超吸収型サニタリーショーツ「Bé-A」を展開するBé-A Japanが総額1.8億円のシード調達

超吸収型サニタリーショーツ「Bé-A」を展開するBé-A Japanが総額1.8億円のシード調達

超吸収型サニタリーショーツ「ベア シグネチャー ショーツ」などを展開するBé-A Japan(ベア・ジャパン)は6月7日、シードラウンドにおいて、総額1億8000万円の資金調達を2021年5月に実施したと発表した。引受先は、Founder Foundry 2号投資事業有限責任組合(家入一真氏および梶谷亮介氏が共同代表を務めるVC「NOW」の2号ファンド)、桑野克己氏(モーメンタム・テクノロジーズCEO)、中村洋基氏(PARTY)、西口一希氏(Strategy Partners代表)、松本恭攝氏(ラクスル 代表取締役社長CEO)。

調達した資金は、販路開拓、プロダクト開発・改善、マーケティング、社内体制の強化などに活用し、Bé-A(ベア)ブランドを世界に向けて成長させていく足がかりとする。

同社のベア シグネチャー ショーツは、2020年7月誕生の初期モデルを経て、2021年3月よりサイズ展開や吸水性能をアップデートした「ベア シグネチャー ショーツ 02」を販売中。累計販売枚数は2021年4月末時点で5万枚を突破した。

また5月28日には、漏れの気になる就寝時や、より不安な日にも安心して使用できるよう、ベア シグネチャー ショーツから吸収体面積を約1.5倍に拡大し、約150mlの吸水量を実現した「ベア ウルトラ ヘビー&ナイト ショーツ」も発売した。

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タグ:生理用品Bé-A Japan(企業)資金調達(用語)日本(国・地域)

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ネクイノは6月4日、アカツキを引受先とする資金調達を発表した。2020年11月から実施しているジャフコ グループをメインインベスターとするシリーズBラウンドにおける資金調達は合計で22億5000万円、創業以来の累計調達額は約30億円となった。

調達した資金により、これまでになかった医療の新しいスタンダードの実現に向けたスマルナのコンテンツ制作など、メディカルコミュニケーションをより活性化させることで、医療DXのネクストステージに向けた事業基盤の強化を行う。スマルナを介し「パーソナルな医療体験」を提供し、ユーザーのQOLを向上させる新しい医療体験を実現するとしている。

ネクイノが運営する、オンライン診察でピルを処方するアプリ「スマルナ」において、スマルナでのオンライン診察回数、医療相談数、コミュニティでの質問・回答数、およびピルのお届け数の累計数「メディカルコミュニケーション数」が83万件を突破したという。

2018年6月リリースの「スマルナ」では、生理や避妊で悩む方と医師をオンライン上で直接つなぎ、ピルを届けするほか、助産師や薬剤師が相談を受け付ける「スマルナ医療相談室」を運営。10代〜30代の方が主に利用しており、ダウンロード数は累計50万件に上る(2021年4月16日時点)。

ネクイノは、医師や薬剤師など医療分野に経験を持つ人材が集まり、2016年6月創業。以来、ICTを活用したオンライン診察をはじめ、健康管理支援、未病対策などライフスタイルや健康状態に合わせて選択活用できる医療環境を生み出している。「メディカル・コミュニケーションカンパニー」を掲げ、テクノロジーと対話の力で世の中の視点を上げ、イノベーションの社会実装を推進していくとしている。

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フェムテックブランド「Rinē」を展開するNeithが約5000万円のシード調達、吸水ショーツなど販売へ

フェムテックブランド「Rinē」(リネ)を展開するNeith(ネイト)は6月3日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資およびデットファイナンスによる総額約5000万円の資金調達を発表した。引受先は個人投資家など。

Rinēは女性が女性特有の悩みによって日々のパフォーマンスを左右されることなく、心身ともに健やかに過ごすためのプロダクトを展開することをミッションに掲げている。調達した資金は、Rinēのプロダクト開発を中心に、マーケティングや組織体制の強化にあてる。

Rinēは、第1弾商品として吸水ショーツの先行予約を公式オンラインストアで2021年6月3日に開始し、6月10日より販売予定。同ブランドの吸水ショーツは新構造の吸水素材を採用したことで、優れた吸水力を実現。吸水面の範囲によってレギュラーとフルタイプがあり、レギュラータイプは60ml、フルタイプは110mlの吸水力となる。サイズはSMLの3種類。価格は、レギュラーサイズが税込4580円、フルサイズが税込4950円。

また、吸水ショーツとセットアップで着用できるブラレットの予約・販売も同時に行う。生理中はバストが張ることも多いため、ゆったりと快適で肌触りの良いブラレットという。SMLのサイズがあり、価格は税込4900円。

さらに第2弾商品として、「母乳パッドが擦れて痛い、取り替えるのが面倒」という授乳中の母親の課題を解決するために、吸水ショーツの構造を活かして開発された「吸水ブラレット」の発売を近日中に予定している。

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国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

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IoT型胎児モニターおよびクラウド周産期遠隔医療プラットフォームにより安心・安全な妊娠・出産環境の実現を目指すメロディ・インターナショナルは4月30日、第三者割当増資による1億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、京都大学イノベーションキャピタル(京都iCAP)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(KYOTO-iCAP2号ファンド)。

2015年設立のメロディ・インターナショナルは、周産期医療の胎児モニタリングで利用される、国内初のIoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」を開発する香川大学発スタートアップ。

分娩監視装置は、超音波ドップラー技術により胎児心拍を測定する際に妊婦健診・分娩監視で利用されるものの、既存製品は装置が大きく据置型であるため、測定できる場所が限られているという。

また日本では産科施設の減少が進み、定期健診などの通院が妊婦にとって負担となっている。高齢出産の増加もあり、出産のハイリスク化も進んでいる状況でもある。さらに最近では、コロナ禍により妊婦の感染対策が求められている。

そこでメロディ・インターナショナルは、いつでも・どこでも遠隔で胎児モニタリングできるように小型・IoT化したモバイル型装置を開発し、2019年に医療機器として発売した。先に挙げた課題に対して周産期における遠隔医療が解決策のひとつとなっており、同社製品が安心安全な出産の実現に役立つことが期待されているという。

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達
iCTGは、胎児の心拍と妊婦さんのお腹の張りを、病院や自宅などで測定できるデバイス。iCTGを妊婦のお腹にセンサーをあて計測すると、Bluetooth接続でスマートフォンやタブレットのアプリケーション内に結果が表示され、医師が診断に活用できる。

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

また周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」(メロディ・アイ)は、妊婦さんが計測した結果をかかりつけ医師に送信でき、遠隔で医師から受診推奨などアドバイスを得られるコミュニケーションプラットフォーム。妊婦さんと医師との連携だけでなく、クリニックからNICUのある中核病院へのデータ連携も行える。

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

京都iCAPは、iCTGおよびMelody iの将来性を高く評価し新規投資を実行したとしている。また同投資は、京都大学以外の国立大学発ベンチャーも支援可能となったKYOTO-iCAP 2号ファンドによる、京都大学以外の国立大学発ベンチャー企業への初めての投資案件という。

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IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始
妊産婦のオンライン診療で安心安全な出産を目指すメロディ・インターナショナルが1.6億円調達

カテゴリー:フェムテック
タグ:IoT(用語)遠隔医療(用語)香川大学(組織)資金調達(用語)出産妊娠(用語)メロディ・インターナショナル日本(国・地域)

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

IoT胎児モニターを開発し国内外で展開しているメロディ・インターナショナルは4月26日、Microsoft Azureの東南アジアリージョンにおいて周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」を開設し、第1弾としてタイ・チェンマイにおいてオンプレミス利用していたMelody iをクラウドに移行して運用を開始した。これを皮切り海外での導入を進め、今後中東のドバイなど、複数リージョンでの運用も開始する予定。

IoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」は、胎児の⼼拍数と妊婦のお腹の張りを、病院や⾃宅などで測定できるデバイス(2018年5⽉にクラス2医療機器認証を取得)。妊婦のお腹にセンサーをあて計測すると、Bluetooth接続でスマートフォンやタブレットのアプリケーション内に結果が表⽰され、医師が診断に活⽤できる。防滴性能を有しており、ケーブルレスのため、清浄や消毒が容易という。また、医療従事者が直接接触しなくともその指導の下で、妊婦が自分自身で装着して、計測データはリモートで確認可能。

Melody iは、妊婦が計測した結果を医師に送信でき、遠隔で医師から受診推奨などアドバイスを得られるコミュニケーションプラットフォーム。妊婦と医師との連携(DtoP)だけでなく、医療機関から医療機関(DtoD)のデータ連携も可能という。

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

iCTGとMelodyiの活⽤により、遠隔で胎児の健康状態をモニターしつつ分娩のタイミングなどを予測可能となり、国内外の妊婦がより安⼼・安全に出産できる環境の提供につながるとしている。

東南アジアで「Melody i」サービスの提供開始

メロディ・インターナショナルによると、タイ、カンボジアやミャンマーなどですでに導入済みのiCTGについては、これまでAzureの日本国内リージョン上やチェンマイ大学のオンプレミス周産期サーバー上で運用していたという。今回、よりシームレスでフレキシブルなサービスを提供するため、Azureの東南アジアリージョンでの運用を開始した。

チェンマイ大学に設置しているオンプレミスサーバーは、オンラインでのサポートに限界があることと、タイの民間病院や周辺国の医療データ等を保存できないため、日本のサーバーを利用する場合が多くあったという。しかし、医療データは国によって運用基準が設けられている場合もあり、日本国内のサーバーを使ったサービスの提供が難しい場合もある。

そこでこれら課題をクリアするために、Azureの東南アジアリージョンにおいてもMelody iサービスを開始した。今回のクラウドサーバー運用開始、また2021年1月のタイFDAライセンス取得とあわせて、今後タイを中心として周辺国の医療機関への導入を加速する。

第1弾として、チェンマイ大学のオンプレミスサーバーで運用していた妊婦さんと胎児の医療データを、クラウド運用に移行。これにより、地域での導入コスト・維持費を抑えるとともに、よりきめ細かなサービスやメンテナンスが可能となるとしている。

チェンマイ地区では、25ある公立病院すべてにiCTGが導入されており、産婦人科医が常駐しない16の医療機関から、産婦人科医のいる病院とデータを共有することで、1次医療機関から3次医療機関をつなぐネットワークを構築しているそうだ。データの共有には、メールとSNS(LINE)と連携した、チェンマイ独自のシステムで、世界で最も進んだICTリファラルネットワークとなっているとした。

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

現在iCTGとMelody iは、国内で約70の医療機関、海外では7カ国約90の医療機関に導入されているという。

現在利用しているAzureは、医療機関の情報システムにおいてクラウドサービスを利用するために満たすべきセキュリティ要件を示した厚生労働省・総務省・経済産業省の3省庁ガイドラインをクリアしており、国内で培った医療データの運用ノウハウは海外でも活用するとしている。

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ピルのオンライン診察アプリの「ネクイノ」が法人向け健康経営支援プログラム「For Women’s 保健室」開始

ピルのオンライン診察アプリの「ネクイノ」が法人向け健康経営支援プログラム「For Women’s 保健室」開始

ネクイノ(旧ネクストイノベーション)は4月21日、子会社ネクイノメディカルテクノロジーズ(NMT)が提供する、働く女性を応援する法人向け健康支援プログラム「For Women’s 保健室」の提供を開始した。

For Women’s 保健室では、オンライン診察でピルを処方するアプリ「スマルナ」に連携する助産師や薬剤師が、生理痛や更年期障害、PMS(月経前症候群)など、ライフステージに応じた女性特有の悩みや健康相談などをオンラインで受け付ける。プライバシーを保護したパーソナルな環境を整えており、企業内の保健室として利用できるという。

また、女性の健康問題に関する知識拡充を目的としたウェルネスヘルスケアセミナーの実施を予定。企業の抱える社内課題を明確化し、改善策の提案などを行う「フェムテックサポート」プログラムも設け、企業の健康経営を円滑に推進するサポートを行うとしている。

「For Women’s 保健室」概要

  • Women‘s 相談窓口:女性特有の悩みについて、スマルナに連携する助産師や薬剤師が、チャット形式で相談対応
  • Women’s healthcare セミナー:企業のニーズに合わせたセミナーを提供。
    女性特有の悩みについて学ぶことで、当事者、管理職・人事担当者を含め社内全体の理解と意識向上を図る
  • フェムテックサポート:相談内容から、企業の抱える課題を見つけ、改善策のご提案やセミナーを実施。企業の経営を円滑に推進するサポートする

2020年9月、NMTによる法人向け健康支援プログラム「スマルナ for Biz」をリリースしたところ、女性特有の悩みを持つ社員向けにピルの服薬支援やオンライン相談、ウェルネスセミナーの実施など、十数社が試験導入したという。

この試験導入効果やアンケート結果を基に、現場から上がってきた声を反映したアップデートを行い、For Women’s 保健室としてリニューアルしたそうだ。また今回のリニューアルを皮切りに、今後も企業向けに多角的な健康支援を行うとしている。

働く女性が健やかに活躍できる社会の実現のため、企業担当者および社員の声やサービスを通して得られる各種データを活かして、ライフステージに応じた健康支援サービスを拡充する。

スマルナは、ネクイノが2018年6月にリリースした、オンライン診察でピルを処方するアプリ。ダウンロード数は累計50万件(2021年4月16日時点)。

生理や性の悩みを抱える方と医師をオンライン上で直接つないでピルを届けるほか、助産師・薬剤師が相談を受け付ける医療専門家相談窓口を設けている。主に10代〜30代の女性が利用しているという。

ネクイノは、医療および関連法規分野に知見を持つ人材が集まり、2016年6月に創業。ICTを活用したオンライン診察をはじめ、健康管理支援、未病対策など、ライフスタイルや健康状態に合わせて選択活用できる医療環境を生み出している。

「世界中の医療空間と体験をRe▷designする」メディカルコミュニケーションカンパニーを掲げ、テクノロジーと対話の力で世の中の視点を上げ、イノベーションの社会実装を推進。

また2020年にはマイナンバーカードと健康保険証をリンクさせるセキュアな個人認証システム「メディコネクト」の提供を開始した。

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自分に合った治療情報を得られる不妊治療データ検索アプリ「cocoromi」正式リリースのvivolaが3000万円調達

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不妊治療データ検索サービス「cocoromi」(ココロミ)を手がけるvivola(ビボラ)は4月22日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による3000万円の資金調達を発表した。引受先は、ANRI、DEEPCORE。またスマートフォンアプリ版cocoromi(Android版iOS版)の提供開始を明らかにした。

調達した資金は、「アプリの改善・マーケティング費用」「企業への福利厚生導入支援費用」「オンライン診療システムの開発費用」にあてる。

アプリの改善・マーケティング費用では、cocoromiのさらなるユーザビリティ向上に向けた開発や、医師や企業との合同イベント、キャンペーンなどのマーケティング強化費用に利用。また、不妊治療をしている社員を支えるための職場環境の構築を目的に、医師やNPOとともに動画・リーフレットの啓発コンテンツの制作費用として使用する。通院負荷を低減するため、地域医療ネットワークを活かした新しい不妊治療の診療システムの開発費用にも用いるとしている。

今後cocoromiアプリでは、薬の服用アラーム機能や病院情報などユーザーからリクエストがあった機能を順次追加していく予定。より詳細な分析が可能な個別分析レポート(有料)や、オンラインでの医師のセカンドオピニオンなどのサポート機能も提供を予定している。

またユーザーがcocoromiアプリを活用することで、2年間で3万人の体外受精のデータを取得することを目標とし、収集データの分析により、個別最適化された治療プロトコールの提供の一助となる、医療機関向けの同質症例DBの開発へ取り組む。

不妊治療データ検索アプリ「cocoromi」

国内における少子化は加速しており、2020年の出生数は87万人で過去最少となり、深刻度を増している。一方で、子供を産みたくても産めない、不妊治療をしている女性が50万人以上おり、vivolaは早急に解決すべき社会課題と考えているという。

また不妊治療を取り巻く課題として、体外受精1回あたり平均約50万円かかるという費用経済的負担のみならず、「自分に合った情報が得られない」「通院頻度が多く仕事との両立が難しい」「治療の長期化により、経済的・身体的・心理的負担が大きい」などが挙げられるとしている。

そこでvivolaは、まずは「自分に合った情報が得られない」という課題を解決すべく、不妊治療を経て妊娠した人のデータをわかりやすく可視化し、誰もが自分に合った治療情報を得られるようなデータ検索サービス「cocoromi」を開発し、2020年6月よりウェブサイトサービスとして提供。

そして今回のスマートフォン向けアプリでは、通院スケジュール管理や治療ログといった新機能追加やUIUXの改善を行い、正式リリースした。

これによりcocoromiユーザーは、分析データの閲覧に加えて日常的に自分の治療ログを残すことで、より自分に合った治療データ(=同質データ)が表示されるようになる。またユーザーのみならず、不妊治療の患者を担当する医師は、cocoromiを通じて、患者の治療知識の向上により、診療におけるコミュニケーションの円滑化が可能になるとしている。

通院頻度が高い不妊治療について、通院スケジュールや治療ログ管理

cocoromiアプリのカレンダーは、Googleカレンダーとの連携が可能となっており、通院頻度が高い不妊治療の通院スケジュールを管理しやすいという。

毎回の診療内容も、採卵・移植・検査などカテゴリーごとに記録していくと、周期ごとの治療サマリー表示が可能。どのような治療をして、どのようにホルモン値が変化したのかを一覧で振り返ることができる。転院をする際には、このサマリーをコピーして医師に提出することでコミュニケーションが円滑に行えるとしている。

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データから不妊治療を徹底分析

過去に不妊治療で妊娠した方の統計データに加えて、女性の年齢やAMH(抗ミュラー管ホルモン)、妊孕性に影響のある疾患(男女)などから同質性を定義し、データべースから自分と似た人の同質データが閲覧可能。このため、マイデータと比較しながら今後の治療計画を立てられる。治療ログを記録するほど、ユーザーと似た人の参考になる同質データを表示しやすくなる。

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トークルームや病院検索で必要な情報を収集

不妊治療に関する専門用語や病院による治療方針の違いなど、カテゴリーごとに悩みや疑問を患者同士で共有して情報交換が可能なトークルームを用意。また病院検索では、土日診療や夜間診療などの条件を指定して全国の病院検索が行える。

今後は、セカンドオピニオンやオンライン診療可能な病院検索、病院ごとの治療成績や保有設備などの情報も追加予定。

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HERBIO(ハービオ)は4月2日、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO)が実施した、2020年度「研究開発型スタートアップ支援事業/シード期の研究開発型スタートアップに対する事業化支援」(NEDO STS。最大7000万円の助成金)にかかる第3回公募において採択されたと発表した。

HERBIOは、直腸温(深部体温)と臍部周辺温度の相関性を確認し、同社開発中のウェアラブルデバイスで取得したデータを基に、体温変動の研究・解析を実施する研究開発型スタートアップ。

妊娠を望んでいる女性・将来的に妊娠を望む女性は、妊活の第一歩として基礎体温の継続的な計測を行う必要がある。ただし毎朝安静状態で計測する必要があり、社会進出が進み、様々なライフスタイルの中で生きる女性にとって難しい状況にある。

HERBIOは、独自技術を活用したウェアラブルデバイスにより、取得した体温の変動データを研究することで、より精度高く妊活に貢献できるサービスの提供を目指している。また、研究により体内時計や現代女性の生活様式に適した行動変容システムをあわせて開発し、早期の社会実装を加速させる。

HERBIOは、研究開発型スタートアップとして、2017年の創立以来「体温」を軸とした事業展開を行い、ウェアラブルデバイスの開発、体温データの変動に関する研究・解析を進めている。従来取得が難しかったデータを同社独自技術を活用することで、現在製薬会社との治験や、教育機関との共同研究がスタートしているという。

同社は、「生きるに寄り添うテクノロジー」というミッションを掲げ、今までにない発見と課題の解決手法を確立し、研究成果による社会課題の解決を目指す。また、世界中の誰もが安心して医療を受けることができ、医療と健康に隔たりがなく健やかに生きることができる状態を実現するとしている。

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自宅でできる郵送ホルモン検査サービス「canvas」が生理不順・妊娠・更年期の検査キット3種類を発売

Vitalogue Health(バイタログヘルス)は3月26日、自宅でできる郵送のホルモン検査サービス「canvas」(キャンバス)を発売した。妊娠を見据えた健康チェックができる「Women’s Fertility Check」、更年期を見据えた健康チェックが可能な「Menopause Check」、ニキビ・生理不順が気になる方向けの検査キット「Women’s General Health Check」の計3種類を用意しており、公式サイトで購入できる。

  • Women’s General Health Check:ニキビ・生理不順が気になる方向けの検査キット。​排卵・ニキビ・体調に関係するホルモンの値から、肌や体調にホルモンがどう影響しているかセルフチェック可能
  • Women’s Fertility Check:妊娠において不利な状況がないかどうかを調べるための検査キット。排卵・卵子の数・体調に重要な役割を持つホルモンの値から、妊娠に向けた身体の状況や現在の体調にホルモンがどう影響しているかセルフチェックできる
  • Menopause Check:排卵と体調に関連するホルモンのバランスから、気になる症状が更年期に関連しているものなのか、他の要因によるものなのかセルフチェック

価格は、Women’s Fertility CheckとWomen’s General Health Checkが税込2万8600円、Menopause Checkが税込1万6500円。また同サイトでは、それぞれ20~40%オフとなる先行販売価格を別途提示している(1カ月限定)。

また企業・団体の福利厚生や共同購入のためのセット割引も用意しており、10個セットで35%オフ、30個セットで40%オフになるセットも用意。個人・法人問わず多くの人が郵送ホルモン検査サービスを利用できるよう、幅広い商品ラインナップを取り揃えている。

canvasは、自己採血することで、自宅で自分のホルモンをチェックできる検査サービス。PMS(月経前症候群)や生理痛、妊娠、更年期と、女性は一生を通してホルモンに大きな影響を受けるため、年齢や月の生理周期によるホルモンの変化について知ることで、ライフスタイルやキャリアプランの選択肢を自分で選び自分で変えていく人を増やしたいと考え、「canvas」を生み出したという。

検査内容は、「排卵機能」「卵巣予備能(卵子の残り数)」「甲状腺機能」に関わる8つのホルモンのうち、気になる悩みに合わせて必要なホルモンを測定するというもの。同社によると、8つのホルモン値を計測し包括的なアドバイスを行うサービスは、canvasが日本初としている。

自宅でできる郵送ホルモン検査サービス「canvas」が生理不順・妊娠・更年期の検査キット3種類を発売

また独自アルゴリズムを確立し機械学習を組み合わせることで高精度で解析できる手法とともに、検査機関と連携しており、検査レポートには最新の医学エビデンスに基づいた医師のコメントを付けているそうだ。

なおWoman’s General Health CheckとWomen’s Fertility Checkでは、同じホルモンを測定しており、主な悩みに合わせて、Menopause Checkも含めて3つのうちから選択できるようにしているという。

利用の手順と検査結果

利用の際は、まずcanvasウェブサイトにおいて、キットに付随するバーコード番号を入力し会員登録を行う。キットが自宅に届いた後は、生理3~5日目に自身で血液を採取し返送すると、検査レポートが10日以内にマイページに届く。

自宅でできる郵送ホルモン検査サービス「canvas」が生理不順・妊娠・更年期の検査キット3種類を発売検査レポートには、最新の医学エビデンスに基づいた医師のコメントを掲載。普段病院では時間が足りずにきちんと理解するのが難しかったホルモンと身体の関係について、マイページにまとめているという。

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canvasは、検査方法、検査結果、アドバイスの内容について、医師・専門家によるサポートの基開発を行っており、検査結果により病院への通院が必要な場合には連携クリニックを紹介しているそうだ。

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ガーミンがスマートウォッチ連動の「Garmin Connect」アプリに「妊娠トラッキング」機能追加

ガーミンがスマートウォッチ連動の「Garmin Connect」アプリに「妊娠トラッキング」機能追加

GPS機器メーカーのガーミンは、スマートウォッチシリーズと連動して活用するモバイルアプリ「Garmin Connect」に、新たな女性向けヘルスケア機能として「妊娠トラッキング」を搭載します。

妊娠トラッキングは、Garmin Connect アプリでトラッキングしている健康データと一緒に、妊娠状況の経過を確認できる機能です。具体的には、心拍数、ストレスや睡眠、運動量といったGarminの既存のライフログデータのモニタリングと、妊娠中に気になる妊婦の健康、フィットネスなどの情報を1か所にまとめることで、妊娠の経過に沿った体の状態や相関を確認できます。

Garmin Connect アプリでは、妊娠週数ごとに摂取すべき具体的な食材や栄養素に関する情報や、妊娠中の運動についてのアドバイス、妊娠に伴って生じるマイナートラブルへのヒントを確認でき、体重増加の推奨範囲を参照しながら、妊婦と胎児の健康的な体調管理に役立てることができるそうです。

ガーミンがスマートウォッチ連動の「Garmin Connect」アプリに「妊娠トラッキング」機能追加

妊娠アプリの画面:左から毎日の記録、ヒント、4週間データ

妊娠アプリの画面:左から毎日の記録、ヒント、4週間データ

ウォッチの画面

これらの機能は、2月11日に発売した女性向けスマートファッションウォッチ「Lily」シリーズに搭載し、今後は「VENU」シリーズや、「vivomove3」「vivoactive4」などにも搭載するとしています。新機能搭載に伴い、Connect IQ ストアにて妊婦向け専用アプリケーション「Pregnancy Tracking(プレグナンシー トラッキング)」の提供も開始しています。

ガーミンは、これまでも女性に役立つ健康管理機能として、毎日の気になる消費カロリー、睡眠、水分補給、体のエネルギー状態を数値化したBody Battery、そして生理周期トラッキングを提供しています。女性のライフステージに合わせ、日々の健康管理に役立つサービスを展開することで、女性向けヘルスケア機能の充実を図る考えです。

(Source:ガーミンEngadget日本版より転載)

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自宅でできる郵送ホルモン検査サービス「canvas」のVitalogue Healthが資金調達

自宅でできる郵送ホルモン検査サービス「canvas」のVitalogue Healthが資金調達

自宅でできる郵送のホルモン検査サービス「canvas」(キャンバス)を展開するVitalogue Health(バイタログヘルス)は2月1日、第三者割当増資による資金調達を発表した。引受先はジェネシア・ベンチャーズ、赤坂優氏、森本千賀子氏、石倉壱彦氏。今後、プロダクトのさらなる拡充、各種プロモーション、採用活動を行う。

Vitalogue Healthは、代表取締役CEOの長谷川彩子氏自身の経験から女性が自分の身体と向き合い、人生の選択肢を広げるきっかけを増やしてほしいという思いから、2020年4月に設立。canvasをファーストプロダクトとして展開し、ウェブサイトを通じた事前登録を開始しているほか、法人利用・アライアンスでの活用も予定。

自宅でできる郵送ホルモン検査サービス「canvas」のVitalogue Healthが資金調達

canvasは、自分の手で人生を描き続けたいと願うすべてのひとの、あらゆるライフスタイルを叶えるための「ホルモンケア」サービス。PMS(月経前症候群)や生理痛、妊娠、更年期と、女性は一生を通してホルモンに大きな影響を受けて生きているという。

同社は、canvasの第1弾として、妊娠を見据えた健康チェックができる「Women’s Fertility Check」、更年期を見据えた健康チェックができる「Menopause Check」の2種類の検査キットへの事前登録を、2020年1月よりcanvas公式サイトで開始している。

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AIが健康な胎芽を特定し体外受精の成功率を高めると謳うEmbryonics

年を追うごとに、医療の世界では正確な診断の標準的レベルをAIが押し上げるようになってきている。皮膚ガン肺ガンの発見においては、それが顕著だ。

そして今、イスラエルのスタートアップEmbryonics(エンブリオニクス)は、同社のAIなら、体外授精で健康な胎芽が着床する確率を高めることができると主張する。彼らが開発したのは、基本的には、胎芽の着床の可能性を予測するアルゴリズムだ。それは、体外受精の際の胎芽の発育をコマ撮りした画像でトレーニングされている。

ハッキリいって、これはやっと始まったばかりの技術だ。現在のところ、20歳から40歳の女性11人を対象にしたテストが行われているが、そのうち6人は妊娠に成功し、残る5人は結果待ちの状態だとEmbryonicsは話している。

それでもEmbryonicsは、経済的不安から出産をためらっているミレニアル世代の女性のように、外的要因のために何十年も進歩がないまま拡大を続けている巨大市場を活気づける可能性があるという点で興味深い。

体外受精市場は2019年のおよそ183億ドル(約1兆9000億円)規模から、今後5年で2倍に拡大すると一部では見られている。しかし、毎年体外受精を試みている多くの女性たちは、1回に1万ドル(約103万円)から1万5000ドル(約155万円)という費用を長期にわたり負担している(少なくとも米国の場合)。しかも、年齢が増すごとに成功率は下がってゆく

そんな体外受精の実施回数を減らし費用を軽減させることが、まさにEmbryonicsの原動力だ。同社は3年前に、CEOでありヘブライ大学で一般外科を学び、後にある体外受精研究所の研究員となり受胎の科学に変わらぬ興味を抱いた医学博士Yael Gold-Zamir(ヤエル・ゴールド-ザミール)氏によって創設された。

後に彼女は偶然にも、興味と専門知識を相補的に併せ持つ2人の人物を紹介される。1人はDavid Silver(デイビッド・シルバー)氏。テクニオン・イスラエル工科大学で生物情報学を学び、2020年にEmbryonicsに加わる以前は、Apple(アップル)の機械学習エンジニアとして3年、Intel(インテル)のアルゴリズムエンジニアとして3年働いている。

ゴールド-ザミール氏が紹介された2人目は、 Alex Bronstein(アレックス・ブロンスタイン)氏だ。いくつもの企業を立ち上げてきた起業家であり、Intelの主幹エンジニアとして長年勤務してきた。現在はテクニオン・イスラエル工科大学の知的システムセンターの主任を務めている。さらに、Embryonicsや資本市場のアルゴリズムトレーディングに特化したスタートアップSibylla(シビラ)などで、深層学習AIを含む複数の研究に携わっている。

Embryonicsの規模はまだ小さいが、この3人と彼らの元に集まった13人のフルタイムの従業員は、明らかに進歩を遂げている。

Shustermann Family Investment OfficeとIsraeli Innovation Authority(イスラエル・イノベーション局)が主導したシード投資ラウンド400万ドル(約4億1400万円)を助力とするEmbryonicsは、現在、欧州でのソフトウェア販売を可能にする認可を待っているという。それは、人間よりもはるかに高い精度で小さな細胞クラスターのパターンを検出するというもので、ヨーロッパ大陸全域の不妊治療クリニックが利用できると同社は話している。

世界中に点在し、あらゆる人種、地域性、年齢層を含む数百万件の匿名化された患者データベースを利用することで、同社はすでに次のステップにも目を向けているとゴールド-ザミール氏はいう。

中でも注目すべきは、胎芽分析ソフトウェアをひっさげて米国アメリカ進出を果たす他に、ホルモン刺激と呼ばれる治療法の改善を不妊治療クリニックと協力して進めるという計画だ。ブロンスタイン氏が指摘するとおり、体外受精療法や妊孕性温存療法を受けるすべての女性は、卵巣ができるだけ多く成熟した卵子を作り出せるようにする処置を受けることになる。これには8〜14日間にわたるホルモン注射も含まれる。しかし現在、一般的なプロトコルは3種類しかなく、「適切なものを確立するために数多くの試行錯誤」が続けられている状態だと彼は話す。そこで深層学習を利用すれば、その人ごとの適切なホルモンの配合と、適正な投与時期がわかってくるとEmbryonicsは考えている。

すべてが計画どおりに進むと、彼らの仕事はさらに増える。「Embryonicsの目標は、治療のあらゆる側面をカバーする総合的なソリューションをもたらすことです」とゴールドザミール氏はいう。彼女は会社を経営しながら、4人の子どもを育てている。

この生まれたばかりの企業が成功できるか否かを判断するのは、まだ早い。しかし、数日間シャーレに載せておいた胎芽を顕微鏡で観察し、細胞の増殖の様子や形状からその健康状態を判断するという、40年前から変わらない世界中の体外受精クリニックのやり方を一気に変革するテクノロジーを先導しているようには思える。

2019年春、ニューヨーク市のワイルコーネル医科大学院の研究者が、AIは人間の目よりも正確に胎芽の形態を評価できるとの研究結果を発表した。これは、受精後正確に110時間経過した人間の胎芽の写真1万2000点を使ってアルゴリズムをトレーニングし、胎芽の質の良し悪しを選別した結果だ。

この調査を行った研究者たちは、まず胎生学者が、個々の胎芽の外観をさまざまな側面から観察して、等級づけを行ったと説明している。次に統計的分析によって胎芽の等級と、うまく妊娠する確率との関係を導き出した。妊娠の成功率が35%以上なら胎芽は高品質、35%未満なら低品質と見なされる。

トレーニングと検証を終えたアルゴリズムは、新しい画像を使った胎芽の選別を97%の精度で判定することに成功した。

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カテゴリー:フェムテック
タグ:Embryonics資金調達妊娠

画像クレジット:Tammy Bar-Shay

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(翻訳:金井哲夫)

Momboxはママ・ファーストの厳選された出産後ケア製品キット

ベンチャー投資企業General CatalystのPeter Boyce(ピーター・ボイス)氏は、企業創設者を見極めるときに最も重視する点は、その人が解決しようとしている問題に個人的なつながりを持っているかどうかだと話していた。Kate Westervelt(ケイト・ウェスターベルト)氏は、そんな企業創設者の1人だ。

ウェスターベルト氏は、子どもではなく母親に強く特化して厳選した出産後ケア用製品のキットを提供するMombox(マムボックス)の創設者。同社は先日、WayfundとTBD Angels、さらにFacebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Uber、Drizlyといった団体に属する裕福な個人投資家が主導するエンジェルラウンドで50万ドル(約5200万円)をクローズした。

ウェスターベルト氏は、最初の子どもを出産した直後、特に新生児を抱っこした状態で、産後の体の回復のために欲しい製品を探し回るのが困難であることを実感し、Momboxのアイデアを思いついた。

画像クレジット:Mombox

標準的なMomboxには、オーガニックの夜用パッド、ペリボトル、会陰アイスパック、マタニティーショーツ、その他の心と体を癒すケア製品が入っている。Momboxには他にも、帝王切開ボックスやDeluxe Momboxがある。

現在のところ、Momboxは単品販売のキットだが(ウェスターベルト氏によれば、ほとんどが出産祝いとして売れているという)、同社はキットのサブスクリプション、コンテンツ、プラットフォームなどを含む製品を構築して、産後1年間に求められるサービスの提供者とママとをつなぐ計画を立てている。ウェスターベルト氏は、これを24 / 7ポケットコンシェルジュと呼んでいる。新生児の母親が、授乳コンサルタント、骨盤底療法士、夫婦療法士、その他、出産1年以内に必要とされる人たちとつながりを作り、いつでも相談ができるようにするものだ。

「産後の回復期間は6〜8週間とする神話が、男性が支配する医療と母体健康管理コミュニティによって作り上げられました」とウェスターベルト氏。「実際は、母親の体は思春期とよく似たマトレセンス(Psychology Today記事)と呼ばれる母親への移行期を経て、肉体とホルモンとアイデンティティが変化します。これには少なくとも12カ月かかります」。

さらに彼女は、出産後に医師の診療が1回あるだけで、後は母親が自力で乗り越えなければならないと話す。Momboxは、母になった最初の12カ月間を母親に寄り添うことを目指している。ゆくゆくは母乳か人工栄養か、自宅で育児ができるか、仕事場に行かなくてはならないかなど、個々の母親の状況に合わせてMomboxのエクスペリエンスをパーソナライズしたい考えだ。

「最大の課題は、どんなときも子どもが第一と語られてしまうことです」とウェスターベルト氏はいう。「母親には、自らの健康を犠牲にしてでも新生児のために苦難を耐え抜く覚悟があります。課題は、母親に自分が中心なのだと理解させることです。自分が大丈夫なら、赤ちゃんも大丈夫なのです」。

ウェスターベルト氏は、家具と日用品のオンライショップであるWayfairが発行するLifestyle誌の編集者、ビーガン食品ブランドPurple Carrotのコンテンツ戦略ディレクターを経てMomboxを立ち上げ、現在まで自己資金でやってきた(従業員も自分1人)。現在までにMomboxがマーケティングに使った資金は0ドル。収益は、創業以来、口コミだけで前年比100%の成長を果たしている。

ウェスターベルト氏は、今回調達した資金を使って、人材を雇い入れて、収益倍増と、同氏が思い描く完全なサービスが提供できるプラットフォームの構築を目指した新しいマーケティング戦略を試す予定だ。

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タグ:Mombox資金調達

画像クレジット:mombox

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(翻訳:金井哲夫)

ピルのオンライン診察アプリ「smaluna」の「ネクイノ」が20億円を調達、社名変更も発表

ピルのオンライン診察アプリ「smaluna」の「ネクイノ」が約20億円を調達、社名変更も発表

女性向けオンライン診察サービス「smaluna」(スマルナ)運営のネクイノは12月14日、ジャフコ グループが運用する投資事業有限責任組合をリードインベスターとして約20億円の資金調達を完了したと発表した。累計資金調達は総額20億円となった。また、会社名を「ネクストイノベーション」から「ネクイノ」へと変更し、併せてロゴマーク、ウェブサイトのリニューアルを実施したと明らかにした。

調達した資金は、事業基盤の強化などに活用。婦人科系疾患特化型オンライン診察アプリsmalunaをはじめ、日本の医療体験をより安全に運用できる仕組みの構築にすべく、引き続き取り組んでいく。

ネクイノ(旧 ネクストイノベーション)は、医師や薬剤師など医療分野に経験を持つ人材が集まり、2016年6月創業。以来、ICTを活用したオンライン診察をはじめ、健康管理支援、未病対策などひとりひとりのライフスタイルや健康状態に合わせて選択活用できる医療環境を生み出している。「メディカル・コミュニケーションカンパニー」を掲げ、テクノロジーと対話の力で世の中の視点を上げ、イノベーションの社会実装を推進していくとしている。

2018年6月、婦人科特化型オンライン診察プラットフォーム「スマルナ」を立ち上げた。

また昨今、医療のDXの必要性が大きく変わってきており、ネクストステージへのステップとして今後も新しい進化を遂げ続けるべく、社名変更を実施した。

「ネクイノ」と読めるジオメトリックなロゴマークについては、タングラムのルールに則って設計。ロゴマークはバラバラになり、タングラムとして、それぞれが思い思いの個性的なアイデンティティを形作ることができる。テクノロジーで医療の新しい未来をつくるために、タングラムによってさまざまな表現を可能とする、個性的なアイデンティティをつくることを目指したという。

また、次なるイノベーションを生み出す会社として、キーカラーの青色を「イノベーションブルー」と名付け、イノベーションの象徴と位置付けている。

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ピルのオンライン診察アプリ「スマルナ」のネクストイノベーションが法人向け健康支援プログラムを開始

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タグ:資金調達(用語)スマルナ / smaluna(製品・サービス)ネクイノ(企業)日本(国・地域)<

女性を意識したウェルネスプロテイン「KOREDAKE」が資金調達、「筋肉ムキムキ」イメージを払拭

女性を意識したウェルネスプロテイン「KOREDAKE」が資金調達、「筋肉ムキムキ」イメージを払拭

「わたしは、わたしらしく。」をコンセプトにウェルネスプロテイン「KOREDAKE」を展開するメップルは12月10日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による資金調達を発表した。引受先は、コロプラネクスト、児玉昇司氏(ラクサス・テクノロジーズ 代表取締役)、藤田恭嗣氏(メディアドゥ 代表取締役社長CEO)、片石貴展氏(yutori 代表取締役)、その他の投資家。

今回の資金調達によって、さらなる販売促進・認知拡大に向けたマーケティング強化と、新商品の開発および商品改良を推し進めていく。

現在は、料理やお菓子に取り入れて楽しむなどのウェルネスプロテインとして、日常生活により溶け込むレシピ提案や、従来のプロテインが持つ「筋力アップ」「ムキムキ」といったイメージとは異なる独自のウェルネスブランドの確立に取り組んでいる。

女性を意識したウェルネスプロテイン「KOREDAKE」が資金調達、「筋肉ムキムキ」イメージを払拭

女性を意識したウェルネスプロテイン「KOREDAKE」が資金調達、「筋肉ムキムキ」イメージを払拭

KOREDAKEは、女性が1食に必要な31種類の栄養素を配合した完全栄養プロテイン。日々の食事で不足しがちな、たんぱく質・食物繊維・26種のビタミン&ミネラルなどの栄養素を配合。

推定値

推定値

メップルは3月22日、KOREDAKEの販売を開始し、これまで一切の広告費をかけずに、10月の累計販売数が発売開始直後の4月と比較し100倍(2PACKS/2食分は除く15食分セットの販売数)へと急成長したという。20代後半~30代女性を中心に多くの方に支持されているそうだ。

  • 女性が1食に必要な31種類の栄養素をすべて配合。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)/18~49歳女性」に基づく(熱量・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウムを除く)
  • ミルクティー味
  • 国産ソイプロテイン
  • 高たんぱく22.1g、食物繊維9500mg
  • 管理栄養士 監修
  • 7つのフリーを実現(グルテンフリー / 白砂糖フリー / 人工甘味料フリー / GMOフリー / 着色料フリー / 保存料フリー / 酸化防止剤フリー)
  • 厳しいチェックと徹底した品質・衛生管理のもと「日本国内のGMP・HACCP認定工場」で製造

低糖質・低カロリーのため、忙しい時の栄養豊富な朝ごはん、手軽な栄養補給、ダイエット時の1食の置き換えにもオススメできるとし、毎日必要な栄養をすべて摂りながら、健康的でキレイなカラダが目指せるという。

メップルは、心と身体の健康の先の自分らしさの実現をサポートする「ウェルネスプロテイン」として、美味しさと栄養バランスを両立した安心安全な商品開発を追求し続けていくとしている。

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生理用品D2C「Nagi」が初のポップアップストアを表参道で開催、新色「azuki」先行販売実施

生理用品D2C「Nagi」が初のポップアップストアを表参道で開催、新色「azuki」先行販売実施

BLASTが運営するフェムテックブランド「Nagi」(ナギ)は、初のポップアップストアをオープンすると発表した。期間は2020年12月11日〜13日の3日間限定。開催場所は、東京都渋谷区神宮前5-12-1 マハール表参道1F。

同ストアは、Nagiの世界観を表現した空間で、初めて直接Nagiに触れられる期間限定ショップ。さらにNagiならではのニュアンスカラーである新色「azuki」(アズキ)の先行販売も実施する。

  • 開催日:2020年12月11日〜13日
  • 開催時間:10時〜19時(最終日のみ18時まで)
  • 会場:マハール表参道ビル(東京都渋谷区神宮前5-12-1 マハール表参道1F)

生理用品D2C「Nagi」が初のポップアップストアを表参道で開催、新色「azuki」先行販売実施

Nagiは、1枚でも過ごせる吸水ショーツで、洗うことで何度もくり返し使用できる。standard(スタンダード)タイプは1枚でおよそナプキン3枚分の吸水量(30mL)があり、防臭機能、制菌効果(菌を減らす効果)のある機能素材を使用している。

新色のアズキは、Nagiならではのニュアンスカラー。肌なじみも良く、合わせるアンダーウェアを選ばない。大人っぽいスタイルが好きな方にオススメという。12月11日〜13日のポップアップストアでは先行してアズキを購入可能。また、Nagi公式オンラインストアでは14日18時から購入できる。

生理用品D2C「Nagi」が初のポップアップストアを表参道で開催、新色「azuki」先行販売実施

  • 生産国:日本製
  • 型タイプ:standard / slim / full
  • 税抜価格:standard 5400円 / slim 5250円 / full 5800円
  • サイズ展開:XS / S / M / L / XL
  • standardカラー展開:black / purple / beige / green / azuki
  • slimカラー展開:black / orange / green
  • fullカラー展開:black / blue / orange/ green / azuki

BLASTは「女性をエンパワーメントする」をミッションに掲げる、WOMEN EMPOWERMENT COMPANY。メディアとプロダクト、コミュニティの3軸の事業で女性のライフスタイルをエンパワーする。

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「初めて生理が楽しみになった」女性150名の声から生まれた生理用品D2C「Nagi」

「初めて生理が楽しみになった」女性150名の声から生まれた生理用品D2C「Nagi」「ジェンダーギャップ指数」という言葉をご存知だろうか。国際機関の世界経済フォーラム(WEF)が発表している世界各国の男女格差を測るランキングで、最新データ「ジェンダー・ギャップ指数2020」によると、日本は調査対象となった153カ国のうち121位と下位に位置している。

「先進国だと思っていた日本のジェンダーギャップ指数が低いことにとてもショックを受けました。この事実を日本の女性たちに伝えなきゃいけない、と使命感を持ったのが起業のきっかけです」と話すのは、BLAST CEOの石井リナさん。

石井さんは2018年に創業し、女性向けエンパワーメントメディア「BLAST」(ブラスト)を立ち上げ。Instagram(blast.jp)とTwitter(@BLAST___JP)を主戦場に、セックスや社会問題などジェンダーにまつわる情報を発信した。2018年3月には資金調達を実施し、D2C事業に参入。2020年5月に生理用品ブランドの「Nagi」をローンチしている。

「女性にとってポジティブなものを発信していきたい」と語る彼女に、ジェンダーギャップに取り組むようになった背景や生理用品に着目した経緯について話を聞いた。

石井リナ
1990年生まれ。新卒でIT企業に入社し、ウェブ広告のコンサルタントを担当する。その後独立し、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。2018年にBLASTを起業し、エンパワーメントメディア「BLAST」を運営。2020年にNagiをローンチする。

欧米の企業やインフルエンサーのSNSを見て、フェミニズムを知った

欧米の企業やインフルエンサーのSNSを見て、フェミニズムを知った石井さんは2013年に新卒でIT企業に入社し、3年ほど働いたのちに退職。フリーランスとベンチャー企業の会社員を兼業しながらSNSマーケティングに携わる。

「ジェンダーについて昔から関心はありましたが、より興味を持ったのは業務の一環として、欧米の企業やメディア、インフルエンサーのSNSを追っていたとき。海外ではダイバーシティやフェミニズム、#MeTooやジェンダーに関する情報が積極的に発信されていることを知ったんです。

一方、2016年当時の日本は、それらの言葉について情報発信している人やメディアも少なく、まだまだ声をあげづらかった。さらに、日本はジェンダーギャップ指数も低いことを知り、危機感を持ちました。日本の女性がジェンダーギャップのある現状を理解し、制約なく自分の意思で生き方を選択できる世の中にしたい。そう思い、多様な選択肢を提案すべくまずはメディア事業を立ち上げました」。

10代~40代の女性150名にヒアリングしてプロダクトに落とし込んだ

10代~40代の女性150名にヒアリングしてプロダクトに落とし込んだ次に着手したのがプロダクト事業。「女性の身近なところから変えていきたい」という思いから、生理用の吸水ショーツを手掛けることに。

「日本と欧米では生理用品の種類やブランドの数が違います。たとえば、欧米では膣内に装着する『月経ディスク』があったり、CBD(カンナビジオール)入りのタンポンも。しかし日本では7割の人が紙ナプキンを選択しています。生理用品の選択肢を増やしたいと思い、海外でも注目されていた吸水ショーツに着目しました」。

10代から40代までさまざまな世代の女性150名にアンケートを実施し、「生理用品に対する課題」や「どのような吸水ショーツが欲しいか」などをヒアリング。加えてInstagramのライブ配信でも意見を集め、プロダクトに落とし込んだ。

「『どのような吸水ショーツが欲しいか』という問いに対しては、『リボンやフリルのついたデザインよりシンプルなものがいい』という意見が多く、希望のデザインにあまりばらつきはありませんでした。一方、『生理用品に対する課題』に対しては、『かゆみ』『漏れ』『におい』『痛み』など様々な意見が。身体のことなので当たり前ですが、人によって課題感がまったく異なることを知ることができました」。

1年半かけて完成したNagiには、ヒアリングをした女性たちの声を数多く反映。生地は30秒で97.2%の水分を吸収できる「速乾シート」、水分を吸収する「吸収シート」、Ag(銀)を配合した「防臭シート」、吸水した水分の漏れを防ぐ「防水シート」の4枚構造となっている。

発売1週間で2000枚が完売。今後は年齢別・目的別のラインを展開していく

発売1週間で2000枚が完売。今後は年齢別・目的別のラインを展開していく2020年5月にローンチするや否や、1週間で2000枚が完売。石井さんたちも予想外の反響で、供給が追いつかず、うれしい悲鳴だったという。

「今までいかに生理でストレスが溜まっていたのかに気づき、『初めて生理が楽しみになった』『ナプキンがないとこんなに快適だと思わなかった』という感想も多く寄せられました」。

「毎月使うものだから、手に取りやすい価格にしたい」という考えのもと、デザインショーツと変わらない5000円台に抑えたのも売り上げが伸びた要因のひとつ。さらに、1人当たりの平均購入数は2枚弱。生理は数日続くため、2枚以上買う人も少なくないという。

2020年の9月と10月には、希望の多かったベージュやブランドカラーのグリーンなどのニューカラーを発売。今後もNagiを主力商品に置き、初潮を迎えた子ども向けや尿もれする方向けなど、年代別、目的別のラインを展開していく予定だ。

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ゲノム解析技術を不妊治療分野に医療実装するVarinosが総額3億円を調達

ゲノム解析技術を不妊治療分野に医療実装するVarinosが総額3億円を調達

ゲノムテクノロジーを用いた遺伝学的検査を開発・臨床実装するVarinosは9月25日、第三者割当増資として3億円の資金調達を9月11日実施したと発表した。引受先はSMBCベンチャーキャピタル、みやこキャピタル。調達した資金により、マーケティングの強化、海外展開を視野にいれた事業拡大、IPOにむけた組織体制の構築を実施する。

Varinosは、診断や治療方針の決定にゲノム情報を利用するゲノム医療の実現化を目指すスタートアップ。代表取締役の桜庭喜行氏と、取締役の長井陽子氏を中心とする創業メンバーが2017年2月に設立した。現在は生殖医療および産婦人科領域を中心に女性のヘルスケアを支える新規の臨床検査を開発・提供している。本格的なゲノム解析が実施できる衛生検査所として、精度管理を徹底しながら次世代シークエンサーを使った新しい検査サービスを医療機関に提供してゆく。

ゲノム解析技術を不妊治療分野に医療実装するVarinosが総額3億円を調達

最新のゲノムテクノロジーを活用し同社が独自開発し、世界で初めて実用化した「子宮内フローラ検査」は、不妊や着床障害の原因となりうる子宮内の乳酸菌や病原性細菌を網羅的に調べることが可能。妊娠成功率を高めるために、日本全国の不妊治療クリニックや大学病院に導入されているという。

また、日本産科婦人科学会が進めている着床前遺伝子検査(PGT-A)の特別臨床研究に解析機関の一員として参加しており、日本の少子高齢化問題の解決のため、子宮内フローラ検査と併せて、妊娠成績の向上に貢献するための検査を開発・提供。

今後、生殖医療領域だけでなく、周産期領域および新生児領域を対象としたゲノム関連検査についても開発を進め、妊娠から出産までに生じる様々な課題を解決する、ゲノム検査業界のリーディングカンパニーとして邁進するとしている。

2020年8月には、本社および検査ラボラトリーをお台場のダイバーシティ東京オフィスに移転。検査処理能力の拡張、新検査サービスの迅速な開発に向けた人材採用を加速している。今後は、今回の資金調達を通じて、新型コロナ渦におけるデジタルマーケティングの強化、PGT-Aの国内普及、子宮内フローラ検査事業の海外進出を進めてゆくと同時に、IPOに向けた準備を加速させる。

ウェアラブル搾乳器のスタートアップWillowが57.8億円を調達

Willow(ウィロー)は、女性向けの新しいウェアラブル搾乳器を製造しているスタートアップだ。同社は新しい母親たちに、より多くの製品ラインを提供するために、熱狂の2020年を5500万ドル(約57億8000万円)の新規資金調達で締めくくろうとしている。

同社は売り上げが伸びた1年を終えようとしている。かつてeBayとAirbnbのマネージャーを務めたLaura Chambers(ローラ・チェンバーズ)氏が新しい最高経営責任者に就任し、新しい資金を使って、2021年には搾乳器を超えた新製品を市場に投入する予定だ。

Frost & Sullivan(フロスト&サリバン)による2020年3月のレポート(F&S記事)によれば、母親向けのテクノロジーを含むフェムテック市場全体の規模は10億ドル(約1051億円)強となり、12.9%の成長率をみせている。したがって、このカテゴリーは小さいものの、まだまだ投資不足のこのセクターも、サービスを提供するためのツールが増えるにつれて、急速に成長している。実際、Willowがこれまでに調達してきた1億5500万ドル(約162億9000万円)は、同社を女性の健康に対する投資上位層に位置付けている。

その数字を、勃起不全のためのサブスクリプション投薬サービスを、8800万ドル(約92億5000万円)の投資ラウンドでローンチした(未訳記事)、名高いヘルスブランドのRoと比較してみるとよい。

母乳で育てる女性の場合、搾乳に関する問題は多い。

Willowの創業者で前CEOのNaomi Kelman(ナオミ・ケルマン)氏はTechCrunchに対して「搾乳ポンプによって生活のほとんどが支配されているようなものだ、と語る女性は多いのです」と語った(未訳記事)。「彼らは、もし定期的に母乳を与えたり、ポンプで搾乳しないと、(母乳の)供給量が減って、母乳育児が終わってしまうというのです」。

そのため、WillowNaya Health(ナヤ・ヘルス)などのスタートアップや、Medela(メデラ)やLansinoh(ランシノー)などの既存企業たちが、母乳の搾乳をより効率的にするだけでなく、ユーザーにより高い快適さと尊厳を与える技術を開発しているのだ。

「Willowとの長年の関係を通じて、私たちは彼らが母親たちに与えてきた現代社会において母親としてのバランスをとるための、真の影響を見ることができました」と声明で語るのは、Willowの共同創業者かつ取締役であり、同時にWillowに投資するNEAのジェネラルパートナーでもあるJosh Makower(ジョシュ・マコワー)氏だ。「Willowはこの特別な時期に、すべての母親たちのニーズを満たすために、成長と繁栄をしています。私たちもフェムテック分野のイノベーションを推進するパートナーであることを誇りに思っています」。

NEAMeritech Capital Partnersが主導し、Lightstone Venturesや新しい投資家のPerceptive Advisorsも参加した、5500万ドル(約57億8000万円)の新たな資金を得たWillowは、チェンバーズ氏の指揮の下で、単に搾乳器の製造に止まることなく、かつその足跡を国際市場に拡大しようとしている。

チェンバーズ氏は語る。「私たちが解決したかった最初の問題は、搾乳行為と、素晴らしいウェアラブルモバイル搾乳器でした。それが常に最優先の製品でした。搾乳に対して私たちができるイノベーションは他にもあるのです。お母さんたちは、私たちがより多くのハードウェアとソフトウェアで彼らをサポートすることを望んでいるのです。また、私たちはお母さんたちと協力しながら、他にサポートが必要な場所を探しています。お母さんたちが歩む、母親としての道のりは、驚くほどサポートされていないのです。私たちはこれからも、お母さんたちと協力して、彼らにとって何が重要であるかを見出し、それを作り上げて行くつもりです」。

カテゴリー:フェムテック

タグ:Willow

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(翻訳:sako)

ピルのオンライン診察アプリ「スマルナ」のネクストイノベーションが法人向け健康支援プログラムを開始

ピルのオンライン診察アプリ「スマルナ」のネクストイノベーションが法人向け健康支援プログラムを開始

女性向けオンライン診察サービス「smaluna」(スマルナ)運営のネクストイノベーションは9月15日、働く女性を応援する法人向け健康支援プログラム「スマルナ for Biz」の開始を発表した。

働く女性が健やかに活躍できる社会の実現のため、企業担当者・社員の声やサービスを通して得られる各種データを活かして、ライフステージに応じた健康支援サービスを拡充していき、2021年9月までに100社の導入を目指す。9月15日時点での導入予定企業は、オールアバウト、g-wic、日清食品ホールディングス、ネオラボ、Mahalo。

スマルナ for Bizでは、ピルのオンライン診察アプリ「スマルナ」を活用し、月経困難症やPMS(月経前症候群)など女性特有の悩みを持つ社員向けにピルの服薬支援やオンライン相談を受け付けるという。また、啓発コンテンツの提供やウェルネスセミナーを実施する。

「オンライン診療・相談窓口」では、リモートワークにも対応した医師によるオンライン診察と、薬剤師や助産師による女性向けの無料オンライン相談窓口を提供。「ウェルネスセミナー」では、女性社員だけでなく、男性社員・管理職・人事向けの女性の健康に関するセミナーを実施する。また、導入後のパフォーマンスや満足度など、オンライン診察導入の効果を測定するレポートを提供する「サーベイ」なども用意している。

スマルナとは、2018年6月にリリースされた、オンライン診察でピルを処方するアプリ。生理や性の悩みを抱える方と医師をオンライン上で直接つないでピルを届けるほか、助産師・薬剤師が相談を受け付ける医療専門家相談窓口を設けている。主に10代〜30代の女性が利用しているという。

ピルのオンライン診察アプリ「スマルナ」のネクストイノベーションが法人向け健康支援プログラムを開始

ネクストイノベーションは、医師や薬剤師など医療にバックグラウンドを持つ人材が集まり、2016年6月に創業。インターネットを用いた遠隔医療サービスの企画および運営している。「世界中の医療空間と体験をRedesign(サイテイギ)する」をミッションに掲げ、ICTの活用により医師、看護師、薬剤師などの医療者と生活者をつなぐことで、診察だけでなく健康管理支援から未病対策など利用者の生活スタイルや健康状態に寄り添うサービス提供を目指す。