中国が火星軌道周回機と探査車ミッションを7月に打ち上げ

中国の現在の宇宙開発計画によると、7月に火星探査ミッションを打ち上げる予定だ。これには火星を探査するための軌道周回機と、地表探査のための遠隔操作ロボット探査車(ローバー)が含まれる。一方アメリカも、火星でのロボット探査車ミッションを計画しており、火星へと最も効率的に飛行できる今年の夏に打ち上げられる予定になっている。

これは中国の宇宙開発計画にとって最初の火星への探査車ミッションとなり、NASAの宇宙探査計画に対抗する計画のうちの1つだ。NASAはこれまでに4回の火星探査車ミッションを実施しており、5回目のミッションはPerseveranceと呼ばれる最新の探査車で、2020年に打ち上げられ2021年2月に火星へと到着する予定だ。

NASAのミッションには、野心的な岩石サンプルリターン計画も含まれており、それを持ち帰るための初となる火星からの宇宙船打ち上げも含まれている。NASAはまた、このミッションで初の大気圏用空中探査機を火星に送り込む予定だ。これは、火星上空を短時間飛行しデータを収集するヘリコプタードローンである。

中国は新たに独自の宇宙ステーションを開発し2022年までに打ち上げるなど、いくつかの宇宙探査計画を進めている。また同国は最近、新しい有人ミッション用の宇宙船の試験打ち上げを行い、これは最終的には中国の宇宙飛行士を月面に着陸させるミッションにも使用されることになる。

一方NASAは、特に月への到達と恒久的な人間の存在を確立することに関連した、宇宙での国際協力を継続するために提案された新しい規則の草案を発表した。同宇宙機関はまた、米国時間5月27日の水曜日にSpaceXのクルードラゴン宇宙船で宇宙飛行士が搭乗した初のデモンストレーション打ち上げを実施し、米国の宇宙飛行士打ち上げへの復活を目指している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

NASAの火星ヘリが地球外で最初に動力飛行する想像ビデオが公開

NASAは、今年後半に次期火星探査車を「赤い惑星」に送る準備を整えている。このミッションには、Ingenuityと呼ばれる新型ヘリコプターロボットも搭載される。地球以外の惑星の大気の中を動力飛行する最初の機体となることで、新たな歴史を刻むことを目指したもの。

画像クレジット:NASA/JPL-Caltech

NASAのジェット推進研究所(JPL)は、そのフライトがどのようなものになるのかを示す、一種の予告編を作成した。実際には、Mars 2020ミッションとして、2021年の2月18日に火星に到着することを目標とし、その後に現実となるはずのことを映像化したものだ。

Ingenuityは、シンプルなデュアルローターを備えたドローンのように見えるだろう。しかし実際には、火星で低高度の「ホップ」を繰り返すというミッションを完遂するための、重大な技術的課題を克服する革新的なエンジニアリングの賜物なのだ。実は、それを唯一の目標としている。現に、この4ポンド(約1.8kg)の機体は、何の計測機器も搭載していない。これは基本的に、将来の火星研究に役立つ空中探査機の設計と開発を準備するためのデモ機なのだ。

現実的には、Ingenuityのソフトボールほどの大きさの本体を空中に浮かすだけでも、偉業と言える。というのも、火星での飛行には、地球上に比べてはるかに大きな揚力を必要とするからだ。それは大気の性質の違いによるもの。そのため、このヘリコプターのテスト飛行は、毎回約90秒しか持続せず、わずか16.5フィート(約5m)の高さまでしか上昇できない。地球上ならたわいもないことだが、地球上での高さに換算すると、だいたい10万フィート(約30km)に相当する。普通の旅客機よりもずっと高い。

NASAのMars 2020ミッションは、今のところ今年の7月17日から8月5日の間に打ち上げ予定となっている。NASAの長官、ジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)氏は、新型コロナ対策のために必要とされる制限や回避策にもかかわらず、このミッションが最優先事項であると、何度も繰り返し表明してきた。というのも、火星に向けて飛び立つのに最適な機会は、2年に1度ほどしか訪れないからだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

ロケットを3Dプリントで製造するRelativity Spaceの巨大な新自律型工場

ロケットの製造は、Relativity Space (レラティビティー・スペース)のように一から3Dプリントするにしても、大仕事だ。このロケット打ち上げスタートアップは、ロケットの組み立てには手狭になった最初のオフィスから卒業して、カリフォルニア州ロングビーチの広大なスペースに移転する。同社はそこで、プロトタイピングから最初の打ち上げまでを行う予定だ。

私たちが先日Relativityを訪れたときは、まだ以前の本社ビルだった。大きなものを製造する工場のイメージに違わず、雑然とした感じだった(金属の破片がそこらじゅうに転がっている)。しかし駐車場の他に、それを組み立てられそうな広い場所は見あたらない。それとはつまりロケットだ。

なので、共同創設者でCEOのTim Ellis(ティム・エリス)氏から、ロングビーチのがらんとした倉庫のような巨大な建物への移転準備を始めたところだと聞かされたときも、驚きはしなかった。

Relativity RocketのCEO、Tim Ellis(ティム・エリス)氏。新本社ビルに喜びを隠せない様子。

「大きな一歩です」とエリス氏はTechCrunchに話した。「実際、完全に3Dプリンターで製造する世界初の工場です。新しい工場は、第1段と第2段、そしてフェアリングを同時にプリントできるだけの十分なスペースがあります。天井までの高さは12メートル。今の工場の2倍の高さがあります。2020年の後半に予定しているテストのために、ジョン・C・ステニス宇宙センターへパーツを送る準備を始めました」

高さ約4.5メートルのものまでプリントできるStargate(スターゲート)プリンター3台に加えて、高さ6メートルのものまで作れるプリンターが3台と、高さ9メートルまで可能なもの2台を揃える予定だ。Relativityがすでに製造したものを見ない限りは、一度のプリントで作られる高さ9メートルのロケット部品なんて想像がつきにくい。

ロケット建造に広いスペースが必要になったということだけが移転の理由だけでない。会社自身も成長している。

「2年前から現在までの間に、私たちの会社の広さは20倍以上に拡大しています」とエリス氏は教えてくれた。つまり、ロサンゼルス空港近くの古い社屋では過密状態になってきたということだ。

実際の新工場の今の状態。トップの写真は可動したときの想像図。

ローンチ・ビークルTerran 1(テラン・ワン)とそれに搭載するAeon(イオン)エンジンの組み立て、そして研究開発は新本社で行われる。1万平米ほどの広さがあり、非常にハイテクな製造工場になる。製造機械は一切固定されないため即座にレイアウト変更ができ、さらに高度に自動化される。同社の3Dプリンターは、大まかなプロトタイピングによく使われる単純なものとは異なり、慎重な監視のもとで巨大なロボットアームが、積層される金属の分析をリアルタイムで行うというものだ。

「ロケット製造に留まらない、本当の世界初の自律型工場です」とエリス氏。「最初の打ち上げロケットを製造してこの工場の実用性が証明できたなら、この設備を火星に運んで、現地で必要となるものを幅広く製造するという長期目標に向かう確信が持てます。今はその長期的なビジョンへの道を歩んでいるわけですが、それは、私たちが航空宇宙業界のこの新たなバリューチェーンの先駆者となる道でもあります」

「おもしろいことになりますよ」と彼は話していた。

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(翻訳:金井哲夫)

NASA長官が人類は2035年までに火星に行けると発言、ただし予算が付けば

NASAのジム・ブライデンスタイン長官は米国時間10月21日月曜日に開始された年次国際宇宙会議で、複数の国際宇宙機関の代表者と共同で講演した。最後に講演者全員にある質問が投げかけられた。人類はいつ火星に行けるのか?

ESAのヨハン・ヴェルナー長官が(翌日の)「火曜日」と冗談を言ったあと、ブライデンスタイン長官は自身の信じる本気の答えでフォローした。誰もが政府の援助と必要なサポートが得られるという前提で、早ければ2035年に宇宙飛行士が火星に着陸することが可能だと語った。

「我々は月面着陸計画を加速しているのと同様、火星着陸も加速している。それが現状だ」とブライデンスタイン氏は語り、2024年までに初めて女性を月に送り、初めて米国人を火星に送るアルテミス計画の加速された時間軸に言及した。

「予算が十分にあれば」と、ブライデンスタイン氏は各国のNASAに相当する機関の仲間たちに向かって言った。「2035年までに実現できるだろう」。「目標は5年以内に月に着陸し、2028年までに持続可能にすること」と、ブライデンスタイン氏は代表者講演の後の記者会見で語り、持続可能とは「別の世界で長い期間居住して働ける」という意味だと付け加えた。

ブライデンスタイン氏の挙げた前提は、小さなことではない。NASAは、2024年までに月へ行く計画の議会小委員会の予算聴聞会で、強い懐疑心を持たれたばかりだからだ。2035年を目標とする火星計画の実現性に関するNASAの科学的および技術的評価によると同局は2015年時点ですでにこの時期を検討していた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NASAの次世代計画は私たちを月と火星に連れて行く…きっといつかは

NASAは太陽系を探査するための公式計画を要約した報告書を発行した。それはとても楽しく読むことができる ―― もしそれが現実味を帯びているかどうかを気にしないならばだが。月の表面への有人ミッション、月を周回する半永久的な基地、火星のサンプルを持ち帰るミッション…これら全てとそれ以上のものがそこには書かれている…それらが次の10年では実現できないかも知れないとしても。

The National Space Exploration Campaign(国家宇宙探査キャンペーン)は低軌道(LEO:low Earth orbit)や国際宇宙ステーション(ISS)のことは忘れて、次の月へのレースに勝利し、火星への道を描くNASAの包括的プランだ。これは、ある意味では、NASAに太陽系全体への拡大と探査に焦点を当てるよう指示した大統領のSpace Policy Directive-1(宇宙政策指令-1)に応えたものである。これは、幸いなことに、政府が既に長期に渡って追求してきていた良い目標の1つである。

したがって、今後の10から20年の計画は、過去数年に渡って行われていたものと似通っているものに見えるだろう。なにしろこうしたことは、極めて長期間に渡って追求され続ける必要があるからだ。

単純な真実は、たとえ全部が上手く行ったとしても、10年以内に月の表面に人間が降り立つことは、危険であることは言うまでもなく、極めて難しいということだ。私たちは単に「できた」と言うためにそのミッションを行うことはできない。私たちのこれからの月ミッションは、月の周回軌道と、惑星間旅行のための着陸船を活用する長期的な戦略の一部でなければならないのだ。言い換えると、短期的なアポロスタイルの派手な着陸(タッチダウン)に数十億ドルを費やすこともできるし、あるいは数多くの分野で有意義な支配力を発揮するために、長期的なインフラに数十億ドルを投資することもできるということだ。

その目的のために、NASAは野心的だが達成可能な短期的な目標をいくつも抱えていて、そうした仕掛中の目標の向こうに、Lunar Gatewayや月着陸船のような未来のプロジェクトが控えている。結局のところ、もしOrion宇宙船とSpace Launch System(SLS)の計画が遅れる(あるいは期待を上回る)ならば、そうしたシステムを使って、月の軌道上に半永久的な施設を建設し人間を送り込もうとする計画に重大な波及効果が及ぶだろう。

その優先度合いは基本的に3つの計画に沿っている:

1. 商業的取り組みを強化する

NASAは数十年に渡って、例えば国際宇宙ステーション(ISS)への補給任務などの、低軌道(LEO)に向けての打ち上げを行ってきている。いつでも行うことができる準備は整っており、商業的取り組みが引き継ぐ準備も整っている。

「これからの数年のうちに、LEO経済における、NASAの歴史的かつ中心的な役割に取って代わる、幅広い顧客基盤が出現することが非常に重要だ」と報告書には記されている。これからの数年の目標は、有効性や競争力などの研究を行いながら、基本的には資金調達と契約を指揮することである。

この動きに依存する形ではあるが、米国は2025年までにISSに対する直接的な資金注入を中止し、その代わりに商業的プロバイダーに依存できるようにする可能性がある。これは私たちがISSを完全に見放すということを意味するわけではない ―― NASAがただ消耗品と宇宙飛行士の供給をやめるというだけのことだ。

実際には、潜在的にはISSを完全に置き換えることを目指した新しい商用LEO開発プログラムに資金を提供するために、1億5000万ドルが確保されている ―― 少なくともその一部がそのために執行されている。それはほぼ同じ規模である必要はないが、私たちのものであると呼べる軌道上プラットフォームが1機ないし2機あることは良いことだろう。

より一般的な観点から見れば、LEO事業から撤退することで、より野心的なプロジェクトに向かうための巨額の資金とリソースがNASAに与えられることになる。

2. 月を攻略する

月は計画された太陽系探査計画のための、すばらしい足場となるエリアだ。そこは地獄のように環境が厳しい。つまりそこでは火星のような生活環境や宇宙線被曝などのテストを行うことができるのだ。月を覆う地表の下には大量の有用なミネラルがある筈で、おそらくは利用可能な水さえも見つかる筈だ。このことで基地建設が大いに単純化されるだろう。

残念ながら、人類が最後に月へ足を踏み入れたのは数十年前であり、ロボット着陸船による帰還さえも、数えるほどしか行われて来なかった。だから私たちはそれを正しい方向へ向かわせようとしているのだ。

2019年に始まる商業的な月面着陸船とローバーの計画もある。すなわち着陸ではなく、開発が始まるということだ。これらの努力と成功に基づいて、さらに多くのミッションが私たちの月面に対する基礎知識を向上させるために開始または遂行される予定だ。こうした基礎知識は、ドリルや掘削などへの応用という観点からは、まだほとんど何も知られていないのだ。

一方、Orion宇宙船とSLSは、2020年に初めて軌道上のテストが行われる予定であり、もし全てが順調に進んだならば、数年のうちに宇宙飛行士たち(とおそらくは少量の貨物)を月の周回軌道の上に送り込むことができるだろう。それが証明された後、Orionの変種である貨物宇宙船が、一度に10トンのペイロードを軌道に乗せることができるようになるだろう。

これらは皆、月の周回軌道に乗る宇宙ステーションLunar Gatewayを投入するための前準備に相当するものである。Lunar GatewayはNASAの宇宙飛行士たちが搭乗し、深宇宙へのテストベッドならびに実験室として利用されることになる。彼らは、来年までに体積、質量、材料、技術の基礎を確定しようとしており、2022年までには月の軌道上に最初のコンポーネントを乗せたいと考えている。

3. 皆に、私たちが既に火星にいることを思い出させる

NASAは科学者で溢れている。そして彼らに将来の火星ミッションについて質問したならば、彼らは既に取り組んでいる多くの火星ミッションを激しく指さしながら、熱い言葉を語り始めることだろう。驚くようなことではないが、政府のロードマップは、はるかな未来ではなく比較的近い未来に焦点を当てている。ここでの事実は、火星はすでに優先課題であり、すでに重要なミッションが計画されているが、有人ミッションや基地設置に関しては、何を語っても時期尚早で無責任なものになるということだ。

Insightはすでにルートに乗っており11月には着陸する予定である。またMars 2020 Roverは来年の夏に打上げ予定である。両者は将来のミッションを計画する上で、重要で興味深い沢山の結果を生み出してくれるだろう。Mars 2020は、数年後に計画されている別のミッションで持ち帰るためのサンプルを収集する予定だ。火星の岩石でいっぱいの貨物船で、何ができるか想像できるだろうか?遠くにチームを送り出す前に、それらの試料をまず実験室に送り込んで分析をしたいと思うのは当然だ。

NASAにとっては2024年が、おそらく2030年代の火星有人ミッションについて決定を下すことを約束しているもっとも早い時期である。その段階でも決定されるのはおそらく軌道周回を行うミッションだろう。当然のことながら、そのミッションから得られる信じられないほど貴重な観測と学んだ教訓に基いて、新しいミッションが計画されることだろう。おそらく2030年代の終わりには火星に人間の足跡を残せるのではないだろうか。

それは少々残念だろうか?まあ、商業区間で物事が進行する速さを考えると、それ以前にプライベートな火星ミッションを目にする可能性は高い。しかし、NASAはある種の義務を負っている。それは科学機関であり、納税者からの資金提供を受けている以上、民間企業が選択しないようなレベルまでその仕事を正当化しテストする必要があるのだ。

この報告書は約束されている内容は重いものの、実際の施策と厳密な日程に関しては扱いが軽い。すなわち多くのゴールがまだ遠く「2024年にはっきりする」以上のことは自信をもって明らかにすることができないと思われる。宇宙に関する急速な進歩が見られるこの時代に、そうした遠く漠然としたゴールを持つことは、少々不満かもしれないが、それがこのビジネスの性質というものなのだ。

一方、NASAや業界全体を再編している数多くの商用宇宙産業たちによる、エキサイティングな開発のネタが枯渇する心配はない。もしNASAの慎重なアプローチが気に入らないのなら、宇宙へと自分のミッションで乗り出すことができる ―― 本当に。そう考えるのはあなた1人ではない。

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(翻訳:sako)

NASAの火星着陸探査機、順調に飛行開始――InSightの火星到達は11月

NASAはAtlas Vロケットを予定どおりの時間に打ち上げた! 現在第2段ロケットの燃焼が11秒になったところだ。ブースターは正常に分離された。

リフトオフ! 人類の新しい火星ミッションは地球を出発した! @NASAInSightは火星に向かう6ヶ月の宇宙の旅に出た。 到着後、火星の活動を詳しく調べ、この岩だらけ惑星の成り立ちを理解する手助けとなるはず。
https://t.co/SA1B0Dglms pic.twitter.com/wBqFc47L5p

フェアリングは花びらのようにきれいに分離した。2段目、Centaurロケットはあと数分弾道飛行を続ける。発射ブログはこちら。https://t.co/50dnoQSHB8

アップデート: 打ち上げ後17分。ロケットは軌道に投入された。霧が出ていたものの、人類初となるアメリカ西海岸のバンデンバーグ空軍基地からの打ち上げはすべて順調に進行した〔これまでの火星探査機は東海岸のケープカナベラル基地からの打ち上げ〕。

メインエンジン停止(MECO)を確認。 @ULALaunch#AtlasVロケットは順調に @NASAInSightを火星に向けて推進している。 https://t.co/SA1B0Dglms #InSight pic.twitter.com/YjCuQ0dhRB

アップデート: 打ち上げの最終段階も無事に終了。火星の成り立ちを詳しく調べる科学的機器を満載したミニ宇宙船、Mars Cube One(MarCO)は2段目Centaurロケット頭部のディスペンサーから無事に切り離され火星に向かった。

探査機は自立飛行に入った。#AtlasVロケットからの分離を確認。これでいよいよ火星#Marsに向けての6ヶ月の旅が始まる。打ち上げブログはこちら。https://t.co/50dnoQSHB8 pic.twitter.com/aQjGnvUvAc

【略】

〔日本版〕InSight探査機のミッションと構造を詳しく紹介したTechCrunch記事はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NASAのInSight火星着陸機は、赤い惑星を掘り下げる

NASAによる最新の火星行ミッションであるInSightは、土曜日の早朝に打ち上げられる予定だ。宇宙旅行や惑星学における史上初の探究が数多く行われる。着陸機の装置は惑星表面を探査し、前例のない精度で地震活動をモニターする。またロケットに同乗する1対の小型のCubeSats(小型衛星)は小型宇宙船の惑星間旅行の可能性をテストする。

太平洋時間で土曜日の朝4時5分(日本時間では土曜日の20時5分)が、最初の発射予定時間だが、もし天候が悪けれはその後に引き続き再トライが行われる。打ち上げウィンドウが閉じてしまう6月8日まで、ずっと雲に覆われ続けるという可能性はほとんどないだろう。

InSight(洞察という意味)は単にイカした名前だというだけではない、それはInterior Exploration using Seismic Investigations, Geodesy and Heat Transport(地震調査、測地学、熱伝達を用いた内部探査)という、少々無理もある頭文字を並べたものだ。その搭載された機器は私たちに火星の内部について教え、火星そして地球を含む太陽系内の岩の惑星についての、過去と現在に関する洞察(insight)を与えてくれるだろう。

NASAのジェット推進研究所に所属する、本ミッションの主任研究員であるBruce Banerdtは、20年以上にわたってこの任務を推進してきているが、これは彼のほぼ全職業人生に相当する。

「これは、夏の間にタイヤショップで働いたこと以外で、私がやったことのある、唯一の職業なのです」と彼はNASAによる最近のポッドキャストで語っている。もちろん彼は、他の多くのミッションにも取り組んでいるが、このミッションに対する彼の献身は明らかに実を結んだ。実際には、当初は2016年に打ち上げの予定だったが、機器のトラブルのために彼らは次の打ち上げウィンドウを待つ羽目になった ―― それが今なのだ。

InSightはPhoenixスタイルの着陸機で、その大きさは小さな車ほどであるが、火星に向けて高速弾よりも速く発射する。打ち上げそのものも初の試みだ、NASAはこれまで惑星間ミッションを西海岸から打ち上げたことはない、しかし今回の条件を考えたときには、カリフォルニア州のヴァンデンベルク空軍基地が最良の選択肢だったのだ。それは行き先を決めるために重力の支援を行う必要もない。

ご存知ですか?私は米国の西海岸から別の惑星に飛び立つ最初の宇宙船になります。私の備えるロケットはそれが可能です。パワーは充分なのです
打上の詳細:https://t.co/DZ8GsDTfGc pic.twitter.com/VOWiMPek5x

「フロリダ州に行って、軌道に乗せるために地球の回転を利用しなくとも、私たちは素直に推進力を得ることができるのです」とBanerdtは同じポッドキャストの中で述べている。「そして南カリフォルニアでは、おそらく1000万人の人たちに見えるような形で打ち上げることができるでしょう、なにしろこのロケットはロスアンゼルスとサンディエゴのそばを飛行するのです。そしてもし朝4時に起きる気のある人は、本当に素晴らしい光のショーをその日見ることになるでしょう」。

ロケット下段のThe Atlas Vが着陸機を軌道に載せ、上段のCentaurが火星に向けて着陸機を押し出す役割を果たす。そののち6ヶ月の巡航を経て、地球カレンダーの11月26日に火星に着陸する予定だ。

その着陸は、Phoenixやその他の多くの着陸機同様に、エキサイティングな(かつ恐ろしい)ものになるだろう。火星の大気に突入する時点で、InSightの速度は時速2万1000キロ以上になっているだろう。まずそれは大気そのものによって減速し、新しい強化熱シールドとの摩擦によってその速度の90%が失われる。残りの速度のさらに90%がパラシュートによって減速される。しかしそれでもまだ時速160キロ以上の速度が残っている。もちろんこのままでは着陸はうまくいかない。そこで、地上数千フィートの場所でそれは着陸ジェットに移行する。それによって着陸機は狙った場所と方向に、安全な時速8.7キロほどで着陸することになる。

粉塵が(文字通り)落ち着いて着陸機がすべてが正常に動作していることを確認した後、着陸機は扇状の太陽電池(Solar array)を展開して作業を開始する。

ロボットアームと 自分を叩くロボットモグラ

InSightのミッションは、これまで以上の詳細さと深さで、火星の地質学に切り込むことだ。そのために、3つの主要な実験に向けて、機器が準備されている。

まずSEISは、小さな野球ドームのような外見の、地表に置かれる6台の地震センサーの集まりで、足元の地表の微かな振動に至るまでモニターを行う。微小な高周波振動や長周期振動も、すべて検知されることになる。

「地震学は、私たちが知っているほとんどすべてのものを得るために使った方法です、地球の内部についてのすべての基本的な情報を与えるもので、そしてアポロ時代には月の内部の性質を理解し測定するために用いられたのです」とBanerdtは言う。「そこで、やはり同じ技法を使いたいのですが、今回は火星の地震や、隕石の衝突によって引き起こされる振動を利用するのです。そのことで、核に至る深い火星の内部を探ります」。

熱流と物理特性プローブ(Heat Flow and Physical Properties probe)は興味深いものだ。それは、ミッションの継続中、惑星表面下の温度を継続的に測定する、だがそうするためにはもちろん、地面を掘り下げなければならない。その目的のために、チームが用意したのは「自分を叩く機械モグラ」だ。わかり易い名前だと思うよね?

この「モグラ」は太さ1インチ(2.54センチ)長さ16インチ(40.6センチ)ほどの中空の釘状のもので、内部のバネ仕掛けのタングステンブロックを使って自力で岩の中に入っていく。惑星表面における日々の、そして季節的な温度変動を避けるためには、5000回から2万回の撃ち込みを行って深い場所にたどり着く必要がある。

そして最後のものは、巨大な釘、小さな野球ドームなどを必要としないRotation and Interior Structure Experiment(自転と内部構造実験)だ。この実験には、地球との無線接続を使用して、火星が自転するに伴い、InSightの位置を極めて正確に追跡することも含まれている。とても信じられないことだろうが、その誤差はわずか10センチ以内である、その位置の変動は、惑星の自転のゆらぎを意味しており、その結果内部の構造を知ることができる。70年代と90年代に行われた同様の実験のデータと合わせることで、惑星学者たちは核がどのように溶融しているかを知ることができるのだ。

「いくつかの点で、InSightは45億年前に火星が形成された初期段階の情報を取り戻す、科学的なタイムマシンのようなものです」とBanerdtは以前のニュースリリースで述べている。「それは、地球、月、そして他の太陽系の惑星を含めて、岩石の塊がどのように形成されるのかを知るのに役立ちます」。

またInSightに備えられたロボットアームは、単に岩石を掴み上げて観察するだけでなく、その格納庫からものを取り出して作業場所に置く役割も果たす。そのアームの先の小さな指は、設置する各機器の上にあるハンドルを、人間のように掴むことができる。まあ、正確には多少やり方は違うかもしれないが、原則は同じだ。約244センチの長さであり、平均的な宇宙飛行士よりも遠い場所に手が届く。

ロケットに乗ったキューブ

MarCO CubeSatの1つ

InSightは間違いなく主要なペイロードだが、荷物はそれだけではない。同じロケットで打ち上げられるのは、Mars Cube OneまたはMarCOと呼ばれる2機のCubeSatである。それらは自ら動きを調整して軌道に乗るような制御手段を持たないので、ただInSightが着陸する際に火星の横で打ち出されるだけだ。

CubeSatのようなものはいつでも打ち上げられているじゃないか?もちろん ―― ただし地球軌道の上に。これはCubeSatを別の惑星に送り出す最初の試みである。成功した場合には、何ができるかに制限はない ―― ただしパンケースより大きなものを詰める必要はないと仮定しての話だが。

今回は特に超重要な実験は想定されていない。1つが故障することに備えて2つ用意されていて、どちらもデータを送受信するUHFアンテナと、何台かの可視光低解像度カメラを搭載しているだけだ。実際ここで行われる実験が対象にしているのは、CubeSat自身と、その打ち出し技術である。彼らが火星の軌道に乗れば、InSightの信号を地球に送る手助けをしてくれるかもしれない。もし彼らがそれ以上の働きを見せてくれたとしたら、それはあくまでもボーナスというものだ。

InSightの打ち上げはここから追うことができる。また昔からある擬人化されたTwitterアカウントもある。

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(翻訳:sako)

「火星は思ったより住みにくい」――土壌成分と降り注ぐUVで微生物はあっという間に死滅

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NASAやESAその他宇宙機関が火星を目指す計画を立て、2015年には火星に水が存在する可能性が高まったことから、最近では火星移住計画も荒唐無稽な話ではないという感覚になりつつあります。ところが、最新のScientific Reportsに掲載された論文では、火星に土壌成分には細菌レベルでも生命が存在できないほどの毒性があると報告されました。

1970年代にNASAが実施したバイキング計画では、火星表面に過塩素酸塩で覆われる土壌があることがわかっています。当時の研究では、過塩素酸塩は微生物のエネルギー源になる可能性があり、近辺に微生命が存在する可能性があると解釈する研究者も多くいました。

しかし実際には、過塩素酸塩はロケットの固体燃料酸化剤として使われる物質でもあります。スコットランド・エディンバラ大学の研究者Jennifer Wadsworthは、この火星の土壌で実際に微生物が存在できるかを確認するために、地球上のバクテリアを過塩素酸塩に混ぜ合わせ、火星環境に近い強さの紫外線を照射してみました。

すると、ただ紫外線に晒したときの2倍の速さでバクテリアが死滅したとのこと。それではと、火星の一般的な土壌にある、酸化鉄や過酸化水素といった成分も加えて再度実験したところ、今度は過塩素酸塩のときの11倍もの速さであっという間にバクテリアが死んでしまいました。過酸化水素と言えば、要するに殺菌消毒液オキシドールの成分。これでは生命が存在する可能性どころではありません。

研究者は、この毒性を回避して微生物が存在するには、かなり地中深く潜った位置にいなければならないとしています。

なお、欧州宇宙機関ESAは、2020年にExoMarsローバーを火星に送り込むべく準備中です。ExoMarsローバーには地表から2mの深さまで掘り下げられるドリルを備えており、そこで採取した土壌サンプルに火星初の微生物を発見することが期待されています。

ちなみに、今回の実験にはポジティブな面もひとつ見つかっています。それは、これまでに火星に送り込んだ探査機や着陸機、ローバーに付着していたかもしれない地球由来のバクテリアがおそらく火星上では死滅しており、火星の汚染が広まっていないと考えられること。”地球人”よりも先に”地球菌”たちが火星探査機にヒッチハイクして移住し、地球人がそこへ到達するまでに、やけにでかい脳と骸骨のような顔を持つ生物に進化している可能性は著しく低くなりました。

Engadget 日本版からの転載。

データサイエンスとロケットサイエンスが人類を火星へ連れて行く

Laptop computer with red ethernet cable forming a rocket, coming out of the back on a plain background

【編集部注】著者のKapil Kedarは、Alpine Dataのテクニカル・セールス部門のディレクターである。

最近CNNの論説で、オバマ大統領は、火星へ有人ミッション送り込む米国のコミットメントを再確認した。データサイエンス上の課題が複雑すぎると思うだろうか?火星遠征が健康へ与える影響を理解するために行う、データマイニングの難しさを想像して欲しい。

数年にわたる宇宙の滞在で、宇宙飛行士の筋力や肺活量に何が起きるのだろうか?どのくらいの体重なら安全に減らすことができるのだろうか?乗務員の居住スペースのCO2はどの程度であればよいのか?個々の宇宙服の関節の柔軟性を計算するのに必要とされているセンサーの数はいくつだろうか?

人間を「これまで誰も行っていない場所(where no one has gone before)」に送り出すときには、考慮すべき多数の変数があり、そのためにNASAは、将来の火星行きミッションに備えて健康と安全のリスク研究を熱心に行っている。これらのリスクを理解することはとても重要だ、なぜならそれらは旅行計画を行う際に必要となる多くの意思決定にインパクトがあるからだ — それはおよそ全ての項目に及ぶ。乗組員候補をどのように評価するべきかというものから、機器エンジニアリング、ミッションの物流、そして燃料の必要量の決定まで。

賭け金は高いが、NASAは最初の段階から、完璧な分析モデルの開発ではなく、意思決定者が連続的に変化する多くの疑問に分析を使って答えることができるようにするための、データサイエンスプロセスを構築することにより力を注ぐ必要があることに気が付いていた。とはいえ、NASAの分析アプローチから学ぶために、ロケットサイエンスに精通している必要はない。以下に示すのは、これからビッグデータ分析を始めようとしている組織、あるいはビッグデータ分析に行き詰まっている組織に当てはまる、有用なキーポイントである。

複雑にするな

簡単に言えば、データサイエンスはロケットサイエンスのように複雑であってはならない(そこで昔私がやっていたことを知りたい人はいるだろうか?)もちろん、ビッグデータの分析には様々な課題がある、そしてもちろん、どのような洞察を得たいかによって、アプローチも変化する。しかし、状況が必要としていること以上に物事を複雑にする必要はないのだ。

あまりにも頻繁に、多くの組織が、データ分析を行うことに集中すべきときに、ひたすら分析のためのデータ移動の無限のサイクルに落ち込んでいる。ビッグデータは、その定義から明らかなように、その移動は不可能ではないにせよ、大変難しい。Hadoopのような分散ストレージと処理のフレームワークが存在する理由はここにある — クラウド内のデータは、サイロ内のローカルデータよりもはるかにスケーラブルなのだ。

火星行きのプロジェクトでは、見るべきデータに大変多くのレベルが存在する、たとえば前回の宇宙ミッションを完了したScott Kellyのような宇宙飛行士から収集したヘルスデータから、非宇宙飛行士を使った研究や、ヒューストンのJohnson Space CenterにあるHuman Exploration Research Analog(HERA)のような模擬宇宙空間で行われる研究まで。

全てのデータを1箇所で得ることが、重要な最初のステップだ。このためにNASAは、Lockheed Martinを始めとする複数の分析パートナー(例えばAlpine Data)によって開発された、高度分析と情報供給のための共同プラットフォーム(Collaborative Advanced Analytics and Data Sharing platform)を用いて、データをその提供元で分析するために使っている。仕事をするために一々分離した分析環境へデータをダウンロードすることを待つ必要がないので、研究者たちはその時間とエネルギーを、火星行きミッションを計画する際の問い合わせと回答を得る作業に集中できる。

打ち上げは単なる始まりに過ぎない

ロケット打ち上げの成功は、数年にわたる火星へ遠征の最初の1ステップに過ぎない。過去の経験から、NASAはその全行程の間に、多くの問題が発生し、対処を迫られること知っている。同じことが、データ分析プロジェクトにも当てはまる。モデルをデプロイすればプロジェクトが完了するというわけではない。実際には、最も貴重な分析の取り組みは、モデルが継続的に洗練され反復される形で行われる。

データサイエンスはロケットサイエンスのように複雑であってはならない。

科学的方法と同様に、分析を最大限に活用するためには、実験、テスト、失敗からの学び、そして更なる再びテストを必要とする。米航空宇宙局(NASA)は、自由に大容量のデータを照会できるようにしたいと考えていて、これまでの知見に洞察を注ぎ込み新しいモデルを構築できるようにしたいのだ。これが、データサイエンスに関わるこの活動が「振り子」に似ている理由である、前に振り出しながら研究者の洞察を深め、後に戻しながらモデルの定量化、結果評価、そして精細化を行い、そしてまた新たな振りを繰り返すのだ。

持っているデータを使え。持っていれば良いなと思うデータではなく

素早く簡単に分析モデルを洗練することが出来る能力は、データセットは完璧ではないときに、特に貴重なものとなる。(いや実際に、完全データセットなどというものがあるだろうか?)。

NASAにとって、データ上の最大の課題は、宇宙飛行士のサンプルサイズが小さいことである — わずか300人の個人がこれまでにNASAの宇宙飛行士として受け入れられてきた。研究者らは、この小さなサンプルから収集したデータをなんとかマイニングし、外挿を行う必要があるのだ。

例えば、120ポンドの体重を持つ35歳の女性の宇宙での5ヶ月の旅の記録に基づいて、出発時32歳で123ポンドの人に2年間の間に何が起きるかを計算できるだろうか?30歳で118ポンドなら?更には、これまで宇宙飛行士が、赤い惑星に足を踏み出したことはないので、実際に火星に住むことへの健康への影響については何のデータもない(マット・デイモンは除いて)。

しかしNASAは、月へ行った、あるいは国際宇宙ステーションで1年を過ごしてきた宇宙飛行士たちから、何を学ぶことができるのだろう?模擬宇宙環境に住んでいる被験者からのデータが予測モデルに適用されたときに、何が起きるのだろうか?迅速なモデルの展開と洗練を支援する分析ツールを使用すれば、組織は例え重要な情報が欠落している場合でも、より良い予想を行わなければならない洞察を、データから引き出す様々な方法を試し続けることができる。

ブラックボックスを打ち破れ

火星ミッションでは、NASAは納税者の何十億ドルをつぎ込んでいるだけではなく、宇宙飛行士たちの命も預かっている。宇宙飛行士達は科学と探求の名のもとに、彼らの健康と安全をリスクに晒すのだ。

分析の他の消費者と同様に、NASAは結果として得られた提案が信頼できるものであるようにする必要がある、しかし、もしこうした予測が、データサイエンスの専門家だけが扱ったり理解できる「ブラックボックス」ので計算されている場合にはそうした信頼の獲得は難しい。

このようなプロジェクトのためには、データサイエンスの博士号を持たない分析結果の利用者たち(ヘルス研究者、機器エンジニア、その他のミッション計画実施者たち)の力を拡大して、自分自身のデータに対して実際に問い合わせを組み立てて実行できるようにすることが鍵である。これは、ビジネスとITステークホルダーの間の緊密な協力を必要とし、同時に利用と変更が簡単で、必要な人へ洞察を届ける能力を持つツールも必要とする。これがNASAが共同分析プラットフォームを選んだ理由である。このプラットフォームには、火星ミッションで働く科学者と意思決定者たちによって使われているシステムとアプリケーションに直接出力を展開するツールが含まれている。

大規模で複雑なデータセットは、分析の展開に着手しようとするどのような組織に対しても、課題を提起する。しかし、NASAによるデータを最も複雑な旅(火星への遠征)へと結びつけようとする例は、その課題が乗り越えられないものではないということを証明している。適切なツールと、最も重要な一貫性のあるよく計画されたアプローチを使えば、データサイエンスはロケットサイエンスのように困難なものとはならない。

注:Lockheed MartinのInformation Systems & Global Solutionsは、現在Leidos Holdingsの一部である。

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(翻訳:Sako)