Snapのカメラ付きメガネSpecacles、Q2の売り上げは35%ダウン

Snapのカメラ付けサングラスSpectaclesは、必須アイテムというより一時のきまぐれだったことが証明されそうだ。Snapは低調なQ2決算報告後の電話会見で、「その他」の売上が540万ドルだったことを明らかにした。これは130ドル程度で売られているSpectacles4万1500個分ほどに相当する。Q1のその他の売上が830万ドル(約6万4000個)だったのと比較すると約35%のダウンになる。

最近Snapは、SpectaclesをAmazonおよび、Harrodsを始めとする小売店で販売を開始したが、これらの売上はQ3になるまで決算に反映されない。またSnapは去る6月からオンラインストアとSnapbot自販機を通じてヨーロッパでもSpectaclesを売り始めた。これは、4万1500という数字がこうした販路拡大を反映したもので、米国内の売上はさらに落ちている可能性があることを意味している。

再び関心を呼び戻すために、Snapは抜本的に改訂されたAR対応Spectaclesバージョン2を作るか、別のカメラを売る必要がある。最近同社は、中国の自撮りドローンメーカー、Zero Roboticsを1500~2000万ドルで買収した。情報筋によると契約は完了している。しかし、ポケットに入るカメラにはほかにも可能性がある。例えば360度カメラだ。

Snapはどうやってこの窮地を脱することができるのか? 本誌が作ったこのリスト:Snapchatを変える8つの方法をご覧あれ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ビジュアルイフェクトのSpektralが$2.8Mを調達してAI制御のグリーンスクリーンに取り組む

拡張現実は今、買収ブームだ。FacebookやSnap、Appleなどなどが、ユーザーエンゲージメントの増大につながりそうなチームや技術にお金を投じている。デンマークのSpektralも、大きな将来性のありそうなこの分野で成功をねらっているビジュアルイフェクトの新人企業だ。すでにVCたちも注目しており、今日同社はLitecapAmp Venturesからの280万ドルの資金調達を発表した。その資金は同社の、機械学習に支えられたリアルタイムのグリーンスクリーン〔映像合成用グリーンバック〕技術の開発の継続に充てられる。

Spektralは、ベンチャー支援のスタートアップの多数派と違って通常の意味での製品がない。製品を作ってそれを市場に出す、という路線ではなく、Spektralは研究開発によるパテントの蓄積をねらっている。最初はCloudCutoutと呼ばれるスチルフレームを追究したが、その後はリアルアイムビデオへ移り、機械学習とスペクトラルグラフ理論を組み合わせて人や物を背景から分離し、それらを新しいストリームにオーバレイする技術を研究開発している。

この技術がSnapchatやMessengerに実装されている、と想像するのはきわめて容易だが、だからといってその技術が広く採用されているとは限らない。Spektralがその技術の用途を、プロダクションや広告などそのほかの分野に広げようと努力しているのも、たぶんそのためだ。

オブジェクトを背景から分離するための新しい設計の可能性を機械学習に求める研究は、そのほかの研究グループでも行われている。たとえばAdobe, Beckman Institute for Advanced Science and Technology, University of Illinois at Urbana-Champaignの三者の共同研究により、その処理を自動化する方法が発表されている。とは言うものの、ビデオと画像は二頭のまったく異なるモンスターだ。

これまでずっと、細線〔例: 人間のヘアー〕がカットアウト(切り抜き)を評価するときの重要な規準だった。SpektralのファウンダーでCTOのToke Jansenは曰く、髪の毛の切り抜きが難しいことを、人びとは簡単に忘れてしまう。人間が鋏を使って切り抜くときは、何も考えなくても複雑な形の周辺を正しく切り抜ける。しかしコンピューターの場合は、最新のディープラーニングのモデルを百万点の画像で訓練しても、マシンは間違える。

Spektralはその名のように、ビデオのフレーム中の部分画像のスペクトラルクラスタリング(spectral clustering)を実験している。その付加的な情報を事前に加えることによって、従来的なモデルを拡張する。将来的には、この技術から今よりも複雑なビデオ編集の道が開けるだろう。チームは、オブジェクトの操作に言及する。たとえば、友だちの手を自分の手で動かすなどが、彼らの開発の次のステップだ。

同社は今、その技術を次の段階へ進めるために、各分野の専門家を多数起用している。たとえばUnityで機械学習を仕切っているDanny Langeが、同社の取締役会に加わった。Langeは以前、Uberで機械学習部門のトップだった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Snap、Q1のSpectacles「およびその他」の売上は830万ドル

Snapchatは、同社のスマートメガネ、Spectaclesが何台売れたのか正確な数字を公表していない。しかし今日(米国時間5/10)Snap社は、大部分がSpectaclesの売上からなる「その他の売上」部門で、2016年Q4に約450万ドル、2017年Q1に830万ドル以上の売上があったことを正式に認めた。

この部門の他の収入源の可能性を無視すれば、1台130ドルの価格から逆算して、Q4には約3万4600台、Q1には6万3800台が売れたことになる。しかし、このくくりのなかにほかの大きな収入源がもし入っていれば、台数はもっと少なくなる。

2017年Q1決算で22億ドルの赤字を出しているSnapにとって、この830万ドルは利益を生むというには程遠い。そしてSpectaclesでクールさを見せようとしたことがSnapchatのユーザー成長にあまり貢献していないことは明らかであり、InstagramがStoriesクローンを出して以来ユーザーはほとんど増えていない

Snapが次の物理的カメラを作りたいのなら、顔にくっつけるコンピューターよりも広くアピールする何かを考える必要がある。既に同社が検討したことがあり賢い選択だとわれわれも考えるのが、スマートフォンに取り付ける360度カメラだ。

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Snapchat、写真を「フォトショップ」するマジック消しゴムを公開

こんどはSnapchatがInstagramを真似する番だ。しかも一歩先を行っている。今日(米国時間5/9)Snapchatは、一連のクリエイティブ・ツールを公開した。その中にはInstagramを真似た機能もあり、例えば写真の表示時間の10秒の制限をなくし、ただし一度閉じると削除されるオプションが加わった。しかし、Snapchatが新たに追加した写真から現実世界の物体を消し去る機能は、ビジュアルコミュニケーションの先端を行くものだ。

クリエイティブ機能が増えたことを受け、Snapchatはツール類を画面右側に並べて使いやすくした。

新しいクリエイティブ機能の概要は以下の通り。

時間制限なしオプション ―― Snapchatのフォトタイマーで無限アイコンを選ぶと、友達は好きなだけ写真を見ていることができる。写真を閉じればやはり消滅する。これは、住所などの重要な情報を写真で送るときに便利だ。すでにInstagramは、ストーリーズとダイレクトメッセージで無制限閲覧機能を提供している。

ビデオのループ再生 ―― 編集画面右側のループアイコンをタップすると、ビデオを無限にループさせられる。短いビデオや特別に注目させたい瞬間を送るのに最適だ。SnapはこのGIFスタイルの機能でInstagramのBoomerangに対抗する。

絵文字ブラシ ―― お絵かきのブラシに絵文字を使えるようになった。ペン先の代わりに絵文字の軌跡を描くことができる。これで一文字ずつ貼り付ける手間が省ける。Instagramも似たような機能をクリスマスのキャンディケーンで試したことがあるが、現在は通常のマーカーや蛍光ペンなどだけが使える。

マジック消しゴム ―― 写真に写っている物体を消したり、抜けている部分を埋めて目立たなくすることができるようになった。マジック消しゴムアイコンを選んで消したい部分をなぞると、Snapchatが自動的に「フォトショップ」してくれる。

さて次なる興味は、はたしていつInstagramが自前のマジック消しゴムと絵文字ブラシを出してくるかだ。

TechCrunchがまとめた最新調査によると、Instagramストーリーズが出た後もSnapchatユーザーは忠誠心を示している。しかし、今後もInstagramがSnapchatの看板機能を真似し続けて世界中の既存ユーザーに提供していくことができれば、Snapの成長は阻害されるかもしれない。Snapは、ユーザー基盤はさほど大きくないが、クールなクリエイティブツールを最初に利用できるサービスとして、新規ユーザーを引き付けるためにはイノベーションを起こし続ける必要がある。

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Snap、公開3日でつまずく。値上がり分帳消し

Snapchatの親会社、Snap Inc.は先週木曜日(米国時間3/2)に市場デビューを果たし、最初の2日間でいきなり大きく値を上げた。しかし、興奮の波はすでに去っている。3日目には12%以上暴落落した。

金曜日に27.09ドルで引けたSnapの月曜日の終値は23.77ドルと取引初日の始値24ドルを下回った。これでもまだIPO価格の17ドルより高いが、その価格で買うことができたのは選ばれた一部の投資家と資産価値の高い個人だけだ。

「この銘柄は少々しぼみ始めている」とRenaissance Capitalの代表、Kathleen Smithは言う。「株価はすでに本質を見ている人々の期待を超えている」と言ってSnapの水準以下の財務状態を指摘した。

IPO向けETFの管理もしているSmithは、Snapのすでに350億ドル(希薄化後)という時価総額に驚いたという。「この会社はアプリでガンでも治さない限り」評価額を正当化できない、と皮肉った。

Snapの空前の時価総額は既にAmerican AirlinesとHershey’sとHilton Hotelsを上回っている。今日の値下がりを見る限り、一部の投資家はSnapのアプリがこれに値するかどうか不安視していると思われる(同社にはSpectaclesというハードウェア製品もある)。

それでも全体的に見てIPOは成功と言えるだろう。株式発行により会社には34億ドルが入った。投資家の関心が強かったことを考えると、IPO価格をさらに上げて40億ドル以上調達することも可能だったかもしれない。

今回Snapがこれだけ熱意をもって迎えられたことは、他のテク系IPO候補にとって良い兆候と言える。AirbnbやUberを始めとする高い評価額の「ユニコーン」が何社も列をなしている。

数多くのIPO候補が上場をためらっているのは、最後の調達ラウンドよりも低い評価額になる恐れがあるからだ。Squareはその典型例だが、最終的には非公開時の評価額である時価総額60億ドルで取引された。

果たしてSnapがFacebookのように公開市場で大躍進するのか、それともTwitterのように乱高下するのかは時が教えてくれるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

これが実際に「Spectacles」を自販機で買っているところ

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今日はスペクタクルデーだ。今日(米国時間11/10)Snapchatは、LAのベニスビーチに同社のカメラ付サングラス、Spectaclesの自動販売機を設置して人々を驚かせた。このマシンは24時間しかそこにいないが、すでに長蛇の列が作られている。

本誌は実際にこのマシンを使ってSpectaclesを買った Jameson Detweilerのビデオを入手したので以下に紹介する。

自販機にはスクリーンと大きなボタン3つ(それぞれがサングラスの色に対応している)とクレジットカードを通すスロットがある。そしてもちろん、買ったSpectaclesが出てくる口も。

ビデオで見るとわかるように、スクリーンでは拡張現実を利用してサングラスを試着できる ― 画面上の自分の顔にバーチャルサングラスが表示される。SnapchatアプリにあるAR「レンズ」機能に似ている。

もう1本、購入プロセスをもっと遠くから写したビデオがこちら。

実はJamesonが列に並んでいる間にサングラスが品切れになってしまったのだが、Snapchatが来て在庫を補充していった。マシンの後方にトラックが横付けされたが、白いカーテンが全体を包んでいたのでマシンで何が起きているのかを見ることはできなかった。

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現在、商品を開封してSpectalesを使っているところの動画を入手すべく手配中だが、Spectaclesの使い方を知りたい人は、この記事をご覧あれ。

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Snapchatのカメラ付サングラス、Spectaclesがミニオンズ風自販機で販売開始

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Snapchatのカメラ付サングラス、Spectaclesが今日から発売される。これを買うための自動販売機は、ほとんど商標侵害といえるほどミニオンズに似ている。Snapbotと呼ばれるこの自販機では、SpectaclesをBlack、Coral、Tealの3色から選んで購入できる。実際に買う前に、AR表示でバーチャルに試着することもできる。

Snapbotではデビットカードまたはクレジットカードが利用可能で、Spectaclesサポートページによると、129ドルの買い物は10秒ほどで完了する。擬人化された自販機の口はメガネを吐き出す時にライトアップされ、紙の領収書も出てくるので、この一人称ビデオファッションサングラスを会社の経費で正式に買うことができる。

Snapbotの設置されている場所は、Snapchatウェブサイトの検索ツールで見つけられるが、今のところLAのオークウッドにあるベニスビーチ付近に1つある。本社ビルがある場所だ。もし近くに行くことがあれば、買ってレポートしてほしい。今すぐ行動すべし! なぜならSnapbotは一箇所に1日ほどしか留まらず、新たな観光スポットへと移動していくからだ。

Spectaclesは今年発表された、Snap, Inc.初のハードウェア製品で、サングラスにSnapchatでのみ使用するために設計されたビデオカメラを内蔵している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook