ザッカーバーグ、ビジネスモデルの変更については語らず

Facebookは、Cambridge Analytical問題と同社のプライバシーポリシー全般について下院でも証言した。ひとりの議員が、様々な問題に関してFacebook CEO Mark Zuckerbergを鋭く追求した。

カリフォルニア州下院第18選挙区選出のAnna Eshoo議員は、冒頭に基調を打ち出した。「はじめに、今この国の民主主義制度はストレステストを受けていると私は信じている」と彼女は言い、「われわれの個人情報を悪用の懸念を考慮することなく売ることは無責任極まりない」と付け加えた。

Eshooは自分の支持者にZuckerbergにしたい質問を提案するように求めた。その結果、4分間の濃密なイエスかノーかの質問群ができあがった。

ZuckerbergはEshooの質問に対してイエスかノーかを順調に答えていたが、ビジネスモデルの質問はそう簡単ではなかった。「個人のプライバシーを守るためにビジネスモデルを変更する意志はありますか?」と彼女は尋ねた。

「議員、われわれはデータ量を減らすための変更をこれまでに行い、今も続けています…」とZuckerbergは言った。Eshooは発言を制止して、自らの質問を一言一句変わらず繰り返した。

「議員、おっしゃている意味がよくわかりません」とZuckerbergは言った。

それ以前の質問も実に効果的だった。「あなたはこの国の民主主義を守るべきプラットフォームを運営することの道徳的責任を負っていると考えていますか? イエスですかノーですか?と彼女は尋ねた。短いためらいのあと、Zuckerbergはイエスと答えた。

その後Eshooは、ユーザーのサードパーティー企業への個人データ提供に関する包括的オプトインのオプションを提供するつもりがあるかを尋ねた。

「議員、はい、私たちのプラットフォームのしくみはそうなっています。アプリが個人データを利用する前には必ずオプトイン手続きが必要です」とZuckerbergは言った。

「一言言わせていただくと、これはデータを集めるための地雷源なので、そのことが明確にわかるように一般人の言葉で『あなたのデータに対して私たちがやろうとしているのはこれです。よろしいですか?』と言うべきはありませんか。つまり、これはぼやかされていると私は思っています。おわかりですよね?」とEshooは言った。

さらに興味深いことに、ZuckerbergがFacebookは「大量データを利用できる」サードパーティー・デベロッパーを取り調べていると言ったとき、Eschooは納得しなかった。

「それはどういう意味ですか?」とEshooは言った。Zuckerbergは内部調査に関する自分の答を繰り返しただけで、大量データの意味や、誰が該当するかを明らかにしなかった。

Cambridge Analyticaのデータに関するある基本的な質問をしようと考えた議員はほかにいなかった。Eschooは、悪意のあるサードパーティーに売られたデータの中にZuckerbergのデータは含まれていたのかと尋ねた。Zuckerbergは「イエス」とだけ答えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ザッカーバーグが議会の追求を受けて株価上昇

Facebook CEO Mark Zuckerbergの上院公聴会での証言に対する株主らの期待は、よほど低かったのだろう。火曜日(米国時間4/10)Facebook株は、証言がテレビ中継される中大きく値上がりして4.5%高となった。

株式市場は1時間近く前に閉鎖されたが、今もZuckerbergは1時間にわたる公聴会で上院議員らの質問責めにあっている。Cambridge Analyticaスキャンダルの最中、議員らはFacebookのファウンダー・CEOから同社のデータ保護について詳しく聞き出そうとしている。

Zuckerbergの議事堂への謝罪訪問の内容は、Facebookが最近発表した大きな変更に対する改訂の説明が主目的とみられていたが、彼はロシア諜報機関とつながっているFacebookアカウントの数が「数万」になるかもしれないことも明らかにした。これは以前Facebookが公表した「数百」よりはるかに大きい数字だ。

Facebookは今日の高値で株価を最近3週間で最高の165ドル近くまで引き上げた。それでもFacebook株は、Cambridge Analyticaのレポートが複数の媒体で公表された3月中旬以前の185ドルよりまだずっと低い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook