検索の未来が変わる?!グーグルグラスの検索機能を徹底解剖

試用版のレビューがウェブで投稿され発売も時間の問題とされるGoogle Glass、今回はその検索機能の焦点を当てたサーチエンジンランドの記事を紹介します。様々な用途に使えるGoogle Glassですが、サーチマーケッター的に気になるのが検索との連動性。検索の未来を変えるかもしれない?!その機能を今から徹底解剖。次世代の検索革命を今から体感してみませんか? — SEO Japan

ok-glass-240グーグルグラスの「エクスプローラ」版には7つの音声コマンドが搭載されている。6つのうちの2つは検索に関連している – [google]と[get directions to](~へのルートを調べる)。その他の音声コマンドは、[take a photo](写真を撮影する)、[record a video](動画を録画する)、[make a call to](~に電話する)、そして、[start a Hangout with](~とハングアウトのチャットを始める)である。

また、グーグルナウを経由した予測検索機能も搭載されており、グーグルグラスは、ユーザーが求めているとグーグルが考える情報を自動的に表示する。

そのため、グーグルグラスを使ったアクティビティの多くには、検索が関係する可能性は高いと言える。因みにグーグルはこの行為を「googling」(グーグルする、または、ググる)と呼んでいる。グーグルは、「検索」の代わりに「ググる」を利用することに反対し、商標を守る試みを継続しているものの、グーグルグラスで初めて提供されるコマンドは、「検索」ではなく「google」であった。しかも、その他の音声コマンドと同じように小文字で綴られている。グーグルの法務部がこの方針を認めたことは意外であった。

グーグルグラスでの検索は、今までの検索の体験とは大きく異なる。次のように、グーグルグラス自体が大きく異なるためだ

  • グーグルグラスにウェブブラウザが用意されていないため、ナビゲートするものがない。
  • グラスでの検索は、ウェブページを探すためではなく、情報を探すために内蔵されている。

この違いは、検索の仕組みに大きなインパクトを与える。

グーグルグラスを使って15分間検索をしただけで、ナレッジグラフグーグルナウ、そして、その他の検索ツールにおけるグーグルの取り組みの価値を大いに理解することが出来た。グーグルがここ数年の間に力を入れていた検索の取り組みの多くは、グラスで真価を発揮しており、ストリートビューやおみせフォトがグラスに統合されるようになれば、さらにパワーアップするはずだ。

現在、グーグルグラスで検索を行っても、伝統的な10本の“青いリンク”もなければ、スマートフォンでの閲覧時に表示される2-3本のリンクさえも表示されない。ユニバーサル検索の結果は提示されるものの、例えば、画像の結果とニュースの結果の違いは分からない。サイトリンクもない。リンクが1本も存在しないのだ。

それでは、グラスで検索を行うと何が表示されるのだろうか?

Cards(カード)である。

それぞれの検索結果は、その他のグラスの情報と同じように、「カード」として表示される。ディスプレイは基本的に白黒だが、スニペットと結果を区別するため、フォントには差がつけられている。また、大半の結果/カードにはソースのURLが掲載されている。

グーグルグラスでの検索の仕組み

グラス経由の検索において、第一に理解しなければならないのは、キーワードが存在しないため、検索が音声で起動する点である。「okay glass」、次に「google」と話しかけ、検索スクリーンを表示させる。

glass-googling-searching-voice

私の知る限り「google」は検索を稼働させる唯一の方法である。「okay glass、search」ではなく、「google」と述べ、次に検索クエリを伝える必要がある。

幸いにも、グーグルの音声認識の性能はとても高い – しかし、完璧ではない。先日、フィラデルフィアに出張した際にある問題に遭遇した: 「Estia」と言う名前のレストランを私は探していたものの、グラスは私がS、T、Aと言っていると勘違いし、- それが何であれ、あるいは、誰であれ – 「St. A」に対する結果を提示した。もう一度、今度はより細かくフレーズを指定して試したところ、求めている情報が表示された。

その次に知ってもらいのは、グーグルグラス日記の1通目でも指摘した通り、グラスは、長時間のコンテンツを見ることを目的として開発されたわけではない点だ。グーグルのI/Oカンファレンスで、グラスの製品ディレクターを務めるスティーブ・リー氏は、グーグルグラスに適するコンテンツのタイプについて次のように述べていた:

「グーグルグラスは、映画を最初から最後まで見る行為や本を読む行為のために作られたわけではなく、私達がマイクロインタラクションと呼ぶアクティビティを考慮して開発されている。早く、簡潔なユーザーエクスペリエンスを基調としている。」

早く、簡潔なアクティビティ。つまり、大量の検索結果ページを再現するのも – そして、読むのも苦労する。検索はグラスの重要な機能の一つではあるものの、これから紹介していくように、特定のタイプの検索を考慮してグラスは作られている。

(エクスプローラはグーグルグラスの1作目であり、今後、様々な変更が加えられていくはずである。事実、グラスを手にした時、グーグルのスタッフは、エクスプローラは、一般向けの販売を行う前にテストを行い、デバイスを改善するための試作品だと説明していた。そのため、これから紹介する内容が、今後のグラスの仕組みとは異なる可能性がある点を理解してもらいたい。間違いなく改善されるはずだ。)

ナビゲーショナルクエリ

米国では「Facebook」が、4年間連続で最も多く検索されている。

グラスに「google facebook」とコマンドを送ると、合計で14枚のカードが表示される(1つの結果につき1枚のカード)。以下にFacebookに対して表示されたカードのうち最初の3枚を掲載する。

glass-facebook-1

glass-facebook-2

glass-facebook-3

同じクエリをグラスベースの検索とデスクトップの検索と比べてみたところ、1-8位までは順位は変わらなかった。9位以降の6つの結果は、色々なアイテムが混ざっており、デスクトップとはかけ離れていた。グラスは、デスクトップでは30以内にランクインしていない結果/カードを幾つか表示している。また、デスクトップで関連するキーワードとして提示されるMySpaceのカード、そして、ツイッターのカード(デスクトップでは関連するクエリに含まれていない)も提供している。

このような結果は役に立たず、ナビゲーショナルクエリに関しては高い評価を与えることは出来ない。繰り返すが、これはグーグルグラスが、ウェブを閲覧することを考慮していないためである。

インフォメーショナルクエリ

グーグルグラスは情報を見ることを意図して作られており、インフォメーショナルクエリに対しては、役に立つ結果を提供すると思われる。事実、役に立つ結果を得ることに成功した。

Albert Einstein

「Albert Einstein」で検索を行うと、7つの検索結果/カードが表示された – 全てのカードには、グーグルのナレッジグラフのエントリと全く同じ情報が掲載されていた。

glass-einstein-1

1枚目のカードを見ていると、グラスはコンテンツを読み/話し始める。別のカードを見ていても、1枚目のカードを読み続ける。声はロボット調だが、Albert Einsteinに関する情報を求めるユーザーにとっては適切な対応だと言えるだろう。その他の6つのカードを一つの画像にまとめておく:

デスクトップのナレッジグラフとは異なり、グーグルグラス版の結果は、詳細を得るためのクリックすることが可能/話かけることが可能なリンクが用意されておらず、「People also search for」の結果は含まれていない。しかし、違いはこの2点だけである。

U2

アインシュタインは難易度の低い結果である。アインシュタインのナレッジグラフはテキストおよび情報で構成されているためだ。それでは、デスクトップのナレッジグラフではスクロール可能な楽曲のリスト等、テキスト以外のアイテムが用意されている結果に対して、グラスはどのように対応するのだろうか? 以下に「U2」の検索結果を掲載する:

「U2」と言ったつもりが、グラスは「you too」と勘違いしてしまった。全く同じ音に聞えるのは当然であり、グラスを責めるべきではない(U2は昔のバンド名を変えるべきではなかったのかもしれない – FeedbackやHype等)。事実、求めるクエリの検索結果を表示させるため、私は複数のアプローチを試みなければならなかった。

一時、グラスは、私がYouTubeを求めていると考えていた。

glass-youtube

私は「capital U number 2」(大文字のU、数字の2)や「letter U number 2」(文字のU、数字の2)等も試したが、どれも失敗に終わった。また「u2 rock band」も試してみたが、駄目だった。グラスは、音楽ゲームのRock Bandを私が検索していると勘違いした。

glass-rockband

このように様々なアプローチを試してみたものの、求めている結果は得られていない。

ウィズでもウィズアウトでも、グラスでは検索は不可能だと思うようになった。

まさにRunning to standstill(行き詰ってしまい)、Stuck in a moment You can’t get out of(抜け出せない)状況であった。

Vertigo(めまい)がしてきた。

その後、Beautiful day(状況が好転)した: 「band U2」が功を奏したのだ。

glass-u2

glass-u2-2

再びグラスはデスクトップのナレッジグラフと全く同じ情報を提示するカードを提供した。しかし、幾つか例外が見られた。最後のカード、Awardsは、グラスではスペースが限られているために割愛され、また、デスクトップでは提供されているリスト全体を見ることは出来なかった。さらに、思った通り、グラスの結果には、デスクトップでは表示される「Songs」や「Albums」のセクションは存在しなかった。

Space Needle

さらに別のインフォメーショナルクエリの結果を試してみた – このクエリでは全く予想していなかった結果が表示された。「Space Needle」(シアトルにあるタワー)で検索を行うと、グラスは情報ではなく場所に焦点を絞ったカードを表示した。

glass-space-needle

カードをクリックしてルートを引き出すことも、Space Needleに電話をかけることも出来るが、情報を得ることは出来なかった。同じクエリのデスクトップのナレッジグラフは、情報と場所の双方を掲載しているものの、情報に若干力を入れているように思える。

space-needle-knowledge-graph

グーグルグラスはモバイルデバイスであり、通常の検索よりもルート/場所を利用するケースが多いと考えられるため、グラスは、このタイプのクエリに対して、場所を優先するように設定しているのではないだろうか。私自身がSpace Needleがあるワシントン州にいる事実が、表示される結果に影響を与えているようには思えない。実際に「Mount Rushmore」(サウスダコタ州)をグラスで検索したところ、情報ではなく、地図がデフォルトで表示されていた。

トランザクショナルクエリ

グラスが「buy seatle mariners tickets」(シアトルマリナーズの試合のチケットを購入)等のトランザクショナルクエリに向かない点は、明白である。グーグルグラスは、ナビゲーショナルクエリと同じように、トランザクショナルクエリを処理するために開発されたわけではない。

glass-seattle-mariners-tickets

グラスは10枚のカードを提示してくれたが、話す、または、クリックすることが可能な結果は一つもなかった。上の画像は1枚目のカードであり、公式のマリナーズのチケット販売ページが反映されている。

グーグルグラスでグーグルナウ

グーグルナウは、グーグルグラスでもその他のモバイルデバイスと同じように動作する。メインの「ok glass」ホームスクリーンの左側には、グーグルナウ経由の情報を提供する複数のカードが用意されている。本日の太平洋時間午前11時の時点で、グラスは2枚のグーグルナウのカードを表示していた:

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天気のカードの右上の白い三角形は、クリックして「サブカード」にアクセスすることが可能である点を示しており、実際にクリックすると、グーグルナウはとてもベーシックな3日間の天気予報を提供してくれる。

glass-google-now-weather-2

グーグルナウは、基本的には速やかに情報を提供するものの、今朝、マリナーズのカードは、試合が始まってから40分間経過してからようやく動作し始めた。2イニングまでは、昨夜の試合の結果が表示されていた

先日フィラデルフィアとサンフラシスコで車を運転している時、グーグルナウは、私が向かっているとグーグルが考えた場所の名前のカードを表示した(タップしてルートを知ることが出来る)。しかし、どちらの場合もグーグルの推測は誤っていた。

それでも、グーグルナウが提供するスポーツ関連のカードは気に入っている。先週、東海岸に滞在し、グーグル I/Oカンファレンスに参加している際に、タップ & スワイプしてマリナーズの試合結果を楽に把握することが出来た。

結論

検索を実行すると、グーグルグラスの現時点での弱点が浮き彫りになるものの、手っ取り早く、情報を得ることが出来ると言う長所もまた際立っている。検索を行うことで、グーグルグラスとは何か、そして、何を意図しているのかを再認識することが出来る。

グーグルグラスは、(写真や動画等の視覚機能を持つ)モバイル情報デバイスである。ナビゲーショナルクエリやトランザクショナルクエリを考慮して作られたわけではない。そもそもウェブブラウザ自体が存在しない。ウェブページではなく、情報を探すことを念頭に置いて開発されているのだ。また、グラスは、情報がグーグルのナレッジグラフに含まれている場合、巧みに情報を探し出す傾向が見られる(先程挙げたSpace Needleの問題は、複数のカードを提示することで容易に解決することが出来る – 場所のカードと情報のカードを提示し、ユーザーに欲しいアイテムを選ばせればよい)。また、- グーグルナウを介して求めている情報 – 推測検索の質も高い。

グーグルグラスは、ローカル検索とナビゲーションを主に意図して開発されている。次回のグーグルグラス日記でこの点を詳しく説明していく。乞うご期待。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Glass Diary, Part 3: How Search Works On Google Glass」を翻訳した内容です。

キーボードで文字入力するわけではありませんし、音声認識で検索する難しさというのは確かにあるのでしょうね。U2の事例がそうですが、音声検索のコツを覚えてしまえば意外と違和感ないのかもしれませんが。ナビゲーション、インフォメーションでの用途が大半なのでしょうが、いずれはトランザクションまで簡単に行えるようになるのでしょうか。この部分は検索経由というよりはグラス自体にコマース機能が搭載され、それを利用する、という形に進化していくのかもしれません。従来の(スマホ/タブレット含む)ウェブ検索を置き換える存在には当面なりそうもないですが、検索の未来を確実に感じさせてくれるレベルの機能は最初から搭載されているようですね。Google Glass、その発売が待ち遠しいばかりです。 — SEO Japan [G+]

「SEOは終わった」のではなく、進化した

Googleの度重なるアルゴリズム進化やコンテンツマーケティングの台頭と共に「SEOはもう死んだ」といわれることも多い最近。検索エンジン黎明期からSEO業界で活躍してきた筆者が語るSEOの今をサーチエンジンランドから。来たるべきペンギンアップデート2.0を前にSEOの現在と未来について改めて考えさせられる記事です。 — SEO Japan

SEOの時代が終わったなら、5年後にはソーシャルメディアの時代も終わるだろう。焦らずに、じっくり進んでいこうではないか。

今回は、この主張について、私の意見を述べさせてもらう。

現在の検索業界では、ソーシャルが検索に「取って代わる」、「コンテンツが一番大事」、そして、ペンギンやパンダ等の検索アップデートがとどめを刺し、SEOが「終わった」と主張する人達が多い。私には随分と大げさに聞こえる。

The Future of SEO

SEOは「終わったのか」?

確かにソーシャルの重要度は高まりつつある。しかし、今現れているパターンを基にSEOの死を宣告するのは、時期尚早だと言わざるを得ない。どちらかといえば、現在の状況は、健全な変化がもたらした影響だと考えられる。

かつては非常に重要とされたシグナルの重要度が下がり、その代わりに、新しく、より純粋なシグナルの重要度が上がる段階である。しかし、システムは変わっていない。

分からないから、無視する – 都合が良い考え方

この「検索 vs ソーシャル」論において見過ごされている、あるいは、避けられている議論がある。それは、ソーシャルメディアの重要性が高まっている要素を突き止める議論である。 「ソーシャル」は広範な用語であり、ソーシャルが検索に取って代わると言う主張は、未熟な見解に過ぎない。

ソーシャルは検索に「取って代わる」のではなく、価値を加えているのだ。取って代わると言う主張は現実性に乏しい。

事実、検索アルゴリズムは、今でも以前と同じような取り組みを行っている – ユーザーに対して、障害物の少ない最善の結果、および、ユーザーエクスペリエンスを提供する試みである。これが検索エンジンが最も力を入れてきた試みであり、今後もこの焦点がぶれることはないだろう。

それでは、何が変わったのだろうか?

変わったのは、コミュニケーションを取る方法、そして、オンラインのコンテンツに対する行動およびリアクションである。当然ながら、この中にはオンラインで情報を共有するメソッドも含まれる。

2000年に私がグーグルで働いていたなら、「ウェブインデックス」の無数のデータについてのみ考えていればよかったはずだ。

ユーザーに最も関連するHTMLのコンテンツを検索クエリに基づいて提供する取り組みに力を入れていたことだろう。また、最大のコンテンツのコレクションを手に入れた時点で、ユーザーの行動および検索クエリに応じて、どのHTMLページが最高のコンテンツなのかを特定するだけでよかった。

しかし、その後の数年間で様々な変化が生じた。

何が起きたのか?

ユーザーの行動が変化した。現在、情報は、より小さな単位で、より頻繁に共有され、消化されるようになり、また、オーソリティは大型のサイロから小さな柱へと分散している。

2000年の初期には、オーソリティは、ウィキペディア等の大きなブランドや投稿済みのリサーチの論文に割り振られていた。ウェブサイトは「信頼に値」せず、検索エンジンが、コンテンツの“信頼性”を判断する唯一の基準は、リファラーのみであった(当時はリンクの本数)。リファラーが多ければ多いほど、人気が高く、それゆえ、信頼に値する – と言う概念である。

2013年に時間の針を戻そう。現在、- 検索エンジンがソーシャルシグナルの重要性を認めている以外 – 基本的に状況は変わっていない。ユーザーはオンラインで今まで以上に社交的な行動を取り、それに従い、情報もソーシャルネットワークを介して、社交的に共有されるようになった。かつては、重要な「リファラー」はリンクだけであった。現在、いいね!、共有、そして、ツイートがリファラーに仲間入りしている。

いいね!と共有だけがソーシャルではない

ソーシャルシグナルは、いいね!、共有、そして、ツイートのボリュームだけではない。エンゲージメントレベル、リーチの拡大、頻度、共起、ユーザー層の関連性、拡大の経緯、オーソリティサークル等、目立たないものの重要なシグナルが存在する。 全て、ブランドがオーディエンスから集めたがっていた情報である。TVやラジオからはこのような情報を得ることは不可能であり、全て推測に頼らざるを得なかった。現在、大量の生のデータを活用することが出来る。マーケティングアナリストにとっては宝の山と言っても過言ではない。

つまり、ソーシャルが検索に取って代わると言う主張は部分的に正しい。実際には、ソーシャルは検索の重要な一部となりつつあり、双方がより力強く、そして、高度に進化していくのだ。

SEOは終わったのではなく進化した

冒頭の指摘 – SEOが終わっているなら、ソーシャルも間もなく終わる – に戻らせてもらう。私個人としては、どちらも終わろうとしているわけでもなければ、終わっているわけでもないと思っている。

それよりも、検索が、より大きく、より重要度が高く、そして、より高度なマーケティングのチャンネルに進化したのではないだろうか。検索はソーシャルを組み込み、良いところを全て吸収し、ノイズを取り除いているのだ(完璧ではないが)。

検索はさらに進化していくだろう。現在の最適化の手法も変化していくだろう。一部のメトリクスは重要度が下がり、新たなメトリクスが現れるはずだ。要するに、数年前のSEOが終わったと言い換えることが出来るかもしれない。

未来のSEOとは

ソーシャルも同様に進化していく。要するに、これから登場する検索の新しいテクノロジーのことだ。ユーザーの行動を変えるアクションを簡素化するテクノロジーが台頭してくるだろう。2000年にはデスクトップを使ってウェブ形式で情報を探していたものの、現在、私達は音声コマンド機能を使ってスマートフォンで情報を求めている。今後、手を振ることで(あるいはトピックを思い浮かべることで)、目の前に(グーグルグラス)複数のメディアで情報が表示されるようになるかもしれない。

ハードウェアおよび検索テクノロジーの双方で進化が起きている。第六感や着用可能なジェスチャーインターフェース等のテクノロジーが高度化するにつれ、検索も高度化していくはずである。その他にも私は次のようなことが起きると予想している:

  • (従来の方式の)「SEO」が行われていないサイトが、検索結果で上位にランクインする – ブランドの関連性とソーシャルメディアでの引用が強いため。
  • ユーザーの推奨は、検索結果でクエリに対して、より賢明な方法で利用されるようになる。
  • ローカル検索は、さらに関連性が増し、カスタマイズされるようになる。
  • プラットフォームベースのカスタマイゼーションは、さらに適切に、そして、高度なレベルで行われるようになる。
  • オーソリティは、個人の影響力、ソーシャルサークルの強さ、そして、当該の分野の専門知識と改めて定義される。
  • ソーシャル検索は、「ウェブ検索」と並行してシステムとして残るものの、戦略的な判断でいずれ連携 & 融合していく。

上述したトレンドは、現状から推定されるものである – 当然、何かしら意外な展開が姿を現すはずである。

検索を形成する「ユーザー」と「データ」の二大要素は、分刻みで進化しているテクノロジーを利用し、さらに効率的で、さらに適切で、そして、さらに単純な形式へと進化している。このような常に変化する、動的な検索の世界においては、SEOが終わったと言う結論が導き出されるのは、先見の明が欠けていると言わざるを得ない。

知りたい欲求が尽きない限り、そして、情報を検索する行為がなくならない限り、検索テクノロジーは存続し、最適化のメソッドは – それが、ソーシャルであれ何であれ – 今後も求められるだろう。

プラットフォームの利用に劇的な変化が起こると、「関連性」は見直される – しかし、検索のDNAは基本的には変わることはない。

検索エンジンは、検索クエリからユーザーの思考を理解するにつれ、さらに賢くなり、SERPの適切度は増し、「テーラーメイド化」するだろう。検索エンジンに追いつき、同じように考えることが、マーケティングを成功に導く鍵となる。

そのため、ツイート、そして、共有に励んでもらいたい。データの流れを止めるべきではない。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Future Of SEO in a Socially Driven World」を翻訳した内容です。

検索、そしてソーシャル市場の今と、相反するのではなく融合していくであろう未来を冷静に見つめた記事でした。個人的にもほぼ全面的に納得・賛成できましたし、検索&ソーシャルの最新事情、そしてSEOの未来を5分で理解できる充実の内容だったと思います!そうはいってもまずはペンギンアップデート2.0が気になるわけですが、、、さて今年最大かもしれない運命の日は目の前です。 — SEO Japan [G+]

GoogleとTimeが世界の変化を時間軸で紹介する「Timelapese」を共同制作

今後数か月に渡って大幅な検索アルゴリズム更新を導入予定のGoogleですが、並行してこんな素敵なプロジェクトも稼働させていたようです。 — SEO Japan

Timelapse

タイムインクとグーグルが新たに作成したサイト、Timelapse(タイムラプス)は、世界のあらゆる地域の1984年から2012年の間の変化を見ることが出来る優れたツールである。このサイトは、ラスベガスの発展、コロンビア氷河の縮小等、見ごたえのあるアニメーションを用意している。また、自分の見たい場所を指定して、移り変わりを見ることも出来る。

グーグルは、2009年から米国地質調査所から画像を集め、質が高い写真、雲に隠れていない写真を探した経緯を詳しく説明している。

以下にこのサイトで見ることが出来るイメージの例を幾つか掲載していく。アマゾンの森林伐採:

Surui_400

ラスベガスの発展:

Las_Vegas_400

ドバイの発展:

Dubai_400

コロンビア氷河の縮小:

Columbia_400

タイムラプスは、今回紹介した場所に関する詳しい情報を提供している。また、編集者によって選ばれた、その他の目覚ましい変化が起きている地域を見ることも可能である:

Timelapse_ Landsat Satellite Images of Climate Change, via Google Earth Engine

矢印が向けられた右下のボックスに注目してもらいたい。このボックスでは、世界中のあらゆる場所を検索することが出来る。私は母校のカリフォルニア大学アーバイン校にズームインし、私が卒業してからキャンパスが拡大されていった推移を眺めてみた。 また、私が住んでいるオレンジカウンティの農場や丘が住宅に変わっていく様子も見ることが出来た。

残念ながら、場所をブックマークして共有することも、このツールを使って特定の地域のアニメーションGIFを作成することも出来ない。この2つの機能があれば、人間が地球に与える影響を一人でも多くの人に分かってもらうと言う同サイトの使命を果たす上で大いに役立つと私は思うのだが。

全体的に見て、世界で起きている劇的で、時に恐ろしい変化を調べる上で、あるいは、ただ単に知っている場所の移り変わりを見る上で、素晴らしいツールだと言えるだろう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google & Time Inc. Launch Timelapse: See How Any Part Of The World Has Changed Over Time」を翻訳した内容です。

ビジュアルを駆使して環境問題を啓発する(それだけでもありませんが)今時の内容でした。右下のEXPLORE THE WORLDから色々検索でき、1984年~2012年のタイムスパンで画像の変化を見ることができますが、正直、余り変化を感じられないものが大変だったのですが少し残念でしたが、、、ま、それ以前は画像自体がないのですかね。とはいえ、一番最初のリンク先でもあるDUBAIのインパクトは圧倒的でしたし、ラスベガスもこの数十年で数倍の大きさになったんだなぁ、と改めてその成長を感じられる映像でした。 — SEO Japan [G+]

Googleが今後数か月で実施予定の大量アルゴリズム改善でSEOスパムが撲滅?

数週間後に迫ったペンギンアップデート2.0ですが、Googleのマット・カッツいわく、今後数か月に渡ってGoogleの検索アルゴリズムをそれ以上に大幅に改善する予定だそうです。いつも以上に詳しい動画で宣伝告知を行ったその内容をサーチエンジンランドが詳細解説。 — SEO Japan

matt-cutts-seo-futureグーグルの検索スパム対策を統括するマット・カッツ氏が、ウェブマスターおよびSEO業界に対して、SEOに関する予告を動画で行った。動画の中で、マット・カッツ氏は、「SEOに関して、今後数ヶ月の間にグーグルはどのような取り組みを実施するのか?」を問う疑問に答えていた。

カッツ氏は、検索結果において、ポイントを10点挙げ、良質なサイトに見返りを与え、スパマーとブラックハットにダメージを与えることで、検索結果を改善すると結んでいた。以下に同氏が挙げたポイント、そして、最後に動画を掲載しておく:

(1) ペンギン: 数週間後に展開される(日本語)予定の次回のペンギンアップデート、ペンギン 4(別名 ペンギン 2)は、ペンギンアップデートを凌ぐ破壊力を持ち、大きな影響を与える。ペンギン 4が発動されると、SEOコミュニティから多くの悲鳴が上がることになるだろう。

(2) アドバトリアル: 今年の始め、グーグルは、アドバトリアル(記事広告)を人為的にリンクプロフィールを誇張する手段として利用したとして、複数のウェブサイトにペナルティを与えていた。カッツ氏は、アドバトリアルをウェブマスターガイドラインに違反する方法で利用するサイトに対して、さらに断固とした措置を取ると警告している。

(3) スパムクエリ: グーグルの検索スパムチームは、[pay day loans]やポルノ関連のクエリ等、もともとスパムの特徴を持つクエリには、比較的寛容に対処してきたが、間もなくこの方針が見直されるようだ。このようなリクエストが、グーグルの外部から寄せられており、対策を講じる必要性が生じたとカッツ氏の言葉から感じられた。

(4) 上流: マット・カッツ氏は、さらに“上流”に上り、リンクスパム、そして、スパマーがソースから得るメリットを阻止すると指摘していた。個人的には、グーグルが以前の取り組みを引き継ぎ、さらに多くのリンクネットワークを狙っていると暗に言っているように思えた。

(5) 高度なリンク分析: カッツ氏は、リンク分析を改善すると約束している。スパム対策を統括する立場にある同氏は、グーグルが遥かに“高度”なリンク分析ソフトウェアの開発に乗り出しており、このアイテムをリリースする頃には、リンクを理解する能力が向上しているはずだと指摘していた。

(6) ハッキングされたサイトの検知: グーグルは、ハッキングされたサイト、および、このタイプのサイトのインデックスに関して、様々な取り組みを実施してきた – ハッキングされた可能性があるサイトの検索結果でのラベリング、当該のサイトの削除、そして、ハッキングに関するウェブマスターへの警告等。カッツ氏は、数ヶ月間後にハッキングされたサイトをより正確に検知する新しい機能を導入すると予告していた。

(7) オーソリティの押し上げ: グーグルは、特定の業界、コミュニティ、または、分野でオーソリティ(権威)を持っているサイトに対して、ランキングにおいて支援することを希望している。そのため、例えば医療や旅行の業界でオーソリティを持っているなら、関連するクエリにおいて、オーソリティのレベルが落ちるサイトよりもランキングで善処してもらえる可能性がある。

(8) パンダの影響を受けたサイトへの同情: 多くのサイトがグーグルのパンダアップデートの餌食になっているが、カッツ氏は、ぎりぎりのケースも多く見受けられると認めている。グーグルは、その他の品質の基準に注目して、境界線を動かし、パンダアルゴリズムによる影響を回避させることで、インパクトを“弱める”手法を模索している。

(9) クラスター: 今年、グーグルの検索結果の1ページ目に表示される、同じドメインのクラスターの数は少なくなる。カッツ氏は、SERPの1ページ目に表示する検索結果をさらに多様化したいと述べている。しかし、2ページ目には、同じドメインのクラスターが表示される可能性が高い。グーグルは、検索結果ページに表示させる同ドメインの結果の数を調整する取り組みを常に実施している。

(10) ウェブマスターとのコミュニケーションの改善: 今回も、ウェブマスターとのコミュニケーションの改善が議題に上がっていた。カッツ氏は、グーグルウェブマスターツール内で受け取る通知にさらに詳細な例が提示されるようになると予告している。

この動画の最後の部分で、マット・カッツ氏は、全ての変更の目的は、ブラックハットなスパム行為を実行するウェブマスターを減らし、ホワイトハットな手法を行う小規模なサイトがより上位にランクインするチャンスを与えることにあると説明している。

それでは当該の動画を以下に掲載しておく:


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Matt Cutts: Black Hat & Link Spammers Less Likely To Show Up In Search Results After Summer」を翻訳した内容です。

内容的にはどれも通常のアルゴリズム改善の延長線上にあるものが大半に読めましたが、(5)に書かれている遥かに“高度”な新型リンク分析ソフトの内容が気になる所です。昨年から続くGoogleのSEOスパム対応、多くのSEO業者やスパム手法が既に過去の物となってはいますが、未だグレーどころかかなりブラックな手法が一方で生き残っているのもまた事実、ペンギン含む今後数か月のアルゴリズム更新で日本、そして世界のSEOシーンはどう変わっていくのでしょうか。。。 — SEO Japan [G+]

リンクは永遠に不滅です

ペンギンアップデートが数週間後に実施予定ということで、SEO業界を中心に盛り上がっているようです。これまで以上にSEOを意識しすぎたリンクに対する取り締まりが厳しくなるという噂もありますが、リンクがSEOに重要であり続けるのもまた事実。今回はそんなリンクにまつわる様々な噂を検証した記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

先月投稿したコラム「2013年に消えてもらいたいリンクの作り話」でも取り上げたが、恐ろしくひどい情報が、次から次へとウェブ上に配信されており、はっきりと誤りを指摘しなければならない。そのため、私のような人達に仕事が回ってくるのも事実だが。リンクの医師のような気分になる。まるでリンクの分析医である。根拠のないリンクやリンク構築に関する主張を行う人達には感謝している。

以下に、あるコンテンツサイトのオーナーから聞かされた作り話を幾つか挙げていく(彼らの情報源は、SEOストラテジストやリンクストラテジストだ)。

1. アンカーテキストは2013年にはランキングシグナルとしての役目を終える

随分と無謀な主張である。確かに、アンカーテキストを操作することは可能であり、また、今でも好きなアンカーテキストのリンクを買うことが出来る。そして、グーグルは、遠く離れた場所からでもこのような行為を見つけることが可能だ。しかし、だからと言って、すべてのアンカーテキストリンクが役に立たなくなるわけではない。

アンカーテキスト自体は問題ではない。アンカーテキストを含むコンテンツをサイトに配置する人の信頼性と意図が問題なのだ。米国議会図書館のサイトが、「Consumer Product Reviews」と言うアンカーテキストを使ってConsumer Reports Magazineのサイトにリンクを張った場合でも、シグナルとして無効なのだろうか?間違いなく有効である。

ソースのシグナルの信頼性が全てである – 全く信頼されていないサイトから生じるアンカーテキストと昔から信頼されている点を検索エンジンが心得ているサイトから始まるアンカーテキストの間には雲泥の差がある。

2. リンク切れリンク構築は効果がない

リンク切れリンク構築と言う用語を聞いたことがないなら、まずは、ガレット・フレンチ氏が投稿した「リンク構築アウトリーチ: 全ての機会を価値を最大限に利用する5つのステップ」に目を通し、特に次のパラグラフに注目してもらいたい。

リンク切れのページに新しい、代わりのページを提案する

リンク切れ発見ツールを使い、かつて、幅広くリンクを集めていた価値の高いページであったものの、現在は削除されている、無効になっている、あるいは、アフィリエイトリンクしか掲載されていないページを見つけたら、ラッキーである。このかつて有益なページに、自分のマーケットにとって利益のある関連するコンテンツが含まれていたなら、リサーチを行い、リライトし、同様のコンテンツにリンクを張っている人達に接触する価値はある。

リンク切れリンク構築は、うまくいく時もあれば、笑えるほど失敗する時もある。私のウェブサイトはとても古く、手書きに近い代物であり、リンク切れが多数発生している。リンク切れ発見ツールのXenuが根をあげるほどだ。

そのため、私のもとには、毎月のように善良な人達から、リンク切れを直して、存在しないサイトではなく、自分のサイトにリンクを向けてもらいたいと言う要請が届く。なんて親切な人達なんだろう。私のコンテンツが今後も役に立つように手を貸してくれるのだ。ただし、いきなり命取りになる過ちを犯していることが多い。メールが次のような文章で始まるのだ:

ウェブマスターの方へ

この時点で削除決定。私の名前はウェブマスターではない。私のサイトにはEricWard.comと言う名前が与えられている。ロゴにも名前が記されている。私の写真までロゴに掲載されている。「ウェブマスターの方へ」でeメールが始まると言うことは、私のサイトを訪問していない何よりの証拠である。その時点で、信頼性はゼロである。にも関わらず、アンカーテキストまで求める人達もいる。

以前、大学の経営学科の教授が作成した大学のサイトでリンク切れを見つけたことがあった。このリンク切れは、オンラインパブリシティに関するサイトへのリンクであった。そこで私は教授にeメールを送り、自己紹介し、200本を超えるコンテンツパブリシティとリンク構築に関する投稿が集められたライブラリのURLを送ってもいいか尋ねた。

教授は無効になったリンクを削除し、再びサイトにリンクを張ってくれた。重要なのは、いかに適切に遂行するかである。

3. 2013年、リンクは最も重要なランキングシグナルの座をソーシャルに明け渡す。

呆れるほど浅はかな主張である。内部情報があるわけではないが、私には18年以上に渡って検索に携わった者の勘がある。

簡単な質問に答えてもらいたい。検索エンジンを運営しているなら、結果を一つのユーザー生成型のシグナルではなく、様々なシグナルから選びたいのではないだろうか?また、ユーザーの意図に応じて、シグナルを選択したいのではないだろうか?

グーグルからログアウトしたに行う検索は一つや二つではない。その場合、グーグルはどのようなソーシャルシグナルを利用するのだろうか?

Example Search done while logged out for demonstration purposes only.

ログアウトした後に行った検索の例(デモ用)

グーグルからログアウトして、上の検索を行う場合、出来れば匿名で作業を行いたい。私が築き上げてきたイメージを崩したくない。

上の例はあくまでも冗談だが、言いたいことは分かってもらえたはずだ。プライベートで、または、特定のシグナルに結果を左右されない方法で、毎日のように多くの検索が行われている。 この素晴らしい記事の中で、アミット・シングハル氏が指摘しているように、私はリンクが複数の主要なシグナルの一つになるものの、消えることはないと確信している。リンクには無視することが出来ないほどの多くの有益な要素が詰まっているのだ。

今後もリンクの作り話を歓迎する。聞いた、または、読んだことがあるリンクおよびSEOに関する断定的な主張を教えてもらいたい。私が裁定を下す。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Link Shrink Is In: 3 Crazy Linking Assumptions」を翻訳した内容です。

2番目のリンク切れリンク構築は米国ならではの地道な手法でしたが、1番目と3番目は、SEOの知識がある程度ある人であれば納得感ある内容だったのではないでしょうか?まだまだ過度なリンク構築がはびこる日本ですが、次回のペンギンアップデートの内容も気になりますし、その結果に伴い、リンクにまつわる様々な話がまた出てくるのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

Google、大規模なペンギンアップデートを数週間後に発動と予告

先週、Googleが大幅な更新をしたというニュースがSEO業界を流れましたが、どうもペンギンアップデートではなかったようです。しかしその後、Google自ら本当のペンギンアップデートを数週間後にリリース予定という発表を行ったということでその詳細をサーチエンジンランドから。日本でも数々のウェブサイトの順位を没落させたペンギンアップデート、さて今回はどうなるのでしょうか。。。 — SEO Japan

penguin3月、グーグルのウェブスパム対策チームを統括するマット・カッツ氏は、スパム対抗策のペンギンアップデートを今年の後半に大幅にリフレッシュすると明言していた。そして、本日、新たに情報を提供した – もう少しの辛抱だ。あと数週間後に発動する – とカッツ氏は述べたのだ。しかし、次回のペンギンアップデートが、ペンギン2なのか4なのかで混乱が生じている。個人的には4になると理解している。それでは詳しく見ていく。

今週のランキングの変化はペンギンではない

大勢の人達が指摘していた今週のランキングの変化の原因が、グーグルによるアップデートはないかと考えているパブリッシャーは多い。 しかし、何が起きても、グーグルは情報を公開しない方針を固めている。

それでも、カッツ氏は、 ツイートの中で3月に予告した大規模なペンギンアップデートではないと指摘している:

続けてカッツ氏は、次回のペンギンアップデートが数週間後に展開されることを明らかにした:

パンダ & ペンギンを数える

カッツ氏は次回のペンギンアップデートを「2.0」と表現していた。既にペンギンアップデートが3度発動されているにも関わらず、2.0と言う数字が出てくるのは奇妙である。事実、ペンギン 3が、昨年の10月に行われていたのだ。

この矛盾は別のアップデート – 2011年2月に初めて発動されたパンダアップデートにも当てはまる。2011年2月のアップデートは、パンダアップデート 1であった。勿論、パンダ 1とは私は呼ばなかった。初めて登場したこともあり、ただ単に「パンダアップデート」と名付けた。

2ヶ月後、グーグルはパンダに大規模な変更を加えた。そのため、このパンダのバージョンは、パンダ 2(日本語)と呼ばれるようになった。 しかし、3度目のリリースが行われ、パンダ 3と言う名称が定着すると、フィルターに対する変更は、大きな規模で行われたわけではないため、パンダ 2.1と呼ぶべきだとグーグルから指摘を受けた。

その結果、パンダアップデートが0.1単位で進むのか、あるいは、1単位で進むのかの判断は、変更の規模を基準に決められることになった。しかし、この方針のせいで、昨年の9月にはこのアップデートは3.92に達しており、既に妥当性を失っていると言わざるを得ない。当時説明(日本語)したように、アップデートが少数第二の位に到達するくらいなら、ストレートにパンダ1、2、3、4と名付けていった方が、合理的なように思える。

パンダの番号をつけ直す

パンダ 3.93となるアップデートが行われた際、限界を越えたと私は判断した。そのため、変化の規模を無視し、過去のパンダアップデートの番号をつけ直した。その方が分かりやすいと感じたからだ。

「世代交代」に値するほど大きな変化であったかどうかは反映しない。重度を考慮するのではなく、基準点として番号を振る方針に私は切り換えた。

それでは、パンダの状況を以下に挙げていく。各アップデートがクエリにもたらしたインパクトを数字(グーグルが情報を公開した場合)の次に掲載している:

  1. パンダアップデート 1(日本語) 2011年2月24日(クエリの11.8%: 米国の英語のページのみ – 発表あり)
  2. パンダアップデート 2
    (日本語) 2011年4月11日(クエリの2%: 世界の英語圏のページに展開 – 発表あり)
  3. パンダアップデート 3 2011年5月10日(詳細は非公開: 確認済み – 公式発表なし)
  4. パンダアップデート 4 2011年6月16日(詳細は非公開: 確認済み – 公式発表なし)
  5. パンダアップデート 5 2011年7月23日(詳細は非公開: 確認済み – 公式発表なし)
  6. パンダアップデート 6 2011年8月12日(非英語圏のクエリの6-9%: 発表あり)
  7. パンダアップデート 7 2011年9月28日(詳細は非公開: 確認済み – 公式発表なし)
  8. パンダアップデート 8 2011年10月19日(クエリの約2%: 後ほど確認)
  9. パンダアップデート 9 2011年11月18日(クエリの1%未満: 発表あり)
  10. パンダアップデート 10 2012年1月18日(詳細は非公開: 確認済み – 公式発表なし)
  11. パンダアップデート 11 2012年2月27日(詳細は非公開 – 発表あり)
  12. パンダアップデート 12 2012年3月23日(クエリの約1.6% – 発表あり)
  13. パンダアップデート 13 2012年4月19日(詳細は非公開: 後ほど公開)
  14. パンダアップデート 14 2012年4月27日(詳細は非公開: 確認済み – 前回のアップデートから数日後のアップデート)
  15. パンダアップデート 15 2012年6月9日(クエリの1%: 後ほど発表)
  16. パンダアップデート 16 20212年6月25日(クエリの約1%: 発表あり)
  17. パンダアップデート 17 2012年7月24日(クエリの約1%: 発表あり)
  18. パンダアップデート 18 2012年8月20日(クエリの約1%: 後ほど発表)
  19. パンダアップデート 19(日本語) 2012年9月18日(クエリの0.7%以下: 発表あり)
  20. パンダアップデート 20(日本語) 2012年9月27日(英語クエリの2.4%: 遅れて発表)
  21. パンダアップデート 21 2012年11月5日(米国の英語クエリの1.1% 世界のクエリの0.4%: 確認済み – 公式発表なし)
  22. パンダアップデート 22 2012年11月21日(英語クエリの0.8%: 確認済み – 公式発表なし)
  23. パンダアップデート 23 2012年12月21日(英語クエリの1.3%: 確認済み – 発表あり)
  24. パンダアップデート 24 2013年1月22日(英語クエリの1.2%: 確認済み – 発表あり)
  25. パンダアップデート 25 2013年3月15日(発動予定: 発動後の確認はまだ行われていない)

パンダ 25は、グーグル自身がパンダアップデートが行われたかどうかの確認を行わない初めてのアップデートになった。これは、グーグルの方針の一環であり、既に数日間に渡って展開されていることを考えると、今後も発表されないと見ていい。そのため、発動の判断は第三者が下すことになる。

パンダ 26は発動されたのか?

今週話題を集めたアップデートが、パンダ 26であった可能性がある。他のアップデートであったのかもしれない。私自身、自信を持って26だったと断言することは出来ず、上のリストではパンダ 25までしか取り上げなかった。しかし、ペンギンではないことがハッキリしたため、やはり、パンダ 26であったのかもしれない。

ただし、確証はない。いずれにせよ、グーグルの取り組みをあれこれと分析するのは意外と楽しい。

ペンギン 2.0か4.0か

続いてペンギンアップデートの歴史を振り返ってみる。現在までのペンギンを以下にリストアップしていく:

このサイトでは、ペンギンアップデートの「規模」に関わらず、次回のアップデートをペンギン 4と呼ぶことに決めている。

ペンギンは4は、大規模なアップデートになると見られている。ウェブスパム対策を統括する立場のマット・カッツ氏が既に明言しているのだ。事実、カッツ氏によると、余りにも大規模な変化であり、社内ではペンギン 2.0と呼ばれているようだ。

以下にカッツ氏から届いたツイートを掲載する:

何ということだ。次回のアップデートが「ペンギン 2」なら、ペンギン 4と呼ぶべきではないのだろうか?それでは、ペンギン 2と呼ぶよりも4の方が無難だと思う理由をこれから説明する。

なぜペンギン 4と呼ぶのか?

パンダアップデートに話を戻す。2011年10月、私はパンダ 2.5が発動されたと指摘した。グーグルは大規模な変化とは明言していなかったため、2.5と言う名称は適切であると思えた。しかし、その翌月、グーグルは2.5ではなく3.0の方が妥当だと注文をつけた。 私はその後名称を訂正した – しかし、グーグルが初めからこの方針で名称をつけていたら、ここまで苦労せずに済んだはずであった。

今後は、アップデートがどれぐらいの規模だったのか、と言うよりも、アップデートが行われたかどうかすら、グーグルが伝えてくれるとは限らない。そのため、少数点第一位で数字をつけるシステムは、私には誤っているように思える。

今後も変わらない名前をつける必要がある。新しい番号付けのシステムは、パンダと相性が良く、ペンギンにもこのシステムを採用していくつもりだ。

グーグルが大きな変化を日付、そして、一般的な名称と共にリストアップしてくれると嬉しい。是正するべき要素が原因で影響を受けたかどうかを確認しようと試みるパブリッシャー(スパマーではない)にとっては、その方が便利だと思う。誤りが何なのか良く分からないなら、修正することは出来ない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google’s Matt Cutts: Next Generation Of The Penguin Update “Few Weeks” Away」を翻訳した内容です。

アップデートの番号は別にどうでもいいのですが、さて今回の更新では何が起こるのでしょうか。英語圏では過度なゲストブログ戦略が危ないという話もありますが、日本ではそこまで活用されていませんしね。というか、そもそも英語版でアップデートが行われたからといって日本語でも同時に行われるとも限りません。まずは数週間後の状況を楽しみ&不安に待ちたいと思います。。。 — SEO Japan [G+]

Googleはアップデートを行ったのか? – 謎は深まる一方

先週英語圏を中心に「どうもGoogleが大幅な更新を行ったらしい」という噂が駆け巡りました。実際にかなりの順位が動いているようですし、日本でも私が少し確認した範囲では確かに動いているケースもちらほら(かなり?)あるようです。Googleがペンギンアップデートを今年中に行うという話もありまさかに到来かという懸念もありましたが、Google自身は本件に関してはノーコメントのようで・・そんなGoogleアップデートに関する狂想曲の一部をお届けします。 — SEO Japan

google-algorithm-search-featuredここ数日間、ウェブマスターおよびSEOのコミュニティは、グーグルの自然検索において見られたランキングおよびトラフィックのパターンに対する大きな変化、変動、そして、アップデートに関する議論で持ち切りである。

アップデートが実際に行われたかどうかをグーグルに尋ねたところ、明確な答えは得られず、「現時点で何も発表することはない」と言うお決まりの返事が返ってきた。その後、思った通り、「1年間に500以上の変更をアルゴリズムに加えているため、通常のクロールおよびインデックスに加えて、変動があるのは当然だ」と言うセリフが付け加えられた。毎回のことだ。グーグルは、アルゴリズムの変更やインデックスへのアップデートに関する問題を取り上げる際に、このレスポンスを常套句として用いている。

しかし、パンダアップデートペンギンアップデートEMD アップデートトップヘビーアップデート等、一部のアップデートに関しては、気前よく情報を提供してくれることもある。ただし、今後のパンダアップデートの確認は行わない可能性が高いことを付け加えておく。

グーグルはアップデートは行ったのか?

それでは、今週、グーグルの検索結果に対して、アップデートは行われたのだろうか?グーグルが情報を提供してくれない状況では、確証を持って断言することは出来ない。

ウェブマスターワールドグーグルのウェブマスターヘルプ等のフォーラムを見ると、ランキングの変更に関するディスカッションが明らかに増加している。また、MozCastSERPs.com等のグーグルをモニタリングするツールを利用すると、先週と比べて、今週、検索結果に大きな変動が現れている兆候が見られる。

サーチエンジンラウンドテーブルに5月9日5月7日に私が投稿した記事を見てもらえば分かるように、大勢の人達がランキングの変動を主張している – 合計でコメントの本数は200本に達する。

そのため、私はグーグルの検索結果に何かが行われたと確信している。

アップデートであったなら、グーグルは何をアップデートしたのか?

アップデートが行われたなら、何がアップデートされたのだろうか?アルゴリズムのアップデートなのだろうか?ペンギンだったのだろうか?小規模なパンダの更新だったのだろうか?あるいは、グーグルは、一部のユーザーにアルゴリズムをテストしており、そのため、一部のウェブマスターはこの変動に気づかなかったのだろうか?もしかしたら、グーグルは、ユーザーインターフェースに変更を加え、その結果、クリックスリー率が変化、または、検索結果の配置が変化したのかもしれない。

要するに、グーグルがアップデートを認めず、何が変わったのかを教えてくれないなら、アップデートが行われ、何がアップデートされたのかを自信を持って断言することは出来ない。大勢のウェブマスターやSEOの担当者が、まるでグーグルがアップデートを行ったような勢いで議論を行っているとしか私には言えない。

アップデート: 本日午後1時46分(東部夏時間)、グーグルの検索スパム対策を統括するマット・カッツ氏が、今回の変動はペンギンアップデートはないと明言した。そのため、ペンギンはリストから削除することが出来る。詳細は後続の記事で確認してもらいたい: グーグル、次回の大規模なペンギンアップデートを数週間後に発動と予告(日本語)


この記事は、Search Engine Landに掲載された「If That Was A Google Update You Felt, Google’s Not Confirming It」を翻訳した内容です。

この記事だけ読むとイマイチ詳細がわからない今回の更新ですが、最後にもある通り、ペンギンアップデートではなかったようですね。ということで、続編記事で詳細を確認あれ。 — SEO Japan [G+]

Googleアナリティクスとワードプレスを使ってエンゲージメントを計測する方法

ユーザーのエンゲージメント(ちょうど良い日本語訳が見つからないのですが、ユーザーの参加レベルのような意味合いでしょうか)に関する記事はSEO Japanでもたまに取り上げていますが、今回は実際に自身のサイトにおけるユーザーエンゲージメントの度合いを探りたいあなたのためのエンゲージメントに特化した測定指標と測定方法について紹介します。ワードプレスとGoogleアナリティクスという組み合わせとしてはトップクラスのツールを元にした記事となっており参考になるウェブマスター、ブロガー酸も多いのでは? — SEO Japan

ブログを運営し、優れたコンテンツを配信している自信があっても、エンゲージメントには手が届かないように思える。良質な記事を作成すると、高く評価してもらい、ツイートしてもらい、共有してもらい、そして、+1してもらえる – しかし、実際にコンテンツはどのぐらい読んでもらえているのだろうか?

グーグルアナリティクスで、キーワードがコンテンツにビジターを導く仕組みにおける、検索およびキーワードの領域を理解したら、次の段階に進むべきだえる。ページから検索結果へすぐに戻るユーザーの行動(直帰)は、グーグルにマイナスのイメージを与えると考える人達は多い。当該のユーザーは、事実上、サイトにマイナス票を投じ、「クエリを入力した際、このページを求めていたわけではない」と発言していることになるためだ。

この考えが正しく、また、私も同意すると仮定すると、ユーザーの行動を調査して、直帰率を削減する取り組みは、特定のフレーズに対して上にランク付けしてもらう確率を高める方法として、有効だと言えるだろう。上位のランクとユーザーを満足させるコンテンツを合わせると、目標達成につながる。次のようなサイクルで、この取り組みを実施することが出来る。

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ビジターはどれだけの間ページにとどまり、実際にどの程度スクロールしているのだろうか?今回は、コンテンツのページに関するビジターのエンゲージメントを計測する上で、私が持っているアイデアを幾つか検証していきたい。

まず、優れたコンテンツを持っている必要がある。3-4つのキーワードフレーズを含む300ワードのコンテンツを作ることに苦戦し、ユーザーがページに到達した後の行動などどうでもいいと考えているなら、優れたコンテンツを重要視しているとは言えない。一方、読者を没頭させ、読者や顧客としてビジターを維持することを考慮して、コンテンツを作成しているなら、この記事を読み進めていってもらいたい。

グーグルアナリティクス

グーグルアナリティクスを使って、ページのエンゲージメントを測定する方法には、簡単な方法と難しい方法がある。最も容易なのが、イベントの測定である。しかし、求めるイベントを実装し、発動する方法には、簡単な方法と複雑な方法の2種類がある。

スクロールの深さ

ユーザーがスクロールする、または、特定のポイントを通過することで、イベントを発動するように設定することが可能である。確かに素晴らしいアイデアだが、私自身は、ワードプレスのプラグインを使わずに、この方法を実施したことはない。だからと言って、不可能と言うわけではい。私のようなコーディングの初心者が実装するには複雑過ぎるだけである。

このタイプの計測をワードプレス以外のサイトに実装したいなら、ジャスティン・カトロニ氏が投稿した記事 ? そして、Savio.noのこの記事に目を通してもらいたい。この2本の記事は、手順ごとに設定方法を説明している。一方、ワードプレスを利用しているなら、運が良いと言える。その訳をこれから説明する。

イベントの評価

シンプルなサムズアップ、または、サムズダウンによる評価を行うボタン(駐:親指を上げている・下げている評価ボタン)をコンテンツの最後に加えるのは、良いアイデアだと思う。星評価システムを加える手もある。読者がボタンまでスクロールダウンし、いずれかのボタンをクリックした場合、グーグルアナリティクスのダッシュボードでイベントがトリガーされる。こうすることで、少なくともページをスクロールダウンした点は分かるようになる。

また、読者が気に入ったコンテンツと気に入らなかったコンテンツを知る上でも役に立つ。ただし、この評価を得るのは容易ではなく、総合的なサンプルの票を得られるように、十分な量のトラフィックが必要になる。

コンテンツのページネーション

これは、コンテンツを提供する方法の中で、個人的に一番嫌いな方法かもしれない。多くの大規模なニュース/マガジンサイトは、この方法を採用している。この方法は、直帰率が低く、「1回の訪問当たりのページ数」が多いことをアピールして、広告料金を高く設定するために用いられているはずである。とは言ったものの、記事の「ページ 2」にイベントの計測を設定することで、ページ 1の一番下まで、何人のビジターが目を通したのかを把握する上で目安になる。

ページ解析

この機能は、グーグルアナリティクスのヘビーユーザーの間でもあまり利用されていない気がする。確かに初めて公開された際、ページ解析機能は質が低く、あまり役に立たなかった。当時と比べると、この機能は大幅に進化している。ただし、注意するべき奇妙なポイントがまだ幾つか残っている – 見ているページから、複数本のリンクが同じページに向かっていると、このページへの全てのリンクが同じ数字を報告する。

例えば、- ホームボタン、ワードプレスの管理者バーのホームボタン、そして、ヘッダーのロゴは全て私のホームページにリンクを張っているが、それぞれ異なるアプローチで利用されている。しかし、グーグルはユーザーの8.3% – 全て同じ確率 – が、全てのルートを辿ってホームページにアクセスしているとレポートしている。これは、正しい情報ではない。この3つのアイテムが同じページに向かっているため、グーグルは、クリック数を合計しているだけである。この点に関しては修正してもらう必要があるが、それだけでこのツールを役立たず呼ばわりするべきではない。

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例えば、ページ解析のおかげで、ページの右上のソーシャルメディアリンクが全く利用されていないことが分かった。そのため、エンゲージメントを促すために、この要素のデザインを変更する必要がある。クリックされていないと言うことは、誰も利用していない。そのため、対策を講じる必要があるのだ。

ワードプレス

ブログを作成し、アップデートするために利用することが可能な様々なプラグインやコンテンツ管理システムが存在するものの、私はワードプレスのみを利用している。ドルーパルやジュームラを利用しているなら、申し訳ないが、これから提供するアドバイスは役に立たない。私はコンテンツエンゲージメントを計測する上で有効な優れたワードプレスのプラグインを発見した。そのうちの幾つかは、グーグルアナリティクスのイベントセクションで計測値をレポートしてくれる。しかも、全て無料で利用することが出来る。

グーグルアナリティクススイート

グーグルアナリティクススイートプラグインは、グーグルアナリティクスとグーグルアドセンスのアカウントを結びつけ、ページビュー、スクロール量、ページ速度、ダウンロード、そして、アドセンスのリンクをイベントとしてレポートする。簡単に設定することが可能であり、グーグルアナリティクスのカウントに容易に引っ張り込むことが可能だ。

以下のイメージには、このプラグインをインストールした数時間後のイベント計測のスクロールに関する情報が掲載されている。これで、読者がページをどこまでスクロールダウンしているかが分かる。また、このデータをリアルタイムで閲覧することも可能である。

SEL_4-2-13_scroll_depth

グーグルアナリティクスプラグイン- Yoast

Yoast de Valk氏が開発したこのグーグルアナリティクスのプラグインを私は愛用している。インストールおよび設定が容易であり、様々なイベントのレポートを提供してくれるからだ。ジャスティン・カトロニ氏は、ブログの中で、このプラグインを使って、スクロール量をイベントに実装することが出来ると指摘しているが、今のところその証拠はつかめていない。

このプラグインの長所は、外部へのリンクとアフィリエイトリンクを追跡することが可能な点である。多くのサイトにリンクを張っているなら、「exit page」- ビジターが消えただけ – ではなく「exit link」として計測することが出来る。これはインデックスツール/ヤフー!ウェブアナリティクスがかつて得意にしていた分野であり、グーグルが不得手としている分野である。

また、外部サイトへのクリックをページビューとして計測し、アナリティクスのダッシュボード内の「サイトのコンテンツ」と「すべてのページ」で容易に区別することが出来る。

SEL_4-2_outbound

ユーザーがページをどのように利用しているかを把握することは、ユーザーがページにアクセスしている点を把握することと同じぐらい重要である。レシピを紹介しているのであれ、コンピュータを販売しているのであれ、ユーザーがサイトのページに到達した後、どのような行動を取っているのかを理解すると、ニーズを満たすコンテンツを作成する上で大いに役立つ。

分析せずにユーザーの行動を把握することは出来ない。自分のサイトに合う方法が見つかるまで、上述したメソッドを幾つか、または全て試してもらいたい。ユーザーが没頭するコンテンツのタイプ、そして、ユーザーが読む確率が高いコンテンツの形式を理解したら、より効率良くコンテンツを作成することが出来るようになるはずだ。

PS: コメント欄の指摘によると、私はツールの価値をさらに高める設定のステップを幾つかスキップしていたようだ。

Yoastのプラグインはとても便利だが、本人が、ページビューではなく、外部クリックをイベントとして設定することを薦めている。プラグインの設定で、Advanced Settingsにアクセスし、「Track Outbound Links as Pageviews」(アウトバウンドリンクをページビューとして計測する)ボックスのチェックを外す必要がある。因みに私がインストールした際は、このチェックは外されていた。

また、ページ解析に関して、グーグルは、ランディングページではなく、リンクでアトリビューションを設定する修正を行ったと発表した。そのため、アナリティクスのコードを少し変更する必要がある – このブログの投稿で分かりやすい説明が提供されている。

最後に、この記事で正確な情報を提供する上で貢献して頂いた、SearchEngineManおよびポール・トンプソン氏に感謝の意を伝えたい。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Measure Content Engagement And Effectiveness With Analytics & WordPress」を翻訳した内容です。

予想以上にシンプルな内容でしたが、グーグルアナリティクススイートプラグインというのは気になりますね。SEO Japanもワードプレス+アナリティクス(+アドセンス)で運用していますし、早速導入してみたいと思います! — SEO Japan [G+]

手動ペナルティを受けた際の対処方法をマット・カッツに訊く

久々に純SEOな記事を、、、ということで今回はマット・カッツにサーチエンジンランドがインタビューを試み、手動ペナルティーを受けた時の対応方法について色々聞いてみたSEO担当者必読の記事をお楽しみあれ。 — SEO Japan

google-penalty-squareグーグルからペナルティーの通知を受け、その理由が分からない場合、ウェブマスターはどうすればいいのだろうか?グーグルのウェブスパム対策部門を統括するマット、カッツ氏は、ウェブマスター向けのヘルプフォーラムを利用することを薦めている。それでも問題が解決されない場合は、再審査リクエストを行い、ペナルティーの詳細を教えてもらうことが出来るようだ。

あるページにスパムが見つかり、モジラが「手動」ペナルティーを受けたことが、今回の騒動のきっかけであった。また、先月には、サイトの1ページに向けられたリンクが原因でBBCが「不自然」なリンクに関する警告を受けていた。

幸いにも、ペナルティーは特定のページのみに対して課されていた。しかし、通知にはこの点が明示されていなかったため、混乱を招いていた。さらに、どちらのサイトも大量のページを抱えており、問題のページを探す作業は、ミッション・インポッシブルに近いと言わざるを得ない。

実は、グーグルは、このタイプの通知の“分かりやすさ”について神経を使ってきた。昨年、不自然なリンクに関する警告(日本語)を送ってパニックを引き起こし、その後、無視しても構わないと告げ、さらなる混乱を招いていた過去があるためだ。グーグルは、URLの例を提示する取り組み(日本語)を始めている。さらに、今月の始めには、再審査リクエストを投稿すると、サイトの問題点を“明確”に指摘してもらえると明言していた。

対処に関するQ&A

通知を送信する際に問題点を明確に示すことで、パブリッシャーにとって、グーグルのサポートフォーラムで活動するボランティアの人達にとって、そして、グーグル自身にとって、大幅に時間を節約することが出来るような気がする。そこで私はその他の質問と共にこの疑問を、グーグルのウェブスパム対策チームを引きいるマット・カッツ氏にぶつけてみた。以下にeメールを介して行ったインタビューの内容を掲載していく:

Q. 通知を送信する際に、とりわけ特定のURLが関係している場合、可能な範囲で問題点をウェブマスターに明確に示すべきではないでしょうか?

グーグルは、ウェブマスターに送信するメッセージの内容を大幅に改善しており、今後も、より具体的で、対処することが可能なメッセージを送る方法を検討していきます。

Q. 通知を受けたら、より具体的な情報を得るため、再審査リクエストを介してグーグルに連絡を取り、問題点に関して、詳しいアドバイスを得ることは可能なのでしょうか?

ウェブスパムに関する通知を受けた場合、手動のウェブスパムのアクションが発動されたことになります。メッセージが明確ではなく、より詳しいアドバイスが必要なら、ウェブマスターのSEOフォーラムで質問することを私は薦めます。問題が解決されたら、再審査リクエストを投稿しましょう。

再審査リクエストを投稿した後、グーグルは、リクエストが承認されたかどうか、あるいは、さらなる作業が必要とされているかどうか等、リクエストの処理に関する情報を提供します。ウェブマスター全員に1対1で対処することが出来るほど多くのスタッフを抱えているわけではありませんが、一部のリクエストには、詳しい情報やアドバイスを提供しています。

Q. 具体的なアドバイスを得られない場合、ウェブマスターは何をすればいいのでしょうか?BBCやモジラ等のサイトの運営者は、大量のページから1つのページを探す上で、具体的にどのような対策を取ればいいのでしょうか?

この点は、ウェブマスターフォーラムを利用することを薦めるアドバイスに当てはまると思います。

手動のペナルティー Vs. アルゴリズムによるペナルティー

それでは、このアドバイスを総合的に検証していく。

まず、グーグルは2つのタイプのペナルティーを用意している。手動ペナルティーとアルゴリズムによるペナルティーである。グーグルは「アクション」や「調整」と呼んでいるものの、基本的にはペナルティーと何ら変わりはない。手動のペナルティー、または、アルゴリズムによるペナルティーを受けた場合、一部のコンテンツ、あるいは全てのコンテンツのランキングは、アクションが発動される以前と比べて大幅に落ちる。

昨年、投稿した「Google、手動ペナルティをほぼ100%ウェブマスターへ報告」(日本語)では、この2つのタイプの詳細、どちらのタイプのペナルティーを受けたのかを見極める方法、そして、アルゴリズムによるペナルティーを受けた場合の対処方法を説明している。 「リンク無効化ツールを使ってペナルティーを解除する方法」でも、ペンギンアップデート等のアルゴリズムによるペナルティーを受けた際の対処方法を紹介している。

手動ペナルティーを受けた理由を解明するには

手動のペナルティーを受けた場合、ウェブマスターは、ほぼ100%ペナルティーの存在を把握することが出来る。グーグルが通知を送るためだ。昨年の秋から、ほぼ全てのケースで通知がウェブマスターに送られるようになっている。

手動のペナルティーの場合、問題を解決し、その後、再審査リクエストを投稿して、グーグルに伝える必要がある。しかし、何が問題なのか、どのページが問題とされているのかが分からない場合は、どうすればいいのだろうか?

カッツ氏は、ウェブマスターは、グーグルが運営するウェブマスターセントラルのヘルプフォーラムで助けを求めるべきだとアドバイスしている。このフォーラムでは、投稿されたサイトの問題点に関するアドバイスをボランティアの人達が送る活動が行われている。

しかし、ボランティアは、サイトの問題点を把握しているわけでもなければ、グーグルの従業員でもない。当然ながら、サイトが手動のペナルティーの通知を受けた理由に関するデータにアクセスする権限を持っていない。つまり、事実上、問題点を推測しているに過ぎない。優れた、経験に基づく推測が行われるかもしれないが、完全に的外れな推測が行われる可能性もある。

フォーラムもいいけど…

BBCの件に関しては、このディスカッションをご覧になれば分かるように、不自然なリンクの通知を受けた理由を解明することが出来たボランティアは一人もいなかった。気にする必要はないと指摘する人達が何人かいたが、グーグルは、何らかの通知を受けたら、放置するべきではないと明言している。

最終的にグーグルの従業員が介入し、1本の記事に向けられたリンクが原因であり、サイト全体に影響を及ぼすものではないと保証していた。しかし、それが実際にどのページなのかは明示しなかったようだ。

モジラに関しては、ボランティアの人達の間で活発な議論が行われ、助けを求めたモジラの代表者に対して、サイト上のスパムと思われるページの例を豊富に挙げていた。しかし、当該のページを見つけることに成功したボランティアは一人もいなかった。そのため、再びグーグルの代表者が介入し、調べるべき場所に関するヒントを出し、その後、カッツ自身が現れ、問題のページを特定した。

つまり、サイトの規模に関わらず、パブリッシャーは、グーグルのペナルティーに関するアドバイスをフォーラムで求めたところで、大勢のボランティアが、実際の問題とは異なる問題を解決するために無駄骨を折るだけで終わる可能性があるのだ。

浮き彫りになった問題を解決することも可能だが、それは違反とは無関係であり、違反自体が解決されない限り、ペナルティーは解除されない。

ペナルティーが交通違反切符だったら

これは、車を運転している際に警察官に止められ、車に問題があるために交通違反の切符を切られるケースに似ている。しかし、切符には、車が安全ではないと記されているだけで、何が問題なのかは明確に記述されていない。

問題を解決する必要があるため、修理のプロに相談する。テールライトが壊れていることに気づき、修理してもらった。さらに、タイヤ圧が低過ぎることが判明し、修理してもらった。どちらかの問題が原因で切符が切られていた場合は、問題点を解決したことを法廷で証明すればいいだけだ。

しかし、フロントガスにひびが入っていることが原因であり、誰もそのことに気づかなかった場合、車を運転することは出来ない。

リクエストの投稿

以上の点を踏まえ、昨年のように(日本語)、今後、グーグルがさらに多くのチケットをグーグルが切るなら、ウェブマスター側としては、理由を詳しく教えてもらいたいはずである。単一のページが問題なら、当該のページを指摘するのは、それほど面倒とは思えない。 そもそも、グーグルの従業員は既にサイトを確認し、特定の理由を挙げて通知を送付しているのだ。

しかし、現実を受け止めるしかない。通知を受けても、原因が明記されていない可能性がある。その場合、次の2つの選択肢から対処方法を選ぶことになる:

  • 原因だと思った場所を修正し、再審査リクエストを投稿する
  • 問題点に関するアドバイスをフォーラムで求め、妥当と思われる問題点を修正し、再審査リクエストを投稿する

カッツ氏は、フォーラムで何が“解決”されるのか明言していない。実際に、一部の質問は無視され、また、“最善の答え”が提供されない場合もある。個人的には、質問を投げかけ、反応を見て、最善の判断を下すべきだと思う。数日間経過しても何も解決策が提示されないなら、詳しいアドバイスが必要な点を明記し、再審査リクエストを投稿しよう。

やはり、グーグルは、再審査リクエストに応答し、問題を解決しようとする姿勢が見られるならば、ペナルティーを解除するか、あるいは、改善されていない問題点について明確な説明を行うべきである。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Q&A With Google’s Matt Cutts On What To Do If You Get A Manual Penalty」を翻訳した内容です。

フォーラムでアドバイスを求めるというのは日本においてどこまで有効なのかわかりませんし、マット・カッツの回答自体も記事も指摘しているように100%クリアでない点もありますが、ペナルティを受けた時の対策の現状を理解する、という意味では貴重な情報源でした。日本でも以前に比べると(適切な対応を行えば)ペナルティ解除が行われる事例が増えているようですが、まだまだ対応面では不十分な点もあるようですし(ま、元々SEOやりすぎたサイトのせいといえば仕方ないのかもしれませんが、長年過剰なSEOを容認・放置してきた、結果サイト側もSEOをやりこみ続けるしかなかった点も多少考慮してほしいです・・・)今後のさらなる改善に期待したいですね。– SEO Japan [G+]

Google Now – あなたの行動を予測する革新的検索サービス

Googleが最近リリースしたスマホ用検索アシスタント「Google Now」。ユーザーの行動を予測して情報提供をしてくれる「未来の検索アプリ」として話題を呼んでいます。検索エンジン史上でもかなりの革新的な機能と思うのですが、実は余り私自身も勉強していなかった 汗 Google Now、今回はサーチエンジンランドがその内容を徹底検証した素敵な記事をご紹介します。これを読めばあなたもGoogle Nowの凄さを体感できるかも? — SEO Japan

iOS版のグーグルナウがデビューし、新たなオーディエンスに、グーグルのこの予測検索サービスが開放された。グーグルナウは、公開してから1年に満たない新しいサービスではあるものの、斬新なサービスから、既に究極の優れたサービスに変貌を遂げている。今回はこの「予測検索」サービスの進化、そして、今後の展開(デスクトップコンピュータへの進出を含む)を検証していきたい。

役に立つ

airport now

空港に到着する時間とルートのオプションを表示するグーグルナウ

Google Now, showing translation and currency info

翻訳と通貨の情報を表示するグーグルナウ

アンドロイドユーザーに向け、グーグルナウが、昨年6月にリリースされた際、このサービスが対応する情報の「カード」は限られていた。個人的にはどれも役に立つとは思えないカードばかりであり、真剣にこのサービスについて考えることはなかった。しかし、その後、グーグルナウは大幅に機能を改善していった。対応するカードが増えるにつれ – そして、私の個人情報をさらに集めるにつれ – グーグルナウは賢くなっていった。

数週間前にフェイスブックを去る際に、このサービスの素晴らしさを大いに体感した。当時私は、迂闊にもフライトの時間を間違え、時間内に空港に辿りつけるかどうか気が気でなかった。

駐車場を全速力で走り、車に慌てて乗り込んだ後、スマートフォン(ギャラクシーネクサス)の電源を入れ、グーグルナウのスクリーンを立ち上げた。そして、フェイスブックからサンホセの空港へのルートを尋ねた。ルートと時間の両方を知る必要があった。

私が話しかける前に、グーグルナウは、既に予定の到着時間とナビを始めるためのリンクを用意していた。検索を行う前に何を知る必要があるのかを理解していたのだ。

さらに、今月の始め、ミュンヘンでも私はグーグルナウに驚かされることになった。私は前回の旅行で残ったユーロを持っていたため、ドルを全くユーロに換えなかった。そのため、為替レートの情報を得ていなかった。調べるつもりではいたが、後回しにしていたのだ。しかし、グーグルナウを利用したところ、調べる必要はなくなった。既に、為替レート、ドイツ語で「hello」を何と言うのか、さらには、ミュンヘンの写真撮影スポットが提示されていたためだ。

衝撃的であった。グーグルナウは私の期待を上回っていた。「推測」または「先読み」検索がもたらす未来を垣間見たような気がした。

また、グーグルナウは、“衝撃的”なレベルではなくとも、様々な場面で役立っている。

例えば、私は金曜日と土曜日に映画の上映リストを定期的に確認している。グーグルナウは、私が検索を行う前に、この情報を用意してくれていることがある。その上、グーグルナウは、私が好きなスポーツチームを把握し、自動的に試合の速報を押してくれる。私が読んだ最新の記事を確認し、同分野のニュースをアップデートしてくれる:

Google Now "cards" showing movie listings, sports scores & breaking news headlines

映画の上映情報、スポーツの速報、最新のニュースを表示するグーグルナウの「カード」

完璧ではない。昨年、SMX ロンドンカンファレンスに出席するためにチェルシーフットボールクラブを訪れた際、グーグルナウは、私がこのチームを好きだと勘違いした。チェルシーのファンには申し訳ないが、このクラブに愛情を持っているわけではない。このケースでは、チェルシーをスポーツのリストから削除するだけで修正することが出来たが、修正不可能な推測が行われるケースもある。それでも、簡単にスワイプして消すことが可能であり、心配する必要はない。

魔法を生み出す材料

答えを出すため、グーグルナウは複数のソースから情報を得ている:

  • ロケーション: 現在の位置 & 位置の履歴
  • 検索: グーグルで検索を行った内容
  • Gメール: Gメールのアカウントに送信されたフライト情報の確認、ホテルの予約 & その他の情報
  • グーグルカレンダー: グーグルカレンダーのアカウントに掲載されているイベント
  • グーグル+: ユーザーの誕生日 & 連絡先に登録されている人物の誕生日
  • グーグルファイナンス: ポートフォーリオにリストアップされた会社の情報

このような個人情報は、グーグルが把握している公の情報と組み合わせて利用されることもある。例えば、グーグルは公共機関の乗り継ぎの地点を把握している。電話がグーグルナウに当該の乗り継ぎの駅の近くにいる点を伝え、この駅を出る電車の出発時刻のスケジュールを推測してもらえると便利である。/p>

同様に、航空券を購入し、Gメールに予約の情報が送信されると、グーグルナウは、特定のフライトを利用することを理解し、フライトの状況に関する公の情報源を確認する。

グーグルナウに関するページ、そして、グーグルナウのヘルプページに用意されているカードの一覧には、グーグルナウが提供する各種のカードの概要が提供されている。

以下に、私が作成したカードの一覧、そして、表示させるために必要な個人情報の種類を網羅した表を掲載する。この表では、カードがグーグルナウに加わった時期、そして、アンドロイドとiOSの双方で利用することが出来るかどうか、あるいは、アンドロイドのみで利用可能なのかについても把握することが出来る(グーグルは、アンドロイド限定のカードを最終的にはiOSにも導入すると明言している):

google now cards

当然、グーグルに上述した個人情報の一部を渡さない場合、グーグルナウは奇跡を起こすことは出来ない。位置情報のみを提供すると、一部のカードしか表示されない。検索履歴(グーグルは“ウェブ履歴”と呼んでいる)やGメールへのアクセスを認めてあげると、さらに役に立つ。

個人情報において、グーグルを信頼しなければグーグルナウは成り立たない。さらに、グーグルのサービスをフル活用する必要もある。例えば、フライトに関するeメールが、ヤフー!メールやマイクロソフトのアウトルック.com、あるいは、アップルのiCloudのメールアカウントに送信されているなら、グーグルナウには反映されない。グーグルナウが対応しているのはGメールのみである。また、ヤフー!やビングで行った検索もグーグルナウには反映されない。そのため、グーグル検索で検索を実施する必要がある。

グーグルナウが役に立つ点を証明することが出来れば、このツールを介した検索が増えるだけでなく、グーグルのその他のサービスとさらに緊密に連動して利用されるようになるだろう。

20%プロジェクトとしてスタートしたグーグルナウ

興味深いことに、グーグルの検索製品そのものであるグーグルナウだが、グーグルの検索部門や“ナレッジ”部門で開発されたわけではない。グーグルナウは、エンジニアが勤務時間の20%を好きな取り組みに費やすことが許可されている、あの有名な「20%タイム」プロジェクトで始まった取り組みである。

バリス・ガルトキン氏アンドリュー・カームス氏の二名が、グーグルマップ部門に在籍していた際に、中心となってこの製品を開発したようだ。グーグルナウが生まれた経緯に関しては、昨年10月にThe Vergeが投稿した記事、11月にグーグル+のアンドロイドページに掲載されたインタビュー、そして、今年の3月にガルトキン氏へのインタビューの内容を掲載したMemeburnに詳細が綴られている。

グーグルナウが20%タイムのプロジェクトであった時代は終わり、現在は複数名のスタッフが100%の時間を割いて取り組むプロジェクトに進化している。ガルトキン氏は製品管理を統括し、一方のカームス氏は同製品のソフトウェアエンジニアリングを担当している。また、2013年1月には、グーグルナウは、検索部門の製品管理ディレクターから、検索部門のバイスプレジデントおよびモバイル部門を支援する立場に昇進したヨハナ・ライト氏に託されていた。

ライト氏は、ユニバーサル検索から、ナレッジグラフに至るまで、主要な検索製品を担当したベテランの従業員である。ナレッジ部門に所属するライト氏をモバイル部門に移す方針は、少なくとも私にとっては、モバイル製品として生まれたグーグルナウが、検索製品に進化したことを物語っているように思える。

グーグルナウの未来: デスクトップ?

検索製品として、グーグルナウが、モバイルデバイスから、多くの検索が行われるデスクトップに手を伸ばす方針は合理的だと言えるだろう。事実、グーグルナウがクロームクロームブック、または、グーグルのホームページに進化することを疑わせる様々な兆候が表れている。現在進行中のGメール・サーチフィールド・トライアルは、確実にデスクトップ化において求められる要素の一つである。

グーグルナウをデスクトップにも対応させるかどうかをグーグルに訊いたとしても、答えてもらえないだろう。また、次にどのようなカードや機能が登場するかに関しても教えてくれないはずだ。しかし、ライト氏は、モバイルで始まった製品が、モバイル以外の分野にも波及することはあり得ると示唆している。

「モバイルの登場により、位置情報から、グーグルにとって素晴らしい背景の情報が得られるようになった。さらに、電話は毎日の生活を支援するため、常にそばにいる。そのため、グーグルナウを立ち上げる手段として、モバイルはうってつけである。」とライト氏は述べている。 

今後の展開に注目する必要がある。一方、アンドロイド 4.1以上(ジェリービーン)が搭載されたスマートフォンには、グーグルナウがデフォルトで搭載されている(また、グーグルプレイ経由でアップデートすることが可能)。さらに、 iOS 4.3以上を搭載しているiPhone、iPad、iPod Touchのオーナーは、iTunesからグーグルサーチアプリの一部としてグーグルナウを手に入れることが出来る。

皮肉にも、iOS向けのグーグルナウがリリースされることにより、アンドロイドよりも多くのiOSのユーザーがこの製品にアクセスするようになるだろう。この点に関しては、「グーグルナウのiOSマーケットは、アンドロイドの“ナウ”ベースの2.5倍」で詳細を確認してもらいたい。

グーグルの検索アプリは首位に立つことが出来るのか?

また、グーグルナウをiOS向けの検索アプリに加えたことで、このアプリの利用者が増えるかどうかにも注目したい。このアプリは昨年10月に大幅にアップグレードされ、アップルのシリのように、音声による検索機能を導入し、また、シリよりも早く反応する完成度の高さを見せつけていた。

それにも関わらず、グーグルの検索アプリはあまりiOSユーザーの間で人気が高いとは言えない。iTunesのチャートでトップ10入りを果たした光景を私は目にしたことがない。16位が最高だと思われる現在は150位前後をうろついている。

反対に、グーグルマップアプリとユーチューブアプリは、昨年リリースされて以来、上位を維持している(現在は11位と12位)。iOSデバイスのユーザー達は、iOSのネイティブアプリの地位を失って以来、この2つのサービスを求めている点は明白である。

一方のグーグル検索は、アップルとグーグルとの契約により、iOSのサファリにデフォルトで統合されており、グーグル検索アプリを利用する必要性は低い。しかし、このアプリを利用してもらうと、少なくとも、アップルが契約の解除に関して“敵対的”な行動(日本語)を起こした際の保険として、あるいは、検索を管理するサービスとしてシリが台頭するのを防ぐ門番として、グーグルにとってプラスに働くはずだ。/p>

グーグルナウは、「サファリで検索を行う習慣」を止めさせるきっかけになるポテンシャルを秘めていると言えるだろう。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Amazing “Google Now” ? When Google Searches Before You Think To」を翻訳した内容です。

記事の事例はまさにSF小説を読んでいるような気分になる凄さですね。冷静に考えるとGoogleが取得しているデータを考えると十分に可能な内容であることもまた分かりますが、それにしても検索の未来を変える機能であることは間違いないと思いますし、今後の発展に要注目です。既に検索でもなくなっているというか、コンピューターがユーザーの代わりに事前検索してくれているわけですが、、、先ほどロボットがマーケッターの仕事を代行する記事を紹介したばかりですが、ユーザーの検索行動まで代行してくれる時代に突入していくのですね。楽しいような、怖いような、でも後戻りはできない世界です。しかしGoogle Glassといい、このGoogle Nowといい、Appleがどちらかというと若干停滞しつつある現状で、最近のGoogleはまた面白くなってきました! — SEO Japan [G+]

Google、Google+ Sign-Inを利用するアプリに無料SEO支援中!

日本ではイマイチ話題になりきれていませんが、英語圏を中心に普及が進んでいるGoogle+。Googleの各種サービスと連携させたり検索結果で何かと優遇したりとGoogleの地道な努力が実を結んでいるようですが、今回は新たにアプリ連携を促進する取り組みを始めたということで早速のその内容をご紹介。特に海外でアプリ展開を行っている・考えている方には確実に集客支援になりそうな朗報なニュースかも? — SEO Japan

Google+-App-Search

アプリで行われた人気の高いアクティビティ、あるいは、閲覧されたコンテンツが何か知りたいだろうか?現在、グーグルは、この情報を検索結果に反映している。その結果、アプリの開発者が、グーグル+サインインを活用すると見込んでいるためだ。

グーグルは、グーグル+のアカウントを使って、サイトやアプリに容易にサインインする手段として、グーグル+サインインを2月に導入していた。現在、グーグルはこのサービスを活用するアプリに対しては、検索結果内で当該のアプリの人気の高いアクティビティや利用を表示している。

この結果はSERPの中央に掲載される。アプリ内で人気の高いコンテンツを明らかにすることで、クリックする手間を省くために用意されている。以下にFandangoの結果ページを掲載する。このページには、グーグル+のページだけでなく、ユーザーの間で話題に上がっている映画のページに直接アクセスするリンクも表示されている:

before after

上のページには、グーグル+ページを持つFandangoがどのように表示されるのかが示されている。 しかし、グーグル+のサインインを利用すると、このスペースは拡大され、その他のグーグル+のユーザーのアクティビティに応じて、アプリ内での人気の高いアクティビティが表示される。当然ながら、この情報は全て、グーグルで検索している際にログインしているユーザーのみに提示される。

この機能は今後数週間で徐々に展開されていくようだ。また、次のアプリがテストパートナーとして参加している:

詳細は、グーグル+の公式ディベロッパーブログの投稿で確認してもらいたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Rewards App Developers Using Google+ Sign-In With Better Visibility On Google Search」を翻訳した内容です。

ウェブ検索に優先表示することで利用を誘うというGoogleならではの強力なアプリ連携促進キャンペーンでした。検索というSNSと並んで(しかもさらに独占的)圧倒的なプラットフォームを握っている(批判を浴びないぎりぎりのラインで)優位性を見事に活用していますね。この試みがどれだけアプリ運営者のGoogle+ Sing-In連携を促進するか注目です。 — SEO Japan [G+]

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グーグルは、グーグル+のアカウントを使って、サイトやアプリに容易にサインインする手段として、グーグル+サインインを2月に導入していた。現在、グーグルはこのサービスを活用するアプリに対しては、検索結果内で当該のアプリの人気の高いアクティビティや利用を表示している。

この結果はSERPの中央に掲載される。アプリ内で人気の高いコンテンツを明らかにすることで、クリックする手間を省くために用意されている。以下にFandangoの結果ページを掲載する。このページには、グーグル+のページだけでなく、ユーザーの間で話題に上がっている映画のページに直接アクセスするリンクも表示されている:

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上のページには、グーグル+ページを持つFandangoがどのように表示されるのかが示されている。 しかし、グーグル+のサインインを利用すると、このスペースは拡大され、その他のグーグル+のユーザーのアクティビティに応じて、アプリ内での人気の高いアクティビティが表示される。当然ながら、この情報は全て、グーグルで検索している際にログインしているユーザーのみに提示される。

この機能は今後数週間で徐々に展開されていくようだ。また、次のアプリがテストパートナーとして参加している:

詳細は、グーグル+の公式ディベロッパーブログの投稿で確認してもらいたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Rewards App Developers Using Google+ Sign-In With Better Visibility On Google Search」を翻訳した内容です。

ウェブ検索に優先表示することで利用を誘うというGoogleならではの強力なアプリ連携促進キャンペーンでした。検索というSNSと並んで(しかもさらに独占的)圧倒的なプラットフォームを握っている(批判を浴びないぎりぎりのラインで)優位性を見事に活用していますね。この試みがどれだけアプリ運営者のGoogle+ Sing-In連携を促進するか注目です。 — SEO Japan [G+]

Googleアドワーズ広告のデスクトップとタブレットのターゲティング統合がもたらす影響

米国でいち早く、そして日本でも普及が進むタブレットデバイスですが、Googleアドワーズ広告ではデスクトップとタブレットのターゲティング広告が最近統合されたようです。それぞれに利用シーンが違うといわれることもあるPCとタブレットですが、今回はその統合で起こりうる影響について考えてみた記事を。 — SEO Japan

アップルが2010年にiPadを発売してから三年、タブレットデバイスが急速に広まり、有料検索の分野での、消費者と広告スポンサーの間のインタラクションの仕組みが大きく変わった。

現在、消費者は、地域の会社の情報、製品の詳細およびレビュー、クーポン、そして、競合者に手っ取り早くアクセスする手段として、タブレットに依存している。消費者がタブレットを利用するアプローチにより、グーグルの考え方に大きな変化が生じている。

Google Enhanced Campaigns

イメージ: グーグルのエンハンストキャンペーン用マイクロサイト

有料検索キャンペーンの管理を簡素化し、一方で、検索マーケッターの見解、そして、オーディエンスを没頭させる方法を見直すため、グーグルは2月上旬にエンハンンストキャンペーンを用いて、アドワーズをアップグレードしていた。

グーグル、そして、同社のデータによると、デスクトップとタンブラの間の境界線は曖昧になりつつあるようだ – この2つのデバイスでの検索の行動およびエンゲージメントは、同一化しつつある。そのため、ユーザーに適切な広告を示す上で、場所、そして、機能の重要性はますます高まっている。

それでは、検索マーケッターにとっては、グーグルのデータを理解し、エンハンストキャンペーンを受け入れるしか道は残されていないのだろうか?

グレッグ・スターリングが以前指摘していたように、Marin Softwareのモバイル広告の調査結果は、タブレットおよびデスクトップでの消費者の行動が、徐々に似てきているというグーグルの指摘を裏付けるデータを示していた。しかし、デスクトップとタブレットが本質的に異なり、パフォーマンスにおいて一線を画している点もデータに現れていた。

いずれにせよ、マルチデバイスの部門で成功を収めるには、グーグルが新たに組み合わせたターゲティングの設定を受け入れ、エンハンストキャンペーンの時代におけるこの方針の意味を理解する必要がある。

調査結果

過去2年間、タブレットは検索マーケッターが無視することが出来ないデバイスである点を証明してきた。事実、グーグル経由の有料検索のクリック数は2012年には6%から10.7%に増えており、また、2013年の年末には、タブレットのクリックは2倍近く増し、米国内の有料検索の広告クリック(グーグル)の20%近くを占めるようになると私達は推測している。

これは、消費者が、かつてはデスクトップが幅を利かせていた家の中で、タブレットのデバイスを使って、リサーチを行い、移動中に購入の決定を行うようになりつつあるためだ。

Marin Mobile Report CR by DeviceMarin Mobile Report CTR by Device

タブレット経由の検索クリックのコンバージョン率は、2012年で31%増加していた。スマートフォンとデスクトップのコンバージョン率も、それぞれ9%と7%増加していた。 2013年の12月までには、タブレットでの広告クリックのコンバージョン率は、デスクトップ広告のコンバージョン率を上回ると私達は予想している。また、コンバージョン率に加え、タブレット広告が、デスクトップ広告よりも引き続きパフォーマンスが優れていることも判明している。

Marin Mobile Report CPC by DeviceMarin Mobile Report CPC Change by Device

タブレットでの検索広告に対するクリックスルー率(CTR)は、デスクトップで提供される広告のCTRよりも37%高く、平均的なコスト・パー・クリックはデスクトップよりも17%低かった。この機会に便乗するため、スポンサーは有料検索への投資を増やしており、2012年の年末までに、タブレット広告への投資の割合は10%増え、一方、スマートフォンの広告に対する投資は、初めてシェアを減らしていた。

この調査結果の意味

エンハンストキャンペーンが行われる前は、検索マーケッターはタブレットとデスクトップのトレンドを参考にして、プログラムを最適化することが可能であった – キャンペーンの分割、予算の再分配、キーワードの拡大を全てデバイスごとに実施することが出来たのだ。

しかし、デスクトップとタブレットのターゲティングをグーグルが統合したため、プログラムを最適化するためにマーケッターが喉から手が出るほど欲しい制御と透明性が大幅に失われてしまったのだ。

タブレットは、未来の検索において重要な役割を担うはずだが、デスクトップとタブレットの間の境界線が、グーグルが予測していたように今後も近づき、曖昧になるかどうか、あるいは、交差して、離れていくかどうかは、今の段階で判断するのは難しい。

しかし、グーグルが今後もエンハンストキャンペーンを提供していくため、デスクトップとタブレットに同じように対処しなければいけないことだけは確かである。それでも、この2つのデバイスが同じではない点、そして、ユーザーエクスペリエンスも同じではない点 – 大きなスクリーンを持つデスクトップはマウスを持ち、基本的に1つの場所に固定されているが、タッチスクリーンを持つタブレットは検索の画面が小さく、持ち運びが可能 – を理解しておく必要がある。

弊社のモバイル広告レポートは、ユーザーエクスペリエンスの違いは、広告のパフォーマンスに差をもたらすと言う指摘の正しさを証明している。消費者の行動をあいまいにするグーグルの賭けは、未来に関する不完全なデータに依存している。つまり、エンハンストキャンペーンは、マーケットの需要がより明白になるにつれ、進化していくはずである。

成功を求めて

エンハンストキャンペーンへの移行が現在進行形で行われており、検索マーケッターは、デスクトップとタブレットが統合された取り組みに向けて、準備を整える必要がある。キャンペーンを区別し、デバイスごとにターゲティングを行ってから、デバイスを考慮して最適化したユーザーエクスペリエンスを提供する時代は幕を閉じた。

これからは、検索マーケッターは、デスクトップとタブレットのユーザーを考慮して、キャンペーンとランディングページを最適化しなければならない。今のところ、ウェブサイトに統合するフラッシュの量を制限する(iPadはアドビのフラッシュに対応していない)、または、指でタップしやすいボタンやリンクを統合する取り組みは、今後の有料検索の問題を解決する上で、マーケッターが導入する取り組みの中で特に目立っている。

言うまでもないが、エンハンストキャンペーンは、現在の非常に競争の激しい検索の世界をさらに不安定にしている。マーケッター達は、テクノロジーおよび新たなベストプラクティスにおける調査を続け、首尾よくメディアを運営し、新たに生まれ変わったマルチデバイスの世界で、収益を獲得する必要がある。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Do Tablet Trends Support Google’s Shift To Combine Desktop & Tablet Targeting?」を翻訳した内容です。

PCとタブレット、ユーザーの行動パターンはかなり似通ってはいるようですが、微妙な違いもあり、その差を効果的に活用してきた検索マーケッターにとっては納得のいかない統合だったかもしれませんね。逆にGoogleにしてみれば、統合させた方が結果的にGoogleが望まない広告費の抑制も抑えられ良いのかもしれませんが、、、圧倒的なプラットフォーマーだからこそできることかもしれませんが、広告主にとっては若干怖い部分ですね。日本でもエンハンストキャンペーンの活用が少しずつ進んでいると思いますが、さて検索&ディスプレイ広告はまだまだ進化しそうです。 — SEO Japan [G+]

ジャーナリストが教える良質なストーリーテリングの要素

コンテンツマーケティングが注目されていますが、コンテンツをマーケティングする時に参考にしたいのが、長年ストーリーを伝えてきたプロのジャーナリストの発想。本質を失わず、わかりやすく、時に大胆に伝えるストーリーテリングの技術を学んでみませんか。 — SEO Japan

SEOでは良質なコンテンツが、そして、アウトリーチ(接触)では関係構築が重要視されるようになるにつれ、その一方では、リンク構築とジャーナリズムの間のギャップが埋まりつつある。ジャーナリストのキャリアを呪ったこともあるが(仕事が少ないため)、現在は、優れたストーリーを伝える方法を教えてくれたため、この道を選んだことに満足している。

ストーリーテリングはマーケティングにおいて欠かせない要素である。優れたストーリーは良質なリンクをもたらすためだ。

マーケティングと同じように、ストーリーテリングもまた、アートでありサイエンスでもある。コピーライティング & 創造力はある意味才能であり、発展させ、磨き上げることは可能だが、必ずしも教わる類の技術ではない。しかし、科学的な計画および実行なくして、芸術性は発揮されない。

ジャーナリストは、このポイントを最初に学ぶことになる。事実、テッド・スパイカー氏、マイク・フォレイ氏、ノーム・ルイス氏、ベティ・コルティナ氏、ビル・マキーン氏等、ジャーナリズム業界の天才達によって、私は優れたストーリーを伝える方法を学ばせてもらった。この優秀なジャーナリスト達のアドバイスが、皆さんの役に立つことを願っている。

ちなみにフロリダ州に住んでおり、ストーリーテリングを復習したいなら、フロリダ大学が主催するデジタルストーリーテリング・ワークショップに参加してみてはいかがだろうか?

キャラクターに焦点を絞る

最終的にストーリーを作るのはキャラクターである。製品やサービスに対してマーケティングやリンク広告を行うのは皆さん自身であっても、例えば、ローンに関するストーリーを伝えるなら、オーディエンスとのつながりをなかなか見出せないのではないだろうか。

「実際に三次元で見ることで、つながりを見出す」とテッド・スパイカー氏(「YOU: The Owner’s Manual」の著者の一人であり、Runner’s WorldでBig Guy Bloggerを担当し、そして、 Men’s Healthで編集者を務めた経験を持つ)は述べている。「優れたストーリーテラーは、強烈なキャラクターを作り上げ、読者を没頭させる。」

SEOmozは、ロジャー(オンラインツール)に対してこの取り組みを巧みに実施している。どれだけこのツールが素晴らしくても – 実際に素晴らしい – この可愛らしい小さなロボットがいなければ、ここまでユーザーが熱中することはなかったはずだ。オンラインツールに親しみを感じたことはあるだろうか?それでは、このロボットには親しみを感じるだろうか?

storytelling in marketing

そうだと思った!

私達が提携を結んでいる無料のオンライン資金集めツールのYouCaringは、提供するサービスに焦点を絞るのではなく、資金提供者が支援する人達をアピールしている。

storytelling marketing

「人間のストーリーの共有こそが、オーディエンスを没頭させる上で、最も効果があり、妥当である」とベティ・コルティナ-ウェイス氏(NBCLatino.comのコンサルティング・シニア・プロデューサー)は指摘している。「苦労や大成功でも、あるいは幸せや絶望でも構わない。人間のストーリーを介して、事実上、何にでも息吹を与えることが可能になる。」

基本的な人間のニーズを利用する

リアリティ番組に視聴者が夢中になるには、理由がある。進展が気になるからだ。悪い手本ではあるが、手法は高く評価するべきである。

「ライターのトム・フレンチが指摘しているように、優れたストーリーは「次に何が起きるのかを知る」人間の基本的なニーズを活用する」とマイク・フォレイ氏(フロリダ大学のジャーナリズム学部で博士課程の講師を務める)は述べている。「当然、良質な文章を書く必要もある。」

優れたストーリーは、冒頭で好奇心を掻き立てて読者の注目をつかみ、中盤で読者がもっと知りたくなるように導き、そして、最後に読者が納得し、他の人達に伝えたくなるような結論を与える。

このアプローチを採用するマーケティングとリンク構築は成功する。オーディエンスの知りたいと言う欲求を活用するのだ。

野外フェスのボナルーフェスティバルは、 RooCluesでこの取り組みを見事に行っている。この音楽フェスティバルに出演するバンドの情報は、コーラの作り方以上に厳重に外部に漏れないように管理されている。しかし、発表の約6週間前から、参加するミュージシャンの手掛かりを提供していく。

storytelling marketing

Tame Impalaはボナルー・フェスティバル2013でパフォーマンスを披露する。

オーディエンスは手掛かりの意味を知りたくなるため、サイトに戻り、自分なりの推測を行い、友達に伝える。

感情を込める

どんな媒体を利用しているにせよ – 友達に伝えるストーリー、読んでいる本や記事、見ている映画、または、吸収しているマーケティングのメッセージ – 良質なストーリーテリングの要素は同じである。

「ドラマ、愛、幸せ、悲しみ、衝撃、不安、期待、矛盾、障害、ユーモア、サプライズ。つまり、教訓を与えるストーリー、有益な情報を与えるストーリー、そして、その他の人、場所、アイデア、出来事の理解を深めるストーリーである」とジョン・シュランダー氏(タンパベイ・タイムズのオンラインエディター)は指摘している。「そのストーリーを盛り込むことが出来るか否かはジャーナリストの実力次第である。」

例:

YouTube Preview Image

有用性を忘れずに

このような感情、そして、反射的な行動を巡って私達は競っている。しかし、リアクションのために、取り組みを実施する理由を犠牲にするべきではない。

「感情と実用性の双方を持ち合わせるストーリーを求めている」とノーマン・ルイス氏(フロリダ大学ジャーナリズム学部の准教授)は述べている。「どのように役に立つのかを説明し、同時に感情に訴えかける必要がある。」

ルイス氏は、ジャレッド・フォーゲル氏によるサブウェイのダイエットキャンペーンを例に挙げている。これは実用的であり、尚且つ刺激的であった。ジャレッド・フォーゲル氏との感情面でのつながりを見出していたため、オーディエンスは熱中した – ダイエットの成功を願ったのだ。サブウェイの製品が好きでなくても気になってしまう。

もう一つ良い例を紹介する(ちなみにスーパーボウルのCMを全て流すつもりはない)。

YouTube Preview Image

この農業従事者のCMを見て何も感じない人は、感情を持っていないと言わざるを得ない。

さて、皆さんの会社はどのようなストーリーを伝えているだろうか?

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Art & Science Of Storytelling As Told By Journalists」を翻訳した内容です。

ジャーナリズム101のクラスで学びそうな内容でしたが、普通に勉強してきた人もこういうことは学んでいない人が大半でしょうし、実際、十分コンテンツマーケティングにもきっちり活かせそうなものばかりでした。キャラクターの活用に関しては一歩間違えるとキャラクターに(悪い方向に)左右されてしまいそうなケースもあると思いますが、例で出ていたPRキャラクターでなくとも、ストーリー自身のキャラクターをいかに読者に共感づけるかというのは大事なポイントですよね。 — SEO Japan [G+]

4タイプのSEOリーダーの下で働くコツ

外部リンク中心だった日本のSEOもインハウスSEOの重要さが認められてきた最近。インハウスでチームを作ってSEOに取り組む 企業も増えていると思いますが、その際に重要なのがリーダーの存在。SEOの知識はもちろん、リーダーとしての資質や役割も求められるわけですが、当然人には色々なタイプがいるわけで、、、そんなSEOチームを率いるリーダーに関する考察を。SEOに関わらずネットマーケティング全般に当てはまる内容で中々面白いです。 — SEO Japan

私は様々な企業でインハウスとして、そして、時にはコンサルタントとして、SEOの取り組みを担当させてもらってきた。この業界に参加して8年が経過するが、経験を通じて分かったことがある。それは、インハウスのSEOの成功は、リーダーの検索に対するアプローチの範囲内で取り組みを実施することが出来るかどうかに左右されると言う点である。これは、効率良くSEOを実施するために必要な部門間の協力、そして、SEOならではの流動性によるものである。

今回は、4つの極端に異なるリーダーのタイプ、当該のタイプ特有の検索の取り組みを列挙し、検索のリーダーシップのスタイルに関して、それぞれのリーダーシップの範囲内で、検索を効率良く実装する方法を紹介していく。

干渉しないリーダー

Hands Off_shutterstock

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干渉しないリーダーは、保守的であり、インターネットが登場する前に、または、計測しやすいPPC、eメール広告、またはディスプレイ広告等のオンラインチャンネルが登場する以前に成功を収めてきた人物であることが多い。干渉しないタイプのリーダーは、AOLのメールを今でも利用している可能性がある。

この類のリーダーシップの下では、検索は機能としては恐らく実在しない。また、実在したとしても、PPCやディスプレイの初心者が担当していることが多い。放置主義のリーダーは、検索をチャンネルとして重視していないか、最悪の場合、積極的に排除の方針を固めているかのいずれかである(後者の方がより可能性が高い)。

干渉しないリーダーを攻略する方法

実はこのタイプの人物がリーダーシップは、検索マーケッターにとって有利に働く – なぜなら、放置主義のリーダーは、検索から簡単に得られるメリットを求めている可能性が高いからだ。そのため、一部の容易に得られるメリットを手に入れ、広範な計測結果を用意することが肝要である。

ROI、売上原価、取得原価等の計測基準を用いて、検索とその他のチャンネルを比較するべきである。検索は(基本的に)その他のチャンネルよりも優れたパフォーマンスを見せる。

干渉しないタイプのリーダーシップにおける最大のチャレンジは、大半の検索の取り組みを効率良く実施する上で欠かすことの出来ない、部門間の協力を得る取り組みである。

コミュニケーションを行い、先程申し上げた計測基準を用いてその他の部門の功績を認めることで、この難問を乗り越えよう。コストセンターをプロフィットセンターに変えるだけで、友好的な態度に一変する。

自信満々だけど勘違いしているリーダー

Boost Web Traffic

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自信満々だけど勘違いしているリーダーは、業界用語や業界特有の指摘を誤って捉えている。このタイプのリーダーは、オンラインビジネスに携わったことがあるものの、オンラインプロパティの作成に取り掛かったことはない人物であることが多く、カノニカルタグと魔法の杖の違いを理解していない。

グーグルジュースについて自信満々に語るものの、リンクベイトとスパムのニュアンスの違いが分かっていない。「分からない」と認めることはなく、ネットワーキングイベントで得た、数ヶ月前または数年前に流行っていた情報をとうとうと述べる。「ピンタレストジュースが必要だ!」等々。

通常、自信満々だけど勘違いしているリーダーシップの下では、成功は見込めない。

自信満々だけど勘違いしているリーダーを攻略する方法

幸いにも、自信満々だけど勘違いしているリーダーは、検索を重要視している – 何をすればいいのか分かっていないだけだ。ここでは、目立った変化をもたらす取り組みに焦点を絞り、不要な取り組みを最小限に抑える必要がある。このタイプのリーダーによる大言壮語を利用し、部門全体でリソースを集め、検索の取り組みをプッシュしよう。

このタイプのリーダーシップの下では、プロジェクト管理に対して規律あるアプローチを行う必要がある。例えば、プロジェクトに取り掛かる前に、事業の目標を特定し、その後、全てのプロジェクトを振り返り、事後分析するべきである。こうすることで、自信満々だけど勘違いしているリーダーの持論が誤っている点を証明することが出来るようになる。

事実、事後分析を行うことで、検索の専門的な情報や詳細な情報によって、リーダーは学習し、同時に、飽きる可能性がある。これは勝利に等しい。その他の状況とは異なり – 自信満々に勘違いするリーダーの功績を認めることで(実際に作業した部門ではなく)、着手したいプロジェクトへの支持を得られるだろう。

成長を切望するリーダー

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成長を切望するリーダーは、立上げの経験が多く、当該の製品が求められている点を確信し、また、インターネットが多くのビジネスの機会をもたらすと認識している。しかし、その方法を把握していない。 成長を切望するリーダーは、あちこちでアイデアを拾い上げるタイプである。しかし、自分に知識がないことは認識している。そのため、明らかに(そして、有難いことに)自分の専門分野に焦点を絞っている(通常は消費者が必要としているかどうかも分からない製品を構築する)。

また、このタイプのリーダーには、時間および検索の競争上の要素に関する理解が欠けている – 例えば「pink fuzzy bunny slippers」よりも「mesothelioma lawyer」でトラフィックを得るためには、より多くの時間とリソースが必要になる。恐らく、検索をランキングレポートと同一視しているのだろう。

成長を切望するリーダーの攻略法

成長を切望するリーダーには、現実を理解してもらう必要がある。このタイプのリーダーの下で働く際は、なるべく早く段階で、そして、頻繁に、検索の技術的な要素および戦略的な要素を徹底して教え込むアプローチが最も効果が高い。このアプローチには次の2つのメリットがある: 1) 検索がすぐには利益をもたらさないと言う現実を知ってもらい、2) 細かい情報で飽きさせることが出来る。こうすることで、スタッフに仕事を任せつつ、自分の得意分野に集中してもらえるようになる。

成長を切望するリーダーは、悪徳、または、ただ単に質の低い検索 & ウェブ開発エージェンシーに疎く、法律の問題を解明することに多大な時間を費やさなければならなくなる可能性がある。

SEO通のリーダー

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SEO通のリーダーはとても少ない。優れた技術系の学位を取得し、自分一人でコーディングを行ったサイトを売却するほどの実力を持つ。

SEO通のリーダーは、検索のベストプラクティスを組織の隅々にまで浸透させ、A/B/C/D/E…テストを実施するまではサイトへの変更を控え、また、サイトのデータを共有することを必要以上に恐れているため、グーグルアナリティクスに代わる優れたインハウスのレポートツールを自ら作成する。 恐らく、エージェンシーの業界にこのツールを販売することも可能だが、自分のビジネスを構築するために利用することに固執しており、売るつもりはない。

SEO通のリーダーの攻略方法

インハウスの検索マーケッターにとって、大変でもあり、また、楽でもある。まず、検索に関する知識においては確実に負けるため、謙虚な気持ちが必要である。しかし、SEO通のリーダーシップの下では、検索に付きものの駆け引きや部門間の争いが起きる確率は低い。

SEO通のリーダーが舵を取る組織では、「最近何か役に立つことをしましたか?」と言う問いに対する答えが最も重要視される。 また、テストに次ぐテストが行われる。創造力を発揮し、また、テストを行う。このような会社は、検索マーケッターにとって、最高のトレーニングの場所だと言えるだろう – 大学を卒業したばかりの検索マーケッターには、この手の会社で経験を積むことを薦める(エージェンシーに就職するよりも)。

つながりが物を言うSEO業界の特徴により、駆け引きの多い企業の文化は、検索の取り組みを低迷せさる傾向が見られる。その一方で、焦点が絞られた、小さな会社が成功を収める。検索マーケッターとして、この現実を嘆きたくなるかもしれないが、組織内のリーダーシップおよび駆け引きの構造の中で、機能する方法を学ぶ姿勢は、スキルとして絶対に必要である。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「How To Work With Four Common SEO Leadership Styles」を翻訳した内容です。

もちろんSEO通のリーダーが望ましいのかもしれませんが、どれも一長一短ではありますよね。さて、あなたの会社のSEOチーム攻略の参考になる情報はあったでしょうか? — SEO Japan [G+]

米国トップ100ブランドの大半がGoogle+とYouTubeを活用中

イマイチ日本で活用が進まないGoogle+とYouTubeですが、米国ではトップブランドの多くが活用する定番ソーシャルプラットフォームとして人気を博しているようです。今回は最新の調査に基づいたGoogle+とYouTubeの活用状況に関する分析記事をサーチエンジンランドから。Google+はSNS、YouTubeは動画という観点から読めば日本でも参考になる点は多そうです。 — SEO Japan

トップ 100のブランドの4社のうち3社がグーグル+に登録しており、今後、大きく成長していくだろう。一方、ユーチューブに至っては、一流ブランドの85%が利用しており、グーグル+とユーチューブを合わせると、グーグルにとって、検索とソーシャルメディアの双方で大きな戦力になる。

2011年6月に立ち上げられて以来、グーグル+の成功/失敗に関する記事やコラムが投稿され、調査や投票等が行われてきた。グーグル+は、検索およびソーシャルメディアにおいて高まりつつある、本質的な特徴を示している。また、利用者が増えるにつれ、検索とソーシャルの取り組みを統合および調整する必要性も高まっている。グーグル+がついにメジャーのマウンドに立とうとしている。

Google + Millionaire

 

昨年の12月、5億名がグーグル+にアップグレードし、2億3500万名が頻繁に利用し(グーグルプレイでアプリを+1する、Gメールでハングアウトを行う、検索で友達とつながりを持つ等)、そして、1億3500万名が積極的にストリームを活用しているとグーグルは発表していた。

今回の投稿では、グローバルブランド トップ 100によるソーシャルメディアの利用を測定する際に得た、見解およびデータを紹介したいと思う。この中には、アップル、BMW、レッドブル、そして、サムソン等の企業が含まれている。また、データには、ユーチューブがソーシャルネットワークとして機能する仕組みに関する情報も盛り込まれている。それでは、BrightEdgeによる「トップ 100 ブランドソーシャルシェア」調査のデータおよび見解を紹介する。

Since December 2011 Google+ has 94X followers

Google+ Growth

グローバルブランド4社のうち3社はグーグル+のアクティブユーザー

グーグル+はメジャーなソーシャルネットワークとしての地位を確立している。一流ブランド100社の大半(3/4)がグーグル+を積極的に活用している。ブランドがユーザーと交流を行うにつれ、迷っていたブランドがグーグル+で強固な存在感を示す取り組みに乗り出すようになるだろう。

トップ 100ブランドの多くは、グーグル+が効果的なソーシャルメディアである点を認識し、このメディアを通して、既存のユーザー/顧客、そして、ユーザー/顧客候補の人達との関係の構築および強化する取り組みを継続的に行っている。グーグル+は、ブランドの価値を大幅に高めることが可能な優れたメディアである。また、費用効率が高いだけでなく、ユーザーとのコンスタントな会話を促す効果も見込める。これは、ブランドの製品、機能、そして、サービスに関する最新情報をオーディエンスに知ってもらう上で欠かせない。

ブランドの20%がホームページとグーグル+のページにリンクを張る

今年に入って、企業(ブランド)名に対する検索を行うと、グーグル+のページがSERPに現れる確率が高くなっている。これは昨年大幅に変化した分野であり、現在、5社のうち1社のグーグル+のページがSERPに現れる。ブランドがグーグル+のユーザーを集めるにつれ、ブランドのグーグル+のページはさらに検索結果での存在感を高めていくと思われる。

また、現在、マーケッター達は、グーグル+を積極的にブランドのホームページに統合しており、そのうちの25%は2012年にプロフィールへのリンクを掲載していた。10社のうち3社は、グーグル+のプレゼンスをウェブサイト上にプロフィールページへのリンクを掲載することで、宣伝している(メルセデス、日産、サムソン)。このような取り組みが昨年の時点では見られなかった点を考慮すると、今年はさらに多くのブランドがグーグル+を活用するようになると思われる。

Google+ in SERPS

グーグル+を積極的に利用するブランドの59%が投稿を通してユーザーと交流

グーグル+をアクティブに利用する75社のブランドのうち44社は、2013年2月の時点で、ユーザーに投稿を提供していた。このデータは2月8日から16日の期間を対象としている。

このデータは、ブランドがオーディエンスに夢中になってもらうことの重要性を理解しており、ユーザーとのこのような関係を促進および発展させるプラットフォームとして、グーグル+の人気が高まっていることを示唆している。

グーグル+を利用するトップ 10のブランドがフォロワー5人中4人を占める

2090万人のフォロワーの大半を、トップ 10のブランドが独占しており、78%を獲得している(1630万人)。現在、最もフォロワーが多いのはH&Mであり、249万人のフォロワーを抱えている。これは想定の範囲内である – 前回の「ソーシャルシェア」調査を行った際も、同社は一貫してユーザーを夢中にさせてることに成功していた。

Google + Users - Brightedge

 

さらに、以下の表には、グーグル+のファンを2013年になって増やすことに成功したブランドがリストアップされている。これは初回のスキャン(2013年1月9日)と最新のスキャン(2013年1月16日)の差を反映させたものだ。この表を見ると、累計に対して、現在のブランドのパフォーマンスを把握することが出来る。

トップ10入りした10社のうち9社がこの表にリストアップされている点は興味深い。最新の表では、サムソンに代わり、ザ・ホームデポがリストアップされている。

 

top 10 google = brands - brightedge

 

このランキングでは、BMWが77000名の新たなファンを獲得し、1位に輝いている点も注目に値する。

ソーシャルメディアにおけるグーグルの地位を固めるユーチューブ

youtube-logo(2)ブランドとの関係を重要視されることはないものの、ユーチューブは、顧客との交流を求める企業にとって有料なツールになりつつある。

グーグルに従属するユーチューブは、個人のつながりを構築する強力な手段として、トップ 100のブランドにその実力を認められている。先日も、グーグル+とユーチューブの統合が強化されており、2013年、両者がさらに成長すると考えられる。

ブランドの87%がユーチューブチャンネルを持つ

ブランドの87%は公式のユーチューブチャンネルを持ち、ファンとの交流を行い、大勢の視聴者に接触している。トップ 100のブランドの動画の視聴回数を合わせると、31億5000万回に到達する。

最も視聴回数の多いブランドはグーグル

ユーチューブに関してはグーグルとレッドブルがずば抜けている – グーグルは7億1800万ビュー、そして、レッドブルは5億3500万ビューを獲得しており、視聴者の注目の獲得に関しては、競合者を大きく引き離している。3位は1億6000万回視聴されているサムソンであり、グーグルの視聴回数と比べると、4分の1に満たない。

トップ 10は、予想通り、、BtoCのブランドが独占していた。このような企業は視聴者候補と直接的なつながりを既に築き、このつながりを使って、ユーチューブでファンを魅了している。

ユーチューブのメリットを活かしたいなら、トップ 10の企業の取り組みを参考にするべきである。

ユーチューブで視聴回数が多いブランド トップ 10

Top 10 YouTube Brand Subscibers

Top 10 Most Subscribed Brands On YouTube

Top 10 most subscribed brands Youtube

レッドブルは、今回も登録者数の部門で1位をキープしている。グーグルとアップルはそれぞれ2位、そして、3位につけている。サムソンは、初登場5位を記録している。また、ノキアは5位から6位に、そして、前回8位だったBMWは7位に、前回7位だったブラックベリーは8位に順位を変え、マイクロソフトは6位から9位に、そして、コカコーラは9位から10位に後退している。前回10位であったホンダはトップ 10から漏れ、11位に順位を下げている。

まとめ

グーグル+は、ブランドおよびユーザーの双方において、引き続き右肩上がりで成長している。現在、ブランドは、グーグル+がブランドにもたらす大きな機会を理解している。そして、好きなブランドの進展および発展を追跡するメディアとして、ユーザーはグーグル+に引き寄せられている。2013年1月9日から2013年2月16日の間、ブランドのグーグル+ページは、合計で新たに59万7090名のファンを獲得していた。

グーグル+ページとホームページにリンクを張るブランドは、定期的に投稿をアップデートすることで一貫してユーザーを魅了しており、今後もグーグル+を利用する大きな見返りを受けていくのではないだろうか。

大勢のユーザーが、今後もユーチューブをソーシャルメディアとして利用していくだろう。ユーチューブの視聴回数は、驚くべきペースで増加を続けていくはずだ。事実、全ブランドの視聴回数を合計すると、32億回を超える。

大幅に勢力を拡大するツイッターとフェイスブックと並び、グーグル+はメジャーなソーシャルネットワークとしての地位を確立しつつある。それぞれ異なるメリット、そして、デメリットを持っている。そこで、ブランド、オーディエンス、検索、そして、ソーシャルメディアの目標に応じて、全てのネットワーク上のアクティビティのバランスを取る努力は、2013年の検索およびソーシャル戦略の重要な要素の一つである。

ユーチューブとグーグル+の製品を通じて、グーグルは、グローバルブランド、そして、ユーザーのニーズを満たす効果的且つ双方向的な環境を作り出すことに成功している。

さらに詳しい情報および分析データが必要なら、「ソーシャルシェア」 – 2013年1月版をここから無料でダウンロードしよう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「3 Out Of 4 Top 100 Global Brands On Google+, YouTube Use At 85%」を翻訳した内容です。

参考というか、米国ブランドはSNSや動画を積極活用しているな、、、と改めて思わされる記事でした。日本はGoogle+はSEOに効果があるかも、みたいな話もある割には余り普及が進んでいない気もしますが(私もやってませんが・・・)Facebookで十分という感じなのでしょうか。どちらかというとマイクロメッセンジャーの方が盛り上がっていますからね。とはいえ、Googleが戦略サービスとして中核に位置づけるサービスだけに、今後利用が進んでいく可能性は十分にあると思います。YouTubeに関しては日本でも大人気とは思いますが、企業の動画活用という意味ではニコニコ動画の方が話題になることも多いような気もします。後者の方がよりソーシャルともいえますし、これも日本ならではの動画マーケティングの進化でしょうか。 — SEO Japan [G+]

新旧SEO対決 – 全体像を把握せよ!

Googleの進化と共にSEOの手法も進化してきましたが、今回はそんな新旧SEOを比較しながらこれからのSEOについて考えた記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

先日、私は「Algorithms in a Nutshell」と言う本に綴られた名言を再び読んだ。簡単に言うと、この本の著者は次のように指摘している:

「… 問題を解決するには、まずは全体像から手を付けるべきである… [なぜなら、全体像を理解していない状況では誤った問題を解決する、もしくは、その他の - より適切である可能性がある - 答えを見逃してしまう可能性があるためだ。.

この考え方は、「新しい」SEOと「従来型」SEOの戦いを見事に表していると私は感じた。SEOのエキスパートは、「新しい」SEOを定義し、宣伝する前に、全体像を把握し、理解する必要がある。

流行りの戦略ではなく、SEOのプロが常に考慮するべき全体像に焦点を絞るべきではないのだろうか?その流行りの戦略は、全体像に一致するだろうか、あるいは、重要視する必要も、考慮に入れる必要もないだろうか?

今回は、私が感じたSEOの新旧対決について、私の見解を聞いてもらいたい。 

SEO, strategy, HTML, keywords - photo

キーワードは常にSEO戦略の要素の一つであった。ウェブ文書のラベルとディスクリプションには、関連性と情報の手掛かりを伝えるキーワードが含まれているためだ。

キーワード、関連性、そして、表示

開けても暮れてもキーワード - キーワードは、SEO担当者の呪文と化している。私自身、この呪文を何度も口ずさんできたため、他人のことをとやかく言える立場ではない。

しかし、SEOのエキスパートは何について繰り返し口ずさんでいるのだろうか?キーワードだろうか?実は、そうとは限らない。

私達は次のような様々なタイプのラベルについて、この呪文を繰り返している。この点こそが、見過ごしている全体像なのかもしれない:

  • コンテンツのラベル
  • ナビゲーションのラベル
  • ドキュメントのラベル

一つ前のパラグラフを読み直した際、関連と言うワードが、私には際立って見えた。

本当の全体像は、関連性なのかもしれない。キーワードは、人間と機械に関連性を伝える上で重要なのかもしれない。

従って、「過去」の概念がキーワードであり、(常に存在する)「全体像」が関連性なのではないだろうか。

サイトの構造 & デザイン

サイトの構造、ページのレイアウト、そして、デザインは、以下の要素を伝える上で今でも重要である:

  • 場所の要点
  • 情報の手掛かり
  • (コンテンツに対する)アクセシビリティ
  • ビジュアルの階層

サイトの構造には、インフォメーションアーキテクチャ(IA)とテクニカルアーキテクチャの双方が含まれる点を忘れてほしくない。時間の経過とともに強化され、コンテンツの自然な発展を可能にする構造を用いる必要がある。

このようなコンセプトは“新しい”SEOなのだろうか?エリック・ワード氏や私のようなSEOの草分け的存在は、このような全体像のコンセプトを随分昔から理解しており、テクノロジーの進化に合わせて、メソッドを調整してきた。

ここで、別のホットな話題に触れる必要がある…

リンク構築 + ソーシャルメディア = 認証

セレナ・ナラヤサミは、記事「自動車産業から得た教訓: ソーシャルを活用して、自然なトラフィックの勢いを得る」の中で次のように指摘していた:

「リンクは、優れたソーシャルキャンペーンの副産物だと考えられることは少ない。ブランドのソーシャルメディアキャンペーンは、「フォロワーとオーディエンスを増やす」と言う単純な目標を掲げていることが多い。広報の手段を構築する以外にもソーシャルメディアには、メリットが存在する。ファンやフォロワーを適切に活用することで、ソーシャルメディアは、リンクおよびブランドに関する言及を自然に増やす上で中心的な役割を果たすのだ。」

私は後者の指摘を行うことがよくあるため、この記事の見解には大いに同意している。ソーシャルメディアを認証および信頼の一つの形式と私は見ている。

エリック・ワードは、リンク構築を - グーグルの知名度が上がり、人気が出る前 - 1990年代から行っている(ジョン・アウデッテ氏のマルチメディアマーケティンググループ等)。

ソーシャルメディアは、随分前から存在する。現在、ニュースグループやフォーラムの代わりに、フェイスブック、ツイッター、グーグル+等のサービスが利用されることが多い。このようなサービスが、永遠に続くとは限らない。

しかし、認証および信頼は、検索エンジンのユーザーの経験において重要な要素の一つであるため、姿を消すことはない。

Searcher Experience Honeycomb by information architecture guru Peter Morville

信頼性は、検索ユーザーのポジティブな経験において、重要なポイントである - ピーター・モーヴィル氏から許可を得て、転載させてもらった。

(フルサイズのイメージを見たい方、そして、モーヴィル氏の「ユーザーエクスペリエンスのハチの巣: 検索ユーザー版」の見解が気になる方は、フリッカーにアクセスしてもらいたい)。

ウェブ検索ユーザーの行動

検索/発見の行動は今でも重要であり、ナレッジグラフ、そして、進化を続けるセマンティック検索の台頭により、情報を提供する目標が注目を集めつつある。

フリーサイズのレスポンシブデザインを推奨する人達は多いが、ユーザーが、大きなスクリーンとは異なるアプローチで、モバイルデバイスで求めるコンテンツを探し、見つけている点をいまだに理解していない。

例えば、手っ取り早く事実を把握するための検索(インフォメーショナルタイプの検索)は、大きなスクリーンを持つコンピュータと比べ、モバイルデバイスで一般的に行われることが多い。

ナビゲーショナルクエリ、そして、トランザクショナルクエリは、デスクトップ/ノートブックで実施されることが多く、今も重要度は高い。しかし、ユーザーエクスペリエンスのエキスパートは、全体像にも注意する必要がある - 検索ユーザーの経験において、ファンダビリティは重要な役目を担っている。

上のユーザーエクスペリエンスの蜂の巣をもう一度よく見てもらいたい。「Findable」(ファインダブル)が含まれている。インフォメーションアーキテクチャの重鎮、ピーター・モーヴィル氏が、著書「Ambient Findability」の中で指摘しているように、「見つけることが出来ないものは、利用することが出来ない」のだ。

それでは「新しい」SEOは、「過去」のSEOと大幅に異なるのだろうか?確かに細かい部分は異なるかもしれないが、全体像は変わっていない。冒頭の引用は、SEOを深く理解する上で重要である。全体像を理解しなければ、恐らく、誤った問題を解決してしまうだろう。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「SEO Smackdown Round 2: Old Vs. New Search Engine Optimization」を翻訳した内容です。

正直、タイトル程は面白くなかった内容でしたが 汗、ま、軽めのSEOエッセイ記事と考えればこれはこれでありかと。途中で紹介されていたユーザーエクスペリエンスの蜂の巣は、SEOやコンテンツマーケティングを考える際にも参考になる表だな、と思いました。 -- SEO Japan [G+]

ECサイトのコンバージョンを改善する11の鉄則

SEOによる集客やコンテンツ・インバウンドマーケティングを活用した顧客育成が大事といっても、やっぱりECサイトにとっては最後のコンバージョンをいかに起こさせるかが重要。今回はECサイトにおけるコンバージョンの鉄板ルールを11紹介した、新たなECサイト担当者も多いであろう4月にふさわしい記事を。 — SEO Japan

あらゆるeコマースが、商品を販売するウェブサイトの力に依存している。店舗内で顧客に「何かお探しですか?」と尋ねる販売員がいないため、ウェブサイトに販売を任せるしかないのだ。

多くの会社の経営者は、消費者をセールスファネル内で動かす上で、コンテンツに頼っている。戦略的な意味で、そして、消費者に購入を説得する上で、サイトのコンテンツは当然鍵を握っている。しかし、コンテンツ以外にも、サイト自体もまた重要である。コンテンツがメッセージを伝える間、サイトは、消費者が購入プロセスを進む行為を促進しているだろうか、それとも、妨げているだろうか?

11 ways to improve e-commerce website page conversion rates

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買い物客は、商品を購入するためだけにウェブサイトにアクセスしているわけではない(サイトの運営者側にとっては、最も望まれる行動)。商品を学び、リサーチを行い、競合者が提供している商品と比較するためにサイトを訪問している可能性もある。

- 内部のサイトナビゲーション、または、外部のサイト検索を介して – 商品ページにアクセスする際、買い物客は、情報のニーズが満たされなければ、購入について検討すらしない。

だからこそ商品ページは重要なのだ。商品ページは、買い物客が求める情報を提供するだけでなく、顧客が関連する価格の情報、配送料、保証、返品の条件等を見つける上でサポートする役目を担っている。

効果的な商品ページは、ビジターの様々なニーズを満たすことが出来る。商品の情報だけでは不十分である。ユーザビリティとコンバージョンを考慮して商品ページをデザインする必要がある。効果的な商品ページは、知識および感情のレベルで(コンテンツ)、そして、潜在的なレベルで(ユーザビリティ)ビジターをコンバートする力を持っている。

以下に、商品ページを最高の販売スタッフへと変える上で役に立つ、商品ページのコンバージョンの最適化に関する11点のアドバイスを挙げていく。

商品ページのレイアウトに一貫性をもたせる

ある商品から別の商品に対して、出来るだけビジュアル面で継続性を持たせるように努力してもらいたい。CMS(コンテンツ管理システム)では、単一のテンプレートを利用するべきである(または良く似たテンプレート)。

イメージ、商品の説明、仕様、そして、価格は、商品ページから別の商品ページに移動するビジターのために、全て同じ場所に掲載する必要がある。この一貫性があるおかげで、それぞれの商品で情報を探しまわる必要がなくなり、また、遥かに情報を比較しやすくなる。

プリンターフレンドリーなページを提供する

中には購入の準備が整っていないビジターもいる。商品の情報をプリントアウトし、後で見直す、または、他の誰かに見てもらうことを望む人もいる。商品ページをプリンターフレンドリーにして、商品の情報が、読みやすく、比較しやすく、さらにはメモを取りやすいフォーマットで、印刷され、保存され、そして、回覧されるように工夫しよう。

以下に、プリンターフレンドリーではないページの例を掲載する。印刷されたページで不要な箇所を全て赤で囲んだ。

Non Printer Friendly Page

このページ、そして、プリンターフレンドリーなページでは、ブレッドクラムやその他のコンテンツに向かうリンク等、不要なナビゲーションの要素を取り払う必要がある。念のために言っておくが、印刷されたページでナビゲーションリンクをクリックすることは出来ない。実際に私は試したことがある。

また、全ての関連する情報が明確に印刷されることを確認してもらいたい。フォントのスタイル、フォントのサイズ、そして、印刷されたページの情報の配置を検討する必要がある。不要な要素を全て取り除いたら、残りのコンテンツが鮮明に印刷されるだけの十分のスペースを確保することが出来るはずだ。

連絡先の情報を公開する

理想を言うと、商品ページで販売を完了したいところだが、必ずしも完了するわけではない。事実、買い物客が、ウェブサイトでは提供されていない情報を求めていることがあり、質問に答えてもらう手段を用意する取り組みは、購入を完了する上で欠かせない。

連絡先の情報を提供することで、サイトで答えが提供されていない質問に関するeメールや電話が増えるものの、この情報がない場合、顧客を完全に失ってしまうリスクがある。ウェブサイトで情報を探し出すことが出来なかった、もしくは、さらに説明が必要であったために、ビジターは連絡を取る。そのため、ニーズを満たす人物に連絡を取ることが出来る手段が用意されていない場合、購入してもらえる確率は激減する。

Contact Info on product page.

商品をしっかり説明する

すべての商品に、商品のサマリー、概説、または、説明を付ける必要がある。この情報は、商品が何なのか、何をするのか、そして、何を達成するのかを買い手に説明する上で最も重要度が高い。商品ページの要であり、買い物客を、当該の商品が求めている、または必要としている商品であると説得する上で(または説得に失敗する)鍵を握る。

詳細な商品の情報を提供する

商品の要約に加え、商品の機能、仕様、そして、メリットに関する詳細な情報を提供するべきである。一部の機能にさらに情報を加える必要がある場合は、より詳しい情報が掲載されたページへのリンクを加えることも可能である。出来るだけこのページに多くの情報を詰め込み、ビジターがなるべく商品ページを去らなくても済む状況を作り出してもらいたい。

高画質の画像を利用する

イメージは、買い物客が、購入を検討している商品を理解し、判断する上で、極めて重要である。また、モニターの質が急速に改善されていることもあり、高画質の画像のみを利用するべきである。

Hi-res vs. fuzzy images

右側の画質の低いイメージが、大幅に見劣るわけではないが、若干目にかかる負担は大きい。画質の低いイメージが利用されていると、商品に対する印象まで低くなってしまう。良質な画質のイメージは、商品に対するイメージも改善する。

高度な画像を加える

商品を判断する上で、画像1枚だけでは物足りないことがある。さらに画像、そして、エンハンスト画像を加えて、買い物客がよりインタラクティブなフォーマットで、画像を見ることが出来るように工夫してもらいたい。様々な角度から見た商品の画像、使用中の商品の画像、収納した商品の画像、拡大した商品の画像、動画、あるいは、拡大するオプション等の追加を検討してもらいたい。

Alternate Image Views

このような高度な画像を通じて、ビジターは、実際に手に取ることが出来ない商品をより正確に評価することが可能になる。この評価を行うことが出来るかどうかが、購入の決定を左右する可能性がある。

商品の比較を組み込む

出来るだけ、商品を横に並べて比較する機能を導入し、それぞれの商品の機能やメリットの違いを紹介するべきである。この比較により、買い物客は、求めている商品であることを再確認することが可能になり、その結果、返品の確率は減少する。横に並べた比較は、店で実際に買い物をする際のメリットを模倣しており、オンラインではあまり味わうことが出来ない。

価格の情報を目立たせる

全ての商品の価格の情報を、商品ページの分かりやすい場所に表示させなければならない。大半の買い物客にとっては、価格に折り合いがつかなければ、商品の質や価値は何の意味も持たないことになる。

最終的な価格を掲載することが絶対に不可能な場合を除き、価格情報を隠したり、「詳細は電話でお問い合わせください」等のメッセージを掲載するべきではない。「価格を最初に確認」することで、期待の目安となり、購入しないビジターからの電話や問い合せを除外する効果が見込める。

海外向けの価格情報を掲載する

商品を海外に向けて販売しているなら、様々な通貨で価格の情報を表示することを薦める。ビジターに自国の通貨を選択させて、その場で計算させることが出来る。サイトに異なる通貨の価格を表示することが出来ないなら、通貨の変換を行うサイトへリンクを張り、買い物客が自分で容易に計算することが出来るようにひねりを加えてもらいたい。

コール・トゥ・アクション

最後に(最も重要)、全ての商品ページに、コール・トゥ・アクションを少なくとも1つ(もしくは1つ以上)掲載しておく必要がある。何よりも重要なアクションは「今すぐ買う」だが、必要に応じて、別のアクションを加えることも出来る。例えば: 「今すぐ購入する」、「買い物かごに加える」、「保存して後で確認する」、「ウィッシュリストに加える」、「比較する」、「印刷」する等が考えられる。

それぞれのコール・トゥ・アクションは、具体的な意図を持ち、買うか去るかの二者択一を強制することなく、ビジターに引き続きサイトを利用してもらうことが出来る。ただし、選択肢を大量に詰め込むのではなく、ビジターにとって価値のあるものだけ提供するように心掛けてもらいたい。

calls to action

情報提供と販売が、商品ページの大きな2つの役割である。通常、十分な情報を提供しない限り、購入は行われない。情報が多ければ多いほど、当該のページが「販売スタッフ」として好成績を上げる可能性は高くなる。

十分な情報を得た買い物客は、単に購入を行うだけでなく、最善の買い物を行い、再び、戻ってくるだろう。

早く売れたものの、利益が損失に変わる問題が発生することがある。しかし、適切な商品を探す上で、そして、情報に基づいた購入を行ってもらう上で、必要な情報をビジターに与えるべきである – こうして利益は生まれる。後は、その利益が今後も続くことを願うばかりである。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「11 Simple Conversion Strategies Many Product Pages Fail To Incorporate」を翻訳した内容です。

どれも基本的なモノばかりでしたが、改めて読むと自身のサイトを基本に忠実か見直してみたいと思える内容でしたし、これからECサイトを手がける方には是非参考にしてほしい基礎知識ばかりでした。拡大を続けるEC市場ですが、ソーシャルコマース等、新たな試みも色々ありますが、常に基本は外さないようにしたいですね。

また冒頭のくだりで思い出しましたが、少し前までアニメや疑似人工知能、チャットを使ったウェブコンシェルジェ的サービスが色々と存在し、導入テストをしていたECサイトも多かったと思いますが、今ではすっかり見なくなりましたね。結果(=コンバージョン)につながらなかったから衰退したのでしょうけど、ネットショッピングは限りなく能動的な行動なのでしょうか。この記事を参考にユーザーが思うままに自由にふるまえる環境を提供することが何より大事なのでしょうね。 — SEO Japan [G+]

SEOコンサルタントを苦しめる10のシチュエーション

Googleの外部リンク対策の高度化でリンク便りのSEOが以前ほど効力を失っている今、サイトの内部を改めて見直そうとしているウェブサイト担当者も多いのではないでしょうか。今回はSEOをサイトに導入する際に難題となりうる要素をSEOコンサルタントがサイトにSEOを施す時に見立てて解説した実戦的な記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

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イメージ: Crestock.com (ライセンス)

SEOコンサルティングに10年以上携わった経験を基に、私はこの業界およびクライアントに関する「難題を10点」リストアップした。

皆さんも同じような経験をしたことがあるはずだ。まずは私からSEOコンサルタントを困らせる問題を10点挙げさせてもらう。

1. 応急処置

私達のクライアント – 通常は敏腕の経営者 – は、SEOに関して、なぜか応急処置を求める傾向がある。SEOの複雑さ、そして、適切な取り組みから得られるメリットを理解しているものの、手っ取り早いメリットを望むクライアントは多い。

私のクライアントは、四半期または年間の成果で、評価される。事実を基にした説得力のあるピッチを行い、長期的なアプローチを採用して、24-36ヶ月間のスケジュールで取り組みを行うことで、収益を2倍に増やすと力説しても、納得してもらえないことがある。長期的な戦略は気に入ってもらえない。早く結果を出したいのだ。クライアントは1年間のスケジュールを好む。

役員会議を前にして、心配するクライアントからeメールが送られてくることがある。自然のトラフィックの目標を12ヶ月の数値に分類し、きれいなグラフを描き、その後、(困ったことに)初期の会話で同意したトラフィックの量に全く届いていないことが判明したのだ。

企業は、自然の検索は重要であり、焦ってはいけない点を理解する必要がある。応急処置は、手っ取り早くメリットを得られるかもしれないが、維持することも、長続きすることも期待するべきではない。

2. 「でも、競合者は___をしている。」

答えに特に困るのは、「競合者は___をしている。なぜ、私の会社は____をしたらいけない?」と言う質問だ。

多くのサイトは、グーグルのガイドラインを無視し、検索アルゴリズムの抜け穴をついている。怪しいリンク構築、完全一致ドメイン、重複するコンテンツでのランキング等の行為に手を染めている。このような手法によって、短期間において、競合者をリードすることが出来る可能性はある。

グーグルは、数々に明るい未来を約束(実現することはほとんどない)して、ウェブマスターに対して、このような取り組みを思い留まらせようと脅している。しかし、SEOコンサルタントとしては、言葉だけでは満足することが出来ない。

私が暮らすノルウェーの人口は、500万人である。割と少ない部類に入るだろう。しかし、この国で特に規模が大きく、トラフィックの多いサイトのSEOを担当する際、検索ランキングを操作しようとする不正行為および悪質な行為に対して、グーグルが効果的な対策を用意していないために、私はよく恥ずかしい思いをする。個人的には、グーグルは、ノルウェーでは質の低いコンテンツを取り除く取り組みに失敗していると思う。質の低いサイトを報告しても、対処してもらえない。

クライアントに申し訳なく思うときもある。競合者は数年に渡って、不正行為を働いているにも関わらず、誰も止めず、ペナルティも科されていない。不正行為を介して莫大な利益を得ている。一方、私のクライアントは正当なホワイトハットのSEOを実施し、ベストプラクティスを採用し、ガイドラインに配慮しているものの、質の低いサイトよりも低いランクに甘んじている。SEOコンサルタントにとっては、フラストレーションの溜まる状況だ。皆さんも同じ経験、または、似たような経験を味わったことがあるだろうか?

3. 「時間給」の問題

SEOコンサルティングプロジェクトの入札への参加を求められることがある。プレゼンを行い、提案書を提出する – すると数日後、または、1週間後、顧客候補から電話が入り、私の時間給が高過ぎると指摘される。その他の提案には満足しているものの、競合者は、低い時間給を提示していると述べ、値下げしようと試みるのだ。

確かに私の会社の時間給は高いかもしれない。しかし、それは、競合者が、SEOに対して異なるアプローチおよび取り組み方を採用しているためだ。それよりも、私が、クライアントの収益を増やす額がいかに多いかに注目してもらいたいものだ。収益の目標やターゲットをいかに早く達成するか、そして、事業を成長する上でいかに効果的に支援するかを見てほしい。

優秀なSEOコンサルタントは、単なる技術者ではない。優れたSEOコンサルタントは、分析に秀でている。貴重なデータにアクセスすることが可能なコンサルタントは、事業の発展に貢献し、会社を新たな手法で成長させる案内役を務める。このような価値を「時間給」で評価するのは、無意味だが、このケースには頻繁に遭遇する。皆さんはどのように対処しているだろうか?

4. SEOは劣悪な製品を補うことは出来ない

SEOは何もかも直すことが出来るわけではない。この業界特有の伝説とは相容れないかもしれないが、事実である。製品、サービス、または、カスタマーサービスが三流なら、または、“良質”ではないなら、SEO業者にトラフィックの増加を要請する前に、まずは質の問題をどうにかしてもらいたい

SEOは事業の成果を拡大するこが出来る。顧客に価値を与えるような優れた製品を持っているなら、SEOは、接触範囲を広げつつ、利益を増やす上で役に立つ。

5. 「いいえ」ともっと頻繁に言えるように訓練する

私もこのアドバイスに従う必要がある。顧客候補にミーティングを求められる際、嫌な予感がする時がある。2年の間に、3度目となるエージェンシーの切り換えを考えているのかもしれない。現在のSEOベンダーに不満を持っているのかもしれない、あるいは、エージェンシーと対立し、コンサルタントを変えたがっているのかもしれない。

このタイプのクライアントは、せっかちであり、落ち着きがなく、一緒に仕事をするのが大変だと感じることがよくある。些細なことが、行動やSEOコンサルタントに対する態度に影響を与えてしまう。眠れない夜、四半期の芳しくない成果、上司による手荒な評価等に遭遇すると、衝動的に適当な結論に飛びつき、自分自身の判断に後悔し、周りを悪者に仕立て上げる。

コンサルタントとして、遭遇したくないケースである。このようなクライアントの態度は、モチベーションを下げ、ムードを台無しにする要因になる。このような関係はすぐに解消しなければならない。このような状態を迎えたら、堂々と「No」と言おう。既存のクライアントであっても、「終わり」を宣言するべきだ。

クライアントを失うかもしれないが、それでも、正しい判断であることに変わりはない。「エネルギーを吸い取られる」クライアントを維持すると、その他のコンサルティングビジネスに壊滅的な結果をもたらす可能性があるためだ。

6. アクセスカウンターに固執する

「アクセスカウンター」を好きな人達は大勢いる。アクセスカウンターと言う用語は、ここでは正確ではないかもしれない。しかし、多くのクライアントは、いまだにページビュー、検索ランキング、その他の質の低いKPI(主要業績評価指数)に必要以上に重点を置いている。

この指数は事業のパフォーマンスを正確に反映しているわけではない。適切なKPI(日本語)に焦点を絞るべきである。行動に移すことが可能な指標を採用するべきだ。なぜなら、この行動こそが、直接、収益に影響を与えるからだ。SEO戦略を通して、改善するべき指数と言えるだろう。

多くのクライアントにとっては、今でもランキングが最も重要である。しかし、SERPでのサイトの配置は、事業を成功に導く階段の一つの段に過ぎない点をSEOは理解している。コンバージョン率を上げ、セールスを高め、その結果、収益を増やすことが出来なければ、1位を獲得したとしても無意味である。

7. SEOは飾りに過ぎない

SEOには、何もかもを変え、魔法のように最高の結果をもたらす力があると言う天真爛漫な考えを持っている人達がいる。ウェブサイトの開発の準備が整って初めてSEOに相談するタイプの人達だ。

残念ながら、この、計画も構成も中途半端なサイトは、十分な成果をもたらすことはない。このタイプのサイトの修正には、高額のコストが必要とされる。そのため、SEOの要素がその他の要素と調和し、シンクロして、素晴らしい成果を得られるように、計画段階からSEOコンサルタントに参加させるべきである。

8. ITコンサルタントは何でも直すことが出来る

私の家族は、いまだに、私が「ITコンサルタント」だからと言って、プリンター、パソコン、携帯電話、スキャナー、あるいは、コンピュータウイルスの問題を私が解決することが出来ると信じている。テレビ、ケーブルの接続、さらには、衛星受信アンテナの修理まで頼まれることがある。

仕事でも同じ現象が起きている。クライアントは、ウェブデザイナー、ウェブディベロッパー、有料検索のエキスパート、そして、SEOコンサルタントを区別していない。「肩書きにITがつくなら、電気が流れるものは何でも直すことが出来る」と考えているのだろう。現実はそこまで単純ではない。

9. 「コンテンツは簡単だ」

申し訳ないが、簡単ではない。余白をテキストで埋め、キーワードを詰め込むだけなら簡単だが…

自分でコンテンツを作ることが出来ると主張するクライアントが後を絶たない。「優秀なコピーライターやライターを抱えている」とクライアントが言っても、もはや私は喜べない。当該のライターがSEOを深く理解しているケースは限りなくゼロに近い。

このような「内部のエキスパート」に頼ると、必ず期待を裏切られ、最終的に、必要とされる作業を教えなければならなくなる。これはSEOの予算に盛り込まれ、その他のSEOのタスクに用いられる予算が削られてしまう。皆さんは、同じような事態に直面したことはあるだろうか?

10. 有料リンクを得る

SEOに関する会話でリンク構築が取り上げられると、リンクの購入に関する問題が浮上する。グーグルのペンギンアップデートの影響が至る所に見られる中、「ペイパーリンク」の取引をオファーする人達から、敢えてリンクを買おうとする意図が私には分からない。

この行為は危険であり、私は必ずこのような要請は却下している。しかし、一部の企業は、悪質、または、ブラックハットなリンク構築の手法を続け、ペナルティを受けたら今度はSEOを非難する。

以上。今回は、SEOコンサルタントとして、不満を感じる点を幾つか挙げた。今回紹介したケースとは異なる状況に直面した人もいるはずだ。その場合は、コメント欄で是非教えてもらいたい。このような厄介な問題を議論し、解決策を見出していこうではないか。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「10 Things Most SEO Consultants Hate」を翻訳した内容です。

見立てたというか、本当にSEOコンサルタントの嘆きに近い内容の記事でした。とはいえ、SEOをアウトソースする会社さんもインハウスで努力する会社さんも記事に書かれた各項目に学べる要素は多少なりともあったのではと思います。現役のSEOコンサルタントやSEO会社の方には面白く読めた記事でしたね。苦労しているのは、あなただけじゃない! — SEO Japan [G+]

2013年Googleの面白機能一覧【最新版】

以前、Googleの隠れた面白検索機能とネタサイトを101まとめた完全ガイドという記事を紹介しましたが、その最新版が出ていたので紹介を。前回の記事程網羅はされていませんが、新しいネタが色々産み出されているようです。。。 — SEO Japan

google-easter-egg-240グーグルは、奇妙なロゴエープリルフールのジョーク等、冗談が好きなことで有名である。今回は、今年のイースターの休日を祝うため、グーグルのエンジニア達が、時間を割いて自分達を追い詰めようとする積極的なユーザーのためにひた隠しにしている「イースターエッグ」を紹介する。

イースターエッグとは、バーチャルなイースターエッグのことであり、意図的に隠されたメッセージ、分かる人にしか分からないジョーク、または、コンピュータプログラム、ウェブページ、ビデオゲーム、映画、本、または、クロスワード等の機能のことを指す(ウィキペディア

easter egg典型的な例: アニメーションの回転する3Dのイースターエッグ(クリックすると回転するイースターエッグを見ることが出来る)。

しかし、通常の「イースターエッグ」、作品の中に隠され、見つけるためには探しまわらなければいけないアイテム、そして、特定の出来事や重要な出来事を祝うために、グーグルが有効にする特別な機能との見分けがつかなくなることもある。後者をイースターエッグと呼ぶ人達は多いが、この類のアイテムは、期間限定で公開され、グーグルがスイッチを切ると見つけることが出来なくなってしまう。

「xmas」や「christmas」等は、「一時的な」イースターエッグであり、グーグルは、この検索に対して、祝日に当たる期間において、検索バーの下にカラフルな一連の光等を表示する。同じように、ほぼ同じ時期に「hanukkah」を検索すると、ダビデの星のような形の光の列が現れ、また、「kwanzaa」を検索すると、キナラの蝋燭が浮かび上がる。

確かに楽しいものの、私個人は、「本来」のイースターエッグではないと思っている。そこで、この投稿では、いつでも検索して、見つけることが可能な「恒久的」なイースターエッグに絞って紹介していく。大半のイースターエッグは、巧妙なだけでなく、楽しい: これから紹介する例の中にも多く含まれているが、中には特別な知識が必要とされるイースターエッグもある。

注記: 上の回転する卵を含む、この投稿で紹介するグーグルイースターエッグの一部を見るには、ブラウザの最新版が必要である。グーグルクロームでは全て正常に動作するものの、ファイヤーフォックスやその他のブラウザでは、動作しないものもある。

グーグル検索のイースターエッグ

Tilt”または“Askew“の検索

google-easter-egg-tilt グーグルは検索結果をクエリを文字通り理解して、斜めに表示することがある。“askew(斜め)”または“tilt,”で検索を行うと、結果が若干傾いた状態で表示される。ここではSEOによる操作は関係なく、「通常」の検索結果として動作するものの、ただ単に傾いて見えるだけである(日本語「斜め」で検索しても同じ結果になる)。

Recursion“の検索

google-easter-egg-recursionウィキペディアによると、“recursion(再帰) …は、同じ方法でアイテムを反復するプロセスを指す。再帰が最もよく利用されるのは、数学とコンピュータ科学であり、記述しているものそれ自身への参照が、その記述中にあらわれると定義されている。当然、グーグルはもしかしてrecursion?と尋ねる(日本語で“再帰”と検索しても同じ結果になる)。

the answer to life the universe and everythingの検索

google-easter-egg-42名作「The Hitchhiker’s Guide to the Galaxy」の中で、著者のダグラス・アダムスは、“the answer to the ultimate question of life, the universe and everything is 42(生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答えは42)”と綴っている。長年に割って、数字「42」に隠された意味を解読しようとする試みが行われてきたが、アダムズ自身が、後に「答えは簡単だ。あれはジョークだった。数字、しかも、普通の小さな数字にする必要があり、42を選んだ。2進法やら、ベース13やら、チベットの僧侶やら、すべてナンセンスだ。」と語っていた。「机に向かい、庭を見つめ、42でいいやと思った。そして、42とタイプした。それだけだ。」ナンセンスであれ、どうであれ、グーグルの計算機はこのクエリに対して、42を返す(日本語でも同じ結果になる)。

do a barrel roll“の検索

google-easter-egg-barrel バレルロールとは、航空機のマニューバであり、パイロットは一定の高度を維持し、 – 樽の内側で飛行機の着陸装置が回転するように – 前進しながら、360度機体を回転させる。 グーグルは、検索結果を360度のループを介して「回転」させ、詩情豊かな捉え方をしている。

zerg rush“の検索

google-easter-egg-zerg“zerg rush”(ザーグラッシュ)とは、テレビゲーム「スタークラフト」で生まれた、レベルの低いグループ、または、装備の薄いグループが敵のグループに一斉に襲い掛かり、圧倒する戦法である。「zerg rush」で検索をかけると、「0」を使った一斉攻撃が行われ、最後にGood Gamesの略「GG」が表示される。ちなみに、0を3回クリックすると、0を倒すことが出来るものの、あらたな集中攻撃が行われ、ページの下から検索結果が破壊されていく。

conway’s game of life“の検索

google-easter-egg-conway 英国の数学者、ジョン・ホートン・コンウェイは、「細胞」が時間の経過とともに相互に作用し合い、進化していく段階を見ることが出来る、「生命」のコンピュータによるシミュレーションを初めて考案した人物である。コンウェイの「game」はとても単純であり、プレイヤーは細胞の初期形態を作り、作動させ、後は進化を観察するだけだ。このシミュレーションは、様々な分野のコンピュータサイエンスのリサーチで用いられてきた。

anagram“の検索

google-easter-egg-anagram anagram(アナグラム)は言葉遊びの一つであり、創造力が必要とさる。そして、「ルール」厳守のゲームである。アナグラムは、ワードやフレーズを、同じ文字を順序や並びを変えて、別のワードやフレーズに変えるゲームである。優れたアナグラムは、語呂合わせや風刺(例えば、old west actionのアナグラムである「Clint Eastwood」等)に変わる。長年に渡って放映されているテレビ番組 Doctor Whoの文字の順番を変え、別のフィクションの番組 tourchwoodにすることも出来る(anagram dr whoで検索)。

define anagram“の検索

google-easter-egg-define-anagramグーグルは、「define」(定義)で始まるクエリの辞書の定義を提示する。定義は、ワードのタイプに関する情報、発音、そして、時には正しい発音を聞くことが可能なオーディオへのリンクを提供している。「define anagram」で検索をかけると、グーグルは素晴らしい「もしかして…」を提供する。

bacon number [俳優の名前]“の検索

google-easter-egg-bacon これは「六次の隔たり」と呼ばれるセオリーであり、全ての人や物は6人以下の仲介者によってつながると主張する考えである。このセオリーを利用した「ケビン・ベーコンとの六次のつながり」は、俳優を6人以下の仲介者でつなぐ遊びがある。「bacon number」の後に俳優の名前を入力し、検索をかけると、グーグルは、ケビン・ベーコンからの距離を計算する。

グーグルの計算機イースターエッグ

グーグルの計算機を、検索エンジンの拡張機能として考えて – 検索ボックスに数式を直接入力すると、検索結果の上に答えを表示してもらえる。以下に計算機能を使った楽しいグーグルイースターエッグの例を幾つか紹介していく:

binaryの検索

google-easter-egg-binary “binary”を検索すると、結果の数が、通常の10進法の数ではなく、2進法(binary)で表示される。“hexadecimal”(16進法)や“octal”(8進法)でも同じような結果になる。

once in a blue moon“の検索

google-easter-egg-bluemoon グーグルは、数字に関連する決まり文句に対しても、有益な結果を用意している。“once in a blue moon”で検索を行うと、“1.16699016 × 10-8 hertz” が答えとして提供される。この結果を秒から年に変換すると(1ヘルツは1秒当たり1サイクル)、2.7年になる – これは「blue moon」(青く見える月)が発生する日の間隔を表している。「blue moon」と言うフレーズは、月の色とは全く関係がない。1ヶ月の間に2度満月が見られる月のことである。この月は、太陰周期とカレンダーを駆使して計算すると、約3年に一度のペースでやって来ることが分かる。

また、“a bakers dozen“(パン屋の1ダース)、“the loneliest number”(曲「One is the Loneliest Number」より)、そして、“the number of horns on a unicorn”(ユニコーンの角の本数)等の数字に関するフレーズでも、面白い結果を得ることが出来る。

google-easter-egg-heart 数学が大好きなら、グーグルが計算し、上のイースターエッグのように、分かりやすいグラフを表示する複雑な数式を自分で作ることが出来る。

以下の数式を検索すると次のグラフが表示される:

sqrt(cos(x))*cos(300x)+sqrt(abs(x))-0.7)*(4-x*x)^0.01, sqrt(6-x^2), -sqrt(6-x^2) from -4.5 to 4.5

バレンタインデイのイースターエッグにピッタリだ。

グーグルマップの楽しいイースターエッグ

検索結果だけではなく、グーグルはマップの検索結果でも質と精度を高めるべく、日々努力を重ねている。それでも、優秀なプログラマー達は、地図の検索結果にもイースターエッグを埋め込んでいる。基本的に害はなく、楽しいものばかりである。地図の結果でイースターエッグを表示させるには、通常のイースターエッグと比べて難しい。そのため、リンクを提供するのではなく、皆さん自身で結果を再現することが出来るように、スクリーンショットとルート・乗換案内を掲載しておく。まずは、グーグルマップにアクセスする必要がある。

徒歩: The ShireからMordorへ

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  1. グーグルマップのホームページで、ルート・乗換案内をクリックする
  2. Aには“The Shire”、Bには“Mordor”と入力する
  3. 青い検索ボタンをクリックする
  4. “徒歩”アイコンをクリックする

 

徒歩で中国から日本へ

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  1. グーグルマップのホームページでルート・乗換案内をクリックする
  2. Aには“China”、Bには“Japan”と入力する
  3. “検索”ボタンをクリックする
  4. “徒歩”アイコンをクリックする

ステップ300に注目してもらいたい: 太平洋をジェットスキーで横断する

第三者のグーグルイースターエッグ

グーグルイースターエッグを作成しているのはグーグルだけではない。グーグルの経費で外部が作成したイースターエッグの例を挙げていく:

  • グーグルグラビティは、グーグルのホームページを、まるでブラックホームが吸い込んだように、破壊する。
  • グーグルスペース。グーグルのホームページがアングリーバード化する。
  • グーグルスフィア。グーグルのホームページが天体のようにぐるぐる回る。
  • Where’s Chuck Norris?(チャック・ノリスはどこ?)「グーグルはチャックノリスを探しません。なぜなら、チャック・ノリスは見つからないからです。逆にチャック・ノリスに見つけられてしまうでしょう。」と言う警告を受ける。
  • エピック・グーグル。グーグルが巨大化する。

何か見過ごしているイースターエッグはあるだろうか?取り上げられていないイースターエッグをご存知なら、是非、コメント欄で紹介して頂きたい。

(ストックイメージ: Shutterstock.com – ライセンス契約の下利用している)

この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Big List Of Google Easter Eggs」を翻訳した内容です。

最初の3Dなど、幾つか新ネタが登場していて面白かったです。googlemapの中国→日本は時期が時期ですが思わず笑ってしまいました。Googleの日中関係の改善を願う気持ちが密かに表れているのでしょうか・・・。 — SEO Japan [G+]