Waymoが自動運転車技術のグローバル展開を目指しルノー日産と提携

Waymo(ウェイモ)は、Renault(ルノー)および日産との独占的パートナーシップにより、フランスと日本で商用の自動運転車が乗客と自動車業界にとっていかなる形であるべきかを研究していくことになった。

発表ではこのパートナーシップには「初期的期間」と呼ばれる日限があり、しかしウェイモも、ルノー・日産・三菱アライアンスも具体的な終了日を明かさなかった。

当面は、研究がこのパートナーシップのベースだ。彼らの計画では、商用面、法律面、および規制の面での問題を研究する。しかしウェイモのCEOであるJohn Krafcik(ジョン・クラシク)氏および同社の見方では、これは両国における商用サービスの展開の開始を意味し、可能性としてはさらに中国などほかの国での展開にもつながる。

クラシク氏は声明でこう述べている。「これはウェイモにとってその自動運転技術を革新的なパートナーとともにグローバル化していく理想的な機会である。アライアンスの国際的なリーチとスケールに支えられて弊社のWaymo Driverはモビリティの変革を提供でき、フランス、日本、およびそのほかの国の乗客と自動車販売業界に安心して奉仕していける」。

ルノーと日産のプランでは、アライアンスに焦点を置いたジョイントベンチャー企業をフランスと日本に作り、それを自動運転車によるモビリティサービスの専業企業にしていく。

この発表の前には、さまざまなアライアンスの発表や契約の失敗、そして数々の自動運転車企業やサプライヤー、自動車メーカーなどの間の、数多いパートナーシップが各所で雨後の筍していた。

5月にはFiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)がルノー日産アライアンスとの合併のプロポーズを引っ込めた。その50対50のタイアップは、コストを下げ、より多くの資本を自動運転車のような次世代技術の市場化に向けて投入できると喧伝されていた。

その合併は水泡に帰したが、フィアット・クライスラーと自動運転車のスタートアップAurora(オーロラ)との間で進行中だった契約は公表された。その発表の直後には、Volkswagen(フォルクスワーゲン、VW)がAuroraとのパートナーシップを終了したとFinancial Timesが報じた。

そしてその間も、フォードが支援するArgo AIとVWの交渉はずっと続いている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Financial TimesとGoogleがパートナーしてヨーロッパの都市の観光案内に載らない穴場をガイド

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ニュースのパブリッシャーがテクノロジを利用すると、こんなこともできるという例。Financial Timesが今日(米国時間10/30)、Googleとのコラボレーション、Hidden Citiesを公開した。

最初の都市はブラッセルだ。同誌の特派員たちが、バーやレストラン、魅力のスポットなど、秘密の穴場を教えてくれる。地元の有名人も参加している: Paul Dujardin(美術館Bozar)、Alain Coumont(レストランチェーンLe Pain Quotidien)、そしてMartine Reicherts(ECの文科相)。

Google Mapsがベースなので、対話性もある。それはSnow Fallほどのすごいイノベーションではないが、Googleでヨーロッパや中東、アフリカのブランドマーケティングを担当しているRamya Raghavanは、このプロジェクトは良質なコンテンツとテクノロジの‘出会い’を表現しているし、Google Mapsを使っているから実用性もある、とほめちぎる。

Raghavanは曰く、“FT Weekendはいつも読んでいるけど、これならレストラン記事にナビがついてるようなものだから、Google Calendarに入れておく価値があるわ”、だそうだ。

彼女によると、Hidden CitiesはGoogle Mapsの新しい機能も使っている。たとえばHidden CitiesのWebサイトに載ってる位置をモバイルのGoogle Mapsアプリに直接保存できるのだ。

“このプロジェクトはGoogle MapsのAPIを盛大に使っているから、ほかのデベロッパや出版サイトにとっても参考になると思う”。

FT Weekend Magazineの副編集長Natalie Whittleは、Googleとのコラボレーションを“バイクとサイドカーの関係”と表現する。この際、バイクの運転者はどっちかというと、“完全に独立した編集権を持つFTのチーム”だ、と彼女は主張する。それに対してGoogleは、サイドカーの座席から技術的サポートを提供した。

“今のFTのモットーは‘デジタルファースト’ね”、とWhittleは言うが、それは、印刷版を軽視するという意味ではない。この都市ガイドも、同誌の10月31日号の付録になる。Web上のGoogle Mapsから印刷用の版下を作る工程は、“難しいけど良い体験だった”、と彼女は語る。

なぜ、ブラッセルからか? そこにはFTのかなり大きな支局があるし、またパリに近すぎるので旅行案内などでまともに取り上げられる機会が少ないからだそうだ。

“これで、ブラッセルを見直す人が増えると嬉しいわね”、ということだ。

次のHidden Cityはロンドン、11月28日にローンチだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

日経、英フィナンシャル・タイムズ・グループをピアソンから1600億円で買収

2015-07-24-ft

メディア業界でまた大型企業買収が発表された。イギリスのPearsonはフィナンシャル・タイムズ(FT)・グループを日本経新聞社に8億4400ポンド(1623億円)のキャッシュで売却した。最近、PearsonはFTの売却先を探しているという噂が流れており、ドイツのAxel Springerが有力な売却先の候補として上がっていた。

今回の売却には、フィナンシャル・タイムズ紙の他に、ウェブサイトのFT.com、How to Spend It、FT Labs、FTChinese、Confidentials、Financial Publishing(The Banker、Investors Chronicle、MandateWire、Money-Media、Medley Global Advisorsなどを発行)が含まれる。

ただしエコノミスト誌のPearsonの50%の持ち株、テムズ川沿いのFTの本社ビルは含まれていない。しかしPearsonが今後教育事業に特化していくという方針であることを考えるとこれらの資産も将来は手放すことになるかもしれない。

PearsonのCEO、John Fallonは声明で次のように述べた。

われわれPearsonはFTを60年近くにわたって所有してきた。しかしわれわれはモバイル化とソーシャル化に起因するメディアの大きな変化の時期を迎えている。 このような環境において、ジャーナリズムとしてまたビジネスとしてFTの成功を保証する最良の道はグルーバルなデジタル・ニュース企業の傘下に入ることだ。

一方、Pearsonは今後、グローバルな教育事業戦略に100%集中していく。世界の教育は根本的な変化を遂げつつあり、われわれはグローバルに質の高い教育を提供していくことに巨大なビジネスの機会を見出している。

FTの発行部数は73万7000で、この数字は過去5年で30%アップしている。このうちデジタル版が70を占めている。FTはイギリス最大の新聞ではないが、高級紙とみなされており、ことにビジネス界ではもっとも権威あるメディアの一つだ。Pearsonによれば、FTの2014年の売上は 5億1900万ドル(642億円)だった。

Pearsonが教育関係の出版とサービスに特化していくのであれば、FTの受け皿として日経は自然な選択だろう。日経は日本でもっとも有力な経済メディアを運営する一方で海外への展開の機会を探っていた。この点は海外での買収を積極的に繰り返している楽天と似ている。

日経の喜多恒雄会長、グループCEOは、「世界でもっとも権威ある組織の一つフィナンシャル・タイムズをチームに迎え入れることができたことを大いに誇りに思っている」と述べた。

日経はグローバルな存在感ではフィナンシャル・タイムズに及ばないだろうが、両者には共通点が多い。その一つがペイウォール〔有料オンライン記事〕だ。140年の歴史を誇る日経の主要なオンライン・メディアは日経電子版だ。今年で5年を迎えたこのサイトは40万人の有料購読者を誇っている。

一方、日経に対しては調査報道に欠けるという批判がある。2011年の津波、また最近のタカタのエアバッグの欠陥に対する報道が不十分だったという指摘が出ている。

日本企業の大半はもっぱら国内市場をターゲットとしているが、日経は東南アジア市場への進出に意欲的だ。Nikkei Asian Reviewは週刊誌とオンラインの双方で発行されている。またタイのバンコクに編集拠点を持つ。シンガポールでは東南アジア地域での営業、販売活動を行うNikkei Group Asiaを運営している。

〔英文プレスリリースの全文は原文を参照〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+