MicrosoftとSalesforceが提携、広範囲な製品統合

今日(米国時間5/29)午後、MicrosoftとSalesforceは、両社のソフトウェアとサービスをより密接にする包活的提携を結んだことを発表した

Salesforceは、Windows、Windows Phone 8.1をサポートし、「SalesforceとOffice 365の相互運用」を可能にすると共に、OneDrive for Business、SharePoint Online、およびOutlookを様々な場面で統合する。

これはMicrosoftにとって、Salesforceの急増する顧客ベースを考えると実に大きい。Salesforceは、Microsoftも強く推進しているSaaSモデルのパイオニアであり、Microsoftが接触したい顧客を数多く抱えているに違いない。Salesforceは、既によく知っている製品群とのより強固な統合を提供することによって、Microsoftの伝統的顧客基盤を引きつけたいだろう。

契約条件は明らかにされていないが、私の読みは、MicrosoftがSalesforceに支払う。

Microsoftは、Google、Appleらとのプラットフォーム複数正面戦争の最中であり、OneDrive for Businessを始めとする新たなビジネス向けサービスの追い風になるものなら、何でも欲しい。

契約は短期ではない。Microsoftの発表によると、Windowsサポートに関して「プレビュー版は2014年秋、一般には2015年公開の予定」。

Salesforceは時間外取引で3%高値をつけ、Microsoftは横ばいだ。

アップデート:会見の席上、MicrosoftとSalesforceが提携の詳細を語った。SalesforceはMicrosoftのAzureを広範囲に利用する。またこの契約が短期的事象でないことを両社が認めた。

トップ画像提供:Marc Benioff

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Salesforce、FQ1の売上は12.3億ドル、37%アップで予測を上回る

会計2015年度第1四半期(FQ1)、SalesforceのSalesforceの業績は予測を上回った。売上は12.3億ドル、うち「定期利用・サポート」によるものが11.5億ドル、「プロフェッショナルサービス」によるものが0.79億ドル。総売上は前年同期比37%アップ。

投資家らの予測は、売上12.1億ドルだった。

Salesforceは、1株当たり非GAAP利益も予測を上回る0.11ドルだった。アナリストの予測は0.10ドル。GAAPベースでは、1株当たり0.16ドルの損失だった。

ややこしいって? 同社のGAAPと非GAAPの1株当たり利益の相違に関する、冗長な説明は以下の通り。

当社の非GAAP数値は、株式ベース報酬による費用、1.31億ドル、無形財産の償却費0.44億ドル、転換優先社債に関連する非現金純利息費用、0.11億ドル、および2015年満期の0.75%転換優先社債に関する転換損失900万ドルを除外し、非GAAP長期予測税率36.5%に基づいている。

急成長中のIT企業がEPS(1株当たり利益)数値から除外することの多い、非現金費用をどう評価するかは各人の判断にお任せする。

Salesforceの株価は、時間外取引で3%前後上昇したが、その後0.6%増程度まで下げた。Salesforceの同四半期末保有現金および現金相当物は15.3億ドルだった。同社の時価総額は約323億ドル。

同社による来四半期の予測は、売上12.85~12.9億ドル、GAAP 1株当たり損失 0.13~0.12ドル、非GAAP 1株当たり利益 0.11~0.12ドル。

同社は年間売上予測を、52.5~53.0億ドルから、53.0~53.4億ドルへと上方修正した。

(なぜ非現金費用が重要なのか? 希薄化には費用がかかるため、株式ベース報酬全体を費用として差し引くことは、会社の利益を増やし1株当たり利益を押し上げる巧妙な方法である。しかし、費用であることに変わりはない。)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


統計分析ツール「xica adelie」のサイカ、セールスフォースなどから1億円調達

専門知識がないビジネスパーソンでも使える統計分析ツール「xica adelie(サイカアデリー)」を提供するスタートアップのサイカは1月30日、セールスフォース・ドットコム、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、アーキタイプベンチャーズの3社を割当先とする総額1億円の第三者割当増資を実施した。これに伴い、セールスフォースのPaaS環境「Heroku(ヘロク)」を利用し、クラウド型営業支援(SFA)ツール「Sales Cloud」と連携した統計分析アプリケーションを提供する。

xica adelieは、企業が保有する多様なデータの中に潜む関連性を見つけるサービス。例えば、売上という「成果」に対して、CM放映回数、チラシ配布枚数、天候、曜日などの「要素」がどのように影響するかを検証する。具体的にはCM放映2週間後に売上が100万円アップ、チラシを配布した週に売上が10万円アップ、天候は売上と無関係……といったことを分析し、各要素が「いつ」「どれくらい」成果に影響するかを数値化できる。従来こうした分析には統計の知識を持つ担当者や専用ツールなどが必要だったが、xica adelieは、これを誰にでも使えるツールとする。

xica adelieのイメージ

今回の資金調達によりサイカは、セールスフォースのユーザー向けアプリマーケットプレイス「Salesforce AppExchange」を通じて、Sales Cloudと連携した新たな統計分析ツールを提供していく。サイカは昨年11月に開催したTechCrunch Tokyoのスタートアップバトルに登壇し、マイクロソフト賞を受賞している。

サイカ代表取締役CEOの平尾喜昭氏


YahooのCEO Marissa MayerがWalmartの取締役だったためブラック企業に抗議するデモに襲われる

Salesforceの例年行事であるカンファレンスがサンフランシスコのMoscone Centerで行われ、ステージでCEOのMarc BenioffとYahooのCEO Marissa Mayerが炉辺談話をやっているとき、Walmartの取締役としてのMayerをねらった抗議のデモ隊がステージを一時的に占拠した。

デモを行った集団はOur Walmartと呼ばれ、ステージでWalmartの苛酷な労働条件と、解雇された80名の救済を訴えた。数分後に集団は会場の外に追い出されたが、その後Benioffは、自分がデモのリーダーなら、複数の集団に複数の方向からステージを襲わせただろう、と軽口を言った。

Our WalMartはWalmartに労働者の基本給~時給を上げるよう、圧力をかけ続けている。同団体は、クリスマス商戦のシーズンが始まる前にも、同様のデモを計画している。

彼らはまた、今夜(米国時間11/19)、Salesforceのパーティーが行われるAT&T Parkでピケを張ることを予定している。このパーティーには、Green Dayと1980年の人気グループBlondieが出演する。

昨日のニュース記事によると、連邦政府はWalmartの慣行を非難して、労働者の待遇が不法だ、と述べた。Walmartはこれを否定し、同社の遵法性(コンプライアンス)は完全である、と反論した。

昨日は、Sean Penn〔マドンナの元旦那〕がハイチの政治に干渉したとされることへの抗議活動の方が、Walmartの一件よりも激しかった。PennもMayer同様、このDreamforceカンファレンスに登壇して、彼の団体の救援活動について語った。

〔訳注: 以下はjpでは表示が不完全なので、原文を見てください。〕

〔関連記事: Walmartは低賃金労働者のための現物食料寄付を社員に募る

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SalesforceがAppExchangeのプライベートバージョンをローンチ, 企業が自分のアプリストアを持てるようになった

Salesforce.comが、同社のアプリマーケットプレースAppExchangeのプライベートバージョンを顧客のためにインストールできることになった。その”Private AppExchange”は金曜日(米国時間11/1)に可利用になり、顧客企業のSalesforce SaaS環境上のインスタンスとして実装され、今では一般公開されているSalesforce Identityプラットホームと組み合わさる設計になっている。

顧客は自分のアプリやサードパーティのアプリをPrivate AppExchangeにインストールできる。そしてその際、ブランドを独自化できる。AppExchangeはモバイルアプリ、Webアプリケーション、デスクトップアプリケーションをサポートし、ユーザはSalesforce Chatterを利用できる。

Private AppExchangeにはさらに、ページビューなど各種のデータソースを見るためのダッシュボードが提供される。

Salesforceの役員たちによると、このサービスの立ち上げはSalesforce Identityのそれとタイミングを合わせるよう努めた。Identityは、複数のアプリケーションを単一の(一回だけの)認証の下(もと)に統合するサービスだ。

Salesforce Identityにより、クラウドからオンプレミスのアプリケーションやクラウドベースのアプリケーションを連携できるようになる。顧客は既存のシステムから持ってきた自分のアイデンティティをSalesforce IdentityとPrivate AppExchangeで使えるようになるが、そのために何らかのソフトウェアをインストールする必要はまったくない。SaaSアイデンティティプラットホームOktaなどのサービスを利用すれば、顧客のエンタプライズアイデンティティ環境をプライベートなアプリマーケットプレースに完全に統合できる。ただし現時点でOktaそのものは、SalesforceのPrivate AppExchangeと統合していない。

AppExchange、Bitnami、それにSnapLogicなどのサービスは、それぞれ独自のやり方でプライベートなアプリストアを提供する*。SalesforceにはパブリックなAppExchangeの統合でアドバンテージがあるが、プライベートはまだ生まれたばかりのサービスだ。Private AppExchangeはアイデンティティ機能があるので有利かもしれないが、しかしそれでもなお、ユーザ企業は、クラウドサービスのアドバンテージを得るためにソフトウェアを自分のサーバにインストールする必要がある。

〔*: これなども。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


NoSQL DBのトップMongoDBが$150Mを調達…今やIBM御用達, Salesforceも投資に加わる

MongoDBがT. Rowe Price Associatesから1億5000万ドルを調達し、この投資ラウンドには新たにAltimeter CapitalとSalesforce.comが参加した。既存の投資家であるIntel Capital、NEA、Red Hat、そしてSequoia Capitalも、参加している。MongoDBは2007年の創業以来今日までで、累計2億3100万ドルを調達した。

競争がますます激しくなっているNoSQLのベンダたちの中で、知名度がトップの企業がMongoDBだ。そのほか、データベース業界全体としては、SQLの伝統的大手や、新技術であるインメモリデータベース、新方式のDaaS(database-as-a-service)サービスなどとも、同社は競合関係にある。MongoDBなどのNoSQLデータベースは、安価な日用品的なサーバから成る分散インフラを使用し、モバイルやWebのアプリケーションを作っているデベロッパたちに人気がある。MongoDBは(表などでなく)ドキュメント(文書)を使用するデータベースだ。データはさまざまなデータ構造として定義され、そのコード形式はXMLやJSON(JavaScript Object Notation)などと互換性がある。MongoDBがデベロッパに人気がある大きな理由の一つが、JSONなどとの互換性だ。彼らは自分の既存のスキルで、MongoDBを使うアプリケーションやサービスを開発できる。

MongoDBの人気は、そのグローバルなコミュニティが証明している。これまでの累計ダウンロード数は500万に達する。またその需要は、下図のように、求人数の推移にも現れている。MongoDB技術者の求人は、Cassandra、Redis、CoucDBなどを抜いてトップであり、検索数はHTML5に次いで二番目に多い。

新たな資金はMongoDB本体のサポートと、新たな管理サービスの展開に充てられる。後者には、データベースをスケールし管理していくための一連のツールやサービスが含まれる。これまでMongoDBは、そのスケーラビリティが批判されていた。またMongoDBのサービスは、オーケストレーション方面が弱い、とも言われていた。

管理サービスへの注力は、IBMとのパートナーシップを反映している。今月の初めにこの巨大テクノロジ企業は、同社が使うNoSQLデータベースとしてMongoDBを選んだのだ。

MongoDBの顧客の中には、Craigslist、MetLife、Salesforceなどがいる。本社はパロアルトにあり、支社はニューヨークとダブリンとシンガポールにある。そのほか、アトランタ、バルセロナ、ロンドン、シドニー、ワシントンDCにもオフィスがある。

新たな投資者の中にSalesforceがいることは、注目に値する。最近のSalesforceはマーケティングクラウドとモバイルアプリに力を入れようとしている。そこがMongoDBに投資したということは、同社がNoSQLを、これからのポストPC~モバイル時代の主要技術の一つと認めていることを表している。

MongoDBの現在の社員数は、世界全体で320名あまりだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Salesforce、ウェブクリッピング機能を提供するClipboardを1200万ドルで買収。サービスは6月末に停止予定

「買収に伴うサービス終了」の「当たり日」というのがあるのだろうか。Yahoo!からはMileWiseおよびGoPollGoを買収するという発表があった。いずれも、サービスは停止することになるのだそうだ。そして今度はClipboardも買収されてサービスを停止するとアナウンスした。Clipboardというのはブックマークレット経由でウェブページのクリッピングを行うサービスで、以前TechCrunchでも記事(英文)を掲載している。

(訳注:本記事訳者は当初Snip.itを使っていてこちらがYahooに買収されてサービス停止。そして乗り換えたclipboardもサービス停止で、少々困っています)。

Clipboardの利用者には、Salesforceに買収されることとなり、1ヵ月ほどでサービスを停止する旨のメールが届いているはずだ。

[情報開示:TechCrunchのファウンダーであるMichael Arringtonが率いるベンチャーキャピタルのCrunchFundはClipboardに出資していた。ArringtonおよびCrunchFundに関連する人物から、今回の買収についての情報が予めもたらされるということはなかった。念のため記しておく]

買収の条件などはまだ明らかにされていないが、千万ドル単位であるとの噂が聞こえてきている(UPDATE:かなり信頼性の高い情報筋から得た情報によると、買収価格は1200万ドルであるとのことだ)。ClipboardはこれまでにAndreessen Horowitz、Index Ventures、CrunchFund、SV Angel、Betaworks、DFJ、First Roundなどから250万ドルの資金を調達している。

Clipboardはなかなか便利なサービスだ。否、すでに過去形で語っておくべきなのかもしれない。Pinterest、Snip.it等、さまざまなウェブクリッピング系サービスと同様に2010年から2011年にかけての時期に登場してきた。閲覧しているウェブから気になった部分を切り抜いて(クリップ)、自分で指定したジャンル毎にしまっておいて後に見直すことができるようになっていた。またクリッピングした情報にはコメントをつけたり、あるいは共有することもできるようになっていた。PinterestやEvernoteなどの大人気サービスと類似のサービスを提供していたとも言えるわけだが、そこに埋没してしまうのではなく、多くの利用者を集めて成長していた。

買収前の発表によると、利用者は10万人に達しており、月間成長率は40%程度であったようだ。2011年10月にプライベートベータとしてサービスを開始して以来、2012年1月には登録クリップ数が170万を超えたとアナウンスしていた。

Clipboardは教育分野への展開も考えていたようで、年初には教育系テック企業であるScientiaから戦略投資の提供も受けていた。いろいろと展開の可能性もあったわけだが、今回の買収により、2013年6月30日をもってサービス本体を停止することになった。もちろん教育分野への進出という案もなくなってしまったことになる。

送られてきたメールにはClipboardチームの今後について触れられていない。しかしFAQページにはいろいろと詳細が記されている。すなわちCEOのGary FlakeはSalesforceのエンジニアリング部門VPとなり、デザインおよびエンジニアリングチームの多くはSalesforceのシアトルオフィスにて、Gary Flakeとともに作業を続けるのだそうだ。

サービス停止となる6月末までの間、エクスポートツールを使って、データを抽出することができるようになっている。6月30日を迎えれば収集したデータは昇天することとなる(削除される)。

利用者に送られたメールを掲載しておこう(英文):

Hi [user],

We have some bittersweet news. We are extremely happy to announce that salesforce.com has signed an agreement to acquire Clipboard, allowing us to pursue our mission of saving and sharing the Web on a much larger scale. But at the same time we’re also sad to see this stage of our adventure come to an end, especially since it means that our relationship with you, our users, will irreversibly change. The Clipboard service at clipboard.com will be discontinued on June 30, 2013.

But we have your backs. If you want it, all of your data will be preserved into a personal archive from which you can view your clips and boards offline. And if you want your clips destroyed, we can handle that as well. All of the details for what comes next are in the FAQ and some more personal reflections are on our blog.

In nearly two years, 140,000 of you created nearly 3 million clips while over a million of you interacted with them. Thank you for joining us on this journey. We will dearly miss seeing all of you on Clipboard, but we hope you’ll support us in the next leg of our journey.

Best,
The Clipboard Team

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(翻訳:Maeda, H)


Twitter、Ads APIを公開―Adobe、Salesforceなどの有力サードパーティー5社が広告代理店に

twitter advertising

先ほど、Twitterは公式ブログの記事で広告APIを公開したことを発表した。ブランドはTwitterに直接申し込むのではなく、APIパートナー企業を通じてTwitter上での広告キャンペーンを実施することができる。

TechCrunchのIngrid Lunden記者が「Twitterは今年の第1四半期に広告APIを公開するもよう」という記事を書いたが、実際そのとおりになった。またIngridは「現在のTwitterの広告掲出インタフェースは一度に1本のプロモートツイートしか処理できない。これは大企業にとっては手間がかかり過ぎる。APIはこのプロセスを自動化して効率的にすると同時により洗練された広告ターゲットの選定も可能にするだろう」と述べた。

広告APIを利用する最初のパートナーはAdobe、Hootsuite、Salesforce、SHIFT、TBG Digitalの5社だ。Twitterによれば、この5社と1月からテストを続けてきたという。パートナーの数は今後かなり急速に増えるだろうと予想される。事実、ブログ記事にはパートナーに応募する方法が掲載されている。

Twitterによれば今回のプログラムは次のとおり。

Twitterで広告をしたい皆さんは、近くわれわれのAds APIパートナーを通じて新しい方式の広告キャンペーンを実施できるようになります。Twitter広告を既存の多チャンネル広告戦略の一環に組み込むことが可能になります。同時に重要なことは、AdsAPIの利用によってユーザーがもっとも興味をもつようなプロモートツイートが表示されます。このAPIはマーケティング担当者にとって適切な相手に適切なメッセージを届かせるための新たな強力な武器となるでしょう。しかも簡単に大規模化できます。

この記事は広告APIがTwitterのユーザー体験に配慮していることを示唆している。また記事の別の箇所で、「Twitterへの関心が高まるにつれ、われわれはより多くの広告ではなく、より良い広告の掲出に努力してきました」と述べている(もちろん一部のTwitterユーザーは広告関連の告知に対してはなんであれ常に疑いの目を向けるのだが)。今回の告知では広告APIがユーザー体験にどんな変化を与えるのか具体的には明らかにされていない。しかしAPIのそもそもの目的が広告掲出プロセスの効率化である以上、広告が増えることは間違いあるまい。「より良い広告」が実現するよう祈りたい。

われわれは昨年12月にTwitterの売上が3億5000万ドルを記録という記事を書いた。その中で「Twitterは数年以内に売上10億ドルの達成を期待している」と報じた(目標とする時期については諸説ある)。Ads APIはこの目標を達成する上での重要な一歩になりそうだ。

アップデート: 私はTBGのCEO、Simon MansellにAPIのテスト結果について取材することができた。MansellによればTBGは5社の広告クライアントについてすでにAPIを利用したか、今後利用を開始するという。その成果については「まだ初期の結果なのであまり断定的なことは言えない」としながらも、「あるクライアントの場合、所定の反応を得るための広告コストが61%も減少した。別のクライアントはTBGが提供するAPIを通じてスーパーボウル広告に4万ドルを投じた」と述べた。

Mansellはまた「Twitterの広告プラットフォームは将来大きく拡張されるものと期待している。今回リリースされたのはその第一歩で、広告掲出のプロセスの自動化によるTwitter広告の効率化だ。たとえばキーワードの成果をモニタして成績をすぐに判断できるようになる。今後、TBGではリアルタイムでダイナミックに広告キャンペーンが展開でき、即座にコストパフォマンスを判断できるようなツールを開発していく予定だ」と語った。

一方、AdobeもAPI利用の初期の結果を発表し、「あるクライアントのフォロワーを63%増やすことに成功した。またフォロワーあたりの広告コストを60%、約2ドル低減させた」と述べている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+