことを考えているなら、既存のデータにそのモデルを適用するべきだ。考えていなかったなら、タグ付けされたオフラインのキャンペーンのデータが入ってくるまで待つしかない。

その他に検討する必要があるのは、PPCの支出、オフライン、そして、SEOの実施(エージェンシー、または、社内)の予算配分のバランスである。ここでも、各チャンネルのアトリビューションモデルを考察することで、予算を削減すると発生するリスクを把握することが出来る。少なくとも、 時間を加えていくアトリビューションモデルを使って、理に叶った判断を下してもらいたい。

このバランスに関して、私は次のような判断を下した。

テクニカル SEOの利益の大きさ、そして、多国籍の特徴を考慮すると、ミドルテールのSEOとPPCキャンペーンを上位三ヶ国に大々的に割り当てることで、最も多くの見返りを得られる。テクニカル SEOにより、手っ取り早く得られる利益からメリットを享受することが可能であり、一般のSEOのパフォーマンスは、大幅に改善され、また、ランディングページは、全体のPPCキャンペーンを効果的にサポートする点において、より優れた品質スコアをもたらす。

ターゲットの地域で、適切にタグを付けた、小規模なテストのオフラインキャンペーンを行うことで、オフラインチャンネルに今後も残すことが可能な予算の最終的なスケールが示唆される。最も妥当だと思える推測アトリビューションモデルを使って、既定のROIの目標を達成することが出来ない場合は、後半のキャンペーンのPCCの予算に組み込み、最大のターゲットのマーケット(米国)のディスプレイとモバイルPPCのアクティビティの予算を増やす。

アフィリエイトマーケティングは、残念ながら、このミックスにおいては、バラ色の未来を約束されていない。このケースでは、マーケット内の競合者が多いため、過剰に気前の良いアフィリエイト契約が策定されている。また、大きくインベントリを収集し、SEOで成功するアフィリエイトの力を、グーグルが積極的に弾圧した結果、安価なトラフィックをもたらす力は失われ、低価格の契約を受け入れるアフィリエイトは少なくなった。

最初のオフライン広告を展開した後、パフォーマンスを見直して、1年間のマーケティングミックスを設定する。幾つかのシンプルなKPIに対するパフォーマンスによって、予算が加えられることもある。その結果、遥かに健全な基本のマーケティングミックス、そして、より競争力の強いオファーを介して、不況が訪れる前の状態に徐々に戻ることが可能になるだろう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Showing Value In 2014: SEO Attribution Deep Dive」を翻訳した内容です。

アトリビューション分析の基本的な考え方が理解できる記事でした。実践していくにはそれなりの試行錯誤と努力が必要と思いますが、限られたマーケ予算を効率的に使っていくためには、いずれ取り組まざるえないこの分野。今年中に一度はあなたのウェブマーケティングを棚卸してみては? — SEO Japan [G+]

サイトの不正なハッキングをいち早く見つける 3 つの方法

サイトが不正にハッキングされているのを見たことがありますか?

不正にハッキングされた可能性のあるサイトには検索結果上でメッセージを表示しています。

不正なハッキングによる被害は依然、世界中で増えています。例えば最近では、不正なハッキングによって、ブランド名や製品名(「財布」「バッグ」等)、「激安」などのキーワードやコンテンツを挿入し、オンラインでショッピングをしようとしているユーザーを別のショッピング サイトに誘導するケースが見られます。

また、他のスパム行為と比べ、不正なハッキングでよく見られる特徴としては、別言語のコンテンツが挿入されてしまうため、ハッキングされていること自体に気づきにくいという現象が起こりえます。例えばロシア語のサイトがハッキングされ、日本語の悪質なコンテンツを挿入されてしまう、といったケースがみられます。

Google では、不正なハッキングや悪質なコンテンツの挿入の被害にあっていると思われるサイトの検索結果に警告メッセージを表示し、 検索ユーザーがサイトにアクセスしないよう注意喚起を行っています。しかし、ウェブマスターのみなさまが、日頃からサイトの状況を把握し、いち早く被害に気づくことが、検索ユーザーにとってもウェブマスターのみなさまにとっても被害を最小限に抑えるために何よりも重要です。

今回は、ハッキングの被害にいち早く気づくための最新のヒントをご紹介します。

1. サイト内に不自然なディレクトリや URL がないか確認する


みなさんのサイトでサイト演算子による検索(site:example.com)を試してみてください。サイト内にご自身で作成してないサブ ディレクトリやページが存在していないでしょうか?ハッキングにより不正にディレクトリを作成されたり、ページが挿入されたりすることがありますので、定期的にサイト内の状況を確認してみてください。[site:example.com 激安] や [site:example.com viagra] のように site: 演算子の後にハッキングで狙われやすいクエリ(キーワード)を付け足して検索することも可能です。また、こうした検索クエリで Google アラートを設定しておくと、変化により早く気づくことができるでしょう。

2. ウェブマスター ツール上の「検索クエリ」に不自然なクエリが表示されていないか確認する


ウェブマスター ツールには、ご自身のサイトがどのような検索クエリにヒットして検索結果上に表示されているかを知ることができる機能が備わっています。この「検索クエリ」にお使いの言語以外のクエリが表示されている場合、それがサイトがハッキングされていることを示すシグナルとなっていることがあります。

英語のサイトが日本語のコンテンツでハッキングされた例。
検索クエリのページに日本語の見知らぬクエリが表示されています。

別言語の読めない文字であるという理由で、こうしたデータを無視し、ハッキングの被害を見逃してしまうこともありますので、他言語の検索クエリを見つけても、「自分には関係のないデータだ」などと無視せずに、深く調査することをおすすめします。

3. ウェブマスター ツールのメール転送機能を活用する


ウェブマスター ツールでは絶えずサイトの状況をモニターしているため、サイトに何か問題があったときにはウェブマスター ツールのメッセージ センターに通知されます。メール転送機能を使うと、これらの通知を Google アカウントに関連付けられているメール アドレスに転送することができますので、ウェブマスター ツール内での確認の前に、みなさまがいち早く被害に気づくことができます。

以上、サイトの不正なハッキングをいち早く見つける 3 つの方法をご紹介しました。なお、不正なハッキングの被害が見つかった場合の対処方法や、未然に被害を防ぐためのヒントについては、以下のブログ記事やヘルプ ページをご覧ください。
これらのツールや情報を、被害にあう前から確認しておき、サイトが不正なハッキングの被害にあった場合にすぐに対処を行えるような状態にしておきましょう。また、サイト上で利用しているソフトウェアの更新状況を常に確認し、セキュリティの脆弱性に対応した最新のものにアップデートしておくことも重要です。

ご質問やご意見がある方は、ウェブマスター ヘルプ フォーラムのマルウェアへの感染、サイトのハッキングに関するカテゴリもぜひご活用ください。

Google サーチ クオリティ チームではこのような被害を防ぐため、日々より良い検索結果を提供できるよう改善に努めていますが、みなさまからの報告やフィードバックも問題を把握する上で重要な情報となっています。もし不正なハッキングの被害にあっていると思われるサイトを見かけた場合は(それが自分のサイトでなかったとしても)、スパム レポートからご報告をお願いします。

リーンスタートアップと資金調達、どの選択が正しいか?

リーマンショック以降の不況を受けて米国で一気に普及した「リーンスタートアップ」のスタートアップモデル。日本でも普及を見せ始めていたようですが、最近は逆に株価や景気が回復しつつある影響でかつて無かったスタートアップへの大型投資が加速化しているせいか、ブームにまでは至っていないようです。競合他社や知り合いのスタートアップ経営者が資金調達に成功したと聞くとそれだけで負けた気分になってしまう人もいるかもしれませんが、資金調達はあくまで始めの一歩、事業が成功するかどうかは全くの別問題。また投資家が参入することでデメリットも存在するわけですし、リーンスタートアップでフットワーク軽く突き進んでいった方が成功の確率が高まる可能性もあるでしょう。今回はそんなリーンスタートアップと最初から資金調達を狙うモデルを比較してみた記事をカナダの起業家兼投資家が語ります。 — SEO Japan

リーンスタートアップは、実験と学習がすべてだ。それは、アプローチにおいて客観的に率直かつ系統的になることが重要だ。それは、速く進む前にゆっくりと進むことが重要だ。それは、前進する前に後進することが重要だ。

一方、投資は、ストーリーテリングと大きなビジョンがすべてだ。それは、証明と、急激なカーブを描くけん引力が重要でもある。

では、資金調達をする時、どうやってこの2つのバランスを取るのか?

ここ数年で、リーンスタートアップの人気が出てきたため、多くのスタートアップが“私たちはリーンだ!”という信念を持って資金調達に向かった。1,2回ピボットして人気が出れば、シードキャピタルを調達した。リーンは、スタートアップと投資家にとって、会社を築くという厳しい現実に光を当てる新鮮な息吹だった(今もそうである)。投資家は、より厳密なアプローチを高く評価した;もっと現実的なものを売られているように感じたのだ…。

しかし、途中で悪いことが起きた。リーンスタートアップの効力が弱められ、ピボットの価値が下がったのだ。スタートアップは一切のビジョンもなく2,3日で現れた;しかし、リーンのドラムを叩いて、どちらにせよ資金調達に向かった。当然のことながら、リーンという言葉を繰り返し何回も聞くことに疲れた投資家の間で反動が増大した。私なら、“私たちはリーンスタートアップだ”と言って投資家に売り込むことはお勧めしない。それでは上手くいかないのだ。はっきり言って、それがこれまでに適切な戦略だったとは思わない。

重要なのは、最高のストーリーテリングおよび大きなビジョンと、爪の内側に泥のついた実践的な戦略および戦術を混合することにある。

説得力のあるストーリーを伝えて投資家の心を掴むことができなければ、あなたは彼らの注目を得られない。多くの創設者は生まれつきのストーリーテラーではないが、それはあなたが積極的に取り組まなければならないスキルなのだ。それが大きな違いを生む。優れたストーリーを鮮やかに描き出し、果てしないビジョンを表現すれば、投資家を引き込むチャンスはある。

同時に、ただ手を振り回して“こんな世界を想像して…”と力強く言って、彼らが食いつくのを期待することはできない。私はそれをすることのできる人を何人かは知っているが、大部分の人にはそれができないのだ。だからあなたは、戦略および戦術にまで詳細に触れ、あなたがどうやって自分のビジョンに向かって積極的かつ知的に実行するつもりなのかを投資家に示す必要がある。そこでリーンの出番だ。リーンスタートアップとリーンアナリティクスは、戦略と戦術が全てだ。それらは、どのように実行すべきかに関する実践的なガイドブックを私たちに与える。あなたは、最高の絵を描き、素晴らしいストーリーを紡ぎ、果てしないビジョンを共有し、そして、投資家に詳細を伝えることができる。彼らに、あなたが何を学んだのか、どのように実験しているのかを説明するのだ。そのアプローチについて自信を持って話し、それがあなた自身の想像だけに根差したものではないことを示すのだ。あなたのやっていることをしっかり固めるためにリーンの原則とアナリティクスを使用するのだ。あなたの描くビジョンとストーリーは、あなたが戦略的に実行し“終わらせる”能力を示す(リーンスタートアップとリーンアナリティクスを基本ガイドとして使って)時に、もっとリアルになるのだ。

成功する起業家は、夢を売ることができ、そして、それを実現するのが自分であることを投資家に示す/説得することができる(ここで実践的な“こと”が大きな役割を果たす)。それがストーリーテリングとリーンを混合するカギであり、回りまわって資金調達の効果的な手段としてリーンを利用するカギなのだ。


この記事は、Instigator Blogに掲載された「Lean Startup Versus Raising Capital」を翻訳した内容です。

私もたまたま別件で外部出資を募るためのビジネスプランを準備しているのですが、最初に書かれていた「投資は、ストーリーテリングと大きなビジョンがすべて」という一言には納得しました。私自身では数多くの投資や新規事業を個人・会社レベルでしてきましたが、お金があるにこしたことはないとは思いますが、ないからこそ、頭を絞りに絞って考えぬことから生まれるものってありますし、意外とそれが成功の鍵につながる気もします。記事のタイトルは二次元論で書かれていますが、リーンスタートアップで最初はできるだけ頑張って、スケールさせるために資金が必要という時に初めて調達に動く、という流れが一番うまくいくような気もするのですが、さて皆さんはどうお考えになるでしょうか。 — SEO Japan [G+]

ハーバード大学の研究報告:検索リターゲティングは検索広告とディスプレイ広告のギャップを埋めるか?

日本でも普及が進んできたリターゲティング広告。今回は特に検索リターゲティング広告に焦点を絞り、検索広告とディスプレイ広告のギャップを埋める存在としてその活用法を考えてみます。ハーバード大学の研究報告というこちらも気になる内容。 — SEO Japan

先日、ハーバード大学の経営大学院が、研究結果報告書「ディスプレイ広告は、検索に影響を与えるのか?アトリビューションとオンライン広告の仕組み」を発表した。この投稿では、報告書の詳しいデータと全ての調査結果を説明するのではなく、一部の結果に焦点を絞り、包括的なテーマを見ていきたいと思う:

  • 検索リターゲティングが、検索とディスプレイのギャップを埋める仕組み
  • ディスプレイ広告の予算を効果的に使って、検索リターゲティングを活用する方法
  • 検索とディスプレイにおける予算調整のリスクを検索リターゲティングが最小限に抑える仕組み

この報告者の中で、研究者は「ディスプレイ広告と検索広告に1ドルを投資すると、ディスプレイ広告では$1.24、検索広告では$1.75の利益になる。その結果、検索広告の予算の割合が36%を増え、その煽りを受けて、ディスプレイ広告の予算が削減された」と指摘している。

SEM vs Display ROI
研究者は、この調査の限界を理解しているものの、この結論は妥当だと思える。しかし、ディスプレイ広告とSEMの関係、とりわけ、銀行のみを対象としている点を考慮すると、過剰に簡略化していると言わざるを得ないだろう。

検索リターゲティングはキャンペーンのパフォーマンスの効果を最大限に高める

これはマーケッターにとって、最善のアプローチとは言えない。事実、この調査結果は、検索リターゲティングを使って、ディスプレイとSEMのパフォマーンスを最大限に高めるポテンシャルを強調している。 ディスプレイ広告は、検索を促し、その結果、検索のクリック率を高めることは、周知の事実である。この調査もまた、「ディスプレイには、検索を介したコンバージョンを高めるだけでなく、検索の訪問およびクリックを促す効果がある」と指摘している。

ディスプレイ広告の予算を効果的に管理する取り組みは、個人的には、難易度が高いと思う。ディスプレイ広告から、どれぐらいの予算を検索に移せばいいのだろうか?ディスプレイは、検索のコンバージョンにプラスの影響を与えるため、マーケッターは、SEMキャンペーンへの逆効果を考慮し、ディスプレイから必要以上に予算を奪わないように注意する必要がある。この問題を解決する上で、役に立つ可能性があるのが、検索リターゲティングだ。

検索リターゲティングは、ディスプレイ/検索のギャップを埋め、検索とディスプレイの予算を大幅に変える必要もなく、また、そのリスクを冒すこともなく、ディスプレイ広告の予算を遥かに効率的に使う機会をもたらす。

まず、マーケッターは、現在のディスプレイ広告の予算の一部を検索リターゲティングキャンペーンに移し、ディスプレイによる検索へのプラスのインパクトを確認するべきである。SEMキャンペーンを展開していない、関連する製品の検索を行っている消費者を獲得しているなら、当該の消費者をファネルに導いていることになる。

ディスプレイの予算を検索リターゲティングに移す

この取り組みは、次の2つのルートで、広告への投資の効率を改善する可能性がある:

  • SEMキャンペーンの範囲外の関連する製品やキーワードで検索を行っている消費者にディスプレイ広告を表示させることで、マーケッターは、ブランドの認知度を高め、当該の製品に対する検索を消費者に継続させることが出来る。

例えば、消費者がFord SUVに対する検索を行い、検索リターゲティングキャンペーンを通して、Toyota SUVの広告が表示されたと仮定する。これは、前回の記事で紹介した、ディスプレイ内のキーワードが拡大されており、SEMの範囲を超えているものの、マーケッターの製品に関連しているケースに該当する。

  • ディスプレイ広告は、マーケッターの製品に対する検索を行った消費者に表示される。その結果、ディスプレイキャンペーンのクリックスルー率を高める可能性がある。

例えば、この調査結果報告書では、「checking account」を検索し、キーワードベースの検索広告を見たものの、ディスプレイ広告が表示されなかったために、クリックしていなかった銀行の消費者に対して、ディスプレイ広告を見せると言う例が挙げられていた(検索のクリックを大幅に増やす可能性がある)。ディスプレイ広告を直接クリックする、もしくは、検索を促し、数日中にSEMを介したコンバージョンをもたらす可能性がある。

検索とディスプレイのギャップを埋める

ハーバードの報告書は、ディスプレイ広告が検索に影響を与える点、そして、キャンペーン全体において、大きなメリットを持っている点を完全に軽視しているわけではないが、パフォーマンスとROIを改善するためには、ディスプレイの予算を検索キャンペーンに移す方針が、解決策だと示唆している。

個人的には、完全にディスプレイの予算を移すのではなく、検索リターゲティングを用いて、両者の穴を埋める取り組みを薦める。こうすることで、ディスプレイ広告を自社製品、または、関連する製品に関心を持っている消費者に表示し、早い段階でコンバージョンファネルに消費者を導くことが可能になる。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How Search Retargeting Is Bridging The Gap Between Search & Display」を翻訳した内容です。

リターゲティング広告に取り組んでいる方には興味深い内容だったと思いますが、それ以上にトップ大学がこういったネット広告界隈の研究に積極的に取り組んでいることに一層の興味が湧きました。私が関わっているデータアーティスト社でも大学との共同研究を行っていますし、いつか興味深い調査結果の報告ができればと思います。 — SEO Japan [G+]

SEOの過当競争がもたらすオーソリティの肥大化

Googleのアルゴリズム進化で過度なリンク構築手法が大幅に制限されつつある最近のSEO。できればするべきでないとわかっていても、やらざるえないという理由でリンク構築合戦的な装いもあったこれまでの順位争いを冷静に分析した記事を。– SEO Japan


数年前、季節によって収益が大きく変動するクライアントを担当したことがあった – と言うよりも、このクライアントが属する業界では、アグレッシブなリンク構築の手法が必要とされる、季節限定の強烈なラッシュが存在した。同じ分野に、特定のタイプのSEOが過剰に存在する状況であった – 現在、私はこの類の分野をCompetitive Backlink Crossover: CBC(競合する被リンクの重複)と呼んでいる。私が採用された時、次のような状況であった:

  • 同分野の全てのサイトが、2ヶ月間でターゲットのページに対するページのオーソリティが15ポイントも急増するほど、有料リンクを詰め込み、積極的にリンクを買い、借りていた。
  • 同分野の全てのサイトが、短期間で1万ドルを超える予算をリンクの購入に費やしていた – 恐らく、2万 – 3万ドルの間であったと思う。
  • 同分野の全てのサイトが、コストを除き、リンクを獲得する壁がない状態で、競合者が買ったリンクを積極的に買い、全く価値をもたらさずに、オーソリティを肥大化させる現象が起きていた。
  • 同分野の全てのサイトが、借りることで、リンクの大半を構築していた。その結果、多額の資金を投じているものの、純粋なオーソリティの獲得はサイト全体で非常に少なかった。

このような状況に身を置かれたクライアントと関わったのは、この時だけだが、同じような環境 – あるSEOのタイプ、つまり、“競合者分析”のエキスパートのおかげで、極端にオーソリティが肥大化する環境 – に直面するサイトは他にも多く存在するはずである。

この「競合者分析」を行うSEOは、独自の被リンクを獲得するスキルを持っていないことが多く、有料リンク、ディレクトリ、そして、ゲスト投稿等の取り組みによって、その他のサイトからドメインのオーソリティを構築する戦略を採用している。効果は高いものの、「オーソリティの肥大化」は、もともとのサイトのオーナーにダメージを与えることで有効に働く。とりわけ、競合者リサーチのスキルを少しでも持つ別のSEO業者も同じ分野に参入し、競合する被リンクの重複を増やそうとしているなら、尚更マイナスの影響は大きくなる。

このような状況になると、この一見“旨みのある”ドメインオーソリティ/ホームページのオーソリティが、実際のレベルをはるかに超えてしまうことになる – なぜなら、SEO業者なら、全く同じリンクを自動的に模倣することが出来てしまうからだ。そのため、この分野全体が、リンクを吸い上げる行為に走り、名前だけの製品を除き、実際のコンテンツが作られなくなる状態に発展する。そして、アグレッシブな競合者分析が行われている分野で生き残るためには、このプロセスを続けなければならなくなるのだ。

二次的なマーケットの成長

当然だが、この現象で得をするのは、多額の予算を割いて、サイトの価値を維持し、競争に負けないためにリンクの購入に走らなければならないサイトのオーナーではなく、サイトのオーナーにリンクを売る/再現するために仕事(ゲスト投稿)を命じる側の人達である。そのため、メリットは、リンク販売のシステムに流れ(特に旅行、ファイナンス、デザイン)、サイトのオーナーは、価格を上げる一方、コンテンツの作成に対するコストを下げるようになる – 検索エンジンにアピールするためだ。その結果、「高いオーソリティ/ページランク/関連性」と考えるゴミのようなものを得るために必死に争う、流動的で、安定感に欠ける環境が生まれる。言うまでもなく、競合者も同じリンクを獲得していることが原因である。

この「オーソリティの肥大化」のシステムは、他の業界には存在せず、嘆かわしいシステムだと言わざるを得ない。劣悪なリンク、三流のコンテンツ、さらには、SEOの利鞘を少なくしつつあるリンクの売買にプラスに働くシステムで汚染された、薄いインターネットを生み出すからだ。遅かれ早かれ(現在のよに)、マーケットは、「反転」することになる。つまり、賢いアフィリエイト/サイトのオーナーが、同じシステムでウェブサイトを複製しようと試み、より大きなリスクを冒して上位へのランクインを狙う代わりに、競合者分析に力を入れているウェブマスターにリンクを売る行為に焦点を絞る状況である。

ファイナンス業界では、現実にこの現象が起きており、The Yakezieと呼ばれる複雑な個人のファイナンスネットワークによって、事実上、SEO離れが促されている。また、パディー・モーガン氏が、平均的な有料リンクの合計を$285と算出した旅行業界でも同じことが起きている。

モーガン氏が受けた金額は、法外な金額であり、下手な交渉の結果であることを指摘しておく。しかし、交渉スキルを持たない状態で(そして、予算が経営陣に承認されている状態で)、闇雲に有料リンクを求める人が増えると、誰もが軟弱な土台の上に高い建物を作ろうとするシステムが生まれてしまう。

ペンギンさんの登場

「オーソリティの肥大化」、そして、この現象が作り上げたマーケットは、ペンギンアップデートが初めて導入された時、その複雑さ、および、後退する(そして、進化する)運命が明らかになった。グーグルによって、サイトワイドリンクが撃退されると、さらに悪い方向に向かっていくとになった。マーケットの多く、- そして、当該のマーケットを支えていたサイト - が大きなダメージを負ったのだ。

しかし、グーグルの狙いとは裏腹に、ウェブは今でも自己中心的であり、リンクエコノミーは生き残っている – 有償のゲスト投稿、有償のインフォグラフィックの投稿、そして、有償のブログの記事の投稿は、効果的に行い、以前のような堕落した態度を改善して行えば、今後も、少なくとも部分的にグーグルに支持してもらえるはずである。

オーソリティの肥大化も健在であり、“うわべだけ”のブロガーで構成された貪欲なネットワークによって、予算は食いつくされつつある。この現実、そして、現状では、当該の分野を動かす肥大化したオーソリティに身を任せることは出来るものの、ランキングを持続させるための労力は、費やす価値はないと言わざるを得ない。例えば、もともと自分のリンクが掲載されていたウェブサイトが、基礎的な競合者分析のスキルを持つ別のSEO業者に強奪される前に、その価値を確保することに成功している、もしくは、競合者が、競合者リサーチが実施する価値のある戦略であることを理解しているSEO業者を雇うことが出来ないほど、競合するサイトがひどい等、あまりにも多くの要素を自分に有利な状況に導かなければいけないためだ。

現実として、部分的なオーソリティの肥大化が、遅かれ早かれ発生する。「キーワードディレクトリ」の検索は必ず行われるだろう。行わなければ、負けてしまうからだ。それでも、リンクレポートを月末に投稿する際に、あるいは、リンクのリストを使って打ち合わせを行う際に、リンクが今後競合者が獲得する可能性が高いことを理解したところで、前に進めるわけではなく、むしろ、泥沼にはまるだけである。SEOを雇う価値がある分野のウェブサイトにとって、このタイプのリンクは、すぐに明らかにされ – その結果、妥協点に戻るか、もしくは、収益の反転をさらに活性化させ、実際には2人目のリンクを獲得するサイトに損失をもたらすディレクトリに対する価格は、釣り上げられることになる。

オーソリティの肥大化を回避する

SEO業者は、オーソリティの肥大化を回避するため、出来ることは全て実施するべきである。基本的には、怠惰な姿勢が原因で発生する行為である – 競合者/似た分野を楽に吸収してリンクを構築しようとしているのだ。先ほども申し上げた通り、競合者が持つリンクを自分のサイトでも手に入れる行為は、ある程度は、実施するべきである。そして、この行為が既に根付いている分野では、積極的に実施しなければならない。

しかし、その他の分野では、競合者リサーチを介したオーソリティの肥大化は、今のところ起きていない。そして、未来のウェブマスターのROIを重要視するなら、回避するべきである。このような分野のコンテンツは、今でも重要な価値がある。価値がなくても、独自の、真似できない手法でリンクを構築している(スパムに近いとしても)。しかし、特定のタイプのSEO – 競合者リサーチによるリンクの獲得を得意とするSEO – が分野に参入し、同様のSEO業者がさらに集まってくると、ランキングを落とした3位、4位のサイトが、SEOに力を入れ、SEO業者を雇い、利鞘がなくなるまで、オーソリティを肥大化させる、潰し合いが行われる。

このような状況は、明らかに収益を大幅に減らし、たとえ利益が新たなプレイヤー(リンクを販売するマーケット等)に動いていても、全く魅力はない – 醜いサイトワイドの有料リンクや、作者の経歴欄のトピックから外れたリンク等。

軟弱なコピー可能なリンクプロフィールではなく、再現不可能なリンクプロフィールを作る

同じように、ある程度関連性のある競合者から補助的なリンクを奪い、新たな分野に反映させるスキルを持つ、優秀なSEOのエキスパートなら、まずは立ち止まって考え直すべきだと私は思う。60を超えるドメインオーソリティを構築し、「こんなにすごいリンクは絶対に手に入らない」と競合者に思わせるようなリンクプロフィールを構築することで、評価、才能、そして、敬意を得たはずである。サイトワイドのブログロールで構成される80以上のドメインオーソリティでは、このうような評価は得られない。同様に、真似することが出来ないリンクを持つサイトに対して感じる劣等感も、この点のリンクプロフィールからは感じられない。

私なら、長期的にクライアントの利鞘を減らすことになる、競合者と被リンクが重複するリンクが90%を占める、退屈で、余分な80のドメインオーソリティよりも、競合者に真似することが出来るリンクが一つもない、ドメインオーソリティが60のサイトをまずは構築する。自分自身の競合者リサーチのスキルを近隣の分野に解放せずに、このルートを辿ることが可能である。多くのリンクを得ることが出来ても、質は低く、短期的に利益を増やす以外はメリットはない。この手法に頼ると、最終的に分野全体からSEOの利益を枯渇させてしまうことになる(そして、その他の分野の収益まで食ってしまう)。

ディレクトリに手っ取り早くリンクを加える方が、簡単だと感じるかもしれないが、後にリンクレポートを振り返り、競合者が全てのページに存在し、あらゆる「関連するブログ」が有料リンクファームのように見えることに気づいた時、後悔するはずである。

SEOのエキスパート(そして、ウェブマスター)は、容易に再現することが出来ない独自のコンテンツを作ることで、現在、そして、今後、最大限の収益を得ることが出来る。これなら、維持することが可能であり、そもそも、楽しいはずだ。もちろん、収益を自分のものにすることが出来る点も嬉しい。競合者からリンクを盗んでも構わないが、競合者に盗まれるリンクを構築する行為だけは止めてほしい


この記事は、Ross Hudgensに掲載された「Authority Bloat: An SEO Industry Problem」を翻訳した内容です。

これまで有料リンクを購入する際に「皆がやっているからやらないと上がらないので仕方なくやる」という建前というか本音が存在していたのもまた事実と思いますし、そんな時代を懐かしく思い起こさせる記事でした。今でも多少はそういう面もあると思いますが、今後部隊をコンテンツマーケティングに変えて同種の争いが行われていくのでしょうか? — SEO Japan [G+]

マイクロデータとschemaの現状 – 構造化マークアップをSEOに活かすには

昨年行われたSMX Advancedで議論された構造化マークアップに関するセッションの書き起こし記事を。少し前のイベントになりますが、もちろん今でも十分通じる内容です。 — SEO Japan

advanced13_upclose 先週、私はSMX Advancedセッション「マイクロデータ & Schemaからリッチスニペットへ: 高度なSEO向けのマークアップ」に参加した。このセッションでは、エリザベス・オスメロスキ氏が進行役を務め、Searchmetrics社を設立したマーカス・トバー氏、Scripps Network社でSEMディレクターを務めるジュリア・ゴース氏、そして、Koshkonong LLCJのCEO、スティーブン・スペンサー氏が、講演者に名前を連ねていた。

このセッションが始まる前、スポンサーのブルース・クレイ氏が、スティーブン・スペンサー氏と私に対して、複数のschema/マークアップのタイプをデータハイライターと一緒に同じページで – 同時に – 用いた結果、グーグルが検索クエリに応じて異なるリッチスニペットを表示していると指摘していた。例えば、一つのクエリでレビューの星印、別のクエリでオーサーマークアップ等を表示させることが出来るのだ。実に興味深い指摘であった。キーワードの検索のタイプによって、異なる表示が呼び出される可能性は十分にあると思う。

Stephan Spencer, Elisabeth Osmeloski, and Marcus Tober

Science of SEOを運営するスティーブン・スペンサー氏が先陣を切り、RDFaの現在のバージョンが1.1であることを明かした。スペンサー氏は、60枚以上のスライドを用いて会場を沸かせ、リッチスニペットマークアップのタイプを簡単に説明していった。

以下に同氏が発表したプレゼンの内容を簡潔に箇条書きで紹介していく。

リッチスニペット:

  • リッチスニペットは、グーグルのリスティングでクリックスルー率を高める効果がある
  • オーサーの顔写真
  • 動画のサムネイル
  • 星評価
  • 製品ページについて
  • カテゴリページについて(全体的な評価に基づく)

グーグル+のオーサーシップマークアップがもたらすメリット:

  • クリックが増える
  • 検索エンジンのユーザーがページを訪問した後に「戻る」をクリックした際に、追加のリスティングが表示される

More listings appear with author snippets if a user visits the page then hits the back key to return to the search results!

グーグルのオーサーシップが不発に終わることもある。例えば、スペンサー氏が綴った本「The Art of SEO」に著者として強力した作者の名前が、スペンサー氏のサーチエンジンランドのオーサーページで言及されていたものの、エリック・エンゲ氏の写真がスペンサー氏の写真に代わって表示されていた。

優れた動画のサムネイルを得る方法 – 対応済みのフォーマットの一つをオンページのマークアップに加える:

  • schema.org/VideoObject(推奨)
  • Facebook Share
  • ヤフー!のRDFa

その他のアドバイス:

  • コードを実装した後に、グーグルの構造化データテストツールを使って検証する
  • Facebook Share 動画マークアップを利用する
  • 動画のXMLサイトマップを投稿する
  • shema.orgのリッチスニペットを活用する:
    • Reviews(評価)
    • Aggregate Reviews
    • Products/Offer
    • Breadcrumbs
    • Events

Ratings & Reviews:

  • http://schema.org/Rating
  • 必ずしもSERPに表示されるわけではない。信用に左右される
  • ビジビリティ、信用、CTRを改善する

Aggregate Reviewsを利用するアプローチは賢明である。

Site example that uses Aggregate Reviews at the Product page level.

http://schema.org/AggregateRatingと連動する。

Product/Offer:

  • Product http://schema.org/Product
  • Offer (製品の販売) http://schema.org/Offer
  • 検索エンジンに製品に関連するデータを与える
  • 今のところSERPに加えられる情報は価格のみ
  • SERPで価格が表示されるとCTRが高くなる

Breadcrumbs:

  • http://schema.org/WebPage
  • ブレッドクラムリンクをSERPに加える
  • リスティングが目立つ
  • サイトへのリンクをSERPに追加する
  • CTRを高くするポテンシャルを持つ

Examples of Breadcrumbs in Rich Snippets

Events http://schema.org/Event

現在地のschema(店舗や娯楽施設向け)

グーグルのデータハイライターの使い方:

  • ウェブマスターツール > 最適化 > データハイライターの順にアクセスする
  • 以前はウェブマスターツールのみでセマンティックマークアップを作るために利用されていた
  • ページにコードを加えない
  • 競合するサイトはマークアップを見ることが出来ない
  • テクノロジーに不慣れなクライアントやサイトに向いている
  • 大規模なサイトに対して、拡大しにくい(ただし「ページセット」を構築することは可能)
  • 記事、イベント、地域の店、製品、映画、レストラン、ソフトウェアアプリ、TVのエピソードに向いている

How-To: 構造化データ マークアップ支援ツール

  • ウェブマスターツールズ > その他のリソース > 構造化データ マークアップ支援ツールの順にアクセスする
  • ハイライターと同じように同じデータのタイプをマークアップする
  • 実際のHTMLコードをアウトプットする
  • ウェブページやeメールに対して利用することが可能
  • どんなサイトでも試すことが出来る
  • ページごとに実施する
  • 小さなサイト、または、開発者に対してコードの例を作る際に役に立つ

オープングラフ

  • フェイスブックでデータをマークアップする
  • http://developers.facebook.com/docs/opengraph/
  • 場所のマークアップをベースとした、センスの良い新しい機能が用意されている
  • 詳細 – http://searchengineland.com/seo-for-facebook-open-graph-search-150772
  • オープングラフがつけられた場所のページが“いいね!”されると、それぞれの場所にフェイスブックページを加える(とてもスマートな機能だと思う)
  • フェイスブックで場所のページを簡単に構築することが出来る

どのタイプのセマンティックマークアップを使うべきか?

  • RDFaを取るか、schema.orgを取るか?
  • 検索エンジンが作ったschema.orgは検索フレンドリーである
  • schemaの方が分かりやすい
  • RDFaは、W3Cの標準に準拠している
  • 新しいRDFa Liteは基本的にschemaと同じ
  • 次のページを読んでから決める:
  • http://manu.sporny.org/2012/mythical-differences/

スティーブン・スペンサー氏は、RDFa Liteが最も魅力的な選択肢だと指摘していた。

スペンサー氏による今後の予想:

  • schemaでサポートされるデータのタイプが増える
  • セマンティックデータのSERPへの統合が進む
  • 検索エンジンはSERPで直接データをさらに表示するようになる
  • データ自体を提供するだけでなく、データに価値を加えるにはどうすればいいのか?

推奨する取り組み

  • サイトのSEOを改善するため、今後何をすることが出来るのか?思いつく取り組みを3つ書き出し、実行に移す
  • 少しづつ作業を進めていく必要がある点を肝に銘じておこう
  • スペンサー氏が推奨する取り組みから一つ選び、実行すれば、ライバルを一歩リードすることが出来る

スティーブン・スペンサー氏が行ったプレゼンを全て見たいなら、次のスライドに目を通そう:



スペンサー氏に続いて、SearchMetricsマーカス・トバー氏がプレゼンを行った。

トバー氏は、(ゴミのスライドを見せながら)ウェブには大量の役に立たないアイテムが溢れていると指摘した。同氏は、一年間にどれだけ多くのページ/サイトが生まれているかを棒グラフで説明した。

Amazon.comはschemaを利用していないものの、グーグルはAmazonのサイトの構造を理解しているため、リッチスニペットを使って表示している。

トバー氏は、続いて“スニペット”に関する推奨を行った。

まず、SERPで若干表示が異なる映画のレビューサイトと製品/価格サイトの比較を行った。次に、検索「apple pie」を用いて、レシピのマークアップの統合の違いの例を紹介した。

Searchmetricsは、41万5000を超えるドメインから6万以上のキーワードを分析した。

アメリカのドメインでschemaを統合していないドメインは1%未満であった(0.27%)。

同社はschemaを利用したサイトのSEO ビジビリティを分析した。すると、schemaを持つサイトは、持たないサイトよりも69倍ビジビリティが高いことが判明した。

schemaはコンテンツのタイプに応じて振り分けられている:

Schema Use by Popularity

Distribution of site type categories according to Schema use.

schemaのタイプが最も浸透しているのは、ページで用いられている1つまたは2つの要素(SERPに表示されるschemaのタイプの数)。

共有されるコンテンツの平均的な評価のスタッツ:

  • 4-5 星: 63.42%
  • 2.5-3.5 星: 31.16%
  • 0-2 星: 5.42%

schemaが使われているサイトのランキングの平均は#22。使われていないサイトのランキングの平均は#25。この違いは、大きなブランドがschemaを統合している、または、schemaを使うサイトのビジビリティが高いためだと考えられる。

平均で、schemaが導入されている場合、コンテンツは3位上のランキングに値する。

続いてScripps Network Interactiveジュリア・ゴース氏がプレゼンを行い、メジャーなフード/レシピサイト(Food Network、Food.com、Travel Channel、HGTV等)に対するレシピのリッチスニペットを実施した際の経験談を語った。

2010年、グーグルはScripps Networks Interactiveを含むフード部門のサイトに接触し、hRecipeマイクロフォーマットをレシピページに加えるよう要請した。同社はこの要請を快諾した。

なぜグーグルはレシピに対してこのマークアップを加えたかったのだろうか?ゴース氏は、フードはポルノのような魅力があるからだと答えていた。食べ物の写真を撮影して、インターネット上でシェアする行為を望む人達を活用する考えは、理に適っていると言えるだろう。

同氏は、画像の検索結果で表示されたレシピのスニペットの例を紹介していた。

ゴース氏は、レシピ/オーサーのマークアップを混合した例に触れ、オーサーマークアップがレシピの価値を落とすと述べていた(オーサーマークアップ付きのページが1位にランク付けされていたため、この指摘にはあまり納得することが出来なかった)。

ゴース氏は、3つのページが全く同じSERPで同じクエリに対して上位にランク付けされているSERPの例も紹介していた。

リッチスニペットを導入することで、トラフィックが約42%増加したようだ。

Traffic improvement on Food.com after incorporating hRecipe Microformat

FoodNetwork.comのCTRは、導入後の60日間で10%増加していた。

同社はhRecipeとschemaをしばらく同時に利用していた、完全にschemaに切り換えた後、グーグルでのスニペットの表示に特に変化は見られなかった。ビング、ヤフー!、そして、グーグルからのトラフィックは増加しなかったようだ。ヤフー!の表示は異なっていた – 特殊なレシピはページを取り上げていたものの、検索結果内のインラインのリスティングは表示していなかった。

グーグルはリッチスニペットを貪欲に求めている。

Scrippsはその他のマークアップも統合しているようだ。

動画に対しては、スニペットの表示には一貫性が欠けており、サムネイルが表示されることもあれば、されないこともある。グーグルがフェイスブックのオープングラフコードのイメージを取り込むこともある。

同社は、司会者に対して人物のschemaを利用しているものの、司会者のウェブサイトとランキングで競合している。司会者のイメージは、グーグルのナレッジグラフの検索結果で、経歴ページへのリンク付きで表示されている。

マイクロフォーマットからschemaへの変更は、トラフィックには特に影響を与えなかった。動画にschemaとpersonを組み入れた結果、トラフィック、そして、当該のサイトのページのランキングにプラスの効果をもたらしたようだ。

まとめ

構造化データマークアップを初期の頃から導入してきた検索マーケッターとして、検索エンジンがもたらした制限の中で、イノベーションを起こすのは、非常に難しいと私は考えている。結局、構造化データマークアップを使うかどうか(もしくは、データハイライターを使って、グーグルがデータを解釈しやすくするかどうか)が鍵を握ることになる。

それでも、3名のプレゼンターは注目に値する指摘を行っていた:

  • スティーブン・スペンサー氏が明かした、戻るキーを押すと、オーサースニペット付きの別のリスティングが表示されると言う情報は、とても興味深い。パブリッシャーのクライアントに対して、オーサーシップのマークアップの導入を説得する際に、この点を教えてあげたい。
  • 失敗は構造化データを調整して、結果を最適化することで挽回することが出来る。
  • Aggregate Review(schema)は、カテゴリまたは複数のアイテムを持つインデックスページにとって、大いに役に立つ可能性がある。例えば、ある販売サイトの「Thin Screen TVs」に対するメインのカテゴリページ、もしくは、地域の宿泊施設を紹介するサイト上の「Hotels」のリスティングページ等だ。メインのカテゴリページは、ナビゲーショナル、または、隙間の要素が強いページであり、リッチスニペットのマークアップに欠けていることが多いため、上位へのランクインが難しい。マイクロフォーマット「Aggregate Reviews」は、このようなページのschemaとして活路を見出す可能性がある。
  • 古いマイクロフォーマットのマークアップ、RDFaに固執した方がいいのか、schema(マイクロデータ)に移行した方がいいのか、もしくは、同時に双方を使った方がいいのか、一時期良く分からない時があった。現在、schemaは十分にサポートされており、schemaへの完全な移行を躊躇せずに実行することが出来る環境が整ったと私は確信している。
  • マーカス・トバー氏は、schemaマークアップがとても有利であり、一部の特定のタイプのコンテンツにとって、ランキングおよびパフォーマンスの面で、schemaは唯一の武器だと発言していた。
  • ジュリア・ゴース氏は、プレゼンの中で、schemaの利用によって、ヤフー!のSERPのレシピの上に掲載される画像のカルーセルに加え、画像ナレッジグラフと画像検索結果にコンテンツが表示される可能性が高くなると言う意外な指摘を行っていた:
    Carousel of Images in Yahoo! Recipe Search Results
  • ページとコンテンツのタイプによっては、稀に、あるタイプのリッチスニペットが別のタイプのスニペットよりも価値が高くなる。このようなケースでは、サイトのパブリッシャーは、慎重に相対的な優位性を評価して、schemaを選別することで、SERPの表示をコントロールする必要がある。
  • しかし、SERPでオーサーマークアップを利用したブログは、Food.comのレシピのリッチスニペットほどの効果が見られなかったと言う指摘は、少し信頼性に欠けているように思えた。なぜなら、オーサーマークアップを持つブログのページが1位にランク付けされていたためだ。しかし、レシピの詳細に加え、食べ物のサムネイルのイメージを持つスニペットは、オーサーの名前と顔を表示するスニペットと比べ、確かにクリックしたくなるかもしれない。ただし、グーグルが、レシピ + オーサーシップのハイブリッド を同時に表示することを私は証明した。グーグルは、ハイブリッドのスニペットの表示を継続的に変更しており、一つのマークアップの選択肢を別のマークアップの代わり利用することで表示を操作しようと試みるのではなく、表示の選択をハイブリッドのマークアップに頼れるように、進化させていくのではないかと私は見ている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「From Microdata & Schema To Rich Snippets: Markup For The Advanced SEO」を翻訳した内容です。


同種の記事は何度か紹介しているSEO Japanですが、イベントのセッションレポートはまた違う視点で見れて頭の整理になる点も多いですね。 — SEO Japan [G+]

捨てることも含めたコンテンツSEOに必要な戦略とその考え方


Content is king

という言葉そのものはSEOにおいて定着したが、正しい理解がなされているとは言い難いと思う。

「Content is King にまつわる誤解と真実という住太陽氏の記事にいかにこの言葉が誤解されているか?について詳しく書かれているが、私もほぼ同感である。

私なりにこの記事の内容を踏まえて、それ以外に色々思うところもあってこんな記事を書いてみる次第なのだ。

コンテンツには戦略がなくてはならない

これが私の言いたいことである。

戦略とは目的を達成するための、大枠での考え方だ。
戦争での勝利には戦略と戦術の2つのレベルがある。

個々の戦闘で勝つための方策を戦術という。

これに対して戦略とは戦争に勝つために、どのような方面に戦力を集中してどこを取りにいくか?
といった高い視点から考えることである。

戦術は現場指揮官が考え、戦略とは国家指導者レベルが考えるものだ。

コンテンツは戦略であるというのは、

1.コンテンツはビジネスの中でどのような位置づけであるのか?

を明確にし、

2.どのようなユーザーを集めたいのか?

を定めて、

3.集めたユーザーをどのようにコンバージョンにつなげるのか?

これを見定めて構築することを指している。
コンテンツを作ってもまったくコンバージョンが取れない、という失敗の多くはこの戦略がない。もしくは戦略が根本から間違っているのが原因だと私は考えている。

それでは1から順番に考察してみよう。

1.このコンテンツはビジネスの中でどのような位置づけであるのか?

ここがあいまいなサイトが多い。
根本が間違えると全て間違える。

売上を取りたいのか、企業や商品の知名度を高めたいのか、ユーザーからの信頼を得たいのか・・・

といった目的を定めることが最も重要である。目的は一つである必要はないが、明確に説明できる必要がある。

企業では何かを購入するときには稟議がたいてい必要なはずである。
稟議を通すには、決裁者が金を出すに値すると考える理由が要る。

コンテンツもそれと一緒だ。
コンテンツを作ることは、金を出すことと同義である。
もし、1つのコンテンツを作るために2時間かけるならば、少なくとも2時間分の時給分プラスアルファの金をかけるに足る理由が必要だ。

プラスアルファの額は大きい。
給与を払う以上の見返りがあるから、その人を雇っているのである。
給料分ピッタリしか稼いでいない人しかいなかったら会社は倒産する。

また、時給の他に家賃とか光熱費、諸経費といった様々な会社を運営するための経費も一人一人にかかっている。

時給が2000円の社員であれば、1時間の価値は4000円以上になろう。
2時間を要したならば8000円以上をコンテンツに投資したこととほぼ同義である。

これだけの金額を漫然とコンテンツ作成に投下するからWebサイトは失敗するのだ。

「日常業務が忙しくて、コンテンツ作成に手が回らない」

という言葉はよく聞かれるが当たり前だ。

日常業務とは給与以上の価値を会社にもたらすことがほぼ確実なビジネスである。

ところが、これに対して目的が明確でないコンテンツ作成は、ほぼ確実に赤字になるビジネスである。
日常業務を優先するのは合理的な判断だから、コンテンツ作成を行わないのである。

日常業務に優先する目的がない限り普通はコンテンツ作成は行われないし、行われるべきではないと私は考えている。
コンテンツ作成によるメリットは、効果が不明確であるがその投資に見合うリターンが見込めなければならない。

サイコロを振った時に、4以上が出れば1万円もらえるとする。
このサイコロを振るのに、4千円が必要であっても払ったほうが得である。
逆に6千円必要なら損である。

コンテンツを作って得られるかもしれない利益と、日常業務の重要度を上記のサイコロの例のように比較してやるべきなのか?を考えねばならない。

その結果、コンテンツを作るメリットが低いと判断したならば、いさぎよくやらないといった判断をすべきで、何でもかんでもコンテンツを作りさえすればいいってものではない。

※誤解しないために書いておくのだがコンテンツ作成は大きなメリットを、恒久的にサイトにもたらすものであることを最後に書き添えておく。

2.どのようなユーザーを集めたいのか?

サイトにユーザーを呼ぶだけでは目的を達成することは出来ない。
これは住氏の言うコンテンツとセリング(商品紹介)の関係から考えるとわかりやすい。
(セリングはコンテンツではないということ)

広告をどの雑誌に載せるか?

自動車の広告を載せるならば、自動車の雑誌に載せるとか、RV車であればアウトドアライフの雑誌に載せるといった考慮をするはずだ。

どの雑誌を選ぶかは死活的に広告効果に影響するので、誰でも厳しく厳しく吟味する。

かつ、雑誌の内容と広告で訴求する内容は連動しなくてはならない。

アウトドアライフの雑誌に自動車の広告を載せるならば、
「自動車のエンジン性能がこんなに優れている」といった切り口では駄目で、
「こんなに積める」「こんなに便利」「悪路を走れる」
といった訴求になってくるだろう。

ところが、自分でWebサイトでコンテンツを作る場合は雑誌の記事に相当する部分は自由裁量に任されているのに、広告とまったく連携していなかったり、訴求すべき内容とずれていることが多い。
被リンクを集める、バズを狙うといった明確な目的があればいい。それもなく、ずれがあったら無駄である。

3.集めたユーザーをどのようにコンバージョンにつなげるのか?

セリングのページにランディングしたユーザーは、コンバージョンにつながる可能性が高い。
しかし、コンテンツページにランディングしたユーザーは基本的には商品そのものに興味がない。

しかし、コンテンツに投資をする以上は、購入に結び付けなければならない。

2.のように個々のコンテンツに連動した訴求が必要である。
また、1回だけ見てもらうだけではなく、ソーシャルメディアやメルマガなどと組み合わせユーザーとの接触の質・量を高める。
リマーケティングなどと連携させLPと組み合わせてコンバージョンを取る。

といった様々な方策が考えられ、全て自由裁量に任されている。


非常にコンテンツ戦略は考えるべきことが多岐に渡り、簡単なものではないということが言いたかったのである。

最後に書いておきたいのだが、私はSEOにおいて必ずしも充実したコンテンツが必要だとは考えていない。
最低限、充実したセリングのページを作ることだけでもSEOは成り立つ。

充実したページを作ることによって、テキスト量が増えキーワードの掛け合わせが増える。
想定しないような2語、3語、4語・・・といったキーワードの組み合わせで検索結果に露出する可能性が増える。

そんなキーワードは競合がほとんどいない。
だから、コンテンツページを作るメリットが低いと考えたのであれば、セリングページだけを充実させる戦略はあり得るし、費用対効果を考えれば悪くない。

生半可にコンテンツに経営資源を投入するぐらいであれば、コンテンツSEOを捨てるって戦略もよい選択であろう。

検索エンジンとの相性を考慮した無限スクロールのベストプラクティス

ご自身のサイトのニュース フィードやピンボードで、ユーザーの利便性を考えて無限スクロール(英語)を使用している方もいらっしゃるでしょう。しかし、Googlebot に対してとなると話が変わってきます。無限スクロールでは、クローラーがユーザーの行動(スクロールやボタンを押してさらにアイテムを読み込むなど)を常にエミュレートできるとは限らないため、フィードやギャラリー内のすべてのアイテムにアクセスできないことがあります。クローラーがアクセスできないコンテンツは、検索結果に表示されることもないでしょう。

無限スクロール ページからリンクされている個別のアイテムを検索エンジンがクロールできるようにするには、無限スクロールを分割した一連のページ群を生成するようにしましょう。


無限スクロール ページは、分割された一連のページ群に変えることで検索エンジンとの相性が良くなります。それぞれのページには類似の <title> が含まれ、 <head> では rel=next/prev の値が宣言されています。

Google のウェブマスター トレンド アナリストである John Mueller が作成したページ指定された無限スクロール サイトのデモで、実際の挙動を確認できます。このデモは、検索エンジンとの相性を考慮する上で重要なポイントを示しています:
  • 対象範囲: すべての個別のアイテムがアクセス可能。従来の無限スクロールでは、最初のページ読み込み後に表示された個別のアイテムをクローラーが見つけることはできません。
  • 重複なし: 各アイテムは一連のページ指定したページで一度だけ指定(つまり、アイテムの重複はありません)。

検索エンジンとの相性を考慮した無限スクロールのベストプラクティス
  1. はじめる前に:
    • 無限スクロール ページのコンテンツを、JavaScript が無効でもアクセス可能な形で、複数のページに分割します。
    • 各ページに含めるコンテンツの量を決定します。
    • 検索ユーザーが直接このページにアクセスしても、探しているアイテムが簡単に見つけられるようにします(たくさんスクロールしなければコンテンツを見つけられないようなことは避けます)。
    • 適当なページの読み込み時間を維持します。
  2. コンテンツを分割し、それぞれのページ間で重複が発生しないようにします(バッファリングを除きます)。


  3. 検索エンジンと相性が良い例を左に、そうでない例を右に示します。右側の例では、コンテンツのクロールとインデックス登録にそれぞれ重複が発生する可能性があります。

  4. 検索エンジンが処理する無限スクロール用の URL を構成します。
    • コンポーネントを構成する各ページには完全な URL を含めます。このケースでは、構成エラーを避けるために完全な URL を使用することをおすすめします。
    • 好ましい例: example.com/category?name=fun-items&page=1
    • 好ましい例: example.com/fun-items?lastid=567
    • 好ましくない例: example.com/fun-items#1
    • ユーザーが各ページ(の URL)から直接コンテンツにアクセスできること、および同じ Cookie やユーザー履歴のないブラウザからでもアクセス/参照可能であることを確認します。
  5. URL パラメータのキー/値が次のベストプラクティスに従うようにします:
    • URL が概念上は今から 2 週間後でも同じコンテンツを表示するようにします。
    • 相対時間に基づいた URL パラメータの使用は避けます:
      好ましくない例: example.com/category/page.php?name=fun-items&days-ago=3
  6. 検索ユーザーにとってコンテンツの内容が想像できる価値のあるパラメータを設定します。
    • コンテンツにアクセスする主な手法として、検索ユーザーにとって価値のないパラメータを使用することは避けます:
      好ましくない例: example.com/fun-places?radius=5&lat=40.71&long=-73.40
  7. 各ページで、<head> 内に rel=next と rel=prev の値を含めるページ指定を行います。<body> 内のページ指定の値は、ウェブマスターが意図しないところで、ユーザー生成コンテンツによっても挿入される場合があるため、Google のインデックス登録では無視されますので、ご注意ください。
  8. 無限スクロール ページに replaceState/pushState を実装します。どちら(あるいは両方)を採用するかはあなた(のサイトのユーザーの行動)次第ですが、Google では、次のような場合には pushState を(単独または replaceState と併せて)含めることをおすすめします: 
    • クリックや実際にページをめくるようなユーザーの行動がある場合
    • ページ指定したコンテンツが表示されるたびに閲覧履歴に保存できるようにする場合
  9. テストを行います。

この記事に関するコメントやご質問は、ウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せください。

最新の調査で判明したリターゲティングの現状を示唆する5つのポイント

定期的にリターゲティング広告の話題も紹介しているSEO Japanですが、昨年辺りから日本でもリターゲティング広告が急速に普及してきた気が、1ネットユーザーして感じます。今回はリターゲティング広告の普及では先を進む米国ネット広告市場から最新のリターゲティング広告事情を紹介。基本的な米国リターゲティング広告の状況を理解するのにちょうどよい記事です。 — SEO Japan

現在、リターゲティングが大きな注目を集めている。以前のインターネットの行動を基に、消費者に広告を提供するこの手法は、その他のオンライン広告とは一線を画すメリットを持ち、その効果は実証されている。しかし、リターゲティングの宣伝を耳にしたことがある程度なら、リターゲティングの真実やデータを知れば、大きな衝撃を受けるはずだ。Chango社は、ディスプレイリターゲティングのバロメータ調査: 2013年第3四半期版を行い、米国、カナダ、そして、英国の様々な業界に属する300社近くのメディアバイヤーにリターゲティングの利用に関する質問を投げかけ、信頼のおけるデータを獲得した。それでは、この調査で浮かび上がった5つの重要なポイントを紹介していく。

1. リターゲティングへの支出は想像以上に早いペースで増えている

2年前に行われた同様の調査では、参加者の半分近くが、リターゲティングキャンペーン用に新たなに予算を割り当てたと答えていた。2013年の始めに行われた調査では、新たに予算の枠を作ったマーケッターは17%に減少した。最新のバロメータ調査では、8%にまで落ちている。これは大きな減少であり、現在、マーケッターの20%がリターゲティング専用の予算を用意している点と併せて考えると、さらに衝撃は大きくなる。

linkedin barometer 01 Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You

2. リターゲティングがメジャー化

マーケッター達がリターゲティングの予算を計上している点は分かったが、キャンペーンで中心的な役割を担っているのだろうか? この質問の真相を探るため、バロメータでは、それぞれの会社において「リターゲティングが通常の取り組みになった」と言う指摘を評価してもらった。5.0が「その通りである」を表す中、マーケッター達は3.98と評価していた。

Words Used to Describe Retargeting Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You

3. FBXはリターゲティング革命の中で大きな役割を担っている

リターゲティングに対するフェイスブックの答え、つまり、フェイスブックエクスチェンジ(FBX)がローンチされたのは2012年の12月であった。しかし、既にこの業界では重要なプレイヤーとして認められているようだ。56%は、FBXを利用するリターゲティング戦略の一つとして挙げていた ? ちなみに前回の調査では、41%であった。

4. リターゲティングは様々なメリットを持つ

マーケッターがリターゲティングを利用する仕組みをより深く理解するため、この調査では、先程と同じ5段階評価で、「リターゲティングは複数のメリットがある。消費者をウェブサイトに戻すだけではない」と言う指摘を評価してもらった。すると、平均で3.98と言う評価になり、大半のマーケッターが、サイトリターゲティングは、リターゲティング全体のメリットの一部に過ぎない点を理解していることが明らかになった。

Retargeting Budgets Will Increase Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You

5. リターゲティングは完璧ではない

リターゲティング広告は、たった数年の間に大幅に支持者を増やすことに成功したものの、まだまだ進化する余地は残されている。とりわけ、一部のマーケッターは、統合することに苦戦している。30%近くのマーケッターは、リターゲティングを採用する上で、その他の広告との統合を難点として挙げていた。また、最高の計測モデルとアトリビューションモデルを今でも探していると指摘したマーケッターもいた。

皆さんは、リターゲティング戦略を採用し、マーケティングの取り組みを後押ししているだろうか?


この記事は、Convince & Convertに掲載された「Retargeting: 5 New Statistics That May Surprise You」を翻訳した内容です。

なんというか、思った以上に基本的すぎて「はぁ、そうですか」としかいえないような内容でしたが・・・汗、普及が進んでいることだけは確かなようですね。最後にもあるように、他のマーケティング手法と融合し効果的に活用することはまだまだ課題であるようですが、日本でも今後さらに利用が進んでいくであろうリターゲティング広告、その進化に引き続き注目です。 — SEO Japan [G+]