Swarmが米国での衛星インターネットサービスに関する承認をすべて取得

2018年に衛星スタートアップのSwarm(スワーム)がFCC(米国連邦通信委員会)の規則に違反して複数の衛星を打ち上げていたことが判明したが、異例の形でステルスモードから抜け出した。規制当局は当時、同社の衛星はほとんどのCubeSat(超小型衛星)よりも小さく、また既存の技術では確実に追跡できないサイズだと主張していた。2年後となる2020年、Swarmは米国で商業サービスを開始するために必要な規制のハードルを、すべてクリアしたと発表している。

2019年にSwarmは、当初のコンステレーションで計画していた150機の衛星と最大600機の衛星を打ち上げる許可をFCCから認証され、衛星から地球へのデータ送信に必要な無線周波数帯を使用する許可を得ていた。さらに同社は英国やニュージーランド、ドイツ、スウェーデン、南極大陸、国際水域での事業を行うための規制当局の承認を追加して得ている。また米国や英国、南極大陸、ニュージーランド、およびアゾレス諸島では地上局の設置許可を得ており、2020年中にはさらに多くの設置許可を得る予定で、すべてが計画どおりに進んだ場合、夏の終わりまでに地上局のネットワーク全体が30拠点に到達する予定だ。

Swarmの最終的な目標は、海上や地上の物流の追跡、農業などのIoTアプリケーションや、地上のインフラが不十分な地域での基本的な通信サービスに適した手頃な価格の衛星インターネットネットワークを世界的で提供することだ。現在、すでに軌道上にある9基の衛星を使ってサービスが開始できる段階にあり、さらに多くの国での運用をカバーするために、規制当局の認可を拡大している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

小型人工衛星ネットワークを利用するIoTシステム向けSDKをKeplerが公開

トロントのKepler Communications(ケプラー・コミュニケーションズ)は、通信サービスを提供するための靴箱サイズの人工衛星を開発し、その実際の打ち上げ配備もしている。同社はこのほど、最初のSDKを作って関心あるデベロッパーの登録を待っている。同社の衛星を商用利用する顧客はこのデベロッパーキットを使ってKeplerが来年から提供するナローバンドのIoT接続を利用でき、それが実際に有料で提供される来年からは同社のパートナーにもなる。

SDKをこのように早期に公開するのは、Keplerが提供するIoT接続を関心のある企業に試用しテストしてもらうためだ。Keplerのサービスの供用範囲はグローバルなので、IoTのオペレーターは単一のネットワークで比較的安くシステムを構築運用でき、輸送用コンテナの追跡とか鉄道のネットワーク、家畜や穀物などの積荷の追跡をグローバルに行うことができる。

Keplerによると、同社のIoTネットワークはこの目的のために特製された重量10kg以下のナノサテライトの集合で構成されてる。実際の打ち上げは来年以降になるが、消費者向けHDビデオストリーミングなどのように広帯域を必要としない業種に狙いを定めている。そういう業種にとっては、カバー範囲が広くてリモートアクセスの多い、しかも安定性の良い堅牢なネットワークが鍵だ。

軌道上に衛星の星座と呼ばれる複数の人工衛星を配置して提供するIoT接続は、最近ますます関心が高まり投資の対象にもなっている。そして大企業はそれらを利用してモニタリングや積荷などの追跡を現代化しようとしている。例えば、Swarmは同じ目的の150個の小型衛星の打ち上げをFCCに許可された

2015年創業のKeplerは、これまでに2000万ドルあまりを調達し、2つの小型衛星を昨年11月と今年の1月に打ち上げている。同社の発表によると、来年半ばにはISKとGK Launch Servicesとの契約でさらに二つをソユーズロケットで打ち上げる予定だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

任天堂はSwitch用のスーパーファミコンコントローラーをリリースか

任天堂はNintendo Switch用のSNES(スーパーファミコン)ワイヤレスコントローラーをリリースするようだ。ということは、SNESの昔のタイトルが仮想ゲームライブラリであるNintendo Switch Onlineにやってくるのだ。

あの目ざといEurogamerが見つけたFCCへの提出文書には、スーパーファミコンのワイヤレスコントローラー以外の何物でもないと思われるデバイスの背面図があって図表まで載っている。

その図表に載っている「HAC」という型式は、Switch用のアクセサリーを指している。そして歴史が示すところによれば、Switch用にこんなレトロなハードウェアが登場したことは、昔のゲームが戻ってくるということだ。任天堂は9月にSwitch用のNES(初代ファミコン)コントローラーをローンチしたが、それと一緒にNintendo Switch Onlineには会員が無料で遊べるNESのゲームが登場した。

FCCの提出書類は任天堂が何かをリリースする証拠だが、あとは推測ばかりで公式発表は何もない。しかし特にSNESのゲームの再来は、過去にWiiバーチャルコンソールでもやったことだから、Switchにもやってくることは確実だろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

iRobotが開発中のロボット芝刈機は、天文学者を怒らせている

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複数のFCC提出資料によると、ロボット掃除機メーカーのiRobotは自動芝刈機を開発している ― そして電波天文学者をイラつかせている。プロジェクトは未だベールの中にあるが、芝刈機がよそへ入り込まないために低出力のラジオビーコンを使って庭の境界を検出している。他の自動システム ― ワイヤーやバリアーを使ってロボットを包囲する ― と異なり、このビーコンが6240~6740MHzの電滋波を放出する。

これは国際電波天文台(NRAO)によると、宇宙空間のアルコール ―
「星間メタノール」― の検出に用いられており、メタノールの存在は星が誕生しつつあることを意味する。FCCは「電波天文学研究を妨害しないために、実施可能なあらゆる手段を尽くすべきである」とまで言明している。

面白いのはここからだ。NRAOの天文学者らはFCCのコメントでiRobotに返答している。例えば:

iRobot:「iRobotのRLM[ロボット芝刈機]の使用は芝刈作業の安全性を高める。推定1517件の死亡事故が1997~2010年の間に芝刈機によって起きている。消費者がロボット芝刈機を使用すれば、そのような死亡や怪我の多くが起きないと仮定することは合理的である。毎年1700万ガロンの燃料、主としてガソリンが、芝刈機の燃料補給時にこぼれ出ている。バッテリー駆動のRLMは、排気ガス、ガソリン漏出、火災、その他の事故を減少させる。
NRAO:「iRobotは、複数の恐ろしい事故やガソリン漏出の例を挙げて、同社のロボット芝刈機を認めることの公益を主張している。しかしながら、ワイヤーループ[埋め込みエッジワイヤー]を用いたロボット芝刈機は既に競争市場を形成しており、iRobotが現状の芝刈作業と関連付けている痛ましい事故の発生傾向を既に妨げている」

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iRobotのファウンダー、Colin Angleがコンピューター科学で修士号を取得し、人工知能とロボット工学の深い知識を持っていることを踏まえれば、これが映画「メガマインド」に出てくる天才同士の戦いになることは必至である。このiRobot RLMと呼ばれるであろう新製品、そしてAngleらがどうやって星間メタノール分光法の妨害を回避するのか、どちらも興味深い。資料全文はこちらで見られる。

via Spectrum

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook