YouTuber支援プラットフォームのBitStarがTBS、ABCから資金調達——マスとネットの協業進める

インフルエンサーと企業をつなぐプラットフォーム「BitStar」を運営するBizcastは10月2日、TBSイノベーション・パートナーズABCドリームベンチャーズが運営する各ファンドから資金調達を実施したことを明らかにした。調達金額は非公開だが、関係者によると数千万円程度の模様。また同社はあわせて、社名をBitStarに変更することを発表している。

BitStarは2014年7月の設立。これまでにシードラウンドでEast Venturesから、2016年8月のシリーズAラウンドでコロプラから、2017年6月のシリーズBラウンドではグローバル・ブレインから資金を調達している。今回の資金調達はシリーズBの追加調達に当たるという。

同社は、インフルエンサー支援プラットフォームのBitStarを手がけるほか、“マスメディアとデジタルの融合”をコンセプトとしたYouTuberプロダクション「E-DGE」を2017年7月に立ち上げ、所属YouTuberのマネジメントとコンテンツ制作を行っている。BitStar代表取締役の渡邉拓氏は「テレビはまだまだ主力メディアだ。プロダクション事業を拡大するに当たっては、所属するYouTuberを有名にすることが重要。メジャーなメディアであるテレビに、タレントを露出する場を用意することも、今回の資金調達の目的のひとつだ」と言う。

渡邉氏はテレビ局と組むことによるメリットを「番組宣伝へのYouTuberの出演、YouTuberを起用した広告宣伝、インフルエンサーが出演する番組を作れること」と説明する。「若者のテレビ離れと言われる中、テレビ局は若者を呼びたいし、広告も売りたい。そこでインフルエンサー出演番組を制作し、広告商品も一緒に企画するなど、(お互いに)自社だけではできない協業を進めたい、ということで今回の資本提携に至った」(渡邉氏)

「テレビ広告は、広告業界6兆円のうちの2兆円を占める。我々は、インフルエンサーのキャスティング、アサインからコンテンツ制作、広告販売まで一気通貫でできるところが強み。広告の共同商品開発をはじめ、TBS、ABCの2局と協業の仕組みを確立したい」(渡邉氏)

実はBitStarでは、9月27日にE-DGE所属のYouTuberが、10月4日深夜から放送されるテレビ東京のエンターテイメント番組「エンタX」にレギュラー出演することを発表している。番組MCには“ピコ太郎のプロデューサー”こと古坂大魔王氏らが起用され、毎週のゲストにマックスむらい氏ほか、E-DGE所属外も含めた大物YouTuberが出演する。BitStarはこの番組への取り組みでも、テレビ広告の共同販売を視野に入れているという。渡邉氏は「YouTuber番組をやりたかったテレビ局とスポンサー、そして我々の三者の意向が合致した。E-DGEの目指す“マスとデジタルの融合”を実現し、露出の場を作ってあげることができた」と話している。

渡邉氏はさらに「インフルエンサーのメディアへの露出も支援していくが、マスメディアがネットへ進出したい、という動きも支援したい」と語っている。「テレビだけでなく、出版やラジオなども含め、YouTubeでチャンネルを持ったり、ネットで番組を公開したりしたい、というメディアとの連携も進めていきたい」(渡邉氏)

Amazonのインフルエンサープログラムにユーチューバーも応募できるように

商品のキュレーション・宣伝を通じてアフィリエイト収入を得ることができるAmazon独自のインフルエンサープログラムで、ユーチューバーの応募受付がスタートした。3月のベータ版ローンチからしばらくが経ち、先週の木曜日にはユーチューバーからの参加申請を受け付け始めていたことがこの度わかった。

「Amazon Influencer Program」と名付けられた同プログラムでは、これまでクローズドベータテストが行われており、インフルエンサーは所定のフォームを記入することで、参加申請できるようになっていた。

また、申請フォームはフォロワー数、コンテンツの質やエンゲージメント、Amazonとの親和性などをもとに審査されていた。

このプログラムの狙いは、ソーシャルメディアの力を利用した収益拡大だ。YouTube動画を含む各種オンラインコンテンツでは、インフルエンサーが気に入った商品をオススメする様子をよく見かける。これは企業から依頼を受けている場合もあれば、アフィリエイト収益を狙ったものもある。Amazonは独自のプログラムを通じて、この商流にもっと直接的に関わろうとしているのだ。

本件についてAmazonの広報担当者に確認をとったところ、「YouTube上のインフルエンサーに対しても、最近セルフサービスツールの公開を始めた。現時点ではAmazon Influencer Programへの登録しかできないようになっている」とインフルエンタープログラムの対象者を拡大したことを認めた。

同プログラムに参加したいユーチューバーは、専用のセルフサービスツールを使って参加申請できる。画面下部の「Get Started」と書かれたボタンをクリックすると、YouTubeアカウントの情報や参加資格があるかどうかについてのチェックが数ステップにわたって行われる。現状ではYouTubeアカウントが必須になっているが、今後は別の方法で参加資格をチェックする手段も追加されるようだ。

これに合わせて、Amazon Influencer Program用のウェブサイトも一新され、基本情報やプログラムの仕組みが新たに記載されている。

ウェブサイトの情報によると、参加が許可されたインフルエンサーにはカスタマイズ可能なAmazon上の専用ページが与えられ、そこにオススメ商品を登録できるとのこと。そして、バニティURLがサポートされたこのページで訪問者が商品を購入すると、インフルエンサーにコミッションが入るという仕組みだ。

さらに、このプログラムは従来のアソシエイトプログラムをインフルエンサー向けに拡張したもので、収益拡大を目的にAmazonへの新しい流入経路を提供するものだともサイトには記されている。

人気YouTubeチャンネルの「What’s Up Moms」「Mark Cuban」「Felicia Day」は既に参加が許可されたようで、Amazon上ではこれらのチャンネルのページが確認できる(なおベータ版の参加者数は公表されていない)。

しかしインフルエンサープログラムは、あくまでアフィリエイトプログラムの一環という位置づけのため、必ずしも紹介料が従来のプログラムに比べて高いというわけではない。つまり同プログラムは、インフルエンサーがオススメする商品を購入しやすくするための仕組みなのだ。

インフルエンサープログラム成功のカギを握っているのが、短くて覚えやすいURLを付けられるバニティURLのサポートだ。

バニティURLは「口頭でURLを伝える際や、直接リンクが貼れない環境では特に便利」だとAmazonは言う。具体的には、商品紹介動画などの中でURLを伝えるといった使い方が考えられる。

Amazonが動画関連の施策を打ち出したのは今回は初めてではない。同社は昨年「Style Code」というテレビショッピングスタイルのオンライン番組をローンチしたが、思ったような成果が得られなかったのか今年の5月には番組がキャンセルされてしまった。しかしインフルエンサープログラムの導入により、今後Amazonはユーチューバーを売り手に見立てた、HSNやQVCのような番組を作ることもできるだろう。

セルフサービスツールが公開されたことで、インフルエンサープログラムが本格的に始動したようにも感じられるが、そうではないようだ。申請内容はAmazonのスタッフによって手作業でチェックされるため、ほとんどの参加希望者にとって同サービスはまだベータ版の域を出ないと言える。

AmazonはYouTube以外のソーシャルサイト上で活躍するインフルエンサーも取り込もうとしており、Facebook、Twitter、Instagramなどが次なるターゲットになるだろう。

しかし先日ローンチされた「Amazon Spark」というInstagram風のサービスと、インフルエンサープログラムがどのように関わっていくのかはまだわかっていない。Amazon Spark上では、プライムメンバーがお気に入りの商品や感想を投稿できるようになっており、ここにインフルエンサーが自分のAmazonページのURLをリンクするといった使い方が考えられる。

Amazon Influencer Programはまだ実験段階にあるため、今後同社が対象者を拡大するにつれて、プログラムの内容も変わる可能性がある。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

YouTuber支援プラットフォーム「BitStar」運営が3億円を資金調達——JTBとの協業で海外進出も

YouTuberをはじめとした、発信力のある個人がコンテンツをどんどん公開するようになる中、日本でもインフルエンサーマーケティングのプラットフォームやサービスを提供して、インフルエンサーを支援する動きが活発になっている。5月には集英社がインフルエンサーマーケティング事業への参入を発表しているし、6月7日にはCandeeがインフルエンサーが商品を動画で紹介するライブコマースに参入、アプリの提供を開始したばかりだ。

こうしたインフルエンサーマーケティングのプラットフォームのひとつ「BitStar」を運営するBizcastは6月19日、グローバル・ブレインが運営するファンドを引受先とする3億円の第三者割当増資の実施を発表した。また資金調達に伴い、グローバル・ブレインのパートナー、深山和彦氏が社外取締役に就任する。

Bizcastは2014年7月の設立。動画広告での収益化を図りたいYouTuberと、動画プロモーションをしたい企業とをマッチングするサービスとして、BitStarベータ版を公開したのは2015年9月のことだ。Bizcastは、シードラウンドではEast Venturesから資金を調達、2016年8月のシリーズAラウンドではコロプラから資金を調達している。

BitStarがインフルエンサーに提供するのは、企業とのマッチングを行う広告代理店機能、インフルエンサーが活躍するためのプロダクション機能、そしてコンテンツ制作を進めるメディア機能だ。Bizcast代表取締役の渡邉拓氏は「我々の狙うマーケットは芸能プロで1兆円、広告業界で6兆円、コンテンツ産業は12兆円ととても大きく、しかしアナログな世界だ。BitStarは、インフルエンサーの発掘、育成、マネタイズを支えるテクノロジーが強み」と話す。

具体的に用意されているシステムには、インフルエンサー発掘では、YouTuberやInstagrammerなど成長しているインフルエンサーを自動検知してスカウトできるクローリングシステム、マネタイズ支援では、大量の企業からのオファーを効率的に実施するマッチングプラットフォームがある。また育成支援ツールとして、YouTubeチャンネルをデータに基づいて分析し、配信方法を最適化するシステムを開発中とのことだ。

これらITを活用する一方で「(タレント)インキュベーターとして、元AKBやKPOPタレントのマネジメントに携わった人材なども抱えている」と渡邉氏は言う。「テクノロジーと人の力で、さらにこの市場での成長を加速させていきたい」(渡邉氏)

BitStarでは、著名なスターインフルエンサーだけでなく、ロングテールでコンテンツを提供するインフルエンサーも押さえている。YouTuberの登録は無料とし、マッチングシステムや広告案件の提供のほか、ファンレターの住所貸しや確定申告の支援などのサービスをアラカルト式に提供している。MCN(マルチチャンネルネットワーク)やタレント事務所に所属していないYouTuberの登録も多く、YouTubeチャンネルの購読者が1000人以上のインフルエンサーが1500人以上登録し、フォロワーは延べ8000万人に到達。国内では最大級のインフルエンサーネットワークとなっているという。

YouTuberによる動画配信実績は1000本超。クライアントにはDMM.comやミクシィ、ディー・エヌ・エー、バンダイナムコ、スクウェア・エニックスといったゲームのプラットフォーマーやメーカーに加え、銀座コージーコーナー、デニーズ、リクルート、ユニチャーム、エステー化学など、さまざまな業種の大手企業の名が挙がっている。

今回の資金調達によりBizcastでは、マスメディアやプロダクションとの連携により、さらにプロダクション事業、メディア事業を強化していく考えだ。また、新たなプロダクトの開発と海外展開のための投資も進めるとしている。

特に海外展開については、今回の出資ファンドに戦略的LPとして参加しているジェイティービー(JTB)とそのグループ会社とも協業を進めるとのこと。既に国内では旅行商品「エースJTB」のプロモーションにBitStar登録のインフルエンサーが採用されているそうで、今後さらに観光インバウンド領域などで、日本企業の海外プロモーション支援を協業で進めていくという。

写真左から:グローバル・ブレイン パートナーの深山和彦氏、代表取締役社長の百合本安彦氏、Bizcast代表取締役の渡邉拓氏、COOの原田直氏、CTOの山下雄太氏

ソーシャルメディアのスターJake Paulが100万ドルを調達

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Jake Paulはオンラインで育った。ディズニーチャンネルのスターである19歳の彼は、InstagramやVine、Snapchat、YouTubeといったソーシャルメディア上に100万人以上いるミレニアム世代のフォロワーベースを、テレビや広告契約を勝ち取る小さな帝国へと変化させ、次はビジネス界での躍進を狙っている。

巨大なフォロワーベース(とCameron Dallasのような彼の有名人の友だち)と100万ドルの調達資金をテコに、JakeはTeamDomを立ち上げ、新しいタイプの芸能事務所兼クリエイティブエージェンシーを作ろうとしている。

ロサンゼルスにあるTeamDomの本社(ウェスト・ハリウッドにあるJakeと彼の兄のLogan、そして仲間のインフルエンサーが住む家)は、JakeとLoganが幼い頃に映像を撮りはじめた故郷のオハイオ州クリーブランドからはかなり距離がある。

「僕が10歳の時に、お父さんが僕たちにカメラをくれて、そこから兄と一緒に僕たちの生活や面白いことを撮影しだしました」とJakeは話す。

高校ではアメリカンフットボールのラインバッカー兼ランニングバックとして活躍していたJakeは、カメラの前で兄とふざけ合っていた当時から、YouTube上で小さいながらもフォロワーベースを築きはじめ、2013年にVineがローンチされると彼の名は一気に広まった。

以前はTwitterが運営し、最近閉鎖してしまったショートビデオプラットフォームのVineからは、Paul以外にもたくさんの若いスターが生まれた。

「(Vine上で)人気が出だした……2014年当時、僕が16歳で間もなく17歳になろうとしていたときに……投稿した動画のひとつがバイラルヒットして……ちょっとした成功を味わいました。僕たちはファンが何を欲しているかを感じ取っていて、その後は気づく間もなくフォロワー数が1万、そして2万へと増えていきました。そしてフォロワー数が50万人に達した頃、あるアプリの会社が僕に電話してきて、200ドルでその会社のアプリを宣伝しないかと持ちかけてきたんです」とJakeは話す。

その後も仕事の依頼が入り続けると、JakeはInstagramやSnapchatといった他のプラットフォームへ彼のネットワークを拡大していく。「気づけばソーシャルメディア経由で大金を手にしていて、どこに行っても声をかけられるようになりました」とJakeは言う。

しかしソーシャルメディアのスターの座は、ハリウッドのそれとは違う。しばらくするとPaul兄弟は両方を追い求める準備ができたと感じ、Jakeはアメリカ海軍特殊部隊に入るという夢を一旦保留して、ハリウッドに向かった。

その後彼はハリウッドで演劇の授業を受けながら、オーディションに参加しだした。Fox Digitalのオーディションに受かり、YouTube Redの仕事もはじめたJakeだったが、もっと何かできるのではないかと感じていた。そして彼は、他のインフルーエンサーの影響力を拡大させるサポートをしつつ、彼らのマーケティング力を束ねる(そして彼らのファンにリーチしたいと考える企業から大金を受け取る)というアイディアを思いついた。

これがTeamDomのはじまりだった。

「まだVineが人気だった1年半前くらいに、Team 10というチームでの活動を開始しました。当時僕はDr. Dreが音楽業界でやったことは、ソーシャルメディアビジネスにも応用できると思っていたんです。だから実際に試してみようと……オンライン上でみつけた子供達がいて……彼らには3万人ほどのフォロワーがいたんですが、僕は彼らにロサンゼルスまで来てもらって、ソーシャルメディアのノウハウを教え込みました。その後たった2週間で彼らのフォロワー数が3万から40万へと増え、今では1600万人にまで達しました」と彼は話す。

JakeはTeamDomのことを”ソーシャルメディアインキュベーター”だと考えている。現在彼のポートフォリオには、何人もの若いタレントと映画が一本含まれている(これは映画『Airplane』にソーシャルメディアの要素を加えたリメイク作品で『Airplane Mode』という題名がついている)。ちなみに最近Jakeは、兄のLoganと映画の版権を探し回っている。

「この映画はソーシャルメディア版の『エクスペンダブルズ』のような感じです。ソーシャルメディアへの投稿をやめられない飛行機の乗客が、なかなか機内モードに切り替えられなくて……パイロットが殺されて……Loganが飛行機を着陸させることになるいう内容です」とJakeは説明する。

彼自身も出演する予定だったが、映画がR指定(17歳未満の鑑賞には保護者の同伴が必要)されたため、Disney(Jakeの新しい番組Bizaardvarkを売り出し中)が彼の出演を許可しなかった。

どうやらJakeは彼を有名にしたプラットフォームの死を乗り越えようとしているようだ。さらに彼には、中国の投資会社Danhuaを中心にEdward Lando(Horizons Alpha)、Gary Vaynerchuk(Vayner Capital)、Abe Burns(Sound Ventures & A-Grade Investments)、Adam Zeplainなどから調達した100万ドルがある。

現在TeamDomには13人のインフルエンサーが所属しており、彼らの合計フォロワー数は毎月400万人増えているほか、1日の合計視聴回数は平均1500万回を記録している。

「TeamDomは将来有望な若いソーシャルメディアスターの拠点として、既に4000万人のフォロワーを獲得し、再生回数は70億回を記録しています」とJakeは声明の中で語っている。

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このような数字が投資家の注目を集めるのは当然で、実際にDanhuaのマネージングディレクターであるDovey WanがTeamDomへの投資を行った。

「ブランドの70%が、ジェネレーションZ(1990年代半ば〜2000年台前半生まれで、幼いころからインターネットに触れてきた世代)へリーチするために、最近ソーシャルメディア広告への支出を増やしています。一般人に近いインフルエンサーを求めている企業はまだまだたくさん存在する一方で、マーケティングの世界にはTeamDom以外にこの新たなターゲットを主眼においたプライヤーはいません。さらにTeamDomは若いインフルエンサーを囲うだけでなく、彼らが有名になるためのサポートも行っています」とWanは声明の中で語った。「Papi Jiangと呼ばれる中国のインフルエンサーが、ある動画の広告スペースを300万ドルで販売したことからも、彼らが狙っている市場の規模の大きさがわかります。私たちはTeamDomのチームに参加し、彼らがソーシャルメディアインフルエンサーにとってのインキュベーターやネットワークを築くとともに、このビジネスを世界中に展開していくサポートができることを光栄に思っています」

さらにJakeは、同世代のインフルエンサーのために別のアイディアを隠し持っている。彼はCameron Dallasとともに、ソーシャルメディアスター使ったファンドを組成しようとしているのだ。

「僕たちは世界初のインフルエンサーファンドを立ち上げました。巷に溢れるインフルエンサーは資金を調達できたとしても……結局小切手の金額以上の仕事はしません。(しかし)僕たちはソーシャルメディア戦略のサポートや、Team 10のネットワークを使って、プロダクトを世の中に売り出すことができるんです」と彼は話す。

CameronとJakeは、TGZキャピタル(Team Gen Z:チームジェネレーションZ)と名付けられたファンドを一ヶ月前に立ち上げ、Jakeは第1号ファンドで1000万ドルを集めようとしていると話す。

「僕たちのネットワークは消費者を中心に構成されているので、ファンドでも消費者向けのプロダクトに投資したいと考えています。スタートアップもインフルエンサーの力を借りたいと考えているところが多いですしね」とJakeは語る。「投資後はTeamDomに所属するインフルエンサーのソーシャルメディアを利用して、プロダクトを宣伝していきます。この戦略でかなりの契約を結べると思います」

Vineについて彼らはどう思っているのだろうか?そもそも彼らの多くはVineのプラットフォームを利用して、最初の資金を手に入れたはずだ。

「Vineで活躍していた人全員が、閉鎖の1年前からこうなると気づいていました。ほとんどの人はFacebookに500万人、Instagramに300万人といった感じで、他のプラットフォームのフォロワー数の方が多かったですしね」と彼は言う。

Jake自身も最近はInstagramとYouTubeに力を入れており「他のソーシャルメディアはちょっとたるんでいるというか、クリエイターを大事にしていないんですよ」と話す。

TeamDom所属のインフルエンサー

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Instagramの画像からショッピングができるGeeneeがシリーズAで440万ドルを調達

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Instagramのようなプラットフォームでのコンテンツの閲覧と、オンラインショッピングとの間には大きな溝がある。インフルエンサーたちは、リンクを貼ることができないInstagramで彼らのポストをマネタイズする方法を探していた。RewardStyleと同じく、そのために生まれたのがGeeneeだ。

Geeneeは、Instagramを通してオンラインショッピングをすることを可能にするプラットフォームだ。ユーザーは気に入ったポストのスクリーンショットを撮影してGeeneeのアプリにアップロードし、そこで表示されるアイテムの中から買いたいものを選ぶだけでいい。画像認識技術を活用したGeeneeは、ポストの画像に写っているアイテムのブランド、SKU(最小管理単位)、そしてその商品を取り扱うショップを自動で判断するのだ。

Geeneeは現地時間1日、シリーズAでHighlight Communications AGなどから440万ドルを調達したことを発表した。Constantin Media AG、Stephen Cohen、Steve Titusなども本ラウンドに参加している。

現状ではファッション分野のみにフォーカスする同社だが、同プラットフォームは将来的に様々な分野に応用できると創業者のThorsten Magersは話している。

インフルエンサーがInstagramのポストをマネタイズために必要なのは、一度きりのGeeneeの利用登録だけだ。それにより同社はインフルエンサーのInstagramのプロフィールとポストにアクセスできるようになる。するとGeeneeは、それらのポストをすべてスキャンし、そのアイテムの在庫情報を取得し、そのアイテムを同社のアフィリエイト・プログラムと結びつけ、ユーザーをそのアイテムが購入可能なショッピング・ポータルへと誘導する。

「ユーザーがインスパイアされた”瞬間に”行動できる機会を与えるというアイデアです」とThorsten Magersは語る。「これまでは、ユーザーはRewardStyleから送られてくるEメールを待つか、自分自身でそのアイテムを探す必要がありました。しかし私たちのサービスでは、そのプロセスがスクリーンショットを撮るのと同じくらい簡単になるのです」。

Geeneeで買い物ができるのは、Geeneeに登録したインフルエンサーによってアフィリエイト・ネットワークに追加済みのアイテムだけだ。しかし、そのアイテムが入手不可能な状態であったとしても(古すぎるアイテムや、レッドカーペットで着用されるような新しすぎるアイテムなど)、同アプリはそれに類似するアイテムをユーザーに提示する仕組みとなっている。

RewardStyleと同じように、Geeneeは売り上げの一部を受け取り、さらにその一部をインフルエンサーに支払う。

現在のところ、Geeneeに登録しているインフルエンサーは約200名で、同社のアフィリエイト・ネットワークには5000以上のブランド、数百万点のアイテムが登録されている。

Geeneeを使ってみたいと思う読者はこのWebサイトをチェックしてほしい。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

「INFLUENCER ONE」はインスタの人気者に商品PRを依頼できるクラウドソースサービス

Influencer One

Instagramで数万人のフォロワーがいるなら、もうちょっとした有名人と言っても良さそうだ。その影響力に乗せて商品のプロモーションをしたいと考える企業も多いだろう。本日ローンチした「INFLUENCER ONE」はインフルエンサーとそういったインフルエンサーにマーケティングの仕事を依頼したい企業や広告代理店をつなぐクラウドソースサービスだ。INFLUENCER ONEは、登録モデルに具体的なポーズやシーンの写真素材を依頼できるクラウドソースサービス「INSTAMODEL」を展開するレモネードが手がけている。

INFLUENCER ONEの仕組みは一般的なクラウドソースサービスとそう変わらない。インフルエンサー・マーケティングを依頼したい企業は対象ブランドの説明、案件内容、投稿日、報酬、入札単価といった情報をINFLUENCER ONEに掲載し、インフルエンサーを募集する。条件と依頼内容見て応募したインフルエンサーの中から企業は適任者を選定して依頼するという流れだ。インフルエンサーなら誰でもインフルエンサー側のサイトページからINFLUENCER ONEに登録できるが、案件に応募するには、各企業の承認が必要となる。インフルエンサーは依頼通りの写真や動画をInstagramに投稿した後、その証拠となるスクリーンショット画像とURLをINFLUENCER ONEにアップロードし、企業側がそれを確認して案件が完了する。INFLUENCER ONEは、依頼が完了した時点でマージンを得るビジネスモデルだ。

マーケティング事業者、インフルエンサーどちらのの手間も削減

レモネード代表取締役の石橋尚也氏は、2016年2月にローンチした最初のサービス、INSTAMODELを運営する中で、インフルエンサー・マーケティングへの需要と企業の抱える課題が見えてきたと言う。INSTAMODELでは、企業は登録モデルに具体的なポーズなどの写真の撮影を依頼することが可能だ。だが、企業からは写真に留まらず、商品のPRキャンペーンのためにインフルエンサー・マーケティングを依頼したいという要望が多く寄せられたと石橋氏は話す。石橋氏はこういった依頼にも応えようとしたが、「手動で行うのはしんどい」ことが分かったと話す。写真素材であれば適任のモデルに依頼をするだけで良かったが、インフルエンサー・マーケティングを実現するには、インフルエンサーのSNSアカウントのフォロワー数やどういう投稿が多いかを確認した上で適任者を探し、さらには案件の進行管理や報酬の支払いといった作業が発生する。INFLUENCER ONEでは、そういった作業を効率化するために開発したサービスと石橋氏は説明する。

これはインフルエンサー側にとっても仕事の効率化につながることが期待できるという。石橋氏がインフルエンサー・マーケティングを行ったことがあるモデルに聞いたところ、インフルエンサー・マーケティングの事業者や代理店とは案件の詳細をLINEや電話で何回も確認したり、共通して使用するプラットフォームがないために手帳にメモしたりと依頼の管理に時間がかかるのが課題という声があったという。また、管理がずさんな事業者や代理店も多いが、INFLUENCER ONEではプラットフォーム上で報酬や支払い期日を確認でき、やりとりも残るので安心して仕事ができるというレビューもあったと話す。

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INFLUENCER ONEのもう1つの特徴は、フォロワー数による課金と平均エンゲージメントによる課金の2つの入札形式を採用していることと石橋氏は言う。SNSでは一般的にフォロワー数が多くなるほどエンゲージメント率が下がる傾向にある。エンゲージメントを重視する企業のために、フォロワー数による従量課金のほかにエンゲージメントに応じた課金ができる選択肢を用意したそうだ。石橋氏は、広告代理業に10年携わってきてきた経験があり、リスティング、アフィリエイト、ソーシャル広告など色々な運用型広告で得た知見を活かしてサービスを提供していきたいと話す。

INFLUENCER ONEでは、まずはINSTAMODELの登録モデルに依頼ができるようになる。登録しているモデルの数はおよそ3000人だそうだ。3、4万人のフォロワーを持つモデルが多く、中には15万人以上のフォロワーを持つ人もいるという。INSTAMODELはINFLUENCER ONEと並行して、引き続き提供していくという。INFLUENCER ONEの方では、モデルの他に写真や動画のクリエイターを集めることに注力していく予定と石橋氏は話す。

YouTuberと企業を結ぶプラットフォーム「BitStar」、運営のBizcastがコロプラから資金調達——海外展開も視野に

Googleの積極的なプロモーションもあって、言葉としても定着した感のある「YouTuber」。そのYouTuberとクライアントとなる企業を繋ぐマッチングプラットフォーム「BitStar」を運営するBizcastが8月1日、コロプラを引受先としたシリーズAの第三者割当増資を実施したことを明らかにした。調達額は非公開だが、関係者の話によると億単位の調達だと見られる。

BitStarは2015年9月のリリース。YouTuberをインフルエンサーにして商品のマーケティングを行いたいクライアント企業と、動画広告での収益化を図りたいYouTuberをマッチングするプラットフォームだ。MCN(マルチチャンネルネットワーク:YouTubeチャンネル運営者と提携してコンテンツ作成やプロモーション、権利管理などを行う組織)やタレント事務所に所属していない、事務所無所属のYouTuberの登録が中心となっている。

UUUMやiCON CASTなどYouTuberと企業を結び付けるサービスはほかにもある。Bizcast代表取締役の渡邉拓氏いわく(1)3200万チャンネル登録者とインフルエンサーのネットワーク規模が大きい、かつジャンルも多岐にわたること、(2)YouTuberとともに最適な企画を作るほか、機材貸与やファン向け施策の支援なども実施した「YouTuber寄り」な運営をしていること、(3)YouTuberごとのクリック単価や再生回数、再生数ベースの効果分析など、企業向けに効果測定のレポーティングを充実させていること——の3点がBitStarの特長だという。

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同社は7月で第3期目を迎えたが、1期から2期での売上は10倍以上(売上の金額は非公開だが、動画の単価は数万円から1000万円以上、数百万円規模が中心)に成長しているそう。クライアントは大手企業が中心で、たとえばゲームだとスクウェア・エニックスやフジテレビジョン、アプリならペロリ(MERY運営)、美容ならアルビオン、ユニチャームなどの名前が挙がる。例えば競馬好きのYouTuberが競馬ゲームの紹介とあわせて馬券を購入、実際に120万円の馬券を当てて話題になった動画などがあるそうだが、この動画を通じて約5000件のアプリダウンロードが発生。CPI(インストール単価)数十円という好調な結果を得た事例などがあるという。

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Bizcastは今回の調達をもとに新商品開発やシステム開発強化、人材拡充を含めた経営基盤の強化を進めるとしている。渡邉氏いわく、いわゆるタレントマネジメント業までは行わないものの、システムや制度面で事務所無所属のYouTuber向けの支援施策も強化するという。クライアント企業に対しては、戦略立案から企画、調査、実行、効果測定までをサポートできる体制を拡充するとしている。

また今後はアジア圏を中心にしたビジネスの拡大を進める。具体的には、国内企業のアジア向け施策のマーケティング・プロモーション支援や現地企業と現地YouTuberのマッチングなど。これに向け、グローバル戦略向けの人員体制も強化する予定だ。加えて、YouTuber以外のプラットフォームでのインフルエンサー獲得についても検討しているという。同社では今期目標について「売上で前期比5〜10倍を目指す」(渡邉氏)としている。