取り扱いご注意―AVGによるとスマートフォン・ユーザーの4人に1人はエロティックなコンテンツを保管

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今日、ソフトウェア・セキュリティーを専門にする企業、AVGが発表した調査によれば、スマートフォン、タブレットのユーザーのなんと25%がエロティックな写真やビデオをデバイスに保管していることが判明した。スマートフォンから銀行残高を確認しているユーザーがわずか36%しかいないのと比べて驚くほど高い割合だ。

AVGはアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ブラジルで合計5107台のデバイスを調査したという。

25%という数字は一般ユーザーが秘密性の高い作業をモバイル上で行うのを好まない傾向と奇妙な対照をなしている。AVGの調査ではモバイル・デバイスでオンラインショッピングを行うユーザーは35%、なんらかのオンライン・バンキングは38%だったという。ところが4人に1人のユーザーは浴室での自画撮りヌード写真やパートナーとの親密な行為のビデオをデバイスに保管しておくのは気にならないらしい。

ただし、保管した写真やビデオをオンラインで転送するのはそれほど一般的ではないようだ。そういったコンテンツをそもそもデバイスにいつまでも保管しておくというのが転送が一般的でないことを示唆しているとも言える。a2012年のPewのインターネット報告では、性的意味合いのヌード、セミヌード写真をモバイルデバイスで受け取ったことがあると認めたのは成人ユーザーの15%に過ぎなかった。この数字は2010年5月の調査以来ほとんど変わっていない。結局、一般ユーザーは寝室で写真を撮ってもデバイスにローカルに保存して楽しむだけということなのだろう。スマートフォンは便利な道具だ。いつも持ち歩けて簡単に高画質の写真やビデオが撮れる。これがセルフ・ポルノに使われなかったらそっちの方が驚きだ。

しかし25%のユーザーがデバイスの中に赤面や脅迫の種を保存していながら、iCloudのリモート・データ削除機能やAndroidの同様の機能については70%のユーザーが知らないと回答している。心当たりのある読者も多いだろうが、ともあれデバイスのリモート削除手順については十分な知識を得ておくべきだろう。

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モバイル・ファースト世代が購入を考える車とは?!

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車を買おうかと思っている。近場の移動に手軽に使えて、暖かい季節になったらコテージに出かけるのにも使いたい。荷物はたくさん積める方がいい。重視するのはサイズ、燃費、馬力、積載量、そしてFWDないしAWDであることといった具合だ。ただ、本当のところを言えば、これらいずれについても「大してこだわっていない」。移動手段として利用できれば何でも良いのだ。但し、車内で利用するエンターテインメントシステムにはこだわっている。とくに、ふだん利用しているモバイルデバイスとの連動性を重視したいと考えている。

既にお分かりの通り、私はいわゆる「車好き」ではない。よって車に何を求めるのかというのは、車好きの人とは大いに異なっている。車そのものについてはあまり興味はないのだ。但し、車に乗っていない時と同様、車の中でもスマートフォンを便利に使えるということは重視したいと思っている。長い時間運転したり、渋滞に巻き込まれたりすることも考えれば、車の中でこそスマートフォンを快適に使えるようにしておくべきだとも思う。Zipcarを利用したり、一般のレンタカーを利用したりして、いつも使っているiPhoneとうまく連携してくれるかどうかで、ドライブが楽しいものになるのかどうかが決まることを学習した。うまく連携してくれる車でドライブすると気持ちも安らぎリラックスできるのだ。普段使っているスマートフォンと連携してくれない車だと、ドライブ中ずっとフラストレーションを感じて神経が疲れてしまうのだ。

これからの車載エンターテインメントシステムが、いかにスマートフォンと連携していくべきかを書いてみたいと思う。現在の技術で全く問題なく実現できるものもあれば、今のところ現実的でないというものもあるかもしれないが、気にせずに書いてみることとしたい。

  • Option 1:手持ちのスマートフォンをすぐに認識してくれるBluetoothないしは他の手段による接続方式の準備。たとえばオーディオ面でも予め準備したものしか再生できないカーオーディオよりも、AndroidやiOSベースのオーディオシステムの方が柔軟性が高い。iTunes Match、RdioないしSpotifyなどが使えた方が、音楽をはるかに楽しむことができる。楽曲のメタデータはすべて自動的に認識され、曲のスキップ動作もごく自然に行うことができる。楽曲の選択などはすべてスマートフォン側に任せ、車内のオーディオシステムは単純に音を鳴らす部分のみを提供してくれれば良いと思うのだ。現在のところは、とりあえずAUXケーブルを接続して対処するのがベストだろうか。
  • Option 2:自動車メーカー独自のシステムは無用で、メジャーOSであるiOSないしAndroidが普通に使えるようにして欲しい。AppleやGoogleのの協力を得て、SYNCやQNX、またはその他もろもろの独自仕様は放棄して欲しいと思う。ユーザーが現在保有しているスマートフォンとシームレスに動作するiOSないしAndroidシステムを搭載した方がはるかに便利だ。自身で経験した所では、SYNCなどの独自仕様インタフェースは、自然に動作する既存OSにわけのわからない使用感を備えさせるだけにしか役立っていないように思う。利用者を混乱させるだけだと思う。iPad miniをダッシュボードに搭載した方がはるかに便利に使えると思うが如何だろうか。

(via Reddit)

GM、Honda、Audiなどの自動車メーカーも、Siriのインタフェースを使って、既存OSの機能をそのまま提供しようとする動きを見せてはいるようだ。しかしこうした動きもシボレーのMyLinkなどのシステムと「統合」しようとするものだ。こうしたやり方はまるで(あくまでも個人的意見ではあるが)素のままで便利なはずのAndroid OSに各社が独自なインタフェースを無理やりかぶせているようなものだと思う。

自動車にAndroidを搭載するのは今年のCESでも多く見られていた。しかし依然として「車載Android」のデモを行なっているというような段階だ。デモばかりで、なかなか利用できるようにならない。カーナビゲーションや、車内エンターテインメントシステム、あるいは各種ユーティリティについて、今更自動車メーカーが頭を悩ませるようなことは、ほとんど存在しないのだということを認識すべきではないだろうか。自動車メーカーに採用される前に、すでに十分使えるものに仕上がっているのだ。たとえば自動車メーカーは、運転中に運転手の注意を削がないことが大事だと言う。しかし既存の車載システムを使ってもわかる通り、気を散らさないということがシステムの主目的であるわけではない。ドライバーの注意力を散漫にしないためにという議論は見当違いなものとなっているケースも多いように思う。

自分の使っているモバイルデバイスを有効に使いたいという意識は、さまざまな点で非常に強くなりつつある。日常行動に関わる選択も、モバイルデバイスを有効に活用できるかという観点で行われるようなケースが増えてきている。利用者のこうした気持ちを汲んで、アクセサリーやアプライアンスの分野で新たなエコシステムが誕生してきている。自動車メーカーもこうした傾向を「単なる好み」と捉えるのではなく、優先度の高い選択基準なのだと理解すべきだろう。自動車のエンターテインメントシステムをiPadに置き換えてくれたメーカー(但し標準状態のiPadで、メーカーによる拡張はなし)が勝利をおさめると、予測しておこう。

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(翻訳:Maeda, H)

Google Glass、コンシューマー向けの販売開始は2013年末。価格は1500ドル以下を予定

glass-model-logo-googleGoogleが意欲的に取り組んでいるウェアラブルコンピュータのひとつであるGoogle Glassだが、どうやら従来の予測よりも早く世の中に出てくることになりそうだ。Google自身が語ったこととして、Vergeの記事に掲載されている。記事によると製品として完成したものの一般コンシューマー向け販売を2013年末までには開始したいとのこと。価格は、Google I/Oにて先行予約を受け付け、また今週にも募集したプレオーダー時の1500ドルを下回るものになりそうだとのことだ。

頭部装着型コンピューティングデバイスであるGoogle Glassの一般販売時期について、初めて明確な時期が示されたことになる。噂としては、2013年末の一般販売で、価格は現在のスマートフォン程度のものになるというものもあった。これはNew York TimesのNick Biltonの記事だった。また2012年6月にはSergey Brinが開発者向けおよびコンシューマー向けの大まかなタイムラインを示し、2014年段階での一般発売を目指したいとも話していた。

今回はGoogleの公式発表で年末をターゲットとするリリース予定がアナウンスされたことになる。情報の出どころも確かで、いよいよ話が具体的になってきたわけだ。また、最近になって開発者以外に対して開始した事前申込み受付も、やはり当初の予定よりも事態が前倒しで動いていることを示すものだろう。

またVergeでは時間をかけてのハンズオンも行なっており、AndroidのみならずiPhoneとも連携できることを記事にしている。記事ではGoogle Glassが最終的にはマスマーケットをターゲットとするプロダクトであるとも記している。ターゲットとして設定した年末までに、完全なコンシューマープロダクトとして仕上がってくるのかどうか、注目して行きたい。

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(翻訳:Maeda, H)

Chromebook PixelをSurface Pro、MacBook Airと比較する


これまでGoogleは必ずしもハードウェアであっと言わせる会社ではなかったが、今日発表したChromebook Pixel ― これは史上最高のルックスをもつノートパソコンかもしれない ― によって、イメージはくつがえされるかもしれない。

とはいえ、たとえあなたがGoogle初のノートPCに大枚をはたくのを躊躇しているとしても責められない。ましてやよりによってChromebookである。そこで本稿では、Chromebook Pixelをパソコン界きってのライバル2機種、現行のApple 13インチ MacBook AirおよびMicroosft Surface Proと比較する前哨戦を行う。

Google Chromebook Pixel comparison
*価格とスペックを同程度にして比較をするために、MacBook Airは基本モデルを、Surface Proはストレージをアップグレードしたものを使用した。

vs 13インチ MacBook Air

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13インチMac Book Air基本モデルと比べると、GoogleのPixelには数多くの類似点がある。ほぼ同じ価格帯ではあるが、実際にはWiFiのみ、WiFi+LTEモデルがそれぞれ1299ドル、1449ドルと、OS X塔載ウルトラポータブル機よりも高くなる。Pixelの何がこの価格差に見合うのだろうか。13インチ近いディスプレイの密度は239 ppiと高い。さらにこの画面はタッチ対応で、これはAppleにない部分だ。しかし、タッチ式入力に「最適化されている」と言われているものの、ChromeOSでどのようにタッチが使われるかをこれまでGoogleは示していない。

Chromebook Pixelがライバルに劣っているもう一つの点は内蔵ストレージだ。WiFiモデルが32GB、LTE版が64GBと、MacBook Airの128GBに比べていかにも少ない。LTEは嬉しいけれど、ホットスポットやモデムの普及を考えると、オフラインで利用できるストレージが増えることの方が重要だ。

Chromebook Pixeは、まさしくMacBook Airと同じ市場を狙っており、Googleは高級デバイスであることを強調している。しかし、美しい画面を持ってはいるものの、さらに実験的でまだ一般ユーザーに認められていないないタッチ対応版OSを塔載していることから、AirよりもGoogleの野心的新型ノートを選ぶ理由は、おそらくGoogleが期待したほど明白ではない。

vs 128GB Surface Pro

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私はChromebook PixelをSurface Proと関連づけて考えずにいられない。こちらもまた、歴史的に自社製コンピューターの製造を封印してきた会社の作った高級コンピューター機器である。両機の中身の違いは驚くほど大きいが、どちらのデバイスも、新しいハードウェアによって益々後押しされる市場への新たなステップとして見ないわけにはいかない。

画面サイズと解像度においてはPixelがSurface Proをまちがいなく凌駕しているが(Pixeは12.85インチ、2560 x1700。Surface Proは10.6インチ、1920 x 1080)、付属のスタイラスとWacomデジタイザーを含めタッチサポートはSurface Proが勝っているようだ。同じようなプロセッサーを使っている両機(ただしPixelの方がわずかに速いチップセットを使用しているため有利かもしれない)に関して、どちらか一方が優れているという判断を下すにはまだ早すぎるが、レビュー機を入手したら再度その点に触れたい。

ここでもPixelのわずか32GBというストレージはつらいかもしれない(LTEモデル代を払った人は64GB)。もちろんテラバイトのクラウドストレージはステキだが、本気でスピードを求める人たちはSurface ProのSSDとメモリーカードスロットの方を選ぶだろう。

もう一つの大きな問題はChrome OSそのものにある。Chromebookは非常に洗練された小さなマシンでかなりの馬力を内に秘めているが、果たして人々は、消費者コンピューティングを支配する2つの確立された環境の外に存在するコンピューターに1299ドルを払うだろうか。Windows 8はまだ輝く星ではないが、一企業のサイドプロジェクトからは遠い存在だ。

結論は…

AirとSurface Proには、それぞれ優位性があるものの、まだChromebook Pixelを完全に切り捨てるにはまだ早すぎる。それは、Chrome OSにとって絶対必要な弾みをつけるべく、理想的なタイミングで現れた理想的なパソコンなのかもしれないが、今のところGoogleに必要なのは、なぜクラウドに依存したパソコンに1299ドル払わなければならないかを論証することだろう。そう、他の〈何〉よりも。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Twitter、偽メールによるログイン情報詐取防止のためのDMARC採用をアナウンス

twitter-bird-calloutTwitterが同社ブログでアナウンスしたところによると、メールを利用したフィッシング対策として、DMARCを採用しているのだとのこと。DMARCはセキュリティ対策のためのプロトコルで、Twitterからのものであると見せかける偽メールを排除するために利用するもの。第三者がTwitter社に成りすまして、ログイン情報の確認などと見せかけてセキュリティ情報を盗み出すことを防ぐ効果が期待される。

Twitter社によると、今月初めからDMARCの利用を開始しているのだとのこと。すなわち運用開始からしばらく時間が経っているわけだ。ただ最近、さまざまなハッキング行為が明らかになったこともあり、セキュリティ対策についてのアナウンスしておくべきタイミングだと考えたわけだろう。Twitterでは最近ジープやバーガーキングに対するハッキングがあり、またBETおよびMTVによる偽ハッキング事件もあった。悪意ある「アタック」が本物であろうとニセモノであろうと、Twitter利用者からは、セキュリティ対策についての注目が集まることとなった。それも今回のアナウンスに繋がっているわけだ。

DMARCはメールが登録されている送信者から送られたものかどうかを識別する機能を持つ。そして正式なメールのみを流通させるというプロトコルだ。技術的な面に興味のある方はこちらに詳細が記載されている。現在のところではAOL、Gmail、Microsoft、およびYahoo! Mailなどでサポートされていて、かなりの範囲に広がっているということが言えよう。尚、Twitterについては悪意ある攻撃から守るために、2段階認証などを望む声もある。

TL;DR: Twitterのセキュリティ対策についていろいろと注目が集まっており、Twitter社としては自社の講じている対策についてアナウンスする必要性を感じたわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)

Canon、プロのデザイナー向け混合ARシステム、MREALをリリース―超リアルなプロトタイピングが可能に

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今日、Canon〔アメリカ法人〕は混合拡張現実システム、 MREALをリリースした。ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザーは周囲の現実の中に3次元の仮想物体を置いて観察するることができる。デザイナーにとってはまさに夢の実現だ。

ARは一般ユーザー向けの応用としてはまだこれといって目立った成果を挙げていないが、工業デザインの分野では画期的な飛躍となるかもしれない。CanonのMREALの価格は12万5000ドルで、当然プロの使用を前提としている。

MREALのヘッドセットはGoogle Glassのように軽量で洒落たデザインではない。透過式で情報を表示するのではなく、ヘッドセットに装備されたカメラで正面の映像を取り込み、その上にバーチャル物体を重ねて表示するようコンピュータが処理する。バイザー内には2台のディスプレイがあり、リアルタイムで3D動画ストリームが表示される。Glassのように長時間装着することを前提にしたシステムではない。しかし極めて高精細度の3D動画で、現実の周囲の状況に重ねて仮想物体を見ることができる。たとえば自動車デザイナーはショールームに置かれた車体がその照明の下でどのように見えるか限りなくリアルに体験できる。〔キヤノンのMRシステムの紹介ページ

20130221_hiRes_3dcardemo本体12万5000ドル、プラス年間2万5000ドルのメンテナンス料金では一般人が気軽に買うというわけにはいかないが、プロのデザインのあらゆる分野に大きなインパクを与えそうだ。デザイナーやエンジニアが用いるのはもちろん、開発中の製品に対する消費者の反応を得るためにも大いに役立つ。また発明家が投資家に対して「完成すればこうなる」とアイディアを売り込む際にも威力を発揮しそうだ。もちろんiPhoneのケースを作るというならこんな高価なシステムを使っては引き合わないだろうが、Lit Motorsのように次世代電気自動車を開発しているなら、十分に合理的な投資といえる。

GoogleがGlassを発表したインパクトでサードパーティーが眼鏡タイプの情報デバイスの開発を始めたのと同様、Canonのような世界的有名企業からこうした画期的システムがリリースされたことは、ステートアップが似たような機能でもっと安価なソリューションを探し始めるきっかけになるに違いない。ARが小規模なビジネスでも利用できるような価格になることを期待したい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

Canon、プロのデザイナー向け混合ARシステム、MREALをリリース―超リアルなプロトタイピングが可能に

20130221_hiRes_interactivedemo

今日、Canon〔アメリカ法人〕は混合拡張現実システム、 MREALをリリースした。ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザーは周囲の現実の中に3次元の仮想物体を置いて観察するることができる。デザイナーにとってはまさに夢の実現だ。

ARは一般ユーザー向けの応用としてはまだこれといって目立った成果を挙げていないが、工業デザインの分野では画期的な飛躍となるかもしれない。CanonのMREALの価格は12万5000ドルで、当然プロの使用を前提としている。

MREALのヘッドセットはGoogle Glassのように軽量で洒落たデザインではない。透過式で情報を表示するのではなく、ヘッドセットに装備されたカメラで正面の映像を取り込み、その上にバーチャル物体を重ねて表示するようコンピュータが処理する。バイザー内には2台のディスプレイがあり、リアルタイムで3D動画ストリームが表示される。Glassのように長時間装着することを前提にしたシステムではない。しかし極めて高精細度の3D動画で、現実の周囲の状況に重ねて仮想物体を見ることができる。たとえば自動車デザイナーはショールームに置かれた車体がその照明の下でどのように見えるか限りなくリアルに体験できる。〔キヤノンのMRシステムの紹介ページ

20130221_hiRes_3dcardemo本体12万5000ドル、プラス年間2万5000ドルのメンテナンス料金では一般人が気軽に買うというわけにはいかないが、プロのデザインのあらゆる分野に大きなインパクを与えそうだ。デザイナーやエンジニアが用いるのはもちろん、開発中の製品に対する消費者の反応を得るためにも大いに役立つ。また発明家が投資家に対して「完成すればこうなる」とアイディアを売り込む際にも威力を発揮しそうだ。もちろんiPhoneのケースを作るというならこんな高価なシステムを使っては引き合わないだろうが、Lit Motorsのように次世代電気自動車を開発しているなら、十分に合理的な投資といえる。

GoogleがGlassを発表したインパクトでサードパーティーが眼鏡タイプの情報デバイスの開発を始めたのと同様、Canonのような世界的有名企業からこうした画期的システムがリリースされたことは、ステートアップが似たような機能でもっと安価なソリューションを探し始めるきっかけになるに違いない。ARが小規模なビジネスでも利用できるような価格になることを期待したい。

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PS4でSonyは土俵際に立つ, くたびれた戦略と変化への盲目

Screen Shot 2013-02-20 at 6.17.09 PM

SonyのPlayStation 4が今日(米国時間2/20)派手にデビューした。そのプレゼンテーションは、電子企業でもありメディア企業でもあり、しかも大ヒットしたビデオゲームのプロデューサーでもありパブリッシャーでもある同社ならではの、大がかりな演出が凝らされていたが、しかしその華麗さは傷心を隠していた。Sonyの2012FYの決算は58億ドルの損失を計上し、ハードウェアPS3、 PSP、PS2はどれも売上が前年よりダウンした。そしてMicrosoftが家庭用メディアセンターという守りの切り札を使ってきた今日このごろ、ゲーム専用機の未来は、投資機会としてもいよいよ露骨に危うい。

Sonyが今日披露したものは、次世代のゲームプラットホームではない。それは、今の、変化してやまない世界に、企業としていかに対応するか、という問いへの答だ。しかしその答は、あなたが期待したものではなかったかもしれない。Sonyは、脱リビングルーム、ゲーマー中心主義を掲げた。しかし同社が10分の時間を費やして語ったのは、ハードウェアとそのスペックに関してだ。その後、クラウドゲームについて少し語り、一連のゲームのデモへとプログラムは進んだ。そのデモは、およそゲームのデモというものの定番のような作りで、見る人をエキサイトさせない。

弱みはほかにもあった。それは、優れたグラフィクスという衣裳をまとっていた。カーレースのシミュレータがデモされ、それは何か革新的なチームプレイができるらしい。でもそれのデベロッパは、スウェードのテクスチャを見せることだけに、力を注いでいた。次に、Sucker PunchのInfamousのスピンオフゲーム。ミュータントが登場するそのゲームは、Infamousの最初の二つのタイトルはぼくも本当に好きだから、ほどほどにクールだった。それからインディーのゲーム。それらは、変化があるぶんAAAのタイトルよりはおもしろかった。そして、毎度おなじみの真打ち: Square Enix、Ubisoft、Blizzard(Diablo III)、Bungie(新作)などなどのご登場。という次第で、全体としてのメッセージは明確だ: Sony PS4は大転換ではなくて既存種の進化、すなわち、今ゲーム専用機は、昔持っていた意味を失ってしまった、ということを、物理的に表現した製品だ。

以下は、今日のSonyの巨体のごときプレゼンテーションへの反応の例だ。ぼくだけが意地悪な皮肉を言ってるのではない、とお分かりいただけるだろう。

[ツイート訳: どのゲームもパーティクルレンダリングの技術的デモみたいだね。もしかして、名前もParticleStation 4に変わったんじゃないの?]

[ツイート訳: これで、任天堂とSonyの違いがはっきりしたね。任天堂はゲームの仕組みを重視しているが、Sonyはグラフィクスにしか関心がないようだ。]

そのあと、Moveコントローラが出てきた。やめとけ、Sony。MoveコントローラがPS4によって救われる、と考えているのなら、あんたの頭はおかしいよ。今や、ハンズフリー(hands-free, 手を使わない)のKinectの時代だろ。ゲームのコントローラは人の体の動きを追う、というイノベーションの時代だ。人びとが、端にボールのついた棒で3Dの像を作る、と考えているのなら、あんたは完全な狂気だ。何か違うものを持ち出すのならともかく、(おそらく他社の)既存のツールでもっと良くできるものを、今さら持ち出したってしょうがない。Moveに関しては、それを放棄して損失を減らすことが、ベターな戦略だったはずだ。

Sonyに欠けていたものは、もっと幅広くアピールするデバイスを作るための議論だ。Sonyには、ストリーミングメディアのパートナーが必要だった。IPTVをやりたいと喉から手を出しているケーブルや衛星のプロバイダたちだ。そういう統合なら、モバイルデバイスとの接続も、ちっちゃな画面に古いゲームと売れ残りのソーシャル機能、ではないものになるはず。つまり最小限必要なのは、それらをすべて盛り込んだ物理デバイスだ。そして、“Holiday 2013″(今年のクリスマス商戦)なんか、あてにしない大きな自信。同じ意味で、グラフィクスに、アイ(eye)キャンデー(目のための飴)に、パーティクル技術のデモに、商品価値があると錯覚しないこと。ゲーム業界がそれらに依存したのは、過去のことだ。でも、どれだけ高度なグラフィクス技術に凝っても、iOSやAndroidなどから押し寄せるモバイルという大津波には勝てなかったことから、旧専用機勢力は深刻に学ぶべきだ。

sony playstation 2013

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、マルチタッチ用に位置決め可能な超高精度「触覚フィードバック」の特許を申請

5年近く前に「触覚フィードバック」が携帯電話のバズワードになった時、多くの人がスマートフォンのガラス面から浮き出たキーボードを指で押すところを想像した。実際にわれわれが手にしたのは、ソフトウェアキーにタッチした時、何かしら微かに振動するデバイスだった。しかし今日(米国時間2/10)Appleが申請した特許(AppleInsiderが発見した)は、そんな未熟なデザインを改善しようとしている。

触覚フィードバックの精度を高めるために、Appleの特許申請済みシステムは、振動フィードバックに最低2つの作動装置を用いる。一台がパルスを送りだし、もう一台が特定の位置に2番目の振動を作り出して位置を特定できるようにする。こうすることによって、マルチタッチデバイスで、画面上のどのバーチャルボタンに対しても位置付きフィードバックを返すことができる。これは、通常ホームボタンの下などの決められた位置に置かれた数個の作動装置による方式とは異なる。

触覚フィードバックは、主要Android機のほぼ全機種が採用しているにもかかわらず、Appleは未だに使っていない。実際、多くの消費者にとって、キーに対する触覚レスポンスはAndroid特有の機能だと思われているだろう。しかしAppleの方式は、あたかも振動が特定のキー位置から来ているかのような反応を返すことが可能だ。つまり理論上、どの既存システムよりも、上に書いたSF的「触覚フィードバック」の理解に近い。

本特許は、Appleが2009年の申請以来数多く保有している触覚フィードバックの特許に続くものだ。同社はこのテクノロジーを自社デバイスで実際に使うことに関して、未だに控え目な態度を続けているが、恐らくそれにはもっともな理由がある。バッテリー消費の問題に加え、現行の実装は雑で、体験全体の価値を大して高めない。しかし、Appleがライバルより「遅く」導入した他の機能と同じように、ひとたびAppleがユーザー体験に役立つことを保証できれば、今後のiPhoneやiPadでこの機能が使われるのを見ることになるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Apple、Facebookと同じハッカー集団の標的にされたことを発表。対策ソフトウェア公開へ

Appleは、最近Facebookネットワークのセキュリティー侵害を試みたのと同じグループから攻撃を受けたことを発表した。同社は、「少数の」従業員のMacが影響を受けたが「Appleからいかなるデータが流出した形跡もない」と言っている。ロイターの報道による。Appleは、顧客が同じ方法で攻撃されることを防ぐためのソフトウェアを公開予定であると言っている。

Appleの発表は、先週金曜日にFacebookが、中国で活動中のハッカーの標的にされたニュースに続くものだ。Facebookは攻撃によって侵害されたユーザーデータはないと報告している。Appleは警察と協力してハッキングの出所を探すと共に、同社顧客向けに未確認襲撃者が使ったマルウェアからMacを守るためのソフトウェアを公開する予定だ。

Apple、Facebook両社にとって、自社への攻撃に関する情報源となっている今のゴールは、メディアより早く情報を公開し、保有データのセキュリティー保全に全力を尽していることを顧客に知らせて安心させることだ。恐らくSony PlayStationネットワークの侵入被害と、攻撃に関するその後の情報提供の「遅さ」が招いた批判と訴訟いう実地教育が、サイバーセキュリティーの脅威に曝された両社が透明性を高めた理由の一つだろう。

Appleがセキュリティー侵害を認めることは稀だ。同社は2010年に顧客からの苦情に応じて400件のiTunesアカウントが襲われたことを認めた。しかし、この種の機先を制した行動から、今回はレベルの違うセキュリティー侵害が起きていることが伺われる。プラス面としては、ユーザーデータの流出がなかったらしいこと、およびこれで警察当局は犯人を追跡するために、業界の巨人2社とその膨大な人員の協力を得られることだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Appleの小売戦略:「作れば、人はやってくる(そして消費する)」を実証

Appleはユニークな会社だ。個々の事業を解体して全体から切り離したとしても、数多くの領域で大いに成功していると考えることができる。ハードウェア会社として、成功している。ソフトウェサービスのプロバイダーとして、成功している。小売店チェーンとして、成功している。そしてAppleの物理的小売店の順調な成長ぶりを見ると、この会社にとって、どの製品よりも、今後数年間で最大のイノベーションを起こす場になるかもしれない。

火曜日(米国時間2/12)、Goldman Sachsの投資家向けカンファレンスの講演で、CookはAppleの小売計画の詳細に立入り、Appleストアの成長と成功、および2013年の拡張と展開戦略変更の計画について話した。AsymcoのHorace Dediuが、公表された数字をビジュアル化して、店舗数、来客数、海外展開などの重要データのグラフ等を昨日ブログに掲載した。

Dediuが注目した中で特に重要な指標は、店舗来客数と店舗数を対比したグラフに示されてる。当初は店舗拡大が早く平均来店数は少なかったが、過去2年間で来店数は急増し、全店舗平均で約100万人の来客を記録している。Appleの今年の戦略の中には、新店舗開業以外に既存店舗を閉鎖して大型店で置き換える計画もあるので、もし今の傾向が続けば、店舗・来店者数比はさらに高くなるだろう。

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Appleが小売事業に投じた資金に関しては、私が先に言ったタイプのイノベーションがさらに増えていく傾向が見てとれる。Asymcoの「施設、工場、設備」への投資のグラフを見ると、「機械、設備、および内部利用ソフトウェア」(オレンジ)の出費が最近急増しているのに対して、土地、建物(青)、施設改善(緑)の伸びは落ち着いている。

2009年末にこのカーブがさらに急な上昇を始めて以来、Appleは独自のiPod Touchベースのレジ・在庫管理システムを導入し(以前はWindows CEベース)、iPadベースの情報コンソールへと移行し、チェックアウトの重きを減らしてジーニアスバーやワンツーワンの顧客対応を強調するよう店舗の構造を変え、顧客向けのEasyPayによるセルフサービスショッピングを立ち上げ、店頭受け取りを導入するなど、およそ世界中が考えているリアル店舗のやり方全般を変えてきた。大げさな話ではない。

もう一つ、このところApple小売部門のリーダーシップに問題が起きていることも思い出してほしい。Appleの小売事業担当SVP、Ron Johnsonは同社小売部門を立上げ成功に導いた実績を認められていたが、2011年6月に会社を去った。半年にわたる後任探しは、2012年1月にDixonsのCEO John Browettを雇うという議論を呼ぶ結果となった。Browettは1年ももさず2012年10月に解任された。Appleは未だにBrowettの後任を探している。

Appleは商売を見えにくくしつつ、売上を伸ばしている。

小売部門に明確なトップのいないことが、小売事業に不安をもたらすかと思われたが、組織のこうした変動にも関わらず、2012年はAppleの小売事業にとって最大の年だった。CEO Tim Cookは、中でも小売店はiPadの2010年発売以来の圧倒的成功に寄与していると語った。

Cookは、「小売」という分類はAppleが店舗で実現しようとしていることを十分に説明しておらず、今後益々その度合いは高まっていくだろうと言った。この会社は、iOSからファイルシステムなどの要素を隠し、あるいは消費者向けデバイスから拡張性やモジュール性をなくす代りにスムーズでユーザーに優しい外観を優先させたのと同じように、店舗での体験からできる限り商業的要素をなくそうとしている。それでも、その報酬は顧客の消費増加となって返ってきている。

イノベーションは、革新的スマートフォンや画期的PCデザインで測ることもできるが、長年を経た慣習を変える継続的な努力による総合的効果で測ることもできる。Appleの小売への取り組みは後者のタイプであり、同社の投資傾向から見るに、今後もまだまだ続きそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)

モバイルのカメラの画質向上でAppleが特許を出願–それは質よりも量優先?

Apple - iPhone 5-1

AppleInsiderが見つけたAppleの特許出願状によると、同社は今なお、スマートフォンのカメラ体験を向上し、ユーザに最良の写真を提供する方法を模索しているようだ。その発明がiPhoneやiPod touchやiPadに搭載されると、ユーザがカメラアプリを立ち上げるとすぐに、デバイス自身が自動的に最大解像度の写真を撮り始め、それらをメモリに保存する。そしてユーザがシャッターを押したときには、その大量の画像の中から最良のものを選ぶ。

つまりこの方法は、連続的に画像を捕捉することによって写真の質を高め、現在のモバイルカメラの欠点を補おうとする。Appleが特許申請で説明しているところによると、カメラの仮想ファインダーには捕捉した画像の低解像度のバージョンが表示され、そしてシャッターを押すと、最大解像度に切り替える一瞬の間があって、そのあと実際に写真が撮られる。つまりユーザにとっては、自分が今見たもの≠今撮ったもの、という結果になる。ユーザが写真を撮ろうとするとカメラが勝手に高解像度で撮影を開始し、それらの写真をキャッシュに保存すれば、ユーザが「撮りたい!」と思った瞬間の画像が得られるだろう。

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Appleのこのシステムは、写真の選択をタイミングだけでなく画質にも配慮して行う。コントラストや精細度、ダイナミックレンジ(明暗の幅)、露出時間、などに基づいて写真に得点を与え、いちばんピントが合っているものを選ぶ。メモリに保存した画像は一定時間後にクリアされ、次の撮影に備える。ユーザに高解像度のプレビューを見せて、その中から選ばせるという実装もありえる。特許項目の中には、そのほかの細かいオプションもある。

この技術を今のiOS機に実装するのは、それほどの大工事にはならないと思われるが、でもAppleはこれを、鳴り物入りで発表するだろう。モバイルのカメラは、AndroidのOEM間でも、そしてiOS vs. Androidにおいても、競争の激しい部分だからだ。たとえばBlackBerryのZ10は、写真の‘顔選び’機能でこれと似た技術を使っている。Nokiaは、類似技術を開発した企業を買収して、同社のWindows Phone 8搭載機でこれとほぼ同じ機能を提供している。

短時間にたくさん露光して、その中から選ぶ、という方法は、画質向上の一手段だが、それが唯一の方法ではない。ほかにも方法が山ほどあり、たとえばLytroは、同社の焦点選択技術をモバイル業界にもOEMしたいと考えている。しかしいずれにしてもカメラは、消費者が携帯電話やスマートフォンを選ぶときの重要な要素になっているから、Appleがこの部分でも勝負に勝ちたいと考えるのは当然だ。この特許出願(日付は2012年10月)も、まさにそのことを証明している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Twitter調査:モバイル・ファーストな利用者は、「理想のお客様」として振る舞う傾向があるようだ

Mobile Blog Post #2

Twitterが「モバイル・ファースト(モバイル主体)の利用者」についての調査報告をリリースしている。「モバイル・ファーストの利用者」とは、Twitterに、デスクトップPCなどからでなく、モバイルデバイスを用いて利用することの多い人を指している。調査はTwitterが委託してKanter MediaのCompeteがまとめたものだ。その調査報告によるとTwitterの「モバイル・ファースト」利用者は、一般の利用者と比べて年齢が若めで、ブランドコンテンツについて寛容な態度を持つ傾向があるそうだ。

ちなみに、このモバイル・ファーストな利用者たちは、一般とくらべてデスクトップからTwitterにアクセスする率が57%低い。しかしそれでありながら、たいていの人よりも高い頻度でTwitterをチェックしているのだそうだ。普通の利用者に比べて86%程度もTwitterでの活動時間が長い。多くはスマートフォンアプリケーションを利用している。ちなみにモバイル・ファーストの利用者の中には、主にタブレットからアクセスするという人も15%程度含まれているのだそうだ。

また、先にも触れたようにモバイル・ファーストの利用者層は、一般的な利用者よりも年齢層が低めであるとのこと。18歳から34歳の層が、他の年齢層に比べて52%ほど、モバイル・ファーストのグループに属する確立が高いのだそうだ。また、こうした利用者は1日の節目毎にTwitterにアクセスする傾向も高いのだとのこと。まず、目覚めたときにすぐにTwitterにアクセスする率が157%高めになっていて、ベッドに入ってからTwitterにアクセスする率も129%高いのだそうだ。また、学校や職場でTwitterを使う率も160%高く、ショッピング中の利用率も169%上回る。移動中の利用率は3倍ほどで映画を見る前や見た後にも積極的に利用する。

他にもモバイル・ファーストの利用者たちは、自ら発言することが全体平均よりも57%高率で、リンククリック率も63%高いのだそうだ。リツイート率は78%高く、ツイートをお気に入り登録する率も85%高くなっている。一般的に言えば、他の人ないしはブランドからのメッセージとでも積極的に関係性を保つ傾向があるようだ。Competeのレポートを見ると、こうした利用者はTwitterの広告を記憶している率も58%高いのだそうだ。

まとめておこう。Twitterはモバイルでの広告を増やそうと努力しているところだ。今回の調査結果は、Twitterの目的にとって心強い味方となるものだ。モバイル・ファーストでTwitterを利用している人というのは、結局Twitterにとっての最良のお客様という位置付けになるわけだ。平均的利用者にくらべてより多くTwitterを利用して、コンテンツにも注意力をもって接している様子だ。また自らも積極的に発言する傾向がある(UGCが生み出されなければTwitterの魅力は減じ、そして広告主にとってのアピール度合いも下がってしまう)。ツイートを多く眼にして、そしてそのツイートに対して積極的に反応するというのが、モバイル・ファーストの利用者たちの特徴であるようだ。

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(翻訳:Maeda, H)

webOSで痛い失敗をしたHP、Androidスマートフォンとタブレットを開発中との報道

ReadWriteの最新の記事によると、HPはモバイル・ハードウェア市場に再参入しようとしているという。Vergeもこの報道を別の情報源から確認したとしている。HPはwebOSを買収してPalmプラットフォームを搭載するタブレットの製造に乗り出し、TouchPadをリリースした。しかしこの製品は無残な失敗に終わり、HPはモバイル・ハードウェア事業から早々に撤退した。

HPはwebOSを使ったスマートフォンVeer 4Gも売りだしたこともある。 しかしこれも消費者の関心を呼ぶことはできなかった。HPはこの失敗後もモバイル・ハードウェア市場への復帰を狙っていたようだ。ReadWriteの情報源によると、NVIDIATegra 4チップを搭載したAndroidタブレットが間もなくリリースされるという。またAndroidベースのスマートフォンも計画されているらしい。Vergeは「順序ほぼそのとおりだが、スケジュールはまだ変更の可能性がある」としている。

Meg WhitmanはHPのCEOに就任した際に、「途上国の多くの人々にとってスマートフォンが入手しうる唯一のコンピュータとなっている事実をも考え合わせ、HPは最終的にこのような人々をも助けるようなスマートフォンを提供していく」と語った。しかし、しかし後にWhitmanは製品のリリースは2013中には行われないと述べた。

しかし2011にWhitmanは「HPはwebOSベースのタブレットを2013年に再リリースする」という意味の発言をしている。HPがWhitmanのスケジュールに合わせるために、自社の独自OS(webOSは現在オープンソースになっている)ではなく、Androidベースの製品の開発に方針を転換した可能性は十分ある。

最初に痛い失敗を経験したとはいえ、HPがモバイル・ハードウェア市場に復帰を試みるのは不思議ではない。モバイルはまさにコンピュータ産業の未来であり、AppleのiPadは一夜にしてほとんど独力でノートなどの既存のモバイル・コンピュータを圧倒して巨大なタブレット市場を成立させた。HPは2012年第4四半期の業績が予測を下回るなどハードウェア事業の不振が続いている。

しかしタブレットもHPにとって救いの神となるかどうかは不明だ。Android版タブレット市場にはまだiPad’シリーズに対抗できるような人気機種が出ていない。しかも市場にはライバル製品は無数に出まわって消費者の注意を分散させている。HPであろうと誰であろうとAndroidタブレットで成功するには既存のライバルよりはっきり高性能で価格にも魅力がある製品を開発しなければならない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

仮想ニュースキャスターを使ってテレビ風ニュース配信を行うGuide、100万ドルの資金を調達

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マイアミのスタートアップであるGuideが、Sapient、The Knight Foundation、および俳優のOmar Eppsなどから100万ドルの資金を調達したと発表した。また同時に、次世代のオンラインニュース配信を担うプロダクトのアルファ版のリリースも行なった。これは音声合成(text-to-speech)技術とニュースないしブログフィードを合体させたもので、利用者各自に向けてカスタマイズしたパーソナル・ビデオニュースを作成するものだ。

Guideでは仮想アンカー(ニュースキャスター)にお気に入りサイトからのニュースフィードを読み上げさせる。音声読上げなので、何か別のことをしながらでもニュースを聞くことができるわけだ。まるでSF映画から抜き出してきたような世界だ。人間風でありながら、あくまでもコンピュータであることがわかる音声でニュースを読み上げ、聞く側はいつでも好みに応じて読み上げ者の姿形を切り替えることができる。Guideとしては、仮想ニュースキャスターを登場させることで、ニュースを読み上げるという実用的な目的のみではなく、感情面での結びつきも持ってもらおうとしているわけだ。またこれはマネタイズのためでもあるようだ。すなわち外部のスポンサーによる仮想キャスターを使ったり、あるいは利用者が気に入りそうなタイプを、アプリケーション内で販売するということも考えられる。

必要なニュースを勝手に集めてきてもらうというのはFlipboardなど、多くのサービスで行なっていることだ。Guideは集めたニュースを配信する際の仕組みにもパーソナライズの仕組みをもたらしたわけだ。ビデオをみてもらえばおわかりのように、用意されている仮想キャスターはいまのところは少々不気味な感じのものが多い。GuideのCEO兼共同ファウンダーであるFreddie Laker曰く、現在用意しているのはほとんどが一時的なもので、現在新しいアバターを用意しているところなのだそうだ。

「私たちのプロダクトがどのような形で受け入れられるのかを確認している段階なのです」とLakerは述べている。「テストに参加してくれている人の5人に1人が、人間型アバター(仮想ニュースキャスター)がいまひとつであると感じているようです。しかしそうした人もロボット、動物、ないしはアニメキャラクターのアバターについては興味深く感じてくれているようです」とのこと。また「最初はアバターの技術面にばかり注目が集まるのですが、次第にトータルな実用性に注目が集まるようです」とも述べている。2、3年のうちに、Guideをテレビのような自然な媒体として受け入れてもらえるようにしたいというのが望みであるそうだ。

Guideは現在プライベートアルファで公開されており、3月頭にはパブリックベータでの公開を予定している。一般公開までの間は、埋め込んだビデオを見てどのようなものであるのかを見て頂くこととなる。公開しているアバターは、どのようなタイプが人気を集めるのかを確認する目的もあって、今のところはすべて無料で低居す荒れている。最終的には外部ブランドや広告主からのアバターを提供し、ニュースルームやキャスターに広告およびマネタイズの役割も担わせたい考えだ。

ところで、将来のニュースというのは、やはりこうした仮想人格がフィードを読み上げて提供するという形になっていくのだろうか。CNNなどの既存メディアが勢いを失い、BuzzFeedやHuffington Post、ないしはオンラインニュースのアグリゲーションサービスが人気を集めている現状を見ると、確かにそうしたこともあり得るのかもしれない。ニュースを生み出す仕組みというのは大きな変革期を迎えつつあるようだ。しかしそれでも消費者たちは旧来のテレビニュースのような形で、ニュースを消費して行きたいと考えているのだろうか。旧来の仕組みを現在のテクノロジーで再現しようとしているのがGuideのやり方だと見ることもできる。こうしたやり方が人気を集めるのかどうか、注目に値するところだ。

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(翻訳:Maeda, H)

GoogleのNexus 4用無線充電器が一週間後に発売

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GoogleのNexus 4の無線充電器は、これまで伝説の産物だった。電話機本体は何か月も前、昨年のおそくに発売されたというのに。でも今日(米国時間2/11)から、アメリカの人はこの球体を59ドル99セントで買える。Qi規格の電磁誘導型充電器だ。

このNexus 4用無線充電器(と仮に呼んでおこう)の発売日は、1週間後となっている。空から満杯までの充電所要時間は約4時間で、マイクロUSBケーブルが付いている。プラグは、北米規格だ(日本などは未対応)。重さは130グラムで、“表面が傾いているため、充電中でも簡単に端末を見ることができます”、とGoogleは言っている。

充電中にはNexus 4はドックモードになり、写真や最新記事などを表示する。充電レベルなどの情報も、表示される。これもNexus本機と同じく、すぐ売り切れになるかもしれないから、待ってた人はお早めに注文を。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、欧州の3G通信問題を受けて、iPhone 4SをiOS 6.1.1にアップデート

つい先ほどAppleがiOS 6.1.1を公開した。リリースノートによると、ヨーロッパの一部キャリアーで起きている3G通信に関わる問題に対応したiPhone 4S専用のバグ修正だ。このアップデートのベータ期間はわずか5日間で、通常Appleが新しいiOSアップデートをテストする場合よりずっと短かいサイクルだった。この新リリースは、すでにテスト中の日本ユーザー向けにマップが修正されたバージョンとは別物であるとAppleは言っている。

Vodafone UKおよび3 Austria はユーザーに対して、iPhone 4SをiOS 6.1にアップデートしないようSMSを通じて警告した。通話やSMSの送受信ができなくなるなどの3G通信問題を起こすためだ。iOS 6.1は、AOL社員にも会議設定に関するエラーを引き起こしている。

このエラーや、一部ユーザーが報告しているバッテリー浪費や本体過熱の問題について、同アップデートのリリースノートでは具体的に言及していない。これらの問題はiPhone 4Sだけに留まらないため、今後公開されるであろう全ハードウェア向けの緊急度の低いバグ修正アップデートに組み入れられる可能性が高い。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Mailboxのバーチャル行列は、ピーター・モリニューのCuriosityがつまづいた「待ちゲーム」を成功させた


iPhone用のメール受信箱管理アプリ、Mailboxは先週ベータ版が公開され、現在約70万人のユーザーが利用開始の待ち行列に並んでいる。これは、われわれの多くが日に何度も注目しているアプリ画面に表示され、自分の前に何人、後に何人並んでいるかを知らせるカウンターによってわかる。

表向きこれは、Mailboxのサーバーがユーザーからの膨大なリクエストを調整するためのしくみだが、中にはこれを需要を喚起するためのマーケティング策略だ信じる向きもある。あるいは、人間行動の悪趣味な実験だと考える人もいる。どちらかというと私は、Mailboxの開発者たちが本気で、サーバー中心のアプリをダウンすることなく効率よく運用しようとしているのだと信じているが、意図的であれ無意識であれ、Mailboxはこれまで他のアプリがあまり成功してこなかったバーチャル体験の世界で新境地を開きつつある。

Mailboxの待に行列は、多くのレビュアーが高く評価しているアプリ自身とは別に、それ自体が一つの体験である。おそらく現在私が最もよく開くアプリだ(もう一つ似たような変なしくみを持つ開発中のプロジェクを別として)。実際には今このアプリで「する」ことは何もないにもかかわらず、である。アプリを立ち上げる、一方のカウンターが減り、もう一方が増えていく、アプリを閉じる。アプリを繰り返し開いて閉じるというこの単純な行動であっても、私のiPhoneのホーム画面を占める他の90%のアプリ以上に、私を引き付ける力を持っている。

これをピーター・モリニューによるモバイル機器用の耐える練習アプリと比較してみよう。モリニューの新しいゲーム会社22Cansで作られたこのアプリでは、キューブの奥深く隠された秘密があり、アプリの全ユーザーが協力して堀り起こしていくことによって究極の秘密が暴かれる。Molyneuxのゲームには対話性があり、秘密にまみれているためその最終ゴールはよりエキサイティングで、単なる行列に並ぶ体験を再現したものではない。しかし、公開時の記事を書くためにいじって以来、私は数ヵ月間一度もそのアプリを開いていない。

Curiosity公開時にモリニューをインタビューした中で、非常に際立っていて今思えばMailboxの成功を予兆させる話があった。モリニューによると、Curiosityの開発中22Cansのチームが気付いたのは、概してプレーヤーたちは他人が働くところ黙って見ているだけで満足してしまうので、そんな見物人たちを参加させるためのしかけやインセンティブを思いつく必要があることだったという。こうした「アイドリング中」のプレーヤーたちは、アクティブなプレーヤーよりはるかに人数が多いので、Mailboxのバーチャル行列という全くの受動的関与のしかたがこれほどうまくいくのも当然である。

他に行われた実験に “delayed gratification”[先憂後楽]があり、例えばMacHeistの運営チームによるあのすばらしい「The Heist」がその一つだ。面白いのはこのコンセプトがビジネスアプリにも応用されていて、それなりに受け入れられていることだ。たしかに、TwitterやMailboxのApp Storeレビューを見れば、アプリを待たなくてはいけない不条理に対する不満が見られるが、文句を言う人たちがいくら声を上げても、アプリの需要が上回っていることは間違いない。

では、参加型待ち行列はモバイルアプリ開発に不可欠な要素なのか? これをあてにしてはいけない。Mailboxは、公開前の喧伝と優れたデザイン、そして既存のソリューション(=メール)に対して人々が大きな不満を持っている分野に対応するという独自の特徴を合わせ持っていることによる恩恵を受けている。しかし、CuriosityやThe Heistの先例と同じく、Mailboxの事例はソフトウェア開発者がユーザーを引きつけるために先憂後楽アプローチを使う方法に一石を投じたのであり、このことが将来のアプリに対して何らかの悪影響を与えるのかもしれない。

mailbox app delete

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(翻訳:Nob Takahashi)

Microsoft Surface Pro 128GBモデル、MSオンラインストアで発売数時間後に売り切れ


Microsoftの999ドル、128GB Surface Proは、米国のオンラインMicrosoft Storeで今日2月9日の発売後数時間で売り切れた(WinBetaによる)。64GBモデルは本稿執筆時点でまだ残っている。また同じく本日発売開始したBest Buyなどの実店舗には、まだ在庫がありそうだが、オンラインで在庫を調べた限り軒並み「在庫なし」と表示されている。

Surface Proは、Microsoftの上位版IntelベースWindows 8タブレットで、Surface RTと異なりWindows 8のフルバージョンが走るため、デスクトップの本格的アプリケーションを利用できる。本誌John Biggsのレビューには、Surface ProはRTよりはるかに魅力的なマシンであり、理由の一部は企業のIT部門が旧来のWindowsから必要としているアプリを使えるからだと書かれている。

Surface RTは500ドルの32GBモデルが1日で売り切れたが、Proでは高い方の機種が先に売り切れた。これは、Surface RTよりも本格的な業務利用向けとして位置付けられたProでは、ユーザーがストレージを重視していることを示しているのかもしれない。64GBモデルはまだ在庫があるが、わずか100ドルの価格差で容量が倍になることを考えれば当然かもしれない。

Surfaceのストレージに関してはさまざまな報道がなされていて、Windows 8 OSをインストールするとユーザーのスペースは殆ど残らないという意見もあった。Ed Bottが今日、実際の必要容量のデータを報告し、当初の予測を大きく上回っていたが、それでも空き容量は64GBバーションで32GB、128GBバージョンで96GB程度だ。

現時点で128GB Surface Proは、カナダのMicrosoft Storeで注文が可能。また実店舗に行けば手に入るかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi)

OUYAのゲーム不足解消への一歩: Double Fineスタジオの二作が年内に登場

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本誌TechCrunchのRomain Dilletが昨日(米国時間2/5)、期待が盛り上がっているAndroidゲーム機OUYAにはまだかんじんのゲームがない、という記事を書いた。今日はそれに答えるかのように、OUYAのファウンダでCEOのJulie UhrmanがDICEカンファレンスのステージから、このKickstarterで育ったプロジェクトのローンチパートナーを紹介した。そこで新たに発表されたゲームは、ゲーム界の伝説の男Tim SchaferのスタジオがやはりKickstarterで資金集めに成功したDouble Fine Adventureと、Rob GilbertのThe Caveだ(これもDouble Fineスタジオ)。

Double Fineの2作に加えてステージ上のUhrmanは、Words With Friendsで有名なPaul BettnerがOUYAのためのタイトルを開発中だ、と述べた。それについてまだ具体的な話はないが、モバイルで大成功を収めたゲーム作家からOUYAはいわば、お墨付きをもらったことになるだろう。

昨日Romainが嘆いたのは、OUYAの人気を一気に高めるような、集客力の大きいビッグゲームの不在だ。彼の論旨は、すでにAndroid携帯やiOS製品の上でプレイされているゲームをOUYAに移植しても、それはOUYAを買う動機にはならない、というもの。新作のビッグタイトルを伴って発売しなければ、OUYAは売れない、買った人も棚の上に置き忘れてしまう、と彼は主張する。

OUYAが今日発表したタイトルも、同機のソニックやマリオになるほどのゲームではない。OUYAでしか体験できないすごいゲーム体験を与えてくれるタイトルではない。でもDouble Fineは、安定した実力があり、ゲーマーたちからも信頼され評価されているスタジオだ。

Double Fine Adventureの発売予定は2013Q2だから、3月のOUYAの発売には間に合わない。The CaveはOUYA版の開発がまだ始まっていない。だからDouble Fineスタジオがローンチパートナーでも、発売直後の同機の人気盛り上げには貢献しないだろう。でも、今後良質なゲームがOUYAに登場してくるための、道は開かれた、とは言える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))