Dropboxでドキュメントをダウンロードせずにプレビューできるようになった―バーチャル写真アルバム機能も追加

Dropbox Photo SHaring

今日(米国時間1/30)、Dropboxはアップロードしたファイルを直接プレビューできる機能をリリースした。ユーザーはいちいちファイルをダウンロードしなくてもファイルの内容をすぐに確認できる。また、ウェブ版のDropboxには写真タブが追加され、アップロードした写真の閲覧、共有がより簡単になった。

プロダクト・マネージャーのChrisBeckmannによれば、「われわれは保管の対象を各種のファイルと考えることを止めてユーザーの所有するコンテンツと考える方向に動きつつある。今回リリースされた2つの新機能もこの考えに基づくものだ」と説明した。

それぞれの機能を詳しく見てみよう。

ドキュメントのインスタント・プレビュー

Dropboxのドキュメント・プレビュー機能を利用すると、内容を確認できるポップ窓が表示される。これまで、たとえば同僚とWordを共有しようとした場合、必要なファイルを選ぶためには、いちいちファイルをダウンロードして開いてみる必要があった。新機能のおかげで、Word、PowerPoint、PDFなど多くのポピュラーなファイルがダウンロードせずにプレビューできるようになった。DropboxではExcelのプレビュー機能も開発中だという。

ドキュメント・プレビューはDropboxの全ユーザーに対し、数ヶ月かけて順次公開される予定。下のスクリーショットはPDFファイルのプレビューのようす。

Dropbox Quick Start

写真タブ

Dropboxに追加された写真タブは、写真のブラズを容易にする。アップロードされた写真を日や月で自動的にグループ化するだけでなく、写真タブ内ではファイルは単なるファイルではなく写真として認識され、ユーザーがさまざまな操作を直接行うことができる。

また写真の共有も容易になった。以前は、写真は一枚ずつ共有するか、もし複数の写真を一括共有しようとするなら、新しいフォルダを作ってそこに写真を集め、フォルダを共有するしかなかった。これが写真タブでは複数の写真を選択してバーチャル写真アルバムを作成し、そのアルバムをFacebook、Twitterで公開したり、メールで共有したりできる。

このバーチャル・アルバム機能はウェブ版のDropbox、iOSアプリに近く追加される予定だが、Androidアプリではすでに利用可能になっている。昨年12月にDropboxは写真アプリのデベロッパー、Snapjoyを買収した。今回ローンチされたDropboxの写真機能は以前にSnapjoyが提供していたものによく似ている。SnapjoyチームはDropboxのために熱心に仕事を始めているようだ。

Dropbox Photo Tab

写真処理に関する新しい機能の開発はDropboxがメディア機能に力を入れていることの表れだ。Dropboxは昨年発表したカメラ・アップロード機能について「信じられないほどの大成功だった」と述べている。この機能はモバイル・デバイスで写真をを撮影すると自動的にユーザーのDropboxにアップロードされるというもの。すでに何十億枚もの写真がDropboxにアップロードされている。今日のアップデートで、ユーザーはネコにせよ風景にせよ、写真の共有がもっと簡単にできるようになった。

今朝のアップデートで Dropboxの将来の計画も見えてきた。ユーザーはクラウド上のファイルをプレビューするだけでなく、ダウンロードせずに簡単な修正が加えられたら便利だと思っている。将来Dropboxでは、たとえばWordファイル中のテキストを修正するなど、簡単な編集も可能になるかもしれない。またDropboxは昨年12月に人材採用を目的としてAudiogalaxyという音楽のスタートアップを買収した。これからするとオーディオ・ファイルをプレビュー再生できるようになる日も近そうだ。

[訂正:Dropboxは当初、ドキュメントをプレビューする新機能の名前をQuick Startとしていた。スクリーショットでもわかるように、デモでもその名前が使われていたが、その後、名称は正式に「ドキュメント・プレビュー(Document Preview)に改められた。]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

決算で予想を上回ったAppleの株価が下落し, 下回ったAmazonが上がったのはなぜか?

[筆者: Howard Lindzon]
Screen Shot 2013-01-29 at 10.13.36 PM


編集者注記: Howard LindzonはStockTwitsの協同ファウンダでCEOだ。ここはトレーダーや投資家のためのソーシャルネットワークで、アイデアや情報をリアルタイムで共有し合っている。彼の履歴はここ、Twitter上では@howardlindzonへ。

この質問への答をぼくが持っていたら、人生は最高だ。その答への反応が前もって分かっていたら、最高のそのまた上だね。

AmazonとAppleの決算報告直後の株価が互いに逆方向に動いたのは、予想と見通しの問題だ。ウォール街はAppleに対する予想が高すぎ、Amazonに対しては‘別の’予想を持っていた。ウォール街がAppleに期待したのは、‘粗利率’の伸びだ。Amazonに対しては‘利益額’の伸びを期待しなかった。馬鹿げて聞こえるかもしれないが、Appleの決算報告で利益が低く粗利率が大きかったら、株は急騰したかもしれない。今日のAmazonの決算報告で記録的な利益が発表され、利益率は低下傾向を維持していたら、ウォール街は恐慌になったかもしれない。

市場の言葉は独特だから、一般人には理解しづらい。でもそれが、ウォール街の流儀なのだ。スペイン語も中国語も簡単に学べる言語だったら、今ごろはすべてのアメリカ人がそれらを喋れるだろう。株式市場を動かしている大きな要因は、需要/供給、企業の収益、予想、そしてムードだ。しかし金融メディアは見だしネタを求める。ぼくは25年間、投資や株の売買をやってきたが、結局、生き残るコツは恥ずかしいほど平凡、リスク管理だ。最良中の最良と言われるものは、つねに50%の確率で最悪だ。

AppleとAmazonは、最近の少なくとも10年株を持ってた人にとっては、すばらしい投資先だった。Appleはこのところずっと、ウォール街の醜いアヒルの子だった。Appleに関しては、ムードが冷えていた。あの、世界最大で世界でもっとも稼ぐ企業が今や、海図なき海を航行している。ウォール街は突然、Appleの収益や利益率や成長率を予測する方法を失い、お手上げになった。ましてや、これから1年先のムードなんて闇の中だ。でも、でも、…、彼らはトライするだろう。そして、必ず何らかの予想を立て、スプレッドシートに向かう。

Appleを持ってる人(ぼくも)は現金残高や収益〔の健全さ〕を見て、市場は操作されているかまたは壊れていると宣言する(ぼくはしない)。ウォール街は、今のAppleの利益額を織り込まなくなった。先行き見通しが、良くないのだ。Appleでは成長率が数値で低下率を表せるほどまでに鈍化したが、でもこの大きさの企業ならありえることだ。しかしウォール街は、成長の鈍化とGoogleやSamsungから仕掛けられる競争が、ダメージになることを懸念している。Appleはこれまでウォール街に、とってもたくさんのサプライズを与えてきたから、Appleに関しては(Jobs語の)マジックが規準になってしまった。そのAppleがだるくなった今、彼らは安全な逃げ場を求める。

一方Amazonは、ウォール街のアナリストたちの‘利益(額)’指向からすり抜けることができた。Jeff Bezosは手品のような手口で、ウォール街の目が売上の伸びとマーケットシェアとクラウドと、そして今日の発表の…利益率に行くように仕向けた。Amazonは24.1パーセントの利益率を報告し、そしてそれはウォール街をハッピーにする数字だった。

来四半期は、変わるかもしれない。でもぼくは、AppleとAmazonの粗利率方向に視線を維持するだろう。利益額がまた持て囃されるようになるまでは。…ということだな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

KDDI∞Labo 4th MEETing、最優秀賞はソーシャルチケットサービスのtixee — ∞Labo第4期の募集も開始

本日、渋谷ヒカリエでKDDIのインキュベーションプログラムであるKDDI∞Labo 4th MEETingが開催された。今回イベントに登壇したのは∞Labo第3期に参加した5チームで、それぞれ3カ月間の成果を発表した。

KDDI∞Labo第3期参加チームのサービス概要は採択時にも掲載したが、もう一度サービスの説明と今回発表された賞について簡単の紹介しよう。

mana.bo:スマートデバイス賞、オーディエンス賞

第3期から新設された学生枠での採択となったmana.boはオンラインの学習プラットフォームだ。mana.bo Inc.代表取締役社長の三橋克仁氏は講師として働いたことがあるそうで、その時に感じた問題点ーメールで質問をしたり、わからない点があってもすぐに聞くことができないーを解決することがサービスを思いついたきっかけだという。

オンラインでの学習、いわゆるEdu Tech市場は日に日に成長しており、シリコンバレーではEdu Tech事業への投資額が4年で4倍にも伸びている。この状況の中で他のサービスと差別化するのは難しい。そこでmana.boでは手書きのホワイトボード、チャット、写真の共有はもちろん、現在数式認識エンジンを開発しているそうだ。数式認識エンジンは画面に数式を書くと、プログラムが文字を認識し、「√」や「log」といった関数も読み込んでくれる。さらにそれらの数式をグラフ化する機能も提供予定だという。

なお、mana.boはイベント会場でオーディエンスがお気に入りのサービスに投票するオーディエンス賞も受賞している。

LogTown:Advanced Technology賞

SNSでの活動ログを独自の表現方法で実現するのがLogTownだ。

Facebook、Twitter、Foursquareといった複数のSNSを利用しているユーザーにとって、自分のログを管理するのは大変だ。というのも、いくつものサービスを使っているとログが分散してしまい、それらを見直すことは困難になるからだ。

そこで、LogTownでは情報をひとつにまとめてくれる。とはいえ、SNSのログをひとまとめにするサービスはすでに存在するので、LogTownではログを街として記録していく。

例えば、Foursquareでイタリアンのレストランにチェックインしたら、LogTown上でもイタリアンレストランが建つ。Facebookに記事をシェアすれば、LogTownにオフィスが建つといった具合だ。こうして作られた街は自分で見直すのも良いし、友達に公開することも可能になっている。

LogTownは本日ブラウザ版リリース、Androidアプリは3月の公開を予定している。

Morning Relay:クリエイティブ賞

∞Labo第3期参加チームの中で最もエンターテイメント性に富んでいたのはMorning Relayだろう。早起きしたいのに寝坊をしてしまう人達を手助けするためのアプリで、名前の通りリレーのバトンを渡すように人を起こすのだ。

Morning Relayに参加するユーザーは、自分が起きなくてはならない時間になると、他のユーザーから声援が来る。起きていないユーザーはアプリ内で目立つようにデザインされているため、何度でも起こされるように設計されている。起きたユーザーは声援をくれたユーザーに御礼をし、今度は自分が他のユーザーを起こす。こうして、世界中のユーザー同士で早起きを実現するという。

Morning Relayは2月にiPhoneアプリ、4月にAndroidアプリを公開予定だ。

Close:ベストエンジニア賞

本誌でサービスリリース時にも掲載したが、CloseはPathのようなクローズドなSNSだ。FacebookやTwitterでは上司や恋人を意識してしまい、好きなことを投稿できないことが多い。ジャストシステムの調査では実に84%のユーザーが上司や恋人の目を気にしており、68%のユーザーがSNSの利用でストレスを感じているそうだ。

こうした問題を解決するには、友達申請・認証、フォローといったフレンドシステムを廃止することが必要だと考え、Closeにはこうしたプロセスは存在しない。お互いが友達に追加した場合のみ、コンテンツが共有され、さらにお互いに追加しているかもわからなくなっている。

その他、2人だけの思い出を共有するページを作る機能やライフログとしての機能も用意されている。

CloseはすでにiOS・Androidで利用可能だ。

tixee:最優秀賞、Coolデザイン賞

tixeeはイベント探しから、チケット購入、イベント会場への入場までを管理するチケットアプリだ。携帯やスマートフォンが普及し、イベント会場では紙のチケットだけではなく、QRコードを読み取って入場できるようになったが、QRコードでは紙のチケットよりも時間がかかってしまう。

そこで、スマートフォン上で紙のチケットのエクスペリエンスを実現した。デバイスに表示されるチケットをスワイプすると紙のようにモギることができ、スムーズに入場管理ができるのだ。

tixeeはすでにJリーグ・FC東京のホーム試合で使用されているし、Mr.Childrenのツアーでも使用が決まっているそうだ。

tixeeを運営するLive Styles代表取締役社長の松田晋之介氏はチケット販売は過去に店舗からWebへと進化してきた。そして、今年はスマートフォンへと進化すると語っていた。

以上がKDDI∞Labo第3期参加チームのサービスだ。

これらのサービスは2月からau・スマートパスでも順次公開される。

KDDI代表取締役社長の田中孝司氏によると、∞Laboはかなりの赤字事業となっている(先月、ソーシャルランチのバイアウトで少し回収はできた)が、これからもまだまだ資金を投入する予定だという。

第4期の募集は本日から開始され、2月22日が締切だ。また、新たに「HTML5枠」が新設される。HTML5枠はHTML5を使ったサービスや、HTML5を活用するためのツールを提供するサービスを対象に募集を行うとのこと。

その他、∞Labo卒業生を支援するために「エンジニアプール」を創設し、ここに参加しているスタートアップに仕事を発注していくそうだ。第一弾として、本日のイベントのオープニングムービーは第2期参加チームである「エウレカ」が作成したという。

大幅な赤字を抱えながらも、スタートアップを支援するKDDIの活動に今後も注目していきたい。

最後に、ソーシャルランチのバイアウトはKDDIがマネタイズを急がせたわけではないと田中氏が語っていたことを付け加えておこう。

Amazonの2012年Q4、予想を下回る:売上は22%増の213億ドル、純利益は45%減で9700万ドル

つい先ほどAmazonは、予想を下回る第4四半期決算を発表した。純利益は45%減の9700万ドル、希薄化後1株当たり0.21ドルで、2011年同期のそれぞれ1.77億ドル、0.38ドルを下回った。売上は22%増の212.7億ドルで、前年同期の174.3億ドルから上昇した。アナリストらの予想は、1株当たり利益0.27ドル、売上222.6億ドルだった。予想値が高いのは、もちろん第4四半期に年末商戦が含まれているからだ。

「われわれは予期していた変遷を迎えている」と、Amazonaのファウンダー・CEO、Jeff Bezosは語った。「5年間を経て、電子書籍は本社の数10億ドル事業となり急速に成長している。前年から約70%伸びた。対照的に紙書籍では、12月の売上伸び率は書店としての当社17年の歴史で最低となるわずか5%だった。Kindleおよび拡大し続けるそのエコシステムと品揃えに対するお客様からの反響には、われわれ一同喜びと感謝にたえない」

経常利益は56%増の4.05億ドル、前年同期は2.60億ドルだった。同社の現金保有高は80億ドル。

通年では、総売上が27%増の610.9億ドルで、前年の480.8億ドルから伸びている。経常利益は22%減の6.76億ドル、前年同期は8.62億ドル。年間損益は0.39億ドルの損失で、1株当たり0.09ドル、前年はそれぞれ6.31億ドル、1.37ドルの利益だった。

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AmazonのQ4は、製品、Eコマース、クラウドそれぞれに大きな出来事が続いた。Kindle Paperwhiteはデビューを果たし、一時期品切れ状態となったが、BezosはこのデバイスがAmazonに利益を与えていないことを認めた。同社はクラウドドライブに数多くの機能強化を行うと共に、ストリーミングサービスのコンテンツを拡大した。この四半期中、AmazonのEC2サービスは何回かのシステム停止にも見舞われた。

年末商戦に関してAmazonは、同社始まって以来最大の年末で、ピーク時には1日に2650万件の商品を販売したと言った。Amazonのタブレットは消費者に最も人気の高かった商品であると同社は12月に言った。Kindle Fire HDは、売上ナンバー1で、ギフトされた商品、欲しい商品共にランキング1位たった。また、2012年のサイバー・マンデーはKindleの売上台数が史上最大の日で、ホリデーシーズンのゲーム売上は対前年比250%増だったとAmazonは言った。

2013年第1四半期の予測は、総売上150~166億ドルで前年同期比14~26%増。経常利益(損失)は、-2.85億ドル~0.65億ドル、前年同期は1.92億ドルだった。

この後決算報告会見を聞き、Bezosが何を言ったかを報告する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)

CephによるクラウドストレージサービスDreamObjectsが超安価に一般供用を開始

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DreamObjectsは、企業向けクラウドホスティングプラットホームDreamHostが、分散ストレージソリューションCephをベースに作ったクラウドストレージサービスだ。そこが今日(米国時間1/29)から、一般公開に入る。そのストレージサービスはAmazon S3やSwiftと互換性があり、したがってデータのマイグレーションは容易だ。一般公開記念として、新規ユーザには特別料金で提供される。

利用料金は1GBあたり7セントで、外部転送も1GBにつき7セント、新規ユーザは向こう30日、保存も転送も100GBまで無料だ。月契約でなく年契約なら、料金は半額になる。API呼び出しは、無料である。

DreamHostのマルチファクタ(多要素)本人証明を利用しているユーザは、そのアカウントに1GBのストレージが無料で付く。ささやかなおまけだが、同社の拡張セキュリティを選んだ顧客へのサービスとして、無料ストレージは良いアイデアだ。’

DreamHostはDreamObjectsを戦略的に位置づけている。まず、Cephは新しいストレージテクノロジとして広く関心を喚んでいること。しかも、それを高価なサービスにせずにシンプルな料金体系で提供すること。競合他社の料金プランは、もっと複雑怪奇だ。デベロッパも一般人も、気軽に使えるストレージサービスにしたことが、良い戦略だと思える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleマップで北朝鮮の強制収容所に付けられた激賞「クチコミ」の数々

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インターネットが物事を真剣にとらえるのが苦手であることは誰もが知っている。「史上。最高の。強制収容所。」とGoogleユーザー、C. Quinnが北朝鮮の耀徳[ヨドク]強制囚容所を激賞した。GoogleのEric Schmidt会長は、孤立した独裁国家への注目を欲びた最近の訪問によって、オンラインの会話にもっと驚くようなインパクトを与えることを期待していただろう。しかし、新たに地図化された国の重要な道路や目標物の識別に協力してくれるようGoogleがユーザーに呼びかけた時、インターネットは、インターネットらしく振舞うことを予想すべきだった。本誌では、北朝鮮の収容所に関する最も、エー、心のこもったクチコミを集めてみた。

fearless-leader

  • 「勇敢なる指導者が私の生き方の誤りを教えてくれた」 – Nick Webster、清津強制収容所への「大満足」のクチコミ
  • 「ここはすばらしい場所だと私は言いたい!体重を減らしてお金を使いたくない人には最適だ!過去の訪問者に聞いてほしい。食料もすみかもすべてが無料。家族を連れていくのに最高の場所だ!」- Sunny Wu、耀徳への「大満足」のクチコミ
  • 「北朝鮮の山中に位置する秘宝の景観はあなたを魅了するだろうが、一日中自然美を堪能しようと思ってはいけない。なぜなら日中すべきことが多すぎて何から始めればよいかわからないから!入所するのは簡単、思ったことを話すだけで、息をのむような景色があなたの重い足取りを軽くしてくれる。ここ華城[ファソン]ではいつでもチェックインできるが、二度と出ることはできないから。だから何日分か荷作りをしてここへいらっしゃい。一日では全部見きれないから!」 – Blair Skrupski、華城収容所への大満足のクチコミ

しかし、誰もが5つ星をもらえるわけではない。

  • 「ルームサービスは英語を話せなかった」 – William Trevarrow、清津収容所への「いまひとつ~普通」のクチコミ
  • 「チェックポイント・マニア専用。洞窟探険と銃を持つ怒れる人々に近づくのが趣味でなければこのアトラクションは避けて、華城収容所へどうぞ。 – Chloe G、Gulag 16チェックポイントへの「いまひとつ~普通」のクチコミ
  • 「エッグベネディクトが硬すぎる。パンはサイテー。ハワード・スターンの指示か」- 清津収容所への「良い」クチコミ

インターネットが民主主義からコメディーを生み出したのは、もちろんこれが初めてではない。今月ホワイトハウスは、なぜデス・スターを作らないかを説明しなければならなかった。オバマ大統領が「惑星群の破壊を支持していないから」とホワイトハウスは説明した

もっとレビューが読みたい人は、maps.google.comで”North Korea gulag”[北朝鮮 強制収容所]を検索。

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(翻訳:Nob Takahashi)

Googleの助成金によりイギリスの1万5000名の学童にRaspberry Piとプログラミング教材を無償配布

【抄訳】
googlechesterton

Googleのチャリティ部門Google Givingが、イギリスのRaspberry Pi Foundationへの助成金により、15000名のイギリスの学童のプログラミング学習用に、超ミニコンピュータRaspberry Piを寄贈する。

助成金の額は公表されないが、子どもたちに寄贈されるModel BのPiは35ドルで売られているから、単純にかけ算をすると525000ドルになる。またハードウェアのほかに教材やサポートやそのほかのリソースも含まれるから、総額は50万ドルを超えよう。アップデート: 本誌TechCrunchが得た情報によると、助成金の総額は100万ドルで、子どもたちがPiを無料でもらえるだけでなく、フルに使いこなせるようになるためのサポートや教材がすべて含まれる。

Raspberry Pi Foundationの今日(米国時間1/29)のブログ記事によると、Googleの会長Eric SchmidtとRaspberry PiのファウンダEben Uptonが今朝CambridgeshireのChesterton Community Collegeを訪れ、子どもたちに、プログラミングの概論と、この35ドルの超ミニミニコンピュータの構成等の詳細をレクチャーした。

Googleによると、寄贈の初回ぶんは12歳の学童のクラスに贈られた。

Foundationによると、Googleとの協働は今後も続き、イギリスの6つの教育関係サイトとも提携して、“Raspberry Piを個人的に所有することが大きな利益になるような子どもたち”を見つけていく。6つのパートナーは、CoderDojo()、Code ClubComputing at SchoolsGenerating GeniusTeach First、そしてOCR…Piは彼らの手から、コンピュータに関心を示す子どもたちに渡される。

またこれら6つのサイトは、子どもたちへのPiプログラミング教育やサポートも行う。たとえばOCRは、Raspberry Piと関連教材のパックを15000セットを、無料で提供する。

Eben UptonがRaspberry Piを作ったそもそもの動機が、子どもたちのためのプログラミング自学自習玩具だったから、今回は思いがけぬお金持ち企業が、彼の本来の願いの実現を、助けてくれることになる。また、これまでの学校でのコンピュータ〜情報通信教育の不毛に気づきつつあるイギリス政府にも、今後の新しい良い方向に向かうきっかけになるだろう。

【後略】

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

音声素材のクラウドソーシングVoip!が本日リリース

ここ数年、スマートフォンの普及によりソーシャルゲームはよりリッチな機能を必要とされている。昔ならゲーム機とテレビを接続し、家の中でしかプレイできなかったゲームも今ではスマートフォンひとつあれば、どこに居ても楽しめるようになった。最近では、実に多くのソーシャルゲームがリリースされ、ストーリー・イラストはクオリティが高く、すでに差別化が困難になってきている。

そこで、ゲーム内の音声に目をつけ、音声での差別化を支援するために音声素材のクラウドソーシング「Voip!」を本日Groodが正式にリリースした。

Voip!は音声素材に特化したクラウドソーシングで、声優事務所や専門学校に所属する声優、フリーランスなどと提携し、企業のニーズにマッチした音声を提供する。

Voip!では発注者が欲しいフレーズとキャラクターのイメージを伝え、オーディションを開催する。声優はそのフレーズを自分で録音し、提出する。そして、応募された音声をチェックし、発注者が声優を選び実際に契約する。契約をしたら、音声をオンラインで納品するか実際にスタジオで収録を行うそうだ(案件によって変わる)。オーディションを開催するとことまでは無料で行えるため、イメージに合う声優が居なければ使用料を払う必要はない。

声優は自分で音声を収録しなければいけないため、設備を揃えるのは大変ではないかと感じたのだが、Voip!を運営するGrood代表取締役社長の原口悠哉氏によると「事務所や学校に所属している声優はそこの設備を使えるし、そうでない場合もVoip!の声優の多くは自宅にある程度に設備を持っています。」という。「ニコニコ生放送」で放送をしていたり、カヤックが運営する音声専門のコミュニティ「koebu」を使っている声優が多いため、すでに設備を揃えている方が多いそうだ。

そもそもVoip!を始めた理由はGroodが運営する「全国告白白書」を作成している際に声優の悩みを聞いたことがきっかけだという。このアプリでは色々な告白フレーズを聞けるのだが、その中で声優にも協力してもらった。その時に、声優業界は実力があっても年功序列で若い人には、あまり仕事がなく、声優業のみで生活費を稼ぐことは困難だということを知ったそうだ。

そこで、Voip!ではオーディションの段階では発注者に声優の名前は伝えずに音声だけを提供し、契約が結ばれた後に名前も公開するなど実力勝負ができるようにしている。

また、声優業は有名声優となると時給数十万も費用がかかり、ひとつのソーシャルゲームにそこまでのコストをかけれない企業多いこともサービスを始めたきっかけだ。声優は1フレーズごとに報酬を支払うのではなく、収録時間ごとに1時間数十万といった形で費用が発生するため、詳細な打ち合わせをすると、そのコストは莫大なものになる。

この状況だと、大企業でないとゲーム内に音声を入れることが困難になってしまう。なので、クラウドソーシングで安価に音声を提供したいと思ったそうだ。

Voip!はすでにクローズドでいくつかの案件を実施しており、声優の登録者数は450名を超えている。実際に私も納品された音声を聞いてみたが、普段テレビやゲーム内で聞いている声と比べても違和感は無かった。

今後の展開としては、まずソーシャルゲーム、恋愛・乙女ゲームの音声を中心に活動し、将来的にはゲーム以外でもナビゲーションの音声や海外サービスのローカライズなどにも対応していきたいとのこと。

なお、Voip!を運営するGroodはIncubate Fundから300万円のシード資金を調達している。

本物の“自動”車は人が運転する車との衝突をどうやって避けるか

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Googleの自己運転車は今や一般供用に向けての長い道のりの上にあるが、そのために技術者たちにとっては、人間という名のドジな運転者対策という、新しい課題が発生している。中でもイギリスの科学者たちは、自動車がいかにして人動車によって起きる衝突事故を避けるか、という新しい研究の先頭を走り始めている。ブレーキでは衝突を避けられないとき、Loughborough University(ラフバラ大学)の講師Matthew Bestのシミュレーションでは、まるでアクション映画のような、70mphという大きなg(重力加速度)のかかる急速車線変更をやっている。

ScienceDaily誌の説明では、“急速な車線変更が有効であるためには強力な高gの操作が必要であり、それは車体を不安定にする。そのときのアンダーステアを素早く修正するためには、より強力な計算力が必要であり、そのような車体の運動に伴ってそのほかの問題も生ずる”。重力加速度gは、ジェットコースターに乗ればあなたも体験できる。

現在のところ、この救命のための曲芸ができるほどの計算力や、リアルタイムデータの取得は、不可能である。

この研究そのものがはらんでいる難しさやおもしろさに比べると、今回の論文そのものはかなり平凡だ。しかしそれでも、コンピュータによる人工知能が、人間という名のお仲間と共存するために解決しなければならない奇妙な複雑さと、その魅惑的なソリューションを、かいま見させてくれる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あなたが書いた記事をCNETが公開しないなら、うちが公開しよう

【本稿はJohn OrlinとAlexia Tsotsisによる共同執筆】
編集権の独立は、TechCrunchでは一種の論争だ。本誌の親会社姉妹サイトアドバイザーにとって都合の悪いかもしれない記事でも、われわれは構わず書く。そこで、CNETのライターたちに提案がある。

彼らの親会社であるCBSは、何か変更がない限り、CNETのAereoの最新レビューが、Aereoに関する最後の記事になると宣言した。最近のAereoに関するニュース記事であからさまに言っている。

「CNETの親会社であるCBSは、現在Aereo社と同社サービスの違法性に関して係争中である。それに起因する利益相反により、CNETは今後同サービスのレビューを書くことができない。」

CNETスタッフへ。われわれは、みなさんが書きたいAereoやDish AutoHopその他CNETで公開が禁止されているものに関する記事やレビューを、喜んで公開する。投稿は匿名で構わないので、身元は完全に守られる。個人を特定されないために、本誌への問い合わせは会社アドレスから送る必要はないが、何らかの方法で身分を明らかにすれる必要がある。また記事に対しては、ささやかながら本誌規定によるフリーランス料金の原稿料をお支いする。

ここにいる全員が自分をジャーナリストだと考えているわけではないが、真実を報道することに対して極めて真剣に取り組んでいる。もしあなたの会社がそのための場を与えてくれないなら、われわれが提供する。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

米のシリコンバレーの後を継ぐのは欧のグラフェンバレーだ–EUが10億ユーロの研究助成金を提供

【抄訳】
Creative Commons by CORE-Materials<br />
http://www.flickr.com/photos/core-materials/5057399792/sizes/m/in/photostream/

EUの“政府機関”の一つである欧州委員会(European Commission, EC)は、グラフェンに関する研究プロジェクトを、大規模研究助成施策Future and Emerging Technologies(FET)(未来および最先端技術)の二つの最優秀プロジェクトの一つに認定した。今後10年にわたって、総額10億ユーロの研究助成金が授与される。これはECとしては過去最大の研究助成金施策だ。もう一つの最優秀研究プロジェクトは、人の脳のモデルを開発するプロジェクトである。

このグラフェン研究プロジェクトは、“この革命的な炭素系素材のユニークな特性を調べて利用方法を確立”することが目的で、厚さが原子一個ぶんというこの素材の物理的化学的性質を探究する。導電性が銅よりもはるかに大きく、鋼鉄の100〜300倍強く、また光学特性も特異であることが知られている。

そのほかの研究者たちはすでに、グラフェンによる電池容量の増大や、撥水性に着目している。しかしECの視野はもっと大きくて、それを“21世紀の驚異的素材”と位置づけている。情報通信技術においてシリコンをリプレースし、また同時に、20世紀におけるプラスチックのような重要性と遍在性を持つ、と期待しているのだ。

【中略】

FETの巨額助成金をもらうことになったこのグラフェン研究は、スウェーデンのChalmers University(チャルマース大学)のJari Kinaret教授が指揮し、100あまりの研究グループから成り、筆頭研究者136名の中にはノーベル賞受賞者もいる。

【中略】

ECの副理事長Neelie Kroesは記者会見で、この研究からヨーロッパに“グラフェンバレー”(graphene valley)が生まれることを期待する、と述べた。“それは、シリコンバレーの次の時代の、世界のテクノロジセンターである。グラフェンは、科学にまだ大きな未知と驚異が存在することを示している”。

先週はイギリスのCambridge University(ケンブリッジ大学)が2500万ポンドを投じてグラフェン研究センターを開設する、と発表した。こちらは、政府補助金のほかに、Nokia、Plastic Logic、Philips、Dyson、 BaE Systemsなどが研究資金を出す。

[画像出典: CORE-Materials, より。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AcerのChromebookは合衆国販売台数の5〜10%を占める–Wong社長は“成功”と評価

Chromebook_c7

Acerの、ChromeOSを載せたChromebooksは、同社社長Jim Wongが今日(米国時間1/28)Bloombergに語っているところによると、11月の発売以来合衆国の同社製品売上の5〜10%を占めている。この、Linux上でChromeブラウザが“ユーザOS”として動くデバイスの総売上台数をGoogleは明かさないし、Chromebookの代表的なメーカーであるSamsungからも情報はない。AcerのChromebookは現在一機種のみで、それは11月発売のC7モデル、インターネット接続はWiFiのみでお値段は199ドルという製品だ。

C7の販売チャネルは、今のところGoogle PlayとBest BuyとTigerDirectのみ。WongはBloombergに、この5〜10%が今後も長期的に続く、という予想を語っている。また、今後Chrome OS機は合衆国以外の先進国市場にも提供していきたい、という。

Chromebooks_ Acer C7 Chromebook

GoogleはChromebookとChromebox(MacMini的なChomeOSデスクトップ機)を主に、学校や企業向けと位置づけている。これらのユーザ層ではOSは伝統的にWindowsだが、ChromeOSに比べるとWindowsはずいぶんと高価である。またその後の費用(管理の手間など)もChromeOS機はWindowsマシンに比べて相当低いとGoogleは主張している。Chromebookは学校の先生たちにタブレットに代わるものとして人気がある。WongはBloombergに、ChromeOSの初期の採用者たちは“教育機関におけるプロ意識の高いインターネットのヘビーユーザであるような人たち、そして今では企業もこのオペレーティングシステムに関心を示しつつある”、と語っている。

WongはChromeOSの将来について楽観的だが(Bloombergの記者は単に”Chrome”と呼んでいる)、Windows 8に対してはかなり冷淡だ。“Windows 8はまだ成功していない”、とBloombergに対して述べている。ChromeOSとWindows 8との比較談義では、立ち上げ時のWindows 8のようなマーケティング努力も宣伝もないChromeOSが成功していることには、気を良くしている、と語っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

シリコンバレーが徐々に(Samsungの)Androidを実感し始めている

編集部注:Semil ShahTechCrunchのゲストライター。Twitterアカウントは@semil

iPhoneが2007年に発売された時ジョブズは、電話機に関して言えばAppleはライバルより恐らく5年先を行っていると公言した。そう、その5年間は過ぎ、突如として、あたかも歩調を合わせたかのように、シリコンバレーの優れたテクノロジー頭脳と傍観者たちは、彼らの主要モバイルデバイス(iPhone)に加えて最新Samsung製Android機にも注意を払い始めた。このAndroidの成長は、デベロッパーがローンチするモバイルプラットフォームを選ぶ際の優先順位や、変化の激しい状況下におけるハードウェア(Samsungの価値獲得能力を含む)やソフトウェア(アプリ)の収益構造にどのような影響を与えるだろうか。

Anroidが「なぜ」「どのように」勢いを増しているかに関して、特に優れた分析がなされているわけではないが、私もここで蒸し返すつもりはない。どう見方を変えようとも、iPhone中心で、iPhoneに取り付かれた典型的シリコンバレー人種たちが、新しいSamsung Android機に関して、その触知性からアプリ性能、成長率や見通しを含めAndroidの何もかもに注目し始めていることは確かだ。これは、AndroidがiOSと肩を並べたとことを示唆するものではないが、これまでのGoogle戦略を考えれば「十分良い」は必要十分だろう。

今日まで、モバイルにおける殆どの「アプリありき」の成功はiPhoneから生まれている。最も著名なところで、新しいメディアの寵児、InstagramやUberをはじめとする新しいマーケットプレイス、そしてAngry Birdsのようなフリーミアム・ビジネスモデルアプリ等だ。これらのアプリはすべて数年前に発売され、iPhoneの改善と共に爆発的成長を享受してきた。そしてこれらのアプリは、ある時点で主要製品が安定したら(そして本格的ベンチャー資金を調達し)、Android版開発にリソースを注ぎ込むことによって、それまで楽しみから疎外されていたアプリを待ち焦がれるユーザーたちを引き付け、劇的に収益を伸ばす。こうした進化の間、Appleはハードウェア利益で業界最大のシェアを勝ち取ると共に、そのマーケットプレイス、App Storeを通じてiOSデベロッパーが大金を得る手助けをしてきた。

今、2013年、人々はモバイルの次の5年について想像し始めている。そして、そこにGoogleが多く関わっていくことは間違いない。Android端末の台数は膨大になるだろう。デベロッパーは潜在顧客の数に魅惑されるだろう。Androidはより「オープン」であり、iOSから派生したものとは違うスタイルのアプリ革新を促すかもしれない。もちろん何もかもがバラ色ではない。果たしてAndroidユーザーがアプリやアプリ内での行動にいくら費やすかはわからないし、Android機のあまりにも多いタイプとサイズは、デベロッパーに難しい選択を迫るだろう。そしてユーザーは、Androidによって歪められたものではなく、デバイス間で一貫した体験が欲しいという結論を下すかもしれない。さらにこの上には、「Samsungは何をするのか?」「GoogleのMotorola統合は何を意味しているのか」そして「Androidの最新OSアップデートが走るのは何台か」など「大がかりな未知数」もある。実に面白い。

そして、われわれはお金を追求しなくてはならない。

デバイスに関してAppleは依然として、可能な利益のほぼすべてを絞り出し続けている。もちろん、これが永遠には続かないことは、2013年が始まって以来のApple株の変化を見ればわかる。しかし、同社のiPhone関連のみの売上(他の製品やサービスを含まない)が、他の主要テクノロジー企業の年間売上をしのいでいることを考えれば、株価の立ち直りは早いと私は睨んでいる。Sansumgも、恐らくこれまでより高いハードウェア利益率を確保するだろうが、それがどの程度かはまだわからない。ネイティブサービスに関して、Googleは、自社製スマートフォンブラウザー、音声コントロール、マップ、あるいは予測システム等、あらゆるタイプの検索における収益化に関して好位置を維持している。Googleは検索を収益化する方法について1つや2つ何かを知っているらしいと私は聞いたことがある。

では、サードパーティー・アプリとその周辺のお金に関してはどうなのか。歴史的に、利益の大部分はiOSを経由しており、胴元は魅力的な30%を手にしている。 今後は「Android第一」がアプリが増え、Android第一アプリが主流になる率が高くなっていくことは明白だ。デバイスの離散化は、個人や小企業にとって大きな負担だ(ただしアプリとOSに関わる超革新的な解決方法が芽生えかけている。これについては別の機会に触れる)。しかし、リソースを持ち、成長(および投資)を続けている大企業は、Androidに投資して新規利用者を獲得できる有利な立場にある。

デバイスのシフトがどこまで劇的に起こるかはまだ何とも言えない ― 予想するには早すぎるし、私個人に関しては冷たくなった死体の手から引き剥がされるまでiPhoneを手放すつもりはない。しかし、Androidの規模が、旧型デバイスと時代遅れのソフトウェアアップデートに関わらず、膨大になっていくことに疑問はない。そして、Androidユーザーたちにどこまでアプリ内で取引きする意思があるのかも不明だが、例えば新しい「モバイル・ツー・オフライン」のマーケットプレイスを作っているデベロッパーたちは、Anroid第一アプリをスタートするだけでなく、かつてはiOSのものだった売上と利益も引き出すだろう。

2007年の「5年先を行く」発言に関して、ジョブズは(控え目だったと言わないまでも)正しかったが、私の偏見を言えば、iOSは今でもAndroidを何マイルかリードしている。しかし、Androidが数を伸ばし、Samsungで良い性能を出していることは間違いない。もし彼が生きていたら、次の5年間をどう予言しただろうか。私は、利用者が増えると同時にシフトが起きた時に何が起きるかに関して、分析的視点で考えようと試みた。しかし、シリコンバレーにもウォール街にも愛されているAppleは、 おそらく全く新しい何かを、われわれがまだ知りもしない何かを探しているだろう。果たしてそれはクパチーノからやってくるのか?Googleは豊富な現金を持ち、膨大なスケールで運営を続ける一方で伸び代もあり減速する気配を見せない。そして、最もiPhoneに忠誠なシリコンバレーの人々でさえ、彼らの殆どが5年前には見えていなかった未来に気付き心に描き始めている。

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(翻訳:Nob Takahashi)

日本のモバイルビジネスがiOSとAndroidに本格的にシフト中(App Annie調べ)

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これまで日本の携帯電話のエコシステムは高度に発達した無数のフィーチャーフォンのおかげで「ガラパゴス島」と揶揄されるような特異な状態にあった。それが最近ついにAndroidとiOSを中心とする方向に本格的に動き出した。日本人がこれまでモバイル・アプリとゲームに非常に高いレベルの支出を続けてきたことを考えると、世界のAndroidとiOSデベロッパーにとって見逃せない動きといえる。

たとえば、昨年秋、日本はアメリカを抜いてGoogle Playで「いちばん儲かっている市場」になった

北京に本拠を置くモバイル・アプリの市場調査会社、App Annieが日本市場に関する詳しいレポートを発表した。この10年間日本は世界でも最高レベルに携帯電話が普及している地域であったにもかかわらず、皮肉にもスマートフォンへの転換の速度は比較的遅かった。2011年末のスマートフォン利用率はわずか23%にとどまった。

日本ではNTT、DoCoMo、Softbank、KDDIといったキャリヤの影響力が決定的に強い。他の国でもそうだが、キャリヤは配信されるコンテンツを全面的に管理し、収益の分配を受けている(Appleの30%ほどの高率ではないが)。これによりフリーミアム・タイプのビジネスモデルを持つモバイル・ソーシャルゲームのGREEやDeNAが、アメリカ市場より早く何十億ドルもの売上を誇る大企業に成長させた理由だ。

しかしこれも世界の他の地域でと同様、iPhoneがキャリヤの影響力を弱めつつある。NTT DoCoMoはiTunesストアを通じたコンテンツ販売をコントロールできないことをを嫌ってAppleと提携していない。重要な収益の柱を失うことを恐れているわけだ。その代わりにDoCoMoはむしろAndroidに集中し、ポータル、dmenuをプロモートしている。こにはインターネット・ベースのコンテンツに加えてビデオ、書籍、アプリなどの有料コンテンツを販売するdmarketが用意されている。

一方、KDDIとSoftbankはiPhoneを販売しており、DoCoMoからユーザーを奪うことに成功している。

こうした市場の力学から日本のスマートフォン市場の3分の2はAndroidで占められ、残りの3分の1がiPhoneとなっている。ただし売上高ではAppleのAppStoreがGoogle Playよりはるかに多い。しかしその差は世界の他の地域同様、縮まりつつある。

もう一つ日本市場の特徴は、外国企業の参入が極端に困難であることだ。トップの5社(すべて日本企業)が全市場の3分の1を占めている。フィーチャーフォンでの日本メーカーの成功はそのままスマートフォンにも持ち越されている。こと売上に関しては日本市場は日本企業のほぼ完全な独占といってよい。例外は韓国系のメッセージ・サービスNHN、フランスのモバイル・ゲーム・デベロッパー、Gameloft、それにAppleくらいのものだ。

top-20-ios-publishers-japan売上をカテゴリー別にみると、他の国と同様やはりゲームが圧倒的なトップだ。アメリカでもゲームはトップだが、売上のシェアとしては59%と比較的少ない。

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滞在時間ではゲームとソーシャル・ネットワーキングがトップだが、売上に関しては日本ではFacebookはトップ・アプリではない。トップはメッセージ・サービスのLineだ。このサービスは最近1億ユーザーの大台を達成した。現在のところ収入はステッカーやチャット用絵文字の販売によっている。このビジネスモデルで昨年1月から9月の間に383%の売上増を実現している。

Facebookの日本における売上は、主として広告によっているので、金額の推定は難しい。Appleはアプリ経由の広告売上に関する情報を発表していないのでアプリ・ダウンロードの順位から推定することも困難だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+

記事を「読む」のはもうやめだ

HAL 9000編集部注本稿執筆者のNir Eyalは心理学とテクノロジー、そしてビジネスとの融合分野について多くの記事をNirAndFar.comにて発表している。TechCrunchでも「『願望創出エンジン』の仕組みと実際(常習的ユーザの作り方)」などの記事を掲載している。著者のTwitterアカウントは@nireyalだ。

インターネットという存在が声を発するのなら、それは2001年宇宙の旅HAL 9000のような声だと思うのだ。

「ハロー、ニール」と低い、単調な声で話しかけてくるのだろう。「また会えてうれしいですよ」といった具合に。

「インターネット、いま書いている記事のためのちょっとした調べ物があるんだ」と私は応える。「仕事に入るので邪魔はなしだ」。

「もちろんですニール。でもPaul Grahamの記事は見ておいた方が良いのではありませんか?」。

「ご親切にどうも。でも今日は本当に時間がないんだ。仕事に関係のあるものしか目にしたくないんだよ」。

「それは大変失礼しました、ニール。ただ、どうでしょう、このLOLCatは見ておいた方が良いと思うんですよ。仕事にも役立つと思うのです」。

「ほほう」。ついのってしまうかもしれない。「ちょっと見てみようか。それから仕事に戻るとしよう」。

そして結局は3時間ほどを、仕事とは関係のないことに使ってしまうことになるのだろう。何か仕事の面から言うと無駄なことに夢中になってしまうのだ。

まあ自分自身でも魅力あるテック系サービスについての記事を書いているわけで、自分が夢中になってしまうことについて「無駄」などと言うのはおかしなことなのかもしれない。これまでに、多くの利用者に使ってもらうためにはどうすれば良いのかというような記事を書いてきた。あるいは利用者が気づかないうちに利用して、それがさらなる利用者を生むようなサービスを作るべきだというようなことを書いている。

そうであれば、そうしたサービスに対処する方法を把握していてしかるべきなのかもしれない。しかし実のところ、ドラッグがどのように作用するかを知っていても、ドラッグに対する抵抗力が増すわけではない。会議中のデジタルデバイスはなしにしようというような記事も書いたし、あるいはソーシャル時代のベッドルームでの振舞い方についても記事を書いた。しかしそれでもいざ自分のことになると、集中力を保つことができないのだ。そしていろいろな調査が指摘するように、ちょっとした阻害要因も大きなエラーにつながり得ることを実感している。

昨今のナレッジワーカーと呼ばれる人にとって、仕事もゲームも同じ画面で行うということが大きな障害となる。コンピュータやスマートフォンをつかって仕事を行うが、同じく両者を通じてゲームをプレイしたりもするのだ。アメリカにおける人気ウェブサイト25をピックアップすると、確かに日常生活のことを忘れさせるものが多いようだ。

ヒットするコンテンツは、習慣性を持つように設計されている。トリガー、行動、報奨、そして自発的トリガーの構築という誘惑フレームワークを実践しているのだ。仕事時間中に不用意にコンテンツ消費に時間をかけてしまう悪弊から抜け出すには、なんとかこのフレームワークから抜け出す方法を考えなくてはならない。

「読まない」対応

幸いなことに、なんとか対処する方法を見つけることができた。もちろん読者の方々にはこれから示す方法は無視して、ぜひとも記事を読み続け、そして広告主を喜ばせるような行動をとって欲しいと思う。それはともかく、私としてはなんとか見出しを追い続けて時間を浪費する悪弊から抜け出すことができた。

まず行ったのは、コンテンツを消化するやり方を変更したことだ。どういうやり方かと言えば、とにかくその場では読まないことをルールにしたのだ。もちろん、絶対に読まなくてはならないコンテンツもある。そういうものについても「タイムシフト」の仕組みを導入したのだ。

わかりやすくいえばPocketを導入したのだ。もちろんブラウザの拡張機能も導入した。必要な記事を見つければ即座にPocketに送ってしまうのだ。するとPocketがコンテンツを後で読むために保管しておいてくれる。ブラウザ上にPocketのボタンがあることで「読まない」ことをルールにしていることを思い出させてもくれるのだ。

もちろん「記事を読みたい」という欲求が消え去るわけではない。しかしいつでも読むことができるという安心感があり、その場で時間を消費することをやめることができた。

コンテンツ消化のご褒美

さらに、PocketのAndroid版を使い始めた。Android端末を持ち歩くことにより、いつでも時間のあいたときにコンテンツにアクセスすることができる。さらに、Androidアプリケーションには大きなメリットがある。すなわち自分ではコンテンツを読まずに、アプリケーションに読んでもらうことができるのだ。

Android版PocketはText-to-Speechに対応している。しかもHAL 9000風の音声ではなく、英国訛りながら明るい声でコンテンツを読み上げてくれるのだ。私の知る限りではiOS版には読み上げ機能が搭載されていない。Android版の方はCMなどを割りこませることもなく、記事を読み上げてくれる。これで運転中などにコンテンツを消化することができるようになったのだ。また、この方法には驚くべきメリットもあった。

Pocket's Android app with text-to-speech (TTS) capabilitiesPocketに保存したコンテンツには、読み終える(聞き終える)とチェックマークをつけるようになっている。これが、メール受信箱の未読整理を行うときと同様に、ある種の達成感を感じる行為なのだ。保存コンテンツを消化し終えると、ご褒美としてジムに出かけるなどという習慣もできた。だらだらと机の前に居続ける生活を改め、時間を効率的に使うことができるようになったのだ。

IFTTTの活用

もちろん、机で記事を読む方が便利なこともある。たとえば私はしばしば記事をEvernoteに保存したり、あるいはTwitterなどで共有したりしていた。しかしたとえばジムで音声を聞いているときには、わざわざ記事を保管したり共有したりするのは面倒なことだ。こちらの解決にはIFTTT(If This Then That)を活用することにした。これを使えばさまざまなアプリケーションを連携させることができるようになる。たとえばPocketで、記事に「お気に入り」マークをつけると、それを直ちにEvernoteに保存するということができる。このアクションを実施するための「レシピ」はこちらに公開してある。また、聞いている記事をソーシャルネットワークにて共有しようと思った場合には、Bufferを使って行うようにしている。そしてこのアクションによって、また別のIFTTTレシピが起動するようにもなっている。

トリガーの発動を防ぐ

ちなみに、ここまで述べた仕組みにはコーディングスキルなど一切必要ない。またニーズに応じてカスタマイズすることも容易だ。こうした仕組みを構築することで「他にも面白い記事がありますよ」という誘惑に負けて、いたずらに時間を消費することを防ぐことができるようになった。ウェブ上には、利用者を誘惑するための手段が満載だ。対抗するためには、新たなツールをうまく使っていく必要があると感じている。興味を引いたものになんでも手を伸ばしてのめり込んでしまうのではなく、新しい習慣によって自分の意志による行動をとることができるようになった。HALからの誘惑に耐え、生産性を上げることができるようになったのだ。

情報開示:参考までに申し上げておくが、少なくとも記事執筆時において、取り上げた企業との間に経営的ないしは個人的な繋がりは一切ない。

Nir Eyal

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(翻訳:Maeda, H)

ITUが新ビデオフォーマットH.265を承認, モバイルでHD, ブロードバンドで4K TVが可能に

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ITUが、将来のブロードバンドネットワークで4Kのビデオを送れるビデオフォーマットを承認した。またこれにより、帯域の広くないモバイルネットワークでも、HDのビデオをストリーミングできることになる。そのH.265と呼ばれる規格は、非公式にはHigh Efficiency Video Coding(HEVC)とも呼ばれ、低帯域のネットワークでも高品質なストリーミングビデオを提供できるよう設計されている。

この新しいビデオフォーマットは、H.264コーデックの後継規格で、こちら(H.264)はiPadなどのモバイル製品の登場以降、ビデオ提供サイトのほとんどが使っている。今となっては馬鹿げているが、かつてAppleがH.264を採用し、HTML5によるビデオプレーヤーに固執したときには(Flash全盛時代だったので)、物議を醸した。当時のiPad以前のビデオは、その多くが、Adobeの私企業規格であるFlashプレーヤー用のVP6でエンコードされていたからだ。

H.265は圧縮技術が良くなっているので、1080pのビデオをこれまでの半分のビット数で送れるようになると期待される。そうするとHDビデオのストリーミングがブロードバンドの世帯だけでなく、もっと狭い帯域上にあるモバイルやタブレットに対しても可能になる。要するに、オンラインビデオの市場が、一挙に拡大するわけだ。

ブロードバンド上なら、H.265で4Kテレビがついに可能になる(画素数がfull HDの4倍)。問題は、ネットワークがそれだけのストリーミング負荷をこなせるか、だ。H.265では4Kテレビのストリーミング負荷は、しかし、わずかに20〜30Mbpsだ。今の標準からすると多いことは多いが、それほど大きな飛躍ではない。

ITUの承認のあとは、業界における実装が待たれるが、ソフトウェアベースのコーデックが今年の終わりごろ、そして組み込みチップの大量生産大量採用は来年以降だ。ハードウェアによるH.265のアクセラレーションが市場に出るのは、来年の後半以降が妥当なところかもしれない。

H.265対応機が世の中に出回るようになれば、コンテンツがそれに追いつくのは早いだろう。iPadが出てから、H.264のビデオは3年足らずで全ビデオの10%から84%にはね上がった(Me-Feediaによる)。

業界によるH.265の採用は、ネットワーク負荷の軽減とHDビデオの増、この二者の組み合わせの進展を意味する。個人的には、ファイルサイズの小型化よりは画質の向上に関心があるが、どちらにしても、たいへんありがたいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ネットショップのモバイルアプリのユーザ滞留時間が前年比で6倍増

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消費者が12月にネットショップ(小売サイト)のモバイルアプリで過ごした時間は、1年前に比べて6倍だった。モバイルにおけるショッピングとコマースは、ついに離陸を開始した。

モバイルのアクセス分析をやっているFlurryは、2011年の12月から昨年の12月まで、iOSとAndroidのアプリ約1800本をモニタしてきた。その種類は、小売(Retailers)、価格比較(Price Comparison)、買い物案内(Purchase Assistant)、オンラインマーケットプレース(Online Marketplace)、そして日替わり売り出し(Daily Deals)だ。

アプリ全体では、滞留時間が前年同期比で132%増加した(ほぼ倍+増, 上図)。日替わり売り出し以外は、どの種類でも、その132%をすら上回っている。

滞留時間がとくに増加したのは、Walmart、Target、Macy’s、Victoria’s Secret、Gap、Saks 5th Avenueなどの小売アプリだ。価格比較のアプリ、すなわちeBayのRedLaserやGrocery IQなどは247%増、買い物案内(ShopSavvyやShopAdvisorなど)は228%増となった。

Grouponなどの日替わり売り出しアプリは、ユーザ獲得に巨費を投じているが、Groupon自身のマーケットシェアは落ち込んでいる。しかし滞留時間は前年同期比で倍増(126%増)している。Grouponは前に、売上の1/3は北米地区におけるモバイルからの購入、と言っている。

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モバイルコマースのマーケットシェアにも、変化が起きている(上図)。わりと初期からモバイルに進出した日替わり売り出しは、毎年集客のために巨費を投じているが、シェアは落ち込んだ。一方、大手の小売企業は、モバイルでの売り方のコツをおぼえて躍進した。

小売は2011年の15%から2012年は27%へシェアを伸ばしたが、そのほかの種類は前年同期比で大きな変化はない(大きな変化は小売と日替わり売り出しのみ)。eBayやAmazonなどのマーケットプレースは25%から20%へと落ちた。価格比較と買い物案内は、ほとんど横ばいだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

写真で見た品物が欲しい!, 店のリンクがない!, The Huntのコミュニティが探してくれる

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先月(12月)、クリスマスに娘に着せるものを探していたとき、Pinterestでかわいいのを見つけた。でも、それをどこで買えるかというリンクがない。Googleやいろんなeコマースサイトで探したが、正確に同じものは見つからなかった。この、写真の中の「物」にリンクがないという問題は、Pinterestにかぎらず、InstagramでもTwitterでもTumblrでも、どこにでもある。そもそも、インターネット上の写真の90%以上には、リンクや買い物情報がない。最近ローンチしたThe Huntは、まさにこの問題の解決を目指している。

このスタートアップは、ソーシャルネットワークなどの上で見た写真の中の品物の発見と購入を、コミュニティの力で助ける。このサイトの会員になったら、探している物が映っている写真を投稿する。写真をアップロードしてもよいし、Webサイト上の写真のURLをポストしてもよい。そして、探してくれる人の参考になりそうな情報や説明もポストする。

そうするとThe Huntのファッション探偵たちが、その品物の捜索を開始する。もちろんユーザ自身も捜索に参加できる。会員のプロフィールには、これまでの成績や、今やっている捜索が書かれている。ユーザは捜索員にもなれるし、今行われている捜索をフォローすることもできる。捜索のための候補品目をポストしてもよい。また、関連品目の推奨もできる。たとえば、今捜索されているドレスに合う靴、とか。

このサイトは一般公開の前にすでに65000名あまりのアクティブユーザがいて、一日平均24分をこのサイト上で過ごしていた。12月のユニークビジター数は61万5千人で、18-34歳の女性が中心的な層だ。会員がお互いの協力によって見つけた品目は、6か月で11万5千点、その店数は1万あまりだ。12月だけでも、会員がポストしたeコマースサイトへのリンクは25万以上ある。しかもそれらのリンクのコンバージョンレート(実買い率)は、ソーシャルネットワークなどの上のリンクの5〜10倍と高い。またしかも、マーケティング努力のようなものは、まったく伴っていない。

CEOで協同ファウンダのTim Weingartenによると、このサイトの強みは何と言ってもコミュニティの力だ。しかも女性会員の多くは、人助けをすることに情熱を燃やしている。現在、もっぱら捜索専任の会員は、全会員の20%(5人に1人)。5人に1人は、ボランティアのファッション探偵だ。

“The HuntはいわばヴィジュアルなQ&Aサイトで、ファッションに伴うジレンマをコミュニティが解決してくれるのだ”、とWeingartenは説明する。しかもThe Huntで行う捜索には、ゲーム感覚があって楽しい。それが、人気拡大の大きな理由だ。ネット上で何かを見つけることには、スリルがあるのだ。

女性たちによる人気の盛り上がりもすごいが、The Huntのチームもすごい。WeingartenはVC出身、協同ファウンダのSimon Peckは元Quantcastに在籍、そのほかのチームメンバもQuantcastとZynga出身だ。

同社はJavelin Venture Partnersが率いるラウンドにより、200万ドルを調達した。

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〔余計な訳注: 残念!、写真中の品物を他の写真中に見つけるアルゴリズムの話ではありませんでした。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google、画像検索ページをリニューアル。検索は効率的になり、サイトへのクリックスルー率も向上

google logoGoogleが新しい画像検索を発表した(日本ブログはこちら)。より高速かつ効率的に画像の検索ができるようになる。全員が一気に新しいページを使えるようになるのではなく、これからしばらくのうちに利用できる層が広がっていくことになる。

新しい画像検索ページでは、検索結果がインラインパネルに表示されるようになり、キーボードから画像を切り替えて表示することができる。また画像関連情報(メタデータ)もその場で確認できるようになっている(訳注:インラインパネルで選択している画像が、パネルの下に拡大表示される。従来はポップアップ形式で表示されていた)。

Google Image Search

Googleブログ(英語版)には、ウェブマスター向けのアナウンスも掲載されている。

・画像の詳細情報(メタデータ)を、これまでの別画面表示ではなく、画像の検索結果のすぐ下に表示するようにしました。
・画像脇に表示する情報量を増やしました。表示するようにしたのは画像を掲載しているページのタイトル、ドメイン名、画像サイズなどの情報です。
・ドメイン名をクリックできるようにしました。また、画像が掲載されているページヘのリンクボタンも設置しました。これにより、従来は2つだった掲載ページへのリンクが4つに増えています。テスト段階の調査では、これにより画像掲載サイトへのクリックスルー率が向上しています。
・元ページを詳細画像表示の背景にiframeで表示するのをやめました。ロード時間の短縮となり、またウェブマスターにとってはページビュー測定に無用なデータが入り込むことを防ぐことができるようになりました。尚、これまで同様にWebmaster ToolsのTop Search Queriesから、画像検索クエリーに関するデータを見ることができます。

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(翻訳:Maeda, H)

待たずに飲み物を注文できるバー・アプリ、Coasterにセルフサービス開発キット登場―店のメニューを登録してモバイル支払いが受けられる

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数ヶ月前にローンチしたサンフフランシスコのスタートアップ、Coasterモバイルを利用して飲み物注文アプリだ。このアプリに登録されたバーでユーザーはスマートフォンから飲み物を注文し、料金を支払うことができる。カウンターの前で行列に並ぶ必要がない。ローンチ後、登録バーの数は徐々に増えていったが、爆発的な増加とはいかなかった。そこでCoasterではバーの運営者が自分の店のメニューを簡単に登録できるセルフサービス・アプリを開発した。

Coasterの最大の問題はバーに登録させるところにあった。もともと地域のスモールビジネス市場というのは開拓が難しい。サンフラシスコ中のバーを一軒ずつを回って参加を勧誘するなどということはできるはずがない。まして全国となればなおさらだ。

新しいiPadアプリはバーのオーナーが自分でシステムに登録できるように作られている。

このアプリでは簡単に独自のメニューが作れる。代表的なビールの銘柄も含めて数多くの標準的な飲み物が予め登録されているので、オーナーはメニューに追加したい飲み物を選び、料金を入力するだけでよい。もちろん独自のスペシャル・ドリンクを追加することも可能だ。メニューを入力して保存するだけで、アプリにそのバーが表示されるようになる。

私は以前にもCoasterについて書いたが、それは主にバーの客としての観点からだった。列に並ばずに飲み物が注文できてアプリ内から料金が支払えるのは間違いなく便利だ。おまけに普通ならキャッシュしか受け取らないバーでもクレジットカードが使える。しかしバーのオーナー側にも多いにメリットがある。バーテンは客と飲み物と伝票とクレジットカードを正しく対応させるのに四六時中神経を使わないですむ。Coasterは料金(チップも含めて)すべてアプリ内で処理するから現金のやり取りをしないでもいい。

Coasterのファウンダー、Inderpal Singhは「待ち時間が短くなるから売上も増える」と主張する。それにCoasterはアプリも無料で処理手数料も現在は無料だ。

Coasterチームはアプリを無料にしているのはバーにともかく試してもらいたいからだ。試してみれば売上も増えるし、クレジットカードの手数料も減るからファンになるだろうという。どういう結果になったか判明したらまた報告しよう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+