Cloudflareが今日(米国時間6/27)、Cloudflare Appsと呼ばれるアプリケーション開発プラットホームを立ち上げ、またデベロッパーたちのアイデアの実現を助けるためのファンド(当初1億ドル)Cloudflare Developer Fundを発表した。
開発プラットホームは、そこでCloudflareのエコシステムを利用するアプリケーションの構築ができ、それらをCloudflare Appsストアに置いたり、またコーディング不要でWebページにマップやフォームなどの機能を容易に配置できる。
CEOで協同ファウンダーのMatthew Princeは、同社上に開発プラットホームがあることの意味をこう説明する: “今のCloudflareは600万を超える顧客のインターネットプロパティの前に座っている〔CDNや他のリバースプロキシサービスで〕。弊社は世界最大のネットワークを稼働させており、データセンターは世界中に115箇所ある。そのネットワークを毎日大量のトラフィックが通っているが、それらが通るときには、それをいろんな方法で変える/加工する方法と機会がデベロッパーにある”。
今回のデベロッパープラットホームは、Cloudflareが昨年12月にEagerという小さな企業を買収したことが契機だ。今日の発表はその買収の成果だ、とPrinceは説明する。
ひとつの例として、ライブのWebページにGoogleのマップを(コードを書かずに)挿入するやり方がある。Eagerの技術を使うとそれは、Cloudflare AppsストアでGoogle Mapツールをクリックするだけだ。そのあとドロップダウンリストからセレクトして、目的の場所へドロップダウンする。ささいなこと、と思えるかもしれないが、なにしろプロのプログラマーがいなくても、誰でも、地図をWebページに加えることができるのだ。その工程は、とても簡単で早い。
1億ドルのファンドの件は、Princeによると、Cloudflareのアイデアではなくて、投資家たちの提案だ。“彼らはとても熱心だった。NEA、Venrock、それにPelion Venture Partnersらは、人びとがCloudflareのプラットホームの構築と拡張に挑戦すれば、そのスケールとパワーを自分でも納得するだろう、そしてそれが、もうひとつのすごい企業を作る機会であることに気づく、と主張するのだ”、と彼は語る。彼らは、Cloudflareをベースとするアプリケーションを、Cloudflareの新たな分身のように感じている。
NEAのマネージングゼネラルパートナーでCloudflareの取締役でもあるScott Sandellも、同じ意見だ。“このDeveloper Fundでデベロッパーは、Cloudflareのネットワーク上で何千ものエンタープライズや何百万ものユーザーにアクセスできるだけでなく、デベロッパーがビジョンを実現できるための資本も提供されるのだ”、と彼は言う。
Cloudflareは2011年にアプリケーションストアを立ち上げ、約30のアプリケーションをサポートしたが、その後、企業の成長戦略の方が忙しくなって、立ち消えになった。Eagerの技術が使える今は、APIを提供する最初の試みよりもずっとデベロッパーフレンドリーだ。プロトタイプもきわめて迅速に作れる、とPrinceは語る。
Cloudflareは2010年9月のTechCrunch Disruptでデビューし、その後1億8000万ドルあまりを調達している。