ソーシャルネットワークの「利用者層別」調査:Pinterest、Twitterを捕える。情報格差は縮小

実に面白い統計データを見つけた。Pew Researchは、2012年12月時点でアメリカ人のどの層が、様々なソーシャルネットワークにはまっているかを調べた興味深いデータを公開した。そこにはビジネス的にもカルチャー的にも大きな意味が潜んでいる。

Pinterestは実質的にTwitterを捕えた。米国の成人インターネット利用者中、利用率はそれぞれ15%と16%だった。Pinterestは2009年の開業以来爆発的成長を続けており、特に白人、女性、富裕層にユーザーが多い。Pinterestの方が女性では5倍(25% vs 5%)、大学卒の白人ではほぼ2倍利用率が高い。Pinterestは、流行に敏感な都会人が最先端のウェディングドレスやアパートの装飾を探す必携ツールとなっている。しかし、Twitterの方がずっと注目度は高い。大統領選挙運動や中東の活動家は、国の政権再編のためにスタイルカタログを活用しない。

ソーシャルメディア利用における少数民族とのギャップはなくなった。調査対象のグループ(白人、ラテンアメリカ人、アフリカ系アメリカ人)は、全成人の68%程度をカバーしている。アフリカ系アメリカ人(26%)は白人(14%)の約2倍、Twitterを使っている。このアフリカ系アメリカ人による不均衡なTwitter利用は、カルチャー評論家や学者たちを魅了した。ある調査は、アフリカ系アメリカ人の有名人報道への登場は、Twitterの利用に強く影響を与えているとしている。The Onionの元編集長、Baratunde Thurstoは、「黒人コミュニティーには、口頭での悪口の言い合いに長い伝統があり、Twitterはそのコールアンドレスポンス文化と極めて相性が良い。短かくて経済的なので自分の貢献の質をすぐに検証できる」と語った。

皮肉なことに、ソーシャルメディアを使わないことがエリート的かもしれない。大学卒は、中退・短大卒等よりもソーシャルネットワークを使う割合がわずかに少ない(65% vs 69%)。この相違は統計的に有意ではないが、少なくとも1つの調査結果が、高学歴ユーザーの間では、道徳的、政治的、あるいは文化的理由でFacebookをやめるトレンドがあることを検証している。「Facebook拒絶者の多くは、主流との違いを楽しみ、それを差別化、優越感、エリートソーシャル層の証の一つと考えている」とニューヨーク大学のLaura Portwood-Stacer教授は言っている。

流行人は主流すぎると感じ、プライバシーポリシーに問題があると感じる人たちもいる。要するに、ソーシャルメディアを使わないことは、受けた教育の〈多さ〉の結果であり利用環境の不足のためではない。

各ソーシャルネットワークの総計。 オンライン成人の67%がFacebookを使っていると答え、15%がPinterest、13%がInstagram、6%がTumbler、16%がTwitterを使っていると答えた(2012年8月には、20%がLinkedInを使っていると答えた)。本調査結果を要約した表を下に貼った。

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(翻訳:Nob Takahashi)

検索エンジンは忘れない、象のごとく

編集部注:本稿のライター、Hunter Walkの直近の役職はYouTubeの製品管理担当ディレクター。Twitterアカウントは@hunterwalk

検索エンジンは記憶力が良い。私は、不道徳、厭世的あるいは非合法な行為に関する記事を読むたびにこのことを思う。投票日にオバマ氏に関する人種差別発言をツイートした連中ゲイのルームメートのビデオを盗撮して若者を自殺に追いやった大学生、マンタイ・テオ選手のなりすまし。何年か後、加害者の名前をGoogleすれば、こうした歴史が検索結果のトップに出もしれない、いやその可能性は高い。雇い主、ガールフレンドやボーイフレンド、あるいは隣人は、彼らが何年も前にしたことを知るだろう。どんな状況だったにせよ、彼らが過去から逃がれるのは非常に困難だ。

「いいじゃないか」とあなたは言うかもしれない。私も概ね同意見ではあるが、Googleの記憶は、犯罪者でも愚かな行動をしたわけでもなく、単に若かっただけ、あるいは被害者にさえ影響を及ぼす。スター・ウォーズ・キッドを覚えているだろうか。

さらに広い影響を考えてみよう。人々は、リスクが大きければ自分の行動をより自制するようになるだろうか? 検索エンジンは、一般人に関連する検索結果を積極的に消去して彼らが世界に別の面を見せるチャンスを与えるべきだろうか? 過去に不義の烙印を押された女性は、一生のうちに偉業を成し遂げ(あるいはせめて多作のオンライン寄稿者になって)、以前の軽率な行動を検索結果の2ページ目以降に追やろうという気持ちになれるだろうか? あるいは。Reputation.comのようなサービスは、ティーンエージャー時代の愚かな過去を隠してくれるような、最近増えつつあるB2Cビジネスを見つけるだろうか? あるいは自分の名前の検索広告を買って、自分の言い分を書いた記事にリンクするか、懺悔を表示することになるかもしれない。

私にとって最も興味い疑問は、GoogleのEric Schmidt会長が2010年に飛ばしたジョークにさかのぼる。Ericは、子供たちは大人になった時、インターネットで再出発できるよう名前を変える機会が与えられるようになるだろう、と言った。彼が指していたのは、本当に凶悪な行動のことではなく、求職中にはあまり面白いとは思えないビールを頭からかぶっている写真などのことだ。

Ericは、彼が本気でこれをプライバシー問題の解決案として提起した思った一部のブロガーから嘲笑されたが、実は彼の皮相的発言にはちょっとした真実以上のものがある。Googleが「やり直し」ボタンを提供する、ということではなく、この効果を得るために自ら合法的に改名する人が増えるだろう、という意味だ。

予想される興味深い展開の一つは、非道な行いをした人々を新しい名前と結びつけようとする、個人特定自警団によるWikipediaスタイルの取り組みだ。画像認識などのツールを使えば、ソーシャルネットワークで異なるプロフィールを持つ人々の、新旧写真をマッチングすることが可能だ。音声や文章のパターンを調べるソフトウェアでウェブをクロールすれば、異なる著者の正確な一致を見つけられる。この「決して忘れるな」グループは、〈被害者の権利〉行動から始まるかもしれないが、果たして政府はこの種の分散型取り組みにどう対処するのだろうか。

企業倫理の講習会で「フロントページ・テスト」について話を聞くことがある。もし自分の行動が新聞の一面に出たら恥かしいだろうか? この概念は新聞を持ち出している時点で陳腐化している、なぜなら今われわれは世界中からアクセス可能で決して忘れない新聞の世界に生きているのだから。もしそれが行動の改善を促さないというなら、”常識” を検索してみるのがいいかもしれない。

[画像出典:Flickr

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(翻訳:Nob Takahashi)

HTML5対応アプリケーションがオフラインデータを複数のデバイスに亘ってシンクできるAPIをGoogleが提供

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HTML5の便利なところは、Webアプリケーションがデータをローカルに保存できて、ユーザはオフラインでもそれを見られることだ。そしてGoogleが今日(米国時間2/15)披露したChromeの新しいAPI、SyncFileSystem APIは、HTML5のスペックにすでにあるものと似た、アプリケーション固有のサンドボックス的ファイルストレージシステムを提供する。このAPIのおもしろいところは、Google Driveによるクラウド上のバックアップサービスを利用して、複数のクライアント間でデータを自動的にシンクできることだ。

今このAPIが使えるのは、Chromeのきわめて実験的なバージョンであるCanaryにおいてだけだが、数か月後には通常の安定版Chromeにも実装されるだろう。

Googleも言っているが、これはデベロッパがクラウド上の任意のドキュメントにアクセスできるためのAPIではない。オフラインデータを複数のマシンにまたがって保存し、シンクするだけである。

そのドキュメンテーションでGoogleが標準的なユースケースとして挙げているのは、“ユーザが生成したデータ(やそのほかのバイナリデータ)をキャッシングなどの目的でローカルにオフラインで保存するが、アプリケーションがそのデータをクラウドのストレージに保存/シンクして、同じデータを異なるクライアントたちにも可利用にしたいとき”、だ。

現在このAPIは、バックエンドのストレージサービスとしてGoogle Driveだけをサポートするが、将来はデベロッパに、ほかのサービスも使えるオプションを提供するらしい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebookグラフ検索の歴史

編集部注:Taylor BuleyはConde NastのPARADE誌の上級編集者。元Forbes誌の常勤ライターで、ペンシルバニア大学とスタンフォード大学を卒業している。Twitterアカウントは@taylorbuley

木曜日(米国時間2/14)、Google Mapsの共同発明者、転じてFacebookグラフ検索のグルとなったLars Rasmussenが、Redditのオープンスレッド「何でも聞いてくれ」に登場した。オーストラリア出身の彼は、グラフ検索の競合に関する質問はかわしたが、Facebookでのグラフ検索開発の歴史については、ほぼその全貌を明らかにした。

Facebookエンジニアにとっても楽しいひとと時だったようで、彼がちりばめた18個のスマイリーフェイスがそれをものがたっている。

グラフ検索は、Facebookの検索市場への殴り込みだ。”San Francisco + sushi restaurant” などの検索ワードでページを探す代わりに、グラフ検索は “my friends who like sushi”[寿司の好きな友達]などの自然言語文を受け取って、利用者のソーシャルネットワーク全体に表現されている結果を見つけてくる。Facebookは、パーソナライズされたデータを使うことによって、YelpのレビューやGoogleのペイジランクなどの仕組みよりも、関連性の高い検索結果を提供できると確信している。

Rasmussenによると、彼は2010年の終りにFacebookの面接を受け、ほぼ同時期にGoogleはGoogle Waveの閉鎖を発表した。彼が弟のJensと共に立ち上げたプロジェクトだった。しかし、彼がグラフ検索プロジェクトに参加したのはそれから半年後だった。

「Zuckは2011年の春、私に検索の仕事をするよう依頼した」、と彼はMark Zuckerbergとの3回の散歩を思い出して書いた。Facebookのファウンダーは、「自分は何が欲しいか、Facebookで人々がシェアしたコンテンツを対象にした構造化検索サービスがいかに魅力的であるかに関して非常に強いビジョンを持っていた」
公開のタイミングに関する質問に対しては、彼のチームが「ずっと後にグラフ検索となるものの初期プロトタイプを2011年の夏に見せた」時のことを説明した。このプロトタイプは作るのには数週間しかかからなかったが、元にしたソースコードは「以前の構造化検索製品のプロトタイプで自然言語は使われていなかった」と彼は言った。

これで、Facebookが非自然言語検索製品というアイディアを、少なくとも2011年夏以前からいじっていたことがわかる。これは、Facebookが2010年夏に公開した自由にインデックス可能なオープングラフのタグ標準をベースに、検索プロジェクトを作っていたという、2010年に出回った噂と符合する。

初期プロトタイプから2013年1月の発表まで、何がグラフ検索の開発を遅らせたのか? Facebookに賢い人が多すぎたからだろう、おそらく。Facebookで働くことの「ベストとワースト」を聞かれたRasmussenは、会社に「情熱的で、聡明で、意固地な人々がたくさん」いることの落とし穴について語った。問題?「答に到達するまでの時間が私の望みより長くなることがある」ことだ。

「プロジェクトがベータに到るまでにかかった時間は、スタート時点で私が予想したよりも長かったと言わざるを得ない」とエンジニアは率直に明かした。「私が関わったプロジェクトの殆どが、この体質だった :) スケジュールに遅れている間の時間は矢の如く進むからね!」

しかし、恐らく遅れは良い方向に働いた。オープングラフタグの上に作った裸の検索エンジンでは、検索分野に何のイノベーションを起こさなかっただろう。代わりに、Facebookは1月、自然言語クエリとソーシャルデータを備えた今までにないタイプの検索を、他のどのライバルにも作ることもインデックスするも不可能なスケールで送り出した。

では、グラフ検索の競合についてはどうなのか。報道関係者は、Zuckerbergの検索ビジョンに対するライバルとして、数ある中でもYelpとGoogleの名前を挙げる。しかし、Rasmussenと彼のチームがどの会社を直接のライバルだと考えているかを問われると、エンジニアは本音を隠してスマイリーフェイスを載せるだけだった。

Facebookのグラフ検索は、まだ全ユーザーに提供されていない。Rasmussenは、一部のみに提供している理由の一つは、実際のユーザーによる生のA/Bテストを行うためだと言う。終わりのない内部ディスカッションの可能性を回避するためのプロセスだ。「実際に使ってもらわなければ、一日中議論するはめになるから」と彼は書く。

どうやら今Facebookは、グラフ検索の将来について検討しているところのようだ。Rasmussenによると、彼の3度目で最近のZuckerbergとの散歩はつい先週行われ、目的はこの検索プロジェクトの将来を検討するためだった。

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(翻訳:Nob Takahashi)

ここに来てMozillaの存在意義, WebKitに乗り換えないことの意味

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今週初めにOperaは、Prestoと呼ばれる独自のレイアウトエンジンを捨ててWebKitに鞍替えする、と発表した。Google、Appleに続いて今度はOperaだから、オープンソースのWebKitエンジンは今、大きな支配的勢力になりつつある。しかしMozillaのCTO Brendan Eichは昨夜の記事で、Mozillaは当面、レンダリングエンジンを変えない、との意思を表明した。Mozillaは上記3者のような営利企業ではないので(そのことをふだん忘れている人も多いと思うが)、そのミッションも自ずから異なるのである、と。

Eichは、“Mozillaがふつうの企業なら、Operaと同じことをしただろう”、と言う。“しかしわれわれは企業ではないし、またデスクトップにおけるシェアは、横ばいもしくは伸びていると思われる。それには、Geckoがもたらした短期的な勝利、という側面もある”。

Eichはさらに続けて、“われわれがWebKitの波に乗ってしまえば、そのブラウザはWebKitを核とするChromeと何ら変わりのないものになる。しかし、そのようなモノカルチャーはWebに良いものをもたらさない。WebKit一色でなく、FirefoxがありInternet Explorerがある、という多様性が重要だ”、と言う。しかもEichの見方では、8つのビルドシステムがあり多様なフォークもあるWebKitは、単一の存在ではない(8、AppleのNitro、iOSバージョンのSafari、…)。グラフィクスのバックエンドやネットワークスタックも、それぞれ異なる。“Android 2.3のときWebデベロッパたちは、WebKitの不統一性に苦労したのだ”、とEichは書いている。

またWebKitに切り替えるとしたらその費用は、Operaに比べてMozillaでは相当に大きい、とEichは言う。Operaはデスクトップのシェアが比較的小さいから、切り換えの費用も比較的少ないが、それでも、ささいな額とは言えない。しかしMozillaは、XMLベースのユーザインタフェイス構築言語 XULに、大きな有形無形の投資を蓄積している。それを捨ててWebKitに乗り換えたら、Firefoxアドオンの膨大な資産とエコシステムを失うことにもなる。

独自のエンジンを持つからこそ、Firefox OSやFirefox for Androidなどのプロジェクトも可能になる。中でもとくにEichは、今Firefoxが使っているGeckoエンジンの次世代版Servoに、大きな期待を抱いている。Servoは、マルチコアのCPUと大規模並列処理のできるGPU向けに最適化されている。だから、ブラウザのマルチスレッド化(==内部的並列処理化)ではAppleやGoogleよりも一歩進んだものになる。

Webデベロッパにとって、OperaがWebKitに切り替えたことは大きな意味を持たないだろう。元々、サイトをOpera向けに最適化していたデベロッパは、それほど多くないからだ。デベロッパはむしろ、WebKitへの切り換えを歓迎するだろうし、またMozillaについても、Eichが主張する独自路線の維持が本当に将来のイノベーションを招き寄せるのか、議論したいところではないだろうか。しかしWebも人間社会と同様、健全な多様性こそが、進歩の動因なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

隕石落下のビデオがYouTubeにあふれた理由はロシアの独特の“車事情”から

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ロシアのチェリアビンスク地方に落ちた隕石で、 推定500名の負傷者〔その後の報道では1200名〕が生じた。モスクワから900マイル、ウラル山脈の近くのその地に、一体何ごとが起きたのかと人びとが色めき立っているとき、彼らの野次馬欲を満たしたのが、一般人が車のダッシュボードから撮(うつ)したしろうとビデオだった。

ロシアでは、車のダッシュボードにビデオカメラを据え付けている人が多い。それは、証拠画像を録画しておいて、事故のときに自分の立場を守るため、あるいは悪徳警官に交通違反の罰金(と称するワイロ)を取られるのを防ぐためだ。

Marina Galperinaという人が、こう説明している:

ダッシュボードカメラの記録は、裁判で自分の主張を裏付けるための唯一の方法だ。目撃者は、あてにならない。接触事故は日常茶飯事であり、保険会社は被害者の主張を拒否することで悪名高い。車両込みの保険は保険料がきわめて高く、車の車歴が10年以上なら認められない。事故の大小を問わず、先方の加害者ないし被害者は警察に必ず嘘をつく。追突は、ほとんどの場合当て逃げだ。保険は加害者が見つかって訴えられないかぎり下りないから、ダッシュボードのカメラが逃走する車のナンバーを記録していることが、とても重要なのだ。

〔上の文の一部は、Wikipediaの記事からの引用。〕

ロシアのダッシュボードカメラの数については、約100万という推計がある。これまでにもYouTube上には、無謀運転や車からの銃撃など、とんでもない運転シーンをロシアの人びと撮った、おびただしい数のビデオ氾濫している。そのすべてが、ダッシュボードカメラから撮られたものだ。そして今回は、ロシアの一般市民ドライバーが、隕石の落下を報じる市民ジャーナリストに変身したのだ。



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、Google、なんとIntelにまでハーレムシェイクが猛威―遅ればせにTechCrunchでも(チュートリアルビデオあり)

自分たちの会社がいかにクールで自発性を尊重する職場であるかをアピールしようと世界中の先進的な企業ハーレムシェイク(“Harlem Shake)”のビデオが作られている。一日中オンラインで暮らしているテクノロジー企業の社員はその中でも特にこういうインターネット・ミームに弱い。 Facebookでのもようは昨日われわれが記事にしたが、GoogleGrouponPathIntel(そう、なんとIntel)にまでこのバイラル・ビデオの流行は拡大した。

それどころか、われわれの親会社、Huffington Post/Aol でさえわれわれより先にビデオを公開する始末。そこで私はもう年だと感じたもののこの記事を参考にTechCrunchでも実施してみた。その結果が上のビデオだ

Ryan Lawler記者がお得意のCrunchyモンキーの着ぐるみに身をつつんでリードを務めた。われわれのエンジニアも命令を受けて喜んで参加した。共同編集長のEric Eldonはどこにいたかというとカメラの後ろの会議室でAolの人間と何やら打ち合わせをしていた。Ericの勤務評定が私より高いのはこういうあたりにあるのだろう!

*Intel版*

*チュートリアル*

〔日本版〕ハーレムシェイク(Harlem Shake)はYouTubeにアップされた「江南スタイル」的なダンスビデオで現在、再生回数が757万回を超えている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

Netflixが誤情報で株価を誘導したとする株主訴訟を裁判所が却下

Netflixは、同社がコスト上昇を隠ぺいし、CEOのReed Hastingsらのインサイダーが数百万ドルの株を売却していたにもかかわらず、株価をつりあげていたとする株主訴訟を、却下させることに成功した。Reutersによる

同訴訟は2012年1月、Arkansas Teacher Retirement SystemとState-Boston Retirement Systemによって起こされたもので、Netflixが自社の見通しを詐称したと訴えていた。両団体はさらに、Hastingsをはじめとする内部関係者が計8500万ドル近い株を処分していたにもかかわらず、Netflixは株式買い戻しプログラムを開設して同社の株が低く評価されていることを匂わせ、株主を誤って誘導したと主張した。Hastingsは2012年12月8日の電話会見で、Netflixは「購読者とストリーミングコンテンツを増やしてDVD郵送レンタルサービスのコストを圧縮できるという好循環の恩恵を受けるだろう」と話した。

サンフランシスコ連邦地裁のSamuel Conti判事は、原告は主張を証明しておらず、また同社のビジネスモデルは、料金値上とDVD事業の分割後に購読者が減り始めるまで「Netflixが言った通りに機能していた」と述べた。原告団には30日間の訴状修正期間が与えられている。

Netflix株は、2011年7月初めから10月末にかけて、304.79ドルから74.25ドルへと76%下落し、その要因の大半はストリーミングとDVDレンタルの両方を月額9.99ドルで利用できる料金プランを廃止した同社の決定によるものだった。現在カリフォルニア州ロスガトス拠点の同社は、代わりにストリーミングまたはDVDのみのプランを別々に月額7.99ドルで提供している。これは、両方のサービスを受ける場合は60%の値上げになることを意味し、2011年3Qには米国でユーザー80万人を失った。

しかし8月以降株価は持ち直し、上昇理由の一つは2012年Q4に同社が全世界で400万人近いストリーミングユーザーを獲得し、驚きの売上を記録したためだ。木曜日のNasdaqでNetflixの終値は187.40ドルだった。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Facebook、未成年をグラフ検索しようとする変質者をブロック

Facebookは、いかがわしい大人たちが子供たちに忍び寄らないよう、グラフ検索に特別なルールをいくつか組み込んでいる。今日(米国時間2/14)Facebookは、見知らぬ大人たちによる18歳未満の子供を年齢や場所で特定する検索が、結果を返さないことを明確にした

Facebookは、グラフ検索を発表した際にも未成年に対する特別な対策に言及したが、グラフ検索が広く公開されるのに先立ち、子供たちの安全を守るために同社が実施している対策の詳細を一部公開した。このグラフ検索における制限は、既にFacebookが大人と子供の間に設けている防壁や、未成年による公開書き込み禁止を拡張したものだ。

「Facebookでは、未成年によるタイムラインへの情報の追加や近況アップデートの書き込みは、最大限友達の友達までしかシェアされない。また、年齢や場所から未成年を識別できるような検索結果は、その人物と同じ13~17歳の友達または友達の友達にしか表示されない」

Facebook raph Search Protections

Facebookはグラフ検索に関する他の安全対策も説明した。メンバーは自分のアクティビティーログや個人情報を調べ、適切な情報が適切な人々と共有されていることを確認すべきである。また、Facebook上で何か不審なことを見つけたら通報すべきである。

グラフ検索に対する世間の激しい非難はまだあまり耳にしいないが、それは同機能がごくわずかな割合のユーザーにしか提供されていないからだ(ここで登録すれば早期に利用できる)。Facebookは賢明にも一気に世界中に公開して反発が加速することを避けている。しかし、ひとたび利用範囲が広がれば、何らかの反発や、プライバシー侵害の大げさな噂や、Facebookを永久退会すると叫ぶ人たちが出てくるだろう。

殆どの人々は例えそう言ったとしても退会はしないだろう。今やFacebookは、多くの人々の主要な連絡手段だ。むしろ問題なのは、果たしてグラフ検索が、情報のシェア、少なくとも全体公開でシェアすることに対して微妙な萎縮効果をもたらすかどうかだ。

これからも喜んでシェアする人たちはいるだろうし、自分の書き込みによって友達が地元の店や旅行先を見つけたり懐しい思い出をたどることができるならと、今までより頻繁にシェアするようになるかもしれない。以前私が書いたように、ある意味でグラフ検索はプライバシーを利己的に、シェアを寛容に感じさせる。しかし、自分のコンテンツを他人が見ることに対して薄気味悪く感じる人たちもいる ― たとえそれが、どこの歯医者がいい、などの当たり障りのない内容であっても。そういう人たちは、誰に見られるかを心配するくらいならコンテンツを隠すか、書き込むことをやめてしまうだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)

ユーザ企業に最近のパフォーマンスの低下とその原因を指摘されたHerokuが謝罪

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人気の高いクラウドアプリケーションプラットホームHerokuのパフォーマンスが、実は3年前に比べて遅くなってるかもしれない。昨日(米国時間2/13)Rap GeniusのJames Somersがポストして多くの人に読まれたブログ記事が、Herokuは、Ruby on RailsのアプリケーションをAmazon EC2のマシンに載せてユーザに提供するときのやり方を、数年前にデベロッパに何も告げず黙って変えた、と主張している。Herokuは初期には、可利用なサーバを見つけてそこへリクエストをルーティングする、というインテリジェントな方法をとっていたが、Somers曰く、今ではリクエストをランダムに分散化しており、そのためにキューイングの時間(リクエストがキューに入れられて待たされる時間)が増えている。そして今日はHerokuのゼネラルマネージャOren Teichが、そのとおりでございます、と認めた。

“弊社のプロダクトの動作に関する説明が、不十分でした”、と今夜Teichは書いている。“弊社は、顧客のアプリケーションのスケーラビリティを阻害しました。また全体的にも、コミュニティを裏切りました。ここに、個人的にお詫びするとともに、問題の解決に邁進したいと存じます”。彼によると、Herokuのユーザは実際本当に、“弊社がサービスの規模を拡大した3年前から以降、パフォーマンスの低下を経験していた”。しかし、Herokuの目標は、すべてのデベロッパにとって最良のプラットホームであることである。“今回は、その目標の達成に失敗しました。でも、必ず修正いたします”。

[Herokuのインテリジェントルーティング]
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明日同社は詳細な技術的リビューをポストするとともに、デベロッパに対して、彼らのアプリケーションからのWebリクエストがHeroku上でどう扱われているかを、明快に説明する、とTeichは約束している。またドキュメンテーションも一新し、デベロッパが、自分のアプリケーションのパフォーマンスを向上させるやり方を理解するためのツールを、提供するそうだ。

Rap GeniusはHerokuのいわゆる”dyno”(タスクコンテナ)を常時大量に使用するので、パフォーマンスの低下がとくに顕著に現れた。dynoの物理的な実体は、オンデマンドで作られるAmazon EC2のインスタンスで、Herokuがそれを独自にカスタマイズしている。さらに詳しく言うと、dynoにはWeb型とワーカー型があり、今回被害が及んだのはWeb型だけだった。Herokuの今の(==旧来の)ドキュメンテーションには、Webのリクエストを次の可利用なマシンへとルーティングして”インテリジェントなスケーリング“を実現している、と書かれている。しかしSomersは、リクエストの分散がインテリジェントではなくランダムであることを発見した。だから、今現在アイドルなdynoがあっても、それが使われずに、ほかのインスタンスのキューが無意味に混み合うことがありえる。

Herokuにおけるインスタンス(==’dyno’)の利用料金単価は月額35ドルだが、Rap Geniusは現在、同社の重要なインフラのために月額2万ドルを払っている。Rap GeniusがHerokuをどのように利用しているか、そしてどうやってSomersはHerokuの問題点を見つけたのか。この際真剣に勉強したい方は、ぜひこの記事を読むべし。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ユーザの反応性の良いWebサイトを作る: Adobe Creative CloudにEdge Reflowが加わる

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Adobeの会員制サービスCreative Cloudは、有料会員が32万5000、無料会員が100万となり、大成功だ。今日(米国時間2/14)同社は、そこでデザイナーやデベロッパが使えるプロダクト集合を更新し、新たにAdobe Edge Reflowの初の公開プレビューを加えた。これは、対話的というよりもむしろ、ユーザの‘反応性の良い’(responsiveな)Webサイトを簡単に作れるためのデザインツールだ。

Edge Reflowについて同社が最初に語ったのは昨年の9月だったが、今月初めの記者発表の席でAdobeの製品開発担当VP Paul Gubbayが述べたところによればそれは、反応性の良いレイアウトやデザインについて一般的に理解しているデザイナー向けのツールだ。それは反応性の良いレイアウトを作るための、きわめてビジュアルなツールで、大画面からラップトップ、タブレット、携帯など、どんなデバイス上で見ても見栄えの良いサイトを作れる、という。

Reflowを使う場合デベロッパは、コンテンツの流れを自分の目で確かめて、特定の画面サイズにブレークポイントを設ける。そうすることによって、それをモバイル優先にするのか、デスクトップ優先にするのかを決められる。このツールでは、そういう操作をもっぱらビジュアルに行う。たとえば、右側のバーを左へドラッグすると仮想画面が小さくなり、そういう小さな画面でのコンテンツの流れを確認できる。また、マージン、フォント、シャドウといった基本的なデザイン要素のほかに、CSS成分の取り出しや操作もできる。それに、リアルタイムプレビューツールEdge Inspectを深いレベルで統合しているので、作ったものの結果をすぐにブラウザ上で確認できる。

Reflowは今すでに、無料アカウントも含めて、Creative Cloudの会員全員が利用できる

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またこれと同時に、HTML5の対話的アニメコンテンツを作るAdobe Edge Animateもアップデートされ、ビジュアルなフォントセレクターやCSSの新たな機能がサポートされる。CSSのグラデーションやフィルタもサポートされるので、ぼかし効果などを簡単に作れる。またフォントとしては、同社が無料で提供しているEdge Web Fontsサービスの豊富なフォントも容易に利用できる。

Dreamweaverでもやはり、これらのフォントがサポートされ、またグリッドレイアウトがアップデートされて可変グリッドを作れるようになった。

さらに、コードエディタEdge Code Previewもアップデートされ、今度からは、どこかを書き換えるとその結果がすぐブラウザ上に反映するようになった。コードヒントが提供されるCSS成分とHTMLタグの種類も増えた。このエディタの対応言語はHTML、CSS、そしてJavaScriptだが、エディタ自身がHTML5で書かれている。そしてもっともクールな新機能はQuick Editだろう。これはユーザがファイルをいちいち切り替えなくても、一つのコンテキストの中でコードをエディットできるという、すぐれものだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

流星がロシアに落下して100名あまりが負傷

AP通信の報道によると、流星の破片がロシアに落下して爆発し、100名以上が負傷した。その流星が空を横切る様子を撮ったアマチュアビデオがヴァイラルに広まり、ロシア内務省は102名が治療を要していることを確認した〔その後の報道では負傷者1200名〕。“その多くは、爆発で破壊されたガラスの破片によるけがの治療である”。

その隕石群が落ちたのは、チェリアビンスク地区のSatkaという町で、モスクワの約830マイル東方にある。

これは今月のすべてのニュースの中で、間違いなくクレイジー大賞をもらえるだろう。詳しい情報が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

〔関連記事(未訳)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Crocodoc、PDF、Word、およびPowerPointをHTML5文書に変換するサービスのプレビュー版を公開

CrocodocはPDF、ワードやPowerPointのドキュメントをアップロードして、同時にHTMLにコンバートしてくれるサービスだ。ドキュメントを簡単にウェブサイトにも掲載できるようになる。2010年のサービス開始以来、コンバートしたドキュメント数は6000万本以上にのぼり、Dropbox、LinkedIn、Yammer、およびSAPなども同サービスを利用している。このCrocodocが、HTML5へのコンバートにも対応する旨をアナウンスしている。これにより、画面表示品質が向上し、読み込み速度およびモバイルデバイス上でのパフォーマンスがアップするとしている。

HTML5およびスケーラブル・ベクター・グラフィックス(SVG)を使うことで、従来のコンバート機能とは大いに趣が異なるものとなった。共同ファウンダー兼CEOのRyan Damicoが昨日メールで教えてくれたところによると、これまでは、文字以外をすべて1枚の画像として表示していた。そこに文字のみを、ウェブフォントを利用してオーバーレイ表示していたのだ。しかし今回のアップデートよりラスタライズイメージの使用をやめ、すべてをHTML5およびSVGで表示するようになっている。これにより画像の線はよりクリアに表示されるようになり、コンバート後の画像も、とくにレティナディスプレイなどでは鮮明に見えるようになった(この下の画像をクリックすればどういう機能なのかを体感することができる)。

大きなラスタライズイメージを読み込む必要もなくなったので、ドキュメントの読み込み時間は大幅に改善している。「新たなコンバート技術を採用したことにより、各ページのダウンロードサイズは、ページデータのサムネール画像をダウンロードするのと同程度のものとなっています」とDamicoは言っている。

これはつまりモバイル環境でも大いなる快適さが期待できるということを意味する。当方にてiPhoneおよびSafariで試してみたところでは、データの読み込み速度はあたかもネイティブアプリケーションによるもののようだった。「ピンチしてズームしたり、スクロールさせたり、あるいは文字の選択も非常にスムーズに行うことができます。こちらもネイティブアプリケーションのようなエクスペリエンスを提供できているとおもいます」とのことだ。また、複雑なドキュメントを表示する際には、iOS標準搭載のビュワーよりもうまく表示できるはずだとCrocodoc側は主張している。

さらに今回のアップデートにより、ディベロッパーは自分のサイトでドキュメントを表示する際に、より細かな制御が行えるようになった。これまではiFrameで表示する程度のことしかできなかったが、Crocodocで生成されたHTMLを直接に扱えるようになり、必要に応じて変更を加えつつ利用できるようになったのだ(デモで利用する際も、生成HTMLファイルをダウンロードすることができる)。

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(翻訳:Maeda, H)

シェリル・サンドバーグはどこ? Facebookの社員が本社の庭で「江南スタイル」のパロディー、「ハーレムシェイク」を踊る

Facebookの何人かの社員が上のビデオをYouTubeで共有した。大勢の Facebook社員が本社の庭でハーレムシェイクを踊っているところだ。InstagramチームのメンバーとCOOのシェリル・サンドバーグも加わっていたということだが、私は確認できなかった(読者もシェリルを探してみていただきたい)。ザッカーバーグはレモン色のニコニコ仮面だろうか?

TechCruchのオフィスの同僚たちはFacebookのビデオが大評判になったことに大いに嫉妬している。Ryan Lawlerは「なぜわれわれは『江南スタイル』の後継となるようなインターネット・ミームを生み出せないのか? 今後がんばらなければいけない」と反省を口にしたほどだ。

ところでこのハーレムシェイク(Harlem Shake)をまだ知らないようだったら以下の対策を取るようお勧めする。 a) インターネットをよく利用する友人を増やすb) この「ハーレムシェイク・ビデオの作り方」を読む

「ハーレムシェイク」というのは最近Youtubeにアップロードされた「江南スタイル」のパロディーだが、あっという間に大評判になった。こうしたインターネットのミーム(流行りもの)についてはKnow Your Memeに詳しい。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

NCAA、男子バスケットトーナメント75周年を記念して、YouTubeにオンデマンドチャネルを開設

驚くべきことだと思うのだが、NCAAの男子バスケットトーナメントは、かれこれ75年間も行われてきた。これほどの長い間であるので、もちろん数多くの思い出が蓄積されてきている。ビデオとして残っているものも数多くある。

数年前、NCAAはMarch Madnessの映像を集めたNCAA Vaultリリースした。そしてこの度、NCAA OnDemandと名付けたYouTubeチャネルをオープンすることで、組織に蓄積された財産を一層有効に活用できるようにした。毎年のゲームの中から、何百ものベストクリップが登録されている。

ただ単に映像を集めただけでなく、プレイリストとしても用意されている。たとえば「ブザービーター」、「ベスト4ハイライト」、「大どんでん返し」、あるいは「ベスト・ダンク」などのリストがある。クリップやプレイリストには関連するタグ情報も付加されており、簡単に探しだして共有することができるようになっている。

NCAA OnDemand YouTubeチャネルは、もちろん75週年記念を祝うための一環として用意されたものだ。これまでの映像を公開して、同時にこれまでで最も印象に残るプレイヤー、チーム、プレイなどについての投票も行うことにしている。YouTubeのチャネルを通じて、一層多くのファンにNCAAのビデオを閲覧してもらおうとしているわけだ。

公開についてはT3 Mediaと協力して行なっており、時間に直すと2万時間分のビデオが公開されているようだ。NCAA Vaultの300試合から、数千もの注目シーンを抽出している。200万件ほどのメタデータが付加されており、検索機能も相当に強力なものとなっている。

T3のプラットフォームを使って、NCAAは簡単にビデオクリップの選択、およびアップロードを行うことができた。メタデータについても統一的なワークフローの中から、容易に指定して投稿することができたそうだ。既に登録している300件のビデオクリップに加えて、さらにハイライトコンテンツを追加していく予定だとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H)

ニュースリーダーのPulse、「ハイライト」導入でソーシャル機能も徐々に追加中

デビュー以来、Pulseはブログやソーシャルネットワークのフィードをまとめて読みやすい形で利用者に提供して、2000万以上の利用者を獲得してきた。FlipboardやZiteが複雑なアルゴリズムを利用してパーソナライズ機能を充実させる中、Pulseはそうした動きとは一線を画し、あくまでトラディショナルな「フィードの提供」に拘ってきた。しかしついに、ソーシャル要素の導入を考え始めたようだ。友達がPulse上ないしFacebookでシェアした情報を主に掲載するPulse Highlightsを実装したのだ。

この新機能はまずAndroidアプリケーションで使えるようになった。iOS版については承認プロセスが進行中で、間もなく公開されるものと思われる。

Pulseで配信される記事を読んでいるときに、Facebookの友達が同じ記事をシェアしていればそれがわかるようになっている(もちろん自分でもシェアできる。記事の共有はFacebook、Twitter、ないしは従来通りにPulse限定で行うことができる)。友人たちが共有した記事は、「Highlight」にまとめて表示されるようにもなる。

Pulseの共同ファウンダーであるAkshay Lothariも言うように、今回のPulseでは「親しい人」が共有したものを表示するというところにある。従来は、自分で指定した信頼に足るニュースソースからの記事を閲覧するのにPulseを利用していた。しかし今回のリニューアルにより、Facebookストリームの中でもうっかり見失っていた面白そうな記事やニュースソースを発見できるようにもなったわけだ。

「これまでも、利用者の方が興味のある記事を提供して来ました」とKothariは言う。「しかし今回のリニューアルにより『発見』的な機能をもたせることができるようになりました」とのこと。PulseのHightlights機能により、Facebookのストリームから無駄を省いたエクスペリエンスを実感できるだろうとのことだ。また、Facebookでの共有情報をそのまま持ってくることで、Pulseを使っていない人からの情報も共有できる点がウリでもある(もちろん、今回のリニューアルをきっかけにバイラル効果が広がることは期待しているだろう)。

実のところPulseでは、ソーシャルおよびアルゴリズムによるレコメンドを、この1年ほど試してきている。単純にソーシャルネットワーク上で人気だからとレコメンドするのでは芸がないと判断しているようだ(Facebookで500のいいねを獲得していても、ある人にとっては全く意味がないということもあり得る)。またZiteと同様に、完全にプログラミングによるレコメンドも試してみた。しかしベータテスターたちは、なぜ自分にそのような記事がレコメンドされるのかよくわからず、あまり気に入ってもらえなかったようだ。結局Highlightsでは、発見は結局、人を介してもたらされるものとして定義したようだ。親しい友だちや家族がシェアしているものは、きっと興味深いものだろうという判断だ。

今後、Pulseは今回の機能に細かな調整を施して、全体をそのままシェアするのではなく、まとめ機能なども実装して行きたい考えだ。また、こうした共有オプションを活用することで、コンテンツに応じた広告配信などを行なえるようにして、広告主に対する魅力も高めていく考えだ。

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(翻訳:Maeda, H)

MicrosoftがXboxの販促に大規模注力, 社員数150名のビデオ制作スタジオを新設

【抄訳】

今日(米国時間2/11)のD: Dive Into MediaカンファレンスでMicrosoftの担当者たちが、同社の新しいビデオプロダクションスタジオの詳細を語った。それは視聴者に(というかXboxのユーザに)、これまでにない高いレベルの対話性を提供することを目的としている。そのL.A. StudiosのCorporate VP Nancy Tellemによると、そこにはすでに150名の社員がおり、同社のゲームコンソールXboxのためのまったく新しいタイプのコンテンツの制作に、総力を挙げて取り組んでいる。

Tellem自身もMicrosoftに入社したのは昨年で、同社の新しいコンテンツ努力を推進する部門の長として招かれた。そのTellemによると、通常の放送局タイプのビデオコンテンツに加えて同社は、対話的なコンテンツに重点投資をしていく。それはXbox Kinectなどの製品の今後のユースケース、ひいては顧客層を大きく拡大するために、対話性の濃い、新しいタイプのビデオコンテンツやゲームなどを提供していくためだ。“われわれは、これから、非常に高いレベルの対話性のあるコンテンツを作っていくという、過去に例のない立場にある”、とTellemは語った。

また、MicrosoftのInteractive Entertainment担当SVP Yusuf Mehdiによると、これまでに世界中で売れたコンソール(Xbox本機)の台数は7500万、XboxLiveの会員数は4600万である。ユーザが各月にXboxで過ごす時間は平均87時間、そしてその大半が、ゲームではないコンテンツだ。ユーザは男性が多いが、それでも38%は女性、そして全ユーザの51%が子持ちだ。今後ともコンテンツの提供はXbox Liveサービスから行っていくが、一般販売のための広告も打つ予定という。

【後略(ケーブルテレビはビデオコンテンツのチャネルとしない;Xbox 720に関してはノーコメント)】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

プロ仕様の撮影環境を提供するYouTube Space Tokyoが明日オープン

本日、東京・六本木ヒルズにてGoogleがYouTube Space Tokyoのオープンを発表した。YouTube SpaceとはYouTubeで活動するクリエイター向けの施設で、撮影・レコーディングスタジオ、編集室やグリーンスクリーンといった設備が整っている。設備に加え、技術的なアドバイスやセミナーといったトレーニングも受けられる。

YouTube Space自体は昨年7月にロンドン、11月にロサンゼルスと海外ではすでにオープンしているが、アジアでは東京が初めての試みとなる。日本を選んだ理由としては、2012年の間に日本におけるYouTubeパートナーの数は前年比で3倍となっていることが関係しているのだろう。

これにはスマートフォンの普及が日本でも進んできたこともひとつの要因といえる。というのも、日本人は世界に比べて圧倒的にモバイルからYouTubeを閲覧するからだ。昨年9月の発表では世界のYouTube動画再生のうちモバイルからの再生は25%を占めることに対し、日本では約50%がモバイルで再生されていた。この割合は世界でも最高値であり、半年近く経過した今ではもっと大きな割合をモバイルが占めていることだろう。そのため、スマートフォンが普及すればするほどYouTubeのユーザーは増えるだろう。

こうした背景もあり、Googleは日本のクリエイターに良い環境を提供し、質の高い動画を作ってもらうためにYouTube Space Tokyoをオープンした。気になる施設を使う条件だが、YouTube パートナープログラムに申し込み(YouTube チャンネルページからワンクリックだ)、その後、YouTubeスタッフとのスケジュールなどの調整を行うだけだ。後は動画を作ってYouTube上で公開する。料金はもちろん、無料だ。

記者会見ではYouTubeチャンネルで2万人の購読者を持つ「劇団スカッシュ」が登場し、実際に彼らがYouTube Space Tokyoで撮影し、編集した動画が放送された。この動画のセットやエフェクト、音声などはかなり本格的なもので質が高く感じられた。Spaceには技術者も居るので、専門的な機器の使い方も教えてもらえ、スキルアップにも役立つそうだ。

すでにSpaceをオープンしているロンドンでは購読者10万人のチャンネルがSpaceを使い始めてからは100万人にまで成長した事例もあるそうなので、YouTubeで人気チャンネルを作りたいユーザーには嬉しい施設だろう。

なお、YouTube Space Tokyoは六本木ヒルズ内に用意されており、明日から利用できる。以下に、施設内の写真をいくつか掲載する。

対話的リアルタイムアプリケーションのためのバックエンドサービスFirebaseが公開ベータへ

Y Combinator出身のFirebaseが昨年4月に同社のアプリケーションインフラストラクチャサービスを発表したときは、最初の一週間で4000名のデベロッパがサインアップし、そのしばらくあとには110万ドルの資金を調達した。その後は、協同ファウンダのJames Tamplinによると、さらにデベロッパ数が増え、また技術も改良された。同社は今日(米国時間2/13)から公開ベータに入り、関心のあるデベロッパは誰でもそのサービスにアクセスできるようになった。

Firebaseは、Envolveというチャットサービスからスタートした。昨年Tamplinが語ったところによると、むしろEnvolveのようなアプリケーションが使っているリアルタイムのインフラストラクチャを、多くのデベロッパたちが利用できるようにした方が、ビジネス機会が大きい、と彼は判断した。そうすればデベロッパは、サーバのことを心配したり、サーバ部分のコードを書いたりせずに、ものすごく短期間でアプリケーションを構築できる。

今Firebaseを利用しているデベロッパは14000人おり、彼らのアプリケーションに同時にアクセスしているユーザの数は最大で25万に達する。まったく新しいアプリケーションを構築するデベロッパもいるが、でもTamplinによれば、Firebaseは、KloutやTwitch.tvなど既存の企業が機能やサービスを新たに拡充するために利用するケースも多い。

今日から公開ベータを開始するのは、アップタイム99.9%という一つの節目に達したからだ。SSLをサポートするなど、セキュリティも良くなり、ほかのプラットホームやサービスとの統合も増えてきた。

今のインフラストラクチャはWebアプリケーション向けだが、Trigger.ioとの提携でモバイルの開発もサポートしている。Tamplinによれば、モバイルのサポートは今後なお一層充実させていくという。

“でも、ヴィジョンは最初と同じだ”、と彼は言う。“デベロッパたちが、「リアルタイムのバックエンドならここだ!」と言えるような、すばらしい開発体験を提供していくことだね”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Siriを生んだSRIから魔法のカレンダー・アプリ、 Tempo登場―ミーティングに関する情報を自動収集して通知してくれる

私のような日程管理が苦手きわまる人間でなくとも会議の直前になって大慌てした経験が必ずやあるだろう。ミーティングの席についてから自分はいったい誰と何の話をするためにここに来ているのだろうと必死に記憶を探ったり、車で走りだしたはいいが正確な住所を知らないことに気づいたり、といった失敗だ。今日((米国時間2/13)リリースされたスマート・カレンダー・アプリのTempoはまさにこうした問題の解消を狙っている。

Tempoは名門の調査研究企業SRI Internationalからスピンオフしたスタートアップだ。SRIといえば最近ではiOSの音声認識アシスタント、Siriのオリジナル開発元(後にApple が買収)としても有名だ。 最近の他のSRIプロジェクトと同様、Tempoもパーソナル・アシスタントの一種だが、Siriとはまったく異なるアプローチのプロダクトだ。

ファウンダーでCEOのRaj Singhは「パーソナル・アシスタント・アプリには大きく分けて2種類ある。質問すると答えてくれるSiriのようなタイプと、もうひとつはユーザーが必要とする情報を必要とする瞬間に届けてくれるタイプだ。Tempoは後者に属する」と説明する。Tempoのようなアプリで重要なのは不必要な情報でユーザーをうるさがらせることなく的確に必要な通知だけをする能力だ。

「ユーザーが日常必要とする情報をわかりやすくひとまとめにするのにどんな方法が一番適しているかを考えた末、われわれはカレンダー形式を選んだ。カレンダーには誰にも直感的に理解できる整然とした構造があり、これからユーザーがなすべきタスクが管理されている。ここがユーザーが必要とするすべての情報を保管するのにもっとも適した場所だとわれわれは結論した」とSinghは語った。

たとえば、会議の前にTempoを開くと、関連するメール、資料、出席者のLinkedInプロフィールなどを見ることができる。もし車を運転してミーティングの場所に向かうのであればカーナビが起動するし、道が混んでいるなどで遅れそうならその旨のメッセージを自動的に送信できる。飛行機に乗るなら、フライト情報が通知される。カンファレンス・コールに参加する場合はTempoがダイアルインとパスコードを保管する。

もちろんいずれも有用な機能だが、個々に取り上げてみれば画期的というほどではない。たとえばXobniやRapportiveのようなプロダクトは友人やビジネスの相手のプロフィールやソーシャル投稿を自動的に取得してくれる。ミーティングに遅れそうなときに通知してくれるアプリにはTwistがある。しかしTempoの独自性は、こうしたさまざまな機能がカレンダーというフォーマットで整理されていることだ。Tempoはそれぞれの会合の役割を理解しようと努め、もっとも適切なツールを選んで情報を提供してくれるところにある(Tempoにいちばん近いアプリは私の知る限りEasilydoというto-doリストだろうと思う。しかしTempoほどカレンダーが決定的な役割を果たしているわけではない)。(Update: 読者から「これに似たCueというカレンダーアプリがある」という指摘があった。

Singhは「ユーザーはTempoを利用するために何か特別な作業を要求されることはない。 単にTempoにiPhoneカレンダーとメールその他の受信ボックスへのアクセスを許可するだけでよい。あとはアプリが自動的に処理する」と説明する。学習するにしたがってこのアプリは一層賢くなっていくが、が積極的にカスタマイズする必要はないまたTempoに日程の詳細をいちいち入力しておく必要もない。ミーティングの参加者の名前を入力しておくだけで、Tempoが自動的に関連情報を取得してくる。

私は短期間だがこのアプリをテストしてみた。なるほど設定は簡単だ(使い始めにTempoが各種の情報を収集して分析する間少々待たされる)。Tempoがミーティングの関連情報を教えてくれるので、直前になって必死にメールを検索したりせずにすむ。ただTempoはiPhoneのカレンダーを利用するのでこのカレンダーに存在する問題も全部引き継いでいる。大部分のユーザーにとってはさして障害にならないはずだが、私は時差をうまく理解させる方法を発見できない。今週は私はサンフランシスコからニューヨークに出張したが、Tempoは3時間前に終わったミーティングのリマインダー通知を送りつけてきた。

Tempoは無料アプリだ。Singhは後で有料のプレミアム機能を加えていくフリーミアム・モデルを考えている。iPhoneアプリのダウンロードはここから(Androidとタブレット版についても開発が進められている)。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+