作曲経験のない人でも、音楽を「描く」ことのできるSoundBrushがiPad用に登場

楽器演奏未経験者でも、簡単に作曲することのできるSoundBrushというiPadアプリケーションが登場した。2012年4月にMVPという音楽「ドローイング」ツールのコンセプトアプリケーションをリリースして、それを進化させてきたものだ。共有およびコラボレーションプラットフォームであるDiscoverを組み込むことで、さらに洗練されたアプリケーションとなっている。

(注:本稿執筆はEliza Brooke)。

アプリケーションの特徴をひとことで言うならば、音楽版フィンガーペインティングを実現するためのもの、といった具合だろうか。アプリケーションで表示される画面に音の高低を示す線を書き入れたりなどして作曲を行う。利用できる楽器はピアノ、オカリナ、そしてハーモニカが無料で利用でき、また有料版にアップグレードして別の楽器を使うこともできる。

共同ファウンダーのBasil Al-Dajaneによれば、さまざまな音色が利用できるようにし、そしてメロディーを示すラインをコピーしたりして利用できるようにすることで、ライバルであるGarageBandなどとの差別化をはかっているのだとのこと。また、ありきたりなサンプルデータを提示することを控えてもいるとのこと。定型的なサンプルにより、利用者のイマジネーションを制限してしまうことを恐れてのことだそうだ。タッチスクリーン上で直感的にラインを描くことによる作曲方式は、利用者に思い通りの曲を作ってもらうための手段であると自負してもいるそうだ。

最初の版をリリースして以来、Al-Dajaneおよび共同ファウンダーのJayson Rhynasは、楽器の演奏経験のない人の間で人気を集めていることを発見した。音楽に親しんでいる人というのは、それぞれに作曲手法をマスターしているものだ。すなわちSoundBrushはコンシューマー向け音楽マーケットをターゲットとしつつ、それでいて本格的にのめり込んだ人も楽しめるような機能を提供すべきだと理解したわけだ。

そうした方向性を把握して、アプリケーションは1ヵ月弱ほど前にリリースされた。毎週2300名ほどの利用者を獲得しているのだそうだ。

Soundbrushは、Thalmic Labs、BufferBox、およびCoupleなどに出資していたVeloCity Garageの支援を受けている。現在のところは自己資金による運営を行なっているが、10月ないし11月には資金調達を行いたい考えだとのことだ。

SoundBrushの動作の様子をぜひご覧頂きたい。

(訳注:残念ながら初代iPadには対応していません)

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(翻訳:Maeda, H)


Rovio、Angry Birds Star Warsの続編(前編?)を月曜日にリリース予定

Rovioがアナウンスしたところによると、新しいゲームが月曜日にアナウンスされるのだそうだ。現在リリースされているAngry Birds Star Warsの続編ということになるようだ。アナウンスと一緒に公開された画像には、レースギアを身につけた若いアナキン・スカイウォーカーのような「バード」(鳥)が描かれている。もちろんこれは1999年に公開された「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」のイメージだ。Rovioは最近、玩具メーカーのHasbroと広範なライセンス契約を結んだ旨をアナウンスしており、Angry Birds Star Wars関連のゲームやグッズ、さらに年内にAngry Birds Goというレーシングゲームをリリースすると言っていた。このような情報から、またAngry Birds Star Wars系のゲームが登場することを予測していた人も多いことだろう。

Angry Birdsシリーズは、既に飽和状態にあるとも言えそうだが、その中に更に新たなシリーズを投入するということに、驚きを感じるという人はほとんどいないことだろう。飽きられているのではないかという不安の声の中、これまでもAngry Birds SpaceやBad Piggiesなどといった、同じシリーズのゲームをリリースし続けてきている。

「Angry Birds」は、社名と勘違いされてしまうほどのブランドとなっており、Rovioはそういうイメージから脱却しようという動きを見せることもある。しかし、少なくとも現状では「Rovio = Angry Birds」というイメージが、すっかり定着した感もある。

プロダクト拡大の一環として、2012年7月には、創業後3年ほどもしてから初の非Angry Birds系ゲームで物理法則をベースにしたAmazin Alexというゲームをリリースしてもいる。リリース後は、App Storeのチャートで首位に輝くこともあった。これにより「一発屋」イメージを卒業したとも言われた。しかしこのAlexは、Angry Birdsファミリーほどの、持続的人気を獲得することはできなかった。秋の段階では有料人気ゲームジャンルでは73位となり、人気アプリケーション分野でも42位となっていた(米国内App Storeでの状況)。AppDataによれば現在では有料ゲーム部門で250位となっており、Distimoのデータでは205位ということになっている。さらにAppDataは、米国内有料アプリケーション全体のランキングでは400位にも入っておらず、無料版もいずれのランキングにても名前を見つけることができないという状況になっていると記している。

今年の3月にも、RovioはDreamworksの映画とタイアップしたThe Croodsというゲームをリリースしている。しかしDistimoおよびAppDataの双方で、人気上昇中アプリケーションの369位に入ることはあったものの、アメリカ国内におけるiOSアプリケーションとして、有料版無料版のランキングで上位400位に入ることはなかった。

いろいろあった中、RovioはAngry Birds以外に手を広げる手段として、「Rovio Stars」という名前でサードパーティー製のタイトルを取り扱っていくことにしたとアナウンスしている。さまざまなタイトルを扱うことにより、Angry Birdsオンリーのイメージを払拭して、統合的ブランドとしての地位を獲得したいという狙いがあるのだろう。

ここ数年のうちに、Rovioの「ゲーム」以外からの収入も増え(昨年段階で30%だったのが、今年4月には45%となっている)てはいるが、しかしそれでもゲームからの収入が半分以上(55%)となっている。Rovioはおもちゃ、ゲーム、そして清涼飲料などの売り上げを増やすため、さらにAngry Birdsシリーズを出し続ける、ないしは現在の人気を維持しなければならないという状況に追い込まれているという見方もある。

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(翻訳:Maeda, H)


Amazon、GameCircleにメジャー・アップデート―全Androidデバイスが対象に

AmazonがAppleのGame Centerに対抗してスタートさせたGameCircleをメジャー・アップデートした。GameCircleはこれまでKindle Fireだけが対象だったが、今日(米国時間7/1)からすべてのAndroidデバイスにサポートが拡大される。

これまでの成績記録、リーダーボード掲示板、デバイス間のデータ同期に加えて、コンフリクトが生じた場合の解決機能も新たに加えられた。これはAmazonのWhispersyncテクノロジーの強化によって可能となった。ゲームの状態はローカルで待ち行列に保存され、オフラインでのプレイを可能にする。

Amazonはブログ記事でこれらの改良について詳しく説明しているが、ユーザーが一時オフラインでゲームをプレイしていてもそのデータは次にオンラインになったときにデバイス間で自動的に同期されるということだ。一方、デベロッパーはそうしたデータの保存や同期の詳細をいちいち自前で実装する必要がなくなり、ゲームの開発そのものに集中できる。

AmazonがGameCircleをリリースしたのはほぼ1年前で、Kindle Fire向けゲームだけを扱っていたものの、当時Amazon自身が独自のスマートフォンに進出するという噂が流れていたため、その準備ではないかという推測が出ていた。

GameCircleはKindle Fireから削除したゲームを再インストールするにも使えるが、それよりも有用な使い方として考えられるのは、複数のデバイスの間でゲームの状態を同期することだった。

GameCircleの当初の参加者にはImangi Studios(Temple Run)、Spry Fox(Triple Town)、GameHouse(DoodleJump、Collapse)などが含まれていた。現在は500以上のKndle Fireゲームが登録されており、Whispersyncで同期が可能となっている。

最近Googleが発表したGoogle Play Game ServicesとI/Oカンファレンスで発表されたSDKを利用すると、デベロッパーはゲームの状態、リーダーボード、成績のクラウド保管や、デバイス間同期、リアルタイム・マルチプレイヤー・ゲームなどを簡単に実現できる。今回Amazon GameCircleがより広いAndroidエコシステムをサポートしたことで、Googleのサービスに対抗できるようになったわけだ。ただしGoogleのGameServicesテクノロジーはAndroidだけでなくiOSとウェブもサポートするのに対してAmazonのプラットフォームは現在のところ、ndroidのみのサポートとなっている。

Googleは公式にタイトル数を発表していないが、検索した結果ではGoogle Playには少なくも1000タイトルが登録されているもようだ。

AmazonのGameCircleのアップグレードの技術的詳細についてはこちらを参照

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


最先端のバイオテク実験室シミュレーションをゲームエンジンUnity3Dで実装のLabster, 実験教室と教育ゲームの抜本改革を目指す

教育ゲームが生徒たちの積極的で自主的な関心を引き出す、とはよく言われていることだが、でも2011年に創業され今日(米国時間6/28)ステルス状態から脱したバイオテクノロジ教育のLabsterはさらにその先を行って、実験室全体を仮想化した。これで学校や生徒は、高価な器材を買ったり、危険な実験を実物で行わなくてもすむようになる。

Labsterは先週、同社が“電子学習のためのビデオゲーム(eLearning video game)”と呼ぶ実験室シミュレーションソフトウェアを立ち上げた。登録したユーザは最初の三か月、無料で利用できる。その後の料金は実験の内容によって異なり、必要なコンテンツをiPadのApp Storeで買ってダウンロードする。

Labsterはそのソフトウェアのライセンスを大学や学校、あるいは企業の教育用にライセンスしている。現在の顧客は、スタンフォード大学と、香港とコペンハーゲンの大学だ。ソフトウェアは昨年、1万名以上の学生を対象にテストされた。

それでは、Labsterとは何か? 協同ファウンダでCTOのMichael Bodekaerはこう述べる: “要するに科学のビデオゲーム。ゲームを通じて、DNAシークエンシングのやり方などを学び、将来はバイオ技術者や科学捜査官などになっていただく。理論ではなく、実物で学習する。たとえば、殺人事件における法医学的分析なども行う”。

なかなかよろしいようだが、でもそれはディスラプティブ(革新性がある)か? ある、とLabsterは言う。なぜなら、実際に高価な器材を買い専門の実験室を作って教育できるところは、限られているからだ。ソフトウェアは、そんな状況をディスラプトする。

“学生やバイオに関心のある人たちが何十万ドルもするNGSマシンや電子顕微鏡やHPLCにアクセスできることはまれだ。でもうちのソフトウェアを使えば、1日24時間/週に7日間、3Dで描かれた仮想実験室で、そういうすごい機械を使えるし、pHテストやDNAの操作、酵素のシミュレーションなどの数学的シミュレーションを実際に行える。有能な仮想アシスタントがいるので、このクールな新型玩具の使い方を教えてもらえる”、とBodekaerは言う。ソフトウェアはWeb用とiPad用があり、とくに3D要素はUnity3Dを使って実装されている。

また、分子過程の可視化などは、実物でやるよりも3Dアニメによるソフトウェアシミュレーションの方が多数回できるそうだ。しかも実物では、結果は分かるが過程は機械の中にあるので分からない、ということも多い。というわけでソフトウェアによるソリューションは、安上がりというだけでなく、学習内容も濃いのだ。また、ソフトウェア自身が小テストや質疑応答なども行うので、これまた実物実験より学習効果が高いだろう。

それにまた、従来の実験教科では生徒が一定の手順に従うことを強制され、学ぶ者の好奇心が抑圧される。しかしLabsterのソフトウェアベースの教科では、生徒が自分のアクションを選び、いくらでも失敗が許される。失敗から学んだことは、忘れない。というわけで、すぐれたシミュレーションソフトで学んだ方が、実物を使う実験教室よりも良い、と同社は主張する。

競合他社としては、Bodekaerによると、LateNiteLabsとMcGrawHill LearnSmart Labsがメインだ。しかしLabsterが独特なのは、教育の“フロー”を従来の実物教室とは変えていることと、ハイテク器材を仮想化してアクセスを広げていることだ。

“うちの競合他社は、従来の科学教育のフローをそのまま仮想化しているだけだ。それはすでに、多くの学生生徒によって、きわめて非効率であることが実証されているやり方だ。うちでは、学習研究者たちや教授たちと協力して、学習のフローを改革し、科学教育を再発明した。生徒の心を引き込み、楽しくて現実的なシナリオ、対話的な3Dアニメーションなどにより、ナノレベルで起きていることでも説明できる。また、現代的な授業方法により、学習効果の向上と学習内容の保持に努めている”、とBodkaerは主張する。

“しかもうちでは、70万ドルもする次世代型DNAシークエンシングマシンなど最新かつ高度な研究器材を、うちの高度なシミュレーションエンジンを利用してソフトウェア的に実装し提供している。それに対して他社は、従来の学校教育で使われていたような、古くて単純な器材を(シミュレートして)使っている”。

また、プラットホームの違いも大きい。Bodekaerによると、他社はもっぱらFlashだが、LabsterはiPadにより学習をモバイル化した。“競合他社はどこも、死に行く技術であるFlashを使っているから、iPadなどの市場に入ってこれない。うちでは最先端の3DゲームエンジンUnity3Dを使っている。それはクロスプラットホームだからiPadにもAndroidにもMacにもPCにもiPodにすらネイティブにコンパイルでき、Webブラウザにも対応する”。

Labsterのもう一人の協同ファウンダでCEOのMads Bondeは、バイオテクノロジの教育経験がある。同社の現在の資金はは、100万ドルの研究補助金と非株式サポートだが、Bodekaerによると、今数社の投資家たちとシリーズAの可能性について検討している、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Light-Botはプログラミングの概念(if-thenなど)を使ってプレイするゲーム

Light-Botは2008年に登場したFlashゲームだが、今回iOSとAndroid向けに作り直されたバージョンは、子どもたちに、ループやif-then節などプログラミングの概念を実際にコードを書かずに学ばせる。

作者のDaniel Yaroslavskiは7年前からゲームを作り始め、今ではカナダのウォータールー大学の学部学生だ。彼はこのゲームを、学校〔高校時代?〕でもらった4000ドルの賞金を使って作った。

Light Botのこれまでのバージョンは700万回プレイされ、iTunesとGoogle Playのストアで五つ星を獲得している。しかしYaroslavskiが言うには、“合衆国やロシアの教師たちは初期のLight-Botゲームを教室で使ってプログラミングの概念の初歩を教えていた”。

“プログラミング教育の分野でサービスやプロダクトを制作提供している人たちの多くは、実際にコードや言葉を使ってプログラミングを教えている。でもLight-Botはビデオゲームだから、より参加性があり、しかも、これからコンピュータ科学を教えるぞ!、という緊張した感じにならない。コンセプトをゲームがマスクして、コードそのものよりもプログラミングのロジックに集中する”、とYaroslavskiは言う。ゲームの最初はQ-Bertに似ていて、小さなロボットにブロックの上を歩かせる。そして徐々に、問題を解決するためにはプログラミングの概念を使わなければならないように、なっていく。

“子どもたちがテキストの壁の前に座らなくてもプログラミングを体験できる、しかも完璧にね”、とYaroslavskiは語る。

ゲームを利用してプログラミング生活技術などを教えるサービス/プロダクトはいろいろある。しかしYaroslavskiがユニークなのは、学生が作ったこと、そしてFlashゲームとしてすでにファンが多いことだ。プログラミングを学ぶ方法としても楽しいし、子どものためのプログラミング言語LOGOに似た面もある。

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Intel傘下Havokの完全無料の3Dエンジンが供用を開始, Unityと並ぶ選択肢に

やる気満々のゲームデベロッパ諸君! ご静聴を。

3月に本誌は、Project Anarchyについて報じた。それはモバイルのデベロッパが完全に無料で使えるHavok製の3Dエンジンで、HavokといえばAssassinのCreedやHalo 4など著名な大型ゲームを縁の下で支えるエンジンを作ってきたデベロッパだ。3月の時点では、提供開始が“今春中”という漠然とした言い方だった。

そして、今日(米国時間6/25)から、Project Anarchyの供用が開始された。北半球ではもう春ではないようだが、無料のゲームエンジンだから、許してあげよう。

さっそくダウンロードしたい人は、ここから。ただし、WYSIWYGのゲームエディタやアニメーションツールなど開発ツールはWindows上のみだ。作品は、ライセンス無料でiOS、Android、そしてTizen上へパブリッシュできる

TizenはSamsungのラボで育てられている開発途上のモバイルOSだが、これのサポートはHavocが2007年にIntelに買収されたことと関係がある。IntelはNokiaと協働でサポートしてきたMeeGoを2011年に見限り、Tizenのサポートに切り換えた。つまりTizenはまだ、あるいは今後ずっと(?)、Intelの中で生きている。

でも、Havokにとってはどうか? なぜお金にならないエンジンをリリースするのか? …その主な理由は3つある:

  1. Intelはモバイルに大きく注力しており、Havokのオーナーである。Project Anarchyを使って作られたゲームがいくつも大ヒットしたら、Intelはチップセットをこのエンジン向けに最適化できる。そして人気ゲームがそれらのチップでより快調に動けば、チップの売り上げに貢献する。
  2. そしてHavokとしては、これからモバイルのゲーム開発の世界に入ってくるデベロッパたちを、ユーザとして囲い込むことができる。モバイル以外(PC、Xboxなど)では、ライセンス料を稼げる。彼らのモバイルゲームも、ノンモバイルへ移植されるだろう。
  3. 同社のToSにより、Havokのエンジンを使ったゲームはそのことをゲーム上に表示しなければならない。

モバイル開発の世界は今、変わりつつある。Project Anarchyも、その発表時の魅力は、アプリそのものが有料無料にかかわらず、エンジンの利用が無料であることだった。その点では、プロ級のエンジンの中では格安と言えるUnity3Dに似ている。まだまだ、デベロッパ一人当たり数百ドルという製品が多いのだ…ほんの試用的段階のユーザに対しても。

しかし先月は、そのUnityが、中小規模のデベロッパショップはiOSとAndroid向けのパブリッシュサポートを無料にする、と発表した。その後、BlackBerry 10とWindows Phone 8も無料になった。たぶん、Havokに対抗してUnityもインディーの世界を取り込みたいのだろう。UnityのProパッケージにはより高度な機能があるが、これも、年商10万ドル未満のデベロッパショップは無料で使える。

今、デベロッパの目の前には選択肢がある。二大モバイルプラットホームがゲームの売上にかかわらず完全無料でサポートされる、インディー界の新顔Project Anarchyを使うか、それとも大きなコミュニティがあって改版の歴史も長いUnityにするか。ただし後者は、会社が大きくなったら有料になる。

どっちも一長一短はあるが、選択肢があるという現状はデベロッパにとってありがたい。プレーヤーにとっては、これからはめぼしいゲームがさらに増える。そして世界にとっては、プロ級の高度なツールを使えるデベロッパが一挙に増える。すばらしい!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


グッドジョブ、Microsoft!―Xbox Oneの我慢ならないDRMの大部分を撤回

Xbox One発表の反響Microsoftの期待どおりではなかった。ゲーマーは新システム自体は気に入ったが、新たに課せられた数々の不愉快な制限に強く反発した。しかしMicrosoftはその声に耳を傾けることにしたようだ。Microsoftは今日、もっとも馬鹿げた制限のいくつかを撤回した。MSにとってもゲーマーにとっても非常に良いことだ。

さすがにゲーマーの激しい怒りは無視できなかったようだ。根深い怒りはあらゆるところに渦巻いていた。全国ネットの朝のニュースショーでさえXbox Oneの奇妙なDRMが話題になったくらいだ。

今回の改定で、毎日のインターネット接続チェックは無くなった。非常に狭い区域を指定するリージョン・ロックも無くなった。従来どおり、ゲームの貸し借り、売買もできるようになった。良かれ悪しかれ、条件はほぼ元通りになった。

この措置でSonyとNintendoに足元を掘り崩される(事実それは始まっていた)危険を防ぐことができるだろう。Sonyが「PS4にはXbox Oneのような常時インターネット接続やその他のDRM制限を課していない」と指摘し続けるのはMicrosoftにとって最悪のシナリオだった。

とはいえ、Microsoftはこれまでユーザーの声に耳を傾けないことで有名だったからこの柔軟な反応は意外だ。Windows 8でもindows VistaでもXbox LiveでもMSは「ユーザーがどう言おうと知ったことではない」という態度を取ってきた。いかに馬鹿馬鹿しいDRM制限が課されようと、一般の消費者はやはりXboxOneを買っただろう。「ゲーマーのフォーラムやTwitterはいかに騒々しかろうとXbox Oneのターゲットのごく一部を代表するに過ぎない、クリスマス商戦に入ればDRMに関する議論も鎮静する」と考えることもできたはずだ。

Xbox Oneは依然としてKinectについては常時インターネット接続が必要だ。また今日の撤回でいくつかの新機能も同時に失われた。しかしMicrosoftが素早くユーザーの声に対応する姿勢を見せたことは高く評価できる。これは新しいトレンドになるのだろうか? ゲーマーはXbox Oneそのものは大いに気に入っていたが、Microsoftが気に入ることをわざわざ不可能にする制限を課していた。しかし今回の決定で状況はかなり好転したと思う。

[画像 Flickr/dalvenjah]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Androidゲーム専用機は発売予定日後ろ倒しの常習犯, 今度はGameStickが7月を8月に変更

いろいろなAndroidゲーム機がそろそろ市場に登場するが、あとちょっと煮詰め方が足りないと自称するものが今、少なくとも一ついる。それはOuyaの好敵手と言われるGameStick、USBスティックの形をした持ち運びに便利なデバイスで、HDMIでテレビにつないで遊ぶマシンだが、発売予定日がさらに一か月延びて8月になった。それは、UIをもっと練り上げないとだめだ、と彼らが感じたかららしい。

新しいアイデアで期待を集めている3DジェスチャコントローラLeap Motionも、ユーザ体験を磨くために発売が遅れると発表したから、また同じことの繰り返しだ。しかしもちろん、本人たちが納得いかないものを出すわけにはいかないし、成功のためには初期のドジは大禁物だ。

GameStickの場合、遅れの発表はこれで二度目だ。とりわけKickstarter上のプロジェクトは、開発期間を短く言う傾向がある。Ouyaも3週間の遅れを発表したが、そのときの理由は小売サイドからの(予想より大きな)需要に対応するためだった。BlueStacksのGamePopは、今のところ遅れを発表していないが、でも発売日が“今年の終わりごろ”と漠然としているため、最後の磨き上げのための時間も、稼ぎやすいのだろう。

これらのAndroid製品が船出していく先は、まだ海図すらない未開の海だ。中途半端なものを出すより、たっぷりと遅れた方が良い。彼らをAppleやSamsungと同一視することはできないし、この二つの巨人たちすら、発売予定をずらしたことがある。遅れの発表があるうちは、元気な証拠。何も話が聞こえてこなくなったら、そのときは、やばい。

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E3の勝者は誰だったか?

とにかく、ビッグスリーの姿勢は分かった。Nintendoは、あくまでもWii Uで行くつもりだ。Microsoftは499ドルの常時接続ボックスを発表した。Sonyはユーザがゲームを共有したり売ることもできる399ドルの製品で、ゲーマーの歓心を買おうとした。どれもHDで、マルチプレーヤーで、それにしかも、ゲーム専用機の時代は終わったと感じさせる。今回の専用機はどれも、ハイエンドPCの延長のような製品で、しかもその寿命は、4Kの普及が始まるまでの約7年だ。

これぞまさに、Lion Kingの言うcircle of lifeであります。

でも残念ながら、昔からのゲーマーたちはついに、専用機陣営の策略を見破りつつあるのではないか。たしかに、どのメーカーのどの機種も数百万台は売れる。11月にXbox OneやPS4が発売されたら、全国のBest Buyに行列ができる。Nintendoの人気上位ゲームはすべて売り切れになり、ちょっとがっかりなWii Uも、ゲームの世界に入ったばかりの子どもたちと、昔を懐かしむ大人たちに売れるだろう。…という意味ではE3は、特定の勝者が決まる場ではなかった。伝説が何を言おうとも

では、何が次世代のゲームか? それが、Ouyaのような“カジュアルゲーム機”や、一過性の流行で終わるZynga流のゲームでないことは、明らかだ。だったら、何がゲームの未来を担うのか?

ゲームはモバイルへ?

携帯電話はある時点で手持ち型のゲーム機を駆逐し、家庭用ゲーム機と横並びで競合するだろう。モバイルゲームは人をやみつきにさせるが、集中力と強力なコントロールを要するゲームが持つ、深さや複雑さはない。RPGのようないわゆる“深い”ゲームは、キーボードやコントローラがないとこれからも無理だろう。メディアはメッセージだ、とは言えない世界だ。Kingdom RushやAngry Birdsのようなゲームはデバイスに依存し、ある意味ではデバイスと一体化している。もっと複雑なゲームはパッシブなスクリーンと一体化し、人はそれを手の動きでコントロールする。だから、ゲームの上で生じている動きと、プレーヤーの人体の動きが、互いに無関係だ。

モバイルのゲームでリッチな世界を作りだすことはできない、と言うつもりはないけど、相当難しいことは確かだ。モバイルゲーマーの注意力を長時間掴むことは、Civilization Revolutionなどが証明しているように、できないことではない。でも、携帯電話というインタフェイスそのものが、OblivionやBioshockなどに代表されるような、複雑な長編アドベンチャーには向いていない。しかしハードウェアとソフトウェアが今後もっと進化したら、十分な能力を持つインタフェイスが得られるかもしれない。専用機メーカーもその点を無視してはいないと思うが、でも自分でモバイルのプラットホーム…Nintendoスマホ?…を開発するぐらいの根性がなければ、モバイルという大きな機会をつかみ取れないだろう。

Oculus Rift?

Oculus Riftのようなプロダクトは、ゲームにおける本当のイノベーションの例だ。開発キットはまだ未完成で、装着してもしっくりしないが、たしかにイマーシブ(immersive, 没入型)の未来を予兆している。かつてのKinectのようなギミックではあるけれども、ゲームの体験をものすごく拡大する。この製品にかぎらず一般的に、ヘッドセットはとても大きな、新しいゲーム世界をもたらすだろう。

でも、ヘッドセットや足踏み装置そのものが未来ではない。未来は、強力なコンテンツが多くのファンの心を掴むところから生まれる。超大作主義のゲームメーカーたちも、そんな新しいタイプのゲームには挑戦していない。LEGO City UndercoverBioshock Infiniteは、そんな今のゲームメーカーたちの、ベストとワーストの典型例だ。LEGO…はPixarの子ども向け映画の楽しさと、(ちょっとわざとらしいが)強力なストーリーがペアになっている。Bioshock Infiniteにも、良質な映画のような魅力と、Hudson River Schoolの絵画のような壮麗さがある。どちらにもそれなりの欠点はあるが、しかし別の意味では、そのジャンルの完璧な作例だ。Oculus Riftの助けを借りなくても、それ自身で輝いている。

ゲーム専用機メーカはどうなる?

上で、大物たちは誰一人としてE3の勝者ではないと示唆したが、少なくともSonyとNintendoは、世界の人びとの関心を集めた。つまり両社は、物理的なメディアプレーヤーとしてのゲーム専用機が持つべき価値を、理解していた。どういうことか。

Steam(やもしかしてOnLive)のようなゲームサービスが、専用機の対極にいる。彼らの理解ではゲームとは、プレーヤーとモニタが一対一で向かい合う孤独な営みだ。Microsoftは、このような体験をそのまま専用機で実現できる、と考えた。しかしそれは違う。ゲーム専用機では、いくつかの理由により、物理メディアが重要だ。物理メディアは徐々に影が薄くなりつつあるとはいえ、まだまだ全世界的に健在だ。

第一に、物理メディアは、安定したインターネット接続がなくてもゲームができるから人気がある。友だち間の売り買いや、中古の販売もある。海賊行為も、ある程度できる。これらすべて、良いことも悪いこともひっくるめて、リビングルームのゲーム機の重要な要素だ。海賊行為も、物理メディアでないと意味のない国や地域がまだ多い。インターネットがなければ、ゲームのダウンロードはできない。純正品は高価すぎて手が出ない、という人びとが、全世界的にはとても多いのだ。ここは、海賊行為をほめるのではなく、物理メディアの重要な特質を理解してもらうために書いている。

ダウンロードされるコンテンツは孤独な成熟したゲーム向け、そしてその対極に、価格が重要な要素となる物理メディアがある。成功するゲームやその提供形式は、この両方に正しく対応しなければならない。Microsoftは、戦略を手直しして全世界的なマスマーケットにも対応するだろうか? それとも、批判や怒りの声を無視して、成熟した、価格をあまり意識しないゲーマーだけを対象にし続けるのだろうか? その層は、自分のディスクを友だちの家へ持っていって一緒に遊ぶ、という遊び方はしない。

ゲーム専用機は、ゲーマーでない人たちの生活にも影響を与える。家庭にDVDが普及したのは部分的にはPS2のおかげだし、Blu-rayはPS3からだ。ストリーミングビデオやチャットなども、ゲーム機がきっかけという家庭が多いだろう。テレビ受像機の買い換えの動機も。ゲームは、ビジネス以前に一大産業であり、その動向に全世界の何百万人もの人びとの生活の形が従う。

という意味で、ゲームは偉大だ。ゲームで遊ぶ大衆は今なお、すばらしいゲーム作品に時間とエネルギーを注ぎ込み、そしてゲームはますます、没入型で、エキサイティングで、そしてアートみたいになっていく。だから、特定の一機種をE3の勝者と呼ぶことは、より対話性を増し、映画に代わる支配的(そして対話的)大衆娯楽になるかもしれない未来のゲームに対し、目を閉ざすことになる。ゲーマーは不平を言うことが好きだが、でも、画面の予約ボタンを点灯させたり、GameStopの店頭の列に並ぶときには、心の中は期待と興奮でいっぱいだ。E3の巨人たちも、そのことを暗黙裡に知っており、ゲームの輝かしい未来を示唆する技術や製品は、今すでに十分たくさんある。

[Oculus Riftの写真は: hortontより。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SonyはXbox大ファンのぼくの心をわずか22秒でPS4に改宗させた

Microsoftが一連のまずい意志決定の言い訳に追われている間、さっと鷹のように急降下してきたSonyが彼の顎に完璧な強打を見舞った。

いや、まったく、Microsoftさんよ。Sonyはただ、あんたがやってることをしてないだけで、会場の全員が総立ちで拍手喝采したのだぞ。やり方を、本気で再検討すべき時じゃないかな。

[- 証言: ぼくは過去に、三台のXbox 360を嬉々として遊び潰した人間である。]

〔PS4関連記事。〕

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SonyのPlayStation 4は今年のクリスマス商戦に399ドルで発売, Xbox Oneより100ドル安

数か月前に詳報のほとんどない記者発表を行ったSonyが、今夕のE3の記者発表でやっと、PlayStation 4のお値段、発売日、そしてそのルックスなどを明らかにした。

PlayStation 4は今年のクリスマスシーズンに向けて399ドルで発売される。うーむ、発売日に関して分かったのは、これだけだ。

一方、MicrosoftのXbox Oneは、11月に499ドルで発売される。PS4はこれに比べて、まるまる100ドルも安い。Xbox Oneはお値段以外にも、すでにいろいろと批判されている。

Sonyは、独立系デベロッパのサポートの欠如や、中古ゲームの販売に関する制約、ゲーマーが定期的にインターネットに接続して認証しなければならないなどなど、Xbox Oneがたたかれている諸問題をあらかじめ‘解決’している。Sonyによると、中古ゲームに関しては“制約がない”し、認証を要するゲームもない。SonyはXboxに比べて、既存のファンの数が桁違いに多いのだ。

今夜の最大のオドロキは何だろう? 遠くから見ると、PS4とXbox Oneのルックスがとても似ていることだ。ゲーム機に詳しくない人が見ると、たぶん区別がつかないだろう。どちらも黒玉色(jet black, 漆黒)で、エッジがものすごく鋭い。PS4の方が角が傾いているので、やや気楽さを感じさせる。Xbox Oneの方は、昔のVCRのように箱々している。Xbox Oneを矩形を集めた平行六面体と呼ぶなら、PS4は任意の平行四辺形を集めた単なる平行六面体だ。

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ゲーム録画のKamcordに音声機能が実装–これでやっとゲームプレイビデオがおもしろくなる

Y Combinatorが支援するKamcordがローンチしてからまだ1年足らず、これまで同社は 資金の調達と、iOSゲーム用のSDKの開発に、黙々と努めてきた。

同社の、ゲームの進行をリアルタイムで録画する技術は100あまりのゲームに実装され、これまで記録されたビデオは累計5億に達するが、同社は、ゲーマーたちが自分の妙技をなお一層共有したくなるような、二つの新しい機能を作っていた。そして今日(米国時間6/6)からKamcordでは、録画中のビデオを切り詰めたり、ビデオに音声を加えたりすることができるようになった。…ゲームのデベロッパがそれらを有効にしていれば。

ゲームの録画を編集する機能は単純明快だ。ゲームプレイを録画したビデオの見どころはせいぜい30秒前後だから、長いクリップを共有するのは無駄だ。一方、音声をダビングする機能は魅力的だ。これまでの人気の高いゲームビデオは、必ず音声付きだから。

この機能が有効になっていると、マイクが生きているから、タッチ画面を狂ったようにひっかきながら、あなたの熱烈なるおしゃべりを録音できる。でも、ゲームのうるさいサウンドが、人の声なんかかき消してしまうのではないか? KamcordのCEO Matt Zitzmannは、その心配はないができれば外付けのマイクを使った方がよい、と言っている。

そもそも、YouTubeやTwitchに多いゲームプレイビデオは、寡黙なものが多い。しかしそんな、まったく未編集のゲーム録画ビデオをえんえん見ていても、そんなに楽しくはない。しかしそこにプレーヤーの生の声が加わると、とたんにおもしろくなる。YouTubeのLet’s Playシリーズが大人気なのも、そのためだ。

“声があると、ずっと見続ける気になるんだよ”、とZitzmannは言う。だからデベロッパたちがKamcordとそのSDKをシリアスなマーケティングツールとして採用するためにも、声は必須だ。プレーヤーが夢中になって楽しんでいることが伝われば、そのゲームを買いたくなる人も当然増える。もちろんデベロッパがこの機能を有効にする必要があるが、しかし同社は早くも、数社への売り込みを開始している。営業担当社員も、増やしているようだ。


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Zynga、520人(18%)に上る大量レイオフ計画を確認

アップデート: Zyngaはわれわれが報じたレイオフの計画が事実であるとプレスリリースで確認した。 AllThingsDによれば正確な数字は520人のレイオフ(全社員の18%)だ。

Zyngaはこれにより税引き前ベースで7000万ドルから8000万ドルのコスト削減が実現できるとしている。こうしたコスト削減策を講じた後でも、第2四半期の決算予想は3900万ドルから2850万ドルの赤字となっている。

従業員宛のメッセージでCEOのMark Pincusは「ソーシャル化、モバイル化、タッチスクリーン化などのイノベーションにリスクを取って挑戦する力を与えるプロアクティブな措置」と呼んだ。

以下の私の記事はZyngaがレイオフを公式に認める前に書かれたものだ。

Zyngaは全社員の1/5程度を対象とするレイオフを計画しているようだ。Zyngaが大規模なリストラを行うのはこれが初めてではない。昨秋、CEOのMark Pincusはコスト削減に取り組んでいると述べ、その後5%の社員をレイオフした。同時に不振なゲームをいくつか中止した(公開前に開発が中止されたものもある)。経営陣は提供するゲームの数は年内にも上向くとしていた。

前四半期のZyngaのフルタイムの社員は2902人だった。Zyngaの売上と利用度合いは、最新の四半期決算の数字を見る限り、依然として減少傾向だ。Pincusはこれを「デスクトップからモバイルに重点をシフトする際の過渡期の現象」だとしている。

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モバイルゲームをマルチプレーヤー化するNextpeerがAndroidにも

モバイルゲームをマルチプレーヤーモードにするNextpeerが、Android上で非公開ベータに入った

ローンチしたのは約2年前だが、人気が出てきたのはここ数か月のことで、1月には1000ゲーム(100社)にまで増加した。月間アクティブユーザ数は10倍になり、年初の80万から800万になった。

この800万というのは、Nextpeerのトーナメントを使った人のことで、通常の個人プレーヤーも合わせるとゲーム全体のプレーヤー数は月間アクティブで2000万から3000万にはなる。CEOのShai Magizmofは、そう言っている。

ゲーマーがゲームを立ち上げてマルチプレーヤーボタンを押すと、直接またはFacebook経由でマルチプレーヤーに登録され、トーナメントが始まる。その例を、上のビデオで見ることができる。自分のゲームで利用したい人(ゲームのデベロッパ)は、ここでユーザ登録をする。

マルチプレーヤーでゲームをすると、ゲームだけでなく本物の人間も対戦の相手なので、ゲームによりのめり込むようになる。マルチプレーヤーモードには、非同期と同期がある。同期ならリアルタイム、非同期なら相手が今ログオンしていなくてもプレイはできる。

マルチプレーヤーの画面はデベロッパがカスタマイズできるので、いかにも自分のゲームの中、というデザインが可能だ。Nextpeerは200万ドル近い資金を、OurCrowd and Wolfson Groupやそのほかの個人投資家から調達している。

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Microsoftの新Xbox Oneはオールインワンのホーム・エンタテインメント・システム―ネット常時接続は要求せず

先ほど、Microsoftは現行Xbox360の後継となるゲームコンソール、Xbox Oneを発表した。この新世代ゲーム機はそれ自身として強力であるだけでなく、家庭のデジタル・エンタテインメントのハブとなることを明確に目指している。単なるゲーム機というよりむしろライフスタイル・デバイスと呼ぶべきプロダクトだ。

MicrosoftのDon Mattrickはプレスイベントで「すべてのエンタテインメントを一つにまとめて活性化させる舞台」と表現した。イベントではオンラインストリーミングを提供するテレビのセットトップボックスなどゲーム以外のあらゆるメディアとしての役割が強調された。

音声コントロール

新しいKinectが今回の発表の目玉の一つだ。これには最初の電源オンから始まってあらゆる命令に対応できる音声コントロールが組み込まれている。Xboxは音声で個別ユーザーを認識し、それぞれのユーザー・プロフィールを読み込む。その結果、XboxOneはApple TVにSiriが組み込またらこうもあったろうかというような存在になった。

Xbox Oneに音声でタスクの切り替えを命じると、驚くほど素早く反応する。私の家のセットトップボックスでチャンネルを切り替えるより速いくらいだ。さらに音声認識だけでなく、手のジェスチャーによる命令もサポートされている。

スナップ・モード

このスナップ・モードはMicrosoftのWindows 8のUIに似ており、2つの活動を同時に実行できる。映画を見ながらインターネットの映画サイトで関連情報を検索するなどということができる。あるいはゲームをしながら、今回Xbox Oneで新しくサポートされたSkypeで友だちと会話することもできる。

スナップ・モードではこれまでゲーム・コンソールではできなかったセカンド・スクリーンが自由に使えるようになった。テレビをライブで見ながらインターネットに接続しブラウザを開いて関連情報を読んだりできるのが新しいXboxOneの大きなセールスポイントだろう。番組提供者にとっても伝統的なCMに飽きた視聴者に新たにリーチする方法となる可能性がある。

スペック

Xbox Oneは8GBのRAM、ブルーレイ・ドライブ、8コアCPU、ネーティブ64-bitアーキテクチャ、500GB内蔵HDD、HDMI入出力(既存のホームシアターに組み込むためのパススルーも含まれる)、802.11nWi-Fi、USB 3.0を備えている。これはだいたい事前に予想されたとおりだが、実際きわめて強力なハードウェアだ。

しかしMicrosoftのMarc Whittenによれば「Xbox Oneの強みはむしろソフトウェアにある」という。Whittenは「ゲーム、アプリ、ライブ・ストリーミングをシームレスに提供するためにわれわれは3つのOSを組み込んだ。XboxOneのアーキテクチャはネーティブOSに加えてWindowsとさらにマルチタスクを素早く切り替えるための第3のOSが内蔵されている」と説明した。

Kinectとコントローラー

Kinectもアップデートされた。1080pの高精細度ビデオを入力の他に、人体の認識点も増え、いっそう正確な認識ができるようになった。音声とジェスチャーの認識ソフトウェアも改良されている。運動中のユーザーの心拍も計測することができるという。

全体としてMicrosoftは今回Kinectの改良に大きな努力をしたようだ。小さな不具合も解消され非常にスムーズなもの仕上がっている。

コントローラーはお馴染みのデザインを踏襲しているが、バッテリー・コンパートメントがPS Dual-Shockのようなスリムなデザインになった。Wi-Fi Directと高精細度のD-Padが備えられる。トリガーの機能も強化されているという。

DVR、クラウドにゲームをセーブ、ライブラリー

新しいクラウド・ベースの機能により、メディア・コンテンツやゲームのプレイ記録などをクラウドに保存できるようになった。またゲームのプレイ経過を録画するDVR機能もサポートされる。

Xboxの新機能の多くはインターネット接続を必要とする。これが長らく話題になっていた「新Xboxは常時インターネット接続を要求する」という噂の元になったのだろう。Microsoftは「XboxOneは常時インターネット接続を必須としているわけではない」と述べた。ブルーレイ、ライブTVの視聴、ゲームのプレイはインターネット接続がオフでも可能だということだ。

注目すべき製品

SonyがPlayStation 4をリリースしたときの私の印象はあまりにゲームに偏りすぎ、単なるコンソール機にとどまったというものだった。その点、Microsoftのアプローチは正反対だ。熱狂的なゲーマーからゲームをしないユーザーまで家族全員がリビング・ルームで楽しめるハブになっている。これはゲーム業界にも大きな影響を与えそうだ。

Xbox Oneは今年中に発売される予定だが、Microsoftは出荷の期日や価格については明らかにするのを避けた。

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Androidアプリの試験対象機が1年で400機種から約100に激減, Samsungの実質標準化で

アジア最大のモバイルアプリデベロッパAnimocaの説では、Androidデバイス用のソフトウェアの試験は1年前に比べてずっと楽になっている。

この香港の企業は2年前に創業され、これまで300あまりのアプリを作ってきたが、その合計ダウンロード数は今では1億5000万を超えている。作っているのは主に、Androidのアプリだ。

昨年Animocaのアプリ試験工程は、なんと、400種ものAndroidデバイスを対象にした。しかし今は、その1/4に減っている。その大きな理由は、Androidハンドセットの標準化が進んでいるからだ。

Animocaの親会社OutblazeのCEO Yat Siuによると、今では多くの携帯がSamsungのベースハードウェアに標準化されている。それは、この韓国企業が主な部品の市場を支配しているからだ。

つまりSamsungは、自己ブランドの完成品を作っているだけでなく、さまざまな他社製品のための部品も供給している。2012年にSamsungは、NAND Flash、DRAM、およびディスプレイ部品では世界最大のメーカーだった。この三品目の同社の市場占有率はそれぞれ、31%、38%、25%に達する。

また、ここ数年間におけるAndroidプラットホームの進化も、ソフトウェア開発に大きな柔軟性をもたらしている。Jelly Bean(Android 4.1+)はGingerbread(Android 2.3)に比べて変種も少ない。このことも、Animocaのテスト工程の簡易化に大きく貢献している。

“しかし日本だけは、この話が当てはまらない。今でも奇妙な機種が多く、またそれらがお互いに微妙に違っている。世界のそのほかの部分は、Samsungに右へ倣えしているから、どこでもほぼ同じだ”、とYatは言う。

製品の品質も向上している。2012年の試験対象だった400種は、ローエンドのハンドセットがとても多かった。“ローエンド機を無視したら最大の顧客を失うことになる。でも最近のハードウェアはどれも性能が良い。あれもできない、これもできない、という非互換性の問題は徐々になくなりつつある”。

Animocaの社員のうち約100名がアプリの開発に携わり、韓国、フィリピン、合衆国、中国などの事業所で仕事をしている。同社の戦略は、複数のニッチ市場に対する同時一斉攻撃だ。“Angry Birdの大ヒットに見られるようなスーパーセルスタイルは採らない”、とYatは言う。

同社のStar GirlPretty Pet Salonなどはかなりヒットしたが、同社の基本的なやり方はヒットねらいではなく、一貫して多種類のアプリを出し続けることだ。網を広げることによって、多くのファンを囲い込む。“そのやり方の方が有料ユーザの比率が高い”、というのだ。

数百万のダウンロードを達成したStar Girlでさえ、ニッチアプリだ。“女の子たちがターゲットで、服をシェアしたり、男の子と仮想的に遊んだりする。Candy Crushとは違う”。

同社は過去12か月で約4倍に成長した。ただし年商の額などは公表していない。“率直に言って、Androidが成長したからうちも成長したんだ”、と彼は言う。たしかにこのところ、Androidのシェアは伸びている。“うちにとって韓国と日本が重要なのは、どちらもAndroidの勢力が強いからだ”。

一部のゲームはiOSバージョンも作っているが、メインはあくまでもAndroidだ。同社から見ると、どちらのプラットホームも、ARPU(ユーザ一人あたり平均収益)に大差はないそうだ。アプリにいちばんお金を使ってくれるのが、日本と韓国のユーザだ、とYatは言う。

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Wii UでUSBメディア上のゲームをプレイできる, というハックが登場

WiiをハックするためのデバイスWiikeyを作ってる連中が、Wii UでUSBメディア上のコンテンツをプレイする方法を見つけた。どのリージョンのWii Uでも使えるし、半田付けなどは不要だ。

ビデオプレーヤーなど“自家製の”コンテンツへの言及はないから、これはおそらく海賊行為専用のようだ。そのWiikeÜと呼ばれるデバイスは、USBでWii Uに接続する。現在のWiiKeyデバイスでも、初期のWiiをこれと同様にハックできる。

Wiiをハックする冒険は、かなり前から始まっている。この手作り集団も、メディアをUSBで動かす方法を探究しており、またWii UにHomebrew Channelを加えるとNintendoのライセンスのないアプリケーションをダウンロードできる。ただしゲームをCDRやDVDRなどにコピーすることは、Wii Uではブルーレイドライブそのものにコピー保護があるのでできない。つまり、ソフトウェアレベルのハックは難しい。

海賊行為はNintendoにとっては迷惑だが、手作り的なハックができることはこの製品の魅力を増す。悲しいのは、そんな行為に“海賊”がつきものなことだ。

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Flashがまた一歩死へ接近, ゲームエンジン大手Unityがついに見放す

おぉ、Flashちゃん。ちょっと前までは、まだ死なないと言える小さな理由があった…それはいつごろの何だったっけ? 怒れるAndroid大衆が蜂起して、Flashの不在はiOSの死だ!と叫んだあのときか? でもAdobeは結局、それからわずか1年後にAndroidの正規サポートをやめた*。〔*: いわゆる“野良アプリ”としてなら今でもFlash Player for Androidは入手可能。〕

今日(米国時間4/24)はFlashのよぼよぼの老体が、また一発、顔面にパンチを食らった。ゲームエンジンのUnityが、そのサポート廃止を発表したのだ。

Unityはゲームエンジンの超大物の一つで、RovioのBad PiggiesやTemple Run 2をはじめ、そのほかとても多くのゲームで使われている。ぼくも、TARDISという拡張現実(AR)プロジェクトで、相当ヘビーに使わせていただいた。

1年前にUnityは、UnityのプロジェクトをFlashのSWFファイルにエキスポートする機能を作り始めた。同社はUnityの次のメジャーリリースでもFlashをサポートするつもりだったが、実際にやっていたことはバグフィクスだった。

UnityのCEO David Helgasonが、Flashに関する最終結論とその理由をここで述べている。彼の三段論法は、きわめて明快だ:

  • Adobeはもはや、Flashにコミットしていないようである。
  • Adobeのモバイルサポートや、狂気のようなFlash売上共有要件は、発表されてすぐに断念された。デベロッパはFlashを信頼することをやめたようだ。
  • デベロッパはFlashを去りつつあるようだ。そこでUnityとしても独自のWebプレーヤーの改良に注力した方がよい。それは最近、多くのFacebookデベロッパたちが使うようになっている。

あなたが心配したとおり、この記事に対するコメントは今、戦場のようになっている。とくに怒り狂っているのは、1999年以来今日まで、なぜか進歩も変化もしようとしなかった連中だ。

楽しかったね、Flashちゃん。Newgroundsのころが絶頂期だった。それにHTML5が本当に普及するまでは、これからもお気に入りのビデオプレーヤーであり続ける。でも、もう寝る時間よ。いい子ね。

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Flashがまた一歩死へ接近, ゲームエンジン大手Unityがついに見放す

おぉ、Flashちゃん。ちょっと前までは、まだ死なないと言える小さな理由があった…それはいつごろの何だったっけ? 怒れるAndroid大衆が蜂起して、Flashの不在はiOSの死だ!と叫んだあのときか? でもAdobeは結局、それからわずか1年後にAndroidの正規サポートをやめた*。〔*: いわゆる“野良アプリ”としてなら今でもFlash Player for Androidは入手可能。〕

今日(米国時間4/24)はFlashのよぼよぼの老体が、また一発、顔面にパンチを食らった。ゲームエンジンのUnityが、そのサポート廃止を発表したのだ。

Unityはゲームエンジンの超大物の一つで、RovioのBad PiggiesやTemple Run 2をはじめ、そのほかとても多くのゲームで使われている。ぼくも、TARDISという拡張現実(AR)プロジェクトで、相当ヘビーに使わせていただいた。

1年前にUnityは、UnityのプロジェクトをFlashのSWFファイルにエキスポートする機能を作り始めた。同社はUnityの次のメジャーリリースでもFlashをサポートするつもりだったが、実際にやっていたことはバグフィクスだった。

UnityのCEO David Helgasonが、Flashに関する最終結論とその理由をここで述べている。彼の三段論法は、きわめて明快だ:

  • Adobeはもはや、Flashにコミットしていないようである。
  • Adobeのモバイルサポートや、狂気のようなFlash売上共有要件は、発表されてすぐに断念された。デベロッパはFlashを信頼することをやめたようだ。
  • デベロッパはFlashを去りつつあるようだ。そこでUnityとしても独自のWebプレーヤーの改良に注力した方がよい。それは最近、多くのFacebookデベロッパたちが使うようになっている。

あなたが心配したとおり、この記事に対するコメントは今、戦場のようになっている。とくに怒り狂っているのは、1999年以来今日まで、なぜか進歩も変化もしようとしなかった連中だ。

楽しかったね、Flashちゃん。Newgroundsのころが絶頂期だった。それにHTML5が本当に普及するまでは、これからもお気に入りのビデオプレーヤーであり続ける。でも、もう寝る時間よ。いい子ね。

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Microsoft、から招待状―5月21日に新しいXboxの発表イベント

Microsoftからプレスイベントへの招待状が届いた。ワシント州レッドモンドの本社で5月21日午前10時から開催されるイベントには #XboxRevealというハッシュタグが付与されている。このイベントでMicrosoftの次世代Xboxがお披露目されるのは間違いない。

6月のE3での詳細発表に先立ってMicrosoftが5月下旬に新しいXboxのプレビュー・イベントを行うという情報は以前から流れていた。Microsoftのブログに#8220;ネルソン少佐”ことLarry Hyrbが書いた記事によれば、 プレスイベントはXbox.comとSpike TVのXbox LIVEチャンネルでアメリカとカナダにライブ・ストリーミングされる。このイベントでは6月19日のE3での発表に先立って新Xbox概要が発表されるようだ。

5月下旬のイベントについては、Windowsの専門家、Paul Thurrotが最初に情報をつかんだ(実際、5月21と書いている)。その後VergeのTom Warrenが確認した。イベントで発表される内容はまだ明らかでないが、MicrosoftのHyrbは以前 SonyがPlayStation 4の発表会でハードウェアの実物を見せなかったことを非難していたから、今回のイベントでは新Xboxの実物が登場するのだろう。

新Xboxはインターネット常時接続が必要になるという噂についてもMicrosoftの公式発表があるだろう。またケーブルテレビのセットトップボックスなど他のリビングルームのデバイスとどのように接続されるのか、その詳細についても明かされることを期待したい。

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