Logitech、Audio-Technica、SteelSeries、HyperXなど、おすすめのワイヤレスヘッドフォン実機レビューまとめ

最近は自宅で過ごす時間が長くなった。その長さを考えると、ヘッドフォンのグレードアップを検討してもいいだろう。コンピューターや、もしかするとコンソールでも使えるワイヤレスのヘッドフォンや、通話用のマイクが付いたもの、ゲームや映画用にサウンドの優れたものはどうだろうか。幸いなことに選択肢はたくさんあるので、読者におすすめの製品をいくつか試してみた。

筆者は、オーディオや周辺機器を扱う大手企業に、およそ100ドル(約1万400円)から250ドル(約2万6000円)の価格帯のワイヤレスヘッドフォン主力製品を送ってくれるよう依頼した。この価格帯を外れると、選択肢が急に少なくなる。使い心地の良さ、サウンド、利便性を考えると、現在はこれが最適な価格帯だと思う。

筆者は何年もの間、ワイヤレスヘッドフォンを避けてきた。妥協しなければならないことが多すぎたからだ。しかし今は「レイテンシーは解消されており、今回評価したヘッドセットのバッテリー寿命は一様に優秀だ」と喜んで言える(ちなみに、ワイヤレスタイプは高すぎると感じる場合、有線タイプなら50ドル(約5200円)から100ドル(約1万400円)の範囲で買えることが多い)。

テストしたヘッドフォンはすべて、ビデオ通話から映画や音楽(自然なサウンドを感じ取るため、最小限のイコライジングにとどめた)、AAA(トリプルエー)のゲームやインディーズまで、日常のさまざまな用途に使ってみた。どれもアプリを使う必要はないが、一部のヘッドフォンには、LEDやゲームプロファイル用のソフトウェアが付属している。これはあくまでも私見だが、筆者の頭はかなり大きく、耳は中くらいのサイズである。どのヘッドフォンもかなりかさばるとはいえ、写真ではアングルのせいで実際より大きく見えている。頭の中でイメージできるとは思うが、すべて大体同じサイズだ。

今回テストしたヘッドフォンはどれも、アクティブノイズキャンセリング機能こそ備えていないが、その多くは、外界の音を伝える「モニター」機能を提供している。つまり、そのような機能を必要とする程度まで物理的な音を遮断する性能を備えている、ということだ。これは、ゲームをしながらオーブンの予熱完了ブザーを待っているときなどに便利だ。最初に紹介するヘッドフォンのみマイクが内蔵されたタイプで、その他のものは取り外し可能なマイクが付属しているタイプである。どのマイクも必要十分な品質で、ストリーミングやチャットには十分だが、放送用の品質を求めるなら別のマイクを使う方が良いだろう。また、本記事で紹介するヘッドフォンはすべてUSB-Aタイプのドングルを使うものだが、7P/7XにはUSB-Cコネクターもあることを付け加えておく。

SteelSeries(スティールシリーズ)7P/7X:149ドル(約1万5500円)

画像クレジット:Devin Coldewey/TechCrunch

 

SteelSeries 7Pと7Xは、それぞれPS5とXbox Series X(エックスボックス・シリーズX)およびPCを念頭に置いて設計されており、筆者が無条件でイチ押しするヘッドフォンだ。

SteelSeries 7Pと7Xの際立った特徴は、はっとするほどの広がりを感じさせるクリアなサウンドである。テスト用の曲をこのヘッドフォンで聴いたときは、何度も聴いたことがある曲なのに、まるで別の曲を聴いているように感じた。これは7.1chのシミュレーションやそれに類するものとは異なるが、ゲームにフォーカスしたことがサウンドステージの向上につながったことは間違いない。そのおかげで素晴らしいヘッドフォンに仕上がっている。

また、使い心地も非常に良かった。長さを段階的に調整する部品の代わりに「スキーゴーグル」のようなストラップで調整できるため、とても軽くて、自分の設定をいわば「記憶させておく」ことができる。ゆったりしたイヤーカップは、回転させて動かしたり、快適な位置に調整したりできる。

内蔵マイクは目立ちすぎることなく、うまく収まっているが、位置にこだわりがある場合、調整するときに少しグラグラする。完全に取り外しできるもっと高性能なマイクが付属しているヘッドフォンも多いが、取り外しできるのは便利な半面、筆者の場合は紛失してしまいそうで少し心配だ。

SteelSeries 7Pと7Xについて筆者が一番気になる点は、コントローラー部分が安っぽい感じで、レイアウトがあまり良くないことである。ヘッドフォンの下部はポートやボタンで乱雑になっており、ボリュームダイヤルは動かせる範囲が狭い。フルに動かすと、1回で0から100になる(ボリューム調節はシステムボリュームから独立している)。

ドングルは、本体側はUSB-Cだが、USB-Aケーブルが接続されているという点で、その他のヘッドフォントとは異なっている。これは互換性のためには良いが、ケーブルの長さが3フィート(約91センチメートル)もあるので、ラップトップなどに接続するのは少しばかげている。とはいえ、短いケーブルは自力でも簡単に手に入るだろう。

価格は150ドル(約1万5600円)なので、この価格帯で探している人にならほとんど誰にでもおすすめできる製品だ。

Audio-Technica(オーディオテクニカ)AT-GWL:250ドル(約2万6000円)

画像クレジット:Devin Coldewey/TechCrunch

 

このヘッドフォンの価格が高いのは、有線でも使えるワイヤレスヘッドフォンであるためだ。確かなオーディオパフォーマンスと心地良いフィット感がほしいなら、有線タイプのみの製品を選べばいくらか節約できるだろう。

AT-GWLのサウンドは豊かであり、当然のことながら、メディア音声の臨場感を左右するアッパーミドルの声域にフォーカスしている。サウンドが少しこもっているような感じがしたが、「サラウンド」設定をオンにすると改善された。この種の仮想化には概して難色が示されてきたことは知っているが、こうした設定が行き過ぎで歪んだものになって以来ずいぶん日がたつ。サラウンドがゲームに適していることはわかったが、音楽を聴く場合は必ずしもそうではない。しかし、オンとオフを切り替えるのはとても簡単だ。

このヘッドフォンは軽くて、調整はよく見る実用的な金属製のバンドで行う。また、頭頂部に当たる部分に1か所、パッドが付いている。テストした中で最も軽い感じで、その次に、いくらか重量感とサイズ感が増すスティールシリーズとRazer(レイザー)が続く。AT-GWLはコンパクトだが空気のように軽い感じで、それでいて大きくはない。革とマイクロファイバーを組み合わせたイヤーカップは素晴らしく、時間と共によく馴染んで防音効果が向上すると思う。

インターフェイスには改善の余地がある。オーディオテクニカにリクエストしたい最初の点は、通知ノイズを小さくしてほしい、ということだ。ヘッドフォンの電源を入れて、マイクのオンとオフを切り替えたり、システム非依存のボリュームを最大にしたりすると、予想外に大きなビープ音がする。これがうるさすぎる。

第二に、ボタンとダイヤルが固くて、小さくて、質感が同じ、という点だ。例えば、前述の騒々しいビープ音が鳴ったときに、急いで手を上げてボリュームを下げようとすると、電源スイッチとボリュームダイヤルを間違えやすい。ダイヤルにはサラウンドモードのボタンの機能もあり、その横には、サラウンドサウンドのオンとオフを切り替える極小のボタンがある。少し乱雑だ。慣れないものではないが、今回テストした他のヘッドフォンのコントローラー類の出来が非常に良いことを考えると、指摘せずにはいられない。

HyperX Cloud II(ハイパーエックス・クラウドII)ワイヤレス:100ドル(約1万400円)

画像クレジット:Devin Coldewey/TechCrunch

 

ハイパーエックス(Kingston(キングストン)が所有)は、かなり最近まで、厳密にはオーディオで知られていたわけではない。しかし、前モデルであるCloud(クラウド)ヘッドフォンが有名な製品レビューウェブサイトWirecutter(ワイヤーカッター)で高評価を得ており、その実力は証明済みだ。クラウドの後に続いたヘッドフォンは(筆者もちょうど今、使っている)、本記事で扱うどのヘッドフォンよりも安価で、サウンドと防音に優れている。

サウンドステージが7P/7Xと同じくらい広くて驚いたが、ディテールやプレースメントよりも、力強い低音域にフォーカスしている。テスト用の曲を聴いてみると、音楽を大きく近くに感じることができたが、ゲームをプレイしたときも同じ雰囲気で、臨場感がさらに増したように感じた。

クラウドIIのコントローラー部分はシンプルで印象的だ。ボリュームダイヤルは、システムボリュームに直接つながっており、素晴らしい。すべりにくく、動きが滑らかで、ちょうど良い抵抗があり、目盛り直前のちょうどいい位置でカチッと音がする。かなり大きなサイズのボタンが2つあり、電源ボタンはへこんでいて、マイクミュートボタン(ミュートにする場合とアクティブにする場合で違う音がする)は出っ張っている。

ただ、今回テストした他のヘッドフォンと比べると、これらのボタンの使い心地は残念ながらそれほど良くはなかった。イヤーカップ(少し熱がこもる感じがするが)とバンドはとても素晴らしい。イヤーカップはほとんど回転せず、頭の形に合わせる遊びがない。よくわからないが、もしかしたら筆者の頭が大きいことが原因かもしれない。しかし、耳の後ろより、耳の前で著しくきつかったので、絶えず調整したり、ねじってみたりした。

イヤーカップにもう少し調整を加えれば、このヘッドフォンは7P/7Xを上回る筆者の定番おすすめ製品になるだろう、というのが結論だ。スティールシリーズのサウンド性能も驚きの出来だったが、クラウドIIはそれ以上にユーザーの期待に応える製品だと思う。しかも、スティールシリーズより50ドル(約5200円)安い。

Logitech(ロジテック)G-733:130ドル(約1万3500円)

筆者のカメラではG733のマット仕上げ部分が原因で奇妙な斑点が写り込んでしまったが、実際にはこのような斑点模様は付いていない。画像クレジット:Devin Coldewey/TechCrunch

 

ロジテックのG-733は、ストリーマー向けで、カラーコーディネートされたLED付きヘッドフォンだが、派手な外見から想像されるよりも高性能だ。

サウンドは間違いなくゲーム向きで、ローエンドを強調しており、クラウドIIにとてもよく似た、中央に存在感のあるサウンドである。

正直に言うと、G733の使用感がこんなに心地良いとは想定外だった。固いプラスチックの外観から、キーキー音がして、耳に重くのしかかり、頭が締め付けられるヘッドフォンを想像していたからだ。しかし実際は、本当に軽くて、なかなか快適だった。イヤーカップのポジションには遊びがたくさんある。フィット感の調節方法は少し変わっていて、調整段階は4つしかなく、7P/7Xの「スキーゴーグル」のようなストラップに比べると明らかに劣る。一方、イヤーカップは約17ミリメートル上下にスライドする。筆者の(また言うが、見た目がとても大きな)頭が十分収まった。

マイクブームはかなり短く、悲しいことにマイクのオンとオフを示すものがない。これは、さして不便でないこともあれば、大きな悩みの種になることもある。しかし、ミュートボタンを押すと音が鳴るので、それでマイクのオンとオフを区別できる。

ボリュームダイヤルは良い出来で動きもスムーズだが、カチッと音がする位置がとても離れている。ボリュームダイヤルの質感は気に入っているが、マイクのミュートボタンと電源ボタンはそれほどでもない。しかし、機能に問題はない。

カラーは万人に好まれるものではないが、そこはロジテックに主義を貫いてほしいと筆者は思っている。ヘッドセット、マイク、そしてUSBドングルも、色合いがすべて同じなので、他のヘッドフォンやウィジェットの山が大きくなっていってもロジテックのヘッドフォンは簡単に見つけられる。

Logitech Pro-X(ロジテック・プロエックス):200ドル(約2万800円)

画像クレジット:Devin Coldewey/TechCrunch

 

現在、ロジテックのゲーム用ヘッドフォンの最上位モデルであるPro-Xでは、同社の他のモデルで採用されているプラスチック感のある明るい色とは対照的に、控えめな黒が採用されている。

Logitech Pro-Xのサウンドは大きくて非常に明瞭であり、レファレンスとして使えるのではないかと感じるほど周波数帯のバランスが良好だった。また、他のヘッドフォンに比べて、はっきりとした低音再生の中低音域が強調されているように感じた。ヘッドフォンというより、入念に構成されたスピーカーが設置された部屋の中にいるような「サラウンド」感がある。これは、センターチャンネルのディエンファシス効果だろう。ヘッドフォンの「内側」ではなく「向こう側」からメディアの音が聞こえてくる感じがする。良し悪しの問題ではなく、ただ他とは違うのだ。

コントローラー部分はクラウドIIと同程度だ。程よい抵抗のあるボリュームダイヤルでシステムボリュームを制御できる。よく出来ているマイクの切り替えボタンと、かなりしっかりしたオン・オフスイッチを間違えることはなさそうだ。

また、クラウドIIと同様、イヤーカップは回転しないため、筆者にとってはオーディオテクニカやスティールシリーズ、ロジテックの安いG-733より快適度は劣る。筆者より頭が大きい人には(もしそんな人がいれば、の話だが)間違いなくきつく感じるだろう。十分装着できると思うが、それでも、もう少し遊びがあれば大いに助かる。

外部の材質は、サテンのようなマット仕上げのプラスチックで、本当に魅力的な外観を作り出しているのだが、これは絶対に指紋の跡が目立つと思う。繰り返し使うことを考えると(正直なところ、必ずしも常に洗ったばかりの手で扱うわけではない)、拭く頻度は今回テストした他のヘッドフォンよりもかなり増やす必要があるだろう。

Razer Blackshark V2 Pro(レイザー・ブラックシャークV2プロ):180ドル(約1万8700円)

画像クレジット:Devin Coldewey/TechCrunch

 

地味な感じがするRazer Blackshark V2 Proだが、筆者の場合、スティールシリーズのヘッドフォンをPS5専用に使うようになった途端、Razer Blackshark V2 ProがPCゲーム用のメインヘッドフォンになった。

サウンドは間違いなくゲームにフォーカスしており、低音と真ん中低め音が強調されているが、音楽のサウンドは同じ方向に過度に調整されているわけではなかった。サウンドステージは十分広い感じがしたが、驚くほどではなく、すべてのサウンドが心地良い程度にディテールまで聴こえた。

このRazerヘッドフォンは重そうに見えるが、実際はそうでもない。日によって違いはあるが、「非常に快適」という点で間違いなくオーディオテクニカやスティールシリーズに匹敵すると思う。イヤーカップはゆったりしていて、程よい密閉されており、防音性に優れたリスニング体験を実現している。フィット感の調整方法に変わったところはなく、イヤーカップに取り付けられたワイヤーで行う。この調整部分で角度と高さも同時に調整できればもっと便利になると思う。材質はロジテック製品に似ている。指紋が付きやすいが、テストした感じでは、ロジテック製品より少しましかもしれない。

コントロール部分の設計とレイアウトは非常に優れており、すべて一方の側にまとめられている。突き出た(システム非依存の)ボリュームノブは最初は奇異に見えるかもしれないが、すぐに気に入るだろう。大きな刻み目1つ分、またはカチッという音がちょうど50%を示す。これはすばやく「調整」するのにとても便利だ。ノブの回転はスムーズだが、ちょうどいい抵抗感があるので、動きが滑らかすぎて調整を間違うことはなかった。また、区別しやすいミュートと電源のボタンが便利な位置にあり、取り外し可能なマイクのポート、充電コード、3.5mm入力ポートも備わっている。

コンソールで使えないこと以外に、Razer Blackshark V2 Proの短所を見つけるのは難しいと思う。

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(翻訳:Dragonfly)

大音量と自然な静音を両立させたノイズキャンセリングヘッドホン、おすすめトップ3

筆者はこれまで、本格的なノイズキャンセリングヘッドホンが必要だと思ったことはなかった。国際線のフライト中にずっと聞こえている飛行音のホワイトノイズも気にならないし、ノイズキャンセリングのせいで頭部が石で固定されているかのように風通しが悪く感じるのは嫌いだったので、周囲の音が入ってくる開放型ヘッドホンをずっと使ってきた。しかし、2020年に状況は一変した。

筆者は、いろいろと気が散る自宅よりも、静かな空間で誰かのおだやかな話し声が聞こえるコワーキングスペースのほうがずっと気に入っていた(毎日、一日中Zoomを開いている必要がある妻には気を悪くしないほしいのだが)。多くの人が同じ空間でそれぞれの仕事をすることで生じる、少しざわついている程度の、生産性を刺激する心地良い雑音のある場所を失ってしまい、突如として本当の静けさが必要となったのだ。かくして、ノイズキャンセリングヘッドホン購入への準備が整った。

この記事ではオーバーイヤー型ヘッドホンを取り上げる。というのは、同じ価格帯のノイズキャンセリング製品を比較した場合、耳を覆う厚手のタイプのヘッドホンの方がイヤホン型より格段に性能が良いからだ。この記事でお勧めするヘッドホンの音を聞いてみれば、音質面でもやはりオーバーイヤー型のほうが優れていることに同意いただけると思う。

画像クレジット:Taylor Hatmaker/TechCrunch

 

Sony WH-1000XM4

Sony(ソニー)の高級ワイヤレスアクティブノイズキャンセリングオーバーイヤー型ヘッドホンは、ここしばらくの間、最高のヘッドホンとして評価されているが、その評判に十分に値する製品だ。価格は350ドル(約3万6000円)と安くはないが、高品質のハードケースからしっかりとした作りまで、高いだけのことはあると断言できる。情報の完全開示:筆者は、この1世代前のヘッドホンをパンデミックが始まった頃に使い始めたのだが、それ以来、ノイズキャンセリングヘッドホンを必要とする多くの友人に推薦してきた。

音質は満足の一言に尽きる。白いイヤホンを装着して真剣に音楽を聴いているところなど死んでも見られたくないというオーディオマニアなら、このヘッドホンに癒やされることだろう。ソニー製品の設定は容易で、アプリも実に便利だ。イコライザーの微調整機能、サウンドプロフィール、ノイズキャンセリングのレベルを調整するスライダーなどが用意されているが、イヤホンを手で覆うことで外音を取り込むこともできる。音楽を最大音量で聞くのが好きな方(筆者がそうだ)は大きな音にすることもできる。

このヘッドホンは多くの点で的確に設計されている。音質は素晴らしく、ノイズキャンセリングは、音楽を再生していないときでさえ静かすぎるくらい効いている。前機種も十分に魅力的だったが、少しだけクオリティ・オブ・ライフが向上するという特典のおかげで、この最新機種はさらに魅力的な製品になっている(そして前機種は大変お買い得になっている)。ちょっとした改良点がうまくはまっており、M4はM3に比べて装着時に頭を挟まれる感じが少なくなっている。今回の新機種にはマルチデバイスペアリング機能が追加されており、また耳検知センサーによってヘッドホンを外すと自動的に停止するようになっている。これは個人的には必須の機能だと思う。また、M4では通話品質も向上しているが、これは取り立ててM4の強みと言えるものではない。

他にもWH-1000XM4の、あまり評価できない点を挙げてみよう。まず、このクラスの他社製品と同様、少し重たく感じる。連続で5時間も装着していると途中で一度外したくなるが、職場で机に突っ伏して休みたいときに1時間ほど完全に無音の状態が欲しいという場合にはまさにうってつけの製品だ。また、ソニーならではのパンチの効いた重厚な低音があまり好きではないという方は、他社製品を探したほうがよいかもしれない。この最新機種は典型的な厚手のオーバーイヤー型ヘッドホンの設計を踏襲しており、ワクワクするような感じはないが、それでも外観は美しい。また、オーバーイヤー型のヘッドホンで長電話をするつもりなら、他社製品のほうがよいだろう。

最近は仮事務所を他社と共有するケースがよくあるが、そうした場合に、周りの雑音をかき消す最高クラスのノイズキャンセリング機能が必要という場合には、このヘッドホンは最適だ。音質の素晴らしさは単なるおまけと言ってもいいくらいだ。

評定:最高クラスのノイズキャンセリング機能と素晴らしい音質を兼ね備えたヘッドホン

画像クレジット:Taylor Hatmaker/TechCrunch

 

Bose Noise Cancelling Headphones 700

Bose(ボーズ)のこのヘッドホンと上記のソニーのヘッドホンを挙げておけば、オーバーイヤー型ヘッドホンの評判など興味がないという方でも、何かしら気に入る点が見つかるはずだ。Bose 700シリーズのノイズキャンセリング機能は最高クラスだ。ボーズの特徴である正確で歯切れの良い音質と周囲の雑音を完全にシャットアウトする能力を兼ね備えている。

また、多機能でどのような用途にも対応できるヘッドホンにしては素晴らしい音質だ。ボーズの無彩色でクリーンなサウンドは、低音はソニーよりも軽く、少し活力に欠けるが、これまでボーズのヘッドホンを気に入って使ってきた人なら、今回の新機種にもおそらく大満足だろう。

デザイン的には標準から弱冠逸脱している。このヘッドホンは、ヘッドバンドの真ん中あたりが伸縮するのではなく、イヤーカップの側に柄のようなものが付いていて上下にスライドさせてサイズ調整するようになっている。このサイズ調整メカニズムは、製品の良し悪しを判断する決定打になるほどのものではないが、このおかげで従来の厚手のデザインに比べて、見た目とバランスという点で異なる印象を与えている。タッチ制御の反応は非常によく、イヤーカップのミラーボタンを使って各種ノイズキャンセリングモードを切り替えることができる。バッテリー駆動時間は20時間とかなり長いものの(通常の使用では十分すぎるほどだが)、ソニーのヘッドホンより10時間ほど短いため、非常に長い持続時間を望むなら不満かもしれない。

画像クレジット:Taylor Hatmaker/TechCrunch

 

設定は少し難しく感じた。よくわからないひどい出来だと思っていたら、実は、ファームウエアをアップデートする必要があるというだけの話だった。ボーズ製品の場合、残念なことに、アプリを使うにもヘッドホンを設定するにも、まずはアカウントを取得しなくてはならない。これは、ばかげており不愉快ではあるが、結局のところ、多くの人にとってはそれほど面倒なことではないのかもしれない。また、アプリがダウンロードするよう求めてきた2つ目のファームウエアのアップデート中にエラーメッセージが表示され、いろいろいじり回した末にやっと再接続できた。イライラしたが最終的には解決した。ファームウエアをアップデートしない状態ではイコライザーの調整ができなかったので、最新のアップデートの適用前に出荷されている場合は、ファームウエアの更新状態をチェックすることをお勧めする。アップデート後は、イコライザーの調整が低音、中音、高音のみとなり、スライダー全体で任意に調整することはできなくなるので注意が必要だ。この点については、本当に悩む人とまったく気にしない人に分かれるだろう。

Bose 700シリーズの価格は現在、ボーズのサイトで340ドル(約3万5000円)となっており、淡いソープストーン色の機種は300ドル(約3万1000円)に値下げされている。標準の黒よりも淡い色が好きなら、この色が選べるのは嬉しいだろう。今回は、シルバーのレビュー用モデルをテストした。このモデルはちょっと未来的な感じで、ヘッドバンドに滑らかなマット素材が使用されている。ボーズのヘッドホンはおしゃれでモダンな印象を与え、人目を引く特徴を備えている。黒以外の色は特にそうだ。

電話するためにノイズキャンセリングヘッドホンを使うことが多い場合は、マイクと通話品質という点でこのボーズのヘッドホンが高評価となるが、その点では新しいソニーのヘッドホンも大いに進化している。ボーズとソニーどちらの製品にも補助ケーブルが付属しているため、もともと十分に長いバッテリー駆動時間を誇る両機種だが、さらなる長時間使用も可能となっている。話し言葉で操作するユーザー向けに、どちらもAlexa、Googleアシスタント、Siriに接続可能となっている。

ボーズの特徴である澄んだ音がお好みで、優れたノイズキャンセリング機能と高品質のマイクを備えたヘッドホンを必要とする人には、このボーズのヘッドホンは極めて質の高い製品だ。

評定:本格的なノイズキャンセリング機能を必要とする人向けのもう1つの選択肢

画像クレジット:Taylor Hatmaker/TechCrunch

 

Sennheiser PXC 550-II

Sennheiser(ゼンハイザー)のPXC-550 IIは高級ノイズキャンセリングヘッドホンのトップの座を競り合うというほどではないが、今回のテストでダークホースとして浮上してきた。ソニーやボーズの製品と同様、このゼンハイザーのノイズキャンセリングヘッドホンもワイヤレスでオーバーイヤー型デザインを採用しているが、似ているのはそこまでだ。

ボーズとソニーのヘッドホンは高価でしっかりした作りという印象だが、ゼンハイザーのPXC-550 IIはそれに比べるとプラスチック感が強い。しかし、かえってそれでよかったのかもしれない。ノイズキャンセリング機能は通常の使用であれば十分なレベルだが、ソニーやボーズのような業界トップクラスというわけにはいかない。背景音は無理のない範囲で消音されるが、完全な静寂の世界に入れるというほどではない。それでも多くの人にとっては十分なレベルだろう。音質は特に低価格帯製品としてはかなり良い(本記事の執筆時点で、ゼンハイザーのサイトで200ドル(約2万1000円))。ゼンハイザーの特徴である澄んだクリアな音質だ。ゼンハイザーの音質が好きな方は、今回の最新機種も気に入ることだろう。

ゼンハイザーは、日常的に使う際に強みを発揮する。筆者はテスト期間中、このヘッドホンに手を伸ばすことが多かった。上位機種のヘッドホンがたくさん近くに置いてあるにもかかわらずだ。なぜかというと、第一に、プラスチック製なので軽いということだ。かなり長時間(連続して数時間)装着しても快適だった。また、ペアリングと設定が非常に簡単だった。

画像クレジット:Taylor Hatmaker/TechCrunch

 

さらに、自分でも驚いたが、PXC 550-IIの電源オンの仕組みが大変気に入ってしまった。いくつか並ぶ小さなボタンの中から電源ボタンを手探りで探す必要はない。イヤーカップをクルッと回すとクリック音がして電源をオン/オフできる。最初は単に目先の変わった仕掛けだと思っていたが、これが本当に便利なのである。誤って電源を入れたまま放置してバッテリーを浪費することがないことを確認できるのは気分がよい。小さなバッテリーインジケーターも付いており、バッテリーの残量を知らせてくれる。これは、退化だと思う人もいるかもしれないが、個人的にはこの上なく便利だと感じた。

マイナス面をいくつか指摘しておこう。高級感が低いというのは、受け入れられない人もいるだろう。充電は時代遅れのマイクロUSBポート経由で行う。つまり、多くの場合は充電のために1本余分にケーブルを携帯しなければならないため、面倒だ。2台以上のデバイスを一度にペアリングできるのはよいのだが、AI音声で「電話1が接続されました、電話2が接続されました」とイラつくモノトーンで不必要に繰り返されるのには閉口した。

自分でもよくわからないのだが、筆者はこのゼンハイザーのヘッドホンがひどく気に入ってしまった。日常的に使用するなら、ソニーのWH-1000XM3sではなくこのヘッドホンを選択すると思う。そのくらい魅力的なのだ。またソニー製やボーズ製よりも150ドル(約1万5000円)安いというのも本当にお買い得だ。

評定:切れのある音質で一日中使える低価格のノイズキャンセリングヘッドホン

耳を覆うタイプのヘッドホンには耐えられないという方もご心配なく。近いうちに、イヤホン型のノイズキャンセリングモデルについてもレビューを掲載する予定だ。いずれにしても、厚手のヘッドホンに抵抗がなく、最高クラスのノイズキャンセリング機能と高い音質を兼ね備えたヘッドホンが必要という方は、今回紹介した3機種のいずれを選択しても、がっかりすることはないだろう。

関連記事:アップル新ヘッドフォンAirPods Maxファーストインプレ、高品質で非常に重いがサウンドはしっかり

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(翻訳:Dragonfly)

アップルの新ヘッドフォンAirPods Maxファーストインプレッション、超高品質で非常に重くサウンドはしっかりしている

Apple(アップル)の新しいオーバーイヤーヘッドフォン、AirPods Maxを使ってみた。ただし手にしてからまだ24時間経っていない。こんな短期間では本式のレビューは書けないそうにない。しかし「第一印象」には大いに反響があるようだ。私も読者と共有したい体験をした。以下の報告は主にプロダクトの品質についてだが、最初に聴いてみたときの感想も含まれている。

断っておくが、これは現在私が受けている印象であり、テストは今後も続けるつもりなので評価もそれに応じて深化すると期待している。レビューではないにしろ、ある種のレビューのドラフトと考えていただきたい。いわばプロトレビューだ。

まず、これはゴージャスな製品だ。アルミニウムのイヤーカップは美しい。左右のイヤーカップを接続するヘッドバンドはおそろしく頑丈。ヘッドバンドのメッシュネット部分は高級家具のように緻密だ。伸縮するステムのデザインも仕上げも優れている。ステムは高級車のエンジンのピストンのように精密にヘッドバンド部にはめ込まれており、スムーズに引き出せる。

メッシュ、イヤーパッド、巧妙な(いまではそれほど珍しくなくなったが)マグネットセンタリングがきちんと固定する。イヤーカップカバーはシームレスにフィットする。それぞれのイヤーカップはアルミニウム板から一体成型されている。コストパフォーマンス?米国では550ドル(日本では税抜6万1800円)は高くない。素材と仕上げからいって、AirPods Maxははるかに高価な製品だと感じさせるものだ。

ただし、この「レビューのドラフト」でも触れておかねばならないトレードオフがある。AirPods Maxは重い。ヘッドフォンの重さが気になるなら購入はお勧めできない。この製品は強く自己主張する。まっすぐに座るか、背もたれに寄りかかる姿勢が確実に要求される。家の中を歩き回り、床から子供の服やおもちゃを拾ったりするなら、ヘッドフォンの重量で頭が前方に引っ張られることを感じるだろう。重量は386gありBeats2セットよりさらに100g以上重い。ハイエンドヘッドフォンのユーザーならこの重さは予期しているかもしれない。しかしそのようなハイエンドのユーザーは少ないだろう。この点については慣れもあるので、後日もっと詳しく説明したい。

またいくつかデザイン上の問題も見られた。ピストン方式で伸縮するイヤカップは驚くべき仕組みだが、カップ自体のスプリング内蔵バックルの可動範囲が限られているため、BoseのQuietComfort 35 IIやSonyのWH-1000XM4といったヘッドフォンのように内側に折り畳むことができない。これは不便だ。

これまでのところコントロール類は悪くない。ダイヤル式つまみはApple Watchとほぼ同様の感触だが、多少抵抗が強い。つまみを長押しするか「Hey Siri」と呼びかけることでSiriの機能が起動する。これも問題ない。イヤーカップは精密な位置検出機能を内蔵するので、1つのイヤーカップを軽く持ち上げるだけで再生を一時停止できる。

ヘッドフォンを頭から外して下に置くとオフになる。電源ボタンはない。これは非常に自然で、いかにもアップルらしい仕組みだ。頭にかければ使える。外せば停止する。非常に簡単だ。

充電器は同梱されていないが、どんな電源アダプタからでも充電できる。アップルによれば5分間の充電で1.5時間作動するというが、急速充電はサポートされていない。USB充電の場合、出力電力と無関係に2時間だ。

BoseやSonyの製品と異なり、3.5mmケーブルが付属していないので飛行機のシートバックシステムその他を音源としたい場合は35ドル(約3600円)の追加支出が必要となる。

旅行といえば、上で触れたように折り畳んで格納できないこと、メッシュの素材、重量その他の方向性は明確で、ごく初期の印象でも旅行に持って出るような製品ではないと感じた。それに製品のケースがまた見た目どおり具合の悪いしろものだ。残念ながらケースはMagSafeデュアル充電パッドと同じくらい危っかしく 安っぽく、汚れやすい。到底トラベルケースに必要な能力を備えていない。だいたい見た目も人間のお尻に似ている。

サウンドは素晴らしい。Beatsヘッドフォンのような騒がしいコンサート会場向きの低音を効かせた音ではない。低音は十分に出ているが、はるかにニュアンスの豊富な音だ。全周波数帯で鮮明な音作りがされている。映画を観たり、音楽を聴いたり、電話で会話したりしてみたが、どのユースケースでも素晴らしい音だった。たとえば空間オーディオは大型のスピーカードライバーと耳を覆うイヤーカップによって大幅に改善されている。Atmosのコンテンツで試してみたが、オーディオの方向定位やパンは非常に巧妙だった。iOS デバイスを通じて動画を観た場合、巨大な音空間内にいてその中心がデバイスのスクリーンであるように感じる。ヘッドフォンを通して音を聞いているとは思えず、まさにその部屋にいるように感じる。これは信じられないほどすごい。

と、まあ現在のところはそんなことろだ。これからも引き続きチェックしていくつもりだ。いまいえるのは「これまでのところ超高品質で非常に重くサウンドはしっかりしている」ということになる。

興味のある読者のためにいっておくと、私はレイテンシーをテストする予定だが、セットアップにコーディングが必要なので、まだ結果を報告できる段階にない。

【更新】有線接続によるレイテンシーをテストしたが、問題ないようだ。

オーディオ関係で最も多かった質問の1つに答えておこう。これは特にポッドキャスターから尋ねられた点だ。有線接続すればレイテンシーはなくなる(ツールでテストはしていない)。つまりポッドキャスティングとオーディオミキシング作業のために利用できる。ただし35ドルのケーブルが必要だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

ケンウッドがAmazon Alexa搭載完全ワイヤレスイヤフォンを1月中旬発売、Googleアシスタント版は2月上旬

ケンウッドがAmazon Alexa搭載完全ワイヤレスイヤフォンを1月中旬発売、Googleアシスタント版は2月上旬

JVCケンウッドは12月3日、ケンウッドブランドにおいて、完全ワイヤレスイヤフォン形状の音声アシスタント搭載スマートヘッドセット「WS-A1」、「WS-A1G」を発表した。発売はWS-Aが2021年1月中旬予定、WS-A1Gは2月上旬。店頭想定価格は、それぞれ税抜3万5000円前後。

WS-A1は音声アシスタントとして「Amazon Alexa」、またWS-A1Gは「Googleアシスタント」を搭載。音声アシスタントは「アレクサ」や「OK Google」などのウェイクワードを呼ぶことなく、本体左側のタッチパッドに触れることで呼び出せる。

ケンウッドがAmazon Alexa搭載完全ワイヤレスイヤフォンを1月中旬発売、Googleアシスタント版は2月上旬

Qualcomm cVcテクノロジーと高性能マイクの採用により、ノイズを抑えクリアなハンズフリー通話も可能。テレワーク時のリモート会議等の通話にも使用できる。重量は本体:9.6g×2個/ケース:92.5g。雨や水しぶきを気にせず使えるIPX4相当の生活防水もサポート。

バッテリー駆動時間は、本体のみで約8時間の連続再生(ノイズキャンセリング機能ON時)。充電ケースによるフル充電(約8時間×2回)を合わせて、最大約24時間の長時間再生を実現している。ノイズキャンセリング機能OFF時は、本体のみで約9時間としており、充電ケースとの合計で約27時間再生が行える。充電ケースは「Qi」対応のワイヤレス充電器で充電が可能。

ケンウッドがAmazon Alexa搭載完全ワイヤレスイヤフォンを1月中旬発売、Googleアシスタント版は2月上旬

WS-A1・WS-A1Gは、Bluetooth 5.2をサポート。スマートフォンとBluetooth接続し、片側3個(合計6個)のマイクで音声アシスタントに話しかけ操作することで、ニュース/天気予報/スケジュールの確認はじめ、ワンワードで複数の動作を行えるルーティン機能や、ナビ案内や翻訳、スマートホームの制御などが、スマートフォンを手に取ることなく可能となる。音声アシスタントからの通知やお知らせも音声で聞くことができる。

また、音声アシスタントをより活用しやすくするため、JVCケンウッド独自のアルゴリズム信号処理に加えて、音声や周囲音をコントロールする3つの機能を採用。

騒々しい環境下でもユーザーの声を音声アシスタントに正確に認識させる「トリプルマイクシステム」機能、周囲音の遮断・取り込みを切り替え可能な「アンビエント・サウンド・シームレス・コントロール」機能、人の声が明瞭に聞こえる「ボイス・エンハンスメント・モード」機能を利用できる。

新開発の「イヤーピロー」では、長時間使用しても快適な装着を実現。振動板に軽量かつ高剛性で、内部損失も良く、振動板に適した金属素材であるベリリウムを採用しており、音声アシスタントやハンズフリー通話時も相手の声をよりクリアに聞くことができる上、音楽再生時にはダイナミックで繊細なサウンドを楽しめる。

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ShureのAonic 50ワイヤレスノイキャンヘッドフォンはクラス最高のオーディオ品質を提供

ノイズキャンセリング機能を備えるオーバーヘッドフォンカテゴリーの競争は次第に激しくなっていて、消費者にとってこれほど選択に迷う幸せな時代はなかった。今年、Shure(シュアー)は、アクティブノイズキャンセリング、Bluetooth接続 、そしてUSB-C充電を提供すつ実売価格4万6000円前後のプレミアム価格のヘッドフォンAonic(エイオニック)50を市場に投入した。最高品質のサウンドを提供するというShureの評判は当然ながらそのままで、Aonic 50をさらにお勧めできる点がたくさんある。

イヤーパッドは回転して収納可、専用スマホアプリで各種制御が可能

同社はAonic 50を黒または茶色の仕上げで提供していて、右のイヤーカップで音量、ノイズキャンセルのオンとオフ、電源、音声アシストのアクティブ化、トラックのスキップを物理的に制御できる。左のイヤーカップには、充電用のUSB-Cポートと、付属のケーブルを使用して有線接続するための2.5mmステレオコネクタがあり、内蔵バッテリーを使い切ったときやヘッドフォンの電源が切れているときでも使用することができる。当然アクティブノイズキャンセリングは無効になる。

Aonic 50には、丸みをおびて平らなキャリングケースも付属している。イヤーカップは回転してジッパー式収納コンパートメントに収まる。これは、この種のアクティブノイズキャンセリング(ANC)ヘッドフォンで一般的な折り畳みデザインよりも大きな面積を占有するが、かさばりは少ないため、良し悪しはユーザーによるカバンへの詰め込み方によることになる。

Shureは、iOSおよびAndroid向けぬShurePlus Play(シュアプラス・プレイ)という名のモバイルアプリを提供している。このアプリは、イコライザ(EQ)コントロールのほか、アクティブノイズキャンセリングと、外部の音を取り込む環境モードの両方のより詳細な調整手段を提供する。これにより多くのカスタマイズが可能になるが、大きな注意点が1つある。EQ設定はアプリ自体を介して音楽を再生する場合にのみ適用されるのだ、これは普通見られることのない残念な選択だ。

長時間着用も非常に快適、在宅勤務にぴったり

ShureのAonic 50は、同社が確かな実績を持つ、音質と快適性、装着性に優れた製品だ。ヘッドバンドとイヤーカップの両方にたっぷり使われている合成皮革で包まれたパッドは、たとえ長時間でも非常に快適に着用でき、在宅勤務にぴったりだ。私は家の中を歩き回っているときに、しばしば装着していることを忘れていた程だった、これでどれくらい違和感なく装着できるかが想像できるだろう。

サウンドに関して言えば、Shureはどのようなトラックであっても、元の音源プロデューサーが意図したものを正確に再現する比較的ニュートラルでフラットな音を目指しており、その結果は素晴らしいものだ。音楽のディテールは明瞭で、低音は重すぎず、高音も強調されすぎていない。これはオーディオファンなら喜ぶサウンドプロファイルだが、重低音のサウンドステージを求めている人には最適ではないかもしれない。とはいえ、低音を強調したヘッドフォンはこのカテゴリーでは簡単に見つけることができる。その意味でShureの製品は、明瞭な高音とともに、ANCの分野では他の製品とは一線を画している。よりはっきり言うなら、低音の強調は結構だが、全体的に市場は、Aonic 50が提供するような真の音源再生ではなく、ズブズブで泥だらけの人工的に強化された低音に向かっている。

Aonic 50のボタンコントロールは適切に配置されていて、ヘッドフォンから直接制御できるようにしたいものをカバーしている。USB-C充電の採用は、多くのコンピューターだけでなく、生活の中のほとんどのモバイルデバイスの標準に沿うという意味で、高く評価できる。付属のステレオケーブルは、バッテリーがなくなったときには便利だが、Shureが宣伝しているように、20時間ほどのバッテリー寿命の見積もりは正確であるため、ときどき充電することを忘れない限り、このケーブルに頼る場面にはなかなか出会うことはないだろう。

Shureの性能が、少々もの足りないところが1つあるとすれば、それはノイズキャンセリングだ。ANCは、不要な環境音を遮断するという適切な役割を果たすものの、Bose(ボーズ)やソニーのトップエンドANCヘッドフォンの水準に、完全に肩を並べているとは言えない。それでもほとんどの時間はその仕事をちゃんとこなしてくれるし、トレードオフで得られるのはより良いサウンドなのだ。

高音質でリモートワーク向けの遮音ソリューションにお勧め

冒頭で述べたように、ANCヘッドホンを探しているユーザーは最近、選択に迷う幸せを味わっている。しかし、Shure Aonic 50は、耳の肥えたオーディオプロがボーズやソニーなどを含む代替品製品からは見つけることができないものを提供してくれる。それは、他の追随を許さない優れたサウンドステージと音質だ。着用性も最高であり、ホームオフィス向けのワイヤーフリーの遮音ソリューションを求めるオーディオファンにとって、この製品を優れた製品だろう。

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Work From Home Gear

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画像クレジット:Shure

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(翻訳:sako)

Marshallの最新Major IVヘッドフォンは80時間駆動や無線充電などの機能搭載、有線接続も可能

Marshall(マーシャル)の新しいMajor IVは、軽量の快適さとワイヤレス充電、そして最大80時間の再生時間を兼ね備えつつ、149.99ドル(1万5800円)という手ごろな価格なヘッドフォンだ。自宅でも外出先でも、ヘッドフォン市場ではほかに類を見ないユニークな機能を備えた素晴らしい製品かもしれない。

Majorシリーズの第4弾

これはMarshallのMajorシリーズのオーバーイヤー(オンイヤー)型ワイヤレスヘッドフォンの第4弾で、いくつかの新機能が加わっている。具体的には、旅行などで梱包する際によりコンパクトになるように折り畳み式の新フォールドクリップデザインを採用したほか、Qi規格を使ったワイヤレス充電を搭載する。

同社はまた、バッテリー寿命を大幅に改善しており、前世代の公称30時間以上から倍増以上の80時間をうたっている。象徴的なMarshallの外観を持つ四角形のイヤーカップを備えており、従来のペブルフェイクレザーはヘッドバンドに残るのみで、それ以外はフラットな印象だ。曲の再生・停止・曲送り・音量調節などの操作が可能マルチディレクショナル・コントロールノブも過去のMajorのデザインから引き継がれている。有線サウンド用の3.5mmソケットもあり、オーディオ出力をほかのヘッドフォンなどと共有できる。

箱の中には、ビンテージMarshallアンプ風のコイル状の3.5mmケーブルと有線充電用のUSB-Cケーブルが入っており、3時間のフル充電で80時間以上の使用が可能なほか、15分で15時間程度使用できる急速充電機能も備わっている。

クラシックなデザインを踏襲、無線充電中のスタイルもいい

Major IVのデザインは、クラシックなMarshallの美学に基づいている。両方のイヤーカップにMarshallのロゴがある。前述のように、イヤーカップの表面は滑らかでマットになっており見た目もよく、それぞれにシリコンの縁が付いているので、ワイヤレス充電器の上に置いてもイヤーカップの位置を保つことができる。

コンパクトなオーバーイヤー型ヘッドフォンで、軽量な素材を採用したことによって快適な着け心地を実現している。非常に軽く考え抜かれた高品質の素材で作られているように感じられ、耐久性の面でも長持ちするだろう。

Marshallのマルチディレクショナル・コントローラーは、ゴールドの外観で、前述のように音楽再生と音量を直感的に操作できるスマートなコントロール・インターフェースの両方を備えている。

サウンド面では、この価格帯では素晴らしい音質を提供する。低音は豊かで、高音はクリアだ。ノイズキャンセリング機能は備えておらず、周囲からから雑音は混じってしまうが、オーバーイヤー型なのではかなりの遮音効果がある。さらに、MarshallがMajor IVに搭載したクラス最高レベルのバッテリー持続時間によって音質がさらに向上している。実際のところ80時間以上というのは驚異的で、普段はあまり充電器のことを考えなくても少なくとも1~2週間使えるだろう。

普段使いできるお勧めのヘッドフォン

Marshallは新しいMajor IVで驚くべき価値を提供した。スタイル、パフォーマンス、品質を兼ね備えたヘッドフォンに、長時間のバッテリー寿命と汎用ワイヤレス充電機能を搭載したことはかなりの高評価だ。3.5mmステレオミニジャクでの有線オーディオ共有の魅了をさらに高めている。これなしではどこにも行きたくなくなるような、普段使いできるヘッドフォンだ。

Work From Home Gear

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タグ:Marshall、Major IV、ヘッドフォン、Work From Home Gear

画像クレジット:Marshall

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(翻訳:TechCrunch Japan)

B&OのBeoPlay H4ヘッドフォンは素晴らしい外見と快適さを提供、ノイキャンなしだけが残念

Bang&Olufsen(バング&オルフセン)のBeoPlay H4にひと目で魅了されるのは簡単だ。それは素晴らしい外観のヘッドフォンなのだ。これまで私が見た中で最高のもののひとつである。シンプルで合理的なデザインを採用しており、古いモデルへのオマージュのようにも感じられるものの、ノスタルジーの罠を回避できるほどには十分にモダンだ。

使い心地も快適だ。それも強調しても強調しきれないほどに。このことを私は、耳を覆うタイプのヘッドホンを長時間装着すると、ほとんどの場合耳に鈍い痛みを感じる傾向のある人としての立場から言っている。B&Oが私に短期試用のためにヘッドフォンを送ってくれたので、Work From Home Week(在宅勤務ウィーク)の最中に記事を書くための準備として、私はこれを何時間も装着していた。

このヘッドフォンは、完全に丸いカップの縁にゆったりとしたパッドを備えている。私の耳は内側にすっぽりと収まり、長時間着用したあとの耳への負担となりがちなパッドから耳への圧迫はない。ヘッドフォンはかなり軽量なので、それも助けになっている。約235.3gという重さは、Bose QuietComfort 35 II(約232.5g)とソニーのWH-1000XM4(約254g)の間に位置する。

カップは、マットブラックあるいはライムストーン(クリームの一種)色のいずれかの革で覆われ、それがB&Oのロゴが付いた大きなツヤ消しメタルプレートと組み合わさり、同心円を引き立たせている。右のカップには、ボリュームロック、電源・ペアリングスイッチ、補助ケーブル用のポートがある。イヤーカップは、さまざまな頭のサイズにうまくフィットするように、滑らかな自在軸受でつながっている。

音はいい。それは素晴らしく豊かな音だ。もっともB&Oはいくつかのテストではやや低音に傾きすぎる傾向はあるのだが。それはほかのユニットの場合ほどひどいものではないが、特にヒップホップのような歴史的に低音が重視されるジャンルでは非常に目立つ。より充実した、よりリアルな音楽の再生を求めているなら、ほかの選択肢を検討したいと思うことになるだろう。

アクティブノイズキャンセリングがないことは、2020年の300ドル(3万円強)クラスのヘッドフォンにとってはかなり大きな死角である。もし今はその機能を必要としないと思っていたとしても、まあ私を信じてほしい、それがあることでうれしい機会はたくさんあるだろう。例えば、この6カ月間の在宅勤務アドベンチャーを例にとるならば、私の部屋の窓の正面で建設工事が始まったのだ。最悪だ。Bluetoothの電波はまともなのだが、アパートの部屋を歩き回る際にソニーのWH-1000XM4よりも早く切断される傾向があることに気がついた。

バッテリー寿命の長いユニットも用意されている。H4は折り畳み可能だが、アクティブノイズキャンセリング(ANC)がないことを考えると、おそらくB&Oは頻繁に飛行機で移動する人間のことは相手にしていないのだろう。定格バッテリー寿命は最大19時間だが、自宅で1日使用しても問題はない。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Bang&Olufsen、ヘッドフォン、Work From Home Gear

画像クレジット:Brian Heater

Work From Home Gear

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(翻訳:sako)

Beatsも5400円の安価な新Blutoothイヤフォンを発表、オンラインストアで予約受付開始

Apple(アップル)は、米国時間10月13日に開催したiPhoneイベントで発表するものが明らかに多かった。これは、いつものようにアップル傘下のBeatsラインナップが少しも光を当ててもらえないことを意味する。アップルはどちらかというと、自社のオーディオ商品にかなりフォーカスしている。しかし本日のBeatsは発表するものがあった。

アップルの商品とは対照的に、新しいBeatsは価格にフォーカスしている。50ドル(日本販売価格は5400円)のBeats Flexは、BeatsXという似たような名前の前モデルの発売時価格のおおよそ3分の1だ。もちろん、これは当然のことだろう。ここ数年、ワイヤレスイヤフォンの価格設定は下がってきており、Beatsは100ドル(約1万500円)をかなり下回るスペースの開拓を試みている。

このヘッドフォンはくびきのような形状で、使わないときは首回りに垂らしておくことができる。マグネティック構造になっており、イヤーバッドをマグネットでくっつけると音楽は止まる。ユーザーがイヤフォンを耳から話した時に再生を止めるために、高額なモデルが使っているアンビエントセンサーとは異なるアプローチだ。

新しいアコースティックドライバーと、BeatsXのものより改善されたマイクのおかげで音質は向上している。バッテリーもかなりアップグレードし、12時間再生できる。つまり日中、充電ケースを持ち歩かなくてもいい。1つ良いニュースがある。Beats Flexには充電ケースがない。また、USB-Cポートを搭載しているので急速充電ができる。10分間の充電で1時間半の再生が可能だ。

Beats Flexは本日から予約受付が始まり、カラーは4色から選べる。

【編集部注】日本のアップル公式オンラインストアでも注文可能、配送日は最短で10月21日となっている。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:AppleBeatsイヤフォン

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(翻訳:Mizoguchi

フランスの高級オーディオメーカーDevialetが完全ワイヤレスイヤフォンを発売

フランス拠点のハイエンドオーディオメーカーのDevialet(デビアレ)は、Devialet Geminiと呼ばれるイヤフォンの最初のペアを発売する。このイヤフォンはアクティブノイズキャンセリング機能を搭載しており、数週間以内に英国では279ポンド(約3万8300円)で入手可能になる予定だ。

Devialet Geminiは完全ワイヤレスで、アップルのAirPodsと同様に各イヤーバッド間にコードがない。同社はこの製品のために3つの新しい特許を開発・取得したそうだ。

同製品の特徴は耳に密着して十分な圧力を提供するカスケード式減圧室で、インイヤーイヤーバッドの密閉度は良好だ。

各イヤーバッドには、アクティブノイズキャンセリング機能のためのマイクが2つと、通話などの音声インタラクション用の専用マイクが備わっている。AirPods Proと同様に、複数のANCモードが用意されている。バックグラウンドノイズを完全に除去することも、周囲の状況を聞き取れるように透過モードを有効にすることもできる。

ANCは3段階、透過モードは2段階から選べる。同社は、これらの設定をコントロールできるように、モバイルアプリをリリースしている。また、イヤフォンの背面にはタッチボタンがあり、音楽再生やノイズキャンセリング、音声アシスタントなどの操作が可能だ。

イヤーバッドが動くと音声信号を自動的に調整してくれる。そして、マイクを使って周波数の変化を検知する。アプリでは、自分の耳に合ったチップを使用しているかどうかも教えてくれる。

同社は、ANCなしの場合は8時間、ANCを有効にした場合は6時間のバッテリー駆動を約束している。付属のケースでは本製品の3.5回の充電が可能で、Qi規格またはUSB-Cケーブルを使用したワイヤレス充電器で動作する。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Devialet、イヤフォン

画像クレジット:Devialet

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(翻訳:TechCrunch Japan)

Boseからサングラス型ヘッドフォンとQuietComfortの名を冠する完全ワイヤレスノイズキャンイヤフォンが登場

スピーカーが内蔵されたメガネやサングラスは、あきれるほど昔から存在してきた。それらが特に人気があったことはないものの、サングラスとヘッドフォンを両方を買わずに済むという主たる訴求ポイントは、少なくともさまざまな企業がこのカテゴリで散発的な挑戦を続ける程度には興味深いコンセプトのようだ。

Bose(ボーズ)はARに対する野心は後回しにしたかもしれないが、ヘッドフォンの役割を果たすサングラスのアイデアにはまだ力を入れている。実際このたび、Tempo、Tenor、Sopranoという3つの新しいモデルが復活した。この新しい追加製品は、2018年に発売されたオリジナルモデルのFrameに続くものだ。


Tempoは3つの中でよりプレミアムな存在で、充電ポートも備えたゴツいつる部分やイヤホン部分が伴っている。音楽は耳に向かって発せられるようにデザインされていて、途中を遮るものはない。ということで、周囲の音も同時に聞くことができる。もちろんこれは、用心のためには良いことだが、実際にスピーカーが再生しているものを聞き取るという点では、良し悪しである。特に都市環境では。

TenorとTempoは、より小型の16mm径スピーカーを各耳側に搭載し、5時間動作できるバッテリーを搭載している。その他の点では、各製品はサイズとデザインに基づいて区別される。すべてのモデルはUVプロテクションを提供する。いずれもすでに入手可能で、価格は249ドル(約2万6400円)だ。

ボーズはまた、2種類の完全ワイヤレスイヤフォンも発表した。2つの中でより注目すべきなのはQuietComfort Earbudsだ。これは、同社の組込ノイズキャンセリングを使い、同社のフラッグシップであるQuietComfortの名前を採用している。その特徴と279ドル(約2万9600円)という価格によって、この新しいイヤフォンは、AirPods Proやソニーの優れたノイズキャンセリングモデルに対抗するものに位置付けられる。

一方、単純にSport Earbudsと名付けられた方の価格は179ドル(約1万9000円)で、ワークアウト中でも固定できる、新しいロックメカニズムを備えている。どちらのモデルもすでに予約注文が可能で、月末までに出荷が開始される。

画像クレジット:Bose

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(翻訳:sako)

サムスンが新ワイヤレスイヤフォン「Galaxy Buds Live」を発表、2万円弱ででアクティブノイキャン搭載

サムスンは高品質のイヤフォンを数年前から作っている。特にエキサイティング、または革新的なものではないが、同社が置かれている競争の激しい市場では有望な選択肢の1つだ。本日開催されたUnpackedイベントでは、その増え続けるスマートフォンオプションのリストに新たなモデルを加えた。

すでに初期のリーク情報に基づいて「Galaxy Bean」のニックネームが付けられていたが、その理由は明白だろう。ここで最も注目すべきは、アクティブノイズキャンセリング機能が追加されたこと。これは高価格帯のイヤフォンが搭載する機能だった。

170ドル(約1万8000円)という価格は決して安くはないが、ソニーの「WF-1000 XM 3」(2万5880円)やアップルの「AirPods Pro」(2万7800円)ほど高価ではなく、購入を検討する価値はあるだろう。正直言って、誰もが200ドル(約2万1000円)以上を出してワイヤレスイヤフォンを買おうとしているわけではないし。

  1. Galaxy-Buds-Live_All-Colors_Closed

  2. Galaxy-Buds-Live_Mystic-White_Side_Closed-Case

  3. Galaxy-Buds-Live_Mystic-White_Side_In-Case

  4. Galaxy-Buds-Live_Mystic-White_Side_One-In-Case

  5. Galaxy-Buds-Live_Mystic-Bronze_Side_Out-of-Case

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  7. Galaxy-Buds-Live_Mystic-Bronze_Side_In-Case

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  13. Galaxy-Buds-Live_Mystic-Black_Front

  14. Galaxy-Buds-Live_Mystic-Black_Front_Out-of-Case

  15. Galaxy-Buds-Live_All-Colors_Top

Galaxy Buds Liveは、Buds+よりも大きい12mmのスピーカーと低音用ダクトを備えている。3つのマイクも内蔵しており、Galaxy Note 20を接続してビデオを撮影している間、電話のマイクを二重にすることができる。IPX2(水滴防御レベル)の防水仕様、取り外し可能な2つの異なるサイズのチップが付いており、耳の形状に合わせて選べる。

バッテリーは1回のフル充電で8時間(アクティブなノイズキャンセリングモードをオンにした場合は6時間)。さらにバッテリー内蔵の専用キャリングケースで充電すれば21時間使用できる。また、5分間の急速充電で1時間の再生が可能だ。Buds Liveはサムスンのサイトからすでに入手できる。

画像クレジット:Samsung
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(翻訳:TechCrunch Japan)

これこそ完璧なワイヤレスイヤホンだーーBang & Olufsenのスポーツ向け新モデル「Beoplay E8 Sport」

Bang & Olufusen(バング&オルフセン)が、高い評価を受けてきた同社の高精度かつ自然なサウンドをスポーツ仕様のデザインに詰め込んだBeoplay E8 Sportを発表した。価格は350ドル(約3万7000円)。IP57認証の防水性能、合計最大30時間のバッテリー駆動時間(1回の充電で最大7時間再生)、外音を取り込める透過モードなど、優れた機能が満載の完全ワイヤレスイヤホンだ。

製品の概要

E8 Sportは、バング&オルフセンがしばらく前から展開している完全ワイヤレスイヤホン「Beoplay E8第三世代」の最新モデルだ。同シリーズで初めてスポーツ仕様の防滴・汗耐性を備えたモデルとなる。だからといって、以前のE8モデルが運動に不向きだというわけではない(筆者も使っている)。しかし、E8 SportはIP57認証の防水性能を備えていて、浅瀬程度の水深であれば30分間、水中で完全防水機能を発揮する。だから、雨の中でジョギングする時も、たくさん汗をかく時も、安心して使えるのだ。

ただし、泳ぐ時には使えない。E8 Sportの防水性能は、製品の耐久性を強化し、望むなら使用後にさっと水で洗えるようにすることが目的だからだ。言ってしまえば「気休め」なのかもしれないが、それでも、あればうれしい機能である。

Image Credits: Darrell Etherington

E8 Sportのイヤーピースの表面はラバー感が前面に出た新しいデザインとなっていて、充電ケースの予備電源バッテリー容量はE8の前継モデルよりやや少ないが(その差はわずか30分程度)、USB-Cケーブルやワイヤレスパッドを使って充電できる。充電ケースのバッテリーで23時間、イヤーピース内蔵のバッテリーだけでも7時間のオーディオ再生が可能だ。

また、各種サイズのシリコン製イヤーチップセットとComply製の形状記憶チップ(Mサイズ)1セットに加えて、ランニングや高強度の運動をする時でも高い装着フィット感を維持できる各種サイズのシリコン製イヤーフィンセットも付属している。Beoplay E8 SportのカラーバリエーションはパステルターコイズのOxygen Blue(オキシジェンブルー)とBlack(ブラック)の2色。さらに、スイスのランニング用品ブランドOn(オン)とコラボした特別エディション「Beoplay E8 Sport On Edition」も発売されている

イヤホンの内部は、スポーツ向けではない他のE8シリーズ標準モデルとほぼ同じだ。つまり、バング&オルフセンが誇るあの高精度で豊かな音質を楽しむことができる。

デザインと性能

バング&オルフセンはE8 Sportで新しいデザインを採用している。他のE8モデルのイヤーピース表面は滑らかだが、E8 Sportは丈夫でラバー感が前面に出た仕上がりとなっている。また、E8のケースがレザー仕上げであるのに対して、E8 Sportのケースはシリコン製だ。さらに、汗でぬれても滑りにくいように、E8 Sportのイヤーピースとケースの表面には浅い溝が刻まれている。

Image Credits: Darrell Etherington

スポーツ仕様とされる多くの他社製品とは異なり、Beoplay Sport E8は控えめで洗練された雰囲気を保っている。イヤーピースは装着時でもまったく目立たず、特にブラックの方は装着していても決して気づかれないのではないかと思う。「オキシジェンブルー」の方は少し目につきやすいが、それでも派手さや華やかさは感じさせないソフトな印象だ。

イヤーピースの左右どちらの表面にも、バング&オルフセンのロゴが刻印されたアルミニウムリングが埋め込まれていて、フェイスプレート部分はタッチセンサー式ボタンの役目も果たしている。全体的に他のE8モデルと異なるデザインであることは一目瞭然だが、それでも、バング&オルフセン製かどうかを疑うほどかけ離れた冒険的なデザインにはなっていない。

性能面では、E8 Sportという名の通り、長時間のバッテリー性能、パッシブ遮音性、並外れてクリアな音声分離機能、抜群の装着フィット感など、スポーツ向けモデルに期待されるあらゆる条件を満たしている。筆者も、30分間のランニングなど、さまざまなシチュエーションで実際に使ってみたが、接続品質も音質も常に最高だった。特に、スポーツ向けワイヤレスイヤホンなのにこれだけ高品質のサウンドを実現できていることに驚いた。他メーカーのスポーツ向けモデルは音質に妥協してベース音が濁ることが多いのだが、E8 Sportではまったくそのようなことはなかった。

それこそE8 Sportが最高の製品たるゆえんである。どんな天候の中でどんな運動をする時でも、家で静かにくつろぐ時でも、極上のサウンドを楽しめる万能イヤホンだ。もし、どんなシチュエーションにも最適なワイヤレスイヤホンを探しているのなら、E8 Sportが文句なしにおすすめだ。

Image Credits: Darrell Etherington

バング&オルフセンのアプリを使えば、好みのサウンドに細かく調整できる。また、イヤーピース表面のタッチセンサーに触れるだけで、音楽再生のコントロールや、外音透過モードへの切り替えが可能だ。そして、これらの操作はすべて、ランニング中でも、電話会議中でも実行できる。さらに、通話時の音質も非常にすばらしい。筆者がテストした時の通話相手は、電話を口元に近づけて話す場合よりもはるかに音質がよく、筆者がプロ仕様のオーディオ機器を使って録音しているポッドキャストの音声品質に近い、とまで言っていた。

総合評価

ワイヤレスイヤホン市場にはすでに無数のプロダクトが存在しており、その数は常に増え続けていて、性能も価格もさまざまだ。バング&オルフセンは現行のE8第三世代でワイヤレスイヤホンとして最高の音質を実現したと筆者は思っている。そして新製品のE8 Sportはその最高音質に加えて、見事な耐久性も備えている。

関連記事:違いのわかる大人の完全ワイヤレスイヤフォン「Technics EAH-AZ70W」

カテゴリー:ハードウェア

タグ:ガジェット イヤフォン レビュー

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(翻訳:Dragonfly)

米オーディオ機器メーカーのGradoが大麻繊維のヘッドフォンを発表、価格は約4.5万円

米国ブルックリンに本社を置くオーディオ機器メーカーのGrado(グラド)は、個性豊かな新型ヘッドフォンを発表した。価格といい、大麻繊維のHemp(ヘンプ)を注入した木製ボディーといい、大麻の葉の記章といい、ごく一部の顧客層を狙っているのは明らかだ。

同社は豊かなオープンエアーのサウンドで知られ、現在までに非常に評判のいいラインアップをそろえてきたが、この数年間はさまざまなタイプの木材や複合材料にオーディオコンポーネントを収めた限定製品の開発に力を入れてきた。このHemp Headphone(ヘンプ・ヘッドフォン)の幻覚を見そうなサイケデリックなボディーは「カエデの木材と「高圧縮したヘンプ」の複合材料で作られている」と同社は話している。

Hemp Headphoneは見た目も革新的だが、それぞれの製品の素材の違いにより、サウンドの輪郭に微妙な差が生じることの重要性をGradoは強く訴えている。おそらくそれが、この限定版シリーズを試す楽しみなるだろう。ただ、技術的にはさほど目新しいものはない。

昨年、同社は、GW100でワイヤレス技術の冒険に出た。オンイヤー型ヘッドフォンにBluetooth(ブルートゥース)を組み入れるという、実に奇妙な試みだ。Gradoは、GW100やインイヤー型ヘッドフォンでは一般向けの製品を追求しているが、同社の仕事で最も感銘を受けるのは、Bluetoothよりも家でXLR(キャノン)コネクターやフォノ出力の音を楽しむのが好きな強いこだわりを持つファンの要望に応えているところだ。

Gradoのヘッドフォンは、非常に頑固に快適性を無視し、現代のオーバーイヤー型とオンイヤー型ヘッドフォンの大きなトレンドに沿ったデザイン、つまりノイズキャンセリングを強く否定している。オープンエアー型のヘッドフォンは外の音が大きく聞こえてしまうし、ヘッドフォンの音を外に大きく漏れてしまう。そんなわけで、オフィスでの使用にはあまり向かず、家で聞くというじつにニッチな用途に限定されることになる。だが自宅待機が要請されている間は、家で音楽を聞くというのもニッチではあるが、比較的受け入れやすいニッチになってきた。

GradoのHemp Headphoneは、本日から予約を受け付けている。価格は420ドル(約4万5000円)だ。

関連記事:Gradoは初めてのワイヤレスヘッドフォンを公開(未訳)

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(翻訳:金井哲夫)

B&Oの第3世代Beoplay E8フルワイヤレスイヤフォンは最高の音質と着けごこち

Bang&Olufsen(B&O)は、家庭用オーディオ機器で高い評価を得ている。同社のフルワイヤレスイヤフォン、Beoplay E8の初代のモデルは、まだ競合する製品がほとんど見当たらないようなときから、このカテゴリーのリーダー的な存在だった。最近発売した第3世代のE8は、ハードウェアも最新のものに入れ替わり、バッテリー寿命、音質、便利な機能など、多くの点で進化したものとなっている。たとえば、1回の充電で最長7時間連続使用が可能なバッテリーは、無線充電もできるようになり、最新のBluetooth仕様に準拠したことで、音質の向上だけでなく、接続距離の延長、遅延の減少なども実現している。

その結果、このB&Oの最新ワイヤレスイヤフォンは、音質を重視する人にとっては、不可欠とも言える製品となった。さらに1日中着けたままでも快適に使用でき、遮音性も高い。音質は、高音のディテールを犠牲にすることなく十分な低音を確保しており、豊かで洗練された音質パフォーマンスを達成している。

デザイン

Beoplay E8イヤホンのデザインは、実のところ初代のものからそれほど変わっていない。ただし、それはむしろ優れた点の1つと言える。というのも、初代E8のデザインは、私にとって、歴代のフルワイヤレスイヤフォンの中で、いちばんお気に入りのものだったからだ。小さくて、ツヤがあって、丸っこくて、マニュアルコントロール可能なタッチセンサーを内蔵している。

とはいえ、B&Oはデザインにもいくつか微妙な変更を施している。たとえば、初代のデザインにあった、円形の側面から突き出したコブのような突起を取り除いている。また私がテストした本体カラーがブラックのバージョンでは、以前は縁の内側にシルバーメタリックのリング状のアクセントが施されていたが、新モデルでは、そこが光沢のあるブラックの仕上げになった。全体的には、地味ながら、さらに魅力的な雰囲気になったと言える。

オリジナルも素晴らしいフィット感を実現していたが、今回私が使ってみた範囲では、物理的な形状も改善され、フィット感はさらに向上している。これまでは、完全な遮音効果を得るために、片耳、あるいは両耳のイヤフォンの位置を調整する必要があったが、この第3世代のE8では、耳に着けるだけで自然に最適な位置に固定される。長く着けていてずれてくることもない。

デザインに関して最後に言っておかなければならいのは、ケースについてだ。オリジナルのケースよりも小さくなり、ポケットにもしまいやすくなっている。それでいてワイヤレス充電機能を備えている。つまり、最近のiPhoneやAndroidのスマホなどと同じく、Qi規格の充電パッドに乗せておくだけで、ケースと、中身のイヤフォンの両方を充電できる。ケースが内蔵するバッテリーと合わせると、B&Oによれば、合計で35時間の再生が可能だという。ケースの外装は、細かな凹凸のあるペブルドレザー仕上げで、素晴らしい質感を実現している。蓋はマグネットでしっかり閉じるので、移動中に不意に開いてしまったりすることはない。イヤフォンをケースに固定するのにもマグネットを利用しているため、充電用に適切な位置にぴったりと収まる。

パフォーマンス

第3世代のBeoplay E8にとって最大の利点は、その素晴らしい音質にある。私がこれまでに使ってきたワイヤレスイヤフォンの中でも、人気の高いAirPods ProやSonyのWF-1000MX3などと並んで、あらゆる点で最高の音質だ。特にE8は、筋金入りのオーディオマニアをも満足させるような音の分離と明瞭さを備えている。そのため、どんなジャンルの音楽を聴いても、素晴らしい再生音が得られる。もちろん、高品質のロスレスフォーマットの音源の再生で、特に効果を発揮する。

遮音性の面でも、Beoplay E8は優れている。アクティブなノイキャン機能は備えないが、パッシブなノイズブロックで、周囲の雑音を効果的に遮断している。そのため、B&Oが外部の音を透過して再生する機能を用意してくれたことが、ありがたく感じられるほどだ。これは、左側のイヤフォンをタップすることで有効となる。周囲に気を配りたい場合には、非常に役に立つ。Beoplay E8には、Comply(コンプライ)製の、一種の形状記憶イヤホンチップが付属している。これを使用すると、遮音性と快適性がいずれもさらに向上する。普通、どんなイヤフォンでも、Comply製のイヤホンチップは別売りなので、これはお得感が強い。

E8は、通話用のヘッドセットとしても優れている。内蔵マイクは、周囲のノイズをほとんど拾わないクリアな音声を実現している。さらにaptXとBluetooth 5.1を採用しているため、ビデオを視聴したり、ビデオ通話用として利用する場合も、スマホ、パソコン、いずれと組み合わせるのにも適している。遅延はほとんど気にならない。

結論

Bang&Olufsenは、高級品のメーカーであり、価格もそれなりに高い。このBeoplay E8 3rd Genの350ドル(約3万7600円)という価格も例外ではない。しかし、この金額を出せば、高級感のある製品品質、優れた美意識、そしてクラスをリードする音質を、すべて手に入れることができる。フルワイヤレスのイヤフォンとして、可能な限り最高のオーディオを求めている人にとって、これは買いだ。在宅勤務用として、1日中着用するのにも素晴らしいが、優れた携帯性や周囲の音を聞く機能は、外出用としても適している。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)