嫌いな勉強をゲームで糖衣してもだめ, Recuriousは子どもの好奇心で進行するゲームを作る

子どもたちの好奇心というものを見直したい、と考えているゲームデベロッパRecuriousが、Greylock Partners(LinkedInのReid Hoffman)が率いる投資ラウンドにより150万ドルを調達したと発表した。

James Miaoが創業したRecuriousは、子どもたちのためのもっと良い教育的ゲームを作りたいと願っている。Miaoによると、子どものための良質なゲームデザインは、まだきわめて少なく、需要を満たしていない。現状は、子ども向けゲームのほとんどが教育にゲームという衣裳を着せているだけだ。それはまるで、子どもの嫌いなブロッコリをチョコレートでコーティングしてるようなもの。

彼の考えでは、子どもたちのゲームをもっとよく考えてデザインし、子どもたちの自発的なモチベーションで学習が進むようにすることが、重要だ。子どもたちが夢中になり、本物の好奇心が芽生え、好奇心が情報への飢えを喚起する…これが本当の学習の道だ。つまり、ゲームで遊びながら子どもたちが本当に学習するとしたら、そこに好奇心があるからなのだ。

同社の最初のタイトルDinoramaは、対象年齢が7〜12歳だ。子どもたちに恐竜パークを作らせ、そして経営させる。つまり、お金の面から見てパークが成功するために、子どもたちはゲームをしながら想像力と創造力を発揮しなければならない。

Dinoramaをプレイしながら子どもたちは、来園者のための演し物を考え、恐竜たちの世話をし、また暴風雨のようなネガティブな要因にも対応しなければならない。そのようにして子どもたちは、収入、支出、節約、修理費用、チケットの売り上げの上がり下がり、などを擬似体験しながら学習していく。

恐竜への給餌もするし、ツアーガイドを雇う、ポップコーンを作って売る、風船をふくらませる、来園者の写真を撮る、パークの掃除や修理をする、来園者を彼らの好きな恐竜のところへ案内する、などなど、いろんなことをする。子どもたちは恐竜に名前を付け、餌を与え、お金を投じてパークを作り、恐竜たちの生活環境を良くする、などのこともする。それはまるで、Farmville+Petsville+恐竜たちだ。

Miaoはこのゲームのねらいを、“子どもたちが自ら進んで、ああしたいこうしたいと思えるような環境を作り、その中で、自然に学習が進むこと”、と語る。子どもたちは、お金を持った起業家になる。そして次々と問題解決に取り組む(雨天対策、餌不足、バスの事故で観光客が来れなくなった、などなど)。

Miaoは前にも、thesixtyoneというゲームスタートアップを創ったことがある。そこでは、インディーの音楽を発見することとゲームの要素をブレンドした。彼はそこでゲームについて多くを学び、学んだことを子ども向けゲームにも応用できると考えた(彼はEAにいたこともある)。

Recuriousの次の課題は、子どもがクリエイティブにプレイできるゲームをさらにローンチするとともに、会社をもっと大きくしていくことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ディズニー、ルーカスアーツを買収後わずか154日で閉鎖

わがゲーマーの友たちよ、今夜はGold Guyに一献を。業界の聖なる柱が倒れた。

Lucasfilmから40億ドルでLucasArtsを買収してからわずか154日、Disneyはこの伝統的ビデオゲーム開発会社を消滅させた。

今日(米国時間4/3)からDisneyは、LucasArts作品(即ち〈スターウォーズ〉)のライセンス供与は継続するが、社内プロジェクトの開発をすべて中止する。いくつかのプロジェクト(例えばあの驚くべきStar Wars 1313は、他の開発会社に行き先を見つけるかもしれないが、その状況も現在は宙に浮いている。

この動きは予想されていなかったわけではないが(同社の最近のいくつかのゲームは必ずしも成功しておらず、買収以来プロジェクトの閉鎖が噂されていた)、それでも今日のニュースによる落胆が和らげられることはない。私の子供時代、いやあらゆる世代のゲーマーの子供時代の一部は、LucasArtsと共にあった。

今日解雇されたであろう150名の人たちと、これまでLucasArtsの歴史を作ってきた人たちに感謝したい。

ガイブラッシュ・スリープウッドとモンキーアイランドの世界にぼくたちを送り出してくれてありがとう。

マニアックマンションとデイオブザテンタクルは、ビデオゲームに「ユーモア」を持ち込めることを証明したゲームだった。

グリムファンダンゴとフルスロットルにありがとう。みんなが10年以上待ち望んでいる続編を見ることはもうないだろうが、これらのゲームはプロジェクトリーダーのTim Schaferにゲームの世界を紹介し、彼が自分の会社、Double Fine Productionを作るきっかけになった(この会社は、Psychonauts、Brütal Legend、およびKickstarters史上最大級のヒットを生んだ)。

The Digをありがとう。このゲームは、小学校3年生でひどいインフルエンザにかかった私を慰め、当時萎えかけていた私のコンピューターへの興味を再び燃え上がらせてくれた。

Sam and Maxをデジタルワールドに連れてきてくれてありがとう。彼らはTelltale Games(Double Fineと同じく、LucasArats出身者が立ちあげたチーム)の中に住んでいるが、Sam and Maxに単なるインディーズ・コミック以上のポテンシャルを見出したのはLucasArtsだった。

Star Wars: Battlefront(Pandemic Studiosと共作、この会社も消えた)、The Force UnleashedX-Wingシリーズ、そしてKnights Of The Old Republicへの関わりをはじめとする数えきれない思い出をありがとう。

LucasArtsにはヒットも外れもあったが、その遺産はどのゲームやブランドやシリーズだけにも留まらない。彼らのゲームは新たなジャンルを生みだし、LucasArtsが90年代を通じて育て上げた多くの才能は、業界全体を動かす力となった。

さらば、LucasArts。そしてあのSCUMMのすべてに感謝している。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Rovio、Brightcoveと組んで予定していたビデオ配信をいよいよ開始

Angry Birdsのファンの方ならご存知だろう。否、もちろんAngry Birdsに興味がないなどという人は見たこともない。すなわち読者の方々は皆、既にご存知のことかもしれない。すなわちAngry Birdsはもはや単なるゲームではなくなっているのだ。過去最高の人気となったAngry Birdsの製造元であるRovioは短編ビデオ映画をも提供することにした。そしてそのビデオを、これまでに数多くダウンロードされたアプリケーション内で配布することとしたのだ。

ただ、ビデオの配信にはいろいろと難しい面もある。ゲームは、この数年のうちにスマートフォンからインターネット対応テレビへと広がった。ダウンロード総数は17億にも達し、それぞれのデバイスに対応した驚異的な数のビデオを提供する必要があるのだ。しかもそうした作業を日曜日毎に繰り返すこととなる。これはなかなかの作業となるはずだ。そこでRovioは、すべてを自前で行うのではなく、Brightcoveと組むこととしたようだ。同社は長期間にわたってビデオ配信サービスを手がけてきている。またアプリケーション内でビデオ配信を実現するためのAPIも提供している。

BrightcoveのファウンダーであるJeremy Allaireによると、Rovioはアニメの配信および配信状況の管理、ないしメタデータ管理にBrightcoveの機能を用いるのだとのこと。BrightcoveのVideo Cloudプラットフォームを用いることにより、iOSおよびAndroid版のネイティブアプリケーションを使って簡単にアニメーションの配信が行えることとなった。またインターネット対応TV等でAngry Birdsをプレイしている人もおり、そういう人に対してビデオの提供をするには、Brightcoveを利用するのが非常に便利になっている。

Brightcoveを利用する他の企業同様に、もちろんRovioも利用料を支払うこととなる。利用料は閲覧者数と利用する機能によって変動するのだそうだ。しかしいずれにせよ、自前でビデオ配信環境を整えるよりは相当に安価であることは間違いない。

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(翻訳:Maeda, H)


OUYAのCEO Julie Uhrmanがそのインタフェイスと初期に出揃うゲームを明かす

今日(米国時間3/28)は、OUYAにとって重要な日だ。この、Kickstarterで資金と支援者を集めた、AndroidをOSとするゲーム専用機は、6月4日に99ドルで発売されると発表された(ちょっと前にリークはあったが)。そして今宵はサンフランシスコで、発表パーティーが行われるのだ。

実は昨日本誌は、ファウンダでCEOのJulie Uhrmanに会って取材をした。彼女はハードウェアの最終的な姿とそのインタフェイスについて、簡潔に説明した。ぼく自身がいちばん感じることは、そのYves Beharがデザインしたハードウェアは、価格が安いにもかかわらず、ルックスがすてきなことだ。またインタフェイスについては、徹底して使いやすさにこだわっていることに感銘を覚える。OUYAはハードコアのゲーマーがターゲットではないから、シンプルであることがきわめて重要だ。しかも多様なゲームを提供することによって客層を広げることも、同じく重要だ。

Uhrmanは、“OUYAは最後に残ったクローズドなプラットホームであるテレビをオープンにした”、という言い方をする。

[初期画面]

いちばんすごいと思うのは、9か月前にはOUYAはアイデアがあっただけだ、という点だ。今のOUYAは彼女の最初のアイデアにどれだけ近いか、と尋ねると、“意外だけど、とっても近い。何が欲しいのか、最初から分かっていたから”、というお答えだ。

しかし成功の鍵はあくまでもゲーム機ではなくゲームにある。OUYAのゲーム制作者として登録しているデベロッパはすでに8000を超えており、その中にはSquare Enix, Inc.、Double Fine Productions、Tripwire Interactive、Vlambeer、Phil FishのPolytron Corporation、Kim SwiftのAirtight Gamesなどの顔ぶれもいる。ゲームの方の顔ぶれは、ビデオを見るとやや分かる。Uhrman自身が今はまっているのは、Stalagfightだそうだ。このゲームは収益化の新しい形も示しており、ユーザが実感した価値に応じた額を払う。OUYAのゲームは無料で遊べることが必須の条件だが、それ以外では収益化の方法はパブリッシャーやデベロッパの自由だ。

[Final Fantasy]

Uhrmanは、OUYA 2を来年出す、と確言した。彼女によるとOUYAのリリースサイクルはゲーム専用機よりも携帯電話のそれに近いものになる。ただし、不必要なものをどんどん加えて高価なハードウェアにするようなことは、しない。“適切で配慮に富んだリリースサイクルを守っていく”、ということだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


OUYAにGame Boy, Genesis, NeoGeoなどのエミュレータも登場–中高年の懐古趣味マシンに?

OUYAがいよいよ発売される(Kickstarterの支援者向けには明日だ)。 かつての人気ゲーム専用機のエミュレータをこのAndroidデバイスが提供するという報道が、騒ぎを喚(よ)んでいる。Android上で人気のエミュレータ Snes9x EX+を作ったデベロッパRobert Brogliaが今日(米国時間3/27)、OUYAのフォーラムで、今Game Boy AdvanceやSega Genesis、NeoGeoなどのエミュレータを作っている、と明かした。

彼が最初に出すと考えているのは、Snes9x EX+(のOUYAバージョン)だ。まず、テスト用のAPKを近く出す。ただし彼自身がテスト機としてのOUYAを入手できるのが、4月以降だ。彼はKickstarterでの募金が終わってから申し込んだ。彼の考えでは、これまでに自分が作ったAndroid用のゲーム専用機エミュレータをすべてOUYAにポートしたい。それらは、上述のもののほかに、TurboGrafx-16、Atari、Sega Saturn、ColecoVisionなどだ。

Broglia作のAndroid用エミュレータは有料だが、OUYAはコンテンツに、無料または無料試用を義務づけている。彼以外のデベロッパが制作を予定しているのは、x86機PCのエミュレータによりOUYAで昔のDOSのゲームを遊べること、そしてCommodore 64のエミュレータだ。というわけでOUYAは、80年代〜90年代に幼児/青少年だった人たちのための、ノスタルジーマシンにもなる。

OUYAのオフィシャルマーケットプレースにはすでに承認されたエミュレータが一つあるが、一般的にエミュレーションそのものを認めるのか、という問い合わせにはまだ返事がない。前に述べたように、Google Playのストアへ行くとエミュレーションアプリが手に入るし、またデベロッパたちの以前の証言では、OUYAのマーケットプレースはきわめてオープンなものになるらしい。

過去には、GP2K Wizや韓国のGameParkホールディングスのCanooのように、‘エミュレーション専用機’という製品もあった。OUYAはそういう狭い領域をねらっているわけではないが、でもリビングのテレビで昔のゲームを楽しめるとしたら、それは相当強力なセールスポイントになるだろう。もちろん、海賊版ソフトを使うなど、違法行為はいけないが。

アップデート: OUYAがエミュレーションに関する公式の見解をくれた:

OUYAはエミュレータを、それらが弊社のコンテンツガイドラインを遵守しているかぎり、受け入れます。ゲームソフトが同梱されているものは、受け入れません。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


MozillaとEpic GamesがUnreal Engine 3をWeb化, Web 3DゲームのFlash不要化へ

2011年にEpicは、好評なUnreal Engine 3の技術をFlashにポートして、ブラウザでもかなり高度な3Dゲームができることを示した。しかし2013年の今では、Flashはもう人気のプラットホームではない。そこで、現代的なブラウザではプラグイン不要でどれだけのことができるかをゲームデベロッパたちに示すために、MozillaとEpicが協力してUnreal Engine 3をWebにポートした。Flashプラグイン全盛の2011年には、考えられなかったことだ。

Mozillaの技術部長でWebGLの発明者でもあるVladimir Vukicevicが今週の初めに語ったところによると、MozillaはWebを現代的なゲームにとって十分有効なプラットホームにしたいと考えている。約半年前にMozillaは、そのemscriptenコンパイラを使ってCやC++のコードをJavaScriptのサブセットであるasm.jsにポートすることができるようになった。それによってJavaScriptのコードはネイティブコードの約2倍近い速さになり、この方法による最適化はFirefox Nightlyの最新バージョンがサポートしている。現代のゲームとゲームエンジンは複雑だから、ネイティブに近い速度をWeb上でも実現できることは、たとえばEpicの有名なデモCitadelやUnreal Tournamentを動かすことに欠かせない。今日行われたGame Developers ConferenceでMozillaは、Unreal Tournamentをブラウザ内でネイティブに動かして見せた。

Unreal 3 Engineの全体をWebに移植するのにEpicは4日を要し、その後小さな調整作業も行った、とVukicevicは述べている。Epicが同社のゲームエンジンをWebに持ち込むのはこれが初めてではないが、それにしても上々の結果だった。デモは数週間後にお目見えする。それまでは、最新のFirefox Nightlyの上でMozilla作のBananaBreadデモを見て我慢しよう。Web用のUnreal Engine 3をEpicが商用製品として提供するのか否かについては、まだ不明だ。

Mozillaのゲームプラットホーム担当Martin Bestによると、今回の作業の結果はすべて、MozillaのAndroid用モバイルブラウザと、そしてもちろんFirefox OSに実装される。モバイルでもゲームはネイティブの2倍近い速さで動くとMozillaは予想しており、それを示す社内的なデモもすでにある。一般公開は、まだ先のようだが。

これらの技術を使った商用製品を作っていくことに関してBestは、MozillaはすでにDisneyやElectronic Arts、ZeptLabなどと共同で作業を進めている、と言った。ZeptLabはすでに、Microsoftとの協働によりCut The RopeのHTML5バージョンを作ってWeb上に持ち込んでいる。Bestによると、このような協働案件を打診すると最初はどの企業も疑心暗鬼であるが、“一週間もするととても熱心なパートナーになってしまう”そうだ。

Googleも、ブラウザをネイティブの速さに近づけることに、Native Clientを通じて努力している。これは、デベロッパが作ったWebアプリケーションがコンパイルされたネイティブコードをブラウザ内で実行できる、という技術だ。GoogleのChrome Web Storeには、そのようなゲームがすでにかなりある。しかしMozillaのCTOでJavaScriptの作者でもあるBrendan Eichの言では、Firefoxがそのような技術をサポートすることは短期的にはない。むしろ彼の考えではJavaScriptの今後の進化でネイティブに近いパフォーマンスが達成されるだろう、という。Eichの見方では、Native Clientは“Webとは別のもの”だ。APIも、WebのAPIとは言えない。だからそれは、Mozillaが志向しているものとは違う。Mozillaは、Webそのものを前進させることにのみ、関心がある。

Asm.jsのコードの良いところは、それがあくまでもJavaScriptであることだ。だからどのブラウザでもそれは動く。しかしAsm.js向けに最適化されたブラウザなら、相当に速い。Eichによると、いずれはどのベンダも〔Googleも?〕、遅かれ早かれ、その最適化を実装するだろう、とのことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Havokがモバイル3DゲームエンジンProject Anarchyを発表, Intelの販促がらみで(?)完全無料

Havokエンジンを知らない人でも、それが使われているものを見たことは、たぶんあるだろう。あなたがよく知っている売れ線のビデオゲームの名前を挙げてみると、それがHavokをどこかで使っている確率はきわめて高い。Halo 4は? 使ってる。Assassins Creedは? 使ってる。SkyrimやUnchartedやCall Of Dutyは? 使ってる、使ってる、使ってる。

今朝(米国時間3/26)GDCで、Havokはモバイルゲーム用の3DエンジンProject Anarchyを発表した。リリースは今春の予定だ。その話題は何? 無料であることだ。

3Dゲームエンジンなんか一度もさわったことのない人が、まず第一に知るべきことは、そのライセンスがめんどい、ということ。たいていの製品に評価ライセンスみたいなものはあるが、でも商用で使うとなるとかなりのお金がかかる。その例外としては、Unity3Dなんかすばらしくてしかも無料だが、しかしProアカウントは有料だ。IrrlichtOgre3Dはどちらも無料でオープンソースだ。でもSource、Unreal、CryENGINEなど名のある製品の多くは、どれも有料ライセンスである。

ではなぜ、Havokは新製品のモバイルエンジンを無料で提供するのか? 彼らが優しくて親切だからか? それもあるかもしれない。でも、HavokはIntelが2007年に買収した会社だ。Intelは、何が何でもモバイルで稼ぎたい。モバイルでとくに人気の高いアプリといえば、ゲームだ。Intelのプロセッサを使った携帯では大人気のゲームがほかの携帯よりも迫力がある、速い、等々となれば、当然Intelのチップを採用するOEMは増える。

というお話に関心を持ったデベロッパは、ここで登録できる。最初に言ったように、リリースはこの春(のいつか)である。

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古典的名作Dungeons & Dragonsが今年後半, iPhone, iPad, iPod touchに登場

モバイルゲームのPlaydekとMagic: The Gatheringなどで有名なWizards of the Coastの提携により、今年の終わりごろにはDungeons & DragonsがiPhone、iPad 、そしてiPod touchにやってくる。Playdekはその後もWizards of the Coastのテーブルトップゲームの数々を正式のライセンスによりiOSデバイスに持ち込む。その最初の製品は年内に出る予定だ。

発表声明中で契約の詳細は明らかでないが、PlaydekのCEOは“Wizards of the Coastと一緒にお仕事ができることは喜びであり、それにより同社の強力なエンタテイメント作品をモバイル化していきたい”、と言っている。Playdek社も評判の良い企業で、同社はカードゲームPenny ArcadeのiOS化を行ったが、その際にはMagic: The GatheringのようなWizards of the Coast社の名作を大いに参考にしている。

なおMagic: The Gatheringに関しては、Playdekの力を借りずWizards of the Coast社自身の力ですでにiOS版が作られている。そのMagic 2013はフリーミアムだが、仮想デッキはアプリ内で買える…それはWizards of the Coastが昨年リリースしたものだ。また同社独自で(親会社はHasbro)、人気のKaijudoスリーズをベースとするiOSゲームをリリースしているが、App StoreにDungeons & Dragonsが出たというニュースだけは、まだどこからも聞かれない。

しかしデジタルのテーブルトップゲームでは、カリフォルニア州カールスバッドに本社を置くPlaydekが評価も人気もダントツだ。上で挙げたPenny Arcadeゲーム以外でも、たとえばAscensionシリーズなどは人気が高い。Playdekは2011年にJeff Garstecki、Gary Weis、Joel Goodmanの3名が創業した。三人ともSony Computer Entertainment AmericaとTHQのIncinerator Studios出身だ。これまで資金は、Greycroft Partnersらから156万ドルのシード資金を得ている。

Wizards of the CoastとPlaydekというコンビは、デジタルテーブルトップゲームにおける最強チームだろう。とりわけ前者の作品は、Dungeons & Dragonsがまさにそうでるように、ターゲット層の心の中で特別の地位を占めている。このすばらしい二人三脚の、今後の進展を見守りたい。

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NintendoはWii Uのマーケティングでも的を外す(Wii旧型機を敵視!)

たぶん、Wii Uが売れないのはマーケティングがお粗末だからだろう。Spike TVのGTTVのホストGeoff KeighleyがTwitterで言ってるが、Nintendoの今度のキャンペーンではWii Uがいかにすばらしいかを言うために、チラシを使っている。

ただし、ライバル機をやっつけるのではなく、自社の旧型機であるWiiを攻撃している。たしかにWiiは、Wii Uの最大の強敵だろう。でも両者のゲームプレイはかなり違う。Wiiは家族やグループのためのゲーム機で、いわば仲良しするためのマシンだ。対してWii Uは、自分が好きな時間に一人で遊ぶゲーム機だ。家族があなたと一緒に映画を見たいと思っていても、それを拒否してゲームにのめり込むタイプ。

Nintendoのチラシは、いくつかの項目について、Wii Uの強みとWiiの弱みを表形式で対比している。上(および下)の図でお分かりのように、お互いに共通の機能はあるけど、Wii Uのペケ印(✓)の下図に比べてWiiのドット(•)の数は少ない。式で表すと、ドット < ペケ印 だ。

そのチラシを一枚もらってきて、自分の寝室の壁に貼っておいて毎日ながめると、やっぱりUにアップグレードしよう、という気になるかもしれない。その逆かもしれない。あるいは、チラシを机の引き出しにしまったまま、友だちがWii Uのことを話題にするまでは忘れてしまうかもしれない。

でも、率直に言って、昨年のE3で発表されたWii Uのデュアルスクリーンについて知っている人は少ないと思うから、こんな比較表を見てもピンとこない人がほとんどだろう。つまりNintendoのマーケティングは、あまり効果がない。

たとえば、Wii Uのコマーシャルを見てみよう:

まず、このコマーシャルを実際にテレビで見たことがない。そしてこのコマーシャルは、かんじんのゲーム以外の要素が多すぎる(お絵描き、テレビを見る、体重を計る、Webを閲覧する、ビデオチャットをする、など)。ゲーム機を買いたくなる動機とは、無関係でしょ。ゲームで遊ぶことと、NetflixやHulu+1とは、関係ないわね。

でも、Nintendoのマーケティングがひどいのは、今に始まったことではない。Nintendo 3DSのコマーシャルをおぼえてる? Glee and Selena Gomezの女の子が出るの。夕食の食卓で女の子がパイの絵を描くんだけど、どうもNintendoって、お絵描きのシーンが好きね。

でも、Wii UがWiiよりも良いことを忘れた人や、Wii Uの存在そのものを忘れた人は、近くの空港やショッピングモールへ行って、このチラシを一枚もらってくるといいわね。

*本誌のWii Uのリビュー記事はこれ

[出典: Kotaku]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Rovio、Dreamworksのアニメ映画「ザ・クルッズ」とタイアップしたゲームを公開中

croods

Rovioからの新ゲームはもう試しただろうか。Dreamworksのアニメ映画である「The Croods」(ザ・クルッズ)を元にしたものだ。

RovioはDreamworksとタイアップし、キャラクターやシーンなど、映画と同じものが登場するゲームに仕上げた。遊び方自体はシンプルだ。石器時代後の原始時代に向けて成長(進化)しつつあるクルッズファミリーをサポートするのが目的となっている。

いろいろな場所を駆け巡りながら、クルッズは食べ物を採取し、そして狩りをする。その中で見たこともない生き物を見つけ、そして飼い慣らす。

「見たこともない生き物」というのは、言葉通りで「異形」の生物たちだ。Rovioも「見たこともないモノ」と表現している。名前はGirelephant、Molarbearなどというものだ。また、Rovioとしてはポケモン風を意識したのかブログ記事中では「ゲットだぜ!」(catch them all)などという言葉も使っている。

プレイ中には族長であるGrugからの助言も得ることができる。Bad Piggyの作る乗り物のような、新しい道具を作るヒントを与えてくれるのだ。そうした助言に基いても事態が打開できないようなときにはレベルアップアイテムなどを使うこともできる。

Rovioはいろいろと映画業界とのタイアップを活発化させているようだ。『ブルー 初めての空へ』(原題: Rio )が出たときは、これにあわせてAngry Birds Rioが登場した。またAngry Birds Star Warsの大人気も記憶に新しいところだ。

こうしたコラボレーションと同時に、Angry Birdsは自前の短編アニメを、ゲーム内配信という形で毎週リリースしていく予定ともなっている。

ザ・クルッズはiOS版およびAndroid版がリリースされている。

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(翻訳:Maeda, H)


Wii Uの売上が急落, いよいよゲームは専用機離れか

今日NPD Groupが出した報告書によると、2月にアメリカで売れたWii Uはわずかに64000台だ。それは、昨年末の発売時の立ち上がりに比べると激減と言える、Ars Technicaはそう報じている。1月に下方修正した任天堂自身の売上予測をも下回っているのだ。

これは、自らの次世代ゲーム専用機の発売を予定しているSonyとMicrosoftにとっても、警鐘だ。Sonyは2月に、PS4を披露した(というか、何も披露しなかった)。またインディーのハードウェアメーカーやソフトウェアデベロッパにとっては、チャンス到来となるかもしれない。メジャーなゲームプラットホームへの関心がぐらついていることは、スタートアップにとって有利だ。

業界の観測筋の多くはOuyaをまだかなり疑問視しているが、その最終的な成否はともかくとして、コンセプトは正しい。今の人たちは無料ないし超安価なモバイルゲームに慣れているから、自分の家のリビングの娯楽コーナーでも、それぐらい気軽なセットアップを求めるだろう。

Agawiなどが構想している主にISPがクラウドからストリーミングするゲームは、モバイルゲームのプラットホーム多様化を願っているデベロッパにその機会を提供する。またAirPlayやMiracastなどタイプの技術は、モバイルゲームを簡単にテレビに持ち込む。SamsungはGalaxyをモバイルの本格的なゲーム機としても育てるつもりだ。現に同社は、Galaxy S 4用のBluetoothによるコントローラを発表した。

ゲーム専用機とモバイルゲームを同列に比較するのは無意味、という声も多い。でもWiiもXbox 360もPS3も、それらがローンチしたときにはまだ、iPhoneはなかったのだ。だからこの市場でモバイルの効果を軽視することは、今や、自分の顔を砂につっこむことに等しい。でもスタートアップやインディーたちにとっては絶好の機会であり、彼らはこれから、ゲームの世界に食い込んでいけるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


(パソコン+ゲーム専用機)÷2=Xi3社のPiston, 予約受付を開始

Xi3が最近、ゲーム用パーソナルコンピュータPistonの予約受付を開始した。先週のSXSWの会場で、同社のCMO David Politisをつかまえて話を聞く機会があった。彼は、PistonはPCの良いところ+ゲーム専用機の良いところだ、と語った:

ゲーム専用機は小型でしかもゲーム環境が充実している。でもそれらはクローズドでアップデートできない。一方コンピュータは、いろんなソフトウェアがあるし、ベーシックなコンピューティングのほかに、Webサーフィンなどもできる。でも図体が大きいし電気も食う。それに、醜い。

Politisに言わせるとPistonは両者の中間だ。サイズとエレガンスではゲーム専用機、モジュール的でアップデート可能な点はPCだ。Xi3社は今、デベロッパたちにPiston専用のゲームを作らせているらしい。

Politisは発売日を明言しなかったが、今年のクリスマス商戦には、ということだった。予定価格は999ドル99セント、予約価格は899ドル99セントだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Yahoo! JapanとGREEが共同でスマホ向けソーシャルゲームの新会社を設立


ヤフーとグリーが新たにスマートフォン向けソーシャルゲームを開発する新会社「ジクシーズ(仮称)」を共同出資により設立することを発表した。この2社は昨年11月に包括提携を締結し、相互にスマートフォンユーザーの成長を支援しあってきた。ヤフーのポータルサイトからGREEへの誘導をしてトラフィックを増やす変わりに、GREEはヤフーの機能を利用するなど、お互いの長所を活かし合っている。

新会社ではヤフーの集客力とグリーのソーシャルゲームのノウハウを活かしてゲームを開発することはもちろんだが、エンターテイメント領域において新しい価値を創造したいという。

実は今回発表された新会社については、包括提携を締結した際に言及していて、ゲームだけではなく映像コンテンツやキャラクタービジネスなども含めたエンターテイメント分野でも施策がありそうだ。

新会社の資本金は2億円で出資比率はグリーが51パーセント、ヤフーが49パーセントとなっており、代表取締役社長にはGREEの井坂友之氏が就任している。

また、新会社設立予定日は3月15日なので、それに合わせて新しいゲームの発表などもあるのかもしれない。

グリーといえば、最近は業績の伸びが横ばいで業績予想も上場後としては初の下方修正をしているし、通期営業減益となる見通しだ。これには有力タイトルの投入が遅れていることや、海外ゲームが想定以上に伸びていなかったことが原因のようだ。この決算発表ではグリーのコーポレート本部長の秋山仁氏は語っている。

この新しい取組みがグリーにとって良い方向へと作用するのか注目していきたい。