カリフォルニアの州議会がオバマ時代のネット中立性の保護の復活に一歩接近

[筆者: Kate Clark]
カリフォルニア州議会下院は木曜日(米国時間8/30)に、58対17で、S.B. 822と呼ばれる法案を通過させた。それは今のアメリカでは最強の、ネット中立性に関する規定だ。

法案は今、上院で最終的な承認を待っている。票決が、今年の議会の締め切りである明日(米国時間8/31)までに行われなければ、成立の可否の決定は翌年に回される。

民主党上院議員Scott Wienerが書いたその法案は、2017年12月にFCCが葬り去ったオバマ時代のネット中立性規則を復活させるだけでなく、インターネットユーザーのための新しい保護も加えている。元の法案はインターネットサービスプロバイダー(ISP)による合法的コンテンツやアプリ、サービス、無害なデバイス等のブロックや帯域制限を禁じているだけでなく、人為的優先化とその有料化を禁止している。それは、お金を払えば自分のトラフィックを優先してくれる、というサービスだ。

そして、今回のカ州の法案で新たに加わったのは、ゼロレーティングの禁止だ。ゼロレーティングとはレート(料金単価)がゼロ(無料)という意味で、それによりISPが特定のWebサイトを、えこひいきすることだ。詳しくは、州議会の法案原文をお読みいただきたい。

議会の決定は、当然ながらComcastやAT&Tなどにとって打撃だ。彼らはネット中立性を終わらせるために、熱心にロビー活動をしていた。一方、ネット中立性を守りたい側は、今度の結果を喜んでいる。

デジタル人権のためのNPO Fight for the Futureの副部長Evan Greerは、声明の中でこう言っている: “インターネット上で自分が見るものやすることを、ケーブルや電話の会社がコントロールすることを、誰も望まない。カリフォルニア州は、AT&TやComcastのような企業が今以上にわれわれを搾取できないようにし、そのためのユーザー保護を復活するための、大きな一歩を踏み出した”。

“州下院のこの歴史的票決は、インターネットの力の証(あかし)である。大手ISPたちは、キャンペーンや寄付やロビー活動やソーシャルネットワーク上の怪しげな広告に巨費を投じているが、しかし結局それらは、ネット中立性を支持する者たちの情熱と献身に勝つことはできない。彼らはまさにインターネットを使って警鐘を鳴らし、人びとを動員している”。

昨年(2017)12月に、FCCは委員たちの票決で、オバマ時代の2015年にできた、インターネットをオープンで公正なものとして維持するためのネット中立性の規制を無きものにした。この機関の今のトップAjit Paiは、大統領Donald Trumpが任命した共和党党員だ。

カリフォルニアの州下院の議決の前日には、北部カリフォルニア出身の国会議員たちがFTCに、サンタクララ郡消防局に対するVerizonの帯域制限を調査するよう求めた。報道によると消防局は、大規模な山火事と戦っている最中に、毎月の25Gバイトの割り当てを超えて通話をしたり、個人的な用事でインターネットを使ったりしていたそうだ。

〔関連記事: 22の州がネット中立性の復活を上訴(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

トランプ大統領、Googleの検索は“歪んでいる”と怒りのツイート

トランプ大統領が就任して以来、いくつかのテック大企業が大統領の攻撃の対象となっているが、これまでのところGoogle への攻撃は最も長期にわたるものとなっている。トランプ大統領はワシントンD.C時間で午前5時半までにいくつかツイートした。その内容とは、“Trump News”とタイプしての検索結果にアルゴリズム的偏りが見られる、というものだ。

いや、大統領は“algorithmic(アルゴリズム的)”という4音節の言葉は使っていない。しかしおそらくツイート時点ではまだその日最初のコーラは飲んでいなかっただろう。

怒りに満ちたツイートでトランプは「“Trump News”と検索をかけた結果の96%は全国展開する左翼メディアのものだ」と、根拠となるソースを明らかにしないまま具体的に主張している。続けて「Googleなどは保守派の声を抑圧し、情報や良いニュースは隠している」と、根拠のない主張を展開した。

Guardianは、96%という数字はPJ Mediaのウェブサイトに週末に掲載された記事からきているのだろう、とみている。その記事とは、“Trump” という言葉でGoogle検索をかけた結果トップ100の“非科学的”調査では、“右翼寄りのコンテンツに対し偏りパターンが認められる、というものだ。

トランプは“こうした状況に対処する”という警告でツイートを締めている。ただし、具体的に何をするつもりなのか示してはいない。Twitter で怒りながら方針を示すというこのやり方は、トランプのトレードマークとなっている。弾劾のささやきが聞かれるようになり、政治的背景が広がりをみせる中で、トランプに関する否定的なヘッドラインに対して自ら批判を展開するというのは、最近彼の周りで起こりつつある法的な問題から注意をそらすための試みといえる。しかし、それが何だというのだろう。

怒りに満ちたツイートは下記の通りだ。

“Trump News”とGoogleで検索すると、フェイクニュースメディアの映像やレポートばかりが出てくる。言い換えると、Googleは私にとってほとんどのニュースが悪いものになるよう操作している。フェイクCNNが圧倒的に多い。共和党や保守派、公正なメディアは締め出されている。違法なのでは?

— ドナルド J. トランプ (@realDonaldTrump) August 28, 2018

“Trump News”という言葉でのGoogle検索の96%が全国展開する左翼メディアのもので、これはかなり危険だ。Googleなどは保守派の声を抑圧し、情報や良いニュースは隠している。彼らは、我々が見ることができるもの、できないものをコントロールしている。これは非常に深刻な問題で、対処する!

— ドナルド J. トランプ (@realDonaldTrump) August 28, 2018

TechCrunchはGoogleにコメントを求めた(アップデート:GoogleはTechCrunchに対し電子メールで、政治的思想を反映させるために検索結果が歪められたり、操作されたりしているという考えに真っ向から反論する声明を明らかにした。

Googleの広報は下記のように述べている。

ユーザーがGoogle検索バーに調べたいことをタイプするにあたり、我々のゴールはユーザーが最も関係のある答えをものの数秒で得ることができるようにすることだ。検索は政治アジェンダを設定するために使われるものではなく、検索結果が特定の政治的イデオロギーに偏ることはない。ユーザーの質問に対し高品質のコンテンツを網羅できるよう、我々は毎年、アルゴリズムに何百もの改善を加えている。我々は引き続き、Google検索を改良し、政治情勢を操作するために検索結果に順位をつけたりするようなことは決して行わない。

皮肉にも、トランプのGoogle攻撃ツイートの後に“Trump News”で検索をかけてみたら以下のような結果が表示された。トップストーリー欄に、右翼系ニュース組織として知られるFox Newsがきている。つまり…

Googleの検索結果が個人の検索動向に左右されるということをトランプが知っているかは定かではない。そして、トランプが自身についてのニュースを検索するとき、もし自身についてのたくさんの悪いニュースを目にするとしたら、フロイドなら、トランプが絶えず嫌いだと明言し“フェイク”だと主張しているニュースソースと自己陶酔妄想のつながりを解くのはたやすいことだろう。しかし、繰り返しになるが、それが何だというのだろう。

もちろん、トランプがここで主張していることの大部分は紛れもなくナンセンスだ。特に彼の“がん”となっている’キャッチフレーズ’フェイクニュース’は、真実かどうかは関係なく、トランプの意に沿わないもの全てに使われている。

しかし、トランプの主張の中で一つだけ真実のものがある。Googleが西洋諸国において検索分野で圧倒的シェアを誇っている(欧州では非常に優勢である)ことを考慮したとき、Googleがおそらく“見るもの、見えないものをコントロールしている”ということだ。そして、ほとんどのインターネットユーザーが、Googleの検索結果ページなしにクリックすることはないだろう。もしくは、トップニュースの結果をブラウズさえするのではないか。

ゆえに、必然的にGoogleのアルゴリズムが作り出す情報のヒエラルキーは、情報を浮上させたり定着させたりすることができる。別の言葉に言い換えれば、Googleの最初のページに登場しなければ、そのまま残り続けるということはできない。

見るもの、見えないもののコントロールについてのGoogleの影響力に関し、もう一ついい例がある。近年ヨーロッパにおいて、Googleは個人に関係する特定の検索結果を、要求があれば索引から外している(要求をレビューしたのにちに決定している)。これは欧州の最高裁判所が定める法に則るためだ(いわゆる、忘れられる権利だ)。これにより、公の人ではない個人に関する特定のデータスポットが多くの人の目にさらされる、ということが起こりにくくなっている。

一つの企業が、情報の入手をめぐり影響力を持つ(そして世論を形成する可能性もある)のは懸念材料だ。

特にGoogleのアルゴリズムを活用した検索エンジンは独占状態のブラックボックスで、情報の精査がフェアなものなのか、あるいは適切なものなのか外部は知る由もない。(繰り返しになるが、欧州ではGoogleは買い物検索でライバル社のものより自社の製品を多く宣伝したとして、罰金を科せられている。その後、Googleは独占禁止のルールに従って検索結果を変更した。論争の余地は残るものの、法律的には議員にアピールするようなものとなっている)。

なので、Googleが情報回復プラットフォームでの人気度を使って奇妙な力を作用させることは可能である、という点でトランプは正しい。

トランプが独断で選び、自己本位で物事を考えた主張ー例えば、96%が偏っているとしたことーには全体的に根拠がない。この96%という数字は、米国の保守系ニュースブログが実施した、非科学的な調査に基づいている。そのあたりを適切に判断しなければならない。

それにも増して、西洋社会において一つの営利目的の企業がGoogleのように独占的かつメーンストリームにあると、ユーザーの大多数にとってさほど有益でないものにするために故意的にそして体系的に政治的偏見をそのアルゴリズムに組み込むという考え方は、正直馬鹿げている。

もしそうだとしたら、テック企業のプラットフォームが全く逆の問題を抱えているだろう。プラットフォームが個人向けにカスタマイズされたものだけを提供し、人々に1つの政治的思想しか与えなければ、ユーザーのイデオロギーの視野は狭くなってしまう(脇道にそれるが、こうした手法はトランプ現象そのものを説明するのに使えるものだ)。

にもかかわらず、大統領はテック企業をツイッター上でのサンドバッグとし続けている。例えば、先月、彼は共和党ユーザーを“シャドーバン”にしたとしてTwitterを非難している。Twitterがすぐさま出した否定する声明では、「我々はシャドーバンはしない。ユーザーはいつでもフォローするアカウントのツイートを閲覧できる(そうしたツイートを閲覧するためには、直接彼らのプロフィールにいくなどしなければならないが)。そして当然のことながら、我々は政治的な考え方やイデオロギーに基づいてシャドーバンすることもない」。

確かなのは、トランプが己の怒りを自ら悪化させたというニュースは今後ますます大きなものになり、ツイートは確実に拡散するだろう。

アップデートThe Hillによると、ホワイトハウス経済アドバイザーのLarry Kudlowは記者団にトランプのツイートの真意について尋ねられ、Google取り締まりの可能性を“調査する”と述べた。

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(翻訳:Mizoguchi)

ヨーロッパとインドが共同でネットの中立性を擁護へ

ヨーロッパのBEREC(Body of European Regulators for Electronic Communications, 欧州電子通信規制者団体)とインドのTRAI(Telecom Regulatory Authority of India, インド通信業規制局)が昨日(米国時間6/15)共同会議を行い、オープンなインターネットを推進していくための共同声明に署名した

この短い文書は、ネットの中立性を保証するための規則集を記述している。それは、インターネットのトラフィックの平等な取り扱いや、ゼロレーティングの実践に関するケースバイケースの判断など、一部のベーシックなルールだ。

EUとインドは共にすでに、ネットの中立性を確保するための規制を実施している。しかし彼らは今回、その同じルール集合に関してさらに協力を深めたいようだ。ネットの中立性はつねに進化しているので、ルールも絶えずアップデートする必要がある。両者のコラボレーションが、ネットの中立性の統一に貢献するだろう。

共同声明よりもさらに重要なのは、その発表のタイミングだ。FCCは月曜日に、ネットの中立性を正式に廃止した。ヨーロッパやインドがアメリカで起きていることにいちいち対応する必要はないが、ネットの中立性だけは、自国でそれが無傷であることを、確保したいのだ。

FCCの決定がドミノ効果を惹き起こすリスクもある。ほかの国の通信企業も、規制当局にロビー活動を仕掛けて、ネットの中立性を終わらせようとするかもしれない。アメリカでやったんだから、俺らにもできるだろう!?

フランスの通信規制当局ARCEPのSébastien Soriano長官が数か月前に語ったところによると、そろそろ、別のやり方があることを実際に示すべきときだ。そのための最良の方法は、同じ原則を共有するいろんな国の規制当局が集まって、行動を興すことだ。EUとインドを合わせると世界の人口の大きなパーセンテージになるが、それだけの数が明らかにネットの中立性を擁護しているのだ。

そのほかの国もこの同盟に加わって、ネットの中立性がイノベーションと競争と最終消費者にとって重要であることを、証明していける。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

誰もがISPになれる教育指導サービスNectoがY Combinator 2018冬季を巣立つ

都市に住んでると、数社の大手ブロードバンドやワイヤレスのキャリアからインターネットプロバイダー(ISP)を選ぶことになる。ComcastかAT&Tか、などと。しかし実は、機会をねらっている地元のキャリアはほかにもたくさんいる。そこでBenjamin Huangは、ローカルISPを育ててユーザーがもっと多くから選べるようにしたい、と考えた。

そして生まれたのが、HuangとAdam MontgomeryをファウンダーとするNectoだ。このスタートアップは、一種のISP学校のようなものを作って、人びとが自分のインターネットサービスプロバイダーを立ち上げられるようにする。それはふつうなら難しい目標だが、Nectoは個人を対象として、ネットワークの作り方や、正しい装置の揃え方、消費者が大手キャリアから乗り換えてくれるためのデプロイ方法などの学習を助ける。たとえばすでにサンフランシスコの新興プロバイダーSonicは、はやいインターネットを安く提供しようとしているが、自分のISPを作ってそれをビジネスにしたい、と考える個人はもっとたくさんいる、とHuangは語る。Nectoは、Y Combinatorの2018年冬季クラスから孵化した。

“最終的には、ネットの中立性が問題にならないような中小のISPがたくさんいる状態にしたい”、とMontgomeryは言う。“インターネットサービスプロバイダーは今やとても安い費用で容易に立ち上げられる。まだそのことを知らない人が多いが、ネットワーキングの専門技術者とか、大量のスタッフとか、そんな高価なものは、もう要らないのだ。うちは、ISPスターターキットをサービスとして提供する。運営者へのガイダンスも提供する。彼らが、うちの顧客だ。装置はどんなものを買って、それらをどう構成するのか…それもガイドする。まあ、IKEAの家具を組み立て方を教えるようなものだ。ルーターの構成のような難しい部分は、自動化して楽にする。

Necto自身がまさに、インターネットサービスプロバイダーをやろう、というところからスタートしたが、しかしHuangとMontgomeryは、ホールセール(卸)のファイバーを見つけて使うことが参入障壁になっていることを悟った。そこで二人は、ホールセールのワイヤレスに目を向けた。Huangによるとその技術は近年ではブロードバンドなみに速くなっているし、再販もある。難しいのは、自分のISPをやりたい個人が装置を揃えて事業を開始する部分だ。カスタマーサービスも個人にとってはたいへんだ。そこでそれらの部分をNectoが面倒を見る形で、彼らがレースに参戦できるようにした。

Nectoが課金するのは、ISP開業のハウツーに関するガイダンスで、それを学校の教室(クラス)のような形でやる。装置の準備を自動化するソフトウェアも、提供していく。それら個人に対する、今後のサポートも重要だ。装置類は一般市販の既成品のみ、とHuangは言う。安上がりにすることが、重要だからだ。

消費者を顧客としてつかむことも重要だが、それは地元の産直市に出掛けて、そこの運営者の協力を取り付けるなど、ハイパーローカルなやり方になる、とMontgomeryは言っている。誰がISPをやりたがっているか、などの情報もそんな地元の人脈基盤の上で分かってくる。ホールセールのワイヤレスプロバイダーとの付き合いに関しても、個人のISPを事業として成り立たせるためには彼らの協力を取り付けることが欠かせない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

モンタナ州の知事が行政命令でネット中立性規則をISPたちに強制へ

インターネットの中立性を廃するという、FCCのめちゃくちゃ不人気な決定に対し、行政も企業もそして個人も、このオバマ時代の規制を維持すべく、さまざまな努力をしている。その中で、モンタナ州のSteve Bullock知事は、地方行政の官僚主義をぶち破ってISP(インターネット・サービス・プロバイダー)たちに、それまでのネット中立性規則を守るよう強制している。

二期目の民主党知事であるBullockはThe New York Timesに、今日(米国時間1/22)署名する行政命令により、州との契約のあるいかなるISPも、既存のWebサイトへのアクセスをブロックしたり、追加料金を徴収することを禁じられる。知事はインタビューでこう述べている: “モンタナ州とビジネスをしたいならば、ネットの中立性に関する規格に従わなければならない”。

この新しい規則は今年の7月1日以降に新たに契約、または再契約される契約に適用される。対象となるISPには、一部の大手も含まれている。すなわちAT&T, Charter, CenturyLink, そしてVerizonは、現在すべて州と契約している。

現在行われている反対運動は、22の州の司法長官が提訴した訴訟をはじめ、時間のかかるものが多い。しかし州の行政命令は、知事が署名しただけで発効する。同じ週には、Mozillaが同様の訴訟を起し、また49名の民主党議員らが、規則再興の方法を提案している。

しかし、実効が早いと思われるBullockの行政命令も、お金持ちのISPたちが反対訴訟をするなど、前途は険しいだろう。でも最終的にモンタナでうまくいけば、ほかの州がその成功に見習うことはありえるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

22の州の司法長官がネット中立性の廃棄を阻止するための訴訟を提訴

22の州の司法長官が今日(米国時間1/16)提訴した訴訟が、オバマ時代のネット中立性規則を廃棄する連邦通信委員会(Federal Communications Commission, FCC)の、異論の多い票決を阻止しようとしている。

提訴を呼びかけたのはニューヨーク州のSchneiderman司法長官で、彼はネット中立性規則の撤回を、“ニューヨーク州の消費者と企業、および、自由でオープンなインターネットを重視する者全員にとって大惨事”、と呼んだ。

ワシントンの連邦控訴裁に提出された訴状は、カリフォルニア、コネチカット、デラウェア、ハワイ、イリノイ、アイオワ、ケンタッキー、メイン、メリーランド、マサチューセッツ、ミネソタ、ミシシッピ、ニューメキシコ、ノースカロライナ、オレゴン、ペンシルベニア、ロードアイランド、バーモント、バージニア、ワシントン、ワシントンDC、以上各州の司法長官が共同署名している。

付属の声明文でSchneidermanはこう付言している: オープンなインターネットとそれがもたらす自由な意見交換は、われわれの民主的過程にとって決定的に重要である。ネット中立性規則の廃止はインターネットサービスプロバイダー(ISP)を門番に変え、消費者よりも利益を優先することを彼らに許し、彼らはわれわれがオンラインで見たり、したり、言ったりすることをコントロールできるようになる”。

FCCの票決を覆(くつがえ)そうとする大規模な共同的取り組みは、これが初めてではない。今、民主党49名と共和党1名の上院議員が、FCCが票決した、「インターネットの自由の復活(Restoring Internet Freedom)」という、いかがわしい名前のついた規則の不承認に向けて協調している。

またD.C.の非営利団体Public Knowledgeは今日D.C.の控訴裁に、ネット中立性規則の撤回の合法性を審査するよう、保護陳情書を提出した。

FCCの票決の直後には、社会活動団体Free Pressが、FCCを起訴する計画を発表した。同団体は、“現FCC委員長Paiの論拠にはいくつかの点で深刻な欠陥がある”、としている。

アップデート: 今週はMozillaも連邦裁に陳情書を提出した。Firefoxのメーカーはそのブログ記事で、“FCCの決定は登記から10日後に発効するとなっているが、それはまだ起きていない。しかしながら、国レベルの法はさらに曖昧である。この問題の重要性に鑑(かんが)み、法定の期日はすでに過ぎているにもかかわらず、まだ訴えが有効であると法廷が判断することもありえると考え、ここにあえて陳情書を提出するものである”、と述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

通信会社とテクノロジー企業たちによる、FCCによるネット中立性破棄の投票結果に対する反応

FCCは、2015年のOpen Internet Orderで確立されていた、ネット中立性ルールの撤廃を議決した。予想されていたことだが、ただちに多くの著名なインターネット企業たちが、委員会の決定を非難する声を挙げている。しかしながら、著名な通信会社たちからは、本日のFCCの決定に対して、非難の声に負けない、力強く熱い支持の声が挙げられている。

以下に挙げるものは、現時点までのそうした声を拾い上げたものである。私たちは、さらに多くの発言を待っており、順次更新して行く予定だ。

1/14 :Comcast

Comcastは、TechCrunchに以下のステートメントを送って来ている「私たちは、インターネットの自由の復活へ対する、FCCのPai議長のリーダシップ、ならびにFCCコミッショナーの O’RiellyとCarrによる尽力を称賛致します。このことでTitle IIによって課されていた負担が取り除かれ、この先何十年にも渡るインターネットの繁栄を可能とする規制環境が取り戻されました。そしてさらなる投資とデジタルイノベーションへの扉が開かれたのです。本日の決定は『私たちの知っているインターネットの終わり』を意味するものではありません。むしろ、消費者の皆さまの利益となる緩やかな規制の時代の到来を告げるものなのです」。

2/14 :Netflix

Netflixは以下のようなツイートを行っている。「私たちは、まだ見ぬイノベーションや創造性、そして市民参加の水先案内役である#NetNeutrality(ネットの中立性)が骨抜きにされる決定に失望しています。これは、長い法的闘いの始まりです。Netflix は大小を問わず、このFCCの見当違いの命令に反対するイノベーターたちとともに立ち上がります」。

3/14 :AT&T

AT&Tは以下のような声明をリリース した「10年以上に渡り、共和党と民主党の政権下で、AT&Tはブロードバンドサービスをオープンで透明性のあるやりかたで提供し続けてきました。私たちはウェブサイトをブロックすることも、コンテンツの検閲もおこないません。そしてコンテンツに基づいてトラフィックを加速あるいは減速することもありませんし、インターネットトラフィックに対するアンフェアな差別も行いません」。

4/14 :Twitter

Twitterの公式ポリシーアカウントは以下のようなツイートを行っている「@FCCが行った、 ルールを破壊する投票は、イノベーションと表現の自由に対するボディーブローです。私たちはオープンなインター ネットを守り、この誤った決定を覆すために闘い続けます」。

5/14 :Google

Googleは記者たちに声明文を送った。その内容は以下のようなものだ「私たちは、圧倒的な支持を集めている、ネットの中立性に対するコミットの姿勢を崩すことはありません。それは裁判所によっても承認されてきたもので、インターネット経済のあらゆる場所でうまく働いているのです。私たちは規模を問わず他のネットの中立性支持者たちと、法的強制力の保護を推進するために、協力して行きます」。

6/14 :Reddit

RedditのCEOのSteve Huffmanは、以下のような意見を投稿している「とはいえ、本日の投票は始まりに過ぎないのです、終わりではありません。ネットの中立性を維持するための闘いは、私たちが望むよりも長引きそうですが、敗北からは程遠いものです。多くの人たちが、次は何だと問いかけています。私たちはそれが何かは、まだはっきりとは分かりません。しかしFCCの決定は程なく法廷での争いへと移されることでしょう。そして私たちはその争いを支援します。議会が私たちの主張を取り上げ、FCCの政治的雰囲気に左右されない、強力で強制力のあるネット中立性ルールを制定することも可能なのです。ともあれ、これは時間がかかる複雑なプロセスとなるでしょう」。

7/14 :Amazon

Amazonはその公式ポリシーアカウントから、以下のようにツイートしている「今日の投票に先立ち、私たちは@FCCに対し、#NetNeutrality規則の継続を強く訴えました。私達のお客様が、オープンなインターネットを楽しむことができることを保証することが、Amazonの最重要課題です」。

8/14 :Microsoft

Microsoftの最高法務責任者は以下のようにツイートしている「オープンなインターネットは、消費者、ビジネス、経済の全体に便益をもたらします。本日のFCCによる保護の撤廃は、それを危険に晒すことになります」。

9/14 :Sprint

Sprintは以下のような声明を発表した「Sprintは、この重要な手続きの中で、複数のステークホルダーの利害のバランスを取りながら、複雑で困難な課題を単純化したFCCの尽力を称賛します。私たちの立場は、これまでもそしてこれからも、自由競争がオープンなインターネットを促進する最善の方法だということです。これまでの複雑で曖昧な規則は、ネット中立性のコンプライアンスに対して不確実性を生み出していました。本日の委員会の決定は、それらの不確実性を排除し、Sprintに自分たちのネットワークを管理し、競争力のある製品を提供できるようにするものと思えます」。

10/14 :Facebook

FacebookのCOOは以下のような投稿を行った「本日の米連邦通信委員会(FCC)による、ネット中立性終了の決定は、残念なことであると同時に有害なものでもあります。オープンなインターネットは、新しいアイデアと経済的なチャンスのためには不可欠なものです。そしてインターネットプロバイダーが、人びとがオンラインで見ることができるものを決めたり、特定のウェブサイトに対しより高額なチャージを行えたりできるようにすべきではありません。私たちは、インターネットを誰に対しても自由でオープンな場所にするために、議員たちやその他の人びとと協力する準備を整えています。

11/14 :Mozilla

同社は次のようなツイートを行っている「@FCCは、@AjitPaiFCCが提言した、を殺す規則を可決しました。私たちは怒っています。しかし、闘いはまだ終わっていません、まだ議会が対応することができるからです。議会に対して@AjitPaiFCCの意図を阻止するように働きかけることが可能なのです:https://mzl.la/2o94x8S」。

12/14 :Airbnb

AirbnbのCEOは以下のようにツイートした「ネットの中立性を排除するというFCCの投票結果は、間違いであると同時に残念なことです。自由でオープンなインターネットは、イノベーションや、開かれた社会、そして経済的エンパワーメントへの様々な手段を得るために不可欠なものです。@Airbnb引き続きネットの中立性を主張していきます」。

13/14 :Etsy

「多数のマイクロビジネスが、オンラインでスタートし成長することを可能にしてきた、ネットの中立性を守るために、これまで一所懸命に闘ってきた人たちにとって、今日は悲しい日となりました。FCC会長のPaiは、彼の欲するように投票を制しましたが、自由でオープンなインターネットのための戦いが終わったわけではありません。Etsyと私たちの売り手は、引き続き議会や裁判所で、明確でシンプル、そして明るいネットの中立性の保護を主張していきます。最終的には、莫大な数のマイクロビジネスたちのニーズと関心が、少数の巨大なケーブル会社のそれを打ち破ることができると信じています」と、同社は声明の中で述べている。

14/14 :Stripe

Stripeの顧問弁護士であるJon Ziegerは以下のようにツイートしている「消費者や、市民社会、そして私たちの経済の最もダイナミックな部分に悪影響を与えるようなポリシーの、理論的根拠を理解することは困難です。私たちはこの決定を悔やむことになるでしょう」。

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(翻訳:sako)

FCC現委員長のネット中立性悪者説はすべて正しくない、と同僚の委員が指摘

2015年に、当時FCCの委員だったAjit Pai〔現委員長〕は、新たに制定されようとしていたネット中立性規則(net neutrality rules, NNR)に彼が反対票を投じる理由を詳細に述べた、長編のペーパーを委員会に提出した。彼はその中で、それらの規則がもたらす害について、たくさんの予言をした。そして今日(米国時間11/30)、同委員会のClyburn委員が、それらの予言のほとんどすべてが当たっていないことを指摘した

FCCのWebサイトにポストされた短いが要を得たドキュメントでClyburnは、現委員長の黙示録的予言の数々を取り上げている。曰く、この新しい規則で料金の規制ができるようになるだろう。曰く、FCCがISPにサービスの内容や方式を指示するようになるだろう。曰く、そしてもちろん最終的には裁判所が〔NNRを〕無効と裁定するだろう。…などなど。

言うまでもなく、そのどれも起きていない。いくつか、例を挙げよう:

Pai委員長: 法廷はこの不法な越権行為を支持しないだろう。
: 連邦控訴審は2015年の命令(NNR)を二度支持し、Paiが異議申し立ての根拠としている法的解釈のすべてを却下した(彼は同じ解釈をDestroying Internet Freedom Orderの草案で再び持ち出している)。

Pai委員長: ISPがGoogle Fiberのようなことをして市場に徐々に参入しようとすると、FCCはnoと言うだろう。
: FCCがブロードバンドの市場参入に対し規制を課したことはない。

Pai委員長: NNRに盛られているFCCの権限行使や規制の差し控えは一時的である。
: FCCがNNRで認められている権限不行使を撤回したことはまったくない。

Pai委員長: ブロードバンドの新しいユニバーサルサービスの料金が導入されるだろう。
: 新しいブロードバンドユニバーサルサービスの料金は導入されていない。

Pai委員長: ネットワークのアーキテクチャと設計に関する決定権はもはやエンジニアではなく官僚や法律家が手にするだろう。
: ネットワークのアーキテクチャと設計に関する決定権は確固として
エンジニアたちの手にあり続けている。FCCの行為がインターネットのネットワーク設計を指令したことは一度もない。

皮肉にも、この最後の予言は、彼の予想とは違う、別の形で事実になった。Pai自身の「インターネットの自由を回復する」の指令は、記録が残っているだけでも数百人ものエンジニアたちが、それ〔Paiの指令書〕を書いた官僚や法律家たちはネットワークのアーキテクチャと設計を根本的に誤解している、と説明している。

Clyburn委員による Paiの誤謬指摘の全文は、ここで読むことができる。本誌のインタビュー記事はここにある。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ネット中立性の擁護者たちが12月7日に全国のVerizonショップで抗議集会を開く

12月14日にFCCが、自由でオープンなインターネットを護(まも)るオバマ大統領時代の政策を撤廃するか否かの票決を行う。票決は昨日(米国時間11/21)発表されたが、そのときFCCは、 2200万という歴史的な数に達したコメントへの言及を避けた。コメントの大多数は、撤廃に反対していた。

そのことに対する抗議集会が、12月7日に全国のVerizonのショップ(の店頭)で行われる。抗議集会を組織したのは、Demand Progress, Fight For The Future, そしてFreePress Action Fundだ。

主催者団体のページに、主旨が述べられている:

FCC委員長Ajit Paiは明らかにまだVerizonの社員であり、公人ではない。しかしそんな彼でも、議会の質問には答えなければならない。そこでわれわれは議員たちに働きかけて、FCCの監視という彼らの仕事を為し、その一環として、第二条ネットの中立性の保護を骨抜きにしてVerizonなどの大手ISPたちに彼らが望むクリスマスギフトを与えようとする、Ajit Paiのプランに議会として反対するよう、呼びかけるものである。

ネット中立性について短時間で知りたい人は、下のJohn Oliverの説明を聞くか、以前の本誌記事を読んでいただきたい。

簡単に言うとネット中立性とは、ISPがインターネットに‘高速レーン’を設けて、彼らが好む、または彼らに大金を払うコンテンツやWebサイトを優遇することから、消費者とインターネットを護(まも)ることである。

ではなぜ、抗議集会をVerizonのショップでやるのか?

FCCの委員長Ajit Paiはそれまで、Verizonの社員で顧問弁護士だった。またVerizonはネット中立性の強硬な反対者で、撤廃のためのロビー活動を行い、第二条を捨て去るための訴訟に数百万ドルを支出している。

編集者注記: VerizonはOathの親会社であり、OathはTechCrunchの親会社である。

〔関連記事:
ニューヨーク州司法長官がFCCのネット中立性に関する公聴コメント無視を批判(未訳)
FCCが「インターネットの自由の回復」の最終案を発表…それは全然自由じゃない(未訳)、高速レーンの設置など顧客の差別は私企業としてのISPの自由である、とするAjit Paiらの説。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ネット中立性規則の廃止に反対するオンライン抗議集会にネットの自由をもとめる数百万の声が集結

昨日(米国時間7/12)は、かねてから騒がれていたネット上の抗議集会“Net Neutrality Day of Action”(ネット中立性に対するアクションの日)で、何千ものWebサイトと人とサービスが、FCCによるネット中立性ルールの廃止案に対する、人びとの関心を喚起した。そしてその結果は、相当感動的だった。

抗議のためのWebの利用は、画面にポップアップを出すとか、サイトを一時的に乗っ取っておかしなメッセージを表示するなど、ネット中立性をめぐるディベートへの参加勧誘が中心になる。

Tumblr, Twitter, Netflix, Yelp, Kickstarter, Mozilla, Vimeo, Spotify, Airbnb, Amazon, Reddit, Etsy, YouTube, Twitchなどなど、多くのサイトがこの抗議集会用のページを特製した。本誌はその中の14の快(怪)作を、ギャラリーに集めてみた(下図はKickstarterのだ)。

これだけの露出量があり、しかもフィードバックが容易だから、反応も巨大だった。画面のボタンを押せば地元出身の議員にメッセージが行ったり、FCCにコメントを送る特設サイトもあった。

オンライン抗議集会の成果:

  • 200万のコメントがFCCへ行く(非力なサーバーなので数日に分けて送られる。彼らの側の便宜的なシステムダウンは今回なかった)。
  • 500万のメールが議会へ(一定の時間間隔で)。
  • 12万4000の電話が議員たちへ。
  • 20の議員事務所を実際に訪問。そのほかのノンネットアクション(リアルアクション)もあった。
  • 数十名の有名セレブや政治家たちが発言。

まだ勝利にはほど遠い。しかもFCCの代表者たちが言ったように、当委員会のやり方は民主主義ではなく、委員たちに一般大衆の要求に応じる義務はない。…どんなに圧倒的多数の要求であっても。

昨日は、今よりもさらに強力なネット中立性規則を求める声もあった。この規則が存在する理由と、それに対する反対意見をよく知りたい人は、本誌TechCrunchの記事を読んでみよう:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

T-Mobileのデータ料金無料の音楽ストリーミングがオランダではネットの中立性に違反と裁定

IMAGE DISTRIBUTED FOR T-MOBILE - T-Mobile CEO John Legere introduces Binge On during the Un-carrier X press conference at the Shrine Auditorium on Tuesday, Nov. 10, 2015, in Los Angeles. Binge On allows T-Mobile customers to stream video for free without using their LTE data. (Photo by Jordan Strauss/AP Images for T-Mobile)

T-Mobileの、データ料金無料の音楽ストリーミングサービスは、ここアメリカでは2014年以来強力に伸びて、利用できるサービスも徐々に増えてきた。

しかしオランダでは今週、この同社の販促策が強い逆風に見舞われた。Dutch Consumer and Markets(ACM)という政府のお役所がこのキャリアに対して、この“料金ゼロ”の提供物はネットの中立性に違反するとして、中止を命じた。

アメリカのバージョンと同じく、オランダでもユーザーは、このストリーミングを提供している“参加サービス”(participating services)から、音楽を無制限に再生でき、その際データ費用は発生しない(アメリカではビデオもある)。オランダ当局が問題にしたのは、この“参加サービスから”という部分。つまり特定の企業だけが販促の対象になるので、不正競争になる、と見なされる。

10月10日にこのサービスを導入したT-Mobile Netherlandsは、命令に違反した場合日額52000ドルの罰金を払わなければならない。

命令に対する同社の反論は、こう言っている(Google Translateでオランダ語から英語に翻訳):

T-Mobileはヨーロッパの要件を満たしており、ACMの決定に同意できないので、問題を法廷に委ねたい。T-Mobileは、法廷の評決が下(お)りてData Royalty Free Musicを継続できる日を待っている。

ユーザーにとっては無料のストリーミングも、T-Mobileには大変な費用を発生させることも、ありうるんだね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))