ディズニーがストリーミングに重点を置く戦略的組織改編を発表、Disney+の大成功を受け直接視聴者にコンテンツ販売する戦略を加速

米国10月12日、The Walt Disney Companyはメディアとエンターテインメント事業の全面的な組織再編を発表した(The Walt Disney Companyリリース)。これにより同社はコンテンツの公開の舞台をストリーミングと放送に集中することとなる。発表によれば、メディア、広告、配信の各ビジネスおよびスタート早々成功を収めているDisney+は今後すべて単一の事業部の下に統合される。

この再編計画は「物言う株主」として著名なDan Loeb(ダン・レーブ)氏が「配当計画を中止し、さらに多額の資金をストリーミング事業に投ずべきだ」と主張した数日後に発表された。Third Point Capitalヘッジファンドを率いるレーブ氏は同社の大株主だ。

株式市場はすでに後の再編計画に好意的な反応を見せており、立会終了後の市場外取引で株価は6%近くアップした。

ディズニー映画の劇場公開スケジュールはパンデミックから大きな悪影響を受けており、再編計画はその結果だろう。新型コロナウイルスの流行にともない同社の劇場配給事業および劇場公開を前提とする映画の公開スケジュールは壊滅的な影響を受けた。その一方で、ストリーミング事業は予想外の大成功を収めた。こうした状況が、米国が新型コロナウイルス流行の抑制に十分な効果を上げられなかったことと合わせ、今回の再編促進に繋がったとみられる。

ディズニーの劇場公開映画のフラッグシップとなるべきマーベル・コミックを原作とする「ブラック・ウィドウ」は公開が大幅に先送りされた。一方で「ムーラン」はDisney+で予定通りストリーミング公開された。Pixarの「ソウルフル・ワールド」も予定を変えてストリーミングで公開される。

ディズニーの新しいコンテンツのIPはスタジオ製作映画、一般エンターテインメント、スポーツの3部門に大別される。発表によれば、各事業のトップはスタジオがAlan F. Horn(アラン・F・ ホーン)とAlan Bergman(アラン・バーグマン)、エンタメがPeter Rice(ピーター・ライス)、スポーツがJames Pitaro(ジェームズ・ピタロ)の各氏で変更はない。

統合後の3部門という巨大組織のトップとなるのは消費者向けプロダクト、ゲーム、出版事業を指揮していたKareem Daniel(カリーム・ダニエル)氏で、CEOのBob Chapek(ボブ・チャペック)氏の直属となる。

「Disney+が驚くべき成功を収めたことにより、直接コンシューマーにコンテンツを販売する戦略を加速することとした。我々はコンテンツビジネスにおいて優位な位置を占める戦略を推進し、業績の拡大を効果的にサポートし、株主にとっての企業価値を増大させる。

コンテンツの製作とその公開を明確に分離することにより、ディズニーはコンシューマーが望む公開方式に従来よりよりすばやく柔軟に対処することができるようになる。 コンテンツチームは世界的なレベルでトップクラスとなるようなシリーズ製作という最も得意とする分野に専念し、今回編成されたグルーバルな流通チームは、Disney+、Hulu、ESPN+およびインドを手始め(mint記事)に世界的なストリーミングサービスとして展開されつつあるStarなど、あらゆるプラットフォームを通じてコンテンツの公開と収益化に集中し、その最適化を図る」と再編発表時の声明で、チャペック氏は述べている。

新組織のスタジオ部門はWalt Disney Animation Studios、Pixar Animation Studios、Marvel Studios、Lucasfilm、20th Century Studios、Searchlight Picturesなどすべての実写、アニメ製作の公開を担当する。一般エンタテインメント部分は20th Television、ABC Signature、Touchstone Televisionに加えてDisney channels、Freeform、FX、National Geographicのコンテンツを担当する。

スポーツ部門はESPN中心とし、 ESPN+やABCなど従来ケーブルテレビ向けに配信されていたライブ中継、台本なしの各種スポーツイベントを担当するという。

新組織における収益化、配信、運営、セールス、広告、データおよびテクノロジーのインフラ管理は同社で長い経験をもつ幹部ダニエル氏が担当する。同氏はDisney ImagineeringをIP管理部門からテーマパーク、リゾートを含む一大エンターテインメント王国に改編した。その後、消費者向けプロダクト、ゲーム、出版企業のトップとなった。

またチャペック氏はダニエル氏を新事業の責任者とした理由について「ダニエル氏は並外れた才能と先見性を持つリーダーであり、コンテンツの国際的配信と収益化、運営において優れた実績を残してきた。コンテンツをコンシューマーに直接販売するビジネスを急速に成長させようとしている【略】現在、ダニエル氏以上の適任者を考えることはできない。豊富な経験により、我々の配信、広告、マーケティング、セールス事業を効果的に推進することができるだろう【略】」と述べている。

この組織再編は直ちに発効する。新組織に基づいた決算報告が行われるのは2021年の第1四半期からとなる見込みだ。

ディズニーは12月10日に投資家向けのバーチャル説明会を準備しておりここで消費者に直接影響を与えるプロダクト戦略の詳細が発表されるはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

今や米国民の4人に1人がYouTubeでニュースを視聴、Pew Research調査

Pew Research Center(ピュー研究所)の最新の調査によると、米国成人の約4分の1にあたる約26%がYouTube(ユーチューブ)動画でニュースを確認しているという。同研究所は、Google(グーグル)傘下の動画プラットフォームであるYouTubeの利用状況だけでなく、米国でのニュース配信への高まる影響力についても調査した。驚くほどのことではないが、この調査結果によると、既成の報道機関はもはや、米国民が見るニュースを完全に支配することはできなくなっている。既成の報道機関に関連するチャンネルで「頻繁に」ニュースを視聴していると答えたのは、YouTube利用者の5人に1人(23%)にすぎなかった。これと全く同じ割合の利用者が、代わりに独立系チャンネルで「頻繁に」ニュースを確認していると答えている。

この調査でいう独立系チャンネルとは、外部との明確な提携がないものと定義される。一方、報道機関のチャンネルは、例えばCNN(シーエヌエヌ)やFox News(フォックスニュース)のような、外部報道機関と提携している。

このような2つの異なるタイプのニュースチャンネルはどちらも一般的に視聴されており、ピュー研究所によると、よく視聴されるチャンネルの、49%が報道機関と関連があり、42%は関連がない。

そして残りのわずか(9%)は、行政機関や研究組織、支援組織など、ニュースを公開している「その他の」組織のチャンネルだ。

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ピュー研究所は、調査結果を検証するために、2020年1月6日~1月20日まで、1万2638人の米国成人を対象としたパネル調査を実施した。

このパネル調査の結果、米国民の大多数、すなわち72%がYouTubeは重要(59%)、もしくは最も重要(13%)なニュース視聴の手段だ、と答えた。また、ほとんどの人が、YouTubeでニュースを確認することになんら大きな問題があるとは思っていないと答えたが、誤情報、政治的偏見、YouTubeによる自動CMの遮断や検閲に対してはある程度の懸念を示した。

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共和党支持者や共和党寄りの無党派層の多くは、検閲やCMの遮断、政治的偏見がYouTubeの最大の問題だと述べたが、一方、民主党支持者や民主党より無党派層には、最大の問題は誤情報とハラスメントだという人が多かった。

調査の後半では、2019年11月にYouTubeで最も人気が高かった377のニュースチャンネルと、2019年12月に再生回数の中央値が最も高かった100のチャンネルで公開された、YouTube動画のコンテンツ分析が実施された。ピュー研究所によると、この分析は人間とコンピューターの利用を組み合わせた方法で行われたという。

この分析で、10のうち4(44%)の人気YouTubeチャンネルが「個性重視」という特色を持っている、つまり、チャンネルが個人に関するものであることがわかった。これは既成の報道機関に雇われたジャーナリストである可能性もあるし、独立したホストである可能性もある。

しかし、実際は後者であることが多い。独立系チャンネルの70%が個人を軸としており、主にフォロワーを獲得した「ユーチューバー」である。実際、独立系チャンネルの57%はユーチューバーによるものであるのに対し、YouTubeで注目される前から著名だった人物を軸としたものは13%となっている。

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今回は、YouTubeのニュース環境や扱われるトピックという、別の側面についても調査が実施された。

YouTubeのニュース視聴者によると、圧倒的過半数(66%)の人がYouTubeのニュース動画を見ると時事問題の理解を深めることができると述べている。また、73%が動画の大部分の情報が正確であると信じていると述べており、BGMのようにバックで流すのではなく、注意深く視聴する傾向がある(68%がそうしている)。

約半数(48%)はYouTubeで「まともな報道」、つまり、情報と事実のみを得ようとしていると答えた。一方で、51%は主に意見や解説を求めてYouTubeでニュースを視聴しているという。

あえてYouTubeでニュースを視聴する理由について問う自由回答式の質問に対する答えには、動画のコンテンツに関連するものが最も多かった。例えば、主流のニュース以外を扱っているから、とか、さまざまな意見や見解が含まれるものがあるから、といった理由があった。

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ピュー研究所はまた、QAnon(キューアノン)やJeffrey Epstein(ジェフリー・エプスタイン)氏、反ワクチン運動に関する説など、ニュースチャンネルがどのくらいの割合で陰謀説に触れているかも調査した。

この調査は2019年12月に行われた。再生回数上位100のYouTubeチャンネルに投稿された3000近い動画の分析の結果、独立系チャンネルの動画の21%が陰謀説に触れていることがわかった。これに対して既成の報道機関のチャンネルが陰謀説に触れている割合はわずか2%だった。キューアノンは最もよく扱われていた陰謀説で、独立系チャンネルの動画の14%がこれについて議論している。既成の報道機関は2%である。

さらに、独立系チャンネルは、既成報道機関の約2倍の確率で、ニュースを否定的なトーンで伝えていた。

全体として、2019年12月に調査された、YouTubeのニュースチャンネルで再生回数上位100本の動画は、否定的すぎることも好意的すぎることもなかった(69%)。しかし、タイプ別に分けると、独立系チャンネル動画の37%は否定的なもので、これに比べ既成報道機関では17%だった。また、否定的な動画は好意的な動画よりも人気が高かった。すべてのチャンネルで、否定的な動画の再生回数は平均18万4000回であるのに比べ、中立的または両方が混在するトーンの動画は平均17万2000回、好意的な動画は平均11万7000回だった。

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一方、2019年12月の動画再生回数に占める割合が最も大きかったのはトランプ政権に関する動画で、およそ3分の1(36%)が弾劾に関するもの、31%が銃規制や中絶手術、移民などの国内問題に関するもの、9%は国際情勢に関するものだった。他のトピックに関する動画の平均再生回数が12万2000回であるのに対し、トランプ政権に関する動画は平均約25万回再生されている。トランプ氏は調査対象の動画の中で最も注目を集めており、約4分の1となる24%の動画で取り上げられていた。

それに比べて、2020年の選挙に関する動画は、調査当時は民主党予備選が中心だったが、このトピックはニュース動画全体のわずか12%を占めただけだった。

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YouTubeのニュースチャンネルが自身をどのように紹介しているのか、という点についても調査が行われた。この調査により、自身がイデオロギー的偏向を持っていることが動画コンテンツを通して明らかになっている場合ですら、圧倒的多数は政治的イデオロギーを持つことを明言していないことがわかった。

YouTubeのニュースチャンネルのうち、自身の政治的イデオロギーを説明文に紹介していたのは約12%だけで、そのうち、8%は右派寄り、4%は左派寄りだった。独立系ニュースチャンネルは党派的な言葉を使って自己アピールし、自分が右寄りであると語る傾向が強かった。

また、YouTubeのニュースの典型的な視聴者に関する人口動態も調査に含まれていた。ピュー研究所の調査によると、ニュース動画視聴者は若い男性が多く、米国成人全体の割合で比較すると、白人が少ない傾向にあることがわかった。30歳未満が米国成人全体に占める割合は21%であるのに対し、同視聴者全体に占める割合はおよそ3分の1(34%)だ。また、50歳未満は米国成人全体の55%であるのに対し、同視聴者の71%を占めている。

そして男性は、米国成人全体の48%であるのに対し、YouTubeのニュース視聴者の58%を占めていると考えられる。同視聴者のうち、半分(50%)が白人、14%がアフリカ系、25%がスペイン系である。米国では成人の63%が白人、12%がアフリカ系、16%がスペイン系だ。

今回の調査結果はすべてピュー研究所ウェブサイトから閲覧できる。

関連記事:Facebookライブにアップされた自殺動画の拡散防止に失敗した各SNSの理由

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(翻訳:Dragonfly)

米ベライゾンの無料Disney+提供サービスにHuluとESPN+が追加

Verizon(ベライゾン)とDisney(ディズニー)は米国時間8月17日朝、前者の携帯電話事業であるVerizon Wireless(ベライゾン・ワイヤレス)の一部の契約者に、ディズニーのストリーミングサービスを追加料金なしで提供する両社のパートナーシップを延長し、拡張すると発表した(Verizonリリース)。

両社は2019年秋に、TechCrunchの親会社Vrizonが、携帯電話の無制限プランの顧客にDisney+へのアクセスを無料で提供すると発表した(未訳記事)。また2020年2月の決算報告では、当時のディズニーのCEOであるBob Iger(ボブ・イガー)氏が、Disney+の会員の約20%はベライゾンからだと語っている。

もっと最近では、このエンターテインメント大手が、8月3日現在でDisney+の会員は6050万人あまりであると公表している。他と比較すると、Huluは至近の四半期の終わり時点(6月26日)で会員数は3550万、ESPN+は850万だった。

8月17日の発表では、ベライゾンの「Play More」と「Get More Unlimited」のワイヤレスプランに加入していれば、Disney+だけでなくHuluとESPN+(そしてApple Musicも)にも無料でアクセスできるようになる。この3つのビデオストリーミングサービスのディズニーの正規料金は、The Disney Bundleの契約であれば12ドル99セント(約1370円)である。

「The Disney Bundleがベライゾンとの契約に追加されたことで、ベライゾンの契約者にDisney+とHulu、ESPN+の高品質なエンターテインメントへのアクセスを提供する弊社のコミットメントが強化された。我々は常に消費者が弊社のコンテンツを体験するときの最も良い方法を模索しており、今回、ベライゾンと強力してこれらの魅力的な新サービスを提供していけることを嬉しく思っている」とディズニーのプラットフォーム配給担当執行副社長であるSean Breen(ショーン・ブリーン)氏は声明で述べている。

関連記事:ESPN launches its streaming service ESPN+(未訳記事)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型コロナ下でも成長を続けるDisney+が会員数6050万に到達

The Walt Disney CompanyのCEOであるBob Chapek(ボブ・チャペック)氏によると、Disney+の有料会員は8月3日現在で6050万人あまりに達した。

チャペック氏はその数字を、最新の決算報告で発表した。6月27日で終わるその四半期の報告には5750万という数字が載っているが、チャペック氏はそれをアップデートした。氏はその成長について「このサービスに関する最初の予想を大きく超えている」と語っている。

Disney+は2019年11月にローンチした(未訳記事)。そして4月の発表では、会員数が5000万を超えていた。数字にはインドのHotstarの会員や、TechCrunchの親会社であるVerizonの無料会員キャンペーンによる加入者も含まれている。

新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックが、一部のストリーミングサービスの成長を加速した。最も目立つのはNetflixの最新四半期における新会員が1000万を超えたことで、同社会員の全世界合計は1億93000人になった。ディズニーのその他のストリーミングサービスでは、ESPN+が前年比で100%以上成長し、6月26日現在で会員数850万、一方Huluは27%伸びて会員数3550万になった。このうち340万は、ビデオとライブのテレビの両方の会費を払っている。

そしてDisney+の場合は、7月4日の週末に封切られた「Hamilton(ハミルトン)」による増加も寄与している

ディズニーによると、同社のこのD2Cで国際的な事業部は四半期売上が前年同期比で2%伸びて40億ドル(約4223億円)、一方営業損失は5億6200万ドル(約593億円)増えて7億600万ドル(約745億円)になっている。

しかしディズニーのその他の事業がパンデミックで低迷ないし完全休業している中で(例えばリゾート部門であるParksは徐々に再開)、ストリーミングは比較的明るい。同社の総売上は前年同期比で42%落ち込み118億ドル(約1兆2457億円)、EPSは2ドル61セントの損失である。

アップデート:決算報告でチャペック氏は、「ムーラン」が9月4日にDisney+で封切られると発表した。29.99ドル(約3170円)の特別アクセスで観ることができる。

関連記事: Disney streaming exec Kevin Mayer becomes TikTok’s new CEO(未訳記事)

画像クレジット:Disney

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

米国時間7月25日のFox Sportsのプロ野球中継に注目、空のスタジアムがバーチャルファンで満席に

MLBのトロント・ブルージェイズは今シーズンもホーム球場なし(CBS Sports記事)になりそうだが、1つだけ確かなことがある。それは「今年はとても多くのチームが不気味の谷でプレーする」ということ。メジャーリーグの所属チームが空のスタジアムでプレーする珍光景はすでに、韓国や台湾、日本などに前例がある。彼らは米国よりも先にシーズンを開始したが、MLBの選手やオーナーはこれまで、彼ら独自の1チーム年間60試合の短縮シーズンの企画で忙しかった。

一部のチームはボール紙を切り抜いて作ったファンを動員し、空のスタジアムの荒涼感を和らげるために満員の観衆のノイズを流したりしたが、Fox Sportsは、テクノロジーを利用するもっとずっといいソリューションを見つけたと確信している。空の球場に響き渡るスピーカーの音声や段ボールで作った人形がもたらす不気味な感じが、そのソリューションにはないそうだ。

Fox Newsが、試合の予告ツイートでその技術を紹介している。それには、オリオールズのファングッズを着たシムズのキャラクターのようなファンの大写しもある(ここにオリオールズの悪口を書くべきか?)。バーチャルファンたち(Faux FansだからAfaunsと呼ぶべき?)は、歓声を上げ、ブーイングし、ウェーブまでする。奇妙だが、フットボールのロボットCleatus(Fast Company記事)まで登場したこのご時世においては、ネットワークが与えたニューノーマルによく合った試みとも言える。

FOX Sports:ファンはいない?FOXスポーツにはファンはいます。
何千人ものバーチャルファンが今週の土曜日にFOXのMLBの試合に参加します。

Fox Sportsの上級副社長であるBrad Zager(ブラッド・ザガー)氏はVariety誌のインタビューで「メジャーリーグの野球放送を新型コロナウイルスがないときのような『自然な感じにしたい』と前から思っていた。そのためには何よりも、スタジアムに観衆がいなければならない」とコメントしている。

確かにそうだ。ベースボールの、そしてその他のあらゆるスポーツの復活は決して企業の愚かしい利益動機ではなく、私たちが何か月も前から渇望している生活の常態を取り戻すことの真剣で重要な試みの一部だ。私の好きなベースボールチームは、常態でも球場が満員にはならないが、その試合が今週見られることはとてもうれしい。でも正直に言うと、それは不気味さを新たな別の不気味さで増幅するだけかもしれない。

バーチャルファンは米国時間7月25日に、その全容が放映される。

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ニールセンがデジタルメディアの視聴率計測方法をデータ指向で改良

視聴率を測定する企業であるNielsen(ニールセン)が今日(米国時間7/21)、同社のデジタルプロダクトが使っている方法を変えることを計画している、と発表した。それらのプロダクトは、Digital Content Ratings、Total Content Ratings、Digital in TV Ratings、Digital Ad Ratings、そしてTotal Ad Ratingsなどだ。

同社の計画では、新しい方法の展開は2021年の段階で開始する。詳細の発表はないが、目標は規制やプラットホームの変化、そしてユーザーのプライバシーやデータの収集をめぐる変化に対応することだ。変化の例は、たとえばサードパーティのクッキーをブロックするブラウザーが増えていることなどだ。

COOのKarthik Rao氏が、次のように語った: 「今後は、いや今でさえも、データの入手がますます難しくなる。人材とスキルと技術が必要だし、適正なクラウドパートナーと提携しなければならない」。

Rao氏によると、Nielsenがユニークなのは、このような新しい、プライバシーを重視する世界に元々適合していることだ。その理由の一部は、同社がデータを消費者パネルから集めるという歴史的なルーツにある。これは、彼に言わせると「プライバシーをもっとも遵守する方法」であり、また、視聴者と消費者の行動の「もっとも確かな理解」が得られるという。

彼曰く、「メディアのビヘイビアの理解能力でも、うちの右に出るものはない」そうだ。

Rao氏によると、Nielsenの新しい方法はデータの可搬性とデータモデル、および視聴者の重複防止に力を入れる。複数のプラットホーム上に同じ人がいるとき、それを誤って複数の視聴者と数えてはいけない。

氏は曰く、「この業界では重複を防ぐことがきわめて重要だ。われわれは、朝起きたら真っ先にそのことを考える。いわば、業界のモットーだ。昔から存在しているが、現在の進化の時代においても実に重要であり、未来においてもだ」。

関連記事: Nielsen explains how COVID-19 could impact media usage across the US…新型コロナウイルスがアメリカ人のメディア利用にどんな影響を与えたか(未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

黒人ミレニアル世代の到来が大きなチャンスとなるメディア企業Blavity

「Black Lives Matter」は米国史上最大の社会運動かもしれない。ニューヨークタイムズ紙が最近引用した4つの異なるアンケートによると、米国で1500万から2600万人の人たちが、5月末のGeorge Floyd(ジョージ・フロイド)氏の死以降、同氏のやその他の人たちの死に抗議するデモに参加したという。

Blavity(ブラビティ)は黒人文化にフォーカスしたメディア企業だ。ロサンゼルスを拠点とし、創業6年になる。激怒した米国民がこれまでの出来事を正しく理解できるよう助けるのに、ブラビティほど適任の企業はないだろう。ブラビティの創業者Morgan DeBaun (モーガン・デボーン)氏によると、同社には黒人に対する残虐な行為を撮影した動画が毎週少なくとも4~5本は届くが、この状況は2014年以来変わっていないという。2014年当時Intuit(イントゥイット)に勤めていたデボーン氏は、故郷ミズーリ州で18才の丸腰の少年Michael Brown(マイケル・ブラウン)君が警官に撃たれた事件の後、ブラビティを創業した。

ブラビティは主要メディアがほとんど見逃してしまう事件を取り上げるが、それだけではない。ますます多くの黒人ミレニアル世代が、文化や政治に関する斬新な見方、ブラック・ハリウッド旅行に関する情報(ブラビティが運営する他の2つのブランドで取り扱っている)、大規模なネットワーキングイベント(昨年1万人を集めたイベントもあった)などに関心を持つようになっているが、ブラビティはそんな彼らの中で人気サイトとなっている。

TechCrunchは先週、デボーン氏に、ブラビティがどのようにこの機会を捉えようと考えているのか、投資家は同社への出資をチャンスだと考えているのか、といった点について詳しく話を聞いた(ちなみに同社は現在までに、GV、Comcast Ventures(コムキャスト・ベンチャーズ)、Plexo Capital(プレクソ・キャピタル)といったVCから比較的控え目の1100万ドル(約11億8000万円)を調達している)。以下がインタビューの内容だ。限られた字数で分かりやすく伝えるために編集してあるが、インタビュー全体はここから視聴できる

TC:ブラビティを創業した目的の1つは、マイケル・ブラウン君の死後、他の黒人たちとつながりたいというニーズがあるのを感じ、それに応えるためだったと聞いています。当時はどんなメディアを読んでいたのですか。

MD(デボーン氏):期待外れの答えになってしまいますが、実は何も読んでいなかったのです。地元や地域の問題、黒人の問題を常に把握しておく必要があると心底感じたのは、自分のコミュニティから離れてカリフォルニアに引っ越してからです。その時に初めて「一体何がどうなっているの」と自問している自分に気づきました。

黒人コミュニティはこれまでも、独自のネットワーク、プラットフォーム、ブランドを創り上げてきました。Essence(エッセンス)、Jet(ジェット)、Ebony(エボニー)、最近ではThe Root(ザ・ルート)など、アフリカ系アメリカ人向けの新聞がさまざまな都市で発行されています。ですが、大半のメディアは相変わらずエンターテイメントやハリウッド関連の話題ばかりを取り上げており、必ずしもニュースを重視しているわけではありません。ですから、私が知りたいと思っていた情報とのギャップがとても大きいと感じていました。

これはツイッターが本格的な情報源になる前のことで、多くの人たちにとってそれが現実でした。セントルイスの街で自分が目撃したことや現場にいた友人とテキストメッセージやメーリングリストでやり取りする情報と、大手メディアに掲載される情報との間には大きなギャップがありました。私は何か大切なことを見落としているように感じました。変化を起こすには、常に正しい情報とつながっていることが大切だとかつてないほど強く感じていたからです。

TC:ブラビティは多くの社会的不公正を取り上げています。現在、サイトで最もよく読まれている記事は、サクラメントの警官が12才の子どもの頭にビニール袋をかぶせたこと関する記事と、警官が妊娠中の女性の腹をテーザー銃で撃ち、逮捕、起訴されたことに関する記事です。こうした記事は、ブラビティが読者の情報源となるのに重要な役割を果たしているのですか。

MD:我々は黒人が体験していること、実際の心情をありのままに伝えたいと思っています。他のメディアでは取り上げられない事件やニュースも掲載します。最近よく「今回の件はこれまでとは違うと感じていますか」とか「これまでとは異なる事件なのですか」という質問を受けるのですが、「こうした事件はマイケル・ブラウン事件以来、毎週のように取り上げてきました」とお答えしています。黒人コミュニティで起こった事件を伝え、現実に起こっている不公正に光を当てることは、我々が発行するメディアとその精神にとって必要不可欠な部分です。

もちろん、喜ばしく幸福な出来事、お祝いごと、偉業達成の瞬間、地元のヒーローなどの記事もあります。しかし今は、懸命に取材に励んで今この瞬間に最も重要な事件を取り上げることが大事だと思っています。

TC:最近、Forbes(フォーブス)誌の取材で、「広告主やマーケティング担当者は、黒人の死や暴力を伝える記事の隣の広告スペースにお金を払いたくないと思っている」と答えていましたね。こうした記事を掲載するのは、それがブラビティの使命だからだと思いますが、その一方で両刃の剣のようなところがあるような気がします。

MD:組織としてのブラビティには5つの異なるブランドがあります。ですから収入源も多岐にわたり、ニュース記事の隣に広告を表示することだけに依存しているわけではありません。他のメディア企業が広告収入に依存し過ぎて苦しむところを我々は見てきました。同じ失敗を繰り返したくはありません。当社のフェイスブックのページは、投稿内容があまりに暴力的過ぎるとしてブロックされたことさえあります。しかし、黒人に対する暴力は現実です。脚色なしの本当の出来事なのです。

ブラビティにとって真実を伝えることは絶対条件ですが、それと同時に、クライアントや広告主、あるいはフェイスブックに抵抗してでも確実にコンテンツを配信し続けることができることを示すことも必要です。奇妙ですが、ブラビティはこの両者のバランスを取りながら運営しています。ただ、全体的に見て、最も収益を上げているのはニュース部門ではありません。コンファレンス事業と5つのブランド(ライフスタイルブランドを含む)全体の広告表示事業が最も利益を上げています。

あまり大々的に宣伝してはいませんが、当社は自前のアドネットワーク(複数の広告媒体にまとめて広告を配信できる仕組み)も所有しています。ただし、当社は基本的に、営業チーム、広告技術やエンジニアといった類の人材を自社で抱えられる規模にまだなっていない有色人種経営の中小メディア企業のために、広告営業・販売業務を行っています。同じく自社アドネットワークを持つVice(ヴァイス)やRefinery 29(リファイナリ29)と競合しているため、そのような競合相手にも勝てることを示すためにも当社は巨大な需要を確保しておく必要がありました。そして、この広告事業からの収益によって、他の部門へ再投資する余裕が生まれました。

TC:有料会員制のプロフェッショナル向けネットワークも開始するそうですね。

MD:特に若い黒人のプロフェッショナルたちが集まって学んだり仕事を探したりできる新しいプラットフォームを数週間後に開始する予定で、当社一同とても楽しみにしています。このようなプラットフォームは当社がコンファレンスビジネスで培ったコア・コンピテンシーの1つであるという背景もありますが、最大の目的は、今トレンドを形成している重要な問題やトピックについて議論する場を作ることです。ブラビティはすでに、Facebook Live(Facebookライブ)、YouTube(ユーチューブ)、およびInstagram Live(Instagramライブ)を使って会話する場を毎日提供していますが、そうした既存のプラットフォームにはない、安心して会話できるプライベートな空間と、さらに深いレベルでつながることができる場を提供していきたいと考えています。

TC:最近の数か月間、シリコンバレーや投資家たちについて明らかに変わったと感じた点はありますか。以前はまったく問い合わせもなかったような会社が興味を示しているといったことはありますか。

MD:注目しているVCはかなりいると思いますが、偏見があまりに強いため、彼ら自身それを打破する方法が分からないのではないかと思います。

確かに当社への問い合わせは増えました。ただ、それによって投資額やファンドへの出資額が増えたかというと、そうでもありません。私は見せかけだけの「注目」は信用できないと思っています。VCにとって最も重要な成功の尺度は、投資を回収できるかどうかです。ベンチャーの出資は寄付でも義援金でもありません。VCは彼らの成功尺度を満たす企業を探しているのです。そしてそれはおそらく私の尺度とは異なります。これだけ成功しているにもかかわらず慢性的に資金不足の状態ですから。

TC:もう少し詳しく説明していただけますか。

レイターステージの投資家たちは、シリーズAやシリーズBで投資対象になる企業はそんなに多くないと考えていると思います。でも、投資対象となり得る企業、つまり当社のような収益基準と目標基準を持ちイグジットの可能性がある企業は数多くあるのです。しかし、そのような企業は自社がスタートアップだとは考えていないし、スタートアップには見えない。ですから資金を調達するためにもっと結果を出す必要があるのです。

現在、資金を調達する人たちが本当に増えています。初回ラウンドのファンドで資金調達に成功し、今はこうしてダイバーシティへの意識が高まる中でセカンドラウンドに臨んでいる。これはとても勇気づけられることですし、シードステージやアーリーステージの創業者には本当に有利だと思います。

私も今、シードラウンドで資金調達している創業者だったら、と思います。1000万ドル(約10億7000万円)くらい調達できる可能性がありますから。資金はあふれているのです。

TC:複数のブランド資産があり、将来性もある会社を実際に経営されているあなたが資金面で不利な立場にいるとは驚きです。先ほどおっしゃったように、この国はあと10年でマイノリティー(少数派)人種が白人の人口を上回ってマジョリティー(多数派)になると予想されています。アフリカ系ラテンアメリカ人など、黒人以外のコミュニティ向けのサービスを提供する予定はありますか。

MD:膨大なオーディエンスを抱えて急成長するサブコミュニティがつながるスペースまたは場を持っていないことについては、いろいろと考えてきました。ブラビティは設立当初から、まずは自社のテックプラットフォームを確立し、その後UIを変更してさまざまなアイデアに対応できるようにし、ニッチレベルでさまざまな人種やコミュニティにサービスを提供するブランドを集めた場所を作ることを目指していました。具体的には、Z世代、黒人、LGBT、アフリカ系ラテンアメリカ人、米国にいる多くのカリブ人、ナイジェリア系アメリカ人といった人たちが対象です。移民たちの世界には本当に多くのサブコミュニティが存在します。

そのうち、このやり方を繰り返すことで間接費や管理業務が発生するのはあまり効率的ではないことに気づきました。そこで、運営サイドの仕組みを作る必要がありました。自社の広告ネットワークに資金を投入したのはそのためです。そうすれば、例えば、ブリックリンに素晴らしいクリエーターがいる場合に、「あなたの実績は素晴らしいですね。サイトへのユニーク・ビジター数(重複しない訪問者数)が毎月100万人もいる。ブルックリンにあるメディア企業の発行部数の半分以上に相当する数字です。でも広告販売チームをお持ちでないようですね。当社と提携しませんか」と声をかけることができます。それが最初のソリューションでした。

次のソリューションとしてソーシャルネットワーキングプラットフォームを構築しました。ブラビティを創業した当時にフラストレーションや緊張を感じたのは、私のような人間は他にいないと感じていたからです。大企業を作ってテクノロジーで世界を変えたいと考えていた黒人女性は皆無でした。マウンテンビューを歩いていても自分と同じような人は誰もいなくて、どこへ行けばいいのかさえ分からなかった。まさにそうした状況をテクノロジーで、つまり、人々が知り合いたい相手を互いに簡単に見つけることができるプラットフォームによって変えていきたいのです。そうして人々がつながるようになれば、起業して独自の組織を創り上げる人も出てくるはずです。そうなることを願っています。

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Image Credits: Robin L Marshall / Getty Images

国が支援するコロナウイルスの偽情報がまともなニュース媒体の記事よりも速く広く拡散

オックスフォード大学のアナリストたちの調査によると、ロシアと中国とトルコとイランの国が支援している媒体からの、新型コロナウイルスに関するいかがわしい記事が世界中で、メジャーなニュース媒体の記事よりも広く共有されている。フランス語とドイツ語とスペイン語と英語の普通のニュースサイトは、ソーシャルなエンゲージメントが、これら外国起源の記事よりも少ない。

この調査は、Computational Propaganda Project(コンピューターによるプロパガンダ研究)というプロジェクトが今行なっているCOVID-19偽情報キャンペーンのモニタリングの一部だ。この調査グループは、Le Monde、Der Spiegel、El Paisのようなメジャーなニュース媒体に比べて、Russia TodayやChina Radio Internationalなどの、国が背後にいる媒体のコンテンツが、いくつかの測度で4〜5倍多く共有されていることを発見した。

彼らの初期の報告書は、このタイプのメディアの英語による共有を主に取り上げていて、それらは一般的に、「特定の記述を強調している事実もどき」、と呼ばれている。

彼らが繰り返し何度も発見したのは、主流的なニュース媒体は全体的なプレゼンスでは勝(まさ)っているが、国が支えるジャンクニュースは、一つのポストや記事あたりのエンゲージメントがはるかに多いことだ。最近の報告では、メインストリームの記事が一本あたりで平均25のエンゲージメントを集めているのに対し、国支援の記事は125だった。ユーザーやフォロワーの数は数百万もいるから、全体ではとても大きな差になる。

そのデータにはもっと細かいニュアンスがいろいろあるけど、一般的な傾向としては上のようなことが言える。偽情報はボットや通常の共有などによって広く拡散しているが、普通のニュースソースはアウトプットを増やし、初期のリーチを大きくすることで数を稼いでいる。どちらも、最初の到達数ではそれほど変わらない。しかしまだ分からないのは、英語以外のメディアでもそうか、ということだ。

さまざまなニュースソースから3週間にわたって集めたデータからは、確かに上記のようなことが言える。メインストリームのメディアは全体的なリーチは大きいが、国支援のメディアは一つの記事あたりのエンゲージメントが非常に高いことが多い。それは、国支援の媒体が論争的なネタや対立を煽るような記述を多用するからだろう。調査は次のように述べている:

  • ロシアの、フランス語とドイツ語の媒体は、ヨーロッパにおける弱い民主主義と市民の動乱を一貫して強調しているが、パンデミックに関してはさまざまな陰謀説を提供していた。
  • 中国とトルコのスペイン語の媒体は、自国のグローバルな指導性とパンデミックとの戦いを宣伝しているが、ロシアとイランの媒体はラテンアメリカとアメリカのスペイン語ソーシャルメディアのユーザーを狙った、二極分化を煽るようなコンテンツを生成していた。

もちろん、この種のクリックベイトはソーシャルメディア上で野火のように広がるが、軽率にシェアボタンを押してしまう人たちは、それがどこかの政府が支援するニュース機関が世界に不和の種を播くためにやっていることだとは、夢にも思わない。

しかし一方ではこれを、相手がやるからこっちもやる、という一種のフェアプレーと見る見方もある。

たとえば、中国の国が支援するニュースは、ウイルスが中国の生物兵器だとする、アメリカで盛んな陰謀説に対抗して、それはアメリカの生物兵器を中国でばらまいて中国に罪を着せようとしているのだ、という説を流している。

オックスフォードのKatarian Rebello氏が、ニューズリリースで次のように述べている。「これらの国支援の媒体の多くが、コロナウイルスに関する事実に基づいた信頼できる記事と、誤解を招く、あるいは偽の情報をブレンドしている。それらにより、COVID-19パンデミックを理解しようとしている一般大衆のオーディエンスの間に、大きな不安を植え付けてしまうこともある」。

ここで挙げた国が支えている媒体は、アラビア語の市場にも大きなプレゼンスがあり、研究者たちは今後の調査でそれらを含めたいとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

7月15日に再開する大型映画チェーンで任意だったマスク着用が猛反対により義務に

アップデート:AMCはマスクに関する方針を変更した(Hollywood Repoter記事)。マスク着用を義務化しないという最初の声明に追記された部分は、以下のとおりとなる。

この発表を受けてお客様から激しい抗議が寄せられたが、これまで私たちがマスクの着用について十分に考えていなかったことは明らかです。AMC Theatresにおいては、お客様の声に耳を傾けるlことは何よりも大切なことだと考えています。従って科学アドバイザーの全面的な支援を受けて私たちは方針を改め、観客のみなさんのマスクに関するポリシーを変更します。

劇場を再開するにあたって全国のAMCのお客様が入館されて映画をお楽しみになるときは、マスクの着用を義務とさせていただきます。マスクに関するポリシーをAMCが急に改訂したことは、お客様の安全と健康に対する私たちに強い責任感によるものです。

閉館決定からまだ1カ月も経っていないが、ついにAMCは全米における劇場再開の具体的な日程を明らかにした(Variety記事)。映画館チェーンであるAMCは、600あまりの映画館のうち450カ所で2020年7月15日にサービスを再開する。7月半ばという時期は以前からの約束していたとおりだ。しかし映画ファンたちは、私たちが書いた記事で述べた理由(未訳記事)により、劇場に戻ることをためらうだろう。CEOのAdam Aron氏(アダム・アロン)による最近のコメントも、来場者を安心させるとは思えない。

Variety誌のインタビューでCEOは、劇場で観客はマスクを着ける必要がないと述べた。彼はその決定というより不決定を、マスク着用の要請は本質的に政治的なものだ、というおかしな理由で正当化した。

彼は「政治的な議論に巻き込まれたくない。必要ないと思っている人にマスクの着用を強制することは反生産的だ。AMCの観客の大半は、マスクを着けているだろう。私もAMCに映画を観に行くときにマスクを着けて、模範を示す」と言っている。

いつごろ映画館で映画を観ようと思うか?

今夏21%

秋 / 冬14%

2021年23%

ワクチンを待つ42%(3429名のアンケート結果)

これまでAMCはCinemarkやRegalなどの映画館チェーンと同じ決定(マスク着けなくてもよい)をしていたが、カリフォルニアのように屋内でのマスク着用が義務化されている州では、映画を観に行く人もマスクを着けなければならない。劇場でどうやってそれを強制するのか疑問は残るが、AMCによると社員は全員マスクの着用が義務で、また来場者にはマスクを1ドル(約107円)で販売する。

社員は検温も受けるが、来場者は受けない。このようなチェックや防御は新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散下において重要な対策だが、無症な者の感染の有無はは検温ではわからない。その他の対策として、静電噴霧装置や微粒子を吸い取れる掃除機などによるウイルスの拡散防止策がある。

大手映画会社のほとんどがメジャーな作品を2021年の後ろ倒しにしている。ただしChristopher Nolan(クリストファー・ノーラン)監督の「Tenet(テネット)」やディズニーの「Mulan(ムーラン)」などは、来月7月に封切られる予定となっている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

共和党議員がソーシャルメディアによるコンテンツの編集、警告の免責を認める通信品位法230条の見直しを要求

2020年5月29日に米大統領は「REVOKE 230!(230条を廃止せよ!)」とシンプルにツイートした。メッセージはすべて大文字で、おまけに感嘆符が付いていた。直接の関係はないにしても、このメッセージは、以前の大統領命令をフォローしているようだ。その大統領令は、Communications Decency Act(通信品位法)230条によるコンテンツプロバイダーの保護を、剥離しようとしている。

米国時間6月9日、4名の共和党上院議員がFCC(連邦通信委員会)に公開書簡で、Ajit Pai(アジート・パイ)委員長に対してこの法の下でソーシャルメディアサイトに認められている「特別の地位」を法に照らして検査するよう求めている。書簡の筆者はMarco Rubio(マルコ・ルビオ)氏、Kelly Loeffler(ケリー・レフラー)氏、Kevin Cramer(ケビン・クレイマー)氏、Josh Hawley(ジョシュ・ホーリー)氏の4名となる。以下は書簡の一部だ。

現在のソーシャルメディア企業は、一定の編集行為やプロモーション行為に関わるようになっている。パブリッシャーと同じく彼らはユーザーコンテンツを収益化し、編集し、ときには論評もしている。そのため現在、230条を改めて見直し、「誠意」と呼ばれる曖昧な基準を具体的なガイドラインと方向性で解釈すべきときである。加えて法廷は、230条の条文が、企業(プロバイダー企業、プラットホーム企業)が「部分的に … 開発している」いかなるコンテンツにも免責を禁じているにも関わらず、企業がコンテンツを編集し警告することに免責を認めているようである。このような解釈もまた、見直しに値する。したがって我々は、ソーシャルメディア企業などのテクノロジー企業が230条の下で保護を受ける場合の枠組みを、FCCが明確に定義することを求めるものである。

この書簡では、フォロワーが8200万名いるDonald Trump(ドナルド・トランプ)大統領と違い「平凡な米国人たちがこれらの企業によって蚊帳の外に置かれ、沈黙させられ、ときには検閲されている」と述べている。トランプ大統領自身もかなり前からこのルールを問題視し、仲間の共和党員らとともに、Twitterなどのプラットホームに保守的な発言の自由の検閲ができることを、非難してきた。彼は前からこの法を廃棄することに関心があると噂されていたが、トランプ大統領のツイートに警告ラベルを付けるというTwitterの決定で、ついに引き金を引いたようだ(プロバイダー / プラットホームの免責が否定される場合に関する日本政府資料)。

以前、FCC委員長のパイ氏はこのような方法でソーシャルメディアサイトを規制することには関心がない、と発言していた。ロイターの取材に対して委員長は、コメントを拒否しつつ「まだその書簡を見ていないのでなんとも言えない」と話している(The New York Times記事)。

米国時間6月9日の朝には、法令の起草者であるRon Wyden(ロン・ワイデン)上院議員が、230条を擁護する論評を寄せている(CNN記事)。

Black Lives Matterや警察の暴力に対する先週の抗議活動に目を向けてみよう。George Floyd(ジョージ・フロイド)の首を膝で押さえつけている警官を撮った携帯電話のビデオが、ソーシャルメディアのプラットフォームで広がった。そしてそれによって初めて米国人は、その不法な殺人について知った。そしてそこからさらに米国の黒人に対する権力の非道な行使がたくさんあることが、ソーシャルメディアにポストされたビデオの結果として明るみに出た。

画像クレジット:Scott R. Galvin/AP

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa