今日(米国時間1/30)、Dropboxはアップロードしたファイルを直接プレビューできる機能をリリースした。ユーザーはいちいちファイルをダウンロードしなくてもファイルの内容をすぐに確認できる。また、ウェブ版のDropboxには写真タブが追加され、アップロードした写真の閲覧、共有がより簡単になった。
プロダクト・マネージャーのChrisBeckmannによれば、「われわれは保管の対象を各種のファイルと考えることを止めてユーザーの所有するコンテンツと考える方向に動きつつある。今回リリースされた2つの新機能もこの考えに基づくものだ」と説明した。
それぞれの機能を詳しく見てみよう。
ドキュメントのインスタント・プレビュー
Dropboxのドキュメント・プレビュー機能を利用すると、内容を確認できるポップ窓が表示される。これまで、たとえば同僚とWordを共有しようとした場合、必要なファイルを選ぶためには、いちいちファイルをダウンロードして開いてみる必要があった。新機能のおかげで、Word、PowerPoint、PDFなど多くのポピュラーなファイルがダウンロードせずにプレビューできるようになった。DropboxではExcelのプレビュー機能も開発中だという。
ドキュメント・プレビューはDropboxの全ユーザーに対し、数ヶ月かけて順次公開される予定。下のスクリーショットはPDFファイルのプレビューのようす。
写真タブ
Dropboxに追加された写真タブは、写真のブラズを容易にする。アップロードされた写真を日や月で自動的にグループ化するだけでなく、写真タブ内ではファイルは単なるファイルではなく写真として認識され、ユーザーがさまざまな操作を直接行うことができる。
また写真の共有も容易になった。以前は、写真は一枚ずつ共有するか、もし複数の写真を一括共有しようとするなら、新しいフォルダを作ってそこに写真を集め、フォルダを共有するしかなかった。これが写真タブでは複数の写真を選択してバーチャル写真アルバムを作成し、そのアルバムをFacebook、Twitterで公開したり、メールで共有したりできる。
このバーチャル・アルバム機能はウェブ版のDropbox、iOSアプリに近く追加される予定だが、Androidアプリではすでに利用可能になっている。昨年12月にDropboxは写真アプリのデベロッパー、Snapjoyを買収した。今回ローンチされたDropboxの写真機能は以前にSnapjoyが提供していたものによく似ている。SnapjoyチームはDropboxのために熱心に仕事を始めているようだ。
写真処理に関する新しい機能の開発はDropboxがメディア機能に力を入れていることの表れだ。Dropboxは昨年発表したカメラ・アップロード機能について「信じられないほどの大成功だった」と述べている。この機能はモバイル・デバイスで写真をを撮影すると自動的にユーザーのDropboxにアップロードされるというもの。すでに何十億枚もの写真がDropboxにアップロードされている。今日のアップデートで、ユーザーはネコにせよ風景にせよ、写真の共有がもっと簡単にできるようになった。
今朝のアップデートで Dropboxの将来の計画も見えてきた。ユーザーはクラウド上のファイルをプレビューするだけでなく、ダウンロードせずに簡単な修正が加えられたら便利だと思っている。将来Dropboxでは、たとえばWordファイル中のテキストを修正するなど、簡単な編集も可能になるかもしれない。またDropboxは昨年12月に人材採用を目的としてAudiogalaxyという音楽のスタートアップを買収した。これからするとオーディオ・ファイルをプレビュー再生できるようになる日も近そうだ。
[訂正:Dropboxは当初、ドキュメントをプレビューする新機能の名前をQuick Startとしていた。スクリーショットでもわかるように、デモでもその名前が使われていたが、その後、名称は正式に「ドキュメント・プレビュー(Document Preview)に改められた。]
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)