時価27万円以上の北米版「クロノトリガー」も―スーファミやメガドラ用ゲーム未開封数百本が倉庫から28年ぶりに発掘

時価27万円以上の北米版「クロノトリガー」も―未開封スーファミやメガドラ用ゲーム数百本が倉庫から28年ぶりに発掘

あるゲーム販売業者の倉庫から80年代~90年代の任天堂およびセガ製ハードウェア用のゲームを何百本も手つかずで発見され、時価にして数万ドル(数百万円)もの価値が見積もられると報じられています。

このコレクションは、米ネブラスカ州を拠点とするGameRoom社の倉庫から見つかったものです。スーパーファミコンやSega CD(日本のメガCDに相当)、Genesis(メガドライブ)やセガサターン、3DOなどのゲームが工場出荷状態で封印されていたそうです。これらは1994年に地元の店舗が閉鎖された後に保管されており、いままで忘れられていた模様です。

公開された動画のなかでスタッフは「あまり価値のないNBAやMadden(「Madden NFL」シリーズ)がたくさんあるけど、信じられないほどレアなゲームが数箱あって、それを補って余りあるよ」と冗談めかして述べています。

その中でも飛び抜けて高額と思われるのは、スーファミ用の『クロノトリガー』です。レトロゲーム価格情報サイト「Pirce Charting」によれば2400ドル(約27万6000円)以上の価値があるとのことです。

ほかスーファミ用の『T.M.N.T タートルズインタイム』は1400ドル(約16万円)以上、『ファイナルファンタジーIII」は1200ドル(約13万8000円)以上、「サンセットライダーズ」は750ドル(約8万6000円)以上と伝えられています。もっとも、いずれも北米版であり、日本とはレア度が違うかもしれません(たとえば『クロノトリガー』は使用済みでも600ドル以上の価値があるとのこと)。

ほかスーファミの『アラジン』やメガドライブの『Contra Hard Corps(日本名は『魂斗羅ザ・ハードコア』)、スーファミの『Musya(豪槍神雷伝説 武者)』等もそれぞれ数百ドルの価値が見積もられています。Gameroom社はすべての保存と記録が終わるまで詳細を発表しないとしていますが、おそらく数万ドルの価値があると推測されています。

あくまで上記のゲーム価格は概算にすぎず、その道のプロが本格的に鑑定すれば、価値はさらに数倍に跳ね上がる可能性もあります。以前も超レアな『スーパーマリオブラザーズ』が約7300万円で落札されたこともありましたが、今後の続報を待ちたいところです。

(Source:IGN(US)。Via Nintendo LifeEngadget日本版より転載)

レトロなアーケードでゲームを楽しめるハイブリッドな没入型プラットフォームをPortalOneが年内提供予定

過去2年間のパンデミック生活において、最も人気のエンターテインメントの1つはやはりゲームである。このカテゴリーの「ゲームチェンジャー」になると信じ、新タイプのプラットフォームを構築しているゲームスタートアップが今回、その高まる波に乗るための資金調達を発表した。

没入型ゲームプラットフォームを開発するPortalOne(ポータルワン)は、自らを「あらゆる意味でハイブリッド」と表現しており、モバイルやコンソール、VRヘッドセットなどさまざまなデバイスで動作するように設計されたゲームショーやトークショーの形態をミックスしたゲームを開発している。オスロを拠点とし、ロサンゼルスでも活動を広げている同スタートアップは、今回調達した6000万ドル(約69億円)という資金を使い、レトロな「アーケード」を舞台にさまざまなゲームを楽しむことができる「PortalOne Arcade」の初となる一般販売に向けてプラットフォームと運用の構築を進めていく予定だ。

PortalOne Arcadeは2021年からクローズドベータ版を実施しており、試してみたいゲーマーのためのサインアップリストも用意しているようだが、すでに同社の動向にはあらゆるビッグネームからの熱い視線が注がれている。

シリーズAとなる今回のラウンドは、Tiger Global(タイガー・グローバル)がリードし、Scooter Braun(スクーター・ブラウン)氏のTQ Ventures(TQベンチャーズ)、Temasek(テマセク)、Avenir Growth(アベニール・グロース)、Founders Fund(ファウンダーズファンド)、Talis Capital(タリス・キャピタル)、Connect Ventures(コネクト・ベンチャーズ)、Animoca Brands(アニモカブランズ)、Access industries(アクセス・インダストリーズ)、Coatue Management(コートゥー・マネージメント)などに加えて「多くの著名なエンジェル投資家」も参加しているという。PortalOneが前回1500万ドル(約17億3000万円)のシードラウンドを実施したのは約8カ月前のこと。当時もその規模と支援者の顔ぶれで注目されていたが、その中にはゲーム業界の象徴的存在であるAtari(アタリ)も含まれており、同社はPortalOneと協力して、同社のブランドやIPの一部をArcadeのローンチに加えようと取り組んでいる。

PortalOneを弟のStig Olav Kasin(スティグ・オラフ・カシン)氏と共同で設立したCEOのBård Anders Kasin(ボード・アンダース・カシン)氏はインタビューの中で、PortalOne Arcadeのリリースは2022年の後半を予定しているが、クローズドベータ版ではすでに約200のショーを制作したと伝えている。最先端のゲームデザイン、ライブ放送、インタラクティブ機能、そしてビデオの撮影と処理をすべてクラウド上で行う低コストのアプローチを組み合わせた技術が拡張可能である、という同社の考えがこれで証明されたのではと同氏は話している。

「複雑な要素が絡み合っているため、これはかなりの数だと思います」。

スティグ・オラフ・カシン氏は現在LAに拠点を置き同社のスタジオを建てている最中だが、今後は世界各地の他の都市にもスタジオを設置していく予定だという。

PortalOneの事業はこれ以上ないタイミングで展開されている。

まず第一に、他のストリーミングエンターテインメントと同様、パンデミック渦中、家に閉じこもっていた多くの消費者にとってゲームは救世主となっていた。そのためゲームへの興味や関心が記録的なレベルに達し、その結果この分野に多くの新規参入者が現れた(Netflixのような他のエンターテインメント分野からの参入もある)。

その結果、同カテゴリーは現在テック系スタートアップの中で最もホットなカテゴリーとなっており、投資家たちはこの分野で最も有望と思われるプレイヤーに資金を投入しようと必死になっている。この数週間だけでもYahaha(ヤハハ)が5000万ドル(約57億6000万円)、Spyke(スパイク)が5500万ドル(約63億4000万円)を調達したと発表しているが、どちらもまだ実際には何もローンチしてはいない(両社ともクローズドベータやその他のパイロットプロジェクトは行っている。この分野ではそれ自体が高価な取り組みなのである)。一方、まだ設立間もなくも実績のあるDream Games(ドリームゲームズ)というスタートアップは、2022年1月初めに発表されたラウンドを経て27億5000万ドル(約3168億4000万円)の評価額に達している。

第二に、PortalOneは時代の流れにぴったりはまっているのである。「メタバース」は今最もホットな言葉の1つとなっており、乱用されて意味をなさなくなる危険性もはらんではいるものの(すでにそうなっている?)、現在のところこの新領域にどう適合させるかを検討している大手企業や中小企業から多くの関心が寄せられている。

PortalOneはまるでカスタムメイドで作られたかのように、メタバースの隙間を埋めているのである。メタバースの先駆けとなったコンセプトであるVRやARには、魅力的なコンテンツが決定的に不足しており、またハードウェア面などのハードルも高くなっている。PortalOneは「ハイブリッド」をキーワードに、ユーザーの手元にあるあらゆるプラットフォームで利用できる最高にフレキシブルな製品として自らを位置づけている。

また「リーンバック・エンターテインメント(リラックスして観る番組などのエンターテインメント)」と「夢中になれるゲームプレイ」の両方に焦点を当て、馴染みのあるゲームブランドとまったく新しいタイトルをともに提供することで、さまざまな層、さまざまなユーザー、さらにはスクリーンに向かうときの消費者のさまざまな心境にアピールするのである。

ボード・アンダース・カシン氏によると、同社はプラットフォームを運営する企業からコンソール大手、コンテンツを提供する企業、そしてそれらを実現する技術を開発する企業まで、ゲームやソーシャルのエコシステムに関わる幅広い企業と話をしているという。しかし少なくとも現時点では同社のゲームで遊べる独自のウォールドガーデン「Arcade」の構築に注力しており、たとえPortalOneが誰かのメタバース(より平凡に言えばサードパーティのコンソール)で使える体験を作ったとしても、自社の「メタバース」世界にゲーマーを呼び込むことを目的とし続けるという。

その理由は、PortalOneがこれまでにどうプラットフォームを構築してきたかという点にある。

「初期段階で我々が解決した主要な課題の1つは、規模をいかにして拡大するかということでした。モジュール式の効率的なプラットフォームでこれだけの量のコンテンツを制作することができるというのは、コスト効率の面で画期的なことです。当社のハイブリッドゲーム制作は、業界標準よりもはるかに低コストで実現されています」とボード・アンダース・カシン氏は説明する。ビデオやプレイの取り込み方だけでなく、PortalOneがさまざまなゲームの構成要素を再利用する方法にもモジュール式のアプローチが使われているという(コンポーネントはすべてクラウド上にある)。「これが当社の秘密のレシピなのです」。

そしてこのレシピは大衆にも気に入られるだろうと投資家たちは目論んでいる。

Tiger GlobalのパートナーであるEvan Feinberg(エバン・ファインバーグ)氏は声明の中で「我々は、PortalOneがゲームとエンターテインメントの間で革新的な体験を構築していると感じています。ビジネスを構築し、成長させていくカシン兄弟と才能あるチームを支援できることを楽しみにしています」と伝えている。

「PortalOneは最も人気のあるエンターテインメントを1つのシームレスな体験に集約するプラットフォームを構築しており、これはあらゆる分野のパフォーマーにアピールできるものです。これこそが、無限のコンテンツの可能性を秘めた、没入型ゲームの世界における次なる場所なのでしょう」とスクーター・ブラウン氏は話している。

画像クレジット:PortalOne

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Dragonfly)

【レビュー】「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」、レトロゲーム好きへのクリスマスプレゼントに

任天堂が「Nintendo OSAKA」を大丸梅田店に2022年末オープン、国内2店舗目の直営オフィシャルショップ

私が手にしているのは「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」だ。これは、任天堂の懐かしの携帯型ゲーム機シリーズの第2弾で、すでにSwitchを持っている人(あるいは手に入らない人)のための小さなクリスマスプレゼントとして作られたものだ。この「ゲーム&ウオッチ」は良い仕事をしており、収録されている3本の昔のゼルダは、ポケットに収まるサイズの非常に難易度の高い冒険を楽しむためのすばらしい選択肢だ。

数カ月前に発表されたこの税込5480円のガジェットは、2020年発売されたゲームボーイ以前の携帯ゲーム機をベースにしたシリーズの第1作目「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」と非常によく似ている。唯一の違いは、ゼルダのゲームで実際に使われるスタートボタンとセレクトボタンが追加されていることだ。

収録されているゲームは、オリジナルの「ゼルダの伝説」、難易度の高い横スクロールゲームの続編「リンクの冒険」、そして最近リメイクされた名作「ゼルダの伝説 夢を見る島」だ。また、80年代のクラシックなモノクロのゲーム&ウオッチも再現されているが、正直なところ、その楽しみ方は限られている。

それぞれのゲームは、そのままプレイすることも、進行状況を保存しながら、ゲームボタンを押して別のゲームに切り替えることもできる。しかし、それ以上のセーブ機能はないので「リンクの冒険」では何度も死ぬ覚悟が必要だ。

ディスプレイは豪華なものではないが、ゲームの解像度とよくマッチしており、このサイズで期待される程度に鮮明に見える。テレビでプレイするよりも「ゲーム&ウオッチ」でプレイする方が断然難しいが、十分に可能だ。ちなみに、これらのクローズアップ写真は、プレイ中に気づくよりもピクセルが目立っており、下の写真のようなスクリーンドア効果はない。ちょっとした気配りとして「ゼルダの伝説 夢を見る島」にはアスペクト比の調整オプションがある。オリジナルのゲームボーイの画面は4:3よりも狭かったので、その場で切り替えることができる。なお、収録されているのはカラーではなくオリジナルのモノクロ版だ。

実際の画面は非常にクリアで、グリッド効果はカメラの効果(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

「ウオッチ」に関しては、時計の他にタイマーアプリが追加された。この時計はなかなか楽しい。午前0時と正午になると、リンクはオリジナルのゲームでクエストを開始し、剣を集めることから始まり、画面上に次々と産み出されるモンスターを1分ごとに繰り返し倒し、時には自分も死んで復活してから次のモンスターに向かうという、かなり行き当たりばったりのゲーム進行をする。ゲームをプレイしている単純なAIが記録しているわけではないので、まったく同じことが何度も起こるわけではない。

例えば、7時59分には緑のダンジョンでスタルフォスを退治し、8時になると必ずボスの部屋に進み、デグドガを小さくするために笛を吹いて、小さくなった哀れなデグドガを倒して、5つ目のトライフォースの欠片を手に入れる。11時30分には最後のダンジョンに入り、真夜中にはちょっと拍子抜けするほど簡単にガノンを退治する。そして、色を変えながらこのサイクルを繰り返す。ダンジョンやワールドマップはオリジナルゲームとまったく同じではなく、時計に合わせてさまざまな変更が加えられている。それでも、このシーシュポスのようなリンクが、さまざまな道具や宝物を何度も集めながら、ゲームを進行しているという感覚が得られる。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

タイマーは限られたものではあるが、1時間以内の任意の分数をカウントダウンするという期待どおりの働きをしてくれる機能だ。リンクは「リンクの冒険」のスタイルで敵と戦い、そして、私と同じように青の騎士を殺すのに苦労する。一定時間内の最高得点が記録されるので、3分間のラウンドに設定して、リンクの成績を競うこともできる。

「がんばれ、リンク」ここでのモアレ効果は誇張されている。実際にはディスプレイはとてもクリーン(画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch)

ハードウェアはほとんど変わっていないが、スタートボタンとセレクトボタンが追加されたことで、ただでさえ低い位置にあったAとBがさらに低くなっている。この点に関しては、平均的な手の大きさの人が数分以上プレイする場合には「理想的ではなかった」以前のハードウェアから「不快である」に変わった。任天堂は、それを1.5cmくらい上にずらすことはできたはずだ。幸いなことに、このデバイスは非常に軽量だ。

「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」の背面には、うっすらと光る小さなトライフォースがついている。これは、必要性のない素敵なディテールであり、誰かがこのデバイスを本当に愛していることを示している。

バッテリー駆動時間は、画面をどれだけ明るくするかにもよるのだが、少なくとも5、6時間、それ以上もつ可能性がある。今テストしているところなので、この点に関しては後で更新する。

もう1つの楽しみは、以前のマリオの時には見逃してしまったのだが、付属の箱がちょっとしたスタンドになっていることだ。切れ込みの入った脚を折りたたむと、デバイスを見やすい適切な角度に固定することができる。視野角はあまりよくないので、平なところに置いたり、真っ直ぐ立てたりするのは理想的ではない。

「ゲーム&ウオッチ ゼルダの伝説」は、ファミコンやゲームボーイの名作を愛する人なら誰もが喜ぶ、楽しいグッズだ。唯一の問題は、手に入れられるかどうかだ。

画像クレジット:Devin Coldewey / TechCrunch

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Yuta Kaminishi)

レトロゲーム用OSの決定版を目指すAnalogue、「ゲームの大図書館」でもありプレイもできるAnalogueOSを開発

Analogue(アナログ)の発売が待ち望まれるレトロゲーム機Pocket(ポケット)は、洗練されたデザインを持ち膨大な数のクラシックゲームをプレイできるだけではない製品となるだろう。これは、創業者のChris Taber(クリス・テーバー)氏が「ビデオゲームのアレクサンドリア図書館」と呼ぶ、AnalogueOS(アナログOS)を搭載した最初のデバイスとなる。

実際のところ、彼はこれを「偉大なるFxxxingアレクサンドリア図書館」と呼んでいる。これで彼がどれほど興奮しているかがわかるだろう。レトロゲームというのは不思議な世界だ、情報は山のようにあるが、網羅的な情報源は少なく、その情報の多くもはっきり言ってレトロなものばかりだ。

何が欲しいかによるが、そうした情報は特定のゲームやシステムに特化したWiki(ウィキ)、昔の8ビットゲームの開発者がよく利用していた掲示板、ROMの改造に使われるヘキサファイル、さらには絶版になった本などに散らばっている。1つのゲームの歴史や複数のバージョンはもちろん、マニュアルやレビュー、技術資料などの失われやすい情報も多くの場所に散らばっている。

AnalogueOSの目標は、これらの情報を可能な限り多く、ゲームそのものに対応つけて整理し表示することだ。

テーバー氏は「AnalogueOSは、全ビデオゲームの歴史を探求し、称賛することを目的としています。メディア全体をプレイし、体験するための決定的かつ学術的なオペレーティングシステムとして設計されているのです。私たちのビジョンは、トータルで絶対的なものです。もちろんAnalogueOSは、将来のAnalogueシステムすべてに搭載されます」という。

このOSを使うことは、ゲームをプレイしたり記録するための、柔軟で拡張性のある方法となるだろう。ゲームボーイ、ゲームギア、Atari Lynx向けのゲームを何十本も持っているなら、それをそのまま差し込んで遊ぶことができる。まあPocketの第一の目的はショーケースのようなものなので、それらのゲームをプレイする最も良い方法とはいえないだろう(とはいえ、ほぼ確実にそうなると思うが)。

画像クレジット:Analogue

各ゲームのボックスアート(パッケージアート)、スクリーンショット、パブリッシャーなどのメタデータが、すべて整理されている情報で整っているので、ある日ふと「Sunsoft(サンソフト)のどんなゲームを持っていたかな?」と思ったときにも、すぐにそれらを閲覧することができる。あるいは、「Blaster Master:Enemy Below(メタファイトEX)」のような特定のタイトルに興味がある場合には、そのタイトルに関するデータ、リビジョンや変更点、続編や前編、ガイドやスクリーンショットなどを閲覧することができる。

データベースはまだ構築中なので、すぐにすべてのデータが利用できるわけではないが、テーバー氏は、Analogueがこだわりを持っている企業であることから、ユーザーが望む限りのデータを統合して行くことを意図していると明言している。これらのデータはほとんどがテキストであるため、最小限のストレージコストで簡単にOSに直接統合することができる。「ゲームのカートリッジを挿せば、それが何のゲームなのかを正確に読み取ることができます」と彼はいう。

特定の地域向けや特定のリビジョン(大会で使用されたレアなカートリッジや、違法な配布物、プロモーションなど)のゲームを探しているコレクターは、いまやその情報を数秒で確認できるようになる。ガレージセールで何かおもしろいものを見つけたら?Pocketに挿し込んで、それがどのようなバージョンのゲームなのかを調べてみよう。ありふれたバージョンなのか、それとも超レアものなのか?

より容量の多いボックスアートは、開発者側がすでに取り組んでいるセットからユーザー自身がダウンロードすることができる。レトロゲームサークルに足を踏み込んだ人なら、自分のライブラリーをスキャンして、必要な画像だけを取り出すというような軽作業は、すでにお馴染みのことだろう(著作権の問題もあるので、会社側も提供する際には注意が必要だ)。

画像クレジット:Analogue

Pocketはカートリッジゲーム利用時の状態保存が可能だ。これは、オリジナルのハードウェアやソフトウェアに限りなく近い状態でゲームを楽しみたいユーザーにとって、大きなメリットとなるだろう。Analogueは、ソフトウェアベースのエミュレーションではなく、オリジナルのチップを模したFPGAベースのコアを利用することを公言しているが、そうしたアーキテクチャの下で、ゲームとハードウェアの状態をロードできるようにするのは間違いなく面倒なプロセスだ。

このOSはプレイ内容を時間単位日数単位で記録する、またユーザーは自分の「プレイリスト」を作って他の人と共有することもできる(もちろん相手がゲームを持っていればの話だが)。また、ボタンの再割当てや、Bluetooth(Bluetooth)コントローラーへの対応などの利便性の向上にも配慮している。

このようにAnalogueは、そのハードウェアを(ハイビジョンテレビなど、旧来のゲーム機が対応していない)現代のハードウェアでレトロゲームをプレイするための最良の方法にしたいというだけでなく、ゲーム自体の歴史やコレクターデータの完全な資料となるようにしたいと考えているのだ。これは野心的な試みだ。すでにそのようなリソースはあると指摘する人もいるかもしれないが、それらは散らばっていて断片的なものだ。もしAnalogueがこうした情報を1つの場所に統合し、プレイヤーがいる場所(ゲームの前)に提供することができたなら、同社はレトロゲームの世界で贅沢品から脱して必携アイテムへと転身することができるだろう。

画像クレジット:Analogue

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(文:Devin Coldewey、翻訳:sako)

Plexがレトロゲーム専門のストリーミングサービス「Plex Arcade」をローンチ

近年ストリーミングに事業を拡大したメディアソフトウェアメーカーのPlex(プレックス)はまたもサービスを拡大する。同社は米国時間1月26日、ゲームストリーミングサービスを立ち上げた。Microsoft(マイクロソフト)やGoogle(グーグル)のような企業のゲームストリーミングと違い、立ち上がったばかりの「Plex Arcade」は、最も売れているゲームやリリースされたばかりのものではなくレトロゲームにフォーカスしている。リリースにあたり、同サービスでは「Asteroids」「Centipede」「Missile Command」「Adventure」「Ninja Golf」などを含む30のゲームを提供している。

ゲームストリーミングは、Plex社内インキュベーターであるPlex Labsからのスピンアウトで、同社にとってはレトロゲーム分野への転換というよりも情熱的な意味合いが大きいとのことだ。ゲーム提供のためのテクノロジーはすでに95%構築済みだったため、チームはユーザーにとってサプライズとなるよう、またPlexの幅広いエンターテイメントプラットフォームになるという基本的な使命を拡大する方法として、ゲームストリーミングサービスにまとめることにした。

Plexにゲームを追加するというアイデアは実際には何年もの間温められてきた、と同社は話す。しかし特に2020年は個人の関心、そして気晴らしの必要性というアイデアにチームは惹かれていた。

画像クレジット:Plex

Plex Arcadeは、新たなパートナーParsec(パーセク)のサポート、そして同社の低遅延ストリーミング技術によって構築されたとPlexは話す。これらのサポートがあったからこそ、フルに楽しめるゲームライブラリーができあがった。

ゲームライブラリーを作るにあたり、Plexはクラシックゲーム作品のカタログのライセンス使用でAtariと提携した。

現在利用できるゲームは次の通りだ。

  • 3D Tic-Tac-Toe
  • Adventure
  • Alien Brigade
  • Aquaventure
  • Asteroids
  • Avalanche
  • Basketbrawl
  • Centipede
  • Combat
  • Dark Chambers
  • Desert Falcon
  • Fatal Run
  • Food Fight (Charley Chuck’s)
  • Gravitar
  • Haunted House
  • Human Cannonball
  • Lunar Battle
  • Lunar Lander
  • Major Havoc
  • Millipede
  • Missile Command
  • Motor Psycho
  • Ninja Golf
  • Outlaw
  • Planet Smashers
  • Radar Lock
  • Sky Diver
  • Sky Raider
  • Solaris
  • Super Breakout

プロジェクトには提携とライセンスの費用がかかっているため、Plex Arcadeは無料で追加されるわけはない。

Plex Pass会員(Plexの月4.99ドル、約520円のプラン)はそれとは別に月2.99ドル(約310円)で利用できる。Plex Passの会員でない人は月4.99ドルで利用できる。7日間の無料トライアルもある。

Plex ArcadeはWindowsまたはMacで動く。つまりLinux、NASデバイス、NVIDIA Shieldでは利用できない。一方、ゲームプレイはiOS、Android(モバイルまたはTV)、tvOS、Chromeウェブブラウザに限定されている。

またユーザーのデバイスで使えるBluetoothまたはUSBのゲームコントローラーをサポートし、Chromeベースのゲーミングでは、キーボードも使用できる。またPlexは、最も快適なプレイ体験のためにSony DualShock 4あるいはXbox Oneコントローラーを推奨している。

画像クレジット:Plex

サービスの拡大について、同社はしばらく様子見というスタンスだ。サブスクというかたちで興味を引きつけたら同社はさらなる拡大を検討するだろう。

Plex ArcadeはPlexユーザーにとって増えつつあるエンターテインメントオプションのラインナップに追加された最新のものだ。

過去数年、Plexはホームメディアコレクションを整頓するツール以外にもサービスを拡大し、ユーザーがアンテナあるいはウェブ経由ストリーミングされるテレビを視聴したり、音楽ポッドキャストを聴いたり、広告が入る映画やテレビニュースなどを見たりできるようにした。

こうした取り組みはユーザー成長という点でゆっくりと成果をあげている。2017年のPlexの登録ユーザー数は1000万人だった。数年後には1500万人になり、今や2500万人とのことだ。

Plex Arcadeはすでに利用できる

関連記事:ストリーミングサービス運営のPlexが共同視聴機能を提供、同社ライブラリやユーザーコンテンツを楽しめる

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Plexレトロゲーム

画像クレジット:Plex

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(翻訳:Mizoguchi