欧州のスタートアップによるウクライナ難民支援状況

ベルリンに本社を置くバッテリー交換のスタートアップSwobbeeの創業者でCEOのThomas Duscha(トーマス・ダーシャ)氏は、3月初旬にポーランドにいる家族を訪ねた。そこでウクライナ危機に接し、それが行動を起こすきっかけとなった。

「数週間前まで妻と生まれたばかりの子どもと一緒にポーランドにいたのですが、いつもと変わらない様子だったのに、突然、ブラックホークのヘリコプターが飛んできて。大変なことになっているんです」とダーシャ氏は話した。「何かしなければと、すぐに決心しました」。

ロシアがウクライナへの侵攻を始めてから数週間経つが、国連難民機関の追跡調査によると、米国時間3月15日時点で300万人超のウクライナ人が国外に逃れた。うち180万人超がポーランドに向かった。ベルリンはポーランドとの国境に近いため、ベルリンのスタートアップをはじめ多くの人々が技術に裏打ちされた草の根的な活動を始め、物資の提供、国境を越える移送、難民のための仕事と家の確保に取り組んでいる。

ダーシャ氏は、LinkedInへの投稿で、ベルリンのテックコミュニティに行動を呼びかけることから始めた。

3月3日の投稿には「SwobbeeはモバイルエネルギーとVodafone Gigacubeを提供し、人々が愛する人と確実に連絡が取れるようにします」と書かれている。「3月11日には、私の故郷であるトマシュフ・ルベルスキへ緊急物資を支援者と共に車で届けに行きます。状況が刻々と変化する中で、我々は市長とよくつながっています。市長のチームはどこをどのように支援すればよいかを熟知しています」

ダーシャ氏はフォロワーに、ベビーフード、缶詰、おむつ、寝袋、救急用品、生理用品、薬、パワーバンク、懐中電灯、電池などの寄付を求めた。そして、ベルリンのモビリティやスタートアップシーンで活躍する多くの経営者や創業者、投資家たちをタグ付けした。

「タグをつけたからには逃げられない。彼らは助けが必要だ」と、ダーシャ氏がある投稿でTier Mobilityの幹部をタグ付けしたところ、Tierには10トンの物資があるが運送業者がいないとすぐに返事が来たという。「その5分後には、解決策が見つかったのです」。

Swobbeeは、国境に送る物資を積んだバンを提供するために、都市部の物流に特化したeモビリティ企業のOnomotionや、最近GoTo Globalに買収されたeモペットシェアリング企業のEmmyなどのスタートアップの協力を得ることができた。国境で物資を降ろし、ウクライナの難民をベルリンに連れ帰ろう、と一部の物流顧客から声をかけられさえした。

ポーランドのウクライナ難民に物資を届けるベルリンのスタートアップのボランティアたち(画像クレジット:トーマス・ダーシャ氏[SwobbeeのCEOで共同創業者])

3月11日金曜日、約30人が乗り込んだ6台のバンの車列には5000個のヘッドランプ、2000個のパワーバンク、その他基本的な日用品が積み込まれ、ウクライナ国境に届けられた。その際、近くにあるキャビン付きのダーシャ氏の家族の敷地がベースキャンプになったと同氏は話した。

「まず孤児院を訪れ、いくらかの物資を置いてから、国境近くで電力供給が不足しているので助けてほしいと頼まれた都市に行き、クリミアに直接持ち込まれ、現在キエフにある電源バッグやバッテリーなども置いてきました」と同氏は述べた。「翌日、私たちの半分はドイツに戻り、国境で人々を拾いました。ポーランドの東部はすでにかなり混雑していて、そこで人々を受け入れる能力は限られています」

ダーシャ氏によると、自身とベルリンのテックコミュニティはLinkedIn、Facebook、WhatsApp、Telegramといった主要通信プラットフォームの様々なチャットルームを使って、国境を越えた物資や人の輸送を調整している。また、自身と身近にいる誰もが自分の家でウクライナからの避難民を受け入れているという。

ダーシャ氏のクラウドファンディングへの寄付はこちらからできる。

「これほどの連帯感を見たのは初めてです」とダーシャ氏は話す。「戦争中でなければ、EU(欧州連合)に起こった最高の出来事と言えるでしょう。新型コロナウイルス感染症やナショナリズムの影響によって分裂していましたが、今我々は結束しています。私がこの地球に生まれてから、一丸となったEUは見たことがありません」

ダーシャ氏とSwobbeeは、現地で難民に物資を届ける、難民を輸送する、難民のために家や仕事を見つける、資金を募る、サイバー攻撃や偽情報と戦っている、より広範な欧州のスタートアップエコシステムの一例に過ぎない。

このリストは定期的に更新される。最新情報を再度チェックしてほしい。

現地での物資調達

大規模な商業荷主と中小の貨物輸送会社をつなぐプラットフォームのSennderはベルリンで物資の寄付を集めてウクライナ国境まで輸送すべく、他のスタートアップとチームを組んだ

スタートアップのViceroy GroupとPopupのチームによって設立された慈善団体Commerce4goodは、高齢者への食料、民間人への無線機器、生産者への布地など必要な物資を迅速に提供するために、ウクライナにサプライヤーと現場ボランティアのネットワークを構築した。寄付はこちらから。

Uberはポーランドの多くの都市で、赤十字の拠点に物資を届けるために無料で利用できるコードのリストを公開した。このプロモーションの有効期限は3月6日で、最大7ドル(約830円)を1回無料で利用できるというものだった。このプロモーションを継続するのか、するとしたらいつまで続けるか、TechCrunchはUberに問い合わせたが、返事はまだない。

10分で食料品を配達するベルリン拠点Gorillasは、ベルリンの倉庫から必要なアイテムを集めて寄付し、国境に物資を届けるべくWolne Miejsce(ウォルネ・ミエジスツェ)財団に送っている。顧客はGorillasのアプリで「ヘルプボックス」を1つ注文して国境に送ることができる。

La French Tech missionFrance DigitaleThe Galion Projectの連合はLeetchiでクラウドファンディングを開始し、ウクライナ難民への物資を調達するための資金集めを行っている。

ウクライナからの難民の輸送

避難した人々が自立した生活を取り戻せるよう持続可能なデジタルソリューションを生み出している英国拠点の非営利団体Techfugeesは、ウクライナの難民に輸送や移住の選択肢など多くのリソースを提供するために通常の倍取り組んでいる(免責事項:TechCrunchの編集長Mike ButcherはTechfugeesの共同設立者で社長でもある)。 寄付はこちらから。

同団体は、インバウンドのリードコンバージョンとスケジュール管理アプリChili Piperを手がける米国の財団Citizens of Our Planetと連携し、ウクライナから人々を脱出させる方法、ウクライナ国内から国境までの輸送手段、難民を受け入れるすべての周辺国の手続き、利用できる宿泊施設などをまとめた広範囲なドキュメントを作成した

オンデマンドの配車サービス、クルマやスクーターのシェアリング、レストランや食料品店の配達を行うエストニアのスタートアップで社名を冠したアプリBoltは、ウクライナでのすべてのサービス手数料をゼロにすると発表した。また、ポーランドとスロバキアのドライバーには、ウクライナ国境での乗車を受け入れ、難民の輸送を支援するようインセンティブを与えている。さらにBoltは欧州での各注文の5%を赤十字などのNGOに寄付していて、来週中に最大500万ユーロ(約6億5000万円)を寄付する予定だ。

企業価値30億ドル(約3550億円)のドイツの交通スタートアップFlixMobility傘下のバス輸送サービスFlixbusは、国籍を問わず難民に無料チケットを提供している。同社は、ポーランドのプシェミシルやジェシェフ、あるいはルーマニアのブカレストからウクライナとポーランドの国境にやってくる人々のために、追加の接続路を設けた。同社はまた、自社の車両やパートナーとの連携により、難民のために物資を輸送している。

Uberはポーランドとウクライナの国境で無料乗車を提供している。「POMOCLUBELSKIE」または「POMOCPODKARPACKIE」というコードでUber Aidを選択すると、国境とルブリンまたはジェシェフの間で乗車できる。このコードではそれぞれ70ドル(約8300円)までの無料乗車が可能だ。注意事項にはコードは3月12日まで有効と記載されているが、UberはTechCrunchにこのキャンペーンはまだ継続中だと述べた。

ウクライナ人のソフトウェア開発者Andrii Taganskyi(アンドリイ・タガンスキー)氏とEugene Gusarov(ユージーン・グサロフ)氏は、最悪の紛争地域から逃れる民間人のために相乗りと乗車を手配しようと、相乗りアプリのBlaBlaCarとウクライナのUberであるUklonを説得した。2人はBlaBlaCarに手数料をなくしてもらい、ウクライナ全土の1万7000人のドライバーにテキストを送信して、人々を安全に移動させるための支援を呼びかけてもらった。

「最初の3日間だけで、BlaBlaCarは5万人以上をウクライナ西部の安全な場所に輸送しました」とタガンスキー氏はインディペンデント紙に語った。その後、同氏とグサロフ氏はウクライナの保険会社を巻き込んで、7万人以上のバス所有者にBlaBlaCarへの参加を求めるテキストを送ったと述べた。

難民のための住宅

パリのスタートアップキャンパスであるStation Fは、フランスに避難してきたウクライナ人起業家に対し、Station Fの起業家向け住居Flatmatesで宿泊を無料で提供している

ドイツのユーザーが家具付きの仮住まいを探すためのプラットフォームWunderflatsは、ウクライナ難民の仮住まい探しを支援している。価格設定は住居を提供する側の裁量によるため、Wunderflatsは無料の宿泊施設を約束することはできないが、同社によると、支援に登録した家主の3分の2は無償提供を申し出ているという。

空き部屋を抱えている人は、ウクライナ難民をさまざまな方法で支援する新しいプラットフォームWe Help Ukraineに登録することができる。テック企業から慈善団体、広告代理店まで、実に多様な団体が設立したこのプラットフォームは、避難しているウクライナ人が経済面、医療面、心理面でのサポートを得たり、難民資格を取得したり、仕事を見つけたり、現地の語学教室に通ったりすることも支援している。

EU4UAは、難民とシェルターを提供できる人をマッチングするプラットフォームとして、パリに拠点を置くHRTechスタートアップJobgetherの共同創業者たちによって結成された。

ウクライナ国内では、テックに精通した国民が、難民のためのAirbnbやCouchsurfingと称されるPrykhystokなどのウェブサイトを立ち上げた。Prykhystokは、独創的な考えを持つウクライナの国会議員Halyna Yanchenko(ガリーナ・ヤンチェンコ)氏が考案したものだ。インディペンデント紙によると、母親であるヤンチェンコ氏は砲撃を受けているキエフから動けず、安全のために子ども2人を西部に送り、子どもと離れ離れになっているという。このウェブサイトには現在、全国5000以上の避難所が掲載されているとヤンチェンコ氏は話す。

また、Ukraine Nowというウェブサイトも近々立ち上げられ、出国途中にウクライナ国内で滞在できる住宅の情報をクラウドソーシングするオンライン・シェルター・サービスを提供する予定だ

テック系スタートアップのCasafariによるものを含め、Shelter UKRTakecareBnBIcanhelp.hostUkraineTakeShelter.comなど、他にも多くの住宅に関する取り組みが展開されている。しかし、宿泊施設のホストの身元を確認する検証済みの方法を打ち出しているサイトはほとんどないため、慎重に行動することを読者にはお勧めする。

ウクライナ人のためのテック職

UA Talentsは、故郷を離れざるを得なくなったウクライナ人が欧州連合の雇用主を見つけるのをサポートするために生まれた雇用プラットフォームだ。設立メンバーは、海外に住むウクライナ出身のIT起業家や専門家で、難民とその家族の生活を支援したいという思いからボランティアで活動している。

Jobs4Ukraineは、ウクライナ人の職探しを支援するために最近設立されたプラットフォームだ。このサイトには、すでに数十社の企業が潜在的雇用主として登録している。また、ソフトウェア開発からマーケティング、翻訳に至るまで、スキルシェアリングに協力するボランティアを希望する人も登録することができる。

また、高度な技術を持つウクライナ人の労働力活用を目指すプラットフォームとしてRemote Ukraineがある。高度な訓練を受けたテック人材をEUの企業に紹介している。単発の仕事から短期契約、フルタイムのものまで何でもある。このサイトでは、プロセスをシームレスにするために支払いも行っている。Techfugeesとのジョイントベンチャーだ。

Techfugeesは、英国や欧州のVCと協力して、移住中に家族を支えるためにリモートで働くことができる避難民を支援できるような資金をプールしている。Tech Nation U.K.および特定の英国VCとオンラインプラットフォームを立ち上げ、合理的なプロセスを形成する予定だ。Techfugeesはまた、欧州のVCと集団を形成している。

IT軍団

NGOが人道支援をこれまで以上にうまく調整できるよう、システムの近代化とデジタル化を支援する取り組みがいくつか始まった。Tech to the Rescueは、この目的のために非営利団体と技術系企業をマッチングさせるプラットフォームで、最近#TechForUkraineキャンペーンを開始した。脆弱なセキュリティシステム、時代遅れのソフトウェア、ユーザーフレンドリーなUIやUXの欠如といった問題を抱えるウクライナの慈善団体を、テックに精通した人が支援することを目的としている。

Code for Romaniaは、市民社会と国家のためにルーマニアのデジタル化を目指すボランティア組織で、全力を戦争タスクフォースに注ぐために2月24日に通常の活動を停止した。この組織と2700人超のボランティアのコミュニティは、ウクライナ危機に対するデジタルソリューションのエコシステムを考案するために協力し合っている。ルーマニアの緊急事態省と協力して、リソースやボランティアを管理するためのツールを提供し、避難民のための重要な情報を掲載したガイドを作成した。

Code for Romaniaのタスクフォースは、難民を安全な宿泊施設に誘導し、緊急支援を提供するソリューションにも取り組んでいる。

Techfugeesは、、現在の紛争地域と安全な地域をマッピングするオープンソースの迅速対応サイトを開発し、車で出国する人のための燃料マップも作成した。

誤情報、フェイクニュース、ディープフェイクと戦うAI駆動型プラットフォームCREOpointは、ウクライナでの戦争に関連して、ロシアのプロパガンダマシンなどから出回る偽データに対抗するために活動している。

スタートアップではないが、GoogleウクライナのAndroidスマホに空襲警報を送信している

それでも必要なものは?

「スペインやドイツ、オランダなど、ウクライナの人々が避難する国では、セラピストやセラピー能力、トラウマに対処できる人材が必要です」とダーシャ氏は話す。「土曜日に、生後2カ月の赤ちゃんと6歳と10歳の女の子を連れて到着した男性に会いました。彼らはキエフから逃げてきたのですが、ロシア軍に攻撃され、男性の妻は車の中で撃たれて死亡しました。男性は子供たちと高速道路の脇に妻を埋葬しなければなりませんでした」

It’s Complicatedのようなセラピープラットフォームは、ウクライナでの戦争の影響を直接受けた人に、無料のオンラインカウンセリングを提供している。一部のイスラエルのヘルステック企業も、ウクライナ人の心のケアに協力するためにチームを組んでいる。心の健康をサポートするAI駆動型のパーソナルコーチKai、特別なニーズや学習・感情面での困難を抱える学生を支援するプラットフォームAmplio Learning、デジタル医療サービス企業Femiなどだ。

ロシア軍に攻撃されている都市から逃げ出すウクライナ人が増える中、住宅も非常に重要になる。3月14日には、2週間前にロシア軍に包囲されたマリウポル市から、初めて民間人が出発することができた。ウクライナ当局は、市内に閉じ込められた市民が食料や医薬品の配送を断たれ、ロシアからの執拗な砲撃が人々の脱出を妨げていることから、同市での人道的大惨事を警告している。戦闘が始まって以来、マリウポルでは2000人以上が死亡した

多くの企業がNGOや政府と協力して支援を行っているが、次の大きなステップはまさに需要と供給の調整、構造、最適化だとダーシャ氏は話す。資源をより集中的に管理する必要があり、そのためには民間企業の協力が必要だ。

ウクライナ難民を支援している他のスタートアップの情報を持っている人、またはこの記事に掲載されているいずれかのソースとのつながりを望む人は、rebecca.techcrunch@gmail.comまたはmike@techcrunch.comまで連絡を。

画像クレジット: Techfugees

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(文:Rebecca Bellan、Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi

Airbnbがロシアとベラルーシでの全業務を停止

Airbnb(エアビーアンドビー)は、ロシアとベラルーシにおけるすべての事業を停止すると、同社のCEO兼共同創業者のBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏がTwitter(ツイッター)で発表した。ロシアがウクライナに侵攻する中、多くの企業がロシアでの事業を撤退する中、Airbnbの決断は行われた。

Airbnbの広報担当者は電子メールでTechCrunchに語った。「この決定は追って通知があるまで、両国でカレンダーが新しい予約を受け入れるのをブロックすることを意味します。また、ベラルーシとロシアのユーザーがゲストとして新しい予約をすることも制限します」。

Airbnbは、ここ数日でロシアでの事業を撤退した企業のリストに加わる。Apple(アップル)はロシアでの製品販売を停止したと発表した。Appleはまた、App StoreからSputnik(スプートニク)とRT (旧ロシア・トゥデイ)を引き上げ、同国でのApple Payサービスの一部を無効にした。さらに、The New York Timesの報道によると、Google(グーグル)はロシアでの広告を停止した。同社もAppleに続き、RTとSputnikのアプリをモバイルアプリストアから削除した

Airbnbの発表は、同社がウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に無料で一時的な住居を提供すると発表した数日後に行われた。同社は、Airbnbのホストからの援助と、危機的状況にある人々に緊急住宅を提供するAirbnb.orgへの寄付によって、宿泊費をまかなう予定だ。

「この目標を達成するためには、助けが必要です」と、チェスキー氏は米国時間2月28日にツイートしている。「最も必要なのはポーランド、ドイツ、ハンガリー、ルーマニアなどの近隣諸国で家を提供できる人を増やすことです」。

チェスキー氏はまた、世界中の一部の人々が、ウクライナのホストに経済的支援を送るために、宿泊するつもりがなくても、Airbnbを予約していると述べている。

Airbnbは過去数年にわたり、困っている人たちに無料で住居を提供してきた経緯があり、今回の無料提供の動きはその一環だ。2021年9月には、8月に発表した当初の目標である2万人の倍となる4万人のアフガン難民に住居を提供する予定であると発表している。Airbnbによると、先週時点で2万1300人のアフガニスタン難民に住居を提供し、さらにアフガニスタン、アフリカ、中東、中南米などの難民2万人に住居を提供することを新たな目標に掲げている。ウクライナから逃れてきた最大10万人の難民に住宅を提供する計画は、この幅広い取り組みの一部だ。

関連記事:Airbnbがアフガン難民2万人に仮住まいを提供へ、費用を全額負担

2017年、同社はDonald Trump(ドナルド・トランプ)前大統領の難民を制限する大統領令の影響を受けた難民、学生、グリーンカード保持者に無料で住居を提供した。最近では、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中、Airbnbは10万人の医療従事者に無料または補助金付きの住居を提供した。

同社によると、過去5年間で、AirbnbとAirbnb.orgはシリア、ベネズエラ、アフガニスタンからの難民を含む5万4000人以上に仮住まいを提供してきたという。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Photothek / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

海賊、麻薬、汚染、違法漁業など海上監視に最適化された産業ドローン用AI特化のTekeverが約26億円調達

産業用ドローンは、消費者が余暇に楽しむ無人航空機を事業用に補完するものである。その市場は、バッテリー寿命やリーチ、パフォーマンスを向上させるソフトウェアおよびハードウェアテクノロジーの新しい波と、データオペレーション活動の強化を目的にこれらのサービスに投資する企業の増加を追い風に、急速に拡大している。米国時間1月25日、海上展開向けドローンのAI開発に特化した企業が、そのデバイスとサービスに対する強い需要を見据えて、資金調達ラウンドを発表した。

水上の活動を監視および検知するAIを組み込んだドローンを手がけるTekever(テクエバー)が、2000万ユーロ(現在のレートで2300万ドル[約26億円]弱)を調達した。このラウンドをリードしたのはVentura Capital(ベンチュラ・キャピタル)で、Iberis Capital(イベリス・キャピタル)と海洋産業からの複数の匿名の戦略的投資家が参加した。同社は今回調達した資金を、人材の雇用拡大とテクノロジー開発の継続に活用する予定である。

歴史的な海洋大国ポルトガルのリスボンに本拠を置くTekeverは、2001年に設立され、2018年から商用サービスを開始した。だが同社はすでにかなりの期間にわたって収益性を確保しており、今後3年間でCAGR(年平均成長率)60%の成長を見込んでいる。そして実際、これは同社にとって初めての外部資金調達であり、ビジネス機会の増大にともない、テクノロジーの拡張、そしてより広範な組織への販売を視野に入れたものである。

Tekeverの顧客には、違法行為に備えて水域を監視する目的で同社のサービスを利用している各国政府および政府機関が含まれる。また、民間の船舶会社やその他の海洋関連会社も、気象パターンや水上交通など、事業にインパクトを与える可能性のある物理的活動をドローンで追跡している。

Tekeverを創業したのはインテリジェンスとAIの専門家チームで、共同創業者兼CEOのRicardo Mendes(リカルド・メンデス)氏は、自社を垂直統合ビジネスとして位置づけている。同社はドローンと塔載テクノロジー両方の設計と構築を手がけており、そのテクノロジーは、機体の下に広がる水上で起きていることの監視と「読み取り」、さらには次に何が起こるかの予測を行う。

垂直統合されたドローン会社はそれほど珍しいものではないが、より独自性のある側面として、Tekeverがそのスタックを構築した順序を挙げることができる。

「私たちは、ドローン業界の他のどの企業とも正反対の方向からスタートしました」とメンデス氏は冗談交じりに語った。同社はまず地形(同社の場合は水域)を読み取るテクノロジーの構築に着手し、その後、自社のソフトウェアを動作させる目的に適したドローンを構築した。それには機体自体に組み込まれる特別仕様のアンテナ、センサー、電力機能などが含まれている(このことは、現時点では、同ソフトウェアが他の航空機で動作することを本質的に不可能にしている)。一方でこのソフトウェアは、エッジAI、衛星通信、クラウドコンピューティングを組み合わせて使用するように設計されている。

ドローン専用のハードウェアを自前で構築するのは難しい(そして費用がかかる)。しかし、それは同社にとって意図されたものであった。Tekeverは両方のコンポーネントを販売しているが、最も広く展開されているのは、自社フリートのオペレーション、そして「Atlas(アトラス)」というブランド名の、メンデス氏が筆者に「サービスとしてのインテリジェンス」と形容した、ドローンを使った監視サービスの販売である。同氏によれば、このアプローチは同社のプロダクトを可能な限り広範にアクセス可能にするために特別に取り入れられたもので、翼幅2メートルから最大8メートル、飛行時間が20時間にも及ぶドローンは、最大規模の顧客以外にはコストが高すぎることが背景にあるという。

「私たちが答えを出そうとした問いは『富裕国に限らず、世界中で手軽にこれを利用できるようにするには、何をする必要があるだろうか』というものでした」と同氏は語っている。「ドローンはバリューチェーンの一部にすぎません」。

Tekeverがどのように利用されているかの例として、欧州海上保安庁(EMSA)と英国内務省の両方が顧客である一方、アフリカの小さな共和国も顧客に含まれている。こうした機関では、海賊行為、麻薬、人身売買、移民の密入国、汚染、違法漁業、インフラの安全上の脅威に関与する船舶を監視する目的で、同社のテクノロジーが幅広く使用されている。

The Guardian(ガーディアン)紙が最近報じたところによると、欧州の政府機関は難民グループの監視体制強化に向けて、ドローンやその他の軍事技術に数百万ユーロ(約数億円)を投資しているという。これらの投資は不法移民を抑止するものではなく、脆弱な人々に対してさらに危険なルートを取るよう促すだけであるという明確なメッセージがそこには記されている。この分野の他の企業の中には、Anduril(アンドゥリ)のように、彼ら自身の論争を踏み台にして莫大な金銭的報酬を得ていると思われる企業もある。しかし、TekeverのCEO兼創業者は、自身の会社が市場の特定の技術的ギャップを埋めるということだけではなく、その利用は害をもたらすよりも利益をもたらすものであることを確信している。

関連記事:Oculus創業者が起ち上げたAI防衛企業Andurilの評価額が約5000億円超に

「海のような広大な領域では、何が起きているのかわからないことが多く存在します」と同氏はいう。一般的に、組織は水上で起きていることの状況把握を衛星画像に頼ってきたが、ほとんどの衛星画像はユーザーが見るときには数日経過しているため、その方法は理想的ではない。「漁業、密輸、人身売買、移民、これらはすべて、リアルタイムのインテリジェンスが必要な分野です。当社のソリューションは単なる映像にとどまらず、問題解決の糸口になるものです。その目的は、悪い事象が発生する前に行動できることに置かれています」。Tekeverは予測的アナリティクスも使用しているため、何が起こるかを予見することができる。

「私たちが行っているのは、問題発生時にその問題を解決する膨大な量のデータを収集することです」と同氏は述べ、対応に5分余分に時間がかかっただけでも、水の状態が変化する速度のために違いが生じる可能性があると指摘した。例えば、英国内務省の場合、イギリス海峡で移民船を特定し、彼らを岸まで送る手助けをし、潜在的な悲劇的事故を回避することが優先事項の1つであると同氏は指摘した。「メディアは移民問題そのものに焦点を当てていますが、これは大きな人道的問題でもあると思います」と同氏は語る。

Tekeverが今後、そのテクノロジーを発展させる可能性のある方法は山ほどある(方法の海であふれている、ともいえようか)。水域を観察してその意味を理解するには膨大なデータを処理する必要があるが、同時にそれによって同社は大量のデータセットを利用できるようになる、とメンデス氏は説明する。遠洋航海用船舶に搭載されているライダーやレーダーで識別するような、海底での活動を読み取ることはまだできていない。だが同社はこの分野を開拓し始めている。他にも、原油流出の特定と分類が考えられる、と同氏は述べている。

Tekeverは現在、メンデス氏が筆者に「ブルーエコノミー」と表現したものに注力しているが、同社はまた地上においても地歩を固めつつある。その焦点は、極めて複雑な地形を観察する新しい方法の創造を追求し続けることに置かれているようである。同氏はさらに取り組みたい分野として、森林、特に熱帯雨林に言及している。同社は数年前にブラジルのドローン会社Santos Lab(サントス・ラボ)に投資しており、その分野に足場を築いている。

「Tekeverはとても型破りなUAS(無人航空機システム)企業であり、卓越したテクノロジー、何千時間ものオペレーション経験、経験豊富なリーダーシップチーム、そして急成長する市場において驚異的かつ収益力が強いビジネスビジョンを有するマーケットリーダーです」とVentura CapitalのマネージングパートナーであるMo El Husseiny(モ・エル・ハッシニー)氏は声明で述べている。「これらの特性は、VenturaがTekeverをフラッグシップ投資として位置づけた背景をなす要素であり、テクノロジー分野のディスラプターで構成される私たちのポートフォリオと整合するものです」。

「Tekeverは欧州で最も注目されているディープテックスケールアップの1社であり、このチームと協働し、彼らがグローバル市場のディスラプションを創出するのを支援していくことを大変誇りに思います」とIberis CapitalのパートナーであるDiogo Chalbert Santos(ディオゴ・チャルバート・サントス)氏は続けた。「Tekeverがすでに自力で成し遂げていることは驚くべきものであり、今回のラウンドで空は果てしなく広がる(可能性は無限に広がる)といえるでしょう」。(サントス氏は言葉遊びを使わずにはいられないようで、私の心にかなった投資家の1人である)。

画像クレジット:Tekever AR5

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(文:Ingrid Lunden、翻訳:Dragonfly)

Airbnb登録ホスト以外の人もアフガン難民に宿泊を提供できるように

Airbnb(エアビーアンドビー)は現地時間8月26日、貸し出せるスペースを持っている人なら誰でもアフガニスタン難民への宿泊提供を登録できるようにすると発表した。この取り組みは、アフガン難民2万人に一時的な住まいを無料で提供するという同社の最初の発表に続くものだ。

関連記事:Airbnbがアフガン難民2万人に仮住まいを提供へ、費用を全額負担

既存のAirbnbホスト、そしてその他の人も専用の緊急宿泊提供ウェブサイトを通じて登録し、無料あるいは割引価格で宿泊をアフガン難民に提供できる、と同社は話す。難民の宿泊に関する手数料はすべて免除される、とも説明している。住まいを提供することはできなくても何かしらサポートしたいという人はアフガン難民の住まいをサポートするために寄付することができる、と同社は語る。

同社は8月24日にアフガン難民2万人に宿泊を提供するという最初の約束を発表し、同社の非営利組織Airbnb.orgへの寄付による基金、同部門が設立した難民基金、同社CEOであるBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏の個人的な寄付などを使って宿泊にかかる費用をすべて負担すると述べた。

「発表以来、アフガン難民に宿泊を提供するというAirbnbとAirbnb.orgの取り組みをサポートする方法を模索しているAirbnbコミュニティ内外の人たちから多大な関心が寄せられました。その多くが、自身が所有する住まいを無料で提供したいという申し出です」と同社は声明文で述べた。「反応は我々の予想をはるかに上回り、アフガニスタンから逃れてくる人々のために、一時的な緊急宿泊に対する前代未聞のニーズに対応する取り組みの拡大をどうやってサポートできるのか、さらに詳細な情報を共有します」。

Airbnb.orgとAirbnbはまた、連邦政府ならびに必要に応じて宿泊を提供するために難民を受け入れることに関心を示した州や市も支援する。

同社の宿泊提供の取り組みは、何万もの人々がアフガンから逃れようとしている中でのものだ。危機の真っ只中にあり、企業や政府はアフガンを脱出する難民の支援という増大しつつあるプレッシャーに直面している。国連難民高等弁務官事務所によると、現在250万人近くが難民として登録されている。

関連記事:Airbnbに触発されテレヘルスのHims & Hersはアフガン避難民に1万回の無料医療訪問を提供
画像クレジット:NurPhoto / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

Airbnbに触発されテレヘルスのHims & Hersはアフガン避難民に1万回の無料医療訪問を提供

米国時間8月26日、Hims & Hersの共同創業者でCEOのAndrew Dudum(アンドリュー・デュダム)氏は、同社が故国を脱出したアフガン難民のために1万回のプライマリーケアとメンタルヘルスのための診察を提供すると発表した。

2017年にサンフランシスコで創業したHims & Hersは、消費者と医師などの専門家を結びつける複数科目のテレヘルスプラットフォームを構築した。

デュダム氏はブログで、Hims & Hersは「緊急に対応すべき道徳的責任を感じた」と述べている。

「現在、世界中の目と心が当然ならアフガニスタンとその大量の避難民に注がれている。これらの人たちが求めているのは、人間として最低限の要求だ」とデュダム氏はいう。

デュダム氏によると、Hims & Hersは、厳選されたNGOや非営利団体、翻訳者やプラットフォーム上のプロバイダーなどの関連パートナーと協力して、「難民がこれらのサービスを認識し、必要な緊急支援を受けられるようにする」ことを計画している。難民の人たちには、すぐに診察を受けることができるようにする。

医療費はHims & Hersが負担するが、医師などの専門家からの、サービスの無償提供にも期待しているとCEOは述べている。

デュダム氏はTwitter上で、AirbnbのCEOであるBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏による、アフガニスタンでタリバンが権力を握ろうとしている間、世界中で生まれるアフガン難民の内およそ2万名に仮住居を提供する計画についての最近の発表がヒントになったという。

関連記事:Airbnbがアフガン難民2万人に仮住まいを提供へ、費用を全額負担

画像クレジット:Twitter

同社がこの計画を展開しようとしている間、何万人もの人びとがアフガニスタンを脱出しようとしている。そして各国の企業や政府はこの危機の中、国を逃れてきた難民の支援という圧力の高まりを感じている。国連難民高等弁務官によると、アフガニスタンからの登録難民は現在250万近くになる。2021年8月半ば以来、首都カブールから同国を脱出した人たちは今週初めの時点でおよそ5万8700名にのぼる。

WhileHims & Hersは現在、テレヘルスのプラットフォームに成長したが、今でもそのルーツであるミレニアル世代のための性のウェルネスといった健康サービスは続けている。同社はブランクチェック企業Oaktree Acquisition Corpとの逆(さか)さ合弁を完了し、1月にニューヨーク証券取引所に上場している

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画像クレジット:Hims & Hers

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(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Airbnbがアフガン難民2万人に仮住まいを提供へ、費用を全額負担

Airbnb(エアビーアンドビー)のCEOであるBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は米国8月24日、アフガニスタンでタリバンが権力を握りつつあるなか、世界中で最大2万人のアフガニスタン難民に仮住まいを提供する計画だと述べた。

チェスキー氏は、非営利団体Airbnb.orgへの寄付金と同部門が設立した特定の難民基金からの資金、そしてチェスキー氏の個人的な寄付を使ってAirbnbが住まい提供の費用をカバーする、と話している。Airbnbはまた、危機に直面している人々に緊急用の住宅を提供するのに、Airbnb.orgを通じて非政府組織(NGO)とも協力する。

「米国やその他の国へのアフガン難民の避難と再定住は、現代における最大の人道危機の1つです。我々はさらに取り組む責任があります」とチェスキー氏はツイートしている

続くツイートでは、住まいを進んで提供するAirbnbホストは間もなく、アフガンを逃れてくる難民家族を受け入れるための登録ができるようになる、と説明した。同社はこの取り組みをホストや幅広いコミュニティがどのようにサポートできるのか、詳細を共有する計画だ。同社の取り組みが他のビジネスリーダーたちに同様の動きを促すことを期待している、ともチェスキー氏は述べた。

Airbnbはすでに、パートナーと協業して先週末米国にたどり着いた難民165人を安全な住宅に案内した、と明らかにした。同社は取り組みの促進と必要に応じたサポート提供で再定住機関と協業する。

同社の取り組みは、何万もの人がアフガンから逃れようとしている中でのものだ。危機の真っ只中にあって、企業や政府は同国から逃れる難民を支援するというますます高まっている圧力に直面している。国連難民高等弁務官事務所によると、現在250万人近くが難民として登録されている。8月15日以降、各国はアフガンの首都カブールから約5万8700人を避難させた

「何万ものアフガン難民が世界中で再定住し、滞在する場所が新しい生活の第1章になります。2万人の難民が休んで生活を再始動させる安全な場所をAirbnbコミュニティが提供するだけでなく、難民を暖かく迎えることが私の願いです」とチェスキー氏は声明で述べた。

Airbnbがここ数年、困っている人々に無料で宿泊を提供してきたことは記すに値する。2017年に同社は行き場のない難民、学生、そして前Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領の難民を制限する大統領令の影響を受けたグリーンカード保持者に無料で宿泊を提供した。直近では、新型コロナウイルス感染症パンデミックの最中にヘルスケアワーカー10万人に無料あるいは割引価格で宿泊を提供した。過去4年で難民約2万5000人を仮住まいを提供した、と同社は話している。

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画像クレジット:Thomas Trutschel/Photothek / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

難民救済NPOのBuffaloGridとTechfugeesが資金募集と教育とソーラー充電で協力

電気がない環境で暮らしている人たちに、スマートフォンの充電とデジタルコンテンツを提供しているBuffaloGridが、非営利の難民救済団体Techfugeesとともに、アフリカ東部と中東の故郷に戻れない人たちに無料の教育コンテンツとデバイスの充電を提供しようとしている。

Techfugeesは最初のサービスとして、太陽光発電による「BuffaloGrid Hub」をケニアとウガンダに展開し、教育と健康関連コンテンツへの無制限の無料アクセスを提供、またその他のストリーミングサービスへのアクセスやモバイルの充電サービスも提供する。

この共同キャンペーン「Knowledge is Freedom(知識は自由だ)」は、今後2年間で300万ドル(約3億3000万円)の調達を目標にしている。

BuffaloGridのCEOであるDaniel Becerra(ダニエル・ベセラ)氏は、次のように述べている。「私たちのミッションはインターネットアクセスの障壁を取り除き、次の10億人に情報とエネルギーとデジタルのスキルを提供することです。このキャンペーンで故郷を追われた人たちへの気づきを喚起し、私たちが力を合わせれば状況を変えられることを周知したい。チーム全員がTechfugeesと協力できることを喜んでいます。一緒になることで私たちの技術力も経験も他との結びつきもより強力になり、真の違いを作り出せるでしょう」。

一方、TechfugeesのCEOであるRaj Burman(ラージ・バーマン)氏は次のように述べている。「デジタル化と気候変動がますます激しくなっている今の世界で、私たちのミッションは強制的に故郷を追われた人たちが取り残されないようにすることです。約40万の難民が、ウガンダおよびケニアのルワムワンジャとカクマ-カロベイエイ救難キャンプで暮らしています。BuffaloGridとのコラボレーションには、私たちのケニアとウガンダの支部からの支援により、革新的で責任性のあるデジタルソリューションが故郷なき人たちに力をつけ、教育と健康のコンテンツへのアクセス障壁を克服して、生計を改善していける機会があります」。

Techfugeesによると、世界の人口の約1%にあたる8000万人が、気候変動や戦争、紛争、経済の悪化、そして迫害によって難民になっている。この数は、2050年には10億を超えると予想されている。

ベルファストに本部のあるBuffaloGridは、これまで640万ドル(約7億円)を調達し、Tiny VCやADV、Seedcamp、Kima VenturesそしてLocalGlobeなどを投資家として迎えている。

情報開示:Mike ButcherはTechfugeesの議長だ。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:BuffaloGridTechfugees難民アフリカ中東ソーラー充電教育

画像クレジット:BuffaloGrid

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hiroshi Iwatani)