調査会社NPDが発表したデータで、皆が既にわかっていた事実が確認された。ゲーム会社にとって2020年第1四半期はとてもいいものだった、という事実だ。レポートによると、2020年1〜3月期の米国におけるビデオゲーム売上高は過去最高の108億6000万ドル(約1兆1600億円)で、95億8000万ドル(約1兆300億円)だった2019年同期から9%増となった。
主要因は、お察しのとおり新型コロナウイルス(COVID-19)だ。外出禁止令が国家、州レベルで出され、人々はビデオゲームをすることで現在も続いている日々の恐怖に対処している。本当にたくさんのビデオゲームだ。
NPDのMat Piscatella(マット・ピスカテーラ)氏が、我々が持っている疑念に次のように答えてくれた。「このタフな時期に、ビデオゲームは多くの人に安らぎとつながりをもたらしている。家で過ごすようになるにつれ、人々は気晴らしや現実逃避としてだけでなく家族や友達とつながる手段としてゲームをするようになった。コンソール、モバイル、PC、VRに関係なく、第1四半期のゲームの使用と売上高は成長した」。
またこの成長には、多くの消費者が楽しんでいるゲームタイトルも部分的に貢献している。すでに任天堂が発表したとおり、「Animal Crossing(どうぶつの森シリーズ)」が発売後最初の四半期としては同社史上最高の売上を記録した。これは供給問題にもかかわらずSwitchの売上にも貢献した。「Animal Crossing」は外出禁止令が出たちょうどのタイミングにリリースされ、競合するタイトルもさほどない中で前向きなソーシャル体験のようなものをもたらした。
実際にSwitchの成功は他のプラットフォームの不足を補った。Microsoft(マイクロソフト)とSony(ソニー)が次世代コンソールで年末までに巻き返しを図るのは間違いないだろう。しかし当面は、多くの消費者がXboxやプレイステーションに金をつぎ込むホリデーシーズンが来るまで現状を維持することが予想される。米国で急上昇している失業率もまた間違いなくゲーム業界の収支に影響を及ぼすだろう。
画像クレジット: Jasmin Merdan / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)