スイッチサイエンスがコンピュータービジョン向けLuxonis製「OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ」2種発売開始

スイッチサイエンスがコンピュータービジョン向けLuxonis製「OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ」2種発売開始

スイッチサイエンスは1月12日、同社ウェブショップにおいてLuxonis製コンピュータービジョン用ハードウェア「OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ」の発売を開始した。自動焦点版「OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ(自動焦点版)」と「OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ(固定焦点版)」の2種類がある。直販価格は、それぞれ1万8854円(税込)。

OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラは、高度なニューラルネットワークを動作させながら、ステレオカメラ2基と4Kカメラ1基で深度情報と色情報を取得できるAIカメラだ。顔認識、オブジェクト検知、オブジェクトトラッキング、Python APIの使用が可能となっている。

自動焦点版は、30cm以内の撮影対象に動的に焦点を合わせることができる(オートフォーカス)。ドローンやロボットなど、振動が大きな用途には向いていない。固定焦点版は、振動が大きい用途に対応でき、レンズが動かないためRGB深度調整にも向いている。30cmの距離で焦点が合うようになっている。

自動焦点版、固定焦点版ともに、特徴は以下のとおり。

  • リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
  • 12メガピクセル、JPEGエンコーディング(静止画)
  • H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125 MB/秒、Raspberry Pi Zeroでは4K/30 fpsで録画可能)
  • 歪み除去、魚眼レンズに対応
  • オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
  • 対象のトラッキングが可能
  • MJPGエンコーディング
  • 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
  • ステレオカメラ

電源はUSB Type-C経由で給電される。消費電力はスタンバイ時で0.6W。depthai_demo.py実行時で4W。最大時で4.5W。ビデオエンコーダーやニューラルネットワークを実行しているときに2Wの電力スパイクが発生する可能性があるとのこと。

OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ(自動焦点版)

  • 型番:LUXONIS-OAK-D-LITE-AF
  • 価格:1万8854円(税込)

OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ(固定焦点版)

  • 型番:LUXONIS-OAK-D-LITE-FF
  • 価格:1万8854円(税込)

スイッチサイエンスがコンピュータービジョン向けLuxonis製「OAK-D-LITE OpenCV DepthAIカメラ」2種発売開始

価格約1万1000円、Raspberry Piで簡単に3Dポイントクラウドが作れる3Dセンシングシステム「ILT開発キット」発表

Raspberry Piで簡単に3Dポイントクラウドが作れる3Dセンシングシステム「ILT開発キット」発表

マジックアイは、企業や学校の研究者など3Dセンシングに興味のある人を対象に、小型・高速・高精度・低遅延・省電力を特徴とする独自特許技術の3Dセンサー方式「インバーティブル・ライト技術」(ILT)を手軽に評価できる入門モデル「ILT開発キット」(DK-ILT001)を7月15日から世界同時発売すると発表した。希望小売価格は100ドル(約1万1000円)。予定販売数は5000台。スイッチサイエンスから販売予定。

縦横44×24ミリ、高さ16ミリというコンパクトなハードウェアと専用ファームウェアからなるILT開発キットは、Raspberry Pi(別売)と組み合わせることで、動きの速い立体も高精度に測距して3Dポイントクラウド(3D点群)化できる。


「ILT開発キット」(DK-ILT001)仕様は次のとおり。

「ILT開発キット」(DK-ILT001)仕様

  • プロジェクター発光到達距離:1500mm
  • 推奨測距距離:150〜800mm(測定精度±3¥%)
  • 高精度測距距離:150〜500mm(測定精度±1.5¥%)
  • 測距有効視野角(FOV):約55度×約43度(マジックアイ開発環境による)
  • 測距速度:約120fps(マジックアイ開発環境による)
  • 動作環境:Raspberry Pi Zero W/3B/3B+/4(専用ファームウェアを準備)
  • レーザークラス:クラス1IEC60825-1(2007)、FDA:2110463-000)
  • 電源電圧:3.3V(電源はRaspberry Piのカメラコネクターより供給)
  • 消費電力:0.6W(平均)
  • 形状:W44×D24×H16mm
  • 質量:16g

開発環境

  • Raspberry Pi Zero W/3B/3B+/4(専用ファームウェアを準備)
  • 対応OS:Ubuntu 20.04、Windows 10
  • 対応言語:C++、Python
  • 対応ミドルウェア:OpenCV、PCL(Point Cloud Library)、Open3D、ROS、Unity(計画中のものを含む)

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Windows 10(製品・サービス)Ubuntu(製品・サービス)OpenCV(製品・サービス)Open3D(製品・サービス)コンピュータービジョン(用語)C++(製品・サービス)スイッチサイエンス(企業)Python(製品・サービス)PCL / Point Cloud Library(製品・サービス)マジックアイ(企業)Unity(企業・サービス)Raspberry Pi(組織・製品)ROS(製品・サービス)日本(国・地域)

深度・色情報を取得できるAIカメラ「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」を2万5179円でスイッチサイエンスが発売

深度・色情報を取得できるAIカメラ「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」が2万5179円で日本発売、オープンソースハードウェアとして仕様公開

「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」

スイッチサイエンスは7月5日、Luxonis(ルクソナス)Holding Corporationのコンピュータービジョン用ハードウェア「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」(OAK-D)の発売開始を発表した。スイッチサイエンスのウェブショップでの直販価格は2万5179円(税込)。オープンソースハードウェア(MITライセンス)としてGitHub上含め仕様が公開されている。「OAK-1 OpenCV AIカメラ」(OAK-1)も近日発売される(価格未発表)。

OAK-D OpenCV DepthAIカメラ

OAK-Dは、ステレオカメラ2基と4Kカメラ1基を搭載し、深度情報と色情報を取得できるAIカメラ。インテルのVPU(visual processing unit:視覚処理装置)「Movidius Myriad X」を採用しており、顔認証、オブジェクト検知、オブジェクトトラッキングに利用可能。製品名にある「OpenCV」とは、オープンソースのコンピュータービジョン用ライブラリーのこと。また、Luxonisが開発した組み込み型空間AIプラットフォーム「DepthAI」は、MITライセンスのもと公開されており、Pythonなどですぐに利用できる。

OAK-D OpenCV DepthAIカメラの特徴

  • リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
  • 12メガピクセル JPEGエンコーディング(静止画)
  • H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125MB/秒。Raspberry Pi Zeroでは4K/30fpsで録画可能)
  • 歪み除去。魚眼レンズに対応
  • オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
  • 対象のトラッキングが可能
  • MJPGエンコーディング
  • 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
  • ステレオカメラ

「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」仕様

メインカメラ

  • 最大フレームレート:60fps
  • 最大フレームレート(4K):30fps
  • 解像度:12MP(4056×3040px)
  • モデル:MX378
  • FOV:81DFOV° 68.8HFOV°
  • F値:2.0
  • レンズサイズ:1/2.3インチ
  • オートフォーカス:8cm〜∞

ステレオカメラ

  • 最大フレームレート:120fps
  • 解像度:1280×800px
  • モデル:OV9289
  • ピクセルサイズ:3um×3um
  • F値:2.2
  • レンズサイズ:1/2.3インチ
  • FOV:81DFOV° 71.8HFOV°
  • フォーカス:19.6cm〜∞

インテル Movidius Myriad Xイメージプロセスユニット

  • 処理速度:4兆ops/秒
  • ベクター処理:16shaves
  • メモリ帯域:450GB/秒
  • ビジョンアクセレレータ:20+
  • Neural Compute Engine:2×ニューラルコンピュートエンジン(1.4tops)

また、OAK-Dモジュール(アルミシェル付き)、1m長のUSB3.0 Type-A – Type-Cケーブル、
ACアダプター(日本の電気用品安全法に準拠)が含まれる。

OAK-1 OpenCV AIカメラ

 

深度・色情報を取得できるAIカメラ「OAK-D OpenCV DepthAIカメラ」が2万5179円で日本発売、オープンソースハードウェアとして仕様公開OAK-1は、演算回数4兆ops(1秒間に4兆回の処理。operations-per-second)という高度なニューラルネットワークを作動させながらデータをUSBに出力可能というAIカメラ。12メガピクセルカメラとオンボード2.1Gbps MIPIインターフェイスを搭載。

「OAK-1 OpenCV AIカメラ」の特徴

  • オブジェクトトラッキング
  • Apriltag(ミシガン大学AprilTags Visual Fiducial Systemプロジェクトで開発されたARマーカー)対応
  • リアルタイムバックグラウンド演算により動きの予測が可能
  • 12メガピクセル JPEGエンコーディング(静止画)
  • H.264/H.265エンコーディング(4Kビデオ3.125 MB/秒。Raspberry Pi Zeroでは4K/30 fpsで録画可能)
  • 歪み除去。魚眼レンズに対応
  • オブジェクト検知、画像認識、セマンティックセグメンテーション
  • 対象のトラッキングが可能
  • MJPGエンコーディング
  • 3Dでオブジェクトのトラッキング可能
  • ロスレスズーム

「OAK-1 OpenCV AIカメラ」仕様

ステレオカメラ

  • 最大フレームレート:60fps
  • 最大フレームレート(4K):30fps
  • 解像度:12MP(4056×3040px)
  • モデル:IMX378
  • FOV:81DFOV° 68.8HFOV°
  • F値:2.0
  • レンズサイズ:1/2.3インチ
  • オートフォーカス:8cm〜∞

インテル Movidius Myriad Xイメージプロセスユニット

  • 処理速度:4兆ops
  • ベクター処理:16shaves
  • メモリ帯域:450GB/秒
  • ビジョンアクセレレーター:20+
  • Neural Compute Engine:2×ニューラルコンピュートエンジン(1.4tops)

Luxnoisは、「あたたのデバイスに人間に匹敵する視覚を埋め込む」をモットーに、イチから開発する手間を省き、組み込み型の機械学習とコンピュータービジョンを提供する企業。DepthAIを核とした、API、GUI、ハードウェアを提供している。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Intel / インテル(企業)OpenCV(製品・サービス)オープンソース / Open Source(用語)オープンソースハードウェアOpenVINO(製品)カメラ(用語)コンピュータービジョン(用語)スイッチサイエンス(企業)DepthAI(製品・サービス)Python(製品・サービス)MovidiusLuxonis Holding Corporation(企業)日本(国・地域)

コンピュータビジョンのSuperAnnotateがOpenCVと提携、ノーコードのAIスマートカメラ普及を支援

ノーコードのコンピュータビジョンプラットフォームであるSuperAnnotateが、オープンソースのコンピュータビジョンアルゴリズムの大規模なコレクションを構築している非営利団体OpenCVとパートナーシップを組むことになった。この動きは、スタートアップや起業家が独自のAIモデルを構築し、カメラが機械学習を使って物体を検出できるようにすることを意味する。SuperAnnotateはこれまでにPoint Nine Capital、Fathom Capital、Berkeley SkyDeck Fundなどの投資家から300万ドル(約3億1000万円)を調達している。

データサイエンティストやアノテーションチーム向けのAIを利用したコンピュータビジョンプラットフォームである同社は、OpenCV AI Kit(OAK)ユーザーにそのプラットフォームへのアクセスを提供するとともに、AIモデル構築のためのコンピュータビジョン講座を開始するという。また、SuperAnnotateは、機械学習を利用してオブジェクトを検出するAI Kitのカメラをセットアップし、OAKのユーザーは、そのプラットフォーム上にシステムをセットアップするための200ドル(約2万1000円)のクレジットを得ることができる。

OAKは、物体の識別、人数カウント、距離の測定など、コンピュータビジョンと3D知覚のタスクを実行できるマルチカメラデバイスだ。発売以来、約1万1000台のカメラが販売されている。

OAKはこれまで、ドローンやセキュリティアプリケーション、農業用ビジョンセンサー、あるいは新型コロナウィルス関連の検知装置(例えば、人がマスクを着用しているかどうかを識別するなど)の構築に使われてきた。

SuperAnnotateの共同創業者兼CEOであるTigran Petrosyan(ティグラン・ペトロシアン)氏は声明の中で次のように述べている。「コンピュータビジョンとスマートカメラのアプリケーションは勢いを増していますが、それらを実装するための、関連するAIの専門知識を持っている人は多くありません。OAK KitとSuperAnnotateを使えば、コーディングの経験がなくても、スマートカメラシステムを構築することができます」。

SuperAnnotateの競合企業には、Dataloop、Labelbox、Appen、Hiveなどが含まれる。

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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:コンピュータービジョン OpenCV ノーコード

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nakazato)

フィックスターズ独自開発の視差計算ソフトがOpenCVに正式実装、自動運転などへの活用に期待

フィックスターズ独自開発の視差計算ソフトがOpenCVに正式実装、自動運転などへの活用に期待

マルチコアCPU・GPU・FPGAを用いた高速化技術を手がけるフィックスターズは2月8日、同社が開発した視差計算のオープンソースソフトウェア(OSS)「libSGM」が、コンピュータビジョン向けOSSライブラリー「OpenCV」に正式実装されたと発表した。ライセンスは、Apache License 2.0を採用している。

ステレオカメラの画像から視差計算をするlibSGMは、複雑化・高度化する自動運転システムの前方注視能力の向上など様々な用途に活用が期待されているという。推定1800万ダウンロードを超えるOpenCVに採用されたことで、コミュニティを通じて世界中のデベロッパーがlibSGMを活用しやすくなったとしている。

libSGMは、Semi-Global Matchingというアルゴリズムを用いて、ステレオカメラの画像から被写体までの距離を計算するソフトウェア。

同ライブラリーは、フィックスターズの高速化技術を基に開発を行い、NVIDIA製GPUで高速に視差計算ができるように最適化しているという。GeForce RTX 3080を使ったベンチマークでは650fpsを超え、Jetson AGX Xavierでもクロック最大時で110.7fps、省電力モードでも57.7fpsの計算スピードを記録したそうだ。

OpenCV(Open Source Computer Vision Library)は4万7000人以上が使うコンピュータビジョン用ライブラリ。「New Year’s update」と銘打たれたバージョン4.5.1のリリースで、libSGMの実装が報告された。同バージョン以降のOpenCVを導入するユーザーは、libSGMも使えるようになる。

2002年8月設立のフィックスターズは、「Speed up your Business」をコーポレートメッセージとして掲げるソフトウェアカンパニー。マルチコアプロセッサーを効率的に利用するためのソフトウェアの並列化・最適化と、省電力かつ高速I/Oを実現する新メモリー技術を活用したアプリケーションの高速化を通じて、医療・製造・金融・エンターテインメントなど、様々な分野の企業のビジネスを加速し、グリーンITを実現している。

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カテゴリー:ソフトウェア
タグ:NVIDIA(企業)NVIDIA JetsonOpenCV(製品・サービス)オープンソース / Open Source(用語)カメラ(用語)GeForce RTX 3080自動運転(用語)フィックスターズ(企業)日本(国・地域)

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

IMAGICA GROUPのグループ企業フォトロンは12月21日、120万画素および1000fpsで撮影した画像データをPC側メモリーにリアルタイム転送できる新しいハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」の発売を開始したと発表した。価格は要問い合わせ。

INFINICAM UC-1は、撮影データを1/4以下の容量にリアルタイム圧縮し高速転送を行えるUSB接続ハイスピードカメラ。またレンズマウントはCマウントを採用しており、汎用的な各種レンズを選択できる。サイズはW55×H55×D55mm、重量280g。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

通常USB 3.1では転送できない120万画素および1000fps(解像度1246×1008画素で毎秒1000コマ)の撮影データを、データ転送を待つことなくリアルタイム計測に利用可能。また、一般的なハイスピードカメラはカメラ本体の内蔵メモリーによって録画時間が制限されるが、INFINICAM UC-1ではPCの大容量ストレージを組み合わせることで、長時間録画も行える。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

また、汎用のUSB 3.1 TypeCケーブル1本とPC1台で環境構築可能で、ノートPCでも利用できる。従来の高速画像処理のような、フレームグラバーボードなどの専用ボードや、デスクトップPCなどは必要ない。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

さらに、INFINICAM UC-1公式ホームページで最新SDKや開発環境、マニュアル類を公開しており、ダウンロードできる。サンプルプログラムのソースコードなども順次公開予定。

主な応用先としては、物体検知・追跡、モーション解析、物体のラベリング、テンプレートマッチング、フォーカス検知、エッジ検出、表面粗さ解析、オプティカルフロー、デジタルホログラフィとしている。

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

120万画素1000fpsの撮影データをPCにリアルタイム転送できるUSB接続ハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」

フォトロンは、民間企業の研究開発部門や生産技術部門、大学官公庁の最先端の研究開発テーマに向けた画像システムソリューションを提供。

近年、AIを活用した画像解析や自動化(FA)を行う工場のマシンビジョンなど、多岐に渡る画像活用の用途において、高速撮影だけではないリアルタイムでの画像転送ニーズが高まっているという。

リアルタイムの画像転送を実施しようとした際、すでに市場にある産業用カメラでは、専用のフレームグラバーボードが必要となりコストが高くなる傾向がある。また、従来のハイスピードカメラを使用した場合では、大容量の画像データを専用メモリーに保存するため、リアルタイムの画像転送が課題となっていた。フォトロンではこれらの課題に対して、120万画素および1000fpsの高速高解像度で撮影した画像データをPC側メモリーにリアルタイム転送できる新しいハイスピードカメラ「INFINICAM UC-1」をラインアップに加えることで、顧客のさらなる課題解決に貢献する。

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コンピュータビジョン界のRaspberry Piとなる「OpenCV AI Kit」が新登場

カテゴリー:ハードウェア
タグ:IMAGICA GROUPINFINICAM UC-1カメラ(用語)フォトロン日本(国・地域)

コンピュータビジョン界のRaspberry Piとなる「OpenCV AI Kit」が新登場

新登場のガジェット「OpenCV AI Kit(OAK)」は、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)や他の超小型コンピュータソリューションの成功に倣ってはいるが、成長著しいコンピュータビジョンや3D知覚の分野に特化しているという点で他とは異なっている。新しいマルチカメラ対応プリント基板により、小型でオープンソースのユニットの中に多数の機能を詰め込むことに成功したOAKが現在、Kickstarter(キックスターター)で出資者を募集中だ。

OAKでは、カメラとオンボードのAIチップを使って、物体認識、人数カウント、フレーム内にある複数の物体間の距離測定など、さまざまなコンピュータビジョンタスクを処理できる。そして、処理された情報は分かりやすく、すぐに使える形式で出力される。

OAKのように信頼性が高く、低コスト、低消費電力のコンピュータビジョンユニットは、もしOAKがなければ複数の個別カメラとチップが必要(付随するソフトウェアの設定も必要となることは言うまでもない)とされるスマート機器やロボットの開発者にとって、非常に心強い味方である。

Image Credits: Luxonis

ハードウェアにも少し手を出すホビープログラマーが必ず使うというラズベリーパイのように、この手のデバイスを構成するほぼすべての要素は二次利用に関する制約がないMITのフリーライセンスに基づくオープンソース仕様である。さらにOAKは、コンピュータビジョンの世界で広く使用されている数多くのライブラリや標準を公開しているOpenCVと正式に提携している。

実際のデバイスとオンボードAIは、以前にリアルタイムで物体の動きを追跡して乗り手に警告を発する二輪車用スマートブレーキライト「CommuteGuardian(コミュートガーディアン)」を開発したLuxonis(ルクソニス)によって開発された。自分たちのイメージにぴったり合うハードウェアがないことに気づいたルクソニスの開発チームが独自にハードウェアを開発し、その後続モデルとしてOpenCVと提携して開発したのが今回のOAKシリーズである。

実はOAKには、超小型モデルの「OAK-1」とトリプルカメラモデルの「OAK-D」の2種類がある。共通しているコンポーネントが多いが、OAK-Dにはマルチカメラユニットが搭載されているため、プレーンなRGB画像の他のキューに頼らずにステレオの立体画像を実現できる。RGB画像のキューを認識する技術もかつてなく進歩しているが、それでも、ステレオで立体視できることは大きな長所である(ちなみに人間の視覚システムでは両方使われている)。

Image Credits: Luxonis

OAKの目的は、コンピュータビジョンシステムを利用することによって、それをゼロから構築あるいは構成する必要をなくし、多くのプロジェクトがより迅速に発足できるようにすることだ。物体や奥行きの検出機能は既に組み込まれているのですぐに使うことができる。あるいは、任意のメタデータを選び、それを使って付属の4Kカメラ(および2つの720pカメラ)画像の分析を独自の方法で拡張することも可能だ。

消費電力が非常に少ないことも長所である。コンピュータビジョンタスクはプロセッサにかなりの負担がかかるため消費電力もかさむ。XNOR(エックスノア)の超低消費電力チップなどのデバイスが非常に有望視されているのはそのためだ(だからこそエックスノアはApple(アップル)に買収された)。OAK製品はエックスノアほど超低消費電力ではないが、それでも最大消費電力は数ワットであるため、処理するタスクによっては標準サイズのバッテリーでも数日あるいは数週間、充電なしで動く。

ポート、ケーブル、GitHubリポジトリなどの側面を熟知している人は間違いなく、OAKの仕様を興味深いと感じるだろう。詳細な仕様についてはクラウドファンディング用ページで分かりやすくまとめられているので、ここでは詳述しない。以下に要約版を記載する。

Image Credits: Luxonis

OAKシリーズの製品が自分のプロジェクトやラボで使えそうだと感じたら、ぜひ早めにキックスターターから申し込むことをおすすめする。早期特典として大幅割引が用意されており、小売価格の半分で手に入れることができるからだ。公表されている機能を考えると、OAK-1が79ドル(約8500円)、OAK-Dが129ドル(約1万4000円)という価格は、個人的には格安だと思う。最終的な小売価格はOAK-1が199ドル(約2万1000円)、OAK-Dが299ドル(約3万2000円)になる予定だ。さらに、ルクソニスとOpenCVは、新製品を発表しておきながら実際の発売がいつになるか分からないと言い出すようないい加減な組織ではないので、安心してクラウドファンディングのキャンペーンに参加できる。また、今回のキャンペーンでは、当初の目標額は開始後1時間で達成済みであるため、そのこともまったく心配する必要はない。

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カテゴリー:ハードウェア

タグ:ガジェット カメラ OpenCV

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(翻訳:Dragonfly)